JP2500902Y2 - ラジエ―タ型暖房機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はオフィス、家庭用等のラジエータ型暖房機に
関するものである。

（従来の技術） 従来、この種のラジエータ型暖房機として、熱媒体を
内部に流通し、且つ複数の放熱板を互いに間隔をおいて
夫々平行に配列してなるラジエータ型の放熱器と、熱媒
体を加熱するヒータと、放熱器の上面を覆うように取付
けられた天板とから構成されたものが知られている。

このラジエータ型暖房機は、各放熱板の間を自然対流
によって通過する空気を加熱し、該加熱によって生成し
た暖気を室内等に供給している。

（考案が解決しようとする課題） しかしながら、従来のラジエータ型暖房機のように自
然対流によって室内に暖気を供給するようにしたもので
は、放熱器を通過する空気が各放熱板に平行に流通する
ため、各放熱板に直交する方向の放熱器周辺には暖気が
十分に供給されず、室内を均一に暖房できないという問
題点があった。

本考案は前記問題点に鑑みてなされたものであり、そ
の目的とするところは、各放熱板に直交する方向の放熱
器周辺にも暖気を十分に供給でき、室内を均一に暖房で
きるラジエータ型暖房機を提供することにある。

（課題を解決するための手段） 本考案は前記目的を解決するために、熱媒体を内部に
流通し、且つ複数の放熱板を互いに間隔をおいて平行に
配列してなるラジエータ型の放熱器と、放熱器の上面を
覆うように取付けられた天板とを備えたラジエータ型暖
房機において、天板の下面に、天板の各放熱板に直交す
る方向に延び、且つ両端を夫々開口した一通の通風器を
形成するとともに、通風路の一方の開口部に送風機を設
けている。

（作用） 本考案のラジエータ型暖房機によれば、通風路の一方
の開口部に設けた送風機を駆動することにより、天板下
面の暖気が通風機を通じて各放熱板に直交する方向に送
風され、その他方の開口部から吐出される。

（実施例） 第１図及び第２図は本考案の一実施例を示すものであ
る。

図において、１はラジエータ型の放熱器で、複数の放
熱板1aからなる。各放熱板1aは中空の方形板からなり、
互いに間隔をおいて平行に配列されている。また、各放
熱板1aは熱媒体循環路1bによって夫々連結されており、
各放熱板1a及び熱媒体循環路内には熱伝導率の高い熱媒
オイルが充填されている。更に、放熱器１の両端下部に
は移動用のキャスタ1bが夫々設けられている。

２は放熱器１の側面（各放熱板1aに平行な面）の一方
に設けられた箱形の操作ボックスで、その外側面には、
温度調節用、タイマ用及びワット切換用のダイヤル2a,2
b,2c、メインスイッチ2d並びに送風機スイッチ2e等が夫
々配設されている。この操作ボックス２内には、放熱器
１の熱媒体循環路に連結された熱媒オイル加熱用の電気
ヒータ2gと、操作ボックス２内の上部に配置され、各放
熱板1aに直交する方向に空気を吐出する送風機３が夫々
設けられている。また、操作ボックス２の前面下部に
は、電気ヒータ2g及び送風機３に夫々接続する電源コー
ド４と、その収納ポケット2fが夫々設けられている。

５は木製合板からなる長方形の天板で、放熱器１の上
面を覆うに充分な大きさを有し、放熱器１の上部両側端
に夫々設けられた各取付部材６を介して放熱器１に着脱
自在に取付けられている。この天板５は上面が一様に平
坦な水平面をなしており、物を載せたり、椅子として使
用される一方、放熱器１から上昇する暖気によって暖め
られ、飲食物の保温や足温用としても用いられる。ま
た、この天板５の下面には、一様に凹んだ通風路5aが各
放熱板1aに直交する方向に沿って形成されており、一端
を送風機３の空気吐出口に、他端を放熱器１の側方（操
作ボックス２の反対側）に臨むように夫々開口してい
る。

以上のように構成されたラジエータ型暖房機を運転す
る際は、まず、電源コード４を商用電源等に接続してメ
インスイッチ2dをオンにする。これにより、放熱器１内
の熱媒オイルが電気ヒータ2gによって加熱されて各放熱
板1a内を循環するとともに、放熱器１下方の空気が自然
対流によって各放熱板1a間に流入し加熱される。そし
て、この加熱により生成された暖気が放熱器１の前・背
面（各放熱板1aに直交する面）から流出し、操作ボック
ス２の温度調節用ダイヤル2a及びワット切換用ダイヤル
2cを適宜操作することによって、室内が所望の温度に暖
房される。

ところが、前記暖房運転では放熱器１の前・背面から
各放熱板1aに平行に暖気が流出するため、放熱器１の側
方には暖気が十分に供給されない。そこで、送風機スイ
ッチ2eをオンにして送風機３を駆動することによって、
第２図に示すように、天板５の下面の暖気を通風路5aを
通じてその一方の開口部から吐出する。これにより、放
熱器１の一側面側に積極的に暖気が供給される。また、
通風路5aの通風空気は放熱器１の上方を流通するので、
該送風空気が各放熱板1a間にも流入し、放熱器１の前・
背面からも暖気が吐出される。

このように、本実施例のラジエータ型暖房機によれ
ば、天板５の下面に、各放熱板1aに直交する方向に通風
可能な通風路5aを形成するとともに、通風路5aの一方の
開口部に送風機３を設けたので、該送風機３を適宜駆動
することにより、放熱器１の一側面側にも暖気を積極的
に供給することができ、室内を均一に暖房することがで
きる。

尚、前記実施例では、熱媒体にオイルを用い、該熱媒
オイルを備え付けの電気ヒータ2gで加熱するようにした
ラジエータ型暖房機を示したが、電気ヒータ2gを具備せ
ず、別途配管等によって蒸気、温水等の熱媒体を供給す
るようにしたものに本考案を適用しても前述と同様の効
果を得ることができる。また、送風機３の発停は前記実
施例のように送風機スイッチ2eのオン・オフのみで行う
ようにしてもよいが、強弱切換スイッチを設けたり、タ
イマ等で自動的に発停を繰返すように制御すれば、より
理想的な室内暖房を行うことができる。

（考案の効果） 以上説明したように、本考案のラジエータ型暖房機に
よれば、通風路の一方の開口部に設けた送風機を適宜駆
動することにより、各放熱板に直交する方向の放熱器周
辺にも暖気を積極的に供給することができるので、室内
を均一に暖房することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本考案の一実施例を示すもので、第
１図はラジエータ型暖房機の全体斜視図、第２図は同要
部側面断面図、第３図は同動作説明図である。 図中、１……放熱器、1a……放熱板、３……送風機、５
……天板、5a……通風路。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】熱媒体を内部に流通し、且つ複数の放熱板
   を互いに間隔をおいて平行に配列してなるラジエータ型
   の放熱器と、放熱器の上面を覆うように取付けられた天
   板とを備えたラジエータ型暖房機において、 天板の下面に、天板の各放熱板に直交する方向に延び、
   且つ両端を夫々開口した一連の通風路を形成するととも
   に、 通風路の一方の開口部に送風機を設けた ことを特徴とするラジエータ型暖房機。