JP2505482B2 - 感光性平版印刷版現像機のセンサ診断装置 - Google Patents

感光性平版印刷版現像機のセンサ診断装置

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JP2505482B2 JP62212291A JP21229187A JP2505482B2 JP 2505482 B2 JP2505482 B2 JP 2505482B2 JP 62212291 A JP62212291 A JP 62212291A JP 21229187 A JP21229187 A JP 21229187A JP 2505482 B2 JP2505482 B2 JP 2505482B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、自動現像機に用いられ感光性平版印刷版を
多数枚現像する場合の現像液の疲労度に応じて現像補充
液を補充する感光性平版印刷版現像機のセンサ診断装置
に関する。
[従来技術] 自動現像機を用いて感光性平版印刷版を処理する場
合、一般には処理するに従って、現像液の現像能力は劣
化し、そのまま処理を続行すると感光層の非画像部を溶
出させ能力が著しく低下して現像不良の原因となる。こ
の現像不良を起こす要因としては、露光量に感じて感光
層を溶出させるために現像液中の有効成分を消費するこ
とによって起こる処理疲労と、現像液がアルカリ性の場
合経時によってアルカリ度が低下し、また現像液の有効
成分がアルコールである場合には経時によってアルコー
ルが蒸発して起こる経時疲労とがある。
このような現像液の疲労度を検出する手段としては各
種のものがあるが、例えば、特開昭58−95349号に開示
されているように、自動現像機の現像部への入口付近に
設けられたセンサで感光性平版印刷版の非画像部の感光
層の溶出度合を測定検出し、この検出値が所定のレベル
まで低下した時点で補充装置を作動させ、一定量の現像
補充液を現像液へ添加するようにしたものがある。これ
は、現像液の疲労度が高くなると非画像部の感光層の溶
出速度が遅くなり、これに応じて測定値(例えば、残存
膜インピーダンス値)が変化するという原理に基づくも
のである。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、疲労度検出センサの信号線の断線や検
出端子(互いに離間された2個の電極)に現像液中に含
有されるシリケート等の析出物が付着すると検出不良が
生じて適正なデータが得られなくなり、最適な補充液の
補充がなされなくなる。
従って、疲労度検出センサの出力のみに基づいて補充
を行なった場合、補充量の過補充を生じることがあり、
適正な現像処理が行なえない場合がある。このため、定
期的に疲労度検出センサを交換するようにしているが、
これでは、疲労度検出センサの不必要な交換がなされた
り、感度低下が生じているにも拘らず、依然使用される
というような不都合が生じる。
本発明は上記事実を考慮し、疲労度検出センサの検出
値を適正検出値と逐次比較することにより、疲労度検出
センサの誤検出を未然に防止することができる感光性平
版印刷版現像機のセンサ診断装置を得ることが目的であ
る。
[問題点を解決するための手段] 本発明に拘る感光性平版印刷版現像機のセンサ診断装
置は、感光性平版印刷版現像機の現像液の疲労度を検出
する疲労度検出センサの適否を診断する感光性平版印刷
版現像機のセンサ診断装置であって、使用初期の前記疲
労度検出センサによって検出される新液状態の現像液の
疲労度検出値を適正検出値として記憶する記憶手段と、
前記適正検出値の検出以降に現像液が新液に変換された
ときに前記疲労度検出センサにより検出された疲労度検
出値と前記記憶手段に記憶された適正検出値とを比較す
る比較手段と、前記比較手段により前記適正検出値と現
像液が新液に変換されたときの前記疲労度検出値との差
が所定値以上の場合に前記疲労度検出センサに異常が生
じたとして警告する手段と、を有している。
[作用] 本発明を適用する感光性平版印刷版現像機では、疲労
度検出センサの検出値に基づいて現像補充液を適時補充
するようにしている。すなわち、現像処理の一定期間毎
に現像液の疲労度を疲労度検出センサによって検出し、
この検出値が許容範囲内であるか否かを判定して、許容
範囲を超えていると判定された場合に現像液を補充する
ようにしている。これにより、現像液へ補充液を過不足
なく供給することができる。
ところで、疲労度検出センサによる疲労度の検出は、
その検出部を現像液に浸漬するのが一般的であり、例え
ば、従来技術の項に示したように、一対の電極を現像液
に浸漬し両電極間のインピーダンス値に基づいて疲労度
を演算するものが多用されている。しかしながら、電極
には経時的に折出物が付着する可能性があり、常に適正
な値を示すとは限らない。
本発明では、記憶手段にこの疲労度検出センサの使用
初期(例えば新品のセンサを取り付けたとき)に新液状
態の現像液の疲労度を検出し、その値を適正検出値とし
て予め記憶させておき、例えば現像液が新液に交換され
たときに疲労度検出センサによって現像液の疲労度を検
出して、この疲労度検出値と前記記憶手段に記憶された
訂正検出値とを比較手段で比較する。この比較結果によ
り、これらの検出値の差が所定値以上の場合は、センサ
電極への析出物の付着等が現医で疲労度検出センサの実
際の検出値に誤差が生じていると判断し、警告手段がこ
れを警告する。これに基づいて、疲労度検出センサの交
換が行われる。
すなわち、現像液の疲労度を検出するにあたり、疲労
度検出センサ自体の精度を現像液の新液交換時に確かめ
ることができ、現像液の疲労度を常に正確に検出するこ
とができる。
作業者はこの警告により、疲労度検出センサの誤検出
を確認でき、補充液の補充に極端な過補充を生じさせる
ことがない。
[実施例] 第1図(A)には本実施例に係る感光性平版印刷版現
像機30が示されている。
感光性平版印刷版現像機30の現像部31挿入側には一対
の挿入ローラ32が配設されている。感光性平版印刷版34
はこの挿入ローラ32に挟持され図示しない駆動手段の駆
動力で第1図(A)の矢印A方向へ搬送されるようにな
っている。
現像部31排出側には前記挿入ローラ32と同一形状の一
対の排出ローラ36が配設され、感光性平版印刷版34が挿
入ローラ32により搬送され先端部がこの排出ローラ36へ
至った時点でこれを挟持し次工程へと送り出すようにな
っている。なお、この排出ローラ36の上流には、回転ブ
ラシ(図示省略)を配置し、感光性平版印刷版34の搬送
時に感光性平版印刷版34の現像処理面をブラツシングす
るようにしてもよい。
現像部31の感光性平版印刷版搬送経路よりも上方には
複数の噴射器38が配設され、現像液40の吐出口とされて
いる。この噴射器38は循環パイプ42により現像部31の下
方へ配設された現像液40の受け皿44の底部へと連通され
ている。循環パイプ42の中間部にはポンプ46が介在され
ており、現像液40を受け皿44から汲み出し噴射器38へ送
るようになっている。
また、受け皿44の開口部には補充パイプ48の一端が吐
出口として開口され、この補充パイプ48の他端は補充液
タンク50と連通している。補充パイプ48の中間部にはポ
ンプ52が介在し、マイクロコンピユータ54からの信号で
ポンプ作動用リレー56を介して給電されると補充液タン
ク50から補充液58が受け皿44へ補充されるようになって
いる。
マイクロコンピユータ54へは感光性平版印刷版34の挿
入時にその面積を検出する面積検出手段60の信号線62と
現像液40の疲労度をインピーダンスとして測定する疲労
度検出センサ64の信号線66とがそれぞれ接続されてい
る。
面積検出手段60は現像部31の挿入ローラ32の上流に配
置され、感光性平版印刷版34の先端部が挿入された時点
から後端部が通過するもでの間でハイレベルの信号を入
出力ポート68へ出力し、感光性平版印刷版34が通過して
いないときにはローレベルの信号を入出力ポート68へ出
力するようになっている(第2図参照)。
第1図(B)に示される如く、この面積検出手段60
は、搬送される感光性平版印刷版34の幅方向に沿って配
列された複数個の光電スイツチ69で構成されている、光
電スイツチ69は、例えば発光素子と受光素子の対から成
り、発光素子からの照射光が感光性平版印刷版34の表面
で反射して受光素子がこの反射光を検知したときにハイ
レベルの信号を出力する。感光性平版印刷版34の幅方向
の端部よりも外側の光電スイツチ69は、感光性平版印刷
版34が搬送されてきても反射光を検知しないからローレ
ベルの信号を出力し、これにより感光性平版印刷版34の
幅方向寸法が読み取られるようになっている。また、感
光性平版印刷版34の搬送速度は予め決められており、光
電スイツチ69のハイレベル状態の時間と搬送速度とによ
り容易に感光性平版印刷版の長さ寸法が得られ、さらに
この長寸法と幅寸法との積で、感光性平版印刷版34の面
積を算出するようになっている。
補充液58の補充量を感光性平版印刷版34の処理面積で
決定する場合、補充時間Qは次式で示されることにな
る。
Q=W・vt・S/U ……(1) ここに、Q:補充時間 W:感光性平版印刷版の幅方向寸法 v:感光性平版印刷版の搬送速度 t:感光性平版印刷版の搬送時間 S:単位面積当りの必要補充量 U:ポンプ流量 なお、この補充時間Qは記憶手段72(RAM)に蓄積記
憶されるようになっている。
ところで、処理する感光性平版印刷版34の画像部面積
に比例して処理液の消費量は異なってくるから、感光性
平版印刷版34の画像部面積を測定し、その面積に比例し
て処理液の疲労度を推定して補充を行うことも行われて
いる。従って、前述のごとき疲労度検出センサ64の出力
に基づく補充量と感光性平版印刷版34の処理面積から求
めた補充量とを比較することにより、極端な補充異常を
防止することもできる。 第1図(A)に図示のように
疲労度検出センサ64の先端部には一対の電極64A、64Bが
設けられている。ここで、現像液40が噴射器38から噴射
されると感光性平版印刷版34の感光層の上部へ現像液40
が滞留され、電極64A、64Bは現像液中へ浸漬され、測定
される系(感光性平版印刷版34の支持体、残存感光膜、
現像液を含む系)のインピーダンスが測定できるように
なっている。
第2図に示される如く、この測定値はA/D変換器70を
介して入出力ポート68へ入力されるようになっている。
このインピーダンスの測定は感光性平版印刷版34の先端
部が面積検出手段60で検出されてから所定時間後に行な
われ、CPU74へ入力されるようになっている。記憶手段7
6(ROM)にはインピーダンスしきい値レベルが記憶され
ており、CPU74では疲労度検出センサ64の測定値とこの
しきい値とが比較され、補充液58を補充する必要がある
と判断された場合に補充ポンプ作動用タイマ77へ信号を
出力するようになっている。
補充液作動用タイマ77は、この信号によりポンプ作動
用リレー56へ所定時間電源を供給し、補充液58が補充さ
れるようになっている。また、補充ポンプ作動用タイマ
77の作動時間Pは記憶手段72(RAM)に蓄積記憶される
ようになっている。なお、本実施例では、作動時間Pは
20秒とされている。
CPU74ではこの実際の補充液58の補充量に対応した時
間Pと前記感光性平版印刷版34の面積で算出した必要補
充量に対応する補充時間Qとが記憶手段72(RAM)からC
PU74へ読み込まれるとこれらの差が演算されるようにな
っており、この時間差|P−Q|が予め記憶手段74(ROM)
に記憶されているアラームレベルRと比較され|P−Q|>
Rの場合に警告装置作動用リレー78及び補充ポンプ停止
用リレー80へ信号を送り、警告装置82を作動させて警報
で作業員へ知らせると共にこれ以降の補充液の補充を阻
止するようになっている。
アラームレベルRは現像液量に対する補充液量の比に
対応されており、本実施例では補充液量は現像液タンク
容量の14%以内とするのが好ましく、アラームレベルR
との関係は次式により表わされる。
R=0.14・現像液容量/ポンプ流量 ……(2) ここで、本実施例に適用される現像機内の現像液容量
は20であり、これの14%の量をポンプ流量(7ml/se
c)で割るとアラームレベルRは400秒となる。なお、こ
の補充液量/現像液タンク容量の比率は、使用される系
の現像液組成、補充液組成等で変化するものであり、予
め実験により求めておく必要がある。
また、ROM76には疲労度検出センサ64の新品の状態
で、かつ未使用の現像液40での感光性平版印刷版処理時
のインピーダンス値が適正検出値Aとして記憶されてい
る。すなわち、感光性平版印刷版現像機30の初期稼動時
又は疲労度検出センサ64の交換時に未使用の現像液40を
噴射器38によって噴射させ、基準感光性平版印刷版、す
なわち現像度合が中間的(現像液中の有効成分の消費量
が平均的)な感光性平版印刷版の現像を行なったときの
インピーダンス値Aを記憶するようになっている。
また、入出力ポート68には、モード切り換えスイツチ
84が接続され、このスイツチ84は疲労度検出センサ64の
疲労度検出状態をチエツクする場合の操作スイツチで
あ。すなわち、モード切り換えスイツチ84がオン状態の
場合は、インピーダンス値Cの測定時にROM76から前記
適正検出値AがCPUへ読み込まれ、測定されたインピー
ダンス値Cと適正検出値Aとが比較されるようになって
いる。このモード切り換えスイツチ84の操作は作業者が
手動により行なうものであり、本実施例では、現像液の
新品野状態での適正検出値Aを設定してあるので、現像
液を新品に交換した直後に感光性平版印刷版の処理状態
で作業員が、モード切り換えスイツチをオン状態にする
と、疲労度検出センサ64による検出値と適正検出値の比
較が行われ、疲労度検出センサ64のチエツクが行なわれ
ることになる。
ここで、測定されたインピーダンス値Cと適正検出値
Aとの差が所定値B(適正検出値Aによって決定される
許容範囲)よりも大きい(|A−C|>B)ずれがあった場
合に前記警告装置作動用リレー78へ信号を供給し、警告
装置82を作動させるようにしている。
以下に本実施例の作用を第3図のフローチヤート図に
従い説明する。
まず、ステツプ100で電源がオンされると、現像液40
はポンプ46の作動により受け皿44から汲み出され循環パ
イプ42を介して噴射器38へと送られる。噴射器38から現
像液40は噴射され、再度受け皿44へと至る。このように
現像液40は常に循環されている。
次のステツプ102ではフラグFがセツト(F=1)さ
れているかリセツト(F=0)されているかを判断す
る。このフラグFは感光性平版印刷版現像機30の最初の
稼動時のみリセツトされており、その後は電源のオン・
オフに関係なく、常にフラグFがセツトされた状態でRA
M72に記憶されている(ステツプ110参照)。
ステツプ102でフラグFがセツトされていた場合は、
感光性平版印刷版30の2回目以降の稼動であると判断
し、ステップ104へ移行し、フラグFがリセツトされて
いる場合は、適正検出値Aを設定する必要があると判断
しステツプ106へ移行する。ステツプ104では、疲労度検
出センサ64が新品と交換されたか否かが判断される。新
品交換時には再度適正検出値Aを設定する必要があるの
でステツプ106へ移行し、交換がされていない場合はス
テップ112へ移行する。
ステップ106では適正検出値Aの設定を行なう。これ
は、現像液30が新液の状態で、使用初期の疲労度検出セ
ンサによる測定値を適正検出値Aとして設定し、RAM72
へ記憶する。次のステツプ108では、この設定された適
正検出値Aに基づいて、使用される疲労度検出センサ64
の検出許容範囲Bを定め、適正検出値Aと共にRAM72へ
記憶する。適正検出値Aと許容範囲Bの記憶が終了とす
るとステツプ110へ移行してフラグFをセツトした後、
ステツプ112へ移行する。
ステツプ112ではQ及びPの値がクリアされ、次いで
ステツプ114でアラームレベルRを設定する。本実施例
では前記(2)式によりR=400秒に設定する。
感光性平版印刷版34が搬送されてくると、現像部31へ
と至る前にまずその先端部が面積検出手段60により検出
され、この時点から所定時間経過するとステツプ116で
補充液58の補充タイミングであると判断されステツプ11
8へ移行する。補充タイミング以外ではステツプ130へ移
行する。
感光性平版印刷版34は挿入ローラ32に挟持され現像部
31へと送り込まれると感光性平版印刷版34の感光層へは
現像液40が流出され、感光層の非画像部が溶出されて現
像処理される。ステツプ117ではこれと並行して疲労度
検出センサ64により現像液40のインピーダンスの測定を
開始する(測定値C)。次のステツプ118では、モード
切り換えスイツチ84がオンしているか否かが判断され、
肯定判定の場合はステツプ119へ移行してセンサチエツ
クを行なう。モード切り換えスイツチ84の操作は作業者
が手動で補充液の補充中にセツトするものであり、これ
により、補充直後のインピーダンス値測定時にセンサチ
エツクがなされる。なお、センサチエツクについては後
述する。
ステツプ118で否定判定された場合はステツプ120へ移
行し、記憶手段72(RAM)に予め記憶されているインピ
ーダンスしきい値レベルを読み込み、次いでステツプ12
1で前記測定値Cとしき値とが比較される。測定値がし
きい値に達していないと判断されると、ステツプ130へ
進み、測定値がしきい値に達したと判断されると、ステ
ツプ122へ移行し、補充ポンプ作動用タイマ77へ信号が
送られ一定時間(本実施例では20秒)ポンプ作動用リレ
ー56へ給電される(ステツプ124、126)。このポンプ作
動用リレー56によりポンプ52が作動し所定量の補充液58
が現像液中へ補充される。
次にステツプ128へ移行して補充ポンプ作動用タイマ7
7の作動時間Pが記憶装置(RAM)へ記憶されステツプ13
0へ移行する。作動時間Pは逐次加算されて記憶される
ので、本実施例では20秒の倍数で増加することになる。
次に、ステツプ130では感光性平版印刷版34が存在し
ている間のみマイクロコンピユータ54へ各光電スイツチ
69のハイレベルの信号が入力されステツプ132へ移行す
る。ここで、光電スイツチ69が感光性平版印刷版34の幅
方向に沿って複数個配列されて感光性平版印刷版34の幅
方向端部よりも外側の光電スイツチ69はローレベルを維
持し感光性平版印刷版34の感光層に対応される光電スイ
ツチ69のみがハイレベルとされるので、感光性平版印刷
版34の幅方向寸法Wが算出できる。また、感光性平版印
刷版34の搬送速度vと光電スイツチのハイレベルとなっ
ている時間tにより感光性平版印刷版34の長さ寸法が算
出され、前記幅方向寸法Wとの積により感光性平版印刷
版34の面積が算出される。記憶手段76(ROM)には予め
感光性平版印刷版34の単位面積当りの必要補充量S(本
実施例では45ml/m2)、ポンプ流量U(本実施例では7ml
/sec)が記憶されており、これをステツプ134で読み込
んだ後、ステツプ136で前記(1)式により補充時間Q
を求める。この補充時間Qは感光性平版印刷版1枚毎に
算出され逐次加算されて記憶装置72(RAM)に記憶され
る。
次にステツプ138でこの時点でのポンプ52作動時間
P、補充時間Q、及び予め記憶手段72(RAM)に設定記
憶されている許容時間R(400秒)とを読み込み、ステ
ツプ140に移行する。ステツプ140では作動時間Pと補充
時間Qとの差(|P−Q|)がR値と比較される。ここで|P
−Q|<=Rの場合はステツプ100へ移行し、|P−Q|>R
の場合はステツプ142へ移行して警告装置作動用リレー7
8へ信号を送ると共に補充ポンプ停止用リレー80へ信号
を送る。この信号により作業員へ警告音で知らせると共
に今後の補充が阻止され、現像液への補充の過不足を未
然に防ぐことができる。
次にステツプ119のセンサチエツクサブルーチンにつ
いて説明する。
まず、ステツプ150では、RAM72に記憶されている適正
検出値Aと実際の測定値Cとに差があるか否かが判断さ
れ(A−C≠0)、差がない場合は疲労度検出センサ64
は適正に作動していると判断され、メインルーチンへリ
ターンする。ステツプ150で前記適正検出値Aと測定値
Cとの間に差があると判断されると、ステツプ152へ移
行してその差の絶対値と許容範囲Bとを比較する。ここ
で、|A−C|≦Bと判定されると、現在使用されている疲
労度検出センサ64は依然適用可能であると判断されメイ
ンルーチンへリターンする。また、ステツプ152で|A−C
|>Bと判定されると、電極64A、64Bに折出物が付着す
る等して、測定値に許容範囲以上の誤差が生じていると
判断され、ステツプ154へ移行して警告装置82を作動さ
せ、疲労度検出センサ64の交換が必要であることを作業
者に促す。作業者は警告装置85の作動を確認して、すぐ
に疲労度検出センサを交換することができるので、補充
液の補充の過不足を未然に防止することができる。
なお、本実施例では適正検出値を疲労度検出センサ64
の最初の使用時でかつ現像液の新液のときに検出した値
とし、比較時期を補充液の補充直後のインピーダンス測
定時としたが、現像液の所定の使用状態で検出し、その
使用状態と同一条件となる一定の期間毎(例えば3日お
きとか現像液自体の交換毎)に実際の検出値との比較を
するようにしてもよい。
また、本実施例ではポンプの作動時間と感光性平版印
刷版の面積に応じた補充時間とをそれぞれ積算し、その
差を所定時間(400秒)と比較したが、所定タイミング
毎(例えば感光性平版印刷版の一枚毎)にこれらの差を
求めこの時間差のみを積算するようにしてもよい。
さらに、本実施例では補充液の補充量をポンプ52の流
量に応じた時間に換算して演算した、が補充液の補充量
をそのままデータとして適用することも可能である。
また、制御手段ではポンプ52も停止させるようにした
が、警告のみでもよい。警告装置は警報に限らずランプ
の点滅等の表示器で作業員へ異常を知らせるようにして
もよい。さらに、本実施例では疲労度検出センサ64を1
個配置したが、感光性平版印刷版34の搬送方向に沿っ
て、2個配置してもよい。
[発明の効果] 以上説明した如く本発明に係る感光性平版印刷版現像
機のセンサ診断装置は、疲労度検出センサの検出値を適
正検出値と逐次比較することにより疲労度検出センサの
誤検出を未然に防止することができるという優れた効果
を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)は本実施例に係る感光性平版印刷版現像機
の正面図、第1図(B)は面積検出手段の一部を構成す
る光電スイツチの斜視図、第2図は感光性平版印刷版現
像機に適用された補充液補充装置のブロツク図、第3図
は本実施例の作動を説明するフローチヤート図、第4図
はセンサチエツクサブルーチンを示すフローチヤートで
ある。 30……感光性平版印刷版現像機、 31……現像部、 40……現像液、 54……マイクロコンピユータ、 64……疲労度検出センサ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】感光性平版印刷版現像機の現像液の疲労度
    を検出する疲労度検出センサの適否を診断する感光性平
    版印刷版現像機のセンサ診断装置であって、 使用初期の前記疲労度検出センサによって検出される新
    液状態の現像液の疲労度検出値を適正検出値として記憶
    する記憶手段と、 前記適正検出値の検出以降に現像液が新液に変換された
    ときに前記疲労度検出センサにより検出された疲労度検
    出値と前記記憶手段に記憶された適正検出値とを比較す
    る比較手段と、 前記比較手段により前記適正検出値と現像液が新液に変
    換されたときの前記疲労度検出値との差が所定値以上の
    場合に前記疲労度検出センサに異常が生じたとして警告
    する手段と、 を有する感光性平版印刷版現像機のセンサ診断装置。
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