JP2508647Y2 - 遮断器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は遮断器、例えば遮断器筐体の前面よりハン
ドル操作して投入バネをチャージしのち、指令を与える
ことにより通電部を上記蓄勢力で閉成させ、さらに開放
させる気中遮断器に関するものでる。

〔従来の技術〕

従来のこの種の遮断器を、特願平1-341441号（特開平
3-201334号公報）により提案されている遮断器について
説明する。第３図は投入バネが放勢したトリップ状態を
示す側面断面図、第４図はチャージが完了したオフ状態
を示す側面断面図、第５図はオン状態を示す側面断面
図、第６図は第３図の要部のみを示す説明図、第７図は
第４図の要部のみを示す説明図、第８図は第５図の要部
のみを示す説明図、第９図はカムシャフトの側面図、第
10図はメインシャフトの側面図である。

図において、（１）は筐体で、モールドケース（1a）
とモールドカバー（1b）とで構成されている。（２）は
消孤室、（３）は手動操作ハンドルで、操作部（3a）が
モールドカバー（1b）より外部に突出している。（４）
はカムシャフト、（５）はカムシャフト（４）に設けら
れたラチェットで、ハンドル（３）により手動操作され
る。（６）はカムシャフト（４）に設けられたラチェッ
トで、図示しないモータにより駆動される。（７）はカ
ムシャフト（４）に設けられたチャージ用カム、（８）
はカム（７）に設けたカム側ローラ、（９）はカム
（７）の上方にあって固定軸（10）を支点として回転す
るチャージアーム、（11）はチャージアーム（９）の一
端に設けたアーム側ローラで、カム（７）を転接するこ
とによりカム（７）により回転駆動される。（12）はチ
ャージアーム（９）の中腹部上面に形成したカム面、
（13）は投入バネ、（14）は投入バネ（13）を保持する
ガイド板で、長孔（14a）を有している。（15）はチャ
ージアーム（９）の他端に設けたバネカケピンで、長孔
（14a）に沿って移動して投入バネ（13）を蓄圧する。
（16）は固定軸（10）に回転可能に装着したクローズラ
ッチで、中腹部にラッチ側ローラ（17）を有すると共に
一端側はカム側ローラ（８）に係合する。（18）は固定
軸（19）を中心に回転するクローズラッチで、下端はラ
ッチ側ローラ（17）に係合すると共に上端側はクローズ
バー（20）に係合している。クローズバー（20）は図示
しないが手動あるいはソレノイドなどによりオン操作さ
れる。（21）はメインシャフト、（22）はメインシャフ
ト（21）に等間隔で３個固定したアームで、３極分の絶
縁リンク（23）がピン（24）によりそれぞれ連結されて
いる。（25）はアーム（22）と同形のアームで、メイン
シャフト（21）にアーム（22）と同角度で固定されてい
る。（26）は２本のリンクにより構成される投入トグル
リンク機構で、一端側はピン（27）によりアーム（25）
に連結される。（28）はリンク機構（26）の中心ピン
（29）により回転可能に支持されるリンク側ローラで、
チャージアーム（９）のカム面（12）に当接する位置関
係にある。（30）は固定軸（31）に回転可能に支持され
るリンクレバーで、一端側にピン（32）によりリンク機
構（26）の他端側が連結される。（33）はリンクレバー
（30）の中腹部に回転可能に設けたレバー側ローラ、
（34）は固定軸（19）に回転可能に支持されるトリップ
ラッチで、レバー側ローラ（33）に係合すると共に上端
側はトリップバー（35）に係合している。トリップバー
（35）は図示しないが手動あるいはソレノイドなどによ
りトリップ操作される。（36），（37）は通電部の一部
を構成する一対の導体で、三個ずつ並設されている。
（38）は一方の導体（36）にそれぞれ固着された固定接
点、（39）は各固定接点（38）にそれぞれ接離される可
動接点、（40）は各可動接点（39）をそれぞれ固着した
可動子、（41）は各可動子（40）の端部をそれぞれ他方
の導体（37）に接続するための可撓導体、（42）は各可
動子（40）を保持する可動子ホルダで、ピン（43）によ
り絶縁リンク（23）に連結されている。（44）は各可動
子（40）に一端がそれぞれ取付けられる接圧ばねで、各
他端はそれぞれモールドケース（1a）のバネ支持穴（4
5）により保持されている。（46）はモールドカバー（1
b）内に設置したフレームで、機構部を構成するカムシ
ャフト（４）、メインシャフト（21）などを回転自在に
支持する。（47）は手動操作ハンドル（３）に設けた駆
動ツメで、ラチェット（５）と噛み合って回転駆動す
る。（48）はフレーム（46）に設けた駆動ツメ移動窓で
ある。

次に動作について説明する。

投入バネ（13）が放勢した第３図のトリップ状態にお
いて、 イ手動操作ハンドル（３）の操作部（3a）を矢印（49）
で示す往復動操作して駆動ツメ（47）によりラチェット
（５）を反時計方向に回転させると、 ロまたは、モータを駆動してラチェット（６）を反時計
方向に回転させると、 チャージ用カム（７）が反時計方向に回転してチャー
ジアーム（９）が時計方向に回動するので、投入バネ
（13）が蓄圧される。こうして、第４図に示すチャージ
状態となる。

第４図に示すチャージ完了状態では、カム（７）のカ
ム側ローラ（８）によりクローズラッチ（16）の回動が
阻止され、クローズラッチ（16）のラッチ側ローラ（1
7）によりクローズラッチ（18）の回動が阻止され、こ
のクローズラッチ（18）はクローズバー（20）によりロ
ックされる。この第４図の状態において、クローズバー
（20）を時計方向に回動操作すると、クローズラッチ
（18）が時計方向に回転し、これに伴なってクローズラ
ッチ（16）が反時計方向に回転するので、カム（７）の
ロックが解除されてカム（７）が反時計方向に回転し、
アーム側ローラ（11）がカム（７）の凹部に落ち込む
と、投入バネ（13）が放勢してチャージアーム（９）が
第５図に示すように反時計方向に回転、はね上がる。こ
のようにチャージアーム（９）が第５図のようにはね上
がるとき、チャージアーム（９）のカム面（12）にリン
ク側ローラ（28）が当接するので、リンク機構（26）が
チャージアーム（９）のはね上げ力によって伸長し、第
５図に示すように接点オンとなる。

第５図のオン状態において、トリップバー（35）を反
時計方向に回動操作させると、トリップラッチ（34）が
反時計方向に回動するので、トリップラッチ（34）の凹
部からレバー側ローラ（33）が外れてリンクレバー（3
0）が時計方向に回動し、リンク機構（26）が第３図に
示すように屈曲してオフ状態となる。以下繰り返しとな
る。

〔考案が解決しようとする課題〕

上記のような従来の遮断器では、手動操作ハンドル
（３）の操作性を考えてその操作部（3a）をモールドカ
バー（1b）より外部に突出させているので、輸送時にこ
の突出する手動操作ハンドル（３）が邪魔になるのみな
らず、ハンドル折損となる問題点があった。

この考案はかかる問題点を解消するためになされたも
ので、不使用時には操作部をも筐体内に格納して手動操
作ハンドルが筐体の外部に突出しないようにすると共に
使用時には軽い力で操作部を筐体外部に引き出せる手動
操作ハンドルの操作性の良い遮断器を得ることを目的と
する。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、この考案に係る遮断器
は、手動操作ハンドルの操作部を筐体内に収納したハン
ドル格納位置から操作部を筐体外に引き出したハンドル
操作開始位置までの間は、駆動ツメがラチェトと噛み合
わないようにしたものである。

〔作用〕

この考案においては、不使用時には操作部をも筐体内
に格納できるので手動操作ハンドルが筐体の外部に突出
しないし、また使用時に手動操作ハンドルをハンドル格
納位置からハンドル操作開始位置まで引き出すとき駆動
ツメがラチェットと噛み合わないので軽い力で操作部を
筐体外部に引き出せる。

〔実施例〕

この考案の一実施例を第１図、第２図について説明す
る。第１図はハンドル格納位置を示す概略図、第２図は
ハンドル操作開始位置を示す概略図であり、前記従来の
ものと同一また相当部分には同一符号を付して説明を省
略する。図において、（50）は駆動ツメ移動窓（48）に
形成した駆動ツメ逃し用円弧窓縁部、（51）は円弧窓縁
部（50）の終端に形成した段部、（52）は駆動ツメ（4
7）を回動自在に支持する支持軸、（53）は駆動ツメ（4
7）を常時噛合方向に付勢するひねりばねで、支持軸（5
2）に挿入されかつ一端がツメピン（54）に係合され他
端がハンドルピン（55）に係合されている。

手動操作ハンドル（３）の不使用時には第１図に示す
ように手動操作ハンドル（３）を完全にモールドカバー
（1b）内に格納できるので、手動操作ハンドル（３）が
外部に突出しない。この第１図に示すハンドル格納位置
から第２図に示すハンドル操作開始位置までの間では、
円弧窓縁部（50）上にツメピン（54）が乗るので駆動ツ
メ（47）はラチェット（５）と噛み合わず、段部（51）
の位置でツメピン（54）が解放された第２図のハンドル
操作開始位置で駆動ツメ（47）がラチェット（５）と噛
み合う。従って、第１図のハンドル格納位置から第２図
のハンドル操作開始位置まで操作部（3a）を引き出すと
き、駆動ツメ（47）がラチェット（５）と噛み合わない
ので軽い力で引き出すことができる。そして第２図に示
すように引き出した後は、駆動ツメ（47）がラチェット
（５）と噛み合うので操作部（3a）を失印（49）で示す
方向に往復動操作すればラチェット（５）を回転駆動で
きる。

〔考案の効果〕

以上のように、この考案によれば不使用時には操作部
をも筐体内に格納して手動操作ハンドルが筐体の外部に
突出しないようにすると共に使用時には軽い力で操作部
を筐体外部に引き出せる手動操作ハンドルの操作性の良
いものが得られるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示すハンドル格納位置の
概略図、第２図はハンドル操作開始位置示す概略図、第
３図は従来のものを示しかつ投入バネが放勢したトリッ
プ状態を示す側面断面図、第４図はチャージが完了した
オフ状態を示す側面断面図、第５図はオン状態を示す側
面断面図、第６図は第３図の要部のみを示す説明図、第
７図は第４図の要部のみを示す説明図、第８図は第５図
の要部のみを示す説明図、第９図はカムシャフトの側面
図、第10図はメインシャフトの側面図である。 図において、（１）は筐体、（３）は手動操作ハンド
ル、（3a）は手動操作ハンドルの操作部、（４）はカム
シャフト、（５）はラチェット、（７）はチャージ用カ
ム、（９）はチャージアーム、（13）は投入バネ、（2
6）は投入トグルリンク機構、（47）は駆動ツメを示
す。 なお、各図中同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】筐体から外部に突出する操作部を往復動操
   作される手動操作ハンドルと、このハンドルの駆動ツメ
   により回転駆動されるラチェットと、このラチェットと
   共に回転するチャージ用カムと、このチャージ用カムと
   係合して回動変位するチャージアームと、このチャージ
   アームの回動によってチャージされる投入バネと、接点
   開閉機構を構成する投入トグルリンク機構とを備え、 前記手動操作ハンドルの操作部を往復動操作して前記駆
   動ツメにより前記ラチェットおよびチャージ用カムを回
   転駆動することにより前記投入バネをチャージしたの
   ち、指令を与えることにより前記接点開閉機構を前記蓄
   勢力で閉成させ、さらに開放させるようにした遮断器に
   おいて、 前記手動操作ハンドルの操作部を筐体内に収容したハン
   ドル格納位置から前記操作部を筐体外に引き出したハン
   ドル操作開始位置までの間は、前記駆動ツメが前記ラチ
   ェットと噛み合わないようにしたことを特徴とする遮断
   器。