JP2025041222A - 固体電解質基材、固体電解質、二次電池及び固体電解質基材の製造方法 - Google Patents

固体電解質基材、固体電解質、二次電池及び固体電解質基材の製造方法 Download PDF

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健太 久保
Kenta Kubo
陽平 政田
Yohei Masada
洋 谷内
Hiroshi Yanai
博一 宇佐美
Hiroichi Usami
郁郎 中澤
Ikuo Nakazawa
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Abstract

Figure 2025041222000001
【課題】イオン電導度が大きく、短絡が抑制された固体電解質を得るための、取り扱いが容易な固体電解質基材。
【解決手段】固体電解質の製造に用いられる固体電解質基材であって、基台と、接着剤によって前記基台に弾性保持された第一の粒子部と、前記第一の粒子部に対して積層して保持された、固体電解質粒子の圧粉体を含む第二の粒子部と、を有する固体電解質基材。
【選択図】図1

Description

本開示は、固体電解質基材、固体電解質、二次電池及び固体電解質基材の製造方法に関する。
一般に、二次電池は、電極(正極や負極)及び電解質で構成され、電極間で電解質を介したイオンの移動が生じることで、充電や放電を行う。このような二次電池は、携帯電話などの小型機器から電気自動車などの大型機器まで、幅広い用途で使用されている。そのため、二次電池の性能のさらなる向上が求められている。
近年は電解質に無機の固体電解質を使用した、所謂全固体電池の研究開発が進んでいる。全固体電池は従来の有機電解液を固体電解質に置き換えることにより、二次電池の安全性や高容量高出力化が期待されている。このように二次電池に無機の固体電解質を用いる場合、液体電解質と比べ、接触抵抗が大きいためイオン電導度が低くなる傾向にあり、また短絡が起こりやすかった。
このような問題点を解決するために特許文献1には固体電解質用スラリーをPETフィルムに塗工して乾燥させた固体電解質シートと、活物質とを積層して得た積層体を、熱処理して得られる全固体電池が開示されている。
また特許文献2には固体電解質粉末を出発材料として任意の厚さに均一に充填、プレスして圧粉状の固体電解質層を形成し得る固体電池材料の製造方法が開示されている。
特開2014-212022号公報 特開2012-221887号公報
しかしながら、本発明者らの検討によると、特許文献1のように固体電解質用スラリーをPETフィルムに塗工して乾燥させると乾燥後の固体電解質の塗工層の厚みが250μmと厚く、固体電解質のイオン電導度が十分ではなかった。また、特許文献2のように、プレス成型された50μm~60μm程度の厚みの圧粉状の固体電解質層では脆いため取り扱いが難しく実用に耐えられなかった。
したがって、本開示は、イオン電導度が大きく、短絡が抑制された固体電解質を得るための、取り扱いが容易な固体電解質基材を提供することにある。
本開示の少なくとも一つの態様によれば、固体電解質の製造に用いられる固体電解質基材であって、
基台と、
接着剤によって前記基台に弾性保持された第一の粒子部と、
前記第一の粒子部に対して積層して保持された、固体電解質粒子の圧粉体を含む第二の粒子部と、
を有する固体電解質基材が提供される。
本開示の少なくとも一つの態様によれば、固体電解質の製造に用いられる固体電解質基
材であって、
基台と、
該基台上の接着剤の層と、
該接着剤に分散して保持された第一の粒子部と、
該第一の粒子部に対して積層して保持された、固体電解質粒子の圧粉体を含む第二の粒子部と、
を有する固体電解質基材が提供される。
本開示の少なくとも一つの態様によれば、上記固体電解質基材から基台の少なくとも一部を除去した固体電解質が提供される。
本開示の少なくとも一つの態様によれば、固体電解質と前記固体電解質に配された電極と、を備えた二次電池であって、
該固体電解質は上記固体電解質である、二次電池が提供される。
また、本開示の少なくとも一つの態様によれば、基台、接着剤、第一の粒子部及び第二の粒子部がこの順に積層された固体電解質基材の製造方法であって、
第二の粒子部が固体電解質粒子を含み、
前記製造方法は、
前記接着剤を備えた前記基台を準備する準備工程と、
前記接着剤の表面に第一の粒子を配置する第1工程と、
前記第一の粒子に対して圧力をかけ前記第一の粒子部を作製する第2工程と、
前記第一の粒子部の表面に第二の粒子を配置する第3工程と、
前記第二の粒子に対して圧力をかけ前記第二の粒子部を作製し前記固体電解質基材を得る第4工程と、
を有する、固体電解質基材の製造方法が提供される。
また、本開示の少なくとも一つの態様によれば、基台、接着剤、粒子部がこの順に積層された固体電解質基材の製造方法であって、
前記接着剤を備えた前記基台を準備する工程と、
前記接着剤の表面に固体電解質粒子を配置する工程と、
前記固体電解質粒子に対して圧力をかけ、前記粒子部を作製し前記固体電解質基材を得る工程と、
を有する固体電解質基材の製造方法が提供される。
本開示の少なくとも一つの態様によれば、イオン電導度が大きく、短絡が抑制された固体電解質を得るための、取り扱いが容易な固体電解質基材が提供される。
固体電解質基材を示すイメージ図。 固体電解質基材の製造方法を示すイメージ図。 固体電解質基材の製造方法におけるロールを用いた装置の模式的に示す図。 固体電解質基材の製造方法におけるプレスを用いた装置の模式的に示す図。 固体電解質基材の製造方法における、第一の粒子と第二の粒子が同じものを用いる場合でロールを用いた装置の模式的に示す図。 固体電解質基材の製造方法における、第一の粒子と第二の粒子が同じものを用いる場合でプレスを用いた装置の模式的に示す図。 固体電解質基材の製造方法における、接着剤が塗工されている基台を用いた装置の模式的に示す図。 固体電解質基材の製造方法における、接着剤が塗工されている基台を用いた装置の模式的に示す図。 基台を除去する装置、焼結処理装置の構成を模式的に示す図。 基材のSEM画像、二値化処理した画像。 面積割合を算出したグラフ。
本開示において、数値範囲を表す「XX以上YY以下」及び「XX~YY」との記載は、特に断りのない限り、端点である下限及び上限を含む数値範囲を意味する。数値範囲が段階的に記載されているときは、各数値範囲の上限及び下限の任意の組み合わせをも開示しているものである。また、本開示において、例えば「XX、YY及びZZからなる群から選択される少なくとも一つ」のような記載は、XX、YY、ZZ、XXとYYとの組合せ、XXとZZとの組合せ、YYとZZとの組合せ、又はXXとYYとZZとの組合せのいずれかを意味する。
電解質に無機の固体電解質を使用した場合、電解質が固体状態で接触することとなるため十分な接触面積が得られにくく、界面における伝導パスを構築しにくくなることや、短絡する課題がある。また接触面積を得るために固体電解質量を増やすことで接触面積を増やすこともできるが、厚みが増すことになり、イオン伝導性の低下(抵抗値の増加)がみられた。
上述の課題を解決するにあたり、本発明者らは、固体電解質基材の固体電解質粒子の構成ついて詳細に検討した。検討の結果、以下の構成により、取り扱いが容易であり、短絡が抑制されイオン伝導性を向上した固体電解質層を得ることができることが分かった。すなわち、固体電解質基材は、基台と、接着剤によって基台に弾性保持される第一の粒子部と、第一の粒子部の上に積層して保持される固体電解質の圧粉体を含む第二の粒子部と、を有する。
これはつまり、弾性保持されている第一の粒子部と圧粉体の部分である第二の粒子部とで、基材を構成するためそれぞれの役割を持っていることを意味する。これについては、図1を用いて説明する。図1において、接着剤によって基台11に固定されている粒子部(第一の粒子部)には、接着剤による空間がある。すなわち、第一の粒子部は、接着剤に粒子が分散した層構成をとることができる。一方、第一の粒子部の上の圧粉体を構成する粒子部は接着剤が存在することないため空間が少なく密度が高い粒子部(第二の粒子部)となっている。
固体電解質基材の作製方法の一つの例として、基台上から粒子部を押し込んで基材を作る方法があり、この場合第一の粒子部に対し第二の粒子部により押し込む力が加わる。また、押し込んで基材を作る方法に限られず、第二の粒子部の質量によっても第一の粒子部に対して押し込む力が加わる。
ここで、接着剤は例えば樹脂を含みうるが、硬化した状態であっても弾性変形可能である。そのため、第二の粒子部により伝えられる上記押し込む力によって、接着剤に固定された第一の粒子部がわずかにバネのように広がり、第一の粒子部は押し込む力に対して動くことができると考えられる。その結果、第一の粒子部が第二の粒子部を噛むように保持できる。そして、第一の粒子部と第二の粒子部との界面において、空間を少なくでき第二の粒子部を強く保持できると考えられる。同時に第二の粒子部は押し込む力により圧粉体の状態になり密度が高い固体電解質の粒子部となると考えられる。
したがって、本開示における「弾性保持」とは、第一の粒子部が、接着剤に固定され、かつ、上述した第二の粒子部から伝えられる押し込む力によって第二の粒子部に含まれる
粒子を噛むように保持された状態をいう。
固体電解質基材において、第一の粒子部が「弾性保持」されていることは、例えば、後述するBIB-SEMによる測定において第一の粒子部が接着剤に由来する、例えば炭素C成分に固定されていること。さらにその上に第二の粒子部の圧粉体が形成されていることにより確認しうる。
固体電解質基材において、第一の粒子部を「弾性保持」するためには、上述したように、基台に接着剤の層を形成し、該接着剤に分散して保持される第一の粒子部を形成する。そして、第一の粒子部に、固体電解質粒子の圧粉体を含む第二の粒子部を積層することが好ましい。すなわち、本開示の他の態様として、固体電解質基材は、基台と、該基台上の接着剤の層と、該接着剤に分散して保持された第一の粒子部と、該第一の粒子部に対して積層して保持された、固体電解質粒子の圧粉体を含む第二の粒子部と、を有する。
また、固体電解質基材において、第二の粒子部が「圧粉体」になっていることは、後述するBIB-SEMによる断面観察において、面積割合、すなわち密度が高くなっていることで確認することができる。
好ましくは、走査型電子顕微鏡による固体電解質基材の断面観察において、第一の粒子部の面積割合(%)をd1とし、第二の粒子部の面積割合(%)をd2とする。d2が86%以上であることが好ましい。d2は、より好ましくは86~96%であり、さらに好ましくは87~94%である。
なお、d1は、好ましくは80~85%であり、より好ましくは82~85%である。
また本開示の固体電解質基材であれば、第一の粒子部を弾性保持するために必要な接着剤は少量でよく、固体電解質層の作製時に、例えば基台を含む樹脂成分を除去する際には低温でよく、除去による密度低下影響を最低限にすることが可能にすることができる。
以上のような固体電解質基材を作製するためには、基台に対して接着剤によって弾性保持される第一の粒子部と圧粉体を構成する第二の粒子部があることが重要であると考えられる。
このような構成とした固体電解質基材は、第一の粒子部及び第二の粒子部、特に第二の粒子部が高密度に充填されたものとなる。そのため、本開示の固体電解質基材を用いて固体電解質層を製造することにより、短絡が発生しにくくイオンが伝導しやすくなる。また、このような固体電解質層を用いた二次電池においては、内部抵抗が低下し、出力の向上ができる。
本開示では、固体電解質粒子を本開示の特徴を有して基台上に配された固体電解質基材を用いることで、前記形態を実現している。また固体電解質基材は、二次電池の材料として用いることができる。本開示においては、電子電導性及びイオン伝導性を、便宜的に「抵抗値」という指標を用いて評価する。
以下に、固体電解質基材、固体電解質層及びそれらを用いた二次電池、並びにその製造方法について詳述する。本開示の固体電解質基材は、固体電解質の製造に用いることができる。固体電解質は、二次電池の製造に用いることができる。以下、固体電解質粒子を用いた固体電解質基材を例に挙げて説明する。
基台は、基本的に固体電解質基材を構成するものであれば何でもよい。好ましくは、基台は樹脂を含む。樹脂などの有機材料で形成された基台を用いることで、後述する固体電解質層の製造工程において加熱による基台の除去を容易にすることができる。
基台の材料に含まれる樹脂としては、特に限定されないが、例えばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)及びポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステル、並びに、ナイロンなどのポリアミドなどを用いることができる。なかでも、分解温度や熱分解時に発生する気体の低有害性の観点から、基台はPETを含むことが好ましい。
基台の厚みは、好ましくは1~50μmであり、より好ましくは1~20μmであり、さらに好ましくは2~10μmである。
接着剤は接着力、粘着力を備えた樹脂が好ましい。基台の表面の一部又は全体に接着剤が設けられていることが好ましい。接着剤によって、基台と第一の粒子部が弾性保持されることを目的としているため特に限定されないが、基台の表面に接着剤を塗布する方法などが好ましい。
接着剤としては、特に限定されず、公知のものを用いることができる。接着剤は例えば樹脂を含む。接着剤は粘着性を有することが好ましい。粘着性とは、一時的な接着が可能な性質を示す。粘着性により、第一の粒子をより弾性保持しやすくなる。接着剤は、例えば、アクリル系粘着剤や、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤であってもよいし、熱や光などの外乱により粘着力が変化する熱可塑性樹脂や光硬化性樹脂などであってもよい。接着剤は粘着剤であることがより好ましい。接着剤は、アクリル系粘着剤や、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤からなる群から選択される少なくとも一であることがさらに好ましい。
固体電解質基材は、例えば、基台と、粘着剤によって前記基台に保持された第一の粒子部と、前記第一の粒子部に対して積層して保持された、固体電解質粒子の圧粉体を含む第二の粒子部と、を有する。
接着剤の厚み(硬化後の厚み)は特に制限されないが、好ましくは0.1~10μmであり、より好ましくは0.5~5μmであり、さらに好ましくは0.5~3μmである。
第一の粒子部に含まれる粒子は、特に限定されることないが、樹脂粒子及び固体電解質粒子からなる群から選択される少なくとも一の粒子であることが好ましい。
加熱によって消失する粒子である場合、後述する固体電解質層の製造工程において、容易に除去することができる。その際の粒子としては有機材料より形成でされているものがよく、特に限定されないが、第一の粒子部における粒子は樹脂粒子であってもよい。
樹脂粒子は、例えばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステル、ポリアクリル樹脂、及びナイロンなどのポリアミドなどからなる群から選択される少なくとも一の樹脂の粒子を用いることができる。
また、第一の粒子部における粒子は、加熱によって消失せずに固体電解質層を形成する固体電解質粒子であってもよい。固体電解質粒子としては、特に限定されず、全固体電池に通常使用されるイオン伝導性固体を用いることができる。
固体電解質粒子は、例えば、Li-B酸化物系の固体電解質粒子、Li-Yb酸化物系の固体電解質粒子、ナシコン型の固体電解質粒子(LiAlTi(PO、LiAlGe(POなど)、Li-P-O系の固体電解質粒子(LiPO、LiPON(LiPOのOの一部をNで置換した粒子)など)からなる群から選択される少なくとも一の粒子が挙げられる。
好ましくは、固体電解質粒子は、酸化物系の固体電解質粒子を含む。上記固体電解質粒
子の中でも、Li-B酸化物系の固体電解質粒子、Li-Yb酸化物系の固体電解質粒子は、比較的低温(700℃以下)で焼結することができるため、一体型の電池の作製する際の焼結時の正極活物質粒子との反応を抑制し、イオン伝導性を保ちやすい。このため、固体電解質粒子は、Li-B酸化物系の固体電解質粒子、Li-Yb酸化物系の固体電解質粒子からなる群から選択される少なくとも一の粒子を含むことが好ましい。
固体電解質粒子は、市販品を用いてもよく、材料として別途調製したものを用いてもよい。Li-B酸化物系の固体電解質粒子としては、例えばLiBO(株式会社豊島製作所製)や、LiBOのOの一部をCで置換した粒子などを用いることができる。また、Li-Yb酸化物系の固体電解質粒子としては、特開2022―130301に記載の化合物が挙げられ、例えばLi5.9Yb0.81La0.09Zr0.1(BOなどを用いることができる。これらの固体電解質粒子は事前に遊星ボールミル処理などにより非晶質化しておいてもよい。
第二の粒子部における粒子は、固体電解質粒子を含む。固体電解質粒子としては、特に限定されず、全固体電池に通常使用されるイオン伝導性固体を用いることができる。上記に示す第一の粒子部に使用する固体電解質粒子を使用することができる。
走査型電子顕微鏡による固体電解質基材の断面観察において、第一の粒子部の面積割合(%)の平均をd1とし、第二の粒子部の面積割合(%)の平均をd2としたとき、d1とd2とが異なることが好ましい。また、d1及びd2が、d1<d2を満たすことが好ましい。このようにd1とd2とが異なることで、加熱などによる樹脂の除去の際に接着剤より発生するガスが(好ましくは第一の粒子部を介して)抜けやすい。そのため、固体電解質に亀裂が入りにくく、短絡をより抑制しやすい。
第一の粒子部や第二の粒子部の面積割合は、Arによるブロードイオンビーム(BIB)で固体電解質基材の基台、第一の粒子部及び第二の粒子部の積層方向の断面を加工し、その断面を走査型電子顕微鏡法で得られる二次元像より求める。また電子線照射により発生する特性X線を検出し分光するEDX法にて接着剤の場所を測定することができる。
本明細書において、第一の粒子部はSEM観察と共にEDX法による上記断面観察により接着剤によって保持されている粒子部のことを示している。第一の粒子部は、高さ(画像によるとY方向)方向に分布を持つが、接着剤によって保持されている粒子の最大高さまでの位置を第一の粒子部とする。よって、第二の粒子部はEDX法による上記断面観察により明らかに接着剤の無い部分となる。
d1及びd2の差分(好ましくはd2-d1)は、統計的に有意な差があることが好ましい。d1及びd2の差分(好ましくはd2-d1)は、2%以上が好ましい。そうすることにより、第一の粒子部は接着剤により弾性保持されやすく、第二の粒子部は第一の粒子部によってより固定されやすい。その結果、固体電解質粒子である第二の粒子部を十分に高密度で形成することができるため、イオン伝導性をより向上することができる。
d1及びd2の差分(好ましくはd2-d1)は、好ましくは2~10%であり、より好ましくは3~7%である。
d1及びd2の差分は、接着剤の厚みを増やすことにより大きくすることができる。また、d1及びd2の差分は、接着剤の厚みを薄くすることや、接着剤の圧力に対する変化量を小さくすることにより小さくすることができる。
第一の粒子部の厚みは、好ましくは1~20μmであり、より好ましくは2~15μmであり、さらに好ましくは3~10μmである。
また、第二の粒子部の厚みは、好ましくは10μm以上100μm未満であり、より好ましくは20~90μmであり、さらに好ましくは25~80μmである。
第一の粒子部及び第二の粒子部の合計の厚みは、100μm未満であることが好ましい。上記範囲であることで、焼結後の固体電解質の抵抗を小さくすることができる。第一の粒子部及び第二の粒子部の合計の厚みは、好ましくは20μm以上100μm未満であり、より好ましくは25~90μmであり、さらに好ましくは30~80μmである。
固体電解質基材における、接着剤の厚み、第一の粒子部の厚み、第二の粒子部の厚みは、BIB-SEMによる観察にて測定することができる。任意の10点の算術平均値を採用する。
<固体電解質基材の製造方法1>
以下、図2を参照して、固体電解質基材の製造方法の一例を詳細に説明する。以下、第一の粒子部と第二の粒子部に固体電解質粒子を用いた固体電解質基材を例に挙げて説明するが、第一の粒子部に樹脂粒子を用いても同様に製造することができる。
基台、接着剤、第一の粒子部及び第二の粒子部がこの順に積層された固体電解質基材の製造方法は、下記の(1)~(5)の工程を有することが好ましい。
(1)接着剤を備えた基台を準備する準備工程。
(2)接着剤の表面に第一の粒子を配置する第1工程(図2中、S101)。
(3)第一の粒子に対して圧力をかけ第一の粒子部を作製する第2工程(図中、S102)
(4)第一の粒子部の表面に第二の粒子を配置する第3工程(図中、S103)。
(5)第二の粒子に対して圧力をかけ第二の粒子部を作製し固体電解質基材を得る第4工程(図中、S104)
(準備工程)
準備工程として、接着剤を備えた基台を準備する。なお、本開示において、「接着剤を備えた」とは、基台の表面の一部又は全体に接着剤が設けられていることを示す。
基台としては、上述の基台を用いることができる。接着剤を設ける方法は特に限定されないが、基台の表面に接着剤を塗布する方法などが好ましい。
接着剤としては、特に限定されず、公知のものを用いることができる。例えば、アクリル系粘着剤や、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤であってもよいし、熱や光などの外乱により粘着力が変化する熱可塑性樹脂や光硬化性樹脂などであってもよい。接着剤は上述した通りであり、粘着剤が好ましい。粘着性を有する接着剤により弾性保持させやすい。
(第1工程及び第2工程、第3工程、第4工程)
第1工程は、基台上の接着剤の表面に第一の粒子を配置する工程である。接着剤の露出がないように粒子を配置することが好ましい。第一の粒子の厚みは、好ましくは1~20μmであり、より好ましくは2~15μmであり、さらに好ましくは3~10μmである。
第2工程は、第一の粒子を接着剤によって、弾性保持されるように固定させる工程である。圧力は特に制限されず、第一の粒子を弾性保持可能な程度であればよい。ある程度の力であれば容易に保持させることができる。圧力は、好ましくは5~300kPaであり、より好ましくは100~300kPaである。
第3工程は、第一の粒子部の上に第二の粒子を配置する工程である。第二の粒子は、圧粉体を形成可能な程度に配置すればよい。第二の粒子の厚みは、好ましくは10μm以上
100μm未満であり、より好ましくは20~90μmであり、さらに好ましくは25~80μmである。
そして、第4工程は第2工程と同様に圧力をかけることにより、第一の粒子部に対して第二の粒子部を積層して保持させ、第二の粒子部からなる圧粉体を作製する工程である。圧粉体となる程度に圧力を加えればよく。第4工程での圧力も特に制限されないが、好ましくは5~300kPaであり、より好ましくは100~300kPaである。
<電解質基材の製造方法2>
第一の粒子と第二の粒子を同じ固体電解質粒子を使用する場合は、接着剤部の表面に固体電解質粒子を配置する第1工程の後、第2工程、第3工程がなく、第4の工程を行えばよい。これにより、固体電解質粒子の一部が接着剤によって基台に弾性保持されて第一の粒子部が形成され、さらに第一の粒子部に積層して保持された圧粉体を含む第二の粒子部を形成することができる。
すなわち、基台、接着剤、及び固体電解質粒子がこの順に積層された固体電解質基材の製造方法2は、下記の(1)~(3)の工程を有してもよい。
(1)接着剤を備えた基台を準備する準備工程。
(2)接着剤の表面に固体電解質粒子を配置する工程。
(3)固体電解質粒子に対して圧力をかけ、固体電解質粒子の粒子部を作製し固体電解質基材を得る工程。
また、基台、接着剤、及び固体電解質粒子がこの順に積層された固体電解質基材の製造方法2は、下記の(1)~(3)の工程を有することが好ましい。
(1)接着剤を備えた基台を準備する準備工程。
(2)接着剤の表面に固体電解質粒子を配置する工程。
(3)固体電解質粒子に対して圧力をかけ、接着剤に保持された第一の粒子部及び固体電解質粒子の圧粉体を含む第二の粒子部を作製し固体電解質基材を得る工程。
固体電解質粒子の厚みは、好ましくは10μm以上100μm未満であり、より好ましくは20~90μmであり、さらに好ましくは25~80μmである。(3)の工程での圧力は、好ましくは5~300kPaであり、より好ましくは100~300kPaである。
第一の粒子の粒径は、特に限定されないが、例えば、一次粒子の体積基準の粒度分布における累積10%粒径(r10)が、0.1~10.0μmであることが好ましく、1.0~7.0μmであることがより好ましい。また、一次粒子の体積基準の粒度分布における累積50%粒径(r50)が、0.5~20.0μmであることが好ましく、2.0~10.0μmであることがより好ましい。さらに、一次粒子の体積基準の粒度分布における累積90%粒径(r90)が、2.0~20.0μmであることが好ましく、3.0~15.0μmであることがより好ましい。
第二の粒子は固体電解質粒子である。例えば、上述の固体電解質粒子を第二の粒子として用いることができる。
第二の粒子の一次粒子の粒径は、特に限定されない。例えば、第二の粒子は、一次粒子の体積基準の粒度分布における累積10%粒径(r10)が、0.1~10.0μmであることが好ましく、1.0~7.0μmであることがより好ましい。また、一次粒子の体積基準の粒度分布における累積50%粒径(r50)が、0.5~20.0μmであることが好ましく、2.0~10.0μmであることがより好ましい。また、一次粒子の体積
基準の粒度分布における累積90%粒径(r90)が、2.0~20.0μmであることが好ましく、3.0~15.0μmであることがより好ましい。
第一の粒径と、第二の粒径の比は、特に限定されない。
[固体電解質基材製造装置1]
図3は、固体電解質基材製造装置1の構成を模式的に示す図である。固体電解質基材製造装置1は、基台11に第一の粒子部14及び第二の粒子部12を形成する装置である。固体電解質基材製造装置1は、基台11を格納供給する格納容器21と、基台11を搬送するベルト装置22と、を有する。また、固体電解質基材製造装置1は、基台11に接着剤を設けるための液体を配置する液体付与装置201を有している。ベルト装置には、上流側より液体塗布装置201についで、第一の粒子を積層する第一の粒子付与装置202、粒子固定装置25が設けられている。そして、その下流に第二の粒子を積層する第二の粒子付与装置203、粒子固定装置26が設けられている。
液体付与装置201としては、インクジェット方式で液体を吐出する装置や液体を塗布する装置を用いることができるが、フレキソ版などの有版方法を用いることもできる。なかでも、液体付与装置としては、インクジェット方式で液体を吐出する装置を用いることが好ましい。
インクジェット方式で液体を吐出する装置は、例えば、サーマルタイプ、ピエゾタイプ、静電タイプ、コンティニュアスタイプなど、さまざまな吐出方法の装置を用いることができる。
液体付与装置201が付与する接着剤を設けるための液体としては、第一の粒子部を形成しうる第一の粒子を保持できる材料を含むものであれば、水性であっても油性であってもよい。第一の粒子と反応しない材料を選択するなど適宜選択される。また、液体付与装置201は、複数種の液体によってパターンを形成してもよい。例えば、液体付与装置201は、基材11で反応させて粘着性を高めるような2種の液体を付与してもよい。第一の粒子を付着できる材料としては、アクリル樹脂などの樹脂が挙げられる。
第一の粒子付与装置202は、接着剤が積層された基台11に、第一の粒子を含む粉末を配置する。これにより、基台11上の材料によって第一の粒子が固定される。
第一の粒子付与装置202による粉末の付与手段は、粉末を基台11に向けて吹き付ける手段や、振りかける手段を用いることができる。第一の粒子付与装置202は、基台11に固定されなかった第一の粒子を、振動、遠心や送風、吸引などの手段で除去する手段をさらに備えていてもよい。
粒子固定装置25は、加圧ローラ223c及び223dを有し、加圧ローラ223dは従動で回転している。加圧ローラ223c、223dの少なくとも一方は、表層に弾性層を有するソフトローラを用いることが好ましく、例えば、ステンレス製の芯金の表面にシリコーンゴムやフッ素ゴムの弾性層を設けたソフトローラを用いることができる。また、加圧ローラ223c、223dの少なくとも一方の内部には、不図示の加熱ヒーターが内蔵されていてもよい。
基台11は、ベルト装置により加圧ローラ223c、223d間の加圧部に搬送される。基材11が加圧ローラ223c、223dにより加圧されると、基台上の接着剤の表面に配置された第一の粒子は基台上の接着剤に保持され第一の粒子部が形成される。このとき、上述した加熱ヒーターにより、基台上の接着剤の粒子を再配置しやすくしても構わない。また、基材上の接着剤を加熱するために、粒子固定装置25の上流部に加熱源を設け
ても構わない。加圧ローラによる圧力は上述した範囲が好ましい。
第一の粒子部14が乗っている基台11は、ベルト装置により第二の粒子付与装置203まで搬送される。第二の粒子付与装置203は、第一の粒子部14がある基台11に、第二の粒子を含む粉末を配置する。
次に第二の粒子が付与された基台11は、ベルト装置22により加圧ローラ224c、224d間の加圧部に搬送される。粒子固定装置26は、粒子固定装置25同様、加圧ローラ224c及び224dを有し、加圧ローラ224dは従動で回転している。基材11が加圧ローラ224c、224dにより加圧されると、基台上の第一の粒子部14の上に第二の粒子により第二の粒子部12が形成される。
固体電解質基材製造装置1は、液体付与装置201によって付与された液体の少なくとも一部を蒸発させて、基台11上の材料の量や厚さなどを制御する乾燥装置をさらに有していてもよい。この乾燥装置は、液体付与装置201の下流側に設ければよい。乾燥後基台上の材料は、液体、固形分を含む液体又は固形分のみでも構わない。
加圧ローラ223c、加圧ローラ224cは、基台上の粒子と接触するため、粒子の付着を抑制するために、表面をフッ素等の離型性の良い材料でコーティングするのが好ましい。また、加圧ローラ223c、加圧ローラ224cに付着した粒子を除去するクリーニング機構を設けても構わない。また粒子層を保護材(不図示)で被覆した状態で加圧するのがさらに好ましい。
このとき、使用する保護材は、離型性の良い材料が好ましく、樹脂であればフッ素シート、金属であればニクロム箔などが好ましい。保護材を用いる場合は、粒子固定装置25の下流、且つ第二の粒子付与装置203の上流側に保護材を除去する除去機構(不図示)を設ける。
[固体電解質基材製造装置2]
図4は、固体電解質基材製造装置2の構成を模式的に示す図である。固体電解質基材製造装置2は、固体電解質基材製造装置1と同じく基台11に固体電解質層12を形成する装置であって、基台11を格納供給する格納容器21と、基台11を搬送するベルト装置22と、を有する。また、固体電解質基材製造装置2は、基台11に接着部を設けるための液体を配置する液体付与装置201を有している。ベルト装置には、上流側より液体塗布装置201についで、第一の粒子付与装置202、粒子固定装置301、その下流に第2の粒子付与装置203、粒子固定装置302が設けられている。
粒子固定をする工程がプレスによって固定することが固体電解質基材製造装置1とは異なっており、その他の構成は同様である。またプレスする際の圧力も上述した範囲が好ましい。圧力は、5kPa以上が好ましく、また基台の強度に依るがPETフィルムを使用する際は破損しないよう300kPa以下が好ましい。より好ましくは100~300kPaである。
[そのほかの固体電解質基材製造装置]
図5、図6では、第一の粒子と第二の粒子とで同じものを使用する際の固体電解質基材製造装置を模した図である。それぞれ、同じ粒子を使用するため、粒子付与装置202-2は一つでよい。また図5では加圧ローラで粒子固定し、図6ではプレスによる粒子固定を行う。
また図7、図8では元々基台に接着剤が塗布されているものを利用した固体電解質基材
製造装置である。基台11に接着剤が事前に塗布されているため、基台には保護フィルムが貼ってある。保護フィルム除去機構401にて保護フィルムを取り除き次工程へと移る。
固体電解質基材において、固体電解質粒子による基台表面のカバー率は、60面積%以上であることが好ましく、70面積%以上であることがより好ましく、80面積%以上であることがさらに好ましい。
本開示において、基台表面のカバー率とは、基台表面の全体の面積に対する、固体電解質粒子により被覆された面積の割合(面積%)を示す。固体電解質粒子による基台表面のカバー率は、粒子層が形成されている領域を基材鉛直方向から光学顕微鏡により撮影し、固体電解質粒子により被覆されている領域の面積の割合を画像処理ソフトによって算出することで測定できる。測定方法の詳細は後述する。
カバー率の上限は特に限定されないが、99面積%以下であることが好ましく、98面積%以下であることがより好ましい。例えば、固体電解質粒子による樹脂基材表面のカバー率は、好ましくは60~99面積%、70~99面積%、80~99面積%。60~98面積%、70~98面積%、80~98面積%の範囲である。
カバー率が上記範囲であることで、基台上に緻密な粒子層が形成され、固体電解質層内の粒子の緻密性を向上できる。その結果、イオン伝導性をより向上できる。
<固体電解質層の製造方法>
以下、図9を参照して、固体電解質層の製造方法の一例を詳細に説明する。
固体電解質層の製造方法は、下記の2つの工程(A工程、B工程)を有する。
(A工程)固体電解質基材より、基台を除去し固体電解質一体物を成形するA工程
(B工程)固体電解質一体物を焼結させ固体電解質層を得るB工程
すなわち、基台を除去し、一体物を得る工程と一体物を焼結方法により製造された固体電解質層を固体電解質として用いることができる。
以下、固体電解質層の製造方法の各工程について詳細を説明する。
(固体電解質層の製造方法-A工程)
A工程は、固体電解質基材より固体電解質一体物を成形する工程であり、基台を除去する工程である。なお、第1の粒子部に樹脂粒子を用いた場合は当該樹脂粒子の樹脂成分や、接着剤の樹脂成分も基台とともに除去されることが好ましい。そのため、ここで除去する基台とは、基台も含めた樹脂成分である。基台は加熱により除去することが好ましい。図9は、焼結処理装置の構成を模式的に示す図である。焼結処理装置は、固体電解質基材15を搬送する搬送装置41と、積層体15を加熱する加熱炉42と、を有する。
A工程の前に、固体電解質基材を複数積層してもよい。積層数は、特に限定されず、所望の固体電解質の容量に応じて決定すればよい。
搬送装置41は、作製された固体電解質基材15を受け取って加熱炉42へと搬送する。搬送装置41は、固体電解質基材15を搬送可能な装置であることが好ましい。固体電解質基材15を搬送可能な装置として、例えば、ベルトコンベア、ローラ、ロボットアームなどが挙げられる。
加熱炉42は、固体電解質基材15を加熱する炉である。加熱炉42は、加熱手段421と、加圧手段422と、雰囲気調整手段423と、を有する。加熱炉42としては、セラミックなどの焼成に用いられる焼成炉を用いることができる。加圧手段422は、加熱炉42において加熱されている積層体15を加圧したり、加熱前後の積層体15を加圧したりする。
なお、加圧手段422は、積層体15を加圧する加圧部が気体を通過させやすい多孔質体で形成されていることが好ましい。雰囲気調整手段423は、雰囲気ガス供給手段423a及び減圧手段423bを有し、加熱炉42の処理空間内の雰囲気ガスの調整を行う。
雰囲気ガスとしては、酸化雰囲気(O)、不活性雰囲気(Ar、N等)や還元雰囲気(Ar-H)を用いることができるが、大気下で焼結を行ってもよい。
焼結処理する際に、固体電解質基材中の基台11の熱分解温度以上の温度で加熱することが好ましく、固体電解質基材中の各粒子層の熱分解温度未満の温度で加熱することが好ましい。固体電解質基材を加熱する温度としては、200℃以上1000℃以下であることが好ましく、400℃以上800℃以下であることがさらに好ましい。焼結温度にて30分以上維持することが好ましく、1時間以上維持することがより好ましい。基台を除去可能な時間加熱すればよく、上限は特に制限されないが、好ましくは3時間以下、より好ましくは2時間以下である。
熱分解温度とは、焼結処理装置における加熱の際の雰囲気下で温度を徐々に上げていった場合に、その材料の重量減少が始まる温度のことである。したがって、基台の熱分解温度以上の温度で固体電解質基材を加熱することで、固体電解質基材の基台を分解して除去することができる。
加熱温度は、基台の熱分解温度以上の温度であることが好ましいが、熱分解温度よりもさらに高い温度で加熱することが好ましい。具体的には、焼結処理装置における加熱の際の雰囲気(典型的には空気)下で室温(25℃)から5℃/分の割合で昇温させて熱重量分析を行った場合に、初期質量の70質量%となるときの温度以上の温度で加熱することが好ましい。具体的には、例えば385℃以上であることが好ましい。
また、同様に熱重量分析を行ったときに、初期質量の50質量%となるときの温度以上の温度で加熱することがより好ましく、初期質量量の20質量%となるときの温度以上の温度で加熱することがさらに好ましい。具体的には、例えば400℃以上であることが好ましく、450℃以上であることがより好ましい。これにより、基台の除去に要する時間を短縮したり、基台の除去率を高めたりすることができる。
このように、焼結処理装置が加熱により基台を除去する場合には、固体電解質粒子が、基台よりも高い熱分解温度を有することが好ましい。
固体電解質基材を複数積層する場合、焼結処理装置は、加熱により、固体電解質基材中の基台の少なくとも一部を除去し、積層した上下の固体電解質の層の粒子が接触する部分を設けることが好ましい。したがって、固体電解質基材15中の基台は90質量%以上を消失させることが好ましく、95質量%以上を消失させることがより好ましく、97質量%以上を消失させることがさらに好ましい。その際、基台は燃焼又はガス化して気体として外部に放出されることが好ましい。このとき、熱分解によってガス化した気体は装置の外部に放出することが好ましい。
焼結処理装置は、減圧手段423bによって、放出された気体を加熱炉42の外部に排気することが好ましい。雰囲気ガス供給手段423aなどによって、加熱炉42の内部を酸化雰囲気、すなわち、空気などの酸素ガスを含む雰囲気としておくことで、基台を燃焼させて除去することができる。一方、固体電解質粒子によっては、酸化雰囲気での焼結により分解や組成変化を引き起こす場合がある。このような場合には、不活性雰囲気(Ar、N等)や還元雰囲気(Ar-H)で焼結することが好ましい。
固体電解質基材15から基台が熱分解によってガス化して気体として放出されると、固
体電解質基材中の粒子層が押し上げられて形状が変化してしまうことがある。そのため、加熱炉42において加熱を行う際には、加熱の前又は加熱中に、加圧手段422によって固体電解質基材15を加圧してもよい。
(固体電解質層の製造方法-B工程)
B工程は、基台を除去し得られた固体電解質一体物を焼結することにより、固体電解質粒子同士を焼結し結着させ固体電解質層を作製する工程である。この際固体電解質の種類に応じたそれぞれの焼結温度まで加熱する工程となる。また基材に高温時の熱安定性の高いものを用いる場合、特段影響はないが、熱に対して不安定になるものを用いる場合、B工程前に固体電解質一体物のみにしたほうが良い。基台に樹脂フィルムを用いる場合はA工程にて、熱分解していると考えているため、B工程にそのまま進めることができる。
またB工程の前の基台を除去した後に別途加圧装置で加圧してもよい。具体的な加圧方法は、真空脱気、等方圧加圧や、一般的な油圧プレス機やローラ加圧機により行うことが好ましい。なかでも、真空脱気と等方圧加圧を組み合わせて加圧することが好ましい。
加圧は、5MPaから500MPaで行うことが好ましい。これにより、基台が除去された固体電解質一体物内の空隙が埋まり、立体物の緻密性や強度が向上する。
上述の工程を含む製造方法により、固体電解質層を製造することができる。
このような構成とすることで、固体電解質の抵抗値を低下させることができる。
<二次電池の製造方法>
上記方法により、作製された固体電解質層を用いて、別途集電体又は別手段で成形された正極又は負極を用いて製造することができる。二次電池は少なくとも上述した固体電解質層並びに必要に応じて電極及び集電体を備える。
二次電池は、電極、集電体及び固体電解質層の積層体を有する。これらの積層体を、必要に応じてアルミラミネートフィルムなどで梱包し、成形、加圧することにより二次電池を製造してもよい。すなわち、二次電池の製造方法は、電極、集電体及び固体電解質層を積層する工程を含んでもよい。固体電解質としては、上述の固体電解質層を用いることができる。
また、二次電池の製造方法は、固体電解質層の製造方法により固体電解質層を準備する工程と、電極に隣接する上述した固体電解質層を設ける工程とを含んでもよい。また、電極と、電極に隣接する固体電解質層を一括して設ける工程を含んでもよい。すなわち、電極と固体電解質層とは、別の工程でそれぞれを準備してもよく、同一の工程で一括して準備してもよい。
ここで、電極を成形する別手段とは、公知の手段で、例えば正極材料粒子、負極材料粒子を一軸加圧装置等でペレット成形し、電気炉等で焼結するなどが挙げられる。シートなどを用いてもよい。
製造された各部材を正極集電体、正極、固体電解質層、負極、負極集電体の順で積層した二次電池とすることができる。例えば、これらの積層体をラミネートフィルム内に梱包するラミネート型二次電池や、コインケース内に梱包するコイン型二次電池を製造できる。
正極、固体電解質、負極を構成する各粒子は、焼結時に適正な温度や雰囲気が異なる場合がある。このような材料を取り扱う際には、それぞれの部材である正極、固体電解質、負極を別途製造し、電池として組立てることが好ましい。また、負極としてリチウム金属やインジウムを用いる場合は、負極は金属箔として用い、スパッタ等の真空プロセスによ
り、集電体や電解質に成形されることが好ましい。リチウム金属は還元力が強いため、固体電解質種によっては、分解されやすい。その場合、電極と固体電解質間に緩衝層を設けてもよい。緩衝層としては、ポリマー電解質等を使用することが好ましい。
二次電池は、正極集電体、正極、固体電解質層、負極、負極集電体の2種以上を含む積層体を成形し、立体物として製造することもできる。
例えば、それぞれの基材をそれぞれの粒子層により作製する。つまり、正極集電体基材、正極基材、固体電解質基材、負極基材、負極集電体基材である。それぞれの基材は、複数種の粒子(正極基材の場合は正極活物質粒子と固体電解質粒子)を含んでもよく、単種類の粒子のみを含むものでも構わない。
負極基材は、少なくとも負極活物質粒子を含む粒子層で形成される。集電体基材は、少なくとも導電粒子を含む粒子層で形成される。これらの基材を積層ユニット等より正極集電体基材、正極基材、固体電解質基材、負極基材、負極集電体基材の順で積層した積層体を作製し、基台などの樹脂成分除去及び後処理により二次電池を製造することができる。さらに、集電体基材の両面側に電極基材を積層したバイポーラ型の二次電池を製造することもできる。
以下に、実施例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。以下の実施例において、特に断りのない限り、部数は質量部基準である。
具体的には、図4、図8に示すシステムを用いて、固体電解質基材を作製した。
(実施例1)
実施例1は図4に示すシステムを使用した。基台としては、3μmのポリエステル(PET)製のシート(ルミラー東レ製)を用いた。乾燥後1μmになるように接着剤としてアクリル系粘着剤(T-50、東亞合成株式会社製)を基台に塗布したものを使用した。
また第一の粒子は2μmのポリアクリル樹脂粒子(MV1002日本触媒製)を使用し、第一の粒子部の厚みが5μmになるように塗工した。第一の粒子を塗工したのちのプレスの条件は、250kPaになるようにした。
また第二の粒子はLi1.5Al0.5Ge1.512(以下、LAGPとも表記する)粉末を用いて第二の粒子部の厚み70μmになるように塗工した。第二の粒子を塗工したのちのプレスの条件は、250kPaとして固体電解質基材を得た。
その後、図9に示すシステムを用いて、得られた固体電解質基材から樹脂成分である基台、粘着剤及び樹脂粒子を加熱により除去し固体電解質一体物を作製し、加圧した後に再度焼結し固体電解質層を得た。なお、基台の除去の加熱は、焼結雰囲気はAir、温度(1h維持)は500℃とした。また固体電解質層にするための焼結は850℃で行った。
(実施例2)
基台と接着剤は実施例1と同じものを使用した。第一の粒子と第二の粒子は同じLAGPを用いた。そのため固体電解質基材は図8のシステムを用いて作製した。プレスの条件は、250kPaになるようにした。また、第一の粒子部及び第二の粒子部の合計厚みが表1に記載の値になるようにした。そのほかの条件は実施例1と同じにした。
(実施例3)
基台と接着剤は実施例1と同じものを使用した。第一の粒子と第二の粒子はLi5.9Yb0.81La0.09Zr0.1(BO(キヤノン株式会社製。以下、LYb
BOとも表記する)を用いた。そのほかの条件は実施例2と同じにした。基台除去の条件等は表1に示す。
(実施例4)
基台と接着剤は実施例1と同じものを使用した。第一の粒子と第二の粒子はLiBO(以下、LBOとも表記する)を用いた。そのほかの条件は実施例2と同じにした。基台除去の条件等は表1に示す。
(実施例5)
基台と接着剤は実施例1と同じものを使用した。第一の粒子と第二の粒子はLiLaZr13(以下、LLZとも表記する)を用いた。そのほかの条件は実施例2と同じにした。基台除去の条件等は表1に示す。
(実施例6)
基台と接着剤は実施例1と同じものを使用した。第一の粒子と第二の粒子はLYbBOを用いた。実施例3とは異なり第一の粒子部及び第二の粒子部の合計厚みが30μmになるように調整した。そのほかの条件は実施例2と同じにした。基台除去の条件等は表1に示す。
(比較例1)
基台と接着剤は実施例1と同じものを使用した。第一の粒子と第二の粒子はLAGPを用いた。粒子部の合計厚み5μmになるように調整した。そのほかの条件は実施例2と同じにした。基台除去の条件等は表1に示す。
比較例1では、粒子部が薄いため、第二の粒子部が形成されなかった。
(比較例2)
基台と接着剤は実施例1と同じものを使用した。第一の粒子と第二の粒子はLYbBOを用いた。粒子部の合計厚み5μmになるように調整した。そのほかの条件は実施例2と同じにした。基台除去の条件等は表1に示す。
比較例2では、粒子部が薄いため、第二の粒子部が形成されなかった。
(比較例3)
基台と接着剤を使用せず、LAGPのみで粒子部の合計厚み70μmになるように調整し固体電解質基材を得た。プレスの条件は、12000kPaになるようにした。そのほかは実施例2と同様にした。
(比較例4)
基台と接着剤を使用せず、LYbBOのみで粒子部の合計厚み70μmになるように調整した。プレスの条件は、12000kPaになるようにした。そのほかは実施例3と同様にした。
(比較例5)
基台は実施例2と同じものを使用したが、接着剤は使用しなかった。粒子はLAGPを用いた。プレスの条件は、250kPaになるようにした。そのほかの条件は実施例2と同じにした。したがって、比較例5では、第一の粒子部が形成されず、LAGPによる圧粉体のみが基台に形成された。
(比較例6)
基台及び接着剤は実施例2と同じものを使用した。粒子はLAGPを用いた。第二の粒子は使用せず、第一の粒子部が分散した接着剤の厚みが70μmになるように、250k
Paでプレスした。そのほかの条件は実施例2と同じにした。したがって、比較例6では、第二の粒子部が形成されなかった。
(実施例7)
基台と接着剤は実施例1と同じものを使用した。粒子はLYbBOを用いた。第一の粒子部及び第二の粒子部の合計厚み150μmになるように調整した。基台除去の条件等は表1に示す。そのほかの条件は実施例2と同じにした。
(比較例7)
基台と接着剤を使用せずに、第一の粒子と第二の粒子はLYbBOを用いた。粒子部の合計厚み150μmになるように調整し固体電解質基材を得た。焼結などの条件等は表1に示す。プレスの条件は、12000kPaになるようにした。そのほかは実施例3と同様にした。
Figure 2025041222000002

厚みに関しては、図8のシステムを用いて作製した例は、合計の厚みのみ記載する。
表2に実施例、比較例、参考例の評価結果を示す。また評価方法について説明する。
・取扱性
基台除去前(焼成前)で得られた平板形状の固体電解質基材(10mm角)の真ん中をピンセットでつかみ亀裂が入るかどうかで評価を行った。亀裂の入らないものをAとし、亀裂が入らないが、そりが出たものをBとし、亀裂の入ったものをCとした。
・抵抗値の測定
基台除去後、焼結で得られた平板形状の焼結体の上下面に、(株)真空デバイス製マグネトロンスパッタ装置MSP-10を用いて、Φ3で金の電極を成膜し、交流インピーダンス測定を行うための試料とした。測定にはSolartronAnalytical社製のポテンショ/ガルバノスタットSI1287A及び周波数応答アナライザー1255
Bを使用した。
測定条件は、室温、周波数1MHz~0.1Hzとした。抵抗値は、インピーダンス測定で得られた複素インピーダンスプロットから算出した。Z並列回路で求めた抵抗値(Ω)10000以下をA、抵抗値10000を超えるものをB、リークし測定できなかったものをCとした。また亀裂の入ったものについては測定できないためCとした。
・第一の粒子層と第二の粒子層の面積割合の差
BIB-SEMの撮影と画像処理により求めた。
<BIB-SEMの撮影方法>
固体電解質基材中の面積割合の判定においては、BIB-SEM画像を用いた。以下にBIB-SEMの撮影条件について説明する。
基盤(Al箔)上に作製した固体電解質基材を真空包装及び等方圧加圧したサンプルを準備した。サンプルをワイヤーソー(DWS3400/ワイヤー径170μm・ダイヤモンド径30μm)で基台、第1の粒子部及び第二の粒子部の積層方向に切断し、切断面に対してArによるブロードイオンビームで断面加工(JEOL製SM-09010 Cross Section Polisher)した。断面加工の条件は、電圧6kV、電流150~200mAとした。BIB-SEM画像として、積層方向の断面を得て、断面観察を行う。
断面部を電子顕微鏡(ULTRA55)により以下の条件で撮影した。撮影した画像の例(実施例2)を図10A及び10Bに示す。
検出器:ESB(反射電子像)
観察条件:加速電圧3kV
倍率:1000倍
フィルター:ESBフィルターに1500Vのバイアス印加
次に、SEM―EDX(Bruker社製 XFlash Detector 630M)により、基台上の各粒子の元素、組成分析を行い、接着剤成分と、固体電解質粒子とを識別した。
基台、接着剤成分及び固体電解質粒子の識別は、具体的には、基台、接着剤成分をX線回折(XRD)等で分析し、基台、接着剤成分を構成する物質の同定を行う。その後、固体電解質粒子に含まれる特有の元素をそれぞれSEM―EDXで検出し、識別する。
なお、第一の粒子部と第二の粒子部は以下のようにして分ける。上述した通り、接着剤によって保持されている粒子の最大高さまでの位置を第一の粒子部とする。したがって、SEM―EDXにより、接着剤に含まれる特有の元素、具体的には炭素C成分を観測することにより、接着剤の位置を確認する。そして、接着剤によって保持されている粒子を選択し、これらの最大高さまでの位置を第一の粒子部とする。さらに、第一の粒子部の上の接着剤に接していない粒子の群を第二の粒子部とする。
<単位深さあたりの固体電解質粒子の割合の算出方法>
上述の条件により撮影したBIB-SEM画像から、固体電解質粒子の占める面積割合を検出した。
はじめにBIB-SEM画像を平均明度100、標準偏差±30となるように正規化した。基台上の固体電解質粒子をカウントするために、上記正規化した画像から基台上の粒子層のみを表す画像を、画像中の全粒子を含むように切り出す。切り出した画像の例を、図10Aに示す。
切り出した画像を、明度70を閾値として2値化した画像を得た。ノイズ除去の目的で、白画素で囲まれた領域を白で塗りつぶした後、モルフォロジー変換のオープニング処理
をカーネルサイズ3×3画素にて行い、ノイズ除去後の画像を得た。ノイズ除去後の画像の例を図10Bに示す。
続いて、上記で得られた画像図10Bにおける各縦列の白画素の最上部の位置と最下部の位置をそれぞれ求め、記録する。各縦列の白画素の最上部の位置は固体電解質層の最上面の位置を示す値であり、各縦列の白画素の最下部の位置は固体電解質層の最下面の位置を示す値である。またSEM画像より固体電解質層の厚みは70μmと分かっており、厚みに対し5μm刻みで固体電解質が占める面積割合を計算した。
具体的な計算方法は、図10Bに示されるように、横300μm、縦70μmの固体電解質層において、横300μm、縦5μm刻みで、白部(粒子部)の面積割合を算出した。なお、d1及びd2は、横300μm、縦5μm刻みで測定した面積割合の平均値を採用する。
その結果が図11になる。これより、第一の粒子部と第二の粒子部の面積割合の差を求めることができる。なお、図10Bの70μmの位置(下から5μm)が第一の粒子部であり、その他が第二の粒子部である。また、図11の縦列の面積割合の値に100を乗じた数値がd1及びd2となる面積%の数値になる。図11ではd1は84%であり、d2は88%であり、面積割合の差(第二の粒子部-第一の粒子部)は4%であった。
Figure 2025041222000003

面積割合の差は、d2-d1を示す。
(実施例8)
実施例2で作製した固体電解質層を用いて、二次電池を作製した。特開2019-137060に基づきLCOとLAGPを使用した正極電極を作製した。また負極は、インジウム箔(厚み50μm)を用いた。正極集電体として、アルミニウム箔(厚み20μm)
を用いた。また、負極集電体として、銅箔(厚み20μm)を用いた。
上述の材料を、正極集電体、正極、固体電解質層、負極、負極集電体の順で積層し、予め集電体に溶接した取出し電極用のタブリードをラミネート外部に配置するように、アルミラミネートフィルム内に梱包した。そして、真空包装機によりラミネートセル型に成形し、等方圧加圧装置で加圧(196MPa)して全固体二次電池を作製した。室温で電池の駆動できることを確認した。
(実施例9)
実施例3で作製した固体電解質層を用いて、二次電池を作製した。特開2019-137060に基づきLCOとLYbBOを使用した正極電極を作製した。そのほかは実施例7と同様に全固体二次電池を作製し、室温で電池の駆動できることを確認した。
本開示は以下の構成又は方法に関する。
(構成1)
固体電解質の製造に用いられる固体電解質基材であって、
基台と、
接着剤によって前記基台に弾性保持された第一の粒子部と、
前記第一の粒子部に対して積層して保持された、固体電解質粒子の圧粉体を含む第二の粒子部と、
を有する固体電解質基材。
(構成2)
前記固体電解質粒子が酸化物系の固体電解質粒子を含有する、構成1に記載の固体電解質基材。
(構成3)
前記第一の粒子部及び前記第二の粒子部の合計の厚みが100μm未満である、構成1又は2に記載の固体電解質基材。
(構成4)
前記第一の粒子部が固体電解質粒子を含む、構成1~3のいずれかに記載の固体電解質基材。
(構成5)
走査型電子顕微鏡による前記固体電解質基材の断面観察において、
前記第一の粒子部の面積割合(%)をd1とし、前記第二の粒子部の面積割合(%)をd2としたとき、d1とd2とが異なる、構成1~4のいずれかに記載の固体電解質基材。
(構成6)
前記d1及び前記d2が、d1<d2を満たす、構成5に記載の固体電解質基材。
(構成7)
前記d1及び前記d2の差分が、2%以上である、構成5又は6に記載の固体電解質基材。
(構成8)
前記接着剤は粘着性を有する、構成1~7のいずれかに記載の固体電解質基材。
(構成9)
前記接着剤の厚みが0.5~5μmである、構成1~8のいずれかに記載の固体電解質基材。
(構成10)
固体電解質の製造に用いられる固体電解質基材であって、
基台と、
該基台上の接着剤の層と、
該接着剤に分散して保持された第一の粒子部と、
該第一の粒子部に対して積層して保持された、固体電解質粒子の圧粉体を含む第二の
粒子部と、
を有する固体電解質基材。
(構成11)
構成1~10のいずれかに記載の固体電解質基材から前記基台の少なくとも一部を除去した固体電解質。
(構成12)
固体電解質と前記固体電解質に配された電極と、を備えた二次電池であって、
該固体電解質は構成11に記載の固体電解質である、二次電池。
(方法13)
基台、接着剤、第一の粒子部及び第二の粒子部がこの順に積層された固体電解質基材の製造方法であって、
第二の粒子部が固体電解質粒子を含み、
前記製造方法は、
前記接着剤を備えた前記基台を準備する準備工程と、
前記接着剤の表面に第一の粒子を配置する第1工程と、
前記第一の粒子に対して圧力をかけ前記第一の粒子部を作製する第2工程と、
前記第一の粒子部の表面に第二の粒子を配置する第3工程と、
前記第二の粒子に対して圧力をかけ前記第二の粒子部を作製し前記固体電解質基材を得る第4工程と、
を有する、固体電解質基材の製造方法。
(方法14)
基台、接着剤、粒子部がこの順に積層された固体電解質基材の製造方法であって、
前記接着剤を備えた前記基台を準備する工程と、
前記接着剤の表面に固体電解質粒子を配置する工程と、
前記固体電解質粒子に対して圧力をかけ、前記粒子部を作製し前記固体電解質基材を得る工程と、
を有する固体電解質基材の製造方法。
(方法15)
前記接着剤が粘着性を有する、方法13又は14に記載の固体電解質基材の製造方法。

Claims (15)

  1. 固体電解質の製造に用いられる固体電解質基材であって、
    基台と、
    接着剤によって前記基台に弾性保持された第一の粒子部と、
    前記第一の粒子部に対して積層して保持された、固体電解質粒子の圧粉体を含む第二の粒子部と、
    を有する固体電解質基材。
  2. 前記固体電解質粒子が酸化物系の固体電解質粒子を含有する、請求項1に記載の固体電解質基材。
  3. 前記第一の粒子部及び前記第二の粒子部の合計の厚みが100μm未満である、請求項1に記載の固体電解質基材。
  4. 前記第一の粒子部が固体電解質粒子を含む、請求項1に記載の固体電解質基材。
  5. 走査型電子顕微鏡による前記固体電解質基材の断面観察において、
    前記第一の粒子部の面積割合(%)をd1とし、前記第二の粒子部の面積割合(%)をd2としたとき、d1とd2とが異なる、請求項1に記載の固体電解質基材。
  6. 前記d1及び前記d2が、d1<d2を満たす、請求項5に記載の固体電解質基材。
  7. 前記d1及び前記d2の差分が、2%以上である、請求項5に記載の固体電解質基材。
  8. 前記接着剤は粘着性を有する、請求項1に記載の固体電解質基材。
  9. 前記接着剤の厚みが0.5~5μmである、請求項1に記載の固体電解質基材。
  10. 固体電解質の製造に用いられる固体電解質基材であって、
    基台と、
    該基台上の接着剤の層と、
    該接着剤に分散して保持された第一の粒子部と、
    該第一の粒子部に対して積層して保持された、固体電解質粒子の圧粉体を含む第二の粒子部と、
    を有する固体電解質基材。
  11. 請求項1~10のいずれか一項に記載の固体電解質基材から前記基台の少なくとも一部を除去した固体電解質。
  12. 固体電解質と前記固体電解質に配された電極と、を備えた二次電池であって、
    該固体電解質は請求項11に記載の固体電解質である、二次電池。
  13. 基台、接着剤、第一の粒子部及び第二の粒子部がこの順に積層された固体電解質基材の製造方法であって、
    第二の粒子部が固体電解質粒子を含み、
    前記製造方法は、
    前記接着剤を備えた前記基台を準備する準備工程と、
    前記接着剤の表面に第一の粒子を配置する第1工程と、
    前記第一の粒子に対して圧力をかけ前記第一の粒子部を作製する第2工程と、
    前記第一の粒子部の表面に第二の粒子を配置する第3工程と、
    前記第二の粒子に対して圧力をかけ前記第二の粒子部を作製し前記固体電解質基材を得る第4工程と、
    を有する、固体電解質基材の製造方法。
  14. 基台、接着剤、粒子部がこの順に積層された固体電解質基材の製造方法であって、
    前記接着剤を備えた前記基台を準備する工程と、
    前記接着剤の表面に固体電解質粒子を配置する工程と、
    前記固体電解質粒子に対して圧力をかけ、前記粒子部を作製し前記固体電解質基材を得る工程と、
    を有する固体電解質基材の製造方法。
  15. 前記接着剤が粘着性を有する、請求項13又は14に記載の固体電解質基材の製造方法。
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