JP2504517Y2 - ハンドレスト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案はパーソナルコンピュータ
やワードプロセッサ等のコンピュータ類の入力装置であ
るキーボード操作時の疲労を軽減するためにキーボード
を操作する手を載せるハンドレストに関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】ハンドレストは、キーボードの使用時に
のみ使用され、マウス等の他の入力装置の使用時にはキ
ーボードとともにハンドレストも不要となるため、それ
ぞれ邪魔にならない位置に収納される。

【０００３】このような場合、従来は、キーボードを小
スペース内で収納しうるように、キーボードを専用のキ
ーボードスタンドに立て掛け、ハンドレストは別途適当
な場所に収納している。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】しかし、このように一
つのキーボードに対して、使用時に必要となるハンドレ
ストと、不使用時に必要となるキーボードスタンドとい
う二つの器具を別々に揃えるとなると、きわめて不経済
であるとともに、コンピュータ類周辺の限られた空間
に、キーボードとハンドレスト双方の収納スペースを別
々に確保しなければならないという欠点があった。

【０００５】そこで本考案は、キーボードスタンドとし
て兼用することができるハンドレストを提供するもので
ある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本考案は、キーボードを
操作する手が載せられるハンドレストであって、ハンド
レスト本体の裏側に、複数のスタンドアームが、本体裏
面に沿う折畳み位置と、本体裏面から突出してハンドレ
スト本体をキーボード載置面に対してほぼ垂直状態で自
立させ、かつ、この自立状態でキーボードが立て掛けら
れる張出し位置との間で回動可能に取付けられてなるも
のである。

【０００７】

【作用】上記構成によると、スタンドアームを折畳んだ
状態では、ハンドレスト本体を水平姿勢でキーボード載
置面上に置き、本来のハンドレストとして使用すること
ができる。

【０００８】一方、キーボード不使用時には、スタンド
アームを張出してハンドレスト本体をキーボード載置面
に対しほぼ垂直に自立させた状態で、キーボードをスタ
ンドアームに立て掛けること、すなわちハンドレストを
キーボードスタンドとして使用することができる。

【０００９】

【実施例】本考案の実施例を図によって説明する。

【００１０】このハンドレストは、横長長方形のハンド
レスト本体１と、このハンドレスト本体１の裏面左右両
側に取付けられたスタンドアーム２，２とによって構成
されている。

【００１１】ハンドレスト本体１は、本体枠３の表側
に、スポンジ、布等の手の当たりを柔らかにするための
クッション性を備えた表シート４が張設される一方、裏
側に裏蓋５が取付けられて構成されている。

【００１２】また、裏蓋５の前端部下面に横長の凸部６
が設けられ、本来のハンドレストとしての使用時にこの
凸部６がキーボード載置面Ａに対する接触部分となる。

【００１３】なお、この凸部６の下面複数個所、および
キーボードスタンドとしての使用時にキーボード載置面
Ａに対する接触面となる本体枠３の前端面左右両側にそ
れぞれゴム製の滑り止め部材７…，８が取付けられてい
る。

【００１４】両スタンドアーム２，２は、脚部９とキー
ボード支持部１０とからなるＬ字形に形成されている。

【００１５】この両スタンドアーム２，２には、脚部９
の基端部における脚部中心線から外れた位置に軸部１１
が設けられ、この軸部１１が、本体枠３の裏面に垂直に
突設された左右一対の軸承板１２，１２間に挾み込ま
れ、かつ裏蓋５で押え込まれて回転自在に支持されてい
る。

【００１６】これにより、両スタンドアーム２，２がハ
ンドレスト本体１に対し、軸部１１を中心として、図１
〜図３に示すように本体裏面（裏蓋５の下面）に沿う折
畳み位置と、図４〜図６に示すように本体裏面から突出
する張出し位置との間の９０°範囲で回動可能に取付け
られ、ハンドレストとしての使用時（図３参照）には折
畳み位置にセットされる。

【００１７】両スタンドアーム２，２は、この折畳み状
態での下面が、本体枠５の凸部６下面と面一となってキ
ーボード載置面Ａに接触するようにその厚み寸法が設定
され、この折畳み状態での下面に滑り止め部材１３が設
けられている。

【００１８】また、スタンドアーム２，２を折畳み位置
に保持する手段として、脚部９の基端部における軸部１
１の付け根部分に係合凸部１４、本体枠３の裏面に、ア
ーム折畳み状態でこの係合凸部１４が弾性的に係合する
受け部１５がそれぞれ設けられている（図５参照）。

【００１９】一方、このハンドレストをキーボードスタ
ンドとして使用するときは、両スタンドアーム２，２を
張出し位置にセットし、ハンドレスト本体１をキーボー
ド載置面Ａに対して垂直に立てた状態で、本体枠３の前
端面と両スタンドアーム２，２の脚部９，９とをキーボ
ード載置面Ａに接触させて自立させる。

【００２０】この状態で、図６に示すようにキーボード
Ｂを立ててその下部を本体１と両スタンドアーム２，２
との間に挿入し、両スタンドアーム２，２のキーボード
支持部１０に重量をかけた状態で立て掛けることができ
る。

【００２１】なお、この張出し状態でのスタンドアーム
２，２の下面に滑り止め部材１６が設けられている。

【００２２】ところで、上記実施例では両スタンドアー
ム２，２を折畳み位置に保持する手段として係合凸部１
４と受け部１５とを設けたが、張出し位置についても同
様の保持手段を設けてもよい。あるいは、このような保
持手段としてはとくに設けず、軸部１１の回転抵抗によ
って両位置に保持しうるようにしてもよい。

【００２３】また、スタンドアーム２は、必要に応じて
左右両側と中間部の計３個所以上に設けてもよい。

【００２４】さらに、本考案は、キーボードにディスプ
レイが付いたラップトップ型のコンピュータ用としても
使用することができる。従って、ここでいうキーボード
は、ディスプレイと切り離されたものとラップトップ型
コンピュータ全体の双方をさす。

【００２５】

【考案の効果】上記のように本考案によるときは、ハン
ドレスト本体の裏側に、複数のスタンドアームを本体裏
面に沿う折畳み位置と、本体裏面から突出する張出し位
置との間で回動可能に取付け、この張出し位置で、ハン
ドレスト本体をキーボード載置面に対してほぼ垂直状態
で自立させ、かつ、この自立状態でキーボードを立て掛
け得るように構成したから、キーボード操作時にはスタ
ンドアームを折畳んで本来のハンドレストとして使用で
き、キーボード不使用時には、スタンドアームを張出し
てキーボードスタンドとして使用することができる。

【００２６】すなわち、一つのキーボードに対して、使
用時に必要となるハンドレストと、不使用時に必要とな
るキーボードスタンドという二つの器具を兼用すること
ができる。

【００２７】このため、二つの専用器具を揃える場合と
比較して遥かに経済的であるとともに、キーボードとハ
ンドレストを同じ場所に最小限のスペースで収納するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例にかかるハンドレストの斜視図
である。

【図２】図１のII-II線拡大断面図である。

【図３】同ハンドレストの使用状態の側面図である。

【図４】同ハンドレストのキーボードスタンドとしての
使用状態を示す斜視図である。

【図５】図４の一部切欠拡大斜視図である。

【図６】キーボードを立て掛けた状態の側面図である。

【符号の説明】

１ ハンドレスト本体 ２，２ スタンドアーム １１ スタンドアームの回動中心となる軸部 １２，１２ 軸部を支持する軸承板

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 キーボードを操作する手が載せられるハ
   ンドレストであって、ハンドレスト本体の裏側に、複数
   のスタンドアームが、本体裏面に沿う折畳み位置と、本
   体裏面から突出してハンドレスト本体をキーボード載置
   面に対してほぼ垂直状態で自立させ、かつ、この自立状
   態でキーボードが立て掛けられる張出し位置との間で回
   動可能に取付けられてなることを特徴とするハンドレス
   ト。