JP2512082Y2 - ラツシングデバイスの回動角度規制構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

この考案はトラツク、ワゴン車等の荷台に搭載した積
荷の固定のためのロープ等を通すために車体に取り付け
られるラツシングデバイスに関する。

【従来の技術】

従来、トラツク等において荷台上の積荷を固定するた
めのロープフツクは、一般に荷台側板の外側上部に突設
されていたほか、近年これを荷台の床面上に設置する傾
向にある。

【考案が解決しようとする課題】

このようにしてロープフツクを床面上に設置すること
になれば、当然のこととして、不使用時の突出を可及的
になくすため、フツク体を回動可能とすることが要求さ
れるが、この際このフツク体を自由に回動可能にしてお
くと、走行時の振動などにより、フツク体と荷台の床面
との間に干渉が生じ、異音が発生したり、錆を生じたり
（金属同士の衝突のため）することになつて不都合であ
る。

【課題を解決するための手段】

ここにおいてこの考案は、ロープ等を通すためのフツ
ク体と、このフツク体を回動可能に支承するプレート体
とから成り、取付用基部と共にプレート体を形成する眼
孔部の円形断面の透孔の中央部に所定角度の切除部を設
け、前記フツク体の前記透孔を貫通する円柱部分の前記
切除部から窺出する部分に、前記円柱部分の一部を圧潰
することにより突き出される突起を形成し、この突起と
前記切除部の両側面との間でフツク体の回動を制限して
なるラツシングデバイスの回動角度規制構造を提案し
（請求項１）かつ又、前記突起に代え、溶接により突片
を突設（請求項２）することを提案し、これによって上
記問題を解決しようとするものである。

【作用】

すなわちこの考案の上記構造において、荷台の床面等
に取り付けられるプレート体に対するフツク体の回動範
囲をフツク体が前記床面に接触しない範囲に規制してお
くことによつて、フツク体と床面との干渉を排除するも
のである。

【実施例】

次にこの考案を図示の実施例によつて詳細に説明す
る。 先ず第１図ないし第４図に示す第一実施例において、
１はロープ等を通すためのフツク体で、２はこのフツク
体１を回動可能に支承するプレート体である。このプレ
ート体２はボルト穴３を形成した取付用基部４と、円形
断面を有する透孔５を形成した眼孔部６とからなり、通
常一枚の金属板の打抜き、折曲げ成形及びスポツト溶接
によつて図示の形状とされるものである。 この考案においては、前記眼孔部６の中央部に所定角
度の切除部７を設け、一方前記フツク体１の前記透孔５
を貫通する円柱部分８の前記切除部７から窺出する部分
９に、前記円柱部分８の一部を圧潰すことにより突き出
される突起10を形成しておき、この突起10を前記切除部
７の両側面11,12との間で回動可能とするものである。 かようにすることによつて、第４図に示すように荷台
等の床面に溶接したナツト14に、ワツシヤ15、カラー1
6、ボルト17を介してプレート体２を取り付けた場合に
おいて、前記突起10と切除部７の両側面11,12との間
で、フツク体１の回動範囲が制限されるから、前記切除
部７の角度範囲を適当に選択することによつて、前記床
面13とフツク体１との干渉を回避する構造とすることが
可能となる。なお図において、18はスペーサ、19はカラ
ーである。 次に第５図ないし第８図に示す第二実施例において、
説明の重複の煩を避けるために、第一実施例におけると
同一の部分に同一の符号を付することによつて説明を省
略するが、この実施例では前記第一実施例において円柱
部分８の切除部７から窺出する部分９で、前記円柱部分
８の一部を圧潰することにより突き出される突起10を形
成した代わりに、前記部分９に溶接によつて突片20を突
設したものであつて、その作用については前述の実施例
と同様である。

【考案の効果】

この考案の上述の構造によれば次のような実用上の効
果が得られる。すなわち、プレート体に対するフツク体
の回動角度が制限されることにより、取付状態におい
て、取付面（床面）とフツク体とが干渉しないようにす
ることが可能で、異音発生や発錆を抑制できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例の斜視図、第２図及び第３
図は第１図のＡ−Ａ線に沿うフツク体及びプレート体の
断面図、第４図は使用状態の一部断面で示す側面図、第
５図ないし第８図はこの考案の第二実施例を示すもの
で、そのうち第５図は全体の斜視図、第６図及び第７図
は第５図のＢ−Ｂ線に沿うフツク体及びプレート体の断
面図で、第８図は使用状態の一部断面で示す側面図であ
る。 なお図において、 １……フツク体 ２……プレート体 ４……取付用基部 ５……透孔 ６……眼孔部 ７……切除部 ８……円柱部分 ９……部分 10……突起 20……突片 である。

Claims (2)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ロープ等を通すためのフツク体と、このフ
   ツク体の回動可能に支承するプレート体とから成り、取
   付用基部と共にプレート体を形成する眼孔部の円形断面
   の透孔の中央部に所定角度の切除部を設け、前記フツク
   体の前記透孔を貫通する円柱部分の前記切除部から窺出
   する部分に前記円柱部分の一部を圧潰することにより突
   き出される突起を形成し、この突起と前記切除部の両側
   面との間でフツク体の回動を制限してなるラツシングデ
   バイスの回動角度規制構造。
2. 【請求項２】ロープ等を通すためのフツク体と、このフ
   ツク体を回動可能に支承するプレート体とから成り取付
   用基部と共にプレート体を形成する眼孔部の円形断面の
   透孔の中央部に所定角度の切除部を設け、前記フツク体
   の前記透孔を貫通する円柱部分の前記切除部から窺出す
   る部分に突片を溶接し、この突片と前記切除部の両側面
   との間でフツク体の回動を制限してなるラツシングデバ
   イスの回動角度規制構造。