JP2504390B2 - 3−アミノ−2,4,5−トリフルオロ安息香酸の製法 - Google Patents
3−アミノ−2,4,5−トリフルオロ安息香酸の製法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な3−アミノ−
2,4,5−トリフルオロ安息香酸の製法に関するもの
である。
2,4,5−トリフルオロ安息香酸の製法に関するもの
である。
【0002】本発明によって提供される新規な3−アミ
ノ−2,4,5−トリフルオロ安息香酸は、ポリアミド
の原料、医薬品、特に抗菌剤合成における出発原料とし
て有用なものである。
ノ−2,4,5−トリフルオロ安息香酸は、ポリアミド
の原料、医薬品、特に抗菌剤合成における出発原料とし
て有用なものである。
【0003】
【従来の技術】本発明における3−アミノ−2,4,5
−トリフルオロ安息香酸の製法は、今まで全く報告され
ていない。
−トリフルオロ安息香酸の製法は、今まで全く報告され
ていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは新規な3
−アミノ−2,4,5−トリフルオロ安息香酸の製造方
法を検討した。
−アミノ−2,4,5−トリフルオロ安息香酸の製造方
法を検討した。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は、(1)4−
アミノ−3,5,6−トリフルオロフタロニトリルを酸
の存在下で脱炭酸および加水分解することによって3−
アミノ−2,4,5−トリフルオロ安息香酸を製造する
製法により達成される。
アミノ−3,5,6−トリフルオロフタロニトリルを酸
の存在下で脱炭酸および加水分解することによって3−
アミノ−2,4,5−トリフルオロ安息香酸を製造する
製法により達成される。
【0006】本発明はまた、次の構成を含むものであ
る。
る。
【0007】(2)該酸が水溶液である前記(1)に記
載の製法。
載の製法。
【0008】(3)加熱温度が90〜170℃である前
記(2)に記載の製法。
記(2)に記載の製法。
【0009】(4)該酸が無機酸である前記(2)に記
載の製法。
載の製法。
【0010】(5)該無機酸が硫酸、塩酸およびリン酸
よりなる群から選択された少なくとも1種のものである
前記(4)に記載の製法。
よりなる群から選択された少なくとも1種のものである
前記(4)に記載の製法。
【0011】(6)該無機酸が、硫酸である前記(5)
に記載の製法。
に記載の製法。
【0012】(7)該酸の濃度が20〜90重量%であ
る前記(2)に記載の製法。
る前記(2)に記載の製法。
【0013】(8)該酸水溶液の使用量が4−アミノ−
3,5,6−トリフルオロフタロニトリル100重量部
に対して100〜1000重量部である前記(2)に記
載の製法。
3,5,6−トリフルオロフタロニトリル100重量部
に対して100〜1000重量部である前記(2)に記
載の製法。
【0014】(9)4−アミノ−3,5,6−トリフル
オロフタロニトリルと酸水溶液とを同時に仕込んで反応
させる前記(1)に記載の製法。
オロフタロニトリルと酸水溶液とを同時に仕込んで反応
させる前記(1)に記載の製法。
【0015】(10)4−アミノ−3,5,6−トリフ
ルオロフタロニトリルを酸水溶液に連続的または間欠的
に添加して反応させる前記(1)に記載の製法。
ルオロフタロニトリルを酸水溶液に連続的または間欠的
に添加して反応させる前記(1)に記載の製法。
【0016】(11)該酸または酸水溶液を4−アミノ
−3,5,6−トリフルオロフタロニトリルの水スラリ
ー液に連続的または間欠的に添加して反応させる前記
(1)に記載の製法。
−3,5,6−トリフルオロフタロニトリルの水スラリ
ー液に連続的または間欠的に添加して反応させる前記
(1)に記載の製法。
【0017】(12)4−アミノ−3,5,6−トリフ
ルオロフタロニトリルと低濃度の酸水溶液を同時に仕込
み反応を開始し、次いで酸または酸水溶液を連続的また
は間欠的に添加して反応させる前記(1)に記載の製
法。
ルオロフタロニトリルと低濃度の酸水溶液を同時に仕込
み反応を開始し、次いで酸または酸水溶液を連続的また
は間欠的に添加して反応させる前記(1)に記載の製
法。
【0018】
【作用】本発明方法で使用される酸としては、リン酸、
硫酸、塩酸等の鉱酸など、一般の加水分解反応において
用いられている酸の少なくとも1種がいずれも使用する
ことができるが、硫酸の使用が好ましい。
硫酸、塩酸等の鉱酸など、一般の加水分解反応において
用いられている酸の少なくとも1種がいずれも使用する
ことができるが、硫酸の使用が好ましい。
【0019】また、酸は通常水溶液の形態で使用され
る。
る。
【0020】本発明の製造方法を具体的に示せば、4−
アミノ−3,5,6−トリフルオロフタロニトリルを酸
水溶液中で90〜170℃の温度範囲で加熱することに
よって、加水分解さらには脱炭酸反応によって新規な3
−アミノ−2,4,5−トリフルオロ安息香酸を高収率
で製造できる。
アミノ−3,5,6−トリフルオロフタロニトリルを酸
水溶液中で90〜170℃の温度範囲で加熱することに
よって、加水分解さらには脱炭酸反応によって新規な3
−アミノ−2,4,5−トリフルオロ安息香酸を高収率
で製造できる。
【0021】この反応は下記の式(A)に示すように加
水分解と同時に、脱炭酸反応がおこり、3−アミノ−
2,4,5−トリフルオロ安息香酸を生成するものと思
われる。
水分解と同時に、脱炭酸反応がおこり、3−アミノ−
2,4,5−トリフルオロ安息香酸を生成するものと思
われる。
【0022】
【化1】
【0023】本発明で反応に供する酸水溶液の濃度は、
20〜90重量%の範囲の濃度で行なうのがよいが、好
ましくは40〜70重量%の範囲が良い。酸濃度が高い
場合、急激な反応が起こり易く、発熱のため危険であ
る。酸濃度が低い場合、反応速度が低下し、生産性がお
ちるので好ましくない。よって適度な酸濃度を選ぶ必要
がある。
20〜90重量%の範囲の濃度で行なうのがよいが、好
ましくは40〜70重量%の範囲が良い。酸濃度が高い
場合、急激な反応が起こり易く、発熱のため危険であ
る。酸濃度が低い場合、反応速度が低下し、生産性がお
ちるので好ましくない。よって適度な酸濃度を選ぶ必要
がある。
【0024】反応温度は、90〜170℃の温度範囲で
選ぶのが好ましいが、特に110〜150℃の範囲が好
ましい。
選ぶのが好ましいが、特に110〜150℃の範囲が好
ましい。
【0025】反応温度が高い場合、急激な反応が起こり
発熱反応のため危険である。反応温度が低い場合、反応
速度が低下し、生産性が落ちるので好ましくない。
発熱反応のため危険である。反応温度が低い場合、反応
速度が低下し、生産性が落ちるので好ましくない。
【0026】反応は還流下、常圧で行なうのが望まし
い。還流下で反応を行なう場合、反応温度は特に酸濃度
に支配されるが、温度が酸温度に支配されないように、
加圧下または減圧下で反応を行なってもよい。
い。還流下で反応を行なう場合、反応温度は特に酸濃度
に支配されるが、温度が酸温度に支配されないように、
加圧下または減圧下で反応を行なってもよい。
【0027】また常圧で行なう場合でも必ずしも還流下
で行なう必要はなく、更に低い温度に制御して行なって
も良い。
で行なう必要はなく、更に低い温度に制御して行なって
も良い。
【0028】反応時間は、特に制限はないが、3〜20
時間の範囲で行なうのが望ましい。
時間の範囲で行なうのが望ましい。
【0029】4−アミノ−3,5,6−トリフルオロフ
タロニトリルの仕込み濃度は、4−アミノ−3,5,6
−トリフルオロフタロニトリル100重量部に対し酸水
溶液100〜1000重量部の範囲で仕込むのが望まし
い。好ましくは200〜700重量部の範囲で仕込むの
がよい。反応は、4−アミノ−3,5,6−トリフルオ
ロフタロニトリルと酸水溶液を同時に仕込んで行なわれ
る。また、反応を制御してより安全に行なうには次の製
法がある。
タロニトリルの仕込み濃度は、4−アミノ−3,5,6
−トリフルオロフタロニトリル100重量部に対し酸水
溶液100〜1000重量部の範囲で仕込むのが望まし
い。好ましくは200〜700重量部の範囲で仕込むの
がよい。反応は、4−アミノ−3,5,6−トリフルオ
ロフタロニトリルと酸水溶液を同時に仕込んで行なわれ
る。また、反応を制御してより安全に行なうには次の製
法がある。
【0030】(1)4−アミノ−3,5,6−トリフル
オロフタロニトリルを酸水溶液に連続的または間欠的に
添加して反応させる製法。
オロフタロニトリルを酸水溶液に連続的または間欠的に
添加して反応させる製法。
【0031】(2)酸または酸水溶液を4−アミノ−
3,5,6−トリフルオリフタロニトリルの水スラリー
液に連続的または間欠的に添加して反応させる製法。
3,5,6−トリフルオリフタロニトリルの水スラリー
液に連続的または間欠的に添加して反応させる製法。
【0032】(3)4−アミノ−3,5,6−トリフル
オロフタロニトリルと低濃度の酸水溶液を同時に仕込ん
で反応を開始し、反応の進行とともに連続的または間欠
的に更に酸または酸水溶液を添加し、酸濃度を変えるこ
とによって反応温度を段階的に高めて反応速度を制御す
る製法。その場合の反応開始前に仕込む酸濃度としては
10〜70重量%が好ましく、添加する酸濃度としては
40〜98重量%が好ましい。
オロフタロニトリルと低濃度の酸水溶液を同時に仕込ん
で反応を開始し、反応の進行とともに連続的または間欠
的に更に酸または酸水溶液を添加し、酸濃度を変えるこ
とによって反応温度を段階的に高めて反応速度を制御す
る製法。その場合の反応開始前に仕込む酸濃度としては
10〜70重量%が好ましく、添加する酸濃度としては
40〜98重量%が好ましい。
【0033】反応温度は、当初90〜140℃で開始
し、反応の進行と共に徐々に酸を更に加えることによっ
て反応温度を高め120〜170℃で反応させるのが好
ましい。
し、反応の進行と共に徐々に酸を更に加えることによっ
て反応温度を高め120〜170℃で反応させるのが好
ましい。
【0034】なお、いずれの製法においても本反応系に
は不活性な有機溶媒、例えばアセトン、メチルエチルケ
トンなどのケトン類、アセトニトリルなどのニトリル
類、ジメチルホルムアミド、スルフォランなどの非プロ
トン性極性溶媒などが存在しても良い。
は不活性な有機溶媒、例えばアセトン、メチルエチルケ
トンなどのケトン類、アセトニトリルなどのニトリル
類、ジメチルホルムアミド、スルフォランなどの非プロ
トン性極性溶媒などが存在しても良い。
【0035】また、本発明の新規物質3−アミノ−2,
4,5−トリフルオロ安息香酸は、4−アミノ−3,
5,6−トリフルオロフタロニトリルを出発原料とし
て、加水分解、脱炭酸を同時に行なって製造する方法が
工程が簡略化され望ましいが、あらかじめ4−アミノ−
3,5,6−トリフルオロフタロニトリルを加水分解
し、4−アミノ−3,5,6−トリフルオロフタル酸を
一旦製造し、その後脱炭酸反応して製造しても良い。ま
た、4−アミノ−3,5,6−トリフルオロフタル酸を
例えばメチルエステル等のエステル化物に誘導して、そ
の後脱炭酸反応させて製造しても良い。
4,5−トリフルオロ安息香酸は、4−アミノ−3,
5,6−トリフルオロフタロニトリルを出発原料とし
て、加水分解、脱炭酸を同時に行なって製造する方法が
工程が簡略化され望ましいが、あらかじめ4−アミノ−
3,5,6−トリフルオロフタロニトリルを加水分解
し、4−アミノ−3,5,6−トリフルオロフタル酸を
一旦製造し、その後脱炭酸反応して製造しても良い。ま
た、4−アミノ−3,5,6−トリフルオロフタル酸を
例えばメチルエステル等のエステル化物に誘導して、そ
の後脱炭酸反応させて製造しても良い。
【0036】本発明における出発原料となる4−アミノ
−3,5,6−トリフルオロフタロニトリルは、公知の
物質であり、例えば石川ら、有機合成化学協会誌、第2
9巻、第8号、第794頁(1971年),あるいはB
irchallら、ジャーナル オブ ザ ケミカル
ソサイエティ(Journal of the Che
mical Society(C))、第1970巻、
第456頁(1970年)の方法により容易に得ること
ができる。
−3,5,6−トリフルオロフタロニトリルは、公知の
物質であり、例えば石川ら、有機合成化学協会誌、第2
9巻、第8号、第794頁(1971年),あるいはB
irchallら、ジャーナル オブ ザ ケミカル
ソサイエティ(Journal of the Che
mical Society(C))、第1970巻、
第456頁(1970年)の方法により容易に得ること
ができる。
【0037】以下、本発明における新規物質の製造方法
を実施例により具体的に説明し、得られた新規物質を同
定するための分析結果をもあわせて示す。
を実施例により具体的に説明し、得られた新規物質を同
定するための分析結果をもあわせて示す。
【0038】なお、本発明の3−アミノ−2,4,5−
トリフルオロ安息香酸の製造方法が下記のものに限定さ
れないことは勿論である。
トリフルオロ安息香酸の製造方法が下記のものに限定さ
れないことは勿論である。
【0039】実施例1 攪拌機、温度計およびジムロート型冷却器を備えた容量
200mlの4つ口セパラブルフラスコに60%硫酸水
溶液200gを入れ、ついで4−アミノ−3,5,6−
トリフルオロフタロニトリル30.0g(0.152モ
ル)を仕込んだ後昇温し、充分攪拌しながら還流下12
8〜130℃で3時間反応した。
200mlの4つ口セパラブルフラスコに60%硫酸水
溶液200gを入れ、ついで4−アミノ−3,5,6−
トリフルオロフタロニトリル30.0g(0.152モ
ル)を仕込んだ後昇温し、充分攪拌しながら還流下12
8〜130℃で3時間反応した。
【0040】次に、冷却後反応液を氷水中にあけ、つい
で3−アミノ−2,4,5−トリフルオロ安息香酸を水
溶液から400mlのイソプロピルエーテルを使って3
−アミノ−2,4,5−トリフルオロ安息香酸を抽出し
た。得られたイソプロピルエーテル層は無水硫酸マグネ
シウムで乾燥し、ついでイソプロピルエーテルを蒸発乾
固して3−アミノ−2,4,5−トリフルオロ安息香酸
27.7g(0.145モル、対4−アミノ−3,5,
6−トリフルオロフタロニトリル収率95.2モル%)
が得られた。
で3−アミノ−2,4,5−トリフルオロ安息香酸を水
溶液から400mlのイソプロピルエーテルを使って3
−アミノ−2,4,5−トリフルオロ安息香酸を抽出し
た。得られたイソプロピルエーテル層は無水硫酸マグネ
シウムで乾燥し、ついでイソプロピルエーテルを蒸発乾
固して3−アミノ−2,4,5−トリフルオロ安息香酸
27.7g(0.145モル、対4−アミノ−3,5,
6−トリフルオロフタロニトリル収率95.2モル%)
が得られた。
【0041】さらに、このものをベンゼン−エタノール
の混合溶媒で再結晶することによって精製し、この精製
した3−アミノ−2,4,5−トリフルオロ安息香酸に
ついて次の物性値を得て3−アミノ−2,4,5−トリ
フルオロ安息香酸の構造を決定した。
の混合溶媒で再結晶することによって精製し、この精製
した3−アミノ−2,4,5−トリフルオロ安息香酸に
ついて次の物性値を得て3−アミノ−2,4,5−トリ
フルオロ安息香酸の構造を決定した。
【0042】(a)融点 140〜141℃ (b)元素分析値 C(%) H(%) N(%) F(%) 理論値 43.99 2.11 7.33 29.82 分析値 44.12 2.13 7.41 29.96 (c)赤外吸収スペクトル(KBr錠剤、単位cm-1) 3420,3335 (アミノν−N−H) 2500〜3200 (ヒドリキシν−O−H) 1695 (カルボニルν>C=O) (なお、赤外吸収スペクトル図は図1に示した。) (d)19F NMR(溶媒:アセトン−d6 内部標準物質:CF3 COOH)ppm
【0043】
【化2】
【0044】F2 δ−55.87,ddd (J=19.5,13.4,6.4) F4 δ−73.91,ddd (J=19.5,20.4,8.8) F5 δ−67.90,ddd (J=13.4,20.4,10.7) 実施例2 実施例1において硫酸濃度を45%とし、反応温度を1
20℃、反応時間を12時間とした以外は実施例1と同
様に仕込み、ついで同様な操作を行なった。
20℃、反応時間を12時間とした以外は実施例1と同
様に仕込み、ついで同様な操作を行なった。
【0045】その結果3−アミノ−2,4,5−トリフ
ルオロ安息香酸28.1gが得られた(対4−アミノ−
3,5,6−トリフルオロフタロニトリル収率96.6
モル%)。
ルオロ安息香酸28.1gが得られた(対4−アミノ−
3,5,6−トリフルオロフタロニトリル収率96.6
モル%)。
【0046】実施例3 攪拌機、温度計およびジムロート型冷却器を備えた容量
200mlの4つ口セパラブルフラスコに60%硫酸水
溶液200gを入れ、攪拌下加熱し、130℃に保持し
た。これに4−アミノ−3,5,6−トリフルオロフタ
ロニトリル30.0g(0.152モル)を少量ずつ3
時間かけて添加し、さらに、2時間反応した。
200mlの4つ口セパラブルフラスコに60%硫酸水
溶液200gを入れ、攪拌下加熱し、130℃に保持し
た。これに4−アミノ−3,5,6−トリフルオロフタ
ロニトリル30.0g(0.152モル)を少量ずつ3
時間かけて添加し、さらに、2時間反応した。
【0047】次に実施例1と同様の抽出操作を行ない、
3−アミノ−2,4,5−トリフルオロ安息香酸27.
2g(0.142モル、対4−アミノ−3,5,6−ト
リフルオロフタロニトリル収率93.5モル%)が得ら
れた。
3−アミノ−2,4,5−トリフルオロ安息香酸27.
2g(0.142モル、対4−アミノ−3,5,6−ト
リフルオロフタロニトリル収率93.5モル%)が得ら
れた。
【0048】実施例4 攪拌機、温度計およびジムロート型冷却器を備えた容量
200mlの4つ口セパラブルフラスコに76.3gと
4−アミノ−3,5,6−トリフルオロフタロニトリル
30.0g(0.152モル)を仕込み、攪拌下、加熱
し100℃に保持した。これに97%濃硫酸123.7
gを2時間かけて滴下しながら100℃から128℃に
昇温し、さらに128〜130℃で3時間反応した。
200mlの4つ口セパラブルフラスコに76.3gと
4−アミノ−3,5,6−トリフルオロフタロニトリル
30.0g(0.152モル)を仕込み、攪拌下、加熱
し100℃に保持した。これに97%濃硫酸123.7
gを2時間かけて滴下しながら100℃から128℃に
昇温し、さらに128〜130℃で3時間反応した。
【0049】次に実施例1と同様の抽出操作を行ない、
3−アミノ−2,4,5−トリフルオロ安息香酸27.
5g(0.144モル、対4−アミノ−3,5,6−ト
リフルオロフタロニトリル収率94.5モル%)が得ら
れた。
3−アミノ−2,4,5−トリフルオロ安息香酸27.
5g(0.144モル、対4−アミノ−3,5,6−ト
リフルオロフタロニトリル収率94.5モル%)が得ら
れた。
【0050】実施例5 撹拌機、温度計およびジムロート型冷却器を備えた容量
200mlの4つ口セパラブルフラスコに55%硫酸水
溶液140gを入れ、ついで4−アミノ−3,5,6−
トリフルオロフタロニトリル50g(0.254モル)
を仕込んだ後昇温し、充分攪拌しながら還流下128〜
129℃で7時間反応した。その後97重量%濃硫酸
9.2gを反応液中に徐々に加え、同様に還流下131
〜134℃で4時間反応し、さらに97重量%濃硫酸8
gを反応液中に徐々に加え同様に還流下134〜135
℃で4時間反応し、反応を終了した。
200mlの4つ口セパラブルフラスコに55%硫酸水
溶液140gを入れ、ついで4−アミノ−3,5,6−
トリフルオロフタロニトリル50g(0.254モル)
を仕込んだ後昇温し、充分攪拌しながら還流下128〜
129℃で7時間反応した。その後97重量%濃硫酸
9.2gを反応液中に徐々に加え、同様に還流下131
〜134℃で4時間反応し、さらに97重量%濃硫酸8
gを反応液中に徐々に加え同様に還流下134〜135
℃で4時間反応し、反応を終了した。
【0051】次に、実施例1と同様の抽出操作を行な
い、3−アミノ−2,4,5−トリフルオロ安息香酸4
6.8g(0.246モル、対4−アミノ−3,5,6
−トリフルオロフタロニトリル収率96.5モル%)が
得られた。
い、3−アミノ−2,4,5−トリフルオロ安息香酸4
6.8g(0.246モル、対4−アミノ−3,5,6
−トリフルオロフタロニトリル収率96.5モル%)が
得られた。
【0052】
【発明の効果】本発明の方法は、4−アミノ−3,5,
6−トリフルオロフタロニトリルを酸の存在下に加熱す
ることを特徴とする3−アミノ−2,4,5−トリフル
オロ安息香酸の製法であり、高収率で目的とする3−ア
ミノ−2,4,5−トリフルオロ安息香酸を得ることが
できるという利点がある
6−トリフルオロフタロニトリルを酸の存在下に加熱す
ることを特徴とする3−アミノ−2,4,5−トリフル
オロ安息香酸の製法であり、高収率で目的とする3−ア
ミノ−2,4,5−トリフルオロ安息香酸を得ることが
できるという利点がある
【図1】 実施例1で得られた3−アミノ−2,4,5
−トリフルオロ安息香酸の赤外吸収スペクトル図であ
る。
−トリフルオロ安息香酸の赤外吸収スペクトル図であ
る。
Claims (12)
- 【請求項1】 4−アミノ−3,5,6−トリフルオロ
フタロニトリルを酸の存在化に加熱することを特徴とす
る3−アミノ−2,4,5−トリフルオロ安息香酸の製
法。 - 【請求項2】 該酸が水溶液である請求項1に記載の製
法。 - 【請求項3】 加熱温度が90℃〜170℃である請求
項2に記載の製法。 - 【請求項4】 該酸が無機酸である請求項2に記載の製
法。 - 【請求項5】 該無機酸が硫酸、塩酸およびリン酸より
なる群から選択された少なくとも1種のものである請求
項4に記載の製法。 - 【請求項6】 該無機酸が硫酸である請求項5に記載の
製法。 - 【請求項7】 該酸の濃度が20〜90重量%である請
求項2に記載の製法。 - 【請求項8】 該水溶液の使用量が4−アミノ−3,
5,6−トリフルオロフタロニトリル100重量部に対
して100〜1000重量部である請求項2に記載の製
法。 - 【請求項9】 4−アミノ−3,5,6−トリフルオロ
フタロニトリルと酸水溶液を同時に仕込んで反応させる
請求項1に記載の製法。 - 【請求項10】 4−アミノ−3,5,6−トリフルオ
ロフタロニトリルを酸水溶液に連続的または間欠的に添
加して反応させる請求項1に記載の製法。 - 【請求項11】 該酸または酸水溶液を4−アミノ−
3,5,6−トリフルオロフタロニトリルの水スラリー
液に連続的または間欠的に添加して反応させる請求項1
に記載の製法。 - 【請求項12】 4−アミノ−3,5,6−トリフルオ
ロフタロニトリルと低濃度の酸水溶液を同時に仕込み反
応を開始し、次いで酸または酸水溶液を連続的または間
欠的に添加して反応させる請求項1に記載の製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13333194A JP2504390B2 (ja) | 1987-02-13 | 1994-06-15 | 3−アミノ−2,4,5−トリフルオロ安息香酸の製法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62-29582 | 1987-02-13 | ||
JP2958287 | 1987-02-13 | ||
JP13333194A JP2504390B2 (ja) | 1987-02-13 | 1994-06-15 | 3−アミノ−2,4,5−トリフルオロ安息香酸の製法 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63026676A Division JP2552319B2 (ja) | 1987-02-13 | 1988-02-09 | 3−アミノ−2,4,5−トリフルオロ安息香酸 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH07196591A JPH07196591A (ja) | 1995-08-01 |
JP2504390B2 true JP2504390B2 (ja) | 1996-06-05 |
Family
ID=26367803
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13333194A Expired - Lifetime JP2504390B2 (ja) | 1987-02-13 | 1994-06-15 | 3−アミノ−2,4,5−トリフルオロ安息香酸の製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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-
1994
- 1994-06-15 JP JP13333194A patent/JP2504390B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07196591A (ja) | 1995-08-01 |
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