JP2502631Y2 - ダストカバ―用クリップ - Google Patents

ダストカバ―用クリップ

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JP2502631Y2
JP2502631Y2 JP1990041034U JP4103490U JP2502631Y2 JP 2502631 Y2 JP2502631 Y2 JP 2502631Y2 JP 1990041034 U JP1990041034 U JP 1990041034U JP 4103490 U JP4103490 U JP 4103490U JP 2502631 Y2 JP2502631 Y2 JP 2502631Y2
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基裕 酒井
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ティーアールダブリュエスエスジェイ株式会社
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【考案の詳細な説明】 考案の目的 [産業上の利用分野] 本考案は、例えばステアリング装置のタイロッドエン
ド等のジョイント部へダストカバーを取り付ける際に、
ダストカバーを外周からジョイント部へ締め付け固定す
るリング状の本体からなるダストカバー用クリップに関
する。
[従来の技術] 従来より、車両のステアリング装置等においては、そ
のタイロッドエンドのボールジョイント部へダスト等が
侵入するのを防止するために、ダストカバーが取り付け
られている。
こうしたダストカバーの取り付けの際には、例えば特
開昭63−88378号公報に記載される様にワイヤにて締め
付ける構成が採用されていた。
また、ワイヤ以外にも、第5図に示す様に、バネ鋼等
を用いて知恵の輪状に形成されたクリップAが用いられ
ていた。このクリップAは、自由端B,Cを拡径方向に操
作して全体を広げ、ダストカバーDの段部Eを越えて嵌
着させ、タイロッドエンドFに締め付けていた。従っ
て、自由端B,Cは操作性の点から、接線方向へ伸びる棒
状とされており、上下に交差していた。
[考案が解決しようとする課題] この様な従来技術には、以下の様な問題点があった。
まず、ワイヤについては、ダストカバーに巻き付けた
後に端部同士をねじて締め上げ固定する作業が必要であ
り、取り付け作業が面倒であった。加えて、このワイヤ
の端は、通常ニッパー等にて切断されて鋭利な状態とな
っており、これがダストカバーに触れて傷をつけ、場合
によってはダストカバーを破るおそれもあった。
また、第5図のクリップAでは、全体として若干拡径
気味に取り付けることによりダストカバーDを締め付け
る構成であるが、自由端側B,Cは拘束がないばかりか接
線方向へ伸びているため、全周に渡って均一な締め付け
状態とはならないという問題があった。特に、自由端B,
Cは、操作性の点から内側へ巻き込んだ形状とするのは
困難であり、その交差部分GにはダストカバーDを締め
付ける力が作用しない。これを解消するためには、二重
以上に巻いた形状とする方法が考えられるが、ダストカ
バーDの段部Eを乗り越えさせる作業がやり辛くなると
いう問題があった。
この様に、従来のクリップでは、ダストカバーの取り
付け作業が面倒であり、しかも、ダストカバーを傷つけ
てしまったり、或いはシール性が悪くなるという問題が
あった。
本考案のダストカバー用クリップは、かかる課題を解
決し、ダストカバーの取り付け作業を簡単に行うことが
でき、全周に渡って均一なシール性を呈することを目的
としている。
考案の構成 [課題を解決するための手段] かかる目的を達成するためになされた、本考案のダス
トカバー用クリップは、 機器のカバー取付部にダストカバーを取り付ける際
に、該ダストカバーを外周から取付部へ締め付け固定す
るリング状の本体からなるダストカバー用クリップにお
いて、 前記リング状の本体は弾性材料にて形成され、リング
内周側とリング外周側とには、内外で互い違いとなる位
置に、内外へ向かってそれぞれ開口する溝部が形成され
ており、 内周側の溝部はU字状のスリット形状とされ、外周側
の溝部はV字状のノッチ形状とされていることを特徴と
する。
[作用] 本考案のダストカバー用クリップは、自身が弾性材料
であることと内外で互い違いに溝部を形成されているこ
とにより、拡径方向の力に対しては全体として伸びて拡
径し、その拡径方向の力が除かれれば再び元の径へと復
帰する。
このダストカバー用クリップをダストカバーの外周に
嵌着させてジョイント部をダストカバー内に挿入すれ
ば、ジョイント部の抜け止めの段部を乗り越える位置で
はクリップの径が拡大し、そこを越えれば再び縮小す
る。この縮小時の系が元の径よりも大きい場合には、締
め付け力になる。従って、リング径を適当に設計してお
けば、ダストカバーの取り付け時に適当な締め付け力を
発揮するクリップとすることができる。このとき、クリ
ップの本体はリング状であるから、その内周側はダスト
カバーの外周に全面で密着しており、全周に渡り均一な
締め付け力を発揮する。
特に、溝部は単に内外互い違いに設けるだけでなく、
内周側をU字形状、外周側をV字形状としている。この
ダストカバー用クリップをダストカバーの外周に嵌着さ
せて広げると、最初は内外同じ様に開口を開いていく。
しかし、ある程度強い引っ張りになると、Vノッチ形状
の溝はその開口を大きく開きやすいので、内側の溝部と
外側の溝部とで開口の開き方に差が出てくる。その結
果、相対的に、内側は溝部の開口を閉じようとする力が
強くなる。
こうして、内外の溝形状を異ならせたことにより、単
純な伸びではなく、内側を締め付けようとする力が顕著
になる。そして、その結果、部分的にではなく全周に渡
り均一な締め付け力が発揮されるのである。
[実施例] 次に、本考案を具体化した実施例を図面に基づき詳細
に説明する。
第1図(A)にクリップ1の平面形状を、第1図
(B)にそのX−X断面を示す。
クリップ1は、所定の幅bと肉厚tのリング3からな
り、その内周3aと外周3bとに互い違いとなる位置に形成
された複数の溝5,7を有し、合成樹脂にて一体成形され
たものである。
内周3a側の溝(以下、内溝という)5は、リング3の
中心から放射状に等角度間隔(図においては30度間隔)
で形成され、幅bの略中央まで伸びると共に肉厚t方向
へ貫通する細長い「U」字状の溝であり、入口5aと底5b
とはほぼ同じ広さとなっている。
外周3b側の溝(以下、外溝という)7は、内溝5同士
の中間に当たる位置に形成され、幅bの略中央までの深
さを有する「V」字状の溝であり、入口7aが広く、底7b
が狭い形状となっている。なお、溝の底7bは滑らかに仕
上げてある。
このクリップ1を拡径させるときの、挙動を第2図
(A),(B)に示す。なお、図示実線が拡径後の状態
を、一点鎖線が拡径前の状態を表している。
第2図(A)に示す様に、クリップ1に拡径方向の力
を加えると、まず、各溝5,7は、その入口5a,7aを広げる
方向へ変形し、リング3の内径が拡大する。この拡径方
向への力がさらに加わり続けると、第2図(B)に示す
様に、今度は内溝5の入口5aは閉じる方向へ変形し、リ
ング3の内径がさらに拡大する。入口5aが閉じるのは、
図示点線の伸長領域9において、この大きな拡径方向へ
の力によってリング3自体が伸びるからである。この様
な作用を奏するのは、クリップ1が弾性材料であること
や、内溝5と外溝7との形状の違いやそれぞれの入口5
a,7aのある内周3aと外周3bとの曲率の違い等が原因して
いるものと考えられる。
また、この図から分かる様に、内溝5aが完全に閉じた
後は、リング3の内周3aは一連のものとなり、そこには
溝5がないのと同じ状態となり、ここから先さらにリン
グ3を拡径させるには、相当の力が必要となる。このこ
とは逆に、この状態では、クリップ1は大きな締め付け
力を有することを意味する。
ここまでのクリップ1の挙動を考察すると、内溝5の
入口5aが閉じるまでは、リング3は、外周3bと内溝5の
底5bとの間隔の、即ち幅b/2のリングの如き挙動を示
し、入口5aが閉じた後は、幅bのリングの如き挙動を示
すものと考えられる。従って、第2図(B)の状態のま
までは比較的楽に変形させることができ、そこから先は
変形し難くなる。
このクリップ1にてゴム製のダストカバー10をステア
リング装置のタイロッドエンド22へ取り付けた状態を第
3図(A)〜(C)に示す。
取り付け手順としては、まず、ダストカバー10のクリ
ップ嵌着溝12へクリップ1を嵌着する。ダストカバー10
は容易に変形するから、この嵌着作業は簡単に実施でき
る。次に、このクリップ1を嵌着したダストカバー10を
ステアリング装置のタイロッドエンド22の段部24を乗り
越すように押し嵌める。段部24を乗り越す際には、第2
図(A),(B)の様にクリップ1が拡径し、簡単にこ
の段部24の乗り越えが行われる。段部24を乗り越えてし
まうと、クリップ1は元の状態へ復帰しようとして縮
む。この復帰力により、ダストカバー10はタイロッドエ
ンド22にしつかりと締め付けられ固定される。この締め
付け状態では、第3図(C)に断面で示す様に、内溝5
の入口5aには若干の隙間ができるが、クリップ1がリン
グ状であることから、全周に均一な締め付け力となって
作用する。なお、第3図(C)の一点鎖線状態が、ちょ
うど段部24を乗り越える際の状態である。
以上の様に、本実施例のクリップ1によれば、全周均
一な締め付け力にてダストカバー10をタイロッドエンド
22へ固定することができる。この結果、クリップ1を用
いて締め付け固定されたダストカバー10においては、良
好な締め付け力により、ボールスタッド26の回転時に共
回りすることがなく、また段部24から外れることもな
く、確実なシール性を確保することができる。
また、締め付け作業は、ダストカバー10をタイロッド
エンド22に嵌めるという簡単な作業で実施でき、嵌めた
後に何等の作業を必要としない。
さらに、クリップ1は、第1図に示した様に、簡単な
形状であるから、射出成形等にて簡単に製造することが
できて安価である。加えて、合成樹脂製であるから錆等
の発生もなく、ダストカバー10を化学的に劣化させるこ
ともない。また、リング3の外周3bから突出した箇所が
ないこととも関連して、構造的にダストカバー10を破損
させることもない。
なお、実施例では、合成樹脂製のリング3に略2/bの
深さの溝5,7をそれぞれ12条形成したが、リング3の材
質や内径,幅及び肉厚、さらには溝5,7の数,深さ及び
入口幅等は、ダストカバー10を締め付ける際の締め付け
径や締め付け力をどの程度にとるかとか、ダストカバー
の材質,肉厚等により種々に変更可能である。
また、このクリップ1の嵌着の仕方も、上述の態様に
限定されず、例えば、第4図に示す様に、円錐台状のリ
ング1aに変形させて使用することもできる。この場合
は、拡径力の作用の仕方が、第2図(A),(B)のも
のとは異なるため、内溝5の入口5aが縮むことはない。
勿論、こうした使用方法を想定したものであれば、元々
の形状を平板リング状とせずに、第4図の変形後の如く
円錐台状のリング1aに形成しておいてもよい。
以上本考案の実施例を説明したが、本考案は何らこれ
に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲の種々なる態
様を採用できる。
例えば、ステアリング装置に限らず、各種の機能部品
にダストカバーを取り付けるのに用いることができる。
また、全体としてリング状になっていれば一部が切れ
たものであっても構わない。かかる場合にも、切れた端
部が円弧の一部になっているから、拡径力に対して完全
に自由な挙動をする訳ではなく、リングとして拘束され
ているのとほぼ同様に挙動し、この端部においても締め
付け力が生じるからである。
考案の効果 以上説明した様に、本考案のダストカバー用クリップ
によれば、簡単な作業でダストカバーの締め付けがで
き、しかも、ダストカバーの全周を均一に締め付けるこ
とが可能であり、シール性に優れた取り付け状態とする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)は実施例のクリップの平面図、第1図
(B)はそのX−X断面図、第2図(A)はこのクリッ
プに拡径方向の力が加わった場合の変形状態を示す説明
図、第2図(B)はその拡径方向の力が大きい場合の変
形状態を示す説明図、第3図(A)はステアリング装置
のタイロッドエンドにダストカバーを取り付けるのに使
用した状態を示す概略斜視図、第3図(B)はその一部
垂直断面図、第3図(C)は同じく一部水平断面図、第
4図はクリップの他の使用方法を示す説明図、第5図は
従来例の説明図である。 1…クリップ 1a…円錐台状のリング 3…リング、3a…内周、3b…外周 5…内溝、5a…入口、5b…底 7…外溝、7a…入口、7b…底 9…伸長領域 10…ダストカバー 12…クリップ嵌着溝 22…タイロッドエンド、24…段部 26…ボールスタッド

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】機器のカバー取付部にダストカバーを取り
    付ける際に、該ダストカバーを外周から取付部へ締め付
    け固定するリング状の本体からなるダストカバー用クリ
    ップにおいて、 前記リング状の本体は弾性材料にて形成され、リング内
    周側とリング外周側とには、内外で互い違いとなる位置
    に、内外へ向かってそれぞれ開口する溝部が形成されて
    おり、 内周側の溝部はU字状のスリット形状とされ、外周側の
    溝部はV字状のノッチ形状とされていることを特徴とす
    るダストカバー用クリップ。
JP1990041034U 1990-04-17 1990-04-17 ダストカバ―用クリップ Expired - Lifetime JP2502631Y2 (ja)

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