JP2504915Y2 - 構造物制振装置 - Google Patents

構造物制振装置

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JP2504915Y2
JP2504915Y2 JP1988159598U JP15959888U JP2504915Y2 JP 2504915 Y2 JP2504915 Y2 JP 2504915Y2 JP 1988159598 U JP1988159598 U JP 1988159598U JP 15959888 U JP15959888 U JP 15959888U JP 2504915 Y2 JP2504915 Y2 JP 2504915Y2
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vibration
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JP1988159598U
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勝生 牟田口
正 中村
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石川島播磨重工業株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は吊り橋のタワー、超高層ビルディング、タワ
ー、鉄塔等の構造物の上部に取り付けてこれら構造物の
風荷重(空気力)による振動や、地震による振動振幅を
抑えて早期に振動を減衰させるために用いる構造物制振
装置に関するものである。
[従来の技術] 従来、構造物の頂部に錘りを制振体として設け、この
制振体を構造物の揺れに対して90°位相をずらして振動
させることにより構造物の揺れを減衰させるようにした
構造物制振装置が考え出されている(特開昭60-92569号
等)。
[考案が解決しようとする課題] ところが、上記従来の構造物制振装置の場合、制振体
を構造物の揺れ方向へ向けて完全アクティブで反復移動
させているが、制振体は数十トンレベルの重量を有する
ため、かかる大重量の制振体を駆動装置で移動させるに
は非常に大きな動力が必要であると共に装置全体が大型
になる問題があった。
そこで、本考案は、制振体を小さい動力で移動できる
ようにして省力化を図ると共に、装置全体のコンパクト
化を図ることができるようにしようとするものである。
[課題を解決するための手段] 本考案は、上記課題を解決するために、構造物の上部
に設置するベース上に、該ベース上に配列した支持ロー
ラに支持されて左右方向に移動できるようにしてある制
振体と、構造物の揺れが検知されると起動して上記制振
体を必要な振幅に達するまで振動させるよう制振体の前
面側で制振体に駆動力を与えるようにする駆動装置とを
備え、且つ円筒状のケース内に、ロッドの基端に取り付
けた受圧板を摺動自在に収納して、該ケースの一端面よ
りロッドの先端側をケース外に突出させると共に、構造
物の固有周期と同調するようにばね定数が設定してある
スプリングを、上記受圧板を挟んで対峙するように上記
ケース内に収納させて各々両端を受圧板とケース内端面
に固定した構成のスプリング内蔵シリンダを、制振体の
後面側位置で且つ制振体とベースとの間に制振体振動方
向と平行に設置し、更に、該スプリング内蔵シリンダの
ロッド先端側を制振体に連結させた構成とする。
[作用] 構造物の揺れに応じて駆動装置により制振体を支持ロ
ーラに沿わせて振動させ、該制振体が必要とする振幅ま
で加速されると、制振体は駆動装置を停止してもスプリ
ング内蔵シリンダのスプリングによって固有振動が与え
られることになる。これにより、構造物の揺れを少ない
動力で制振させることができる。
[実施例] 以下、図面に基づき本考案の実施例を説明する。
第1図乃至第3図は本考案の一実施例を示すもので、
構造物の頂部に設置するベース1上に、ローラテーブル
を形成する如く多数の支持ローラ2を構造物の揺れ方向
(左右方向)に沿い配列して、これら支持ローラ2上に
制振体としての錘り3を自在に移動できるように載置
し、且つ、上記錘り3の前側面には錘り3の移動方向に
沿ってラック4を設け、該ラック4に、ベース1上に立
てたL字形のストッパ兼支持フレーム18に回転自在に支
持せるピニオン5を噛合させ、該ピニオン5をベース1
上の駆動装置で回転させて錘り3を左右方向へ移動させ
るようにする。詳述すると、上記ベース1には、前部の
左右両端に2台のモータ6を対向させて設置し、該各モ
ータ6に連結した減速機7の出力側にそれぞれベベルギ
ヤ8を取り付け、且つ、これら両ベベルギヤ8に噛合す
るように配した水平のベベルギヤ9を、垂直に配してベ
ース1上と上記ストッパ兼支持フレーム18に両端を回転
自在に支持させた軸に取り付けると共に、該軸に伝達ギ
ヤ10を一体的に取り付けて、該伝達ギヤ10を上記ピニオ
ン5に噛合させ、上記モータ6を正、逆に駆動させてそ
の駆動力をベベルギヤ8、ベベルギヤ9、伝達ギヤ10を
介しピニオン5に伝えてピニオン5を回転させることに
より、ラック4と共に錘り3が左右方向に反復移動(振
動)させられるようにする。更に、上記ベース1上の後
部には、錘り3の振動方向と平行にスプリング内蔵のシ
リンダ11を設置し、該スプリング内蔵のシリンダ11のロ
ッド12の先端を、上記錘り3の一端より張り出させたア
ーム13に連結し、錘り3が自由に動くときの固有振動数
がシリンダ11に内蔵されたスプリングによりほぼ決定さ
れて該スプリング内蔵のシリンダ11により錘り3に固有
振動が与えられるようにする。すなわち、上記スプリン
グ内蔵のシリンダ11は、ベース1に固定支持させた円筒
状のケース14と、該ケース14内に一端側が突出するよう
に挿入したロッド12と、該ロッド12の基端に固設したピ
ストンに相当する円板状の受圧板15と、構造物の固有周
期と同調するようにばね定数が設定してあって該受圧板
15を挟んでその両側に位置するように上記ケース14内に
配設してそれぞれ両端をケース14の内端面と受圧板15に
固定したスプリング16a,16bとからなり、上記スプリン
グ16a,16bにより常時はロッド12の突出位置が中立に保
持され、ロッド12をケース14内へ押し込んだり、ケース
14内より突出させたときにスプリング16aと16bに交互に
生ずる圧縮反力と引張反力によってロッド12を上記中立
位置へ押し戻す力が付与されることによって振動体とな
るベース1側の振動を制振させるようにしてある。な
お、17は錘り3の左右両端に設けた突起で錘り3が大き
く振れようとするとき錘り3の振動領域を規制するため
ベース1上のストッパ兼支持フレーム18に当接するよう
にしてある。
今、構造物に揺れが発生し、その揺れが構造物に設置
される揺れ検知センサにより検知されると、その検知信
号により両モータ6がそれぞれ所定方向に駆動される
と、その駆動力がベベルギヤ8からベベルギヤ9、伝達
ギヤ10を経てピニオン5に伝達されるため、錘り3がモ
ータ6の駆動力で支持ローラ2に沿わされて左右方向へ
円滑に振動させられる。この際、錘り3を構造物の揺れ
と90°位相をずらして振動させることによって錘り3が
制振体として働いて構造物の揺れを効果的に減衰させら
れる。
上記において、錘り3がモータ6によって左右方向へ
移動させられると、以後の錘り3の振動は構造物の揺れ
によっても与えられるため、必要とする振幅まで錘り3
を加速した後はモータ6の駆動力は制動力として与えれ
ばよく、したがって、錘り3をセミアクティブに作動さ
せるだけで制振効果が得られることになる。この際、た
とえば、第3図において、構造物と一体のベース1が左
方向へ揺れて錘り3が第3図の右方へ移動させられる
と、錘り3と一体関係にあるロッド12がシリンダ11内か
ら引き出させられて中立位置から突出させられる。この
とき、ケース14内の一側のスプリング16aは引張られ、
他側のスプリング16bは逆に圧縮されるため、これらス
プリング16a,16bの反力により受圧板15を介してロッド1
2をシリンダ11内に引き込める方向の力が与えられるこ
とにより、錘り3に左方への移動力が与えられることに
なる。一方、ベース1が第3図の右方向へ揺れて錘り3
が第3図の左方へ移動させられると、スプリング16aが
圧縮、スプリング16bが引張られて、その反力がロッド1
2を逆に突出させるように与えられることにより、今度
は錘り3に右方への移動力が与えられることになる。こ
のように、錘り3は、必要とする振幅までモータ6によ
り振動させられた後は上記スプリング内蔵のシリンダ11
におけるスプリング16a,16bの反力により、或る固有振
動数をもって左右に反復的に振動させられることにな
り、この際、上記スプリング16a,16bの反力は錘り3の
振動エネルギー発散に対する制御力として作用するた
め、制動力として与えるモータ6の動力が少なくて済む
ことになる。
又、上記の場合、錘り3の固有振動数はスプリング16
a,16bによってほぼ決定されるため、構造体の揺れ周期
に合わせてモータ6を駆動させ、構造物の揺れとの調和
をとることにより、構造体を効果的に制振することがで
きる。したがって、本考案の場合、固有周期がほぼ一定
の構造物に使用することにより、顕著な制振効果が得ら
れるものである。更に、本考案においては、錘り3の振
動方向には何も置かず、振動方向と直交する前後の位置
に駆動装置とシリンダ11を配置し、しかもシリンダ11に
内蔵してあるスプリング16a,16bは圧縮反力と引張反力
の両方を作用させることができるので、圧縮反力又は引
張反力の一方のみを作用させるスプリングを用いる場合
に比して1/2の寸法とすることができ、したがって、装
置全体を振動方向に長大化することなくコンパクトにま
とめられる利点がある。
なお、本考案は上記実施例にのみ限定されるものでは
なく、本考案の要旨を逸脱しない範囲内において種々変
更を加え得ることは勿論である。
[考案の効果] 以上述べた如く、本考案の構造物制振装置によれば、
構造物の固有周期と同調するようにばね定数を設定した
スプリングを内蔵してなるスプリング内蔵シリンダを駆
動装置と併用させるようにし、しかも制振体は左右方向
に配列した支持ローラ上に載置してあるので、制振体を
少ない振動で駆動することができて、構造物を効果的に
制振することができ、これにより駆動装置が小型、小容
量のもので済み、ランニングコストを安価にでき、更
に、駆動装置とスプリング内蔵シリンダを制振体の振動
方向と直交する前後の位置に配置し、且つスプリング内
蔵シリンダのスプリングは圧縮反力と引張反力を受けら
れるようにして作用点を中立点にもってきているので、
圧縮反力あるいは引張反力のみを使用する場合に比して
1/2の寸法で済み、したがって、装置全体を長大化する
ことなくコンパクトにまとめることができる、という優
れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の構造物制振装置の一実施例を示す正面
図、第2図は第1図の切断側面図、第3図は第1図の切
断平面図である。 1……ベース、2……支持ローラ、3……錘り(制振
体)、6……モータ、11……スプリング内蔵のシリン
ダ、12……ロッド、13……アーム、14……ケース、15…
…受圧板、16a,16b……スプリング。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】構造物の上部に設置するベース上に、該ベ
    ース上に配列した支持ローラに支持されて左右方向に移
    動できるようにしてある制振体と、構造物の揺れが検知
    されると起動して上記制振体を必要な振幅に達するまで
    振動させるよう制振体の前面側で制振体に駆動力を与え
    るようにする駆動装置とを備え、且つ円筒状のケース内
    に、ロッドの基端に取り付けた受圧板を摺動自在に収納
    して該ケースの一端面よりロッドの先端側をケース外に
    突出させると共に、構造物の固有周期と同調するように
    ばね定数が設定してあるスプリングを、上記受圧板を挟
    んで対峙するように上記ケース内に収納させて各々両端
    を受圧板とケース内端面に固定した構成のスプリング内
    蔵シリンダを、制振体の後面側位置で且つ制振体とベー
    スとの間に制振体振動方向と平行に設置し、更に、該ス
    プリング内蔵シリンダのロッドの先端側を制振体に連結
    させた構成を有することを特徴とする構造物制振装置。
JP1988159598U 1988-12-08 1988-12-08 構造物制振装置 Expired - Lifetime JP2504915Y2 (ja)

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JPH0278837U JPH0278837U (ja) 1990-06-18
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8491564B2 (en) 1997-06-24 2013-07-23 Cascade Medical Enterprises, Llc Systems and methods for preparing autologous fibrin glue

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JPS588490A (ja) * 1981-07-02 1983-01-18 Furuno Electric Co Ltd 減揺装置
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JPH0278837U (ja) 1990-06-18

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