JP2508789B2 - 含フッ素化合物およびその用途 - Google Patents
含フッ素化合物およびその用途Info
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C11—ANIMAL OR VEGETABLE OILS, FATS, FATTY SUBSTANCES OR WAXES; FATTY ACIDS THEREFROM; DETERGENTS; CANDLES
- C11D—DETERGENT COMPOSITIONS; USE OF SINGLE SUBSTANCES AS DETERGENTS; SOAP OR SOAP-MAKING; RESIN SOAPS; RECOVERY OF GLYCEROL
- C11D1/00—Detergent compositions based essentially on surface-active compounds; Use of these compounds as a detergent
- C11D1/004—Surface-active compounds containing F
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- Materials Applied To Surfaces To Minimize Adherence Of Mist Or Water (AREA)
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- Polyethers (AREA)
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Description
【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、含フッ素化合物およびその用途に関し、さ
らに詳しくは油溶性表面改質剤として有用な含フッ素化
合物、および該含フッ素化合物から成る表面改質剤、フ
ッ素樹脂の油中分散改良剤並びに防霧剤に関する。
らに詳しくは油溶性表面改質剤として有用な含フッ素化
合物、および該含フッ素化合物から成る表面改質剤、フ
ッ素樹脂の油中分散改良剤並びに防霧剤に関する。
［従来の技術］ 油溶性含フッ素表面改質剤として、含フッ素炭化水素
基（Rf基）を末端に持つポリエチレングリコール（特公
昭61-45973号公報）、Rf基を末端に持つポリエチレング
リコール／ポリプロピレングリコールブロック共重合体
（特開昭61-152745号公報）、アミンを介して結合したR
f基を末端に持つポリアルキレングリコール（特開昭60-
109548号公報）などが知られている。これら含フッ素表
面改質剤は、フッ素系化合物と油との界面（たとえばポ
リテトラフルオロエチレンとエポキシまたはウレタン塗
料との界面）を改質するので、たとえばフッ素樹脂の油
中への分散の向上を目的として、塗料、インクなどの分
野で使用されている。しかし、主としてオキシエチレン
基に起因して油溶性が不十分であったり、その塩基性に
よって使用範囲が制限される、などの欠点がある。
基（Rf基）を末端に持つポリエチレングリコール（特公
昭61-45973号公報）、Rf基を末端に持つポリエチレング
リコール／ポリプロピレングリコールブロック共重合体
（特開昭61-152745号公報）、アミンを介して結合したR
f基を末端に持つポリアルキレングリコール（特開昭60-
109548号公報）などが知られている。これら含フッ素表
面改質剤は、フッ素系化合物と油との界面（たとえばポ
リテトラフルオロエチレンとエポキシまたはウレタン塗
料との界面）を改質するので、たとえばフッ素樹脂の油
中への分散の向上を目的として、塗料、インクなどの分
野で使用されている。しかし、主としてオキシエチレン
基に起因して油溶性が不十分であったり、その塩基性に
よって使用範囲が制限される、などの欠点がある。
［発明の目的］ 本発明の目的は、上記従来技術の油溶性含フッ素表面
改質剤が有する欠点を持たない表面改質剤として有用な
新規含フッ素化合物を提供することにある。
改質剤が有する欠点を持たない表面改質剤として有用な
新規含フッ素化合物を提供することにある。
［発明の構成］ この目的は、式： ［式中、RfはC4〜C20含フッ素脂肪族基、Ｒは水素、C
1〜C12アルキル基、フェニル基またはC1〜C10アルキル
置換フェニル基、ｌは１〜30、好ましくは３〜25の数、
およびｎは１〜10、好ましくは１〜５の数を表す。］ で示される含フッ素化合物により達成される。
1〜C12アルキル基、フェニル基またはC1〜C10アルキル
置換フェニル基、ｌは１〜30、好ましくは３〜25の数、
およびｎは１〜10、好ましくは１〜５の数を表す。］ で示される含フッ素化合物により達成される。
本発明の含フッ素化合物（Ｉ）は、分子中にプロピレ
ンオキシド基、含フッ素脂肪族基および水酸基を有して
いるので、その油溶性がプロピレンオキシドにより改良
され、他の含フッ素化合物との親和性が含フッ素脂肪族
基により向上し、さらに水酸基により配向性が改善され
る。即ち、これら官能基がバランス良く、相乗的に機能
を発揮するので、含フッ素化合物（Ｉ）は、油によく溶
解し、少量であってもフッ素化合物／油の界面で、改質
効果を発揮する。
ンオキシド基、含フッ素脂肪族基および水酸基を有して
いるので、その油溶性がプロピレンオキシドにより改良
され、他の含フッ素化合物との親和性が含フッ素脂肪族
基により向上し、さらに水酸基により配向性が改善され
る。即ち、これら官能基がバランス良く、相乗的に機能
を発揮するので、含フッ素化合物（Ｉ）は、油によく溶
解し、少量であってもフッ素化合物／油の界面で、改質
効果を発揮する。
また、農業用のビニールハウスに使用される合成樹脂
フィルムの防霧剤として使用（練込みまたは塗布）する
場合、通常の含フッ素界面活性剤に比べ水溶性が大幅に
小さい為（従来使用されている含フッ素界面活性剤と異
なる）、含フッ素化合物の水による流失に起因する機能
低下を抑制することができ、防霧効果の持続性が大幅に
向上するものと考えられる。
フィルムの防霧剤として使用（練込みまたは塗布）する
場合、通常の含フッ素界面活性剤に比べ水溶性が大幅に
小さい為（従来使用されている含フッ素界面活性剤と異
なる）、含フッ素化合物の水による流失に起因する機能
低下を抑制することができ、防霧効果の持続性が大幅に
向上するものと考えられる。
従って、本発明の含フッ素化合物（Ｉ）は、フッ素樹
脂の油中分散改良剤として、また農業フィルムの防霧剤
として特に有用である。
脂の油中分散改良剤として、また農業フィルムの防霧剤
として特に有用である。
本明細書において、「油」とは、塗料、インク組成
物、潤滑油などを指し、これらにフッ素樹脂を分散させ
ることにより潤滑性などを付与することができる。これ
を利用して、摺動、防汚塗料、耐摩耗性インク、燃費向
上を計るエンジンオイルなどを作ることができることが
知られている。
物、潤滑油などを指し、これらにフッ素樹脂を分散させ
ることにより潤滑性などを付与することができる。これ
を利用して、摺動、防汚塗料、耐摩耗性インク、燃費向
上を計るエンジンオイルなどを作ることができることが
知られている。
フッ素樹脂を油に分散させる場合、表面改質剤を使用
しなければ、均一な分散が達成されず、凝集物が生成
し、油への機能付与が十分に行なわれない。また、表面
改質剤の使用により分散性が向上すると、フッ素樹脂の
使用量を低減することができる。
しなければ、均一な分散が達成されず、凝集物が生成
し、油への機能付与が十分に行なわれない。また、表面
改質剤の使用により分散性が向上すると、フッ素樹脂の
使用量を低減することができる。
含フッ素化合物（Ｉ）の代表的な例を以下に示す。
（なお、式（Ｉ）中、ｌは通常分布を持つため、本明細
書では平均値を示す。） 含フッ素化合物（Ｉ）は、一般に、式： ［式中、Rfおよびｎは前記と同意義。］ で示される含フッ素エポキシドと、式： ［式中、Ｒおよびｌは前記と同意義。］ で示される化合物とを反応させることにより製造するこ
とができる。
書では平均値を示す。） 含フッ素化合物（Ｉ）は、一般に、式： ［式中、Rfおよびｎは前記と同意義。］ で示される含フッ素エポキシドと、式： ［式中、Ｒおよびｌは前記と同意義。］ で示される化合物とを反応させることにより製造するこ
とができる。
含フッ素エポキシド（II）および化合物（III）は、
ほぼ等モルで用いる。
ほぼ等モルで用いる。
この反応は、通常以下の様な反応条件下で行なわれ
る： 反応温度:50〜150℃、好ましくは60〜100℃ 反応時間:1〜10時間 溶媒は一般に使用しなくてもよいが、使用する場合は
活性水素を持たない溶媒、たとえばエステル、エーテ
ル、ハロゲン化炭化水素などが好ましい。
る： 反応温度:50〜150℃、好ましくは60〜100℃ 反応時間:1〜10時間 溶媒は一般に使用しなくてもよいが、使用する場合は
活性水素を持たない溶媒、たとえばエステル、エーテ
ル、ハロゲン化炭化水素などが好ましい。
触媒としては酸またはアルカリ触媒が用いられ、三フ
ッ化ほう素エーテル錯体が好ましい。
ッ化ほう素エーテル錯体が好ましい。
次に実施例を示し、本発明を具体的に説明する。
実施例１ 温度計、冷却器、窒素吹込管および撹拌装置を備えた
200ml4ツ口フラスコに、 および触媒として三フッ化ホウ素エーテル錯体0.24gを
仕込み、窒素気流下、70℃の温浴上で８時間撹拌した。
200ml4ツ口フラスコに、 および触媒として三フッ化ホウ素エーテル錯体0.24gを
仕込み、窒素気流下、70℃の温浴上で８時間撹拌した。
ガスクロマトグラフィー（カラム：シリコンSE-30,1
m;カラム温度:100〜250℃；昇温:10℃／分）により、原
料エポキシドの消失を確認した。
m;カラム温度:100〜250℃；昇温:10℃／分）により、原
料エポキシドの消失を確認した。
生成物からメタノール不溶物を除去した後、エチレン
グリコールを加え、再沈し、沈澱物を乾燥して透明粘稠
物 81.2gを得た。収率89％。融点２〜６℃。
グリコールを加え、再沈し、沈澱物を乾燥して透明粘稠
物 81.2gを得た。収率89％。融点２〜６℃。
実施例２ フッ素樹脂の油中分散改良効果の評価 塗料用エポキシ樹脂PZ-985E（チバガイギー社製）48g
にフッ素樹脂粉末（ダイキン工業株式会社製ルブロンＬ
−５）10g、ブチルジグリコール5gおよび第１表に示す
化合物を200ccビーカーに入れ、3600±50rpmで５分間撹
拌して分散液を調製した。
にフッ素樹脂粉末（ダイキン工業株式会社製ルブロンＬ
−５）10g、ブチルジグリコール5gおよび第１表に示す
化合物を200ccビーカーに入れ、3600±50rpmで５分間撹
拌して分散液を調製した。
この分散液をスライドガラスにはさみ、分散度を目視
にて判定した。評価基準は以下の通りである： 分散度評価基準 A:均一な微粒子状 B:殆ど均一な微粒子状 C:凝集した粒子が存在 D:凝集した粒子が多く存在 実施例３ （ｎ＝2:2重量％、ｎ＝3:56重量％、ｎ＝4:27重量％、
ｎ＝5:12重量％、ｎ＝6:3重量％。平均分子量584）58.4
g（0.10モル）および （平均分子量710）78.5g（0.11モル）および触媒として
三フッ化ほう素0.35gを用いる以外は実施例１と同様の
手順を繰り返して標記化合物113.5gを得た。収率88％。
融点１〜４℃。1 H‐NMR分析 実施例４ および 54.5g（0.105モル）および触媒として三フッ化ほう素0.
3gを用いる以外は実施例１と同様の手順を繰り返して標
記化合物95.2gを得た。収率89％。融点４〜７℃。1 H‐NMR分析 実施例５〜10および比較例１〜７ 下記基本配合に対して、第２表に示すような種類およ
び量（塩化ビニル樹脂100重量部に対する重量部）の化
合物を添加配合し、カレンダー成形し、厚さ0.1mmのフ
ィルムを製造した。
にて判定した。評価基準は以下の通りである： 分散度評価基準 A:均一な微粒子状 B:殆ど均一な微粒子状 C:凝集した粒子が存在 D:凝集した粒子が多く存在 実施例３ （ｎ＝2:2重量％、ｎ＝3:56重量％、ｎ＝4:27重量％、
ｎ＝5:12重量％、ｎ＝6:3重量％。平均分子量584）58.4
g（0.10モル）および （平均分子量710）78.5g（0.11モル）および触媒として
三フッ化ほう素0.35gを用いる以外は実施例１と同様の
手順を繰り返して標記化合物113.5gを得た。収率88％。
融点１〜４℃。1 H‐NMR分析 実施例４ および 54.5g（0.105モル）および触媒として三フッ化ほう素0.
3gを用いる以外は実施例１と同様の手順を繰り返して標
記化合物95.2gを得た。収率89％。融点４〜７℃。1 H‐NMR分析 実施例５〜10および比較例１〜７ 下記基本配合に対して、第２表に示すような種類およ
び量（塩化ビニル樹脂100重量部に対する重量部）の化
合物を添加配合し、カレンダー成形し、厚さ0.1mmのフ
ィルムを製造した。
実施例および比較例で添加配合した化合物は以下のと
おりであった。
おりであった。
実施例 C8F17SO2NHC3H6N(CH3)3I （ｄ） 得られたフィルムについてモヤ防止性試験および防滴
性試験を実施し、下記の基準で評価した。結果を第３表
に示す。
性試験を実施し、下記の基準で評価した。結果を第３表
に示す。
モヤ防止性評価法 間口1m、高さ0.9m、奥行10mのトンネル状温室に、各
実施例および各比較例で得られるフィルムを別個に展張
し、朝方および夕方のモヤ発生状況を観察し、次の基準
で評価する： ○：全くモヤがない □：微かにモヤがある △：モヤがやや多い ×：モヤが非常に多い 防滴性評価法 上記トンネル状温室にて、防滴状態の良否を肉眼で観
察し、次の基準で評価する： ○：防滴性非常に良好 □：防滴性良好 △：防滴性劣る ×：防滴性非常に劣る 第３表の結果からわかるように、本発明の化合物はモ
ヤ防止性および防滴性ならびにそれらの持続性にすぐ
れ、極めて有用な防霧剤として合成樹脂フィルム、特に
農業用フィルムに使用される。
実施例および各比較例で得られるフィルムを別個に展張
し、朝方および夕方のモヤ発生状況を観察し、次の基準
で評価する： ○：全くモヤがない □：微かにモヤがある △：モヤがやや多い ×：モヤが非常に多い 防滴性評価法 上記トンネル状温室にて、防滴状態の良否を肉眼で観
察し、次の基準で評価する： ○：防滴性非常に良好 □：防滴性良好 △：防滴性劣る ×：防滴性非常に劣る 第３表の結果からわかるように、本発明の化合物はモ
ヤ防止性および防滴性ならびにそれらの持続性にすぐ
れ、極めて有用な防霧剤として合成樹脂フィルム、特に
農業用フィルムに使用される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｃ１０Ｍ 147/04 Ｃ１０Ｍ 147/04 // Ｃ１０Ｎ 30:04 Ｃ１０Ｎ 30:04
Claims (4)
- 【請求項１】式： ［式中、RfはC4〜C20含フッ素脂肪族基、Ｒは水素、C1
〜C12アルキル基、フェニル基またはC1〜C10アルキル置
換フェニル基、ｌは１〜30の数、およびｎは１〜10の数
を表す。］ で示される含フッ素化合物。 - 【請求項２】式： ［式中、RfはC4〜C20含フッ素脂肪族基、Ｒは水素、C1
〜C12アルキル基、フェニル基またはC1〜C10アルキル置
換フェニル基、ｌは１〜30の数、およびｎは１〜10の数
を表す。］ で示される含フッ素化合物から成る油溶性含フッ素表面
改質剤。 - 【請求項３】式： ［式中、RfはC4〜C20含フッ素脂肪族基、Ｒは水素、C1
〜C12アルキル基、フェニル基またはC1〜C10アルキル置
換フェニル基、ｌは１〜30の数、およびｎは１〜10の数
を表す。］ で示される含フッ素化合物から成る、フッ素樹脂の油中
分散性改良剤。 - 【請求項４】式： ［式中、RfはC4〜C20含フッ素脂肪族基、Ｒは水素、C1
〜C12アルキル基、フェニル基またはC1〜C10アルキル置
換フェニル基、ｌは１〜30の数、およびｎは１〜10の数
を表す。］ で示される含フッ素化合物から成る、防霧剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5726788A JP2508789B2 (ja) | 1987-11-30 | 1988-03-09 | 含フッ素化合物およびその用途 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62-301693 | 1987-11-30 | ||
| JP30169387 | 1987-11-30 | ||
| JP5726788A JP2508789B2 (ja) | 1987-11-30 | 1988-03-09 | 含フッ素化合物およびその用途 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01246237A JPH01246237A (ja) | 1989-10-02 |
| JP2508789B2 true JP2508789B2 (ja) | 1996-06-19 |
Family
ID=26398286
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5726788A Expired - Fee Related JP2508789B2 (ja) | 1987-11-30 | 1988-03-09 | 含フッ素化合物およびその用途 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2508789B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| ITMI20051155A1 (it) | 2005-06-20 | 2006-12-21 | Maflon S R L | Nuovi composti fluorurati, loro sintesi e uso. |
| JP5623048B2 (ja) | 2009-03-25 | 2014-11-12 | 富士フイルム株式会社 | 潤滑剤組成物、及びその用途 |
| JP5523377B2 (ja) | 2011-03-07 | 2014-06-18 | 富士フイルム株式会社 | 潤滑剤組成物、フッ素化合物、及びその用途 |
-
1988
- 1988-03-09 JP JP5726788A patent/JP2508789B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01246237A (ja) | 1989-10-02 |
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| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |