JP2500115Y2 - 積層型圧電アクチュエ―タ - Google Patents

積層型圧電アクチュエ―タ

Info

Publication number
JP2500115Y2
JP2500115Y2 JP10661389U JP10661389U JP2500115Y2 JP 2500115 Y2 JP2500115 Y2 JP 2500115Y2 JP 10661389 U JP10661389 U JP 10661389U JP 10661389 U JP10661389 U JP 10661389U JP 2500115 Y2 JP2500115 Y2 JP 2500115Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
piezoelectric
piezoelectric actuator
laminated
additive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP10661389U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0345670U (ja
Inventor
誠司 水野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP10661389U priority Critical patent/JP2500115Y2/ja
Publication of JPH0345670U publication Critical patent/JPH0345670U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2500115Y2 publication Critical patent/JP2500115Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は積層型圧電アクチュエータに関し、特に、圧
電体に含有させる添加剤に部位による傾斜を持たせた積
層型圧電アクチュエータに関する。
〔従来の技術〕 積層コンデンサ構造をとる圧電体は低電圧で大きな歪
みを発生する優れたアクチュエータである。このため、
微細加工を行う半導体等の各種電子部品の製造装置や、
微小な位置決めを必要とする光学装置等にこの圧電アク
チュエータが用いられている。また、このような圧電体
と電極板とを交互に積層して発生させる歪量を大きくし
た積層型圧電アクチュエータも実用化されており、近年
ではドットプリンタ用ヘッド等の制御部品にもこの積層
型圧電アクチュエータが使用されるようになってきてい
る。
ところが、圧電体で作った圧電板と、それより小さい
電極板とを交互に積層してなる積層型圧電アクチュエー
タにおいては、電極板外周部での応力集中により圧電板
が割れるという問題がある。即ち、耐絶縁性向上のため
には、圧電板と、それより小さい電極板とを交互に積層
する部分電極法が有利であるが、圧電板と電極外周部は
圧電的に不活性となるため、積層型圧電アクチュエータ
の動作中に応力集中が起こり、この部分の圧電板が割れ
易くなるのである。
例えば、電極板と重なる圧電的に活性な圧電板の部分
と、電極板の外周部の不活性な圧電板の部分との境界に
は、電極板に電圧を+500Vから−200Vの範囲で印加した
時に、最大3kg/mm2の引っ張り応力が加わり、この繰り
返しにより圧電板にクラックが発生し、このクラックの
成長により圧電板に割れが発生していた。第4図は円板
状の圧電板8におけるクラックCの様子を示すものであ
り、クラックCは圧電板8に積層される内部電極(二点
鎖線でその位置を示す)の外周部分に放射線状に発生す
る。また、第5図は方形状の圧電板9におけるクラック
Cの様子を示すものであり、クラックCは圧電板9に積
層される内部電極(二点鎖線でその位置を示す)の外周
部分にほぼ直角方向に発生する。
このような積層型圧電アクチュエータの問題点を解消
するために、内部電極が交互に外部電極に接続されるよ
うに積層されてなる積層型圧電アクチュエータにおい
て、圧電的に不活性部分の端面に内部応力を吸収する丸
み又は面取りを付したものが実開昭60−101764号公報に
開示されており、また、内部電極が交互に外部電極に接
続されるように積層されてなる積層型圧電アクチュエー
タにおいて、圧電的に不活性部分を多孔質セラミックス
材料で置換したものが実開昭60−101765号公報に開示さ
れている。更に、圧電体の伸縮による割れ対策の方法と
して、全面に電極を形成する方法や、電極板の構造で対
策する積層型圧電体も提案されている。(特開昭63−55
985号公報) 〔考案が解決しようとする課題〕 しかしながら、実開昭60−101764号公報に開示された
圧電的に不活性部分の端面に内部応力を吸収する丸み又
は面取りを付したものは、圧電材料の加工がやり難く、
また、薄く、低強度の圧電板の加工は非常に壊れ易い。
その上、生産性が悪く、実用的でない上、完全には応力
吸収が出来ず、耐久性が悪いという問題もある。
更に、実開昭60−101765号公報に開示された圧電的に
不活性部分を多孔質セラミックス材料で置換したもの
は、圧電体と外部多孔質セラミック層の境界部で放電し
易く、高電圧では使用できない問題がある。
そして、特開昭63−55985号公報に開示された全面に
電極を形成し、電極板の構造で対策する積層型圧電体
は、両電極間が接近しているため、短絡による絶縁破壊
が起きやすいという問題がある。
本考案は前記従来の積層型圧電アクチュエータの圧電
的に不活性部分における割れの問題を解消し、圧電体に
含有させる添加剤の量を部分的に変化させることによ
り、電極周縁部への応力集中を防止し、長時間の繰り返
し使用が可能で応用分野を広げることができる積層型圧
電アクチュエータを提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
前記目的を達成する本考案の積層型圧電アクチュエー
タは、圧電体と、この圧電体の底面より小さい面積を持
つ内部電極とが交互に積層されてなる圧電アクチュエー
タにおいて、前記内部電極の中心付近は圧電体への添加
剤の量を多くし、周縁部に向かうに従って徐々に添加剤
の量を減らし、電極周縁部近傍においては添加剤の量を
ゼロもしくは極力少なくしたことを特徴としている。
〔作用〕
圧電体と、それより小さい内部電極とを交互に積層し
てなる積層型圧電アクチュエータにおいて、圧電体と電
極外周部とが圧電的に不活性となって積層型圧電アクチ
ュエータの動作中にこの部分に応力集中が発生しても、
この応力は添加剤がゼロが殆ど含まれない圧電体により
受け持たれるので、圧電体が割れにくくなる。
〔実施例〕
以下添付図面を用いて本考案の実施例を詳細に説明す
る。
第1図は本考案の積層型圧電アクチュエータの一実施
例の構成を示すものであり、積層型圧電アクチュエータ
を半分を切った断面を含む斜視図である。この実施例で
は円板状のセラミックス素子を100枚程度積層して積層
型圧電アクチュエータが構成されている。
図において、1はPZT等の圧電セラミックス素子、2
は圧電セラミックス素子1の表面にAgのような良導体を
用いて印刷された印刷電極、3はSUSまたはCu等の金属
薄膜からなる金属電極、4は電圧を印加するための外部
電極を示している。そして、セラミックス素子1はこの
実施例では中心部5と中間部6と外周部7の3つの部分
にわかれており、その大きさは、例えば直径φ15mm×厚
さ0.5mm程度であり、印刷電極2の大きさはセラミック
ス素子1よりも一回り小さく、例えば直径φ13mm×厚さ
5〜10μm程度であり、金属電極3の面積は印刷電極2
と同じであり、その大きさは、例えばφ13mm×厚さ30〜
100μm程度である。また、金属電極3は印刷電極2に
挟まれた状態で積層されており、この金属電極3の一部
は1層おきにセラミックス素子1の同じ側に突出してい
る。そして、この1層おきに突出する金属電極3には溶
接等で外部電極4が接合されている。
ここで、中心部5と中間部6と外周部7の3つの部分
からなるこの実施例のセラミックス素子1について説明
する。
一般に、圧電体の変位量Δは、Kを定数として Δ∝K×(誘電率)1/2 の関係があり、アクチュエータとして使用する場合、変
位量Δを増大させるため、定数K、誘電率を向上させる
添加剤を加える。この添加剤とは定数Kの向上効果のあ
るソフト化剤としてSb5+,Ta5+,Nb5+及び誘電率向上効
果のあるシフタとしてCa2+,Sr2+,Ba2+等のイオンもし
くはこれらを含む化合物を言う。
ところが、このように添加剤を圧電体に添加して変位
量Δを大きくした状態で電圧を印加して電歪効果素子を
駆動して行くと、先に述べた電極部分と電極のない部分
との境界での変位量も大きくなり、クラックが発生し易
くなる。
そこで、この実施例ではセラミック素子1を3の部分
(中心部5、中間部6と外周部7)に分け、それぞれの
部分において添加剤の添加量(含有量)に変化をもたせ
る。即ち、セラミック素子1をいわゆる傾斜材料とし、
変位量が外周部に行くほど徐々に小さくなるように変化
させる。つまり、中心部5は添加剤の量を多くし、中間
部6は中心部5より添加剤の量を少なくし、最も外側の
外周部7は更に添加剤の量を減らすようにする。特に、
電極部分と電極のない部分との境界近傍にある外周部7
では添加剤の量をゼロもしくは極力少なくする。
次に、部分的に添加剤が異なる第1図のセラミックス
素子1の製造方法について第2図を用いて説明するが、
ここでは円板状のセラミックス素子1を製造する行程に
ついて述べる。
まず第2図(a)に示す円板状の凹部21を有する成
形型20の中に、最も添加剤の含有量の多い圧電体材料
(Pb0.89Sr0.11)(Zr0.55Ti0.44Nb0.01)O3を円板状に
いれ、続いてその周囲に圧電体の材料(Pb0.91Sr0.09
(Zr0.55Ti0.445Nb0.005)O3をリング状に入れ、さらに
凹部21に残りの部分にリング状に圧電体材料Pb(Zr0.52
Ti0.46)O3を入れる。この圧電体材料Pb(Zr0.52T
i0.46)O3の幅は、この上に後述する印刷電極が来るよ
うなものでなければならない。
成形型20の凹部21を、成形圧1ton/cm2の圧力でプレ
ス成形し、第2図(b)に示すような成形した中心部
5、中間部6と外周部7からなる成形体10を作る。
次に、この成形体10を1300℃で1時間加熱した焼成
し、所定形状に加工する。
その後、第2図(b)に示す成形体10の二点鎖線の
部分(両面)に白金ペーストをスクリーン印刷して印刷
電極2を作り、650℃で10分間加熱して焼き付けを行
う。
そして、100℃のオイルバスの中で3KV/mmの直流電
圧を印加して分極処理し、第2図(c)に示すセラミッ
ク素子1を得た。
第1図の積層型圧電アクチュエータは以上のようにし
て製造された印刷電極2が設けられたセラミックス素子
1と金属電極3とを積層することにより簡単に製造する
ことができる。
なお、積層型圧電アクチュエータは以上説明した実施
例以外にも、セラミックス素子1の上下面に印刷電極2
を印刷したものを積層することにより製造されるタイプ
や、印刷電極2を設けずにセラミックス素子1と金属電
極3とを交互に積層するタイプ等があるが、上述した部
分的に添加剤の含有量の異なるセラミックス素子1はい
ずれのタイプの積層型圧電アクチュエータにも使用する
ことができる。
また、前述の添加剤の含有量の異なる3種の圧電体材
料(Pb0.89Sr0.11)(Zr0.55Ti0.44Nb0.01)O3、(Pb
0.91Sr0.09)(Zr0.55Ti0.445Nb0.005)O3、及びPb(Zr
0.52Ti0.46)O3は、第3図に示すように、圧電体の原材
料に定数Kの向上効果のあるソフト化剤Sb5+,Ta5+,Nb
5+及び誘電率向上効果のあるシフタ剤Ca2+,Sr2+,Ba2+
等のイオンもしくはこれらを含む化合物を、それぞれ
の組成になるようにボールミルで48時間湿式混合し、
得られたスラリーを150℃で乾燥し、その後850℃で5
時間仮燃し、この仮焼粉にPVA0.5w%/粉を添加した
水溶液を混合し、スプレードライヤにより造粒するこ
とにより得られる。
そして、以上のようにして製造された積層型圧電アク
チュエータのセラミック素子1から取り出された電極端
子に最高電圧400V、周波数100Hzの半波整流した正弦波
パルスを印加して素子の寿命試験を行った。その結果、
107の回駆動でもクラックは発生せず、問題は無かっ
た。
このようにセラミック素子1において部分的に添加剤
の含有量を変えたことにより、積層型圧電アクチュエー
タの動作中に発生する前述の引っ張り応力は強い外周部
7で受け持たれ、セラミックス素子1の割れは起こらな
くなる。これにより、高電圧を印加して積層型圧電アク
チュエータに高変位を起こさせることができるので、積
層型圧電アクチュエータを有効に使用できるようにな
る。例えば、従来の積層型圧電アクチュエータでは割れ
の問題により0.05%の変位量しか得ることが出来なかっ
たが、第1図の実施例のものでは0.1%の変位量でも長
期間繰り返して使用することが可能になり、応用範囲が
広がった。
一方、変移量の最も大きい(Pb0.89Sr0.11)と、(Zr
0.55Ti0.44Nb0.01)O3のみを使用し、前述の実施例と同
様の方法で電歪効果素子を作成し、寿命試験を行った結
果、105回駆動で電極部分と電極のない部分の境界から
クラックが発生した。
〔考案の効果〕
以上説明したように、圧電体において、変位量に影響
を与える添加剤の量を変化させた傾斜材料にすることに
より、電極の切れ目等で起こる急激な変位量を少なくす
ることができ、応力集中を回避して圧電体の寿命を長く
でき、信頼性を向上させることができるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の積層型圧電アクチュエータの一実施例
の構成を示す半分に切断した積層型圧電アクチュエータ
の斜視図、第2図(a)〜(c)は本考案のセラミック
ス素子の製造行程を示す図、第3図は第2図の製造行程
に使用する圧電材料の製造方法を示す行程図、第4図お
よび第5図は従来の積層型圧電アクチュエータを構成す
るセラミックス素子に発生するクラックの様子を示す斜
視図である。 1……セラミックス素子、2……印刷電極、3……金属
電極、4……外部電極、5……中央部、6……中間部、
7……外周部。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧電体とこの圧電体の底面より小さい面積
    を持つ内部電極とが交互に積層されてなる圧電アクチュ
    エータにおいて、 前記内部電極の中心付近は圧電体への添加剤の量を多く
    し、周縁部に向かうに従って徐々に添加剤の量を減ら
    し、電極周縁部近傍においては添加剤の量をゼロもしく
    は極力少なくしたことを特徴とする積層型圧電アクチュ
    エータ。
JP10661389U 1989-09-13 1989-09-13 積層型圧電アクチュエ―タ Expired - Lifetime JP2500115Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10661389U JP2500115Y2 (ja) 1989-09-13 1989-09-13 積層型圧電アクチュエ―タ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10661389U JP2500115Y2 (ja) 1989-09-13 1989-09-13 積層型圧電アクチュエ―タ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0345670U JPH0345670U (ja) 1991-04-26
JP2500115Y2 true JP2500115Y2 (ja) 1996-06-05

Family

ID=31655339

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10661389U Expired - Lifetime JP2500115Y2 (ja) 1989-09-13 1989-09-13 積層型圧電アクチュエ―タ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2500115Y2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0345670U (ja) 1991-04-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7498726B2 (en) Multilayer piezoelectric element
US5237239A (en) Piezoelectric actuator
US7518295B2 (en) Multilayer piezoelectric element
JP5361635B2 (ja) 振動体
JP2002203999A (ja) 積層型圧電体素子とその製造方法
JP4843948B2 (ja) 積層型圧電素子
US20010017502A1 (en) Multilayer piezoactuator and method for manufacturing same
JP2500115Y2 (ja) 積層型圧電アクチュエ―タ
JP3045531B2 (ja) 積層型変位素子
JP2005005680A (ja) 圧電アクチュエータ
KR100543123B1 (ko) 적층형 정특성 서미스터
US8614536B2 (en) Piezoelectric element, and piezoelectric actuator and vibration wave motor including piezoelectric element
JP4670260B2 (ja) 積層型電子部品
JPH03270944A (ja) 積層型圧電アクチュエータ
JP3106365B2 (ja) 傾斜機能型圧電体
JP2516439B2 (ja) 積層型圧電アクチュエ―タ素子
KR20150042953A (ko) 압전 소자 및 그 제조방법
JP2019040948A (ja) 積層型圧電素子
JPS639168A (ja) 電歪式変位素子
CN114450811A (zh) 层叠压电元件
JP2588445Y2 (ja) 円板状積層コンデンサ
JPH06296049A (ja) 積層型圧電電歪装置
JPH1168182A (ja) 積層型圧電磁器アクチュエータ素子
JPH03174782A (ja) 積層形圧電アクチュエータ素子
JPS6362280A (ja) 積層型圧電素子およびその製法