JP2508412C - - Google Patents

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JP2508412C
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】 本発明は電動ポット等の各種液体容器の電動注出装置に関し、詳しくは内容液
を器体外に導く注出路と、この注出路を通じて内容液を外部に注出する電動ポン
プとを備えた液体容器の電動注出装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】 この種の電動注出装置は、例えば実開昭62−130522号公報(1)、実
開平1−59529号公報(2)で知られている。 【0003】 (1)の公報に記載のものは、電磁空気ポンプを用いている。(2)の公報に
記載のものは、液体ポンプを用いている。 【0004】 電磁ポンプ使用のものは、電磁空気ポンプによって加圧空気を器体内に送り込
み、内容液を加圧する。これにより加圧された内容液は器体に接続されている注
出路を通じて器体外に押し出され、外部に注出される。 【0005】 液体ポンプ使用のものは、器体に接続された注出路の基部側途中の部分に液体
ポンプを設け、器体から注出路に流入してくる内容液を液体ポンプによって注出
路の注出口側に送り出し注出する。 【0006】 何れの場合も、ポンプを動作させるスイッチをオン操作するだけで内容液を注
出することができ、オフ操作することにより注出を即座に停止することができる
。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】 しかしスイッチのオン操作は電動ポンプを働かせるためだけのもので、内容液
を自動注出する際の注出流量は常に一定とされている。このため注出流量は少量
の注出時で注出開始後の比較的早い時期に注出を停止したい場合に即座に注出を
停止させられる程度に設定される。 【0008】 したがって内容液を大量に注出したい場合は、注出流量が少なすぎ長い時間掛
かってしまう。 【0009】 これを解消するのに、注出流量を多く設定すると、少量の注出の場合注出から
早期の時点で注出を停止するのに、停止し切れず過剰注出になりやすい。また注
出流量を設定する別装置を設けるのでは、構造および操作が複雑になり高価で使
いにくいものとなる。 【0010】 一方、特開平2−243117号公報は、圧力センサを内溶液の注出操作部と
して用い、圧力センサに印加された圧力を電圧に変換し、この電圧を電動ポンプ に印加してこれを駆動するものを開示している。 【0011】 これによると、圧力センサの押圧の強さによって内溶液を注出するときの流量
を簡易に調整することができる。 【0012】 しかし、これでは、圧力センサの押圧度合いの微妙な違いも、そのまま電動ポ
ンプの回転数の違いに現れ、操作者の意図とは関係なく注出流量が細かに変動し
てしまい、却って戸惑い使用しにくいものとなる。 【0013】 そこで本発明は、圧力センサによる注出流量を調節しながらの内容液の注出が
、前記のような戸惑いの原因となる細かな変動なしに達成することができる液体
容器の電動注出装置を提供することを課題とするものである。 【0014】 【課題を解決するための手段】 前記のような課題を達成するため、内容液を器体外に導く注出路と、この注出
路を通じて内容液を外部に注出する電動ポンプとを備えた液体容器の電動注出装
置において、肩部材の前部斜面に設けられた操作パネルの注出操作部の裏面直下
に位置してこの注出操作部として押圧力の増減を電気信号に変換する圧力センサ
を備え、この圧力センサの電気信号が各所定値に至る毎に、注出流量を段階状態
レベル設定して所定流量変動させるように電動ポンプの駆動電圧を制御するよ
うにし、この電動ポンプの駆動電圧の制御は、前記圧力センサの電気信号が各所
定値に至り前記設定レベルが変化するとき、前記押圧力が増加するときと押圧力
が減少するときの設定レベルが変化する際の各所定値に差をもたせ、押圧力の増
加により設定レベルが変化する際の所定値は、押圧力の減少により設定レベルが
変化する際の所定値よりも大きく設定したことを特徴とするものである。 【0015】 【作用】 圧力センサは、肩部材の前部斜面に設けられた操作パネルの注出操作部の裏面 直下に位置してあるため、注出口を視認し易い位置で安定性ある押圧操作ができ
ると共に、注出操作部を押圧操作すると、注出操作部として押圧力を電気出力に
変換する圧力センサはこの注出操作部の押圧操作力に直接的に連動してそれに応
じた電気信号を出し、この電気信号に応じた注出流量を得るように確実に注出操
作することができる。 また、この制御を、圧力センサの電気信号が各所定値に至る毎に、注出流量を
段階状態にレベル設定して所定量変動させるように行うので、圧力センサの押圧
の程度が各所定値に至る毎にこれに対応した回転数の違いが電動ポンプに生じ、
内容液を注出する際の注出流量を段階状態に所定流量変動させることができる。 そして圧力センサの少しの押圧力の変動によっては、電動ポンプの駆動状態は
変動せず、操作者が注出流量の調節を意識して変化させようとしたときのハッキ
リした、各所定値毎に押圧力の変動に応答して、注出流量を段階状態に所定流量
変動させることができ、またこの電動ポンプの駆動電圧の制御は、前記圧力セン
サの電気信号が各所定値に至り前記設定レベルが変化するとき、前記押圧力が増
加するときと押圧力が減少するときの設定レベルが変化する際の各所定値に差を
もたせ、押圧力の増加により設定レベルが変化する際の所定値は、押圧力の減少
により設定レベルが変化する際の所定値よりも大きく設定したので、従来の、圧
力センサの押圧力の増減の度合いの微妙な違いが、そのまま電動ポンプの回転数
の違いに現れ、操作者の意図とは関係なく注出流量が細かに変動してしまい、却
って戸惑い使用しにくいと云った問題を解消して戸惑いのない使用し易いものと
なる。 【0016】 【実施例】 図1〜図8に示す本発明の一実施例について説明する。本実施例は図1に示す
ように、注出路7に設けた電動ポンプ14によって内容液を注出するようにした
形式のものを示している。本発明はこれに限らず他の形式の電動ポットにも適用
される。 【0017】 注出路7は、器体6を構成する外装ケース1およびこの外装ケース1に収容し
ている内容器2の相互間に位置し、内容器2の底部に接続されている。注出路7
は内容器2と外装ケース1との間で立ち上がり、器体6の外装ケース1および内
容器2の各口部相互を連結している肩部材8の前部に有している嘴状突出部9の
内側に達し、この位置にて吐出口11が下向きに開口している。 【0018】 嘴状突出部9の下端開口を閉じる蓋板12に前記吐出口11から流出する内容
液を一旦大気に解放して受入れ、静かに下方に案内する注液管13が設けられて
いる。 【0019】 注出路7の内容器2よりも下位となっている部分に前記電動ポンプ14が設け
られ、注出路7に流入する内容液を注出路7を通じて注出する。注出路7の吐出
口11よりも少し上流側に弁室16を設けてこれに転倒時止水弁15を収容して
いる。 【0020】 内容器の底部下面にはヒータ3が添え付けられ、内容液を沸騰させ、また所定
の保温温度に保つように適宜加熱される。4は温度センサ、5は回路基板であり
、温度センサ4による温度情報をもとにヒータ3を通電制御し、また前記電動ポ
ンプ14をポンプ動作スイッチとしての圧力センサ21の押圧操作に応じて働か
せる。 【0021】 なお器体6の上端には蓋31が設けられている。蓋31は後部が肩部材8の軸
受部32に軸33によって開閉可能に枢支され、バネ41によって開き方向に付
勢されている。 【0022】 蓋31の下面には内容器2の開口をシールパッキング35を介して閉じる内蓋
34が設けられている。蓋31の前部には蓋31を閉じ状態にロックするロック
部材36と、このロック部材36のロックを解除するロック解除部材37と、ロ ック解除部材37の不用意なロック解除操作を阻止する係止部材38とが設けら
れている。 【0023】 蓋31の内蓋34の裏側には内容器2内で発生する蒸気を蓋31外に逃がす蒸
気抜き通路39が設けられている。40は蒸気抜き通路39に設けられた転倒時
止水弁である。 【0024】 前記圧力センサ21は図1、図2に示すように、肩部材8の前部斜面に設けら
れた操作パネル22の注出操作部をなす注出操作キー23の裏面直下に位置し、
注出操作キー23による押圧力に応じた電気信号を出し、この電気信号があるこ
とをオン信号として電動ポンプ14の駆動が開始される。 【0025】 圧力センサ21は例えば、押圧操作力の変動に応じて図3に示すように抵抗値
が変化し、これに応じた通電電圧等の変化を得ることができるので、そのような
電気信号の変化によって前記駆動の際に圧力センサ21の押圧力の変動に応じた
使用者の希望している注出流量の程度を判定し、この判定に応じた所定の流量で
の注出が行われるように制御する。 【0026】 しかし、単なる制御では、上記従来例の場合で述べたように、圧力センサの押
圧程度の微妙な違いも、そのまま電動ポンプの回転数の違いに現れ、操作者の意
図とは関係なく注出流量が細かに変動してしまい、却って戸惑い使用しにくいも
のとなる。これに対処するのに本実施例では、後に述べる特別な制御を行う。操
作パネル22には、内容液を再沸騰させまた沸騰状態の持続により内容液中から
カルキをさらに発散させるカルキ除去のための再沸騰・カルキ除去キー24、湯
沸かし開始時期を設定するためのタイマセットキー25が設けられている。操作
パネル22にはまた沸騰動作状態を示す沸騰表示部26、保温動作状態を示す保
温表示部27、カルキ除去の動作状態を示すカルキ除去表示部28、タイマ設定
時間を表示する時間表示部29が設けられている。 【0027】 操作パネル22にはさらに、前記圧力センサ21の押圧程度に応じた注出流量
の程度を表示する流量表示部30も設けられている。 【0028】 前記圧力センサ21、再沸騰・カルキ除去キー24、タイマセットキー25、
および各種表示部26〜30は操作パネル22下の操作回路基板101に装備さ
れている。注出操作キー23は操作パネル22裏面の表示部蓋102に保持され
た弾性体ないし、表示部蓋102に一体成形された樹脂ばね部として設けられる
。 【0029】 しかし圧力センサ21がタイマセットキー25等と同様に直接押圧操作される
ようにしてもよい。この場合操作パネル22自体も省略することも考えられる。 【0030】 前記回路基板5に装備された制御回路は、図4に示すように、マイクロコンピ
ュータ51を中心とするものであり、ヒータ3の交流電源52からトランス53
によって得た低電圧の二次電流を整流回路54で整流した直流電流によって動作
されるようにしてある。前記ヒータ3をオン、オフするリレー55および電動ポ
ンプ14は、前記トランス53での中電圧の二次電流を整流回路56にて整流し
た直流電流によって動作させるようにしてある。 【0031】 マイクロコンピュータ51はスイッチングトランジスタ61をオン、オフ制御
することにより前記リレー55をオン、オフし、ヒータ3を通電状態にしたり、
通電を断ったりする。またマイクロコンピュータ51は駆動回路62を制御する
ことにより、電動ポンプ14の動作を種々の回転状態に制御する。 【0032】 この電動ポンプ14の動作制御は前記した通り、圧力センサ21のオン信号に
よって駆動を開始し、オフ信号によって駆動を停止する他に、前記圧力センサ2
1の押圧の程度に応じた電気信号にて、圧力センサ21の押圧力に応じた注出流 量が得られるようにするが、特に、この圧力センサ21の電気信号が各所定値に
至る毎に、小流量または大流量から段階状態に所定流量減少または増大変動する
ように電気ポンプ14の駆動を制御する。これにより圧力センサ21のオンと同
時に内容液がいきなり所定流量にて注出されて、使用者が戸惑いを感じたり、危
険があったりするようなことを回避することができる。 【0033】 前記温度センサ4は、前記ヒータ3の通電制御のために、マイクロコンピュー
タ31に接続され、内容器2を介した内容液の温度情報をマイクロコンピュータ
31に入力する。マイクロコンピュータ31はこの温度情報によって、内容液を
沸騰させた後、所定温度に保つ初期加熱を行ったり、再沸騰・カルキ除去キー2
4によって設定される再沸騰かカルキ除去のための沸騰持続を行うように前記ヒ
ータ3を通電制御する。 【0034】 また前記圧力センサ21は、前記内容液注出のためや、この注出の際の注出流
量を設定するために、マイクロコンピュータ31に接続され、圧力センサ21の
操作の有無、および押圧の程度の電気信号をマイクロコンピュータ31に入力す
る。 【0035】 マイクロコンピュータ31にはさらに、前記各種操作部や各種表示部も接続さ
れているし、前記注出路7を利用した静電容量方式の液量検出手段71も接続さ
れ、マイクロコンピュータ31を通じて液量表示部72の各発光ダイオードを液
量に応じた数だけ点灯させて液量を外部表示するようにしている。この液量表示
部72は器体6の前面に設けてある。 【0036】 液量検出手段71は前記注出路7の立ち上がり部のまわりに設けた電極73と
内容液に電気的に通じる内容器2もしくは金属製の注出管部分との間に内容液の
量に応じて生じる静電容量を検出するものであり、この検出される静電容量から
前記マイクロコンピュータ31によって液量を演算するようにしている。 【0037】 以下前記マイクロコンピュータ31による制御の一例について、図5、図6に
示すフローチャートに基づき説明する。 【0038】 図5はマイクロコンピュータ31による主な制御のメインルーチンのフローチ
ャートであり、電源がオンするとまず必要な初期設定の処理が行われた後(ステ
ップ#1)、各種操作キーの操作信号や、センサ類の検知信号等の入力の処理が
行われる。次いでヒータ3の通電制御処理、電動ポンプ14の駆動制御処理、各
種表示制御処理、その他の制御処理が順次行われる(ステップ#2〜#6)。 【0039】 ステップ#3の通電制御処理サブルーチンにおいて、特別な入力が無い場合は
内容液を一旦沸騰させた後所定の温度例えば90℃での保温状態とし、これが電源
がオフされるまで持続するようにする。 【0040】 また再沸騰・カルキ除去キー24がオンされる都度、前記再沸騰表示部とカル
キ除去表示部とが交互に点灯され、再沸騰・カルキ除去キー24の操作を停止し
た時点で点灯している表示に対応するモードが設定され、再沸騰モードであれば
、どのような加熱状態であれ、内容液を一旦沸騰させた後、所定温度での保温状
態に切り換え、この状態を持続する制御を行う。カルキ除去モードであれば、ど
のような加熱状態であれ、内容液を沸騰させた後この沸騰状態を所定時間持続さ
せて、内容液中のカルキ等の発散を図り、前記所定時間後、つまりカルキ除去後
通常の保温状態に戻す制御を行う。 【0041】 またステップ#4の電動ポンプ14の駆動制御ザブルーチンにおいて、圧力セ
ンサ21が押圧されて通電状態になると、つまりオンされると、図6に示すフロ
ーチャートにしたがって実行される。 【0042】 具体的には圧力センサ21がオンされると、この圧力センサ21が押圧される 程度に応じて出力する電気信号、本実施例では圧力センサ21の電圧信号が所定
値に至る毎に、注出流量のレベルが段階状態をなす5段階中のどのレベルかをデ
ーブル等から判定し、判定レベルAとしてメモリに格納する(ステップ#11、
#12)。 【0043】 なおこのレベルAの各段は図7、図8に示すように、圧力センサ21の押圧の
程度に応じて出力する電圧信号の各所定値に至る変動ステップに対応して、V
0単位で増大するポンプ駆動電圧V1〜V5に対応し、判定レベルAに応じた電圧
を設定する。例えば各所定値のレベル1であれば最小の電圧V1を、また各所定
値のレベル5であれば最大の電圧V5をそれぞれポンプ駆動電圧とする。 【0044】 これによって電動ポンプ14は、圧力センサ21の押圧の程度の変化による電
圧信号の各所定値に至る変動ステップに対応して段階状態に設定される電圧によ
り駆動されるので、圧力センサ21の押圧の程度が各所定値に至る毎にこれに対
応した回転数の違いが電動ポンプ14に生じ、内容液を注出する際の注出流量を
段階状態に所定流量変動させることができる。したがって使用者は、スイッチ2
1を強く押すか、弱く押すかによって、注出流量を所定流量加減することができ
、多量の内容液を注出するのに短時間で達成したり、内容液を受ける器の形状や
大きさ、あるいは少しづつ熱湯を注ぎたいような用途等から内容液をゆっくり少
量づつ注出するようなことを適宜行える。特に、操作者が注出流量調節を意図し
ない程度の小さな押圧力の変動によって注出流量が微妙に変化して使用者に戸惑
いを与え使用しにくいものとなるような不都合を解消している。 【0045】 なお図7は注出流量レベルAが5の場合を、また図8は注出流量レベルAが4
の場合をそれぞれ示している。 【0046】 そして圧力センサ21の押圧程度の度合いに応じて各所定値に至る毎に変動す
る電圧信号に対応した判定レベルAは、前記流量表示部30にLEDの点灯個数に よって表示するので(ステップ#13)、使用者はこの表示を基に希望レベルを設
定すればよい。 【0047】 また内容液の注出に当たって、設定されたレベルの注出流量に到達するのに、
そのレベルの段数に応じた段階数で所定注出流量が増大して行くようにしている
。そしてこのような注出流量を段階状態に所定流量変動させるためには、注出流
量の設定の違いにかかわらず一定の時間t0の間に行うようにしている。これに
より注出流量が多いことによって所定の注出流量に達するのが遅くなるようなこ
となしに、注出開始時点の注出流量を抑えて安全を図ることができる。 【0048】 このような制御のために、所定値として設定レベルAの注出流量を所定時間t
0にて達成するときの、レベル切換えインターバルtxを tx=t0/(A−1) の演算によって得(ステップ#14)、この演算結果を前記切換時点を設定するタ
イマTにセットする(ステップ#15)。 【0049】 次に注出がまだ行われていないことに対応して、レベルカウンタA0を0にリ
セットした後、電動ポンプ14を最低電圧V1にて駆動し、タイマTをスタートさ
せる(ステップ#17、#18)。 【0050】 そしてタイマTが終了するのを待って、注出流量レベルカウンタA0をプラス
1して最小レベルの注出流量での注出が行われたことをカウントし、カウント値
0が設定レベルAに達しているかどうかを判別する(ステップ#19〜#21)
。 【0051】 設定レベルAに達していない場合には、電動ポンプ14の駆動電圧をV=V+
0として駆動電圧を1ステップ増大したV2に設定した後、ステップ#18〜1
9に戻って電圧V2での電動ポンプ14の駆動が所定時間Vx行われるように する。そしてレベルカウンタA0のインクリメントと、設定レベルに達したかど
うかの判定を行い(ステップ#20、#21)、設定レベルAに達するまで、同じ
動作を繰返し、注出流量レベルを段階状態に所定流量増大していく。 【0052】 すなわち、圧力センサ21が押圧操作されるときの押圧力に対応して出力する
電気信号が各所定値に至る毎に、注出流量を段階状態に所定流量変動させるよう
に電動ポンプ14の駆動が制御される。 注出流量が所定値をなす設定レベルに達すると、圧力センサ21がオフされる
まで電動ポンプ14の駆動を持続する(ステップ#23、#24)。 【0053】 なお前記動作制御では、注出流量を段階状態に所定流量変動させるのに、駆動
電圧の同じステップ幅にて行っているが、ステップ幅を徐々に増大するように設
定してもよいし、前記段階状態の時間間隔も任意に設定することができる。また
前記実施例では注出流量を電動ポンプの回転数により変化させたが、ポンプの形
式に応じて可能な種々の方法を採用することができる。 【0054】 図9、図10は本考案の第2の実施例を示し、圧力センサ21を押圧操作して
内容液を注出するのに、操作者が内容液の注出状態を見ながら、自身が思ってい
る注出流量に対する過不足を判断し、不足の場合は押圧を強めれば、所定注出流
量のレベルAが増大し、逆に過剰の場合は押圧を強めれば所定注出流量のレベル
Aが減少するようにしている。これによって所定注出流量の設定が、注出状態を
確認しながら操作者の思い通りに行うことができる。 【0055】 図9は押圧力が所定値に至り設定レベルΔp増減することにより、注出
レベルAの設定を、段階状態に1ランク増減して変動するようにした場合を示
している。この場合、電動ポンプ14の駆動電圧の制御は、前記圧力センサ21
の電気信号が各所定値に至り前記設定レベルΔpが変化するとき、前記押圧力が
増加するときと押圧力が減少するときの設定レベルΔpが変化する際の各所定値 に差をもたせ、押圧力の増加により設定レベルΔpが変化する際の所定値は、押
圧力の減少により設定レベルが変化する際の所定値よりも大きく設定してある。
この処理のために図10に示すように、第1の実施例の制御フローチャート中に
第2の実施例の制御操作(ステップ#20a〜#20d)を挿入したもである。 【0056】 これにつき説明すると、1レベルでの内容液の注出が終了し、ステップ#20
においてレベルカウンタを1インクリメントした後、押圧力がΔpの増減があっ
たかどうかを判別する(ステップ#20a、#20c)。 【0057】 押圧力が+Δpであれば設定レベルAを+1し(ステップ#20b)、押圧力
が−Δpであれば設定レベルAを−1した後(ステップ#20d)、ステップ#
21でのレベルカウンタA0が設定レベルAに等しいかを判別するようにしてい
る。これにより注出流量が段階状態に漸次増大して行くときの所定注出流量が、
実際の注出流量を確認しながら使用者のイメージの通りに設定される。 【0058】 なお前記所定値をなすΔpは一定に設定する必要はなく、例えば少ない注出流
量のときには小さなステップを設定し、注出流量の増大とともに、段階状態にス
テップを大きくするようにすると云ったことも可能である。 【0059】 図11〜図14は本発明の第3の実施例を示している。本実施例は圧力センサ
21を、例えば株式会社東芝社製の「TOSHIBA SILICONE シル
タッチ200」で知られるシート状のセンサを用いている。センサ21はそれが
シート状であることを利用して、操作パネル22である樹脂シートの裏面と、こ
の樹脂シートを下から支持する表示部蓋102の表面との何れかに貼り合わせて
図12に示すように位置させ、圧力センサ21が表示部蓋102によって下方か
らバックアップされるようにしている。 【0060】 これによって圧力センサ21は操作パネル22の上から押圧されると表示部蓋 102との間で確実に押圧され、押圧操作力に応じた電気信号を出すことができ
る。 【0061】 前記シート状の圧力センサ21は、このセンサがシート体にシルク印刷と同様
な印刷方式によって形成されたものであり、この印刷手法を利用して前記操作パ
ネル22としての樹脂シートの裏面に直接形成することもできる。これにより部
品点数と組立工数とを削減することができる。 【0062】 操作パネル22は他の操作部として再沸騰のための沸騰キー301を、また表
示部として沸騰表示部26および保温表示部27を持つものの場合を示している
。 【0063】 本実施例ではまた圧力センサ21の押圧力に応じた段階状態に所定流量変動さ
せるべく注出流量を、図13に示すように大、中、小の3段階の段階状態に設定
している。この場合の制御は図14に示す通りである。 【0064】 これについて説明するれば、圧力センサ21の押圧によって内容液が前記実施
例の場合同様に電動ポンプ14によって自動注出する際、電動ポンプ14の駆動
を、圧力センサ21の信号が2V未満であるとき低速に設定し、2V以上〜4V
未満の場合は中速に設定する。また4Vを越えると高速に設定する。 【0065】 【発明の効果】 本発明によると、圧力センサは、肩部材の前部斜面に設けられた操作パネルの
注出操作部の裏面直下に位置してあるため、注出口を視認し易い位置で安定性あ
る押圧操作ができると共に、注出操作部を押圧操作すると、注出操作部として押
圧力を電気出力に変換する圧力センサはこの注出操作部の押圧操作力に直接的に
連動してそれに応じた電気信号を出し、この電気信号に応じた注出流量を得るよ
うに確実に注出操作することができる。 また、この制御を、圧力センサの電気信号が各所定値に至る毎に、注出流量を
段階状態に設定される前記電気出力に基づく電圧により所定量変動させるように
行うので、圧力センサの押圧の程度が各所定値に至る毎にこれに対応した回転数
の違いが電動ポンプに生じ、内容液を注出する際の注出流量を段階状態に所定流
量変動させることができる。 そして圧力センサの少しの押圧力の変動によっては、電動ポンプの駆動状態は
変動せず、操作者が注出流量の調節を意識して変化させようとしたときのハッキ
リした、各所定値毎に押圧力の変動に応答して、注出流量を段階状態に所定流量
変動させることができ、またこの電動ポンプの駆動電圧の制御は、前記圧力セン
サの電気信号が各所定値に至り前記設定レベルが変化するとき、前記押圧力が増
加するときと押圧力が減少するときの設定レベルが変化する際の各所定値に差を
もたせ、押圧力の増加により設定レベルが変化する際の所定値は、押圧力の減少
により設定レベルが変化する際の所定値よりも大きく設定したので、従来の、圧
力センサの押圧力の増減の度合いの微妙な違いが、そのまま電動ポンプの回転数
の違いに現れ、操作者の意図とは関係なく注出流量が細かに変動してしまい、却
って戸惑い使用しにくいと云った問題を解消して戸惑いのない使用し易いものと
なる。
【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明が適用された電気ポットの場合を示す一実施例の縦断面図である。 【図2】 図1の電気ポットの上半部を示す斜視図である。 【図3】 圧力センサの操作押圧力に対する抵抗値の変化状態を示すグラフである。 【図4】 図1の電気ポットの制御回路図である。 【図5】 図3の制御回路の主な制御のメインルーチンを示すフローチャートである。 【図6】 図4のポンプ制御処理サブルーチンのフローチャートである。 【図7】 ポンプ駆動電圧の段階制御による注出流量の立ち上がり制御の例を示すグラフ
である。 【図8】 ポンプ駆動電圧の段階制御による注出流量の立ち上がり制御の別の例を示すグ
ラフである。 【図9】 圧力センサの押圧力と注出流量との関係を示すグラフである。 【図10】 圧力センサの押圧力に応じた注出流量を設定する制御の他の例を示すポンプ制
御サブルーチンのフローチャートである。 【図11】 本発明の第3の実施例を示す一部の分解斜視図である。 【図12】 図11の操作パネル部の拡大断面図である。 【図13】 圧力センサの抵抗値変化によって得られる電圧変化に対する注出流量の設定状
態を示すグラフである。 【図14】 図13の注出流量設定による注出動作処理サブルーチンのフローチャートであ
る。 【符号の説明】 2 内容器 5 回路基板 6 器体 7 注出路 14 電動ポンプ 21 圧力センサ 22 操作パネル 23 注出操作キー 51 マイクロコンピュータ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 内容液を器体外に導く注出路と、この注出路を通じて内容液を
    外部に注出する電動ポンプとを備えた液体容器の電動注出装置において、 肩部材の前部斜面に設けられた操作パネルの注出操作部の裏面直下に位置して
    この注出操作部として押圧力の増減を電気信号に変換する圧力センサを備え、こ
    の圧力センサの電気信号が各所定値に至る毎に、注出流量を段階状態にレベル
    して所定流量変動させるように電動ポンプの駆動電圧を制御するようにし、こ
    の電動ポンプの駆動電圧の制御は、前記圧力センサの電気信号が各所定値に至り
    前記設定レベルが変化するとき、前記押圧力が増加するときと押圧力が減少する
    ときの設定レベルが変化する際の各所定値に差をもたせ、押圧力の増加により設
    定レベルが変化する際の所定値は、押圧力の減少により設定レベルが変化する際
    の所定値よりも大きく設定したことを特徴とする液体容器の電動注出装置。

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