JP2501333B2 - ジフェニルアミン誘導体 - Google Patents
ジフェニルアミン誘導体Info
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は式(I) (式中、R1は低級アルキル基、アルコキシ基、環状アル
キル基、アリール基、オキソ基が置換してもよい単環性
含窒素複素環基又は二環性縮合環基を、R2、R3、R4及び
R5は独立に水素原子、低級アルキル基又はアルコキシ基
を意味し、該R2とR3又はR4とR5は一緒になってアルキレ
ン基、アルケニレン基又はアルキレンジオキシ基を形成
してもよく、Qは単結合、アルキレン基又はカルボニル
基を意味する。)で示される化合物及びその塩に関す
る。
キル基、アリール基、オキソ基が置換してもよい単環性
含窒素複素環基又は二環性縮合環基を、R2、R3、R4及び
R5は独立に水素原子、低級アルキル基又はアルコキシ基
を意味し、該R2とR3又はR4とR5は一緒になってアルキレ
ン基、アルケニレン基又はアルキレンジオキシ基を形成
してもよく、Qは単結合、アルキレン基又はカルボニル
基を意味する。)で示される化合物及びその塩に関す
る。
式(I)の化合物は強力な抗凝固作用を有し、医薬と
して有用である。
して有用である。
[従来の技術] 従来の抗凝固薬としてはヘパリンやワーファリンが知
られている。又、抗凝固作用を示す化合物としてアルギ
ニン誘導体、アミジン誘導体が知られている。
られている。又、抗凝固作用を示す化合物としてアルギ
ニン誘導体、アミジン誘導体が知られている。
しかしながら、グアニジン誘導体については本作用は
知られていない。
知られていない。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明者は、抗凝固作用を示す新化合物について鋭意
検討した結果、本発明を完成した。
検討した結果、本発明を完成した。
[発明の構成] 本発明は、式(I)の化合物及びその塩に関する。
式(I)において低級アルキル基としてはメチル、エ
チル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第三級ブチル
等の直鎖又は分枝状のものをあげることができる。アル
コキシ基としてはメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブ
トキシ基等の直鎖又は分枝状のものをあげることができ
る。環状アルキル基としてはシクロプロピル、シクロブ
チル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチ
ル等をあげることができる。アリール基としてはフェニ
ル、ナフチル、ビフェニル等をあげることができる。単
環性含窒素複素環基を構成する複素環としてはピロー
ル、ピリジン、ピリミジン、ピロリジン、ピペリジン、
ピペラジン等の窒素原子を一つないし二つを含む飽和も
しくは不飽和の五員もしくは六員の環状化合物をあげる
ことができる。二環性縮合環基を構成する二環性縮合環
としてはインダン、インデン、テトラリン、ナフタレン
等の飽和及び不飽和の縮合環状化合物をあげることがで
きる。アルキレン基としては、メチレン、エチレン、プ
ロピレン、ブチレン等の直鎖状又は分枝状のものをあげ
ることができる。アルケニレンとしては、ビニレン、プ
ロペニレン、ブテニレン、1−ヘンテニレン、2−メチ
ル−1−ブテニレン等をあげることができる。
チル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第三級ブチル
等の直鎖又は分枝状のものをあげることができる。アル
コキシ基としてはメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブ
トキシ基等の直鎖又は分枝状のものをあげることができ
る。環状アルキル基としてはシクロプロピル、シクロブ
チル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチ
ル等をあげることができる。アリール基としてはフェニ
ル、ナフチル、ビフェニル等をあげることができる。単
環性含窒素複素環基を構成する複素環としてはピロー
ル、ピリジン、ピリミジン、ピロリジン、ピペリジン、
ピペラジン等の窒素原子を一つないし二つを含む飽和も
しくは不飽和の五員もしくは六員の環状化合物をあげる
ことができる。二環性縮合環基を構成する二環性縮合環
としてはインダン、インデン、テトラリン、ナフタレン
等の飽和及び不飽和の縮合環状化合物をあげることがで
きる。アルキレン基としては、メチレン、エチレン、プ
ロピレン、ブチレン等の直鎖状又は分枝状のものをあげ
ることができる。アルケニレンとしては、ビニレン、プ
ロペニレン、ブテニレン、1−ヘンテニレン、2−メチ
ル−1−ブテニレン等をあげることができる。
式(I)の化合物の塩としては、塩酸、硫酸、酢酸、
メタンスルホン酸、酒石酸、マレイン酸等の無機酸、有
機酸との酸付加塩をあげることができる。
メタンスルホン酸、酒石酸、マレイン酸等の無機酸、有
機酸との酸付加塩をあげることができる。
式(I)の化合物は、そのグアニジン部分に以下に示
すような互変異性体を有し、これらの互変異性体も本発
明化合物の範囲に含まれる。
すような互変異性体を有し、これらの互変異性体も本発
明化合物の範囲に含まれる。
式(I)の化合物は、種々の方法により製造可能であ
り、以下にその代表例を示す。
り、以下にその代表例を示す。
(式中、R1、R2、R3、R4、R5及びQは前記に同じ。) 即ち、式(II)の化合物の二塩酸塩を、エタノール等
の有機溶媒中、シアナミドと反応させることにより、式
(I)の化合物を製造することができる。反応は通常約
70〜約140℃の温度で約5〜約72時間行われる。
の有機溶媒中、シアナミドと反応させることにより、式
(I)の化合物を製造することができる。反応は通常約
70〜約140℃の温度で約5〜約72時間行われる。
次に式(II)の原料化合物の製造法について説明す
る。
る。
(式中、Xはハロゲン原子を意味し、R1、R2、R3、
R4、R5及びQは前記に同じ。) 即ち、式(III)の化合物をジメチルスルホキシド等
の非プロトン性溶媒中、水素化ナトリウム等の塩基の存
在下、式(IV)の化合物と反応させることにより、式
(V)の化合物とすることができる。これを式(III)
と式(IV)の化合物の反応と同様の条件下でR1QX又はR1
QOSO2 −CH3と反応させると式(IV)の化合物とするこ
とができる。これをエタノール、N,N−ジメチルホルム
アミド等の有機溶媒中、パラジウム炭素などの溶媒を用
いて接触還元することにより式(II)の原料化合物を製
造することができる。又、式(II)において、Qが単結
合でR1がオキソ基で置換された環状アミノ基である化合
物は、式(V)の化合物を公知の方法(特開昭59-1468
号)でアミノ化した後、ハロゲノアルカン酸クロリドと
縮合閉環させることにより製造することができる。
R4、R5及びQは前記に同じ。) 即ち、式(III)の化合物をジメチルスルホキシド等
の非プロトン性溶媒中、水素化ナトリウム等の塩基の存
在下、式(IV)の化合物と反応させることにより、式
(V)の化合物とすることができる。これを式(III)
と式(IV)の化合物の反応と同様の条件下でR1QX又はR1
QOSO2 −CH3と反応させると式(IV)の化合物とするこ
とができる。これをエタノール、N,N−ジメチルホルム
アミド等の有機溶媒中、パラジウム炭素などの溶媒を用
いて接触還元することにより式(II)の原料化合物を製
造することができる。又、式(II)において、Qが単結
合でR1がオキソ基で置換された環状アミノ基である化合
物は、式(V)の化合物を公知の方法(特開昭59-1468
号)でアミノ化した後、ハロゲノアルカン酸クロリドと
縮合閉環させることにより製造することができる。
又、式(II)においてQが単結合でR1が環状アルキル
基である化合物は以下のようにして製造することができ
る。
基である化合物は以下のようにして製造することができ
る。
(式中、R11は環状アルキル基を意味し、R2、R3、R4
及びR5は前記に同じ。) 即ち、式(VII)の化合物を、公知の方法(オルガニ
ックシンセシス,55巻20頁1979年)に従ってブロム化す
ることにより式(VIII)の化合物とすることができる。
これを、N,N−ジメチルホルムアミド等の非プロトン性
溶媒中、シアン化第一銅と反応させ式(IX)の化合物と
し、次いで濃硫酸と処理することにより式(X)の化合
物を得ることができる。これを次亜臭素酸ナトリウムと
反応させることにより式(IIa)の化合物を製造するこ
とができる。
及びR5は前記に同じ。) 即ち、式(VII)の化合物を、公知の方法(オルガニ
ックシンセシス,55巻20頁1979年)に従ってブロム化す
ることにより式(VIII)の化合物とすることができる。
これを、N,N−ジメチルホルムアミド等の非プロトン性
溶媒中、シアン化第一銅と反応させ式(IX)の化合物と
し、次いで濃硫酸と処理することにより式(X)の化合
物を得ることができる。これを次亜臭素酸ナトリウムと
反応させることにより式(IIa)の化合物を製造するこ
とができる。
[発明の効果] 式(I)の化合物は、従来の抗凝固薬とは全く異なる
新規の骨格を有し、医薬品として有用な化合物である。
以下本発明化合物の有する抗凝固作用を具体的に示す。
新規の骨格を有し、医薬品として有用な化合物である。
以下本発明化合物の有する抗凝固作用を具体的に示す。
抗凝固作用 ヒト血液から、遠心分離機にて血漿を分離させた。そ
の血漿100μlに、検体のトリス緩衝液100μlを加え、
37℃で3分間プレインキュベーションした。これに塩化
カルシウムの0.02モル溶液100μlを加え、クロテック
(三光純薬製)を用いて、凝固時間を測定した。コント
ロールの凝固時間を二倍に延長する検体の濃度(CT2と
略称する)を求め、これを抗凝固作用の指標とした。
の血漿100μlに、検体のトリス緩衝液100μlを加え、
37℃で3分間プレインキュベーションした。これに塩化
カルシウムの0.02モル溶液100μlを加え、クロテック
(三光純薬製)を用いて、凝固時間を測定した。コント
ロールの凝固時間を二倍に延長する検体の濃度(CT2と
略称する)を求め、これを抗凝固作用の指標とした。
本発明の代表化合物4,4′−[N−(シクロヘキシル
メチル)イミノ]ビス(フェニルグアニジン)二塩酸塩
のCT2は36μMであった。
メチル)イミノ]ビス(フェニルグアニジン)二塩酸塩
のCT2は36μMであった。
従って、本発明化合物は強力な抗凝固作用を有するも
のである。
のである。
以下、本発明を更に実施例により説明するが、本発明
はこれらによって限定されるものではない。
はこれらによって限定されるものではない。
実施例1 4,4′−[N−(シクロヘキシル)イミノ]ビス(フ
ェニルグアニジン)二塩酸塩 (1) N,N−ビス(4−ブロモフェニル)シクロヘキ
シルアミン N,N−ジフェニルシクロヘキシルアミン39gの塩化メチ
レン1.3l溶液に−30℃で2,4,4,6−テトラブロモシクロ
ヘキサン−2,5−ジエン−1−オン127gを少量ずつ加え
た。同温度で30分攪拌後、室温に戻し、水酸化ナトリウ
ム水溶液を加えた。有機層を分取し、水酸化ナトリウム
水溶液、水で順次洗浄し、芒硝で乾燥後、溶媒を減圧留
去した。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィーで精製
後、メタノールから再結晶し、表記化合物56gを得た。
融点87℃ (2) 4,4′−[N−(シクロヘキシル)イミノ]ビ
ス(ベンゾニトリル) (1)で製した化合物2g、シアン化第一銅1.1g、N,N
−ジメチルホルムアミド30mlの混合物を、アルゴン雰囲
気下、6時間加熱還流した。反応液を氷水中に注ぎ、ク
ロロホルムにて抽出した。抽出液を水洗し、芒硝で乾燥
後、溶媒を減圧留去した。残渣をメタノールで粉末化さ
せた後、エーテル−メタノールから再結晶し、表記化合
物1.1gを得た。融点161-162℃ (3) 4,4′−[N−(シクロヘキシル)イミノ]ビ
ス(ベンズアミド) (2)で製した化合物1.1gの濃硫酸5ml溶液を室温で
3時間攪拌した。反応液を氷水中に注ぎ、折出沈殿物を
濾取した。沈殿を水、5%重曹水、水で順次洗浄、乾燥
し、粗製の表記化合物1.1gを得た。
ェニルグアニジン)二塩酸塩 (1) N,N−ビス(4−ブロモフェニル)シクロヘキ
シルアミン N,N−ジフェニルシクロヘキシルアミン39gの塩化メチ
レン1.3l溶液に−30℃で2,4,4,6−テトラブロモシクロ
ヘキサン−2,5−ジエン−1−オン127gを少量ずつ加え
た。同温度で30分攪拌後、室温に戻し、水酸化ナトリウ
ム水溶液を加えた。有機層を分取し、水酸化ナトリウム
水溶液、水で順次洗浄し、芒硝で乾燥後、溶媒を減圧留
去した。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィーで精製
後、メタノールから再結晶し、表記化合物56gを得た。
融点87℃ (2) 4,4′−[N−(シクロヘキシル)イミノ]ビ
ス(ベンゾニトリル) (1)で製した化合物2g、シアン化第一銅1.1g、N,N
−ジメチルホルムアミド30mlの混合物を、アルゴン雰囲
気下、6時間加熱還流した。反応液を氷水中に注ぎ、ク
ロロホルムにて抽出した。抽出液を水洗し、芒硝で乾燥
後、溶媒を減圧留去した。残渣をメタノールで粉末化さ
せた後、エーテル−メタノールから再結晶し、表記化合
物1.1gを得た。融点161-162℃ (3) 4,4′−[N−(シクロヘキシル)イミノ]ビ
ス(ベンズアミド) (2)で製した化合物1.1gの濃硫酸5ml溶液を室温で
3時間攪拌した。反応液を氷水中に注ぎ、折出沈殿物を
濾取した。沈殿を水、5%重曹水、水で順次洗浄、乾燥
し、粗製の表記化合物1.1gを得た。
1H−NMR(DMSO−d6)δppm:0.8−2.0(10H,m),3.9
(1H,m),6.75(4H,d),7.3(4H,br),7.75(4H,d). (4) N,N−ビス(4−アミノフェニル)シクロヘキ
シルアミン二塩酸塩 2規定の水酸化ナトリウム水溶液中に、臭素0.66mlを
−5℃で滴下した。臭素溶解後、(3)で製した化合物
1.95gのジオキサン50ml懸濁液を同温度で加えた。混合
物を室温で1時間攪拌後、減圧濃縮し、クロロホルムで
抽出した。抽出液を水洗、芒硝で乾燥後、減圧濃縮し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
後、エタノール性塩化水素と処理し、表記化合物0.9gを
得た。
(1H,m),6.75(4H,d),7.3(4H,br),7.75(4H,d). (4) N,N−ビス(4−アミノフェニル)シクロヘキ
シルアミン二塩酸塩 2規定の水酸化ナトリウム水溶液中に、臭素0.66mlを
−5℃で滴下した。臭素溶解後、(3)で製した化合物
1.95gのジオキサン50ml懸濁液を同温度で加えた。混合
物を室温で1時間攪拌後、減圧濃縮し、クロロホルムで
抽出した。抽出液を水洗、芒硝で乾燥後、減圧濃縮し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
後、エタノール性塩化水素と処理し、表記化合物0.9gを
得た。
(5) 4,4′−[N−(シクロヘキシル)イミノ]ビ
ス(フェニルグアニジン)二塩酸塩 (4)で製した化合物0.9g、シアナミド0,4g、エタノ
ール20mlの混合物をアルゴン雰囲気下、封管中120℃で
一晩加熱した。反応液を乾固し、残渣をHP-20(スチレ
ン−ジビニルベンゼン系合成吸着剤)で精製した後、水
から再結晶し、表記化合物0.3gを得た。融点280℃以
上。本化合物の物性データを表1に示す。
ス(フェニルグアニジン)二塩酸塩 (4)で製した化合物0.9g、シアナミド0,4g、エタノ
ール20mlの混合物をアルゴン雰囲気下、封管中120℃で
一晩加熱した。反応液を乾固し、残渣をHP-20(スチレ
ン−ジビニルベンゼン系合成吸着剤)で精製した後、水
から再結晶し、表記化合物0.3gを得た。融点280℃以
上。本化合物の物性データを表1に示す。
実施例2 4,4′−[N−(シクロヘキシルメチル)イミノ]ビ
ス(フェニルグアニジン)二塩酸塩 (1) N,N−ビス(4−ニトロフェニル)アミン 50%油性水素化ナトリウム3.6gのジメチルスルホキシ
ド40ml懸濁液中に4−ニトロアニリン10gを室温で少量
ずつ加えた。同温度で1時間攪拌後この混合物中に4−
フルオロニトロベンゼン11.2gを氷冷下滴下した。室温
で2時間攪拌後、氷水を加え、析出沈殿物を濾取した。
水、冷エタノール、エーテルで順次洗浄し、乾燥後、エ
タノールから再結晶し、表記化合物13gを得た。
ス(フェニルグアニジン)二塩酸塩 (1) N,N−ビス(4−ニトロフェニル)アミン 50%油性水素化ナトリウム3.6gのジメチルスルホキシ
ド40ml懸濁液中に4−ニトロアニリン10gを室温で少量
ずつ加えた。同温度で1時間攪拌後この混合物中に4−
フルオロニトロベンゼン11.2gを氷冷下滴下した。室温
で2時間攪拌後、氷水を加え、析出沈殿物を濾取した。
水、冷エタノール、エーテルで順次洗浄し、乾燥後、エ
タノールから再結晶し、表記化合物13gを得た。
融点221-224℃ (2) N,N−ビス(4−ニトロフェニル)(シクロヘ
キシルメチル)アミン 50%油性水素化ナトリウム1gのジメチルスルホキシド
50ml懸濁液中に、(1)で製した化合物5.2gを室温で少
量ずつ加えた。50℃で1時間攪拌後、この混合物中にヨ
ウ化シクロヘキシルメチル5gを氷冷下滴下した。その混
合物を、アルゴン雰囲気下、室温で3日、50-90℃で21
時間攪拌した。冷後、氷水を加え、折出沈殿物を濾取
し、水洗した。その沈殿物を熱クロロホルムに溶解させ
た。不溶物を濾去し、芒硝で乾燥後、溶媒を減圧留去し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
後、塩化メチレン−石油エーテルから再結晶し表記化合
物2.8gを得た。
キシルメチル)アミン 50%油性水素化ナトリウム1gのジメチルスルホキシド
50ml懸濁液中に、(1)で製した化合物5.2gを室温で少
量ずつ加えた。50℃で1時間攪拌後、この混合物中にヨ
ウ化シクロヘキシルメチル5gを氷冷下滴下した。その混
合物を、アルゴン雰囲気下、室温で3日、50-90℃で21
時間攪拌した。冷後、氷水を加え、折出沈殿物を濾取
し、水洗した。その沈殿物を熱クロロホルムに溶解させ
た。不溶物を濾去し、芒硝で乾燥後、溶媒を減圧留去し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
後、塩化メチレン−石油エーテルから再結晶し表記化合
物2.8gを得た。
融点170-172℃ (3) N,N−ビス(4−アミノフェニル)(シクロヘ
キシルメチル)アミン二塩酸塩 (2)で製した化合物1.4g、10%パラジウム炭素0.6
g、N,N−ジメチルホルムアミド10mlの混合物を、水素常
圧下、室温で5時間振盪した。触媒を濾去後、濾液を減
圧濃縮した。その残渣を濃塩酸とエタノールの混合溶媒
に溶解し、減圧濃縮後、エタノール−エーテルから再結
晶し表記化合物1.6gを得た。融点208-213℃(分解
点)。
キシルメチル)アミン二塩酸塩 (2)で製した化合物1.4g、10%パラジウム炭素0.6
g、N,N−ジメチルホルムアミド10mlの混合物を、水素常
圧下、室温で5時間振盪した。触媒を濾去後、濾液を減
圧濃縮した。その残渣を濃塩酸とエタノールの混合溶媒
に溶解し、減圧濃縮後、エタノール−エーテルから再結
晶し表記化合物1.6gを得た。融点208-213℃(分解
点)。
(4) 4,4′−[N−(シクロヘキシルメチル)イミ
ノ]ビス(フェニルグアニジン)二塩酸塩 実施例1の(5)と同様の方法で、(3)で製した化
合物から表記化合物を製造した。融点241-243℃。本化
合物の物性データを表1に示す。
ノ]ビス(フェニルグアニジン)二塩酸塩 実施例1の(5)と同様の方法で、(3)で製した化
合物から表記化合物を製造した。融点241-243℃。本化
合物の物性データを表1に示す。
実施例3 4,4′−[N−(ベンジル)イミノ]ビス(フェニル
グアニジン)二塩酸塩 実施例2と同様の方法で、実施例2の(1)で製した
化合物及び臭化ベンジルから表記化合物を製造した。融
点不鮮明。本化合物の物性データを表1に示す。
グアニジン)二塩酸塩 実施例2と同様の方法で、実施例2の(1)で製した
化合物及び臭化ベンジルから表記化合物を製造した。融
点不鮮明。本化合物の物性データを表1に示す。
実施例4 4,4′−[N[(2−インダニル)メチル]イミノ]
ビス(フェニルグアニジン)二塩酸塩 実施例2と同様の方法で、実施例2の(1)で製した
化合物及びパラトルエンスルホン酸(2−インダニル)
メチルから表記化合物を製造した。融点不鮮明。本化合
物の物性データを表1に示す。
ビス(フェニルグアニジン)二塩酸塩 実施例2と同様の方法で、実施例2の(1)で製した
化合物及びパラトルエンスルホン酸(2−インダニル)
メチルから表記化合物を製造した。融点不鮮明。本化合
物の物性データを表1に示す。
実施例5 4−[N−(シクロヘキシルメチル)−N−(4−グ
アニジノフェニル)アミノ]−1−ナフチルグアニジン
二塩酸塩 実施例2と同様の方法で、4−ニトロ−1−ナフチル
アミンから表記化合物を製造した。融点不鮮明。本化合
物の物性データを表1に示す。
アニジノフェニル)アミノ]−1−ナフチルグアニジン
二塩酸塩 実施例2と同様の方法で、4−ニトロ−1−ナフチル
アミンから表記化合物を製造した。融点不鮮明。本化合
物の物性データを表1に示す。
実施例6 4−[N−(シクロヘキシルメチル)−N−(4−グ
アニジノフェニル)アミノ]−5,6,7,8−テトラヒドロ
−1−ナフチルグアニジン二塩酸塩 実施例2と同様の方法で、4−ニトロ−5,6,7,8−テ
トラヒドロ−1−ナフチルアミンから表記化合物を製造
した。融点不鮮明。本化合物の物性データを表1に示
す。
アニジノフェニル)アミノ]−5,6,7,8−テトラヒドロ
−1−ナフチルグアニジン二塩酸塩 実施例2と同様の方法で、4−ニトロ−5,6,7,8−テ
トラヒドロ−1−ナフチルアミンから表記化合物を製造
した。融点不鮮明。本化合物の物性データを表1に示
す。
実施例7 1−[N,N−ビス(4−グアニジノフェニル)アミ
ノ]ピペリジン−2−オン二塩酸塩 (1) N′,N′−ビス(4−ニトロフェニル)−5−
ブロモバレリアン酸ヒドラジッド 実施例1の(1)で製した化合物24g、無水炭酸カリ
ウム18g、N,N−ジメチルホルムアミド500mlの混合物を1
00℃で1.5時間攪拌後、0−(2,4−ジニトロフェニル)
ヒドロキシルアミン27gを室温で少量ずつ加えた。その
混合物を室温で24時間攪拌後、酢酸エチル−ベンゼン
(3:1)混合溶媒を加えた。その溶液を炭酸カリウム水
溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、芒硝で乾燥後、溶媒を
減圧留去した。残渣のテトラヒドフラン400ml溶液中
に、氷冷下、5−ブロモバレリアン酸クロリド21gを加
え、次いでトリエチルアミン10mlを滴下した。同温度で
3時間攪拌後、氷水中に注ぎ酢酸エチルで抽出した。有
機層を、水洗、芒硝で乾燥後、溶媒を減圧留去した。そ
の残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
し、表記化合物12.6gを得た。
ノ]ピペリジン−2−オン二塩酸塩 (1) N′,N′−ビス(4−ニトロフェニル)−5−
ブロモバレリアン酸ヒドラジッド 実施例1の(1)で製した化合物24g、無水炭酸カリ
ウム18g、N,N−ジメチルホルムアミド500mlの混合物を1
00℃で1.5時間攪拌後、0−(2,4−ジニトロフェニル)
ヒドロキシルアミン27gを室温で少量ずつ加えた。その
混合物を室温で24時間攪拌後、酢酸エチル−ベンゼン
(3:1)混合溶媒を加えた。その溶液を炭酸カリウム水
溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、芒硝で乾燥後、溶媒を
減圧留去した。残渣のテトラヒドフラン400ml溶液中
に、氷冷下、5−ブロモバレリアン酸クロリド21gを加
え、次いでトリエチルアミン10mlを滴下した。同温度で
3時間攪拌後、氷水中に注ぎ酢酸エチルで抽出した。有
機層を、水洗、芒硝で乾燥後、溶媒を減圧留去した。そ
の残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
し、表記化合物12.6gを得た。
1H−NMR(CDCl3)δppm:1.6−2.0(4H,m),2.83(2H,
t),3.35(2H,t),7.15(4H,d),8.15(4H,d). (2) 1−[N,N−ビス(4−ニトロフェニル)アミ
ノ]ピペリジン−2−オン (1)で製した化合物23gのN,N−ジメチルホルムアミ
ド1溶液中に、氷冷下、50%油性水素化ナトリウム3.
1gを少量ずつ加えた。室温で3時間攪拌後、飽和塩化ア
ンモニウム水溶液を加え、ベンゼンで抽出した。抽出液
を飽和食塩水で洗浄し、芒硝で乾燥後、溶媒を減圧留去
した。その残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
で精製し、表記化合物6.6gを得た。
t),3.35(2H,t),7.15(4H,d),8.15(4H,d). (2) 1−[N,N−ビス(4−ニトロフェニル)アミ
ノ]ピペリジン−2−オン (1)で製した化合物23gのN,N−ジメチルホルムアミ
ド1溶液中に、氷冷下、50%油性水素化ナトリウム3.
1gを少量ずつ加えた。室温で3時間攪拌後、飽和塩化ア
ンモニウム水溶液を加え、ベンゼンで抽出した。抽出液
を飽和食塩水で洗浄し、芒硝で乾燥後、溶媒を減圧留去
した。その残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
で精製し、表記化合物6.6gを得た。
1H−NMR(CDCl3)δppm:1.8−2.3(4H,m),2.68(2H,
t),3.78(2H,t),7.28(4H,d),8.25(4H,d). (3) 1−[N,N−ビス(4−グアニジノフェニル)
アミノ]ピペリジン−2−オン二塩酸塩 実施例2と同様の方法で、(2)で製した化合物から
表記化合物を製造した。融点不鮮明。本化合物の物性デ
ータを表1に示す。
t),3.78(2H,t),7.28(4H,d),8.25(4H,d). (3) 1−[N,N−ビス(4−グアニジノフェニル)
アミノ]ピペリジン−2−オン二塩酸塩 実施例2と同様の方法で、(2)で製した化合物から
表記化合物を製造した。融点不鮮明。本化合物の物性デ
ータを表1に示す。
実施例8 N,N−ビス(4−グアニジノフェニル)シクロヘキサ
ンカルボン酸アミド二塩酸塩 実施例2と同様の方法で、実施例2の(1)で製した
化合物から表記化合物を製造した。融点不鮮明。本化合
物の物性データを表1に示す。
ンカルボン酸アミド二塩酸塩 実施例2と同様の方法で、実施例2の(1)で製した
化合物から表記化合物を製造した。融点不鮮明。本化合
物の物性データを表1に示す。
Claims (1)
- 【請求項1】式 (式中、R1は低級アルキル基、アルコキシ基、環状アル
キル基、アリール基、オキソ基が置換してもよい単環性
含窒素複素環基又は二環性縮合環基を、R2、R3、R4、及
びR5は独立に水素原子、低級アルキル基、又はアルコキ
シ基を意味し、該R2とR3又はR4とR5は一緒になってアル
キレン基、アルケニレン基又はアルキレンジオキシ基を
形成してもよく、Qは単結合、アルキレン基又はカルボ
ニル基を意味する。)で示される化合物及びその塩。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15085687A JP2501333B2 (ja) | 1987-06-17 | 1987-06-17 | ジフェニルアミン誘導体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15085687A JP2501333B2 (ja) | 1987-06-17 | 1987-06-17 | ジフェニルアミン誘導体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63316762A JPS63316762A (ja) | 1988-12-26 |
JP2501333B2 true JP2501333B2 (ja) | 1996-05-29 |
Family
ID=15505864
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15085687A Expired - Lifetime JP2501333B2 (ja) | 1987-06-17 | 1987-06-17 | ジフェニルアミン誘導体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2501333B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100331490B1 (ko) * | 1999-12-03 | 2002-04-09 | 박찬구 | 요소와 니트로벤젠으로 부터 4,4'-디니트로디페닐아민을제조하는 방법 |
-
1987
- 1987-06-17 JP JP15085687A patent/JP2501333B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63316762A (ja) | 1988-12-26 |
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