JP2503038B2 - 4,4’−ビフェノ―ルの製造方法及びその前駆体並びに前駆体の製造方法 - Google Patents
4,4’−ビフェノ―ルの製造方法及びその前駆体並びに前駆体の製造方法Info
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は4,4′−ビフェノールの新規な製造方法に関
する。さらに詳細には、4−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−3−シクロヘキセン−1−オールから4,4′−ビ
フェノールを得る新規な製造方法及び4,4′−ビフェノ
ールの前駆体の新規化合物4−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−3−シクロヘキセン−1−オールを提案するもの
である。
する。さらに詳細には、4−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−3−シクロヘキセン−1−オールから4,4′−ビ
フェノールを得る新規な製造方法及び4,4′−ビフェノ
ールの前駆体の新規化合物4−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−3−シクロヘキセン−1−オールを提案するもの
である。
4,4′−ビフェノールは安定剤、染料中間体及びポリ
エステル、ポリエポキサイド、ポリウレタンまたはポリ
カーボネートなどの樹脂製造原料として有用であり、特
に最近、耐熱性樹脂向けの原料として注目されている。
エステル、ポリエポキサイド、ポリウレタンまたはポリ
カーボネートなどの樹脂製造原料として有用であり、特
に最近、耐熱性樹脂向けの原料として注目されている。
従来、4,4′−ビフェノールの製造方法は多数提案さ
れている。当初はベンヂジンをジアゾ分解して製造され
た〔ドイツ化学会報告(Chemische Berichte),22,33
5〕。その後、4,4′−ビフェニルジスルホン酸ナトリウ
ムのアルカリ溶融により製造されている〔米国特許第23
68361号(1942)〕。近年は2,6−ジターシャリーブチル
フェノールから得られるテトラターシャリーブチルジフ
ェノールを脱アルキル化してビフェノールを得る方法
〔ジャーナル オブ オーガニック ケミストリー(J.
O.C),34巻,1160頁(1969)等〕がよく検討されてお
り、多数の特許が出されている。また、ハロゲン化フェ
ノール類を脱ハロゲン2量化させる方法(特開昭56−53
631)、ジハロゲン化ビフェニルをアルカリにより処理
して得る方法(特開昭54−22347)も知られており、そ
の他各種製造方法が提案されている。
れている。当初はベンヂジンをジアゾ分解して製造され
た〔ドイツ化学会報告(Chemische Berichte),22,33
5〕。その後、4,4′−ビフェニルジスルホン酸ナトリウ
ムのアルカリ溶融により製造されている〔米国特許第23
68361号(1942)〕。近年は2,6−ジターシャリーブチル
フェノールから得られるテトラターシャリーブチルジフ
ェノールを脱アルキル化してビフェノールを得る方法
〔ジャーナル オブ オーガニック ケミストリー(J.
O.C),34巻,1160頁(1969)等〕がよく検討されてお
り、多数の特許が出されている。また、ハロゲン化フェ
ノール類を脱ハロゲン2量化させる方法(特開昭56−53
631)、ジハロゲン化ビフェニルをアルカリにより処理
して得る方法(特開昭54−22347)も知られており、そ
の他各種製造方法が提案されている。
また本発明者らは、4−ヒドロキシシクロヘキサノン
とフェノールとを触媒存在下新規化合物である4,4−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサノールを
得ることをに成功し、これを分解脱水素反応させて4,
4′−ビフェノールを得る方法も先に提案した。(特願
昭61−144734) 〔発明が解決しようとする課題〕 上記従来法は原料もしくは高価であること、排水処理
に問題があること、苛酷な条件となること、収率が低い
こと等の欠点を有する。
とフェノールとを触媒存在下新規化合物である4,4−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサノールを
得ることをに成功し、これを分解脱水素反応させて4,
4′−ビフェノールを得る方法も先に提案した。(特願
昭61−144734) 〔発明が解決しようとする課題〕 上記従来法は原料もしくは高価であること、排水処理
に問題があること、苛酷な条件となること、収率が低い
こと等の欠点を有する。
さらに本発明者らの先の提案である特願昭61−144734
記載方法は、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−
シクロヘキサノールの分解開裂反応と、これからの脱水
素反応を一工程で実施しているため、工業的には必ずし
も満足できる方法ではなかった。
記載方法は、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−
シクロヘキサノールの分解開裂反応と、これからの脱水
素反応を一工程で実施しているため、工業的には必ずし
も満足できる方法ではなかった。
即ち、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−シク
ロヘキサノールの分解脱水素反応においては、主にp−
フェニルフェノールの副生成は避けられず通常10数%が
4,4′−ビフェノール中に含有される。
ロヘキサノールの分解脱水素反応においては、主にp−
フェニルフェノールの副生成は避けられず通常10数%が
4,4′−ビフェノール中に含有される。
4,4′−ビフェノールは高沸点、高融点化合物であ
り、しかも適当な良溶剤に乏しいので、p−フェニルフ
ェノールなどの副生成物の分離は困難である。4,4′−
ビフェノールを特に重合用モノマーとして用いる場合は
p−フェニルフェノールは重合停止剤として働くため除
去せねばならぬが、分離に際してビフェノールのロスは
無視できない。
り、しかも適当な良溶剤に乏しいので、p−フェニルフ
ェノールなどの副生成物の分離は困難である。4,4′−
ビフェノールを特に重合用モノマーとして用いる場合は
p−フェニルフェノールは重合停止剤として働くため除
去せねばならぬが、分離に際してビフェノールのロスは
無視できない。
そのため反応時の特にp−フェニルフェノールの副生
を出来得る限り抑制する必要があるが、該方法ではp−
フェニルフェノールなどの副生成物の抑制には限度があ
り、必ずしも満足できるものではなかった。
を出来得る限り抑制する必要があるが、該方法ではp−
フェニルフェノールなどの副生成物の抑制には限度があ
り、必ずしも満足できるものではなかった。
本発明者らは先に提案した前記特願昭61−144734方法
をさらに鋭意検討した結果。4,4−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)−シクロヘキサノールからの4,4′−ビフ
ェノール製造において以下の知見を得た。
をさらに鋭意検討した結果。4,4−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)−シクロヘキサノールからの4,4′−ビフ
ェノール製造において以下の知見を得た。
反応初期の分解反応においては脱水素触媒及び水素受
容体の不存在下で行えば、新規化合物である4−(4−
ヒドロキシフェニル)−3−シクロヘキセン−1−オー
ルが収率よく得られること、この新規化合物を、脱水素
反応させれば、ほとんどp−フェニルフェノールなどの
副生生物を抑制できて、高純度の4,4′−ビフェノール
が得られることがわかった。
容体の不存在下で行えば、新規化合物である4−(4−
ヒドロキシフェニル)−3−シクロヘキセン−1−オー
ルが収率よく得られること、この新規化合物を、脱水素
反応させれば、ほとんどp−フェニルフェノールなどの
副生生物を抑制できて、高純度の4,4′−ビフェノール
が得られることがわかった。
従って本発明の目的は、新規な反応ルートによる4,
4′−ビフェノールの新規な製法を提供することにあ
る。
4′−ビフェノールの新規な製法を提供することにあ
る。
本発明のいま一つの目的は特願昭61−144734方法の改
良法であり、4,4′−ビフェノールの前駆体を新規な方
法であらかじめ製造し、これより4,4′−ビフェノール
を得る新規な製法、及びこの前駆体である新規化合物を
提供することにある。
良法であり、4,4′−ビフェノールの前駆体を新規な方
法であらかじめ製造し、これより4,4′−ビフェノール
を得る新規な製法、及びこの前駆体である新規化合物を
提供することにある。
即ち、本発明は、 式(I) で示される4−(4−ヒドロキシフェニル)−3−シク
ロヘキセン−1−オールを脱水素反応させることを特徴
とする4,4′−ビフェノールの製造方法であり、また式
(II) で示される4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シク
ロヘキサノールを、脱水素触媒及び水素受容体を使用す
ることなく、加熱分解反応させて、式(I) で示される4−(4−ヒドロキシフェニル)−3−シク
ロヘキセン−1−オールを得た後、式(I)化合物を脱
水素反応させる4,4′−ビフェノールの製造方法、であ
り、更に式(I)の新規化合物並びにその製造方法であ
る。
ロヘキセン−1−オールを脱水素反応させることを特徴
とする4,4′−ビフェノールの製造方法であり、また式
(II) で示される4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シク
ロヘキサノールを、脱水素触媒及び水素受容体を使用す
ることなく、加熱分解反応させて、式(I) で示される4−(4−ヒドロキシフェニル)−3−シク
ロヘキセン−1−オールを得た後、式(I)化合物を脱
水素反応させる4,4′−ビフェノールの製造方法、であ
り、更に式(I)の新規化合物並びにその製造方法であ
る。
本発明の4,4′−ビフェノールの製法においては、こ
のように式(I)化合物の4−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−3−シクロヘキセン−1−オールから4,4′−ビ
フェノールを得る。また式(II)化合物の4,4−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサノールを出
発原料とする場合は、これの分解反応により前駆体であ
る式(I)化合物を生成させた後、脱水素反応に付して
目的物を得る方法であり、分解反応と脱水素反応とを別
工程として実施するものである。
のように式(I)化合物の4−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−3−シクロヘキセン−1−オールから4,4′−ビ
フェノールを得る。また式(II)化合物の4,4−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサノールを出
発原料とする場合は、これの分解反応により前駆体であ
る式(I)化合物を生成させた後、脱水素反応に付して
目的物を得る方法であり、分解反応と脱水素反応とを別
工程として実施するものである。
これにより式(I)化合物より一工程で得る前記した
特願昭61−144734方法より、本発明は反応をマイルドな
条件下で実施でき、p−フェニルフェノールなどの副生
成物を極端に抑制でき、また収率も向上する。
特願昭61−144734方法より、本発明は反応をマイルドな
条件下で実施でき、p−フェニルフェノールなどの副生
成物を極端に抑制でき、また収率も向上する。
本発明の原料もしくは前駆体化合物となる式(I)の
4−(4−ヒドロキシフェニル)−3−シクロヘキセン
−1−オールは、新規化合物であり、式(II)の4,4−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサノール
を加熱分解反応させて得られる。
4−(4−ヒドロキシフェニル)−3−シクロヘキセン
−1−オールは、新規化合物であり、式(II)の4,4−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサノール
を加熱分解反応させて得られる。
また、式(II)化合物の4,4−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)−シクロヘキサノールは、4−ヒドロキシシ
クロヘキサノンと、フェノールより縮合反応により得る
ことができる新規化合物であり、この化合物は本発明者
らにより創生したものであり別に出願している。(特願
昭61−185221) また式(II)化合物の4,4−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)−シクロヘキサノールは製造時にその大半、若
しくは全部がフェノール付加物として得られ、またその
分離精製などにおいてはアルコール類、水などとも安定
な付加物を作るが、本発明の分解反応においてはこれら
の付加物のまま使用して差し支えない。
フェニル)−シクロヘキサノールは、4−ヒドロキシシ
クロヘキサノンと、フェノールより縮合反応により得る
ことができる新規化合物であり、この化合物は本発明者
らにより創生したものであり別に出願している。(特願
昭61−185221) また式(II)化合物の4,4−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)−シクロヘキサノールは製造時にその大半、若
しくは全部がフェノール付加物として得られ、またその
分離精製などにおいてはアルコール類、水などとも安定
な付加物を作るが、本発明の分解反応においてはこれら
の付加物のまま使用して差し支えない。
勿論、これらの付加物はベンゼン、トルエン、キシレ
ンなどの本発明の式(I)化合物と反応せずかつ付加物
を生成しない溶媒とともに加熱することにより、容易に
解離することができるので、解離後分解反応に供しても
よい。
ンなどの本発明の式(I)化合物と反応せずかつ付加物
を生成しない溶媒とともに加熱することにより、容易に
解離することができるので、解離後分解反応に供しても
よい。
本発明の式(II)化合物の加熱分解反応においては、
塩基又は酸触媒が使用される。塩基触媒としては、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等の如
きアルカリ金属水酸化物、水酸化マグネシウム、水酸化
バリウム等の如きアルカリ土類金属水酸化物、炭酸塩、
酢酸塩、フェノキシド、有機弱酸の塩を包含する。
塩基又は酸触媒が使用される。塩基触媒としては、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等の如
きアルカリ金属水酸化物、水酸化マグネシウム、水酸化
バリウム等の如きアルカリ土類金属水酸化物、炭酸塩、
酢酸塩、フェノキシド、有機弱酸の塩を包含する。
また酸触媒としては、p−トルエンスルホン酸の如き
酸、亜硫酸水素カリウムの如き弱酸性の酸塩、塩化アル
ミニウム、塩化第一すず及びその他の酸性金属塩化物が
包含される。
酸、亜硫酸水素カリウムの如き弱酸性の酸塩、塩化アル
ミニウム、塩化第一すず及びその他の酸性金属塩化物が
包含される。
これらの触媒の中では、水酸化ナトリウム等強塩基性
触媒が好ましい。
触媒が好ましい。
その使用量は通常、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)−シクロヘキサノール及びその付加物100重量部
に対し0.01〜20%、好ましくは0.1〜15%の範囲であ
る。
ニル)−シクロヘキサノール及びその付加物100重量部
に対し0.01〜20%、好ましくは0.1〜15%の範囲であ
る。
分解反応温度は通常100℃〜400℃、好ましくは150〜2
50℃の範囲で実施するのが良い。反応温度が低い場合は
反応速度が小さく、高い場合は副反応が起こり易い傾向
にある。
50℃の範囲で実施するのが良い。反応温度が低い場合は
反応速度が小さく、高い場合は副反応が起こり易い傾向
にある。
分解反応は、気相でも実施することができるが、原料
や生成物の融点が高いので、気相反応の場合は300℃以
上の高温を必要とし、収率、操作性、省エネルギー等の
面から液相で実施するのが好ましい。その際、溶媒の存
在下に実施するのが良く、具体的には水、エチレングリ
コールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジプロピルエー
テル、ジフェニルエーテル等のエーテル、エタノール、
イソプロパノール、ブタノール、オクタノール、2−エ
チルヘキサノール、エチレングリコール、ジエチレング
リコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコ
ール等のアルコール、アセトニトリル、プロピオニトリ
ル、ベンゾニトリル等のニトリル、ベンゼン、トリエ
ン、キシレン、メシチレン、エチルベンゼン、クメン等
の芳香族炭化水素、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジ
ノン、N−メチルピロリドン、DMF、DMSO、DMAc等の極
性有機溶媒などが挙げられる。
や生成物の融点が高いので、気相反応の場合は300℃以
上の高温を必要とし、収率、操作性、省エネルギー等の
面から液相で実施するのが好ましい。その際、溶媒の存
在下に実施するのが良く、具体的には水、エチレングリ
コールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジプロピルエー
テル、ジフェニルエーテル等のエーテル、エタノール、
イソプロパノール、ブタノール、オクタノール、2−エ
チルヘキサノール、エチレングリコール、ジエチレング
リコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコ
ール等のアルコール、アセトニトリル、プロピオニトリ
ル、ベンゾニトリル等のニトリル、ベンゼン、トリエ
ン、キシレン、メシチレン、エチルベンゼン、クメン等
の芳香族炭化水素、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジ
ノン、N−メチルピロリドン、DMF、DMSO、DMAc等の極
性有機溶媒などが挙げられる。
また分解反応は平衡反応であるので、生成したフェノ
ールを系外に抜き出しながら反応を行ない、原料である
4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサ
ノールの転化率を実質的に100%とすることも可能であ
る。
ールを系外に抜き出しながら反応を行ない、原料である
4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサ
ノールの転化率を実質的に100%とすることも可能であ
る。
また前記した特願昭61−144734方法は、原料4,4−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサノールか
ら、脱水素触媒と水素受容体の存在下で分解反応を行う
ことにより一工程で4,4′−ビフェノールを得る方法で
あるが、本発明においては、これらの脱水素触媒及び水
素受容体の不存在下で行う必要がある。
ス(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサノールか
ら、脱水素触媒と水素受容体の存在下で分解反応を行う
ことにより一工程で4,4′−ビフェノールを得る方法で
あるが、本発明においては、これらの脱水素触媒及び水
素受容体の不存在下で行う必要がある。
また原料の4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−
シクロヘキサノールと4−(4−ヒドロキシフェニル)
−3−シクロヘキセン−1−オールとは容易に分離可能
であるので、反応を密閉系で行い、未反応の4,4−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサノールを分
離、回収、再使用してもよい。
シクロヘキサノールと4−(4−ヒドロキシフェニル)
−3−シクロヘキセン−1−オールとは容易に分離可能
であるので、反応を密閉系で行い、未反応の4,4−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサノールを分
離、回収、再使用してもよい。
生成した4−(4−ヒドロキシフェニル)−3−シク
ロヘキセン−1−オールは分解反応終了後は溶媒やフェ
ノールなどの低沸点不純物を除去した後必要あらば晶析
等の方法で精製に付す。
ロヘキセン−1−オールは分解反応終了後は溶媒やフェ
ノールなどの低沸点不純物を除去した後必要あらば晶析
等の方法で精製に付す。
本発明における脱水素反応は通常触媒の存在下に実施
される。
される。
触媒は公知の脱水素触媒なら特に限定されないが、例
えば、ラネーニッケル、還元ニッケル、ニッケルを硅藻
土、アルミナ、軽石、シリカゲル、酸性白土などの種々
の担体に担持したニッケル担体触媒、ラネーコバルト、
還元コバルト、コバルト−担体触媒などのコバルト触
媒、ラネー銅、還元銅、銅−担体触媒などの銅触媒、パ
ラジウム黒、酸化パラジウム、コロイドパラジウム、パ
ラジウム−炭素、パラジウム−硫酸バリウム、パラジウ
ム−酸化マグネシウム、パラジウム−酸化カルシウム、
パラジウム−アルミナなどのパラジウム触媒、白金黒、
コロイド白金、酸化白金、硫化白金、白金−炭素などの
白金−担体触媒等の白金触媒、コロイドロジウム、ロジ
ウム−炭素、酸化ロジウムなどのロジウム触媒、ルテニ
ウム触媒などの白金族触媒、七酸化二レニウム、レニウ
ム−炭素などのレニウム触媒、銅クロム酸化物触媒、酸
化モリブデン触媒、酸化バナジウム触媒、酸化タングス
テン触媒、銀触媒などが挙げられる。
えば、ラネーニッケル、還元ニッケル、ニッケルを硅藻
土、アルミナ、軽石、シリカゲル、酸性白土などの種々
の担体に担持したニッケル担体触媒、ラネーコバルト、
還元コバルト、コバルト−担体触媒などのコバルト触
媒、ラネー銅、還元銅、銅−担体触媒などの銅触媒、パ
ラジウム黒、酸化パラジウム、コロイドパラジウム、パ
ラジウム−炭素、パラジウム−硫酸バリウム、パラジウ
ム−酸化マグネシウム、パラジウム−酸化カルシウム、
パラジウム−アルミナなどのパラジウム触媒、白金黒、
コロイド白金、酸化白金、硫化白金、白金−炭素などの
白金−担体触媒等の白金触媒、コロイドロジウム、ロジ
ウム−炭素、酸化ロジウムなどのロジウム触媒、ルテニ
ウム触媒などの白金族触媒、七酸化二レニウム、レニウ
ム−炭素などのレニウム触媒、銅クロム酸化物触媒、酸
化モリブデン触媒、酸化バナジウム触媒、酸化タングス
テン触媒、銀触媒などが挙げられる。
これらの触媒の内ではパラジウム触媒等白金族触媒が
好ましい。これらの脱水素触媒の使用割合は4−(4−
ヒドロキシフェニル)−3−シクロヘキセン−1−オー
ル1モルに対し前記脱水素触媒の金属原子として通常0.
001〜0.2グラム原子、好ましくは0.004〜0.1グラム原子
の範囲である。
好ましい。これらの脱水素触媒の使用割合は4−(4−
ヒドロキシフェニル)−3−シクロヘキセン−1−オー
ル1モルに対し前記脱水素触媒の金属原子として通常0.
001〜0.2グラム原子、好ましくは0.004〜0.1グラム原子
の範囲である。
また脱水素反応は、水素受容体なしでも実施できる
が、水素受容体を共存させることにより、より高収率で
実施できる。
が、水素受容体を共存させることにより、より高収率で
実施できる。
水素受容体は特に限定する必要はないが、いくつかの
型の化合物が挙げられる。例えば、エチレン、プロピレ
ン等の如きエチレン性不飽和を含有する有機化合物、ア
セチレン、メチルアセチレン等のようなアセチレン性不
飽和基を含有する有機化合物、アゾベンゼン等の如きア
ゾ基を含有する有機化合物、ニトロまたはカルボニル化
合物、もしくはフェノール化合物などが挙げられる。
型の化合物が挙げられる。例えば、エチレン、プロピレ
ン等の如きエチレン性不飽和を含有する有機化合物、ア
セチレン、メチルアセチレン等のようなアセチレン性不
飽和基を含有する有機化合物、アゾベンゼン等の如きア
ゾ基を含有する有機化合物、ニトロまたはカルボニル化
合物、もしくはフェノール化合物などが挙げられる。
この中で好ましい水素受容体は、α−メチルスチレン
等スチレン類、ニトロベンゼン、無水マレイン酸、メチ
ルアセチレン、クロトン酸、フェノール等の如き共役二
重結合を含有する有機化合物である。さらに、これらの
水素受容体は高活性であるばかりでなく、水素添加され
た後の生成物が、例えばα−メチルスチレンの場合はク
メン、フェノールの場合はシクロヘキサノンといった有
用なものとなる様に選択するのが良い。
等スチレン類、ニトロベンゼン、無水マレイン酸、メチ
ルアセチレン、クロトン酸、フェノール等の如き共役二
重結合を含有する有機化合物である。さらに、これらの
水素受容体は高活性であるばかりでなく、水素添加され
た後の生成物が、例えばα−メチルスチレンの場合はク
メン、フェノールの場合はシクロヘキサノンといった有
用なものとなる様に選択するのが良い。
反応温度は100〜300℃、好ましくは150〜200℃の範囲
で実施するのが良く、比較的に低い温度で実施できる。
反応温度が低い場合は反応速度は小さく、高い場合は副
反応が起こり得策ではない。
で実施するのが良く、比較的に低い温度で実施できる。
反応温度が低い場合は反応速度は小さく、高い場合は副
反応が起こり得策ではない。
また脱水素反応は、気相でも実施することができる
が、原料や生成物の融点が高いので、気相反応の場合は
300℃以上の高温を必要とし、収率、操作性、省エネル
ギー等の面から液相で実施するのが好ましい。その際、
溶媒の存在下に実施するのが良く、具体的には、水、エ
チレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコ
ールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジプロ
ピルエーテル、ジフェニルエーテル等のエーテル、エタ
ノール、イソプロパノール、プロパノール、ブタノー
ル、オクタノール、2−エチルヘキサノール、エチレン
グリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリ
コール、プロピレングリコール等のアルコール、アセト
ニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニト
リル、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、エ
チルベンゼン、クメン等の芳香族炭化水素などが挙げら
れる。さらに、前記水素受容体を溶媒として使用するこ
とも可能である。
が、原料や生成物の融点が高いので、気相反応の場合は
300℃以上の高温を必要とし、収率、操作性、省エネル
ギー等の面から液相で実施するのが好ましい。その際、
溶媒の存在下に実施するのが良く、具体的には、水、エ
チレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコ
ールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジプロ
ピルエーテル、ジフェニルエーテル等のエーテル、エタ
ノール、イソプロパノール、プロパノール、ブタノー
ル、オクタノール、2−エチルヘキサノール、エチレン
グリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリ
コール、プロピレングリコール等のアルコール、アセト
ニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニト
リル、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、エ
チルベンゼン、クメン等の芳香族炭化水素などが挙げら
れる。さらに、前記水素受容体を溶媒として使用するこ
とも可能である。
本発明の方法において生成した4,4′−ビフェノール
は、反応終了後の混合物より触媒を分離し、引続き晶析
等の方法で取り出すことができる。
は、反応終了後の混合物より触媒を分離し、引続き晶析
等の方法で取り出すことができる。
実施例−1 4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキ
サノール56.9g(0.20モル)、苛性ソーダ5.7g、1,3−ジ
メチル−2−イミダゾリジノン100mlをガラス製4ツ口
フラスコに仕込み、窒素流通下、190℃で3時間撹拌し
て反応させた。冷却後、塩酸水で中和してpHを7とし
た。次に減圧下で1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノ
ン及び生成したフェノールを留去したのちイソプロパノ
ールで再結晶して(再結晶に際しては還留時の主に無機
塩などの不溶分は熱濾過して除去したのち冷却し
た。)、4−(4−ヒドロキシフェニル)−3−シクロ
ヘキセン−1−オールの湿ケーキを得た。
サノール56.9g(0.20モル)、苛性ソーダ5.7g、1,3−ジ
メチル−2−イミダゾリジノン100mlをガラス製4ツ口
フラスコに仕込み、窒素流通下、190℃で3時間撹拌し
て反応させた。冷却後、塩酸水で中和してpHを7とし
た。次に減圧下で1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノ
ン及び生成したフェノールを留去したのちイソプロパノ
ールで再結晶して(再結晶に際しては還留時の主に無機
塩などの不溶分は熱濾過して除去したのち冷却し
た。)、4−(4−ヒドロキシフェニル)−3−シクロ
ヘキセン−1−オールの湿ケーキを得た。
次にこの全量を、5%パラジウム炭素0.35g、α−メ
チルスチレン5.9g、2−エチルヘキサノール100mlと共
にステンレス製オートクレイブ中に仕込み、内部を窒素
ガスで置換したのち、180℃で3時間反応させた。次に1
50℃まで冷却し不溶の触媒を濾別回収したのち2−エチ
ルヘキサノール、α−メチルスチレン、反応で生成した
クメンを減圧下に留去して、4,4′−ビフェノールの白
色結晶33.6gを得た。液体クロマトグラフィーによる純
度98.2%であり、不純物としてp−フェニルフェノール
が1.2%含有されていた。4,4′−ビフェノールの純度換
算収率89%〔対、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−シクロヘキサノール〕であった。
チルスチレン5.9g、2−エチルヘキサノール100mlと共
にステンレス製オートクレイブ中に仕込み、内部を窒素
ガスで置換したのち、180℃で3時間反応させた。次に1
50℃まで冷却し不溶の触媒を濾別回収したのち2−エチ
ルヘキサノール、α−メチルスチレン、反応で生成した
クメンを減圧下に留去して、4,4′−ビフェノールの白
色結晶33.6gを得た。液体クロマトグラフィーによる純
度98.2%であり、不純物としてp−フェニルフェノール
が1.2%含有されていた。4,4′−ビフェノールの純度換
算収率89%〔対、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−シクロヘキサノール〕であった。
比較例 300mlのステンレス製オートクレイブに、4,4−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサノール17.1
g(0.060モル)、苛性ソーダ2.6g(0.065モル)、α−
メチルスチレン21.3g(0.18モル)、水100g及び5%Pd
−炭素0.2gを仕込み、内部を窒素ガスで置換しちのち25
0℃で4時間反応させた。反応終了後、冷却した所、一
部結晶が析出していたため、20%苛性ソーダ水溶液30.0
gを添加して結晶を溶解した後、濾過して触媒を分離し
た。濾液からベンゼン100mlでα−メチルスチレン、ク
メンを抽出回収したのち塩酸水を加え、目的物を酸析さ
せた。結晶を濾別し、水洗、乾燥して結晶物10.8gを得
た。液体クロマトグラフィーによる純度85.8%であり、
不純物としてp−フェニルフェノールが11.0%含有され
ていた。4,4′−ビフェノールの純度換算収率83%であ
った。
(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサノール17.1
g(0.060モル)、苛性ソーダ2.6g(0.065モル)、α−
メチルスチレン21.3g(0.18モル)、水100g及び5%Pd
−炭素0.2gを仕込み、内部を窒素ガスで置換しちのち25
0℃で4時間反応させた。反応終了後、冷却した所、一
部結晶が析出していたため、20%苛性ソーダ水溶液30.0
gを添加して結晶を溶解した後、濾過して触媒を分離し
た。濾液からベンゼン100mlでα−メチルスチレン、ク
メンを抽出回収したのち塩酸水を加え、目的物を酸析さ
せた。結晶を濾別し、水洗、乾燥して結晶物10.8gを得
た。液体クロマトグラフィーによる純度85.8%であり、
不純物としてp−フェニルフェノールが11.0%含有され
ていた。4,4′−ビフェノールの純度換算収率83%であ
った。
実施例−2 実施例−1と同様に分解反応及び再結晶を行って得ら
れた湿ケーキを乾燥して白色結晶35.0gを得た。
れた湿ケーキを乾燥して白色結晶35.0gを得た。
再度、アセトニトリルより2回再結晶した純品は融点
194℃であり、その1H−NMRデータを表−1に、赤外スペ
クトル(KBr錠剤法)を第1図に示した。
194℃であり、その1H−NMRデータを表−1に、赤外スペ
クトル(KBr錠剤法)を第1図に示した。
実施例−3 4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキ
サノール56.9g(0.20モル)に替え、この化合物のフェ
ノール付加物75.7g(0.20モル)を用いた以外は、実施
例−1と同様に反応、処理して4,4′−ビフェノールの
白色結晶33.8gを得た。
サノール56.9g(0.20モル)に替え、この化合物のフェ
ノール付加物75.7g(0.20モル)を用いた以外は、実施
例−1と同様に反応、処理して4,4′−ビフェノールの
白色結晶33.8gを得た。
液体クロマトグラフィーによる純度98.1%、p−フェ
ニルフェノール1.2%であった。
ニルフェノール1.2%であった。
実施例−4 300mlステンレス製オートクレイブに4−(4−ヒド
ロキシフェニル)−3−シクロヘキセン−1−オール3
8.0g(0.20モル)、5%パラジウム炭素1.5g、α−メチ
ルスチレン70.9g(0.60モル)、水100gを仕込み内部を
窒素で置換したのち昇温し、200℃で3時間反応させ
た。反応マスを多量の苛性水に排出したのち不溶の触媒
を分離した。濾液を分液し、有機層を分離したのち、塩
酸を加えてpH4として結晶を晶出させた。濾過、水洗、
乾燥して4,4′−ビフェノールの白色結晶37.0gを得た。
純度98.0%、収率97.4%〔対4−(4−ヒドロキシフェ
ニル)−3−シクロヘキセン−1−オール〕であった。
ロキシフェニル)−3−シクロヘキセン−1−オール3
8.0g(0.20モル)、5%パラジウム炭素1.5g、α−メチ
ルスチレン70.9g(0.60モル)、水100gを仕込み内部を
窒素で置換したのち昇温し、200℃で3時間反応させ
た。反応マスを多量の苛性水に排出したのち不溶の触媒
を分離した。濾液を分液し、有機層を分離したのち、塩
酸を加えてpH4として結晶を晶出させた。濾過、水洗、
乾燥して4,4′−ビフェノールの白色結晶37.0gを得た。
純度98.0%、収率97.4%〔対4−(4−ヒドロキシフェ
ニル)−3−シクロヘキセン−1−オール〕であった。
実施例−5 300mlガラス製4ツ口フラスコに4−(4−ヒドロキ
シフェニル)−3−シクロヘキセン−1−オール38.0g
(0.20モル)、5%パラジウム炭素0.4g、α−メチルス
チレン59.1g(0.50モル)、2−エチルヘキサノール100
mlを仕込み、窒素流通下で160℃で4時間反応させた。1
50℃でパラジウム炭素を熱濾過して分離回収したのち、
2−エチルヘキサノール、α−メチルスチレン、生成ク
メンを減圧下に留去して4,4′−ビフェノールの白色結
晶37.2gを得た。液体クロマトグラフィーによる純度98.
6%、p−フェニルフェノール0.9%であった。純度換算
収率98.5%。
シフェニル)−3−シクロヘキセン−1−オール38.0g
(0.20モル)、5%パラジウム炭素0.4g、α−メチルス
チレン59.1g(0.50モル)、2−エチルヘキサノール100
mlを仕込み、窒素流通下で160℃で4時間反応させた。1
50℃でパラジウム炭素を熱濾過して分離回収したのち、
2−エチルヘキサノール、α−メチルスチレン、生成ク
メンを減圧下に留去して4,4′−ビフェノールの白色結
晶37.2gを得た。液体クロマトグラフィーによる純度98.
6%、p−フェニルフェノール0.9%であった。純度換算
収率98.5%。
本発明によれば耐熱性樹脂原料、その他中間体として
有用な、高純度4,4′−ビフェノールを高収率で取得で
きる。
有用な、高純度4,4′−ビフェノールを高収率で取得で
きる。
第1図は、本発明実施例−2で得られた4−(4−ヒド
ロキシフェニル)−3−シクロヘキセン−1−オールの
赤外線吸収スペクトルを示す。
ロキシフェニル)−3−シクロヘキセン−1−オールの
赤外線吸収スペクトルを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (56)参考文献 特開 昭63−41433(JP,A) 特開 昭63−2938(JP,A) 特開 昭58−62128(JP,A) 米国特許3697606(US,A)
Claims (8)
- 【請求項1】式(I) で示される4−(4−ヒドロキシフェニル)−3−シク
ロヘキセン−1−オールを脱水素反応させることを特徴
とする4,4′−ビフェノールの製造方法。 - 【請求項2】式(II) で示される4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シク
ロヘキサノールを、脱水素触媒及び水素受容体を使用す
ることなく、加熱分解反応させて式(I) で示される4−(4−ヒドロキシフェニル)−3−シク
ロヘキセン−1−オールを得た後、式(I)化合物を脱
水素反応させる4,4′−ビフェノールの製造方法。 - 【請求項3】脱水素反応を水素受容体の共存下で行う請
求項(1)または(2)の方法。 - 【請求項4】脱水素反応を150〜200℃で行う請求項
(1)または(2)の方法。 - 【請求項5】脱水素反応を白金族触媒の存在下で行う請
求項(1)または(2)の方法。 - 【請求項6】分解反応を150〜250℃で行う請求項(2)
の方法。 - 【請求項7】式(I) で示される4−(4−ヒドロキシフェニル)−3−シク
ロヘキセン−1−オール。 - 【請求項8】式(II) で示される4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シク
ロヘキサノールを、脱水素触媒及び水素受容体を使用す
ることなく、加熱分解反応させることを特徴とする4−
(4−ヒドロキシフェニル)−3−シクロヘキセン−1
−オールの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63030914A JP2503038B2 (ja) | 1987-04-14 | 1988-02-15 | 4,4’−ビフェノ―ルの製造方法及びその前駆体並びに前駆体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62-89890 | 1987-04-14 | ||
JP8989087 | 1987-04-14 | ||
JP62-318701 | 1987-12-18 | ||
JP31870187 | 1987-12-18 | ||
JP63030914A JP2503038B2 (ja) | 1987-04-14 | 1988-02-15 | 4,4’−ビフェノ―ルの製造方法及びその前駆体並びに前駆体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01250334A JPH01250334A (ja) | 1989-10-05 |
JP2503038B2 true JP2503038B2 (ja) | 1996-06-05 |
Family
ID=27287141
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63030914A Expired - Fee Related JP2503038B2 (ja) | 1987-04-14 | 1988-02-15 | 4,4’−ビフェノ―ルの製造方法及びその前駆体並びに前駆体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2503038B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5417597B2 (ja) * | 2006-10-25 | 2014-02-19 | 国立大学法人 千葉大学 | ベンゼン誘導体の製造方法及びそれに有用なシクロヘキセン誘導体の製造方法 |
JP6918577B2 (ja) * | 2017-05-25 | 2021-08-11 | エヌ・イーケムキャット株式会社 | 不均一系パラジウム触媒を用いたシクロアルカジエンまたはシクロアルケン構造を有する化合物の脱水素反応による芳香族化合物の製造方法 |
-
1988
- 1988-02-15 JP JP63030914A patent/JP2503038B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH01250334A (ja) | 1989-10-05 |
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