JP2511885B2 - ノツチフイルタ−のスイツチ回路 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、テレビジョン受像機等に用いられるノッチ
フィルターのスイッチ回路に関するものである。

従来の技術 近年、テレビジョン受像機の高解像度化が進み、映像
信号の周波数−振幅特性も改善されてきている。

この特性改善の一つの手段として、色信号の妨害をなく
するノッチフィルターが用いられる。すなわち、輝度信
号回路に直列に3.58HHz成分の通過を阻止するようにノ
ッチフィルターを必要に応じて挿入し、色信号により妨
害を除去するようにしている。

第２図は従来の一例のノッチフィルターのスイッチ回
路を示すものである。第２図において、１は抵抗、2,3
はコンデンサ、４はコイルであり、これら１〜４の素子
によりノッチフィルターを構成してい。５はスイッチ用
のトランジスタで、コレクタを上記コイル４の他端に接
続し、エミッタを接地している。6,7はトランジスタ５
のバイアス抵抗である。８は上記トランジスタ５をオン
・オフするための機械スイッチである。また、15,16は
インピーダンス変換用のトランジスタであり、映像（輝
度）信号の映像増幅回路内に含まれる。

以上の様に構成されたノッチフィルターのスイッチ回
路において、上記のように抵抗１、コンデンサ2,3、コ
イル４によりノッチフィルターを構成しているが、いま
機械スイッチ８を端子Ａの位置に切換える事により、抵
抗6,7を介して高レベルの電圧がトランジスタ５のベー
スに加わり、トランジスタ５がオン状態となり、ノッチ
フィルターがトランジスタ15,16の間に挿入され動作状
態となり、色信号成分を除去する。

一方、ノッチフィルターを必要としないときは、スイ
ッチ８を端子Ｂ側にしてトランジスタ５をオフ状態とす
ればよい。このときは、ノッチフィルターは動作をしな
くなる。なお、９はトランジスタ５のバイアス抵抗であ
る。

発明が解決しようとする問題点 しかしながら上記のような構成では、トランジスタ５
がオフ状態であっても、第３図に示す様にトランジスタ
５のコレクター容量５′がノッチフィルターに挿入され
た形となり、今度は逆に輝度信号の周波数−振幅特性が
劣化されるという問題点があった。

本発明は、上記問題点に鑑み、ノッチフィルターの非
動作時に輝度信号の周波数−振幅特性を劣化することの
ないノッチフィルターのスイッチ回路を提供することを
目的とするものである。

問題点を解決するための手段 本発明のノッチフィルターのスイッチ回路は、ノッチ
フィルターの入力端と出力端との間にノッチフィルター
と並列にスイッチング素子を接続し、このスイッチング
素子をオン・オフ制御することにより、ノッチフィルタ
ーを回路に挿入したり、回路より切離すようにしたこと
を特徴とする。

作用 この構成により、ノッチフィルターが非動作状態の時
はスイッチング素子たとえばトランジスタがオン状態に
なり、トランジスタの出力容量が無関係になり、輝度信
号の周波数−振幅特性の劣化を防止するとともに、ノッ
チフィルターが動作状態の時にはスイッチング素子を介
さずに直接ノッチフィルターが輝度信号経路に直列に挿
入接続されるため、スイッチング素子の浮遊容量がノッ
チフィルターの周波数特性に影響を与えることもないの
で、色信号成分を効果的に除去して、色信号の妨害をな
くすことができる。

実施例 以下、本発明の一実施例について図面を参照しながら
説明する。第１図は本発明の実施回路例を示すものであ
る。第１図において、抵抗１、コンデンサ2,3、コイル
４でノッチフィルターを構成している点は第２図と同様
であるが、コイル４の他端は本例では直接接地してい
る。このノッチフィルターをトランジスタ15と16の間に
挿入している。13は、スイッチ用のPNP型トランジスタ
で、エミッタをノッチフィルターの入力端にコレクタを
ノッチフィルターの出力端に抵抗10を介して接続してい
る。11,12はトランジスタ13のバイアス抵抗、14はトラ
ンジスタ13をオン・オフするための機械スイッチであ
る。

以上のように構成されたノッチフィルターのスイッチ
回路において、いま、スイッチ14を端子Ａ側に接続する
と、トランジスタ13がオン状態となり、抵抗１、コンデ
ンサ2,3、コイル４で構成されたノッチフィルターがト
ランジスタ13によりショートされた事になり、ノッチフ
ィルターは回路より切離されることになる。

又、スイッチ14を接点Ｂ側にするとトランジスタ13が
オフ状態となり、抵抗１、コンデンサ2,3、コイル４で
構成されたノッチフィルターがトランジスタ15のエミッ
タとトランジスタ16のベースとの間に挿入された状態と
なり、働くことになる。

以上のように、本実施例によれば、スイッチ用のトラ
ンジスタにPNP型のトランジスタ13を使用し、ノッチフ
ィルターの入・出力端の間に並列に接続することによ
り、ノッチフィルター非動作時の輝度信号の周波数−振
幅特性の劣化をなくする事ができる。

発明の効果 以上のように本発明によれば、ノッチフィルターの入
・出力端にノッチフィルターと並列になるようにスイッ
チング素子を挿入し、スイッチング素子のオン時ノッチ
フィルターを非動作状態とすることにより、スイッチン
グ素子の容量成分が輝度信号の周波数−振幅特性に悪影
響を与えることがなく、更に、ノッチフィルターが動作
状態の時にはスイッチング素子を介さずに直接ノッチフ
ィルターが輝度信号径路に直列に挿入接続されるのでス
イッチング素子の浮遊容量がノッチフィルターの周波数
特性に影響を与えることもなく、スイッチング素子のオ
ンオフにかかわらず、高画質な映像を得ることができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例におけるノッチフィルターの
スイッチ回路の回路図、第２図は従来例の回路図、第３
図は従来例のトランジスタオフ時の等価回路図である。 1,10,11,12……抵抗、2,3……コンデンサ、４……コイ
ル、13……トランジスタ、14……機械スイッチ。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】色信号成分を除去するためのノッチフィル
   ターを輝度信号系路に直列に挿入し、このノッチフィル
   ターの入力端と出力端との間に前記ノッチフィルターと
   並列にスイッチング素子を接続し、このスイッチング素
   子をオンオフ制御することにより前記ノッチフィルター
   の動作状態と非動作状態とを選択的に切換制御し、前記
   ノッチフィルターの非動作時においては前記スイッチン
   グ素子が前記輝度信号系路に直列に挿入されるととも
   に、前記ノッチフィルターの動作時においては前記輝度
   信号系路に直列に挿入されたノッチフィルターは前記ス
   イッチング素子を介さずに直接接続されるように構成し
   たことを特徴とするノッチフィルターのスイッチ回路。