JP2510881Y2 - 自動車用気化器 - Google Patents

自動車用気化器

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JP2510881Y2 JP1992040993U JP4099392U JP2510881Y2 JP 2510881 Y2 JP2510881 Y2 JP 2510881Y2 JP 1992040993 U JP1992040993 U JP 1992040993U JP 4099392 U JP4099392 U JP 4099392U JP 2510881 Y2 JP2510881 Y2 JP 2510881Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、自動2輪車および自動
3、4輪車を含む自動車のエンジンに装着される加温装
置付きの気化器に関する。
【0002】
【従来の技術】自動2輪車および自動3、4輪車を含む
自動車の気化器にあっては、寒冷地で使用する場合、燃
料出口孔やスロー系の空気取り入れ口の近傍などに空気
中の水分が氷結することによりこれらの開口面積が変化
してしまい、エンジン運転が不調になることがある。こ
のような氷結現象は、環境温度が氷点(例えば0℃)以
下の時のみならず、氷点より若干高い場合でも、始動後
の燃料気化に伴なう温度低下(気化熱の放散)によって
発生する場合がある。また、ジェットニードルやバルブ
等の可動部を有するメイン系よりも、孔径が小さく可動
部を有しないスロー系に生じ易く、しかも、始動直後で
エンジンが暖まっていない時に発生し易いものである。
【0003】従来技術では、上記のような氷結現象を防
止する方法として、エンジン回転で暖められたエンジン
冷却水またはエンジンオイルの一部を気化器へ循環させ
る方法が採られている。また、電気式ヒーターを気化器
本体に取り付ける方法も提案されている。このような従
来技術を開示する文献としては、例えば、実開平1−7
4346号(実願昭62−169127号)、実開平1
−80652号(実願昭62−177026号)などが
ある。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記エ
ンジン冷却水またはエンジンオイルを循環させる方法で
は、大掛かりな流路およびチュービング構造や機械的な
開閉機構(弁機構)などを必要とし、構造が複雑になり
コストアップを招くのみならず、エンジンの小型軽量化
に反することになってしまう。また、従来の電気式ヒー
ターを取り付ける方法では、該ヒーターを気化器本体の
表面にネジ止め等の締結手段で固定するため、気化器の
外形が大型で複雑になり、通常の気化器より外観が劣悪
になってしまう。
【0005】本考案はこのような技術的課題に鑑みてな
されたものであり、本考案の目的は、複数の気化器に装
着される氷結防止用のヒーターを部品点数の少ないコン
パクトな構造で保持することができ、各気化器の位置決
めを容易にかつ正確に行うとともに、エンジン振動や走
行時衝撃による気化器相互間の位置ずれを防止すること
ができ、さらに、エンジンに取り付けた状態で各気化器
のスロットル弁を急激に開閉する場合でも各気化器の開
度を均一に保つことができる加温装置付きの自動車用気
化器を提供することである。
【0006】
【課題解決のための手段】本考案は、複数の気化器を並
列状態で取り付ける自動車用気化器において、各気化器
の気化器本体のスロー系の燃料出口孔近傍またはスロー
系の空気取り入れ口近傍に下端開口の凹穴を形成し、
凹穴内に伝熱性グリース等の伝熱性粘性物により隙間
を埋めるようにして氷結現象防止用のヒーターを挿入
し、1本の長いストッパー部材を各気化器に締結するこ
とにより、該1本のストッパー部材で前記ヒーターを各
気化器の凹穴内に抜け止め保持するとともに、各気化器
の相互位置を規制して各気化器の動きを抑える構成とす
ることにより、上記目的を達成するものである。
【0007】
【実施例】以下、図面を参照して本考案を具体的に説明
する。図1は本考案を適用した自動車用気化器の一実施
例の要部を示す縦断面図である。図1において、気化器
本体10を貫通する吸気通路11が形成されており、不
図示のエアクリーナーから矢印A方向に流れてくる空気
は該吸気通路11を通して図示左側のエンジン(不図
示)へ導入される。一方、前記吸気通路11の下方に
は、ガソリン等の液体燃料を貯留するためのフロート室
12が形成されている。このフロート室12内の燃料の
油面高さは、支点13を中心に上下方向に揺動可能なフ
ロート14と該フロート14の上下動によって開閉制御
される燃料供給用ニードル弁15とにより、常に適正範
囲内に維持されている。
【0008】そこで、前記吸気通路11には、吸気量
(吸入空気量)を制御するためのバタフライ式スロット
ル弁16が設けられている。一方、前記フロート室12
と前記吸気通路11との間には、主として出力運転時の
燃料供給量(空燃比)を制御するためのメイン系17
と、アイドリングを含む低速運転時の燃料供給量(空燃
比)を制御するためのスロー系18とが設けられてい
る。
【0009】前記メイン系17の燃料通路は、吸気通路
11に開口するメインノズル19と該メインノズル19
の下部(燃料油面下に開口する位置))に装着されたメ
インジェット20とで構成されている。そして、メイン
ノズル19に対応する位置に、吸気通路11を横切って
摺動可能なスライドピストン21が設けられており、該
スライドピストン21には前記メインノズル19内に嵌
入するジェットニードル22が取り付けられている。こ
のジェットニードル22はテーパー形状をしており、前
記スライドピストン21の動きに応じて該ジェットニー
ドル22の嵌入深さを変えることにより、メインノズル
19の燃料出口面積を調節するように構成されている。
また、メインノズル19における燃料霧化用の空気は、
空気取り入れ口28から、計量用のメインエアジェット
29を通して該メインノズル19内へ導入される。
【0010】前記スライドピストン21の上端部は吸気
負圧に応じて変位するダイアフラム23に結合されてい
る。また、このスライドピストン21は、戻しバネ27
により常に下方へ付勢されている。そして、ダイアフラ
ム23の上側には吸気負圧と連通した孔44を通じて負
圧室24が形成され、該ダイアフラム23の下側には大
気と連通する大気圧室25が形成されている。したがっ
て、吸気通路11内における空気流速(流量)の増大な
どにより吸気負圧が強くなるほど、前記スライドピスト
ン21が前記バネ27に打ち勝って上方へ移動し、これ
によって前記メインノズル19の燃料出口26の面積が
増大し、より多くの燃料を供給し得る状態になる。な
お、前記スロットル弁16は、図示のように、前記スラ
イドピストン21の吸気流下流側に配設されている。
【0011】前記スロー系18の燃料通路は、フロート
室14内の燃料油面下に開口する燃料計量用のスロージ
ェット30、燃料を霧化するためのスローノズル31、
霧化燃料の燃料通路32、および吸気通路11に開口す
る複数の小さな燃料出口孔33で構成されている。前記
燃料出口孔33は、前記スロットル弁16の真下より吸
気上流側の近傍に形成されている。前記スローノズル3
1における燃料霧化用の空気は、スロー系の空気取り入
れ口43から、計量用のスローエアジェット42を通し
て該スローノズル31内へ導入される。なお、本実施例
では、スロー系18の前記燃料出口孔33が吸気通路1
1の下側の壁面に開口しているので、燃料通路32を含
むスロー系全体の長さを短縮することができ、したがっ
て、エンジン運転に対する応答性に優れたスロー系を構
成することができる。
【0012】そこで、気化器本体10の燃料出口孔33
の近傍に下側開放(下向き)の凹穴34が形成され、該
凹穴34内には、伝熱性グリース等の伝熱性粘性物によ
り隙間を埋めるようにして、電気式のヒーター35が挿
入されている。このヒーター35としては、ニクロム線
式のもの、セラミックスタイプのもの、発熱素子タイプ
のもの、あるいは導電性プラスチックを用いるものな
ど、電気エネルギーを熱に変換できるものであれば、種
々の方式および構造のものを使用することができる。前
記気化器本体10には、前記ヒーター35を前記凹穴3
4内に保持するためのストッパー部材36が固定されて
いる。このストッパー部材36は、例えば、板状部材で
構成され、ネジ止め等により取り外し可能に固定されて
いる。
【0013】図2は前記ヒーター35および前記ストッ
パー部材36を示す分解斜視図である。図1および図2
において、ヒーター35には電気を供給するためのリー
ド線37が設けられ、前記ストッパー部材36には該リ
ード線37を挿通するための孔(開口)38が形成され
ている。気化器本体10の前記凹穴34の近傍に座面
(不図示)が形成され、該座面に形成されたネジ穴(不
図示)と図2に示すようなビス(またはボルト)39に
よって板状(プレート状)の前記ストッパー部材36が
固定されている。
【0014】なお、エンジンが単気筒の場合に通常1個
の気化器しか使用されないが、複数気筒の場合には気筒
数に応じて複数の気化器を用いることがある。上記図2
の構成は1個の気化器に対して1個のストッパー部材3
6を用いてヒーター35の抜け止めを行なう場合を示し
ている。一方、複数の気化器を並列状態で取り付けるエ
ンジンにおいては、各気化器の相互位置を規制するとと
もにそれらの動きを抑えることが好ましい。そこで、複
数の気化器を有するエンジンに本考案を適用する場合に
は、各気化器に装着されるヒーター35を1本の長いス
トッパー部材で保持する構成とし、該ストッパー部材に
より、各気化器の相互位置を規制するとともにそれらの
動きを抑えるための連結部材を兼ねることができる。な
お、V型エンジン等においても同様に実施できる。
【0015】図3は、並列4気筒エンジンなど複数個
(4個)の気化器が並列配置される場合に、上記ストッ
パー部材と連結部材を兼用する構成を示す概略斜視図で
ある。図3において、上記ストッパー部材36は複数
(4個)の気化器40を跨がる長さを有する1本の部材
で形成されており、該ストッパー部材36は各気化器4
0の前記凹穴34(図1)の開口部を塞ぐように配置さ
れるとともに、各気化器40の本体10(図1)に対し
てネジ止めされている。したがって、図3のストッパー
部材36は、各気化器40のヒーター35の抜け止め部
材として機能すると同時に、各気化器40の相互位置を
規制しかつエンジン振動等により各気化器40が動くこ
とを防止する連結部材としても機能している。なお、こ
の長尺のストッパー部材36は、所望の剛性を有するも
のであればどのような形状でもよく、例えば、板状のプ
レート部材あるいは図示のようなチャネル部材で構成す
ることができる。
【0016】図4は前記ヒーター35のオン・オフを制
御するための電気回路の一例を示す回路図である。図4
において、51は電源としてのバッテリー、52はバッ
テリー51のヒューズ(例えば30A)、53は自動車
のメインスイッチ(イグニッションスイッチ)、54は
常開タイプのリレー、55はリレー54のヒューズ(例
えば10A)、56はエンジンオイルの温度に応じてオ
ン・オフする油温スイッチである。前記常開タイプのリ
レー54のスイッチ部には4個のヒーター35が並列に
接続されており、該リレー54の励磁部には前記油温ス
イッチ56が接続されている。そして、前記油温スイッ
チ56は、エンジンオイルが所定温度(例えば、約3
℃)以下の冷たい状態にある時にオンになり、該所定温
度以上の時にはオフになるように設定されている。
【0017】したがって、図4の電気回路では、メイン
スイッチ53がオンの状態にあれば、エンジンオイルが
所定温度以下に冷えている時にリレー54を閉成し、各
ヒーター35をオンにして気化器のスロー系の燃料出口
孔33を暖めるように動作する。一方、エンジンオイル
が所定温度以上の時にはリレー54が開き状態となり、
いずれのヒーター35もオフになる。なお、図4の電気
回路は、以上の説明からも明らかなごとく、メインスイ
ッチ53がオンの状態にあれば、例えばスタータースイ
ッチ等のオン・オフに関係なく、所定温度以下の寒冷状
態の時にはヒーター35がオンになるように動作するも
のである。
【0018】図5は前記ヒーター35のオン・オフを制
御するための電気回路の他の例を示す回路図である。図
5の電気回路は、図4の電気回路において、前記常開タ
イプのリレー54の励磁部に常閉タイプのリレー57を
接続するとともに、該常閉タイプのリレー57の励磁部
にスタータースイッチ58を接続したものである。図5
の電気回路のその他の部分は図4の場合と実質上同じ構
成となっており、それぞれ対応する部分を同一符号で示
し、それらの詳細説明は省略する。
【0019】すなわち、図5の電気回路は、図4の電気
回路において、所定温度以下の寒冷状態で常開タイプの
リレー54が閉成しようとする場合でも、もしスタータ
ースイッチ58をオンにしてスターターを作動させてい
る間は、常閉タイプのリレー57を開いて常開タイプの
リレー54を開くことによりヒーター35への通電を停
止するように改修したものである。この図5の電気回路
によれば、比較的大きな電流を必要とするスターター
(不図示)とヒーター35の同時作動を無くすことによ
り、バッテリー51の過放電の可能性を一層確実に防止
することができる。
【0020】以上説明した実施例によれば、気化器のス
ロー系18の燃料出口孔33の近傍に電気式ヒーター3
5を装着し、寒冷雰囲気で気化器温度が低下している時
に該ヒーター35で燃料出口孔33を加温するので、始
動時や下り坂走行時などにおける燃料の気化熱放散によ
っても該燃料出口孔33の過度の温度低下が防止され、
該燃料出口孔33の近傍における空気中の水分の氷結を
効果的に阻止することが可能になった。すなわち、メイ
ン系と異なりスロー系には可動部が無く、寒冷時での始
動直後には、特に小さな燃料出口孔33(例えば、直径
0.7mm)が上記氷結の影響を受けやすく、低速運転
時(例えば、アイドリングから3000rpm)の空燃
比に乱れが生じることがあるが、上記実施例によれば、
寒冷時に燃料出口孔33付近の水分が氷結して燃料が出
難くなっても、ヒーター35により氷結した水分を速や
かに溶かすことができる。そのため、寒冷時でも、低速
運転時の空燃比の乱れを無くしてエンジン回転を通常通
りに維持することができ、かつ再始動もスムーズに行な
うことが可能になった。
【0021】また、上記実施例によれば、凹穴34にヒ
ーター35を挿入する際、その間の隙間に伝熱性グリー
ス等の伝熱粘性物を充填するので、ヒーター35による
燃料出口孔33の加熱効率および応答性を向上させるこ
とができ、しかも、凹穴34にはネジ等の締結機構は無
く、穴34を鋳肌自体で形成することができ、加工工数
を削減することもできる。さらに、上記凹穴34を下向
きに形成し、ヒーター35を下から挿入するとともに板
状のストッパー部材36で抜け止めするので、外観を通
常の気化器と同等のものにすることができ、デザイン的
にも有利な自動車用気化器が得られる。さらにまた、複
数の気化器を並列配置する場合には、ストッパー部材3
6によって各気化器の相互位置を規制するための連結部
材を兼ねることができるので、部品点数の削減および小
型軽量化を図ることもできる。
【0022】図6は氷点下の温度−α℃からエンジンス
タートする場合の気化器の温度変化を例示するグラフで
あり、鎖線はヒーターを使用しない場合を、実線はヒー
ター35を使用する上記実施例の場合を示す。図6にお
いて、ヒーターを使用しない場合には、鎖線で示すよう
に、スタート(始動)した後に気化熱放散による温度低
下(例えば、5℃〜8℃程度の温度低下)が生じること
もあって、氷結が生じ易いが、上記実施例によれば、実
線で示すようにスタート時点から気化器の温度を単調に
上昇させることが可能になり、氷結が効果的に防止さ
れ、エンジンの回転を通常通りに維持することが可能に
なる。また、寒冷時の再始動も容易に行なうことが可能
になる。
【0023】図7は氷点温度より若干高い温度β℃(例
えば、1℃〜5℃の範囲内の温度)からエンジンスター
トする場合の気化器の温度変化を例示するグラフであ
り、鎖線はヒーターを使用しない場合を、実線はヒータ
ー35を使用する上記実施例の場合を示す。図7の場合
にも、ヒーターを使用しない場合には、鎖線で示すよう
に、スタート(始動)した後に気化熱放散による温度低
下(例えば、5℃〜8℃程度の温度低下)が生じ、氷点
下に下がって氷結を生じることがある。これに対して、
ヒーター35を使用する上記実施例によれば、実線で示
すように気化器の温度はスタート時点から単調に上昇
し、氷点下になることがないので、氷結を無くすことが
でき、エンジンの回転を通常通りに維持することが可能
になり、また、再始動も容易に行なうことができる。
【0024】図1に示すような気化器のスロー系18で
は、寒冷時に、空気取り入れ口43の近傍において上記
氷結が生じることもある。そこで、本考案の別の実施例
では、図1中に二点鎖線の35で示すように、空気取り
入れ口43の近傍位置にヒーター35を装着することも
ある。その場合には、気化器本体10の空気取り入れ口
43近傍位置に凹穴を形成し、該凹穴にヒーター35を
挿入し、該ヒーター35をストッパー部材で抜け止め保
持する構成が採られる。すなわち、図1〜図7で説明し
たヒーター35の取り付けおよびオン・オフ制御のため
の構成は、そのままの構造で空気取り入れ口43の近傍
においても実施してもよい。そして、このような空気取
り入れ口43の近傍におけるヒーター35の装着は、単
独で実施できる他、前記燃料出口孔33の近傍における
ヒーター35の装着とともに実施することもでき、これ
らの構成によっても、前述の実施例の場合と同様の作用
効果が得られる。
【0025】なお、本考案における自動車は、自動2輪
車、自動3、4輪車および通常の自動車など、エンジン
で走行する車両(自動車)の全体を指すものであり、本
考案は如何なる形態の自動車においても、そのエンジン
に装着される気化器に適用可能なものである。また、前
述の実施例では、可変ベンチュリー型気化器を例に挙げ
て説明したが、本考案は、スロー系の燃料供給機構を備
えた気化器であれば、その他の気化器に対しても同様に
適用することができ、同様の効果を達成し得るものであ
る。
【0026】
【考案の効果】以上の説明から明らかなごとく、本考案
によれば、複数の気化器を並列状態で取り付ける自動車
用気化器において、各気化器の気化器本体のスロー系の
燃料出口孔近傍またはスロー系の空気取り入れ口近傍に
下端開口の凹穴を形成し、前記凹穴内に伝熱性グリース
等の伝熱性粘性物により隙間を埋めるようにして氷結現
象防止用のヒーターを挿入し、1本の長いストッパー部
材を各気化器に締結することにより、該1本のストッパ
ー部材で前記ヒーターを各気化器の凹穴内に抜け止め保
持するとともに、各気化器の相互位置を規制して各気化
器の動きを抑える構成としたので、複数の気化器に装着
される氷結防止用のヒーターを部品点数の少ないコンパ
クトな構造で保持することができ、各気化器の位置決め
を容易にかつ正確に行うとともに、エンジン振動や走行
時衝撃による気化器相互間の位置ずれを防止することが
でき、さらに、エンジンに取り付けた状態で各気化器の
スロットル弁を急激に開閉する場合でも各気化器の開度
を均一に保つことができる自動車用気化器が提供され
る。
【0027】
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案を適用した自動車用気化器の一実施例の
要部構成を示す縦断面図である。
【図2】図1中のヒーター取り付け構造の分解斜視図で
ある。
【図3】本考案を適用した複数の気化器のヒーターを1
本のストッパー部材で保持する状態を示す概略斜視図で
ある。
【図4】本考案を適用した気化器のヒーターのオン・オ
フを制御するための電気回路の一例を示す回路図であ
る。
【図5】本考案を適用した気化器のヒーターのオン・オ
フを制御するための電気回路の他の例を示す回路図であ
る。
【図6】氷点下の温度でスタートする時の気化器温度の
変化を例示するグラフである。
【図7】氷点温度より高い温度でスタートする時の気化
器温度の変化を例示するグラフである。
【符号の説明】
10 気化器本体 11 吸気通路 12 フロート室 14 フロート 15 ニードル弁 16 バタフライ式スロットル弁 17 メイン系 18 スロー系 19 メインノズル 21 スライドピストン 22 ジェットニードル 23 ダイアフラム 26 メイン系の燃料出口 28 メイン系の空気取り入れ口 29 メインエアジェット 30 スロージェット 32 燃料通路 33 スロー系の燃料出口孔 34 凹穴 35 電気式ヒーター 36 ストッパー部材 38 リード線挿通用の孔 40 気化器 51 バッテリー 53 メインスイッチ 54 常開タイプのリレー 56 油温スイッチ 57 常閉タイプのリレー 58 スタータースイッチ

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の気化器を並列状態で取り付ける
    自動車用気化器において、各気化器の気化器本体のスロ
    ー系の燃料出口孔近傍またはスロー系の空気取り入れ口
    近傍に下端開口の凹穴を形成し、前記凹穴内に伝熱性グ
    リース等の伝熱性粘性物により隙間を埋めるようにして
    氷結現象防止用のヒーターを挿入し、1本の長いストッ
    パー部材を各気化器に締結することにより、該1本のス
    トッパー部材で前記ヒーターを各気化器の凹穴内に抜け
    止め保持するとともに、各気化器の相互位置を規制して
    各気化器の動きを抑えることを特徴とする自動車用気化
    器。
JP1992040993U 1992-05-22 1992-05-22 自動車用気化器 Expired - Lifetime JP2510881Y2 (ja)

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