JP2503971Y2 - 中空糸膜束 - Google Patents

中空糸膜束

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JP2503971Y2
JP2503971Y2 JP10547791U JP10547791U JP2503971Y2 JP 2503971 Y2 JP2503971 Y2 JP 2503971Y2 JP 10547791 U JP10547791 U JP 10547791U JP 10547791 U JP10547791 U JP 10547791U JP 2503971 Y2 JP2503971 Y2 JP 2503971Y2
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hollow fiber
fiber membrane
membrane bundle
spacer
fixed
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文都 岸本
信彦 大村
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Tokuyama Corp
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Tokuyama Corp
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、両端が接着性樹脂によ
り固着されてなる中空糸膜束に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、超純水の製造、ウイルス等の除去
における限外濾過法、海水の淡水化等における逆浸透
法、人口腎臓における血液透析、及びアルコール水溶液
からの水の分離等における浸透気化法など選択透過性を
有する膜による分離技術が脚光を浴び、急速に発展を遂
げている。このような分離技術で用いられる分離膜とし
ては、その形態において平膜及び中空糸膜の2種に大別
される。該分離膜を収納して分離を行わせる装置(以
下、モジュールと呼ぶ。)として、平膜においてはフィ
ルタープレス型、スパイラル型がある。また、中空糸膜
を用いたモジュールにおいては、その用途において種々
の構造のものが既に商品化され使用されており、一般に
は中空糸膜の一端、又は両端を接着性樹脂によって結束
し、端部を開口させ、装着容器内で中空糸膜内部及び外
部を異なる流体が独立して流れる様な構造をしたタイプ
のものが採用されている。
【0003】端部を接着性樹脂によって固着した中空糸
膜束は、その両端の固着部が2枚の中空糸膜束固定用管
板(以下、単に管板という。)に設けられた穴に挿入さ
れて固定され、モジュールとして組立てられる。しかし
ながら、中空糸膜は、腰が弱く、また、機械的強度が低
いために切断したり、傷つきやすい。このため、中空糸
膜束の両端の固着部を2枚の管板に設けられた穴に挿入
する作業が困難である。また、浸透気化法にあってはモ
ジュール内部が負圧(数トール)となるため、中空糸膜
束の固着部の負圧側へのずれ込みが起こり、これが中空
糸膜の切断等の原因となる。
【0004】これらの対策として、多数の中空糸膜の両
端が接着性樹脂により固着され、該両端の固着部の間に
剛性のスペーサーを挾持させてなる中空糸膜束が提案さ
れている(実開昭2−48130号)。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】両端が接着性樹脂によ
り固着され、該両端の固着部の間に剛性のスペーサーが
挾持されてなる中空糸膜束を作成する場合、多数の中空
糸膜とスペーサーとを設置した型を回転させながら接着
性樹脂を型内に流し込み、遠心力によって接着性樹脂を
型の両端部で固化させて固着部を形成させる方法が好適
に採用される。この方法によると、スペーサーと固着部
を形成する接着性樹脂が接着してしまうことが多い。
【0006】上記の中空糸膜束を液体や気体の分離に用
いると、スペーサーと固着部の熱膨張率の差及び固着部
の液体や気体の吸収による膨潤により、固着部のスペー
サーとの接着面近傍において、固着部の破壊や亀裂が生
じてしまう。
【0007】
【課題を解決するための手段】本考案者は、上記した中
空糸膜束のスペーサーと固着部の接着に伴う固着部の亀
裂の発生という欠点を解決すべく検討を重ねた結果、本
考案を提案するに至った。
【0008】即ち、本考案は多数の中空糸膜の両端が接
着性樹脂により固着され、該両端の固着部の間に剛性の
スペーサーが挾持されてなり、該スペーサーの少なくと
も固着部と接する箇所が固着部を形成する接着性樹脂に
より接着されない材質で構成されてなる中空糸膜束であ
る。
【0009】図1は、本考案の中空糸膜束の代表的な態
様を示す斜視図である。中空糸膜1は多数結束されて、
その両端は接着性樹脂によって固着され固着部2を形成
している。そして、中空糸膜1の両端の固着部2の間に
は、剛性のスペーサー3が挾持されている。剛性のスペ
ーサー3は、一方の固着部を押したときにその力を他方
の固着部に伝達し、一方の固着部を押した方向に他方の
固着部を動かす機能を有するものであればよい。
【0010】剛性のスペーサー3は、中空糸膜部分を完
全に取り囲んで密閉するものではなく、外部と連通して
いる構造であれば任意の形状が採用される。通常は、図
2に示すように、両端にリング状の支持体4を有し、該
支持体4および4′同士が支柱5によって連結されたも
のが好ましく採用される。支持体4のリングの大きさ
は、中空糸膜束の固着部の外径と同じか又はそれよりも
小さく、且つ中空糸膜と接触しないような範囲から選択
されれば良く、その形状は任意であって良い。支柱5の
長さは、中空糸膜束の固着部間の長さと等しいかまたは
それより数cm程度迄短い範囲から選択される。
【0011】本考案においては、固着部2とスペーサー
3とを接着させないことが重要である。固着2とスペー
サー3とを接着させた場合、中空糸膜束をパーベーパレ
ーション法その他の膜分離技術に使用中に、スペーサー
と固着部との接着面近傍において固着部のスペーサーと
の接着面に亀裂が生じて漏洩を起こす。本考案において
は、このために、スペーサーの少なくとも固着部と接す
る箇所を、固着部を形成する接着性樹脂と接着しない材
質で構成し、スペーサーと固着部とが接着しないように
しなければならない。
【0012】固着部を形成する接着性樹脂と接着しない
材質とする箇所は、少なくとも固着部と接する箇所であ
ればよい。具体的には、剛性のスペーサー3の固着部と
接する両端部分のみを上記の材質とする、剛性のスペー
サー全体を上記の材質で作成する、剛性のスペーサーの
表面を上記の材質でコーティングする等の態様を挙げる
ことができる。
【0013】剛性のスペーサー3の固着部と接する両端
部分のみを上記の材質とする態様としては、図2に示し
たように、剛性スペーサーの両端のリング状支持体4お
よび4′に、該支持体とほぼ同じ径の接着性樹脂と接着
しない材質で構成したリング6を接着、嵌挿、或いは粘
着テープ等による接合等の公知の方法により固定する態
様をあげることができる。上記のリング6は、図2のよ
うに中空糸膜束の長手方向にある程度の厚みがあっても
よく、また、厚みがほとんどない扁平状のものであって
もよい。
【0014】接着性樹脂と接着しない材質は、用いる接
着性樹脂により異なるが、一般には、ポリプロピレン、
ポリエチレン、ポリ4フッ化エチレン、ポリ3フッ化エ
チレン、ポリイミド、ポリスルホンなどの疎水性樹脂を
挙げることができる。
【0015】
【効果】本考案の中空糸膜束は、多数の中空糸膜の両端
が接着性樹脂により固着され、該両端の固着部の間に剛
性のスペーサーが挾持されてなる中空糸膜束において、
スペーサーと固着部の接着に伴う固着部の亀裂の発生を
防止したものである。従って、本考案の中空糸膜束を使
用することによって、特に、加熱条件下における、有機
液体、或いは気体の分離において、固着部の亀裂による
漏洩が防止され、長時間の使用が可能になる。
【0016】
【実施例】実施例1 図2に示したような、ステンレス製の外径32mmのリン
グ状支持体4および4′を両端に有し、リング状支持体
4および4′同士が2本の支柱5によって連結され、さ
らに、リング状支持体4および4′の外側に、リング状
支持体と同じ径のポリ4フッ化エチレン製のリング6を
嵌挿したスペーサー3を用意した。このスペーサー3内
に結束した中空糸膜300本を通し、その両端の固着部
を形成させる部分のみを内径32mmのポリ4フッ化エチ
レン製の円筒状型内に挿入し、さらに、遠心注型用型に
装着した。これを遠心注型によりエポキシ系接着剤を注
入して硬化させ、上記のポリ4フッ化エチレン製の円筒
状型内に固着部を形成させた。
【0017】ポリ4フッ化エチレン製の円筒状型を取り
はずし、固着部の中央を中空糸膜断面が現れるように切
断し、図1に示す中空糸膜束を作成した。これを2枚の
管板を有するハウジングに納めモジュールとした。
【0018】このモジュールを用いてパーベーパレーシ
ョンによるイソプロピアルコール水溶液の脱水を70℃
で1年間行ったところ、分離性能は変わることなく、固
着部にも変化は見られなかった。
【0019】比較として、ポリ4フッ化エチレン製のリ
ングを有さないスペーサーを用いて上記と同様にしてモ
ジュールを得た。このモジュールを用いてパーベーパレ
ーションによるイソプロピアルコール水溶液の脱水を7
0℃で3ヶ月行ったところ、固着部に亀裂が発生し、運
転不能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本考案の中空糸膜束の代表的な態様を
示す斜視図である。
【図2】図2は、剛性のスペーサーの斜視図である。
【符号の説明】
1 中空糸膜 2 固着部 3 剛性のスペーサー 4,4′ 支持体 5 支柱 6 接着性樹脂で接着しない材質で構成されたリン

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の中空糸膜の両端が接着性樹脂に
    より固着され、該両端の固着部の間に剛性のスペーサー
    が挾持されてなり、該スペーサーの少なくとも固着部と
    接する箇所が固着部を形成する接着性樹脂により接着さ
    れない材質で構成されてなる中空糸膜束。
JP10547791U 1991-12-20 1991-12-20 中空糸膜束 Expired - Lifetime JP2503971Y2 (ja)

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Publication Number Publication Date
JPH0551431U JPH0551431U (ja) 1993-07-09
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