JP2503392B2 - 車両用予熱式ヒ−タ装置 - Google Patents

車両用予熱式ヒ−タ装置

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JP2503392B2 JP13825085A JP13825085A JP2503392B2 JP 2503392 B2 JP2503392 B2 JP 2503392B2 JP 13825085 A JP13825085 A JP 13825085A JP 13825085 A JP13825085 A JP 13825085A JP 2503392 B2 JP2503392 B2 JP 2503392B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は車両用の予熱式ヒータ装置に関し,特に大型
バスに装着される予熱式ヒータ装置に関する。
〔先行技術〕
従来の大型バス用予熱式ヒータ装置には、予熱機の温
水入口側に予熱機運転の必要性を決定する運転制御温度
スイッチと、ヒータ装置内の温水温度が上昇し暖房可能
になったことを示す湯温上昇確認温度スイッチとの2個
の温度スイッチが必要であった。また、予熱機の温水出
口側には、温水流量が減少して出口水温が異常に高くな
った場合や、運転制御温度スイッチが故障し、予熱機の
運転が連続的になって出口水温が異常に高くなった場合
に、予熱機の運転を停止させるための過熱防止温度スイ
ッチが取り付けられている。温水入口側に設けられた運
転制御温度スイッチのオン,オフにより予熱機の運転お
よび停止が繰り返されるのに対し、温水出口側に設けら
れた過熱防止温度スイッチは一度でもオフすれば、予熱
機は停止しその後、温度が下がって過熱防止温度スイッ
チがオンしても予熱機が運転しないように再起動防止回
路が形成されている。
このように、従来装置では、全部で3個の温度スイッ
チを使用しているため、温度スイッチに関するコストが
上昇するのみならず、温度スイッチの座も3個必要であ
るため、やはりコストアップになる等の問題点がある。
またヒータ装置上では予熱機の運転および停止を温水入
口側にある運転制御温度スイッチのみで制御しているた
め、温水配管のつまりによる温水流量の低下があった場
合、運転制御温度スイッチよりも先に過熱防止温度スイ
ッチが作動して、予熱機を停止し、再起動防止を行った
後異常表示等をするので、安全性の面では良いかもしれ
ない。しかし、別の見方をすれば冬期の厳寒地等におい
て、一般の乗客を大量に乗せた大型観光バスが、温水配
管のつまりによる温水流量の低下により、予熱機がまっ
たく使えなくなるというのも問題である。
〔本発明の目的〕
本発明は以上のような従来装置の欠点を改善するため
になされたものであり、本発明の目的は温水入口側に温
水サーミスタ(温度が高くなると抵抗値が小になる)を
取付け、運転制御温度と湯温上昇確認温度の2点を検出
すると共に、温水出口側にも同一特性を有する温水サー
ミスタを取付け、過熱防止温度と、新たに運転制御温度
の2点を検出してなる車両用予熱式ヒータ装置を提供す
ることである。
〔本発明の構成および作用〕
本発明は温水入口側の運転制御用の第1の温度センサ
に加えて、温水出口側でも運転制御用の第2の温度セン
サを設け、両温センサからの検出信号を受ける電気制御
回路で構成される。両温度センサが温水入口側の水温と
温水出口側の水温が温水確認温度(例えば75℃)以下の
状態を検出する時、電気制御回路は第1の制御信号を発
生しこれにより予熱ヒータは、運転を開始する。温水入
口側の第1の温度センサが第1の制御温度(例えば78
℃)を越えたことを検出した時、又は温水出口側の第2
の温度センサが第2の制御温度(例えば98℃)を超えた
ことを検出した時、あるいは、第1の温度センサおよび
第2の温度センサがそれぞれ第1の制御温度および第2
の制御温度を同時に超えたことを検出した時には、制御
回路はさらに第2の制御信号を発生し予熱ヒータは停止
し、その後自動断続運転をすると共に、出口温度が第2
の制御温度を超えた時、注意信号(予熱ヒータ・運転表
示ランプを点滅)を出す。
しかし予熱ヒータが停止した後も、温水出口側の温度
が上昇し続け第2の温度センサが過熱防止温度(例えば
105℃)を超えたことを検出した時には、制御回路は異
常の表示をするための制御信号を発生するとともに、予
熱ヒータの再起動防止を行う。何らかの原因により温水
流量の低下が起こっても、温水出口側の第2の制御温度
により予熱ヒータの運転が制御されるため、当期の厳寒
地においても、最小限の暖房は確保された上で、注意警
告信号を出す。
また安全性の面に関しても温水出口側に過熱防止温度
の検出点を設けているため、温水がまったく流れない場
合は異常検出が可能である。実験によれば、少なくとも
温水が1/minでも流れていれば、正常な運転を行い、
完全に水の流れが0l/minの時にのみ、温水出口側の第2
の制御温度で予熱ヒータは停止するが、その後のオーバ
ーシュートで過熱防止温度まで温度が上昇し、異常表示
をするとともに、予熱ヒータには再起動防止がかかる。
本発明によれば、温度センサの個数の減少によるコス
トダウンと、温度センサの取付のための座を減らし、溶
接のコストを低減させることができる効果とともに、温
水流量の低下を検出できる効果がある。
〔本発明の実施例〕
第1図は従来の大型バス用予熱式ヒータシステムの概
略図である。1は予熱式ヒータ本体、2は運転制御温度
スイッチ、3は湯温上昇確認温度スイッチ、4は過熱防
止温度スイッチ、5は電動ウォータポンプ、6は車両ラ
ジエータ、7は車両クーリングファン、8は車両エンジ
ンに取付けられたラジエータサーモスタット、9は車両
エンジン、10は温水式ヒータ放熱器を示す。
第2図は本発明による大型バス用予熱式ヒータ装置の
概略図である。第1図と同一番号は同一部分を示す。11
は温水入口側サーミスタ、12は温水出口側サーミスタを
示す。
第3図は本発明装置における電気回路の構成を示す。
21はイグナイタトランス(高電圧発生器)22は着火不良
表示ランプ、23は過熱異常表示ランプ、24は予熱機運転
表示ランプ、25はウォータ−ポンプ運転表示ランプ、26
は燃焼用送風機モーター、27はウォーターポンプモー
タ、28はスパークプラグ、30はブロワモータリレー、31
はメインアンプ、32は燃焼用送風機モータ制御用パワー
トランジスタユニット、33は車両バッテリ、34はCDS光
導電セル、35は燃料ポンプ、37は温度ヒューズ、38は電
流ヒューズ、40は電流ヒューズ、41,42,43,44,45はそれ
ぞれ予熱機フュエルリレ、イグナイタリレ、メインリ
レ、モータスタートリレ、ウォータポンプリレ、47は燃
焼用フエン回転数検出用ピックアップ、48はヒータスイ
ッチ、49は入口側温水サーミスタ50は出口側温水サーミ
スタである。
本発明装置の動作を第4図のタイミングチャートに従
って説明する。ヒータスイッチ48がOFF位置から第1段
目位置に切換えられると、その端子(B),(C),
(WP)が接続され(第3図におけるスイッチ接続表参
照)、メインリレ43とウォータポンプリレ45が動作しウ
ォータポンプランプ25が点灯してウォータポンプモータ
27が運転される。
ヒータスイッチ48がさらに第2段目位置に切換えられ
ると、ヒータスイッチ48の端子(B),(C),(WP)
が接続され(スイッチ接続表参照)、モータスタートリ
レ44が動作する。所定時間経過後(3秒)、パワトラン
ジスタユニット32が動作され、予熱機ファンモータ26が
パワトランジスタユニット32により制御される。ウォー
タポンプリレ45が動作してから所定時間経過後(13秒
後)、イグナイタリレ42およびフュエルリレ41が同時に
動作される。フュエルリレ41がONすることによりフュエ
ルポンプ35が動作し、イグナイタリレ42のONによりイグ
ナイタ21が動作しスパークプラグ28が点火される。炎セ
ンサ34が燃料着火を検出すると、イグナイタリレ42がOF
Fされ、予熱機運転ランプ24が点灯して予熱装置の運転
が開始される。予熱機装置が運転開始後に、入口側温水
サーミスタ49が水温上昇確認温度(40℃)を検出し、こ
の時点でブロワーモータリレ30が動作しブロワモータ
(図示されていない)が運転される。その後、入口側温
水サーミスタ49が78℃の温度を検出すると、フュエルリ
レ41がOFFされ、フュエルポンプ35の運転が停止される
と、炎センサ34は炎の消火を検出する。フュエルリレ41
のOFFから所定時間経過後(120秒)、パワトランジスタ
ユニット32がOFFし、予熱機運転ランプ24が消灯、予熱
機装置の運転が停止される。その後、温水が低下し入口
側温水サーミスタ49が75℃の温度を検出すると、サーミ
スタトリレ44が再びONれ、予熱機ファンモータ26が動作
を開始する。以下、入口側温水温度が75℃と78℃の間に
おいて上述の動作を繰り返す。
上記の動作の繰り返しは出口側温水センサ50が出口側
温度98℃以下の状態を検出している場合である。出口温
度センサ50が出口側温水温度98℃を検出すると、フュエ
ルリレ41がOFFされフュエルポンプ35の運転が停止され
る。と同時に温水流量低下注意警告として、予熱機運転
ランプ24が点滅を始める。このとき、炎センサ34は炎の
消炎を検出する。フュエルリレ41がOFFされてから所定
時間後(120秒)、パワトランジスタユニット32がOFFさ
れ、予熱機ファンモータ26が停止される。予熱機ファン
モータ26の停止とともに予熱機運転ランプが完全に消灯
し、予熱機装置は運転を停止する。これにより(実際に
はあり得ないが)出口側温度が低下して出口側温水サー
ミスタ50が出口側温度75℃を検出しても、入口側サーミ
スタ49が依然として入口温度78℃を検出している間は予
熱機装置は動作を開始せず、入口および出口サーミスタ
が共に75℃を検出した時点ではじめてモータスタートリ
レ44が再びONする。以下、上述した予熱機装置の正常運
転動作が繰り返される。
ヒータスイッチ48がOFF位置にされると、フュエルリ
レ41がOFFされると共に、ブロワーモータリレ30がOFFさ
れる。フュエルリレ41がOFFされてから所定時間経過後
(120秒)、メインリレ43、ウォータポンプリレ45、ウ
ォータポンプリレ25、パワートランジスタユニット32、
および予熱機運転ランプ24がそれぞれOFFにされ、予熱
機装置は運転を終了する。第5図は上述した作動を行う
ためのメインアンプの制御プログラム中、本発明の要旨
とかかわる主部を表したフローチャートである。
なお、第4図における破線部分はいずれの状態でも出
力には影響しないことを示す。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来の大型車両用予熱式ヒータシステムの概略
構成図である。 第2図は本発明に係る車両用予熱式ヒータ装置の概略構
成図である。 第3図は本発明ヒータ装置における電気制御回路の構成
図である。 第4図は第3図における本発明装置の動作を説明するた
めのタイミングチャートである。 第5図は第3図におけるメインアンプ31の制御プログラ
ムを説明するためのフローチャートである。 〔符号の説明〕 1……予熱式ヒータ,2……運転制御温度スイッチ,3……
湯温上昇確認温度スイッチ,4……過熱防止温度スイッ
チ,5……電動ウォータポンプ,6……車両ラジエータ,7…
…車両クーリングファン,8……ラジエータサーモスタッ
ト,9……車両エンジン,10……温水式ヒータ放熱器,11,4
9……温水入口側サーミスタ(第1の温度センサ),12,5
0……温水出口側サーミスタ(第2の温度センサ),31…
…メインアンプ(温度制御回路)。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一端に車両用エンジン本体からの冷却水を
    受ける入口端部が設けられ、他端にヒータ放熱器に温水
    を放出する出口端部が設けられた予熱ヒータと、 前記予熱ヒータの入口端部に設けられ、前記エンジン本
    体の冷却水が所定の温度になったことを示す温水確認温
    度および該温水確認温度より高い前記予熱ヒータを制御
    するための第1の制御温度を検出する第1の温度センサ
    と、 前記予熱ヒータの出口端部に設けられ、前記温水確認温
    度および前記第1の制御温度より高い前記予熱ヒータを
    制御するための第2の制御温度および該第2の制御温度
    より高い前記予熱ヒータの過熱を防止するための過熱防
    止温度を検出する第2の温度センサと、 前記第1および第2の温度センサに接続され、前記第1
    および第2の温度センサが共に前記温水確認温度以下を
    検出したときに前記予熱ヒータの動作を開始させるため
    の第1の制御信号を発生し、前記第1の温度センサが前
    記第1の制御温度を検出し、および/又は前記第2の温
    度センサが前記第2の制御温度を検出したときに、前記
    予熱ヒータの動作を停止させるための第2の制御信号を
    発生する温度制御回路と、 前記第2の温度センサが前記第2の制御温度を検出した
    ときに前記温度制御回路の信号により注意警告を示す手
    段と、 前記第2の温度センサが前記過熱防止温度を検出したと
    きに前記温度制御回路の信号により予熱ヒータの再起動
    防止処置を行う手段と、 を含む車両用予熱ヒータ装置。
JP13825085A 1985-06-25 1985-06-25 車両用予熱式ヒ−タ装置 Expired - Lifetime JP2503392B2 (ja)

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