JP2507072Y2 - 直貼り化粧床材 - Google Patents

直貼り化粧床材

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JP2507072Y2
JP2507072Y2 JP1986153016U JP15301686U JP2507072Y2 JP 2507072 Y2 JP2507072 Y2 JP 2507072Y2 JP 1986153016 U JP1986153016 U JP 1986153016U JP 15301686 U JP15301686 U JP 15301686U JP 2507072 Y2 JP2507072 Y2 JP 2507072Y2
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祐司 立塚
誠 河野
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段谷産業 株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、コンクリート床面などに直接施工する遮
音性に優れた木質系の化粧床を構成できる直貼り化粧床
材に関する。
[従来の技術] 従来、第3図に示されるような、周端面に接合用加工
を有する合板製化粧床板3の下面に副え板6とその下面
に緩衝材7を合板製化粧床板3より外側へ突出させて釘
打ち部8とした直貼り化粧床材は実公昭61-22109号で公
知である。
[考案が解決しようとする課題] ところが、上記のような従来の直貼り化粧床材は、コ
ンクリートなどの床下地に直接施工されるため、床材表
面で発生する騒音は、緩衝材の厚さをかなり厚くしない
と直接階下に伝わりやすい。しかし、緩衝材の厚さを厚
くすると価格の高騰や重量物による沈みの問題が発生し
てくる。また、比較的厚さの薄い合板製化粧床板の裏面
に副え板を位置をずらせて貼着しているから、床板とし
ては表裏面で形状的な均衡がくずれていた。さらに、合
板製化粧床板の表面は一般に塗料で覆われているが、裏
面は覆われていない。また、副え板には合板製化粧床板
に貼着されている部分と貼着されていない部分とがあ
り、空気中の湿度変化に対応して水分を吸収、放出する
板の部分がそれぞれ不均一に露出しているなどの原因に
より、従来の床板には反りや狂いが発生しやすく施工に
手間を要するなど価格や施工面でも限度があり、騒音上
の対策も充分であるとはいい難かった。
なお、本願考案出願の日前の出願であって、本願出願
後に公開された実開昭62-32139号の第3図及び第4図に
は、分割された木質板1の分割層2、3間に遮音性発泡
体4を介在させ、最下面にも遮音性発泡体5、15を具備
させた遮音性木質床材も提案されているが、前記の床材
は本来一体であった木質板1を分割層1、2に分割した
ものであるから、木質板1としての強度的なバランスが
完全に壊れているのみならず、強度も大きく低下してい
る。また、これらの床材を釘打ち施工した場合、第3図
では4、3、15を通して床下地に固着させることになる
が、釘頭が遮音性発泡体4に埋れると同時に大きな荷重
がかかった場合は釘頭は分割層2と直接接触して床の伝
搬が良くなり遮音性能を低下させる。第4図の場合は、
通常雌実18の間から釘打ちして床下地に固着されるか
ら、表面で発生した音は振動となり釘を伝わって床下地
へ伝搬し遮音性能を低下させていた。
[問題点を解決するための手段] そこで、この考案では騒音防止効果に優れた木質製の
直貼り化粧床材を提供することを目的として成されたも
ので、その構成は、周端面に接合用凹条溝又は凸条を有
する合板製化粧床板の下面に非木質材からなるバッカー
材とその下面に第1緩衝材とその下面に副え板とその下
面に第2緩衝材を貼着し、かつ上記副え板と第2緩衝材
を前記合板製化粧床板の相隣る2辺において前記合板製
化粧床板よりずらせて釘打ち部を形成したことを特徴と
する直貼り化粧床材に係り、その最も特徴とする点は、
緩衝材を2層に分割して構成した点にある。
以下、図面を参照しながらこの考案を詳述する。
第1図は、この考案の実施例となる直貼り化粧床材を
示す斜視断面図で、第2図は、そのA−A′断面図を示
す。
この考案において、使用する合板製化粧床板3は、4
周端面に接合用凹条溝1及び凸条2を有する厚さが5〜
6mm程度の合板の表面に、厚さが0.2〜0.3mm程度の突板
や各種の模様を印刷した化粧紙などが貼着されたもので
ある。
合板製化粧床板3の裏面に貼着される非木質材からな
るバッカー材4は、裏面からの水分の吸収、放出を防止
することで比較的薄い合板製化粧板3の反りや狂いをな
くすもので、クラフト紙や薄葉紙等が用いられる。
そして、上記バッカー材4の裏面に貼着される第1緩
衝材5は、厚さが1.0〜3.0mm程度の発泡ポリエチレン樹
脂シート、発泡ゴムシート、発泡塩化ビニール樹脂シー
ト、ゴムチップ成型シートなどから選ばれたシートで、
吸音性能や制振性能を有する緩衝材である。
ついで、上記の第1緩衝材5の下面に貼着される副え
板6は、厚さが2.5〜3.0mm程度の合板で、前記バッカー
材4の相隣る2辺においてバッカー材4よりずらせて釘
打ち部8を構成するように貼着される。釘打ち部8の幅
としては、20〜30mm程度が適当である。
上記副え板6の下面には、さらに第2緩衝材7が貼着
されるが、その材質は上記の第1緩衝材5と同様の物で
よい。なお、厚さは2〜5mm程度で、第1緩衝材5より
は多少厚くして、コンクリート面の小さな凹凸を吸収で
きるような構成が好ましい。
上記の各材料は常用の木材−合成樹脂用接着剤を用い
て接着される。
つぎに、この考案の直貼り化粧床材の施工方法を説明
する。
まず、コンクリート床面に公知のコンクリート−合成
樹脂接着剤を塗布し、直貼り化粧床材を所定の位置に置
いてコンクリート床面に押しつけるようにして釘打ち部
に適当数の釘を打ち込んで固定する。そして、同じくコ
ンクリート床面に接着剤を塗布し、先に固定した直貼り
化粧床材の釘打ち部に木材用接着剤を塗布し、つぎの直
貼り化粧床材を接合凹条溝及び凸条を用いて先の直貼り
化粧床材に嵌合させ、副え板の端面を叩いて接合部に隙
間ができないようにするとともに、コンクリート床面に
押しつけながら釘打ち部より釘を打って固定する。以
下、この作業を繰り返して施工を完了する。
なお、コンクリート床面に5mm以上の大きな凸部があ
るときはグラインダーなどで削り落とし、凹部のあると
きはモルタルなどで埋め、できるだけ平坦なコンクリー
ト床面としておくことが好ましい。
[作用] この考案において、合板製化粧床板3の裏面に非木質
材からなるバッカー材4を貼着するのは、緩衝材5が貼
着されることにより形状的に均衡がくずれた合板製化粧
床板3の裏面を被覆することで、裏面からの水分の吸
収、放出による反りや狂いの発生を防止するためであ
る。
また、緩衝材5までを合板製化粧床板3と同一位置に
貼着し、副え板6を相隣る2辺において、合板製化粧床
板3よりずらせて釘打ち部8を形成するのは、副え板6
に釘打ちして床下地と固着しても合板製化粧床板3から
伝わる緩衝材5で吸収させ、床下地へは伝搬しないよう
にするためである。
さらに、緩衝材5、7の構成を2層に分けて構成して
いるのは、合板製化粧床板3の表面から衝撃を与え、下
面に透過する音の強さを測定する床衝撃の遮音効果を測
定の結果、緩衝材5、7の総厚が同一であれば、従来の
1層で構成したものよりは2層に分けて構成した方が約
2〜5dB程度遮音効果が向上することを発見したことに
よる。
つぎに、この考案の実施例を記す。
[実施例] 実施例1 周端面に接合用の本実加工を施した厚さ6mmの合板の
表面に、厚さが0.3mmの突板単板を貼着し、裏面にバッ
カー材4として厚さ0,2mmのクラフト紙を貼着して、合
板製化粧床板3を作製した。つぎに、前記の合板製化粧
床板3の下面に、第1緩衝材5として厚さ2mmの5倍発
泡ゴムシートを貼着、その下面に副え板6として前記合
板製化粧床板3と同一の幅と長さで厚さ3mmの合板を前
記合板製化粧床板3の周囲を20mmずらして貼着、さらに
その下面に、第2緩衝材7として厚さ2mmの5倍発泡ゴ
ムシートを貼着して求める直貼り化粧床材を得た。
なお、比較のために、周端面に接合用の本実加工が施
され、表面に突板単板が貼着された厚さ6mmの合板の裏
面に、副え板として厚さ3mmの合板を前記合板の周囲を2
0mmずらして貼着した。そして、その下面に緩衝材とし
て厚さ4mmの5倍発泡ゴムシートを貼着して従来の直貼
り化粧床材を得た。
そして、上記2種類の直貼り化粧床材をJIS A1418号
に規定される『建築物の現場における床衝撃音レベルの
測定方法』に基づき同一条件にて軽量床衝撃音を測定し
た。
結果は、本願実施例の直貼り化粧床材が、JIS A1419
号に規定される『建築物の遮音等級』に基づく集合住宅
2級のL-55に合格し、かつ比較例の直貼り化粧床材と比
較して約2dB程度遮音性能が優れていた。
実施例2 周端面に接合用の本実加工を施した厚さ6mmの合板の
表面に、厚さが0.3mmの突板単板を貼着し、裏面にバッ
カー材4として厚さ0,2mmの反り止め薄葉紙を貼着し
て、合板製化粧床板3を作製した。つぎに、前記の合板
製化粧床板3の下面に、第1緩衝材5として厚さ2mmの1
0倍発泡塩化ビニール樹脂シートを貼着、その下面に副
え板6として前記合板製化粧床板3と同一の幅と長さで
厚さ3mmの合板を前記合板製化粧床板3の周囲を20mmず
らして貼着、さらにその下面に、第2緩衝材7として厚
さ2mmの10倍発泡塩化ビニール樹脂シートを貼着して求
める直貼り化粧床材を得た。
なお、比較のために、周端面に接合用の本実加工が施
され、表面に突板単板が貼着された厚さ6mmの合板の裏
面に、副え板として厚さ3mmの合板を前記合板の周囲を2
0mmずらして貼着した。そして、その下面に緩衝材とし
て厚さ4mmの10倍発泡塩化ビニール樹脂シートを貼着し
て従来の直貼り化粧床材を得た。
そして、上記2種類の直貼り化粧床材をJIS A1418号
に規定される『建築物の現場における床衝撃音レベルの
測定方法』に基づき同一条件にて軽量床衝撃音を測定し
た。
結果は、本願実施例の直貼り化粧床材が、JIS A1419
号に規定される『建築物の遮音等級』に基づく集合住宅
2級のL-55に合格し、かつ比較例の直貼り化粧床材と比
較して約5dB程度遮音性能が優れていた。
[考案の効果] この考案の直貼り化粧床材は、上記のように構成され
ているので、以下の効果を奏する。
1.緩衝材を2層に分け、副え板で分離した状態にしてい
るので、緩衝材が1層である従来の床材と比較して遮音
性能が優れる。
2.合板製化粧床板の裏面に非木質材からなるバッカー材
を貼着しているので、合板製化粧床板の下面に副え板や
緩衝材を釘打ち部を形成するように位置をずらせて貼着
しても反りや狂いが発生することもない。
3.合板製化粧床板と副え板の間に第1緩衝材を設けてい
るので、従来の床材と比較して合板製化粧床板部分が第
1緩衝材により動きやすく、歩行時のクッション効果に
優れ、床の足触りが少しやわらかくなり歩行感が良い。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の実施例となる直貼り化粧床材を示す
斜視面図で、第2図はそのA−A′断面図を示す。第3
図は従来の直貼り化粧床材を示す断面図である。 1……凹条溝 2……凸条 3……合板製化粧床板 4……バッカー材 5……第1緩衝材 6……副え板 7……第2緩衝材 8……釘打ち部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−83317(JP,A) 実開 昭62−32139(JP,U) 実開 昭54−135011(JP,U) 実開 昭61−41728(JP,U)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】周端面に接合用凹条溝(1)又は凸条
    (2)を有する合板製化粧床板(3)の下面に非木質材
    からなるバッカー材(4)とその下面に第1緩衝材
    (5)とその下面に副え板(6)とその下面に第2緩衝
    材(7)を貼着し、かつ上記副え板(6)と第2緩衝材
    (7)を前記合板製化粧床板(3)の相隣る2辺におい
    て前記合板製化粧床板(3)よりずらせて釘打ち部
    (8)を形成したことを特徴とする直貼り化粧床材。
JP1986153016U 1986-10-03 1986-10-03 直貼り化粧床材 Expired - Lifetime JP2507072Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11172904A (ja) * 1997-12-12 1999-06-29 Eidai Co Ltd 建築用化粧板

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