JP2502307B2 - サ−ミスタ用リ−ド線 - Google Patents

サ−ミスタ用リ−ド線

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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この発明は遷移金属酸化物を主体としたセラミックス
チップからなる低消費電力のガラス封止型サーミスタ用
のリード線に関するものである。
〈従来の技術〉 サーミスタは家電製品、OA機器、医療機器、通信機器
などの広い範囲で使用されており、なかでも適応温度範
囲0〜500℃の小型のガラスモールドタイプのサーミス
タが広く使われている。
その一般的な構造は第4図および第5図に示す通りで
ある。
なお、両図において、11はサーミスタチップ、12は焼
付電極、13は封止ガラス、14は白金線、ジュメット線1
4′はCP線などのリード線である。ガラスにて封止され
たサーミスタチップの両極と接続し、外部につながるリ
ード線14としては一般に白金線が使われていた。しかし
白金線は封止ガラスと熱膨脹係数が等しく非常になじみ
がよいが、高価であるため白金線に代わってジュメット
線が使われるようになった。
〈発明が解決しようとする問題点〉 ジュメット線は第3図にその断面構造を示すように、
41〜43%Ni−Fe芯線15上に被覆した重量比で23〜27%の
Cu16の上に亜酸化銅(Cu2O)と硼砂(Na2B4O7)の混合
物からなる1〜3μm厚のポレーション層17を被覆した
構造である。
ところが、このような構造のジュメット線の熱膨脹係
数は53〜65×10-7cm/℃であるのに対し、サーミスタ用
封止ガラスは低融点のダイオードなどに使われるPbOガ
ラスが一般的であるが、その熱膨脹係数は70〜85×10-7
cm/℃であって、両者の熱膨脹係数が合わず、このため
0.1%程度のガラス割れが発生するという問題がある。
またそのようなジュメット線において銅の量が25%以
上になると、半径方向の熱膨脹係数が大きくなって割れ
やすく、また熱膨脹係数を大きくするCu層を薄くする
と、特に15%以下とすると、Fe−Ni芯線の熱起電力によ
りチップ電極の正(+)、負(−)の極性に数パーセン
トのずれが起こるという問題も生じていた。
〈問題点を解決するための手段〉 上記したように、ガラス封止型の小型サーミスタに対
して従来の白金線やジュメット線をリード線として用い
ることはガラス割れと熱起電力(Fe−Ni芯線の影響)に
よる極性の誤差を生じていた。
このような問題点を解決し、封止ガラスとのなじみは
従来通りのリード線を得るべく検討の結果、この発明に
至ったのである。
即ち、この発明は44〜48%Ni、1.25%以下のMn、0.3
%以下のSi、0.1%以下の微量元素の不純分、残部がFe
からなる芯金の上に16〜24%の銅または銅合金を被覆
し、さらにその上に0.5〜3.0μm厚のCu2O層を形成せし
めたリード線を提供するものである。
〈作用〉 この発明を詳しく説明すると、まずガラスクラックの
防止については、リード線の熱膨脹係数を封止ガラスと
して使用されるPbOガラスのそれに近くする必要があ
る。しかも複合材料で問題になるのは軸方向ばかりでな
く半径方向も重要である。
サーミスタ用リード線の場合はFe−Ni芯線の影響によ
る熱起電力の差をなくすために、その上に銅被覆がある
程度必要である。試行錯誤法にて試作すると、銅被覆の
際の銅の重量比は16%を越えると熱起電力の差が少なく
なり、20%以上では測定されなくなることが認められ
た。
次に熱膨脹係数については、使用されるPbOガラスの
熱膨脹係数α=75〜80×10-7cm/℃として第1図に示す
ようにガラス層3中のある点Aでの残存歪量を理論的に
計算して芯線の成分と銅比(16%以上)を算出した。
第1図において1はFe−Ni芯線、2はCu層、3がガラ
ス層であり、Aは中心からγの距離の点であって、σθ
はA点に発生する軸方向の残留応力であり、半径方向に
はσの残留応力が発生する。
この発明においては、上記した理論的計算による値と
実際に製品を作ってリード線の構造上の組成の適応範囲
を算出したものである。即ち、Fe−Ni芯線の成分は44〜
48Ni、残部Feが最良であり、銅比は16〜24%が最もよい
ことが認められたのである。
Fe−Ni芯線においてNi量が43%以下になるとガラス中
で引張応力が強くなってクラックが入り易くなり、また
49%以上では逆に熱膨脹係数が大きくなりすぎてクラッ
クが生じるのである。
銅比は半径方向の熱膨脹係数とも関係があるが、25%
以上では大きくなりすぎてクラックが入りやすく、15%
以下では熱起電力の影響が発生することが認められた。
上記から最も好ましいのはFe−Ni芯線中のNi成分が45
〜47%で、銅比が18〜22%であることが認められた。
〈実施例〉 以下この発明を実施例により説明する。
まず真空溶解によって46%Ni、残部FeのFe−Ni合金を
溶解した。この時の微量元素はSi 0.12%、Mn 1.02%、
Pb、S、Pは夫々0.002%、Cは0.008%であった。
次に上記の溶解材を11mmφまで圧延して直棒とし、こ
れを芯線とした。
この芯線に18mmφ、肉厚1.0mmtのOFC管(無酸素銅
管)を用意して芯線の上に嵌合し、特殊なダイスにより
銅比を19〜21%となるように締付けて複合材とした。
次いで複合材に伸線と軟化を繰返して0.8mmφと0.2mm
φの線を作った。
この0.8mmφと0.2mmφの線について第2図のような製
造工程によって硼砂Cu2O層(Cu2O・Na2O+Cu2O・2B
2O3)を形成させてこの発明のリード線を得た。即ち、
0.8mmφと0.2mmφの銅被覆複合材21を供給機22から送り
出し、予備加熱装置22で加熱しながら走行させ、Na2B4O
7・10H2Oの硼砂液槽23にて硼酸ナトリウム水溶液を均一
に塗布したのち、焼付バーナ24にて焼付けることによっ
て2μmの硼砂Cu2O層を形成したリード線を得た。
この線を小型サーミスタの場合は長線状(第4図)に
てそのまま使ったり、大型DHD型サーミスタの場合は第
5図に示すようにCP線14′と溶接してスラグリードし
た。かくして得たリード線を用い、チップとしてNi、M
n、Coを主体とした遷移金属酸化物を用いて第4図、第
5図に示すようなサーミスタを作ることができた。
上記の実施例により組成を変えた本発明品と従来組成
の比較品とについてガラスクラック発生率や熱起電力差
などの効果について測定したところ下記第1表の結果が
得られた。
上表においてCu2O膜は1.0〜2.5μmが望ましく、0.5
μm以下では封止後銅色になりやすく、3.0μm以上で
は剥がれやすいことが解った。
〈発明の効果〉 以上詳述したように、この発明により安価で特性のよ
いサーミスタ用リード線が得られることが認められた。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明のリード線における残留応力の発生を
示す説明図、第2図はこの発明のリード線の製造工程を
示す説明図、第3図はこの発明のリード線の断面図、第
4図および第5図はサーミスタの説明図である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】サーミスタチップの両極をリード線に接続
    し、それらの周囲をガラスコーティングして構成される
    チップ型サーミスタにおいて、44〜48%Ni、1.25%以下
    のMn、0.3%以下のSi、0.1%以下の微量元素の不純分、
    残部がFeからなる芯金上に16〜24%の銅または銅合金を
    被覆し、さらにその上に0.5〜3.0μmのCu2O層を形成せ
    しめてなるサーミスタ用リード線。
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