JP2502726B2 - 磁器組成物 - Google Patents
磁器組成物Info
- Publication number
- JP2502726B2 JP2502726B2 JP1031763A JP3176389A JP2502726B2 JP 2502726 B2 JP2502726 B2 JP 2502726B2 JP 1031763 A JP1031763 A JP 1031763A JP 3176389 A JP3176389 A JP 3176389A JP 2502726 B2 JP2502726 B2 JP 2502726B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mol
- composition
- pbo
- bao
- tio
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
- Inorganic Insulating Materials (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は磁器コンデンサーに用いられる誘電特性を示
す磁器組成物に関するものである。
す磁器組成物に関するものである。
従来の技術 従来チタン酸バリウムやチタン酸ストロンチウムは高
誘電率で温度特性等も非常に良いが、反面焼成温度が13
00〜1500℃と高く燃料費やPt,Pd等の高価な貴金属を使
用するためにコスト的に必ずしも経済的なものといえな
かった。又低温焼結を行うとしても焼結性の問題があり
1100℃では十分とは言えなかった。例えばチタン酸バリ
ウムでは1350℃の焼成温度では見かけの誘電率は3000程
度のものを得ることは容易である。やむなく低温で焼成
を行うには一旦1300〜1500℃で焼成した後微粉砕してBi
2O3やPbO等の低融点物質を添加して焼成する等の方法が
ある。しかしこの方法では燃料費の節約に結びつかない
などのの問題があった。
誘電率で温度特性等も非常に良いが、反面焼成温度が13
00〜1500℃と高く燃料費やPt,Pd等の高価な貴金属を使
用するためにコスト的に必ずしも経済的なものといえな
かった。又低温焼結を行うとしても焼結性の問題があり
1100℃では十分とは言えなかった。例えばチタン酸バリ
ウムでは1350℃の焼成温度では見かけの誘電率は3000程
度のものを得ることは容易である。やむなく低温で焼成
を行うには一旦1300〜1500℃で焼成した後微粉砕してBi
2O3やPbO等の低融点物質を添加して焼成する等の方法が
ある。しかしこの方法では燃料費の節約に結びつかない
などのの問題があった。
又半導体型チタン酸ストロンチウムコンデンサーでは
上記の方法では再酸化の問題があり十分使用に耐えるも
のではなかった。チタン酸鉛系を主体としたものでは焼
成温度も900℃と低く見かけの誘電率が数千程度と高い
ものもあるが、温度特性や鉛が比較的飛びやすく管理が
むつかしい等の問題点があった。
上記の方法では再酸化の問題があり十分使用に耐えるも
のではなかった。チタン酸鉛系を主体としたものでは焼
成温度も900℃と低く見かけの誘電率が数千程度と高い
ものもあるが、温度特性や鉛が比較的飛びやすく管理が
むつかしい等の問題点があった。
又超伝導体であるBaOb0.75Bi0.25O3は抵抗値が低く常
温では数十mΩ程度であり、コンデンサーとはなり得な
い。
温では数十mΩ程度であり、コンデンサーとはなり得な
い。
発明が解決しようとする課題 従来のチタン酸バリウムやチタン酸ストロンチウムは
焼成温度が1300〜1500℃と高く燃料費や電極材料として
使用するPt,Pd等の高価な貴金属を使用するためにコス
ト的に割高なものとなっている。一方、焼成温度を下げ
てやればAg等の低コストのものが電極材料として使用で
きるために燃料費や材料費の点で大幅なコストダウンと
なるが、焼結性の問題があった。他のチタン酸鉛系も焼
成温度は900℃と低いが温度特性で大きな問題があっ
た。
焼成温度が1300〜1500℃と高く燃料費や電極材料として
使用するPt,Pd等の高価な貴金属を使用するためにコス
ト的に割高なものとなっている。一方、焼成温度を下げ
てやればAg等の低コストのものが電極材料として使用で
きるために燃料費や材料費の点で大幅なコストダウンと
なるが、焼結性の問題があった。他のチタン酸鉛系も焼
成温度は900℃と低いが温度特性で大きな問題があっ
た。
本発明は低温焼成が可能で、tanδの良好な磁器組成
物を提供しようとするものである。
物を提供しようとするものである。
課題を解決するための手段 本発明はBi2O3-BaO-PbO-TiO2系を組成とする磁器コン
デンサーに用いられる磁器組成物において、Bi2O3を16.
7〜33.3モル%,BaOを10〜35モル%,PbOを10〜40モル
%,TiO2を16.7〜33.3モル%,SrOを5〜25モル%、トー
タルで100モル%の配合としたものである。この際BaOと
SrOは、いずれか一方のみ、またはBaOとSrOを併用した
ものである。
デンサーに用いられる磁器組成物において、Bi2O3を16.
7〜33.3モル%,BaOを10〜35モル%,PbOを10〜40モル
%,TiO2を16.7〜33.3モル%,SrOを5〜25モル%、トー
タルで100モル%の配合としたものである。この際BaOと
SrOは、いずれか一方のみ、またはBaOとSrOを併用した
ものである。
作用 本発明はビスマス酸化物の層状構造を利用することに
より、誘電特性を得ようとするもので、80℃〜1100℃で
焼成することができ、所望の磁器コンデンサーを得るこ
とが可能となる。
より、誘電特性を得ようとするもので、80℃〜1100℃で
焼成することができ、所望の磁器コンデンサーを得るこ
とが可能となる。
実施例 以下本発明の実施例を説明する。
実施例1 Bi2O3 25モル% BaO 25モル% TiO2 25モル% PbO 25モル% 上記の配合で円形板状に成形し、1000℃で2時間焼成
することにより誘電率50の焼成体を得た。収縮率18.4%
であった。tanδは1%であった。絶縁抵抗値は20MΩ>
で、実用的な組成であった。第1図に磁器組成物の構成
を、第2図に温度−焼成曲線を示す。なお、第1図にお
いて、1は誘電体本体、2はAg-Pd電極である。
することにより誘電率50の焼成体を得た。収縮率18.4%
であった。tanδは1%であった。絶縁抵抗値は20MΩ>
で、実用的な組成であった。第1図に磁器組成物の構成
を、第2図に温度−焼成曲線を示す。なお、第1図にお
いて、1は誘電体本体、2はAg-Pd電極である。
実施例2 Bi0O3 33.3モル% TiO2 16.7モル% BaO 25モル% PbO 25モル% 上記の配合で1000℃で2時間焼成することにより誘電
率40の焼成体を得た。収縮率は16%であった。tanδは
2%であった。絶縁抵抗値は20MΩ>であったので、実
用的な組成であった。
率40の焼成体を得た。収縮率は16%であった。tanδは
2%であった。絶縁抵抗値は20MΩ>であったので、実
用的な組成であった。
比較例1 Bi2O3 33.3モル% TiO2 16.7モル% BaO 50モル% PbO 00モル% 上記の配合で850℃で2時間焼成することにより誘電
率300の焼成体を得た。収縮率は17%であり、tanδは60
%であった。絶縁抵抗値は20MΩ>であったが実用的な
組成でなかった。
率300の焼成体を得た。収縮率は17%であり、tanδは60
%であった。絶縁抵抗値は20MΩ>であったが実用的な
組成でなかった。
比較例2 Bi2O3 10.0モル% BaO 50モル% TiO2 40.0モル% PbO 00モル% 上記の配合で800℃で2時間焼成することにより誘電
率350の焼成体を得た。収縮率は18%であり、tanδは60
%であった。絶縁抵抗値は20MΩ>であったが、実用的
な組成ではなかった。
率350の焼成体を得た。収縮率は18%であり、tanδは60
%であった。絶縁抵抗値は20MΩ>であったが、実用的
な組成ではなかった。
実施例3 Bi2O3 16.7モル% TiO2 33.3モル% PbO 25モル% BaO 25モル% 上記の配合で950℃で2時間焼成することにより誘電
率40の焼成体を得た。収縮率は15%であった。tanδは
2%であった。絶縁抵抗値は20MΩ>であったので、実
用的な組成であった。
率40の焼成体を得た。収縮率は15%であった。tanδは
2%であった。絶縁抵抗値は20MΩ>であったので、実
用的な組成であった。
実施例4 Bi2O3 16.7モル% TiO2 33.3モル% PbO 40モル% BaO 10モル% 上記の配合で950℃で2時間焼成することにより誘電
率70の焼成体を得た。収縮率は17%であった。tanδは
2%であった。絶縁抵抗値は20MΩ>であったので、実
用的な組成であった。
率70の焼成体を得た。収縮率は17%であった。tanδは
2%であった。絶縁抵抗値は20MΩ>であったので、実
用的な組成であった。
比較例3 Bi2O3 16.7モル% TiO2 33.3モル% PbO 10モル% BaO 40モル% 上記の配合で850℃で2時間焼成することにより誘電
率450の焼成体を得た。収縮率は20%であった。tanδは
40%であった。絶縁抵抗値は20MΩ>であったが、実用
的な組成でなかった。
率450の焼成体を得た。収縮率は20%であった。tanδは
40%であった。絶縁抵抗値は20MΩ>であったが、実用
的な組成でなかった。
比較例4 Bi2O3 25.0モル% TiO2 25.0モル% PbO 10モル% BaO 40モル% 上記の配合で850℃で2時間焼成することにより誘電
率300の焼成体を得た。収縮率は17%であった。tanδは
35%であった。絶縁抵抗値は20MΩ>であったが、実用
的な組成でなかった。
率300の焼成体を得た。収縮率は17%であった。tanδは
35%であった。絶縁抵抗値は20MΩ>であったが、実用
的な組成でなかった。
実施例5 Bi2O3 25.0モル% TiO2 25.0モル% PbO 40モル% BaO 10モル% 上記の配合で850℃で2時間焼成することにより誘電
率70の焼成体を得た。収縮率は15%であった。tanδは
2%であった。絶縁抵抗値は20MΩ>であったので実用
的な組成であった。
率70の焼成体を得た。収縮率は15%であった。tanδは
2%であった。絶縁抵抗値は20MΩ>であったので実用
的な組成であった。
実施例6 Bi2O3 25モル% PbO 35モル% BaO 15モル% TiO2 25モル% 上記の配合で850℃で2時間焼成することにより誘電
率90の焼成体を得た。収縮率は20%であり、tanδは2
%であった。絶縁抵抗値は20MΩ>であったので実用的
な組成であった。
率90の焼成体を得た。収縮率は20%であり、tanδは2
%であった。絶縁抵抗値は20MΩ>であったので実用的
な組成であった。
実施例7 Bi2O3 25モル% PbO 15モル% BaO 35モル% TiO2 25モル% 上記の配合で900℃で2時間焼成することにより誘電
率90の焼成体を得た。収縮率は12%であり、tanδは2
%であった。絶縁抵抗値は20MΩ>であったので実用的
な組成であった。
率90の焼成体を得た。収縮率は12%であり、tanδは2
%であった。絶縁抵抗値は20MΩ>であったので実用的
な組成であった。
比較例5 Bi2O3 25モル% SrO 25モル% TiO2 25モル% PbO 15モル% 上記の配合で900℃で2時間焼成することにより誘電
率70の焼成体を得た。収縮率は16%であり、tanδは2
%であった。絶縁抵抗値は20MΩ>であったが、収縮率
の点より実用的な組成ではなかった。
率70の焼成体を得た。収縮率は16%であり、tanδは2
%であった。絶縁抵抗値は20MΩ>であったが、収縮率
の点より実用的な組成ではなかった。
実施例8 Bi2O3 25モル% SrO 5モル% BaO 20モル% TiO2 25モル% PbO 25モル% 上記の配合で1000℃で2時間焼成することにより誘電
率70の焼成体を得た。収縮率は12%であり、tanδは2
%であった。絶縁抵抗値は20MΩ>であったので実用的
な組成であった。
率70の焼成体を得た。収縮率は12%であり、tanδは2
%であった。絶縁抵抗値は20MΩ>であったので実用的
な組成であった。
比較例6 Bi2O3 25モル% SrO 25モル% BaO 10モル% TiO2 25モル% PbO 15モル% 上記の配合で850℃で2時間焼成することにより誘電
率95の焼成体を得た。収縮率は15%であり、tanδは2
%であった。絶縁抵抗値は20MΩ>であったが、収縮率
の点より実用的な組成ではなかった。
率95の焼成体を得た。収縮率は15%であり、tanδは2
%であった。絶縁抵抗値は20MΩ>であったが、収縮率
の点より実用的な組成ではなかった。
発明の効果 以上のように本発明は従来品に比して、Bi2O3系を中
心とした層状構造をとる誘電体で低温焼成することが可
能となった。このため電極材料費及び焼成費等で大幅な
コストダウンが可能となった。又温度特性の良好なもの
を得ることが可能となった。
心とした層状構造をとる誘電体で低温焼成することが可
能となった。このため電極材料費及び焼成費等で大幅な
コストダウンが可能となった。又温度特性の良好なもの
を得ることが可能となった。
第1図は本発明の磁器組成物の構成図、第2図は焼成温
度−容量曲線を示す図である。
度−容量曲線を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 釘宮 公一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−242953(JP,A) 特開 昭55−56066(JP,A) 特開 昭49−30900(JP,A) 特公 昭55−45516(JP,B2)
Claims (2)
- 【請求項1】Bi2O3を16.7〜33.3モル%、BaOを10〜35モ
ル%、PbOを10〜40モル%、TiO2を16.7〜33.3モル%、
トータルで100モル%の配合とすることを特徴とする磁
器組成物。 - 【請求項2】Bi2O3を16.7〜33.3モル%、SrOを5〜10モ
ル%、BaOを10〜35モル%、PbOを10〜40モル%、TiO2を
16.7〜33.3モル%、トータルで100モル%の配合とする
ことを特徴とする磁器組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1031763A JP2502726B2 (ja) | 1989-02-10 | 1989-02-10 | 磁器組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1031763A JP2502726B2 (ja) | 1989-02-10 | 1989-02-10 | 磁器組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02212359A JPH02212359A (ja) | 1990-08-23 |
JP2502726B2 true JP2502726B2 (ja) | 1996-05-29 |
Family
ID=12340073
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1031763A Expired - Lifetime JP2502726B2 (ja) | 1989-02-10 | 1989-02-10 | 磁器組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2502726B2 (ja) |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5241880B2 (ja) * | 1972-07-11 | 1977-10-20 | ||
JPS5832032B2 (ja) * | 1978-09-22 | 1983-07-09 | 三菱電機株式会社 | ろう付方法 |
FR2439171A1 (fr) * | 1978-10-18 | 1980-05-16 | Thomson Csf | Ceramique dielectrique a basse temperature de frittage et son application a la fabrication de composants electroniques |
JPS61242953A (ja) * | 1985-04-20 | 1986-10-29 | 株式会社豊田中央研究所 | チタン酸バリウム系焼結体の製造方法 |
-
1989
- 1989-02-10 JP JP1031763A patent/JP2502726B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02212359A (ja) | 1990-08-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100340668B1 (ko) | 적층형 반도체 세라믹 소자 및 적층형 반도체 세라믹소자의 제조 방법 | |
JP2502726B2 (ja) | 磁器組成物 | |
JPH07309661A (ja) | セラミック組成物、焼結方法、焼結セラミック体及び多層コンデンサー | |
EP0486827B1 (en) | Dielectric material and capacitor made from the same | |
JPS6121183B2 (ja) | ||
JP3321823B2 (ja) | 非還元性誘電体磁器組成物 | |
JPH0645497B2 (ja) | 磁器組成物 | |
JP2821768B2 (ja) | 積層セラミックコンデンサ | |
JPH08124781A (ja) | 半導体磁器の製造方法 | |
JPH0785459B2 (ja) | 粒界絶縁型半導体磁器コンデンサ | |
JPS61203506A (ja) | 高誘電率磁器組成物 | |
JP3124896B2 (ja) | 半導体磁器の製造方法 | |
JPH032814B2 (ja) | ||
JPH0316952A (ja) | 磁器組成物 | |
JPH01236607A (ja) | 還元再酸化型半導体コンデンサ用磁器組成物 | |
JPS5830002A (ja) | 誘電体磁器組成物 | |
JPH0457631B2 (ja) | ||
JPH0522667B2 (ja) | ||
JPH0353267B2 (ja) | ||
JPH0566333B2 (ja) | ||
JPS6222942B2 (ja) | ||
JPH04206803A (ja) | 正特性サーミスタ及びその製造方法 | |
JPS6341866B2 (ja) | ||
JPH0316963A (ja) | 磁器組成物 | |
JPH0316951A (ja) | 磁器組成物 |