JP2505862B2 - 電気粘性流体組成物 - Google Patents

電気粘性流体組成物

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JP2505862B2
JP2505862B2 JP18557388A JP18557388A JP2505862B2 JP 2505862 B2 JP2505862 B2 JP 2505862B2 JP 18557388 A JP18557388 A JP 18557388A JP 18557388 A JP18557388 A JP 18557388A JP 2505862 B2 JP2505862 B2 JP 2505862B2
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博也 小林
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    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
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    • C10M171/00Lubricating compositions characterised by purely physical criteria, e.g. containing as base-material, thickener or additive, ingredients which are characterised exclusively by their numerically specified physical properties, i.e. containing ingredients which are physically well-defined but for which the chemical nature is either unspecified or only very vaguely indicated
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は電気粘性流体組成物に関するものである。更
に詳しくは、電場変化を加えることによって大きいせん
断応力を発生し、かつ発生したせん断応力の経時安定性
に優れた電気粘性流体組成物に関するものである。
(従来の技術) 電気粘性流体とは、例えば絶縁性の分散媒中に固体粒
子を分散・懸濁して得られる流体であって、そのレオロ
ジー的あるいは流れ性質が電場変化を加えることにより
粘塑性型の性質に変わる流体であり、一般に外部電界を
印加した時に粘度が著しく上昇し大きいせん断応力を誘
起する、いわゆるウィンズロー効果を示す流体として知
られている。このウィンズロー効果は応答性が速いとい
う特徴を有するため、電気粘性流体はクラッチ、ダンパ
ー、ブレーキ、ショックアブソーバー、アクチュエータ
ー等への応用が試みられている。
従来、電気粘性流体としては、シリコン油、塩化ジフ
ェニル、トランス油等の絶縁油中に、セルロース、でん
粉、大豆カゼイン、ポリスチレン系イオン交換樹脂、ポ
リアクリル酸塩架橋体等の固体粒子を分散させたものが
知られている。
しかしながら、セルロースやでん粉や大豆カゼインを
分散相として用いた電気粘性流体は誘起されるせん断応
力が小さいという問題点があり、またポリスチレン系イ
オン交換樹脂を分散相として用いた電気粘性流体は経時
安定性が乏しいという問題点があった。更に、ポリアク
リル酸塩架橋体を分散相として用いた電気粘性流体は、
比較的弱い電界を印加しただけでは実用上充分なせん断
応力が誘起されないという問題点があった。
また、第1図に示すような装置を用いて電気粘性流体
組成物に直流電場を印加した場合、分散相粒子中に陰イ
オン性解離基のみを含有する流体組成物を用いた時、内
筒を陰極、外筒を陽極とした際に有意なせん断応力が誘
起されず、逆に分散相粒子中に陽イオン性解離基のみを
含有する流体組成物を用いた時、内筒を陽極、外筒を陰
極とした際に有意なせん断応力が誘起されないという問
題点があった。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は上記問題点を解決するものである。
したがって、本発明の目的は、比較的弱い電場を印加
することによっても大きなせん断応力が発生し、かつ長
時間にわたってそれを維持するという経時安定性にも優
れ、しかも印加する直流電場の向きによって、誘起され
るせん断応力が影響をうけない電気粘性流体組成物を提
供することにある。
(課題を解決するための手段および作用) 本発明は粒子中に陽イオン性解離基および陰イオン性
解離基をそれぞれ0.5mg当量/g以上有し且つ陽イオン性
解離基数100に対し陰イオン性解離基数が10〜1000の範
囲にある重合体および/またはその架橋物の粒子を絶縁
性分散媒中に分散させてなる電気粘性流体組成物に関す
るものである。
本発明で用いられる重合体および/またはその架橋物
の粒子を得る方法としては、例えばスルホン酸基やカ
ルボン酸基等の陰イオン性解離基を含有する不飽和単量
体(A)とアミノ基や4級アンモニウム基等の陽イオン
性解離基を含有する不飽和単量体(B)とを必要に応じ
てその他の重合性単量体(D)とともに共重合して得ら
れた重合体を造粒する方法、単量体(A)の重合体ま
たは単量体(A)と単量体(D)との共重合体に単量体
(B)の重合体または単量体(B)と単量体(D)との
共重合体または重合性アジリジン化合物(C)の重合体
を混合・造粒して粒子中に陽イオン性解離基および陰イ
オン性解離基をともに含有させる方法、単量体(A)
の重合体または単量体(A)と単量体(D)の共重合体
中に含有される陰イオン性解離基の一部をアジリジン化
合物(C)等と反応させる方法等により重合体中の陰イ
オン性解離基の一部を陽イオン性解離基に変換して得た
重合体を造粒する方法、単量体(B)の重合体または
単量体(B)と単量体(D)との共重合体中に含有され
る陽イオン性解離基の一部あるいはアジリジン化合物
(C)の重合体中に含有されるイミノ基の一部を単量体
(A)等と反応させる方法等により重合体中の陽イオン
性解離基の一部を陰イオン性解離基に変換して得られた
重合体を造粒する方法、単量体(A)と単量体(D)
との共重合体中に含有されるノニオン性官能基を陽イオ
ン性解離基に変換して得られた重合体を造粒する方法、
単量体(B)と単量体(D)との共重合体中に含有さ
れるノニオン性官能基を陰イオン性解離基に変換して得
られた重合体を造粒する方法等が挙げられる。
なお、ここで重合体の造粒とは、重合体および/また
はその架橋物を絶縁性分散媒中に分散できるほど細かい
粒度の粉粒状物にすることであり、例えば重合体および
/またはその架橋物の塊を粉砕したり、重合体および/
またはその架橋物の微粉末を必要によりバインダーを用
いて固着させて均一な粒状物とすることが含まれる。ま
た、単量体の重合時に乳化重合法や懸濁重合法を採用し
て、重合体および/またはその架橋物の調製と同時に造
粒を行ってもよい。
さらに、の方法において重合体を混合する際に、単
なる混合ではなしに多価イオンを用いてポリイオン複合
体を形成させたり、架橋剤を用いて両重合体間を架橋し
たり、縮合反応により両重合体間を結合させたりするこ
ともできる。
本発明で使用することのできる陰イオン性解離基を含
有する単量体(A)としては、例えばビニルスルホン
酸、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、スチレン
スルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパン
スルホン酸、2−スルホエチル(メタ)アクリレート、
3−スルホプロピル(メタ)アクリレート、1−スルホ
プロパン−2−イル(メタ)アクリレート、2−スルホ
プロピル(メタ)アクリレート、1−スルホブタン−2
−イル(メタ)アクリレート、2−スルホブチル(メ
タ)アクリレート、3−スルホブタン−2−イル(メ
タ)アクリレート等の重合性不飽和基含有スルホン酸;
アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、
マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸等の重合性不飽和
基含有カルボン酸および/またはそれらのリチウム・ナ
トリウム・カリウム等のアルカリ金属塩、カルシウム・
マグネシウム等のアルカリ土類金属塩、亜鉛・アルミニ
ウム・銅等のその他の金属塩、アンモニウム塩、有機ア
ミン塩、ピリジニウム塩、グアニジウム塩などの塩等を
挙げることができ、それらの中から1種または2種以上
用いることができる。
本発明で使用することのできる陽イオン性解離基を含
有する単量体(B)としては、例えば2−アミノエチル
(メタ)アクリレート、2−アミノエチル(メタ)アク
リルアミド、2−[メチルアミノ]エチル(メタ)アク
リレート、2−[エチルアミノ]エチル(メタ)アクリ
レート、2−[N,N−ジメチルアミノ]エチル(メタ)
アクリレート、2−[N,N−ジエチルアミノ]エチル
(メタ)アクリレート、2−[N,N−ジエチルアミノ]
エチル(メタ)アクリルアミド、3−[N,N−ジエチル
アミノ]プロピル(メタ)アクリレート、3−[N,N−
ジエチルアミノ]プロピル(メタ)アクリルアミド、3
−[N,N−ジプロピルアミノ]プロピル(メタ)アクリ
レート、3−[N,N−ジプロピルアミノ]プロピル(メ
タ)アクリルアミド、3−[N,N−ジメチルアミノ]プ
ロピル(メタ)アクリレート、3−[N,N−ジメチルア
ミノ]プロピル(メタ)アクリルアミド、3−[N,N−
ジメチルアミノ]ブチル(メタ)アクリレート、3−
[N,N−ジメチルアミノ]ブチル(メタ)アクリルアミ
ド、トリス[2−(メタ)アクリロイルオキシエチル]
アミン等のアミノ基含有不飽和単量体ならびにそれらの
塩酸塩、硫酸塩、臭素酸塩、ヨウ素酸塩、フッ素酸塩、
硝酸塩、シアン酸塩、チオシアン酸塩、リン酸塩、ホウ
酸塩、炭酸塩、亜硫酸塩、次亜塩素酸塩、過塩素酸塩、
酢酸塩、ギ酸塩、プロピオン酸塩、安息香酸塩、p−ト
ルエンスルホン酸・ベンゼンスルホン酸・メタンスルホ
ン酸・エタンスルホン酸・イセチオン酸・ドデシルベン
ゼンスルホン酸等のスルホン酸塩などの塩;および2−
[(メタ)アクリロイルオキシ]エチルトリメチルアン
モニウムクロライド、2−[(メタ)アクリロイルオキ
シ]エチルトリメチルアンモニウムブロマイド、2−
[(メタ)アクリロイルオキシ]エチルトリメチルアン
モニウムヨーダイド、2−[(メタ)アクリロイルオキ
シ]エチルジメチルフェニルアンモニウムクロライド等
の4級アンモニウム基含有不飽和単量体等を挙げること
ができ、それらの中から1種または2種以上用いること
ができる。
本発明で使用することのできるアジリジン化合物
(C)としては、例えばエチレンイミン、プロピレンイ
ミン、ブチレンイミン、N−ヒドロキシエチルエチレン
イミン、N−シアノエチルエチレンイミン、N−メチル
エチレンイミン、N−エチルエチレンイミン、N−フェ
ニルエチレンイミン、N−アセチルエチレンイミン、N
−メタクリロイルアジリジン、β−アジリジニルメチル
プロピオネート、β−アジリジニルエチルメタクリレー
ト、ヘキサメチレン−ビス−1,6−N,N′−ジエチレンウ
レア、ジフェニルメタン−ビス−4,4′−N,N′−ジエチ
レンウレア、2,2−ビスヒドロキシメチルブタノール−
トリス[3−(1−アジリジニル)プロピオネート]等
を挙げることができ、それらの中から1種または2種以
上用いることができる。
本発明で使用することのできる単量体(D)として
は、例えば(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロ
ニトリル、酢酸ビニル等の水溶性不飽和単量体;ヒドロ
キシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、ポリブチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコー
ルモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレン
グリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリブ
チレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシ
ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エ
トキシポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレ
ート、エトキシポリブチレングリコールモノ(メタ)ア
クリレート、メトキシポリエチレングリコール・ポリプ
ロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、フェノ
キシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、ベンジルオキシポリエチレングリコールモノ(メ
タ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチ
ル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート
等の(メタ)アクリル酸エステル;及びスチレン、塩化
ビニル、ブタジエン、イソプレン、エチレン、プロピレ
ン等の疎水性不飽和単量体などを挙げることができ、こ
れらの1種又は2種以上を用いることができる。
本発明で用いられる重合体および/またはその架橋物
の粒子には、陽イオン性解離基および陰イオン性解離基
がそれぞれ0.5mg当量/g以上含まれることが必要であ
る。陽イオン性解離基および陰イオン性解離基がそれぞ
れ0.5mg当量/g未満の場合には、得られる電気粘性流体
組成物に電場変化を加えた際にせん断応力が充分大きく
ならない。
また、陽イオン性解離基および陰イオン性解離基のい
ずれか一方が0.5mg当量/g以上含まれていても他方が0.5
mg当量/g未満では、得られる電気粘性流体組成物に直流
電場を印加した際に、誘起されるせん断応力は電場の向
きに大きく影響をうけ有意なせん断応力が観測されない
ことがある。
本発明で用いられる重合体および/またはその架橋物
の粒子中に含有される陽イオン性解離基の数と陰イオン
性解離基の数の比は、陽イオン性解離基の数100に対し
て陰イオン性解離基の数が10〜1000の範囲であることが
必要である。陽イオン性解離基の数100に対して陰イオ
ン性解離基の数が10未満の場合、比較的弱い電場を印加
した時とりわけ第1図中の内筒を陽極とし外筒を陰極と
した時に事実上充分なせん断応力を得ることができず、
また誘起されるせん断応力が経時的に減衰しやすくな
る。また、陽イオン性解離基の数100に対して陰イオン
性解離基の数が1000を越える場合、比較的弱い電界を印
加した時とりわけ第1図中の内筒を陰極とし外筒を陽極
とした時に事実上充分なせん断応力を得ることができ
ず、また誘起されるせん断応力が経時的に減衰しやすく
なる。
本発明で用いられる重合体は、架橋構造を有する架橋
物であってもよい。むしろ重合体に架橋物を用いると、
得られる電気粘性流体組成物の経時安定性が向上するの
で好ましい。このような架橋物を得るには、前記の単量
体成分中に架橋剤を混合しておいてから重合するか、あ
るいは重合体に架橋剤を反応させるかすればよい。
これらの架橋剤としては、例えばジビニルベンゼン、
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)ア
クリレート、N,N−メチレンビスアクリルアミド、イソ
シアヌル酸トリアリル、トリメチロールプロパンジアリ
ルエーテル等の1分子中にエチレン系不飽和基を2個以
上有する化合物;エチレングリコール、ジエチレングリ
コール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、グリセリン、ポリグリセリン、プロピレングリコ
ール、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ポ
リプロピレングリコール、ポリビニルアルコール、ペン
タエリスリトール、ソルビット、ソルビタン、グルコー
ス、マンニット、マンニタン、ショ糖、ブドウ糖等の多
価アルコール;エチレングリコールジグリシジルエーテ
ル、グリセリンジグリシジルエーテル、ポリエチレング
リコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコール
ジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグ
リシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジ
ルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエー
テル、トリメチロールプロパンジグリシジルエーテル、
トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、グリ
セリントリグリシジルエーテル等のポリエポキシ化合物
等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いるこ
とができる。架橋剤として多価アルコールを用いる場合
には150℃〜250℃で、ポリエポキシ化合物を用いる場合
は50℃〜250℃で熱処理することが好ましい。
本発明に用いられる重合体を得るための重合方法は、
従来から知られているいかなる方法でも良く、例えばラ
ジカル重合触媒を用いる方法や、放射線・電子線・紫外
線等を照射する方法が挙げられる。ラジカル重合触媒と
しては、過酸化水素、ベンゾイルパーオキサイド、キュ
メンハイドロパーオキサイド等の過酸化物、アゾビスイ
ソブチロニトリル等のアゾ化合物、過硫酸アンモニウ
ム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩等のラジカル発生剤
や、これらと亜硫酸水素ナトリウム、L−アスコルビン
酸、第一鉄塩等の還元剤との組み合わせによるレドック
ス系開始剤が用いられる。重合系溶媒としては、例えば
水、メタノール、エタノール、アセトン、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサン、シクロヘ
キサン、キシレン、トルエン、ベンゼン等やこれらの混
合物を使用することができる。重合時の温度は用いる触
媒の種類により異なるが、比較的低温の方が重合体の分
子量が大きくなり好ましい。しかし、重合が完結するた
めには20℃以上100℃以下の範囲内であることが好まし
い。
重合系の単量体濃度には特に制限はないが、重合反応
の制御の容易さと収率・経済性を考慮すれば、20〜80重
量%の範囲にあることが好ましい。重合形態としては種
々の形態を採用できるが、例えば懸濁重合、注型重合、
双腕型ニーダーのせん断力によりゲル状含水重合体を細
分化しながら重合する方法(特開昭57-34101号)が挙げ
られる。これらの中でも、球形の微粒子が得られるとい
う点で、単量体水溶液を疎水性有機溶媒中に懸濁させて
重合する方法などの懸濁重合が特に好ましい。
本発明で用いられる重合体および/またはその架橋物
の粒子径及び形状には特に制限はないが、粒子径として
0.1〜500μmのものが好ましく、形状は球形のものが好
ましい。粒子径が上記範囲をはずれたり、形状が不定形
であったりすると、得られる電気粘性流体組成物に電場
変化を加えた際にせん断応力が充分に大きくならない時
がある。
本発明で用いられる絶縁性分散媒としては、109Ωcm
以上の電気抵抗を有する電気絶縁性液体であれば特に制
限なく、例えばハロゲン化ベンゼン、ハロゲン化ジフェ
ニル、ハロゲン化ジフェニルメタン、ハロゲン化ジフェ
ニルエーテル、ハロゲン化パラフィン、ハロゲン化ナフ
タレン等のハロゲン化炭化水素;ダイフロイル やデム
ナム (ダイキン工業株式会社製)等のフッ化物の低重
合体;フタル酸ジオクチル、トリメリット酸トリオクチ
ル、トリメリット酸イソデシル、セバシン酸ジブチル等
のエステル類;流動パラフィン、石油エーテル、石油ベ
ンジン、キシレン、ベンゼン、トルエン、テトラリン等
の炭化水素;シリコン油、トランス油等やこれらの混合
物を挙げることができる。
本発明における重合体および/またはその架橋物の粒
子と絶縁性分散媒との比は、特に制限はないが、絶縁性
分散媒100重量部に対して重合体および/またはその架
橋物の粒子が5〜400重量部の範囲であることが好まし
い。重合体および/またはその架橋物の粒子の量が5重
量部未満では、得られる電気粘性流体組成物に電場変化
を加えた際にせん断応力が充分に大きくならない場合が
あり、また400重量部を越えると、得られる組成物自体
の流動性が低下して、電気粘性流体として使用し難くな
る場合がある。
本発明の電気粘性流体組成物が顕著なウインズロー効
果を発現する理由は明らかでないが、組成物中の重合体
および/またはその架橋物の粒子中に微量の水分が含ま
れることにより、電場変化が加わった際に大きなせん断
応力が誘起されるものと考えられる。しかしながら、本
発明における重合体および/またはその架橋物の粒子中
の水分は、20重量%以下が好ましい。水分が20重量%を
越えると、重合体および/またはその架橋物の粒子同志
が付着したり、電場変化が加わった際のせん断応力が大
きくならなかったりする事がある。
本発明では、重合体および/またはその架橋物の粒子
の絶縁性分散媒中への分散性向上や、電気粘性流体組成
物の粘度調節あるいはせん断応力向上のために、界面活
性剤、高分子分散剤、高分子増粘剤等の各種添加物を添
加することができる。
(発明の効果) 第1図に示したような共軸二重円筒形回転粘度計を用
いて直流電場を印加し電気粘性流体組成物の性能を測定
した場合、分散相粒子中に陰イオン性解離基のみを含有
する流体組成物を用いた時、内筒を陰極とし外筒を陽極
とした際に有意なせん断応力を得ることができず、分散
相粒子中に陽イオン性解離基のみを含有する流体組成物
を用いた時、内筒を陽極とし外筒を陰極とした際に有意
なせん断応力を得ることができない。しかしながら、本
発明の分散相粒子中に陽イオン性解離基および陰イオン
性解離基を特定の割合で有する電気粘性流体組成物は、
直流電場の向きに関係なく、また比較的弱い電界を印加
した時でも実用上充分なせん断応力を得ることができ、
かつ発生したせん断応力の経時安定性にも優れている。
また、本発明の電気粘性流体組成物は、交流電源を用
いて交流の外部電界を印加した場合にも、大きなせん断
応力が得られ、かつ発生したせん断応力の経時安定性に
も優れている。
したがって、本発明の電気粘性流体組成物は、いかな
る外部電界にも対応することができ、クラッチ、ダンパ
ー、ブレーキ、ショックアブソーバー、アクチュエータ
ー等の広い分野へ有効に利用できる。
(実施例) 以下、実施例により本発明を説明するが、本発明の範
囲がこれら実施例にのみ限定されるものではない。
実施例1 1の円筒形セパラブルフラスコにアクリル酸ナトリ
ウム47.0g(0.5モル)、2−[メタクリロイルオキシ]
エチルトリメチルアンモニウムクロライド103.8g(0.5
モル)、N,N′−メチレンビスアクリルアミド0.75g(0.
005モル)及び水354gを仕込み、撹拌して均一に溶解さ
せた。窒素置換した後、湯浴で40℃に加熱し、10%過硫
酸アンモニウム水溶液1.0g及び1%L−アスコルビン酸
水溶液0.5gを添加し、撹拌を停止して重合させた。重合
開始後発熱し、30分後68℃まで上昇した。重合系の温度
が下がり始めたのを確認した後、湯浴を90℃に上昇さ
せ、更に1時間加熱した。
得られた重合体の含水ゲルを細分化した後、110℃の
熱風乾燥器で8時間乾燥し、粉砕・分級して、粒子径50
〜100μmの重合体架橋物の粒子{以下、これを重合体
粒子(1)(陽イオン性解離基密度:3.3mg当量/g、陰イ
オン性解離基密度:3.3mg当量/g)という。}を得た。
得られた重合体粒子(1)30gを110℃で3時間乾燥
後、温度20℃、相対湿度60%の室内に1時間放置して吸
湿させた後、ブロモベンゼン70g中に混合・分散させ、
本発明の電気粘性流体組成物{以下、これを流体組成物
(1)という。}を得た。
実施例2 1の円筒形セパラブルフラスコにメタクリル酸77.4
g(0.9モル)、2−アミノエチルメタクリレート12.9g
(0.1モル)及び水168gを仕込み、撹拌して均一に溶解
させた後、実施例1と同様に重合した。
得られた重合体の含水ゲルを細分化した後、80℃で3
時間減圧乾燥し、粉砕・分級して、粒子径20〜50μmの
重合体の粒子{以下、これを重合体粒子(2)(陽イオ
ン性解離基密度:1.1mg当量/g、陰イオン性解離基密度:1
0.0mg当量/g)という。}を得た。
得られた重合体粒子(2)20gを110℃で3時間乾燥
後、温度20℃、相対湿度60%の室内に1時間放置して吸
湿させた後、1,2,4−トリクロロベンゼン80g中に混合・
分散させ、本発明の電気粘性流体組成物{以下、これを
流体組成物(2)という。}を得た。
実施例3 撹拌機、還流冷却器、滴下ロート及び窒素ガス導入管
を備えた2lの四つ口フラスコにn−ヘキサン1.1を仕
込み、ソルビタンモノステアレート9.0gを添加・溶解さ
せた後、窒素置換した。滴下ロートに2−アクリルアミ
ド−2−メチルプロパンスルホン酸カリウム61.3g(0.2
5モル)、2−[メタクリロイルオキシ]エチルトリメ
チルアンモニウムブロマイド63.0g(0.25モル)、N,N′
−メチレンビスアクリルアミド1.2g(0.008モル)、水2
93g及び過硫酸カリウム0.25gを加えて溶解させた後、窒
素ガスを吹き込んで水溶液中に存在する酸素を除去し
た。次いで、滴下ロートの内容物を上記四つ口フラスコ
に加えて分散させ、わずかに窒素ガスを導入しつつ、湯
浴により重合系の温度を60〜65℃に保持して3時間重合
反応を続けた。
その後、n−ヘキサンを減圧下に留去し、残った重合
体架橋物の含水ゲルを90℃で3時間減圧乾燥した後、分
級して、粒子径50〜100μmの重合体架橋物の粒子{以
下、これを重合体粒子(3)(陽イオン性解離基密度:
2.0mg当量/g、陰イオン性解離基密度:2.0mg当量/g)と
いう。}を得た。
得られた重合体粒子(3)25gを110℃で3時間乾燥
後、温度20℃、相対湿度60%の室内に1時間放置して吸
湿させた後、トリメリット酸トリオクチル25gとブロモ
ベンゼン50gの混合溶媒中に混合・分散させ、本発明の
電気粘性流体組成物{以下、これを流体組成物(3)と
いう。}を得た。
実施例4 1の円筒形セパラブルフラスコに2−スルホエチル
メタクリレートのナトリウム塩43.2g(0.2モル)、アク
リル酸3.6g(0.05モル)、アクリル酸カルシウム9.1g
(0.05モル)、2−[N,N−ジメチルアミノ]エチルア
クリレートの塩酸塩125.7g(0.7モル)及び水272gを仕
込み、撹拌して均一に溶解させた後、実施例1と同様に
重合した。
得られた重合体の含水ゲルを細分化した後、80℃で3
時間減圧乾燥し、粉砕・分級して、粒子径100〜200μm
の重合体の粒子{以下、これを重合体粒子(4)(陽イ
オン性解離基密度:3.9mg当量/g、陰イオン性解離基密
度:1.9mg当量/g)という。}を得た。
得られた重合体粒子(4)30gを110℃で3時間乾燥
後、温度20℃、相対湿度60%の室内に1時間放置して吸
湿させた後、ブロモベンゼン35gと1,2,4−トリクロロベ
ンゼン35gの混合溶媒中に混合・分散させ、本発明の電
気粘性流体組成物{以下、これを流体組成物(4)とい
う。}を得た。
実施例5 撹拌機、還流冷却器、滴下ロート及び窒素ガス導入管
を備えた2lの四つ口フラスコに水360gを仕込み、撹拌下
フラスコ内を窒素置換し、90℃まで加熱した。次いで、
わずかに窒素ガスを導入しつつ、アクリル酸ナトリウム
100.0g(1.1モル)、アクリル酸50g(0.7モル)及び水2
10gからなる単量体水溶液と10%過硫酸アンモニウム水
溶液30gとのそれぞれを滴下ロートから2時間で添加し
た。添加完了後に放冷し、重合体の20%水溶液{以下、
これを重合体水溶液(1)という。}を得た。
実施例6 撹拌機、還流冷却器、滴下ロート及び窒素ガス導入管
を備えた1の四つ口フラスコに水100gを仕込み、撹拌
下フラスコ内を窒素置換し、90℃まで加熱した。次い
で、わずかに窒素ガスを導入しつつ、2−[メタクリロ
イルオキシ]エチルトリメチルアンモニウムクロライド
50.0g(0.24モル)および水90gからなる単量体水溶液と
10%過硫酸アンモニウム水溶液10gとのそれぞれを滴下
ロートから2時間で添加した。添加完了後に放冷し、重
合体の20%水溶液{以下、これを重合体水溶液(2)と
いう。}を得た。
実施例7 撹拌機、還流冷却器、滴下ロート及び窒素ガス導入管
を備えた1の四つ口フラスコに水100gを仕込み、撹拌
下にフラスコ内を窒素置換し、90℃まで加熱した。次い
で、わずかに窒素ガスを導入しつつ、2−アミノエチル
メタクリレート50g(0.39モル)及び水90gからなる単量
体水溶液と10%過硫酸アンモニウム水溶液10gとのそれ
ぞれを滴下ロートから2時間で添加した。添加完了後に
放冷し、重合体の20%水溶液{以下、これを重合体水溶
液(3)という。}を得た。
実施例8 1の円筒形セパラブルフラスコ中で重合体水溶液
(1)200gと重合体水溶液(2)200gを混合し、ポリイ
オン複合体を形成させた。次いで、フラスコ内を湯浴に
より90℃で1時間加熱した。
その後、大部分の水を減圧下に留去し、残った重合体
の含水ゲルを90℃で3時間減圧乾燥後、粉砕・分級し
て、粒子径100〜250μmの重合体の粒子{以下、これを
重合体粒子(5)(陽イオン性解離基密度:2.4mg当量/
g、陰イオン性解離基密度:5.9mg当量/g)という。}を
得た。
得られた重合体粒子(5)15gを110℃で3時間乾燥
後、温度20℃、相対湿度60%の室内に1時間放置して吸
湿させた後、ブロモベンゼン85g中に混合・分散させ、
本発明の電気粘性流体組成物{以下、これを流体組成物
(5)という。}を得た。
実施例9 1の円筒形セパラブルフラスコに重合体水溶液
(1)100g、重合体水溶液(3)250g及びN,N′−メチ
レンビスアクリルアミド0.92g(0.006モル)を仕込み、
撹拌して均一に溶解させた。次いで、フラスコ内を湯浴
により90℃で1時間加熱した。
その後、大部分の水を減圧下に留去し、残った重合体
の含水ゲルを90℃で3時間減圧乾燥後、粉砕・分級し
て、粒子径10〜50μmの重合体架橋物の粒子{以下、こ
れを重合体粒子(6)(陽イオン性解離基密度:5.5mg当
量/g、陰イオン性解離基密度:3.3mg当量/g)という。}
を得た。
得られた重合体粒子(6)20gを110℃で3時間乾燥
後、温度20℃、相対湿度60%の室内に1時間放置して吸
湿させた後、ブロモベンゼン30gと1,2,4−トリクロロベ
ンゼン50gの混合溶媒中に混合・分散させ、本発明の電
気粘性流体組成物{以下、これを流体組成物(6)とい
う。}を得た。
実施例10 1の円筒形セパラブルフラスコに重合体水溶液
(1)100g、ポリエチレンイミン(日本触媒化学工業
(株)製、エポミン P-1000)の30%水溶液200g及びN,
N′−メチレンビスアクリルアミド0.3g(0.002モル)を
仕込み、撹拌して均一に溶解させた。次いで、フラスコ
内を湯浴により90℃で1時間加熱した。
その後、大分の水を減圧下に留去し、残った重合体の
含水ゲルを90℃で3時間減圧乾燥後、粉砕・分級して、
粒子径50〜150μmの重合体架橋物の粒子{以下、これ
を重合体粒子(7)(陽イオン性解離基密度:17.4mg当
量/g、陰イオン性解離基密度:2.9mg当量/g)という。}
を得た。
得られた重合体粒子(7)35gを110℃で3時間乾燥
後、温度20℃、相対湿度60%の室内に1時間放置して吸
湿させた後、トリメリット酸トリオクチル65g中に混合
・分散させ、本発明の電気粘性流体組成物{以下、これ
を流体組成物(7)という。}を得た。
実施例11 撹拌機、還流冷却器、滴下ロート及び窒素ガス導入管
を備えた1の円筒形セパラブルフラスコに重合体水溶
液(1)300gを仕込み、撹拌下にフラスコ内を窒素置換
し、窒素雰囲気下で20℃に反応系の温度を保った。そこ
に滴下ロートからエチレンイミン7.2g(0.17モル)を1
時間で滴下し、添加後80℃で3時間加熱した。重合体へ
のエチレンイミンの反応率をコロイド滴定法により測定
したところ80%であった。
次いで、重合体水溶液中の大部分の水を減圧下に留去
し、残った含水ゲルを90℃で3時間減圧乾燥後、粉砕・
分級して、粒子径50〜100μmの重合体の粒子{以下、
これを重合体粒子(8)(陽イオン性解離基密度:2.0mg
当量/g、陰イオン性解離基密度:8.7mg当量/g)とい
う。}を得た。
得られた重合体粒子(8)30gを110℃で3時間乾燥
後、温度20℃、相対湿度60%の室内に1時間放置して吸
湿させた後、ブロモベンゼン70gに混合・分散させ、本
発明の電気粘性流体組成物{以下、これを流体組成物
(8)という。}を得た。
実施例12 撹拌機、還流冷却器、滴下ロート及び窒素ガス導入管
を備えた1の円筒形セパラブルフラスコにポリエチレ
ンイミン(日本触媒化学工業(株)製、エポミン P-10
00)の30%水溶液400gを仕込み、撹拌下にフラスコ内を
窒素置換し、窒素雰囲気下で20℃に保った。そこに滴下
ロートからアクリル酸72g(1.0モル)を1時間で滴下
し、添加後80℃で3時間加熱した。ポリエチレンイミン
へのアクリル酸の反応率をコロイド滴定法により測定し
たところ100%であった。
次いで、重合体水溶液中の大部分の水を減圧下に留去
し、残った含水ゲルを90℃で3時間減圧乾燥後、粉砕・
分級して、粒子径100〜250μmの重合体の粒子{以下、
これを重合体粒子(9)(陽イオン性解離基密度:9.3mg
当量/g、陰イオン性解離基密度:5.2mg当量/g)とい
う。}を得た。
得られた重合体粒子(9)25gを110℃で3時間乾燥
後、温度20℃、相対湿度60%の室内に1時間放置して吸
湿させた後、1,2,4−トリクロロベンゼン75g中に混合・
分散させ、本発明の電気粘性流体組成物{以下、これを
流体組成物(9)という。}を得た。
比較例1 500mlの円筒形セパラブルフラスコにアクリル酸ナト
リウム70.5g(0.75モル)、アクリル酸18.0g(0.25モ
ル)、N,N′−メチレンビスアクリルアミド0.092g(0.0
006モル)及び水165gを仕込み、撹拌して均一に溶解さ
せた後、実施例1と同様に重合した。
得られた重合体の含水ゲルを細分化した後、150℃で
3時間乾燥し、粉砕・分級して、粒子径50〜100μmの
重合体架橋物の粒子{以下、これを比較重合体粒子
(1)(陰イオン性解離基密度:11.3mg当量/g)とい
う。}を得た。
得られた比較重合体粒子(1)30gを110℃で3時間乾
燥後、温度20℃、相対湿度60%の室内に1時間放置して
吸湿させた後、ブロモベンゼン70g中に混合・分散さ
せ、比較用の電気粘性流体組成物{以下、これを比較流
体組成物(1)という。}を得た。
比較例2 500mlの円筒形セパラブルフラスコに2−[メタクリ
ロイルオキシ]エチルトリメチルアンモニウムクロライ
ド103.8g(0.5モル)、エチレングリコールジアクリレ
ート0.17g(0.001モル)及び水193gを仕込み、撹拌して
均一に溶解させた後、実施例1と同様に重合した。
得られた重合体の含水ゲルを細分化した後、80℃で3
時間減圧乾燥し、粉砕・分級して、粒子径50〜100μm
の重合体架橋物の粒子{以下、これを比較重合体粒子
(2)(陽イオン性解離基密度:4.8mg当量/g)とい
う。}を得た。
得られた比較重合体粒子(2)30gを110℃で3時間乾
燥後、温度20℃、相対湿度60%の室内に1時間放置して
吸湿させた後、ブロモベンゼン70g中に混合・分散さ
せ、比較用の電気粘性流体組成物{以下、これを比較流
体組成物(2)という。}を得た。
比較例3 ポリスチレンスルホン酸ナトリウム型イオン交換樹脂
であるアンバーライト IR-120B(オルガノ(株)製)
を150℃で3時間乾燥後、粉砕・分級して、粒子径50〜1
00μmの重合体の粒子{以下、これを比較重合体粒子
(3)(陰イオン性解離基密度:4.4mg当量/g)とい
う。}を得た。
得られた比較重合体粒子(3)30gを110℃で3時間乾
燥後、温度20℃、相対湿度60%の室内に1時間放置して
吸湿させた後、ブロモベンゼン70g中に混合・分散さ
せ、比較用の電気粘性流体組成物{以下、これを比較流
体組成物(3)という。}を得た。
比較例4 ポリスチレン系第四級アンモニウム型イオン交換樹脂
であるアンバーライト IRA-400(オルガノ(株)製)
を80℃で3時間減圧乾燥後、粉砕・分級して、粒子径50
〜100μmの重合体の粒子{以下、これを比較重合体粒
子(4)(陽イオン性解離基密度:3.7mg当量/g)とい
う。}を得た。
得られた比較重合体粒子(4)30gを110℃で3時間乾
燥後、温度20℃、相対湿度60%の室内に1時間放置して
吸湿させた後、ブロモベンゼン70g中に混合・分散さ
せ、比較用の電気粘性流体組成物{以下、これを比較流
体組成物(4)という。}を得た。
比較例5 500mlのセパラブルフラスコにアクリル酸ナトリウム
4.7g(0.05モル)、2−[メタクリロイルオキシ]エチ
ルトリメチルアンモニウムクロライド10.4g(0.05モ
ル)、アクリルアミド135.7g(1.91モル)及び水280gを
仕込み、撹拌して均一に溶解させた後、実施例1と同様
に重合した。
得られた重合体の含水ゲルを細分化した後、80℃で3
時間減圧乾燥後、粉砕・分級して、粒子径50〜100μm
の重合体の粒子{以下、これを比較重合体粒子(5)
(陽イオン性解離基密度:0.33mg当量/g、陰イオン性解
離基密度:0.33mg当量/g)という。}を得た。
得られた比較重合体粒子(5)30gを110℃で3時間乾
燥後、温度20℃、相対湿度60%の室内に1時間放置して
吸湿させた後、ブロモベンゼン70g中に混合・分散さ
せ、比較用の電気粘性流体組成物{以下、これを比較流
体組成物(5)という。}を得た。
実施例13〜30及び比較例6〜15 第1表および第2表に示した電気粘性流体組成物のそ
れぞれを第1図に示すような電場付二重円筒形回転粘度
計に入れ、せん断速度400S-1で直流の外部電界1500V/mm
あるいは3000V/mmを印加した時のせん断応力を測定し
た。また、外部電界を印加した状態で3日間連続して粘
度計の運転を行った後のせん断応力を測定し、経時安定
性を調べた。
粘度計の内筒を陽極、外筒を陰極とした場合の測定結
果を第1表に、内筒を陰極、外筒を陽極とした場合の測
定結果を第2表に示した。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例の中で電気粘性流体の性能を
測定するために用いた直流の電場付二重円筒形回転粘度
計の概略説明図である。 1:内筒 2:外筒 3:直流電源 4:電気粘性流体 5:粘度計本体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 審査官 中野 孝一 (56)参考文献 特開 昭60−209242(JP,A) 特開 昭61−259752(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粒子中に陽イオン性解離基および陰イオン
    性解離基をそれぞれ0.5mg当量/g以上有し且つ陽イオン
    性解離基数100に対し陰イオン性解離基数が10〜1000の
    範囲にある重合体および/またはその架橋物の粒子を絶
    縁性分散媒中に分散させてなる電気粘性流体組成物。
  2. 【請求項2】重合体および/またはその架橋物の粒子径
    が0.1〜500μmの範囲である請求項1記載の電気粘性流
    体組成物。
  3. 【請求項3】重合体および/またはその架橋物の粒子と
    絶縁性分散媒との比が、後者100重量部に対して前者5
    〜400重量部の範囲である請求項1または2記載の電気
    粘性流体組成物。
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