JP2024519029A - Pd-1遺伝子編集された腫瘍浸潤リンパ球及び免疫療法におけるその使用 - Google Patents

Pd-1遺伝子編集された腫瘍浸潤リンパ球及び免疫療法におけるその使用 Download PDF

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Abstract

内因性PD-1の発現をサイレンシングまたは減少させるように遺伝子修飾されたTILが、本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、対象のTILは、PD-1発現のために選択されたTIL集団(すなわち、PD-1濃縮TIL集団)を遺伝子操作することによって産生される。そのような遺伝子修飾されたTILを産生するための拡張方法、及びかかるTILを使用する治療方法もまた、本明細書に提供される。【選択図】なし

Description

I.背景技術
腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の養子移入を使用した巨大な難治性がんの治療は、予後不良の患者の治療に対する強力なアプローチとなる。Gattinoni,et al.,Nat.Rev.Immunol.2006,6,383-393。免疫療法を成功させるには多数のTILが必要であり、商品化には堅牢かつ信頼性の高いプロセスが必要である。これは、細胞拡張に関する技術、物流、及び規制上の問題のために達成することが困難であった。IL-2系TIL拡張とそれに続く「急速な拡張プロセス」(REP)は、その速度及び効率のためにTIL拡張の好ましい方法になっている。Dudley,et al.,Science2002,298,850-54、Dudley,et al.,J.Clin.Oncol.2005,23,2346-57、Dudley,et al.,J.Clin.Oncol.2008,26,5233-39、Riddell,et al.,Science 1992,257,238-41、Dudley,et al.,J.Immunother.2003,26,332-42。REPは、フィーダー細胞としての、多くの場合、複数のドナーに由来する照射された同種異系末梢血単核細胞(PBMC、単核細胞(MNC)としても知られる)の大過剰(例えば、200倍)、ならびに抗CD3抗体(OKT3)及び高用量のIL-2を必要とするが、14日間にわたってTILの1,000倍の拡張をもたらし得る。Dudley,et al.,J.Immunother.2003,26,332-42。REP手順を受けたTILは、黒色腫を有する患者の宿主免疫抑制に続いて、養子細胞療法を成功させた。現在の注入受容パラメータは、TILの組成(例えば、CD28、CD8、またはCD4陽性)の読み取り値、ならびにREP製品の倍率拡張及び生存率に依存している。
現在のTILの製造プロセスは、長さ、コスト、滅菌性の懸念、及び本明細書に記載される他の要因により制限されているため、かかるプロセスを商品化するための可能性は厳しく制限されている。例えば、TILの特徴付けが行われているが、TILは、抑制性受容体プログラム化細胞死1(PD-1、CD279としても知られている)を含む様々な受容体を発現することが示されており(Gros,A.,et al.,Clin Invest.124(5):2246-2259(2014))、治療的TIL集団の開発におけるこの情報の有用性は、まだ完全には認識されていない。複数の臨床センターでヒト患者に使用するための商業規模の製造及び規制当局の承認に適したTIL製造プロセス及びかかるプロセスに基づく治療法を提供することが緊急に必要である。本発明は、増強された腫瘍特異的致死能力(例えば、増強された細胞傷害性)を有するTILを取得するために、PD-1発現に基づいてTILを事前選択するための方法を提供することにより、この必要性を満たす。
II.発明の概要
内因性PD-1の発現をサイレンシングまたは減少させるように遺伝子修飾されたTILが、本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、対象のTILは、PD-1発現のために選択されたTIL集団(すなわち、PD-1濃縮TIL集団)を遺伝子操作することによって産生される。PD-1を発現するTILは、増強された抗腫瘍活性を有すると考えられる。しかしながら、PD-1は、免疫抑制性であることが知られている。そのような遺伝子修飾されたTILを産生するための拡張方法、及びかかるTILを使用する治療方法もまた、本明細書に提供される。
一態様では、本明細書で提供されるのは、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の集団を投与することを含む、がんの治療を必要とする患者または対象においてそれを行う方法であり、この方法は、(a)対象または患者における腫瘍から切除された腫瘍試料から取得された複数の腫瘍断片中の第1のTIL集団を取得及び/または受容するステップと、(b)(a)における第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得するステップと、(c)PD-1濃縮TIL集団を閉鎖系に付加するステップと、(d)IL-2を補充した第1の細胞培養培地中でPD-1濃縮TIL集団を培養することによって第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生するステップであって、第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、第1の拡張が、約3~14日間行われて、第2のTIL集団を取得し、ステップ(c)からステップ(d)への移行が、系を開くことなく起こる、第2のTIL集団を産生するステップと、(e)IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第2の細胞培養培地中で第2のTIL集団を培養することによって第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生するステップであって、第2の拡張が、約7~14日間行われて、第3のTIL集団を取得し、第3のTIL集団が、治療的TIL集団であり、第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、ステップ(d)からステップ(e)への移行が、系を開くことなく起こる、第3のTIL集団を産生するステップと、(f)ステップ(e)から取得された治療的TIL集団を採取するステップであって、ステップ(e)からステップ(f)への移行が、系を開くことなく起こる、採取するステップと、(g)ステップ(f)からの採取された治療的TIL集団を注入バッグへ移すステップであって、ステップ(f)から(g)への移行が、系を開くことなく起こる、移すステップと、(h)凍結保存プロセスを使用して、注入バッグを凍結保存するステップと、(i)治療上有効な投与量の治療的TIL集団を、ステップ(h)における注入バッグから対象に投与するステップと、(j)投与された治療的TIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、PD-1陽性TILを選択すること(b)の後、及び投与すること(i)の前の任意の時点で、PD-1濃縮TIL集団、第2のTIL集団及び/または第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む。
別の態様では、本明細書で提供されるのは、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の集団を投与することを含む、がんの治療を必要とする患者または対象においてそれを行う方法であって、この方法は、(a)患者または対象における腫瘍から切除された腫瘍試料を酵素消化培地中で消化することによって産生された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得するステップと、(b)PD-1濃縮TIL集団を、IL-2を補充した第1の細胞培養培地中で培養することによって第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生するステップであって、第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、第1の拡張が、約3~14日間行われて、第2のTIL集団を取得する、第2のTIL集団を産生するステップと、(c)第2のTIL集団を、IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第2の細胞培養培地中で培養することによって第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生するステップであって、第2の拡張が、約7~14日間行われ、第3のTIL集団を取得し、第3のTIL集団が、治療的TIL集団であり、第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、ステップ(b)からステップ(c)への移行が、系を開くことなく起こる、第3のTIL集団を産生するステップと、(d)ステップ(c)から取得された治療的TIL集団を採取するステップであって、ステップ(c)からステップ(d)への移行が、系を開くことなく起こる、採取するステップと、(e)ステップ(d)からの採取された治療的TIL集団を注入バッグに移すステップであって、ステップ(d)からステップ(e)への移行が、系を開くことなく起こる、移すステップと、(f)凍結保存プロセスを使用して、注入バッグを凍結保存するステップと、(g)治療上有効な投与量の治療的TIL集団を、ステップ(f)の注入バッグから対象に投与するステップと、(h)投与された治療的TIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、PD-1陽性TILを選択すること(a)の後、及び投与すること(g)の前の任意の時点で、PD-1濃縮TIL集団、第2のTIL集団及び/または第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む。いくつかの実施形態では、ステップ(a)は、患者または対象における腫瘍から切除された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片を酵素消化培地中で消化することによって産生された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得することを含む。
一態様では、本明細書で提供されるのは、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の集団を投与することを含む、がんの治療を必要とする患者または対象においてそれを行う方法であり、この方法は、(a)患者または対象における腫瘍から切除された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片中の第1のTIL集団を取得するステップと、(b)(a)における第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得するステップと、(c)PD-1濃縮TIL集団を閉鎖系に付加するステップと、(d)IL-2を補充した第1の細胞培養培地中でPD-1濃縮TIL集団を培養することによって第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生するステップであって、第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、第1の拡張が、約3~11日間行われて、第2のTIL集団を取得し、ステップ(c)からステップ(d)への移行が、系を開くことなく起こる、第2のTIL集団を産生するステップと、(e)IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第2の細胞培養培地中で第2のTIL集団を培養することによって第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生するステップであって、第2の拡張が、約7~11日間行われて、第3のTIL集団を取得し、第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、ステップ(d)からステップ(e)への移行が、系を開くことなく起こる、第3のTIL集団を産生するステップと、(f)ステップ(e)から取得された第3のTIL集団を採取するステップであって、ステップ(e)からステップ(f)への移行が、系を開くことなく起こる、採取するステップと、(g)ステップ(f)からの採取された第3のTIL集団を注入バッグへ移すステップであって、ステップ(f)から(g)への移行が、系を開くことなく起こる、移すステップと、(h)凍結保存プロセスを使用して、注入バッグを凍結保存するステップと、(i)治療上有効な投与量の第3のTIL集団を、ステップ(h)における注入バッグから対象に投与するステップと、(j)投与された第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含むように、PD-1陽性TILを選択すること(b)の後、及び投与すること(i)の前の任意の時点で、PD-1濃縮TIL集団、第2のTIL集団及び/または第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む。
一態様では、本明細書で提供されるのは、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の集団を投与することを含む、がんの治療を必要とする患者または対象においてそれを行う方法であり、この方法は、(a)患者または対象における腫瘍から切除された腫瘍試料を酵素消化培地中で消化することによって産生された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得するステップと、(b)PD-1濃縮TIL集団を、IL-2を補充した第1の細胞培養培地中で培養することによって第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生するステップであって、第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、第1の拡張が、約3~11日間行われて、第2のTIL集団を取得する、第2のTIL集団を産生するステップと、(c)第2のTIL集団を、IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第2の細胞培養培地中で培養することによって第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生するステップであって、第2の拡張が、約7~11日間行われ、第3のTIL集団を取得し、第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、ステップ(b)からステップ(c)への移行が、系を開くことなく起こる、第3のTIL集団を産生するステップと、(d)ステップ(c)から取得された第3のTIL集団を採取するステップであって、ステップ(c)からステップ(d)への移行が、系を開くことなく起こる、採取するステップと、(e)ステップ(d)からの採取された第3のTIL集団を注入バッグに移すステップであって、ステップ(d)からステップ(e)への移行が、系を開くことなく起こる、移すステップと、(f)凍結保存プロセスを使用して、注入バッグを凍結保存するステップと、(g)治療上有効な投与量の第3のTIL集団を、ステップ(f)の注入バッグから対象に投与するステップと、(h)投与された第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含むように、PD-1陽性TILを選択すること(a)の後、及び投与すること(g)の前の任意の時点で、PD-1濃縮TIL集団、第2のTIL集団及び/または第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(a)は、患者または対象における腫瘍から切除された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片を酵素消化培地中で消化することによって産生された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得することを含む。
別の態様では、本明細書で提供されるのは、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の集団を投与することを含む、がんの治療を必要とする患者または対象においてそれを行う方法であって、この方法は、(a)外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または患者もしくは対象から腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得された腫瘍試料中の第1のTIL集団を取得及び/または受容するステップと、(b)(a)における第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得するステップと、(c)PD-1濃縮TIL集団を閉鎖系に付加するステップと、(d)IL-2を補充した第1の細胞培養培地中でPD-1濃縮TIL集団を培養することによって第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生するステップであって、第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、第1の拡張が、約3~11日間行われて、第2のTIL集団を取得し、ステップ(c)からステップ(d)への移行が、系を開くことなく起こる、第2のTIL集団を産生するステップと、(e)IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第2の細胞培養培地中で第2のTIL集団を培養することによって第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生するステップであって、第2の拡張が、約7~11日間行われて、第3のTIL集団を取得し、第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、ステップ(d)からステップ(e)への移行が、系を開くことなく起こる、第3のTIL集団を産生するステップと、(f)ステップ(e)から取得された第3のTIL集団を採取するステップであって、ステップ(e)からステップ(f)への移行が、系を開くことなく起こる、採取するステップと、(g)ステップ(f)からの採取された第3のTIL集団を注入バッグへ移すステップであって、ステップ(e)から(f)への移行が、系を開くことなく起こる、移すステップと、(h)凍結保存プロセスを使用して、注入バッグを凍結保存するステップと、(i)治療上有効な投与量の第3のTIL集団を、ステップ(h)における注入バッグから対象に投与するステップと、(j)投与された第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、PD-1陽性TILを選択すること(b)の後、及び投与すること(i)の前の任意の時点で、PD-1濃縮TIL集団、第2のTIL集団及び/または第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む。
一態様では、本明細書で提供されるのは、修飾された腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の集団を投与することを含む、がんの治療を必要とする患者または対象においてそれを行う方法であり、この方法は、(a)対象または患者における腫瘍(腫瘍は第1のTIL集団を含む)から、任意選択で外科的切除、針生検、コア生検、小生検、またはがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から腫瘍試料を切除するステップと、(b)腫瘍試料を複数の腫瘍断片に処理するステップと、(c)複数の腫瘍断片を酵素消化培地中で酵素的に消化して、第1のTIL集団を取得するステップと、(d)(c)における第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得するステップと、(e)PD-1濃縮TIL集団を閉鎖系付加にするステップと、(f)IL-2を補充した第1の細胞培養培地中でPD-1濃縮TIL集団を培養することによって第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生するステップであって、第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、第1の拡張が、約3~11日間行われて、第2のTIL集団を取得し、ステップ(e)からステップ(f)への移行が、系を開くことなく起こる、第2のTIL集団を産生するステップと、(g)IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第2の細胞培養培地中で第2のTIL集団を培養することによって第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生するステップであって、第2の拡張が、約7~11日間行われて、第3のTIL集団を取得し、第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、ステップ(f)からステップ(g)への移行が、系を開くことなく起こる、第3のTIL集団を産生するステップと、(h)ステップ(g)から取得された第3のTIL集団を採取するステップであって、ステップ(g)からステップ(h)への移行が、系を開くことなく起こる、採取するステップと、(i)ステップ(h)からの採取された第3のTIL集団を注入バッグへ移すステップであって、ステップ(h)から(i)への移行が、系を開くことなく起こる、移すステップと、(j)凍結保存プロセスを使用して、注入バッグを凍結保存するステップと、(k)治療上有効な投与量の第3のTIL集団を、ステップ(j)における注入バッグからがんを有する対象または患者に投与するステップと、(k)投与された第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、PD-1陽性TILを選択すること(d)の後、及び投与すること(i)の前の任意の時点で、PD-1濃縮TIL集団、第2のTIL集団及び/または第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む。
一態様では、本明細書で提供されるのは、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の集団を投与することを含む、がんの治療を必要とする患者または対象においてそれを行う方法であり、この方法は、(a)外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または患者もしくは対象におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得または受容された腫瘍試料を酵素消化培地中で消化することによって調製された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を産生するステップと、(b)PD-1濃縮TIL集団を、IL-2を補充した第1の細胞培養培地中で培養することによって第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生するステップであって、第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、第1の拡張が、約3~11日間行われて、第2のTIL集団を取得する、第2のTIL集団を産生するステップと、(c)第2のTIL集団を、IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第2の細胞培養培地中で培養することによって第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生するステップであって、第2の拡張が、約7~11日間行われ、第3のTIL集団を取得し、第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、ステップ(b)からステップ(c)への移行が、系を開くことなく起こる、第3のTIL集団を産生するステップと、(d)ステップ(c)から取得された第3のTIL集団を採取するステップであって、ステップ(c)からステップ(d)への移行が、系を開くことなく起こる、採取するステップと、(e)ステップ(d)からの採取された第3のTIL集団を注入バッグに移すステップであって、ステップ(d)からステップ(e)への移行が、系を開くことなく起こる、移すステップと、(f)凍結保存プロセスを使用して、注入バッグを凍結保存するステップと、(g)治療上有効な投与量の第3のTIL集団を、ステップ(f)の注入バッグから対象に投与するステップと、(h)投与された第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、PD-1陽性TILを選択することの後、及び投与すること(g)の前の任意の時点で、PD-1濃縮TIL集団、第2のTIL集団及び/または第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(a)は、外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または患者もしくは対象におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得または受容された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片を酵素消化培地中で酵素的に消化することによって調製された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を産生することを含む。
一態様では、本明細書で提供されるのは、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の集団を投与することを含む、がんの治療を必要とする患者または対象においてそれを行う方法であり、この方法は、(a)外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または対象もしくは患者から腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得された腫瘍試料中の第1のTIL集団を取得及び/または受容するステップと、(b)(a)における第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得するステップと、(c)第1の細胞培養培地中でPD-1濃縮TIL集団の初期拡張(またはプライミングによる第1の拡張)を行って、第2のTIL集団を取得するステップであって、第1の細胞培養培地が、IL-2、任意選択でOKT-3(抗CD3抗体)、及び任意選択で抗原提示細胞(APC)で補充されており、プライミングによる第1の拡張が、1~8日の期間にわたって起こる、第2のTIL集団を取得するステップと、(d)第2の細胞培養培地中で第2のTIL集団の急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を取得するステップであって、第2の細胞培養培地が、IL-2、OKT-3(抗CD3抗体)、及びAPCで補充されており、急速拡張が、14日以内の期間にわたって行われ、任意選択で、急速な第2の拡張が、急速な第2の拡張の開始後、1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、または10日間続行することができる、第3のTIL集団を取得するステップと、(e)第3のTIL集団を採取するステップと、(f)治療上有効な投与量の第3のTIL集団を、がんを有する対象または患者に投与するステップと、(g)投与された第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、PD-1陽性TILを選択すること(b)の後、及び投与すること(f)の前の任意の時点で、PD-1濃縮TIL集団、第2のTIL集団及び/または第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む。
別の態様では、本明細書で提供されるのは、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の集団を投与することを含む、がんの治療を必要とする患者または対象においてそれを行う方法であって、この方法は、(a)対象または患者におけるがんから、任意選択で外科的切除、針生検、コア生検、小生検、またはがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から腫瘍試料(腫瘍試料は第1のTIL集団を含む)を取得するステップと、(b)腫瘍を複数の腫瘍断片に断片化するステップと、(c)複数の腫瘍断片の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得するステップと、(d)第1の細胞培養培地中でPD-1濃縮TIL集団の初期拡張(またはプライミングによる第1の拡張)を行って、第2のTIL集団を取得するステップであって、第1の細胞培養培地が、IL-2、任意選択でOKT-3(抗CD3抗体)、及び任意選択で抗原提示細胞(APC)で補充されており、プライミングによる第1の拡張が、1~8日の期間にわたって起こる、第2のTIL集団を取得するステップと、(e)第2の細胞培養培地中で第2のTIL集団の急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を取得するステップであって、第2の細胞培養培地が、IL-2、OKT-3(抗CD3抗体)、及びAPCで補充されており、急速拡張が、14日以内の期間にわたって行われ、任意選択で、急速な第2の拡張が、急速な第2の拡張の開始後、1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、または10日間続行することができる、第3のTIL集団を取得するステップと、(f)第3のTIL集団を採取するステップと、(g)治療上有効な投与量の第3のTIL集団を、がんを有する対象または患者に投与するステップと、(h)投与された第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、PD-1陽性TILを選択すること(c)の後、及び投与すること(g)の前の任意の時点で、PD-1濃縮TIL集団、第2のTIL集団及び/または第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む。
別の態様では、本明細書で提供されるのは、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の集団を投与することを含む、がんの治療を必要とする患者または対象においてそれを行う方法であって、この方法は、(a)外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または患者または対象におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得または受容された腫瘍試料を酵素消化培地中で消化することによって調製された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を産生するステップと、(b)第1の細胞培養培地中でPD-1濃縮TIL集団の初期拡張(またはプライミングによる第1の拡張)を行って、第2のTIL集団を取得するステップであって、第1の細胞培養培地が、IL-2、任意選択でOKT-3(抗CD3抗体)、及び任意選択で抗原提示細胞(APC)で補充されており、プライミングによる第1の拡張が、1~8日の期間にわたって起こる、第2のTIL集団を取得するステップと、(c)第2の細胞培養培地中で第2のTIL集団の急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を取得するステップであって、第2の細胞培養培地が、IL-2、OKT-3(抗CD3抗体)、及びAPCで補充されており、急速拡張が、14日以内の期間にわたって行われ、任意選択で、急速な第2の拡張が、急速な第2の拡張の開始後、1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、または10日間続行することができる、第3のTIL集団を取得するステップと、(d)第3のTIL集団を採取するステップと、(e)治療上有効な投与量の第3のTIL集団を、がんを有する対象または患者に投与するステップと、(f)投与された第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、PD-1陽性TILを選択すること(a)の後、及び投与すること(e)の前の任意の時点で、PD-1濃縮TIL集団、第2のTIL集団及び/または第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む。いくつかの実施形態では、ステップ(a)は、外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または患者もしくは対象におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得または受容された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片を酵素消化培地中で酵素的に消化することによって調製された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を産生することを含む。
一態様では、本明細書で提供されるのは、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の集団を投与することを含む、がんの治療を必要とする患者または対象においてそれを行う方法であり、この方法は、(a)外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または患者もしくは対象におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得された腫瘍試料中の第1のTIL集団を取得及び/または受容するステップと、(b)(a)における第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得するステップと、(c)IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第1の細胞培養培地中でPD-1濃縮TIL集団を培養することによってプライミングによる第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生するステップであって、プライミングによる第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を含む容器内で行われ、プライミングによる第1の拡張が、約3~14日の第1の期間行われて、第2のTIL集団を取得し、第2のTIL集団が、第1のTIL集団よりも数が多い、第2のTIL集団を産生するステップと、(d)第2のTIL集団をOKT-3で再刺激するステップと、(e)第2のTIL集団を遺伝子修飾して、修飾された第2のTIL集団を産生するステップであって、修飾された第2のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む、修飾された第2のTIL集団を産生するステップと、(f)修飾された第2のTIL集団を、IL-2、OKT-3、及びAPCを補充した第2の培養培地中で培養することによって急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生するステップであって、急速な第2の拡張が、約14日以内の第2の期間行われて、第3のTIL集団を取得し、第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む治療的TIL集団である、第3のTIL集団を産生するステップと、(g)治療的TIL集団を採取するステップと、(h)治療上有効な分量の治療的TIL集団を、がんを有する対象または患者に投与するステップと、を含む。
一態様では、本明細書で提供されるのは、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の集団を投与することを含む、がんの治療を必要とする患者または対象においてそれを行う方法であり、この方法は、(a)外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または患者もしくは対象におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得または受容された腫瘍試料を酵素消化培地中で消化することによって調製された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を産生するステップと、(b)IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第1の細胞培養培地中でPD-1濃縮TIL集団を培養することによってプライミングによる第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生するステップであって、プライミングによる第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を含む容器内で行われ、プライミングによる第1の拡張が、約3~14日の第1の期間行われて、第2のTIL集団を取得し、第2のTIL集団が、第1のTIL集団よりも数が多い、第2のTIL集団を産生するステップと、(c)第2のTIL集団をOKT-3で再刺激するステップと、(d)第2のTIL集団を遺伝子修飾して、修飾された第2のTIL集団を産生するステップであって、修飾された第2のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む、修飾された第2のTIL集団を産生するステップと、(e)修飾された第2のTIL集団を、IL-2、OKT-3、及びAPCを補充した第2の培養培地中で培養することによって急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生するステップであって、急速な第2の拡張が、約14日以内の第2の期間行われて、第3のTIL集団を取得し、第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む治療的TIL集団である、第3のTIL集団を産生するステップと、(f)治療的TIL集団を採取するステップと、(g)治療上有効な分量の治療的TIL集団を、がんを有する対象または患者に投与するステップと、を含む。いくつかの実施形態では、ステップ(a)は、外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または患者もしくは対象におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得または受容された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片を酵素消化培地中で酵素的に消化することによって調製された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を産生することを含む。
一態様では、本明細書で提供されるのは、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張する方法であって、(a)対象におけるがんから切除された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片中の第1のTIL集団を取得及び/または受容することと、(b)ステップ(a)における第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得することと、(c)IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第1の細胞培養培地中でPD-1濃縮TIL集団を培養することによってプライミングによる第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生することであって、プライミングによる第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を含む容器内で行われ、プライミングによる第1の拡張が、約1~7/8日の第1の期間行われて第2のTIL集団を取得し、第2のTIL集団が、第1のTIL集団よりも数が多い、第2のTIL集団を産生することと、(d)IL-2、OKT-3、及びAPCを補充した第2の培養培地中で第2のTIL集団を培養することによって急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生することであって、急速な第2の拡張において追加されるAPCの数が、ステップ(b)において追加されるAPCの数の少なくとも2倍であり、急速な第2の拡張が、約1~11日の第2の期間行われて、第3のTIL集団を取得し、第3のTIL集団が、治療的TIL集団であり、急速な第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を含む容器内で行われる、第3のTIL集団を産生することと、(e)ステップ(d)から取得された治療的TIL集団を採取することと、(f)ステップ(e)からの採取された治療的TIL集団を注入バッグに移すことと、(g)移された治療的TIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、PD-1陽性TILを選択すること(b)の後、及び注入バッグに移すこと(f)の前の任意の時点で、PD-1濃縮TIL集団、第2のTIL集団及び/または第3のTIL集団を遺伝子修飾することと、を含む。
一態様では、本明細書で提供されるのは、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法であって、(a)対象におけるがんから切除された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片を酵素消化培地中で消化することから取得された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択することと、(b)IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第1の細胞培養培地中でPD-1濃縮TIL集団を培養することによってプライミングによる第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生することであって、プライミングによる第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を含む容器内で行われ、プライミングによる第1の拡張が、約1~7/8日の第1の期間行われて第2のTIL集団を取得し、第2のTIL集団が、第1のTIL集団よりも数が多い、第2のTIL集団を産生することと、(c)IL-2、OKT-3、及びAPCを補充した第2の培養培地中で第2のTIL集団を培養することによって急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生することであって、急速な第2の拡張において追加されるAPCの数が、ステップ(a)において追加されるAPCの数の少なくとも2倍であり、急速な第2の拡張が、約1~11日の第2の期間行われて、第3のTIL集団を取得し、第3のTIL集団が、治療的TIL集団であり、急速な第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を含む容器内で行われる、第3のTIL集団を産生することと、(d)ステップ(c)から取得された治療的TIL集団を採取することと、(e)ステップ(d)からの採取された治療的TIL集団を注入バッグに移すことと、(f)移された治療的TIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、PD-1陽性TILを選択すること(a)の後、及び注入バッグに移すこと(e)の前の任意の時点で、PD-1濃縮TIL集団、第2のTIL集団及び/または第3のTIL集団を遺伝子修飾することと、を含む。
別の態様では、本明細書で提供されるのは、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張する方法であって、この方法は、(a)対象または患者におけるがんから切除された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片中の第1のTIL集団を取得及び/または受容するステップと、(b)(a)における第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得するステップと、(c)PD-1濃縮TIL集団を閉鎖系に付加するステップと、(d)IL-2を補充した第1の細胞培養培地中でPD-1濃縮TIL集団を培養することによって第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生するステップであって、第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、第1の拡張が、約3~14日間行われて、第2のTIL集団を取得し、ステップ(c)からステップ(d)への移行が、系を開くことなく起こる、第2のTIL集団を産生するステップと、(e)IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第2の細胞培養培地中で第2のTIL集団を培養することによって第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生するステップであって、第2の拡張が、約7~14日間行われて、第3のTIL集団を取得し、第3のTIL集団が、治療的TIL集団であり、第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、ステップ(d)からステップ(e)への移行が、系を開くことなく起こる、第3のTIL集団を産生するステップと、(f)ステップ(e)から取得された治療的TIL集団を採取するステップであって、ステップ(e)からステップ(f)への移行が、系を開くことなく起こる、採取するステップと、(g)ステップ(f)からの採取された治療的TIL集団を注入バッグへ移すステップであって、ステップ(f)から(g)への移行が、系を開くことなく起こる、移すステップと、(h)移された第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、PD-1陽性TILを選択すること(b)の後、及び注入バッグに移すこと(g)の前の任意の時点で、PD-1濃縮TIL集団、第2のTIL集団及び/または第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む。
別の態様では、本明細書で提供されるのは、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張する方法であって、この方法は、(a)外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または患者もしくは対象におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得または受容された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片を酵素消化培地中で消化することによって調製された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を産生するステップと、(b)PD-1濃縮TIL集団を、IL-2を補充した第1の細胞培養培地中で培養することによって第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生するステップであって、第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、第1の拡張が、約3~14日間行われて、第2のTIL集団を取得する、第2のTIL集団を産生するステップと、(c)第2のTIL集団を、IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第2の細胞培養培地中で培養することによって第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生するステップであって、第2の拡張が、約7~14日間行われ、第3のTIL集団を取得し、第3のTIL集団が、治療的TIL集団であり、第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、ステップ(b)からステップ(c)への移行が、系を開くことなく起こる、第3のTIL集団を産生するステップと、(d)ステップ(c)から取得された治療的TIL集団を採取するステップであって、ステップ(c)からステップ(d)への移行が、系を開くことなく起こる、採取するステップと、(e)ステップ(d)からの採取された第3のTIL集団を注入バッグに移すステップであって、ステップ(d)からステップ(e)への移行が、系を開くことなく起こる、移すステップと、(f)移された第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、PD-1陽性TILを選択すること(a)の後、及び注入バッグに移すこと(e)の前の任意の時点で、PD-1濃縮TIL集団、第2のTIL集団及び/または第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む。
別の態様では、本明細書で提供されるのは、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張する方法であって、この方法は、(a)対象におけるがんから切除された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片中の第1のTIL集団を取得するステップと、(b)(a)における第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得するステップと、(c)PD-1濃縮TIL集団を閉鎖系に付加するステップと、(d)IL-2を補充した第1の細胞培養培地中でPD-1濃縮TIL集団を培養することによって第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生するステップであって、第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、第1の拡張が、約3~11日間行われて、第2のTIL集団を取得し、ステップ(c)からステップ(d)への移行が、系を開くことなく起こる、第2のTIL集団を産生するステップと、(e)IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第2の細胞培養培地中で第2のTIL集団を培養することによって第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生するステップであって、第2の拡張が、約7~11日間行われて、第3のTIL集団を取得し、第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、ステップ(d)からステップ(e)への移行が、系を開くことなく起こる、第3のTIL集団を産生するステップと、(f)ステップ(e)から取得された第3のTIL集団を採取するステップであって、ステップ(e)からステップ(f)への移行が、系を開くことなく起こる、採取するステップと、(g)ステップ(f)からの採取された第3のTIL集団を注入バッグへ移すステップであって、ステップ(f)から(g)への移行が、系を開くことなく起こる、移すステップと、(h)移された第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、PD-1陽性TILを選択すること(b)の後、及び注入バッグに移すこと(g)の前の任意の時点で、PD-1濃縮TIL集団、第2のTIL集団及び/または第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む。
一態様では、本明細書で提供されるのは、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張する方法であって、この方法は、(a)患者または対象におけるがんから切除された腫瘍試料を酵素消化培地中で消化することによって産生された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得するステップと、(b)PD-1濃縮TIL集団を、IL-2を補充した第1の細胞培養培地中で培養することによって第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生するステップであって、第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、第1の拡張が、約3~11日間行われて、第2のTIL集団を取得する、第2のTIL集団を産生するステップと、(c)第2のTIL集団を、IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第2の細胞培養培地中で培養することによって第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生するステップであって、第2の拡張が、約7~11日間行われ、第3のTIL集団を取得し、第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、ステップ(b)からステップ(c)への移行が、系を開くことなく起こる、第3のTIL集団を産生するステップと、(d)ステップ(c)から取得された第3のTIL集団を採取するステップであって、ステップ(c)からステップ(d)への移行が、系を開くことなく起こる、採取するステップと、(e)ステップ(d)からの採取された第3のTIL集団を注入バッグに移すステップであって、ステップ(d)からステップ(e)への移行が、系を開くことなく起こる、移すステップと、(f)移された第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含むように、PD-1陽性TILを選択すること(a)の後、及び注入バッグに移すこと(e)の前の任意の時点で、PD-1濃縮TIL集団、第2のTIL集団及び/または第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む。いくつかの実施形態では、ステップ(a)は、患者または対象におけるがんから切除された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片を酵素消化培地中で消化することによって産生された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得することを含む。
別の態様では、本明細書で提供されるのは、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張する方法であって、この方法は、(a)外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または患者もしくは対象におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得された腫瘍試料中の第1のTIL集団を取得及び/または受容するステップと、(b)(a)における第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得するステップと、(c)PD-1濃縮TIL集団を閉鎖系に付加するステップと、(d)IL-2を補充した第1の細胞培養培地中でPD-1濃縮TIL集団を培養することによって第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生するステップであって、第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、第1の拡張が、約3~11日間行われて、第2のTIL集団を取得し、ステップ(c)からステップ(d)への移行が、系を開くことなく起こる、第2のTIL集団を産生するステップと、(e)IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第2の細胞培養培地中で第2のTIL集団を培養することによって第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生するステップであって、第2の拡張が、約7~11日間行われて、第3のTIL集団を取得し、第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、ステップ(d)からステップ(e)への移行が、系を開くことなく起こる、第3のTIL集団を産生するステップと、(f)ステップ(e)から取得された第3のTIL集団を採取するステップであって、ステップ(e)からステップ(f)への移行が、系を開くことなく起こる、採取するステップと、(g)ステップ(f)からの採取された第3のTIL集団を注入バッグへ移すステップであって、ステップ(e)から(f)への移行が、系を開くことなく起こる、移すステップと、(h)移された第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、PD-1陽性TILを選択すること(b)の後、及び注入バッグに移すこと(g)の前の任意の時点で、PD-1濃縮TIL集団、第2のTIL集団及び/または第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む。
別の態様では、本明細書で提供されるのは、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張する方法であって、この方法は、(a)対象または患者におけるがんから、任意選択で外科的切除、針生検、コア生検、小生検、またはがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から腫瘍試料(腫瘍試料は第1のTIL集団を含む)を切除するステップと、(b)腫瘍試料を複数の腫瘍断片に処理するステップと、(c)複数の腫瘍断片を酵素消化培地中で酵素的に消化して、第1のTIL集団を取得するステップと、(d)(c)における第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得するステップと、(e)PD-1濃縮TIL集団を閉鎖系付加にするステップと、(f)IL-2を補充した第1の細胞培養培地中でPD-1濃縮TIL集団を培養することによって第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生するステップであって、第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、第1の拡張が、約3~11日間行われて、第2のTIL集団を取得し、ステップ(e)からステップ(f)への移行が、系を開くことなく起こる、第2のTIL集団を産生するステップと、(g)IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第2の細胞培養培地中で第2のTIL集団を培養することによって第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生するステップであって、第2の拡張が、約7~11日間行われて、第3のTIL集団を取得し、第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、ステップ(f)からステップ(g)への移行が、系を開くことなく起こる、第3のTIL集団を産生するステップと、(h)ステップ(g)から取得された第3のTIL集団を採取するステップであって、ステップ(g)からステップ(h)への移行が、系を開くことなく起こる、採取するステップと、(i)ステップ(h)からの採取された第3のTIL集団を注入バッグへ移すステップであって、ステップ(h)から(i)への移行が、系を開くことなく起こる、移すステップと、(j)移された第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、PD-1陽性TILを選択すること(d)の後、及び注入バッグに移すこと(h)の前の任意の時点で、PD-1濃縮TIL集団、第2のTIL集団及び/または第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む。
別の態様では、本明細書で提供されるのは、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張する方法であって、この方法は、(a)外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または患者もしくは対象におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得または受容された腫瘍試料を酵素消化培地中で消化することによって調製された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を産生するステップと、(b)PD-1濃縮TIL集団を、IL-2を補充した第1の細胞培養培地中で培養することによって第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生するステップであって、第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、第1の拡張が、約3~11日間行われて、第2のTIL集団を取得する、第2のTIL集団を産生するステップと、(c)第2のTIL集団を、IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第2の細胞培養培地中で培養することによって第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生するステップであって、第2の拡張が、約7~11日間行われ、第3のTIL集団を取得し、第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、ステップ(b)からステップ(c)への移行が、系を開くことなく起こる、第3のTIL集団を産生するステップと、(d)ステップ(c)から取得された第3のTIL集団を採取するステップであって、ステップ(c)からステップ(d)への移行が、系を開くことなく起こる、採取するステップと、(e)ステップ(d)からの採取された第3のTIL集団を注入バッグに移すステップであって、ステップ(d)からステップ(e)への移行が、系を開くことなく起こる、移すステップと、(f)移された第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、PD-1陽性TILを選択すること(a)の後、及び注入バッグに移すこと(e)の前の任意の時点で、PD-1濃縮TIL集団、第2のTIL集団及び/または第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む。いくつかの実施形態では、ステップ(a)は、外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または患者もしくは対象におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得または受容された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片を酵素消化培地中で酵素的に消化することによって調製された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を産生することを含む。
別の態様では、本明細書で提供されるのは、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張する方法であって、この方法は、(a)外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または対象もしくは患者におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得された腫瘍試料中の第1のTIL集団を取得及び/または受容するステップと、(b)(a)における第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得するステップと、(c)第1の細胞培養培地中でPD-1濃縮TIL集団の初期拡張(またはプライミングによる第1の拡張)を行って、第2のTIL集団を取得するステップであって、第1の細胞培養培地が、IL-2、任意選択でOKT-3(抗CD3抗体)、及び任意選択で抗原提示細胞(APC)で補充されており、プライミングによる第1の拡張が、1~8日の期間にわたって起こる、第2のTIL集団を取得するステップと、(d)第2の細胞培養培地中で第2のTIL集団の急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を取得するステップであって、第2の細胞培養培地が、IL-2、OKT-3(抗CD3抗体)、及びAPCで補充されており、急速拡張が、14日以内の期間にわたって行われ、任意選択で、急速な第2の拡張が、急速な第2の拡張の開始後、1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、または10日間続行することができる、第3のTIL集団を取得するステップと、(e)第3のTIL集団を採取するステップと、(f)採取された第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、PD-1陽性TILを選択すること(b)の後、及び採取すること(f)の前の任意の時点で、PD-1濃縮TIL集団、第2のTIL集団及び/または第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む。
一態様では、本明細書で提供されるのは、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張する方法であって、この方法は、(a)対象または患者におけるがんから、任意選択で外科的切除、針生検、コア生検、小生検、またはがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から腫瘍試料(腫瘍試料は第1のTIL集団を含む)を取得するステップと、(b)腫瘍試料を複数の腫瘍断片に断片化するステップと、(c)腫瘍断片の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得するステップと、(d)第1の細胞培養培地中でPD-1濃縮TIL集団の初期拡張(またはプライミングによる第1の拡張)を行って、第2のTIL集団を取得するステップであって、第1の細胞培養培地が、IL-2、任意選択でOKT-3(抗CD3抗体)、及び任意選択で抗原提示細胞(APC)で補充されており、プライミングによる第1の拡張が、1~8日の期間にわたって起こる、第2のTIL集団を取得するステップと、(e)第2の細胞培養培地中で第2のTIL集団の急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を取得するステップであって、第2の細胞培養培地が、IL-2、OKT-3(抗CD3抗体)、及びAPCで補充されており、急速拡張が、14日以内の期間にわたって行われ、任意選択で、急速な第2の拡張が、急速な第2の拡張の開始後、1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、または10日間続行することができる、第3のTIL集団を取得するステップと、(f)第3のTIL集団を採取するステップと、(g)採取された第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、PD-1陽性TILを選択すること(c)の後、及び採取すること(f)の前の任意の時点で、PD-1濃縮TIL集団、第2のTIL集団及び/または第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む。
別の態様では、本明細書で提供されるのは、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張する方法であって、この方法は、(a)外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または患者または対象におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得または受容された腫瘍試料を酵素消化培地中で消化することによって調製された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を産生するステップと、(b)第1の細胞培養培地中でPD-1濃縮TIL集団の初期拡張(またはプライミングによる第1の拡張)を行い、第2のTIL集団を取得するステップであって、第1の細胞培養培地が、IL-2、任意選択でOKT-3(抗CD3抗体)、及び任意選択で抗原提示細胞(APC)で補充されており、プライミングによる第1の拡張が、1~8日の期間にわたって起こる、第2のTIL集団を取得するステップと、(c)第2の細胞培養培地中で第2のTIL集団の急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を取得するステップであって、第2の細胞培養培地が、IL-2、OKT-3(抗CD3抗体)、及びAPCで補充されており、急速拡張が、14日以内の期間にわたって行われ、任意選択で、急速な第2の拡張が、急速な第2の拡張の開始後、1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、または10日間続行することができる、第3のTIL集団を取得するステップと、(d)第3のTIL集団を採取するステップと、(e)採取された第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、PD-1陽性TILを選択すること(a)の後、及び採取すること(d)の前の任意の時点で、PD-1濃縮TIL集団、第2のTIL集団及び/または第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(a)は、外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または患者もしくは対象におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得または受容された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片を酵素消化培地中で酵素的に消化することによって調製された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を産生することを含む。
一態様では、本明細書で提供されるのは、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法であって、(a)対象におけるがんから切除された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片中の第1のTIL集団を取得及び/または受容することと、(b)複数の腫瘍断片を酵素消化培地中で酵素的に消化して第1のTIL集団を取得することと、(c)ステップ(b)における第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得することと、(d)PD-1濃縮TIL集団を、IL-2、抗CD3アゴニスト抗体、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第1の細胞培養培地中で培養することによってプライミングによる第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生することであって、プライミングによる第1の拡張が、約1~11日の第1の期間行われて、第2のTIL集団を取得し、第2のTIL集団が、第1のTIL集団よりも数が多い、第2のTIL集団を産生することと、(e)第2のTIL集団を抗CD3アゴニスト抗体で再刺激することと、(f)第2のTIL集団を遺伝子修飾して、修飾された第2のTIL集団を産生することであって、修飾された第2のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む、修飾された第2のTIL集団を産生することと、(g)修飾された第2のTIL集団を、IL-2、抗CD3アゴニスト抗体、及びAPCを補充した第2の細胞培養培地中で培養することによって急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生することであって、急速な第2の拡張が、約1~11日の第2の期間行われて第3のTIL集団を取得し、第3のTIL集団が、治療的TIL集団である、第3のTIL集団を産生することと、(h)ステップ(g)から取得された治療的TIL集団を採取することと、を含む。
ある特定の態様では、本明細書で提供されるのは、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法であって、(a)外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または患者もしくは対象におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得または受容された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片を酵素消化培地中で消化することによって調製された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を産生することと、(b)IL-2、抗CD3アゴニスト抗体、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第1の細胞培養培地中でPD-1濃縮TIL集団を培養することによってプライミングによる第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生することであって、プライミングによる第1の拡張が、約1~11日の第1の期間行われて、第2のTIL集団を取得し、第2のTIL集団が、第1のTIL集団よりも数が多い、第2のTIL集団を産生することと、(c)第2のTIL集団を抗CD3アゴニスト抗体で再刺激することと、(d)第2のTIL集団を遺伝子修飾して、修飾された第2のTIL集団を産生することであって、修飾された第2のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む、修飾された第2のTIL集団を産生することと、(e)修飾された第2のTIL集団を、IL-2、抗CD3アゴニスト抗体、及びAPCを補充した第2の培養培地中で培養することによって急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生することであって、急速な第2の拡張が、約1~11日の第2の期間行われて、第3のTIL集団を取得し、第3のTIL集団が、治療的TIL集団である、第3のTIL集団を産生することと、(f)ステップ(e)から取得された治療的TIL集団を採取することと、を含む。いくつかの実施形態では、ステップ(d)において、細胞培養培地は、抗原提示細胞(APC)をさらに含み、ステップ(e)における培養培地中のAPCの数は、ステップ(d)における培養培地中のAPCの数よりも多い。
別の態様では、本明細書で提供されるのは、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法であって、(a)外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または患者もしくは対象におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得された腫瘍試料中の第1のTIL集団を取得及び/または受容することと、(b)腫瘍試料を酵素消化培地中で酵素的に消化して、第1のTIL集団を取得することと、(c)(b)における第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得することと、(d)IL-2、抗CD3アゴニスト抗体、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第1の細胞培養培地中でPD-1濃縮TIL集団を培養することによってプライミングによる第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生することであって、プライミングによる第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を含む容器内で行われ、プライミングによる第1の拡張が、約3~14日の第1の期間行われて、第2のTIL集団を取得し、第2のTIL集団が、第1のTIL集団よりも数が多い、第2のTIL集団を産生することと、(e)第2のTIL集団を抗CD3アゴニスト抗体で再刺激することと、(f)第2のTIL集団を遺伝子修飾して、修飾された第2のTIL集団を産生することであって、修飾された第2のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む、修飾された第2のTIL集団を産生することと、(g)修飾された第2のTIL集団を、IL-2、抗CD3アゴニスト抗体、及びAPCを補充した第2の培養培地中で培養することによって急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生することであって、急速な第2の拡張が、約14日以内の第2の期間行われて、第3のTIL集団を取得し、第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む第3のTIL集団を含む、第3のTIL集団を産生することと、(h)第3のTIL集団を採取することと、を含む。
一態様では、本明細書で提供されるのは、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法であって、(a)外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または患者もしくは対象におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得または受容された腫瘍試料を酵素消化培地中で酵素的に消化することによって調製された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を産生することと、(b)IL-2、抗CD3アゴニスト抗体、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第1の細胞培養培地中でPD-1濃縮TIL集団を培養することによってプライミングによる第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生することであって、プライミングによる第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を含む容器内で行われ、プライミングによる第1の拡張が、約3~14日の第1の期間行われて、第2のTIL集団を取得し、第2のTIL集団が、第1のTIL集団よりも数が多い、第2のTIL集団を産生することと、(c)第2のTIL集団を抗CD3アゴニスト抗体で再刺激することと、(d)第2のTIL集団を遺伝子修飾して、修飾された第2のTIL集団を産生することであって、修飾された第2のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む、修飾された第2のTIL集団を産生することと、(e)修飾された第2のTIL集団を、IL-2、抗CD3アゴニスト抗体、及びAPCを補充した第2の培養培地中で培養することによって急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生することであって、急速な第2の拡張が、約14日以内の第2の期間行われて、第3のTIL集団を取得し、第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む、第3のTIL集団を産生することと、(f)第3のTIL集団を採取することと、を含む。いくつかの実施形態では、ステップ(a)は、外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または患者もしくは対象におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得または受容された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片を酵素消化培地中で酵素的に消化することによって調製された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を産生することを含む。
いくつかの実施形態では、抗CD3抗体は、OKT-3である。
主題の方法のいくつかの実施形態では、がんは、黒色腫、卵巣癌、子宮頸癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、肺癌、膀胱癌、乳癌、トリプルネガティブ乳癌、ヒトパピローマウイルスによって引き起こされるがん、頭頸部癌(頭頸部扁平上皮癌(HNSCC)を含む)、腎癌、及び腎細胞癌からなる群から選択される。
一態様では、本明細書で提供されるのは、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法であって、(a)第1のPD-1濃縮TIL集団を、IL-2、任意選択でOKT-3で補充され、任意選択で抗原提示細胞(APC)を含む第1の細胞培養培地中で培養することによってプライミングによる第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生することであって、プライミングによる第1の拡張が、約1~11日の第1の期間行われて、第2のTIL集団を取得し、第2のTIL集団が、第1のTIL集団よりも数が多い、第2のTIL集団を産生することと、(b)第2のTIL集団を、IL-2、OKT-3、及びAPCを補充した第2の細胞培養培地中で培養することによって急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生することであって、急速な第2の拡張が、約1~11日の第2の期間行われて、第3のTIL集団を取得し、第3のTIL集団が、治療的TIL集団である、第3のTIL集団を取得することと、(c)ステップ(b)から取得された第3のTIL集団を採取することと、(d)採取された第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、採取すること(c)の前の任意の時点で、PD-1濃縮TIL集団、第2のTIL集団及び/または第3のTIL集団を遺伝子修飾することと、を含む。いくつかの実施形態では、ステップ(a)において、細胞培養培地は、抗原提示細胞(APC)をさらに含み、ステップ(c)における培養培地中のAPCの数は、ステップ(b)における培養培地中のAPCの数よりも多い。
別の態様では、本明細書で提供されるのは、T細胞を拡張する方法であって、(a)第1のT細胞集団を培養することによってドナーから取得された第1のT細胞集団のプライミングによる第1の拡張を行って成長をもたらし、第1のT細胞集団の活性化をプライミングすることであって、第1のTIL集団が、PD-1濃縮TIL集団である、プライミングによる第1の拡張を行うことと、(b)ステップ(a)においてプライミングされた第1のT細胞集団の活性化が減衰し始めた後、第1のT細胞集団を培養することによって第1のT細胞集団の急速な第2の拡張を行って成長をもたらし、第1のT細胞集団の活性化を促進して第2のT細胞集団を取得することと、(c)第2のT細胞集団を採取することと、(d)採取された第2のT細胞集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたT細胞を含むように、第1のT細胞集団及び/または第2のTIL集団を遺伝子修飾することと、を含む。
一態様では、本明細書で提供されるのは、T細胞を拡張する方法であって、(a)第1のT細胞集団を培養することによってドナーにおける腫瘍の1つ以上の小生検、コア生検、または針生検から取得された腫瘍試料からの第1のT細胞集団のプライミングによる第1の拡張を行って成長をもたらし、第1のT細胞集団の活性化をプライミングすることであって、第1のTIL集団が、PD-1濃縮TIL集団である、プライミングによる第1の拡張を行うことと、(b)ステップ(a)においてプライミングされた第1のT細胞集団の活性化が減衰し始めた後、第1のT細胞集団を培養することによって第1のT細胞集団の急速な第2の拡張を行って成長をもたらし、第1のT細胞集団の活性化を促進して第2のT細胞集団を取得することと、(c)第2のT細胞集団を採取することと、(d)採取された第2のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、第1のTIL集団及び/または第2のTIL集団を遺伝子修飾することと、を含む。
いくつかの実施形態では、修飾は、第1の拡張からの第2のTIL集団、または第2の拡張からの第3のTIL集団、またはその両方で実行される。いくつかの実施形態では、修飾は、プライミングによる第1の拡張からの第2のTIL集団、または急速な第2の拡張からの第3のTIL集団、またはその両方で実行される。いくつかの実施形態では、修飾は、第1の拡張からの第2のTIL集団、及び第2の拡張前の第2のTIL集団で実行される。いくつかの実施形態では、修飾は、プライミングによる第1の拡張からの第2のTIL集団、及び急速な第2の拡張前の第2のTIL集団で実行される。いくつかの実施形態では、修飾は、第2の拡張からの第3のTIL集団で実行される。いくつかの実施形態では、修飾は、急速な第2の拡張からの第3のTIL集団で実行される。いくつかの実施形態では、修飾は、採取後に実行される。
いくつかの実施形態では、第1の拡張は、約11日の期間にわたって行われる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張は、約11日の期間にわたって行われる。
いくつかの実施形態では、IL-2は、第1の拡張において、細胞培養培地中に1000IU/mL~6000IU/mLの初期濃度で存在する。いくつかの実施形態では、IL-2は、プライミングによる第1の拡張において、細胞培養培地中に1000IU/mL~6000IU/mLの初期濃度で存在する。
いくつかの実施形態では、第2の拡張ステップにおいて、IL-2は、1000IU/mL~6000IU/mLの初期濃度で存在し、OKT-3抗体は、約30ng/mLの初期濃度で存在する。いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張ステップにおいて、IL-2は、1000IU/mL~6000IU/mLの初期濃度で存在し、OKT-3抗体は、約30ng/mLの初期濃度で存在する。
いくつかの実施形態では、第1の拡張は、ガス透過性容器を使用して行われる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張は、ガス透過性容器を使用して行われる。いくつかの実施形態では、第2の拡張は、ガス透過性容器を使用して行われる。いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張は、ガス透過性容器を使用して行われる。
いくつかの実施形態では、第1の拡張の細胞培養培地は、IL-4、IL-7、IL-15、IL-21、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるサイトカインをさらに含む。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張の細胞培養培地は、IL-4、IL-7、IL-15、IL-21、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるサイトカインをさらに含む。
いくつかの実施形態では、第2の拡張の細胞培養培地は、IL-4、IL-7、IL-15、IL-21、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるサイトカインをさらに含む。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張の細胞培養培地は、IL-4、IL-7、IL-15、IL-21、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるサイトカインをさらに含む。
いくつかの実施形態では、この方法は、治療的TIL集団を患者に投与する前に、骨髄非破壊的リンパ球枯渇レジメンで患者を治療するステップをさらに含む。
いくつかの実施形態では、骨髄非破壊的リンパ球枯渇レジメンが、シクロホスファミドを60mg/m/日の用量で2日間投与し、続いてフルダラビンを25mg/m/日の用量で3日間投与するステップを含む。いくつかの実施形態では、骨髄非破壊的リンパ球枯渇レジメンが、シクロホスファミドを60mg/m/日の用量で、フルダラビンを25mg/m/日の用量で2日間投与し、続いてフルダラビンを25mg/m/日の用量で3日間投与するステップを含む。いくつかの実施形態では、骨髄非破壊的リンパ球枯渇レジメンが、シクロホスファミドを60mg/m/日の用量で、フルダラビンを25mg/m/日の用量で2日間投与し、続いてフルダラビンを25mg/m/日の用量で1日間投与するステップを含む。
いくつかの実施形態では、骨髄非破壊的リンパ球枯渇レジメンが、シクロホスファミドを60mg/m/日の用量で2日間投与し、続いてフルダラビンを25mg/m/日の用量で5日間投与するステップを含む。
いくつかの実施形態では、方法は、シクロホスファミドがメスナとともに投与されるステップをさらに含む。
いくつかの実施形態では、この方法は、TILを患者に投与した翌日から開始するIL-2レジメンで患者を治療するステップをさらに含む。
いくつかの実施形態では、この方法は、TILを患者に投与したのと同じ日に開始するIL-2レジメンで患者を治療するステップをさらに含む。
いくつかの実施形態では、IL-2レジメンは、許容範囲まで8時間毎に15分間のボーラス静脈内注入として投与される、600,000もしくは720,000IU/kgのアルデスロイキン、またはそのバイオシミラーもしくはバリアントを含む高用量IL-2レジメンである。
いくつかの実施形態では、治療上有効なTIL集団は、約2.3×1010~約13.7×1010TILを含む。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張及び急速な第2の拡張は、21日以内の期間にわたって行われる。ある特定の実施形態では、プライミングによる第1の拡張及び急速な第2の拡張は、16日または17日以内の期間にわたって行われる。ある特定の実施形態では、プライミングによる第1の拡張は、7日または8日以内の期間にわたって行われる。ある特定の実施形態では、急速な第2の拡張は、11日以内の期間にわたって行われる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張及び急速な第2の拡張は、各々、11日の期間内で個別に行われる。
この方法のいくつかの実施形態では、すべてのステップは、約26日以内で行われる。ある特定の実施形態では、第1の細胞培養培地及び第2の細胞培養培地が、異なる。いくつかの実施形態では、第1の細胞培養培地及び第2の細胞培養培地が、同じである。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張の開始の約4日または5日後に、培養物を複数の継代培養物に分割し、IL-2を補充した第3の培養培地中で約6日間または7日間培養して、第3のTIL集団を産生する。
ある特定の実施形態では、プライミングによる第1の拡張は、第1のガス透過性表面積を含む密閉容器内で行われ、急速な第2の拡張は、第2のガス透過性表面積を含む密閉容器内で開始され、複数の継代培養物は、第3のガス透過性表面積を含む複数の密閉容器内で培養される。
いくつかの実施形態では、第1のガス透過性表面積を含む密閉容器から、第2のガス透過性表面積を含む密閉容器への第2のTIL集団の移送は、系を開くことなく行われ、第2のガス透過性表面積を含む密閉容器から、第3のガス透過性表面積を含む複数の密閉容器への第2のTIL集団の移送は、系を開くことなく行われ、第3のTIL集団は、系を開くことなく、第3のガス透過性表面積を含む複数の密閉容器から採取される。
いくつかの実施形態では、第2の拡張の開始の約4日または5日後に、培養物を、各々が第3のガス透過性表面積を含む複数の密閉した継代培養容器に分割し、IL-2を補充した第3の細胞培養培地中で約6日または7日間培養して、第3のTIL集団を産生する。
ある特定の実施形態では、複数の密閉した継代培養容器への培養物の分割は、系を開くことなく、第2のガス透過性表面を含む密閉容器から複数の継代培養容器への培養物の移行をもたらす。
ある特定の実施形態では、遺伝子修飾されたTILは、CTLA-4、LAG-3、HAVCR2(TIM-3)、Cish、TGFβ、PKA、CBL-B、PPP2CA、PPP2CB、PTPN6、PTPN22、BTLA、CD160、TIGIT、CD96、CRTAM、LAIR1、SIGLEC7、SIGLEC9、CD244、TNFRSF10B、TNFRSF10A、CASP8、CASP10、CASP3、CASP6、CASP7、FADD、FAS、SMAD2、SMAD3、SMAD4、SMAD10、SKI、SKIL、TGIF1、IL10RA、IL10RB、HMOX2、IL6R、IL6ST、EIF2AK4、CSK、PAG1、SIT1、FOXP3、PRDM1、BATF、GUCY1A2、GUCY1A3、GUCY1B2、GUCY1B3、TOX、SOCS1、ANKRD11、及びBCORを含む群から選択される免疫チェックポイント遺伝子のうちの1つ以上の発現を減少させる、追加の遺伝子修飾をさらに含む。例示的な実施形態では、1つ以上の免疫チェックポイント遺伝子は、PD-1、CTLA-4、LAG-3、HAVCR2(TIM-3)、Cish、TGFβ、及びPKAを含む群から選択される。
いくつかの実施形態では、遺伝子修飾されたTILは、1つ以上の免疫チェックポイント遺伝子の発現を、治療的TIL集団の少なくとも一部において増強させる追加の遺伝子修飾をさらに含み、免疫チェックポイント遺伝子(複数可)は、CCR2、CCR4、CCR5、CXCR2、CXCR3、CX3CR1、IL-2、IL-4、IL-7、IL-10、IL-15、IL-21、NOTCH 1/2細胞内ドメイン(ICD)、及び/またはNOTCHリガンドmDLL1を含む群から選択される。
ある特定の実施形態では、遺伝子修飾ステップは、第2のTIL集団に対して、第2の拡張または急速な第2の拡張の開始前に行われ、この方法は、遺伝子修飾ステップを行う前に、第2のTIL集団をOKT-3で約2日間再刺激することを含む。
いくつかの実施形態では、修飾された第2のTIL集団は、遺伝子修飾ステップの後、及び第2の拡張または急速な第2の拡張の開始前に、約1日間静置される。
いくつかの実施形態では、遺伝子修飾するステップは、PD-1遺伝子における二本鎖または一本鎖切断の生成を媒介するプログラム可能なヌクレアーゼを使用して行われる。
いくつかの実施形態では、遺伝子修飾するステップは、CRISPR法、TALE法、ジンクフィンガー法、及びそれらの組み合わせから選択される1つ以上の方法を使用して行われる。いくつかの実施形態では、遺伝子修飾するステップは、CRISPR法を使用して行われる。いくつかの実施形態では、CRISPR法は、CRISPR/Cas9法である。いくつかの実施形態では、遺伝子修飾するステップは、TALE法を使用して行われる。いくつかの実施形態では、遺伝子修飾するステップは、ジンクフィンガー法を使用して行われる。
いくつかの実施形態では、腫瘍試料または複数の腫瘍断片は、PD-1選択ステップの前に酵素消化培地中で消化され、第1のTIL集団を含む腫瘍消化物を産生する。
いくつかの実施形態では、酵素消化培地は、酵素の混合物を含む。
いくつかの実施形態では、酵素消化培地は、コラゲナーゼ、中性プロテアーゼ、及びDNaseを含む。
いくつかの実施形態では、酵素消化培地は、コラゲナーゼを含む。
いくつかの実施形態では、酵素消化培地は、DNaseを含む。
いくつかの実施形態では、酵素消化培地は、中性プロテアーゼを含む。
いくつかの実施形態では、酵素消化培地は、ヒアルロニダーゼを含む。
いくつかの実施形態では、腫瘍試料または複数の腫瘍断片は、腫瘍試料または複数の腫瘍断片の消化前、消化中、及び/または消化後に機械的解離を受ける。
III.図面の簡単な説明
ステップA~Fの概要を提供する例示的なプロセス2Aチャート。 プロセス2Aのプロセスフローチャート。 プロセス2Aのプロセスフローチャート。 プロセス2Aのプロセスフローチャート。 凍結保存されたTILの例示的な製造プロセス(約22日)の実施形態の図を示す。 22日間のTIL製造プロセスであるプロセス2Aの実施形態の図を示す。 プロセス1C及びプロセス2Aの例示的な実施形態からのステップA~Fの比較表。 プロセス1Cの実施形態及びプロセス2Aの実施形態の詳細な比較。 腫瘍の例示的なGEN3型プロセス。 TIL製造のための2Aプロセス(およそ22日プロセス)とGen3プロセス(およそ14日~16日プロセス)の実施形態との比較を示す。 ステップA~F(およそ14日~16日プロセス)の概要を提供する例示的なGen3プロセスチャート。 3つのプロセスバリエーションの各々について、ステップA~F(およそ14日~16日プロセス)の概要とともに3つの例示的なGen3プロセスを提供するチャート。 ステップA~Fの概要を提供する例示的な修正Gen2様プロセス(およそ22日プロセス)。 TIL製造のための2Aプロセス(およそ22日プロセス)とGen3プロセス(およそ14日~22日プロセス)の実施形態との比較を示す。 ステップA~F(およそ14日間~22日間のプロセス)の概要を提供する例示的なプロセスPD-1 Gen3のチャート。 GEN2(プロセス2A)とGEN3との間の比較可能性についての実験フローチャートを提供する。 様々なGen2(2Aプロセス)とGen3.1プロセス実施形態との比較を示す。 Gen2、Gen2.1及びGen3.0プロセスの実施形態の様々な特徴を説明する表。 Gen3.1と称される、Gen3プロセスの実施形態のための培地条件の概要。 Gen2、Gen2.1及びGen3.0プロセスの実施形態の様々な特徴を説明する表。 Gen2及びGen3.0プロセスの実施形態の様々な特徴を比較する表。 記載された拡張プロセスの様々な実施形態における培地の使用を提供する表。 Gen3プロセス(16日プロセス)の例示的な実施形態の概略図。 Gen3拡張プラットフォームを使用して造血器悪性腫瘍からT細胞を拡張するための方法の例示的な実施形態の概略図。 構造I-A及びI-Bを提供し、円筒は、個々のポリペプチド結合ドメインを指す。構造I-A及びI-Bは、例えば、4-1BBLまたは4-1BBに結合する抗体から誘導される3つの線形に結合したTNFRSF結合ドメインを含み、これらを折り畳んで三価タンパク質を形成し、次いでこれをIgG1-Fc(CH3及びCH2ドメインを含む)によって第2の三価タンパク質に結合し、次いでこれを使用して、三価タンパク質のうちの2つをジスルフィド結合(小さい長楕円)によって一緒に結合し、構造を安定化し、6つの受容体及びシグナル伝達タンパク質の細胞内シグナル伝達ドメインを一緒にして、シグナル伝達複合体を形成することができるアゴニストを提供する。円筒として示されるTNFRSF結合ドメインは、例えば、親水性残基及び柔軟性のためのGly及びSer配列、ならびに溶解性のためのGlu及びLysを含み得るリンカーによって結合されたVH鎖及びVL鎖を含む、scFvドメインであり得る。 Gen3プロセス(16日プロセス)の例示的な実施形態の概略図。 Gen3.1プロセス(16日プロセス)の例示的な実施形態(Gen3.1試験)のプロセスの概要を提供する。 Gen3.1試験(Gen3.1最適化)プロセス(16~17日プロセス)の例示的な実施形態の概略図。 Gen3プロセス(16日プロセス)の例示的な実施形態の概略図。 例示的な差異が強調された、例示的なGen2プロセス及び例示的なGen3プロセスの比較表。 例示的な差異が強調された、例示的なGen2プロセス及び例示的なGen3プロセスの比較表。 Gen3プロセス(16/17日プロセス)の調製タイムラインの例示的な実施形態の概略図。 Gen3プロセス(14~16日プロセス)の例示的な実施形態の概略図。 Gen3プロセス(16日プロセス)の例示的な実施形態の概略図。 Gen3プロセス(16日プロセス)の例示的な実施形態の概略図。 Gen3プロセス(16日プロセス)の例示的な実施形態の概略図。 Gen2、Gen2.1、及びGen3プロセス(16日プロセス)の実施形態の比較。 Gen2、Gen2.1、及びGen3プロセス(16日プロセス)の実施形態の比較。 Gen3実施形態の構成要素。 Gen3実施形態のフローチャート比較(Gen3.0、Gen3.1対照、Gen3.1試験)。 Gen3プロセス(Gen3最適化、16~17日プロセス)の例示的な実施形態の構成要素が示される。 承認基準表。 本明細書に記載のPD-1事前選択を有するPD-1 KO TIL拡張方法の例示的な実施形態の概略図。
IV.配列表の簡単な説明
配列番号1は、ムロモナブの重鎖のアミノ酸配列である。
配列番号2は、ムロモナブの軽鎖のアミノ酸配列である。
配列番号3は、組換えヒトIL-2タンパク質のアミノ酸配列である。
配列番号4は、アルデスロイキンのアミノ酸配列である。
配列番号5は、IL-2形態である。
配列番号6は、IL-2形態である。
配列番号7は、IL-2形態である。
配列番号8は、ムチンドメインポリペプチドである。
配列番号9は、組換えヒトIL-4タンパク質のアミノ酸配列である。
配列番号10は、組換えヒトIL-7タンパク質のアミノ酸配列である。
配列番号11は、組換えヒトIL-15タンパク質のアミノ酸配列である。
配列番号12は、組換えヒトIL-21タンパク質のアミノ酸配列である。
配列番号13は、IL-2配列である。
配列番号14は、IL-2ムテイン配列である。
配列番号15は、IL-2ムテイン配列である。
配列番号16は、IgG.IL2R67A.H1のHCDR1_IL-2である。
配列番号17は、IgG.IL2R67A.H1のHCDR2である。
配列番号18は、IgG.IL2R67A.H1のHCDR3である。
配列番号19は、IgG.IL2R67A.H1のHCDR1_IL-2カバットである。
配列番号20は、IgG.IL2R67A.H1のHCDR2カバットである。
配列番号21は、IgG.IL2R67A.H1のHCDR3カバットである。
配列番号22は、IgG.IL2R67A.H1のHCDR1_IL-2クロチアである。
配列番号23は、IgG.IL2R67A.H1のHCDR2クロチアである。
配列番号24は、IgG.IL2R67A.H1のHCDR3クロチアである。
配列番号25は、IgG.IL2R67A.H1のHCDR1_IL-2 IMGTである。
配列番号26は、IgG.IL2R67A.H1のHCDR2 IMGTである。
配列番号27は、IgG.IL2R67A.H1のHCDR3 IMGTである。
配列番号28は、IgG.IL2R67A.H1のVH鎖である。
配列番号29は、IgG.IL2R67A.H1の重鎖である。
配列番号30は、IgG.IL2R67A.H1のLCDR1カバットである。
配列番号31は、IgG.IL2R67A.H1のLCDR2カバットである。
配列番号32は、IgG.IL2R67A.H1のLCDR3カバットである。
配列番号33は、IgG.IL2R67A.H1のLCDR1 chothiaである。
配列番号34は、IgG.IL2R67A.H1のLCDR2 chothiaである。
配列番号35は、IgG.IL2R67A.H1のLCDR3 chothiaである。
配列番号36は、VL鎖である。
配列番号37は、軽鎖である。
配列番号38は、軽鎖である。
配列番号39は、軽鎖である。
配列番号40は、ヒト4-1BBのアミノ酸配列である。
配列番号41は、マウス4-1BBのアミノ酸配列である。
配列番号42は、4-1BBアゴニストモノクローナル抗体ウトミルマブ(PF-05082566)の重鎖である。
配列番号43は、4-1BBアゴニストモノクローナル抗体ウトミルマブ(PF-05082566)の軽鎖である。
配列番号44は、4-1BBアゴニストモノクローナル抗体ウトミルマブ(PF-05082566)の重鎖可変領域(VH)である。
配列番号45は、4-1BBアゴニストモノクローナル抗体ウトミルマブ(PF-05082566)の軽鎖可変領域(VL)である。
配列番号46は、4-1BBアゴニストモノクローナル抗体ウトミルマブ(PF-05082566)の重鎖CDR1である。
配列番号47は、4-1BBアゴニストモノクローナル抗体ウトミルマブ(PF-05082566)の重鎖CDR2である。
配列番号48は、4-1BBアゴニストモノクローナル抗体ウトミルマブ(PF-05082566)の重鎖CDR3である。
配列番号49は、4-1BBアゴニストモノクローナル抗体ウトミルマブ(PF-05082566)の軽鎖CDR1である。
配列番号50は、4-1BBアゴニストモノクローナル抗体ウトミルマブ(PF-05082566)の軽鎖CDR2である。
配列番号51は、4-1BBアゴニストモノクローナル抗体ウトミルマブ(PF-05082566)の軽鎖CDR3である。
配列番号52は、4-1BBアゴニストモノクローナル抗体ウレルマブ(BMS-663513)の重鎖である。
配列番号53は、4-1BBアゴニストモノクローナル抗体ウレルマブ(BMS-663513)の軽鎖である。
配列番号54は、4-1BBアゴニストモノクローナル抗体ウレルマブ(BMS-663513)の重鎖可変領域(VH)である。
配列番号55は、4-1BBアゴニストモノクローナル抗体ウレルマブ(BMS-663513)の軽鎖可変領域(VL)である。
配列番号56は、4-1BBアゴニストモノクローナル抗体ウレルマブ(BMS-663513)の重鎖CDR1である。
配列番号57は、4-1BBアゴニストモノクローナル抗体ウレルマブ(BMS-663513)の重鎖CDR2である。
配列番号58は、4-1BBアゴニストモノクローナル抗体ウレルマブ(BMS-663513)の重鎖CDR3である。
配列番号59は、4-1BBアゴニストモノクローナル抗体ウレルマブ(BMS-663513)の軽鎖CDR1である。
配列番号60は、4-1BBアゴニストモノクローナル抗体ウレルマブ(BMS-663513)の軽鎖CDR2である。
配列番号61は、4-1BBアゴニストモノクローナル抗体ウレルマブ(BMS-663513)の軽鎖CDR3である。
配列番号62は、TNFRSFアゴニスト融合タンパク質のFcドメインである。
配列番号63は、TNFRSFアゴニスト融合タンパク質のリンカーである。
配列番号64は、TNFRSFアゴニスト融合タンパク質のリンカーである。
配列番号65は、TNFRSFアゴニスト融合タンパク質のリンカーである。
配列番号66は、TNFRSFアゴニスト融合タンパク質のリンカーである。
配列番号67は、TNFRSFアゴニスト融合タンパク質のリンカーである。
配列番号68は、TNFRSFアゴニスト融合タンパク質のリンカーである。
配列番号69は、TNFRSFアゴニスト融合タンパク質のリンカーである。
配列番号70は、TNFRSFアゴニスト融合タンパク質のリンカーである。
配列番号71は、TNFRSFアゴニスト融合タンパク質のリンカーである。
配列番号72は、TNFRSFアゴニスト融合タンパク質のリンカーである。
配列番号73は、TNFRSFアゴニスト融合タンパク質のFcドメインである。
配列番号74は、TNFRSFアゴニスト融合タンパク質のリンカーである。
配列番号75は、TNFRSFアゴニスト融合タンパク質のリンカーである。
配列番号76は、TNFRSFアゴニスト融合タンパク質のリンカーである。
配列番号77は、4-1BBリガンド(4-1BBL)アミノ酸配列である。
配列番号78は、4-1BBLポリペプチドの可溶性部分である。
配列番号79は、4-1BBアゴニスト抗体4B4-1-1バージョン1の重鎖可変領域(VH)である。
配列番号80は、4-1BBアゴニスト抗体4B4-1-1バージョン1の軽鎖可変領域(VL)である。
配列番号81は、4-1BBアゴニスト抗体4B4-1-1バージョン2の重鎖可変領域(VH)である。
配列番号82は、4-1BBアゴニスト抗体4B4-1-1バージョン2の軽鎖可変領域(VL)である。
配列番号83は、4-1BBアゴニスト抗体H39E3-2の重鎖可変領域(VH)である。
配列番号84は、4-1BBアゴニスト抗体H39E3-2の軽鎖可変領域(VL)である。
配列番号85は、ヒトOX40のアミノ酸配列である。
配列番号86は、マウスOX40のアミノ酸配列である。
配列番号87は、OX40アゴニストモノクローナル抗体タボリキシズマブ(MEDI-0562)の重鎖である。
配列番号88は、OX40アゴニストモノクローナル抗体タボリキシズマブ(MEDI-0562)の軽鎖である。
配列番号89は、OX40アゴニストモノクローナル抗体タボリキシズマブ(MEDI-0562)の重鎖可変領域(VH)である。
配列番号90は、OX40アゴニストモノクローナル抗体タボリキシズマブ(MEDI-0562)の軽鎖可変領域(VL)である。
配列番号91は、OX40アゴニストモノクローナル抗体タボリキシズマブ(MEDI-0562)の重鎖CDR1である。
配列番号92は、OX40アゴニストモノクローナル抗体タボリキシズマブ(MEDI-0562)の重鎖CDR2である。
配列番号93は、OX40アゴニストモノクローナル抗体タボリキシズマブ(MEDI-0562)の重鎖CDR3である。
配列番号94は、OX40アゴニストモノクローナル抗体タボリキシズマブ(MEDI-0562)の軽鎖CDR1である。
配列番号95は、OX40アゴニストモノクローナル抗体タボリキシズマブ(MEDI-0562)の軽鎖CDR2である。
配列番号96は、OX40アゴニストモノクローナル抗体タボリキシズマブ(MEDI-0562)の軽鎖CDR3である。
配列番号97は、OX40アゴニストモノクローナル抗体11D4の重鎖である。
配列番号98は、OX40アゴニストモノクローナル抗体11D4の軽鎖である。
配列番号99は、OX40アゴニストモノクローナル抗体11D4の重鎖可変領域(VH)である。
配列番号100は、OX40アゴニストモノクローナル抗体11D4の軽鎖可変領域(VL)である。
配列番号101は、OX40アゴニストモノクローナル抗体11D4の重鎖CDR1である。
配列番号102は、OX40アゴニストモノクローナル抗体11D4の重鎖CDR2である。
配列番号103は、OX40アゴニストモノクローナル抗体11D4の重鎖CDR3である。
配列番号104は、OX40アゴニストモノクローナル抗体11D4の軽鎖CDR1である。
配列番号105は、OX40アゴニストモノクローナル抗体11D4の軽鎖CDR2である。
配列番号106は、OX40アゴニストモノクローナル抗体11D4の軽鎖CDR3である。
配列番号107は、OX40アゴニストモノクローナル抗体18D8の重鎖である。
配列番号108は、OX40アゴニストモノクローナル抗体18D8の軽鎖である。
配列番号109は、OX40アゴニストモノクローナル抗体18D8の重鎖可変領域(VH)である。
配列番号110は、OX40アゴニストモノクローナル抗体18D8の軽鎖可変領域(VL)である。
配列番号111は、OX40アゴニストモノクローナル抗体18D8の重鎖CDR1である。
配列番号112は、OX40アゴニストモノクローナル抗体18D8の重鎖CDR2である。
配列番号113は、OX40アゴニストモノクローナル抗体18D8の重鎖CDR3である。
配列番号114は、OX40アゴニストモノクローナル抗体18D8の軽鎖CDR1である。
配列番号115は、OX40アゴニストモノクローナル抗体18D8の軽鎖CDR2である。
配列番号116は、OX40アゴニストモノクローナル抗体18D8の軽鎖CDR3である。
配列番号117は、OX40アゴニストモノクローナル抗体Hu119-122の重鎖可変領域(VH)である。
配列番号118は、OX40アゴニストモノクローナル抗体Hu119-122の軽鎖可変領域(VL)である。
配列番号119は、OX40アゴニストモノクローナル抗体Hu119-122の重鎖CDR1である。
配列番号120は、OX40アゴニストモノクローナル抗体Hu119-122の重鎖CDR2である。
配列番号121は、OX40アゴニストモノクローナル抗体Hu119-122の重鎖CDR3である。
配列番号122は、OX40アゴニストモノクローナル抗体Hu119-122の軽鎖CDR1である。
配列番号123は、OX40アゴニストモノクローナル抗体Hu119-122の軽鎖CDR2である。
配列番号124は、OX40アゴニストモノクローナル抗体Hu119-122の軽鎖CDR3である。
配列番号125は、OX40アゴニストモノクローナル抗体Hu106-222の重鎖可変領域(VH)である。
配列番号126は、OX40アゴニストモノクローナル抗体Hu106-222の軽鎖可変領域(VL)である。
配列番号127は、OX40アゴニストモノクローナル抗体Hu106-222の重鎖CDR1である。
配列番号128は、OX40アゴニストモノクローナル抗体Hu106-222の重鎖CDR2である。
配列番号129は、OX40アゴニストモノクローナル抗体Hu106-222の重鎖CDR3である。
配列番号130は、OX40アゴニストモノクローナル抗体Hu106-222の軽鎖CDR1である。
配列番号131は、OX40アゴニストモノクローナル抗体Hu106-222の軽鎖CDR2である。
配列番号132は、OX40アゴニストモノクローナル抗体Hu106-222の軽鎖CDR3である。
配列番号133は、OX40リガンド(OX40L)アミノ酸配列である。
配列番号134は、OX40Lポリペプチドの可溶性部分である。
配列番号135は、OX40Lポリペプチドの代替可溶性部分である。
配列番号136は、OX40アゴニストモノクローナル抗体008の重鎖可変領域(VH)である。
配列番号137は、OX40アゴニストモノクローナル抗体008の軽鎖可変領域(VL)である。
配列番号138は、OX40アゴニストモノクローナル抗体011の重鎖可変領域(VH)である。
配列番号139は、OX40アゴニストモノクローナル抗体011の軽鎖可変領域(VL)である。
配列番号140は、OX40アゴニストモノクローナル抗体021の重鎖可変領域(VH)である。
配列番号141は、OX40アゴニストモノクローナル抗体021の軽鎖可変領域(VL)である。
配列番号142は、OX40アゴニストモノクローナル抗体023の重鎖可変領域(VH)である。
配列番号143は、OX40アゴニストモノクローナル抗体023の軽鎖可変領域(VL)である。
配列番号144は、OX40アゴニストモノクローナル抗体の重鎖可変領域(VH)である。
配列番号145は、OX40アゴニストモノクローナル抗体の軽鎖可変領域(VL)である。
配列番号146は、OX40アゴニストモノクローナル抗体の重鎖可変領域(VH)である。
配列番号147は、OX40アゴニストモノクローナル抗体の軽鎖可変領域(VL)である。
配列番号148は、ヒト化OX40アゴニストモノクローナル抗体の重鎖可変領域(VH)である。
配列番号149は、ヒト化OX40アゴニストモノクローナル抗体の重鎖可変領域(VH)である。
配列番号150は、ヒト化OX40アゴニストモノクローナル抗体の軽鎖可変領域(VL)である。
配列番号151は、ヒト化OX40アゴニストモノクローナル抗体の軽鎖可変領域(VL)である。
配列番号152は、ヒト化OX40アゴニストモノクローナル抗体の重鎖可変領域(VH)である。
配列番号153は、ヒト化OX40アゴニストモノクローナル抗体の重鎖可変領域(VH)である。
配列番号154は、ヒト化OX40アゴニストモノクローナル抗体の軽鎖可変領域(VL)である。
配列番号155は、ヒト化OX40アゴニストモノクローナル抗体の軽鎖可変領域(VL)である。
配列番号156は、OX40アゴニストモノクローナル抗体の重鎖可変領域(VH)である。
配列番号157は、OX40アゴニストモノクローナル抗体の軽鎖可変領域(VL)である。
配列番号158は、PD-1阻害剤ニボルマブの重鎖アミノ酸配列である。
配列番号159は、PD-1阻害剤ニボルマブの軽鎖アミノ酸配列である。
配列番号160は、PD-1阻害剤ニボルマブの重鎖可変領域(VH)アミノ酸配列である。
配列番号161は、PD-1阻害剤ニボルマブの軽鎖可変領域(VL)アミノ酸配列である。
配列番号162は、PD-1阻害剤ニボルマブの重鎖CDR1アミノ酸配列である。
配列番号163は、PD-1阻害剤ニボルマブの重鎖CDR2アミノ酸配列である。
配列番号164は、PD-1阻害剤ニボルマブの重鎖CDR3アミノ酸配列である。
配列番号165は、PD-1阻害剤ニボルマブの軽鎖CDR1アミノ酸配列である。
配列番号166は、PD-1阻害剤ニボルマブの軽鎖CDR2アミノ酸配列である。
配列番号167は、PD-1阻害剤ニボルマブの軽鎖CDR3アミノ酸配列である。
配列番号168は、PD-1阻害剤ペムブロリズマブの重鎖アミノ酸配列である。
配列番号169は、PD-1阻害剤ペムブロリズマブの軽鎖アミノ酸配列である。
配列番号170は、PD-1阻害剤ペムブロリズマブの重鎖可変領域(VH)アミノ酸配列である。
配列番号171は、PD-1阻害剤ペムブロリズマブの軽鎖可変領域(VL)アミノ酸配列である。
配列番号172は、PD-1阻害剤ペムブロリズマブの重鎖CDR1アミノ酸配列である。
配列番号173は、PD-1阻害剤ペムブロリズマブの重鎖CDR2アミノ酸配列である。
配列番号174は、PD-1阻害剤ペムブロリズマブの重鎖CDR3アミノ酸配列である。
配列番号175は、PD-1阻害剤ペムブロリズマブの軽鎖CDR1アミノ酸配列である。
配列番号176は、PD-1阻害剤ペムブロリズマブの軽鎖CDR2アミノ酸配列である。
配列番号177は、PD-1阻害剤ペムブロリズマブの軽鎖CDR3アミノ酸配列である。
配列番号178は、PD-L1阻害剤デュルバルマブの重鎖アミノ酸配列である。
配列番号179は、PD-L1阻害剤デュルバルマブの軽鎖アミノ酸配列である。
配列番号180は、PD-L1阻害剤デュルバルマブの重鎖可変領域(VH)アミノ酸配列である。
配列番号181は、PD-L1阻害剤デュルバルマブの軽鎖可変領域(VL)アミノ酸配列である。
配列番号182は、PD-L1阻害剤デュルバルマブの重鎖CDR1アミノ酸配列である。
配列番号183は、PD-L1阻害剤デュルバルマブの重鎖CDR2アミノ酸配列である。
配列番号184は、PD-L1阻害剤デュルバルマブの重鎖CDR3アミノ酸配列である。
配列番号185は、PD-L1阻害剤デュルバルマブの軽鎖CDR1アミノ酸配列である。
配列番号186は、PD-L1阻害剤デュルバルマブの軽鎖CDR2アミノ酸配列である。
配列番号187は、PD-L1阻害剤デュルバルマブの軽鎖CDR3アミノ酸配列である。
配列番号188は、PD-L1阻害剤アベルマブの重鎖アミノ酸配列である。
配列番号189は、PD-L1阻害剤アベルマブの軽鎖アミノ酸配列である。
配列番号190は、PD-L1阻害剤アベルマブの重鎖可変領域(VH)アミノ酸配列である。
配列番号191は、PD-L1阻害剤アベルマブの軽鎖可変領域(VL)アミノ酸配列である。
配列番号192は、PD-L1阻害剤アベルマブの重鎖CDR1アミノ酸配列である。
配列番号193は、PD-L1阻害剤アベルマブの重鎖CDR2アミノ酸配列である。
配列番号194は、PD-L1阻害剤アベルマブの重鎖CDR3アミノ酸配列である。
配列番号195は、PD-L1阻害剤アベルマブの軽鎖CDR1アミノ酸配列である。
配列番号196は、PD-L1阻害剤アベルマブの軽鎖CDR2アミノ酸配列である。
配列番号197は、PD-L1阻害剤アベルマブの軽鎖CDR3アミノ酸配列である。
配列番号198は、PD-L1阻害剤アテゾリズマブの重鎖アミノ酸配列である。
配列番号199は、PD-L1阻害剤アテゾリズマブの軽鎖アミノ酸配列である。
配列番号200は、PD-L1阻害剤アテゾリズマブの重鎖可変領域(VH)アミノ酸配列である。
配列番号201は、PD-L1阻害剤アテゾリズマブの軽鎖可変領域(VL)アミノ酸配列である。
配列番号202は、PD-L1阻害剤アテゾリズマブの重鎖CDR1アミノ酸配列である。
配列番号203は、PD-L1阻害剤アテゾリズマブの重鎖CDR2アミノ酸配列である。
配列番号204は、PD-L1阻害剤アテゾリズマブの重鎖CDR3アミノ酸配列である。
配列番号205は、PD-L1阻害剤アテゾリズマブの軽鎖CDR1アミノ酸配列である。
配列番号206は、PD-L1阻害剤アテゾリズマブの軽鎖CDR2アミノ酸配列である。
配列番号207は、PD-L1阻害剤アテゾリズマブの軽鎖CDR3アミノ酸配列である。
配列番号208は、CTLA-4阻害剤イピリムマブの重鎖アミノ酸配列である。
配列番号209は、CTLA-4阻害剤イピリムマブの軽鎖アミノ酸配列である。
配列番号210は、CTLA-4阻害剤イピリムマブの重鎖可変領域(VH)アミノ酸配列である。
配列番号211は、CTLA-4阻害剤イピリムマブの軽鎖可変領域(VL)アミノ酸配列である。
配列番号212は、CTLA-4阻害剤イピリムマブの重鎖CDR1アミノ酸配列である。
配列番号213は、CTLA-4阻害剤イピリムマブの重鎖CDR2アミノ酸配列である。
配列番号214は、CTLA-4阻害剤イピリムマブの重鎖CDR3アミノ酸配列である。
配列番号215は、CTLA-4阻害剤イピリムマブの軽鎖CDR1アミノ酸配列である。
配列番号216は、CTLA-4阻害剤イピリムマブの軽鎖CDR2アミノ酸配列である。
配列番号217は、CTLA-4阻害剤イピリムマブの軽鎖CDR3アミノ酸配列である。
配列番号218は、CTLA-4阻害剤トレメリムマブの重鎖アミノ酸配列である。
配列番号219は、CTLA-4阻害剤トレメリムマブの軽鎖アミノ酸配列である。
配列番号220は、CTLA-4阻害剤トレメリムマブの重鎖可変領域(VH)アミノ酸配列である。
配列番号221は、CTLA-4阻害剤トレメリムマブの軽鎖可変領域(VL)アミノ酸配列である。
配列番号222は、CTLA-4阻害剤トレメリムマブの重鎖CDR1アミノ酸配列である。
配列番号223は、CTLA-4阻害剤トレメリムマブの重鎖CDR2アミノ酸配列である。
配列番号224は、CTLA-4阻害剤トレメリムマブの重鎖CDR3アミノ酸配列である。
配列番号225は、CTLA-4阻害剤トレメリムマブの軽鎖CDR1アミノ酸配列である。
配列番号226は、CTLA-4阻害剤トレメリムマブの軽鎖CDR2アミノ酸配列である。
配列番号227は、CTLA-4阻害剤トレメリムマブの軽鎖CDR3アミノ酸配列である。
配列番号228は、CTLA-4阻害剤ザリフレリマブの重鎖アミノ酸配列である。
配列番号229は、CTLA-4阻害剤ザリフレリマブの軽鎖アミノ酸配列である。
配列番号230は、CTLA-4阻害剤ザリフレリマブの重鎖可変領域(VH)アミノ酸配列である。
配列番号231は、CTLA-4阻害剤ザリフレリマブの軽鎖可変領域(VL)アミノ酸配列である。
配列番号232は、CTLA-4阻害剤ザリフレリマブの重鎖CDR1アミノ酸配列である。
配列番号233は、CTLA-4阻害剤ザリフレリマブの重鎖CDR2アミノ酸配列である。
配列番号234は、CTLA-4阻害剤ザリフレリマブの重鎖CDR3アミノ酸配列である。
配列番号235は、CTLA-4阻害剤ザリフレリマブの軽鎖CDR1アミノ酸配列である。
配列番号236は、CTLA-4阻害剤ザリフレリマブの軽鎖CDR2アミノ酸配列である。
配列番号237は、CTLA-4阻害剤ザリフレリマブの軽鎖CDR3アミノ酸配列である。
配列番号238は、標的PD-1配列である。
配列番号239は、標的PD-1配列である。
配列番号240は、反復PD-1左反復配列である。
配列番号241は、反復PD-1右反復配列である。
配列番号242は、反復PD-1左反復配列である。
配列番号243は、反復PD-1右反復配列である。
配列番号244は、PD-1左TALENヌクレアーゼ配列である。
配列番号245は、PD-1右TALENヌクレアーゼ配列である。
配列番号246は、PD-1左TALENヌクレアーゼ配列である。
配列番号247は、PD-1右TALENヌクレアーゼ配列である。
他に定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語及び科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解される意味と同じである。本明細書で参照されるすべての特許及び刊行物は、参照によりそれらの全体が組み込まれる。
V.発明を実施するための形態
I.導入
PD-1を発現するTILは、いくつかのがんにおいて増強された抗腫瘍活性を有すると考えられる。しかしながら、PD-1は、免疫抑制性であることが知られている。PD-1のリガンドであるPD-L1は、いくつかのがんにおいて高度に発現され、PD-1とPD-L1との相互作用の免疫遮断は、T細胞応答を増強することができる。したがって、いかなる特定の操作理論にも縛られないが、PD-1の発現をサイレンシングまたは減少させるためのPD-1+TILの遺伝子修飾は、インビボでのPD-1媒介性チェックポイント阻害を回避することができる、強化された抗腫瘍活性を有する治療上有効なTIL集団を産生すると考えられる。
PD-1発現のために選択されたTIL集団(すなわち、PD-1濃縮TIL集団)において、内因性PD-1の発現をサイレンシングまたは減少させるための遺伝子修飾を導入することによって産生されるTILが、本明細書に提供される。そのような遺伝子修飾されたTILを産生するための拡張方法、及びかかるTILを使用する治療方法もまた、本明細書に提供される。
II.定義
他に定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語及び科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解される意味と同じである。本明細書で参照されるすべての特許及び刊行物は、参照によりそれらの全体が組み込まれる。
本明細書で使用される「同時投与」、「同時投与すること」、「~と組み合わせて投与される」、「~と組み合わせて投与すること」、「同時(simultaneous)」、及び「同時(concurrent)」という用語は、対象への2つ以上の医薬品有効成分(本発明のいくつかの実施形態では、例えば、複数のTIL)の投与を包含し、医薬品有効成分及び/またはそれらの代謝物の両方が、対象において同時に存在するようにする。同時投与には、別々の組成物での同時投与、別々の組成物での異なる時間での投与、または2つ以上の医薬品有効成分が存在する組成物での投与が含まれる。別々の組成物での同時投与及び両方の薬剤が存在する組成物での投与が好ましい。
「インビボ」という用語は、対象の体内で起こる事象を指す。
「インビトロ」という用語は、対象の体外で起こる事象を指す。インビトロアッセイには、生きている細胞または死んでいる細胞が用いられる細胞ベースのアッセイが包含され、無傷の細胞が用いられない無細胞アッセイも含み得る。
「エクスビボ」という用語は、対象の体から除去された細胞、組織、及び/または器官に対する治療または処置の実施を伴う事象を指す。適切には、細胞、組織、及び/または器官は、外科手術または治療の方法で対象の体に戻され得る。
「急速拡張」という用語は、1週間の期間にわたって少なくとも約3倍(または4、5、6、7、8、もしくは9倍)、より好ましくは1週間の期間にわたって少なくとも約10倍(または20、30、40、50、60、70、80、もしくは90倍)、あるいは最も好ましくは1週間の期間にわたって少なくとも約100倍の抗原特異的TILの数の増加を意味する。本明細書では、いくつかの急速拡張プロトコルが説明されている。
本明細書における「腫瘍浸潤リンパ球」または「TIL」とは、対象の血流を離れて腫瘍に移動した白血球として最初に取得された細胞の集団を意味する。TILには、CD8細胞傷害性T細胞(リンパ球)、Th1及びTh17 CD4T細胞、ナチュラルキラー細胞、樹状細胞、ならびにM1マクロファージが含まれるが、これらに限定されない。TILには、一次TIL及び二次TILの両方が含まれる。「一次TIL」は、本明細書に概説されるように患者組織試料から取得されるもの(「新たに採取された」と称されることもある)であり、「二次TIL」は、本明細書で考察されるように拡張または増殖された任意のTIL細胞集団であり、本明細書で考察されるバルクTIL及び拡張TIL(「REP TIL」もしくは「REP後TIL」)、ならびに「reREP TIL」が含まれるが、これらに限定されない。reREP TILは、例えば、第2の拡張TILまたは第2の追加の拡張TIL(例えば、reREP TILと称されるTILを含む、図8のステップDに記載されているものなど)を含み得る。TIL細胞集団には、遺伝子修飾TILが含まれ得る。
TILは、一般に、細胞表面マーカーを使用して生化学的に定義されるか、または腫瘍に浸潤して治療を達成するそれらの能力によって機能的に定義されるかのいずれかであり得る。TILは、一般に、CD4、CD8、TCRαβ、CD27、CD28、CD56、CCR7、CD45Ra、CD95、PD-1、及びCD25のうちの1つ以上のバイオマーカーの発現によって分類され得る。さらに及び代替的に、TILは、患者への再導入時に固形腫瘍に浸潤する能力により機能的に定義され得る。TILは、効力によってさらに特徴付けられ得、例えば、インターフェロン(IFN)放出が、約50pg/mLを超える、約100pg/mLを超える、約150pg/mLを超える、または約200pg/mLを超える場合、TILは強力であるとみなされ得る。例えば、インターフェロン(IFNγ)放出が、約50pg/mLを超える、約100pg/mLを超える、約150pg/mLを超える、または約200pg/mLを超える、約300pg/mLを超える、約400pg/mLを超える、約500pg/mLを超える、約600pg/mLを超える、約700pg/mLを超える、約800pg/mLを超える、約900pg/mL、約1000pg/mLを超える場合、TILは強力であるとみなされ得る。
本明細書における「細胞の集団」(TILを含む)とは、共通の形質を共有するいくつかの細胞を意味する。一般に、集団は、概して1×10~1×1010の数の範囲であり、異なるTIL集団は、異なる数を含む。例えば、IL-2の存在下での一次TILの初期成長は、およそ1×10細胞のバルクTILの集団をもたらす。REP拡張は、一般に、注入用の1.5×10~1.5×1010細胞の集団を提供するために行われる。
本明細書における「凍結保存されたTIL」とは、一次、バルク、または拡張(REP TIL)のいずれかのTILが、約-150℃~-60℃の範囲で処理及び保管されることを意味する。凍結保存のための一般的な方法は、実施例を含む本明細書の他の場所にも記載されている。明確にするために、「凍結保存されたTIL」は、一次TILのソースとして使用される可能性のある凍結組織試料と区別することができる。
本明細書における「解凍された凍結保存TIL」とは、以前に凍結保存され、その後、細胞培養温度またはTILが患者に投与され得る温度を含むがこれらに限定されない、室温以上に戻るように処理されたTILの集団を意味する。
TILは、一般に、細胞表面マーカーを使用して生化学的に定義されるか、または腫瘍に浸潤して治療を達成するそれらの能力によって機能的に定義されるかのいずれかであり得る。TILは、一般に、CD4、CD8、TCRαβ、CD27、CD28、CD56、CCR7、CD45Ra、CD95、PD-1、及びCD25のうちの1つ以上のバイオマーカーの発現によって分類され得る。さらに及び代替的に、TILは、患者への再導入時に固形腫瘍に浸潤する能力により機能的に定義され得る。
「凍結保存培地(cryopreservation media)」または「凍結保存培地(cryopreservation medium)」という用語は、細胞の凍結保存に使用できる任意の培地を指す。かかる培地は、7%~10%のDMSOを含む培地を含むことができる。例示的な培地には、CryoStor CS10、Hyperthermasol、及びそれらの組み合わせが含まれる。「CS10」という用語は、Stemcell TechnologiesまたはBiolife Solutionsから入手した凍結保存培地を指す。CS10培地は、商品名「CryoStor(登録商標)CS10」と称され得る。CS10培地は、DMSOを含む無血清の動物成分を含まない培地である。
「セントラルメモリーT細胞」という用語は、ヒトではCD45R0+であり、CCR7(CCR7)及びCD62L(CD62)を構成的に発現するT細胞のサブセットを指す。セントラルメモリーT細胞の表面表現型には、TCR、CD3、CD127(IL-7R)、及びIL-15Rも含まれる。セントラルメモリーT細胞の転写因子には、BCL-6、BCL-6B、MBD2、及びBMI1が含まれる。セントラルメモリーT細胞は、TCRトリガー後、エフェクター分子としてIL-2及びCD40Lを主に分泌する。セントラルメモリーT細胞は、血液中のCD4コンパートメントで優勢であり、ヒトではリンパ節及び扁桃腺において比例して濃縮される。
「エフェクターメモリーT細胞」という用語は、セントラルメモリーT細胞と同様にCD45R0+であるが、CCR7の構成的発現を失い(CCR7)、CD62L発現が不均一であるかまたは低い(CD62L)、ヒトまたは哺乳動物T細胞のサブセットを指す。セントラルメモリーT細胞の表面表現型には、TCR、CD3、CD127(IL-7R)、及びIL-15Rも含まれる。セントラルメモリーT細胞の転写因子には、BLIMP1が含まれる。エフェクターメモリーT細胞は、インターフェロンガンマ、IL-4、及びIL-5を含む、抗原刺激後に高レベルの炎症性サイトカインを急速に分泌する。エフェクターメモリーT細胞は、血液中のCD8コンパートメントで優勢であり、ヒトでは肺、肝臓、及び腸において比例して濃縮される。CD8+エフェクターメモリーT細胞は、大量のパーフォリンを担持する。
「閉鎖系」という用語は、外部環境に対して閉鎖されている系を指す。細胞培養法に適した任意の閉鎖系を、本発明の方法で用いることができる。閉鎖系には、例えば、密閉G容器が含まれるが、これに限定されない。腫瘍セグメントが閉鎖系に付加されると、TILを患者に投与する準備ができるまで、系は外部環境に開かれない。
腫瘍を破壊するためのプロセスを説明するために本明細書で使用される「断片化すること」、「断片」、及び「断片化された」という用語は、腫瘍組織を破砕、スライス、分割、及び細切するなどの機械的断片化法、ならびに腫瘍組織の物理的構造を破壊するための任意の他の方法を含む。
「末梢血単核細胞」及び「PBMC」という用語は、リンパ球(T細胞、B細胞、NK細胞)及び単球を含む、丸い核を有する末梢血細胞を指す。抗原提示細胞として使用される場合(PBMCは抗原提示細胞の一種である)、末梢血単核細胞は、好ましくは、照射された同種異系末梢血単核細胞である。
「末梢血リンパ球」及び「PBL」という用語は、末梢血から拡張したT細胞を指す。いくつかの実施形態では、PBLは、ドナーからの全血またはアフェレーシス産物から分離される。いくつかの実施形態では、PBLは、CD3+CD45+のT細胞表現型などのT細胞表現型の正または負の選択によって、ドナー由来の全血またはアフェレーシス産物から分離される。
「抗CD3抗体」という用語は、成熟T細胞のT細胞抗原受容体におけるCD3受容体に対するヒト、ヒト化、キメラ、またはマウス抗体を含む、抗体またはそのバリアント、例えば、モノクローナル抗体を指す。抗CD3抗体には、ムロモナブとしても知られるOKT-3が含まれる。抗CD3抗体には、T3及びCD3εとしても知られるUHCT1クローンも含まれる。他の抗CD3抗体には、例えば、オテリキシズマブ、テプリズマブ、及びビシリズマブが含まれる。
「OKT-3」(本明細書では「OKT3」とも称される)という用語は、成熟T細胞のT細胞抗原受容体におけるCD3受容体に対するヒト、ヒト化、キメラ、またはマウス抗体を含む、モノクローナル抗体またはそのバイオシミラーもしくはバリアントを指し、市販の形態、例えば、OKT-3(30ng/mL、MACS GMP CD3 pure、Miltenyi Biotech,Inc.,San Diego,CA,USA)及びムロモナブ、またはそれらのバリアント、保存的アミノ酸置換物、グリコフォーム、またはバイオシミラーを含む。ムロモナブの重鎖及び軽鎖のアミノ酸配列を表1に示す(配列番号1及び配列番号2)。OKT-3を産生することができるハイブリドーマは、American Type Culture Collectionに寄託され、ATCC受託番号CRL8001が割り当てられている。OKT-3を産生することができるハイブリドーマは、European Collection of Authenticated Cell Cultures(ECACC)にも寄託され、カタログ番号86022706が割り当てられている。
Figure 2024519029000001
「IL-2」(本明細書では「IL2」とも称される)という用語は、インターロイキン-2として知られるT細胞成長因子を指し、ヒト及び哺乳動物形態、保存的アミノ酸置換物、グリコフォーム、バイオシミラー、及びバリアントを含む、IL-2のすべての形態を含む。IL-2は、例えば、Nelson,J.Immunol.2004,172,3983-88及びMalek,Annu.Rev.Immunol.2008,26,453-79に記載されており、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。本発明での使用に好適な組換えヒトIL-2のアミノ酸配列を表2に示す(配列番号3)。例えば、IL-2という用語は、アルデスロイキン(PROLEUKIN、単回使用バイアル当たり2200万IUで複数の供給業者から市販されている)などのヒト組換えIL-2形態、ならびにCellGenix,Inc.,Portsmouth,NH,USA(CELLGRO GMP)またはProSpec-Tany TechnoGene Ltd.,East Brunswick,NJ,USAによって市販されている組換えIL-2形態(カタログ番号CYT-209-b)及び他のベンダーからの他の商用同等物を包含する。アルデスロイキン(デス-アラニル-1、セリン-125ヒトIL-2)は、およそ15kDaの分子量を有する非グリコシル化ヒト組換えIL-2形態である。本発明での使用に好適なアルデスロイキンのアミノ酸配列を表2に示す(配列番号4)。IL-2という用語はまた、ペグ化IL2プロドラッグベンペガルデスロイキン(NKTR-214、平均6個のリジン残基が[(2,7-ビス{[メチルポリ(オキシエチレン)]カルバモイル}-9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル)で置換されたNである、配列番号4のようなペグ化ヒト組換えIL-2)を含む、本明細書に記載のIL-2のペグ化形態も包含し、Nektar Therapeutics(South San Francisco,CA,USA)から入手可能であるか、または国際特許出願公開第WO2018/132496 A1号の実施例19に記載の方法、または米国特許出願公開第US2019/0275133 A1号の実施例1に記載の方法など、当該技術分野で知られている方法によって調製することができ、それらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。本発明での使用に好適なベンペガルデスロイキン(NKTR-214)及び他のペグ化IL-2分子は、米国特許出願公開第US2014/0328791 A1号及び国際特許出願公開第WO2012/065086 A1号に記載されており、それらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。本発明での使用に好適な複合化IL-2の代替形態は、米国特許第4,766,106号、同第5,206,344号、同第5,089,261号、及び同第4,902,502号に記載されており、それらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。本発明での使用に好適なIL-2の製剤は、米国特許第6,706,289号に記載されており、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、本発明での使用に好適なIL-2形態は、Synthorx,Inc.から入手可能なTHOR-707である。本発明での使用に好適なTHOR-707及びIL-2の追加の代替形態の調製ならびに特性は、米国特許出願公開第US2020/0181220 A1号及び同第US2020/0330601 A1号に記載されており、それらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、本発明での使用に好適なIL-2形態は、単離及び精製IL-2ポリペプチドと、K35、T37、R38、T41、F42、K43、F44、Y45、E61、E62、E68、K64、P65、V69、L72、及びY107から選択されるアミノ酸位置で単離及び精製IL-2ポリペプチドに結合する複合部分と、を含む、インターロイキン2(IL-2)複合体であり、アミノ酸残基の番号付けは配列番号5に対応する。いくつかの実施形態では、アミノ酸位置は、T37、R38、T41、F42、F44、Y45、E61、E62、E68、K64、P65、V69、L72、及びY107から選択される。いくつかの実施形態では、アミノ酸位置は、T37、R38、T41、F42、F44、Y45、E61、E62、E68、P65、V69、L72、及びY107から選択される。いくつかの実施形態では、アミノ酸位置は、T37、T41、F42、F44、Y45、P65、V69、L72、及びY107から選択される。いくつかの実施形態では、アミノ酸位置は、R38及びK64から選択される。いくつかの実施形態では、アミノ酸位置は、E61、E62、及びE68から選択される。いくつかの実施形態では、アミノ酸位置は、E62である。いくつかの実施形態では、K35、T37、R38、T41、F42、K43、F44、Y45、E61、E62、E68、K64、P65、V69、L72、及びY107から選択されるアミノ酸残基は、リジン、システイン、またはヒスチジンにさらに変異する。いくつかの実施形態では、アミノ酸残基は、システインに変異する。いくつかの実施形態では、アミノ酸残基は、リジンに変異する。いくつかの実施形態では、K35、T37、R38、T41、F42、K43、F44、Y45、E61、E62、E68、K64、P65、V69、L72、及びY107から選択されるアミノ酸残基は、非天然アミノ酸にさらに変異する。いくつかの実施形態では、非天然アミノ酸は、N6-アジドエトキシ-L-リジン(AzK)、N6-プロパルギルエトキシ-L-リジン(PraK)、BCN-L-リジン、ノルボルネンリジン、TCO-リジン、メチルテトラジンリジン、アリルオキシカルボニルリジン、2-アミノ-8-オキソノナン酸、2-アミノ-8-オキソオクタン酸、p-アセチル-L-フェニルアラニン、p-アジドメチル-L-フェニルアラニン(pAMF)、p-ヨード-L-フェニルアラニン、m-アセチルフェニルアラニン、2-アミノ-8-オキソノナン酸、p-プロパルギルオキシフェニルアラニン、p-プロパルギル-フェニルアラニン、3-メチル-フェニルアラニン、L-ドーパ、フッ素化フェニルアラニン、イソプロピル-L-フェニルアラニン、p-アジド-L-フェニルアラニン、p-アシル-L-フェニルアラニン、p-ベンゾイル-L-フェニルアラニン、p-ブロモフェニルアラニン、p-アミノ-L-フェニルアラニン、イソプロピル-L-フェニルアラニン、O-アリルチロシン、O-メチル-L-チロシン、O-4-アリル-L-チロシン、4-プロピル-L-チロシン、ホスホノチロシン、トリ-O-アセチル-GlcNAcp-セリン、L-ホスホセリン、ホスホノセリン、L-3-(2-ナフチル)アラニン、2-アミノ-3-((2-((3-(ベンジルオキシ)-3-オキソプロピル)アミノ)エチル)セラニル)プロパン酸、2-アミノ-3-(フェニルセラニル)プロパン酸、またはセレノシステインを含む。いくつかの実施形態では、IL-2複合体は、野生型IL-2ポリペプチドと比較して、IL-2受容体α(IL-2Rα)サブユニットに対する減少した親和性を有する。いくつかの実施形態では、減少した親和性は、野生型IL-2ポリペプチドと比較して、IL-2Rαに対する結合親和性の約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、99%、または99%を超える減少である。いくつかの実施形態では、減少した親和性は、野生型IL-2ポリペプチドと比較して、約1倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、30倍、50倍、100倍、200倍、300倍、500倍、1000倍以上である。いくつかの実施形態では、複合部分は、IL-2とIL-2Rαとの結合を損なうかまたは遮断する。いくつかの実施形態では、複合部分は、水溶性ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、追加の複合部分は、水溶性ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、水溶性ポリマーの各々は、独立して、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリ(プロピレングリコール)(PPG)、エチレングリコール及びプロピレングリコールのコポリマー、ポリ(オキシエチル化ポリオール)、ポリ(オレフィンアルコール)、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(ヒドロキシアルキルメタクリルアミド)、ポリ(ヒドロキシアルキルメタクリレート)、ポリ(サッカライド)、ポリ(α-ヒドロキシ酸)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリホスファゼン、ポリオキサゾリン(POZ)、ポリ(N-アクリロイルモルホリン)、またはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、水溶性ポリマーの各々は、独立して、PEGを含む。いくつかの実施形態では、PEGは、直鎖状PEGまたは分岐状PEGである。いくつかの実施形態では、水溶性ポリマーの各々は、独立して、ポリサッカライドを含む。いくつかの実施形態では、ポリサッカライドは、デキストラン、ポリシアル酸(PSA)、ヒアルロン酸(HA)、アミロース、ヘパリン、ヘパランサルフェート(HS)、デキストリン、またはヒドロキシエチルデンプン(HES)を含む。いくつかの実施形態では、水溶性ポリマーの各々は、独立して、グリカンを含む。いくつかの実施形態では、水溶性ポリマーの各々は、独立して、ポリアミンを含む。いくつかの実施形態では、複合部分は、タンパク質を含む。いくつかの実施形態では、追加の複合部分は、タンパク質を含む。いくつかの実施形態では、タンパク質の各々は、独立して、アルブミン、トランスフェリン、またはトランスサイレチンを含む。いくつかの実施形態では、タンパク質の各々は、独立して、Fc部分を含む。いくつかの実施形態では、タンパク質の各々は、独立して、IgGのFc部分を含む。いくつかの実施形態では、複合部分は、ポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、追加の複合部分は、ポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、タンパク質の各々は、独立して、XTENペプチド、グリシンリッチホモアミノ酸ポリマー(HAP)、PASポリペプチド、エラスチン様ポリペプチド(ELP)、CTPペプチド、またはゼラチン様タンパク質(GLK)ポリマーを含む。いくつかの実施形態では、単離及び精製IL-2ポリペプチドは、グルタミル化によって修飾される。いくつかの実施形態では、複合部分は、単離及び精製IL-2ポリペプチドと直接的に結合される。いくつかの実施形態では、複合部分は、リンカーを介して単離及び精製されたIL-2ポリペプチドと間接的に結合される。いくつかの実施形態では、リンカーは、ホモ二官能性リンカーを含む。いくつかの実施形態では、ホモ二官能性リンカーは、ロマント試薬ジチオビス(スクシンイミジルプロピオネート)DSP、3′3′-ジチオビス(スルホスクシンイミジルプロピオネート)(DTSSP)、ジスクシンイミジルスベラート(DSS)、ビス(スルホスクシンイミジル)スベラート(BS)、ジスクシンイミジルタータラート(DST)、ジスルホスクシンイミジルタータラート(スルホDST)、エチレングリコビス(スクシンイミジルスクシネート)(EGS)、ジスクシンイミジルグルタラート(DSG)、N,N′-ジスクシンイミジルカーボナート(DSC)、ジメチルアジピミデート(DMA)、ジメチルピメリミデート(DMP)、ジメチルスベリミデート(DMS)、ジメチル-3,3′-ジチオビスプロピオンイミデート(DTBP)、1,4-ジ-(3′-(2′-ピリジルジチオ)プロピオンアミド)ブタン(DPDPB)、ビスマレイミドヘキサン(BMH)、ハロゲン化アリール含有化合物(DFDNB)、例えば、1,5-ジフルオロ-2,4-ジニトロベンゼンまたは1,3-ジフルオロ-4,6-ジニトロベンゼン、4,4′-ジフルオロ-3,3′-ジニトロフェニルスルホン(DFDNPS)、ビス-[β-(4-アジドサリチルアミド)エチル]ジスルフィド(BASED)、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド、1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテル、アジピン酸ジヒドラジド、カルボヒドラジド、o-トルイジン、3,3′-ジメチルベンジジン、ベンジジン、α,α′-p-ジアミノジフェニル、ジヨード-p-キシレンスルホン酸、N,N′-エチレン-ビス(ヨードアセトアミド)、またはN,N′-ヘキサメチレンビス(ヨードアセトアミド)を含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、ヘテロ二官能性リンカーを含む。いくつかの実施形態では、ヘテロ二官能性リンカーは、N-スクシンイミジル3-(2-ピリジルジチオ)プロピオネート(sPDP)、長鎖N-スクシンイミジル3-(2-ピリジルジチオ)プロピオネート(LC-sPDP)、水溶性長鎖N-スクシンイミジル3-(2-ピリジルジチオ)プロピオネート(スルホ-LC-sPDP)、スクシンイミジルオキシカルボニル-α-メチル-α-(2-ピリジルジチオ)トルエン(sMPT)、スルホスクシンイミジル-6-[α-メチル-α-(2-ピリジルジチオ)トルアミド]ヘキサノエート(スルホ-LC-sMPT)、スクシンイミジル-4-(N-マレイミドメチル)シクロヘキサン-1-カルボキシレート(sMCC)、スルホスクシンイミジル-4-(N-マレイミドメチル)シクロヘキサン-1-カルボキシレート(スルホ-sMCC)、m-マレイミドベンゾイル-N-ヒドロキシスクシンイミドエステル(MB)、m-マレイミドベンゾイル-N-ヒドロキシスルホスクシンイミドエステル(スルホ-MB)、N-スクシンイミジル(4-ヨードアセチル)アミノベンゾエート(sIAB)、スルホスクシンイミジル(4-ヨードアセチル)アミノベンゾエート(スルホ-sIAB)、スクシンイミジル-4-(p-マレイミドフェニル)ブチレート(sMPB)、スルホスクシンイミジル-4-(p-マレイミドフェニル)ブチレート(スルホ-sMPB)、N-(γ-マレイミドブチリルオキシ)スクシンイミドエステル(GMB)、N-(γ-マレイミドブチリルオキシ)スルホスクシンイミドエステル(スルホ-GMB)、スクシンイミジル 6-((ヨードアセチル)アミノ)ヘキサノエート(sIAX)、スクシンイミジル 6-[6-(((ヨードアセチル)アミノ)ヘキサノイル)アミノ]ヘキサノエート(slAXX)、スクシンイミジル 4-(((ヨードアセチル)アミノ)メチル)シクロヘキサン-1-カルボキシレート(sIAC)、スクシンイミジル6-(((((4-ヨードアセチル)アミノ)メチル)シクロヘキサン-1-カルボニル)アミノ)ヘキサノエート(sIACX)、p-ニトロフェニルヨードアセテート(NPIA)、カルボニル反応性及びスルフヒドリル反応性架橋剤、例えば、4-(4-N-マレイミドフェニル)酪酸ヒドラジド(MPBH)、4-(N-マレイミドメチル)シクロヘキサン-1-カルボキシル-ヒドラジド-8(M2C2H)、3-(2-ピリジルジチオ)プロピオニルヒドラジド(PDPH)、N-ヒドロキシスクシンイミジル-4-アジドサリチル酸(NHs-AsA)、N-ヒドロキシスルホスクシンイミジル-4-アジドサリチル酸(スルホ-NHs-AsA)、スルホスクシンイミ
ジル-(4-アジドサリチルアミド)ヘキサノエート(スルホ-NHs-LC-AsA)、スルホスクシンイミジル-2-(p-アジドサリチルアミド)エチル-1,3’-ジチオプロピオネート(sAsD)、N-ヒドロキシスクシンイミジル-4-アジドベンゾエート(HsAB)、N-ヒドロキシスルホスクシンイミジル-4-アジドベンゾエート(スルホ-HsAB)、N-スクシンイミジル-6-(4’-アジド-2’-ニトロフェニルアミノ)ヘキサノエート(sANPAH)、スルホスクシンイミジル-6-(4’-アジド-2’-ニトロフェニルアミノ)ヘキサノエート(スルホ-sANPAH)、N-5-アジド-2-ニトロベンゾイルオキシスクシンイミド(ANB-NO)、スルホスクシンイミジル-2-(m-アジド-o-ニトロベンズアミド)-エチル-1,3’-ジチオプロピオネート(sAND)、N-スクシンイミジル-4(4-アジドフェニル)1,3’-ジチオプロピオネート(sADP)、N-スルホスクシンイミジル(4-アジドフェニル)-1,3’-ジチオプロピオネート(スルホ-sADP)、スルホスクシンイミジル4-(p-アジドフェニル)ブチレート(スルホ-sAPB)、スルホスクシンイミジル 2-(7-アジド-4-メチルクマリン-3-アセトアミド)エチル-1,3’-ジチオプロピオネート(sAED)、スルホスクシンイミジル 7-アジド-4-メチルクマリン-3-アセテート(スルホ-sAMCA)、p-ニトロフェニルジアゾピルベート(pNPDP)、p-ニトロフェニル-2-ジアゾ-3,3,3-トリフルオロプロピオネート(PNP-DTP)、1-(ρ-アジドサリチルアミド)-4-(ヨードアセトアミド)ブタン(AsIB)、N-[4-(ρ-アジドサリチルアミド)ブチル]-3’-(2’-ピリジルジチオ)プロピオンアミド(APDP)、ベンゾフェノン-4-ヨードアセトアミド、p-アジドベンゾイルヒドラジド(ABH)、4-(ρ-アジドサリチルアミド)ブチルアミン(AsBA)、またはp-アジドフェニルグリオキサール(APG)を含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、任意選択でジペプチドリンカーを含む、切断可能なリンカーを含む。いくつかの実施形態では、ジペプチドリンカーは、Val-Cit、Phe-Lys、Val-Ala、またはVal-Lysを含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、切断不可能なリンカーを含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、任意選択で、マレイミドカプロイル(mc)、スクシンイミジル-4-(N-マレイミドメチル)シクロヘキサン-1-カルボキシレート(sMCC)、またはスルホスクシンイミジル-4-(N-マレイミドメチル)シクロヘキサン-1-カルボキシレート(スルホ-sMCC)を含むマレイミド基を含む。いくつかの実施形態では、リンカーは、スペーサーをさらに含む。いくつかの実施形態では、スペーサーは、p-アミノベンジルアルコール(PAB)、p-アミノベンジルオキシカルボニル(PABC)、その誘導体、または類似体を含む。いくつかの実施形態では、複合部分は、IL-2複合体の血清半減期を延長することができる。いくつかの実施形態では、追加の複合部分は、IL-2複合体の血清半減期を延長することができる。いくつかの実施形態では、本発明での使用に好適なIL-2形態は、本明細書に記載のIL-2形態のうちのいずれかの断片である。いくつかの実施形態では、本発明での使用に好適なIL-2形態は、米国特許出願公開第US2020/0181220 A1号及び米国特許出願公開第US2020/0330601 A1号に開示されているようにペグ化されている。いくつかの実施形態では、本発明での使用に好適なIL-2形態は、ポリエチレングリコール(PEG)を含む複合部分に共有結合したN6-アジドエトキシ-L-リジン(AzK)を含むIL-2ポリペプチドを含む、IL-2複合体であり、IL-2ポリペプチドは、配列番号5と少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、AzKは、配列番号5内のアミノ酸位置に関して、K35位、F42位、F44位、K43位、E62位、P65位、R38位、T41位、E68位、Y45位、V69位、またはL72位でアミノ酸を置換する。いくつかの実施形態では、IL-2ポリペプチドは、配列番号5に対して1残基のN末端欠失を含む。いくつかの実施形態では、本発明での使用に好適なIL-2形態は、IL-2Rアルファ鎖会合を欠いているが、中間親和性IL-2Rベータ-ガンマシグナル伝達複合体との正常な結合を保持している。いくつかの実施形態では、本発明での使用に好適なIL-2形態は、ポリエチレングリコール(PEG)を含む複合部分に共有結合したN6-アジドエトキシ-L-リジン(AzK)を含むIL-2ポリペプチドを含む、IL-2複合体であり、IL-2ポリペプチドは、配列番号5と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、AzKは、配列番号5内のアミノ酸位置に関して、K35位、F42位、F44位、K43位、E62位、P65位、R38位、T41位、E68位、Y45位、V69位、またはL72位でアミノ酸を置換する。いくつかの実施形態では、本発明での使用に好適なIL-2形態は、ポリエチレングリコール(PEG)を含む複合部分に共有結合したN6-アジドエトキシ-L-リジン(AzK)を含むIL-2ポリペプチドを含む、IL-2複合体であり、IL-2ポリペプチドは、配列番号5と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、AzKは、配列番号5内のアミノ酸位置に関して、K35位、F42位、F44位、K43位、E62位、P65位、R38位、T41位、E68位、Y45位、V69位、またはL72位でアミノ酸を置換する。いくつかの実施形態では、本発明での使用に好適なIL-2形態は、ポリエチレングリコール(PEG)を含む複合部分に共有結合したN6-アジドエトキシ-L-リジン(AzK)を含むIL-2ポリペプチドを含む、IL-2複合体であり、IL-2ポリペプチドは、配列番号5と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、AzKは、配列番号570内のアミノ酸位置に関して、K35位、F42位、F44位、K43位、E62位、P65位、R38位、T41位、E68位、Y45位、V69位、またはL72位でアミノ酸を置換する。
いくつかの実施形態では、本発明での使用に好適なIL-2形態は、ALKS-4230(配列番号6)としても知られるネムバロイキンアルファであり、Alkermes,Inc.から入手可能である。ネムバロイキンアルファは、ペプチジルリンカー(60GG61)を介してヒトインターロイキン2断片(62-132)と融合し、ペプチジルリンカー(133GSGGGS138)を介してヒトインターロイキン2受容体α鎖断片(139-303)と融合し、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞で産生され、グリコシル化されている、ヒトインターロイキン2断片(1-59)、バリアント(Cys125>Ser51);Gペプチドリンカー(60-61)を介してヒトインターロイキン2(IL-2)(4-74)-ペプチド(62-132)と融合し、GSGSペプチドリンカー(133-138)を介してヒトインターロイキン2受容体α鎖(IL2Rサブユニットアルファ、IL2Rα、IL2RA)(1-165)-ペプチド(139-303)と融合し、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞で産生され、アルファグリコシル化されている、ヒトインターロイキン2(IL-2)(75-133)-ペプチド[Cys125(51)>Ser]-変異体(1-59)としても知られている。ネムバロイキンアルファのアミノ酸配列は、配列番号571に示されている。いくつかの実施形態では、ネムバロイキンアルファは、以下の翻訳後修飾を示す:以下の位置でのジスルフィド架橋:31-116、141-285、184-242、269-301、166-197、または166-199、168-199または168-197(配列番号6の番号付けを使用する)、及び以下の位置でのグリコシル化部位:配列番号571の番号付けを使用する、N187、N206、T212。ネムバルイキン アルファの調製及び特性、ならびに本発明での使用に好適な追加の代替形態のIL-2は、米国特許出願公開第US2021/0038684 A1号及び米国特許第10,183,979号に記載されており、それらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、本発明での使用に好適なIL-2形態は、配列番号6と少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、または少なくとも90%の配列同一性を有するタンパク質である。いくつかの実施形態では、本発明での使用に好適なIL-2形態は、配列番号6で示されるアミノ酸配列またはその保存的アミノ酸置換を有する。いくつかの実施形態では、本発明での使用に好適なIL-2形態は、配列番号7のアミノ酸24~452、またはそのバリアント、断片、もしくは誘導体を含む融合タンパク質である。いくつかの実施形態では、本発明での使用に好適なIL-2形態は、配列番号7のアミノ酸24~452と少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列、またはそのバリアント、断片、もしくは誘導体を含む融合タンパク質である。本発明での使用に好適な他のIL-2形態は、米国特許第10,183,979号に記載されており、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。任意選択で、いくつかの実施形態では、本発明での使用に好適なIL-2形態は、ムチンドメインポリペプチドリンカーによって第2の融合パートナーと連結された第1の融合パートナーを含む融合タンパク質であり、第1の融合パートナーは、IL-1Rα、またはIL-1Rαと少なくとも98%のアミノ酸配列同一性を有し、IL-Rαの受容体アンタゴニスト活性を有するタンパク質であり、第2の融合パートナーは、Fc領域を含む免疫グロブリンの全部または一部を含み、ムチンドメインポリペプチドリンカーは、配列番号8、または配列番号8と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、融合タンパク質の半減期は、ムチンドメインポリペプチドリンカーの非存在下での第2の融合パートナーとの第1の融合パートナーの融合と比較して改善される。
Figure 2024519029000002
いくつかの実施形態では、本発明での使用に好適なIL-2形態は、相補性決定領域HCDR1、HCDR2、HCDR3を含む、重鎖可変領域(V)と、LCDR1、LCDR2、LCDR3を含む軽鎖可変領域(V)と、VまたはVのCDRに移植されたIL-2分子またはその断片と、を含む抗体サイトカイン移植タンパク質を含み、抗体サイトカイン移植タンパク質は、制御性T細胞よりもTエフェクター細胞を優先的に拡張させる。いくつかの実施形態では、抗体サイトカイン移植タンパク質は、相補性決定領域HCDR1、HCDR2、HCDR3を含む、重鎖可変領域(V)と、LCDR1、LCDR2、LCDR3を含む軽鎖可変領域(V)と、VまたはVのCDRに移植されたIL-2分子またはその断片と、を含み、IL-2分子は、ムテインであり、抗体サイトカイン移植タンパク質は、制御性T細胞よりもTエフェクター細胞を優先的に拡張させる。いくつかの実施形態では、IL-2レジメンは、米国特許出願公開第US2020/0270334 A1号に記載されている抗体の投与を含み、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、抗体サイトカイン移植タンパク質は、相補性決定領域HCDR1、HCDR2、HCDR3を含む、重鎖可変領域(VH)と、LCDR1、LCDR2、LCDR3を含む軽鎖可変領域(VL)と、VまたはVのCDRに移植されたIL-2分子またはその断片と、を含み、IL-2分子は、ムテインであり、抗体サイトカイン移植タンパク質は、制御性T細胞よりもTエフェクター細胞を優先的に拡張させ、抗体は、配列番号39を含むIgGクラス軽鎖及び配列番号38を含むIgGクラス重鎖、配列番号37を含むIgGクラスの軽鎖及び配列番号29を含むIgGクラスの重鎖、配列番号39を含むIgGクラス軽鎖及び配列番号29を含むIgGクラス重鎖、配列番号37を含むIgGクラス軽鎖及び配列番号38を含むIgGクラス重鎖からなる群から選択されるIgGクラスの重鎖及びIgGクラスの軽鎖をさらに含む。
いくつかの実施形態では、IL-2分子またはその断片は、VのHCDR1に移植され、IL-2分子は、ムテインである。いくつかの実施形態では、IL-2分子またはその断片は、VのHCDR2に移植され、IL-2分子は、ムテインである。いくつかの実施形態では、IL-2分子またはその断片は、VのHCDR3に移植され、IL-2分子は、ムテインである。いくつかの実施形態では、IL-2分子またはその断片は、VのLCDR1に移植され、IL-2分子は、ムテインである。いくつかの実施形態では、IL-2分子またはその断片は、VのLCDR2に移植され、IL-2分子は、ムテインである。いくつかの実施形態では、IL-2分子またはその断片は、VのLCDR3に移植され、IL-2分子は、ムテインである。
IL-2分子の挿入は、CDRのN末端領域もしくはその近く、CDRの中間領域、またはCDRのC末端領域もしくはその近くであり得る。いくつかの実施形態では、抗体サイトカイン移植タンパク質は、CDRに組み込まれたIL-2分子を含み、IL2配列はCDR配列をフレームシフトしない。いくつかの実施形態では、抗体サイトカイン移植タンパク質は、CDRに組み込まれたIL-2分子を含み、IL-2配列はCDR配列のすべてまたは一部を置き換える。IL-2分子による置き換えは、CDRのN末端領域、CDRの中間領域、またはCDRのC末端領域もしくはその近くであり得る。IL-2分子による置き換えは、CDR配列のわずか1個もしくは2個のアミノ酸、またはCDR配列全体であり得る。
いくつかの実施形態では、IL-2分子は、ペプチドリンカーなしで、CDR配列とIL-2配列との間に追加のアミノ酸なしで、CDRに直接的に移植される。いくつかの実施形態では、IL-2分子は、ペプチドリンカーを用いて、CDR配列とIL-2配列との間に1つ以上の追加のアミノ酸を伴って、CDRに間接的に移植される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載のIL-2分子は、IL-2ムテインである。いくつかの事例では、IL-2ムテインは、R67A置換を含む。いくつかの実施形態では、IL-2ムテインは、配列番号14または配列番号15のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、IL-2ムテインは、米国特許出願公開第US2020/0270334 A1号の表1のアミノ酸配列を含み、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、抗体サイトカイン移植タンパク質は、配列番号16、配列番号19、配列番号22及び配列番号25からなる群から選択されるHCDR1を含む。いくつかの実施形態では、抗体サイトカイン移植タンパク質は、配列番号7、配列番号10、配列番号543及び配列番号16からなる群から選択されるHCDR1を含む。いくつかの実施形態では、抗体サイトカイン移植タンパク質は、配列番号17、配列番号20、配列番号23、及び配列番号26からなる群から選択されるHCDR2からなる群から選択されるHCDR1を含む。いくつかの実施形態では、抗体サイトカイン移植タンパク質は、配列番号18、配列番号21、配列番号24、及び配列番号27からなる群から選択されるHCDR3を含む。いくつかの実施形態では、抗体サイトカイン移植タンパク質は、配列番号28のアミノ酸配列を含むV領域を含む。いくつかの実施形態では、抗体サイトカイン移植タンパク質は、配列番号29のアミノ酸配列を含む重鎖を含む。いくつかの実施形態では、抗体サイトカイン移植タンパク質は、配列番号36のアミノ酸配列を含むV領域を含む。いくつかの実施形態では、抗体サイトカイン移植タンパク質は、配列番号37のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、抗体サイトカイン移植タンパク質は、配列番号28のアミノ酸配列を含むV領域及び配列番号36のアミノ酸配列を含むV領域を含む。いくつかの実施形態では、抗体サイトカイン移植タンパク質は、配列番号29のアミノ酸配列を含む重鎖領域及び配列番号37のアミノ酸配列を含む軽鎖領域を含む。いくつかの実施形態では、抗体サイトカイン移植タンパク質は、配列番号29のアミノ酸配列を含む重鎖領域及び配列番号39のアミノ酸配列を含む軽鎖領域を含む。いくつかの実施形態では、抗体サイトカイン移植タンパク質は、配列番号38のアミノ酸配列を含む重鎖領域及び配列番号37のアミノ酸配列を含む軽鎖領域を含む。いくつかの実施形態では、抗体サイトカイン移植タンパク質は、配列番号38のアミノ酸配列を含む重鎖領域及び配列番号39のアミノ酸配列を含む軽鎖領域を含む。いくつかの実施形態では、抗体サイトカイン移植タンパク質は、米国特許出願公開第2020/0270334 A1号のIgG.IL2F71A.H1もしくはIgG.IL2R67A.H1、またはそのバリアント、誘導体、もしくは断片、またはその保存的アミノ酸置換体、またはそれと少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、または少なくとも98%の配列同一性を有するタンパク質を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の抗体サイトカイン移植タンパク質の抗体成分は、免疫グロブリン配列、フレームワーク配列、またはパリビズマブのCDR配列を含む。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の抗体サイトカイン移植タンパク質は、アルデスロイキンまたは同等の分子などであるがこれらに限定されない野生型IL-2分子よりも長い血清半減期を有する。
Figure 2024519029000003

Figure 2024519029000004
「IL-4」(本明細書では「IL4」とも称される)という用語は、インターロイキン4として知られるサイトカインを指し、これは、Th2 T細胞、ならびに好酸球、好塩基球、及び肥満細胞によって産生される。IL-4は、ナイーブヘルパーT細胞(Th0細胞)からTh2 T細胞への分化を調節する。Steinke and Borish,Respir.Res.2001,2,66-70。IL-4によって活性化されると、Th2 T細胞は、その後、正のフィードバックループで追加のIL-4を産生する。IL-4は、B細胞増殖及びクラスII MHC発現も刺激し、B細胞からのIgE及びIgG発現へのクラス切り替えを誘導する。本発明での使用に好適な組換えヒトIL-4は、ProSpec-Tany TechnoGene Ltd.,East Brunswick,NJ,USA(カタログ番号CYT-211)及びThermoFisher Scientific,Inc.,Waltham,MA,USA(ヒトIL-15組換えタンパク質、カタログ番号Gibco CTP0043)を含む、複数の供給業者から市販されている。本発明での使用に好適な組換えヒトIL-4のアミノ酸配列を表2に示す(配列番号5)。
「IL-7」(本明細書では「IL7」とも称される)という用語は、インターロイキン7として知られるグリコシル化組織由来のサイトカインを指し、これは、間質細胞及び上皮細胞、ならびに樹状細胞から得ることができる。Fry and Mackall,Blood 2002,99,3892-904。IL-7は、T細胞の発達を刺激することができる。IL-7は、IL-7受容体アルファ及び共通ガンマ鎖受容体からなるヘテロ二量体であるIL-7受容体に結合し、これは、胸腺内でのT細胞発生及び末梢内での生存に重要な一連のシグナルである。本発明での使用に好適な組換えヒトIL-7は、ProSpec-Tany TechnoGene Ltd.,East Brunswick,NJ,USA(カタログ番号CYT-254)及びThermoFisher Scientific,Inc.,Waltham,MA,USA(ヒトIL-15組換えタンパク質、カタログ番号Gibco PHC0071)を含む、複数の供給業者から市販されている。本発明での使用に好適な組換えヒトIL-7のアミノ酸配列を表2に示す(配列番号6)。
「IL-15」(本明細書では「IL15」とも称される)という用語は、インターロイキン-15として知られるT細胞成長因子を指し、ヒト及び哺乳動物形態、保存的アミノ酸置換物、グリコフォーム、バイオシミラー、及びバリアントを含む、IL-2のすべての形態を含む。IL-15は、例えば、Fehniger and Caligiuri,Blood 2001,97,14-32に記載されており、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。IL-15は、β及びγシグナル伝達受容体サブユニットをIL-2と共有する。組換えヒトIL-15は、12.8kDaの分子量を有する114個のアミノ酸(及びN末端メチオニン)を含む単一の非グリコシル化ポリペプチド鎖である。組換えヒトIL-15は、ProSpec-Tany TechnoGene Ltd.,East Brunswick,NJ,USA(カタログ番号CYT-230-b)及びThermoFisher Scientific,Inc.,Waltham,MA,USA(ヒトIL-15組換えタンパク質、カタログ番号34-8159-82)を含む、複数の供給業者から市販されている。本発明での使用に好適な組換えヒトIL-15のアミノ酸配列を表2に示す(配列番号7)。
「IL-21」(本明細書では「IL21」とも称される)という用語は、インターロイキン-21として知られる多面発現性サイトカインタンパク質を指し、ヒト及び哺乳動物形態、保存的アミノ酸置換物、グリコフォーム、バイオシミラー、及びバリアントを含む、IL-21のすべての形態を含む。IL-21は、例えば、Spolski and Leonard,Nat.Rev.Drug.Disc.2014,13,379-95に記載されており、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。IL-21は、主にナチュラルキラーT細胞及び活性化ヒトCD4T細胞によって産生される。組換えヒトIL-21は、15.4kDaの分子量を有する132個のアミノ酸を含む単一の非グリコシル化ポリペプチド鎖である。組換えヒトIL-21は、ProSpec-Tany TechnoGene Ltd.,East Brunswick,NJ,USA(カタログ番号CYT-408-b)及びThermoFisher Scientific,Inc.,Waltham,MA,USA(ヒトIL-21組換えタンパク質、カタログ番号14-8219-80)を含む、複数の供給業者から市販されている。本発明での使用に好適な組換えヒトIL-21のアミノ酸配列を表2に示す(配列番号8)。
「抗腫瘍有効量」、「腫瘍阻害有効量」、または「治療量」が示された場合、投与される本発明の組成物の正確な量は、患者(対象)の年齢、体重、腫瘍の大きさ、感染または転移の程度、及び状態の個人差を考慮して、医師によって決定することができる。一般に、本明細書に記載される腫瘍浸潤リンパ球(例えば、二次TILまたは遺伝子改変された細胞傷害性リンパ球)は、体重1kg当たり10~1011細胞(例えば、体重1kg当たり10~10、10~1010、10~1011、10~1010、10~1011、10~1011、10~1010、10~1011、10~1010、10~1011、または10~1010細胞)(それらの範囲内のすべての整数値を含む)の投与量で投与され得る。腫瘍浸潤リンパ球(場合によっては、遺伝子改変された細胞傷害性リンパ球を含む)組成物もまた、これらの投与量で複数回投与され得る。腫瘍浸潤リンパ球(場合によっては、遺伝的を含む)は、免疫療法で一般的に知られている注入技法を使用することにより投与することができる(例えば、Rosenberg et al.,New Eng.J.of Med.319:1676,1988を参照)。特定の患者に最適な投薬量及び治療レジーム(regime)は、患者を疾患の兆候について監視し、適宜に治療を調整することによって、医学分野の技術者によって容易に決定され得る。
「血液学的悪性腫瘍」、「血液系悪性腫瘍」という用語または相関する意味の用語は、血液、骨髄、リンパ節、及びリンパ系の組織を含むが、これらに限定されない、哺乳動物の造血組織及びリンパ組織のがん及び腫瘍を指す。血液学的悪性腫瘍は、「液体腫瘍」とも称される。血液学的悪性腫瘍には、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、慢性リンパ性リンパ腫(CLL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性単球性白血病(AMoL)、ホジキンリンパ腫、及び非ホジキンリンパ腫が含まれ得るが、これらに限定されない。「B細胞血液学的悪性腫瘍」という用語は、B細胞を冒す血液学的悪性腫瘍を指す。
「液体腫瘍」という用語は、本来流体である異常な細胞塊を指す。液体腫瘍癌には、白血病、骨髄腫、及びリンパ腫、ならびに他の血液学的悪性腫瘍が含まれるが、これらに限定されない。液体腫瘍から取得されたTILは、本明細書では骨髄浸潤リンパ球(MIL)とも称され得る。末梢血中で循環する液体腫瘍を含む液体腫瘍から取得されるTILは、本明細書ではPBLとも称され得る。MIL、TIL、及びPBLという用語は、本明細書で互換的に使用され、細胞が由来する組織タイプに基づいてのみ異なる。
本明細書で使用される「微小環境」という用語は、全体としての固形もしくは血液学的腫瘍微小環境、または微小環境内の細胞の個々のサブセットを指し得る。本明細書で使用される腫瘍微小環境は、Swartz,et al.,Cancer Res.,2012,72,2473に記載されるように、「腫瘍性形質転換を促進し、腫瘍成長及び浸潤を支持し、腫瘍を宿主免疫から保護し、治療抵抗性を助長し、かつ優勢な転移を成功させるニッチを提供する、細胞、可溶性因子、シグナル伝達分子、細胞外マトリックス、及び機械的手がかり」の複合混合物を指す。腫瘍はT細胞によって認識されるべき抗原を発現するが、微小環境による免疫抑制のため、免疫系による腫瘍クリアランスはまれである。
いくつかの実施形態では、本発明は、TIL集団でがんを治療する方法を含み、患者は、本発明によるTILの注入前に骨髄非破壊的化学療法で前治療される。いくつかの実施形態では、TIL集団が提供され得、患者は、本発明によるTILの注入前に骨髄非破壊的化学療法で前治療される。いくつかの実施形態では、骨髄非破壊的化学療法は、シクロホスファミド60mg/kg/日で2日間(TIL注入の27日前及び26日前)、ならびにフルダラビン25mg/m2/日で5日間(TIL注入の27日前~23日前)である。いくつかの実施形態では、骨髄非破壊的化学療法は、シクロホスファミド60mg/kg/日で2日間(TIL注入の27日前及び26日前)、ならびにフルダラビン25mg/m2/日で3日間(TIL注入の27日前~25日前)である。いくつかの実施形態では、骨髄非破壊的化学療法は、シクロホスファミド60mg/kg/日で2日間(TIL注入の27日前及び26日前)、続いてフルダラビン25mg/m2/日で3日間(TIL注入の25日前~23日前)である。いくつかの実施形態では、骨髄非破壊的化学療法は、シクロホスファミド60mg/kg/日で2日間(TIL注入の27日前及び26日前)、ならびにフルダラビン25mg/m2/日で3日間(TIL注入の27日前~25日前)である。いくつかの実施形態では、骨髄非破壊的化学療法は、シクロホスファミド60mg/kg/日で2日間(TIL注入の27日前及び26日前)、続いてフルダラビン25mg/m2/日で3日間(TIL注入の25日前~23日前)である。いくつかの実施形態では、本発明による骨髄非破壊的化学療法及びTIL注入(0日目)後、患者は、生理学的許容範囲まで8時間毎に720,000IU/kgでIL-2の静脈内注入を受ける。
実験的発見は、腫瘍特異的Tリンパ球の養子移入前のリンパ球枯渇が、制御性T細胞及び免疫系の競合要素(「サイトカインシンク」)を排除することによって治療有効性を増強する上で重要な役割を果たすことを示す。したがって、本発明のいくつかの実施形態は、本発明のrTILの導入前に、患者に対してリンパ球枯渇ステップ(「免疫抑制コンディショニング」と称されることもある)を利用する。
「有効量」または「治療有効量」という用語は、疾患治療を含むが、これに限定されない、意図された用途を達成するのに十分である、本明細書に記載の化合物または化合物の組み合わせの量を指す。治療有効量は、意図される用途(インビトロもしくはインビボ)、または治療される対象及び病状(例えば、対象の体重、年齢、及び性別)、病状の重症度、または投与方法に応じて異なり得る。この用語は、標的細胞において特定の応答(例えば、血小板粘着及び/または細胞遊走の低減)を誘導する用量にも適用される。特定の用量は、選択された特定の化合物、従うべき投薬レジメン、化合物が他の化合物と組み合わせて投与されるか、投与のタイミング、それが投与される組織、及び化合物が運ばれる物理的送達系に応じて異なる。
「治療」、「治療すること」、「治療する」などの用語は、所望の薬理学的及び/または生理学的効果を得ることを指す。その効果は、その疾患または症状を完全にまたは部分的に予防するという観点において予防的であり得、及び/または疾患及び/またはその疾患に起因する副作用の部分的または完全な治癒という観点において治療的であり得る。「治療」は、本明細書で使用される場合、哺乳動物、特にヒトにおける疾患の任意の治療を包含し、(a)疾患にかかりやすい可能性があるが、まだ疾患を有すると診断されていない対象に疾患が生じるのを予防すること、(b)疾患を抑制すること、すなわち、その発症または進行を抑止すること、及び(c)疾患を軽減すること、すなわち、疾患の退行を引き起こし、及び/または1つ以上の疾患症状を軽減することを含む。「治療」は、疾患または状態がない場合でさえも、薬理学的効果を提供するための薬剤の送達を包含するようにも意図されている。例えば、「治療」は、病状がない場合、例えば、ワクチンの場合に免疫応答を誘発するか、または免疫を与えることができる組成物の送達を包含する。
「異種」という用語は、核酸またはタンパク質の一部に関して使用される場合、核酸またはタンパク質が、自然界では互いに同じ関係では見出されない2つ以上の部分配列を含むことを示す。例えば、核酸は、典型的には、組換え的に産生され、新たな機能的核酸、例えば、ある供給源からのプロモーター及び別の供給源からのコード領域、または異なる供給源からのコード領域を作製するように配置された無関係の遺伝子由来の2つ以上の配列を有する。同様に、異種タンパク質は、そのタンパク質が、自然界では互いに同じ関係では見出されない2つ以上の部分配列を含むことを示す(例えば、融合タンパク質)。
2つ以上の核酸またはポリペプチドの文脈における「配列同一性」、「同一性パーセント」、及び「配列同一性パーセント」(もしくはそれらの同義語、例えば「99%同一」)という用語は、同じであるか、または配列同一性の一部としていかなる保存的アミノ酸置換も考慮せずに、最大一致のために比較し整列させた場合(必要に応じてギャップを導入する)、特定のパーセンテージの同じヌクレオチドもしくはアミノ酸残基を有する2つ以上の配列または部分配列を指す。同一性パーセントは、配列比較ソフトウェアもしくはアルゴリズムを使用して、または目視検査によって測定することができる。アミノ酸またはヌクレオチド配列のアラインメントを取得するために使用され得る様々なアルゴリズム及びソフトウェアが当該技術分野で知られている。配列同一性パーセントの決定に好適なプログラムには、例えば、米国政府の国立生物工学情報センターのBLASTウェブサイトから入手可能なBLASTプログラム一式が含まれる。2つの配列間の比較は、BLASTNまたはBLASTPアルゴリズムのいずれかを使用して実行することができる。BLASTNは、核酸配列を比較するために使用され、BLASTPは、アミノ酸配列を比較するために使用される。DNASTARから入手可能なALIGN、ALIGN-2(Genentech,South San Francisco,California)、またはMegAlignは、配列を整列させるために使用することができる追加の公的に入手可能なソフトウェアプログラムである。当業者であれば、特定のアラインメントソフトウェアによって最大アラインメントに適切なパラメータを決定することができる。ある特定の実施形態では、アラインメントソフトウェアのデフォルトパラメータが使用される。
本明細書で使用される場合、「バリアント」という用語は、参照抗体のアミノ酸配列内または隣接する特定の位置における1つ以上の置換、欠失、及び/または付加により参照抗体のアミノ酸配列とは異なるアミノ酸配列を含む抗体または融合タンパク質を包含するが、これらに限定されない。バリアントは、参照抗体のアミノ酸配列と比較して、そのアミノ酸配列に1つ以上の保存的置換を含み得る。保存的置換は、例えば、同様に荷電したまたは非荷電のアミノ酸の置換を含み得る。バリアントは、参照抗体の抗原に特異的に結合する能力を保持している。バリアントという用語は、ペグ化抗体またはタンパク質も含む。
「デオキシリボヌクレオチド」という用語は、天然及び合成の、未修飾及び修飾デオキシリボヌクレオチドを包含する。修飾には、糖部分、塩基部分、及び/またはオリゴヌクレオチド中のデオキシリボヌクレオチド間の結合への変更が含まれる。
「RNA」という用語は、少なくとも1つのリボヌクレオチド残基を含む分子を定義する。「リボヌクレオチド」という用語は、b-D-リボフラノース部分の2′位にヒドロキシル基を有するヌクレオチドを定義する。RNAという用語には、二本鎖RNA、一本鎖RNA、部分的に精製されたRNAなどの単離されたRNA、本質的に純粋なRNA、合成RNA、組換え的に産生されたRNA、ならびに1つ以上のヌクレオチドの付加、欠失、置換、及び/または変化によって天然に存在するRNAとは異なる変化したRNAが含まれる。本明細書に記載のRNA分子のヌクレオチドはまた、非天然に存在するヌクレオチドまたは化学的に合成されたヌクレオチドもしくはデオキシヌクレオチドなどの非標準ヌクレオチドを含み得る。これらの変化したRNAは、類似体または天然に存在するRNAの類似体と称され得る。
「薬学的に許容される担体」または「薬学的に許容される賦形剤」という用語は、ありとあらゆる溶媒、分散媒、コーティング、抗細菌剤及び抗真菌剤、等張剤及び吸収遅延剤、ならびに不活性成分を含むよう意図されている。医薬品有効成分のためのかかる薬学的に許容される担体または薬学的に許容される賦形剤の使用は、当該技術分野で周知である。任意の従来の薬学的に許容される担体または薬学的に許容される賦形剤が医薬品有効成分と適合しない場合を除いて、本発明の治療用組成物におけるその使用が企図される。他の薬物などの追加の医薬品有効成分を、記載された組成物及び方法に組み込むこともできる。
「約」及び「およそ」という用語は、値の統計的に有意な範囲内を意味する。かかる範囲は、所与の値または範囲の1桁以内、好ましくは50%以内、より好ましくは20%以内、なおより好ましくは10%以内、さらにより好ましくは5%以内であり得る。「約」または「およそ」という用語によって包含される許容偏差は、研究中の特定のシステムに依存し、当業者によって容易に理解され得る。さらに、本明細書で使用される場合、「約」及び「およそ」という用語は、寸法、サイズ、配合、パラメータ、形状、ならびに他の量及び特徴が正確でなく、かつ正確である必要はないが、公差、変換係数、四捨五入、測定誤差など、及び当業者に知られている他の要因を反映して、必要に応じて、およそであってもよく、及び/またはそれよりも大きくても小さくてもよいことを意味する。一般に、寸法、サイズ、配合、パラメータ、形状、または他の量もしくは特徴は、そのように明示的に述べられているかにかかわらず、「約」または「およそ」である。非常に異なるサイズ、形状、及び寸法の実施形態が記載された配置を採用し得ることに留意されたい。
添付の特許請求の範囲で使用される場合、「含む」、「から本質的になる」、及び「からなる」という移行用語は、元の形式及び補正された形式で、存在する場合、列挙されていない追加のクレーム要素またはステップが特許請求(複数可)の範囲から除外されるかに関して特許請求の範囲を定義する。「含む」という用語は、包括的または自由形式であるよう意図されており、いずれの追加の列挙されていない要素、方法、ステップ、または材料も除外しない。「からなる」という用語は、特許請求の範囲で指定されたもの以外のいずれの要素、ステップ、または材料も除外し、後者の場合、指定された材料(複数可)に通常関連する不純物も除外する。「から本質的になる」という用語は、特許請求の範囲を、特定の要素、ステップ、または材料(複数可)、及び特許請求された本発明の基本的及び新規の特徴(複数可)に実質的に影響を及ぼさないに限定する。本発明を具体化する本明細書に記載のすべての組成物、方法、及びキットは、代替の実施形態では、「含む」、「から本質的になる」、及び「からなる」という移行用語のうちのいずれかによってより具体的に定義され得る。
「抗体」及びその複数形の「抗体」という用語は、免疫グロブリン全体及び任意の抗原結合断片(「抗原結合部分」)またはその一本鎖を指す。「抗体」はさらに、ジスルフィド結合によって相互接続された少なくとも2つの重鎖(H)鎖及び2つの軽(L)鎖を含む糖タンパク質、またはその抗原結合部分を指す。各重鎖は、重鎖可変領域(本明細書ではVと略される)及び重鎖定常領域で構成される。重鎖定常領域は、CH1、CH2、及びCH3の3つのドメインで構成される。各軽鎖は、軽鎖可変領域(本明細書ではVと略される)及び軽鎖定常領域で構成される。軽鎖定常領域は、1つのドメイン、Cで構成される。抗体のV及びV領域は、相補性決定領域(CDR)または超可変領域(HVR)と称され、フレームワーク領域(FR)と呼ばれる、より保存された領域が点在し得る、超可変性の領域にさらに細分化することができる。各V及びVは、アミノ末端からカルボキシ末端へと以下の順序で配列された3つのCDR及び4つのFRで構成される:FR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、FR4。重鎖及び軽鎖の可変領域は、1つまたは複数の抗原エピトープと相互作用する結合ドメインを含む。抗体の定常領域は、免疫系の様々な細胞(例えば、エフェクター細胞)及び古典的な補体系の第1の成分(Clq)を含む宿主組織または因子への免疫グロブリンの結合を媒介し得る。
「抗原」という用語は、免疫応答を誘導する物質を指す。いくつかの実施形態では、抗原は、主要組織適合遺伝子複合体(MHC)分子によって提示される場合、抗体またはTCRによって結合されることができる分子である。本明細書で使用される「抗原」という用語はまた、T細胞エピトープを包含する。抗原は、追加として免疫系によって認識されることができる。いくつかの実施形態では、抗原は、体液性免疫応答または細胞性免疫応答を誘導することができ、Bリンパ球及び/またはTリンパ球の活性化につながる。場合によっては、これは、抗原がTh細胞エピトープを含むか、またはそれに結合されることを必要とし得る。抗原はまた、1つ以上のエピトープ(例えば、B-及びT-エピトープ)を有し得る。いくつかの実施形態では、抗原は、好ましくは、典型的には非常に特異的かつ選択的な方法で、対応する抗体またはTCRと反応し、他の抗原によって誘導され得る多数の他の抗体またはTCRとは反応しない。
「モノクローナル抗体」、「mAb」、「モノクローナル抗体組成物」という用語、またはそれらの複数形は、単一分子組成の抗体分子の調製物を指す。モノクローナル抗体組成物は、特定のエピトープに対して単一の結合特異性及び親和性を示す。特定の受容体に特異的なモノクローナル抗体は、試験対象に好適な抗原を注入し、次いで、所望の配列または機能的特徴を有する抗体を発現するハイブリドーマを単離するという当該技術分野における知識及び技術を使用して作製することができる。モノクローナル抗体をコードするDNAは、従来の手順を使用して(例えば、モノクローナル抗体の重鎖及び軽鎖をコードする遺伝子に特異的に結合することができるオリゴヌクレオチドプローブを使用することによって)容易に単離され、配列決定される。ハイブリドーマ細胞は、かかるDNAの好ましい供給源として機能する。一旦単離されると、DNAは、発現ベクターに入れられ、次いで、E.coli細胞、サルCOS細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、または免疫グロブリンタンパク質を産生しない骨髄腫細胞などの宿主細胞にトランスフェクトされて、組換え宿主細胞におけるモノクローナル抗体の合成を取得することができる。抗体の組換え産生については、以下でより詳細に説明する。
本明細書で使用される、抗体の「抗原結合部分」または「抗原結合断片」(または単に「抗体部分」もしくは「断片」)という用語は、抗原に特異的に結合する能力を保持する抗体の1つ以上の断片を指す。抗体の抗原結合機能は、完全長抗体の断片によって行われ得ることが示されている。抗体の「抗原結合部分」という用語に包含される結合断片の例には、(i)V、V、C、及びCH1ドメインからなる一価断片である、Fab断片、(ii)ヒンジ領域でジスルフィド架橋によって結合された2つのFab断片を含む二価断片である、F(ab′)2断片、(iii)V及びCH1ドメインからなるFd断片、(iv)抗体の単一アームのV及びVドメインからなるFv断片、(v)VまたはVドメインからなり得るドメイン抗体(dAb)断片(Ward,et al.,Nature,1989,341,544-546)、ならびに(vi)単離した相補性決定領域(CDR)が含まれる。Fv断片の2つのドメイン、V及びVは、別々の遺伝子によってコードされるが、これらは、組換え方法を使用して、V及びV領域が対合して、一本鎖Fv(scFv)として知られる一価分子を形成する単一タンパク質鎖としてそれらを作製することを可能にする合成リンカーによって接合され得、例えば、Bird,et al.,Science 1988,242,423-426、及びHuston,et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA1988,85,5879-5883)を参照されたい。かかるscFv抗体はまた、抗体の「抗原結合部分」または「抗原結合断片」という用語に包含されることを意図している。これらの抗体断片は、当業者に知られている従来の技法を使用して得られ、断片は、無傷の抗体と同じ方法で有用性についてスクリーニングされる。
本明細書で使用される「ヒト抗体」という用語は、フレームワーク及びCDR領域の両方が、ヒト生殖細胞系免疫グロブリン配列に由来する可変領域を有する抗体を含むことを意図している。さらに、抗体が定常領域を含む場合、定常領域はまた、ヒト生殖細胞系免疫グロブリン配列に由来する。本発明のヒト抗体は、ヒト生殖細胞系免疫グロブリン配列によってコードされないアミノ酸残基を含み得る(例えば、インビトロでのランダムもしくは部位特異的変異誘発によって、またはインビボでの体細胞変異によって導入される変異)。本明細書で使用される「ヒト抗体」という用語は、マウスなどの別の哺乳動物種の生殖細胞系に由来するCDR配列が、ヒトフレームワーク配列に移植されている抗体を含むことを意図しない。
「ヒトモノクローナル抗体」という用語は、フレームワーク領域及びCDR領域の両方がヒト生殖細胞系免疫グロブリン配列に由来する可変領域を有する単一の結合特異性を示す抗体を指す。いくつかの実施形態では、ヒトモノクローナル抗体は、不死化細胞に融合したヒト重鎖導入遺伝子及び軽鎖導入遺伝子を含むゲノムを有する、トランスジェニック非ヒト動物、例えばトランスジェニックマウスから取得されたB細胞を含むハイブリドーマによって産生される。
本明細書で使用される「組換えヒト抗体」という用語は、組換え手段によって調製、発現、作成、または単離されるすべてのヒト抗体、例えば(a)ヒト免疫グロブリン遺伝子またはそれから調製されたハイブリドーマ(以下でさらに説明される)についてトランスジェニックまたはトランス染色体である動物(マウスなど)から単離された抗体、(b)ヒト抗体を発現するように形質転換された宿主細胞から、例えば、トランスフェクトーマから単離された抗体、(c)組換えコンビナトリアルヒト抗体ライブラリーから単離された抗体、及び(d)ヒト免疫グロブリン遺伝子配列を他のDNA配列にスプライシングすることを含む、任意の他の手段によって調製、発現、作成、または単離された抗体を含む。かかる組換えヒト抗体は、フレームワーク及びCDR領域がヒト生殖細胞系免疫グロブリン配列に由来する可変領域を有する。しかしながら、ある特定の実施形態では、かかる組換えヒト抗体は、インビトロ変異誘発(または、ヒトIg配列についてトランスジェニックな動物が使用される場合、インビボ体細胞変異誘発)に供され得、したがって、組換え抗体のV及びV領域のアミノ酸配列は、ヒト生殖細胞系V及びV配列に由来し、関連しているが、インビボでヒト抗体生殖細胞系レパートリー内に自然に存在しない可能性がある配列である。
本明細書で使用される場合、「アイソタイプ」は、重鎖定常領域遺伝子によってコードされる抗体クラス(例えば、IgMまたはIgG1)を指す。
「抗原を認識する抗体」及び「抗原に特異的な抗体」という句は、本明細書では「抗原に特異的に結合する抗体」という用語と交換可能に使用される。
「ヒト抗体誘導体」という用語は、抗体と別の医薬品有効成分または抗体とのコンジュゲートを含む、ヒト抗体の任意の修飾形態を指す。「コンジュゲート」、「抗体薬物コンジュゲート」、「ADC」、または「免疫コンジュゲート」という用語は、別の治療部分にコンジュゲートされた抗体またはその断片を指し、これは当該技術分野において使用可能な方法を使用して、本明細書に記載の抗体にコンジュゲートされ得る。
「ヒト化抗体」、「ヒト化抗体(複数)」、及び「ヒト化」という用語は、マウスなどの別の哺乳動物種の生殖細胞系に由来するCDR配列が、ヒトフレームワーク配列に移植されている抗体を指すことを意図している。追加のフレームワーク領域の修飾は、ヒトフレームワーク配列内で行うことができる。非ヒト(例えば、マウス)抗体のヒト化形態は、非ヒト免疫グロブリンに由来する最小限の配列を含むキメラ抗体である。ほとんどの場合、ヒト化抗体は、ヒト免疫グロブリン(レシピエント抗体)であり、レシピエントの超可変領域からの残基が、所望の特異性、親和性、及び能力を有するマウス、ラット、ウサギなどの非ヒト種(ドナー抗体)または非ヒト霊長類の15超可変領域からの残基によって置き換えられる。場合によっては、ヒト免疫グロブリンのFvフレームワーク(FR)残基は、対応する非ヒト残基によって置き換えられる。さらに、ヒト化抗体は、レシピエント抗体またはドナー抗体には見られない残基を含み得る。これらの修飾は、抗体の性能をさらに向上させるために行われる。一般に、ヒト化抗体は、超可変ループのすべてまたは実質的にすべてが非ヒト免疫グロブリンのものに対応し、FR領域のすべてまたは実質的にすべてがヒト免疫グロブリン配列のものである、少なくとも1つ、典型的には2つの可変ドメインの実質的すべてを含むことになる。ヒト化抗体はまた、任意選択で、免疫グロブリン定常領域(Fc)、典型的にはヒト免疫グロブリンの定常領域の少なくとも一部を含むであろう。さらなる詳細については、Jones,et al.,Nature1986,321,522-525、Riechmann,et al.,Nature1988,332,323-329、及びPresta,Curr.Op.Struct.Biol.1992,2,593-596を参照されたい。本明細書に記載される抗体はまた、エフェクター機能及び/またはFcR結合の改善(例えば、低減)を与えることが知られている任意のFcバリアントを用いるように修飾され得る。Fcバリアントは、例えば、国際特許出願公開第WO1988/07089A1号、同第WO1996/14339A1号、同第WO1998/05787A1号、同第WO1998/23289A1号、同第WO1999/51642A1号、同第WO99/58572A1号、同第WO2000/09560A2号、同第WO2000/32767A1号、同第WO2000/42072A2号、同第WO2002/44215A2号、同第WO2002/060919A2号、同第WO2003/074569A2号、同第WO2004/016750A2号、同第WO2004/029207A2号、同第WO2004/035752A2号、同第WO2004/063351A2号、同第WO2004/074455A2号、同第WO2004/099249A2号、同第WO2005/040217A2号、同第WO2005/070963A1号、同第WO2005/077981A2号、同第WO2005/092925A2号、同第WO2005/123780A2号、同第WO2006/019447A1号、同第WO2006/047350A2号、及び同第WO2006/085967A2号、ならびに米国特許第5,648,260号、同第5,739,277号、同第5,834,250号、同第5,869,046号、同第6,096,871号、同第6,121,022号、同第6,194,551号、同第6,242,195号、同第6,277,375号、同第6,528,624号、同第6,538,124号、同第6,737,056号、同第6,821,505号、同第6,998,253号、及び同第7,083,784号(それらの開示は参照により本明細書に組み込まれる)に開示されるアミノ酸置換のうちのいずれか1つを含み得る。
「キメラ抗体」という用語は、可変領域配列が1つの種に由来し、定常領域配列が別の種に由来する抗体、例えば、可変領域配列がマウス抗体に由来し、定常領域配列がヒト抗体に由来する抗体を指すことを意図している。
「二重特異性抗体(diabody)」は、2つの抗原結合部位を有する小さな抗体断片である。断片は、同じポリペプチド鎖(V-VまたはV-V)中に軽鎖可変ドメイン(V)に接続された重鎖可変ドメイン(V)を含む。同じ鎖上の2つのドメインをペアリングするには短すぎるリンカーを使用すると、ドメインは別のチェーンの相補ドメインとペアリングさせられ、2つの抗原結合部位が作成される。二重特異性抗体は、例えば、欧州特許第EP404,097号、国際特許公開第WO93/11161号、及びBolliger,et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA1993,90,6444-6448においてより完全に記載されている。
「グリコシル化」という用語は、抗体の修飾誘導体を指す。非グリコシル化抗体は、グリコシル化を欠いている。グリコシル化は、例えば、抗原に対する抗体の親和性を増加させるように変化され得る。かかる炭水化物修飾は、例えば、抗体配列内の1つ以上のグリコシル化部位を変化させることによって達成され得る。例えば、1つ以上の可変領域フレームワークのグリコシル化部位の排除をもたらす、1つ以上のアミノ酸置換を行い、それによってその部位でのグリコシル化を排除することができる。米国特許第5,714,350号及び同第6,350,861号に記載されているように、非グリコシル化は、抗原に対する抗体の親和性を高める可能性がある。加えてまたは代替的に、改変した種類のグリコシル化を有する抗体、例えば、フコシル残基の量が低減した低フコシル化抗体または二分GlcNac構造が増加した抗体が作製され得る。かかるグリコシル化パターンの変化は、抗体の能力を増加させることが実証されている。かかる炭水化物修飾は、例えば、抗体をグリコシル化機構が変化した宿主細胞で発現させることによって達成され得る。グリコシル化機構が変化した細胞については、当該技術分野で説明されており、本発明の組換え抗体を発現させ、それによりグリコシル化が変化した抗体を産生する宿主細胞として使用され得る。例えば、Ms704、Ms705、及びMs709細胞株で発現される抗体が、それらの炭水化物上のフコースを欠くように、細胞株Ms704、Ms705、及びMs709は、フコシルトランスフェラーゼ遺伝子FUT8(アルファ(1,6)フコシルトランスフェラーゼ)を欠く。Ms704、Ms705、及びMs709 FUT8-/-細胞株は、2つの置換ベクターを使用したCHO/DG44細胞中のFUT8遺伝子の標的破壊によって作成された(例えば、米国特許公開第2004/0110704号またはYamane-Ohnuki,et al.,Biotechnol.Bioeng.,2004,87,614-622を参照)。別の例として、欧州特許第EP1,176,195号は、フコシルトランスフェラーゼをコードし、それによりかかる細胞株で発現される抗体が、アルファ1,6結合関連酵素を低減または排除することによって低フコシル化を示す、機能的に破壊されたFUT8遺伝子を有する細胞株を説明しており、抗体のFc領域に結合するN-アセチルグルコサミンにフコースを付加するための酵素活性が低いか、または酵素活性を有しない細胞株、例えばラット骨髄腫細胞株YB2/0(ATCC CRL 1662)についても説明している。国際特許公開第WO03/035835号は、フコースをAsn(297)結合型炭水化物に付着させる能力が低減し、さらにその宿主細胞で発現される抗体の低フコシル化ももたらすバリアントCHO細胞株、Lec13細胞について説明している(Shields,et al.,J.Biol.Chem.2002,277,26733-26740も参照)。国際特許公開第WO99/54342号は、糖タンパク質修飾グリコシルトランスフェラーゼ(例えば、ベータ(1,4)-N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼIII(GnTIII))を発現するように操作され、それにより操作された細胞株で発現される抗体が、二分性GlcNac構造の増加を示し、抗体のADCC活性の増加をもたらす、細胞株について記載している(Umana,et al.,Nat.Biotech.1999,17,176-180も参照)。代替てきに、フコシダーゼ酵素を使用して、抗体のフコース残基を切断でき得る。例えば、フコシダーゼアルファ-L-フコシダーゼは、Tarentino,et al.,Biochem.1975,14,5516-5523に記載されているように、抗体からフコシル残基を除去する。
「ペグ化」は、1つ以上のPEG基が抗体または抗体断片に付着する条件下で、PEGの反応性エステルまたはアルデヒド誘導体などのポリエチレングリコール(PEG)と反応させる、修飾抗体またはその断片を指す。ペグ化は、例えば、抗体の生物学的(例えば、血清)半減期を増加させることができる。好ましくは、ペグ化は、反応性PEG分子(または類似の反応性水溶性ポリマー)とのアシル化反応またはアルキル化反応を介して実行される。本明細書で使用される場合、「ポリエチレングリコール」という用語は、モノ(C~C10)アルコキシ-もしくはアリールオキシ-ポリエチレングリコール、またはポリエチレングリコール-マレイミドなどの、他のタンパク質を誘導体化するために使用されているPEGの形態のうちのいずれかを包含することが意図される。ペグ化される抗体は、非グリコシル化抗体であり得る。ペグ化のための方法は、当該技術分野で知られており、例えば欧州特許第EP0154316号及び同第EP0401384号、ならびに米国特許第5,824,778号(各々の開示は参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているように、本発明の抗体に適用することができる。
「バイオシミラー」という用語は、モノクローナル抗体またはタンパク質を含む、臨床的に不活性な成分にわずかな違いがあるにもかかわらず、米国で認可された参照バイオ製品と非常に類似しており、製品の安全性、純度、及び効力に関してバイオ製品と参照製品との間に臨床的に意味のある差異がない、バイオ製品を意味する。さらに、類似のバイオまたは「バイオシミラー」医薬品は、欧州医薬品庁によってすでに使用が許可されている別のバイオ医薬品に類似したバイオ医薬品である。「バイオシミラー」という用語は、他の国及び地域の規制機関によっても同義的に使用されている。バイオ製品またはバイオ医薬品は、細菌または酵母などの生物源によって作製された、またはそれに由来する医薬品である。それらは、ヒトインスリンもしくはエリスロポエチンなどの比較的小さな分子、またはモノクローナル抗体などの複雑な分子からなり得る。例えば、参照IL-2タンパク質がアルデスロイキン(PROLEUKIN)である場合、アルデスロイキンに関して薬物規制当局によって承認されたタンパク質は、アルデスロイキンの「バイオシミラー」であるか、またはアルデスロイキンの「そのバイオシミラー」である。欧州では、類似のバイオまたは「バイオシミラー」医薬品は、欧州医薬品庁(EMA)によってすでに使用が許可されている別のバイオ医薬品に類似したバイオ医薬品である。欧州における同様の生物学的用途に関連する法的根拠は、補正されたRegulation(EC)No 726/2004の第6条及びDirective 2001/83/ECの第10(4)条であり、したがって欧州では、バイオシミラーは、Regulation(EC)No 726/2004の第6条及びDirective 2001/83/ECの第10(4)条の下で、認可または認可申請の対象について認可、承認され得る。すでに認可されているオリジナルのバイオ医薬品は、欧州では「参照医薬品」と称されることがある。バイオシミラーとみなされる製品に対する要件のうちのいくつかは、バイオシミラー医薬品に関するCHMPガイドラインに概説されている。さらに、モノクローナル抗体バイオシミラーに関連するガイドラインを含む製品固有のガイドラインは、EMAによって製品毎に提供され、そのウェブサイトで公開されている。本明細書に記載のバイオシミラーは、品質特徴、生物活性、作用機序、安全性プロファイル、及び/または有効性の点で、参照医薬品に類似している可能性がある。さらに、バイオシミラーは、参照医薬品と同じ状態を治療するために使用され得るか、または使用を意図され得る。したがって、本明細書に記載のバイオシミラーは、参照医薬品と類似または非常に類似した品質特徴を有するとみなされ得る。代替的に、またはさらに、本明細書に記載のバイオシミラーは、参照医薬品と類似または非常に類似した生物活性を有するとみなされ得る。代替的に、またはさらに、本明細書に記載のバイオシミラーは、参照医薬品と類似または非常に類似した安全性プロファイルを有するとみなされ得る。代替的に、またはさらに、本明細書に記載のバイオシミラーは、参照医薬品と類似または非常に類似した効力を有するとみなされ得る。本明細書に記載されているように、欧州におけるバイオシミラーは、EMAによって認可された参照医薬品と比較される。しかしながら、場合によっては、バイオシミラーは、特定の研究で欧州経済領域外で認可されたバイオ医薬品(EEA認可されていない「コンパレーター」)と比較される場合がある。かかる研究には、例えば、特定の臨床研究及びインビボ非臨床研究が含まれる。本明細書で使用される場合、「バイオシミラー」という用語は、EEA認可されていないコンパレーターと比較された、または比較され得るバイオ医薬品にも関する。特定のバイオシミラーは、抗体、抗体断片(例えば、抗原結合部分)、及び融合タンパク質などのタンパク質である。タンパク質バイオシミラーは、ポリペプチドの機能に有意な影響を及ぼさない、アミノ酸構造にわずかな修飾(例えば、アミノ酸の欠失、付加、及び/または置換を含む)を有するアミノ酸配列を有し得る。バイオシミラーは、その参照医薬品のアミノ酸配列に対して97%以上、例えば、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み得る。バイオシミラーは、その違いが医薬品の安全性及び/または有効性の変化をもたらさないならば、1つ以上の翻訳後修飾、例えば、限定されないが、参照医薬品の翻訳後修飾とは異なる、グリコシル化、酸化、脱アミド化、及び/または切断を含み得る。バイオシミラーは、参照医薬品と同一または異なるグリコシル化パターンを有し得る。特に、排他的ではないが、バイオシミラーは、その違いが参照医薬品に関連する安全性の懸念に対処するか、対処することを意図している場合、異なるグリコシル化パターンを有し得る。加えて、バイオシミラーは、医薬品の安全性及び有効性が損なわれないならば、例えば、その強度、剤形、製剤、賦形剤、及び/または提示において参照医薬品から逸脱する可能性がある。バイオシミラーは、参照医薬品と比較して、例えば薬物動態(PK)及び/または薬力学的(PD)プロファイルの違いを含み得るが、それでも、認可される、または認可に適しているとみなされるように、参照医薬品と十分に類似しているとみなされる。特定の状況において、バイオシミラーは、参照医薬品と比較して異なる結合特徴を示し、異なる結合特徴は、EMAなどの規制当局によって類似のバイオ製品としての認可の障壁ではないとみなされる。「バイオシミラー」という用語は、他の国及び地域の規制機関によっても同義的に使用されている。
III.遺伝子編集プロセス
A.概要:TIL拡張+遺伝子編集
本発明のいくつかの実施形態では、TIL集団(例えば、PD-1濃縮TIL集団)を拡張するための方法に関し、本方法は、それらの治療効果を増強するために、TILの少なくとも一部を遺伝子編集する1つ以上のステップを含む。本明細書で使用される場合、「遺伝子編集」、「遺伝子編集」、及び「ゲノム編集」は、DNAが細胞のゲノム内で永続的に修飾され、例えば、DNAが細胞のゲノム内で挿入、欠失、修飾、または置換される遺伝子修飾のタイプを指す。いくつかの実施形態では、遺伝子編集は、DNA配列の発現をサイレンシング(遺伝子ノックアウトと称されることもある)または阻害/低減(遺伝子ノックダウンと称されることもある)させる。他の実施形態では、遺伝子編集は、DNA配列の発現を増強させる(例えば、過剰発現を引き起こすことによって)。本発明の実施形態によれば、遺伝子編集技術は、TILの治療的集団の有効性を増強するために使用される。
いくつかの実施形態では、TIL集団は、1つ以上の免疫チェックポイント遺伝子の発現をサイレンシングまたは減少させるように遺伝子修飾される。例示的な実施形態では、免疫チェックポイント遺伝子は、プログラム細胞死タンパク質1(PD-1)である。本明細書で使用される場合、「プログラム化細胞死タンパク質1」、「PD-1」、「分化クラスター279」、及び「CD279」はすべて、T細胞調節因子の伸長CD28/CTLA-4ファミリーのメンバーである免疫細胞(T細胞及びプロB細胞)上で発現されるI型膜タンパク質を指す。PD-1は、B7ファミリーのメンバーである2つのリガンド、PD-L1及びPD-L2を有する。PD-1及びそのリガンドは、免疫応答を負に調節する。例えば、PD-L1は、いくつかのがんにおいて高度に発現され、PD-1/PD-L1間の相互作用の阻害は、T細胞応答を増強し、それによって抗腫瘍活性を促進すると考えられる。したがって、いかなる特定の操作理論にも縛られることなく、PD-1発現をサイレンシングまたは減少させるように遺伝子修飾されたTILは、いくつかの実施形態では、そのようなTILは、PD-1媒介チェックポイント阻害を回避することができるため、インビボで増加した抗腫瘍活性を示すと考えられる。TILは、本明細書に記載の遺伝子修飾方法を含む当該技術分野で知られている任意の好適な方法を使用して、PD-1発現をサイレンシングまたは減少させるように修飾され得る。例示的な遺伝子修飾技法としては、例えば、本明細書に記載のCRISPR、TALE、及びジンクフィンガー法が挙げられる。
いくつかの実施形態では、遺伝子修飾されたTIL集団は、PD-1発現について最初に事前選択され、PD-1濃縮TIL集団は、その後、PD-1発現をサイレンシングまたは減少させるように遺伝子修飾される。いかなる特定の操作理論にも縛られることなく、かかるPD-1濃縮TIL集団は、その後、PD-1発現をサイレンシングまたは減少させるように遺伝子修飾され、対照TIL集団(例えば、PD-1発現について事前選択されていない及び/またはその後、PD-1発現を減少させるように修飾されたTIL集団)と比較して、強化された抗腫瘍活性を示すと考えられる。TILは、例えば、本明細書で提供されるPD-1事前選択法を含む任意の好適な方法を使用して、PD-1発現について事前選択される。
いくつかの実施形態では、遺伝子修飾されたTIL集団を(PD-1発現のための事前選択及びその後のPD-1発現をサイレンシングまたは減少させるための遺伝子修飾後に)拡張して、PD-1発現をサイレンシングまたは減少させるように遺伝子修飾された治療的TIL集団を作成する。任意の好適な拡張方法を使用して、本明細書に提供される拡張方法を含む、遺伝子修飾されたTIL集団を拡張することができる。
腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法は、本明細書に記載の方法のいずれかの実施形態に従って実行することができ、この方法は、TILの少なくとも一部を遺伝子編集することをさらに含む。さらなる実施形態によれば、TILを治療的TIL集団に拡張するための方法は、米国特許出願公開第2018/0228841A1号(米国特許第10,517,894号)、米国特許出願公開第2020/0121719A1号、米国特許出願公開第2018/0282694A1号(米国特許第10,894,063号、WO2020/096986号、WO2020/096988号、PCT/US21/30655または米国特許出願公開第2021/0100842A1号(これらはすべて参照によりそれら全体が本明細書に組み込まれる)に記載されている方法のうちのいずれかの実施形態に従って実行され、方法は、TILの少なくとも一部を遺伝子編集することをさらに含む。したがって、本発明のいくつかの実施形態は、PD-1発現について事前選択され、本明細書に記載される任意の実施形態に従って拡張された治療的TIL集団を提供し、治療的集団の少なくとも一部は遺伝子編集されており、例えば、注入バッグに移される治療的TIL集団の少なくとも一部は、永続的に遺伝子編集される。
B.TIL拡張中の遺伝子編集のタイミング
いくつかの実施形態では、TIL集団は、本明細書に提供される拡張方法の過程で遺伝子修飾される。拡張方法(例えば、本明細書に記載のGen2プロセス及びGen3プロセス、または図34に示されるプロセス)は、概して、第1の拡張及び第2の拡張を含む。ある特定の実施形態では、TILは、拡張方法の第1の拡張の前に、PD-1発現について事前選択される。いくつかの実施形態では、このPD-1濃縮集団は、第1の拡張(例えば、本明細書に記載のGen2及びGen3プロセスの第1の拡張、または図34に示される第1の拡張)を受ける前に、PD-1発現をサイレンシングまたは最小化するように遺伝子修飾される。いくつかの実施形態では、PD-1濃縮集団は、第1の拡張を受け、第1の拡張で産生された細胞は、第2の拡張(例えば、本明細書に記載されるGen2及びGen3プロセスの第2の拡張、または図34に示される第2の拡張)を受ける前に、PD-1発現をサイレンシングまたは減少させるように遺伝子修飾される。いくつかの実施形態では、PD-1濃縮集団は、第1の拡張及び第2の拡張を受け、第2の拡張の結果として産生されたTILは、PD-1発現をサイレンシングまたは減少させるように遺伝子修飾される。
いくつかの実施形態によると、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法は、
(a)患者または対象におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料中の第1のTIL集団を取得及び/または受容することと、
(b)(a)の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得することと、
(c)PD-1濃縮TIL集団を、IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を含む細胞培養培地中で培養することによってプライミングによる第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生することであって、プライミングによる第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を含む容器内で行われ、プライミングによる第1の拡張が、約1~11日の第1の期間行われ、第2のTIL集団を取得し、第2のTIL集団が、第1のTIL集団より数が多い、第2のTIL集団を産生することと、
(d)第2のTIL集団を、IL-2、OKT-3、及びAPCを含む第2の細胞培養培地中で培養することによって急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生することであって、急速な第2の拡張が、約14日の第2の期間行われて、第3のTIL集団を取得し、第3のTIL集団が治療的TIL集団である、第3のTIL集団を産生することと、
(e)治療的TIL集団を採取することと、
(f)採取された治療的TIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、第1のTIL集団からのPD-1陽性TILの選択後の方法中の任意の時点で、第1のTIL集団、PD-1濃縮TIL集団、第2のTIL集団、及び/または第3のTIL集団を遺伝子修飾することと、を含む。
上記の実施形態のステップ(f)に記載されるように、遺伝子修飾プロセスは、本方法における任意のTIL集団上で実行されてもよく、これは、遺伝子編集が、拡張方法におけるステップのうちのいずれかの前、最中、または後に、例えば、上記の方法で概説されたステップ(c)~(d)のうちのいずれかの間に、TIL上で実行されてもよいことを意味する。ある特定の実施形態によれば、TILは、拡張方法中に収集され、収集されたTILは、遺伝子編集プロセスに供され、場合によっては、その後、拡張プロセスを継続するために拡張方法に戻され(例えば、培養培地に戻され)、それにより治療的TIL集団の少なくとも一部が永続的に遺伝子編集される。いくつかの実施形態では、遺伝子修飾プロセスは、TILを活性化し、活性化されたTILに対して遺伝子編集ステップを行い、本明細書に記載のプロセスに従って遺伝子編集TILを拡張することによって、拡張の前に実行されてもよい。
拡張プロセスの代替実施形態は、上記に示される方法とは異なり得ることに留意されたく、例えば、代替実施形態は、同じステップ(a)~(f)を有し得ないか、または異なる数のステップを有し得る。特定の実施形態にかかわらず、遺伝子編集プロセスは、TIL拡張方法中の任意の時点で実行されてもよい。例えば、代替実施形態は、2つを超える拡張を含み得、第3または第4の拡張中にTILに対して遺伝子修飾ステップが実施され得ることなどが可能である。
いくつかの実施形態によれば、遺伝子編集プロセスは、PD-1濃縮TIL集団、第2のTIL集団、及び第3のTIL集団のうちの1つ以上からのTIL上で実行される。例えば、遺伝子編集は、PD-1濃縮TIL集団上で、またはPD-1濃縮TIL集団から収集されたTILの一部上で実行されてもよく、遺伝子編集プロセスに続いて、それらのTILをその後、拡張プロセスに戻してもよい(例えば、培養培地に戻してもよい)。あるいは、遺伝子修飾は、第2もしくは第3の集団からのTIL上で、または第2もしくは第3の集団から収集されたTILの一部上で実行されてもよく、遺伝子修飾プロセスに続いて、それらのTILをその後、拡張プロセスに戻してもよい(例えば、培養培地に戻してもよい)。他の実施形態によれば、遺伝子修飾は、TILがまだ培養培地中にある間、及び拡張が実行されている間に行われ、すなわち、遺伝子編集を実施するために必ずしも拡張から「除去」されるわけではない。
他の実施形態によれば、遺伝子修飾プロセスは、第1の拡張からのTIL、または第2の拡張からのTIL、またはその両方で実行される。例えば、第1の拡張または第2の拡張中に、遺伝子修飾は、培養培地から収集されたTIL上で実行され得、遺伝子編集プロセスの後、それらのTILは、その後、例えば、それらを培養培地に再導入することによって、拡張方法に戻され得る。
他の実施形態によれば、遺伝子修飾プロセスは、第1の拡張後及び第2の拡張前にTILの少なくとも一部上で実行される。例えば、第1の拡張後に、遺伝子編集は、培養培地から収集されたTIL上で実行され得、遺伝子修飾プロセスの後、それらのTILは、その後、例えば、それらを第2の拡張のための培養培地に再導入することによって、拡張方法に戻され得る。
代替実施形態によれば、遺伝子編集プロセスは、ステップ(c)の前、ステップ(d)の前、またはステップ(e)の前に実行される。
他の実施形態では、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法は、
(a)患者から切除された腫瘍試料から取得された複数の腫瘍断片中の第1のTIL集団を取得することと、
(b)(a)の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得することと、
(c)PD-1濃縮TIL集団を閉鎖系に付加することと、
(d)PD-1濃縮TIL集団を、IL-2及び任意選択でOKT-3(例えば、OKT-3は拡張プロセスの開始日に開始して培養培地中に存在し得る)を含む細胞培養培地中で培養することによって第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生することであって、第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、第1の拡張が、約3~14日間行われて、第2のTIL集団を取得し、ステップ(c)からステップ(d)への移行が、系を開くことなく起こる、第2のTIL集団を産生することと、
(e)第2のTIL集団の細胞培養培地を追加のIL-2、任意選択でOKT-3、及び抗原提示細胞(APC)で補充することによって第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生することであって、第2の拡張が、約7~14日間行われて、第3のTIL集団を取得し、第3のTIL集団が、治療的TIL集団であり、第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、ステップ(d)からステップ(e)への移行が、系を開くことなく起こる、第3のTIL集団を産生することと、
(f)ステップ(e)から取得された第3のTIL集団を採取することであって、ステップ(e)からステップ(f)への移行が、系を開くことなく起こる、採取することと、
(g)ステップ(f)からの採取されたTIL集団を注入バッグに移すことであって、ステップ(f)から(g)への移行が、系を開くことなく起こる、移すことと、
(h)採取された第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、第1のTIL集団からのPD-1陽性TILの選択後の方法中の任意の時点で、第1のTIL集団、PD-1濃縮TIL集団、第2のTIL集団、及び/または第3のTIL集団を遺伝子修飾することと、を含む。
上記の実施形態のステップ(h)に記載されるように、遺伝子修飾プロセスは、第1のTIL集団からのPD-1陽性TILの選択後、及びステップ(g)における注入バッグへの移送前のTIL拡張方法中の任意の時点で実行されてもよい。ある特定の実施形態によれば、TILは、拡張方法中に収集され(例えば、拡張方法は、TILの少なくとも一部について「一時停止」され)、収集されたTILは、遺伝子編集プロセスに供され、場合によっては、その後、拡張プロセスを継続するために拡張方法に戻され(例えば、培地に戻され)、それにより最終的に注入バッグに移される治療的TIL集団の少なくとも一部が永続的に遺伝子編集される。いくつかの実施形態では、遺伝子編集プロセスは、TILを活性化し、活性化されたTILに対して遺伝子編集ステップを行い、本明細書に記載のプロセスに従って遺伝子編集TILを拡張することによって、拡張の前に実行されてもよい。
拡張プロセスの代替実施形態は、上記に示される方法とは異なり得ることに留意されたく、例えば、代替実施形態は、同じステップ(a)~(h)を有し得ないか、または異なる数のステップを有し得る。特定の実施形態にかかわらず、遺伝子編集プロセスは、第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択した後のTIL拡張方法中の任意の時点で実行されてもよい。例えば、代替実施形態は、2つを超える拡張を含み得、第3または第4の拡張中にTILに対して遺伝子編集が実施され得ることなどが可能である。
いくつかの実施形態によれば、遺伝子編集プロセスは、PD-1濃縮TIL集団、第2のTIL集団、及び第3のTIL集団のうちの1つ以上からのTIL上で実行される。例えば、遺伝子編集は、PD-1濃縮TIL集団上で、またはPD-1濃縮TIL集団から収集されたTILの一部上で実行されてもよく、遺伝子編集プロセスに続いて、それらのTILをその後、拡張プロセスに戻してもよい(例えば、培養培地に戻してもよい)。あるいは、遺伝子編集は、第2もしくは第3の集団からのTIL上で、または第2もしくは第3の集団から収集されたTILの一部上で実行されてもよく、遺伝子編集プロセスに続いて、それらのTILをその後、拡張プロセスに戻してもよい(例えば、培養培地に戻してもよい)。他の実施形態によれば、遺伝子編集は、TILがまだ培養培地中にある間、及び拡張が実行されている間に行われ、すなわち、遺伝子編集を実施するために必ずしも拡張から「除去」されるわけではない。
他の実施形態によれば、遺伝子編集プロセスは、第1の拡張からのTIL、または第2の拡張からのTIL、またはその両方で実行される。例えば、第1の拡張または第2の拡張中に、遺伝子編集は、培養培地から収集されたTIL上で実行され得、遺伝子編集プロセスの後、それらのTILは、その後、例えば、それらを培養培地に再導入することによって、拡張方法に戻され得る。
他の実施形態によれば、遺伝子編集プロセスは、第1の拡張後及び第2の拡張前にTILの少なくとも一部上で実行される。例えば、第1の拡張後に、遺伝子編集は、培養培地から収集されたTIL上で実行され得、遺伝子編集プロセスの後、それらのTILは、その後、例えば、それらを第2の拡張のための培養培地に再導入することによって、拡張方法に戻され得る。
代替実施形態によれば、遺伝子編集プロセスは、ステップ(d)の前、ステップ(e)の前、ステップ(f)の前、またはステップ(g)の前に実行される。
OKT-3に関しては、ある特定の実施形態によれば、細胞培養培地は、開始日(0日目)、または第1の拡張の1日目に開始するOKT-3を含んでもよく、その結果、遺伝子編集は、0日目及び/または1日目に細胞培養培地中でOKT-3に曝露した後にTIL上で実行される。他の実施形態によれば、細胞培養培地は、第1の拡張中及び/または第2の拡張中にOKT-3を含み、OKT-3が細胞培養培地に導入される前に、遺伝子編集が実行される。あるいは、細胞培養培地は、第1の拡張中及び/または第2の拡張中にOKT-3を含み、OKT-3が細胞培養培地中に導入された後に、遺伝子編集が実行される。
4-1BBアゴニストに関しては、ある特定の実施形態によれば、細胞培養培地は、開始日(0日目)、または第1の拡張の1日目に開始する4-1BBアゴニストを含んでもよく、その結果、遺伝子編集は、0日目及び/または1日目に細胞培養培地中で4-1BBアゴニストに曝露した後にTIL上で実行されることも留意されたい。他の実施形態によれば、細胞培養培地は、第1の拡張中及び/または第2の拡張中に4-1BBアゴニストを含み、4-1BBアゴニストが細胞培養培地に導入される前に、遺伝子編集が実行される。あるいは、細胞培養培地は、第1の拡張中及び/または第2の拡張中に4-1BBアゴニストを含み、4-1BBアゴニストが細胞培養培地中に導入された後に、遺伝子編集が実行される。
IL-2に関しては、ある特定の実施形態によれば、細胞培養培地は、開始日(0日目)、または第1の拡張の1日目に開始するIL-2を含んでもよく、その結果、遺伝子編集は、0日目及び/または1日目に細胞培養培地中でIL-2に曝露した後にTIL上で実行されることも留意されたい。他の実施形態によれば、細胞培養培地は、第1の拡張中及び/または第2の拡張中にIL-2を含み、IL-2が細胞培養培地に導入される前に、遺伝子編集が実行される。あるいは、細胞培養培地は、第1の拡張中及び/または第2の拡張中にIL-2を含み、IL-2が細胞培養培地中に導入された後に、遺伝子編集が実行される。
上述のように、OKT-3、4-1BBアゴニスト及びIL-2のうちの1つ以上は、第1の拡張の0日目または1日目に開始する細胞培地中に含まれてもよい。いくつかの実施形態によれば、OKT-3は、第1の拡張の0日目または1日目に開始する細胞培地中に含まれ、及び/または4-1BBアゴニストは、第1の拡張の0日目または1日目に開始する細胞培地中に含まれ、及び/またはIL-2は、第1の拡張の0日目または1日目に開始する細胞培地中に含まれる。ある実施例によれば、細胞培養培地は、第1の拡張の0日目または1日目に開始するOKT-3及び4-1BBアゴニストを含む。別の実施例によれば、細胞培養培地は、第1の拡張の0日目または1日目に開始するOKT-3、4-1BBアゴニスト、及びIL-2を含む。当然のことながら、本明細書に記載の様々な実施形態に記載されるように、OKT-3、4-1BBアゴニスト及びIL-2のうちの1つ以上を、拡張プロセス中の1つ以上の追加の時点で細胞培地に添加してもよい。
いくつかの実施形態によると、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法は、
(a)患者から取得された腫瘍試料を複数の腫瘍断片に処理することによって、患者から切除された腫瘍から第1のTIL集団を取得することと、
(b)(a)の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得することと、
(c)PD-1濃縮TIL集団を閉鎖系に付加することと、
(d)IL-2を含み、任意選択でOKT-3及び/または4-1BBアゴニスト抗体を含む細胞培養培地中でPD-1濃縮TILを約3~11日間培養することによって第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生することであって、第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われる、第2のTIL集団を産生することと、
(e)OKT-3を添加し、約1~3日間培養することによって、第2のTIL集団を刺激することであって、ステップ(d)からステップ(e)への移行が、系を開くことなく起こる、刺激することと、
(f)第2のTIL集団を無菌エレクトロポレーションして、少なくとも1つの遺伝子エディターを第2のTIL集団の細胞の一部に移入させることと、
(g)第2のTIL集団を約1日間静置することと、
(h)第2のTIL集団の細胞培養培地を追加のIL-2、任意選択でOKT-3抗体、任意選択でOX40抗体、及び抗原提示細胞(APC)で補充することによって第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生することであって、第2の拡張が、約7~11日間行われて、第3のTIL集団を取得し、第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、ステップ(g)からステップ(h)への移行が、系を開くことなく起こる、第3のTIL集団を産生することと、
(i)ステップ(h)から取得された治療的TIL集団を採取して、採取されたTIL集団を提供することであって、ステップ(h)からステップ(i)への移行が、系を開くことなく起こり、採取されたTIL集団が、治療的TIL集団である、採取することと、
(j)採取されたTIL集団を注入バッグに移すことであって、ステップ(i)から(j)への移行が、系を開くことなく起こる、移すことと、を含み、
第2のTIL集団の細胞の一部への少なくとも1つの遺伝子エディターの無菌エレクトロポレーションは、内因性PD-1の発現をサイレンシングまたは減少させる遺伝子修飾を含むように、そのようなTILの一部から拡張されたTILの一部または第3の集団における複数の細胞を修飾する。
いくつかの実施形態によれば、前述の方法は、凍結保存培地を使用して採取されたTIL集団を凍結保存することをさらに含む。いくつかの実施形態では、凍結保存培地はジメチルスルホキシド系凍結保存培地である。他の実施形態では、凍結保存培地は、CS10である。
他の実施形態では、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法は、
(a)患者または対象におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料中の第1のTIL集団を取得及び/または受容することと、
(b)(a)の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得することと、
(c)PD-1濃縮TIL集団を、IL-2、抗CD3アゴニスト抗体(例えば、OKT-3)、及び抗原提示細胞(APC)を含む第1の細胞培養培地中で培養することによってプライミングによる第14の拡張を行い、第2のTIL集団を産生することであって、プライミングによる第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を含む容器内で行われ、プライミングによる第1の拡張が、約14日以内の第1の期間行われ、第2のTIL集団を取得し、第2のTIL集団が、第1のTIL集団より数が多い、第2のTIL集団を産生することと、
(d)第2のTIL集団を抗CD3アゴニスト抗体(例えば、OKT-3)で再刺激することと、
(e)第2のTIL集団を遺伝子修飾して、修飾された第2のTIL集団を産生することであって、修飾された第2のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む、修飾された第2のTIL集団を産生することと、
(f)修飾された第2のTIL集団を、IL-2、抗CD3アゴニスト抗体(例えば、OKT-3)、及びAPCを含む第2の培養培地中で培養することによって急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生することであって、急速な第2の拡張が、約14日以内の第2の期間行われて、第3のTIL集団を取得し、第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む治療的TIL集団である、第3のTIL集団を産生することと、
(g)第3のTIL集団を採取することと、を含む。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張は、約5日、約7日、または約11日の第1の期間行われる。
いくつかの実施形態では、第2のTIL集団は、約2日間再刺激される。いくつかの実施形態では、再刺激に使用される抗CD3アゴニスト抗体は、抗CD3/抗CD28抗体ビーズの一部である。他の実施形態では、抗CD3アゴニスト抗体は、OKT-3である。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張は、約7~11日間行われる。いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張は、急速な第2の拡張の約5日後の培養分割及びスケールアップを含む。そのような実施形態では、継代培養物を、新鮮な培地及びIL-2を有する新しいフラスコに播種し、さらに約6日間培養する。
いくつかの実施形態では、遺伝子修飾ステップは、クラスター化規則的散在短回文反復(CRISPR)系、転写活性化因子様エフェクター(TALE)系、またはジンクフィンガー系からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子エディター系のエレクトロポレーション及び送達を含み、少なくとも1つの遺伝子エディター系は、修飾された第2のTIL集団においてPD-1の発現を減少させる。
いくつかの実施形態によれば、前述の方法を使用して、がんを有するヒト対象の治療のために自己採取されたTIL集団を提供することができる。
C.遺伝子編集方法
上で考察されたように、本発明の実施形態は、それらの治療効果を増強する(例えば、内因性PD-1の発現をサイレンシングまたは減少させる)ように遺伝子編集を介して遺伝子修飾された腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を提供する。本発明の実施形態は、1つ以上のタンパク質の発現の促進及び1つ以上のタンパク質の発現の阻害の両方、ならびにそれらの組み合わせのために、TIL集団へのヌクレオチド挿入(RNAまたはDNA)による遺伝子編集を包含する。本発明の実施形態は、TILを治療的集団に拡張するための方法も提供し、方法は、TILを遺伝子編集することを含む。TIL集団を遺伝子修飾するために使用され得るいくつかの遺伝子編集技術が存在し、それらは本発明による使用に好適である。
いくつかの実施形態では、TIL集団を遺伝子修飾する方法は、1つ以上のタンパク質の産生のために遺伝子の安定した組み込みステップを含む。いくつかの実施形態では、TIL集団を遺伝子修飾する方法は、レトロウイルス形質導入ステップを含む。いくつかの実施形態では、TIL集団を遺伝子修飾する方法は、レンチウイルス形質導入ステップを含む。レンチウイルス形質導入系は、当該技術分野で知られており、例えば、Levine,et al.,Proc.Nat‘l Acad.Sci.2006,103,17372-77、Zufferey,et al.,Nat.Biotechnol.1997,15,871-75、Dull,et al.,J.Virology 1998,72,8463-71、及び米国特許第6,627,442号(それらの開示は参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。いくつかの実施形態では、TIL集団を遺伝子修飾する方法は、ガンマレトロウイルス形質導入ステップを含む。ガンマレトロウイルス形質導入系は、当該技術分野で知られており、例えば、Cepko and Pear,Cur.Prot.Mol.Biol.1996,9.9.1-9.9.16に記載されており、この開示は参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、TIL集団を遺伝子修飾する方法は、トランスポゾン媒介遺伝子導入ステップを含む。トランスポゾン媒介遺伝子導入系は、当該技術分野で知られており、トランスポザーゼが、DNA発現ベクターとしてまたは発現可能なRNAもしくはタンパク質として提供される系を含み、これにより、トランスポザーゼ、例えば、mRNA(例えば、キャップ及びポリA尾部を含むmRNA)として提供されるトランスポザーゼの長期発現がトランスジェニック細胞で起こらないようになる。SB10、SB11、及びSB100xなどのサケ科型Tel様トランスポザーゼ(SBまたはSleeping Beautyトランスポザーゼ)を含む好適なトランスポゾン媒介遺伝子導入系、ならびに増加した酵素活性を有する操作された酵素は、例えば、Hackett,et al.,Mol.Therapy 2010,18,674-83及び米国特許第6,489,458号に記載されており、これらの各々の開示は参照により本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、TIL集団を遺伝子修飾する方法は、1つ以上のタンパク質の産生または阻害(例えば、サイレンシング)のために遺伝子の安定した組み込みステップを含む。いくつかの実施形態では、TIL集団を遺伝子修飾する方法は、エレクトロポレーションステップを含む。エレクトロポレーション法は、当該技術分野で知られており、例えば、Tsong,Biophys.J.1991,60,297-306及び米国特許出願公開第2014/0227237A1号に記載されており、これらの各々の開示は参照により本明細書に組み込まれる。米国特許第5,019,034号、同第5,128,257号、同第5,137,817号、同第5,173,158号、同第5,232,856号、同第5,273,525号、同第5,304,120号、同第5,318,514号、同第6,010,613号、及び同第6,078,490号(それらの開示は参照により本明細書に組み込まれる)に記載されるものなどの当該技術分野で知られている他のエレクトロポレーション法が使用され得る。いくつかの実施形態では、エレクトロポレーション法は、滅菌エレクトロポレーション法である。いくつかの実施形態では、エレクトロポレーション法は、パルスエレクトロポレーション法である。いくつかの実施形態では、エレクトロポレーション法は、TILをパルス電場で処理して、TILの定義及び制御された永続的または一時的変更を変える、操作する、または引き起こすステップを含むパルスエレクトロポレーション法であり、100V/cm以上の電界強度を有する、少なくとも3つの単一オペレーターが制御する、独立してプログラムされたDC電気パルス列をTILに適用するステップを含み、少なくとも3つのDC電気パルス列は、以下の特徴のうちの1つ、2つ、または3つを有する:(1)少なくとも3つのパルスのうちの少なくとも2つのパルス振幅が互いに異なる、(2)少なくとも3つのパルスのうちの少なくとも2つのパルス幅が互いに異なる、及び(3)少なくとも3つのパルスのうちの2つの第1のセットの第1のパルス間隔が、少なくとも3つのパルスのうちの2つの第2のセットの第2のパルス間隔とは異なる。いくつかの実施形態では、エレクトロポレーション法は、TILをパルス電場で処理して、TILの定義及び制御された永続的または一時的変更を変える、操作する、または引き起こすステップを含むパルスエレクトロポレーション法であり、100V/cm以上の電界強度を有する、少なくとも3つの単一オペレーターが制御する、独立してプログラムされたDC電気パルス列をTILに適用するステップを含み、少なくとも3つのパルスのうちの少なくとも2つのパルス振幅が互いに異なる。いくつかの実施形態では、エレクトロポレーション法は、TILをパルス電場で処理して、TILの定義及び制御された永続的または一時的変更を変える、操作する、または引き起こすステップを含むパルスエレクトロポレーション法であり、100V/cm以上の電界強度を有する、少なくとも3つの単一オペレーターが制御する、独立してプログラムされたDC電気パルス列をTILに適用するステップを含み、少なくとも3つのパルスのうちの少なくとも2つのパルス幅が互いに異なる。いくつかの実施形態では、エレクトロポレーション法は、TILをパルス電場で処理して、TILの定義及び制御された永続的または一時的変更を変える、操作する、または引き起こすステップを含むパルスエレクトロポレーション法であり、100V/cm以上の電界強度を有する、少なくとも3つの単一オペレーターが制御する、独立してプログラムされたDC電気パルス列をTILに適用するステップを含み、少なくとも3つのパルスのうちの少なくとも2つの第1のセットの第1のパルス間隔が、少なくとも3つのパルスのうちの2つの第2のセットの第2のパルス間隔とは異なる。いくつかの実施形態では、エレクトロポレーション法は、TILをパルス電場で処理して、TILにおける細孔形成を誘導するステップを含むパルスエレクトロポレーション法であり、100V/cm以上の電界強度を有する、少なくとも3つのDC電気パルス列をTILに適用するステップを含み、少なくとも3つのDC電気パルス列は、以下の特徴のうちの1つ、2つ、または3つを有する:(1)少なくとも3つのパルスのうちの少なくとも2つのパルス振幅が互いに異なる、(2)少なくとも3つのパルスのうちの少なくとも2つのパルス幅が互いに異なる、及び(3)少なくとも3つのパルスのうちの2つの第1のセットの第1のパルス間隔が、少なくとも3つのパルスのうちの2つの第2のセットの第2のパルス間隔とは異なり、これにより、誘導された細孔が比較的長期間にわたって持続され、TILの生存率が維持される。いくつかの実施形態では、TIL集団を遺伝子修飾する方法は、リン酸カルシウムトランスフェクションステップを含む。リン酸カルシウムトランスフェクション法(リン酸カルシウムDNA沈殿、細胞表面コーティング、及びエンドサイトーシス)は、当該技術分野で知られており、Graham and van der Eb,Virology 1973,52,456-467、Wigler,et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.1979,76,1373-1376、及びChen and Okayarea,Mol.Cell.Biol.1987,7,2745-2752、ならびに米国特許第5,593,875号に記載されており、これらの各々の開示は参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、TIL集団を遺伝子修飾する方法は、リポソームトランスフェクションステップを含む。リポソームトランスフェクション法、例えば、カチオン性脂質N-[1-(2,3-ジオレイルオキシ)プロピル]-n,n,n-トリメチルアンモニウムクロリド(DOTMA)及びジオレオイルホスホチジルエタノールアミン(DOPE)の1:1(w/w)リポソーム製剤を用いる方法は、当該技術分野において既知であり、Rose,et al.,Biotechniques 1991,10,520-525及びFelgner,et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,1987,84,7413-7417、ならびに米国特許第5,279,833号、同第5,908,635号、同第6,056,938号、同第6,110,490号、同第6,534,484号、及び同第7,687,070号に記載されており、これらの各々の開示は参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、TIL集団を遺伝子修飾する方法は、米国特許第5,766,902号、同第6,025,337号、同第6,410,517号、同第6,475,994号、及び同第7,189,705号に記載の方法を使用するトランスフェクションステップを含み、これらの各々の開示は参照により本明細書に組み込まれる。
ある実施形態によれば、遺伝子編集プロセスは、1つ以上の免疫チェックポイント遺伝子での二本鎖または一本鎖切断の生成を媒介するプログラム可能なヌクレアーゼの使用を含み得る。かかるプログラム可能なヌクレアーゼは、特定のゲノム遺伝子座に切断を導入することによって正確なゲノム編集を可能にし、すなわち、ゲノム内の特定のDNA配列の認識に依存して、ヌクレアーゼドメインをこの位置に標的し、標的配列での二本鎖切断の生成を媒介する。DNAの二本鎖切断は、その後、内因性修復機構を切断部位に動員して、非相同末端結合(NHEJ)または相同指向修復(HDR)のいずれかによるゲノム編集を媒介する。したがって、切断の修復は、標的遺伝子産物を破壊する(例えば、サイレンス、抑制、または増強する)挿入/欠失変異の導入をもたらす可能性がある。
部位特異的ゲノム編集を可能にするために開発されたヌクレアーゼの主要なクラスには、ジンクフィンガーヌクレアーゼ(ZFN)、転写活性化因子様ヌクレアーゼ(TALEN)、及びCRISPR関連ヌクレアーゼ(例えば、CRISPR/Cas9)が含まれる。これらのヌクレアーゼシステムは、DNA認識のモードに基づいて大きく2つのカテゴリーに分類され得、ZFN及びTALENは、タンパク質-DNA相互作用を介して特定のDNA結合を達成するが、Cas9などのCRISPRシステムは、標的DNAと直接塩基対を形成する短いRNAガイド分子によって、かつタンパク質-DNA相互作用によって特定のDNA配列を標的とする。例えば、Cox et al.,Nature Medicine,2015,Vol.21,No.2を参照されたい。
本発明のTIL拡張法に従って使用され得る遺伝子編集法の非限定的な例には、CRISPR法、TALE法、及びZFN法が含まれ、これらの実施形態は以下でより詳細に説明される。いくつかの実施形態によれば、TILを治療的集団に拡張するための方法は、本明細書に記載の方法のいずれかの実施形態(例えば、プロセス2A)に従って、またはPCT/US2017/058610、PCT/US2018/012605、もしくはPCT/US2018/012633に記載されるように実行することができ、方法は、増強された治療効果を提供することができるTILを生成するために、CRISPR法、TALE法、またはZFN法のうちの1つ以上によって、TILの少なくとも一部を遺伝子編集することをさらに含む。いくつかの実施形態によれば、遺伝子編集されたTILは、インビトロでそれらを修飾されていないTILと比較することによって、例えば、修飾されていないTILと比較してインビトロでのエフェクター機能、サイトカインプロファイルなどを評価することによって、治療効果の改善について評価され得る。
本発明のいくつかの実施形態では、エレクトロポレーションは、CRISPRシステム、TALENシステム、及びZFNシステムなどの遺伝子編集システムの送達のために使用される。本発明のいくつかの実施形態では、エレクトロポレーションシステムは、フローエレクトロポレーションシステムである。本発明のいくつかの実施形態との使用に好適な、好適なフローエレクトロポレーションシステムの例は、市販のMaxCyte STXシステムである。本発明との使用に好適であり得る、BTX-Harvard Apparatusから入手可能なAgilePulseシステムもしくはECM830、Cellaxess Elektra(Cellectricon)、Nucleofector(Lonza/Amaxa)、GenePulser MXcell(BIORAD)、iPorator-96(Primax)、またはsiPORTer96(Ambion)などのいくつかの代替の市販エレクトロポレーション機器が存在する。本発明のいくつかの実施形態では、エレクトロポレーションシステムは、TIL拡張法の残りとともに、滅菌閉鎖系を形成する。本発明のいくつかの実施形態では、エレクトロポレーションシステムは、本明細書に記載のパルスエレクトロポレーションシステムであり、TIL拡張法の残りとともに、滅菌閉鎖系を形成する。
D.免疫チェックポイント
本発明の特定の実施形態によれば、TIL集団(すなわち、PD-1発現のために濃縮されたTIL集団)は、1つ以上の免疫チェックポイント遺伝子の発現をサイレンシングまたは減少させるように遺伝子編集される。例示的な実施形態では、免疫チェックポイント遺伝子は、PD-1である。
免疫チェックポイントは、阻害経路または刺激経路を介して免疫応答を調節するリンパ球によって発現される分子である。がんの場合、免疫チェックポイント経路は、しばしば活性化されて抗腫瘍応答を阻害する、すなわち、悪性細胞によるある特定の免疫チェックポイントの発現は、抗腫瘍免疫を阻害し、がん細胞の成長を促進する。例えば、Marin-Acevedo et al.,Journal of Hematology&Oncology(2018)11:39を参照されたい。したがって、ある特定の阻害チェックポイント分子は、本発明の免疫療法の標的として機能する。特定の実施形態によれば、TILは、ある特定の免疫チェックポイント経路を遮断または刺激し、それによって腫瘍に対する体の免疫学的活性を増強するように遺伝子編集される。
本明細書で使用される場合、免疫チェックポイント遺伝子は、免疫チェックポイント分子をコードするDNA配列を含む。本発明の特定の実施形態によれば、TIL拡張法中の遺伝子編集TILは、1つ以上の免疫チェックポイント遺伝子の発現を、治療的TIL集団の少なくとも一部においてサイレンシングまたは減少させる。例えば、遺伝子編集は、免疫反応を増強するために、PD-1またはCTLA-4などの阻害性受容体の発現をサイレンシングまたは減少させ得る。
最も広く研究されているチェックポイントには、プログラムされた細胞死受容体-1(PD-1)及び細胞傷害性Tリンパ球関連分子-4(CTLA-4)が含まれ、これらは、それらが阻害リガンドと相互作用するときに、主要なエフェクター機能(例えば、活性化、増殖、サイトカイン放出、細胞傷害性など)を阻害する免疫細胞上の阻害性受容体である。以下でさらに詳細に論じられるように、PD-1及びCTLA-4に加えて、多数のチェックポイント分子が免疫療法の潜在的な標的として浮上している。
本発明のTILを永続的に遺伝子編集することによってサイレンスまたは阻害され得る免疫チェックポイント遺伝子の非限定的な例には、PD-1、CTLA-4、LAG-3、HAVCR2(TIM-3)、Cish、TGFβ、PKA、CBL-B、PPP2CA、PPP2CB、PTPN6、PTPN22、PDCD1、BTLA、CD160、TIGIT、BAFF(BR3)、CD96、CRTAM、LAIR1、SIGLEC7、SIGLEC9、CD244、TNFRSF10B、TNFRSF10A、CASP8、CASP10、CASP3、CASP6、CASP7、FADD、FAS、SMAD2、SMAD3、SMAD4、SMAD10、SKI、SKIL、TGIF1、IL10RA、IL10RB、HMOX2、IL6R、IL6ST、EIF2AK4、CSK、PAG1、SIT1、FOXP3、PRDM1、BATF、GUCY1A2、GUCY1A3、GUCY1B2、GUCY1B3、TOX、SOCS1、ANKRD11、及びBCORが含まれる。例えば、本発明のTILにおいてサイレンシングまたは阻害され得る免疫チェックポイント遺伝子は、PD-1、CTLA-4、LAG-3、TIM-3、Cish、TGFβ、及びPKAを含む群から選択されてもよい。BAFF(BR3)は、Bloom,et al.,J.Immunother.,2018,in pressに記載されている。別の実施例によれば、本発明のTILにおいてサイレンシングまたは阻害され得る免疫チェックポイント遺伝子は、PD-1、LAG-3、TIM-3、CTLA-4、TIGIT、CISH、TGFβR2、PRA、CBLB、BAFF(BR3)、及びそれらの組み合わせを含む群から選択されてもよい。
いくつかの実施形態によると、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法は、
(a)患者から切除された腫瘍試料から産生された複数の腫瘍断片中の第1のTIL集団を取得することと、
(b)(a)の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得することと、
(c)PD-1濃縮TIL集団を閉鎖系に付加することと、
(d)IL-2を含み、任意選択でOKT-3及び/または4-1BBアゴニスト抗体を含む細胞培養培地中でPD-1濃縮TIL集団を約3~11日間培養することによって第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生することであって、第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われる、第2のTIL集団を産生することと、
(e)OKT-3を添加し、約1~3日間培養することによって、第2のTIL集団を刺激することであって、ステップ(c)からステップ(d)への移行が、系を開くことなく起こる、刺激することと、
(f)第2のTIL集団を無菌エレクトロポレーションして、少なくとも1つの遺伝子エディターを第2のTIL集団の複数の細胞に移入させることであって、ステップ(e)からステップ(f)への移行が、系を開くことなく起こる、移入させることと、
(g)第2のTIL集団を約1日静置することであって、ステップ(f)からステップ(g)への移行が、系を開くことなく起こる、静置することと、
(h)第2のTIL集団の細胞培養培地を追加のIL-2、任意選択でOKT-3抗体、任意選択でOX40抗体、及び抗原提示細胞(APC)で補充することによって第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生することであって、第2の拡張が、約7~11日間行われ、第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、ステップ(g)からステップ(h)への移行が、系を開くことなく起こる、第3のTIL集団を産生することと、
(i)ステップ(g)から取得された第3のTIL集団を採取して、採取されたTIL集団を提供することであって、ステップ(h)からステップ(i)への移行が、系を開くことなく起こり、採取されたTIL集団が、治療的TIL集団である、採取することと、
(j)採取されたTIL集団を注入バッグに移すことであって、ステップ(i)から(j)への移行が、系を開くことなく起こる、移すことと、
(k)任意選択で、凍結保存培地を使用して、採取されたTIL集団を凍結保存することと、を含み、
エレクトロポレーションステップが、クラスター化規則的散在短回文反復(CRISPR)系、転写活性化因子様エフェクター(TALE)系、またはジンクフィンガー系からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子エディター系の送達を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの遺伝子エディター系の効果は、第2のTIL集団の複数の細胞において、PD-1、ならびにLAG-3、TIM-3、CTLA-4、TIGIT、CISH、TGFβR2、PRA、CBLB、BAFF(BR3)からなる群から選択される1つ以上の分子の発現を阻害する。
1.PD-1
チェックポイント遮断の誘導のために最も研究されている標的のうちの1つは、T細胞調節因子のCD28スーパーファミリーのメンバーであるプログラム死受容体(PD1またはPD-1、PDCD1としても知られている)である。そのリガンドであるPD-L1及びPD-L2は、メラノーマを含む様々な腫瘍細胞上で発現する。PD-1とPD-L1との相互作用は、T細胞エフェクター機能を阻害し、慢性刺激の設定においてT細胞疲弊をもたらし、腫瘍微小環境においてT細胞アポトーシスを誘導する。PD1はまた、免疫監視からの腫瘍特異的エスケープにおいても役割を果たし得る。
特定の実施形態によれば、TIL中のPD1の発現は、本発明の組成物及び方法に従ってサイレンシングまたは減少される。例えば、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法は、本明細書に記載の方法のいずれかの実施形態(例えば、プロセス2A、プロセスGen3、または図34に示される方法)に従って実行することができ、方法は、PD1の発現をサイレンシングまたは抑制することによって、TILの少なくとも一部を遺伝子編集することを含む。以下でより詳細に記載されるように、遺伝子編集プロセスは、PD1などの免疫チェックポイント遺伝子での二本鎖または一本鎖切断の生成を媒介するプログラム可能なヌクレアーゼの使用を含み得る。例えば、CRISPR法、TALE法、またはジンクフィンガー法を使用して、TIL中のPD1の発現をサイレンシングまたは減少させることができる。
2.CTLA-4
CTLA-4発現は、活性化T細胞上でのT細胞活性化時に誘導され、抗原提示細胞活性化抗原CD80及びCD86との結合について競合する。CTLA-4とCD80またはCD86との相互作用は、T細胞阻害を引き起こし、免疫応答のバランスを維持するのに役立つ。しかしながら、CD80またはCD86とのCTLA-4相互作用の阻害は、T細胞の活性化を延長し、したがって、がん抗原に対する免疫応答のレベルを増加させ得る。
特定の実施形態によれば、TIL中のCTLA-4の発現は、本発明の組成物及び方法に従ってサイレンシングまたは減少される。例えば、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法は、本明細書に記載の方法のいずれかの実施形態(例えば、プロセス2A、プロセスGen3、または図34及び35に示される方法)に従って実行することができ、方法は、TIL中のCTLA-4の発現をサイレンシングまたは抑制するように、TILの少なくとも一部を遺伝子編集することを含む。以下でより詳細に記載されるように、遺伝子編集プロセスは、CTLA-4などの免疫チェックポイント遺伝子での二本鎖または一本鎖切断の生成を媒介するプログラム可能なヌクレアーゼの使用を含み得る。例えば、CRISPR法、TALE法、またはジンクフィンガー法を使用して、TIL中のCTLA-4の発現をサイレンシングまたは抑制することができる。
3.LAG-3
リンパ球活性化遺伝子-3(LAG-3、CD223)は、主要組織適合複合体(MHC)クラスIIのライゲーション後に、T細胞及びナチュラルキラー(NK)細胞によって発現される。その機序は不明なままであるが、その調節は、T細胞機能に対して負の調節効果を引き起こし、組織損傷及び自己免疫を防止する。LAG-3及びPD-1は、TIL上でしばしば共発現及び上方制御され、免疫疲弊及び腫瘍成長につながる。したがって、LAG-3遮断は、抗腫瘍応答を改善する。例えば、Marin-Acevedo et al.,Journal of Hematology&Oncology(2018)11:39を参照されたい。
特定の実施形態によれば、TIL中のLAG-3の発現は、本発明の組成物及び方法に従ってサイレンシングまたは減少される。例えば、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法は、本明細書に記載の方法のいずれかの実施形態(例えば、プロセス2A、プロセスGen3、または図34及び35に示される方法)に従って実行することができ、方法は、TIL中のLAG-3の発現をサイレンシングまたは抑制するように、TILの少なくとも一部を遺伝子編集することを含む。以下でより詳細に記載されるように、遺伝子編集プロセスは、LAG-3などの免疫チェックポイント遺伝子での二本鎖または一本鎖切断の生成を媒介するプログラム可能なヌクレアーゼの使用を含み得る。特定の実施形態によれば、CRISPR法、TALE法、またはジンクフィンガー法を使用して、TILにおけるLAG-3の発現をサイレンシングまたは抑制することができる。
4.TIM-3
T細胞免疫グロブリン-3(TIM-3)は、T細胞の直接的な負の調節因子であり、NK細胞及びマクロファージ上で発現する。TIM-3は、骨髄由来サプレッサー細胞(MDSC)の拡張を誘導することにより、間接的に免疫抑制を促進する。そのレベルは、機能不全及び疲弊したT細胞で特に上昇することが見出されており、悪性腫瘍における重要な役割を示唆している。
特定の実施形態によれば、TIL中のTIM-3の発現は、本発明の組成物及び方法に従ってサイレンシングまたは減少される。例えば、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法は、本明細書に記載の方法のいずれかの実施形態(例えば、プロセス2A、プロセスGen3、または図34及び35に示される方法)に従って実行することができ、方法は、TIL中のTIM-3の発現をサイレンシングまたは抑制するように、TILの少なくとも一部を遺伝子編集することを含む。以下でより詳細に記載されるように、遺伝子編集プロセスは、TIM-3などの免疫チェックポイント遺伝子での二本鎖または一本鎖切断の生成を媒介するプログラム可能なヌクレアーゼの使用を含み得る。例えば、CRISPR法、TALE法、またはジンクフィンガー法を使用して、TIL中のTIM-3の発現をサイレンシングまたは抑制することができる。
5.Cish
サイトカインシグナル伝達(SOCS)ファミリーのサプレッサーのメンバーであるCishは、CD8+T細胞におけるTCR刺激によって誘導され、腫瘍に対するそれらの機能的不活性を阻害する。CD8+T細胞におけるCishの遺伝的欠失は、それらの拡大、機能的親和性、及びサイトカイン多機能性を増強し得、確立された腫瘍の顕著で持続的な退縮をもたらす。例えば、Palmer et al.,Journal of Experimental Medicine,212(12):2095(2015)を参照されたい。
特定の実施形態によれば、TIL中のCishの発現は、本発明の組成物及び方法に従ってサイレンシングまたは減少される。例えば、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法は、本明細書に記載の方法のいずれかの実施形態(例えば、プロセス2A、プロセスGen3、または図34及び35に示される方法)に従って実行することができ、方法は、TIL中のCishの発現をサイレンシングまたは抑制するように、TILの少なくとも一部を遺伝子編集することを含む。以下でより詳細に記載されるように、遺伝子編集プロセスは、Cishなどの免疫チェックポイント遺伝子での二本鎖または一本鎖切断の生成を媒介するプログラム可能なヌクレアーゼの使用を含み得る。例えば、CRISPR法、TALE法、またはジンクフィンガー法を使用して、TIL中のCishの発現をサイレンシングまたは抑制することができる。
6.TGFβ
TGFβシグナル伝達経路は、細胞増殖、分化、アポトーシス、運動性及び侵入、細胞外マトリックス産生、血管新生、ならびに免疫応答を調節することにおいて複数の機能を有する。TGFβシグナル伝達の調節解除は、腫瘍において頻繁に行われ、腫瘍の開始、発達及び転移において重要な役割を有する。微小環境レベルでは、TGFβ経路は、発がん全体にわたる腫瘍成長及び転移のための好ましい微小環境を生成することに寄与する。例えば、Neuzillet et al.Pharmacology&Therapeutics,Vol.147,pp.22-31(2015)を参照されたい。
特定の実施形態によれば、TIL中のTGFβの発現は、本発明の組成物及び方法に従ってサイレンシングまたは減少される。例えば、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法は、本明細書に記載の方法のいずれかの実施形態(例えば、プロセス2A、プロセスGen3、または図34及び35に示される方法)に従って実行することができ、方法は、TIL中のTGFβの発現をサイレンシングまたは抑制するように、TILの少なくとも一部を遺伝子編集することを含む。以下でより詳細に記載されるように、遺伝子編集プロセスは、TGFβなどの免疫チェックポイント遺伝子での二本鎖または一本鎖切断の生成を媒介するプログラム可能なヌクレアーゼの使用を含み得る。例えば、CRISPR法、TALE法、またはジンクフィンガー法を使用して、TIL中のTGFβの発現をサイレンシングまたは抑制することができる。
いくつかの実施形態では、TGFβR2(TGFベータ受容体2)は、CRISPR/Cas9系を使用してTGFβR2をサイレンシングすることによって、または当該技術分野で知られている方法を使用してTGFβR2優性陰性細胞外トラップを使用することによって抑制され得る。
7.PKA
タンパク質キナーゼA(PKA)は、セリン-スレオニンタンパク質キナーゼスーパーファミリーの周知のメンバーである。cAMP依存性タンパク質キナーゼとしても知られるPKAは、cAMP結合時の活性化を介してGタンパク質結合受容体のシグナル伝達を媒介するマルチユニットプロテインキナーゼである。それは、代謝からイオンチャネル活性化、細胞成長及び分化、遺伝子発現及びアポトーシスまでの多種多様な細胞プロセスの制御に関与する。重要なことに、PKAは、多くの腫瘍の開始及び進行に関与している。例えば、Sapio et al.,EXCLI Journal;2014;13:843-855を参照されたい。
特定の実施形態によれば、TIL中のPKAの発現は、本発明の組成物及び方法に従ってサイレンシングまたは減少される。例えば、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法は、本明細書に記載の方法のいずれかの実施形態(例えば、プロセス2A、プロセスGen3、または図34及び35に示される方法)に従って実行することができ、方法は、TIL中のPKAの発現をサイレンシングまたは抑制するように、TILの少なくとも一部を遺伝子編集することを含む。以下でより詳細に記載されるように、遺伝子編集プロセスは、PKAなどの免疫チェックポイント遺伝子での二本鎖または一本鎖切断の生成を媒介するプログラム可能なヌクレアーゼの使用を含み得る。例えば、CRISPR法、TALE法、またはジンクフィンガー法を使用して、TIL中のPKAの発現をサイレンシングまたは抑制することができる。
8.CBLB
CBLB(またはCBL-B)は、E3ユビキチン-タンパク質リガーゼであり、T細胞活性化の負の制御因子である。Bachmaier,et al.,Nature,2000,403,211-216、Wallner,et al.,Clin.Dev.Immunol.2012,692639。
特定の実施形態によれば、TIL中のCBLBの発現は、本発明の組成物及び方法に従ってサイレンシングまたは減少される。例えば、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法は、本明細書に記載の方法のいずれかの実施形態(例えば、プロセス2A、プロセスGen3、または図34及び35に示される方法)に従って実行することができ、方法は、TIL中のCBLBの発現をサイレンシングまたは抑制するように、TILの少なくとも一部を遺伝子編集することを含む。以下でより詳細に記載されるように、遺伝子編集プロセスは、CBLBなどの免疫チェックポイント遺伝子での二本鎖または一本鎖切断の生成を媒介するプログラム可能なヌクレアーゼの使用を含み得る。例えば、CRISPR法、TALE法、またはジンクフィンガー法を使用して、TIL中のPKAの発現をサイレンシングまたは抑制することができる。いくつかの実施形態では、CBLBは、TALENノックアウトを使用してサイレンシングされる。いくつかの実施形態では、CBLBは、TALE-KRAB転写阻害剤ノックインを使用してサイレンシングされる。これらの方法のさらなる詳細は、Boettcher and McManus,Mol.Cell Review,2015,58,575-585に見出すことができる。
9.TIGIT
Ig及びITIM(免疫受容体チロシンベースの阻害モチーフ)ドメインまたはTIGITを有するT細胞免疫受容体は、Ig様V型ドメインを有し、その細胞質ドメイン内にITIMを有する膜貫通糖タンパク質受容体である。Khalil,et al.,Advances in Cancer Research,2015,128,1-68、Yu,et al.,Nature Immunology,2009,Vol.10,No.1,48-57。TIGITは、いくつかのT細胞及びナチュラルキラー細胞によって発現される。さらに、TIGITは、特にメラノーマを有する個体から、抗原特異的CD8+T細胞及びCD8+TIL上で過剰発現することが示されている。研究では、TIGIT経路が腫瘍免疫回避に寄与し、TIGIT阻害がポリクローナル及び抗原特異的刺激に応答して、T細胞の活性化及び増殖を増加させることが示されている。Khalil,et al.,Advances in Cancer Research,2015,128,1-68.さらに、PD-1またはTIM3のいずれかとのTIGITの共遮断は、マウスモデルにおいて固形腫瘍に対する相乗効果を示している。Id.;Kurtulus,et al.,The Journal of Clinical Investigation,2015,Vol.125,No.11,4053-4062も参照されたい。
特定の実施形態によれば、TIL中のTIGITの発現は、本発明の組成物及び方法に従ってサイレンシングまたは減少される。例えば、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法は、本明細書に記載の方法のいずれかの実施形態(例えば、プロセス2A、プロセスGen3、または図34及び35に示される方法)に従って実行することができ、方法は、TIL中のTIGITの発現をサイレンシングまたは抑制するように、TILの少なくとも一部を遺伝子編集することを含む。以下でより詳細に記載されるように、遺伝子編集プロセスは、TIGITなどの免疫チェックポイント遺伝子での二本鎖または一本鎖切断の生成を媒介するプログラム可能なヌクレアーゼの使用を含み得る。例えば、CRISPR法、TALE法、またはジンクフィンガー法を使用して、TIL中のTIGITの発現をサイレンシングまたは抑制することができる。
10.TOX
胸腺細胞選択関連高移動度群(HMG)ボックス(TOX)は、HMGボックスDNA結合ドメインを含有する転写因子である。TOXは、配列非依存であるが構造依存的な方法でDNAに結合すると考えられるHMGボックススーパーファミリーのメンバーである。
TOXは、腫瘍特異的CD8T細胞機能障害またはT細胞枯渇の重要な調節因子として同定され、例えば、Scott,et al.,Nature,2019,571,270-274及びKhan,et al.,Nature,2019,571,211-218(これらの両方は、参照によりそれら全体が本明細書に組み込まれる)に記載されるように、CD8T細胞疲弊を転写的かつ後成的にプログラムすることが見出された。TOXはまた、Alfei,et al.,Nature,2019,571,265-269(これは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に記載されるように、慢性感染中のT細胞機能不全の進行及び疲弊したT細胞の維持に対する重要な因子であることが見出された。TOXは、腫瘍及び慢性ウイルス感染からの機能不全または疲弊したT細胞において高度に発現される。インビトロでのエフェクターT細胞におけるTOXの異所発現は、T細胞疲弊に関連する転写プログラムを誘導したが、T細胞におけるTOXの欠失は、T疲弊プログラムを廃止した。
特定の実施形態によれば、TIL中のTOXの発現は、本発明の組成物及び方法に従ってサイレンシングまたは減少される。例えば、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法は、本明細書に記載の方法のいずれかの実施形態(例えば、プロセス2A、プロセスGen3、または図34及び35に示される方法)に従って実行することができ、方法は、TOXの発現をサイレンシングまたは抑制するように、TILの少なくとも一部を遺伝子編集することを含む。以下でより詳細に記載されるように、遺伝子編集プロセスは、TOXなどの免疫チェックポイント遺伝子での二本鎖または一本鎖切断の生成を媒介するプログラム可能なヌクレアーゼの使用を含み得る。例えば、CRISPR法、TALE法、またはジンクフィンガー法を使用して、TIL中のTOXの発現をサイレンシングまたは抑制することができる。
E.共刺激受容体または接着分子の過剰発現
追加の実施形態によれば、TIL拡張法中の遺伝子編集TILは、1つ以上の共刺激受容体、接着分子及び/またはサイトカインの発現を、治療的TIL集団の少なくとも一部において増強させる。例えば、遺伝子編集は、共刺激受容体、接着分子またはサイトカインの発現を増強させ得、これは、遺伝子修飾されていない共刺激受容体、接着分子またはサイトカインの発現と比較して、それが過剰発現されることを意味する。本発明のTILを永続的に遺伝子編集することによって増強された発現を示し得る共刺激性受容体、接着分子またはサイトカイン遺伝子の非限定的な例には、CCR2、CCR4、CCR5、CXCR2、CXCR3、CX3CR1、IL-2、IL-4、IL-7、IL-10、IL-15、IL-21、NOTCH1/2細胞内ドメイン(ICD)、及び/またはNOTCHリガンドmDLL1などのある特定のケモカイン受容体及びインターロイキンが含まれる。
1.CCR
養子T細胞免疫療法が有効であるためには、T細胞をケモカインによって腫瘍内に適切に輸送する必要がある。腫瘍細胞によって分泌されるケモカイン、末梢に存在するケモカイン、及びT細胞によって発現されるケモカイン受容体との間の一致は、T細胞の腫瘍床への輸送を成功させるために重要である。
特定の実施形態によれば、本発明の遺伝子編集方法を使用して、CCR2、CCR4、CCR5、CXCR2、CXCR3及びCX3CR1のうちの1つ以上などのTILにおけるある特定のケモカイン受容体の発現を増加させてもよい。CCRの過剰発現は、エフェクター機能及び養子移植後のTILの増殖を促進するのに役立ち得る。
特定の実施形態によれば、CCR2、CCR4、CCR5、CXCR2、CXCR3及びCX3CR1のうちの1つ以上のTILにおける発現は、本発明の組成物及び方法に従って増強される。例えば、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法は、本明細書に記載の方法のいずれかの実施形態(例えば、プロセス2A、プロセスGen3、または図34及び35に示される方法)に従って実行することができ、方法は、TILの少なくとも一部を遺伝子編集して、TIL中のCCR2、CCR4、CCR5、CXCR2、CXCR3及びCX3CR1のうちの1つ以上の細胞表面において少なくとも1つの免疫調節組成物を発現し、発現を増強することを含む。
以下でより詳細に記載されるように、遺伝子編集プロセスは、ケモカイン受容体遺伝子での二本鎖または一本鎖切断の生成を媒介するプログラム可能なヌクレアーゼの使用を含み得る。例えば、CRISPR法、TALE法、またはジンクフィンガー法を使用して、TILにおけるある特定のケモカイン受容体の発現を増強することができる。
いくつかの実施形態では、CCR4及び/またはCCR5接着分子は、本明細書に記載のガンマ-レトロウイルスまたはレンチウイルス法を使用して、TIL集団に挿入される。いくつかの実施形態では、CXCR2接着分子は、Forget,et al.,Frontiers Immunology 2017,8,908またはPeng,et al.,Clin.Cancer Res.2010,16,5458(その開示は参照により本明細書に組み込まれる)に記載されるようなガンマレトロウイルスまたはレンチウイルス法を使用して、TIL集団に挿入される。
いくつかの実施形態によると、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法は、
(a)患者から切除された腫瘍試料から産生された複数の腫瘍断片中の第1のTIL集団を取得することと、
(b)複数の腫瘍断片を閉鎖系に付加することと、
(c)IL-2を含み、任意選択でOKT-3及び/または4-1BBアゴニスト抗体を含む細胞培養培地中で第1のTIL集団を約3~11日間培養することによって第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生することであって、第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われる、第2のTIL集団を産生することと、
(d)OKT-3を添加し、約1~3日間培養することによって、第2のTIL集団を刺激して、第2のTIL集団を取得することであって、ステップ(c)からステップ(d)への移行が、系を開くことなく起こる、第2のTIL集団を取得することと、
(e)第2のTIL集団を無菌エレクトロポレーションして、少なくとも1つの遺伝子エディターを第2のTIL集団の複数の細胞に移入させることであって、ステップ(d)からステップ(e)への移行が、系を開くことなく起こる、移入させることと、
(f)第2のTIL集団を約1日静置することであって、ステップ(e)からステップ(f)への移行が、系を開くことなく起こる、静置することと、
(g)第2のTIL集団の細胞培養培地を追加のIL-2、任意選択でOKT-3抗体、任意選択でOX40抗体、及び抗原提示細胞(APC)で補充することによって第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生することであって、第2の拡張が、約7~11日間行われ、第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、ステップ(f)からステップ(g)への移行が、系を開くことなく起こる、第3のTIL集団を産生することと、
(h)ステップ(g)から取得された第3のTIL集団を採取して、採取されたTIL集団を提供することであって、ステップ(g)からステップ(h)への移行が、系を開くことなく起こり、採取されたTIL集団が、治療的TIL集団である、採取することと、
(i)採取されたTIL集団を注入バッグに移すことであって、ステップ(h)から(i)への移行が、系を開くことなく起こる、移すことと、
(j)任意選択で、凍結保存培地を使用して、採取されたTIL集団を凍結保存することと、を含み、
エレクトロポレーションステップが、クラスター化規則的散在短回文反復(CRISPR)系、転写活性化因子様エフェクター(TALE)系、またはジンクフィンガー系からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子エディター系の送達を含み、少なくとも1つの遺伝子エディター系が、第2のTIL集団の複数の細胞において、PD-1及び任意選択でLAG-3の発現を阻害し、さらに少なくとも1つの遺伝子エディター系が、第2のTIL集団の複数の細胞の細胞表面でCXCR2接着分子を発現させる、またはCXCR2接着分子が、ガンマレトロウイルスまたはレンチウイルス法によって第1のTIL集団、第2のTIL集団、または採取されたTIL集団に挿入される。
いくつかの実施形態によると、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法は、
(a)患者から切除された腫瘍試料から産生された複数の腫瘍断片中の第1のTIL集団を取得することと、
(b)複数の腫瘍断片を閉鎖系に付加することと、
(c)IL-2を含み、任意選択でOKT-3及び/または4-1BBアゴニスト抗体を含む細胞培養培地中で第1のTIL集団を約3~11日間培養することによって第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生することであって、第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われる、第2のTIL集団を産生することと、
(d)OKT-3を添加し、約1~3日間培養することによって、第2のTIL集団を刺激することであって、ステップ(c)からステップ(d)への移行が、系を開くことなく起こる、刺激することと、
(e)第2のTIL集団を無菌エレクトロポレーションして、少なくとも1つの遺伝子エディターを第2のTIL集団の複数の細胞に移入させることであって、ステップ(d)からステップ(e)への移行が、系を開くことなく起こる、移入させることと、
(f)第2のTIL集団を約1日静置することであって、ステップ(e)からステップ(f)への移行が、系を開くことなく起こる、静置することと、
(g)第2のTIL集団の細胞培養培地を追加のIL-2、任意選択でOKT-3抗体、任意選択でOX40抗体、及び抗原提示細胞(APC)で補充することによって第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生することであって、第2の拡張が、約7~11日間行われ、第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、ステップ(f)からステップ(g)への移行が、系を開くことなく起こる、第3のTIL集団を産生することと、
(h)ステップ(g)から取得された第3のTIL集団を採取して、採取されたTIL集団を提供することであって、ステップ(g)からステップ(h)への移行が、系を開くことなく起こり、採取されたTIL集団が、治療的TIL集団である、採取することと、
(i)採取されたTIL集団を注入バッグに移すことであって、ステップ(h)から(i)への移行が、系を開くことなく起こる、移すことと、
(j)任意選択で、凍結保存培地を使用して、採取されたTIL集団を凍結保存することと、を含み、
エレクトロポレーションステップが、クラスター化規則的散在短回文反復(CRISPR)系、転写活性化因子様エフェクター(TALE)系、またはジンクフィンガーシステムからなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子エディター系の送達を含み、少なくとも1つの遺伝子エディター系が、第2のTIL集団の複数の細胞において、PD-1及び任意選択でLAG-3の発現を阻害し、さらに少なくとも1つの遺伝子エディター系が、第2のTIL集団の複数の細胞の細胞表面でCCR4及び/またはCCR5接着分子を発現させる、またはCCR4及び/またはCCR5接着分子が、ガンマレトロウイルスまたはレンチウイルス法によって第1のTIL集団、第2のTIL集団、または採取されたTIL集団に挿入される。
いくつかの実施形態によると、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法は、
(a)患者から切除された腫瘍試料から産生された複数の腫瘍断片中の第1のTIL集団を取得することと、
(b)複数の腫瘍断片を閉鎖系に付加することと、
(c)IL-2を含み、任意選択でOKT-3及び/または4-1BBアゴニスト抗体を含む細胞培養培地中で第1のTIL集団を約3~11日間培養することによって第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生することであって、第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われる、第2のTIL集団を産生することと、
(d)OKT-3を添加し、約1~3日間培養することによって、第2のTIL集団を刺激して、第2のTIL集団を取得することであって、ステップ(c)からステップ(d)への移行が、系を開くことなく起こる、第2のTIL集団を取得することと、
(e)第2のTIL集団を無菌エレクトロポレーションして、少なくとも1つの遺伝子エディターを第2のTIL集団の複数の細胞に移入させることであって、ステップ(d)からステップ(e)への移行が、系を開くことなく起こる、移入させることと、
(f)第2のTIL集団を約1日静置することであって、ステップ(e)からステップ(f)への移行が、系を開くことなく起こる、静置することと、
(g)第2のTIL集団の細胞培養培地を追加のIL-2、任意選択でOKT-3抗体、任意選択でOX40抗体、及び抗原提示細胞(APC)で補充することによって第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生することであって、第2の拡張が、約7~11日間行われ、第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、ステップ(f)からステップ(g)への移行が、系を開くことなく起こる、第3のTIL集団を産生することと、
(h)ステップ(g)から取得された第3のTIL集団を採取して、採取されたTIL集団を提供することであって、ステップ(g)からステップ(h)への移行が、系を開くことなく起こり、採取されたTIL集団が、治療的TIL集団である、採取することと、
(i)採取されたTIL集団を注入バッグに移すことであって、ステップ(h)から(i)への移行が、系を開くことなく起こる、移すことと、
(j)任意選択で、凍結保存培地を使用して、採取されたTIL集団を凍結保存することと、を含み、
エレクトロポレーションステップが、クラスター化規則的散在短回文反復(CRISPR)系、転写活性化因子様エフェクター(TALE)系、またはジンクフィンガーシステムからなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子エディター系の送達を含み、少なくとも1つの遺伝子エディター系が、第2のTIL集団の複数の細胞において、PD-1及び任意選択でLAG-3の発現を阻害し、さらに少なくとも1つの遺伝子エディター系が、第2のTIL集団の複数の細胞の細胞表面でCCR2、CCR4、CCR5、CXCR2、CXCR3、CX3CR1、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される接着分子を発現させる、または接着分子が、ガンマレトロウイルスまたはレンチウイルス法によって第1のTIL集団、第2のTIL集団、または採取されたTIL集団に挿入される。
2.インターロイキン
追加の実施形態によれば、本発明の遺伝子編集方法を使用して、IL-2、IL-4、IL-7、IL-10、IL-15、及びIL-21のうちの1つ以上などのある特定のインターロイキンの発現を増加させてもよい。ある特定のインターロイキンは、T細胞のエフェクター機能を増加させ、腫瘍制御を媒介することが実証されている。
特定の実施形態によれば、IL-2、IL-4、IL-7、IL-10、IL-15、及びIL-21のうちの1つ以上のTILにおける発現は、本発明の組成物及び方法に従って増強される。例えば、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法は、本明細書に記載の方法のいずれかの実施形態(例えば、プロセス2A、プロセスGen3、または図34及び35に示される方法)に従って実行することができ、方法は、TILの少なくとも一部を、IL-2、IL-4、IL-7、IL-10、IL-15、及びIL-21のうちの1つ以上の発現を増強することによって遺伝子編集することを含む。以下でより詳細に記載されるように、遺伝子編集プロセスは、インターロイキン遺伝子での二本鎖または一本鎖切断の生成を媒介するプログラム可能なヌクレアーゼの使用を含み得る。例えば、CRISPR法、TALE法、またはジンクフィンガー法を使用して、TILにおけるある特定のインターロイキンの発現を増強することができる。
いくつかの実施形態によると、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法は、
(a)患者から切除された腫瘍から産生された複数の腫瘍断片中の第1のTIL集団を取得することと、
(b)複数の腫瘍断片を閉鎖系に付加することと、
(c)IL-2を含み、任意選択でOKT-3及び/または4-1BBアゴニスト抗体を含む細胞培養培地中で第1のTIL集団を約3~11日間培養することによって第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生することであって、第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われる、第2のTIL集団を産生することと、
(d)OKT-3を添加し、約1~3日間培養することによって、第2のTIL集団を刺激して、第2のTIL集団を取得することであって、ステップ(c)からステップ(d)への移行が、系を開くことなく起こる、第2のTIL集団を取得することと、
(e)第2のTIL集団を無菌エレクトロポレーションして、少なくとも1つの遺伝子エディターを移入させることであって、ステップ(d)からステップ(e)への移行が、系を開くことなく起こる、移入させることと、
(f)第2のTIL集団を、第2のTIL集団の複数の細胞内に約1日間静置することであって、ステップ(e)からステップ(f)への移行が、系を開くことなく起こる、静置することと、
(g)第2のTIL集団の細胞培養培地を追加のIL-2、任意選択でOKT-3抗体、任意選択でOX40抗体、及び抗原提示細胞(APC)で補充することによって第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生することであって、第2の拡張が、約7~11日間行われ、第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、ステップ(f)からステップ(g)への移行が、系を開くことなく起こる、第3のTIL集団を産生することと、
(h)ステップ(g)から取得された治療的TIL集団を採取して、採取されたTIL集団を提供することであって、ステップ(g)からステップ(h)への移行が、系を開くことなく起こり、採取されたTIL集団が、治療的TIL集団である、採取することと、
(i)採取されたTIL集団を注入バッグに移すことであって、ステップ(h)から(i)への移行が、系を開くことなく起こる、移すことと、
(j)任意選択で、凍結保存培地を使用して、採取されたTIL集団を凍結保存することと、を含み、
エレクトロポレーションステップが、クラスター化規則的散在短回文反復(CRISPR)系、転写活性化因子様エフェクター(TALE)系、またはジンクフィンガーシステムからなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子エディター系の送達を含み、少なくとも1つの遺伝子エディター系が、第2のTIL集団の複数の細胞において、PD-1及び任意選択でLAG-3の発現を阻害し、さらに少なくとも1つの遺伝子エディター系が、第2のTIL集団の複数の細胞の細胞表面でIL-2、IL-4、IL-7、IL-10、IL-15、IL-21、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるインターロイキンを発現させる、またはインターロイキンが、ガンマレトロウイルスまたはレンチウイルス法によって第1のTIL集団、第2のTIL集団、または採取されたTIL集団に挿入される。
3.遺伝子編集方法
上で考察されたように、本発明の実施形態は、それらの治療効果を増強するために遺伝子編集を介して遺伝子修飾された腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を提供する。本発明の実施形態は、1つ以上のタンパク質の発現の促進及び1つ以上のタンパク質の発現の阻害の両方、ならびにそれらの組み合わせのために、TIL集団へのヌクレオチド挿入(RNAまたはDNA)による遺伝子編集を包含する。本発明の実施形態は、TILを治療的集団に拡張するための方法も提供し、方法は、TILを遺伝子編集することを含む。TIL集団を遺伝子修飾するために使用され得るいくつかの遺伝子編集技術が存在し、それらは本発明による使用に好適である。いくつかの実施形態では、エレクトロポレーションは、遺伝子編集方法の一部として用いられる。
いくつかの実施形態では、TIL集団を遺伝子修飾する方法は、1つ以上のタンパク質の産生のために遺伝子の安定した組み込みステップを含む。いくつかの実施形態では、TIL集団を遺伝子修飾する方法は、レトロウイルス形質導入ステップを含む。いくつかの実施形態では、TIL集団を遺伝子修飾する方法は、レンチウイルス形質導入ステップを含む。レンチウイルス形質導入系は、当該技術分野で知られており、例えば、Levine,et al.,Proc.Nat‘l Acad.Sci.2006,103,17372-77、Zufferey,et al.,Nat.Biotechnol.1997,15,871-75、Dull,et al.,J.Virology 1998,72,8463-71、及び米国特許第6,627,442号(それらの開示は参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。いくつかの実施形態では、TIL集団を遺伝子修飾する方法は、ガンマレトロウイルス形質導入ステップを含む。ガンマレトロウイルス形質導入系は、当該技術分野で知られており、例えば、Cepko and Pear,Cur.Prot.Mol.Biol.1996,9.9.1-9.9.16に記載されており、この開示は参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、TIL集団を遺伝子修飾する方法は、トランスポゾン媒介遺伝子導入ステップを含む。トランスポゾン媒介遺伝子導入系は、当該技術分野で知られており、トランスポザーゼが、DNA発現ベクターとしてまたは発現可能なRNAもしくはタンパク質として提供される系を含み、これにより、トランスポザーゼ、例えば、mRNA(例えば、キャップ及びポリA尾部を含むmRNA)として提供されるトランスポザーゼの長期発現がトランスジェニック細胞で起こらないようになる。SB10、SB11、及びSB100xなどのサケ科型Tel様トランスポザーゼ(SBまたはSleeping Beautyトランスポザーゼ)を含む好適なトランスポゾン媒介遺伝子導入系、ならびに増加した酵素活性を有する操作された酵素は、例えば、Hackett,et al.,Mol.Therapy 2010,18,674-83及び米国特許第6,489,458号に記載されており、これらの各々の開示は参照により本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、TIL集団を遺伝子修飾する方法は、1つ以上のタンパク質の産生または阻害(例えば、サイレンシング)のために遺伝子の安定した組み込みステップを含む。いくつかの実施形態では、TIL集団を遺伝子修飾する方法は、エレクトロポレーションステップを含む。エレクトロポレーション法は、当該技術分野で知られており、例えば、Tsong,Biophys.J.1991,60,297-306及び米国特許出願公開第2014/0227237A1号に記載されており、これらの各々の開示は参照により本明細書に組み込まれる。米国特許第5,019,034号、同第5,128,257号、同第5,137,817号、同第5,173,158号、同第5,232,856号、同第5,273,525号、同第5,304,120号、同第5,318,514号、同第6,010,613号、及び同第6,078,490号(それらの開示は参照により本明細書に組み込まれる)に記載されるものなどの当該技術分野で知られている他のエレクトロポレーション法が使用され得る。いくつかの実施形態では、エレクトロポレーション法は、滅菌エレクトロポレーション法である。いくつかの実施形態では、エレクトロポレーション法は、パルスエレクトロポレーション法である。いくつかの実施形態では、エレクトロポレーション法は、TILをパルス電場で処理して、TILの定義及び制御された永続的または一時的変更を変える、操作する、または引き起こすステップを含むパルスエレクトロポレーション法であり、100V/cm以上の電界強度を有する、少なくとも3つの単一オペレーターが制御する、独立してプログラムされたDC電気パルス列をTILに適用するステップを含み、少なくとも3つのDC電気パルス列は、以下の特徴のうちの1つ、2つ、または3つを有する:(1)少なくとも3つのパルスのうちの少なくとも2つのパルス振幅が互いに異なる、(2)少なくとも3つのパルスのうちの少なくとも2つのパルス幅が互いに異なる、及び(3)少なくとも3つのパルスのうちの2つの第1のセットの第1のパルス間隔が、少なくとも3つのパルスのうちの2つの第2のセットの第2のパルス間隔とは異なる。いくつかの実施形態では、エレクトロポレーション法は、TILをパルス電場で処理して、TILの定義及び制御された永続的または一時的変更を変える、操作する、または引き起こすステップを含むパルスエレクトロポレーション法であり、100V/cm以上の電界強度を有する、少なくとも3つの単一オペレーターが制御する、独立してプログラムされたDC電気パルス列をTILに適用するステップを含み、少なくとも3つのパルスのうちの少なくとも2つのパルス振幅が互いに異なる。いくつかの実施形態では、エレクトロポレーション法は、TILをパルス電場で処理して、TILの定義及び制御された永続的または一時的変更を変える、操作する、または引き起こすステップを含むパルスエレクトロポレーション法であり、100V/cm以上の電界強度を有する、少なくとも3つの単一オペレーターが制御する、独立してプログラムされたDC電気パルス列をTILに適用するステップを含み、少なくとも3つのパルスのうちの少なくとも2つのパルス幅が互いに異なる。いくつかの実施形態では、エレクトロポレーション法は、TILをパルス電場で処理して、TILの定義及び制御された永続的または一時的変更を変える、操作する、または引き起こすステップを含むパルスエレクトロポレーション法であり、100V/cm以上の電界強度を有する、少なくとも3つの単一オペレーターが制御する、独立してプログラムされたDC電気パルス列をTILに適用するステップを含み、少なくとも3つのパルスのうちの少なくとも2つの第1のセットの第1のパルス間隔が、少なくとも3つのパルスのうちの2つの第2のセットの第2のパルス間隔とは異なる。いくつかの実施形態では、エレクトロポレーション法は、TILをパルス電場で処理して、TILにおける細孔形成を誘導するステップを含むパルスエレクトロポレーション法であり、100V/cm以上の電界強度を有する、少なくとも3つのDC電気パルス列をTILに適用するステップを含み、少なくとも3つのDC電気パルス列は、以下の特徴のうちの1つ、2つ、または3つを有する:(1)少なくとも3つのパルスのうちの少なくとも2つのパルス振幅が互いに異なる、(2)少なくとも3つのパルスのうちの少なくとも2つのパルス幅が互いに異なる、及び(3)少なくとも3つのパルスのうちの2つの第1のセットの第1のパルス間隔が、少なくとも3つのパルスのうちの2つの第2のセットの第2のパルス間隔とは異なり、これにより、誘導された細孔が比較的長期間にわたって持続され、TILの生存率が維持される。
いくつかの実施形態では、TIL集団を遺伝子修飾する方法は、リン酸カルシウムトランスフェクションステップを含む。リン酸カルシウムトランスフェクション法(リン酸カルシウムDNA沈殿、細胞表面コーティング、及びエンドサイトーシス)は、当該技術分野で知られており、Graham and van der Eb,Virology 1973,52,456-467、Wigler,et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.1979,76,1373-1376、及びChen and Okayarea,Mol.Cell.Biol.1987,7,2745-2752、ならびに米国特許第5,593,875号に記載されており、これらの各々の開示は参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、TIL集団を遺伝子修飾する方法は、リポソームトランスフェクションステップを含む。リポソームトランスフェクション法、例えば、カチオン性脂質N-[1-(2,3-ジオレイルオキシ)プロピル]-n,n,n-トリメチルアンモニウムクロリド(DOTMA)及びジオレオイルホスホチジルエタノールアミン(DOPE)の1:1(w/w)リポソーム製剤を用いる方法は、当該技術分野において既知であり、Rose,et al.,Biotechniques 1991,10,520-525及びFelgner,et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,1987,84,7413-7417、ならびに米国特許第5,279,833号、同第5,908,635号、同第6,056,938号、同第6,110,490号、同第6,534,484号、及び同第7,687,070号に記載されており、これらの各々の開示は参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、TIL集団を遺伝子修飾する方法は、米国特許第5,766,902号、同第6,025,337号、同第6,410,517号、同第6,475,994号、及び同第7,189,705号に記載の方法を使用するトランスフェクションステップを含み、これらの各々の開示は参照により本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態によれば、遺伝子編集プロセスは、1つ以上の免疫チェックポイント遺伝子での二本鎖または一本鎖切断の生成を媒介するプログラム可能なヌクレアーゼの使用を含み得る。かかるプログラム可能なヌクレアーゼは、特定のゲノム遺伝子座に切断を導入することによって正確なゲノム編集を可能にし、すなわち、ゲノム内の特定のDNA配列の認識に依存して、ヌクレアーゼドメインをこの位置に標的し、標的配列での二本鎖切断の生成を媒介する。DNAの二本鎖切断は、その後、内因性修復機構を切断部位に動員して、非相同末端結合(NHEJ)または相同指向修復(HDR)のいずれかによるゲノム編集を媒介する。したがって、切断の修復は、標的遺伝子産物を破壊する(例えば、サイレンス、抑制、または増強する)挿入/欠失変異の導入をもたらす可能性がある。
部位特異的ゲノム編集を可能にするために開発されたヌクレアーゼの主要なクラスには、ジンクフィンガーヌクレアーゼ(ZFN)、転写活性化因子様ヌクレアーゼ(TALEN)、及びCRISPR関連ヌクレアーゼ(例えば、CRISPR/Cas9)が含まれる。これらのヌクレアーゼシステムは、DNA認識のモードに基づいて大きく2つのカテゴリーに分類され得、ZFN及びTALENは、タンパク質-DNA相互作用を介して特定のDNA結合を達成するが、Cas9などのCRISPRシステムは、標的DNAと直接塩基対を形成する短いRNAガイド分子によって、かつタンパク質-DNA相互作用によって特定のDNA配列を標的とする。例えば、Cox et al.,Nature Medicine,2015,Vol.21,No.2を参照されたい。
本発明のTIL拡張法に従って使用され得る遺伝子編集法の非限定的な例には、CRISPR法、TALE法、及びZFN法が含まれ、これらの実施形態は以下でより詳細に説明される。いくつかの実施形態によれば、TILを治療的集団に拡張するための方法は、本明細書に記載の方法のいずれかの実施形態(例えば、プロセス2A)に従って、またはPCT/US2017/058610、PCT/US2018/012605、もしくはPCT/US2018/012633に記載されるように実行することができ、方法は、増強された治療効果を提供することができるTILを生成するために、CRISPR法、TALE法、またはZFN法のうちの1つ以上によって、TILの少なくとも一部を遺伝子編集することをさらに含む。いくつかの実施形態によれば、遺伝子編集されたTILは、インビトロでそれらを修飾されていないTILと比較することによって、例えば、修飾されていないTILと比較してインビトロでのエフェクター機能、サイトカインプロファイルなどを評価することによって、治療効果の改善について評価され得る。
本発明のいくつかの実施形態では、エレクトロポレーションは、CRISPRシステム、TALENシステム、及びZFNシステムなどの遺伝子編集システムの送達のために使用される。本発明のいくつかの実施形態では、エレクトロポレーションシステムは、フローエレクトロポレーションシステムである。本発明のいくつかの実施形態との使用に好適な、好適なフローエレクトロポレーションシステムの例は、市販のMaxCyte STXシステムである。本発明との使用に好適であり得る、BTX-Harvard Apparatusから入手可能なAgilePulseシステムもしくはECM830、Cellaxess Elektra(Cellectricon)、Nucleofector(Lonza/Amaxa)、GenePulser MXcell(BIORAD)、iPorator-96(Primax)、またはsiPORTer96(Ambion)などのいくつかの代替の市販エレクトロポレーション機器が存在する。本発明のいくつかの実施形態では、エレクトロポレーションシステムは、TIL拡張法の残りとともに、滅菌閉鎖系を形成する。本発明のいくつかの実施形態では、エレクトロポレーションシステムは、本明細書に記載のパルスエレクトロポレーションシステムであり、TIL拡張法の残りとともに、滅菌閉鎖系を形成する。
a.CRISPR法
TILを治療的集団に拡張するための方法は、本明細書に記載の方法のいずれかの実施形態(例えば、プロセス2A)に従って、またはPCT/US2017/058610、PCT/US2018/012605、もしくはPCT/US2018/012633に記載されるように実行することができ、この方法は、CRISPR法(例えば、CRISPR/Cas9またはCRISPR/Cpf1)によって、TILの少なくとも一部を遺伝子編集することをさらに含む。特定の実施形態によれば、TIL拡張プロセス中のCRISPR法の使用は、1つ以上の免疫チェックポイント遺伝子を、治療的TIL集団の少なくとも一部分においてサイレンシングまたは減少させる。特定の実施形態では、拡張されたTILの集団は、PD-1発現について事前選択され、PD-1濃縮TIL集団は、拡張及び遺伝子修飾を受ける。
CRISPRは、「Clustered Regularly Interspaced Short Palindromic Repeats(クラスター化された定期的に間隔をあけた短いパリンドロミックリピート)」の略語である。遺伝子編集のためにCRISPRシステムを使用する方法は、本明細書ではCRISPR法とも称される。CRISPR系は、クラス1及びクラス2の2つの主要なクラスに分類され得、これらは、異なるタイプ及びサブタイプにさらに分類される。CRISPR系の分類は、特定の核酸を切断することができるエフェクターCasタンパク質に基づいている。クラス1CRISPR系では、エフェクターモジュールは、マルチタンパク質複合体からなるが、クラス2の系は、1つのエフェクタータンパク質のみを使用する。クラス1CRISPRには、I型、III型、及びIV型が含まれ、クラス2CRISPRには、II型、V型、及びVI型が含まれる。これらの型のCRISPR系のうちのいずれかは、本発明に従って使用され得るが、RNA及びCasタンパク質を組み込み、かつ本発明に従って使用されることが好ましいCRISPR系には、3つの型:I型(Cas3によって例示される)、II型(Cas9によって例示される)、及びIII型(Cas10によって例示される)がある。II型CRISPRは、最もよく特徴付けられている系のうちの1つである。
CRISPR技術は、細菌及び古細菌(単細胞微生物のドメイン)の自然防御機構から適合された。これらの生物は、CRISPR由来のRNA及びCas9を含む様々なCasタンパク質を使用して、外来侵入物のDNAを切り刻んで破壊することによって、ウイルス及び他の異物による攻撃を阻止する。CRISPRは、ヌクレオチド反復配列及びスペーサーの存在という2つの異なる特徴を有するDNAの特殊な領域である。ヌクレオチドの反復配列は、CRISPR領域全体に分布しており、外来DNA(スペーサー)の短いセグメントが反復配列の間に散在している。II型CRISPR/Casシステムでは、スペーサーは、CRISPRゲノム遺伝子座内に組み込まれ、転写され、短いCRISPR RNA(crRNA)に処理される。これらのcrRNAは、トランス活性化crRNA(tracrRNA)にアニーリングし、Casタンパク質による病原性DNAの配列特異的切断及びサイレンシングを指示する。Cas9タンパク質による標的認識には、crRNA内の「シード」配列、及びcrRNA結合領域の上流にある保存されたジヌクレオチドを含むプロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)配列が必要である。これにより、CRISPR/Casシステムが再標的されて、crRNAを再設計することにより、実質的にいずれのDNA配列も切断することができる。したがって、ある特定の実施形態によれば、Cas9は、crRNA-tracrRNA認識時にDNAを切断するRNA誘導DNAエンドヌクレアーゼとして機能する。天然システムにおけるcrRNA及びtracrRNAは、遺伝子操作で使用するために、およそ100ヌクレオチドの単一ガイドRNA(sgRNA)に簡略化され得る。sgRNAは、Cas結合に必要な足場配列と、修飾されるゲノム標的を定義するユーザー定義のおよそ17~20ヌクレオチドスペーサーとを含む合成RNAである。したがって、ユーザーは、sgRNAに存在する標的配列を変更することによって、Casタンパク質のゲノム標的を変更することができる。CRISPR/Cas系は、Cas9エンドヌクレアーゼを発現するプラスミドとRNA成分(例えば、sgRNA)を同時送達することにより、ヒト細胞に直接運搬可能である。Casタンパク質の異なるバリアント(例えば、Cpf1などのCas9のオルソログ)を使用して、標的の制限を低減することができる。
いくつかの実施形態によれば、操作された、プログラム可能な、天然に存在しないII型CRISPR-Cas系は、Cas9タンパク質及びTILにおいてDNA分子の標的配列を標的とし、それにハイブリダイズする少なくとも1つのガイドRNAを含み、DNA分子が少なくとも1つの免疫チェックポイント分子をコードし、TILが少なくとも1つの免疫チェックポイント分子を発現し、Cas9タンパク質がDNA分子を切断し、それによって、少なくとも1つの免疫チェックポイント分子の発現が改変され、Cas9タンパク質及びガイドRNAが、天然に一緒に存在しない。ある実施形態によれば、2つ以上の免疫チェックポイント分子の発現が改変される。ある実施形態によれば、ガイドRNA(複数可)は、tracr配列に融合したガイド配列を含む。例えば、ガイドRNAは、crRNA-tracrRNAまたはsgRNAを含み得る。本発明の態様によれば、「ガイドRNA」、「単一ガイドRNA」及び「合成ガイドRNA」という用語は、互換的に使用され得、ガイド配列を含むポリヌクレオチド配列を指し、これは、標的部位を特定するガイドRNA内の約17~20bpの配列である。
Cas9と比較して改善されたオンターゲット特異性を有するCas9のバリアントもまた、本発明の実施形態に従って使用され得る。そのようなバリアントは、高忠実度Cas-9と称され得る。ある実施形態によれば、デュアルニッカーゼアプローチを利用してもよく、反対のDNA鎖を標的とする2つのニッカーゼは、標的DNA内でDSBを生成する(多くの場合、ダブルニッカーゼまたはデュアルニッカーゼCRISPR系と称される)。例えば、このアプローチは、2つのCas9ヌクレアーゼドメインのうちの1つの変異を伴い、Cas9をヌクレアーゼからニッカーゼに変えることを伴い得る。高忠実度Cas9の非限定的な例としては、eSpCas9、SpCas9-HF1及びHypaCas9が挙げられる。そのようなバリアントは、非標的DNA部位における望ましくない変化を低減または排除し得る。例えば、Slaymaker IM,et al.Science.2015 Dec 1、Kleinstiver BP,et al.Nature.2016 Jan 6、及びRan et al.,Nat Protoc.2013 Nov;8(11):2281-2308(それらの開示は参照により本明細書に組み込まれる)を参照されたい。
追加として、特定の実施形態によれば、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2016/0102324号に開示されているものなどの、細胞へのCas9の遺伝子送達を改善し、標的特異性を改善する、Cas9足場を使用することができる。例えば、Cas9足場は、(D-[I/L]-G-X-X-S-X-G-W-A)によって定義されるRuvCモチーフ及び/または(Y-X-X-D-H-X-X-P-X-S-X-X-X-D-X-S)によって定義されるHNHモチーフを含んでよく、Xは、20個の天然に存在するアミノ酸のうちのいずれか1つを表し、[I/L]は、イソロイシンまたはロイシンを表す。HNHドメインは、標的dsDNAの一方の鎖をニッキングすることに関与し、RuvCドメインは、dsDNAの他方の鎖の切断に関与する。したがって、これらのドメインの各々は、PAMのすぐ近くのプロトスペーサー内の標的DNAの鎖をニックし、DNAの鈍い切断をもたらす。これらのモチーフを互いに組み合わせて、よりコンパクト及び/またはより特異的なCas9足場を作製してもよい。さらに、モチーフを使用して、分割されたCas9タンパク質(すなわち、RuvCドメインまたはHNHドメインのいずれかを含むCas9タンパク質またはCas9バリアントの還元型または切断型)を作製してもよく、分割されたCas9タンパク質は、2つの別個のRuvCドメイン及びHNHドメインに分割され、標的DNAを一緒にまたは別個に処理することができる。
特定の実施形態によれば、CRISPR法は、Cas9ヌクレアーゼ及び免疫チェックポイント遺伝子(複数可)の標的DNA配列に特異的なおよそ17~20ヌクレオチドの配列を含むガイドRNA(例えば、crRNA-tracrRNAまたはsgRNA)を導入することによって、TILにおける1つ以上の免疫チェックポイント遺伝子の発現をサイレンシングまたは減少させることを含む。ガイドRNAは、RNAとして、またはプロモーターの下でガイドRNAコード配列を有するプラスミドを形質転換することによって送達されてもよい。CRISPR/Cas酵素は、sgRNAにより定義された標的配列に基づいて、特定の位置に二本鎖切断(DSB)を導入する。DSBは、DNAの挿入または欠失(インデル)を頻繁に引き起こす機序である、非相同末端結合(NHEJ)によって細胞内で修復され得る。インデルは、多くの場合、フレームシフトをもたらし、例えば、標的遺伝子のオープンリーディングフレーム(ORF)内で早期停止コドンを引き起こすことによって、機能対立遺伝子の喪失を引き起こす。ある特定の実施形態によれば、結果は、標的免疫チェックポイント遺伝子内の機能喪失変異である。
あるいは、CRISPR/Cas酵素によって誘導されるDSBは、NHEJの代わりに相同性指向修復(HDR)によって修復されてもよい。NHEJ媒介DSB修復は、しばしば遺伝子のオープンリーディングフレームを破壊するが、相同指向修復(HDR)を使用して、単一ヌクレオチド変化から大きな挿入までの範囲の特異的なヌクレオチド変化を生成することができる。ある実施形態によれば、HDRは、sgRNA(複数可)及びCas9またはCas9ニッカーゼを有するTILに所望の配列を含むDNA修復テンプレートを送達することによって、免疫チェックポイント遺伝子を遺伝子編集するために使用される。修復テンプレートは、好ましくは、所望の編集、ならびに標的遺伝子のすぐ上流及び下流の追加の相同配列(多くの場合、左及び右の相同アームと称される)を含む。
特定の実施形態によれば、酵素的に不活性なバージョンのCas9(deadCas9またはdCas9)は、開始を遮断することによって転写を抑制するために、転写開始部位を標的とし得る。したがって、標的とされた免疫チェックポイント遺伝子は、DSBを使用せずに抑制され得る。dCas9分子は、sgRNA標的化配列に基づいて標的DNAに結合する能力を保持している。本発明のある実施形態によれば、CRISPR法は、標的遺伝子(複数可)の転写を阻害または防止することによって、1つ以上の免疫チェックポイント遺伝子の発現をサイレンシングまたは減少させることを含む。例えば、CRISPR法は、Kruppel関連ボックス(KRAB)ドメインなどの転写リプレッサードメインをCas9の酵素不活性バージョンに融合させ、それによって、例えば、免疫チェックポイント遺伝子の転写開始部位を標的とするdCas9-KRABを形成し、遺伝子の転写の阻害または防止をもたらすことを含み得る。好ましくは、リプレッサードメインは、転写開始部位の下流、例えば、約500bp下流のウィンドウを標的とする。CRISPR干渉(CRISPRi)と称され得るこのアプローチは、標的RNAの転写還元を介して堅牢な遺伝子ノックダウンをもたらす。
特定の実施形態によれば、酵素的に不活性なバージョンのCas9(deadCas9またはdCas9)は、転写を活性化するために、転写開始部位を標的とし得る。このアプローチは、CRISPR活性化(CRISPRa)と称され得る。ある実施形態によれば、CRISPR法は、標的遺伝子(複数可)の転写を活性化することによって1つ以上の免疫チェックポイント遺伝子の発現を増加させることを含む。そのような実施形態によれば、標的とされた免疫チェックポイント遺伝子は、DSBを使用せずに活性化され得る。CRISPR法は、例えば、VP64などの転写活性化因子をdCas9に融合させ、それによって例えば、免疫チェックポイント遺伝子の転写開始部位を標的とするdCas9-VP64を形成することによって、転写活性化ドメインを転写開始部位に標的化することを含み得、遺伝子の転写の活性化をもたらす。好ましくは、活性化因子ドメインは、転写開始部位から上流のウィンドウ、例えば、約50~400bp下流を標的とする。
本発明の追加の実施形態は、哺乳動物細胞における標的遺伝子の強力な活性化のために開発された活性化戦略を利用し得る。非限定的な例としては、エピトープタグ付きdCas9及び抗体活性化剤エフェクタータンパク質(例えば、SunTag系)の共発現、複数の異なる活性化ドメインに直列に融合したdCas9(例えば、dCas9-VPR)、またはdCas9-VP64と修飾された足場gRNA及び追加のRNA結合ヘルパー活性化因子(例えば、SAM活性化因子)との共発現が挙げられる。
他の実施形態によれば、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第9,982,278号に開示されるように、CRISPR支援合理的タンパク質操作(CARPE)と称されるCRISPR媒介ゲノム編集方法を、本発明の実施形態に従って使用してもよい。CARPEは、一本鎖DNA(ssDNA)または二本鎖DNA(dsDNA)編集カセットからの指向性変異をゲノムに直接組み込む「ドナー」及び「デスティネーション」ライブラリーの生成を伴う。ドナーライブラリーの構築は、標的DNA配列にハイブリダイズするガイドRNA(gRNA)を用いて、合理的に設計された編集オリゴヌクレオチドを細胞に同時形質転換することを伴う。編集オリゴヌクレオチドは、PAMの欠失または変異を、隣接遺伝子内の1つ以上の所望のコドンの変異とカップリングするように設計される。これにより、ドナーライブラリー全体を単一の形質転換で生成することができる。ドナーライブラリーは、編集オリゴヌクレオチドからの合成特徴、すなわち、遺伝子の3’末端に同時に組み込まれる第2のPAM欠失または変異を使用して、PCR反応などによる組換え染色体の増幅によって回収される。これは、PAM欠失に指向されたコドン標的変異を共有結合する。次いで、ドナーライブラリーを、デスティネーションgRNAベクターを有する細胞に同時形質転換して、合理的に設計されたタンパク質ライブラリーを発現する細胞の集団を作製する。
他の実施形態によれば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第9,982,278号に開示されるように、追跡可能なCRISPR濃縮組換えによるゲノム操作(GEn-TraCER)と称されるCRISPR媒介系を使用する、追跡可能な精密ゲノム編集のための方法を、本発明の実施形態に従って使用してもよい。GEn-TraCER方法及びベクターは、編集カセットを、単一のベクター上のgRNAをコードする遺伝子と組み合わせる。カセットは、所望の変異及びPAM変異を含有する。Cas9もコードし得るベクターは、細胞または細胞集団に導入される。これは、細胞または細胞集団におけるCRISPR系の発現を活性化し、gRNAにCas9を標的領域に動員させ、dsDNA切断が発生し、PAM変異の組み込みを可能にする。
CRISPR法によりTILを永久に遺伝子編集することによってサイレンスまたは阻害され得る遺伝子の非限定的な例には、PD-1、CTLA-4、LAG-3、HAVCR2(TIM-3)、Cish、TGFβ、PKA、CBL-B、PPP2CA、PPP2CB、PTPN6、PTPN22、PDCD1、BTLA、CD160、TIGIT、CD96、CRTAM、LAIR1、SIGLEC7、SIGLEC9、CD244、TNFRSF10B、TNFRSF10A、CASP8、CASP10、CASP3、CASP6、CASP7、FADD、FAS、SMAD2、SMAD3、SMAD4、SMAD10、SKI、SKIL、TGIF1、IL10RA、IL10RB、HMOX2、IL6R、IL6ST、EIF2AK4、CSK、PAG1、SIT1、FOXP3、PRDM1、BATF、GUCY1A2、GUCY1A3、GUCY1B2、GUCY1B3、TOX、SOCS1、ANKRD11、及びBCORが含まれる。
CRISPR法によりTILを永続的に遺伝子編集することによって増強され得る遺伝子の非限定的な例には、CCR2、CCR4、CCR5、CXCR2、CXCR3、CX3CR1、IL-2、IL-4、IL-7、IL-10、IL-15、IL-21、NOTCH1/2細胞内ドメイン(ICD)、及び/またはNOTCHリガンドmDLL1が含まれる。
CRISPR法によって標的遺伝子配列の発現を変化させるための、本発明の実施形態に従って使用され得るシステム、方法、及び組成物の例は、米国特許第8,697,359号、同第8,993,233号、同第8,795,965号、同第8,771,945号、同第8,889,356号、同第8,865,406号、同第8,999,641号、同第8,945,839号、同第8,932,814号、同第8,871,445号、同第8,906,616号、及び同第8,895,308号に記載されており、各々の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。CRISPR/Cas9及びCRISPR/Cpf1を発現するためのプラスミドなどのCRISPR法を行うための資源は、GenScriptなどの企業から市販されている。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載のTIL集団の遺伝子修飾は、米国特許第US9,790,490号に記載されているCRISPR/Cpf1システムを使用して行うことができ、この開示は参照により本明細書に組み込まれる。CRISPR/Cpf1系は、Cpf1関連CRISPRアレイが追加のtracrRNAを必要とすることなく成熟したcrRNAに処理されるという点で、CRISPR-Cas9系とは機能的に異なる。CRISPR/Cpf1系で使用されるcrRNAは、スペーサーまたはガイド配列及び直接反復配列を有する。この方法を使用して形成されるCpf1p-crRNA複合体は、それ自体で標的DNAを切断するのに十分である。
いくつかの実施形態によると、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法は、
(a)患者から切除された腫瘍試料から産生された複数の腫瘍断片中の第1のTIL集団を取得することと、
(b)(a)の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得することと、
(c)PD-1濃縮TIL集団を閉鎖系に付加することと、
(d)IL-2を含み、任意選択でOKT-3及び/または4-1BBアゴニスト抗体を含む細胞培養培地中でPD-1濃縮TIL集団を約3~11日間培養することによって第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生することであって、第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われる、第2のTIL集団を産生することと、
(e)OKT-3を添加し、約1~3日間培養することによって、第2のTIL集団を刺激することであって、ステップ(d)からステップ(e)への移行が、系を開くことなく起こる、刺激することと、
(f)第2のTIL集団を無菌エレクトロポレーションして、少なくとも1つの遺伝子エディターを第2のTIL集団の複数の細胞に移入させることであって、ステップ(e)からステップ(f)への移行が、系を開くことなく起こる、移入させることと、
(g)第2のTIL集団を約1日静置することであって、ステップ(f)からステップ(g)への移行が、系を開くことなく起こる、静置することと、
(h)第2のTIL集団の細胞培養培地を追加のIL-2、任意選択でOKT-3抗体、任意選択でOX40抗体、及び抗原提示細胞(APC)で補充することによって第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生することであって、第2の拡張が、約7~11日間行われて、第3のTIL集団を取得し、第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、ステップ(g)からステップ(h)への移行が、系を開くことなく起こる、第3のTIL集団を産生することと、
(i)ステップ(h)から取得された治療的TIL集団を採取して、採取されたTIL集団を提供することであって、ステップ(h)からステップ(i)への移行が、系を開くことなく起こり、採取されたTIL集団が、治療的TIL集団である、採取することと、
(j)採取されたTIL集団を注入バッグに移すことであって、ステップ(i)から(j)への移行が、系を開くことなく起こる、移すことと、
(k)任意選択で、凍結保存培地を使用して、採取されたTIL集団を凍結保存することと、を含み、
エレクトロポレーションステップは、クラスター化規則的散在短回文反復(CRISPR)/Cas9系及びCRISPR/Cpf1系からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子エディター系の送達を含み、少なくとも1つの遺伝子エディター系は、第2のTIL集団の複数の細胞において、PD-1の発現を阻害する。
いくつかの実施形態によると、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法は、
(a)患者から切除された腫瘍試料から産生された複数の腫瘍断片から第1のTIL集団を取得することと、
(b)(a)の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得することと、
(c)PD-1濃縮TIL集団を閉鎖系に付加することと、
(d)IL-2を含み、任意選択でOKT-3及び/または4-1BBアゴニスト抗体を含む細胞培養培地中でPD-1濃縮TIL集団を約3~11日間培養することによって第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生することであって、第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われる、第2のTIL集団を産生することと、
(e)OKT-3を添加し、約1~3日間培養することによって、第2のTIL集団を刺激して、第2のTIL集団を取得することであって、ステップ(d)からステップ(e)への移行が、系を開くことなく起こる、第2のTIL集団を取得することと、
(f)第2のTIL集団を無菌エレクトロポレーションして、少なくとも1つの遺伝子エディターを第2のTIL集団の複数の細胞に移入させることであって、ステップ(e)からステップ(f)への移行が、系を開くことなく起こる、移入させることと、
(g)第2のTIL集団を約1日静置することであって、ステップ(f)からステップ(g)への移行が、系を開くことなく起こる、静置することと、
(h)第2のTIL集団の細胞培養培地を追加のIL-2、任意選択でOKT-3抗体、任意選択でOX40抗体、及び抗原提示細胞(APC)で補充することによって第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生することであって、第2の拡張が、約7~11日間行われて、第3のTIL集団を取得し、第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、ステップ(g)からステップ(h)への移行が、系を開くことなく起こる、第3のTIL集団を産生することと、
(i)ステップ(h)から取得された治療的TIL集団を採取して、採取されたTIL集団を提供することであって、ステップ(h)からステップ(i)への移行が、系を開くことなく起こり、採取されたTIL集団が、治療的TIL集団である、採取することと、
(j)採取されたTIL集団を注入バッグに移すことであって、ステップ(i)から(j)への移行が、系を開くことなく起こる、移すことと、
(k)任意選択で、凍結保存培地を使用して、採取されたTIL集団を凍結保存することと、を含み、
エレクトロポレーションステップは、クラスター化規則的散在短回文反復(CRISPR)/Cas9系及びCRISPR/Cpf1系からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子エディター系の送達を含み、少なくとも1つの遺伝子エディター系は、第2のTIL集団の複数の細胞において、PD-1及び任意選択でLAG-3の発現を阻害する。
他の実施形態では、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法は、
(a)患者または対象におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料中の第1のTIL集団を取得及び/または受容することと、
(b)(a)の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得することと、
(c)PD-1濃縮TIL集団を、IL-2、抗CD3アゴニスト抗体(例えば、OKT-3)、及び抗原提示細胞(APC)を含む第1の細胞培養培地中で培養することによってプライミングによる第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生することであって、プライミングによる第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を含む容器内で行われ、プライミングによる第1の拡張が、約11日以内の第1の期間行われ、第2のTIL集団を取得し、第2のTIL集団が、第1のTIL集団より数が多い、第2のTIL集団を産生することと、
(d)第2のTIL集団を抗CD3アゴニスト抗体(例えば、OKT-3)で再刺激することと、
(e)第2のTIL集団を無菌エレクトロポレーションして、少なくとも1つの遺伝子エディターを第2のTIL集団の複数の細胞に移入させ、修飾された第2のTIL集団を産生することと、
(f)修飾された第2のTIL集団を、IL-2、抗CD3アゴニスト抗体(例えば、OKT-3)、及びAPCを含む第2の培養培地中で培養することによって急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生することであって、急速な第2の拡張が、約11日以内の第2の期間行われて、治療的TIL集団を取得し、第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む治療的TIL集団である、第3のTIL集団を産生することと、
(g)第3のTIL集団を採取することと、を含み、
エレクトロポレーションステップは、クラスター化規則的散在短回文反復(CRISPR)/Cas9系及びCRISPR/Cpf1系からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子エディター系の送達を含み、少なくとも1つの遺伝子エディター系は、第2のTIL集団の複数の細胞において、PD-1及び任意選択でLAG-3の発現を阻害する。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張は、約5日、約7日、または約11日の第1の期間行われる。
いくつかの実施形態では、第2のTIL集団は、約2日間再刺激される。いくつかの実施形態では、再刺激に使用される抗CD3アゴニスト抗体は、抗CD3/抗CD28抗体ビーズの一部である。他の実施形態では、抗CD3アゴニスト抗体は、OKT-3である。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張は、約7~11日間行われる。いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張は、急速な第2の拡張の約5日後の培養分割及びスケールアップを含む。そのような実施形態では、継代培養物を、新鮮な培地及びIL-2を有する新しいフラスコに播種し、さらに約6日間培養する。
b.TALE法
TILを治療的集団に拡張するための方法は、本明細書に記載の方法のいずれかの実施形態(例えば、プロセス2A)に従って、または米国特許出願公開第US2020/0299644 A1号及び同第US2020/0121719 A1号ならびに米国特許第10,925,900号に記載されているように実施することができ、それらの開示は参照により本明細書に組み込まれ、方法は、TALE法によってTILの少なくとも一部を遺伝子編集することをさらに含む。特定の実施形態によれば、TIL拡張プロセス中のTALE法の使用は、1つ以上の免疫チェックポイント遺伝子(例えば、PD-1)の発現を、治療的TIL集団の少なくとも一部分においてサイレンシングまたは減少させる。特定の実施形態では、拡張されたTILの集団は、PD-1発現について事前選択され、PD-1濃縮TIL集団は、拡張及び遺伝子修飾を受ける。
TALEは、TALEN(「転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼ」)を含む、「Transcription Activator-Like Effector(転写活性化因子様エフェクター)」タンパク質の略語である。遺伝子編集のためにTALEシステムを使用する方法は、本明細書ではTALE法とも称され得る。TALEは、植物病原菌Xanthomonas属由来の天然に存在するタンパク質であり、各々単一の塩基対を認識する一連の33~35アミノ酸反復ドメインで構成されるDNA結合ドメインを含む。TALE特異性は、反復可変二残基(RVD)として知られる2つの超可変アミノ酸によって決定される。モジュラーTALE反復配列は、隣接するDNA配列を認識するために一緒に結合される。DNA結合ドメイン内の特定のRVDは、標的遺伝子座内の塩基を認識し、予測可能なDNA結合ドメインを組み立てるための構造的特徴を提供する。TALEのDNA結合ドメインは、IIS型FokIエンドヌクレアーゼの触媒ドメインに融合して、標的可能なTALEヌクレアーゼを作製する。部位特異的変異を誘導するために、14~20塩基対のスペーサー領域によって分離された2つの個々のTALENアームがFokIモノマーを密接に接近させて二量体化し、標的とされる二本鎖切断を産生する。
様々な組み立て方法を利用したいくつかの大規模な系統的研究により、TALE反復配列を組み合わせて、実質的にすべてのユーザー定義配列を認識することができることが示されている。カスタムTALEアレイの迅速な組み立てを可能にする戦略には、ゴールデンゲート分子クローニング、高スループット固相組み立て、及びライゲーション非依存性クローニング技術が含まれる。カスタム設計されたTALEアレイも、Cellectis Bioresearch(Paris,France)、Transposagen Biopharmaceuticals(Lexington,KY,USA)、及びLife Technologies(Grand Island,NY,USA)から市販されている。追加として、所望の標的のためのカスタムTALエフェクター反復アレイの設計を可能にし、また、予測されるTALエフェクター結合部位を提供する、TALエフェクター-ヌクレオチドターゲット2.0などのウェブベースのツールが利用可能である。Doyle,et al.,Nucleic Acids Research,2012,Vol.40,W117-W122を参照されたい。本発明での使用に好適なTALE法及びTALEN法の例は、米国特許公開第US2011/0201118A1号、同第US2013/0117869A1号、同第US2013/0315884A1号、同第US2015/0203871A1号、同第US2016/0120906A1号に記載されており、これらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。
本発明のいくつかの実施形態によれば、TALE法は、標的遺伝子(複数可)の転写を阻害または防止することによって、1つ以上の免疫チェックポイント遺伝子の発現をサイレンシングまたは減少させることを含む。例えば、TALE法は、KRAB-TALEを利用することを含み得、この方法は、転写Kruppel関連ボックス(KRAB)ドメインを、遺伝子の転写開始部位を標的とするDNA結合ドメインに融合することを含み、遺伝子の転写の阻害または防止につながる。
他の実施形態によれば、TALE法は、標的遺伝子(複数可)に変異を導入することによって1つ以上の免疫チェックポイント遺伝子の発現をサイレンシングまたは減少させることを含む。例えば、TALE法は、FoklなどのヌクレアーゼエフェクタードメインをTALE DNA結合ドメインに融合させ、TALENをもたらすことを含み得る。Foklは、二量体として活性であり、したがって、この方法は、FOKLヌクレアーゼドメインを隣接するゲノム標的部位に位置決めするためのTALEN対を構築することを含み、DNA二本鎖切断を導入する。Foklの正しい位置決め及び二量体化後、二本鎖切断が完了し得る。二本鎖切断が導入されると、DNA修復は、高忠実度相同組換え対(HRR)(相同性指向修復またはHDRとしても知られる)またはエラーが発生しやすい非相同性末端結合(NHEJ)の2つの異なる機序を介して達成することができる。NHEJを介した二本鎖切断の修復は、好ましくは、DNA標的部位の欠失、挿入または置換をもたらす、すなわち、NHEJは、典型的には、切断部位での小さな挿入及び欠失の導入をもたらし、多くの場合、遺伝子機能をノックアウトするフレームシフトを誘導する。特定の実施形態によれば、TALEN対は、遺伝子の最5’エクソンを標的とし、早期フレームシフト変異または早期停止コドンを促進する。TALENによって導入される遺伝子変異(複数可)は、好ましくは永続的である。したがって、いくつかの実施形態によれば、この方法は、二量体化TALENを利用して、エラーが発生しやすいNHEJを介して修復される部位特異的二本鎖切断を誘導し、標的免疫チェックポイント遺伝子に1つ以上の変異をもたらすことによって、免疫チェックポイント遺伝子の発現をサイレンシングまたは減少させることを含む。
追加の実施形態によれば、TALENは、非ランダム点変異、標的欠失、またはDNA断片の付加などのHRRを介して遺伝子改変を導入するために利用される。DNA二本鎖切断の導入は、好適なドナーDNAの存在下での相同組換えを介した遺伝子編集を可能にする。いくつかの実施形態によれば、この方法は、部位特異的二本鎖切断を誘導し、1つ以上の導入遺伝子をDNAに組み込むために、二量体化TALEN及び遺伝子座特異的相同性アームを有するドナープラスミドを同時送達することを含む。
他の実施形態によれば、米国特許公開第2011/0201118号に開示されているように、FokI及びAvrXa7に由来するハイブリッドタンパク質であるTALENを、本発明の実施形態に従って使用してもよい。このTALENは、AvrXa7の標的ヌクレオチド及びFokIの二本鎖DNA切断活性に対する認識特異性を保持する。同じ方法を使用して、異なる認識特異性を有する他のTALENを調製することができる。例えば、コンパクトTALENは、DNA結合特異性を変化させ、特定の単一のdsDNA標的配列を標的とするために、RVDの異なるセットを有するコアTALE足場を操作することによって生成され得る。米国特許公開第2013/0117869号を参照されたい。触媒ドメインの選択は、DNA処理をもたらすために足場に付着させることができ、これは、触媒ドメインが、コアTALE足場に融合されたときに、単一のdsDNA標的配列の近くでDNAを処理することができることを確実にするように操作され得る。ペプチドリンカーはまた、触媒ドメインを足場に融合させて、特定の単一のdsDNA配列を標的とするために二量体化を必要としない単一のポリペプチド鎖からなるコンパクトなTALENを作製するように操作されてもよい。コアTALE足場はまた、TALモノマーであり得る触媒ドメインをそのN末端に融合させることによって修飾され得、この触媒ドメインが別のTALモノマーに融合された別の触媒ドメインと相互作用する可能性を可能にし、それによって標的配列の近傍でDNAを処理する可能性が高い触媒エンティティを作製する。米国特許公開第2015/0203871号を参照されたい。このアーキテクチャは、1つのDNA鎖のみを標的とすることを可能にするが、これは古典的なTALENアーキテクチャの選択肢ではない。
本発明のある実施形態によれば、従来のRVDを使用して、遺伝子発現を大幅に低減することができるTALENを作製してもよい。いくつかの実施形態では、4つのRVD、NI、HD、NN、及びNGを使用して、それぞれ、アデニン、シトシン、グアニン、及びチミンを標的とする。これらの従来のRVDを使用して、例えば、PD-1遺伝子を標的とするTALENを作製することができる。従来のRVDを使用するTALENの例としては、Gautron et al.,Molecular Therapy:Nucleic Acids Dec.2017,Vol.9:312-321(Gautron)(これは参照により本明細書に組み込まれる)に開示されているT3v1及びT1 TALENが挙げられる。T3v1及びT1 TALENは、PD-L1結合部位が位置するPDCD1遺伝子座の第2のエクソンを標的とし、PD-1産生を著しく低減することができる。いくつかの実施形態では、T1 TALENは、標的配列番号127を使用することによってそれを行い、T3v1 TALENは、標的配列番号128を使用することによってそれを行う。
他の実施形態によれば、TALENは、Gautronに開示されるような、標的遺伝子に対するそれらの活性及び特異性を改善するために、非従来型RVDを使用して修飾される。天然に存在するRVDは、超可変アミノ酸位置の潜在的な多様性レパートリーのごく一部のみをカバーする。非従来のRVDは、天然のRVDの代替物を提供し、TALENによるオフサイト標的(標的配列に対していくつかのミスマッチを含むゲノム内の配列)の標的化を除外するために使用され得る、新規の固有の標的化特異性特徴を有する。非従来型RVDは、Juillerat,et al.,Scientific Reports 5,Article Number 8150(2015)(これは参照により本明細書に組み込まれる)に開示されるようなアレイの定義された位置における2つの超可変アミノ酸位置にアミノ酸の代替組み合わせを含むTALENの集合を生成及びスクリーニングすることによって同定され得る。次に、ミスマッチの位置に存在するヌクレオチドを区別する非従来型RVDを選択してもよく、これにより、標的位置の適切な処理を依然として可能にしながら、オフサイト配列でのTALEN活性を防止することができる。次いで、選択された非従来型RVDは、TALEN内の従来のRVDを置き換えるために使用され得る。従来のRVDが非従来型RVDに置き換えられたTALENの例としては、Gautronによって産生されたT3v2及びT3v3 PD-1 TALENが挙げられる。これらのTALENは、従来のRVDを使用したTALENと比較した場合、特異性が増加していた。
追加の実施形態によれば、TALENを利用して、2つの遺伝子の発現をサイレンシングまたは減少させるための遺伝子改変を導入してもよい。例えば、2つの異なる遺伝子を標的とするために2つの別個のTALENを生成し、次いで一緒に使用してもよい。2つのTALENによってそれぞれの遺伝子座及び潜在的なオフターゲット部位で生成される分子事象は、ハイスループットDNA配列決定によって特徴付けられ得る。これにより、オフターゲット部位の分析、及び両方のTALENの使用から生じる可能性のある部位の特定が可能になる。この情報に基づいて、一緒に使用されても特異性及び活性が増加したTALENを操作するために、適切な従来型及び非従来型のRVDが選択され得る。例えば、Gautronは、T3v4 PD-1及びTRAC TALENを併用して、強力なインビトロ抗腫瘍機能を維持したダブルノックアウトT細胞を産生することを開示する。
いくつかの実施形態では、Gautronの方法または本明細書に記載の他の方法は、TILを遺伝子編集するために用いられてもよく、このTILは、次いで、本明細書に記載の手順のうちのいずれかによって拡張されてもよい。いくつかの実施形態では、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法は、
(a)対象におけるがんから切除された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片中の第1のTIL集団を取得及び/または受容するステップと、
(b)複数の腫瘍断片を酵素消化培地中で酵素的に消化して、第1のTIL集団を取得するステップと、
(c)ステップ(b)の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得するステップと、
(d)PD-1濃縮TIL集団を、IL-2、抗CD3アゴニスト抗体、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第1の細胞培養培地中で培養することによってプライミングによる第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生するステップであって、プライミングによる第1の拡張が、約1~11日の第1の期間行われて、第2のTIL集団を取得し、第2のTIL集団が、第1のTIL集団よりも数が多い、第2のTIL集団を産生するステップと、
(d)第2のTIL集団を抗CD3アゴニスト抗体で約1~3日間刺激するステップと、
(e)転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼのエレクトロポレーションを使用して第2のTIL集団の少なくとも一部を遺伝子編集して、修飾された第2のTIL集団を取得するステップであって、遺伝子編集が、PD-1の発現を減少させる、修飾された第2のTIL集団を取得するステップと、
(f)任意選択で、修飾された第2のTIL集団を約1日間インキュベートするステップと、
(g)修飾された第2のTIL集団を、IL-2、抗CD3アゴニスト抗体、及びAPCを補充した第2の細胞培養培地中で培養することにより、急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生するステップであって、急速な第2の拡張が、約1~11日の第2の期間行われて、第3のTIL集団を取得し、第3のTIL集団が、治療的TIL集団である、第3のTIL集団を産生するステップと、
(h)ステップ(g)から取得された治療的TIL集団を採取するステップと、を含む。
いくつかの実施形態では、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法は、
(a)外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または患者もしくは対象におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得または受容された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片を酵素消化培地中で酵素的に消化することによって調製された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を産生するステップと、
(b)PD-1濃縮TIL集団を、IL-2、抗CD3アゴニスト抗体、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第1の細胞培養培地中で培養することによってプライミングによる第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生するステップであって、プライミングによる第1の拡張が、約1~11日の第1の期間行われて、第2のTIL集団を取得し、第2のTIL集団が、第1のTIL集団よりも数が多い、第2のTIL集団を産生するステップと、
(c)第2のTIL集団を抗CD3アゴニスト抗体で約1~3日間刺激するステップと、
(d)サイトポレーション培地中の転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼのエレクトロポレーションを使用して第2のTIL集団の少なくとも一部を遺伝子編集して、修飾された第2のTIL集団を産生するステップであって、遺伝子編集が、修飾された第2のTIL集団におけるPD-1の発現を減少させる、修飾された第2のTIL集団を産生するステップと、
(e)任意選択で、修飾された第2のTIL集団を約1日インキュベートするステップであって、インキュベーションが、約30~40℃で、約5% COで行われる、インキュベートするステップと、
(f)修飾された第2のTIL集団を、IL-2、抗CD3アゴニスト抗体、及びAPCを補充した第2の細胞培養培地中で培養することにより、急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生するステップであって、急速な第2の拡張が、約1~11日の第2の期間行われて、第3のTIL集団を取得し、第3のTIL集団が、治療的TIL集団である、第3のTIL集団を産生するステップと、
(g)ステップ(f)から取得された治療的TIL集団を採取するステップと、を含む。
いくつかの実施形態では、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法は、
(a)外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または患者もしくは対象におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得または受容された腫瘍試料を酵素消化培地中で酵素的に消化することによって調製された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を生成するステップと、
(b)PD-1濃縮TIL集団を、IL-2、抗CD3アゴニスト抗体、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第1の細胞培養培地中で培養することによってプライミングによる第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生するステップであって、プライミングによる第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を含む容器内で行われ、プライミングによる第1の拡張が、約3~14日の第1の期間行われ、第2のTIL集団を取得し、第2のTIL集団が、第1のTIL集団より数が多い、第2のTIL集団を産生するステップと、
(c)第2のTIL集団を抗CD3アゴニスト抗体で約1~3日間刺激するステップと、
(d)サイトポレーション培地中の転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼのエレクトロポレーションを使用して第2のTIL集団の少なくとも一部を遺伝子編集して、修飾された第2のTIL集団を産生するステップであって、遺伝子編集が、修飾された第2のTIL集団におけるPD-1の発現を減少させる、修飾された第2のTIL集団を産生するステップと、
(e)任意選択で、修飾された第2のTIL集団を約1日間インキュベートするステップと、
(f)修飾された第2のTIL集団を、IL-2、抗CD3アゴニスト抗体、及びAPCを補充した第2の培養培地中で培養することによって急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生するステップであって、急速な第2の拡張が、約14日以内の第2の期間行われて、第3のTIL集団を取得し、第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む、第3のTIL集団を産生するステップと、
(g)第3のTIL集団を採取するステップと、を含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(a)は、外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または患者もしくは対象におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得または受容された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片を酵素消化培地中で酵素的に消化することによって調製された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を産生することを含む。いくつかの実施形態では、ステップ(e)は、修飾された第2のTIL集団を、約30~40℃で、約5% COでインキュベートすることを含む。いくつかの実施形態では、抗CD3抗体は、OKT-3である。
他の実施形態によれば、TALENは特異的に設計されてもよく、これにより、遺伝子の特異的選択を標的とすることができる標的細胞(複数可)内の、より高い割合のDSB事象が可能になる。米国特許公開第2013/0315884号を参照されたい。そのようなまれな切断エンドヌクレアーゼの使用は、トランスフェクトされた細胞内で標的遺伝子の二重不活性化を得る可能性を高め、T細胞などの操作された細胞の産生を可能にする。さらに、変異誘発を増加させ、標的遺伝子不活性化を強化するために、追加の触媒ドメインをTALENで導入することができる。米国特許公開第2013/0315884号に記載されているTALENは、免疫療法に適するようにT細胞を操作するために首尾よく使用された。TALENを使用して、単一のT細胞内の少なくとも2つの遺伝子の不活性化を含む、T細胞内の様々な免疫チェックポイント遺伝子を不活性化することもできる。米国特許公開第2016/0120906号を参照されたい。追加として、TALENを使用して、参照により本明細書に組み込まれる米国特許公開第2018/0021379号に開示されるように、免疫抑制剤及びT細胞受容体の標的をコードする遺伝子を不活性化することができる。さらに、TALENは、米国特許公開第2019/0010514号(これは参照により本明細書に組み込まれる)に開示されるように、ベータ2-ミクログロブリン(B2M)及び/またはクラスII主要組織適合性複合体トランスアクチベーター(CIITA)の発現を阻害するために使用され得る。
TALE法によりTILを永久に遺伝子編集することによってサイレンスまたは阻害され得る遺伝子の非限定的な例には、PD-1、CTLA-4、LAG-3、HAVCR2(TIM-3)、Cish、TGFβ、PKA、CBL-B、PPP2CA、PPP2CB、PTPN6、PTPN22、PDCD1、BTLA、CD160、TIGIT、CD96、CRTAM、LAIR1、SIGLEC7、SIGLEC9、CD244、TNFRSF10B、TNFRSF10A、CASP8、CASP10、CASP3、CASP6、CASP7、FADD、FAS、SMAD2、SMAD3、SMAD4、SMAD10、SKI、SKIL、TGIF1、IL10RA、IL10RB、HMOX2、IL6R、IL6ST、EIF2AK4、CSK、PAG1、SIT1、FOXP3、PRDM1、BATF、GUCY1A2、GUCY1A3、GUCY1B2、GUCY1B3、TOX、SOCS1、ANKRD11、及びBCORが含まれる。
PD-1遺伝子を標的とするTALEヌクレアーゼの非限定的な例を、以下の表に提供する。これらの実施例では、標的化ゲノム配列は、15bpのスペーサー(小文字で示される)によって分離された2つの17塩基対(bp)の長い配列(大文字で示される、半分の標的と称される)を含有する。各半分の標的は、表に列挙される半分のTALEヌクレアーゼの反復によって認識される。したがって、特定の実施形態によれば、本発明によるTALEヌクレアーゼは、配列番号238及び配列番号239からなる群から選択される標的配列を認識し、切断する。TALEN配列及び遺伝子編集方法はまた、上述のGautronに記載されている。
Figure 2024519029000005

Figure 2024519029000006

Figure 2024519029000007

Figure 2024519029000008

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Figure 2024519029000010

Figure 2024519029000011

Figure 2024519029000012

Figure 2024519029000013
いくつかの実施形態では、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法は、
(a)外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または患者もしくは対象におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得または受容された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片を酵素消化培地中で酵素的に消化することによって調製された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を産生するステップと、
(b)PD-1濃縮TIL集団を、IL-2、抗CD3アゴニスト抗体、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第1の細胞培養培地中で培養することによってプライミングによる第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生するステップであって、プライミングによる第1の拡張が、約1~11日の第1の期間行われて、第2のTIL集団を取得し、第2のTIL集団が、第1のTIL集団よりも数が多く、プライミングによる第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器中で行われる、第2のTIL集団を産生するステップと、
(c)第2のTIL集団を抗CD3アゴニスト抗体で約1~3日間刺激するステップであって、ステップ(b)からステップ(c)への移行が、系を開くことなく行われる、刺激するステップと、
(d)サイトポレーション培地中のPD-1を標的とする転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼのエレクトロポレーションを使用して第2のTIL集団の少なくとも一部を遺伝子編集して、修飾された第2のTIL集団を産生するステップであって、遺伝子編集が、修飾された第2のTIL集団におけるPD-1の発現を減少させ、ステップ(c)からステップ(d)への移行が、系を開くことなく行われる、修飾された第2のTIL集団を産生するステップと、
(e)任意選択で、修飾された第2のTIL集団を約1日インキュベートするステップであって、インキュベーションが、約30~40℃で、約5% COで行われ、ステップ(d)からステップ(e)への移行が、系を開くことなく行われる、インキュベートするステップと、
(f)修飾された第2のTIL集団を、IL-2、抗CD3アゴニスト抗体、及びAPCを補充した第2の細胞培養培地中で培養することによって急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生するステップであって、急速な第2の拡張が、約1~11日の第2の期間行われ、第3のTIL集団を取得し、急速な第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、第3のTIL集団が、治療的TIL集団であり、ステップ(e)からステップ(f)への移行が、系を開くことなく行われる、第3のTIL集団を産生するステップと、
(g)ステップ(f)から取得された治療的TIL集団を採取するステップであって、ステップ(f)からステップ(g)への移行が、系を開くことなく行われる、採取するステップと、を含み、
(h)ステップ(a)~(g)のうちの1つ以上が、閉鎖した無菌系で行われる。
いくつかの実施形態では、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法は、
(a)外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または患者もしくは対象におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得または受容された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片を酵素消化培地中で酵素的に消化することによって調製された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を産生するステップと、
(b)PD-1濃縮TIL集団を、IL-2、抗CD3アゴニスト抗体、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第1の細胞培養培地中で培養することによってプライミングによる第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生するステップであって、プライミングによる第1の拡張が、約1~11日の第1の期間行われて、第2のTIL集団を取得し、第2のTIL集団が、第1のTIL集団よりも数が多く、プライミングによる第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器中で行われる、第2のTIL集団を産生するステップと、
(c)第2のTIL集団を抗CD3アゴニスト抗体で約1~3日間刺激するステップであって、ステップ(b)からステップ(c)への移行が、系を開くことなく行われる、刺激するステップと、
(d)配列番号128を標的とする転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼのエレクトロポレーションを使用して、第2のTIL集団の少なくとも一部を遺伝子編集して、修飾された第2のTIL集団を産生することであって、遺伝子編集が、修飾された第2のTIL集団におけるPD-1の発現の低減をもたらし、ステップ(c)からステップ(d)への移行が、系を開くことなく行われる、修飾された第2のTIL集団を産生するステップと、
(e)任意選択で、修飾された第2のTIL集団を約1日インキュベートするステップであって、インキュベーションが、約30~40℃で、約5% COで行われ、ステップ(d)からステップ(e)への移行が、系を開くことなく行われる、インキュベートするステップと、
(f)修飾された第2のTIL集団を、IL-2、抗CD3アゴニスト抗体、及びAPCを補充した第2の細胞培養培地中で培養することによって急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生するステップであって、急速な第2の拡張が、約1~11日の第2の期間行われ、第3のTIL集団を取得し、急速な第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、第3のTIL集団が、治療的TIL集団であり、ステップ(e)からステップ(f)への移行が、系を開くことなく行われる、第3のTIL集団を産生するステップと、
(g)ステップ(f)から取得された治療的TIL集団を採取するステップであって、ステップ(f)からステップ(g)への移行が、系を開くことなく行われる、採取するステップと、を含み、
(h)ステップ(a)~(g)のうちの1つ以上が、閉鎖した無菌系で行われる。
いくつかの実施形態では、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法は、
(a)外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または患者もしくは対象におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得または受容された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片を酵素消化培地中で酵素的に消化することによって調製された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を産生するステップと、
(b)PD-1濃縮TIL集団を、IL-2、抗CD3アゴニスト抗体、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第1の細胞培養培地中で培養することによってプライミングによる第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生するステップであって、プライミングによる第1の拡張が、約1~11日の第1の期間行われて、第2のTIL集団を取得し、第2のTIL集団が、第1のTIL集団よりも数が多く、プライミングによる第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器中で行われる、第2のTIL集団を産生するステップと、
(c)第2のTIL集団を抗CD3アゴニスト抗体で約1~3日間刺激するステップであって、ステップ(b)からステップ(c)への移行が、系を開くことなく行われる、刺激するステップと、
(d)第2のTIL集団の少なくとも一部を遺伝子編集するステップであって、遺伝子編集が、サイトポレーション培地中で配列番号135及び配列番号136による転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼを使用して、修飾された第2のTIL集団を産生するステップを含み、遺伝子編集が、修飾された第2のTIL集団におけるPD-1の発現の低減をもたらし、ステップ(c)からステップ(d)への移行が、系を開くことなく行われる、修飾された第2のTIL集団を産生するステップと、
(e)任意選択で、修飾された第2のTIL集団を約1日インキュベートするステップであって、インキュベーションが、約30~40℃で、約5% COで行われ、ステップ(d)からステップ(e)への移行が、系を開くことなく行われる、インキュベートするステップと、
(f)修飾された第2のTIL集団を、IL-2、抗CD3アゴニスト抗体、及びAPCを補充した第2の細胞培養培地中で培養することによって急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生するステップであって、急速な第2の拡張が、約1~11日の第2の期間行われ、第3のTIL集団を取得し、急速な第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、第3のTIL集団が、治療的TIL集団であり、ステップ(e)からステップ(f)への移行が、系を開くことなく行われる、第3のTIL集団を産生するステップと、
(g)ステップ(f)から取得された治療的TIL集団を採取するステップであって、ステップ(f)からステップ(g)への移行が、系を開くことなく行われる、採取するステップと、を含み、
(h)ステップ(a)~(g)のうちの1つ以上が、閉鎖した無菌系で行われる。
いくつかの実施形態では、遺伝子編集は、1つ以上の遺伝子の発現をさらに増加させる。TALE法によりTILを永続的に遺伝子編集することによって増強され得る遺伝子の非限定的な例には、CCR2、CCR4、CCR5、CXCR2、CXCR3、CX3CR1、IL-2、IL-4、IL-7、IL-10、IL-15、IL-21、NOTCH1/2細胞内ドメイン(ICD)、及び/またはNOTCHリガンドmDLL1が含まれる。
いくつかの実施形態では、抗CD3抗体は、OKT-3である。
TALE法によって標的遺伝子配列の発現を変化させるための、本発明の実施形態に従って使用され得るシステム、方法、及び組成物の例は、米国特許第8,586,526号に記載されており、これは参照により本明細書に組み込まれる。これらの開示される例は、反復RVDを含有する2つ以上のTALE反復単位を有する天然に存在しないDNA結合ポリペプチド、TALEタンパク質の残基からなるN-キャップポリペプチド、及びTALEタンパク質の全長C末端領域の断片からなるC-キャップポリペプチドの使用を含む。
TALEN介在性遺伝子組み込み及び不活性化を効率的に行うために使用することができ、本発明の実施形態に従って使用することができるTALEN設計及び設計戦略、活性評価、スクリーニング戦略、ならびに方法の例は、Valton,et al.,Methods,2014,69,151-170(これは参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。
いくつかの実施形態によると、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法は、
(a)患者から切除された腫瘍試料から産生された複数の腫瘍断片中の第1のTIL集団を取得することと、
(b)(a)の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得することと、
(c)PD-1濃縮TIL集団を閉鎖系に付加することと、
(d)IL-2を含み、任意選択でOKT-3及び/または4-1BBアゴニスト抗体を含む細胞培養培地中でPD-1濃縮TIL集団を約3~11日間培養することによって第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生することであって、第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われる、第2のTIL集団を産生することと、
(e)OKT-3を添加し、約1~3日間培養することによって、第2のTIL集団を刺激することであって、ステップ(d)からステップ(e)への移行が、系を開くことなく起こる、刺激することと、
(f)第2のTIL集団を無菌エレクトロポレーションして、少なくとも1つの遺伝子エディターを第2のTIL集団の複数の細胞に移入させることと、
(g)第2のTIL集団を約1日間静置することと、
(h)第2のTIL集団の細胞培養培地を追加のIL-2、任意選択でOKT-3抗体、任意選択でOX40抗体、及び抗原提示細胞(APC)で補充することによって第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生することであって、第2の拡張が、約7~11日間行われて、第3のTIL集団を取得し、第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、ステップ(g)からステップ(h)への移行が、系を開くことなく起こる、第3のTIL集団を産生することと、
(i)ステップ(h)から取得された治療的TIL集団を採取して、採取されたTIL集団を提供することであって、ステップ(h)からステップ(i)への移行が、系を開くことなく起こり、採取されたTIL集団が、治療的TIL集団である、採取することと、
(j)採取されたTIL集団を注入バッグに移すことであって、ステップ(i)から(j)への移行が、系を開くことなく起こる、移すことと、
(k)任意選択で、凍結保存培地を使用して、採取されたTIL集団を凍結保存することと、を含み、
エレクトロポレーションステップが、第2のTIL集団の複数の細胞において、PD-1の発現を減少させるまたは阻害する、TALEヌクレアーゼ系の送達を含む。
いくつかの実施形態によると、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法は、
(a)患者から切除された腫瘍試料から産生された複数の腫瘍断片中の第1のTIL集団を取得することと、
(b)(a)の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得することと、
(c)PD-1濃縮TIL集団を閉鎖系に付加することと、
(d)IL-2を含み、任意選択でOKT-3及び/または4-1BBアゴニスト抗体を含む細胞培養培地中でPD-1濃縮TIL集団を約3~11日間培養することによって第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生することであって、第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われる、第2のTIL集団を産生することと、
(e)OKT-3を添加し、約1~3日間培養することによって、第2のTIL集団を刺激して、第2のTIL集団を取得することであって、ステップ(d)からステップ(e)への移行が、系を開くことなく起こる、第2のTIL集団を取得することと、
(f)第2のTIL集団を無菌エレクトロポレーションステップして、少なくとも1つの遺伝子エディターを第2のTIL集団の複数の細胞に移入させることと、
(g)第2のTIL集団を約1日間静置することと、
(h)第2のTIL集団の細胞培養培地を追加のIL-2、任意選択でOKT-3抗体、任意選択でOX40抗体、及び抗原提示細胞(APC)で補充することによって第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生することであって、第2の拡張が、約7~11日間行われて、第3のTIL集団を取得し、第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、ステップ(g)からステップ(h)への移行が、系を開くことなく起こる、第3のTIL集団を産生することと、
(i)ステップ(h)から取得された治療的TIL集団を採取して、採取されたTIL集団を提供することであって、ステップ(h)からステップ(i)への移行が、系を開くことなく起こり、採取されたTIL集団が、治療的TIL集団である、採取することと、
(j)採取されたTIL集団を注入バッグに移すことであって、ステップ(i)から(j)への移行が、系を開くことなく起こる、移すことと、
(k)任意選択で、凍結保存培地を使用して、採取されたTIL集団を凍結保存することと、を含み、
エレクトロポレーションステップが、第2のTIL集団の複数の細胞において、PD-1及び任意選択でLAG-3の発現を減少させるまたは阻害する、TALEヌクレアーゼ系の送達を含む。
他の実施形態では、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法は、
(a)患者または対象におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料中の第1のTIL集団を取得及び/または受容することと、
(b)(a)の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得することと、
(c)PD-1濃縮TIL集団を、IL-2、抗CD3アゴニスト抗体(例えば、OKT-3)、及び抗原提示細胞(APC)を含む第1の細胞培養培地中で培養することによってプライミングによる第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生することであって、プライミングによる第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を含む容器内で行われ、プライミングによる第1の拡張が、約14日以内の第1の期間行われ、第2のTIL集団を取得し、第2のTIL集団が、第1のTIL集団より数が多い、第2のTIL集団を産生することと、
(d)第2のTIL集団を抗CD3アゴニスト抗体(例えば、OKT-3)で刺激することと、
(e)第2のTIL集団を無菌エレクトロポレーションして、少なくとも1つの遺伝子エディターを第2のTIL集団の複数の細胞に移入させることと、
(f)修飾された第2のTIL集団を、IL-2、抗CD3アゴニスト抗体(例えば、OKT-3)、及びAPCを含む第2の培養培地中で培養することによって急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生することであって、急速な第2の拡張が、約14日以内の第2の期間行われて、治療的TIL集団を取得し、第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む治療的TIL集団である、第3のTIL集団を産生することと、
(g)第3のTIL集団を採取することと、を含み、
エレクトロポレーションステップが、第2のTIL集団の複数の細胞において、PD-1及び任意選択でLAG-3の発現を減少させるまたは阻害する、TALEヌクレアーゼ系の送達を含む。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張は、約5日、約7日、または約11日の第1の期間行われる。
いくつかの実施形態では、第2のTIL集団は、約2日間再刺激される。いくつかの実施形態では、刺激に使用される抗CD3アゴニスト抗体は、抗CD3/抗CD28抗体ビーズの一部である。他の実施形態では、抗CD3アゴニスト抗体は、OKT-3である。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張は、約7~11日間行われる。いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張は、急速な第2の拡張の約5日後の培養分割及びスケールアップを含む。そのような実施形態では、継代培養物を、新鮮な培地及びIL-2を有する新しいフラスコに播種し、さらに約6日間培養する。
c.ジンクフィンガー法
TILを治療的集団に拡張するための方法は、本明細書に記載の方法のいずれかの実施形態(例えば、プロセス2A)に従って、または米国特許出願公開第2018/0228841A1号(米国特許第10,517,894号)、米国特許出願公開第2020/0121719A1号、米国特許出願公開第2018/0282694A1号(米国特許第10,894,063号)、WO2020/096986、WO2020/096988、PCT/US21/30655または米国特許出願公開第2021/0100842A1号(これらのすべては参照によりそれら全体が本明細書に組み込まれる)に記載されているように実行することができ、方法は、ジンクフィンガーまたはジンクフィンガーヌクレアーゼ法によってTILの少なくとも一部を遺伝子編集することをさらに含む。特定の実施形態によれば、TIL拡張プロセス中のジンクフィンガー法の使用は、1つ以上の免疫チェックポイント遺伝子(例えば、PD-1)の発現を、治療的TIL集団の少なくとも一部分においてサイレンシングまたは減少させる。特定の実施形態では、拡張されたTILの集団は、PD-1発現について事前選択され、PD-1濃縮TIL集団は、拡張及び遺伝子修飾を受ける。
個々のジンクフィンガーは、保存されたββα立体配置でおよそ30個のアミノ酸を含む。αらせんの表面上のいくつかのアミノ酸は、典型的には、異なる選択性レベルでDNAの主溝の3bpと接触する。ジンクフィンガーは、2つのタンパク質ドメインを有する。第1のドメインは、DNA結合ドメインであり、真核生物転写因子を含み、ジンクフィンガーを含む。第2のドメインは、ヌクレアーゼドメインであり、FokI制限酵素を含み、DNAの触媒的切断を担っている。
個々のZFNのDNA結合ドメインは、典型的には、3~6個の個々のジンクフィンガー反復配列を含み、各々9~18塩基対を認識することができる。ジンクフィンガードメインが目的の標的部位に特異的である場合、合計18塩基対を認識する3フィンガーZFNの対でさえ、理論的には、哺乳動物ゲノムの単一遺伝子座を標的とすることができる。新たなジンクフィンガーアレイを生成するための1つの方法は、既知の特異性を有するより小さいジンクフィンガー「モジュール」を組み合わせることである。最も一般的なモジュラーアセンブリプロセスは、各々3塩基対のDNA配列を認識することができる3つの別個のジンクフィンガーを組み合わせて、9塩基対の標的部位を認識することができる3フィンガーアレイを生成することを含む。あるいは、オリゴマー化プールエンジニアリング(OPEN)などの選択ベースのアプローチを使用して、隣接するフィンガー間のコンテキスト依存的相互作用を考慮したランダム化ライブラリーから新たなジンクフィンガーアレイを選択することができる。設計されたジンクフィンガーは市販されており、Sangamo Biosciences(Richmond,CA,USA)は、Sigma-Aldrich(St.Louis,MO,USA)と協同して、ジンクフィンガー構築のための独自のプラットフォーム(CompoZr(登録商標))を開発した。
ジンクフィンガー法によりTILを永続的に遺伝子編集することによってサイレンスまたは阻害され得る遺伝子の非限定的な例には、PD-1、CTLA-4、LAG-3、HAVCR2 (TIM-3)、Cish、TGFβ、PKA、CBL-B、PPP2CA、PPP2CB、PTPN6、PTPN22、PDCD1、BTLA、CD160、TIGIT、CD96、CRTAM、LAIR1、SIGLEC7、SIGLEC9、CD244、TNFRSF10B、TNFRSF10A、CASP8、CASP10、CASP3、CASP6、CASP7、FADD、FAS、SMAD2、SMAD3、SMAD4、SMAD10、SKI、SKIL、TGIF1、IL10RA、IL10RB、HMOX2、IL6R、IL6ST、EIF2AK4、CSK、PAG1、SIT1、FOXP3、PRDM1、BATF、GUCY1A2、GUCY1A3、GUCY1B2、GUCY1B3、TOX、SOCS1、ANKRD11、及びBCORが含まれる。
ジンクフィンガー法によりTILを永続的に遺伝子編集することによって増強され得る遺伝子の非限定的な例には、CCR2、CCR4、CCR5、CXCR2、CXCR3、CX3CR1、IL-2、IL-4、IL-7、IL-10、IL-15、IL-21、NOTCH1/2細胞内ドメイン(ICD)、及び/またはNOTCHリガンドmDLL1が含まれる。
ジンクフィンガー法によって標的遺伝子配列の発現を変化させるための、本発明の実施形態に従って使用され得るシステム、方法、及び組成物の例は、米国特許第6,534,261号、同第6,607,882号、同第6,746,838号、同第6,794,136号、同第6,824,978号、同第6,866,997号、同第6,933,113号、同第6,979,539号、同第7,013,219号、同第7,030,215号、同第7,220,719号、同第7,241,573号、同第7,241,574号、同第7,585,849号、同第7,595,376号、同第6,903,185号、及び同第6,479,626号に記載されており、これらは参照により本明細書に組み込まれる。
ジンクフィンガー法によって標的遺伝子配列の発現を変化させるための、本発明の実施形態に従って使用され得るシステム、方法、及び組成物の他の例は、Beane,et al.,Mol.Therapy,2015,23 1380-1390に記載されており、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態によると、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法は、
(a)患者から切除された腫瘍試料から産生された複数の腫瘍断片中の第1のTIL集団を取得することと、
(b)(a)の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得することと、
(c)PD-1濃縮TIL集団を閉鎖系に付加することと、
(d)IL-2を含み、任意選択でOKT-3及び/または4-1BBアゴニスト抗体を含む細胞培養培地中でPD-1濃縮TIL集団を約3~11日間培養することによって第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生することであって、第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われる、第2のTIL集団を産生することと、
(e)OKT-3を添加し、約1~3日間培養することによって、第2のTIL集団を刺激して、第2のTIL集団を取得することであって、ステップ(d)からステップ(e)への移行が、系を開くことなく起こる、第2のTIL集団を取得することと、
(f)第2のTIL集団を無菌エレクトロポレーションして、少なくとも1つの遺伝子エディターを第2のTIL集団の複数の細胞に移入させることと、
(g)第2のTIL集団を約1日間静置することと、
(h)第2のTIL集団の細胞培養培地を追加のIL-2、任意選択でOKT-3抗体、任意選択でOX40抗体、及び抗原提示細胞(APC)で補充することによって第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生することであって、第2の拡張が、約7~11日間行われて、第3のTIL集団を取得し、第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、ステップ(g)からステップ(h)への移行が、系を開くことなく起こる、第3のTIL集団を産生することと、
(i)ステップ(h)から取得された治療的TIL集団を採取して、採取されたTIL集団を提供することであって、ステップ(h)からステップ(i)への移行が、系を開くことなく起こり、採取されたTIL集団が、治療的TIL集団である、採取することと、
(j)採取されたTIL集団を注入バッグに移すことであって、ステップ(i)から(j)への移行が、系を開くことなく起こる、移すことと、
(k)任意選択で、凍結保存培地を使用して、採取されたTIL集団を凍結保存することと、を含み、
エレクトロポレーションステップが、第2のTIL集団の複数の細胞において、少なくとも1つの内因性免疫チェックポイントタンパク質(PD-1)の発現をサイレンシングまたは減少させる、ジンクフィンガーヌクレアーゼ系の送達を含む。
いくつかの実施形態によると、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法は、
(a)患者から切除された腫瘍から産生された複数の腫瘍断片中の第1のTIL集団を取得することと、
(b)(a)の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得することと、
(c)PD-1濃縮TIL集団を閉鎖系に付加することと、
(d)IL-2を含み、任意選択でOKT-3及び/または4-1BBアゴニスト抗体を含む細胞培養培地中でPD-1濃縮TIL集団を約3~11日間培養することによって第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生することであって、第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われる、第2のTIL集団を産生することと、
(e)OKT-3を添加し、約1~3日間培養することによって、第2のTIL集団を刺激することであって、ステップ(d)からステップ(e)への移行が、系を開くことなく起こる、刺激することと、
(f)第2のTIL集団を無菌エレクトロポレーションして、少なくとも1つの遺伝子エディターを第2のTIL集団中の複数の細胞に移入させることであって、ステップ(e)からステップ(f)への移行が、系を開くことなく起こる、移入させることと、
(g)第2のTIL集団を約1日静置することであって、ステップ(f)からステップ(g)への移行が、系を開くことなく起こる、静置することと、
(h)第2のTIL集団の細胞培養培地を追加のIL-2、任意選択でOKT-3抗体、任意選択でOX40抗体、及び抗原提示細胞(APC)で補充することによって第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生することであって、第2の拡張が、約7~11日間行われて、第3のTIL集団を取得し、第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、ステップ(g)からステップ(h)への移行が、系を開くことなく起こる、第3のTIL集団を産生することと、
(i)ステップ(h)から取得された治療的TIL集団を採取して、採取されたTIL集団を提供することであって、ステップ(h)からステップ(i)への移行が、系を開くことなく起こり、採取されたTIL集団が、治療的TIL集団である、採取することと、
(j)採取されたTIL集団を注入バッグに移すことであって、ステップ(i)から(j)への移行が、系を開くことなく起こる、移すことと、
(k)任意選択で、凍結保存培地を使用して、採取されたTIL集団を凍結保存することと、を含み、
エレクトロポレーションステップが、第2のTIL集団の複数の細胞において、PD-1及び任意選択でLAG-3の発現を阻害または減少させる、ジンクフィンガーヌクレアーゼ系の送達を含む。
他の実施形態では、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法は、
(a)患者または対象におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料中の第1のTIL集団を取得及び/または受容することと、
(b)(a)の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得することと、
(c)PD-1濃縮TIL集団を、IL-2、抗CD3アゴニスト抗体、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第1の細胞培養培地中で培養することによってプライミングによる第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生することであって、プライミングによる第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を含む容器内で行われ、プライミングによる第1の拡張が、約14日未満の第1の期間行われ、第2のTIL集団を取得し、第2のTIL集団が、第1のTIL集団より数が多い、第2のTIL集団を産生することと、
(d)第2のTIL集団を抗CD3アゴニスト抗体で刺激することと、
(e)第2のTIL集団を無菌エレクトロポレーションして、少なくとも1つの遺伝子エディターを第2のTIL集団の複数の細胞に移入させ、修飾された第2のTIL集団を産生することと、
(f)修飾された第2のTIL集団を、IL-2、抗CD3アゴニスト抗体、及びAPCを補充した第2の細胞培養培地中で培養することによって急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生することであって、急速な第2の拡張が、約14日以内の第2の期間行われて、治療的TIL集団を取得し、第3のTIL集団が、治療的TIL集団である、第3のTIL集団を産生することと、
(g)第3のTIL集団を採取することと、を含み、
エレクトロポレーションステップが、第2のTIL集団の複数の細胞において、PD-1及び任意選択でLAG-3の発現を減少させるまたは阻害する、TALEヌクレアーゼ系の送達を含む。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張は、約5日、約7日、または約11日の第1の期間行われる。
いくつかの実施形態では、第2のTIL集団は、約2日間刺激される。いくつかの実施形態では、再刺激に使用される抗CD3アゴニスト抗体は、抗CD3/抗CD28抗体ビーズの一部である。いくつかの実施形態では、抗CD3抗体は、OKT-3である。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張は、約7~11日間行われる。いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張は、急速な第2の拡張の約5日後の培養分割及びスケールアップを含む。そのような実施形態では、継代培養物を、新鮮な培地及びIL-2を有する新しいフラスコに播種し、さらに約6日間培養する。
IV.Gen2 TIL製造プロセス
これらの特徴のうちのいくつかを含む、Gen2として知られる(プロセス2Aとしても知られる)TILプロセスの例示的なファミリーが、図1及び2に示される。Gen2の実施形態を図2に示す。Gen2またはGen2Aはまた、米国特許出願公開第2018/0282694A1号(米国特許第10,894,063号)に記載されており、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本明細書で考察されるように、本発明は、患者への移植前に凍結保存されたTILを再刺激して、それらの代謝活性、ひいては相対的健康を向上させることに関するステップ、及び当該代謝健康を試験する方法を含み得る。本明細書で一般に概説されるように、TILは、一般に、患者試料から採取され、患者への移植前にそれらの数を拡張するように操作される。いくつかの実施形態では、TILは、以下で考察されるように、任意で遺伝子操作され得る。
いくつかの実施形態では、TILは、凍結保存され得る。解凍した時点で、それらが再刺激されて、患者への注入前に代謝を高めることができる。
いくつかの実施形態では、以下ならびに実施例及び図で詳細に考察されるように、第1の拡張(REP前と称されるプロセス、ならびに図1にステップAとして示されるプロセスを含む)は、3~14日に短縮され、第2の拡張(REPと称されるプロセス、ならびに図1にステップBとして示されるプロセスを含む)は、7~14日に短縮される。いくつかの実施形態では、第1の拡張(例えば、図1にステップBとして記載される拡張)は、11日に短縮され、第2の拡張(例えば、図1にステップDとして記載される拡張)は、11日に短縮される。いくつかの実施形態では、以下ならびに実施例及び図で詳細に考察されるように、第1の拡張と第2の拡張との組み合わせ(例えば、図1にステップB及びステップDとして記載される拡張)は、22日に短縮される。
以下の「ステップ」表記A、B、Cなどは、図1を参照し、本明細書に記載のある特定の実施形態を参照する。以下及び図1におけるステップの順序は例示であり、ステップの任意の組み合わせまたは順序、ならびに追加のステップ、ステップの繰り返し、及び/またはステップの省略は、本出願及び本明細書に開示される方法によって企図される。
A.ステップA:患者の腫瘍試料を取得する
一般に、TILは、最初に患者の腫瘍試料から取得され、その後、本明細書に記載されるさらなる操作のためにより大きい集団に拡張され、任意選択で凍結保存され、本明細書に概説されるように再刺激され、任意選択でTIL健康の指標として表現型及び代謝パラメータについて評価される。
患者の腫瘍試料は、一般に外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段を介して、当該技術分野で知られている方法を使用して取得することができる。いくつかの実施形態では、多病変サンプリングが使用される。いくつかの実施形態では、外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段は、多病変サンプリングを含む(すなわち、患者の1つ以上の腫瘍引用及び/または場所、ならびに同じ場所または近接した1つ以上の腫瘍から試料を取得する)。一般に、腫瘍試料は、原発腫瘍、浸潤性腫瘍、または転移性腫瘍を含む、任意の固形腫瘍に由来し得る。腫瘍試料は、血液系悪性腫瘍から取得された腫瘍などの液体腫瘍であり得る。固形腫瘍は、皮膚組織のものであり得る。いくつかの実施形態では、有用なTILは、黒色腫から取得される。固形腫瘍は、肺組織のものであり得る。いくつかの実施形態では、有用なTILは、非小細胞肺癌(NSCLC)から取得される。
取得された時点で、腫瘍試料は、一般に、鋭的解剖を使用して1~約8mm3の小片に断片化され、約2~3mm3が特に有用である。いくつかの実施形態では、TILは、酵素腫瘍消化物を使用してこれらの断片から培養される。かかる腫瘍消化物は、酵素培地(例えば、Roswell Park Memorial Institute(RPMI)1640緩衝液、2mMグルタミン酸、10mcg/mLゲンタマイシン、30単位/mL DNase、及び1.0mg/mLコラゲナーゼ)中でのインキュベーション、続いて、機械的解離(例えば、組織解離機を使用する)によって産生され得る。腫瘍消化物は、腫瘍を酵素培地に入れ、腫瘍をおよそ1分間機械的に解離させ、続いて5% CO中37℃で30分間インキュベートし、続いて小さな組織片のみが存在するまで、前述の条件下で機械的解離及びインキュベーションのサイクルを繰り返すことによって産生することができる。このプロセスの最後に、細胞懸濁液中に多数の赤血球または死細胞が含まれている場合、FICOLL分岐親水性多糖類を使用した密度勾配分離が行われて、これらの細胞を除去することができる。米国特許出願公開第2012/0244133A1号(その開示は参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているものなどの当該技術分野で知られている代替の方法を使用することができる。前述の方法のうちのいずれかが、TILを拡張する方法またはがんを治療する方法について本明細書に記載される実施形態のうちのいずれかにおいて使用され得る。
腫瘍解離酵素混合物には、1つ以上の解離(消化)酵素、例えば、限定されないが、コラゲナーゼ(任意のブレンドまたはコラゲナーゼの種類を含む)、Accutase(商標)、Accumax(商標)、ヒアルロニダーゼ、中性プロテアーゼ(ディスパーゼ)、キモトリプシン、キモパパイン、トリプシン、カゼイナーゼ、エラスターゼ、パパイン、XIV型プロテアーゼ(プロナーゼ)、デオキシリボヌクレアーゼI(DNase)、トリプシン阻害剤、任意の他の解離酵素またはタンパク質分解酵素、及びそれらの任意の組み合わせが含まれ得る。
いくつかの実施形態では、解離酵素は、凍結乾燥酵素から再構成される。いくつかの実施形態では、凍結乾燥酵素は、HBSSなどの滅菌緩衝液の量で再構成される。
いくつかの事例では、コラゲナーゼ(アニマルフリー1型コラゲナーゼなど)を、10mLの滅菌HBSSまたは別の緩衝液で再構成する。凍結乾燥ストック酵素は、2892PZ U/バイアルの濃度であり得る。いくつかの実施形態では、コラゲナーゼは、5mL~15mLの緩衝液中で再構成される。いくつかの実施形態では、再構成後のコラゲナーゼストックは、約100PZ U/mL~約400PZ U/mLの範囲、例えば、約100PZ U/mL~約400PZ U/mL、約100PZ U/mL~約350PZ U/mL、約100PZ U/mL~約300PZ U/mL、約150PZ U/mL~約400PZ U/mL、約100PZ U/mL、約150PZ U/mL、約200PZ U/mL、約210PZ U/mL、約220PZ U/mL、約230PZ U/mL、約240PZ U/mL、約250PZ U/mL、約260PZ U/mL、約270PZ U/mL、約280PZ U/mL、約289.2PZ U/mL、約300PZ U/mL、約350PZ U/mL、または約400PZ U/mLである。
いくつかの実施形態では、中性プロテアーゼは、1mLの滅菌HBSSまたは別の緩衝液中で再構成される。凍結乾燥ストック酵素は、175DMC U/バイアルの濃度であり得る。いくつかの実施形態では、再構成後の中性プロテアーゼストックは、約100DMC/mL~約400DMC/mLの範囲、例えば、約100DMC/mL~約400DMC/mL、約100DMC/mL~約350DMC/mL、約100DMC/mL~約300DMC/mL、約150DMC/mL~約400DMC/mL、約100DMC/mL、約110DMC/mL、約120DMC/mL、約130DMC/mL、約140DMC/mL、約150DMC/mL、約160DMC/mL、約170DMC/mL、約175DMC/mL、約180DMC/mL、約190DMC/mL、約200DMC/mL、約250DMC/mL、約300DMC/mL、約350DMC/mL、または約400DMC/mLである。
いくつかの実施形態では、DNAse Iは、1mLの滅菌HBSSまたは別の緩衝液中で再構成される。凍結乾燥したストック酵素は、4KU/バイアルの濃度であった。いくつかの実施形態では、再構成後のDNase Iストックは、約1KU/mL~10KU/mL、例えば、約1KU/mL、約2KU/mL、約3KU/mL、約4KU/mL、約5KU/mL、約6KU/mL、約7KU/mL、約8KU/mL、約9KU/mL、または約10KU/mLの範囲である。
いくつかの実施形態では、酵素のストックは可変であり、濃度を決定する必要があり得る。いくつかの実施形態では、凍結乾燥ストックの濃度を検証することができる。いくつかの実施形態では、消化カクテルに添加される酵素の最終量は、決定されたストック濃度に基づいて調整される。
いくつかの実施形態では、酵素混合物は、中性プロテアーゼ、DNase、及びコラゲナーゼを含む。
いくつかの実施形態では、酵素混合物は、約4.7mLの滅菌HBSS中に約10.2ulの中性プロテアーゼ(0.36DMC U/mL)、21.3ulのコラゲナーゼ(1.2PZ/mL)及び250ulのDNAse I(200U/mL)を含む。
上に示されるように、いくつかの実施形態では、TILは、固形腫瘍に由来する。いくつかの実施形態では、固形腫瘍は、断片化されない。いくつかの実施形態では、固形腫瘍は断片化されず、全腫瘍として酵素消化に供される。いくつかの実施形態では、腫瘍は、コラゲナーゼ、DNase、及びヒアルロニダーゼを含む酵素混合物中で消化される。いくつかの実施形態では、腫瘍は、コラゲナーゼ、DNase、及びヒアルロニダーゼを含む酵素混合物中で1~2時間消化される。いくつかの実施形態では、腫瘍は、コラゲナーゼ、DNase、及びヒアルロニダーゼを含む酵素混合物中で、37℃、5% COで、1~2時間消化される。いくつかの実施形態では、腫瘍は、コラゲナーゼ、DNase、及びヒアルロニダーゼを含む酵素混合物中で、37℃、5% COで、回転を伴って1~2時間消化される。いくつかの実施形態では、腫瘍は、一定の回転を伴って一晩消化される。いくつかの実施形態では、腫瘍は、37℃、5%COで一定の回転を伴って一晩消化される。いくつかの実施形態では、全腫瘍が酵素と組み合わされて、腫瘍消化反応混合物が形成される。
いくつかの実施形態では、腫瘍は、コラゲナーゼ、DNase、及び中性プロテアーゼを含む酵素混合物中で消化される。いくつかの実施形態では、腫瘍は、コラゲナーゼ、DNase、及び中性プロテアーゼを含む酵素混合物中で1~2時間消化される。いくつかの実施形態では、腫瘍は、コラゲナーゼ、DNase、及び中性プロテアーゼを含む酵素混合物中で1~2時間、37℃、5% COで消化される。いくつかの実施形態では、腫瘍は、コラゲナーゼ、DNase、及び中性プロテアーゼを含む酵素混合物中で1~2時間、37℃、5% COで回転を伴って消化される。いくつかの実施形態では、腫瘍は、一定の回転を伴って一晩消化される。いくつかの実施形態では、腫瘍は、37℃、5%COで一定の回転を伴って一晩消化される。いくつかの実施形態では、全腫瘍が酵素と組み合わされて、腫瘍消化反応混合物が形成される。
いくつかの実施形態では、腫瘍は、滅菌緩衝液中の凍結乾燥酵素で再構成される。いくつかの実施形態では、緩衝液は、滅菌HBSSである。
いくつかの実施形態では、酵素混合物は、コラゲナーゼを含む。いくつかの実施形態では、コラゲナーゼは、コラゲナーゼIVである。いくつかの実施形態では、コラゲナーゼの作業ストックは、100mg/mLの10倍作業ストックである。
いくつかの実施形態では、酵素混合物は、DNAseを含む。いくつかの実施形態では、DNAseの作業ストックは、10,000IU/mLの10倍作業ストックである。
いくつかの実施形態では、酵素混合物は、ヒアルロニダーゼを含む。いくつかの実施形態では、ヒアルロニダーゼの作業ストックは、10mg/mLの10倍作業ストックである。
いくつかの実施形態では、酵素混合物は、10mg/mLのコラゲナーゼ、1000IU/mLのDNAse、及び1mg/mLのヒアルロニダーゼを含む。
いくつかの実施形態では、酵素混合物は、10mg/mLのコラゲナーゼ、500IU/mLのDNAse、及び1mg/mLのヒアルロニダーゼを含む。
一般に、採取された細胞懸濁液は、「一次細胞集団」または「新たに採取された」細胞集団と呼ばれる。
いくつかの実施形態では、断片化は、例えば、解剖及び消化を含む物理的断片化を含む。いくつかの実施形態では、断片化は、物理的断片化である。いくつかの実施形態では、断片化は、解剖である。いくつかの実施形態では、断片化は、消化によるものである。いくつかの実施形態では、TILは、最初に、患者から取得された酵素腫瘍消化物及び腫瘍断片から培養され得る。いくつかの実施形態では、TILは、最初に、患者から取得された酵素腫瘍消化物及び腫瘍断片から培養され得る。
腫瘍が固形腫瘍であるいくつかの実施形態では、腫瘍試料が、例えば、ステップA(図1に提供される)で取得された後、腫瘍は物理的断片化を受ける。いくつかの実施形態では、断片化は、凍結保存前に起こる。いくつかの実施形態では、断片化は、凍結保存後に起こる。いくつかの実施形態では、断片化は、腫瘍を得た後に、いずれの凍結保存もない場合に起こる。いくつかの実施形態では、腫瘍は断片化され、10、20、30、40個またはそれ以上の断片または小片が、第1の拡張のために各容器内に配置される。いくつかの実施形態では、腫瘍は断片化され、30または40個の断片または小片が、第1の拡張のために各容器内に配置される。いくつかの実施形態では、腫瘍は断片化され、40個の断片または小片が、第1の拡張のために各容器内に配置される。いくつかの実施形態では、複数の断片は、約4~約50個の断片を含み、各断片は、約27mm3の体積を有する。いくつかの実施形態では、複数の断片は、約1300mm3~約1500mm3の総体積を有する約30~約60個の断片を含む。いくつかの実施形態では、複数の断片は、約1350mm3の総体積を有する約50個の断片を含む。いくつかの実施形態では、複数の断片は、約1グラム~約1.5グラムの総質量を伴う約50個の断片を含む。いくつかの実施形態では、複数の断片は、約4個の断片を含む。
いくつかの実施形態では、TILは、腫瘍断片から取得される。いくつかの実施形態では、腫瘍断片は、鋭的解剖によって取得される。いくつかの実施形態では、腫瘍断片は、約1mm~10mmである。いくつかの実施形態では、腫瘍断片は、約1mm~8mmである。いくつかの実施形態では、腫瘍断片は、約1mmである。いくつかの実施形態では、腫瘍断片は、約2mmである。いくつかの実施形態では、腫瘍断片は、約3mmである。いくつかの実施形態では、腫瘍断片は、約4mmである。いくつかの実施形態では、腫瘍断片は、約5mmである。いくつかの実施形態では、腫瘍断片は、約6mmである。いくつかの実施形態では、腫瘍断片は、約7mmである。いくつかの実施形態では、腫瘍断片は、約8mmである。いくつかの実施形態では、腫瘍断片は、約9mmである。いくつかの実施形態では、腫瘍断片は、約10mmである。いくつかの実施形態では、腫瘍は、1~4mm×1~4mm×1~4mmである。いくつかの実施形態では、腫瘍は、1mm×1mm×1mmである。いくつかの実施形態では、腫瘍は、2mm×2mm×2mmである。いくつかの実施形態では、腫瘍は、3mm×3mm×3mmである。いくつかの実施形態では、腫瘍は、4mm×4mm×4mmである。
いくつかの実施形態では、腫瘍は、各小片上の出血性、壊死性、及び/または脂肪性組織の量を最小化するために切除される。いくつかの実施形態では、腫瘍は、各小片上の出血性組織の量を最小化するために切除される。いくつかの実施形態では、腫瘍は、各小片上の壊死性組織の量を最小化するために切除される。いくつかの実施形態では、腫瘍は、各小片上の脂肪性組織の量を最小化するために切除される。
いくつかの実施形態では、腫瘍の断片化は、腫瘍の内部構造を維持するために行われる。いくつかの実施形態では、腫瘍の断片化は、メスでのこ引き動作を行うことなく行われる。いくつかの実施形態では、TILは、腫瘍消化物から取得される。いくつかの実施形態では、腫瘍消化物は、例えば、RPMI1640(2mM GlutaMAX、10mg/mLゲンタマイシン、30U/mL DNase、及び1.0mg/mLコラゲナーゼ)であるが、これに限定されない酵素培地中でのインキュベーション、続いて、機械的解離(GentleMACS,Miltenyi Biotec,Auburn,CA)によって生成された。腫瘍を酵素培地に入れた後、腫瘍は、およそ1分間機械的に解離され得る。その後、溶液が5%CO中37℃で30分間インキュベートされ、その後、およそ1分間再び機械的に破壊され得る。5% CO中37℃で30分間再びインキュベートした後、腫瘍を、およそ1分間、3回目に機械的に破壊することができる。いくつかの実施形態では、大きい組織片が存在する場合、3回目の機械的破壊後、5%CO中37℃でさらに30分間インキュベートするかにかかわらず、1回または2回の追加の機械的解離が試料に適用された。いくつかの実施形態では、細胞懸濁液が多数の赤血球または死細胞を含む場合、最終インキュベーションの終わりに、Ficollを使用した密度勾配分離が行われて、これらの細胞を除去することができる。
いくつかの実施形態では、第1の拡張ステップの前に採取された細胞懸濁液は、「一次細胞集団」または「新たに採取された」細胞集団と呼ばれる。
いくつかの実施形態では、細胞は、試料採取後に任意選択で凍結され、ステップBに記載される拡張に入る前に凍結保存され得、これは、以下でさらに詳細に説明され、図1及び図8にも例示される。
1.胸水T細胞及びTIL
いくつかの実施形態では、試料は、胸腔内液試料である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のプロセスによる拡張のためのT細胞及び/またはTILの供給源は、胸腔内液試料である。いくつかの実施形態では、試料は、胸水由来試料である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のプロセスによる拡張のためのT細胞及び/またはTILの供給源は、胸水由来試料である。例えば、米国特許公開第2014/0295426号に記載されている方法を参照されたく、これはすべての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、TILと思われる、及び/またはTILを含む任意の胸腔内液または胸水を利用することができる。かかる試料は、NSCLCもしくはSCLCなどの原発性または転移性肺癌に由来し得る。いくつかの実施形態では、試料は、別の臓器、例えば、乳房、卵巣、結腸、または前立腺に由来する二次転移性がん細胞であり得る。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の拡張方法で使用する試料は、胸膜浸出液である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の拡張方法で使用する試料は、胸膜漏出液である。他の生体試料は、例えば、腹部からの腹水または膵嚢胞液を含む、TILを含有する他の漿液を含み得る。腹水及び胸腔内液は、非常に類似した化学系を伴い、腹部及び肺の両方が、悪性腫瘍における同じ物質の胸膜空間及び腹部空間に中皮線及び流体形態を有し、いくつかの実施形態では、かかる流体は、TILを含有する。本開示が胸水を例示するいくつかの実施形態では、同じ方法が、胸腔内液またはTILを含有する他の嚢胞液を使用して同様の結果で実行されてもよい。
いくつかの実施形態では、胸腔内液は、患者から直接除去された未処理の形態である。いくつかの実施形態では、未処理の胸腔内液は、接触ステップの前に、EDTAまたはヘパリンチューブなどの標準的な採血管に入れられる。いくつかの実施形態では、未処理の胸腔内液は、接触ステップの前に、標準的なCellSave(登録商標)チューブ(Veridex)に入れられる。いくつかの実施形態では、試料は、生存TILの数の減少を避けるために、患者から採取した直後にCellSaveチューブに入れられる。生存TILの数は、4℃であっても、未処理の胸腔内液中に放置されると、24時間以内に大幅に減少する可能性がある。いくつかの実施形態では、試料は、患者からの除去後1時間、5時間、10時間、15時間、または最大24時間以内に適切な収集チューブ内に入れられる。いくつかの実施形態では、試料は、4℃で、患者からの除去後1時間、5時間、10時間、15時間、または最大24時間以内に適切な収集チューブ内に入れられる。
いくつかの実施形態では、選択された対象からの胸腔内液試料は、希釈され得る。いくつかの実施形態では、希釈は、胸腔内液対希釈剤が1:10である。いくつかの実施形態では、希釈は、胸腔内液対希釈剤が1:9である。いくつかの実施形態では、希釈は、胸腔内液対希釈剤が1:8である。いくつかの実施形態では、希釈は、胸腔内液対希釈剤が1:5である。いくつかの実施形態では、希釈は、胸腔内液対希釈剤が1:2である。いくつかの実施形態では、希釈は、胸腔内液対希釈剤が1:1である。いくつかの実施形態では、希釈剤には、生理食塩水、リン酸緩衝生理食塩水、別の緩衝液、または生理学的に許容される希釈剤が含まれる。いくつかの実施形態では、試料は、患者からの収集及び希釈の直後にCellSaveチューブ内に入れられ、生存TILの減少を回避し、これは、4℃であっても、未処理の胸腔内液中に放置された場合、24~48時間以内に有意に生じ得る。いくつかの実施形態では、胸腔内液試料は、患者からの除去及び希釈後1時間、5時間、10時間、15時間、24時間、36時間、最大48時間以内に適切な収集チューブ内に入れられる。いくつかの実施形態では、胸腔内液試料は、4℃で、患者からの除去及び希釈後1時間、5時間、10時間、15時間、24時間、36時間、最大48時間以内に適切な収集チューブ内に入れられる。
さらに他の実施形態では、胸腔内液試料は、さらなる処理ステップの前に、従来の手段によって濃縮される。いくつかの実施形態では、胸腔内液のこの前処理は、方法を実施する実験室への輸送のために、またはその後の分析のために(例えば、採取後24~48時間より後に)胸水を凍結保存しなければならない状況において好ましい。いくつかの実施形態では、胸腔内液試料は、それが対象から採取された後に胸腔内液試料を遠心分離し、遠心分離物またはペレットを緩衝液中に再懸濁することによって調製される。いくつかの実施形態では、胸腔内液試料は、輸送または後の分析及び/または処理のために凍結保存される前に、複数の遠心分離及び再懸濁に供される。
いくつかの実施形態では、胸腔内液試料は、濾過法を使用することによって、さらなる処理ステップの前に濃縮される。いくつかの実施形態では、接触ステップで使用される胸腔内液試料は、胸腔内液が膜を通過することを可能にするが腫瘍細胞を保持する、既知で本質的に均一な孔径を含むフィルターをとおして流体を濾過することによって調製される。いくつかの実施形態では、膜の細孔の直径は、少なくとも4μMであり得る。他の実施形態では、細孔直径は、5μM以上であり得、他の実施形態では、6、7、8、9、または10μMのうちのいずれかであり得る。濾過後、膜によって保持されたTILを含む細胞を、膜から適切な生理学的に許容される緩衝液にすすいでもよい。次いで、このように濃縮されたTILを含む細胞は、方法の接触ステップで使用することができる。
いくつかの実施形態では、胸腔内液試料(例えば、未処理の胸腔内液を含む)、希釈胸腔内液、または再懸濁細胞ペレットは、試料中に存在する無核赤血球を特異的に溶解する溶解試薬と接触させる。いくつかの実施形態では、このステップは、胸腔内液がかなりの数のRBCを含む状況で、さらなる処理ステップの前に行われる。好適な溶解試薬には、単一の溶解試薬もしくは溶解試薬及びクエンチ試薬、または溶解剤、クエンチ試薬及び固定試薬が含まれる。好適な溶解システムは市販されており、BD Pharm Lyse(商標)システム(Becton Dickenson)が含まれる。他の溶解システムには、Versalyse(商標)システム、FACSlyse(商標)システム(Becton Dickenson)、Immunoprep(商標)システム、またはErythrolyse IIシステム(Beckman Coulter,Inc.)、または塩化アンモニウムシステムが含まれる。いくつかの実施形態では、溶解試薬は、赤血球の効率的な溶解、ならびに胸水におけるTIL及びTILの表現型特性の保存のような主要な要件によって異なり得る。溶解のための単一の試薬を利用することに加えて、本明細書に記載の方法に有用な溶解システムは、第2の試薬、例えば、方法の残りのステップ中に溶解試薬の効果をクエンチまたは遅延させるもの、例えばStabilyse(商標)試薬(Beckman Coulter,Inc.)を含むことができる。溶解試薬の選択または方法の好ましい実施に応じて、従来の固定試薬を使用することもできる。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるように、未処理、希釈または多重遠心分離または処理された胸腔内液試料は、本明細書で提供されるようにさらに処理及び/または拡張される前に、約-140℃の温度で凍結保存される。
2.PD-1の選択の事前選択(図8Eまたは図34のステップA2に例示される)
本発明のいくつかの方法によれば、TILは、第1の拡張の前に、PD-1陽性(PD-1+)であるように事前選択される。
いくつかの実施形態では、最低3,000個のTILが、プライミングによる第1の拡張に播種するために必要とされる。いくつかの実施形態では、事前選択ステップは、最低3,000個のTILをもたらす。いくつかの実施形態では、最低4,000個のTILが、プライミングによる第1の拡張に播種するために必要とされる。いくつかの実施形態では、事前選択ステップは、最低4,000個のTILをもたらす。いくつかの実施形態では、最低5,000個のTILが、プライミングによる第1の拡張に播種するために必要とされる。いくつかの実施形態では、事前選択ステップは、最低5,000個のTILをもたらす。いくつかの実施形態では、最低6,000個のTILが、プライミングによる第1の拡張に播種するために必要とされる。いくつかの実施形態では、事前選択ステップは、最低6,000個のTILをもたらす。いくつかの実施形態では、最低7,000個のTILが、プライミングによる第1の拡張に播種するために必要とされる。いくつかの実施形態では、事前選択ステップは、最低7,000個のTILをもたらす。いくつかの実施形態では、最低8,000個のTILが、プライミングによる第1の拡張に播種するために必要とされる。いくつかの実施形態では、事前選択ステップは、最低8,000個のTILをもたらす。いくつかの実施形態では、最低9,000個のTILが、プライミングによる第1の拡張に播種するために必要とされる。いくつかの実施形態では、事前選択ステップは、最低9,000個のTILをもたらす。いくつかの実施形態では、最低10,000個のTILが、プライミングによる第1の拡張に播種するために必要とされる。いくつかの実施形態では、事前選択ステップは、最低10,000個のTILをもたらす。いくつかの実施形態では、細胞を、200,000個の密度まで成長または拡張させる。いくつかの実施形態では、細胞を、200,000個の密度まで成長または拡張させて、急速な第2の拡張を開始するための約2e8個のTILを提供する。いくつかの実施形態では、細胞を、150,000個の密度まで成長または拡張させる。いくつかの実施形態では、細胞を、150,000個の密度まで成長または拡張させて、急速な第2の拡張を開始するための約2e8個のTILを提供する。いくつかの実施形態では、細胞を、250,000個の密度まで成長または拡張させる。いくつかの実施形態では、細胞を、250,000個の密度まで成長または拡張させて、急速な第2の拡張を開始するための約2e8個のTILを提供する。いくつかの実施形態では、最小細胞密度は、急速な第2の拡張を開始するための10e6個を与えるために、10,000個の細胞である。いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張を開始するための10e6個の播種密度は、1e9個を超えるTILをもたらし得る。
いくつかの実施形態では、第1の拡張において使用するためのTILは、PD-1陽性(PD-1+)である(例えば、事前選択の後、及び第1の拡張の前)。いくつかの実施形態では、第1の拡張において使用するためのTILは、少なくとも75% PD-1陽性、少なくとも80% PD-1陽性、少なくとも85% PD-1陽性、少なくとも90% PD-1陽性、少なくとも95% PD-1陽性、少なくとも98% PD-1陽性、または少なくとも99% PD-1陽性である(例えば、事前選択の後、及びプライミングによる第1の拡張の前)。いくつかの実施形態では、PD-1集団は、PD-1高である。いくつかの実施形態では、第1の拡張において使用するためのTILは、少なくとも25% PD-1高、少なくとも30% PD-1高、少なくとも35% PD-1高、少なくとも40% PD-1高、少なくとも45% PD-1高、少なくとも50% PD-1高、少なくとも55% PD-1高、少なくとも60% PD-1高、少なくとも65% PD-1高、少なくとも70% PD-1高、少なくとも75% PD-1高、少なくとも80% PD-1高、少なくとも85% PD-1高、少なくとも90% PD-1高、少なくとも95% PD-1高、少なくとも98% PD-1高、または少なくとも99% PD-1高である(例えば、事前選択の後、及びプライミングによる第1の拡張の前)。
いくつかの実施形態では、PD-1陽性TILの事前選択は、一次細胞集団、全腫瘍消化物、及び/または全腫瘍細胞懸濁液TILを抗PD-1抗体で染色することにより行われる。いくつかの実施形態では、抗PD-1抗体は、ポリクローナル抗体、例えば、マウス抗ヒトPD-1ポリクローナル抗体、ヤギ抗ヒトPD-1ポリクローナル抗体などである。いくつかの実施形態では、抗PD-1抗体は、モノクローナル抗体である。いくつかの実施形態では、抗PD-1抗体には、例えば、EH12.2H7、PD1.3.1、M1H4、ニボルマブ(BMS-936558、Bristol-Myers Squibb;Opdivo(登録商標))、ペムブロリズマブ(ラムブロリズマブ、MK03475またはMK-3475、Merck;Keytruda(登録商標))、H12.1、PD1.3.1、NAT 105、ヒト化抗PD-1抗体JS001(ShangHai JunShi)、モノクローナル抗PD-1抗体TSR-042(Tesaro,Inc.)、ピジリズマブ(抗PD-1 mAb CT-011、Medivation)、抗PD-1モノクローナル抗体BGB-A317(BeiGene)、及び/または抗PD-1抗体SHR-1210(ShangHai HengRui)、ヒトモノクローナル抗体REGN2810(Regeneron)、ヒトモノクローナル抗体MDX-1106(Bristol-Myers Squibb)、及び/またはヒト化抗PD-1 IgG4抗体PDR001(Novartis)が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、PD-1抗体は、クローン:RMP1-14(ラットIgG)-BioXcellカタログ番号BP0146である。本明細書に記載されるように、ステップA~Fにより例示されるように、本発明の方法によるTILの拡張において使用するためのPD-1陽性TILの事前選択において使用するための他の好適な抗体は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第8,008,449号に開示される抗PD-1抗体である。いくつかの実施形態では、事前選択において使用するための抗PD-1抗体は、ニボルマブ(BMS-936558、Bristol-Myers Squibb;Opdivo(登録商標))とは異なるエピトープに結合する。いくつかの実施形態では、事前選択において使用するための抗PD-1抗体は、ペンブロリズマブ(ランブロリズマブ、MK03475またはMK-3475、Merck;Keytruda(登録商標))とは異なるエピトープに結合する。いくつかの実施形態では、事前選択において使用するための抗PD-1抗体は、ヒト化抗PD-1抗体JS001(ShangHai JunShi)とは異なるエピトープに結合する。いくつかの実施形態では、事前選択において使用するための抗PD-1抗体は、モノクローナル抗PD-1抗体TSR-042(Tesaro,Inc.)とは異なるエピトープに結合する。いくつかの実施形態では、事前選択において使用するための抗PD-1抗体は、ピジリズマブ(抗PD-1 mAb CT-011、Medivation)とは異なるエピトープに結合する。いくつかの実施形態では、事前選択において使用するための抗PD-1抗体は、抗PD-1モノクローナル抗体BGB-A317(BeiGene)とは異なるエピトープに結合する。いくつかの実施形態では、事前選択において使用するための抗PD-1抗体は、抗PD-1抗体SHR-1210(ShangHai HengRui)とは異なるエピトープに結合する。いくつかの実施形態では、事前選択において使用するための抗PD-1抗体は、ヒトモノクローナル抗体REGN2810(Regeneron)とは異なるエピトープに結合する。いくつかの実施形態では、事前選択において使用するための抗PD-1抗体は、ヒトモノクローナル抗体MDX-1106(Bristol-Myers Squibb)とは異なるエピトープに結合する。いくつかの実施形態では、事前選択において使用するための抗PD-1抗体は、ヒト化抗PD-1 IgG4抗体PDR001(Novartis)とは異なるエピトープに結合する。いくつかの実施形態では、事前選択において使用するための抗PD-1抗体は、RMP1-14(ラットIgG)-BioXcellカタログ番号#BP0146とは異なるエピトープに結合する。PD-1に結合するニボルマブ及びペンブロリズマブの結合の構造は既知であり、例えば、Tan,S.et al.(Tan,S.et al.,Nature Communications,8:14369|DOI:10.1038/ncomms14369(2017)、あらゆる目的のために参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に記載されている。いくつかの実施形態では、抗PD-1抗体は、EH12.2H7である。いくつかの実施形態では、抗PD-1抗体は、PD1.3.1である。いくつかの実施形態では、抗PD-1抗体は、PD1.3.1ではない。いくつかの実施形態では、抗PD-1抗体は、M1H4である。いくつかの実施形態では、抗PD-1抗体は、M1H4ではない。
いくつかの実施形態では、事前選択で使用するための抗PD-1抗体は、PD-1を発現する細胞の少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、少なくとも99%、または少なくとも100%に結合する。
いくつかの実施形態では、患者は、抗PD-1抗体で治療されている。いくつかの実施形態では、対象は、抗PD-1抗体治療ナイーブである。いくつかの実施形態では、対象は、抗PD-1抗体で治療されていない。いくつかの実施形態では、対象は、以前に化学療法剤で治療されている。いくつかの実施形態では、対象は、以前に化学療法剤で治療されているが、もはや化学療法剤で治療されていない。いくつかの実施形態では、対象は、化学療法治療後または抗PD-1抗体治療後である。いくつかの実施形態では、対象は、化学療法治療後であり、かつ抗PD-1抗体治療後である。いくつかの実施形態では、患者は、抗PD-1抗体治療ナイーブである。いくつかの実施形態では、対象は、治療ナイーブのがんを有するか、または化学療法治療後であるが、抗PD-1ナイーブである。いくつかの実施形態では、対象は、治療ナイーブであり、かつ化学療法治療後であるが、抗PD-1抗体治療ナイーブである。
患者が以前に第1の抗PD-1抗体で治療されているいくつかの実施形態では、事前選択は、一次細胞集団、全腫瘍消化物、及び/または全腫瘍細胞懸濁液TILを、一次TIL細胞集団の表面上でPD-1に結合することから第1の抗PD-1抗体により遮断されていない第2の抗PD-1抗体で染色することにより行われる。
患者が以前に抗PD-1抗体で治療されているいくつかの実施形態では、事前選択は、一次TIL細胞集団を、一次TIL細胞集団の表面上で不溶化された抗PD-1抗体のFc領域に結合する抗体(「抗Fc抗体」)で染色することにより行われる。いくつかの実施形態では、抗Fc抗体は、ポリクローナル抗体、例えば、マウス抗ヒトFcポリクローナル抗体、ヤギ抗ヒトFcポリクローナル抗体などである。いくつかの実施形態では、抗Fc抗体は、モノクローナル抗体である。患者が以前に抗PD-1ヒトまたはヒト化IgG抗体で治療されているいくつかの実施形態では、一次TIL細胞集団は、抗ヒトIgG抗体で染色される。患者が以前に抗PD-1ヒトまたはヒト化IgG1抗体で治療されているいくつかの実施形態では、一次TIL細胞集団は、抗ヒトIgG1抗体で染色される。患者が以前に抗PD-1ヒトまたはヒト化IgG2抗体で治療されているいくつかの実施形態では、一次TIL細胞集団は、抗ヒトIgG2抗体で染色される。患者が以前に抗PD-1ヒトまたはヒト化IgG3抗体で治療されているいくつかの実施形態では、一次TIL細胞集団は、抗ヒトIgG3抗体で染色される。患者が以前に抗PD-1ヒトまたはヒト化IgG4抗体で治療されているいくつかの実施形態では、一次TIL細胞集団は、抗ヒトIgG4抗体で染色される。
患者が以前に抗PD-1抗体で治療されているいくつかの実施形態では、事前選択は、一次TIL細胞集団を、同じ抗PD-1抗体と接触させることと、次いで、一次TIL細胞集団を、一次TIL細胞集団の表面上で不溶化された抗PD-1抗体のFc領域に結合する抗Fc抗体で染色することとにより行われる。
いくつかの実施形態では、事前選択は、細胞選別法を使用して行われる。いくつかの実施形態では、細胞選別法は、フローサイトメトリー法、例えば、フロー活性化細胞選別法(FACS)である。いくつかの実施形態では、第1の集団及びPBMC集団の両方におけるフルオロフォアの強度を使用して、それぞれPD-1陰性TIL、PD-1中間TIL、及びPD-1陽性TILに対応する低、中、及び高レベルの強度を確立するためのFACSゲートを設定する。いくつかの実施形態では、細胞選別方法は、PBMC、FMO対照、及び試料自体を使用して3つの集団を区別して、ゲートが高、中(中間とも称される)、及び低(陰性とも称される)に設定されるように行われる。いくつかの実施形態では、PBMCは、ゲーティング対照として使用される。いくつかの実施形態では、PD-1高集団は、PBMCにおいて観察されるものを超えるPD-1に対して陽性である細胞集団として定義される。いくつかの実施形態では、TILのPD-1+中間集団は、PBMC中のPD-1+細胞を包含する。いくつかの実施形態では、陰性は、FMOに基づいてゲーティングされる。いくつかの実施形態では、FACSゲートは、対象から取得された腫瘍試料を複数の腫瘍断片に処理することにより、対象から切除された腫瘍から第1のTIL集団を取得及び/または受け入れるステップの後に設定される。いくつかの実施形態では、ゲーティングは、選別ごとに設定される。いくつかの実施形態では、ゲーティングは、PBMCの各試料に対して設定される。いくつかの実施形態では、ゲーティングは、PBMCの各試料に対して設定される。いくつかの実施形態では、ゲーティングテンプレートは、PBMCから10日、20日、30日、40日、50日、または60日毎に設定される。いくつかの実施形態では、ゲーティングテンプレートは、PBMCから60日毎に設定される。いくつかの実施形態では、ゲーティングテンプレートは、10日、20日、30日、40日、50日、または60日毎にPBMCの各試料に対して設定される。いくつかの実施形態では、ゲーティングテンプレートは、60日毎にPBMCの各試料に対して設定される。
いくつかの実施形態では、事前選択は、第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得することに関与し、少なくとも11.27%~74.4%がPD-1陽性TILである第1のTIL集団からTIL集団を選択することを含む。いくつかの実施形態では、第1のTIL集団は、少なくとも20%~80%PD-1陽性TIL、少なくとも20%~80%PD-1陽性TIL、少なくとも30%~80%PD-1陽性TIL、少なくとも40%~80%PD-1陽性TIL、少なくとも50%~80%PD-1陽性TIL、少なくとも10%~70%PD-1陽性TIL、少なくとも20%~70%PD-1陽性TIL、少なくとも30%~70%PD-1陽性TIL、または少なくとも40%~70%PD-1陽性TILである。
いくつかの実施形態では、選択ステップ(例えば、PD-1陽性細胞の事前選択及び/または選択)は、
(i)第1のTIL集団及びPBMC集団を、PD-1のIgVドメインの外側のN末端ループによってPD-1に結合する過剰のモノクローナル抗PD-1 IgG4抗体に曝露するステップと、
(ii)フルオロフォアに複合した過剰の抗IgG4抗体を追加するステップと、
(iii)蛍光活性化細胞選別法(FACS)により行われた場合のPBMC集団の強度と比較した第1のTIL集団中のPD-1陽性TILのフルオロフォアの強度に基づいて、PD-1濃縮TIL集団を取得するステップと、を含む。
いくつかの実施形態では、PD-1陽性TILは、PD-1高TILである。
いくつかの実施形態では、PD-1濃縮TIL集団の少なくとも70%が、PD-1陽性TILである。いくつかの実施形態では、PD-1濃縮TIL集団の少なくとも80%が、PD-1陽性TILである。いくつかの実施形態では、PD-1濃縮TIL集団の少なくとも90%が、PD-1陽性TILである。いくつかの実施形態では、PD-1濃縮TIL集団の少なくとも95%が、PD-1陽性TILである。いくつかの実施形態では、PD-1濃縮TIL集団の少なくとも99%が、PD-1陽性TILである。いくつかの実施形態では、PD-1濃縮TIL集団の100%が、PD-1陽性TILである。
異なる抗PD-1抗体は、PD-1内の異なるエピトープに対して異なる結合特性を示す。いくつかの実施形態では、抗PD-1抗体は、ペンブロリズマブとは異なるエピトープに結合する。いくつかの実施形態では、抗PD1抗体は、PD-1のIgVドメインの外側のN末端ループ内のエピトープに結合する。いくつかの実施形態では、抗PD1抗体は、PD-1のIgVドメインの外側のN末端ループによって結合する。いくつかの実施形態では、抗PD-1抗体は、PD-1に結合する抗PD-1抗体であり、PD-1のIgVドメインの外側のN末端ループによって結合する。いくつかの実施形態では、抗PD-1抗体は、PD-1に結合するモノクローナル抗PD-1抗体であり、PD-1のIgVドメインの外側のN末端ループによって結合する。いくつかの実施形態では、モノクローナル抗PD-1抗体は、PD-1に結合する抗PD-1 IgG4抗体であり、PD-1のIgVドメインの外側のN末端ループによって結合する。例えば、Tan,S.Nature Comm.Vol 8,Argicle 14369:1-10(2017)を参照されたい。
いくつかの実施形態では、図8のステップA2として例示される選択ステップは、(i)第1のTIL集団を、PD-1のIgVドメインの外側のN末端ループによってPD-1に結合する過剰のモノクローナル抗PD-1 IgG4抗体に曝露するステップと、(ii)フルオロフォアに複合した過剰の抗IgG4抗体を追加するステップと、(iii)フルオロフォアに基づいて流動系細胞選別を行って、PD-1濃縮TIL集団を取得するステップと、を含む。いくつかの実施形態では、モノクローナル抗PD-1 IgG4抗体は、ニボルマブ、またはそのバリアント、断片、もしくは複合体である。いくつかの実施形態では、抗IgG4抗体は、クローン抗ヒトIgG4、クローンHP6023である。いくつかの実施形態では、ステップ(b)における選択において使用するための抗PD-1抗体は、EH12.2H7またはニボルマブと同じエピトープに結合する。
いくつかの実施形態では、WO2019156568のPD-1ゲーティング法が用いられる。腫瘍試料に由来するTILがPD-1高であるかどうかを決定するために、当業者は、1人以上の健康なヒト対象からの血液試料から取得された末梢T細胞におけるPD-1の発現レベルに対応する参照値を利用することができる。参照試料中のPD-1陽性細胞は、蛍光から1つ差し引いた対照と、一致するアイソタイプ対照とを使用して定義することができる。いくつかの実施形態では、PD-1の発現レベルは、健康な対象からのCD3+/PD-1+末梢T細胞(例えば、参照細胞)において測定され、腫瘍から取得されたTILにおけるPD-1の免疫染色強度の閾値またはカットオフ値を確立するために使用される。閾値は、PD-1高T細胞のPD-1免疫染色の最小強度として定義することができる。そのため、PD-1発現が閾値と同じかそれを超えるTILは、PD-1高細胞とみなすことができる。いくつかの事例では、PD-1高TILは、全CD3+細胞の最大1%以下に相当するPD-1免疫染色の強度が最も高いものを表す。他の事例では、PD-1高TILは、全CD3+細胞の最大0.75%以下に相当するPD-1免疫染色の強度が最も高いものを表す。いくつかの事例では、PD-1高TILは、全CD3+細胞の最大0.50%以下に相当するPD-1免疫染色の強度が最も高いものを表す。1つの事例では、PD-1高TILは、全CD3+細胞の最大0.25%以下に相当するPD-1免疫染色の強度が最も高いものを表す。
a.フルオロフォア
いくつかの実施形態では、一次TIL細胞集団は、フルオロフォアに連結された抗PD-1抗体及びフルオロフォアに連結された抗CD3抗体を含むカクテルで染色される。いくつかの実施形態では、一次TIL細胞集団は、フルオロフォアに連結された抗PD-1抗体(例えば、PE、live/deadバイオレット)及び抗CD3-FITCを含むカクテルで染色される。いくつかの実施形態では、一次TIL細胞集団は、抗PD-1-PE、抗CD3-FITC、及びlive/dead青色染色(ThermoFisher、MA、カタログ番号L23105)を含むカクテルで染色される。いくつかの実施形態では、抗PD1抗体とのインキュベーション後、PD-1陽性細胞は、本明細書に記載される、例えば、ステップBにおけるプライミングによる第1の拡張による拡張のために選択される。
いくつかの実施形態では、フルオロフォアとしては、PE(フィコエリトリン)、APC(アロフィコシアニン)、PerCP(ペリジニンクロロフィルタンパク質)、DyLight 405、Alexa Fluor 405、Pacific Blue、Alexa Fluor 488、FITC(フルオレセインイソチオシアネート)、DyLight 550、Alexa Fluor 647、DyLight 650、及びAlexa Fluor 700が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、フルオロフォアには、PE-Alexa Fluor(登録商標)647、PE-Cy5、PerCP-Cy5.5、PE-Cy5.5、PE-Alexa Fluor(登録商標)750、PE-Cy7、及びAPC-Cy7が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、フルロフォアには、フルオレセイン色素が含まれるが、これに限定されない。フルオレセイン色素の例には、5-カルボキシフルオレセイン、フルオレセイン-5-イソチオシアネート及び6-カルボキシフルオレセイン、5,6-ジカルボキシフルオレセイン、5-(及び6)-スルホフルオレセイン、スルホンフルオレセイン、スクシニルフルオレセイン、5-(及び6)-カルボキシSNARF-1、カルボキシフルオレセインスルホネート、カルボキシフルオレセイン双性イオン、カルボキシフルオレセイン四級アンモニウム、カルボキシフルオレセインホスホネート、カルボキシフルオレセインGABA、5’(6’)-カルボキシフルオレセイン、カルボキシフルオレセイン-cys-Cy5、ならびにフルオレセイングルタチオンが含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、蛍光部分は、ローダミン色素である。ローダミン色素の例には、テトラメチルローダミン-6-イソチオシアネート、5-カルボキシテトラメチルローダミン、5-カルボキシロードール誘導体、カルボキシローダミン110、テトラメチル及びテトラエチルローダミン、ジフェニルジメチル及びジフェニルジエチルローダミン、ジナフチルローダミン、ローダミン101スルホニルクロリド(TEXAS RED(登録商標)の商品名で販売される)が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、蛍光部分は、シアニン色素である。シアニン色素の例には、Cy3、Cy3B、Cy3.5、Cy5、Cy5.5、及びCy7が含まれるが、これらに限定されない。
B.ステップB:第1の拡張
いくつかの実施形態では、本方法は、対象/患者への投与時に複製サイクルを増加させることができ、したがって、より古いTIL(すなわち、対象/患者への投与前により多くの複製ラウンドをさらに受けたTIL)よりも追加の治療的利益を提供し得る、若いTILを得ることを提供する。若いTILの特徴は、文献、例えば、Donia,et al.,Scand.J.Immunol.2012,75,157-167、Dudley,et al.,Clin.Cancer Res.2010,16,6122-6131、Huang,et al.,J.Immunother.2005,28,258-267、Besser,et al.,Clin.Cancer Res.2013,19,OF1-OF9、Besser,et al.,J.Immunother.2009,32,415-423、Robbins,et al.,J.Immunol.2004,173,7125-7130、Shen,et al.,J.Immunother.,2007,30,123-129、Zhou,et al.,J.Immunother.2005,28,53-62、及びTran,et al.,J.Immunother.,2008,31,742-751に記載されており、それらの各々の開示は参照により本明細書に組み込まれる。
Tリンパ球及びBリンパ球の多様な抗原受容体は、限られた数であるが、多数の遺伝子セグメントの体細胞組換えによって産生される。これらの遺伝子セグメント:V(可変)、D(多様性)、J(接合)、及びC(一定)は、免疫グロブリン及びT細胞受容体(TCR)の結合特異性及び下流での適用を決定する。本発明は、T細胞レパートリー多様性を示し、かつ増加させるTILを生成するための方法を提供する。いくつかの実施形態では、本方法によって取得されたTILは、T細胞レパートリー多様性の増加を示す。いくつかの実施形態では、本方法によって取得されたTILは、新たに採取されたTIL及び/または例えば、図1に具体化されるもの以外の方法を含む、本明細書で提供されるもの以外の方法を使用して調製されたTILと比較して、T細胞レパートリー多様性の増加を示す。いくつかの実施形態では、本方法によって取得されたTILは、新たに採取されたTIL及び/または図5及び/または図6に例示されるようにプロセス1Cと称される方法を使用して調製されたTILと比較して、T細胞レパートリー多様性の増加を示す。いくつかの実施形態では、第1の拡張で取得されたTILは、T細胞レパートリー多様性の増加を示す。いくつかの実施形態では、多様性の増加は、免疫グロブリン多様性及び/またはT細胞受容体多様性の増加である。いくつかの実施形態では、多様性は、免疫グロブリンにあり、免疫グロブリン重鎖にある。いくつかの実施形態では、多様性は、免疫グロブリンにあり、免疫グロブリン軽鎖にある。いくつかの実施形態では、多様性は、T細胞受容体にある。いくつかの実施形態では、多様性は、アルファ、ベータ、ガンマ、及びデルタ受容体からなる群から選択されるT細胞受容体のうちの1つにある。いくつかの実施形態では、T細胞受容体(TCR)アルファ及び/またはベータの発現が増加する。いくつかの実施形態では、T細胞受容体(TCR)アルファの発現が増加する。いくつかの実施形態では、T細胞受容体(TCR)ベータの発現が増加する。いくつかの実施形態では、TCRab(すなわち、TCRα/β)の発現が増加する。
例えば、図34のステップAに記載されるものなどの腫瘍断片の解剖、断片化及び/または消化、ならびにPD-1陽性細胞の事前選択後に、結果として得られた細胞は、腫瘍及び他の細胞よりもTILの成長を好む条件下で、IL-2を含む血清中で培養される。いくつかの実施形態では、腫瘍消化物は、6000IU/mLのIL-2を有する不活性化ヒトAB血清を含む培地中2mLのウェル中でインキュベートされる。この一次細胞集団は、数日間、一般に3~14日間培養され、その結果、バルクTIL集団、一般に約1×10バルクTIL細胞を生じる。いくつかの実施形態では、この一次細胞集団は、7~14日間培養され、その結果、バルクTIL集団、一般に約1×10バルクTIL細胞を生じる。いくつかの実施形態では、この一次細胞集団は、10~14日間培養され、その結果、バルクTIL集団、一般に約1×10バルクTIL細胞を生じる。いくつかの実施形態では、この一次細胞集団は、約11日間培養され、その結果、バルクTIL集団、一般に約1×10バルクTIL細胞を生じる。
好ましい実施形態では、TILの拡張は、以下及び本明細書に記載の初期バルクTIL拡張ステップ(例えば、REP前と称されるプロセスを含み得る、図1のステップBに記載のものなど)、続いて以下のステップD及び本明細書に記載の第2の拡張(ステップD、急速拡張プロトコル(REP)ステップと称されるプロセスを含む)、続いて任意の凍結保存、続いて以下及び本明細書に記載の第2のステップD(再刺激REPステップと称されるプロセスを含む)を使用して行われ得る。このプロセスから取得されたTILは、本明細書に記載の表現型特徴及び代謝パラメータについて任意で特徴付けられ得る。
TIL培養物が24ウェルプレートで開始される実施形態では、例えば、Costar 24ウェル細胞培養クラスター、平底(Corning Incorporated,Corning,NY)を使用して、IL-2(6000IU/mL、Chiron Corp.,Emeryville,CA)を含む2mLの完全培地(CM)中の1×106個の腫瘍消化細胞または1つの腫瘍断片を、各ウェルに播種することができる。いくつかの実施形態では、腫瘍断片は、約1mm3~10mm3である。
いくつかの実施形態では、第1の拡張培養培地は、培養培地の略語である「CM」と称される。いくつかの実施形態では、ステップBのCMは、10%ヒトAB血清、25mM Hepes、及び10mg/mLゲンタマイシンを補充した、GlutaMAXを含むRPMI 1640からなる。培養物が40mL容量及び10cm2ガス透過性シリコン底部(例えば、G-Rex10、Wilson Wolf Manufacturing,New Brighton,MN)を有するガス透過性フラスコ内で開始される実施形態(図1)では、IL-2を含む10~40mLのCM中の10~40×106個の生きた腫瘍消化細胞または5~30個の腫瘍断片を、各フラスコに入れた。G-Rex10及び24ウェルプレートの両方を、5%CO中37℃の加湿インキュベーター内でインキュベートし、培養開始から5日後、培地の半分を取り除き、新たなCM及びIL-2と交換し、5日後、培地の半分を2~3日毎に交換した。
腫瘍断片の調製、腫瘍断片の断片化及び/または消化、ならびにPD-1陽性細胞の事前選択後に、結果として得られた細胞は、腫瘍及び他の細胞よりもTILの成長を好む条件下で、IL-2を含む血清中で培養される。いくつかの実施形態では、結果として得られた細胞は、6000IU/mLのIL-2を有する不活性化ヒトAB血清を含む培地中2mLのウェル中(または、いくつかの事例では、本明細書で概説されるように、aAPC細胞集団の存在下)でインキュベートされる。この一次細胞集団は、数日間、一般に10~14日間培養され、その結果、バルクTIL集団、一般に約1×10個のバルクTIL細胞を生じる。いくつかの実施形態では、第1の拡張中の成長培地は、IL-2またはそのバリアントを含む。いくつかの実施形態では、ILは、組換えヒトIL-2(rhIL-2)である。いくつかの実施形態では、IL-2ストック溶液は、1mgバイアルにつき20~30×10IU/mgの比活性を有する。いくつかの実施形態では、IL-2ストック溶液は、1mgバイアルにつき20×10IU/mgの比活性を有する。いくつかの実施形態では、IL-2ストック溶液は、1mgバイアルにつき25×10IU/mgの比活性を有する。いくつかの実施形態では、IL-2ストック溶液は、1mgバイアルにつき30×10IU/mgの比活性を有する。いくつかの実施形態では、IL-2ストック溶液は、4~8×10IU/mgのIL-2の最終濃度を有する。いくつかの実施形態では、IL-2ストック溶液は、5~7×10IU/mgのIL-2の最終濃度を有する。いくつかの実施形態では、IL-2ストック溶液は、6×10IU/mgのIL-2の最終濃度を有する。いくつかの実施形態では、IL-2ストック溶液は、実施例5に記載されるように調製される。いくつかの実施形態では、第1の拡張培養培地は、約10,000IU/mLのIL-2、約9,000IU/mLのIL-2、約8,000IU/mLのIL-2、約7,000IU/mLのIL-2、約6000IU/mLのIL-2、または約5,000IU/mLのIL-2を含む。いくつかの実施形態では、第1の拡張培養培地は、約9,000IU/mLのIL-2~約5,000IU/mLのIL-2を含む。いくつかの実施形態では、第1の拡張培養培地は、約8,000IU/mLのIL-2~約6,000IU/mLのIL-2を含む。いくつかの実施形態では、第1の拡張培養培地は、約7,000IU/mLのIL-2~約6,000IU/mLのIL-2を含む。いくつかの実施形態では、第1の拡張培養培地は、約6,000IU/mLのIL-2を含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、IL-2をさらに含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、約3000IU/mLのIL-2を含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、IL-2をさらに含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、約3000IU/mLのIL-2を含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、約1000IU/mL、約1500IU/mL、約2000IU/mL、約2500IU/mL、約3000IU/mL、約3500IU/mL、約4000IU/mL、約4500IU/mL、約5000IU/mL、約5500IU/mL、約6000IU/mL、約6500IU/mL、約7000IU/mL、約7500IU/mL、または約8000IU/mLのIL-2を含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、1000~2000IU/mL、2000~3000IU/mL、3000~4000IU/mL、4000~5000IU/mL、5000~6000IU/mL、6000~7000IU/mL、7000~8000IU/mL、または約8000IU/mLのIL-2を含む。
いくつかの実施形態では、第1の拡張培養培地は、約500IU/mLのIL-15、約400IU/mLのIL-15、約300IU/mLのIL-15、約200IU/mLのIL-15、約180IU/mLのIL-15、約160IU/mLのIL-15、約140IU/mLのIL-15、約120IU/mLのIL-15、または約100IU/mLのIL-15を含む。いくつかの実施形態では、第1の拡張培養培地は、約500IU/mLのIL-15~約100IU/mLのIL-15を含む。いくつかの実施形態では、第1の拡張培養培地は、約400IU/mLのIL-15~約100IU/mLのIL-15を含む。いくつかの実施形態では、第1の拡張培養培地は、約300IU/mLのIL-15~約100IU/mLのIL-15を含む。いくつかの実施形態では、第1の拡張培養培地は、約200IU/mLのIL-15を含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、約180IU/mLのIL-15を含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、IL-15をさらに含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、約180IU/mLのIL-15を含む。
いくつかの実施形態では、第1の拡張培養培地は、約20IU/mLのIL-21、約15IU/mLのIL-21、約12IU/mLのIL-21、約10IU/mLのIL-21、約5IU/mLのIL-21、約4IU/mLのIL-21、約3IU/mLのIL-21、約2IU/mLのIL-21、約1IU/mLのIL-21、または約0.5IU/mLのIL-21を含む。いくつかの実施形態では、第1の拡張培養培地は、約20IU/mLのIL-21~約0.5IU/mLのIL-21を含む。いくつかの実施形態では、第1の拡張培養培地は、約15IU/mLのIL-21~約0.5IU/mLのIL-21を含む。いくつかの実施形態では、第1の拡張培養培地は、約12IU/mLのIL-21~約0.5IU/mLのIL-21を含む。いくつかの実施形態では、第1の拡張培養培地は、約10IU/mLのIL-21~約0.5IU/mLのIL-21を含む。いくつかの実施形態では、第1の拡張培養培地は、約5IU/mLのIL-21~約1IU/mLのIL-21を含む。いくつかの実施形態では、第1の拡張培養培地は、約2IU/mLのIL-21を含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、約1IU/mLのIL-21を含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、約0.5IU/mLのIL-21を含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、IL-21をさらに含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、約1IU/mLのIL-21を含む。
いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、OKT-3抗体を含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、約30ng/mLのOKT-3抗体を含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、約0.1ng/mL、約0.5ng/mL、約1ng/mL、約2.5ng/mL、約5ng/mL、約7.5ng/mL、約10ng/mL、約15ng/mL、約20ng/mL、約25ng/mL、約30ng/mL、約35ng/mL、約40ng/mL、約50ng/mL、約60ng/mL、約70ng/mL、約80ng/mL、約90ng/mL、約100ng/mL、約200ng/mL、約500ng/mL、及び約1μg/mLのOKT-3抗体を含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、0.1ng/mL~1ng/mL、1ng/mL~5ng/mL、5ng/mL~10ng/mL、10ng/mL~20ngの間、20ng/mL~30ng/mL、30ng/mL~40ng/mL、40ng/mL~50ng/mL、及び50ng/mL~100ng/mLのOKT-3抗体を含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、OKT-3抗体を含まない。いくつかの実施形態では、OKT-3抗体は、ムロモナブである。
いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、細胞培養培地中に1つ以上のTNFRSFアゴニストを含む。いくつかの実施形態では、TNFRSFアゴニストは、4-1BBアゴニストを含む。いくつかの実施形態では、TNFRSFアゴニストは4-1BBアゴニストであり、4-1BBアゴニストは、ウレルマブ、ウトミルマブ、EU-101、融合タンパク質、ならびにそれらの断片、誘導体、バリアント、バイオシミラー、及び組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、TNFRSFアゴニストは、0.1μg/mL~100μg/mLの細胞培養培地中濃度を達成するのに十分な濃度で追加される。いくつかの実施形態では、TNFRSFアゴニストは、20μg/mL~40μg/mLの細胞培養培地中濃度を達成するのに十分な濃度で追加される。
いくつかの実施形態では、1つ以上のTNFRSFアゴニストに加えて、細胞培養培地は、IL-2を約3000IU/mLの初期濃度で、及びOKT-3を約30ng/mLの初期濃度でさらに含み、1つ以上のTNFRSFアゴニストが、4-1BBアゴニストを含む。
いくつかの実施形態では、第1の拡張培養培地は、培養培地の略語である「CM」と称される。いくつかの実施形態では、それは、CM1(培養培地1)と称される。いくつかの実施形態では、CMは、10%ヒトAB血清、25mM Hepes、及び10mg/mLゲンタマイシンを補充した、GlutaMAXを含むRPMI1640からなる。培養物が40mL容量及び10cm2ガス透過性シリコン底部(例えば、G-Rex10、Wilson Wolf Manufacturing,New Brighton,MN)を有するガス透過性フラスコ内で開始される実施形態(図1)では、IL-2を含む10~40mLのCM中の10~40×10個の生きた腫瘍消化細胞または5~30個の腫瘍断片を、各フラスコに入れた。G-Rex10及び24ウェルプレートの両方を、5%CO中37℃の加湿インキュベーター内でインキュベートし、培養開始から5日後、培地の半分を取り除き、新たなCM及びIL-2と交換し、5日後、培地の半分を2~3日毎に交換した。いくつかの実施形態では、CMは、実施例に記載されるCM1であり、実施例1を参照されたい。いくつかの実施形態では、第1の拡張は、初期細胞培養培地または第1の細胞培養培地中で起こる。いくつかの実施形態では、初期細胞培養培地または第1の細胞培養培地は、IL-2を含む。
いくつかの実施形態では、実施例及び図で考察されるように、第1の拡張(例えば、REP前と称されることもあるものを含み得る、図1のステップBに記載されるものなどのプロセスを含む)プロセスは、3~14日に短縮される。いくつかの実施形態では、実施例で考察され、かつ図4及び図5に示されるように、例えば、図1のステップBに記載される拡張も含む、第1の拡張(例えば、REP前と称されることもあるものを含み得る、図1のステップBに記載されるものなどのプロセスを含む)は、7~14日に短縮される。いくつかの実施形態では、ステップBの第1の拡張は、10~14日に短縮される。いくつかの実施形態では、第1の拡張は、例えば、図1のステップBに記載される拡張において考察されるように、11日に短縮される。
いくつかの実施形態では、第1のTIL拡張は、1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日、11日、12日、13日、または14日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第1のTIL拡張は、1日~14日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第1のTIL拡張は、2日~14日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第1のTIL拡張は、3日~14日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第1のTIL拡張は、4日~14日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第1のTIL拡張は、5日~14日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第1のTIL拡張は、6日~14日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第1のTIL拡張は、7日~14日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第1のTIL拡張は、8日~14日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第1のTIL拡張は、9日~14日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第1のTIL拡張は、10日~14日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第1のTIL拡張は、11日~14日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第1のTIL拡張は、12日~14日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第1のTIL拡張は、13日~14日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第1のTIL拡張は、14日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第1のTIL拡張は、1日~11日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第1のTIL拡張は、2日~11日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第1のTIL拡張は、3日~11日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第1のTIL拡張は、4日~11日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第1のTIL拡張は、5日~11日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第1のTIL拡張は、6日~11日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第1のTIL拡張は、7日~11日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第1のTIL拡張は、8日~11日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第1のTIL拡張は、9日~11日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第1のTIL拡張は、10日~11日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第1のTIL拡張は、11日間続行することができる。
いくつかの実施形態では、IL-2、IL-7、IL-15、及び/またはIL-21の組み合わせは、第1の拡張中に組み合わせとして用いられる。いくつかの実施形態では、IL-2、IL-7、IL-15、及び/またはIL-21、ならびにそれらの任意の組み合わせは、例えば、図1よる、かつ本明細書に記載されるステップBのプロセス中を含む、第1の拡張中に含まれ得る。いくつかの実施形態では、IL-2、IL-15、及びIL-21の組み合わせは、第1の拡張中に組み合わせとして用いられる。いくつかの実施形態では、IL-2、IL-15、及びIL-21、ならびにそれらの任意の組み合わせは、図1による、かつ本明細書に記載されるステップBのプロセス中に含まれ得る。
いくつかの実施形態では、実施例及び図で考察されるように、第1の拡張(REP前と称されるプロセスを含む、例えば、図1によるステップB)プロセスは、3~14日に短縮される。いくつかの実施形態では、ステップBの第1の拡張は、7~14日に短縮される。いくつかの実施形態では、ステップBの第1の拡張は、10~14日に短縮される。いくつかの実施形態では、第1の拡張は、11日に短縮される。
いくつかの実施形態では、第1の拡張、例えば、図1によるステップBは、閉鎖系バイオリアクター内で行われる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるように、閉鎖系がTIL拡張のために用いられる。いくつかの実施形態では、単一のバイオリアクターが用いられる。いくつかの実施形態では、用いられる単一のバイオリアクターは、例えば、G-Rex 10またはG-Rex 100である。いくつかの実施形態では、閉鎖系バイオリアクターは、単一のバイオリアクターである。
1.サイトカイン及び他の添加物
本明細書に記載の拡張方法は、一般に、当該技術分野で知られているように、高用量のサイトカイン、特にIL-2を含む培養培地を使用する。
あるいは、TILの急速拡張及び/または第2の拡張のためにサイトカインの組み合わせを使用することは、米国特許出願公開第US2017/0107490 A1号(その開示は参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているように、IL-2、IL-15及びIL-21のうちの2つ以上の組み合わせを用いて追加として可能である。したがって、可能な組み合わせには、IL-2及びIL-15、IL-2及びIL-21、IL-15及びIL-21、ならびにIL-2またはIL-15及びIL-21が含まれ、後者は、多くの実施形態において特定の用途を見出す。サイトカインの組み合わせの使用は、リンパ球、特にそこに記載されているようにT細胞の生成に特に有利に働く。
いくつかの実施形態では、ステップBはまた、本明細書の他の箇所に記載されるように、OKT-3抗体またはムロモナブの、培養培地への添加を含み得る。いくつかの実施形態では、ステップBはまた、本明細書の他の箇所に記載されるように、4-1BBアゴニストの、培養培地への添加を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ステップBはまた、本明細書の他の箇所に記載されるように、OX-40アゴニストの、培養培地への添加を含み得る。他の実施形態では、チアゾリジンジオン化合物などの増殖因子活性化受容体(PPAR)-ガンマアゴニストを含む、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体ガンマコアクチベーターI-アルファアゴニストなどの添加剤は、米国特許出願公開第US2019/0307796 A1号(この開示は参照により本明細書に組み込まれる)に記載されるように、ステップB中の培養培地で使用されてもよい。
C.ステップC:第1の拡張から第2の拡張へと移行
いくつかの事例では、例えば、図1に示されるステップBから取得されたTIL集団を含む、第1の拡張から取得されたバルクTIL集団は、以下で考察されるプロトコルを使用して、直ちに凍結保存され得る。あるいは、第2のTIL集団と称される第1の拡張から取得されたTIL集団は、以下で考察されるように、第2の拡張(REPと称されることもある拡張を含み得る)に供され、その後、凍結保存され得る。同様に、遺伝子修飾TILが治療に使用される場合、第1のTIL集団(バルクTIL集団と称されることもある)または第2のTIL集団(いくつかの実施形態では、REP TIL集団と称される集団を含み得る)は、拡張前または第1の拡張後及び第2の拡張前に、好適な治療のために遺伝子修飾に供され得る。
いくつかの実施形態では、第1の拡張から(例えば、図1に示されるステップBから)取得されたTILは、選択のために表現型決定されるまで保管される。いくつかの実施形態では、第1の拡張から(例えば、図1に示されるステップBから)取得されたTILは保管されず、第2の拡張に直接進む。いくつかの実施形態では、第1の拡張から取得されたTILは、第1の拡張後及び第2の拡張前に凍結保存されない。いくつかの実施形態では、第1の拡張から第2の拡張への移行は、断片化が起こってから約3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日、11日、12日、13日、または14日で起こる。いくつかの実施形態では、第1の拡張から第2の拡張への移行は、断片化が起こってから約3日~14日で起こる。いくつかの実施形態では、第1の拡張から第2の拡張への移行は、断片化が起こってから約4日~14日で起こる。いくつかの実施形態では、第1の拡張から第2の拡張への移行は、断片化が起こってから約4日~10日で起こる。いくつかの実施形態では、第1の拡張から第2の拡張への移行は、断片化が起こってから約7日~14日で起こる。いくつかの実施形態では、第1の拡張から第2の拡張への移行は、断片化が起こってから約14日で起こる。
いくつかの実施形態では、第1の拡張から第2の拡張への移行は、断片化が起こってから1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日、11日、12日、13日、または14日で起こる。いくつかの実施形態では、第1の拡張から第2の拡張への移行は、断片化が起こってから1日~14日で起こる。いくつかの実施形態では、第1のTIL拡張は、2日~14日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第1の拡張から第3の拡張への移行は、断片化が起こってから2日~14日で起こる。いくつかの実施形態では、第1の拡張から第4の拡張への移行は、断片化が起こってから2日~14日で起こる。いくつかの実施形態では、第1の拡張から第5の拡張への移行は、断片化が起こってから2日~14日で起こる。いくつかの実施形態では、第1の拡張から第6の拡張への移行は、断片化が起こってから2日~14日で起こる。いくつかの実施形態では、第1の拡張から第7の拡張への移行は、断片化が起こってから2日~14日で起こる。いくつかの実施形態では、第1の拡張から第8の拡張への移行は、断片化が起こってから2日~14日で起こる。いくつかの実施形態では、第1の拡張から第9の拡張への移行は、断片化が起こってから2日~14日で起こる。いくつかの実施形態では、第1の拡張から第10の拡張への移行は、断片化が起こってから2日~14日で起こる。いくつかの実施形態では、第1の拡張から第11の拡張への移行は、断片化が起こってから2日~14日で起こる。いくつかの実施形態では、第1の拡張から第12の拡張への移行は、断片化が起こってから2日~14日で起こる。いくつかの実施形態では、第1の拡張から第13の拡張への移行は、断片化が起こってから2日~14日で起こる。いくつかの実施形態では、第1の拡張から第2の拡張への移行は、断片化が起こってから14日で起こる。いくつかの実施形態では、第1の拡張から第2の拡張への移行は、断片化が起こってから1日~11日で起こる。いくつかの実施形態では、第1の拡張から第2の拡張への移行は、断片化が起こってから2日~11日で起こる。いくつかの実施形態では、第1の拡張から第3の拡張への移行は、断片化が起こってから2日~11日で起こる。いくつかの実施形態では、第1の拡張から第4の拡張への移行は、断片化が起こってから2日~11日で起こる。いくつかの実施形態では、第1の拡張から第5の拡張への移行は、断片化が起こってから2日~11日で起こる。いくつかの実施形態では、第1の拡張から第6の拡張への移行は、断片化が起こってから2日~11日で起こる。いくつかの実施形態では、第1の拡張から第7の拡張への移行は、断片化が起こってから2日~11日で起こる。いくつかの実施形態では、第1の拡張から第8の拡張への移行は、断片化が起こってから2日~11日で起こる。いくつかの実施形態では、第1の拡張から第9の拡張への移行は、断片化が起こってから2日~11日で起こる。いくつかの実施形態では、第1の拡張から第10の拡張への移行は、断片化が起こってから2日~11日で起こる。いくつかの実施形態では、第1の拡張から第2の拡張への移行は、断片化が起こってから11日で起こる。
いくつかの実施形態では、TILは、第1の拡張後及び第2の拡張前に保管されず、TILは、第2の拡張に直接進む(例えば、いくつかの実施形態では、図1に示されるステップBからステップDへの移行中に保管されない)。いくつかの実施形態では、移行は、本明細書に記載されるように、閉鎖系内で起こる。いくつかの実施形態では、第1の拡張由来のTILである第2のTIL集団は、移行期間なしで第2の拡張に直接進む。
いくつかの実施形態では、第1の拡張から第2の拡張への移行、例えば、図1によるステップCは、閉鎖系バイオリアクター内で行われる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるように、閉鎖系がTIL拡張のために用いられる。いくつかの実施形態では、単一のバイオリアクターが用いられる。いくつかの実施形態では、用いられる単一のバイオリアクターは、例えば、G-Rex 10またはG-Rex 100バイオリアクターである。いくつかの実施形態では、閉鎖系バイオリアクターは、単一のバイオリアクターである。
D.ステップD:第2の拡張
いくつかの実施形態では、TIL細胞集団は、採取及び初期バルク処理後、例えば、図1に示される、ステップA及びステップB、ならびにステップCと称される移行後に数が拡張される)。このさらなる拡張は、本明細書では第2の拡張と称され、これは、当該技術分野で一般に急速拡張プロセス(REP)と称される拡張プロセス、ならびに図1のステップDに示されるプロセスを含み得る。第2の拡張は、一般に、フィーダー細胞、サイトカイン源、及び抗CD3抗体を含むいくつかの成分を含む培養培地を使用して、ガス透過性容器内で達成される。
いくつかの実施形態では、第2の拡張または第2のTIL拡張(REPと称されることもある拡張、ならびに図1のステップDに示されるプロセスを含み得る)は、当業者に知られている任意のTILフラスコまたは容器を使用して行われ得る。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、7日、8日、9日、10日、11日、12日、13日、または14日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、約7日~約14日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、約8日~約14日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、約9日~約14日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、約10日~約14日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、約11日~約14日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、約12日~約14日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、約13日~約14日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、約14日間続行することができる。
いくつかの実施形態では、第2の拡張は、本開示の方法(例えば、REPと称される拡張、ならびに図1のステップDに示されるプロセスを含む)を使用して、ガス透過性容器内で行われ得る。例えば、TILは、インターロイキン-2(IL-2)またはインターロイキン-15(IL-15)の存在下で非特異的T細胞受容体刺激を使用して、急速に拡張され得る。非特異的T細胞受容体刺激は、例えば、抗CD3抗体、例えば約30ng/mLのOKT3、マウスモノクローナル抗CD3抗体(Ortho-McNeil,Raritan,NJもしくはMiltenyi Biotech,Auburn,CAから市販)またはUHCT-1(BioLegend,San Diego,CA,USAから市販)を含み得る。TILは、がんのエピトープ(複数可)などの抗原性部分を含む、第2の拡張中に1つ以上の抗原を含むことによって、インビトロでTILのさらなる刺激を誘導するように拡張することができ、これは、ベクター、例えば、ヒト白血球抗原A2(HLA-A2)結合ペプチド、例えば、0.3μM MART-1:26-35(27L)またはgpl00:209-217(210M)から、任意選択で300IU/mLのIL-2またはIL-15などのT細胞成長因子の存在下で任意で発現され得る。他の好適な抗原には、例えば、NY-ESO-1、TRP-1、TRP-2、チロシナーゼがん抗原、MAGE-A3、SSX-2、及びVEGFR2、またはそれらの抗原性部分が含まれ得る。TILは、HLA-A2を発現する抗原提示細胞にパルスされたがんの同じ抗原(複数可)で再刺激することによっても急速に拡張され得る。あるいは、TILは、例えば、例として照射された自己リンパ球または照射されたHLA-A2+同種異系リンパ球及びIL-2でさらに再刺激され得る。いくつかの実施形態では、再刺激は、第2の拡張の一部として起こる。いくつかの実施形態では、第2の拡張は、照射された自己リンパ球の存在下で、または照射されたHLA-A2+同種異系リンパ球及びIL-2を用いて起こる。
いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、IL-2をさらに含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、約3000IU/mLのIL-2を含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、約1000IU/mL、約1500IU/mL、約2000IU/mL、約2500IU/mL、約3000IU/mL、約3500IU/mL、約4000IU/mL、約4500IU/mL、約5000IU/mL、約5500IU/mL、約6000IU/mL、約6500IU/mL、約7000IU/mL、約7500IU/mL、または約8000IU/mLのIL-2を含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、1000~2000IU/mL、2000~3000IU/mL、3000~4000IU/mL、4000~5000IU/mL、5000~6000IU/mL、6000~7000IU/mL、7000~8000IU/mL、または8000IU/mLのIL-2を含む。
いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、OKT-3抗体を含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、約30ng/mLのOKT-3抗体を含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、約0.1ng/mL、約0.5ng/mL、約1ng/mL、約2.5ng/mL、約5ng/mL、約7.5ng/mL、約10ng/mL、約15ng/mL、約20ng/mL、約25ng/mL、約30ng/mL、約35ng/mL、約40ng/mL、約50ng/mL、約60ng/mL、約70ng/mL、約80ng/mL、約90ng/mL、約100ng/mL、約200ng/mL、約500ng/mL、及び約1μg/mLのOKT-3抗体を含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、0.1ng/mL~1ng/mL、1ng/mL~5ng/mL、5ng/mL~10ng/mL、10ng/mL~20ngの間、20ng/mL~30ng/mL、30ng/mL~40ng/mL、40ng/mL~50ng/mL、及び50ng/mL~100ng/mLのOKT-3抗体を含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、OKT-3抗体を含まない。いくつかの実施形態では、OKT-3抗体は、ムロモナブである。
いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、細胞培養培地中に1つ以上のTNFRSFアゴニストを含む。いくつかの実施形態では、TNFRSFアゴニストは、4-1BBアゴニストを含む。いくつかの実施形態では、TNFRSFアゴニストは4-1BBアゴニストであり、4-1BBアゴニストは、ウレルマブ、ウトミルマブ、EU-101、融合タンパク質、ならびにそれらの断片、誘導体、バリアント、バイオシミラー、及び組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、TNFRSFアゴニストは、0.1μg/mL~100μg/mLの細胞培養培地中濃度を達成するのに十分な濃度で追加される。いくつかの実施形態では、TNFRSFアゴニストは、20μg/mL~40μg/mLの細胞培養培地中濃度を達成するのに十分な濃度で追加される。
いくつかの実施形態では、1つ以上のTNFRSFアゴニストに加えて、細胞培養培地は、IL-2を約3000IU/mLの初期濃度で、及びOKT-3を約30ng/mLの初期濃度でさらに含み、1つ以上のTNFRSFアゴニストが、4-1BBアゴニストを含む。
いくつかの実施形態では、IL-2、IL-7、IL-15、及び/またはIL-21の組み合わせは、第2の拡張中に組み合わせとして用いられる。いくつかの実施形態では、IL-2、IL-7、IL-15、及び/またはIL-21、ならびにそれらの任意の組み合わせは、例えば、図1による、かつ本明細書に記載されるステップDのプロセス中を含む、第2の拡張中に含まれ得る。いくつかの実施形態では、IL-2、IL-15、及びIL-21の組み合わせは、第2の拡張中に組み合わせとして用いられる。いくつかの実施形態では、IL-2、IL-15、及びIL-21、ならびにそれらの任意の組み合わせは、図1による、かつ本明細書に記載されるステップDのプロセス中に含まれ得る。
いくつかの実施形態では、第2の拡張は、IL-2、OKT-3、抗原提示フィーダー細胞、及び任意でTNFRSFアゴニストを含む補充された細胞培養培地において実施され得る。いくつかの実施形態では、第2の拡張は、補充された細胞培養培地中で起こる。いくつかの実施形態では、補充された細胞培養培地は、IL-2、OKT-3、及び抗原提示フィーダー細胞を含む。いくつかの実施形態では、第2の細胞培養培地は、IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC、抗原提示フィーダー細胞とも称される)を含む。いくつかの実施形態では、第2の拡張は、IL-2、OKT-3、及び抗原提示フィーダー細胞(すなわち、抗原提示細胞)を含む細胞培養培地中で起こる。
いくつかの実施形態では、第2の拡張培養培地は、約500IU/mLのIL-15、約400IU/mLのIL-15、約300IU/mLのIL-15、約200IU/mLのIL-15、約180IU/mLのIL-15、約160IU/mLのIL-15、約140IU/mLのIL-15、約120IU/mLのIL-15、または約100IU/mLのIL-15を含む。いくつかの実施形態では、第2の拡張培養培地は、約500IU/mLのIL-15~約100IU/mLのIL-15を含む。いくつかの実施形態では、第2の拡張培養培地は、約400IU/mLのIL-15~約100IU/mLのIL-15を含む。いくつかの実施形態では、第2の拡張培養培地は、約300IU/mLのIL-15~約100IU/mLのIL-15を含む。いくつかの実施形態では、第2の拡張培養培地は、約200IU/mLのIL-15を含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、約180IU/mLのIL-15を含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、IL-15をさらに含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、約180IU/mLのIL-15を含む。
いくつかの実施形態では、第2の拡張培養培地は、約20IU/mLのIL-21、約15IU/mLのIL-21、約12IU/mLのIL-21、約10IU/mLのIL-21、約5IU/mLのIL-21、約4IU/mLのIL-21、約3IU/mLのIL-21、約2IU/mLのIL-21、約1IU/mLのIL-21、または約0.5IU/mLのIL-21を含む。いくつかの実施形態では、第2の拡張培養培地は、約20IU/mLのIL-21~約0.5IU/mLのIL-21を含む。いくつかの実施形態では、第2の拡張培養培地は、約15IU/mLのIL-21~約0.5IU/mLのIL-21を含む。いくつかの実施形態では、第2の拡張培養培地は、約12IU/mLのIL-21~約0.5IU/mLのIL-21を含む。いくつかの実施形態では、第2の拡張培養培地は、約10IU/mLのIL-21~約0.5IU/mLのIL-21を含む。いくつかの実施形態では、第2の拡張培養培地は、約5IU/mLのIL-21~約1IU/mLのIL-21を含む。いくつかの実施形態では、第2の拡張培養培地は、約2IU/mLのIL-21を含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、約1IU/mLのIL-21を含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、約0.5IU/mLのIL-21を含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、IL-21をさらに含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、約1IU/mLのIL-21を含む。
いくつかの実施形態では、抗原提示フィーダー細胞(APC)は、PBMCである。いくつかの実施形態では、急速拡張及び/または第2の拡張におけるTILのPBMC及び/または抗原提示細胞に対する比は、約1:25、約1:50、約1:100、約1:125、約1:150、約1:175、約1:200、約1:225、約1:250、約1:275、約1:300、約1:325、約1:350、約1:375、約1:400、または約1:500である。いくつかの実施形態では、急速拡張及び/または第2の拡張におけるTILのPBMCに対する比は、1:50~1:300である。いくつかの実施形態では、急速拡張及び/または第2の拡張におけるTILのPBMCに対する比は、1:100~1:200である。
いくつかの実施形態では、REP及び/または第2の拡張は、バルクTILが150mLの培地中の100倍または200倍過剰の不活性化フィーダー細胞、30mg/mLのOKT3抗CD3抗体、及び3000IU/mLのIL-2と混合されているフラスコ内で行われる。細胞が代替の成長チャンバーに移されるまで、培地交換が行われる(一般に、新鮮な培地との呼吸による3分の2の培地交換)。代替の成長チャンバーには、以下でより完全に考察されるように、G-Rexフラスコ及びガス透過性容器が含まれる。
いくつかの実施形態では、実施例及び図で考察されるように、第2の拡張(REPプロセスと称されるプロセスを含み得る)は、7~14日に短縮される。いくつかの実施形態では、第2の拡張は、11日に短縮される。
いくつかの実施形態では、REP及び/または第2の拡張は、以前に記載されたT-175フラスコ及びガス透過性バッグ(Tran,et al.,J.Immunother.2008,31,742-51、Dudley,et al.,J.Immunother.2003,26,332-42)またはガス透過性培養器具(G-Rexフラスコ)を使用して行われ得る。いくつかの実施形態では、第2の拡張(急速拡張と称される拡張を含む)は、T-175フラスコ内で行われ、150mLの培地に懸濁された約1×10個のTILが、各T-175フラスコに添加され得る。TILは、3000IU/mLのIL-2及び30ng/mLの抗CD3を補充した、1:1のCMとAIM-V培地との混合物中で培養され得る。T-175フラスコを、5% CO中37℃でインキュベートすることができる。培地の半分が、3000IU/mLのIL-2を含む50/50培地を使用して5日目に交換され得る。いくつかの実施形態では、7日目に、2つのT-175フラスコからの細胞が3Lバッグ内で組み合わせられ得、5%ヒトAB血清及び3000IU/mLのIL-2を含む300mLのAIM Vが、300mLのTIL懸濁液に添加された。各バッグ内の細胞の数を、毎日または隔日カウントし、新鮮な培地を添加して、0.5~2.0×10細胞/mLの間の細胞数を維持した。
いくつかの実施形態では、第2の拡張(REPと称される拡張、ならびに図1のステップDで参照される拡張を含み得る)は、100cmのガス透過性シリコン底部(G-Rex 100、Wilson Wolf Manufacturing Corporation,New Brighton,MN,USAから市販されている)を有する500mL容量のガス透過性フラスコ内で行われ得る。5×106または10×106個のTILは、5%ヒトAB血清、3000IU/mLのIL-2、及び30ng/mLの抗CD3(OKT3)を補充した400mLの50/50培地中、PBMCで培養され得る。G-Rex 100フラスコは、5%CO中37℃でインキュベートされ得る。5日目に、250mLの上清が除去され、遠心分離ボトルに入れられ、1500rpm(491×g)で10分間遠心分離される。TILペレットが、5%ヒトAB血清、3000IU/mLのIL-2を含む150mLの新鮮な培地で再懸濁され、元のG-Rex 100フラスコに戻し添加され得る。TILがG-Rex 100フラスコ内で連続的に拡張される場合、7日目に、各G-Rex 100内のTILが、各フラスコに存在する300mLの培地に懸濁され得、細胞懸濁液が3つの100mLアリコートに分割され得、それを使用して、3つのG-Rex 100フラスコに播種することができる。その後、5%ヒトAB血清及び3000IU/mLのIL-2を含む150mLのAIM-Vが各フラスコに添加され得る。G-Rex 100フラスコが、5% CO中37℃でインキュベートされ得、4日後に、3000IU/mLのIL-2を含む150mLのAIM-Vが、各G-Rex 100フラスコに添加され得る。培養14日目に、細胞が採取され得る。
いくつかの実施形態では、第2の拡張(REPと称される拡張を含む)は、バルクTILが150mLの培地中の100倍または200倍過剰の不活性化フィーダー細胞、30mg/mLのOKT3抗CD3抗体、及び3000IU/mLのIL-2と混合されているフラスコで行われる。いくつかの実施形態では、培地交換は、細胞が代替の成長チャンバーに移されるまで行われる。いくつかの実施形態では、培地の3分の2が、新鮮な培地と呼吸によって交換される。いくつかの実施形態では、代替の成長チャンバーには、以下でより完全に考察されるように、G-Rexフラスコ及びガス透過性容器が含まれる。
いくつかの実施形態では、第2の拡張(REPと称される拡張を含む)が行われ、優れた腫瘍反応性のためにTILが選択されるステップをさらに含む。当該技術分野で知られている任意の選択方法が使用され得る。例えば、米国特許出願公開第2016/0010058 A1号(その開示は参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている方法が、優れた腫瘍反応性のためのTILの選択に使用され得る。
任意選択で、細胞生存率アッセイは、当該技術分野で知られている標準的なアッセイを使用して、第2の拡張(REP拡張と称される拡張を含む)後に行われ得る。例えば、死細胞を選択的に標識し、生存率の評価を可能にするトリパンブルー排除アッセイが、バルクTILの試料上で行われ得る。いくつかの実施形態では、TIL試料は、Cellometer K2自動セルカウンター(Nexcelom Bioscience,Lawrence,MA)を使用して計数され、生存率が決定され得る。いくつかの実施形態では、生存率は、標準のCellometer K2 Image Cytometer Automatic Cell Counterプロトコルに従って決定される。
いくつかの実施形態では、TILの第2の拡張(REPと称される拡張を含む)は、以前に記載されているT-175フラスコ及びガス透過性バッグ(Tran,et al.,2008,J Immunother.,31:742-751及びDudley,et al.2003,J Immunother.,26:332-342)またはガス透過性G-Rexフラスコを使用して行われ得る。いくつかの実施形態では、第2の拡張は、フラスコを使用して行われる。いくつかの実施形態では、第2の拡張は、ガス透過性G-Rexフラスコを使用して行われる。いくつかの実施形態では、第2の拡張は、T-175フラスコ内で行われ、約1×10個のTILが約150mLの培地に懸濁され、これが各T-175フラスコに添加される。TILは、「フィーダー」細胞として1対100の比で放射線照射された(50Gy)同種異系PBMCと培養され、細胞が、3000IU/mLのIL-2及び30ng/mLの抗CD3を補充した、1:1のCMとAIM-V培地との混合物(50/50培地)中で培養された。T-175フラスコを、5% CO中37℃でインキュベートする。いくつかの実施形態では、培地の半分が、3000IU/mLのIL-2を含む50/50培地を使用して5日目に交換される。いくつかの実施形態では、7日目に、2つのT-175フラスコからの細胞が3Lバッグ内で組み合わせられ、5%ヒトAB血清及び3000IU/mLのIL-2を含む300mLのAIM-Vが、300mLのTIL懸濁液に添加される。各バッグ内の細胞の数が毎日または隔日計数され得、新鮮な培地が添加されて、約0.5~約2.0×10細胞/mLの細胞数を維持することができる。
いくつかの実施形態では、第2の拡張(REPと称される拡張を含む)は、100cmのガス透過性シリコン底部(G-Rex 100、Wilson Wolf)を有する500mL容量のフラスコ内で行われ(図1)、約5×10または10×10TILが、3000IU/mLのIL-2及び30ng/mLの抗CD3を補充した、400mLの50/50培地中、1対100の比で照射された同種異系PBMCと培養される。G-Rex 100フラスコは、5%CO中37℃でインキュベートされる。いくつかの実施形態では、5日目に、250mLの上清が除去され、遠心分離ボトルに入れられ、1500rpm(491g)で10分間遠心分離される。その後、TILペレットが、3000IU/mLのIL-2を含む150mLの新鮮な50/50培地に再懸濁され、元のG-Rex 100フラスコに戻し添加され得る。TILがG-Rex 100フラスコ内で連続的に拡張される実施形態では、7日目に、各G-Rex 100内のTILが、各フラスコ内に存在する300mLの培地に懸濁され、細胞懸濁液が3つの100mLアリコートに分割されて、それを使用して、3つのG-Rex 100フラスコに播種された。その後、5%ヒトAB血清及び3000IU/mLのIL-2を含む150mLのAIM-Vが各フラスコに添加される。G-Rex 100フラスコが5%CO中37℃でインキュベートされ、4日後に、3000IU/mLのIL-2を含む150mLのAIM-Vが、各G-Rex 100フラスコに添加される。培養14日目に、細胞が採取される。
Tリンパ球及びBリンパ球の多様な抗原受容体は、限られた数であるが、多数の遺伝子セグメントの体細胞組換えによって産生される。これらの遺伝子セグメント:V(可変)、D(多様性)、J(接合)、及びC(一定)は、免疫グロブリン及びT細胞受容体(TCR)の結合特異性及び下流での適用を決定する。本発明は、T細胞レパートリー多様性を示し、かつ増加させるTILを生成するための方法を提供する。いくつかの実施形態では、本方法によって取得されたTILは、T細胞レパートリー多様性の増加を示す。いくつかの実施形態では、第2の拡張において取得されたTILは、T細胞レパートリー多様性の増加を示す。いくつかの実施形態では、多様性の増加は、免疫グロブリン多様性及び/またはT細胞受容体多様性の増加である。いくつかの実施形態では、多様性は、免疫グロブリンにあり、免疫グロブリン重鎖にある。いくつかの実施形態では、多様性は、免疫グロブリンにあり、免疫グロブリン軽鎖にある。いくつかの実施形態では、多様性は、T細胞受容体にある。いくつかの実施形態では、多様性は、アルファ、ベータ、ガンマ、及びデルタ受容体からなる群から選択されるT細胞受容体のうちの1つにある。いくつかの実施形態では、T細胞受容体(TCR)アルファ及び/またはベータの発現が増加する。いくつかの実施形態では、T細胞受容体(TCR)アルファの発現が増加する。いくつかの実施形態では、T細胞受容体(TCR)ベータの発現が増加する。いくつかの実施形態では、TCRab(すなわち、TCRα/β)の発現が増加する。
いくつかの実施形態では、第2の拡張培養培地(例えば、CM2または第2の細胞培養培地と称されることもある)は、以下でさらに詳細に考察されるように、IL-2、OKT-3、ならびに抗原提示フィーダー細胞(APC)を含む。
いくつかの実施形態では、第2の拡張、例えば、図1によるステップDは、閉鎖系バイオリアクター内で行われる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるように、閉鎖系がTIL拡張のために用いられる。いくつかの実施形態では、単一のバイオリアクターが用いられる。いくつかの実施形態では、用いられる単一のバイオリアクターは、例えば、G-Rex 10またはG-Rex 100バイオリアクターである。いくつかの実施形態では、閉鎖系バイオリアクターは、単一のバイオリアクターである。
1.フィーダー細胞及び抗原提示細胞
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の第2の拡張手順(例えば、図1のステップDに記載されるような拡張、ならびにREPと称されるものを含む)は、REP TIL拡張中及び/または第2の拡張中に過剰のフィーダー細胞を必要とする。多くの実施形態では、フィーダー細胞は、健康な献血者由来の標準の全血単位から取得される末梢血単核細胞(PBMC)である。PBMCは、Ficoll-Paque勾配分離などの標準の方法を使用して取得される。
一般に、同種異系PBMCは、照射または熱処理のいずれかによって不活性化され、実施例に記載されるように、REP手順で使用され、これは、照射された同種異系PBMCの複製無能力を評価するための例示的なプロトコルを提供する。
いくつかの実施形態では、14日目の生細胞の総数が、REPの0日目及び/または第2の拡張の0日目(すなわち、第2の拡張の開始日)に培養された初期の生細胞数よりも少ない場合、PBMCは、複製能力がないとみなされ、本明細書に記載のTIL拡張手順での使用が認められる。
いくつかの実施形態では、7日目及び14日目のOKT3及びIL-2の存在下で培養された生細胞の総数が、REPの0日目及び/または第2の拡張の0日目(すなわち、第2の拡張の開始日)に培養された初期の生細胞数から増加しなかった場合、PBMCは、複製能力がないとみなされ、本明細書に記載のTIL拡張手順での使用が認められる。いくつかの実施形態では、PBMCは、30ng/mLのOKT3抗体及び3000IU/mLのIL-2の存在下で培養される。
いくつかの実施形態では、7日目及び14日目のOKT3及びIL-2の存在下で培養された生細胞の総数が、REPの0日目及び/または第2の拡張の0日目(すなわち、第2の拡張の開始日)に培養された初期の生細胞数から増加しなかった場合、PBMCは、複製能力がないとみなされ、本明細書に記載のTIL拡張手順での使用が認められる。いくつかの実施形態では、PBMCは、5~60ng/mLのOKT3抗体及び1000~6000IU/mLのIL-2の存在下で培養される。いくつかの実施形態では、PBMCは、10~50ng/mLのOKT3抗体及び2000~5000IU/mLのIL-2の存在下で培養される。いくつかの実施形態では、PBMCは、20~40ng/mLのOKT3抗体及び2000~4000IU/mLのIL-2の存在下で培養される。いくつかの実施形態では、PBMCは、25~35ng/mLのOKT3抗体及び2500~3500IU/mLのIL-2の存在下で培養される。
いくつかの実施形態では、抗原提示フィーダー細胞は、PBMCである。いくつかの実施形態では、抗原提示フィーダー細胞は、人工抗原提示フィーダー細胞である。いくつかの実施形態では、第2の拡張におけるTILの抗原提示フィーダー細胞に対する比は、約1:25、約1:50、約1:100、約1:125、約1:150、約1:175、約1:200、約1:225、約1:250、約1:275、約1:300、約1:325、約1:350、約1:375、約1:400、または約1:500である。いくつかの実施形態では、第2の拡張におけるTILの抗原提示フィーダー細胞に対する比は、1:50~1:300である。いくつかの実施形態では、第2の拡張におけるTILの抗原提示フィーダー細胞に対する比は、1:100~1:200である。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の第2の拡張手順は、約2.5×109フィーダー細胞:約100×106TILの比を必要とする。他の実施形態では、本明細書に記載の第2の拡張手順は、約2.5×109フィーダー細胞:約50×106TILの比を必要とする。さらに他の実施形態では、本明細書に記載の第2の拡張手順は、約2.5×109フィーダー細胞:約25×106TILを必要とする。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の第2の拡張手順は、第2の拡張中に過剰のフィーダー細胞を必要とする。多くの実施形態では、フィーダー細胞は、健康な献血者由来の標準の全血単位から取得される末梢血単核細胞(PBMC)である。PBMCは、Ficoll-Paque勾配分離などの標準の方法を使用して取得される。いくつかの実施形態では、人工抗原提示(aAPC)細胞がPBMCの代わりに使用される。
一般に、同種異系PBMCは、照射または熱処理のいずれかによって不活性化され、図及び実施例に記載される例示的な手順を含む、本明細書に記載のTIL拡張手順で使用される。
いくつかの実施形態では、人工抗原提示細胞は、PBMCの代替物として、またはPBMCと組み合わせて、第2の拡張において使用される。
2.サイトカイン及び他の添加物
本明細書に記載の拡張方法は、一般に、当該技術分野で知られているように、高用量のサイトカイン、特にIL-2を含む培養培地を使用する。
あるいは、TILの急速拡張及び/または第2の拡張のためにサイトカインの組み合わせを使用することは、米国特許出願公開第US2017/0107490A1号(その開示は参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているように、IL-2、IL-15及びIL-21のうちの2つ以上の組み合わせを用いて追加として可能である。したがって、可能な組み合わせには、IL-2及びIL-15、IL-2及びIL-21、IL-15及びIL-21、ならびにIL-2、IL-15、及びIL-21が含まれ、後者は多くの実施形態において特定の用途を見出す。サイトカインの組み合わせの使用は、リンパ球、特にそこに記載されているようにT細胞の生成に特に有利に働く。いくつかの実施形態では、ステップDはまた、本明細書の他の箇所に記載されるように、OKT-3抗体またはムロモナブの、培養培地への添加を含み得る。いくつかの実施形態では、ステップDはまた、本明細書の他の箇所に記載されるように、4-1BBアゴニストの、培養培地への添加を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ステップDはまた、本明細書の他の箇所に記載されるように、OX-40アゴニストの、培養培地への添加を含み得る。加えて、チアゾリジンジオン化合物などの増殖因子活性化受容体(PPAR)-ガンマアゴニストを含む、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体ガンマコアクチベーターI-アルファアゴニストなどの添加剤は、米国特許出願公開第US2019/0307796 A1号(この開示は参照により本明細書に組み込まれる)に記載されるように、ステップD中の培養培地で使用されてもよい。
E.ステップE:TILを採取する
第2の拡張ステップ後、細胞が採取され得る。いくつかの実施形態では、TILは、例えば、図1に提供されるように、1、2、3、4つ、またはそれ以上の拡張ステップ後に採取される。いくつかの実施形態では、TILは、例えば、図1に提供されるように、2つの拡張ステップ後に採取される。
TILは、例えば、遠心分離を含む、任意の適切な滅菌様式で採取され得る。TILを採取するための方法は、当該技術分野で周知であり、いずれかのかかる既知の方法が本プロセスで用いられ得る。いくつかの実施形態では、TILは、自動化システムを使用して採取される。
細胞採取機及び/または細胞処理システムは、例えば、Fresenius Kabi、Tomtec Life Science、Perkin Elmer、及びInotech Biosystems International,Incを含む、様々な供給源から市販されている。任意の細胞ベースの採取機が本方法とともに用いられ得る。いくつかの実施形態では、細胞採取機及び/または細胞処理システムは、膜ベースの細胞採取機である。いくつかの実施形態では、細胞採取は、LOVOシステム(Fresenius Kabiによって製造されたもの)などの細胞処理システムによるものである。「LOVO細胞処理システム」という用語は、細胞を含む溶液を、滅菌及び/または閉鎖系環境で回転膜または回転フィルターなどの膜またはフィルターをとおしてポンプ輸送し、連続フローを可能にし、細胞を処理して、ペレット化せずに上清または細胞培養培地を除去する、任意のベンダーによって製造された任意の機器または装置も指す。いくつかの実施形態では、細胞採取機及び/または細胞処理システムは、滅菌閉鎖系内で、細胞分離、洗浄、流体交換、濃縮、及び/または他の細胞処理ステップを行うことができる。
いくつかの実施形態では、採取、例えば、図1によるステップEは、閉鎖系バイオリアクターから行われる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるように、閉鎖系がTIL拡張のために用いられる。いくつかの実施形態では、単一のバイオリアクターが用いられる。いくつかの実施形態では、用いられる単一のバイオリアクターは、例えば、G-Rex 10またはG-Rex 100である。いくつかの実施形態では、閉鎖系バイオリアクターは、単一のバイオリアクターである。
いくつかの実施形態では、図1によるステップEは、本明細書に記載のプロセスに従って行われる。いくつかの実施形態では、閉鎖系は、閉鎖系の無菌性及び閉鎖性を維持するために、滅菌条件下でシリンジを介してアクセスされる。いくつかの実施形態では、実施例に記載の閉鎖系が用いられる。いくつかの実施形態では、図1によるステップEは、本明細書に記載のプロセスに従って行われる。いくつかの実施形態では、閉鎖系は、閉鎖系の無菌性及び閉鎖性を維持するために、滅菌条件下でシリンジを介してアクセスされる。いくつかの実施形態では、実施例に記載の閉鎖系が用いられる。
いくつかの実施形態では、TILは、実施例に記載の方法に従って採取される。いくつかの実施形態では、1日目~11日目の間のTILは、実施例における11日目のTIL採取のような、本明細書で言及されるステップにおいて記載される方法を使用して採取される。いくつかの実施形態では、12日目~22日目の間のTILは、実施例における22日目のTIL採取のような、本明細書で言及されるステップにおいて記載される方法を使用して採取される。
F.ステップF:最終製剤及び輸液容器への移行
図1に例示的な順序で提供され、かつ上及び本明細書で詳細に概説されるステップA~Eが完了した後、細胞は、注入バッグまたは無菌バイアルなどの患者への投与に使用するために容器に移される。いくつかの実施形態では、治療的に十分な数のTILが上記の拡張方法を使用して得られると、それらは、患者への投与に使用するために容器に移される。
いくつかの実施形態では、本開示のAPCを使用して拡張されたTILは、薬学的組成物として患者に投与される。いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、滅菌緩衝液中のTIL懸濁液である。本開示のPBMCを使用して拡張されたTILは、当該技術分野で知られている任意の好適な経路によって投与され得る。いくつかの実施形態では、T細胞は、単回の動脈内または静脈内注入として投与され、これは、好ましくは、およそ30~60分続く。他の好適な投与経路には、腹腔内、髄腔内、及びリンパ内投与が含まれる。
V.Gen3 TIL製造プロセス
いかなる特定の理論にも限定されることなく、本発明の方法に記載される、T細胞の活性化をプライミングする、プライミングによる第1の拡張と、それに続くT細胞の活性化を促進する急速な第2の拡張により、「より若い」表現型を保持する拡張されたT細胞の調製が可能になると考えられ、したがって、本発明の拡張されたT細胞が、他の方法によって拡張されたT細胞よりも高いがん細胞に対する細胞傷害性を示すことが予想される。特に、本発明の方法によって教示される、抗CD3抗体(例えば、OKT-3)、IL-2、及び任意選択で抗原提示細胞(APC)への曝露によってプライミングされ、その後、追加の抗CD-3抗体(例えば、OKT-3)、IL-2、及びAPCへのその後の曝露によって促進されるT細胞の活性化が、培養下でT細胞の成熟を限定または回避し、成熟度の低い表現型を有するT細胞集団を産生し、これらのT細胞が、培養下での拡張によってあまり疲弊せず、より高いがん細胞に対する細胞傷害性を示すと考えられる。いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張ステップは、複数のステップに分けられて、(a)T細胞を、第1の容器、例えば、G-Rex 100 MCS容器内での小規模培養で約3~4日間培養することによって急速な第2の拡張を行うことと、その後、(b)小規模培養でのT細胞を、第1の容器よりも大きい第2の容器、例えば、G-Rex 500 MCS容器に移し、小規模培養由来のT細胞を、第2の容器内でのより大規模な培養で約4~7日間培養することとによって、培養のスケールアップを達成する。いくつかの実施形態では、急速拡張ステップは、複数のステップに分けられて、(a)T細胞を、第1の容器、例えば、G-Rex 100 MCS容器内での第1の小規模培養で約3~4日間培養することによって急速な第2の拡張を行うことと、その後、(b)第1の小規模培養由来のT細胞を、第1の容器とサイズが等しい少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個の第2の容器に移して配分することとによって、培養のスケールアウトを達成し、各第2の容器内で、第1の小規模培養由来のかかる第2の容器に移されたT細胞の一部が、第2の小規模培養で約4~7日間培養される。いくつかの実施形態では、急速拡張ステップは、複数のステップに分けられて、(a)T細胞を、第1の容器、例えば、G-Rex 100 MCS容器内での小規模培養で約3~4日間培養することによって急速な第2の拡張を行うことと、その後、(b)小規模培養由来のT細胞を、第1の容器よりもサイズが大きい少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個の第2の容器、例えば、G-Rex 500MCS容器に移して配分することとによって、培養のスケールアウト及びスケールアップを達成し、各第2の容器内で、小規模培養由来のかかる第2の容器に移されたT細胞の一部が、より大規模な培養で約4~7日間培養される。いくつかの実施形態では、急速拡張ステップは、複数のステップに分けられて、(a)T細胞を、第1の容器、例えば、G-Rex 100 MCS容器内での小規模培養で約4日間培養することによって急速な第2の拡張を行うことと、その後、(b)小規模培養由来のT細胞を、第1の容器よりもサイズが大きい2、3、または4個の第2の容器、例えば、G-Rex 500 MCS容器に移して配分することとによって、培養のスケールアウト及びスケールアップを達成し、各第2の容器内で、小規模培養由来のかかる第2の容器に移されたT細胞の一部が、より大規模な培養で約5日間培養される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張は、プライミングによる第1の拡張によってもたらされるT細胞の活性化が減少、軽減、衰退、または沈静化し始めた後に行われる。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張は、プライミングによる第1の拡張によってもたらされるT細胞の活性化が、正確にまたは約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、または100%減少した後に行われる。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張は、プライミングによる第1の拡張によってもたらされるT細胞の活性化が、正確にまたは約1%~100%の範囲のパーセンテージ減少した後に行われる。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張は、プライミングによる第1の拡張によってもたらされるT細胞の活性化が、正確にまたは約1%~10%、10%~20%、20%~30%、30%~40%、40%~50%、50%~60%、60%~70%、70%~80%、80%~90%、または90%~100%の範囲のパーセンテージ減少した後に行われる。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張は、プライミングによる第1の拡張によってもたらされるT細胞の活性化が、少なくとも正確にまたは約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、または99%減少した後に行われる。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張は、プライミングによる第1の拡張によってもたらされるT細胞の活性化が、最大で正確にまたは約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、または100%減少した後に行われる。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張によってもたらされるT細胞の活性化の減少は、抗原による刺激に応答してT細胞によって放出されるインターフェロンガンマの量の減少によって決定される。
いくつかの実施形態では、T細胞のプライミングによる第1の拡張は、最大で正確にまたは約7日または約8日の期間中に行われる。
いくつかの実施形態では、T細胞のプライミングによる第1の拡張は、最大で正確にまたは約1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、または8日の期間中に行われる。
いくつかの実施形態では、T細胞のプライミングによる第1の拡張は、1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、または8日の期間中に行われる。
いくつかの実施形態では、T細胞の急速な第2の拡張は、最大で正確にまたは約11日の期間中に行われる。
いくつかの実施形態では、T細胞の急速な第2の拡張は、最大で正確にまたは約1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日、または11日の期間中に行われる。
いくつかの実施形態では、T細胞の急速な第2の拡張は、1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日、または11日の期間中に行われる。
いくつかの実施形態では、T細胞のプライミングによる第1の拡張は、正確にまたは約1日~正確にまたは約7日の期間中に行われ、T細胞の急速な第2の拡張は、正確にまたは約1日~正確にまたは約11日の期間中に行われる。
いくつかの実施形態では、T細胞のプライミングによる第1の拡張は、最大で正確にまたは約1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、または8日の期間中に行われ、T細胞の急速な第2の拡張は、最大で正確にまたは約1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日、または11日の期間中に行われる。
いくつかの実施形態では、T細胞のプライミングによる第1の拡張は、正確にまたは約1日~正確にまたは約8日の期間中に行われ、T細胞の急速な第2の拡張は、正確にまたは約1日~正確にまたは約9日の期間中に行われる。
いくつかの実施形態では、T細胞のプライミングによる第1の拡張は、8日の期間中に行われ、T細胞の急速な第2の拡張は、9日の期間中に行われる。
いくつかの実施形態では、T細胞のプライミングによる第1の拡張は、正確にまたは約1日~正確にまたは約7日の期間中に行われ、T細胞の急速な第2の拡張は、正確にまたは約1日~正確にまたは約9日の期間中に行われる。
いくつかの実施形態では、T細胞のプライミングによる第1の拡張は、7日の期間中に行われ、T細胞の急速な第2の拡張は、9日の期間中に行われる。
いくつかの実施形態では、T細胞は、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)である。
いくつかの実施形態では、T細胞は、骨髄浸潤リンパ球(MIL)である。
いくつかの実施形態では、T細胞は、末梢血リンパ球(PBL)である。
いくつかの実施形態では、T細胞は、がんに罹患しているドナーから取得される。
いくつかの実施形態では、T細胞は、がんに罹患している患者から切除された腫瘍から取得されたTILである。
いくつかの実施形態では、T細胞は、血液系悪性腫瘍に罹患している患者の骨髄から取得されたMILである。
いくつかの実施形態では、T細胞は、ドナー由来の末梢血単核細胞(PBMC)から取得されたPBLである。いくつかの実施形態では、ドナーは、がんに罹患している。いくつかの実施形態では、がんは、黒色腫、卵巣癌、子宮内膜癌、甲状腺癌、子宮頸癌、子宮頸癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、肺癌、膀胱癌、乳癌、トリプルネガティブ乳癌、ヒト乳頭腫ウイルスによって引き起こされるがん、頭頸部癌(頭頸部扁平上皮癌(HNSCC)を含む)、膠芽腫(GBMを含む)、胃腸癌、腎癌、及び腎細胞癌からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、がんは、黒色腫、卵巣癌、子宮頸癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、肺癌、膀胱癌、乳癌、トリプルネガティブ乳癌、癌、ヒト乳頭腫ウイルスによって引き起こされるがん、頭頸部癌(頭頸部扁平上皮癌(HNSCC)を含む)、膠芽腫(GBMを含む)、胃腸癌、腎癌、及び腎細胞癌からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、ドナーは、腫瘍に罹患している。いくつかの実施形態では、腫瘍は、液体腫瘍である。いくつかの実施形態では、腫瘍は、固形腫瘍である。いくつかの実施形態では、ドナーは、血液系悪性腫瘍に罹患している。
本開示の特定の態様では、免疫エフェクター細胞、例えば、T細胞は、FICOLL分離などの当業者に知られている任意の数の技法を使用して対象から収集された血液の単位から得ることができる。好ましい一態様では、個体の循環血液由来の細胞は、アフェレーシスによって取得される。アフェレーシス産物は、典型的には、リンパ球、例えば、T細胞、単球、顆粒球、B細胞、他の有核白血球、赤血球、血小板を含む。一態様では、アフェレーシスによって収集された細胞が洗浄されて、血漿画分が除去され、任意選択で、その後の処理ステップのために細胞を適切な緩衝液または培地に入れられ得る。いくつかの実施形態では、細胞は、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)で洗浄される。代替の実施形態では、洗浄溶液は、カルシウムを欠き、マグネシウムを欠き得るか、またはすべてではないが多くの二価カチオンを欠き得る。一態様では、T細胞は、赤血球を溶解し、かつ単球を枯渇させることによって、例えば、PERCOLL勾配による遠心分離によって、または対向流遠心溶出法によって末梢血リンパ球から単離される。
いくつかの実施形態では、T細胞は、ドナー由来のリンパ球が濃縮された全血またはアフェレーシス産物から分離されたPBLである。いくつかの実施形態では、ドナーは、がんに罹患している。いくつかの実施形態では、がんは、黒色腫、卵巣癌、子宮内膜癌、甲状腺癌、子宮頸癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、肺癌、膀胱癌、乳癌、トリプルネガティブ乳癌、ヒト乳頭腫ウイルスによって引き起こされるがん、頭頸部癌(頭頸部扁平上皮癌(HNSCC)を含む)、神経膠芽細胞腫(GBMを含む)、胃腸癌、腎癌、及び腎細胞癌からなる群から選択されるがんである。いくつかの実施形態では、がんは、黒色腫、卵巣癌、子宮頸癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、肺癌、膀胱癌、乳癌、ヒト乳頭腫ウイルスによって引き起こされるがん、頭頸部癌(頭頸部扁平上皮癌(HNSCC)を含む)、神経膠芽細胞腫(GBMを含む)、胃腸癌、腎癌、及び腎細胞癌からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、ドナーは、腫瘍に罹患している。いくつかの実施形態では、腫瘍は、液体腫瘍である。いくつかの実施形態では、腫瘍は、固形腫瘍である。いくつかの実施形態では、ドナーは、血液系悪性腫瘍に罹患している。いくつかの実施形態では、PBLは、正または負の選択法を使用することによって、すなわち、T細胞表現型について、マーカー(複数可)、例えば、CD3+CD45+を使用してPBLを除去することによって、または非T細胞表現型細胞を除去してPBLを残すことによって、リンパ球が濃縮された全血またはアフェレーシス産物から単離される。他の実施形態では、PBLは、勾配遠心分離によって単離される。ドナー組織からPBLを単離した時点で、PBLのプライミングによる第1の拡張は、本明細書に記載される方法のうちのいずれかのプライミングによる第1の拡張ステップに従って、プライミングによる第1の拡張培養下で好適な数の単離されたPBL(いくつかの実施形態では、およそ1×107PBL)を播種することによって開始され得る。
これらの特徴のうちのいくつかを含む、プロセス3として知られる(本明細書ではGen3とも称される)例示的なTILプロセスが、図8(特に、例えば図8B及び/または図8C)に示され、本発明のこの実施形態の、プロセス2Aを超える利点のうちのいくつかが、図1、2、8、30、及び31(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C)に記載される。プロセス3(Gen3)の実施形態は、図8及び30(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C)に示される。Gen3プロセスはまた、国際特許公開第WO2020/096988号(米国出願番号17/290,708)に記載されている。
本明細書で考察され、かつ一般に概説されるように、TILは、患者試料から採取され、本明細書に記載され、かつGen3と称されるTIL拡張プロセスを使用して患者に移植する前に、それらの数を拡張するように操作される。いくつかの実施形態では、TILは、以下で考察されるように、任意で遺伝子操作され得る。いくつかの実施形態では、TILは、拡張前または拡張後に凍結保存され得る。解凍した時点で、それらが再刺激されて、患者への注入前に代謝を高めることができる。
いくつかの実施形態では、以下ならびに実施例及び図において詳細に考察されるように、プライミングによる第1の拡張(本明細書において急速拡張前(REP前)と称されるプロセス、ならびに図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)においてステップBとして示されるプロセスを含む)は、1~8日に短縮され、急速な第2の拡張(本明細書において急速拡張プロトコル(REP)と称されるプロセス、ならびに図1(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)においてステップDとして示されるプロセスを含む)は、1~9日に短縮される。いくつかの実施形態では、以下ならびに実施例及び図において詳細に考察されるように、プライミングによる第1の拡張(本明細書において急速拡張前(REP前)と称されるプロセス、ならびに図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)においてステップBとして示されるプロセスを含む)は、1~8日に短縮され、急速な第2の拡張(本明細書において急速拡張プロトコル(REP)と称されるプロセス、ならびに図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)においてステップDとして示されるプロセスを含む)は、1~8日に短縮される。いくつかの実施形態では、以下ならびに実施例及び図において詳細に考察されるように、プライミングによる第1の拡張(本明細書において急速拡張前(REP前)と称されるプロセス、ならびに図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)においてステップBとして示されるプロセスを含む)は、1~7日に短縮され、急速な第2の拡張(本明細書において急速拡張プロトコル(REP)と称されるプロセス、ならびに図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)においてステップDとして示されるプロセスを含む)は、1~9日に短縮される。いくつかの実施形態では、以下ならびに実施例及び図において詳細に考察されるように、プライミングによる第1の拡張(本明細書において急速拡張前(REP前)と称されるプロセス、ならびに図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)においてステップBとして示されるプロセスを含む)は、1~7日間であり、急速な第2の拡張(本明細書において急速拡張プロトコル(REP)と称されるプロセス、ならびに図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)においてステップDとして示されるプロセスを含む)は、1~10日間である。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張(例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)においてステップBとして記載される拡張)は、8日に短縮され、急速な第2の拡張(例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)においてステップDに記載される拡張)は、7~9日間である。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張(例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)においてステップBとして記載される拡張)は、8日間であり、急速な第2の拡張(例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)においてステップDに記載される拡張)は、8~9日間である。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張(例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)においてステップBとして記載される拡張)は、7日に短縮され、急速な第2の拡張(例えば、図1(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)においてステップDに記載される拡張)は、7~8日間である。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張(例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)においてステップBとして記載される拡張)は、8日に短縮され、急速な第2の拡張(例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)においてステップDに記載される拡張)は、8日間である。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張(例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)においてステップBとして記載される拡張)は、8日間であり、急速な第2の拡張(例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)においてステップDに記載される拡張)は、9日間である。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張(例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)においてステップBとして記載される拡張)は、8日間であり、急速な第2の拡張(例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)においてステップDに記載される拡張)は、10日間である。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張(例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)においてステップBとして記載される拡張)は、7日間であり、急速な第2の拡張(例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)においてステップDに記載される拡張)は、7~10日間である。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張(例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)においてステップBとして記載される拡張)は、7日間であり、急速な第2の拡張(例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)においてステップDに記載される拡張)は、8~10日間である。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張(例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)においてステップBとして記載される拡張)は、7日間であり、急速な第2の拡張(例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)においてステップDに記載される拡張)は、9~10日間である。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張(例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)においてステップBとして記載される拡張)は、7日に短縮され、急速な第2の拡張(例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)においてステップDに記載される拡張)は、7~9日間である。いくつかの実施形態では、以下ならびに実施例及び図で詳細に考察されるように、プライミングによる第1の拡張及び急速な第2の拡張(例えば、図8(特に、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)においてステップB及びステップDとして記載される拡張)との組み合わせは、14~16日間である。特に、本発明のある特定の実施形態が、IL-2の存在下での抗CD3抗体、例えば、OKT-3への曝露、または少なくともIL-2及び抗CD3抗体、例えば、OKT-3の存在下での抗原への曝露によってTILが活性化される、プライミングによる第1の拡張ステップを含むと考えられる。ある特定の実施形態では、上記のようにプライミングによる第1の拡張ステップで活性化されるTILは、第1のTIL集団であり、すなわち、一次細胞集団である。
以下の「ステップ」指定A、B、Cなどは、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)における非限定的な例を参照し、本明細書に記載されるある特定の非限定的な実施形態を参照している。以下及び図8(特に、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)におけるステップの順序は例示的であり、ステップの任意の組み合わせまたは順序、ならびに追加のステップ、ステップの繰り返し、及び/またはステップの省略は、本出願及び本明細書に開示される方法によって企図される。
A.ステップA:患者の腫瘍試料を取得する
一般に、TILは、最初に患者の腫瘍試料(「一次TIL」)から、またはTIL様の特徴を有する末梢血リンパ球を含む末梢血リンパ球などの循環リンパ球から取得され、その後、本明細書に記載されるように、さらなる操作のためにより大きな集団に拡張され、任意選択で凍結保存され、任意選択でTILの健康の指標として表現型及び代謝パラメータについて評価される。
患者の腫瘍試料は、一般に、外科的切除、針生検、または腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を得るための他の手段により、当該技術分野で知られている方法を使用して得ることができる。一般に、腫瘍試料は、原発腫瘍、浸潤性腫瘍、または転移性腫瘍を含む、任意の固形腫瘍に由来し得る。腫瘍試料は、血液系悪性腫瘍から取得された腫瘍などの液体腫瘍であり得る。固形腫瘍は、乳癌、膵臓癌、前立腺癌、結腸直腸癌、肺癌、脳癌、腎癌、胃癌、及び皮膚癌を含むが、これらに限定されない(扁平上皮癌、基底細胞癌、及び黒色腫を含むが、これらに限定されない)、任意の種類のがんであり得る。いくつかの実施形態では、がんは、子宮頸癌、頭頸部癌(例えば、頭頸部扁平上皮癌(HNSCC)を含む)、神経膠芽細胞腫(GBM)、胃腸癌、卵巣癌、肉腫、膵臓癌、膀胱癌、乳癌、トリプルネガティブ乳癌、及び非小細胞肺癌から選択される。いくつかの実施形態では、悪性黒色腫腫瘍が特に高レベルのTILを有することが報告されているため、有用なTILは、悪性黒色腫腫瘍から取得される。
取得された時点で、腫瘍試料は、一般に、鋭的解剖を使用して1~約8mmの小片に断片化され、約2~3mmが特に有用である。TILは、酵素腫瘍消化物を使用してこれらの断片から培養される。かかる腫瘍消化物は、酵素培地(例えば、Roswell Park Memorial Institute(RPMI)1640緩衝液、2mMグルタミン酸、10mcg/mLゲンタマイシン、30単位/mL DNase、及び1.0mg/mLコラゲナーゼ)中でのインキュベーション、続いて、機械的解離(例えば、組織解離機を使用する)によって産生され得る。腫瘍消化物は、腫瘍を酵素培地に入れ、腫瘍をおよそ1分間機械的に解離させ、続いて5% CO中37℃で30分間インキュベートし、続いて小さな組織片のみが存在するまで、前述の条件下で機械的解離及びインキュベーションのサイクルを繰り返すことによって産生することができる。このプロセスの最後に、細胞懸濁液中に多数の赤血球または死細胞が含まれている場合、FICOLL分岐親水性多糖類を使用した密度勾配分離が行われて、これらの細胞を除去することができる。米国特許出願公開第2012/0244133A1号(その開示は参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているものなどの当該技術分野で知られている代替の方法を使用することができる。前述の方法のうちのいずれかが、TILを拡張する方法またはがんを治療する方法について本明細書に記載される実施形態のうちのいずれかにおいて使用され得る。
腫瘍解離酵素混合物には、1つ以上の解離(消化)酵素、例えば、限定されないが、コラゲナーゼ(任意のブレンドまたはコラゲナーゼの種類を含む)、Accutase(商標)、Accumax(商標)、ヒアルロニダーゼ、中性プロテアーゼ(ディスパーゼ)、キモトリプシン、キモパパイン、トリプシン、カゼイナーゼ、エラスターゼ、パパイン、XIV型プロテアーゼ(プロナーゼ)、デオキシリボヌクレアーゼI(DNase)、トリプシン阻害剤、任意の他の解離酵素またはタンパク質分解酵素、及びそれらの任意の組み合わせが含まれ得る。
いくつかの実施形態では、解離酵素は、凍結乾燥酵素から再構成される。いくつかの実施形態では、凍結乾燥酵素は、HBSSなどの滅菌緩衝液の量で再構成される。
いくつかの事例では、コラゲナーゼ(アニマルフリー1型コラゲナーゼなど)を、10mlの滅菌HBSSまたは別の緩衝液で再構成する。凍結乾燥ストック酵素は、2892PZ U/バイアルの濃度であり得る。いくつかの実施形態では、コラゲナーゼは、5ml~15mlの緩衝液中で再構成される。いくつかの実施形態では、再構成後のコラゲナーゼストックは、約100PZ U/ml~約400PZ U/mlの範囲、例えば、約100PZ U/ml~約400PZ U/ml、約100PZ U/ml~約350PZ U/ml、約100PZ U/ml~約300PZ U/ml、約150PZ U/ml~約400PZ U/ml、約100PZ U/ml、約150PZ U/ml、約200PZ U/ml、約210PZ U/ml、約220PZ U/ml、約230PZ U/ml、約240PZ U/ml、約250PZ U/ml、約260PZ U/ml、約270PZ U/ml、約280PZ U/ml、約289.2PZ U/ml、約300PZ U/ml、約350PZ U/ml、または約400PZ U/mlである。
いくつかの実施形態では、中性プロテアーゼは、1mlの滅菌HBSSまたは別の緩衝液中で再構成される。凍結乾燥ストック酵素は、175DMC U/バイアルの濃度であり得る。凍結乾燥ストック酵素は、175DMC/mLの濃度であり得る。いくつかの実施形態では、再構成後の中性プロテアーゼストックは、約100DMC/ml~約400DMC/mlの範囲、例えば、約100DMC/ml~約400DMC/ml、約100DMC/ml~約350DMC/ml、約100DMC/ml~約300DMC/ml、約150DMC/ml~約400DMC/ml、約100DMC/ml、約110DMC/ml、約120DMC/ml、約130DMC/ml、約140DMC/ml、約150DMC/ml、約160DMC/ml、約170DMC/ml、約175DMC/ml、約180DMC/ml、約190DMC/ml、約200DMC/ml、約250DMC/ml、約300DMC/ml、約350DMC/ml、または約400DMC/mlである。
いくつかの実施形態では、DNAse Iは、1mlの滅菌HBSSまたは別の緩衝液中で再構成される。凍結乾燥したストック酵素は、4KU/バイアルの濃度であった。いくつかの実施形態では、再構成後のDNase Iストックは、約1KU/ml~10KU/mlの範囲、例えば、約1KU/ml、約2KU/ml、約3KU/ml、約4KU/ml、約5KU/ml、約6KU/ml、約7KU/ml、約8KU/ml、約9KU/ml、または約10KU/mlである。
いくつかの実施形態では、酵素のストックは変化する可能性があるため、凍結乾燥ストックの濃度を確認し、それに応じて消化カクテルに追加される酵素の最終量を修正することに留意されたい。
いくつかの実施形態では、酵素混合物は、中性プロテアーゼ、DNase、及びコラゲナーゼを含む。
いくつかの実施形態では、酵素混合物は、約4.7mLの滅菌HBSS中に約10.2ulの中性プロテアーゼ(0.36DMC U/ml)、21.3ulのコラゲナーゼ(1.2PZ/ml)及び250ulのDNAse I(200U/ml)を含む。
上に示されるように、いくつかの実施形態では、TILは、固形腫瘍に由来する。いくつかの実施形態では、固形腫瘍は、断片化されない。いくつかの実施形態では、固形腫瘍は断片化されず、全腫瘍として酵素消化に供される。いくつかの実施形態では、腫瘍は、コラゲナーゼ、DNase、及びヒアルロニダーゼを含む酵素混合物中で消化される。いくつかの実施形態では、腫瘍は、コラゲナーゼ、DNase、及びヒアルロニダーゼを含む酵素混合物中で1~2時間消化される。いくつかの実施形態では、腫瘍は、コラゲナーゼ、DNase、及びヒアルロニダーゼを含む酵素混合物中で1~2時間、37℃、5%COで消化される。いくつかの実施形態では、腫瘍は、コラゲナーゼ、DNase、及びヒアルロニダーゼを含む酵素混合物中で1~2時間、37℃、5%COで回転を伴って消化される。いくつかの実施形態では、腫瘍は、一定の回転を伴って一晩消化される。いくつかの実施形態では、腫瘍は、37℃、5%COで一定の回転を伴って一晩消化される。いくつかの実施形態では、全腫瘍が酵素と組み合わされて、腫瘍消化反応混合物が形成される。
いくつかの実施形態では、腫瘍は、コラゲナーゼ、DNase、及び中性プロテアーゼを含む酵素混合物中で消化される。いくつかの実施形態では、腫瘍は、コラゲナーゼ、DNase、及び中性プロテアーゼを含む酵素混合物中で1~2時間消化される。いくつかの実施形態では、腫瘍は、コラゲナーゼ、DNase、及び中性プロテアーゼを含む酵素混合物中で1~2時間、37℃、5% COで消化される。いくつかの実施形態では、腫瘍は、コラゲナーゼ、DNase、及び中性プロテアーゼを含む酵素混合物中で1~2時間、37℃、5% COで回転を伴って消化される。いくつかの実施形態では、腫瘍は、一定の回転を伴って一晩消化される。いくつかの実施形態では、腫瘍は、37℃、5%COで一定の回転を伴って一晩消化される。いくつかの実施形態では、全腫瘍が酵素と組み合わされて、腫瘍消化反応混合物が形成される。
いくつかの実施形態では、腫瘍は、滅菌緩衝液中の凍結乾燥酵素で再構成される。いくつかの実施形態では、緩衝液は、滅菌HBSSである。
いくつかの実施形態では、酵素混合物は、コラゲナーゼを含む。いくつかの実施形態では、コラゲナーゼは、コラゲナーゼIVである。いくつかの実施形態では、コラゲナーゼの作業ストックは、100mg/mLの10倍作業ストックである。
いくつかの実施形態では、酵素混合物は、DNAseを含む。いくつかの実施形態では、DNAseの作業ストックは、10,000IU/mLの10倍作業ストックである。
いくつかの実施形態では、酵素混合物は、ヒアルロニダーゼを含む。いくつかの実施形態では、ヒアルロニダーゼの作業ストックは、10mg/mLの10倍作業ストックである。
いくつかの実施形態では、酵素混合物は、10mg/mLのコラゲナーゼ、1000IU/mLのDNAse、及び1mg/mLのヒアルロニダーゼを含む。
いくつかの実施形態では、酵素混合物は、10mg/mLのコラゲナーゼ、500IU/mLのDNAse、及び1mg/mLのヒアルロニダーゼを含む。
一般に、腫瘍から取得された細胞懸濁液は、「一次細胞集団」または「新たに取得された」または「新たに単離された」細胞集団と呼ばれる。ある特定の実施形態では、新たに取得されたTIL細胞集団は、抗原提示細胞、IL-12、及びOKT-3を含む細胞培養培地に曝露される。
いくつかの実施形態では、断片化には、例えば、解剖及び消化を含む物理的断片化が含まれる。いくつかの実施形態では、断片化は、物理的断片化である。いくつかの実施形態では、断片化は、解剖である。いくつかの実施形態では、断片化は、消化によるものである。いくつかの実施形態では、TILは、最初に、患者から取得された酵素腫瘍消化物及び腫瘍断片から培養され得る。いくつかの実施形態では、TILは、最初に、患者から取得された酵素腫瘍消化物及び腫瘍断片から培養され得る。
腫瘍が固形腫瘍であるいくつかの実施形態では、腫瘍試料が、例えば、ステップA(図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)に提供される)で取得された後、腫瘍は物理的断片化を受ける。いくつかの実施形態では、断片化は、凍結保存前に起こる。いくつかの実施形態では、断片化は、凍結保存後に起こる。いくつかの実施形態では、断片化は、腫瘍を得た後に、いずれの凍結保存もない場合に起こる。いくつかの実施形態では、断片化ステップは、インビトロまたはエクスビボプロセスである。いくつかの実施形態では、腫瘍が断片化され、10、20、30、40個、またはそれ以上の断片または小片が、プライミングによる第1の拡張のために各容器に入れられる。いくつかの実施形態では、腫瘍が断片化され、30個または40個の断片または小片が、プライミングによる第1の拡張のために各容器に入れられる。いくつかの実施形態では、腫瘍が断片化され、40個の断片または小片が、プライミングによる第1の拡張のために各容器に入れられる。いくつかの実施形態では、複数の断片は、約4~約50個の断片を含み、各断片は、約27mmの体積を有する。いくつかの実施形態では、複数の断片は、約1300mm~約1500mmの総体積を伴う約30~約60個の断片を含む。いくつかの実施形態では、複数の断片は、約1350mmの総体積を伴う約50個の断片を含む。いくつかの実施形態では、複数の断片は、約1グラム~約1.5グラムの総質量を伴う約50個の断片を含む。いくつかの実施形態では、複数の断片は、約4個の断片を含む。
いくつかの実施形態では、TILは、腫瘍断片から取得される。いくつかの実施形態では、腫瘍断片は、鋭的解剖によって取得される。いくつかの実施形態では、腫瘍断片は、約1mm~10mmである。いくつかの実施形態では、腫瘍断片は、約1mm~8mmである。いくつかの実施形態では、腫瘍断片は、約1mmである。いくつかの実施形態では、腫瘍断片は、約2mmである。いくつかの実施形態では、腫瘍断片は、約3mmである。いくつかの実施形態では、腫瘍断片は、約4mmである。いくつかの実施形態では、腫瘍断片は、約5mmである。いくつかの実施形態では、腫瘍断片は、約6mmである。いくつかの実施形態では、腫瘍断片は、約7mmである。いくつかの実施形態では、腫瘍断片は、約8mmである。いくつかの実施形態では、腫瘍断片は、約9mmである。いくつかの実施形態では、腫瘍断片は、約10mmである。いくつかの実施形態では、腫瘍断片は、1~4mm×1~4mm×1~4mmである。いくつかの実施形態では、腫瘍断片は、1mm×1mm×1mmである。いくつかの実施形態では、腫瘍断片は、2mm×2mm×2mmである。いくつかの実施形態では、腫瘍断片は、3mm×3mm×3mmである。いくつかの実施形態では、腫瘍断片は、4mm×4mm×4mmである。
いくつかの実施形態では、腫瘍は、各小片上の出血性、壊死性、及び/または脂肪性組織の量を最小限に抑えるために断片化される。いくつかの実施形態では、腫瘍は、各小片上の出血性組織の量を最小限に抑えるために断片化される。いくつかの実施形態では、腫瘍は、各小片上の壊死性組織の量を最小限に抑えるために断片化される。いくつかの実施形態では、腫瘍は、各小片上の脂肪性組織の量を最小限に抑えるために断片化される。ある特定の実施形態では、腫瘍の断片化ステップは、インビトロまたはエクスビボ方法である。
いくつかの実施形態では、腫瘍の断片化は、腫瘍の内部構造を維持するために行われる。いくつかの実施形態では、腫瘍の断片化は、メスでのこ引き動作を行うことなく行われる。いくつかの実施形態では、TILは、腫瘍消化物から取得される。いくつかの実施形態では、腫瘍消化物は、例えば、RPMI1640(2mM GlutaMAX、10mg/mLゲンタマイシン、30U/mL DNase、及び1.0mg/mLコラゲナーゼ)であるが、これに限定されない酵素培地中でのインキュベーション、続いて、機械的解離(GentleMACS,Miltenyi Biotec,Auburn,CA)によって生成された。腫瘍を酵素培地に入れた後、腫瘍は、およそ1分間機械的に解離され得る。その後、溶液が5%CO中37℃で30分間インキュベートされ、その後、およそ1分間再び機械的に破壊され得る。5% CO中37℃で30分間再びインキュベートした後、腫瘍を、およそ1分間、3回目に機械的に破壊することができる。いくつかの実施形態では、大きい組織片が存在する場合、3回目の機械的破壊後、5%CO中37℃でさらに30分間インキュベートするかにかかわらず、1回または2回の追加の機械的解離が試料に適用された。いくつかの実施形態では、細胞懸濁液が多数の赤血球または死細胞を含む場合、最終インキュベーションの終わりに、Ficollを使用した密度勾配分離が行われて、これらの細胞を除去することができる。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張ステップ前の細胞懸濁液は、「一次細胞集団」または「新たに取得された」または「新たに単離された」細胞集団と呼ばれる。
いくつかの実施形態では、細胞は、試料単離後(例えば、腫瘍試料を取得した後及び/または腫瘍試料から細胞懸濁液を取得した後)に、任意選択で凍結され得、ステップBに記載の拡張に入る前に凍結保存され得、これは、以下でさらに詳細に説明され、図8(特に、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)にも例示される。
1.コア/小生検由来のTIL
いくつかの実施形態では、TILは、最初に、コア生検または同様の手順によって取得された患者腫瘍試料(「一次TIL」)から取得され、その後、本明細書に記載されるように、さらなる操作のためにより大きい集団に拡張され、任意で凍結保存され、任意で表現型及び代謝パラメータについて評価される。
いくつかの実施形態では、患者の腫瘍試料は、一般に、小生検、コア生検、針生検、または腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を得るための他の手段により、当該技術分野で知られている方法を使用して取得することができる。一般に、腫瘍試料は、原発腫瘍、浸潤性腫瘍、または転移性腫瘍を含む、任意の固形腫瘍に由来し得る。腫瘍試料は、血液系悪性腫瘍から取得された腫瘍などの液体腫瘍であり得る。いくつかの実施形態では、試料は、複数の小さい腫瘍試料または生検に由来し得る。いくつかの実施形態では、試料は、同じ患者由来の単一の腫瘍からの複数の腫瘍試料を含むことができる。いくつかの実施形態では、試料は、同じ患者由来の1、2、3、または4つの腫瘍からの複数の腫瘍試料を含むことができる。いくつかの実施形態では、試料は、同じ患者由来の複数の腫瘍からの複数の腫瘍試料を含むことができる。固形腫瘍は、黒色腫である。固形腫瘍は、肺癌及び/または非小細胞肺癌(NSCLC)のものであり得る。
一般に、腫瘍コアまたは断片から取得された細胞懸濁液は、「一次細胞集団」または「新たに取得された」または「新たに単離された」細胞集団と呼ばれる。ある特定の実施形態では、新たに取得されたTIL細胞集団は、抗原提示細胞、IL-2、及びOKT-3を含む細胞培養培地に曝露される。
いくつかの実施形態では、腫瘍が転移性であり、かつ原発性病変が過去に効率的に治療/除去された場合、転移性病変のうちの1つの除去が必要とされ得る。いくつかの実施形態では、最も侵襲性の低いアプローチは、皮膚病変、または利用可能な場合、首または腋窩領域のリンパ節を除去することである。いくつかの実施形態では、皮膚病変が除去されるか、またはその小生検が除去される。いくつかの実施形態では、リンパ節またはその小生検が除去される。いくつかの実施形態では、腫瘍は、黒色腫である。いくつかの実施形態では、黒色腫の小生検は、ほくろまたはその一部を含む。
いくつかの実施形態では、小生検は、パンチ生検である。いくつかの実施形態では、パンチ生検は、皮膚に押し込まれた円形の刃で取得される。いくつかの実施形態では、パンチ生検は、疑わしいほくろの周りの皮膚に押し込まれた円形の刃で得られる。いくつかの実施形態では、パンチ生検は、皮膚に押し込まれた円形の刃で得られ、丸い皮膚片が採取される。いくつかの実施形態では、小生検は、パンチ生検であり、腫瘍の丸い部分が採取される。いくつかの実施形態では、肺もしくは肝臓転移性病変、あるいは腹腔内もしくは胸部リンパ節またはそれらの小生検が用いられ得る。
いくつかの実施形態では、小生検は、切除生検である。いくつかの実施形態では、小生検は、切除生検であり、ほくろまたは増殖全体が除去される。いくつかの実施形態では、小生検は、切除生検であり、ほくろまたは増殖全体が、正常に見える皮膚の小縁とともに除去される。
いくつかの実施形態では、小生検は、切開生検である。いくつかの実施形態では、小生検は、切開生検であり、ほくろまたは増殖の最も不規則な部分のみが採取される。いくつかの実施形態では、小生検は、切開生検であり、切開生検は、疑わしいほくろが非常に大きい場合など、他の技法を達成することができない場合に使用される。
いくつかの実施形態では、小生検は、肺生検である。いくつかの実施形態では、小生検は、気管支鏡検査によって取得される。一般に、気管支鏡検査では、患者は麻酔をかけられ、小さい用具が鼻または口を通り、喉を下って気管支通路に入り、そこで小さい用具を使用していくらかの組織を採取する。気管支鏡検査によって腫瘍または成長に到達できないいくつかの実施形態では、経胸腔針生検が用いられ得る。一般に、経胸腔針生検の場合も、患者は麻酔をかけられ、針が皮膚をとおして疑わしい場所に直接挿入されて、小さい組織試料を採取する。いくつかの実施形態では、経胸壁針生検は、介入放射線医学(例えば、針をガイドするためのX線またはCT走査の使用)を必要とし得る。いくつかの実施形態では、小生検は、針生検によって取得される。いくつかの実施形態では、小生検は、超音波内視鏡検査によって得られる(例えば、照明を備えた内視鏡であり、口をとおして食道に配置される)。いくつかの実施形態では、小生検は、外科的に取得される。
いくつかの実施形態では、小生検は、頭頸部生検である。いくつかの実施形態では、小生検は、切開生検である。いくつかの実施形態では、小生検は、切開生検であり、小さい組織片が異常に見える領域から切り取られる。いくつかの実施形態では、異常な領域に容易にアクセスできる場合、試料は、入院することなく採取され得る。いくつかの実施形態では、腫瘍が口または喉のより深くにある場合、生検は、全身麻酔を用いて手術室で行われる必要があり得る。いくつかの実施形態では、小生検は、切除生検である。いくつかの実施形態では、小生検は、全領域が除去される切除生検である。いくつかの実施形態では、小生検は、細針吸引(FNA)である。いくつかの実施形態では、小生検は、細針吸引(FNA)であり、シリンジに取り付けられた非常に細い針を使用して、腫瘍または塊から細胞を抽出(吸引)する。いくつかの実施形態では、小生検は、パンチ生検である。いくつかの実施形態では、小生検は、パンチ生検であり、パンチ鉗子を使用して、疑わしい領域の一片を採取する。
いくつかの実施形態では、小生検は、子宮頸部生検である。いくつかの実施形態では、小生検は、膣鏡検査によって取得される。一般に、膣鏡検査は、拡大双眼鏡に取り付けられた照明付き拡大器具(膣鏡)の使用を採用し、その後、これを使用して、子宮頸部の表面の小さい切片を生検する。いくつかの実施形態では、小生検は、円錐切除/錐体生検である。いくつかの実施形態では、小生検は、円錐切除/錐体生検であり、子宮頸部からより大きい組織片を採取するために外来手術が必要になる場合がある。いくつかの実施形態では、錐体生検は、診断の確認を助けることに加えて、錐体生検が初期治療となり得る。
「固形腫瘍」という用語は、通常、嚢胞または液体領域を含まない異常な組織塊を指す。固形腫瘍は、良性または悪性であり得る。「固形腫瘍癌」という用語は、悪性、腫瘍性、またはがん性の固形腫瘍を指す。いくつかの実施形態では、がんは、黒色腫である。固形腫瘍の組織構造には、実質(がん細胞)を含む相互依存的組織区画、及びがん細胞が分散しており、かつ支持微小環境を提供し得る支持間質細胞が含まれる。
いくつかの実施形態では、腫瘍由来の試料は、細針吸引物(FNA)、コア生検、小生検(例えば、パンチ生検を含む)として取得される。いくつかの実施形態では、試料は、最初にG-Rex 10に入れられる。いくつかの実施形態では、1つまたは2つのコア生検及び/または小生検試料が存在する場合、試料は、最初にG-Rex 10に入れられる。いくつかの実施形態では、3、4、5、6、8、9、または10個以上のコア生検及び/または小生検試料が存在する場合、試料は、最初にG-Rex 100に入れられる。いくつかの実施形態では、3、4、5、6、8、9、または10個以上のコア生検及び/または小生検試料が存在する場合、試料は、最初にG-Rex500に入れられる。
FNAは、例えば、NSCLCを含む肺腫瘍から得ることができる。いくつかの実施形態では、FNAは、非小細胞肺癌(NSCLC)を有する患者由来の肺腫瘍などの肺腫瘍から取得される。いくつかの事例では、NSCLCを有する患者は、外科的治療を以前に受けたことがある。
本明細書に記載のTILは、FNA試料から取得され得る。いくつかの事例では、FNA試料は、18ゲージ針~25ゲージ針の範囲の細いゲージ針を使用して、患者から取得されるか、または単離される。細いゲージ針は、18ゲージ、19ゲージ、20ゲージ、21ゲージ、22ゲージ、23ゲージ、24ゲージ、または25ゲージであり得る。いくつかの実施形態では、患者由来のFNA試料は、少なくとも400,000個のTIL、例えば、400,000個のTIL、450,000個のTIL、500,000個のTIL、550,000個のTIL、600,000個のTIL、650,000個のTIL、700,000個のTIL、750,000個のTIL、800,000個のTIL、850,000個のTIL、900,000個のTIL、950,000個のTIL、またはそれ以上を含み得る。
いくつかの事例では、本明細書に記載のTILは、コア生検試料から取得される。いくつかの事例では、コア生検試料は、11ゲージ針~16ゲージ針の範囲の外科用または医療用針を使用して、患者から取得されるか、または単離される。針は、11ゲージ、12ゲージ、13ゲージ、14ゲージ、15ゲージ、または16ゲージであり得る。いくつかの実施形態では、患者由来のコア生検試料は、少なくとも400,000個のTIL、例えば、400,000個のTIL、450,000個のTIL、500,000個のTIL、550,000個のTIL、600,000個のTIL、650,000個のTIL、700,000個のTIL、750,000個のTIL、800,000個のTIL、850,000個のTIL、900,000個のTIL、950,000個のTIL、またはそれ以上を含み得る。
一般に、採取された細胞懸濁液は、「一次細胞集団」または「新たに採取された」細胞集団と呼ばれる。
いくつかの実施形態では、TILは、腫瘍消化物から取得されない。いくつかの実施形態では、固形腫瘍コアは、断片化されない。
いくつかの実施形態では、TILは、腫瘍消化物から取得される。いくつかの実施形態では、腫瘍消化物は、例えば、RPMI1640(2mM GlutaMAX、10mg/mLゲンタマイシン、30U/mL DNase、及び1.0mg/mLコラゲナーゼ)であるが、これに限定されない酵素培地中でのインキュベーション、続いて、機械的解離(GentleMACS,Miltenyi Biotec,Auburn,CA)によって生成された。腫瘍を酵素培地に入れた後、腫瘍は、およそ1分間機械的に解離され得る。その後、溶液が5%CO中37℃で30分間インキュベートされ、その後、およそ1分間再び機械的に破壊され得る。5% CO中37℃で30分間再びインキュベートした後、腫瘍を、およそ1分間、3回目に機械的に破壊することができる。いくつかの実施形態では、大きい組織片が存在する場合、3回目の機械的破壊後、5%CO中37℃でさらに30分間インキュベートするかにかかわらず、1回または2回の追加の機械的解離が試料に適用された。いくつかの実施形態では、細胞懸濁液が多数の赤血球または死細胞を含む場合、最終インキュベーションの終わりに、Ficollを使用した密度勾配分離が行われて、これらの細胞を除去することができる。
いくつかの実施形態では、第1のTIL集団を取得することは、多病変サンプリング法を含む。
腫瘍解離酵素混合物には、1つ以上の解離(消化)酵素、例えば、限定されないが、コラゲナーゼ(任意のブレンドまたはコラゲナーゼの種類を含む)、Accutase(商標)、Accumax(商標)、ヒアルロニダーゼ、中性プロテアーゼ(ディスパーゼ)、キモトリプシン、キモパパイン、トリプシン、カゼイナーゼ、エラスターゼ、パパイン、XIV型プロテアーゼ(プロナーゼ)、デオキシリボヌクレアーゼI(DNase)、トリプシン阻害剤、任意の他の解離酵素またはタンパク質分解酵素、及びそれらの任意の組み合わせが含まれ得る。
いくつかの実施形態では、解離酵素は、凍結乾燥酵素から再構成される。いくつかの実施形態では、凍結乾燥酵素は、ハンクス平衡塩溶液(HBSS)などの滅菌緩衝液の量で再構成される。
いくつかの事例では、コラゲナーゼ(アニマルフリー1型コラゲナーゼなど)は、10mLの滅菌HBSSまたは別の緩衝液中で再構成される。凍結乾燥ストック酵素は、2892PZ U/バイアルの濃度であり得る。いくつかの実施形態では、コラゲナーゼは、5mL~15mLの緩衝液中で再構成される。いくつかの実施形態では、再構成後のコラゲナーゼストックは、約100PZ U/mL~約400PZ U/mLの範囲、例えば、約100PZ U/mL~約400PZ U/mL、約100PZ U/mL~約350PZ U/mL、約100PZ U/mL~約300PZ U/mL、約150PZ U/mL~約400PZ U/mL、約100PZ U/mL、約150PZ U/mL、約200PZ U/mL、約210PZ U/mL、約220PZ U/mL、約230PZ U/mL、約240PZ U/mL、約250PZ U/mL、約260PZ U/mL、約270PZ U/mL、約280PZ U/mL、約289.2PZ U/mL、約300PZ U/mL、約350PZ U/mL、または約400PZ U/mLである。
いくつかの実施形態では、中性プロテアーゼは、1mLの滅菌HBSSまたは別の緩衝液中で再構成される。凍結乾燥ストック酵素は、175DMC U/バイアルの濃度であり得る。いくつかの実施形態では、再構成後の中性プロテアーゼストックは、約100DMC/mL~約400DMC/mLの範囲、例えば、約100DMC/mL~約400DMC/mL、約100DMC/mL~約350DMC/mL、約100DMC/mL~約300DMC/mL、約150DMC/mL~約400DMC/mL、約100DMC/mL、約110DMC/mL、約120DMC/mL、約130DMC/mL、約140DMC/mL、約150DMC/mL、約160DMC/mL、約170DMC/mL、約175DMC/mL、約180DMC/mL、約190DMC/mL、約200DMC/mL、約250DMC/mL、約300DMC/mL、約350DMC/mL、または約400DMC/mLである。
いくつかの実施形態では、DNAse Iは、1mLの滅菌HBSSまたは別の緩衝液中で再構成される。凍結乾燥したストック酵素は、4KU/バイアルの濃度であった。いくつかの実施形態では、再構成後のDNase Iストックは、約1KU/mL~10KU/mL、例えば、約1KU/mL、約2KU/mL、約3KU/mL、約4KU/mL、約5KU/mL、約6KU/mL、約7KU/mL、約8KU/mL、約9KU/mL、または約10KU/mLの範囲である。
いくつかの実施形態では、酵素混合物は、中性プロテアーゼ、コラゲナーゼ、及びDNaseを含む
いくつかの実施形態では、酵素混合物は、約4.7mLの滅菌HBSS中に約10.2ulの中性プロテアーゼ(0.36DMC U/mL)、21.3ulのコラゲナーゼ(1.2PZ/mL)及び250ulのDNAse I(200U/mL)を含む。
2.胸水T細胞及びTIL
いくつかの実施形態では、試料は、胸腔内液試料である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のプロセスによる拡張のためのT細胞及び/またはTILの供給源は、胸腔内液試料である。いくつかの実施形態では、試料は、胸水由来試料である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のプロセスによる拡張のためのT細胞及び/またはTILの供給源は、胸水由来試料である。例えば、米国特許公開第US2014/0295426号に記載されている方法を参照されたく、これはすべての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、TILと思われる、及び/またはTILを含む任意の胸腔内液または胸水を利用することができる。かかる試料は、NSCLCもしくはSCLCなどの原発性または転移性肺癌に由来し得る。いくつかの実施形態では、試料は、別の臓器、例えば、乳房、卵巣、結腸、または前立腺に由来する二次転移性がん細胞であり得る。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の拡張方法で使用する試料は、胸膜浸出液である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の拡張方法で使用する試料は、胸膜漏出液である。他の生体試料は、例えば、腹部からの腹水または膵嚢胞液を含む、TILを含有する他の漿液を含み得る。腹水及び胸腔内液は、非常に類似した化学系を伴い、腹部及び肺の両方が、悪性腫瘍における同じ物質の胸膜空間及び腹部空間に中皮線及び流体形態を有し、いくつかの実施形態では、かかる流体は、TILを含有する。本開示が胸水を例示するいくつかの実施形態では、同じ方法が、胸腔内液またはTILを含有する他の嚢胞液を使用して同様の結果で実行されてもよい。
いくつかの実施形態では、胸腔内液は、患者から直接除去された未処理の形態である。いくつかの実施形態では、未処理の胸腔内液は、接触ステップの前に、EDTAまたはヘパリンチューブなどの標準的な採血管に入れられる。いくつかの実施形態では、未処理の胸腔内液は、接触ステップの前に、標準的なCellSave(登録商標)チューブ(Veridex)に入れられる。いくつかの実施形態では、試料は、生存TILの数の減少を避けるために、患者から採取した直後にCellSaveチューブに入れられる。生存TILの数は、4℃であっても、未処理の胸腔内液中に放置されると、24時間以内に大幅に減少する可能性がある。いくつかの実施形態では、試料は、患者からの除去後1時間、5時間、10時間、15時間、または最大24時間以内に適切な収集チューブ内に入れられる。いくつかの実施形態では、試料は、4℃で、患者からの除去後1時間、5時間、10時間、15時間、または最大24時間以内に適切な収集チューブ内に入れられる。
いくつかの実施形態では、選択された対象からの胸腔内液試料は、希釈され得る。いくつかの実施形態では、希釈は、胸腔内液対希釈剤が1:10である。いくつかの実施形態では、希釈は、胸腔内液対希釈剤が1:9である。いくつかの実施形態では、希釈は、胸腔内液対希釈剤が1:8である。いくつかの実施形態では、希釈は、胸腔内液対希釈剤が1:5である。いくつかの実施形態では、希釈は、胸腔内液対希釈剤が1:2である。いくつかの実施形態では、希釈は、胸腔内液対希釈剤が1:1である。いくつかの実施形態では、希釈剤には、生理食塩水、リン酸緩衝生理食塩水、別の緩衝液、または生理学的に許容される希釈剤が含まれる。いくつかの実施形態では、試料は、患者からの収集及び希釈の直後にCellSaveチューブ内に入れられ、生存TILの減少を回避し、これは、4℃であっても、未処理の胸腔内液中に放置された場合、24~48時間以内に有意に生じ得る。いくつかの実施形態では、胸腔内液試料は、患者からの除去及び希釈後1時間、5時間、10時間、15時間、24時間、36時間、最大48時間以内に適切な収集チューブ内に入れられる。いくつかの実施形態では、胸腔内液試料は、4℃で、患者からの除去及び希釈後1時間、5時間、10時間、15時間、24時間、36時間、最大48時間以内に適切な収集チューブ内に入れられる。
さらに他の実施形態では、胸腔内液試料は、さらなる処理ステップの前に、従来の手段によって濃縮される。いくつかの実施形態では、胸腔内液のこの前処理は、方法を実施する実験室への輸送のために、またはその後の分析のために(例えば、採取後24~48時間より後に)胸水を凍結保存しなければならない状況において好ましい。いくつかの実施形態では、胸腔内液試料は、それが対象から採取された後に胸腔内液試料を遠心分離し、遠心分離物またはペレットを緩衝液中に再懸濁することによって調製される。いくつかの実施形態では、胸腔内液試料は、輸送または後の分析及び/または処理のために凍結保存される前に、複数の遠心分離及び再懸濁に供される。
いくつかの実施形態では、胸腔内液試料は、濾過法を使用することによって、さらなる処理ステップの前に濃縮される。いくつかの実施形態では、接触ステップで使用される胸腔内液試料は、胸腔内液が膜を通過することを可能にするが腫瘍細胞を保持する、既知で本質的に均一な孔径を含むフィルターをとおして流体を濾過することによって調製される。いくつかの実施形態では、膜の細孔の直径は、少なくとも4μMであり得る。他の実施形態では、細孔直径は、5μM以上であり得、他の実施形態では、6、7、8、9、または10μMのうちのいずれかであり得る。濾過後、膜によって保持されたTILを含む細胞を、膜から適切な生理学的に許容される緩衝液にすすいでもよい。次いで、このように濃縮されたTILを含む細胞は、方法の接触ステップで使用することができる。
いくつかの実施形態では、胸腔内液試料(例えば、未処理の胸腔内液を含む)、希釈胸水、または再懸濁細胞ペレットは、試料中に存在する無核赤血球を特異的に溶解する溶解試薬と接触させる。いくつかの実施形態では、このステップは、胸腔内液がかなりの数のRBCを含む状況で、さらなる処理ステップの前に行われる。好適な溶解試薬には、単一の溶解試薬もしくは溶解試薬及びクエンチ試薬、または溶解剤、クエンチ試薬及び固定試薬が含まれる。好適な溶解システムは市販されており、BD Pharm Lyse(商標)システム(Becton Dickenson)が含まれる。他の溶解システムには、Versalyse(商標)システム、FACSlyse(商標)システム(Becton Dickenson)、Immunoprep(商標)システム、またはErythrolyse IIシステム(Beckman Coulter,Inc.)、または塩化アンモニウムシステムが含まれる。いくつかの実施形態では、溶解試薬は、赤血球の効率的な溶解、ならびに胸水におけるTIL及びTILの表現型特性の保存のような主要な要件によって異なり得る。溶解のための単一の試薬を利用することに加えて、本明細書に記載の方法に有用な溶解システムは、第2の試薬、例えば、方法の残りのステップ中に溶解試薬の効果をクエンチまたは遅延させるもの、例えばStabilyse(商標)試薬(Beckman Coulter,Inc.)を含むことができる。溶解試薬の選択または方法の好ましい実施に応じて、従来の固定試薬を使用することもできる。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるように、未処理、希釈または多重遠心分離または処理された胸腔内液試料は、本明細書で提供されるようにさらに処理及び/または拡張される前に、約-140℃の温度で凍結保存される。
3.末梢血から末梢血リンパ球(PBL)を拡張する方法
PBL方法1。本発明のいくつかの実施形態では、PBLは、本明細書に記載のプロセスを使用して拡張される。本発明のいくつかの実施形態では、方法は、全血からPBMC試料を取得することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、非CD19+画分の負の選択を使用して、PBMCから純粋なT細胞を単離することによってT細胞を濃縮することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、非CD19+画分の磁気ビーズベースの負の選択を使用して、PBMCから純粋なT細胞を単離することによってT細胞を濃縮することを含む。
本発明のいくつかの実施形態では、PBL法1は、以下のように行われる:0日目に、凍結保存されたPBMC試料を解凍し、PBMCを計数する。T細胞を、ヒトPan T細胞単離キット及びLSカラム(Miltenyi Biotec)を使用して単離する。
PBL方法2。本発明のいくつかの実施形態では、PBLは、全血からPBMC試料を得ることを含むPBL法2を使用して拡張される。PBMC由来のT細胞は、PBMCを37℃で少なくとも3時間インキュベートし、その後、非接着細胞を単離することによって濃縮される。
本発明のいくつかの実施形態では、PBL法2は、以下のように行われる:0日目に、凍結保存されたPMBC試料を解凍し、PBMC細胞を、CM-2培地中の6ウェルプレートに600万細胞/ウェルで播種し、37℃で3時間インキュベートする。3時間後、PBLである非接着細胞を取り出し、計数する。
PBL方法3。本発明のいくつかの実施形態では、PBLは、末梢血からPBMC試料を得ることを含むPBL法3を使用して拡張される。B細胞は、CD19+選択を使用して単離され、T細胞は、PBMC試料の非CD19+画分の負の選択を使用して選択される。
本発明のいくつかの実施形態では、PBL法3は、以下のように行われる:0日目に、末梢血から取得された凍結保存されたPBMCを解凍し、計数する。CD19+B細胞を、CD19 Multisortキット、ヒト(Miltenyi Biotec)を使用して選別する。非CD19+細胞画分のうち、T細胞を、ヒトPan T細胞単離キット及びLSカラム(Miltenyi Biotec)を使用して精製する。
いくつかの実施形態では、PBMCは、全血試料から単離される。いくつかの実施形態では、PBMC試料は、PBLを拡張するための出発材料として使用される。いくつかの実施形態では、試料は、拡張プロセス前に凍結保存される。他の実施形態では、新鮮な試料が、PBLを拡張するための出発材料として使用される。本発明のいくつかの実施形態では、T細胞は、当該技術分野で知られている方法を使用してPBMCから単離される。いくつかの実施形態では、T細胞は、ヒトT汎細胞単離キット及びLSカラムを使用して単離される。本発明のいくつかの実施形態では、T細胞は、当該技術分野で知られている抗体選択方法、例えば、CD19の負の選択を使用して、PBMCから単離される。
本発明のいくつかの実施形態では、PBMC試料は、非接着細胞を特定するのに有効な所望の温度である期間インキュベートされる。本発明のいくつかの実施形態では、インキュベーション時間は、約3時間である。本発明のいくつかの実施形態では、温度は、約37℃である。その後、非接着細胞は、上記のプロセスを使用して拡張される。
いくつかの実施形態では、PBMC試料は、キナーゼ阻害剤またはITK阻害剤を含むレジメンで任意選択で前治療された対象または患者由来のものである。いくつかの実施形態では、腫瘍試料は、キナーゼ阻害剤またはITK阻害剤を含むレジメンで前治療された対象または患者由来のものである。いくつかの実施形態では、PBMC試料は、キナーゼ阻害剤またはITK阻害剤を含むレジメンで前治療されており、少なくとも1ヶ月間、少なくとも2ヶ月間、少なくとも3ヶ月間、少なくとも4ヶ月間、少なくとも5ヶ月間、少なくとも6ヶ月間、または1年間、またはそれ以上治療を受けた対象または患者由来のものである。他の実施形態では、PBMCは、イブルチニブなどのITK阻害剤レジメンを現在受けている患者に由来する。
いくつかの実施形態では、PBMC試料は、キナーゼ阻害剤またはITK阻害剤を含むレジメンで前治療されており、キナーゼ阻害剤またはイブルチニブなどのITK阻害剤での治療に不応性である対象または患者由来のものである。
いくつかの実施形態では、PBMC試料は、キナーゼ阻害剤またはITK阻害剤を含むレジメンで前治療されたが、もはやキナーゼ阻害剤またはITK阻害剤での治療を受けていない対象または患者由来のものである。いくつかの実施形態では、PBMC試料は、キナーゼ阻害剤またはITK阻害剤を含むレジメンで前治療されたが、もはやキナーゼ阻害剤またはITK阻害剤での治療を受けておらず、少なくとも1ヶ月間、少なくとも2ヶ月間、少なくとも3ヶ月間、少なくとも4ヶ月間、少なくとも5ヶ月間、少なくとも6ヶ月間、または少なくとも1年間、またはそれ以上治療を受けていない対象または患者由来のものである。他の実施形態では、PBMCは、ITK阻害剤に以前に曝露されたが、少なくとも3ヶ月、少なくとも6ヶ月、少なくとも9ヶ月、または少なくとも1年以内に治療されていない患者に由来する。
本発明のいくつかの実施形態では、0日目に、細胞がCD19+について選択され、それに応じて選別される。本発明のいくつかの実施形態では、選択は、抗体結合ビーズを使用して行われる。本発明のいくつかの実施形態では、純粋なT細胞が、0日目にPBMCから単離される。
本発明のいくつかの実施形態では、イブルチニブまたは他のITK阻害剤で前治療されていない患者の場合、10~15mlのバフィーコートは、約5×10のPBMCを産生し、これは、次いで、約5.5×10のPBLを産生する。
本発明のいくつかの実施形態では、イブルチニブまたは他のITK阻害剤で前治療された患者の場合、拡張プロセスは、約20×10のPBLを産生する。本発明のいくつかの実施形態では、40.3×10のPBMCは、約4.7×10のPBLを産生する。
前述の実施形態のうちのいずれにおいても、PBMCは、全血試料から、アフェレーシスによって、バフィーコートから、またはPBMCを得るための当該技術分野で知られている任意の他の方法から取得され得る。
前述の実施形態のうちのいずれにおいても、PBLは、本明細書に記載のCCRを発現するように遺伝子修飾され得る。いくつかの実施形態では、PBLは、米国特許出願公開第US2020/0347350 A1号(この開示は参照により本明細書に組み込まれる)に記載される方法を使用して調製される。
4.骨髄由来のPBMCから骨髄浸潤リンパ球(MIL)を拡張する方法
MIL方法3。本発明のいくつかの実施形態では、方法は、骨髄からPBMCを取得することを含む。0日目に、PBMCがCD3+/CD33+/CD20+/CD14+について選択され、選別され、非CD3+/CD33+/CD20+/CD14+細胞画分が超音波処理され、超音波処理された細胞画分の一部が選択された細胞画分に戻し追加される。
本発明のいくつかの実施形態では、MIL法3は、以下のように行われる:0日目に、凍結保存されたPBMC試料を解凍し、PBMCを計数する。細胞を、CD3、CD33、CD20、及びCD14抗体で染色し、選別されたS3e細胞(Bio-Rad)を使用して選別する。細胞を、免疫細胞画分(またはMIL画分)(CD3+CD33+CD20+CD14+)及びAML芽球画分(非CD3+CD33+CD20+CD14+)の2つの画分に選別する。
本発明のいくつかの実施形態では、PBMCは、骨髄から取得される。いくつかの実施形態では、PBMCは、アフェレーシス、吸引、針生検、または当該技術分野で知られている他の同様の手段により骨髄から取得される。いくつかの実施形態では、PBMCは、新鮮である。他の実施形態では、PBMCは、凍結保存される。
本発明のいくつかの実施形態では、MILは、10~50mlの骨髄穿刺液から拡張される。本発明のいくつかの実施形態では、10mlの骨髄吸引物が患者から取得される。他の実施形態では、20mlの骨髄吸引物が患者から取得される。他の実施形態では、30mlの骨髄吸引物が患者から取得される。他の実施形態では、40mlの骨髄吸引物が患者から取得される。他の実施形態では、50mlの骨髄吸引物が患者から取得される。
本発明のいくつかの実施形態では、約10~50mlの骨髄吸引物から産生されたPBMCの数は、約5×10~約10×10のPBMCである。他の実施形態では、産生されたPMBCの数は、約7×10PBMCである。
本発明のいくつかの実施形態では、約5×10~約10×10PBMCが、約0.5×10~約1.5×10MILを産生する。本発明のいくつかの実施形態では、約1×10MILが産生される。
本発明のいくつかの実施形態では、骨髄穿刺液から誘導された12×10PBMCは、およそ1.4×10MILを産生する。
前述の実施形態のうちのいずれにおいても、PBMCは、全血試料から、骨髄から、アフェレーシスによって、バフィーコートから、またはPBMCを得るための当該技術分野で知られている任意の他の方法から取得され得る。
前述の実施形態のうちのいずれにおいても、MILは、本明細書に記載のCCRを発現するように遺伝子修飾され得る。いくつかの実施形態では、MILは、米国特許出願公開第US2020/0347350 A1号(この開示は参照により本明細書に組み込まれる)に記載される方法を使用して調製される。
5.PD-1の選択の事前選択(図8Eまたは図8Fまたは図34のステップA3に例示される)
本発明のいくつかの方法によれば、TILは、プライミングによる第1の拡張の前に、PD-1陽性(PD-1+)であるように事前選択される。
いくつかの実施形態では、最低3,000個のTILが、プライミングによる第1の拡張に播種するために必要とされる。いくつかの実施形態では、事前選択ステップは、最低3,000個のTILをもたらす。いくつかの実施形態では、最低4,000個のTILが、プライミングによる第1の拡張に播種するために必要とされる。いくつかの実施形態では、事前選択ステップは、最低4,000個のTILをもたらす。いくつかの実施形態では、最低5,000個のTILが、プライミングによる第1の拡張に播種するために必要とされる。いくつかの実施形態では、事前選択ステップは、最低5,000個のTILをもたらす。いくつかの実施形態では、最低6,000個のTILが、プライミングによる第1の拡張に播種するために必要とされる。いくつかの実施形態では、事前選択ステップは、最低6,000個のTILをもたらす。いくつかの実施形態では、最低7,000個のTILが、プライミングによる第1の拡張に播種するために必要とされる。いくつかの実施形態では、事前選択ステップは、最低7,000個のTILをもたらす。いくつかの実施形態では、最低8,000個のTILが、プライミングによる第1の拡張に播種するために必要とされる。いくつかの実施形態では、事前選択ステップは、最低8,000個のTILをもたらす。いくつかの実施形態では、最低9,000個のTILが、プライミングによる第1の拡張に播種するために必要とされる。いくつかの実施形態では、事前選択ステップは、最低9,000個のTILをもたらす。いくつかの実施形態では、最低10,000個のTILが、プライミングによる第1の拡張に播種するために必要とされる。いくつかの実施形態では、事前選択ステップは、最低10,000個のTILをもたらす。いくつかの実施形態では、細胞を、200,000個の密度まで成長または拡張させる。いくつかの実施形態では、細胞を、200,000個の密度まで成長または拡張させて、急速な第2の拡張を開始するための約2e8個のTILを提供する。いくつかの実施形態では、細胞を、150,000個の密度まで成長または拡張させる。いくつかの実施形態では、細胞を、150,000個の密度まで成長または拡張させて、急速な第2の拡張を開始するための約2e8個のTILを提供する。いくつかの実施形態では、細胞を、250,000個の密度まで成長または拡張させる。いくつかの実施形態では、細胞を、250,000個の密度まで成長または拡張させて、急速な第2の拡張を開始するための約2e8個のTILを提供する。いくつかの実施形態では、最小細胞密度は、急速な第2の拡張を開始するための10e6個を与えるために、10,000個の細胞である。いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張を開始するための10e6個の播種密度は、1e9個を超えるTILをもたらし得る。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張において使用するためのTILは、PD-1陽性(PD-1+)である(例えば、事前選択の後、及びプライミングによる第1の拡張の前)。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張において使用するためのTILは、少なくとも75%PD-1陽性、少なくとも80%PD-1陽性、少なくとも85%PD-1陽性、少なくとも90%PD-1陽性、少なくとも95%PD-1陽性、少なくとも98%PD-1陽性、または少なくとも99%PD-1陽性である(例えば、事前選択の後、及びプライミングによる第1の拡張の前)。いくつかの実施形態では、PD-1集団は、PD-1高である。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張において使用するためのTILは、少なくとも25%PD-1高、少なくとも30%PD-1高、少なくとも35%PD-1高、少なくとも40%PD-1高、少なくとも45%PD-1高、少なくとも50%PD-1高、少なくとも55%PD-1高、少なくとも60%PD-1高、少なくとも65%PD-1高、少なくとも70%PD-1高、少なくとも75%PD-1高、少なくとも80%PD-1高、少なくとも85%PD-1高、少なくとも90%PD-1高、少なくとも95%PD-1高、少なくとも98%PD-1高、または少なくとも99%PD-1高である(例えば、事前選択の後、及びプライミングによる第1の拡張の前)。
いくつかの実施形態では、PD-1陽性TILの事前選択は、一次細胞集団、全腫瘍消化物、及び/または全腫瘍細胞懸濁液TILを抗PD-1抗体で染色することにより行われる。いくつかの実施形態では、抗PD-1抗体は、ポリクローナル抗体、例えば、マウス抗ヒトPD-1ポリクローナル抗体、ヤギ抗ヒトPD-1ポリクローナル抗体などである。いくつかの実施形態では、抗PD-1抗体は、モノクローナル抗体である。いくつかの実施形態では、抗PD-1抗体には、例えば、EH12.2H7、PD1.3.1、M1H4、ニボルマブ(BMS-936558、Bristol-Myers Squibb;Opdivo(登録商標))、ペムブロリズマブ(ラムブロリズマブ、MK03475またはMK-3475、Merck;Keytruda(登録商標))、H12.1、PD1.3.1、NAT 105、ヒト化抗PD-1抗体JS001(ShangHai JunShi)、モノクローナル抗PD-1抗体TSR-042(Tesaro,Inc.)、ピジリズマブ(抗PD-1 mAb CT-011、Medivation)、抗PD-1モノクローナル抗体BGB-A317(BeiGene)、及び/または抗PD-1抗体SHR-1210(ShangHai HengRui)、ヒトモノクローナル抗体REGN2810(Regeneron)、ヒトモノクローナル抗体MDX-1106(Bristol-Myers Squibb)、及び/またはヒト化抗PD-1 IgG4抗体PDR001(Novartis)が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、PD-1抗体は、クローン:RMP1-14(ラットIgG)-BioXcellカタログ番号BP0146である。本明細書に記載されるように、ステップA~Fにより例示されるように、本発明の方法によるTILの拡張において使用するためのPD-1陽性TILの事前選択において使用するための他の好適な抗体は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第8,008,449号に開示される抗PD-1抗体である。いくつかの実施形態では、事前選択において使用するための抗PD-1抗体は、ニボルマブ(BMS-936558、Bristol-Myers Squibb;Opdivo(登録商標))とは異なるエピトープに結合する。いくつかの実施形態では、事前選択において使用するための抗PD-1抗体は、ペンブロリズマブ(ランブロリズマブ、MK03475またはMK-3475、Merck;Keytruda(登録商標))とは異なるエピトープに結合する。いくつかの実施形態では、事前選択において使用するための抗PD-1抗体は、ヒト化抗PD-1抗体JS001(ShangHai JunShi)とは異なるエピトープに結合する。いくつかの実施形態では、事前選択において使用するための抗PD-1抗体は、モノクローナル抗PD-1抗体TSR-042(Tesaro,Inc.)とは異なるエピトープに結合する。いくつかの実施形態では、事前選択において使用するための抗PD-1抗体は、ピジリズマブ(抗PD-1 mAb CT-011、Medivation)とは異なるエピトープに結合する。いくつかの実施形態では、事前選択において使用するための抗PD-1抗体は、抗PD-1モノクローナル抗体BGB-A317(BeiGene)とは異なるエピトープに結合する。いくつかの実施形態では、事前選択において使用するための抗PD-1抗体は、抗PD-1抗体SHR-1210(ShangHai HengRui)とは異なるエピトープに結合する。いくつかの実施形態では、事前選択において使用するための抗PD-1抗体は、ヒトモノクローナル抗体REGN2810(Regeneron)とは異なるエピトープに結合する。いくつかの実施形態では、事前選択において使用するための抗PD-1抗体は、ヒトモノクローナル抗体MDX-1106(Bristol-Myers Squibb)とは異なるエピトープに結合する。いくつかの実施形態では、事前選択において使用するための抗PD-1抗体は、ヒト化抗PD-1 IgG4抗体PDR001(Novartis)とは異なるエピトープに結合する。いくつかの実施形態では、事前選択において使用するための抗PD-1抗体は、RMP1-14(ラットIgG)-BioXcellカタログ番号#BP0146とは異なるエピトープに結合する。PD-1に結合するニボルマブ及びペンブロリズマブの結合の構造は既知であり、例えば、Tan,S.et al.(Tan,S.et al.,Nature Communications,8:14369|DOI:10.1038/ncomms14369(2017)、あらゆる目的のために参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に記載されている。いくつかの実施形態では、抗PD-1抗体は、EH12.2H7である。いくつかの実施形態では、抗PD-1抗体は、PD1.3.1である。いくつかの実施形態では、抗PD-1抗体は、PD1.3.1ではない。いくつかの実施形態では、抗PD-1抗体は、M1H4である。いくつかの実施形態では、抗PD-1抗体は、M1H4ではない。
いくつかの実施形態では、事前選択で使用するための抗PD-1抗体は、PD-1を発現する細胞の少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、少なくとも99%、または少なくとも100%に結合する。
いくつかの実施形態では、患者は、抗PD-1抗体で治療されている。いくつかの実施形態では、対象は、抗PD-1抗体治療ナイーブである。いくつかの実施形態では、対象は、抗PD-1抗体で治療されていない。いくつかの実施形態では、対象は、以前に化学療法剤で治療されている。いくつかの実施形態では、対象は、以前に化学療法剤で治療されているが、もはや化学療法剤で治療されていない。いくつかの実施形態では、対象は、化学療法治療後または抗PD-1抗体治療後である。いくつかの実施形態では、対象は、化学療法治療後であり、かつ抗PD-1抗体治療後である。いくつかの実施形態では、患者は、抗PD-1抗体治療ナイーブである。いくつかの実施形態では、対象は、治療ナイーブのがんを有するか、または化学療法治療後であるが、抗PD-1ナイーブである。いくつかの実施形態では、対象は、治療ナイーブであり、かつ化学療法治療後であるが、抗PD-1抗体治療ナイーブである。
患者が以前に第1の抗PD-1抗体で治療されているいくつかの実施形態では、事前選択は、一次細胞集団、全腫瘍消化物、及び/または全腫瘍細胞懸濁液TILを、一次TIL細胞集団の表面上でPD-1に結合することから第1の抗PD-1抗体により遮断されていない第2の抗PD-1抗体で染色することにより行われる。
患者が以前に抗PD-1抗体で治療されているいくつかの実施形態では、事前選択は、一次TIL細胞集団を、一次TIL細胞集団の表面上で不溶化された抗PD-1抗体のFc領域に結合する抗体(「抗Fc抗体」)で染色することにより行われる。いくつかの実施形態では、抗Fc抗体は、ポリクローナル抗体、例えば、マウス抗ヒトFcポリクローナル抗体、ヤギ抗ヒトFcポリクローナル抗体などである。いくつかの実施形態では、抗Fc抗体は、モノクローナル抗体である。患者が以前に抗PD-1ヒトまたはヒト化IgG抗体で治療されているいくつかの実施形態では、一次TIL細胞集団は、抗ヒトIgG抗体で染色される。患者が以前に抗PD-1ヒトまたはヒト化IgG1抗体で治療されているいくつかの実施形態では、一次TIL細胞集団は、抗ヒトIgG1抗体で染色される。患者が以前に抗PD-1ヒトまたはヒト化IgG2抗体で治療されているいくつかの実施形態では、一次TIL細胞集団は、抗ヒトIgG2抗体で染色される。患者が以前に抗PD-1ヒトまたはヒト化IgG3抗体で治療されているいくつかの実施形態では、一次TIL細胞集団は、抗ヒトIgG3抗体で染色される。患者が以前に抗PD-1ヒトまたはヒト化IgG4抗体で治療されているいくつかの実施形態では、一次TIL細胞集団は、抗ヒトIgG4抗体で染色される。
患者が以前に抗PD-1抗体で治療されているいくつかの実施形態では、事前選択は、一次TIL細胞集団を、同じ抗PD-1抗体と接触させることと、次いで、一次TIL細胞集団を、一次TIL細胞集団の表面上で不溶化された抗PD-1抗体のFc領域に結合する抗Fc抗体で染色することとにより行われる。
いくつかの実施形態では、事前選択は、細胞選別法を使用して行われる。いくつかの実施形態では、細胞選別法は、フローサイトメトリー法、例えば、フロー活性化細胞選別法(FACS)である。いくつかの実施形態では、第1の集団及びPBMC集団の両方におけるフルオロフォアの強度を使用して、それぞれPD-1陰性TIL、PD-1中間TIL、及びPD-1陽性TILに対応する低、中、及び高レベルの強度を確立するためのFACSゲートを設定する。いくつかの実施形態では、細胞選別方法は、PBMC、FMO対照、及び試料自体を使用して3つの集団を区別して、ゲートが高、中(中間とも称される)、及び低(陰性とも称される)に設定されるように行われる。いくつかの実施形態では、PBMCは、ゲーティング対照として使用される。いくつかの実施形態では、PD-1高集団は、PBMCにおいて観察されるものを超えるPD-1に対して陽性である細胞集団として定義される。いくつかの実施形態では、TILのPD-1+中間集団は、PBMC中のPD-1+細胞を包含する。いくつかの実施形態では、陰性は、FMOに基づいてゲーティングされる。いくつかの実施形態では、FACSゲートは、対象から取得された腫瘍試料を複数の腫瘍断片に処理することにより、対象から切除された腫瘍から第1のTIL集団を取得及び/または受け入れるステップの後に設定される。いくつかの実施形態では、ゲーティングは、選別ごとに設定される。いくつかの実施形態では、ゲーティングは、PBMCの各試料に対して設定される。いくつかの実施形態では、ゲーティングは、PBMCの各試料に対して設定される。いくつかの実施形態では、ゲーティングテンプレートは、PBMCから10日、20日、30日、40日、50日、または60日毎に設定される。いくつかの実施形態では、ゲーティングテンプレートは、PBMCから60日毎に設定される。いくつかの実施形態では、ゲーティングテンプレートは、10日、20日、30日、40日、50日、または60日毎にPBMCの各試料に対して設定される。いくつかの実施形態では、ゲーティングテンプレートは、60日毎にPBMCの各試料に対して設定される。
いくつかの実施形態では、事前選択は、第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得することに関与し、少なくとも11.27%~74.4%がPD-1陽性TILである第1のTIL集団からTIL集団を選択することを含む。いくつかの実施形態では、第1のTIL集団は、少なくとも20%~80%PD-1陽性TIL、少なくとも20%~80%PD-1陽性TIL、少なくとも30%~80%PD-1陽性TIL、少なくとも40%~80%PD-1陽性TIL、少なくとも50%~80%PD-1陽性TIL、少なくとも10%~70%PD-1陽性TIL、少なくとも20%~70%PD-1陽性TIL、少なくとも30%~70%PD-1陽性TIL、または少なくとも40%~70%PD-1陽性TILである。
いくつかの実施形態では、選択ステップ(例えば、PD-1陽性細胞の事前選択及び/または選択)は、
(i)第1のTIL集団及びPBMC集団を、PD-1のIgVドメインの外側のN末端ループによってPD-1に結合する過剰のモノクローナル抗PD-1 IgG4抗体に曝露するステップと、
(ii)フルオロフォアに複合した過剰の抗IgG4抗体を追加するステップと、
(iii)蛍光活性化細胞選別法(FACS)により行われた場合のPBMC集団の強度と比較した第1のTIL集団中のPD-1陽性TILのフルオロフォアの強度に基づいて、PD-1濃縮TIL集団を取得するステップと、を含む。
いくつかの実施形態では、PD-1陽性TILは、PD-1高TILである。
いくつかの実施形態では、PD-1濃縮TIL集団の少なくとも70%が、PD-1陽性TILである。いくつかの実施形態では、PD-1濃縮TIL集団の少なくとも80%が、PD-1陽性TILである。いくつかの実施形態では、PD-1濃縮TIL集団の少なくとも90%が、PD-1陽性TILである。いくつかの実施形態では、PD-1濃縮TIL集団の少なくとも95%が、PD-1陽性TILである。いくつかの実施形態では、PD-1濃縮TIL集団の少なくとも99%が、PD-1陽性TILである。いくつかの実施形態では、PD-1濃縮TIL集団の100%が、PD-1陽性TILである。
異なる抗PD-1抗体は、PD-1内の異なるエピトープに対して異なる結合特性を示す。いくつかの実施形態では、抗PD-1抗体は、ペンブロリズマブとは異なるエピトープに結合する。いくつかの実施形態では、抗PD1抗体は、PD-1のIgVドメインの外側のN末端ループ内のエピトープに結合する。いくつかの実施形態では、抗PD1抗体は、PD-1のIgVドメインの外側のN末端ループによって結合する。いくつかの実施形態では、抗PD-1抗体は、PD-1に結合する抗PD-1抗体であり、PD-1のIgVドメインの外側のN末端ループによって結合する。いくつかの実施形態では、抗PD-1抗体は、PD-1に結合するモノクローナル抗PD-1抗体であり、PD-1のIgVドメインの外側のN末端ループによって結合する。いくつかの実施形態では、モノクローナル抗PD-1抗体は、PD-1に結合する抗PD-1 IgG4抗体であり、PD-1のIgVドメインの外側のN末端ループによって結合する。例えば、Tan,S.Nature Comm.Vol 8,Argicle 14369:1-10(2017)を参照されたい。
いくつかの実施形態では、図8のステップA2として例示される選択ステップは、(i)第1のTIL集団を、PD-1のIgVドメインの外側のN末端ループによってPD-1に結合する過剰のモノクローナル抗PD-1 IgG4抗体に曝露するステップと、(ii)フルオロフォアに複合した過剰の抗IgG4抗体を追加するステップと、(iii)フルオロフォアに基づいて流動系細胞選別を行って、PD-1濃縮TIL集団を取得するステップと、を含む。いくつかの実施形態では、モノクローナル抗PD-1 IgG4抗体は、ニボルマブ、またはそのバリアント、断片、もしくは複合体である。いくつかの実施形態では、抗IgG4抗体は、クローン抗ヒトIgG4、クローンHP6023である。いくつかの実施形態では、ステップ(b)における選択において使用するための抗PD-1抗体は、EH12.2H7またはニボルマブと同じエピトープに結合する。
いくつかの実施形態では、WO2019156568のPD-1ゲーティング法が用いられる。腫瘍試料に由来するTILがPD-1高であるかどうかを決定するために、当業者は、1人以上の健康なヒト対象からの血液試料から取得された末梢T細胞におけるPD-1の発現レベルに対応する参照値を利用することができる。参照試料中のPD-1陽性細胞は、蛍光から1つ差し引いた対照と、一致するアイソタイプ対照とを使用して定義することができる。いくつかの実施形態では、PD-1の発現レベルは、健康な対象からのCD3+/PD-1+末梢T細胞(例えば、参照細胞)において測定され、腫瘍から取得されたTILにおけるPD-1の免疫染色強度の閾値またはカットオフ値を確立するために使用される。閾値は、PD-1高T細胞のPD-1免疫染色の最小強度として定義することができる。そのため、PD-1発現が閾値と同じかそれを超えるTILは、PD-1高細胞とみなすことができる。いくつかの事例では、PD-1高TILは、全CD3+細胞の最大1%以下に相当するPD-1免疫染色の強度が最も高いものを表す。他の事例では、PD-1高TILは、全CD3+細胞の最大0.75%以下に相当するPD-1免疫染色の強度が最も高いものを表す。いくつかの事例では、PD-1高TILは、全CD3+細胞の最大0.50%以下に相当するPD-1免疫染色の強度が最も高いものを表す。1つの事例では、PD-1高TILは、全CD3+細胞の最大0.25%以下に相当するPD-1免疫染色の強度が最も高いものを表す。
a.フルオロフォア
いくつかの実施形態では、一次TIL細胞集団は、フルオロフォアに連結された抗PD-1抗体及びフルオロフォアに連結された抗CD3抗体を含むカクテルで染色される。いくつかの実施形態では、一次TIL細胞集団は、フルオロフォアに連結された抗PD-1抗体(例えば、PE、live/deadバイオレット)及び抗CD3-FITCを含むカクテルで染色される。いくつかの実施形態では、一次TIL細胞集団は、抗PD-1-PE、抗CD3-FITC、及びlive/dead青色染色(ThermoFisher、MA、カタログ番号L23105)を含むカクテルで染色される。いくつかの実施形態では、抗PD1抗体とのインキュベーション後、PD-1陽性細胞は、本明細書に記載される、例えば、ステップBにおけるプライミングによる第1の拡張による拡張のために選択される。
いくつかの実施形態では、フルオロフォアとしては、PE(フィコエリトリン)、APC(アロフィコシアニン)、PerCP(ペリジニンクロロフィルタンパク質)、DyLight 405、Alexa Fluor 405、Pacific Blue、Alexa Fluor 488、FITC(フルオレセインイソチオシアネート)、DyLight 550、Alexa Fluor 647、DyLight 650、及びAlexa Fluor 700が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、フルオロフォアには、PE-Alexa Fluor(登録商標)647、PE-Cy5、PerCP-Cy5.5、PE-Cy5.5、PE-Alexa Fluor(登録商標)750、PE-Cy7、及びAPC-Cy7が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、フルロフォアには、フルオレセイン色素が含まれるが、これに限定されない。フルオレセイン色素の例には、5-カルボキシフルオレセイン、フルオレセイン-5-イソチオシアネート及び6-カルボキシフルオレセイン、5,6-ジカルボキシフルオレセイン、5-(及び6)-スルホフルオレセイン、スルホンフルオレセイン、スクシニルフルオレセイン、5-(及び6)-カルボキシSNARF-1、カルボキシフルオレセインスルホネート、カルボキシフルオレセイン双性イオン、カルボキシフルオレセイン四級アンモニウム、カルボキシフルオレセインホスホネート、カルボキシフルオレセインGABA、5’(6’)-カルボキシフルオレセイン、カルボキシフルオレセイン-cys-Cy5、ならびにフルオレセイングルタチオンが含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、蛍光部分は、ローダミン色素である。ローダミン色素の例には、テトラメチルローダミン-6-イソチオシアネート、5-カルボキシテトラメチルローダミン、5-カルボキシロードール誘導体、カルボキシローダミン110、テトラメチル及びテトラエチルローダミン、ジフェニルジメチル及びジフェニルジエチルローダミン、ジナフチルローダミン、ローダミン101スルホニルクロリド(TEXAS RED(登録商標)の商品名で販売される)が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、蛍光部分は、シアニン色素である。シアニン色素の例には、Cy3、Cy3B、Cy3.5、Cy5、Cy5.5、及びCy7が含まれるが、これらに限定されない。
B.ステップB:プライミングによる第1の拡張
いくつかの実施形態では、本方法は、より古いTIL(すなわち、対象/患者への投与前により多くの複製ラウンドをさらに受けたTIL)よりも追加の治療的利益を提供し得る、より若いTILを提供する。若いTILの特徴は、文献、例えば、Donia,et al.,Scand.J.Immunol.2012,75,157-167、Dudley,et al.,Clin.Cancer Res.2010,16,6122-6131、Huang,et al.,J.Immunother.2005,28,258-267、Besser,et al.,Clin.Cancer Res.2013,19,OF1-OF9、Besser,et al.,J.Immunother.2009,32,415-423、Robbins,et al.,J.Immunol.2004,173,7125-7130、Shen,et al.,J.Immunother.,2007,30,123-129、Zhou,et al.,J.Immunother.2005,28,53-62、及びTran,et al.,J.Immunother.,2008,31,742-751に記載されており、それらの各々の開示は参照により本明細書に組み込まれる。
例えば、図1(特に、例えば、図1B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)のステップAに記載されるものなどの腫瘍断片及び/または腫瘍断片の解剖または消化後に、結果として得られた細胞は、腫瘍及び他の細胞よりもTILの成長を好む条件下で、IL-2、OKT-3、及びフィーダー細胞(例えば、抗原提示フィーダー細胞)を含む血清中で培養される。いくつかの実施形態では、IL-2、OKT-3、及びフィーダー細胞は、腫瘍消化物及び/または腫瘍断片とともに培養開始時に(例えば、0日目に)追加される。いくつかの実施形態では、腫瘍消化物及び/または腫瘍断片は、容器当たり(断片が用いられる実施形態では)最大60個の断片及び6000IU/mLのIL-2を含む容器内でインキュベートされる。いくつかの実施形態では、この一次細胞集団は、数日間、一般に1~8日間培養され、その結果、バルクTIL集団、一般に約1×10のバルクTIL細胞を生じる。いくつかの実施形態では、この一次細胞集団は、数日間、一般に1~7日間培養され、その結果、バルクTIL集団、一般に約1×10のバルクTIL細胞を生じる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張は、1~8日間起こり、その結果、バルクTIL集団、一般に約1×10のバルクTIL細胞を生じる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張は、1~7日間起こり、その結果、バルクTIL集団、一般に約1×10のバルクTIL細胞を生じる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張は、1~3日間起こり、その結果、バルクTIL集団、一般に約1×10のバルクTIL細胞を生じる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張は、1~4日間起こり、その結果、バルクTIL集団、一般に約1×10のバルクTIL細胞を生じる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張は、1~5日間起こり、その結果、バルクTIL集団、一般に約1×10のバルクTIL細胞を生じる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張は、1~6日間起こり、その結果、バルクTIL集団、一般に約1×10のバルクTIL細胞を生じる。いくつかの実施形態では、このプライミングによる第1の拡張は、5~8日間起こり、その結果、バルクTIL集団、一般に約1×10のバルクTIL細胞を生じる。いくつかの実施形態では、このプライミングによる第1の拡張は、5~7日間起こり、その結果、バルクTIL集団、一般に約1×10のバルクTIL細胞を生じる。いくつかの実施形態では、このプライミングによる第1の拡張は、約6~8日間起こり、その結果、バルクTIL集団、一般に約1×10のバルクTIL細胞を生じる。いくつかの実施形態では、このプライミングによる第1の拡張は、約6~7日間起こり、その結果、バルクTIL集団、一般に約1×10のバルクTIL細胞を生じる。いくつかの実施形態では、このプライミングによる第1の拡張は、約7~8日間起こり、その結果、バルクTIL集団、一般に約1×10のバルクTIL細胞を生じる。いくつかの実施形態では、このプライミングによる第1の拡張は、約7日間起こり、その結果、バルクTIL集団、一般に約1×10のバルクTIL細胞をもたらす。いくつかの実施形態では、このプライミングによる第1の拡張は、約8日間起こり、その結果、バルクTIL集団、一般に約1×10のバルクTIL細胞をもたらす。
いくつかの実施形態では、このプライミングによる第1の拡張は、約6~11日間起こり、その結果、バルクTIL集団、一般に約1×10のバルクTIL細胞を生じる。いくつかの実施形態では、このプライミングによる第1の拡張は、約7~11日間起こり、その結果、バルクTIL集団、一般に約1×10のバルクTIL細胞を生じる。いくつかの実施形態では、このプライミングによる第1の拡張は、約8~11日間起こり、その結果、バルクTIL集団、一般に約1×10のバルクTIL細胞を生じる。いくつかの実施形態では、このプライミングによる第1の拡張は、約9~11日間起こり、その結果、バルクTIL集団、一般に約1×10のバルクTIL細胞を生じる。いくつかの実施形態では、このプライミングによる第1の拡張は、約10~11日間起こり、その結果、バルクTIL集団、一般に約1×10のバルクTIL細胞を生じる。いくつかの実施形態では、このプライミングによる第1の拡張は、約9日間起こり、その結果、バルクTIL集団、一般に約1×10のバルクTIL細胞をもたらす。いくつかの実施形態では、このプライミングによる第1の拡張は、約10日間起こり、その結果、バルクTIL集団、一般に約1×10のバルクTIL細胞をもたらす。いくつかの実施形態では、このプライミングによる第1の拡張は、約11日間起こり、その結果、バルクTIL集団、一般に約1×10のバルクTIL細胞をもたらす。
いくつかの実施形態では、TILの拡張は、以下及び本明細書に記載されるプライミングによる第1の拡張ステップ(例えば、REP前またはプライミングREPと称されるプロセスを含み得、0日目及び/または培養開始からのフィーダー細胞を含有する、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)のステップBに記載されるものなど)、続いて以下のステップD及び本明細書に記載される急速な第2の拡張(ステップD、急速拡張プロトコル(REP)ステップと称されるプロセスを含む)、続いて任意選択の凍結保存、続いて以下及び本明細書に記載される第2のステップD(再刺激REPステップと称されるプロセスを含む)を使用して行うことができる。このプロセスから取得されたTILは、本明細書に記載の表現型特徴及び代謝パラメータについて任意で特徴付けられ得る。いくつかの実施形態では、腫瘍断片は、約1mm~10mmである。
いくつかの実施形態では、第1の拡張培養培地は、培養培地の略語である「CM」と称される。いくつかの実施形態では、ステップBのCMは、10%ヒトAB血清、25mM Hepes、及び10mg/mLゲンタマイシンを補充した、GlutaMAXを含むRPMI 1640からなる。いくつかの実施形態では、第1の拡張培養培地は、2-メルカプトエタノール(ベータ-メルカプトエタノールとも称される)を含む。いくつかの実施形態では、第1の拡張培養培地(例えば、CM1または第1の細胞培養培地とも称される)は、55μの2-メルカプトエタノールを含む。
いくつかの実施形態では、240個以下の腫瘍断片が存在する。いくつかの実施形態では、4つ以下の容器に入れられた240個以下の腫瘍断片が存在する。いくつかの実施形態では、容器は、GREX100MCSフラスコである。いくつかの実施形態では、60個以下の腫瘍断片が1つの容器に入れられる。いくつかの実施形態では、各容器は、1容器当たり500mL以下の培地を含む。いくつかの実施形態では、培地は、IL-2を含む。いくつかの実施形態では、培地は、6000IU/mLのIL-2を含む。いくつかの実施形態では、培地は、抗原提示フィーダー細胞(本明細書では「抗原提示細胞」とも称される)を含む。いくつかの実施形態では、培地は、容器当たり2.5×10の抗原提示フィーダー細胞を含む。いくつかの実施形態では、培地は、OKT-3を含む。いくつかの実施形態では、培地は、容器当たり30ng/mLのOKT-3を含む。いくつかの実施形態では、容器は、GREX100MCSフラスコである。いくつかの実施形態では、培地は、6000IU/mLのIL-2、30ngのOKT-3、及び2.5×10の抗原提示フィーダー細胞を含む。いくつかの実施形態では、培地は、容器当たり6000IU/mLのIL-2、30ng/mLのOKT-3、及び2.5×10の抗原提示フィーダー細胞を含む。
腫瘍断片、全腫瘍消化物、及び/または全腫瘍細胞懸濁液の調製後、ならびにPD-1陽性TILの事前選択後、結果として得られた細胞は、腫瘍及び他の細胞よりもTILの成長に有利な条件下、IL-2、抗原提示フィーダー細胞、及びOKT-3を含有する培地中で培養され、0日目の培養開始からTILプライミング及び加速された成長を可能にする。いくつかの実施形態では、腫瘍消化物及び/または腫瘍断片は、6000IU/mLのIL-2、ならびに抗原提示フィーダー細胞及びOKT-3とインキュベートされる。この一次細胞集団は、数日間、一般に1~8日間培養され、その結果、バルクTIL集団、一般に約1×10のバルクTIL細胞をもたらす。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張中の成長培地は、IL-2またはそのバリアント、ならびに抗原提示フィーダー細胞及びOKT-3を含む。いくつかの実施形態では、この一次細胞集団は、数日間、一般に1~7日間培養され、その結果、バルクTIL集団、一般に約1×10のバルクTIL細胞をもたらす。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張中の成長培地は、IL-2またはそのバリアント、ならびに抗原提示フィーダー細胞及びOKT-3を含む。いくつかの実施形態では、IL-2は、組換えヒトIL-2(rhIL-2)である。いくつかの実施形態では、IL-2ストック溶液は、1mgバイアルにつき20~30×10IU/mgの比活性を有する。いくつかの実施形態では、IL-2ストック溶液は、1mgバイアルにつき20×10IU/mgの比活性を有する。いくつかの実施形態では、IL-2ストック溶液は、1mgバイアルにつき25×10IU/mgの比活性を有する。いくつかの実施形態では、IL-2ストック溶液は、1mgバイアルにつき30×10IU/mgの比活性を有する。いくつかの実施形態では、IL-2ストック溶液は、4~8×10IU/mgのIL-2の最終濃度を有する。いくつかの実施形態では、IL-2ストック溶液は、5~7×10IU/mgのIL-2の最終濃度を有する。いくつかの実施形態では、IL-2ストック溶液は、6×10IU/mgのIL-2の最終濃度を有する。いくつかの実施形態では、IL-2ストック溶液は、実施例Cに記載されるように調製される。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張培養培地は、約10,000IU/mLのIL-2、約9,000IU/mLのIL-2、約8,000IU/mLのIL-2、約7,000IU/mLのIL-2、約6000IU/mLのIL-2、または約5,000IU/mLのIL-2を含む。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張培養培地は、約9,000IU/mLのIL-2~約5,000IU/mLのIL-2を含む。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張培養培地は、約8,000IU/mLのIL-2~約6,000IU/mLのIL-2を含む。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張培養培地は、約7,000IU/mLのIL-2~約6,000IU/mLのIL-2を含む。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張培養培地は、約6,000IU/mLのIL-2を含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、IL-2をさらに含む。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張細胞培養培地は、約3000IU/mLのIL-2を含む。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張細胞培養培地は、IL-2をさらに含む。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張細胞培養培地は、約3000IU/mLのIL-2を含む。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張細胞培養培地は、約1000IU/mL、約1500IU/mL、約2000IU/mL、約2500IU/mL、約3000IU/mL、約3500IU/mL、約4000IU/mL、約4500IU/mL、約5000IU/mL、約5500IU/mL、約6000IU/mL、約6500IU/mL、約7000IU/mL、約7500IU/mL、または約8000IU/mLのIL-2を含む。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張細胞培養培地は、1000~2000IU/mL、2000~3000IU/mL、3000~4000IU/mL、4000~5000IU/mL、5000~6000IU/mL、6000~7000IU/mL、7000~8000IU/mL、または約8000IU/mLのIL-2を含む。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張培養培地は、約500IU/mLのIL-15、約400IU/mLのIL-15、約300IU/mLのIL-15、約200IU/mLのIL-15、約180IU/mLのIL-15、約160IU/mLのIL-15、約140IU/mLのIL-15、約120IU/mLのIL-15、または約100IU/mLのIL-15を含む。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張培養培地は、約500IU/mLのIL-15~約100IU/mLのIL-15を含む。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張培養培地は、約400IU/mLのIL-15~約100IU/mLのIL-15を含む。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張培養培地は、約300IU/mLのIL-15~約100IU/mLのIL-15を含む。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張培養培地は、約200IU/mLのIL-15を含む。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張細胞培養培地は、約180IU/mLのIL-15を含む。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張細胞培養培地は、IL-15をさらに含む。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張細胞培養培地は、約180IU/mLのIL-15を含む。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張培養培地は、約20IU/mLのIL-21、約15IU/mLのIL-21、約12IU/mLのIL-21、約10IU/mLのIL-21、約5IU/mLのIL-21、約4IU/mLのIL-21、約3IU/mLのIL-21、約2IU/mLのIL-21、約1IU/mLのIL-21、または約0.5IU/mLのIL-21を含む。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張培養培地は、約20IU/mLのIL-21~約0.5IU/mLのIL-21を含む。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張培養培地は、約15IU/mLのIL-21~約0.5IU/mLのIL-21を含む。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張培養培地は、約12IU/mLのIL-21~約0.5IU/mLのIL-21を含む。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張培養培地は、約10IU/mLのIL-21~約0.5IU/mLのIL-21を含む。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張培養培地は、約5IU/mLのIL-21~約1IU/mLのIL-21を含む。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張培養培地は、約2IU/mLのIL-21を含む。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張細胞培養培地は、約1IU/mLのIL-21を含む。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張細胞培養培地は、約0.5IU/mLのIL-21を含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、IL-21をさらに含む。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張細胞培養培地は、約1IU/mLのIL-21を含む。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張細胞培養培地は、OKT-3抗体を含む。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張細胞培養培地は、約30ng/mLのOKT-3抗体を含む。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張細胞培養培地は、約0.1ng/mL、約0.5ng/mL、約1ng/mL、約2.5ng/mL、約5ng/mL、約7.5ng/mL、約10ng/mL、約15ng/mL、約20ng/mL、約25ng/mL、約30ng/mL、約35ng/mL、約40ng/mL、約50ng/mL、約60ng/mL、約70ng/mL、約80ng/mL、約90ng/mL、約100ng/mL、約200ng/mL、約500ng/mL、及び約1μg/mLのOKT-3抗体を含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、0.1ng/mL~1ng/mL、1ng/mL~5ng/mL、5ng/mL~10ng/mL、10ng/mL~20ngの間、20ng/mL~30ng/mL、30ng/mL~40ng/mL、40ng/mL~50ng/mL、及び50ng/mL~100ng/mLのOKT-3抗体を含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、15ng/mL~30ng/mLのOKT-3抗体を含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、30ng/mLのOKT-3抗体を含む。いくつかの実施形態では、OKT-3抗体は、ムロモナブである。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張細胞培養培地は、細胞培養培地中に1つ以上のTNFRSFアゴニストを含む。いくつかの実施形態では、TNFRSFアゴニストは、4-1BBアゴニストを含む。いくつかの実施形態では、TNFRSFアゴニストは4-1BBアゴニストであり、4-1BBアゴニストは、ウレルマブ、ウトミルマブ、EU-101、融合タンパク質、ならびにそれらの断片、誘導体、バリアント、バイオシミラー、及び組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、TNFRSFアゴニストは、0.1μg/mL~100μg/mLの細胞培養培地中濃度を達成するのに十分な濃度で追加される。いくつかの実施形態では、TNFRSFアゴニストは、20μg/mL~40μg/mLの細胞培養培地中濃度を達成するのに十分な濃度で追加される。
いくつかの実施形態では、1つ以上のTNFRSFアゴニストに加えて、プライミングによる第1の拡張細胞培養培地は、IL-2を約3000IU/mLの初期濃度で、及びOKT-3を約30ng/mLの初期濃度でさらに含み、1つ以上のTNFRSFアゴニストが、4-1BBアゴニストを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上のTNFRSFアゴニストに加えて、プライミングによる第1の拡張細胞培養培地は、IL-2を約6000IU/mLの初期濃度で、及びOKT-3を約30ng/mLの初期濃度でさらに含み、1つ以上のTNFRSFアゴニストが、4-1BBアゴニストを含む。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張培養培地は、培養培地の略語である「CM」と称される。いくつかの実施形態では、それは、CM1(培養培地1)と称される。いくつかの実施形態では、CMは、10%ヒトAB血清、25mM Hepes、及び10mg/mLゲンタマイシンを補充した、GlutaMAXを含むRPMI1640からなる。いくつかの実施形態では、CMは、実施例に記載されるCM1である。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張は、初期細胞培養培地または第1の細胞培養培地中で起こる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張培養培地または初期細胞培養培地または第1の細胞培養培地は、IL-2、OKT-3、及び抗原提示フィーダー細胞(本明細書ではフィーダー細胞とも称される)を含む。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される拡張プロセスで使用される培地は、無血清培地または合成培地である。いくつかの実施形態では、無血清または合成培地は、基礎細胞培地ならびに血清サプリメント及び/または血清代替物を含む。いくつかの実施形態では、無血清または合成培地は、血清含有培地のロット間の変動に部分的に起因する実験変動を防止及び/または減少させるために使用される。
いくつかの実施形態では、無血清または合成培地は、基礎細胞培地ならびに血清サプリメント及び/または血清代替物を含む。いくつかの実施形態では、基礎細胞培地には、CTS(商標)OpTmizer(商標)T-cell Expansion Basal Medium、CTS(商標)OpTmizer(商標)T-Cell Expansion SFM、CTS(商標)AIM-V Medium、CTS(商標)AIM-V SFM、LymphoONE(商標)T-Cell Expansion Xeno-Free Medium、ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)、最小必須培地(MEM)、イーグル基礎培地(BME)、RPMI1640、F-10、F-12、最小必須培地(αMEM)、グラスゴー最小必須培地(G-MEM)、RPMI成長培地、及びイスコフ改変ダルベッコ培地が含まれるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態では、血清サプリメントまたは血清代替物には、CTS(商標)OpTmizer T-Cell Expansion Serum Supplement、CTS(商標)Immune Cell Serum Replacement、1つ以上のアルブミンまたはアルブミン代用物、1つ以上のアミノ酸、1つ以上のビタミン、1つ以上のトランスフェリンまたはトランスフェリン代用物、1つ以上の抗酸化剤、1つ以上のインスリンまたはインスリン代用物、1つ以上のコラーゲン前駆体、1つ以上の抗生物質、及び1つ以上の微量元素のうちの1つ以上が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、合成培地は、アルブミンと、グリシン、L-ヒスチジン、L-イソロイシン、L-メチオニン、L-フェニルアラニン、L-プロリン、L-ヒドロキシプロリン、L-セリン、L-スレオニン、L-トリプトファン、L-チロシン、L-バリン、チアミン、還元型グルタチオン、L-アスコルビン酸-2-リン酸塩、鉄飽和トランスフェリン、インスリン、ならびに微量元素部分Ag、Al3+、Ba2+、Cd2+、Co2+、Cr3+、Ge4+、Se4+、Br、T、Mn2+、P、Si4+、V5+、Mo6+、Ni2+、Rb、Sn2+、及びZr4+を含有する化合物からなる群から選択される1つ以上の成分と、を含む。いくつかの実施形態では、合成培地は、L-グルタミン、重炭酸ナトリウム、及び/または2-メルカプトエタノールをさらに含む。
いくつかの実施形態では、CTS(商標)OpTmizer(商標)T-cell Immune Cell Serum Replacementは、CTS(商標)OpTmizer(商標)T-cell Expansion Basal Medium、CTS(商標)OpTmizer(商標)T-cell Expansion SFM、CTS(商標)AIM-V Medium、CST(商標)AIM-V SFM、LymphoONE(商標)T-Cell Expansion Xeno-Free Medium、ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)、最小必須培地(MEM)、イーグル基礎培地(BME)、RPMI1640、F-10、F-12、最小必須培地(αMEM)、グラスゴー最小必須培地(G-MEM)、RPMI成長培地、及びイスコフ改変ダルベッコ培地を含むが、これらに限定されない、従来の成長培地とともに使用される。
いくつかの実施形態では、無血清または合成培地中の総血清代替物濃度(vol%)は、総無血清または合成培地の約1体積%、2体積%、3体積%、4体積%、5体積%、6体積%、7体積%、8体積%、9体積%、10体積%、11体積%、12体積%、13体積%、14体積%、15体積%、16体積%、17体積%、18体積%、19体積%、または20体積%である。いくつかの実施形態では、総血清代替物濃度は、無血清または合成培地の総体積の約3%である。いくつかの実施形態では、総血清代替物濃度は、無血清または合成培地の総体積の約5%である。いくつかの実施形態では、総血清代替物濃度は、無血清または合成培地の総体積の約10%である。
いくつかの実施形態では、無血清または合成培地は、CTS(商標)OpTmizer(商標)T-cell Expansion SFM(ThermoFisher Scientific)である。CTS(商標)OpTmizer(商標)のいずれの製剤も、本発明において有用である。CTS(商標)OpTmizer(商標)T-cell Expansion SFMは、1LのCTS(商標)OpTmizer(商標)T-cell Expansion Basal Mediumと、26mLのCTS(商標)OpTmizer(商標)T-Cell Expansion Supplementとの組み合わせであり、これらは使用前に一緒に混合される。いくつかの実施形態では、CTS(商標)OpTmizer(商標)T-cell Expansion SFMには、約3%のCTS(商標)Immune Cell Serum Replacement(SR)(ThermoFisher Scientific)が補充されている。いくつかの実施形態では、CTS(商標)OpTmizer(商標)T-cell Expansion SFMには、55mMの2-メルカプトエタノールとともに、約3%のCTS(商標)Immune Cell Serum Replacement(SR)(ThermoFisher Scientific)が補充されている。いくつかの実施形態では、CTS(商標)OpTmizer(商標)T-cell Expansion SFMには、約3%のCTS(商標)Immune Cell Serum Replacement(SR)(ThermoFisher Scientific)が補充されており、培地中の2-メルカプトエタノールの最終濃度は、55μMである。
いくつかの実施形態では、合成培地は、CTS(商標)OpTmizer(商標)T-cell Expansion SFM(ThermoFisher Scientific)である。CTS(商標)OpTmizer(商標)のいずれの製剤も、本発明において有用である。CTS(商標)OpTmizer(商標)T-cell Expansion SFMは、1LのCTS(商標)OpTmizer(商標)T-cell Expansion Basal Mediumと、26mLのCTS(商標)OpTmizer(商標)T-Cell Expansion Supplementとの組み合わせであり、これらは使用前に一緒に混合される。いくつかの実施形態では、CTS(商標)OpTmizer(商標)T-cell Expansion SFMには、55mMの2-メルカプトエタノールとともに、約3%のCTS(商標)Immune Cell Serum Replacement(SR)(ThermoFisher Scientific)が補充されている。いくつかの実施形態では、CTS(商標)OpTmizer(商標)T-cell Expansion SFMには、約3%のCTS(商標)Immune Cell Serum Replacement(SR)(ThermoFisher Scientific)、55mMの2-メルカプトエタノール、及び2mMのL-グルタミンが補充されている。いくつかの実施形態では、CTS(商標)OpTmizer(商標)T-cell Expansion SFMには、約3%のCTS(商標)Immune Cell Serum Replacement(SR)(ThermoFisher Scientific)、55mMの2-メルカプトエタノール、及び2mMのL-グルタミンが補充されており、約1000IU/mL~約8000IU/mLのIL-2をさらに含む。いくつかの実施形態では、CTS(商標)OpTmizer(商標)T-cell Expansion SFMには、約3%のCTS(商標)Immune Cell Serum Replacement(SR)(ThermoFisher Scientific)、55mMの2-メルカプトエタノール、及び2mMのL-グルタミンが補充されており、約3000IU/mLのIL-2をさらに含む。いくつかの実施形態では、CTS(商標)OpTmizer(商標)T-cell Expansion SFMには、約3%のCTS(商標)Immune Cell Serum Replacement(SR)(ThermoFisher Scientific)、55mMの2-メルカプトエタノール、及び2mMのL-グルタミンが補充されており、約6000IU/mLのIL-2をさらに含む。いくつかの実施形態では、CTS(商標)OpTmizer(商標)T-cell Expansion SFMには、約3%のCTS(商標)Immune Cell Serum Replacement(SR)(ThermoFisher Scientific)及び55mMの2-メルカプトエタノールが補充されており、約1000IU/mL~約8000IU/mLのIL-2をさらに含む。いくつかの実施形態では、CTS(商標)OpTmizer(商標)T-cell Expansion SFMには、約3%のCTS(商標)Immune Cell Serum Replacement(SR)(ThermoFisher Scientific)及び55mMの2-メルカプトエタノールが補充されており、約3000IU/mLのIL-2をさらに含む。いくつかの実施形態では、CTS(商標)OpTmizer(商標)T-cell Expansion SFMには、約3%のCTS(商標)Immune Cell Serum Replacement(SR)(ThermoFisher Scientific)及び55mMの2-メルカプトエタノールが補充されており、約1000IU/mL~約6000IU/mLのIL-2をさらに含む。いくつかの実施形態では、CTS(商標)OpTmizer(商標)T-cell Expansion SFMには、約3%のCTS(商標)Immune Cell Serum Replacement(SR)(ThermoFisher Scientific)及び約2mMのグルタミンが補充されており、約1000IU/mL~約8000IU/mLのIL-2をさらに含む。いくつかの実施形態では、CTS(商標)OpTmizer(商標)T-cell Expansion SFMには、約3%のCTS(商標)Immune Cell Serum Replacement(SR)(ThermoFisher Scientific)及び約2mMのグルタミンが補充されており、約3000IU/mLのIL-2をさらに含む。いくつかの実施形態では、CTS(商標)OpTmizer(商標)T-cell Expansion SFMには、約3%のCTS(商標)Immune Cell Serum Replacement(SR)(ThermoFisher Scientific)及び約2mMのグルタミンが補充されており、約6000IU/mLのIL-2をさらに含む。いくつかの実施形態では、CTS(商標)OpTmizer(商標)T-cell Expansion SFMには、約3%のCTS(商標)Immune Cell Serum Replacement(SR)(ThermoFisher Scientific)が補充されており、培地中の2-メルカプトエタノールの最終濃度は、55μMである。
いくつかの実施形態では、無血清培地または合成培地には、約0.1mM~約10mM、0.5mM~約9mM、1mM~約8mM、2mM~約7mM、3mM~約6mM、または4mM~約5mMの濃度でグルタミン(すなわち、GlutaMAX(登録商標))が補充されている。いくつかの実施形態では、無血清培地または合成培地には、約2mMの濃度でグルタミン(すなわち、GlutaMAX(登録商標))が補充されている。
いくつかの実施形態では、無血清培地または合成培地には、約5mM~約150mM、10mM~約140mM、15mM~約130mM、20mM~約120mM、25mM~約110mM、30mM~約100mM、35mM~約95mM、40mM~約90mM、45mM~約85mM、50mM~約80mM、55mM~約75mM、60mM~約70mM、または約65mMの濃度で2-メルカプトエタノールが補充されている。いくつかの実施形態では、無血清培地または合成培地には、約55mMの濃度で2-メルカプトエタノールが補充されている。いくつかの実施形態では、培地中の2-メルカプトエタノールの最終濃度は、55μMである。
いくつかの実施形態では、参照により本明細書に組み込まれる国際PCT公開第WO/1998/030679号に記載されている合成培地は、本発明において有用である。その刊行物には、無血清真核細胞培養培地が記載されている。無血清真核細胞培養培地には、無血清培養下で細胞の成長を支持することができる無血清サプリメントを補充した基礎細胞培養培地が含まれる。無血清真核細胞培養培地サプリメントは、1つ以上のアルブミンまたはアルブミン代替物、1つ以上のアミノ酸、1つ以上のビタミン、1つ以上のトランスフェリンまたはトランスフェリン代替物、1つ以上の抗酸化剤、1つ以上のインスリンまたはインスリン代替物、1つ以上のコラーゲン前駆体、1つ以上の微量元素、及び1つ以上の抗生物質からなる群から選択される1つ以上の成分を含むか、またはそれらを組み合わせることによって取得される。いくつかの実施形態では、合成培地は、L-グルタミン、重炭酸ナトリウム、及び/またはベータ-メルカプトエタノールをさらに含む。いくつかの実施形態では、合成培地は、アルブミンまたはアルブミン代替物と、1つ以上のアミノ酸、1つ以上のビタミン、1つ以上のトランスフェリンまたはトランスフェリン代替物、1つ以上の抗酸化剤、1つ以上のインスリンまたはインスリン代替物、1つ以上のコラーゲン前駆体、及び1つ以上の微量元素からなる群から選択される1つ以上の成分と、を含む。いくつかの実施形態では、合成培地は、アルブミンと、グリシン、L-ヒスチジン、L-イソロイシン、L-メチオニン、L-フェニルアラニン、L-プロリン、L-ヒドロキシプロリン、L-セリン、L-スレオニン、L-トリプトファン、L-チロシン、L-バリン、チアミン、還元型グルタチオン、L-アスコルビン酸-2-リン酸塩、鉄飽和トランスフェリン、インスリン、ならびに微量元素部分Ag、Al3+、Ba2+、Cd2+、Co2+、Cr3+、Ge4+、Se4+、Br、T、Mn2+、P、Si4+、V5+、Mo6+、Ni2+、Rb、Sn2+、及びZr4+を含有する化合物からなる群から選択される1つ以上の成分と、を含む。いくつかの実施形態では、基礎細胞培地は、ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)、最小必須培地(MEM)、イーグル基礎培地(BME)、RPMI1640、F-10、F-12、最小必須培地(αMEM)、グラスゴー最小必須培地(G-MEM)、RPMI成長培地、及びイスコフ改変ダルベッコ培地からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、合成培地中のグリシンの濃度は、約5~200mg/Lの範囲であり、L-ヒスチジンの濃度は、約5~250mg/Lであり、L-イソロイシンの濃度は、約5~300mg/Lであり、L-メチオニンの濃度は、約5~200mg/Lであり、L-フェニルアラニンの濃度は、約5~400mg/Lであり、L-プロリンの濃度は、約1~1000mg/Lであり、L-ヒドロキシプロリンの濃度は、約1~45mg/Lであり、L-セリンの濃度は、約1~250mg/Lであり、L-スレオニンの濃度は、約10~500mg/Lであり、L-トリプトファンの濃度は、約2~110mg/Lであり、L-チロシンの濃度は、約3~175mg/Lであり、L-バリンの濃度は、約5~500mg/Lであり、チアミンの濃度は、約1~20mg/Lであり、還元型グルタチオンの濃度は、約1~20mg/Lであり、L-アスコルビン酸-2-リン酸塩の濃度は、約1~200mg/Lであり、鉄飽和トランスフェリンの濃度は、約1~50mg/Lであり、インスリンの濃度は、約1~100mg/Lであり、亜セレン酸ナトリウムの濃度は、約0.000001~0.0001mg/Lであり、アルブミン(例えば、AlbuMAX(登録商標)I)の濃度は、約5000~50,000mg/Lである。
いくつかの実施形態では、合成培地中の非微量元素部分成分は、以下の表5の「1×培地中の濃度範囲」という見出しの下の列にリストされた濃度範囲で存在する。他の実施形態では、合成培地中の非微量元素部分成分は、以下の表5の「1×培地の好ましい実施形態」という見出しの下の列にリストされた最終濃度で存在する。他の実施形態では、合成培地は、無血清サプリメントを含む基礎細胞培地である。これらの実施形態のうちのいくつかでは、無血清サプリメントは、以下の表5の「サプリメント中の好ましい実施形態」という見出しの下の列にリストされたタイプ及び濃度の非微量部分成分を含む。
Figure 2024519029000014
いくつかの実施形態では、合成培地の浸透圧は、約260~350mOsmolである。いくつかの実施形態では、浸透圧は、約280~310mOsmolである。いくつかの実施形態では、合成培地には、最大約3.7g/L、または約2.2g/Lの重炭酸ナトリウムが補充されている。合成培地には、L-グルタミン(最終濃度約2mM)、1つ以上の抗生物質、非必須アミノ酸(NEAA、最終濃度約100μM)、2-メルカプトエタノール(最終濃度約100μM)がさらに補充されていてもよい。
いくつかの実施形態では、Smith,et al.,Clin.Transl.Immunology,2015,4(1),e31)(その開示は参照により本明細書に組み込まれる)に記載される合成培地は、本発明において有用である。簡潔には、RPMIまたはCTS(商標)OpTmizer(商標)を基礎細胞培地として使用し、0、2%、5%、または10%のいずれかのCTS(商標)Immune Cell Serum Replacementを補充した。
いくつかの実施形態では、第1及び/または第2のガス透過性容器内の細胞培地は、濾過されていない。濾過されていない細胞培地の使用は、細胞の数を拡張するために必要な手順を簡素化することができる。いくつかの実施形態では、第1及び/または第2のガス透過性容器内の細胞培地は、ベータ-メルカプトエタノール(BMEまたはβME、2-メルカプトエタノールとしても知られる、CAS60-24-2)を欠いている。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張(例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)のステップBに記載されるものなどのプロセスを含み、これは、REP前またはプライミングREPと称されることもあるものを含み得る)プロセスは、実施例及び図において考察されるように、1~8日間である。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張(例えば、図8(特に、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)のステップBに記載されるものなどのプロセスを含み、これは、REP前またはプライミングREPと称されることもあるものを含み得る)プロセスは、2~8日間である。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張(例えば、図8(特に、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)のステップBに記載されるものなどのプロセスを含み、これは、REP前またはプライミングREPと称されることもあるものを含み得る)プロセスは、3~8日間である。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張(例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)のステップBに記載されるものなどのプロセスを含み、これは、REP前またはプライミングREPと称されることもあるものを含み得る)プロセスは、実施例及び図において考察されるように、4~8日間である。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張(例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)のステップBに記載されるものなどのプロセスを含み、これは、REP前またはプライミングREPと称されることもあるものを含み得る)プロセスは、実施例及び図において考察されるように、1~7日間である。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張(例えば、図8(特に、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)のステップBに記載されるものなどのプロセスを含み、これは、REP前またはプライミングREPと称されることもあるものを含み得る)プロセスは、2~8日間である。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張(例えば、図8(特に、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)のステップBに記載されるものなどのプロセスを含み、これは、REP前またはプライミングREPと称されることもあるものを含み得る)プロセスは、2~7日間である。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張(例えば、図8(特に、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)のステップBに記載されるものなどのプロセスを含み、これは、REP前またはプライミングREPと称されることもあるものを含み得る)プロセスは、3~8日間である。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張(例えば、図8(特に、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)のステップBに記載されるものなどのプロセスを含み、これは、REP前またはプライミングREPと称されることもあるものを含み得る)プロセスは、3~7日間である。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張(例えば、図8(特に、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)のステップBに記載されるものなどのプロセスを含み、これは、REP前またはプライミングREPと称されることもあるものを含み得る)プロセスは、4~8日間である。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張(例えば、図8(特に、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)のステップBに記載されるものなどのプロセスを含み、これは、REP前またはプライミングREPと称されることもあるものを含み得る)プロセスは、4~7日間である。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張(例えば、図8(特に、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)のステップBに記載されるものなどのプロセスを含み、これは、REP前またはプライミングREPと称されることもあるものを含み得る)プロセスは、5~8日間である。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張(例えば、図8(特に、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)のステップBに記載されるものなどのプロセスを含み、これは、REP前またはプライミングREPと称されることもあるものを含み得る)プロセスは、5~7日間である。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張(例えば、図8(特に、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)のステップBに記載されるものなどのプロセスを含み、これは、REP前またはプライミングREPと称されることもあるものを含み得る)プロセスは、6~8日間である。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張(例えば、図8(特に、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)のステップBに記載されるものなどのプロセスを含み、これは、REP前またはプライミングREPと称されることもあるものを含み得る)プロセスは、6~7日間である。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張(例えば、図1及び/または図8(特に、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)のステップBに記載されるものなどのプロセスを含み、これは、REP前またはプライミングREPと称されることもあるものを含み得る)プロセスは、7~8日間である。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張(例えば、図8(特に、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)のステップBに提供されるものなどのプロセスを含み、これは、REP前またはプライミングREPと称されることもあるものを含み得る)プロセスは、8日間である。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張(例えば、図8(特に、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C)のステップBに提供されるものなどのプロセスを含み、これは、REP前またはプライミングREPと称されることもあるもの、及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8Fを含み得る)プロセスは、7日間である。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1のTIL拡張は、PD-1陽性TILの事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから1日~8日間続行することができる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1のTIL拡張は、PD-1陽性TILの事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから1日~7日間続行することができる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1のTIL拡張は、PD-1陽性TILの事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから2日~8日間続行することができる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1のTIL拡張は、PD-1陽性TILの事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから2日~7日間続行することができる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1のTIL拡張は、PD-1陽性TILの事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから3日~8日間続行することができる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1のTIL拡張は、PD-1陽性TILの事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから3日~7日間続行することができる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1のTIL拡張は、PD-1陽性TILの事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから4日~8日間続行することができる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1のTIL拡張は、PD-1陽性TILの事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから4日~7日間続行することができる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1のTIL拡張は、PD-1陽性TILの事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから5日~8日間続行することができる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1のTIL拡張は、PD-1陽性TILの事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから5日~7日間続行することができる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1のTIL拡張は、PD-1陽性TILの事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから6日~8日間続行することができる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1のTIL拡張は、PD-1陽性TILの事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから6日~7日間続行することができる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1のTIL拡張は、PD-1陽性TILの事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから7日~8日間続行することができる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1のTIL拡張は、PD-1陽性TILの事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから8日間続行することができる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1のTIL拡張は、PD-1陽性TILの事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから7日間続行することができる。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1のTIL拡張は、PD-1陽性TILの事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから1日~11日間続行することができる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1のTIL拡張は、PD-1陽性TILの事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから1日~10日間続行することができる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1のTIL拡張は、PD-1陽性TILの事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから2日~11日間続行することができる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1のTIL拡張は、PD-1陽性TILの事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから2日~10日間続行することができる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1のTIL拡張は、PD-1陽性TILの事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから3日~11日間続行することができる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1のTIL拡張は、PD-1陽性TILの事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから3日~10日間続行することができる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1のTIL拡張は、PD-1陽性TILの事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから4日~11日間続行することができる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1のTIL拡張は、PD-1陽性TILの事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから4日~10日間続行することができる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1のTIL拡張は、PD-1陽性TILの事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから5日~11日間続行することができる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1のTIL拡張は、PD-1陽性TILの事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから5日~10日間続行することができる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1のTIL拡張は、PD-1陽性TILの事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから6日~11日間続行することができる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1のTIL拡張は、PD-1陽性TILの事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから6日~10日間続行することができる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1のTIL拡張は、PD-1陽性TILの事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから7日~11日間続行することができる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1のTIL拡張は、PD-1陽性TILの事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから11日間続行することができる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1のTIL拡張は、PD-1陽性TILの事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから10日間続行することができる。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1のTIL拡張は、PD-1陽性TILの事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから1日~9日間続行することができる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1のTIL拡張は、PD-1陽性TILの事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから2日~9日間続行することができる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1のTIL拡張は、PD-1陽性TILの事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから3日~9日間続行することができる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1のTIL拡張は、PD-1陽性TILの事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから4日~9日間続行することができる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1のTIL拡張は、PD-1陽性TILの事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから5日~9日間続行することができる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1のTIL拡張は、PD-1陽性TILの事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから6日~9日間続行することができる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1のTIL拡張は、PD-1陽性TILの事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから7日~9日間続行することができる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1のTIL拡張は、PD-1陽性TILの事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから8日~9日間続行することができる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1のTIL拡張は、PD-1陽性TILの事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから9日間続行することができる。
いくつかの実施形態では、TILのプライミングによる第1の拡張は、1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日、または11日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第1のTIL拡張は、1日~8日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第1のTIL拡張は、1日~7日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第1のTIL拡張は、2日~8日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第1のTIL拡張は、2日~7日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第1のTIL拡張は、3日~8日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第1のTIL拡張は、3日~7日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第1のTIL拡張は、4日~8日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第1のTIL拡張は、4日~7日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第1のTIL拡張は、5日~8日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第1のTIL拡張は、5日~7日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第1のTIL拡張は、6日~8日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第1のTIL拡張は、6日~7日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第1のTIL拡張は、7日~8日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第1のTIL拡張は、8日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第1のTIL拡張は、7日間続行することができる。
いくつかの実施形態では、IL-2、IL-7、IL-15、及び/またはIL-21の組み合わせは、プライミングによる第1の拡張中に組み合わせとして用いられる。いくつかの実施形態では、IL-2、IL-7、IL-15、及び/またはIL-21、ならびにそれらの任意の組み合わせは、例えば、図8(特に、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C)による、ならびに本明細書に記載されるステップBプロセス中を含む、プライミングによる第1の拡張中に含まれ得る。いくつかの実施形態では、IL-2、IL-15、及びIL-21の組み合わせは、プライミングによる第1の拡張中に組み合わせとして用いられる。いくつかの実施形態では、IL-2、IL-15、及びIL-21、ならびにそれらの任意の組み合わせは、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)による、及び本明細書に記載されるステップBプロセス中に含まれ得る。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張、例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)によるステップBは、閉鎖系バイオリアクターにおいて行われる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるように、閉鎖系がTIL拡張のために用いられる。いくつかの実施形態では、バイオリアクターが用いられる。いくつかの実施形態では、バイオリアクターが容器として用いられる。いくつかの実施形態では、用いられるバイオリアクターは、例えば、G-Rex-10またはG-Rex-100である。いくつかの実施形態では、用いられるバイオリアクターは、G-Rex-100である。いくつかの実施形態では、用いられるバイオリアクターは、G-Rex-10である。
1.フィーダー細胞及び抗原提示細胞
いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるプライミングによる第1の拡張手順(例えば、図1(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)からのステップBに記載されるもの、ならびにREP前またはプライミングREPと称されるものなどの拡張を含む)は、TIL拡張の開始時にフィーダー細胞(本明細書では「抗原提示細胞」とも称される)を必要とせず、むしろプライミングによる第1の拡張中に追加される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるプライミングによる第1の拡張手順(例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)からのステップBに記載されるもの、ならびにREP前またはプライミングREPと称されるものなどの拡張を含む)は、TIL拡張の開始時にフィーダー細胞(本明細書では「抗原提示細胞」とも称される)を必要とせず、むしろ4~8日目の間の任意の時点でプライミングによる第1の拡張中に追加される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるプライミングによる第1の拡張手順(例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8FからのステップBに記載されるもの、ならびにREP前またはプライミングREPと称されるものなどの拡張を含む))は、TIL拡張の開始時にフィーダー細胞(本明細書では「抗原提示細胞」とも称される)を必要とせず、むしろ4~7日目の間の任意の時点でプライミングによる第1の拡張中に追加される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるプライミングによる第1の拡張手順(例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)からのステップBに記載されるもの、ならびにREP前またはプライミングREPと称されるものなどの拡張を含む)は、TIL拡張の開始時にフィーダー細胞(本明細書では「抗原提示細胞」とも称される)を必要とせず、むしろ5~8日目の間の任意の時点でプライミングによる第1の拡張中に追加される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるプライミングによる第1の拡張手順(例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)からのステップBに記載されるもの、ならびにREP前またはプライミングREPと称されるものなどの拡張を含む)は、TIL拡張の開始時にフィーダー細胞(本明細書では「抗原提示細胞」とも称される)を必要とせず、むしろ5~7日目の間の任意の時点でプライミングによる第1の拡張中に追加される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるプライミングによる第1の拡張手順(例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8FからのステップBに記載されるもの、ならびにREP前またはプライミングREPと称されるものなどの拡張を含む))は、TIL拡張の開始時にフィーダー細胞(本明細書では「抗原提示細胞」とも称される)を必要とせず、むしろ6~8日目の間の任意の時点でプライミングによる第1の拡張中に追加される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるプライミングによる第1の拡張手順(例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)からのステップBに記載されるもの、ならびにREP前またはプライミングREPと称されるものなどの拡張を含む)は、TIL拡張の開始時にフィーダー細胞(本明細書では「抗原提示細胞」とも称される)を必要とせず、むしろ6~7日目の間の任意の時点でプライミングによる第1の拡張中に追加される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるプライミングによる第1の拡張手順(例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)からのステップBに記載されるもの、ならびにREP前またはプライミングREPと称されるものなどの拡張を含む)は、TIL拡張の開始時にフィーダー細胞(本明細書では「抗原提示細胞」とも称される)を必要とせず、むしろ7日目または8日目の間の任意の時点でプライミングによる第1の拡張中に追加される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるプライミングによる第1の拡張手順(例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)からのステップBに記載されるもの、ならびにREP前またはプライミングREPと称されるものなどの拡張を含む)は、TIL拡張の開始時にフィーダー細胞(本明細書では「抗原提示細胞」とも称される)を必要とせず、むしろ7日目の間の任意の時点でプライミングによる第1の拡張中に追加される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるプライミングによる第1の拡張手順(例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)からのステップBに記載されるもの、ならびにREP前またはプライミングREPと称されるものなどの拡張を含む)は、TIL拡張の開始時にフィーダー細胞(本明細書では「抗原提示細胞」とも称される)を必要とせず、むしろ8日目の間の任意の時点でプライミングによる第1の拡張中に追加される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるプライミングによる第1の拡張手順(例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)からのステップBに記載されるもの、ならびにREP前またはプライミングREPと称されるものなどの拡張を含む)は、TIL拡張の開始時及びプライミングによる第1の拡張中にフィーダー細胞(本明細書では「抗原提示細胞」とも称される)を必要とする。多くの実施形態では、フィーダー細胞は、同種異系の健康な献血者由来の標準の全血単位から取得される末梢血単核細胞(PBMC)である。PBMCは、Ficoll-Paque勾配分離などの標準の方法を使用して取得される。いくつかの実施形態では、2.5×10のフィーダー細胞が、プライミングによる第1の拡張中に使用される。いくつかの実施形態では、容器当たり2.5×10のフィーダー細胞が、プライミングによる第1の拡張中に使用される。いくつかの実施形態では、GREX-10当たり2.5×10のフィーダー細胞が、プライミングによる第1の拡張中に使用される。いくつかの実施形態では、GREX-100当たり2.5×10のフィーダー細胞が、プライミングによる第1の拡張中に使用される。
一般に、同種異系PBMCは、照射または熱処理のいずれかによって不活性化され、実施例に記載されるように、REP手順で使用され、これは、照射された同種異系PBMCの複製無能力を評価するための例示的なプロトコルを提供する。
いくつかの実施形態では、14日目の総生細胞数が、プライミングによる第1の拡張の0日目に培養された初期の生細胞数よりも少ない場合、PBMCは、複製能力がないとみなされ、本明細書に記載のTIL拡張手順での使用が認められる。
いくつかの実施形態では、7日目のOKT3及びIL-2の存在下で培養された総生細胞数が、プライミングによる第1の拡張の0日目に培養された初期の生細胞数から増加しなかった場合、PBMCは、複製能力がないとみなされ、本明細書に記載のTIL拡張手順での使用が認められる。いくつかの実施形態では、PBMCは、30ng/mLのOKT3抗体及び3000IU/mLのIL-2の存在下で培養される。いくつかの実施形態では、PBMCは、30ng/mLのOKT3抗体及び6000IU/mLのIL-2の存在下で培養される。
いくつかの実施形態では、7日目のOKT3及びIL-2の存在下で培養された総生細胞数が、プライミングによる第1の拡張の0日目に培養された初期の生細胞数から増加しなかった場合、PBMCは、複製能力がないとみなされ、本明細書に記載のTIL拡張手順での使用が認められる。いくつかの実施形態では、PBMCは、5~60ng/mLのOKT3抗体及び1000~6000IU/mLのIL-2の存在下で培養される。いくつかの実施形態では、PBMCは、10~50ng/mLのOKT3抗体及び2000~5000IU/mLのIL-2の存在下で培養される。いくつかの実施形態では、PBMCは、20~40ng/mLのOKT3抗体及び2000~4000IU/mLのIL-2の存在下で培養される。いくつかの実施形態では、PBMCは、25~35ng/mLのOKT3抗体及び2500~3500IU/mLのIL-2の存在下で培養される。いくつかの実施形態では、PBMCは、30ng/mLのOKT3抗体及び6000IU/mLのIL-2の存在下で培養される。いくつかの実施形態では、PBMCは、15ng/mLのOKT3抗体及び3000IU/mLのIL-2の存在下で培養される。いくつかの実施形態では、PBMCは、15ng/mLのOKT3抗体及び6000IU/mLのIL-2の存在下で培養される。
いくつかの実施形態では、抗原提示フィーダー細胞は、PBMCである。いくつかの実施形態では、抗原提示フィーダー細胞は、人工抗原提示フィーダー細胞である。いくつかの実施形態では、第2の拡張におけるTILの抗原提示フィーダー細胞に対する比は、約1:25、約1:50、約1:100、約1:125、約1:150、約1:175、約1:200、約1:225、約1:250、約1:275、約1:300、約1:325、約1:350、約1:375、約1:400、または約1:500である。いくつかの実施形態では、第2の拡張におけるTILの抗原提示フィーダー細胞に対する比は、1:50~1:300である。いくつかの実施形態では、第2の拡張におけるTILの抗原提示フィーダー細胞に対する比は、1:100~1:200である。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載のプライミングによる第1の拡張手順は、約2.5×10フィーダー細胞:約100×10TILの比を必要とする。他の実施形態では、本明細書に記載のプライミングによる第1の拡張手順は、約2.5×10フィーダー細胞:約50×10TILの比を必要とする。さらに他の実施形態では、本明細書に記載のプライミングによる第1の拡張手順は、約2.5×10フィーダー細胞:約25×10TILを必要とする。さらに他の実施形態では、本明細書に記載のプライミングによる第1の拡張は、約2.5×10フィーダー細胞を必要とする。さらに他の実施形態では、プライミングによる第1の拡張は、急速な第2の拡張で使用されるフィーダー細胞の数の4分の1、3分の1、12分の5、または半分を必要とする。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張における培地は、IL-2を含む。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張における培地は、6000IU/mLのIL-2を含む。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張における培地は、抗原提示フィーダー細胞を含む。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張における培地は、容器当たり2.5×10の抗原提示フィーダー細胞を含む。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張における培地は、OKT-3を含む。いくつかの実施形態では、培地は、容器当たり30ngのOKT-3を含む。いくつかの実施形態では、容器は、GREX100MCSフラスコである。いくつかの実施形態では、培地は、6000IU/mLのIL-2、30ng/mLのOKT-3、及び2.5×10の抗原提示フィーダー細胞を含む。いくつかの実施形態では、培地は、容器当たり6000IU/mLのIL-2、30ng/mLのOKT-3、及び2.5×10の抗原提示フィーダー細胞を含む。いくつかの実施形態では、培地は、容器当たり500mLの培養培地及び2.5×10の抗原提示フィーダー細胞当たり15μgのOKT-3を含む。いくつかの実施形態では、培地は、容器当たり500mLの培養培地及び15μgのOKT-3を含む。いくつかの実施形態では、容器は、GREX100MCSフラスコである。いくつかの実施形態では、培地は、500mLの培養培地、6000IU/mLのIL-2、30ng/mLのOKT-3、及び2.5×10の抗原提示フィーダー細胞を含む。いくつかの実施形態では、培地は、容器当たり500mLの培養培地、6000IU/mLのIL-2、15μgのOKT-3、及び2.5×10の抗原提示フィーダー細胞を含む。いくつかの実施形態では、培地は、容器当たり500mLの培養培地及び2.5×10の抗原提示フィーダー細胞当たり15μgのOKT-3を含む。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載のプライミングによる第1の拡張手順は、第2の拡張中にTILを超える過剰のフィーダー細胞を必要とする。多くの実施形態では、フィーダー細胞は、同種異系の健康な献血者由来の標準の全血単位から取得される末梢血単核細胞(PBMC)である。PBMCは、Ficoll-Paque勾配分離などの標準の方法を使用して取得される。いくつかの実施形態では、人工抗原提示(aAPC)細胞がPBMCの代わりに使用される。
一般に、同種異系PBMCは、照射または熱処理のいずれかによって不活性化され、図及び実施例に記載される例示的な手順を含む、本明細書に記載のTIL拡張手順で使用される。
いくつかの実施形態では、人工抗原提示細胞は、PBMCの代替物として、またはPBMCと組み合わせて、プライミングによる第1の拡張において使用される。
2.サイトカイン及び他の添加物
本明細書に記載の拡張方法は、一般に、当該技術分野で知られているように、高用量のサイトカイン、特にIL-2を含む培養培地を使用する。
あるいは、TILのプライミングによる第1の拡張のためにサイトカインの組み合わせを使用することは、米国特許出願公開第US2017/0107490A1号(その開示は参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているように、IL-2、IL-15及びIL-21のうちの2つ以上の組み合わせを用いて追加として可能である。したがって、可能な組み合わせには、IL-2及びIL-15、IL-2及びIL-21、IL-15及びIL-21、ならびにIL-2、IL-15、及びIL-21が含まれ、後者は多くの実施形態で特に有用である。サイトカインの組み合わせの使用は、リンパ球、特にそこに記載されているようにT細胞の生成に特に有利に働く。
いくつかの実施形態では、ステップBはまた、本明細書の他の箇所に記載されるように、OKT-3抗体またはムロモナブの、培養培地への添加を含み得る。いくつかの実施形態では、ステップBはまた、本明細書の他の箇所に記載されるように、4-1BBアゴニストの、培養培地への添加を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ステップBはまた、本明細書の他の箇所に記載されるように、OX-40アゴニストの、培養培地への添加を含み得る。加えて、チアゾリジンジオン化合物などの増殖因子活性化受容体(PPAR)-ガンマアゴニストを含む、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体ガンマコアクチベーターI-アルファアゴニストなどの添加剤は、米国特許出願公開第US2019/0307796 A1号(この開示は参照により本明細書に組み込まれる)に記載されるように、ステップB中の培養培地で使用されてもよい。
C.ステップC:プライミングによる第1の拡張から急速な第2の拡張への移行
場合によっては、例えば図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)に示されるようにステップBから取得されるTIL集団を含む、プライミングによる第1の拡張から取得されたバルクTIL母集団(REP前と称されることもある拡張を含み得る)は、急速な第2の拡張(これは、急速拡張プロトコル(REP)と称されることもある拡張を含み得る)に供され、次いで、以下で考察されるように凍結保存され得る。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張由来の拡張TIL集団は、急速な第2の拡張ステップ前またはプライミングによる第1の拡張後及び急速な第2の拡張前に好適な治療のために遺伝子修飾に供され得る。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から(例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)に示されるステップBから)取得されたTILは、選択のために表現型決定されるまで保管される。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から(例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)に示されるステップBから)取得されたTILは保存されず、急速な第2の拡張に直接進む。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から取得されたTILは、プライミングによる第1の拡張後及び急速な第2の拡張前に凍結保存されない。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から第2の拡張への移行は、腫瘍の断片化、消化及びPD-1事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから約2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日または11日で起こる。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から急速な第2の拡張への移行は、断片化、消化及びPD-1事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから1日~7日で起こる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から急速な第2の拡張への移行は、断片化、消化及びPD-1事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから1日~8日で起こる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から急速な第2の拡張への移行は、断片化、消化及びPD-1事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから2日~7日で起こる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から急速な第2の拡張への移行は、断片化、消化及びPD-1事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから2日~8日で起こる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から急速な第2の拡張への移行は、断片化、消化及びPD-1事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから約3日~7日で起こる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から急速な第2の拡張への移行は、断片化、消化及びPD-1事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから約3日~8日で起こる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から第2の拡張への移行は、断片化、消化及びPD-1事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから約4日~7日で起こる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から第2の拡張への移行は、断片化、消化及びPD-1事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから約4日~8日で起こる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から第2の拡張への移行は、断片化、消化及びPD-1事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから約5日~7日で起こる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から第2の拡張への移行は、断片化、消化及びPD-1事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから約5日~8日で起こる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から第2の拡張への移行は、断片化、消化及びPD-1事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから約6日~7日で起こる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から第2の拡張への移行は、断片化、消化及びPD-1事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから約6日~8日で起こる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から第2の拡張への移行は、断片化、消化及びPD-1事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから約7日~8日で起こる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から第2の拡張への移行は、断片化、消化及びPD-1事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから約7日で起こる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から第2の拡張への移行は、断片化、消化及びPD-1事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから約8日で起こる。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から急速な第2の拡張への移行は、断片化、消化及びPD-1事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから1日~9日で起こる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から急速な第2の拡張への移行は、断片化、消化及びPD-1事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから1日~10日で起こる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から急速な第2の拡張への移行は、断片化、消化及びPD-1事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから2日~9日で起こる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から急速な第2の拡張への移行は、断片化、消化及びPD-1事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから2日~10日で起こる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から急速な第2の拡張への移行は、断片化、消化及びPD-1事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから約3日~9日で起こる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から急速な第2の拡張への移行は、断片化、消化及びPD-1事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから約3日~10日で起こる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から第2の拡張への移行は、断片化、消化及びPD-1事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから約4日~9日で起こる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から第2の拡張への移行は、断片化、消化及びPD-1事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから約4日~10日で起こる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から第2の拡張への移行は、断片化、消化及びPD-1事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから約5日~9日で起こる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から第2の拡張への移行は、断片化、消化及びPD-1事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから約5日~10日で起こる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から第2の拡張への移行は、断片化、消化及びPD-1事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから約6日~9日で起こる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から第2の拡張への移行は、断片化、消化及びPD-1事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから約6日~10日で起こる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から第2の拡張への移行は、断片化、消化及びPD-1事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから約7日~9日で起こる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から第2の拡張への移行は、断片化、消化及びPD-1事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから約7日~10日で起こる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から第2の拡張への移行は、断片化、消化及びPD-1事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから約8日~9日で起こる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から第2の拡張への移行は、断片化、消化及びPD-1事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから約8日~10日で起こる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から第2の拡張への移行は、断片化、消化及びPD-1事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから約9日~10日で起こる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から第2の拡張への移行は、断片化、消化及びPD-1事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから約7日で起こる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から第2の拡張への移行は、断片化、消化及びPD-1事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから約8日で起こる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から第2の拡張への移行は、断片化、消化及びPD-1事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから約9日で起こる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から第2の拡張への移行は、断片化、消化及びPD-1事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから約10日で起こる。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から急速な第2の拡張への移行は、断片化、消化及びPD-1事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから1日~11日で起こる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から急速な第2の拡張への移行は、断片化、消化及びPD-1事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから2日~11日で起こる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から急速な第2の拡張への移行は、断片化、消化及びPD-1事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから約3日~11日で起こる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から第2の拡張への移行は、断片化、消化及びPD-1事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから約4日~11日で起こる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から第2の拡張への移行は、断片化、消化及びPD-1事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから約5日~11日で起こる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から第2の拡張への移行は、断片化、消化及びPD-1事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから約6日~11日で起こる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から第2の拡張への移行は、断片化、消化及びPD-1事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから約7日~11日で起こる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から第2の拡張への移行は、断片化、消化及びPD-1事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから約8日~11日で起こる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から第2の拡張への移行は、断片化、消化及びPD-1事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから約9日~11日で起こる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から第2の拡張への移行は、断片化、消化及びPD-1事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから約10日~11日で起こる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から第2の拡張への移行は、断片化、消化及びPD-1事前選択が起こったとき及び/またはプライミングによる第1の拡張ステップが開始されたときから約11日で起こる。
いくつかの実施形態では、TILは、初期第1の拡張後、及び急速な第2の拡張前に保存されず、TILは、急速な第2の拡張に直接進む(例えば、いくつかの実施形態では、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)に示されるようにステップBからステップDへの移行中の保存がない)。いくつかの実施形態では、移行は、本明細書に記載されるように、閉鎖系内で起こる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張由来のTILである第2のTIL集団は、移行期間なしで急速な第2の拡張に直接進む。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から急速な第2の拡張への移行、例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)によるステップCは、閉鎖系バイオリアクター内で行われる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるように、閉鎖系がTIL拡張のために用いられる。いくつかの実施形態では、単一のバイオリアクターが用いられる。いくつかの実施形態では、用いられる単一のバイオリアクターは、例えば、GREX-10またはGREX-100である。いくつかの実施形態では、閉鎖系バイオリアクターは、単一のバイオリアクターである。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張から急速な第2の拡張への移行は、容器サイズのスケールアップを伴う。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張は、急速な第2の拡張よりも小さい容器内で行われる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張は、GREX-100内で行われ、急速な第2の拡張は、GREX-500内で行われる。
D.ステップD:急速な第2の拡張
いくつかの実施形態では、TIL細胞集団は、プライミングによる第1の拡張後、ステップA及びステップB、ならびに図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)に示されるように、ステップCと称される移行後に数がさらに拡張される。このさらなる拡張は、本明細書では急速な第2の拡張と称され、これは、一般に、当該技術分野において急速な拡張プロセス(急速な拡張プロトコルまたはREP、ならびに図8(特に、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)のステップDに示されるプロセス)と称される拡張プロセスを含み得る。急速な第2の拡張は、一般に、フィーダー細胞、サイトカイン源、及び抗CD3抗体を含む、いくつかの成分を含む培養培地を使用して、ガス透過性容器内で達成される。いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張の開始から1日、2日、3日、4日、または5日後に、TILを移し、任意選択で1つ以上のより大容量の容器(複数可)に細分化し、IL-2を補充した新鮮な細胞培養培地で培養する。
いくつかの実施形態では、TILの急速な第2の拡張(REPと称されることもある拡張、ならびに図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)のステップDに示されるプロセスを含み得る)は、当業者に知られている任意のTILフラスコまたは容器を使用して行うことができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日または11日間続行することができる。
いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約1日~約9日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約1日~約10日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約2日~約9日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約2日~約10日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約3日~約9日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約3日~約10日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約4日~約9日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約4日~約10日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約5日~約9日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約5日~約10日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約6日~約9日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約6日~約10日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約7日~約9日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約7日~約10日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約8日~約9日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約8日~約10日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約9日~約10日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約1日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約2日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約3日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約4日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約5日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約6日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約7日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約8日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約9日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約10日間続行することができる。
いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約1日~約9日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約1日~約11日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約2日~約11日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約3日~約11日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約4日~約11日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約5日~約11日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約6日~約11日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約7日~約11日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約8日~約11日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約9日~約11日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約10日~約11日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約1日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約2日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約3日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約4日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約5日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約6日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約7日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約8日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約9日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約11日間続行することができる。いくつかの実施形態では、第2のTIL拡張は、急速な第2の拡張の開始後、約10日間続行することができる。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張は、本開示の方法(例えば、REPと称される拡張、ならびに図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)のステップDに示されるプロセスを含む)を使用して、ガス透過性容器内で行うことができる。いくつかの実施形態では、TILは、IL-2、OKT-3、及びフィーダー細胞(本明細書では「抗原提示細胞」とも称される)の存在下での急速な第2の拡張において拡張される。いくつかの実施形態では、TILは、IL-2、OKT-3、及びフィーダー細胞の存在下での急速な第2の拡張において拡張され、フィーダー細胞は、プライミングによる第1の拡張において存在するフィーダー細胞の濃度の2倍、2.4倍、2.5倍、3倍、3.5倍、または4倍である最終濃度まで追加される。例えば、TILは、インターロイキン-2(IL-2)またはインターロイキン-15(IL-15)の存在下で非特異的T細胞受容体刺激を使用して、急速に拡張され得る。非特異的T細胞受容体刺激は、例えば、抗CD3抗体、例えば約30ng/mLのOKT3、マウスモノクローナル抗CD3抗体(Ortho-McNeil,Raritan,NJもしくはMiltenyi Biotech,Auburn,CAから市販)またはUHCT-1(BioLegend,San Diego,CA,USAから市販)を含み得る。TILは、がんのエピトープ(複数可)などの抗原性部分を含む、第2の拡張中に1つ以上の抗原を含むことによって、インビトロでTILのさらなる刺激を誘導するように拡張することができ、これは、ベクター、例えば、ヒト白血球抗原A2(HLA-A2)結合ペプチド、例えば、0.3μM MART-1:26-35(27L)またはgpl00:209-217(210M)から、任意選択で300IU/mLのIL-2またはIL-15などのT細胞成長因子の存在下で任意で発現され得る。他の好適な抗原には、例えば、NY-ESO-1、TRP-1、TRP-2、チロシナーゼがん抗原、MAGE-A3、SSX-2、及びVEGFR2、またはそれらの抗原性部分が含まれ得る。TILは、HLA-A2を発現する抗原提示細胞にパルスされたがんの同じ抗原(複数可)で再刺激することによっても急速に拡張され得る。あるいは、TILは、例えば、例として照射された自己リンパ球または照射されたHLA-A2+同種異系リンパ球及びIL-2でさらに再刺激され得る。いくつかの実施形態では、再刺激は、第2の拡張の一部として起こる。いくつかの実施形態では、第2の拡張は、照射された自己リンパ球の存在下で、または照射されたHLA-A2+同種異系リンパ球及びIL-2を用いて起こる。
いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、IL-2をさらに含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、約3000IU/mLのIL-2を含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、約1000IU/mL、約1500IU/mL、約2000IU/mL、約2500IU/mL、約3000IU/mL、約3500IU/mL、約4000IU/mL、約4500IU/mL、約5000IU/mL、約5500IU/mL、約6000IU/mL、約6500IU/mL、約7000IU/mL、約7500IU/mL、または約8000IU/mLのIL-2を含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、1000~2000IU/mL、2000~3000IU/mL、3000~4000IU/mL、4000~5000IU/mL、5000~6000IU/mL、6000~7000IU/mL、7000~8000IU/mL、または8000IU/mLのIL-2を含む。
いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、OKT-3抗体を含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、約30ng/mLのOKT-3抗体を含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、約0.1ng/mL、約0.5ng/mL、約1ng/mL、約2.5ng/mL、約5ng/mL、約7.5ng/mL、約10ng/mL、約15ng/mL、約20ng/mL、約25ng/mL、約30ng/mL、約35ng/mL、約40ng/mL、約50ng/mL、約60ng/mL、約70ng/mL、約80ng/mL、約90ng/mL、約100ng/mL、約200ng/mL、約500ng/mL、及び約1μg/mLのOKT-3抗体を含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、0.1ng/mL~1ng/mL、1ng/mL~5ng/mL、5ng/mL~10ng/mL、10ng/mL~20ngの間、20ng/mL~30ng/mL、30ng/mL~40ng/mL、40ng/mL~50ng/mL、及び50ng/mL~100ng/mLのOKT-3抗体を含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、15ng/mL~30ng/mLのOKT-3抗体を含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、約30ng/mL~60ng/mLのOKT-3抗体を含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、約30ng/mLのOKT-3を含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、約60ng/mLのOKT-3を含む。いくつかの実施形態では、OKT-3抗体は、ムロモナブである。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張における培地は、IL-2を含む。いくつかの実施形態では、培地は、6000IU/mLのIL-2を含む。いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張における培地は、抗原提示フィーダー細胞を含む。いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張における培地は、容器当たり7.5×10の抗原提示フィーダー細胞を含む。いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張における培地は、OKT-3を含む。いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張培地中に、容器当たり500mLの培養培地及び30μgのOKT-3を含む。いくつかの実施形態では、容器は、GREX100MCSフラスコである。いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張培地中に、6000IU/mLのIL-2、60ng/mLのOKT-3、及び7.5×10の抗原提示フィーダー細胞を含む。いくつかの実施形態では、培地は、容器当たり500mLの培養培地、6000IU/mLのIL-2、30μgのOKT-3、及び7.5×10の抗原提示フィーダー細胞を含む。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張における培地は、IL-2を含む。いくつかの実施形態では、培地は、6000IU/mLのIL-2を含む。いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張における培地は、抗原提示フィーダー細胞を含む。いくつかの実施形態では、培地は、容器当たり5×10~7.5×10の抗原提示フィーダー細胞を含む。いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張における培地は、OKT-3を含む。いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張における培地は、容器当たり500mLの培養培地及び30μgのOKT-3を含む。いくつかの実施形態では、容器は、GREX100MCSフラスコである。いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張における培地は、6000IU/mLのIL-2、60ng/mLのOKT-3、及び5×10~7.5×10の抗原提示フィーダー細胞を含む。いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張における培地は、容器当たり500mLの培養培地、ならびに6000IU/mLのIL-2、30μgのOKT-3、及び5×10~7.5×10の抗原提示フィーダー細胞を含む。
いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、細胞培養培地中に1つ以上のTNFRSFアゴニストを含む。いくつかの実施形態では、TNFRSFアゴニストは、4-1BBアゴニストを含む。いくつかの実施形態では、TNFRSFアゴニストは4-1BBアゴニストであり、4-1BBアゴニストは、ウレルマブ、ウトミルマブ、EU-101、融合タンパク質、ならびにそれらの断片、誘導体、バリアント、バイオシミラー、及び組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、TNFRSFアゴニストは、0.1μg/mL~100μg/mLの細胞培養培地中濃度を達成するのに十分な濃度で追加される。いくつかの実施形態では、TNFRSFアゴニストは、20μg/mL~40μg/mLの細胞培養培地中濃度を達成するのに十分な濃度で追加される。
いくつかの実施形態では、1つ以上のTNFRSFアゴニストに加えて、細胞培養培地は、IL-2を約3000IU/mLの初期濃度で、及びOKT-3を約30ng/mLの初期濃度でさらに含み、1つ以上のTNFRSFアゴニストが、4-1BBアゴニストを含む。
いくつかの実施形態では、IL-2、IL-7、IL-15、及び/またはIL-21の組み合わせは、第2の拡張中に組み合わせとして用いられる。いくつかの実施形態では、IL-2、IL-7、IL-15、及び/またはIL-21、ならびにそれらの任意の組み合わせは、例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)による、ならびに本明細書に記載されるステップDプロセス中を含む、第2の拡張中に含まれ得る。いくつかの実施形態では、IL-2、IL-15、及びIL-21の組み合わせは、第2の拡張中に組み合わせとして用いられる。いくつかの実施形態では、IL-2、IL-15、及びIL-21、ならびにそれらの任意の組み合わせは、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)による、及び本明細書に記載されるステップDプロセス中に含まれ得る。
いくつかの実施形態では、第2の拡張は、IL-2、OKT-3、抗原提示フィーダー細胞、及び任意でTNFRSFアゴニストを含む補充された細胞培養培地において実施され得る。いくつかの実施形態では、第2の拡張は、補充された細胞培養培地中で起こる。いくつかの実施形態では、補充された細胞培養培地は、IL-2、OKT-3、及び抗原提示フィーダー細胞を含む。いくつかの実施形態では、第2の細胞培養培地は、IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC、抗原提示フィーダー細胞とも称される)を含む。いくつかの実施形態では、第2の拡張は、IL-2、OKT-3、及び抗原提示フィーダー細胞(すなわち、抗原提示細胞)を含む細胞培養培地中で起こる。
いくつかの実施形態では、第2の拡張培養培地は、約500IU/mLのIL-15、約400IU/mLのIL-15、約300IU/mLのIL-15、約200IU/mLのIL-15、約180IU/mLのIL-15、約160IU/mLのIL-15、約140IU/mLのIL-15、約120IU/mLのIL-15、または約100IU/mLのIL-15を含む。いくつかの実施形態では、第2の拡張培養培地は、約500IU/mLのIL-15~約100IU/mLのIL-15を含む。いくつかの実施形態では、第2の拡張培養培地は、約400IU/mLのIL-15~約100IU/mLのIL-15を含む。いくつかの実施形態では、第2の拡張培養培地は、約300IU/mLのIL-15~約100IU/mLのIL-15を含む。いくつかの実施形態では、第2の拡張培養培地は、約200IU/mLのIL-15を含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、約180IU/mLのIL-15を含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、IL-15をさらに含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、約180IU/mLのIL-15を含む。
いくつかの実施形態では、第2の拡張培養培地は、約20IU/mLのIL-21、約15IU/mLのIL-21、約12IU/mLのIL-21、約10IU/mLのIL-21、約5IU/mLのIL-21、約4IU/mLのIL-21、約3IU/mLのIL-21、約2IU/mLのIL-21、約1IU/mLのIL-21、または約0.5IU/mLのIL-21を含む。いくつかの実施形態では、第2の拡張培養培地は、約20IU/mLのIL-21~約0.5IU/mLのIL-21を含む。いくつかの実施形態では、第2の拡張培養培地は、約15IU/mLのIL-21~約0.5IU/mLのIL-21を含む。いくつかの実施形態では、第2の拡張培養培地は、約12IU/mLのIL-21~約0.5IU/mLのIL-21を含む。いくつかの実施形態では、第2の拡張培養培地は、約10IU/mLのIL-21~約0.5IU/mLのIL-21を含む。いくつかの実施形態では、第2の拡張培養培地は、約5IU/mLのIL-21~約1IU/mLのIL-21を含む。いくつかの実施形態では、第2の拡張培養培地は、約2IU/mLのIL-21を含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、約1IU/mLのIL-21を含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、約0.5IU/mLのIL-21を含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、IL-21をさらに含む。いくつかの実施形態では、細胞培養培地は、約1IU/mLのIL-21を含む。
いくつかの実施形態では、抗原提示フィーダー細胞(APC)は、PBMCである。いくつかの実施形態では、急速拡張及び/または第2の拡張におけるTILのPBMC及び/または抗原提示細胞に対する比は、約1:10、約1:15、約1:20、約1:25、約1:30、約1:35、約1:40、約1:45、約1:50、約1:75、約1:100、約1:125、約1:150、約1:175、約1:200、約1:225、約1:250、約1:275、約1:300、約1:325、約1:350、約1:375、約1:400、または約1:500である。いくつかの実施形態では、急速拡張及び/または第2の拡張におけるTILのPBMCに対する比は、1:50~1:300である。いくつかの実施形態では、急速拡張及び/または第2の拡張におけるTILのPBMCに対する比は、1:100~1:200である。
いくつかの実施形態では、REP及び/または急速な第2の拡張は、バルクTILを100倍または200倍過剰の不活性化フィーダー細胞と混合してフラスコ内で行われ、フィーダー細胞濃度は、150mL培地中のプライミングによる第1の拡張、30ng/mLのOKT3抗CD3抗体及び6000IU/mLのIL-2におけるフィーダー細胞濃度の少なくとも1.1倍(1.1×)、1.2倍、1.3倍、1.4倍、1.5倍、1.6倍、1.7倍、1.8倍、1.8倍、2倍、2.1倍、2.2倍、2.3倍、2.4倍、2.5倍、2.6倍、2.7倍、2.8倍、2.9倍、3.0倍、3.1倍、3.2倍、3.3倍、3.4倍、3.5倍、3.6倍、3.7倍、3.8倍、3.9倍または4.0倍である。培地交換(一般に、使用済み培地の3分の2の吸引及び等量の新鮮な培地との交換による、3分の2培地交換)は、細胞が代替の成長チャンバーに移されるまで行われる。代替の成長チャンバーには、以下でより完全に考察されるように、G-Rexフラスコ及びガス透過性容器が含まれる。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張(REPプロセスと称されるプロセスを含み得る)は、実施例及び図で論じられるように、7~9日間である。いくつかの実施形態では、第2の拡張は、7日間である。いくつかの実施形態では、第2の拡張は、8日間である。いくつかの実施形態では、第2の拡張は、9日間である。いくつかの実施形態では、第2の拡張は、7~11日間である。いくつかの実施形態では、第2の拡張は、8~11日間である。いくつかの実施形態では、第2の拡張は、9~11日間である。いくつかの実施形態では、第2の拡張は、10~11日間である。いくつかの実施形態では、第2の拡張は、8日間である。いくつかの実施形態では、第2の拡張は、9日間である。いくつかの実施形態では、第2の拡張は、10日間である。いくつかの実施形態では、第2の拡張は、11日間である。
いくつかの実施形態では、第2の拡張(REPと称される拡張、ならびに図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)のステップDで参照される拡張を含み得る)は、100cmのガス透過性シリコン底部(G-Rex 100、Wilson Wolf Manufacturing Corporation,New Brighton,MN,USAから市販)を有する500mL容量のガス透過性フラスコ内で行うことができ、5×10または10×10TILは、5%ヒトAB血清、3000IU/mLのIL-2、及び30ng/mLの抗CD3(OKT3)を補充した400mLの50/50培地中でPBMCとともに培養され得る。G-Rex 100フラスコは、5%CO中37℃でインキュベートされ得る。5日目に、250mLの上清が除去され、遠心分離ボトルに入れられ、1500rpm(491×g)で10分間遠心分離される。TILペレットが、5%ヒトAB血清、6000IU/mLのIL-2を含む150mLの新鮮な培地で再懸濁され、元のGREX-100フラスコに戻し追加され得る。TILがGREX-100フラスコで連続して拡張される場合、10日目、11日目、12日目、13日目、14日目、15日目または16日目に、TILは、GREX-500などのより大きいフラスコに移され得る。プロセスの14日目に、細胞が採取され得る。プロセスの15日目に、細胞が採取され得る。プロセスの16日目に、細胞が採取され得る。プロセスの17日目に、細胞が採取され得る。プロセスの18日目に、細胞が採取され得る。プロセスの19日目に、細胞が採取され得る。プロセスの20日目に、細胞が採取され得る。プロセスの21日目に、細胞が採取され得る。プロセスの22日目に、細胞が採取され得る。いくつかの実施形態では、培地交換は、細胞が代替の成長チャンバーに移されるまで行われる。いくつかの実施形態では、培地の3分の2は、使用済み培地の吸引及び等体積の新鮮な培地との交換によって交換される。いくつかの実施形態では、代替の成長チャンバーには、以下でより完全に考察されるように、GREXフラスコ及びガス透過性容器が含まれる。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される拡張プロセスで使用される培地は、無血清培地または合成培地である。いくつかの実施形態では、無血清または合成培地は、基礎細胞培地ならびに血清サプリメント及び/または血清代替物を含む。いくつかの実施形態では、無血清または合成培地は、血清含有培地のロット間の変動に部分的に起因する実験変動を防止及び/または減少させるために使用される。
いくつかの実施形態では、無血清または合成培地は、基礎細胞培地ならびに血清サプリメント及び/または血清代替物を含む。いくつかの実施形態では、基礎細胞培地には、CTS(商標)OpTmizer(商標)T-cell Expansion Basal Medium、CTS(商標)OpTmizer(商標)T-Cell Expansion SFM、CTS(商標)AIM-V Medium、CTS(商標)AIM-V SFM、LymphoONE(商標)T-Cell Expansion Xeno-Free Medium、ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)、最小必須培地(MEM)、イーグル基礎培地(BME)、RPMI1640、F-10、F-12、最小必須培地(αMEM)、グラスゴー最小必須培地(G-MEM)、RPMI成長培地、及びイスコフ改変ダルベッコ培地が含まれるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態では、血清サプリメントまたは血清代替物には、CTS(商標)OpTmizer T-Cell Expansion Serum Supplement、CTS(商標)Immune Cell Serum Replacement、1つ以上のアルブミンまたはアルブミン代用物、1つ以上のアミノ酸、1つ以上のビタミン、1つ以上のトランスフェリンまたはトランスフェリン代用物、1つ以上の抗酸化剤、1つ以上のインスリンまたはインスリン代用物、1つ以上のコラーゲン前駆体、1つ以上の抗生物質、及び1つ以上の微量元素のうちの1つ以上が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、合成培地は、アルブミンと、グリシン、L-ヒスチジン、L-イソロイシン、L-メチオニン、L-フェニルアラニン、L-プロリン、L-ヒドロキシプロリン、L-セリン、L-スレオニン、L-トリプトファン、L-チロシン、L-バリン、チアミン、還元型グルタチオン、L-アスコルビン酸-2-リン酸塩、鉄飽和トランスフェリン、インスリン、ならびに微量元素部分Ag、Al3+、Ba2+、Cd2+、Co2+、Cr3+、Ge4+、Se4+、Br、T、Mn2+、P、Si4+、V5+、Mo6+、Ni2+、Rb、Sn2+、及びZr4+を含有する化合物からなる群から選択される1つ以上の成分と、を含む。いくつかの実施形態では、合成培地は、L-グルタミン、重炭酸ナトリウム、及び/または2-メルカプトエタノールをさらに含む。
いくつかの実施形態では、CTS(商標)OpTmizer(商標)T-cell Immune Cell Serum Replacementは、CTS(商標)OpTmizer(商標)T-cell Expansion Basal Medium、CTS(商標)OpTmizer(商標)T-cell Expansion SFM、CTS(商標)AIM-V Medium、CST(商標)AIM-V SFM、LymphoONE(商標)T-Cell Expansion Xeno-Free Medium、ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)、最小必須培地(MEM)、イーグル基礎培地(BME)、RPMI1640、F-10、F-12、最小必須培地(αMEM)、グラスゴー最小必須培地(G-MEM)、RPMI成長培地、及びイスコフ改変ダルベッコ培地を含むが、これらに限定されない、従来の成長培地とともに使用される。
いくつかの実施形態では、無血清または合成培地中の総血清代替物濃度(vol%)は、総無血清または合成培地の約1体積%、2体積%、3体積%、4体積%、5体積%、6体積%、7体積%、8体積%、9体積%、10体積%、11体積%、12体積%、13体積%、14体積%、15体積%、16体積%、17体積%、18体積%、19体積%、または20体積%である。いくつかの実施形態では、総血清代替物濃度は、無血清または合成培地の総体積の約3%である。いくつかの実施形態では、総血清代替物濃度は、無血清または合成培地の総体積の約5%である。いくつかの実施形態では、総血清代替物濃度は、無血清または合成培地の総体積の約10%である。
いくつかの実施形態では、無血清または合成培地は、CTS(商標)OpTmizer(商標)T-cell Expansion SFM(ThermoFisher Scientific)である。CTS(商標)OpTmizer(商標)のいずれの製剤も、本発明において有用である。CTS(商標)OpTmizer(商標)T-cell Expansion SFMは、1LのCTS(商標)OpTmizer(商標)T-cell Expansion Basal Mediumと、26mLのCTS(商標)OpTmizer(商標)T-Cell Expansion Supplementとの組み合わせであり、これらは使用前に一緒に混合される。いくつかの実施形態では、CTS(商標)OpTmizer(商標)T-cell Expansion SFMには、55mMの2-メルカプトエタノールとともに、約3%のCTS(商標)Immune Cell Serum Replacement(SR)(ThermoFisher Scientific)が補充されている。
いくつかの実施形態では、合成培地は、CTS(商標)OpTmizer(商標)T-cell Expansion SFM(ThermoFisher Scientific)である。CTS(商標)OpTmizer(商標)のいずれの製剤も、本発明において有用である。CTS(商標)OpTmizer(商標)T-cell Expansion SFMは、1LのCTS(商標)OpTmizer(商標)T-cell Expansion Basal Mediumと、26mLのCTS(商標)OpTmizer(商標)T-Cell Expansion Supplementとの組み合わせであり、これらは使用前に一緒に混合される。いくつかの実施形態では、CTS(商標)OpTmizer(商標)T-cell Expansion SFMには、55mMの2-メルカプトエタノールとともに、約3%のCTS(商標)Immune Cell Serum Replacement(SR)(ThermoFisher Scientific)が補充されている。いくつかの実施形態では、CTS(商標)OpTmizer(商標)T-cell Expansion SFMには、約3%のCTS(商標)Immune Cell Serum Replacement(SR)(ThermoFisher Scientific)、55mMの2-メルカプトエタノール、及び2mMのL-グルタミンが補充されている。いくつかの実施形態では、CTS(商標)OpTmizer(商標)T-cell Expansion SFMには、約3%のCTS(商標)Immune Cell Serum Replacement(SR)(ThermoFisher Scientific)、55mMの2-メルカプトエタノール、及び2mMのL-グルタミンが補充されており、約1000IU/mL~約8000IU/mLのIL-2をさらに含む。いくつかの実施形態では、CTS(商標)OpTmizer(商標)T-cell Expansion SFMには、約3%のCTS(商標)Immune Cell Serum Replacement(SR)(ThermoFisher Scientific)、55mMの2-メルカプトエタノール、及び2mMのL-グルタミンが補充されており、約3000IU/mLのIL-2をさらに含む。いくつかの実施形態では、CTS(商標)OpTmizer(商標)T-cell Expansion SFMには、約3%のCTS(商標)Immune Cell Serum Replacement(SR)(ThermoFisher Scientific)、55mMの2-メルカプトエタノール、及び2mMのL-グルタミンが補充されており、約6000IU/mLのIL-2をさらに含む。いくつかの実施形態では、CTS(商標)OpTmizer(商標)T-cell Expansion SFMには、約3%のCTS(商標)Immune Cell Serum Replacement(SR)(ThermoFisher Scientific)及び55mMの2-メルカプトエタノールが補充されており、約1000IU/mL~約8000IU/mLのIL-2をさらに含む。いくつかの実施形態では、CTS(商標)OpTmizer(商標)T-cell Expansion SFMには、約3%のCTS(商標)Immune Cell Serum Replacement(SR)(ThermoFisher Scientific)及び55mMの2-メルカプトエタノールが補充されており、約3000IU/mLのIL-2をさらに含む。いくつかの実施形態では、CTS(商標)OpTmizer(商標)T-cell Expansion SFMには、約3%のCTS(商標)Immune Cell Serum Replacement(SR)(ThermoFisher Scientific)及び55mMの2-メルカプトエタノールが補充されており、約1000IU/mL~約6000IU/mLのIL-2をさらに含む。いくつかの実施形態では、CTS(商標)OpTmizer(商標)T-cell Expansion SFMには、約3%のCTS(商標)Immune Cell Serum Replacement(SR)(ThermoFisher Scientific)及び約2mMのグルタミンが補充されており、約1000IU/mL~約8000IU/mLのIL-2をさらに含む。いくつかの実施形態では、CTS(商標)OpTmizer(商標)T-cell Expansion SFMには、約3%のCTS(商標)Immune Cell Serum Replacement(SR)(ThermoFisher Scientific)及び約2mMのグルタミンが補充されており、約3000IU/mLのIL-2をさらに含む。いくつかの実施形態では、CTS(商標)OpTmizer(商標)T-cell Expansion SFMには、約3%のCTS(商標)Immune Cell Serum Replacement(SR)(ThermoFisher Scientific)及び約2mMのグルタミンが補充されており、約6000IU/mLのIL-2をさらに含む。
いくつかの実施形態では、無血清培地または合成培地には、約0.1mM~約10mM、0.5mM~約9mM、1mM~約8mM、2mM~約7mM、3mM~約6mM、または4mM~約5mMの濃度でグルタミン(すなわち、GlutaMAX(登録商標))が補充されている。いくつかの実施形態では、無血清培地または合成培地には、約2mMの濃度でグルタミン(すなわち、GlutaMAX(登録商標))が補充されている。
いくつかの実施形態では、無血清培地または合成培地には、約5mM~約150mM、10mM~約140mM、15mM~約130mM、20mM~約120mM、25mM~約110mM、30mM~約100mM、35mM~約95mM、40mM~約90mM、45mM~約85mM、50mM~約80mM、55mM~約75mM、60mM~約70mM、または約65mMの濃度で2-メルカプトエタノールが補充されている。いくつかの実施形態では、無血清培地または合成培地には、約55mMの濃度で2-メルカプトエタノールが補充されている。
いくつかの実施形態では、国際特許出願公開第WO1998/030679号及び米国特許出願公開第US2002/0076747 A1号(参照により本明細書に組み込まれる)に記載される定義された媒体は、本発明において有用である。その刊行物には、無血清真核細胞培養培地が記載されている。無血清真核細胞培養培地には、無血清培養下で細胞の成長を支持することができる無血清サプリメントを補充した基礎細胞培養培地が含まれる。無血清真核細胞培養培地サプリメントは、1つ以上のアルブミンまたはアルブミン代替物、1つ以上のアミノ酸、1つ以上のビタミン、1つ以上のトランスフェリンまたはトランスフェリン代替物、1つ以上の抗酸化剤、1つ以上のインスリンまたはインスリン代替物、1つ以上のコラーゲン前駆体、1つ以上の微量元素、及び1つ以上の抗生物質からなる群から選択される1つ以上の成分を含むか、またはそれらを組み合わせることによって取得される。いくつかの実施形態では、合成培地は、L-グルタミン、重炭酸ナトリウム、及び/またはベータ-メルカプトエタノールをさらに含む。いくつかの実施形態では、合成培地は、アルブミンまたはアルブミン代替物と、1つ以上のアミノ酸、1つ以上のビタミン、1つ以上のトランスフェリンまたはトランスフェリン代替物、1つ以上の抗酸化剤、1つ以上のインスリンまたはインスリン代替物、1つ以上のコラーゲン前駆体、及び1つ以上の微量元素からなる群から選択される1つ以上の成分と、を含む。いくつかの実施形態では、合成培地は、アルブミンと、グリシン、L-ヒスチジン、L-イソロイシン、L-メチオニン、L-フェニルアラニン、L-プロリン、L-ヒドロキシプロリン、L-セリン、L-スレオニン、L-トリプトファン、L-チロシン、L-バリン、チアミン、還元型グルタチオン、L-アスコルビン酸-2-リン酸塩、鉄飽和トランスフェリン、インスリン、ならびに微量元素部分Ag、Al3+、Ba2+、Cd2+、Co2+、Cr3+、Ge4+、Se4+、Br、T、Mn2+、P、Si4+、V5+、Mo6+、Ni2+、Rb、Sn2+、及びZr4+を含有する化合物からなる群から選択される1つ以上の成分と、を含む。いくつかの実施形態では、基礎細胞培地は、ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)、最小必須培地(MEM)、イーグル基礎培地(BME)、RPMI1640、F-10、F-12、最小必須培地(αMEM)、グラスゴー最小必須培地(G-MEM)、RPMI成長培地、及びイスコフ改変ダルベッコ培地からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、合成培地中のグリシンの濃度は、約5~200mg/Lの範囲であり、L-ヒスチジンの濃度は、約5~250mg/Lであり、L-イソロイシンの濃度は、約5~300mg/Lであり、L-メチオニンの濃度は、約5~200mg/Lであり、L-フェニルアラニンの濃度は、約5~400mg/Lであり、L-プロリンの濃度は、約1~1000mg/Lであり、L-ヒドロキシプロリンの濃度は、約1~45mg/Lであり、L-セリンの濃度は、約1~250mg/Lであり、L-スレオニンの濃度は、約10~500mg/Lであり、L-トリプトファンの濃度は、約2~110mg/Lであり、L-チロシンの濃度は、約3~175mg/Lであり、L-バリンの濃度は、約5~500mg/Lであり、チアミンの濃度は、約1~20mg/Lであり、還元型グルタチオンの濃度は、約1~20mg/Lであり、L-アスコルビン酸-2-リン酸塩の濃度は、約1~200mg/Lであり、鉄飽和トランスフェリンの濃度は、約1~50mg/Lであり、インスリンの濃度は、約1~100mg/Lであり、亜セレン酸ナトリウムの濃度は、約0.000001~0.0001mg/Lであり、アルブミン(例えば、AlbuMAX(登録商標)I)の濃度は、約5000~50,000mg/Lである。
いくつかの実施形態では、合成培地中の非微量元素部分成分は、表4の「1×培地中の濃度範囲」という見出しの下の列にリストされた濃度範囲で存在する。他の実施形態では、合成培地中の非微量元素部分成分は、表4の「1×培地の好ましい実施形態」という見出しの下の列にリストされた最終濃度で存在する。他の実施形態では、合成培地は、無血清サプリメントを含む基礎細胞培地である。これらの実施形態のうちのいくつかでは、無血清サプリメントは、表4の「サプリメント中の好ましい実施形態」という見出しの下の列にリストされたタイプ及び濃度の非微量部分成分を含む。
いくつかの実施形態では、合成培地の浸透圧は、約260~350mOsmolである。いくつかの実施形態では、浸透圧は、約280~310mOsmolである。いくつかの実施形態では、合成培地には、最大約3.7g/L、または約2.2g/Lの重炭酸ナトリウムが補充されている。合成培地には、L-グルタミン(最終濃度約2mM)、1つ以上の抗生物質、非必須アミノ酸(NEAA、最終濃度約100μM)、2-メルカプトエタノール(最終濃度約100μM)がさらに補充されていてもよい。
いくつかの実施形態では、Smith,et al.,Clin Transl Immunology,2015,4(1),e31(その開示は参照により本明細書に組み込まれる)は、本発明において有用である。簡潔には、RPMIまたはCTS(商標)OpTmizer(商標)を基礎細胞培地として使用し、0、2%、5%、または10%のいずれかのCTS(商標)Immune Cell Serum Replacementを補充した。
いくつかの実施形態では、第1及び/または第2のガス透過性容器内の細胞培地は、濾過されていない。濾過されていない細胞培地の使用は、細胞の数を拡張するために必要な手順を簡素化することができる。いくつかの実施形態では、第1及び/または第2のガス透過性容器内の細胞培地は、ベータ-メルカプトエタノール(BMEまたはβME、2-メルカプトエタノールとしても知られる、CAS60-24-2)を欠いている。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張(REPと称される拡張を含む)が行われ、優れた腫瘍反応性のためにTILが選択されるステップをさらに含む。当該技術分野で知られている任意の選択方法が使用され得る。例えば、米国特許出願公開第2016/0010058A1号(その開示は参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている方法が、優れた腫瘍反応性のためのTILの選択に使用され得る。
任意選択で、細胞生存率アッセイは、当該技術分野で知られている標準のアッセイを使用して、急速な第2の拡張(REP拡張と称される拡張を含む)後に行われ得る。例えば、死細胞を選択的に標識し、生存率の評価を可能にするトリパンブルー排除アッセイが、バルクTILの試料上で行われ得る。いくつかの実施形態では、TIL試料は、Cellometer K2自動セルカウンター(Nexcelom Bioscience,Lawrence,MA)を使用して計数され、生存率が決定され得る。いくつかの実施形態では、生存率は、標準のCellometer K2 Image Cytometer Automatic Cell Counterプロトコルに従って決定される。
Tリンパ球及びBリンパ球の多様な抗原受容体は、限られた数であるが、多数の遺伝子セグメントの体細胞組換えによって産生される。これらの遺伝子セグメント:V(可変)、D(多様性)、J(接合)、及びC(一定)は、免疫グロブリン及びT細胞受容体(TCR)の結合特異性及び下流での適用を決定する。本発明は、T細胞レパートリー多様性を示し、かつ増加させるTILを生成するための方法を提供する。いくつかの実施形態では、本方法によって取得されたTILは、T細胞レパートリー多様性の増加を示す。いくつかの実施形態では、第2の拡張において取得されたTILは、T細胞レパートリー多様性の増加を示す。いくつかの実施形態では、多様性の増加は、免疫グロブリン多様性及び/またはT細胞受容体多様性の増加である。いくつかの実施形態では、多様性は、免疫グロブリンにあり、免疫グロブリン重鎖にある。いくつかの実施形態では、多様性は、免疫グロブリンにあり、免疫グロブリン軽鎖にある。いくつかの実施形態では、多様性は、T細胞受容体にある。いくつかの実施形態では、多様性は、アルファ、ベータ、ガンマ、及びデルタ受容体からなる群から選択されるT細胞受容体のうちの1つにある。いくつかの実施形態では、T細胞受容体(TCR)アルファ及び/またはベータの発現が増加する。いくつかの実施形態では、T細胞受容体(TCR)アルファの発現が増加する。いくつかの実施形態では、T細胞受容体(TCR)ベータの発現が増加する。いくつかの実施形態では、TCRab(すなわち、TCRα/β)の発現が増加する。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張培養培地(例えば、CM2または第2の細胞培養培地とも称される)は、以下でさらに詳細に論じられるように、IL-2、OKT-3、ならびに抗原提示フィーダー細胞(APC)を含む。いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張培養培地(例えば、CM2または第2の細胞培養培地とも称される)は、以下でさらに詳細に論じられるように、6000IU/mLのIL-2、30ug/フラスコのOKT-3、ならびに7.5×10の抗原提示フィーダー細胞(APC)を含む。いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張培養培地(例えば、CM2または第2の細胞培養培地とも称される)は、以下でさらに詳細に論じられるように、IL-2、OKT-3、ならびに抗原提示フィーダー細胞(APC)を含む。いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張培養培地(例えば、CM2または第2の細胞培養培地とも称される)は、以下でさらに詳細に論じられるように、6000IU/mLのIL-2、30ug/フラスコのOKT-3、ならびに5×10の抗原提示フィーダー細胞(APC)を含む。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張、例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)によるステップDは、閉鎖系バイオリアクターにおいて行われる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるように、閉鎖系がTIL拡張のために用いられる。いくつかの実施形態では、バイオリアクターが用いられる。いくつかの実施形態では、バイオリアクターが容器として用いられる。いくつかの実施形態では、用いられるバイオリアクターは、例えば、G-Rex-100またはG-Rex-500である。いくつかの実施形態では、用いられるバイオリアクターは、G-Rex-100である。いくつかの実施形態では、用いられるバイオリアクターは、G-Rex-500である。
1.フィーダー細胞及び抗原提示細胞
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される急速な第2の拡張手順(例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)のステップDに記載されるような拡張、ならびにREPと称されるものを含む)は、REP TIL拡張中及び/または急速な第2の拡張中に過剰のフィーダー細胞を必要とする。多くの実施形態では、フィーダー細胞は、健康な献血者由来の標準の全血単位から取得される末梢血単核細胞(PBMC)である。PBMCは、Ficoll-Paque勾配分離などの標準の方法を使用して取得される。
一般に、同種異系PBMCは、照射または熱処理のいずれかによって不活性化され、実施例に記載されるように、REP手順で使用され、これは、照射された同種異系PBMCの複製無能力を評価するための例示的なプロトコルを提供する。
いくつかの実施形態では、7日目または14日目の総生細胞数が、REPの0日目及び/または第2の拡張の0日目(すなわち、第2の拡張の開始日)に培養された初期の生細胞数よりも少ない場合、PBMCは、複製能力がないとみなされ、本明細書に記載のTIL拡張手順での使用が認められる。
いくつかの実施形態では、7日目及び14日目のOKT3及びIL-2の存在下で培養された総生細胞数が、REPの0日目及び/または第2の拡張の0日目(すなわち、第2の拡張の開始日)に培養された初期の生細胞数から増加しなかった場合、PBMCは、複製能力がないとみなされ、本明細書に記載のTIL拡張手順での使用が認められる。いくつかの実施形態では、PBMCは、30ng/mLのOKT3抗体及び3000IU/mLのIL-2の存在下で培養される。いくつかの実施形態では、PBMCは、60ng/mLのOKT3抗体及び6000IU/mLのIL-2の存在下で培養される。いくつかの実施形態では、PBMCは、60ng/mLのOKT3抗体及び3000IU/mLのIL-2の存在下で培養される。いくつかの実施形態では、PBMCは、30ng/mLのOKT3抗体及び6000IU/mLのIL-2の存在下で培養される。
いくつかの実施形態では、7日目及び14日目のOKT3及びIL-2の存在下で培養された総生細胞数が、REPの0日目及び/または第2の拡張の0日目(すなわち、第2の拡張の開始日)に培養された初期の生細胞数から増加しなかった場合、PBMCは、複製能力がないとみなされ、本明細書に記載のTIL拡張手順での使用が認められる。いくつかの実施形態では、PBMCは、30~60ng/mLのOKT3抗体及び1000~6000IU/mLのIL-2の存在下で培養される。いくつかの実施形態では、PBMCは、30~60ng/mLのOKT3抗体及び2000~5000IU/mLのIL-2の存在下で培養される。いくつかの実施形態では、PBMCは、30~60ng/mLのOKT3抗体及び2000~4000IU/mLのIL-2の存在下で培養される。いくつかの実施形態では、PBMCは、30~60ng/mLのOKT3抗体及び2500~3500IU/mLのIL-2の存在下で培養される。いくつかの実施形態では、PBMCは、30~60ng/mLのOKT3抗体及び6000IU/mLのIL-2の存在下で培養される。
いくつかの実施形態では、抗原提示フィーダー細胞は、PBMCである。いくつかの実施形態では、抗原提示フィーダー細胞は、人工抗原提示フィーダー細胞である。いくつかの実施形態では、第2の拡張におけるTILの抗原提示フィーダー細胞に対する比は、約1:10、約1:25、約1:50、約1:100、約1:125、約1:150、約1:175、約1:200、約1:225、約1:250、約1:275、約1:300、約1:325、約1:350、約1:375、約1:400、または約1:500である。いくつかの実施形態では、第2の拡張におけるTILの抗原提示フィーダー細胞に対する比は、1:50~1:300である。いくつかの実施形態では、第2の拡張におけるTILの抗原提示フィーダー細胞に対する比は、1:100~1:200である。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の第2の拡張手順は、約5×10フィーダー細胞:約100×10TILの比を必要とする。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の第2の拡張手順は、約7.5×10フィーダー細胞:約100×10TILの比を必要とする。他の実施形態では、本明細書に記載の第2の拡張手順は、約5×10フィーダー細胞:約50×10TILの比を必要とする。他の実施形態では、本明細書に記載の第2の拡張手順は、約7.5×10フィーダー細胞:約50×10TILの比を必要とする。さらに他の実施形態では、本明細書に記載の第2の拡張手順は、約5×10フィーダー細胞:約25×10TILを必要とする。さらに他の実施形態では、本明細書に記載の第2の拡張手順は、約7.5×10フィーダー細胞:約25×10TILを必要とする。さらに他の実施形態では、急速な第2の拡張は、急速な第2の拡張の2倍の数のフィーダー細胞を必要とする。さらに他の実施形態では、本明細書に記載のプライミングによる第1の拡張が約2.5×10フィーダー細胞を必要とする場合、急速な第2の拡張は、約5×10フィーダー細胞を必要とする。さらに他の実施形態では、本明細書に記載のプライミングによる第1の拡張が約2.5×10フィーダー細胞を必要とする場合、急速な第2の拡張は、約7.5×10フィーダー細胞を必要とする。さらに他の実施形態では、急速な第2の拡張は、プライミングによる第1の拡張の2倍(2.0×)、2.5倍、3.0倍、3.5倍または4.0倍の数のフィーダー細胞を必要とする。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の急速な第2の拡張手順は、急速な第2の拡張中に過剰のフィーダー細胞を必要とする。多くの実施形態では、フィーダー細胞は、同種異系の健康な献血者由来の標準の全血単位から取得される末梢血単核細胞(PBMC)である。PBMCは、Ficoll-Paque勾配分離などの標準の方法を使用して取得される。いくつかの実施形態では、人工抗原提示(aAPC)細胞がPBMCの代わりに使用される。いくつかの実施形態では、PBMCは、プライミングによる第1の拡張に追加されたPBMCの2倍の濃度で、急速な第2の拡張に追加される。
一般に、同種異系PBMCは、照射または熱処理のいずれかによって不活性化され、図及び実施例に記載される例示的な手順を含む、本明細書に記載のTIL拡張手順で使用される。
いくつかの実施形態では、人工抗原提示細胞は、PBMCの代替物として、またはPBMCと組み合わせて、急速な第2の拡張において使用される。
2.サイトカイン及び他の添加物
本明細書に記載の急速な第2の拡張方法は、一般に、当該技術分野で知られているように、高用量のサイトカイン、特にIL-2を含む培養培地を使用する。
あるいは、TILの急速な第2の拡張のためにサイトカインの組み合わせを使用することは、米国特許出願公開第US2017/0107490A1号(その開示は参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているように、IL-2、IL-15及びIL-21のうちの2つ以上の組み合わせを用いて追加として可能である。したがって、可能な組み合わせには、IL-2及びIL-15、IL-2及びIL-21、IL-15及びIL-21、ならびにIL-2、IL-15、及びIL-21が含まれ、後者は多くの実施形態で特に有用である。サイトカインの組み合わせの使用は、リンパ球、特にそこに記載されているようにT細胞の生成に特に有利に働く。
いくつかの実施形態では、ステップDはまた、本明細書の他の箇所に記載されるように、OKT-3抗体またはムロモナブの、培養培地への添加を含み得る。いくつかの実施形態では、ステップDはまた、本明細書の他の箇所に記載されるように、4-1BBアゴニストの、培養培地への添加を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ステップDはまた、本明細書の他の箇所に記載されるように、OX-40アゴニストの、培養培地への添加を含み得る。加えて、チアゾリジンジオン化合物などの増殖因子活性化受容体(PPAR)-ガンマアゴニストを含む、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体ガンマコアクチベーターI-アルファアゴニストなどの添加剤は、米国特許出願公開第US2019/0307796 A1号(この開示は参照により本明細書に組み込まれる)に記載されるように、ステップD中の培養培地で使用されてもよい。
E.ステップE:TILを採取する
急速な第2の拡張ステップ後、細胞が採取され得る。いくつかの実施形態では、TILは、例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)に提供されるように、1、2、3、4、またはそれ以上の拡張ステップ後に採取される。いくつかの実施形態では、TILは、例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)に提供されるように、2つの拡張ステップ後に採取される。いくつかの実施形態では、TILは、2つの拡張ステップ、例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)に提供されるように、1回のプライミングによる第1の拡張及び1回の急速な第2の拡張の後に採取される。
TILは、任意の適切な滅菌様式で、例えば、遠心分離によって採取され得る。TILを採取するための方法は、当該技術分野で周知であり、任意のかかる既知の方法が本プロセスとともに用いられ得る。いくつかの実施形態では、TILは、自動化システムを使用して採取される。
細胞採取機及び/または細胞処理システムは、例えば、Fresenius Kabi、Tomtec Life Science、Perkin Elmer、及びInotech Biosystems International,Incを含む、様々な供給源から市販されている。任意の細胞ベースの採取機が本方法とともに用いられ得る。いくつかの実施形態では、細胞採取機及び/または細胞処理システムは、膜ベースの細胞採取機である。いくつかの実施形態では、細胞採取は、LOVOシステム(Fresenius Kabiによって製造されたもの)などの細胞処理システムによるものである。「LOVO細胞処理システム」という用語は、細胞を含む溶液を、滅菌及び/または閉鎖系環境で回転膜または回転フィルターなどの膜またはフィルターをとおしてポンプ輸送し、連続フローを可能にし、細胞を処理して、ペレット化せずに上清または細胞培養培地を除去する、任意のベンダーによって製造された任意の機器または装置も指す。いくつかの実施形態では、細胞採取機及び/または細胞処理システムは、滅菌閉鎖系内で、細胞分離、洗浄、流体交換、濃縮、及び/または他の細胞処理ステップを行うことができる。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張、例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)によるステップDは、閉鎖系バイオリアクターにおいて行われる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるように、閉鎖系がTIL拡張のために用いられる。いくつかの実施形態では、バイオリアクターが用いられる。いくつかの実施形態では、バイオリアクターが容器として用いられる。いくつかの実施形態では、用いられるバイオリアクターは、例えば、G-Rex-100またはG-Rex-500である。いくつかの実施形態では、用いられるバイオリアクターは、G-Rex-100である。いくつかの実施形態では、用いられるバイオリアクターは、G-Rex-500である。
いくつかの実施形態では、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)によるステップEは、本明細書に記載のプロセスに従って行われる。いくつかの実施形態では、閉鎖系は、閉鎖系の無菌性及び閉鎖性を維持するために、滅菌条件下でシリンジを介してアクセスされる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるような閉鎖系が用いられる。
いくつかの実施形態では、TILは、本明細書に記載の方法に従って採取される。いくつかの実施形態では、14~16日目のTILが本明細書に記載の方法を使用して採取される。いくつかの実施形態では、TILは、本明細書に記載の方法を使用して14日目に採取される。いくつかの実施形態では、TILは、本明細書に記載の方法を使用して15日目に採取される。いくつかの実施形態では、TILは、本明細書に記載の方法を使用して16日目に採取される。
F.ステップF:最終製剤及び輸液容器への移行
図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)に例示的な順序で提供され、かつ上及び本明細書で詳細に概説されるステップA~Eが完了した後、細胞は、注入バッグまたは無菌バイアルなどの患者への投与に使用するための、注入バッグまたは無菌バイアルなどの容器に移される。いくつかの実施形態では、治療的に十分な数のTILが上記の拡張方法を使用して得られると、それらは、患者への投与に使用するために容器に移される。
いくつかの実施形態では、本開示の方法を使用して拡張されたTILは、薬学的組成物として患者に投与される。いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、滅菌緩衝液中のTIL懸濁液である。本明細書に開示されるように拡張されたTILは、当該技術分野で知られている任意の好適な経路によって投与され得る。いくつかの実施形態では、TILは、単回の動脈内または静脈内注入として投与され、これは、好ましくは、およそ30~60分続く。他の好適な投与経路には、腹腔内、髄腔内、及びリンパ内投与が含まれる。
いくつかの実施形態では、本開示の方法を使用して拡張されたTILは、薬学的組成物として患者に投与される。いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、滅菌緩衝液中のTIL懸濁液である。本明細書に開示されるように拡張されたTILは、当該技術分野で知られている任意の好適な経路によって投与され得る。いくつかの実施形態では、TILは、単回の動脈内または静脈内注入として投与され、これは、好ましくは、およそ30~60分続く。他の好適な投与経路には、腹腔内、髄腔内、及びリンパ内投与が含まれる。
VI.さらなるGen2、Gen3、及び他のTIL製造プロセスの詳細な実施形態
A.PBMCフィーダー細胞比
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の拡張方法で使用される培養培地(例えば、図8(特に、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)を参照)は、抗CD3抗体、例えば、OKT-3を含む。IL-2と組み合わせた抗CD3抗体は、TIL集団におけるT細胞活性化及び細胞分裂を誘導する。この効果は、全長抗体、ならびにFab及びF(ab′)2断片で見ることができ、前者が一般に好まれ、例えば、Tsoukas et al.,J.Immunol.1985,135,1719(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)を参照されたい。
いくつかの実施形態では、PBMCフィーダー層の数は、以下のように計算される:
いくつかの実施形態では、PBMCフィーダー層の数は、以下のように計算される:
A.T細胞の体積(10μm直径):V=(4/3)πr=523.6μm
B.40μm(4細胞)の高さを有するG-Rex 100(M)のカラム:V=(4/3)πr=4×1012μm
C.カラムBを充填するために必要な細胞数:4×1012μm/523.6μm=7.6×10μm*0.64=4.86×10
D.四次元空間で最適に活性化され得る細胞の数:4.86×10/24=20.25×10
E.G-Rex 500に外挿されるフィーダー及びTILの数:TIL:100×10及びフィーダー:2.5×10
この計算では、100cm2の底部を有するシリンジ中でのTILの活性化のために二十面体形状を提供するのに必要な単核細胞の数の近似値が使用される。この計算は、Jin,et.al.,J.Immunother.2012,35,283-292に記載されているように、NCI実験データを密接に反映するT細胞の閾値活性化について、約5×10の実験結果を導き出す。(C)では、乗数(0.64)は、Jaeger and Nagel,Science,1992,255,1523-3によって計算された等価球のランダム充填密度である。(D)において、除数24は、Musin,Russ.Math.Surv.2003,58,794-795に記載されているように、四次元空間において同様の物体に接触し得る等価球の数、または「ニュートン数」である。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張中に外因的に供給される抗原提示フィーダー細胞の数は、急速な第2の拡張中に外因的に供給される抗原提示フィーダー細胞の数のおよそ半分である。ある特定の実施形態では、この方法は、急速な第2の拡張の細胞培養培地と比較しておよそ50%少ない抗原提示細胞を含む細胞培養培地中でプライミングによる第1の拡張を行うことを含む。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張中に外因的に供給される抗原提示フィーダー細胞(APC)の数は、プライミングによる第1の拡張中に外因的に供給されるAPCの数よりも多い。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張中に外因的に供給されるAPCの数と、プライミングによる第1の拡張中に外因的に供給されるAPCの数との比は、正確にまたは約1.1:1~正確にまたは約20:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張中に外因的に供給されるAPCの数と、プライミングによる第1の拡張中に外因的に供給されるAPCの数との比は、正確にまたは約1.1:1~正確にまたは約10:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張中に外因的に供給されるAPCの数と、プライミングによる第1の拡張中に外因的に供給されるAPCの数との比は、正確にまたは約1.1:1~正確にまたは約9:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張中に外因的に供給されるAPCの数と、プライミングによる第1の拡張中に外因的に供給されるAPCの数との比は、正確にまたは約1.1:1~正確にまたは約8:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張中に外因的に供給されるAPCの数と、プライミングによる第1の拡張中に外因的に供給されるAPCの数との比は、正確にまたは約1.1:1~正確にまたは約7:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張中に外因的に供給されるAPCの数と、プライミングによる第1の拡張中に外因的に供給されるAPCの数との比は、正確にまたは約1.1:1~正確にまたは約6:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張中に外因的に供給されるAPCの数と、プライミングによる第1の拡張中に外因的に供給されるAPCの数との比は、正確にまたは約1.1:1~正確にまたは約5:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張中に外因的に供給されるAPCの数と、プライミングによる第1の拡張中に外因的に供給されるAPCの数との比は、正確にまたは約1.1:1~正確にまたは約4:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張中に外因的に供給されるAPCの数と、プライミングによる第1の拡張中に外因的に供給されるAPCの数との比は、正確にまたは約1.1:1~正確にまたは約3:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張中に外因的に供給されるAPCの数と、プライミングによる第1の拡張中に外因的に供給されるAPCの数との比は、正確にまたは約1.1:1~正確にまたは約2.9:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張中に外因的に供給されるAPCの数と、プライミングによる第1の拡張中に外因的に供給されるAPCの数との比は、正確にまたは約1.1:1~正確にまたは約2.8:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張中に外因的に供給されるAPCの数と、プライミングによる第1の拡張中に外因的に供給されるAPCの数との比は、正確にまたは約1.1:1~正確にまたは約2.7:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張中に外因的に供給されるAPCの数と、プライミングによる第1の拡張中に外因的に供給されるAPCの数との比は、正確にまたは約1.1:1~正確にまたは約2.6:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張中に外因的に供給されるAPCの数と、プライミングによる第1の拡張中に外因的に供給されるAPCの数との比は、正確にまたは約1.1:1~正確にまたは約2.5:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張中に外因的に供給されるAPCの数と、プライミングによる第1の拡張中に外因的に供給されるAPCの数との比は、正確にまたは約1.1:1~正確にまたは約2.4:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張中に外因的に供給されるAPCの数と、プライミングによる第1の拡張中に外因的に供給されるAPCの数との比は、正確にまたは約1.1:1~正確にまたは約2.3:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張中に外因的に供給されるAPCの数と、プライミングによる第1の拡張中に外因的に供給されるAPCの数との比は、正確にまたは約1.1:1~正確にまたは約2.2:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張中に外因的に供給されるAPCの数と、プライミングによる第1の拡張中に外因的に供給されるAPCの数との比は、正確にまたは約1.1:1~正確にまたは約2.1:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張中に外因的に供給されるAPCの数と、プライミングによる第1の拡張中に外因的に供給されるAPCの数との比は、正確にまたは約1.1:1~正確にまたは約2:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張中に外因的に供給されるAPCの数と、プライミングによる第1の拡張中に外因的に供給されるAPCの数との比は、正確にまたは約2:1~正確にまたは約10:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張中に外因的に供給されるAPCの数と、プライミングによる第1の拡張中に外因的に供給されるAPCの数との比は、正確にまたは約2:1~正確にまたは約5:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張中に外因的に供給されるAPCの数と、プライミングによる第1の拡張中に外因的に供給されるAPCの数との比は、正確にまたは約2:1~正確にまたは約4:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張中に外因的に供給されるAPCの数と、プライミングによる第1の拡張中に外因的に供給されるAPCの数との比は、正確にまたは約2:1~正確にまたは約3:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張中に外因的に供給されるAPCの数と、プライミングによる第1の拡張中に外因的に供給されるAPCの数との比は、正確にまたは約2:1~正確にまたは約2.9:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張中に外因的に供給されるAPCの数と、プライミングによる第1の拡張中に外因的に供給されるAPCの数との比は、正確にまたは約2:1~正確にまたは約2.8:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張中に外因的に供給されるAPCの数と、プライミングによる第1の拡張中に外因的に供給されるAPCの数との比は、正確にまたは約2:1~正確にまたは約2.7:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張中に外因的に供給されるAPCの数と、プライミングによる第1の拡張中に外因的に供給されるAPCの数との比は、正確にまたは約2:1~正確にまたは約2.6:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張中に外因的に供給されるAPCの数と、プライミングによる第1の拡張中に外因的に供給されるAPCの数との比は、正確にまたは約2:1~正確にまたは約2.5:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張中に外因的に供給されるAPCの数と、プライミングによる第1の拡張中に外因的に供給されるAPCの数との比は、正確にまたは約2:1~正確にまたは約2.4:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張中に外因的に供給されるAPCの数と、プライミングによる第1の拡張中に外因的に供給されるAPCの数との比は、正確にまたは約2:1~正確にまたは約2.3:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張中に外因的に供給されるAPCの数と、プライミングによる第1の拡張中に外因的に供給されるAPCの数との比は、正確にまたは約2:1~正確にまたは約2.2:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張中に外因的に供給されるAPCの数と、プライミングによる第1の拡張中に外因的に供給されるAPCの数との比は、正確にまたは約2:1~正確にまたは約2.1:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張中に外因的に供給されるAPCの数と、プライミングによる第1の拡張中に外因的に供給されるAPCの数との比は、正確にまたは約2:1である。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張中に外因的に供給されるAPCの数と、プライミングによる第1の拡張中に外因的に供給されるAPCの数との比は、正確にまたは約1.1:1、1.2:1、1.3:1、1.4:1、1.5:1、1.6:1、1.7:1、1.8:1、1.9:1、2:1、2.1:1、2.2:1、2.3:1、2.4:1、2.5:1、2.6:1、2.7:1、2.8:1、2.9:1、3:1、3.1:1、3.2:1、3.3:1、3.4:1、3.5:1、3.6:1、3.7:1、3.8:1、3.9:1、4:1、4.1:1、4.2:1、4.3:1、4.4:1、4.5:1、4.6:1、4.7:1、4.8:1、4.9:1、または5:1である。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張中に外因的に供給されるAPCの数は、正確にまたは約1×10、1.1×10、1.2×10、1.3×10、1.4×10、1.5×10、1.6×10、1.7×10、1.8×10、1.9×10、2×10、2.1×10、2.2×10、2.3×10、2.4×10、2.5×10、2.6×10、2.7×10、2.8×10、2.9×10、3×10、3.1×10、3.2×10、3.3×10、3.4×10、または3.5×10APCであり、急速な第2の拡張中に外因的に供給されるAPCの数は、正確にまたは約3.5×10、3.6×10、3.7×10、3.8×10、3.9×10、4×10、4.1×10、4.2×10、4.3×10、4.4×10、4.5×10、4.6×10、4.7×10、4.8×10、4.9×10、5×10、5.1×10、5.2×10、5.3×10、5.4×10、5.5×10、5.6×10、5.7×10、5.8×10、5.9×10、6×10、6.1×10、6.2×10、6.3×10、6.4×10、6.5×10、6.6×10、6.7×10、6.8×10、6.9×10、7×10、7.1×10、7.2×10、7.3×10、7.4×10、7.5×10、7.6×10、7.7×10、7.8×10、7.9×10、8×10、8.1×10、8.2×10、8.3×10、8.4×10、8.5×10、8.6×10、8.7×10、8.8×10、8.9×10、9×10、9.1×10、9.2×10、9.3×10、9.4×10、9.5×10、9.6×10、9.7×10、9.8×10、9.9×10、または1×10APCである。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張中に外因的に供給されるAPCの数は、正確にまたは約1.5×10APC~正確にまたは約3×10APCの範囲から選択され、急速な第2の拡張中に外因的に供給されるAPCの数は、正確にまたは約4×10APC~正確にまたは約7.5×10APCの範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張中に外因的に供給されるAPCの数は、正確にまたは約2×10APC~正確にまたは約2.5×10APCの範囲から選択され、急速な第2の拡張中に外因的に供給されるAPCの数は、正確にまたは約4.5×10APC~正確にまたは約5.5×10APCの範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張中に外因的に供給されるAPCの数は、正確にまたは約2.5×10APCであり、急速な第2の拡張中に外因的に供給されるAPCの数は、正確にまたは約5×10APCである。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張の0日目に追加されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数は、プライミングによる第1の拡張の7日目(例えば、方法の7日目)に追加されるPBMCの数のおよそ半分である。ある特定の実施形態では、方法は、プライミングによる第1の拡張の0日目に抗原提示細胞を第1のTIL集団に追加することと、7日目に抗原提示細胞を第2のTIL集団に追加することとを含み、0日目に追加される抗原提示細胞の数は、プライミングによる第1の拡張の7日目(例えば、方法の7日目)に追加される抗原提示細胞の数のおよそ50%である。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張の7日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数は、プライミングによる第1の拡張の0日目に外因的に供給されるPBMCの数よりも多い。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張において外因的に供給されるAPCは、正確にまたは約1.0×10APC/cm~正確にまたは約4.5×10APC/cmの範囲から選択される密度で培養フラスコに播種される。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張において外因的に供給されるAPCは、正確にまたは約1.5×10APC/cm~正確にまたは約3.5×10APC/cmの範囲から選択される密度で培養フラスコに播種される。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張において外因的に供給されるAPCは、正確にまたは約2×10APC/cm~正確にまたは約3×10APC/cmの範囲から選択される密度で培養フラスコに播種される。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張において外因的に供給されるAPCは、正確にまたは約2×10APC/cmの密度で培養フラスコに播種される。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張において外因的に供給されるAPCは、正確にまたは約1.0×10、1.1×10、1.2×10、1.3×10、1.4×10、1.5×10、1.6×10、1.7×10、1.8×10、1.9×10、2×10、2.1×10、2.2×10、2.3×10、2.4×10、2.5×10、2.6×10、2.7×10、2.8×10、2.9×10、3×10、3.1×10、3.2×10、3.3×10、3.4×10、3.5×10、3.6×10、3.7×10、3.8×10、3.9×10、4×10、4.1×10、4.2×10、4.3×10、4.4×10、または4.5×10APC/cmの密度で培養フラスコに播種される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張において外因的に供給されるAPCは、正確にまたは約2.5×10APC/cm~正確にまたは約7.5×10APC/cmの範囲から選択される密度で培養フラスコに播種される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張において外因的に供給されるAPCは、正確にまたは約3.5×10APC/cm~約6.0×10APC/cmの範囲から選択される密度で培養フラスコに播種される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張において外因的に供給されるAPCは、正確にまたは約4.0×10APC/cm~約5.5×10APC/cmの範囲から選択される密度で培養フラスコに播種される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張において外因的に供給されるAPCは、正確にまたは約4.0×10APC/cmの範囲から選択される密度で培養フラスコに播種される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張において外因的に供給されるAPCは、正確にまたは約2.5×10APC/cm、2.6×10APC/cm、2.7×10APC/cm、2.8×10、2.9×10、3×10、3.1×10、3.2×10、3.3×10、3.4×10、3.5×10、3.6×10、3.7×10、3.8×10、3.9×10、4×10、4.1×10、4.2×10、4.3×10、4.4×10、4.5×10、4.6×10、4.7×10、4.8×10、4.9×10、5×10、5.1×10、5.2×10、5.3×10、5.4×10、5.5×10、5.6×10、5.7×10、5.8×10、5.9×10、6×10、6.1×10、6.2×10、6.3×10、6.4×10、6.5×10、6.6×10、6.7×10、6.8×10、6.9×10、7×10、7.1×10、7.2×10、7.3×10、7.4×10、または7.5×10APC/cmの密度で培養フラスコに播種される。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張において外因的に供給されるAPCは、正確にまたは約1.0×10、1.1×10、1.2×10、1.3×10、1.4×10、1.5×10、1.6×10、1.7×10、1.8×10、1.9×10、2×10、2.1×10、2.2×10、2.3×10、2.4×10、2.5×10、2.6×10、2.7×10、2.8×10、2.9×10、3×10、3.1×10、3.2×10、3.3×10、3.4×10、3.5×10、3.6×10、3.7×10、3.8×10、3.9×10、4×10、4.1×10、4.2×10、4.3×10、4.4×10、または4.5×10APC/cmの密度で培養フラスコに播種され、急速な第2の拡張において外因的に供給されるAPCは、正確にまたは約2.5×10APC/cm、2.6×10APC/cm、2.7×10APC/cm、2.8×10、2.9×10、3×10、3.1×10、3.2×10、3.3×10、3.4×10、3.5×10、3.6×10、3.7×10、3.8×10、3.9×10、4×10、4.1×10、4.2×10、4.3×10、4.4×10、4.5×10、4.6×10、4.7×10、4.8×10、4.9×10、5×10、5.1×10、5.2×10、5.3×10、5.4×10、5.5×10、5.6×10、5.7×10、5.8×10、5.9×10、6×10、6.1×10、6.2×10、6.3×10、6.4×10、6.5×10、6.6×10、6.7×10、6.8×10、6.9×10、7×10、7.1×10、7.2×10、7.3×10、7.4×10、または7.5×10APC/cmの密度で培養フラスコに播種される。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張において外因的に供給されるAPCは、正確にまたは約1.0×10APC/cm~正確にまたは約4.5×10APC/cmの範囲から選択される密度で培養フラスコに播種され、急速な第2の拡張において外因的に供給されるAPCは、正確にまたは約2.5×10APC/cm~正確にまたは約7.5×10APC/cmの範囲から選択される密度で培養フラスコに播種される。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張において外因的に供給されるAPCは、正確にまたは約1.5×10APC/cm~正確にまたは約3.5×10APC/cmの範囲から選択される密度で培養フラスコに播種され、急速な第2の拡張において外因的に供給されるAPCは、正確にまたは約3.5×10APC/cm~正確にまたは約6×10APC/cmの範囲から選択される密度で培養フラスコに播種される。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張において外因的に供給されるAPCは、正確にまたは約2×10APC/cm~正確にまたは約3×10APC/cmの範囲から選択される密度で培養フラスコに播種され、急速な第2の拡張において外因的に供給されるAPCは、正確にまたは約4×10APC/cm~正確にまたは約5.5×10APC/cmの範囲から選択される密度で培養フラスコに播種される。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張において外因的に供給されるAPCは、正確にまたは約2×10APC/cmの密度で培養フラスコに播種され、急速な第2の拡張において外因的に供給されるAPCは、正確にまたは約4×10APC/cmの密度で培養フラスコに播種される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張の7日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、プライミングによる第1の拡張の0日目に外因的に供給されるPBMCの数との比は、正確にまたは約1.1:1~正確にまたは約20:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張の7日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、プライミングによる第1の拡張の0日目に外因的に供給されるPBMCの数との比は、正確にまたは約1.1:1~正確にまたは約10:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張の7日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、プライミングによる第1の拡張の0日目に外因的に供給されるPBMCの数との比は、正確にまたは約1.1:1~正確にまたは約9:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張の7日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、プライミングによる第1の拡張の0日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、正確にまたは約1.1:1~正確にまたは約8:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張の7日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、プライミングによる第1の拡張の0日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、正確にまたは約1.1:1~正確にまたは約7:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張の7日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、プライミングによる第1の拡張の0日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、正確にまたは約1.1:1~正確にまたは約6:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張の7日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、プライミングによる第1の拡張の0日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、正確にまたは約1.1:1~正確にまたは約5:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張の7日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、プライミングによる第1の拡張の0日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、正確にまたは約1.1:1~正確にまたは約4:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張の7日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、プライミングによる第1の拡張の0日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、正確にまたは約1.1:1~正確にまたは約3:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張の7日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、プライミングによる第1の拡張の0日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、正確にまたは約1.1:1~正確にまたは約2.9:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張の7日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、プライミングによる第1の拡張の0日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、正確にまたは約1.1:1~正確にまたは約2.8:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張の7日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、プライミングによる第1の拡張の0日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、正確にまたは約1.1:1~正確にまたは約2.7:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張の7日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、プライミングによる第1の拡張の0日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、正確にまたは約1.1:1~正確にまたは約2.6:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張の7日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、プライミングによる第1の拡張の0日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、正確にまたは約1.1:1~正確にまたは約2.5:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張の7日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、プライミングによる第1の拡張の0日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、正確にまたは約1.1:1~正確にまたは約2.4:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張の7日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、プライミングによる第1の拡張の0日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、正確にまたは約1.1:1~正確にまたは約2.3:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張の7日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、プライミングによる第1の拡張の0日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、正確にまたは約1.1:1~正確にまたは約2.2:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張の7日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、プライミングによる第1の拡張の0日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、正確にまたは約1.1:1~正確にまたは約2.1:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張の7日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、プライミングによる第1の拡張の0日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、正確にまたは約1.1:1~正確にまたは約2:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張の7日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、プライミングによる第1の拡張の0日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、正確にまたは約2:1~正確にまたは約10:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張の7日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、プライミングによる第1の拡張の0日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、正確にまたは約2:1~正確にまたは約5:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張の7日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、プライミングによる第1の拡張の0日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、正確にまたは約2:1~正確にまたは約4:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張の7日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、プライミングによる第1の拡張の0日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、正確にまたは約2:1~正確にまたは約3:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張の7日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、プライミングによる第1の拡張の0日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、正確にまたは約2:1~正確にまたは約2.9:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張の7日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、プライミングによる第1の拡張の0日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、正確にまたは約2:1~正確にまたは約2.8:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張の7日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、プライミングによる第1の拡張の0日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、正確にまたは約2:1~正確にまたは約2.7:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張の7日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、プライミングによる第1の拡張の0日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、正確にまたは約2:1~正確にまたは約2.6:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張の7日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、プライミングによる第1の拡張の0日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、正確にまたは約2:1~正確にまたは約2.5:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張の7日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、プライミングによる第1の拡張の0日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、正確にまたは約2:1~正確にまたは約2.4:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張の7日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、プライミングによる第1の拡張の0日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、正確にまたは約2:1~正確にまたは約2.3:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張の7日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、プライミングによる第1の拡張の0日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、正確にまたは約2:1~正確にまたは約2.2:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張の7日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、プライミングによる第1の拡張の0日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、正確にまたは約2:1~正確にまたは約2.1:1の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張の7日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、プライミングによる第1の拡張の0日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、正確にまたは約2:1である。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張の7日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、プライミングによる第1の拡張の0日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、正確にまたは約1.1:1、1.2:1、1.3:1、1.4:1、1.5:1、1.6:1、1.7:1、1.8:1、1.9:1、2:1、2.1:1、2.2:1、2.3:1、2.4:1、2.5:1、2.6:1、2.7:1、2.8:1、2.9:1、3:1、3.1:1、3.2:1、3.3:1、3.4:1、3.5:1、3.6:1、3.7:1、3.8:1、3.9:1、4:1、4.1:1、4.2:1、4.3:1、4.4:1、4.5:1、4.6:1、4.7:1、4.8:1、4.9:1、または5:1である。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張の0日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数は、正確にまたは約1×10、1.1×10、1.2×10、1.3×10、1.4×10、1.5×10、1.6×10、1.7×10、1.8×10、1.9×10、2×10、2.1×10、2.2×10、2.3×10、2.4×10、2.5×10、2.6×10、2.7×10、2.8×10、2.9×10、3×10、3.1×10、3.2×10、3.3×10、3.4×10、または3.5×10APC(例えば、PBMCを含む)であり、急速な第2の拡張の7日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数は、正確にまたは約3.5×10、3.6×10、3.7×10、3.8×10、3.9×10、4×10、4.1×10、4.2×10、4.3×10、4.4×10、4.5×10、4.6×10、4.7×10、4.8×10、4.9×10、5×10、5.1×10、5.2×10、5.3×10、5.4×10、5.5×10、5.6×10、5.7×10、5.8×10、5.9×10、6×10、6.1×10、6.2×10、6.3×10、6.4×10、6.5×10、6.6×10、6.7×10、6.8×10、6.9×10、7×10、7.1×10、7.2×10、7.3×10、7.4×10、7.5×10、7.6×10、7.7×10、7.8×10、7.9×10、8×10、8.1×10、8.2×10、8.3×10、8.4×10、8.5×10、8.6×10、8.7×10、8.8×10、8.9×10、9×10、9.1×10、9.2×10、9.3×10、9.4×10、9.5×10、9.6×10、9.7×10、9.8×10、9.9×10、または1x10APC(例えば、PBMCを含む)である。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張の0日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数は、正確にまたは約1×10APC(例えば、PBMCを含む)~正確にまたは約3.5×10APC(例えば、PBMCを含む)の範囲から選択され、急速な第2の拡張の7日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数は、正確にまたは約3.5×10APC(例えば、PBMCを含む)~正確にまたは約1×10APC(例えば、PBMCを含む)の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張の0日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数は、正確にまたは約1.5×10APC~正確にまたは約3×10APC(例えば、PBMCを含む)の範囲から選択され、急速な第2の拡張の7日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数は、正確にまたは約4×10APC(例えば、PBMCを含む)~正確にまたは約7.5×10APC(例えば、PBMCを含む)の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張の0日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数は、正確にまたは約2×10APC(例えば、PBMCを含む)~正確にまたは約2.5×10APC(例えば、PBMCを含む)の範囲から選択され、急速な第2の拡張の7日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数は、正確にまたは約4.5×10APC(例えば、PBMCを含む)~正確にまたは約5.5×10APC(例えば、PBMCを含む)の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張の0日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数は、正確にまたは約2.5×10APC(例えば、PBMCを含む)であり、急速な第2の拡張の7日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)の数は、正確にまたは約5×10APC(例えば、PBMCを含む)である。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張の0日目に追加されるAPC(例えば、PBMCを含む)層の数は、急速な第2の拡張の7日目に追加されるAPC(例えば、PBMCを含む)層の数のおよそ半分である。ある特定の実施形態では、方法は、プライミングによる第1の拡張の0日目に抗原提示細胞層を第1のTIL集団に追加することと、7日目に抗原提示細胞を第2のTIL集団に追加することとを含み、0日目に追加される抗原提示細胞層の数は、7日目に追加される抗原提示細胞層の数のおよそ50%である。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張の7日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)層の数は、プライミングによる第1の拡張の0日目に外因的に供給されるAPC(例えば、PBMCを含む)層の数よりも多い。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張の0日目は、正確にまたは約2細胞層の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こり、急速な第2の拡張の7日目は、正確にまたは約4細胞層の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こる。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張の0日目は、正確にまたは約1細胞層の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こり、急速な第2の拡張の7日目は、正確にまたは約3細胞層の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こる。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張の0日目は、正確にまたは約1.5細胞層~正確にまたは約2.5細胞層の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こり、急速な第2の拡張の7日目は、正確にまたは約3細胞層の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こる。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張の0日目は、正確にまたは約1細胞層の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こり、急速な第2の拡張の7日目は、正確にまたは約2細胞層の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こる。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張の0日目は、正確にまたは約1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、または3細胞層の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こり、急速な第2の拡張の7日目は、正確にまたは約3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、5、5.1、5.2、5.3、5.4、5.5、5.6、5.7、5.8、5.9、6、6.1、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8、6.9、7、7.1、7.2、7.3、7.4、7.5、7.6、7.7、7.8、7.9、または8細胞層の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こる。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張の0日目は、正確にまたは約1細胞層~正確にまたは約2細胞層の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こり、急速な第2の拡張の7日目は、正確にまたは約3細胞層~正確にまたは約10細胞層の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こる。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張の0日目は、正確にまたは約2細胞層~正確にまたは約3細胞層の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こり、急速な第2の拡張の7日目は、正確にまたは約4細胞層~正確にまたは約8細胞層の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こる。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張の0日目は、正確にまたは約2細胞層の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こり、急速な第2の拡張の7日目は、正確にまたは約4細胞層~正確にまたは約8細胞層の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こる。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張の0日目は、正確にまたは約1、2、または3細胞層の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こり、急速な第2の拡張の7日目は、正確にまたは約3、4、5、6、7、8、9、または10細胞層の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こる。
いくつかの実施形態では、第1のプライミング拡張の0日目は、第1のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数に等しい第1の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こり、第2の急速拡張の7日目は、第2のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数に等しい第2の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こり、第1のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数と、第2のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数との比は、正確にまたは約1:1.1~正確にまたは約1:10の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張の0日目は、第1のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数に等しい第1の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こり、急速な第2の拡張の7日目は、第2のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数に等しい第2の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こり、第1のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数と、第2のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数との比は、正確にまたは約1:1.1~正確にまたは約1:8の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張の0日目は、第1のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数に等しい第1の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こり、急速な第2の拡張の7日目は、第2のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数に等しい第2の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こり、第1のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数と、第2のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数との比は、正確にまたは約1:1.1~正確にまたは約1:7の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張の0日目は、第1のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数に等しい第1の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こり、急速な第2の拡張の7日目は、第2のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数に等しい第2の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こり、第1のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数と、第2のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数との比は、正確にまたは約1:1.1~正確にまたは約1:6の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張の0日目は、第1のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数に等しい第1の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こり、急速な第2の拡張の7日目は、第2のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数に等しい第2の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こり、第1のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数と、第2のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数との比は、正確にまたは約1:1.1~正確にまたは約1:5の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張の0日目は、第1のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数に等しい第1の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こり、急速な第2の拡張の7日目は、第2のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数に等しい第2の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こり、第1のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数と、第2のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数との比は、正確にまたは約1:1.1~正確にまたは約1:4の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張の0日目は、第1のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数に等しい第1の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こり、急速な第2の拡張の7日目は、第2のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数に等しい第2の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こり、第1のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数と、第2のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数との比は、正確にまたは約1:1.1~正確にまたは約1:3の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張の0日目は、第1のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数に等しい第1の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こり、急速な第2の拡張の7日目は、第2のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数に等しい第2の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こり、第1のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数と、第2のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数との比は、正確にまたは約1:1.1~正確にまたは約1:2の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張の0日目は、第1のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数に等しい第1の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こり、急速な第2の拡張の7日目は、第2のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数に等しい第2の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こり、第1のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数と、第2のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数との比は、正確にまたは約1:1.2~正確にまたは約1:8の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張の0日目は、第1のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数に等しい第1の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こり、急速な第2の拡張の7日目は、第2のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数に等しい第2の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こり、第1のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数と、第2のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数との比は、正確にまたは約1:1.3~正確にまたは約1:7の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張の0日目は、第1のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数に等しい第1の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こり、急速な第2の拡張の7日目は、第2のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数に等しい第2の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こり、第1のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数と、第2のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数との比は、正確にまたは約1:1.4~正確にまたは約1:6の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張の0日目は、第1のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数に等しい第1の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こり、急速な第2の拡張の7日目は、第2のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数に等しい第2の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こり、第1のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数と、第2のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数との比は、正確にまたは約1:1.5~正確にまたは約1:5の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張の0日目は、第1のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数に等しい第1の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こり、急速な第2の拡張の7日目は、第2のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数に等しい第2の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こり、第1のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数と、第2のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数との比は、正確にまたは約1:1.6~正確にまたは約1:4の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張の0日目は、第1のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数に等しい第1の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こり、急速な第2の拡張の7日目は、第2のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数に等しい第2の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こり、第1のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数と、第2のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数との比は、正確にまたは約1:1.7~正確にまたは約1:3.5の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張の0日目は、第1のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数に等しい第1の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こり、急速な第2の拡張の7日目は、第2のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数に等しい第2の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こり、第1のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数と、第2のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数との比は、正確にまたは約1:1.8~正確にまたは約1:3の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張の0日目は、第1のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数に等しい第1の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こり、急速な第2の拡張の7日目は、第2のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数に等しい第2の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こり、第1のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数と、第2のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数との比は、正確にまたは約1:1.9~正確にまたは約1:2.5の範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張の0日目は、第1のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数に等しい第1の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こり、急速な第2の拡張の7日目は、第2のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数に等しい第2の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こり、第1のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数と、第2のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数との比は、正確にまたは約1:2である。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張の0日目は、第1のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数に等しい第1の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こり、急速な第2の拡張の7日目は、第2のAPC(例えば、PBMCを含む)層の数に等しい第2の平均厚さを有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で起こり、APC(例えば、PBMCを含む)の第1の層の数とAPC(例えば、PBMCを含む)の第2の層の数との比率は、正確にまたは約1:1.1、1:1.2、1:1.3、1:1.4、1:1.5、1:1.6、1:1.7、1:1.8、1:1.9、1:2、1:2.1、1:2.2、1:2.3、1:2.4、1:2.5、1:2.6、1:2.7、1:2.8、1:2.9、1:3、1:3.1、1:3.2、1:3.3、1:3.4、1:3.5、1:3.6、1:3.7、1:3.8、1:3.9、1:4、1:4.1、1:4.2、1:4.3、1:4.4、1:4.5、1:4.6、1:4.7、1:4.8、1:4.9、1:5、1:5.1、1:5.2、1:5.3、1:5.4、1:5.5、1:5.6、1:5.7、1:5.8、1:5.9、1:6、1:6.1、1:6.2、1:6.3、1:6.4、1:6.5、1:6.6、1:6.7、1:6.8、1:6.9、1:7、1:7.1、1:7.2、1:7.3、1:7.4、1:7.5、1:7.6、1:7.7、1:7.8、1:7.9、1:8、1:8.1、1:8.2、1:8.3、1:8.4、1:8.5、1:8.6、1:8.7、1:8.8、1:8.9、1:9、1:9.1、1:9.2、1:9.3、1:9.4、1:9.5、1:9.6、1:9.7、1:9.8、1:9.9、または1:10から選択される。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張におけるAPCの数は、約1.0×10APC/cm~約4.5×10APC/cmの範囲から選択され、急速な第2の拡張におけるAPCの数は、約2.5×10APC/cm~約7.5×10APC/cmの範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張におけるAPCの数は、約1.5×10APC/cm~約3.5×10APC/cmの範囲から選択され、急速な第2の拡張におけるAPCの数は、約3.5×10APC/cm~約6.0×10APC/cmの範囲から選択される。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張におけるAPCの数は、約2.0×10APC/cm~約3.0×10APC/cmの範囲から選択され、急速な第2の拡張におけるAPCの数は、約4.0×10APC/cm~約5.5×10APC/cmの範囲から選択される。
B.任意選択の細胞培地成分
1.抗CD3抗体
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の拡張方法で使用される培養培地(REPと称されるものを含む、例えば、図1及び8(特に、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)を参照)は、抗CD3抗体を含む。IL-2と組み合わせた抗CD3抗体は、TIL集団におけるT細胞活性化及び細胞分裂を誘導する。この効果は、全長抗体、ならびにFab及びF(ab′)2断片で見ることができ、前者が一般に好まれ、例えば、Tsoukas et al.,J.Immunol.1985,135,1719(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)を参照されたい。
当業者によって理解されるように、マウス、ヒト、霊長類、ラット、及びイヌ抗体を含むが、これらに限定されない、様々な哺乳動物由来の抗ヒトCD3ポリクローナル及びモノクローナル抗体を含む、本発明での使用が見出されるいくつかの好適な抗ヒトCD3抗体が存在する。特定の実施形態では、抗CD3抗体であるOKT3が使用される(Ortho-McNeil,Raritan,NJまたはMiltenyi Biotech,Auburn,CAから市販されている)。上の表1を参照されたい。
2.4-1BB(CD137)アゴニスト
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張及び/または急速な第2の拡張の細胞培養培地は、TNFRSFアゴニストを含む。いくつかの実施形態では、TNFRSFアゴニストは、4-1BB(CD137)アゴニストである。4-1BBアゴニストは、当該技術分野で知られている任意の4-1BB結合分子であり得る。4-1BB結合分子は、ヒトまたは哺乳動物4-1BBに結合することができるモノクローナル抗体または融合タンパク質であり得る。4-1BBアゴニストまたは4-1BB結合分子は、任意のアイソタイプ(例えば、IgG、IgE、IgM、IgD、IgA、及びIgY)、クラス(例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1、及びIgA2)、またはサブクラスの免疫グロブリン分子の免疫グロブリン重鎖を含み得る。4-1BBアゴニストまたは4-1BB結合分子は、重鎖及び軽鎖の両方を有し得る。本明細書で使用される場合、結合分子という用語は、抗体(全長抗体を含む)、モノクローナル抗体(全長モノクローナル抗体を含む)、ポリクローナル抗体、多重特異性抗体(例えば、二重特異性抗体)、ヒト、ヒト化またはキメラ抗体、及び抗体断片、例えば、Fab断片、F(ab′)断片、Fab発現ライブラリーによって産生された断片、上記のうちのいずれかのエピトープ結合断片、ならびに4-1BBに結合する抗体の操作された形態、例えば、scFv分子も含む。いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、完全ヒト抗体である抗原結合タンパク質である。いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、ヒト化抗体である抗原結合タンパク質である。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される方法及び組成物に使用するための4-1BBアゴニストには、抗4-1BB抗体、ヒト抗4-1BB抗体、マウス抗4-1BB抗体、哺乳動物抗4-1BB抗体、モノクローナル抗4-1BB抗体、ポリクローナル抗4-1BB抗体、キメラ抗4-1BB抗体、抗4-1BBアドネクチン、抗4-1BBドメイン抗体、一本鎖抗4-1BB断片、重鎖抗4-1BB断片、軽鎖抗4-1BB断片、抗4-1BB融合タンパク質、及びそれらの断片、誘導体、複合体、バリアント、またはバイオシミラーが含まれる。アゴニスト抗4-1BB抗体は、強力な免疫応答を誘導することが知られている。Lee,et al.,PLOS One 2013,8,e69677。いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、アゴニスト、抗4-1BBヒト化、または完全ヒトモノクローナル抗体(すなわち、単一の細胞株に由来する抗体)である。いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、EU-101(Eutilex Co.Ltd.)、ウトミルマブ、もしくはウレルマブ、またはそれらの断片、誘導体、複合体、バリアント、もしくはバイオシミラーである。いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、ウトミルマブもしくはウレルマブ、またはそれらの断片、誘導体、複合体、バリアント、もしくはバイオシミラーである。
いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストまたは4-1BB結合分子は、融合タンパク質である場合もある。いくつかの実施形態では、三量体または六量体4-1BBアゴニスト(3つまたは6つのリガンド結合ドメインを有する)などの多量体4-1BBアゴニストは、典型的に2つのリガンド結合ドメインを有するアゴニストモノクローナル抗体と比較して、優れた受容体(4-1BBL)クラスター化及び内部細胞シグナル伝達複合体形成を誘導し得る。3つのTNFRSF結合ドメイン及びIgG1-Fcを含み、かつ任意選択でこれらの融合タンパク質のうちの2つ以上をさらに結合する三量体(三価)または六量体(もしくは六価)またはそれ以上の融合タンパク質は、例えば、Gieffers,et al.,Mol.Cancer Therapeutics 2013,12,2735-47に記載されている。
アゴニスト4-1BB抗体及び融合タンパク質は、強い免疫応答を誘導することが知られている。いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、毒性を低減するのに十分な様式で4-1BB抗原に特異的に結合するモノクローナル抗体または融合タンパク質である。いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、抗体依存性細胞毒性(cellular toxicity)(ADCC)、例えば、NK細胞細胞傷害性(cytotoxicity)を抑制するアゴニスト4-1BBモノクローナル抗体または融合タンパク質である。いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、抗体依存性細胞食作用(ADCP)を抑制するアゴニスト4-1BBモノクローナル抗体または融合タンパク質である。いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、補体依存性細胞傷害性(CDC)を抑制するアゴニスト4-1BBモノクローナル抗体または融合タンパク質である。いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、Fc領域機能性を抑制するアゴニスト4-1BBモノクローナル抗体または融合タンパク質である。
いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、高い親和性及びアゴニスト活性でヒト4-1BB(配列番号40)に結合することを特徴とする。いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、ヒト4-1BBに結合する結合分子である(配列番号40)。いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、マウス4-1BBに結合する結合分子である(配列番号41)。4-1BBアゴニストまたは結合分子が結合する4-1BB抗原のアミノ酸配列を表6に要約する。
Figure 2024519029000015
いくつかの実施形態では、記載される組成物、プロセス、及び方法は、ヒトもしくはマウス4-1BBに約100pM以下のKで結合する、ヒトもしくはマウス4-1BBに約90pM以下のKで結合する、ヒトもしくはマウス4-1BBに約80pM以下のKで結合する、ヒトもしくはマウス4-1BBに約70pM以下のKで結合する、ヒトもしくはマウス4-1BBに約60pM以下のKで結合する、ヒトもしくはマウス4-1BBに約50pM以下のKで結合する、ヒトもしくはマウス4-1BBに約40pM以下のKで結合する、またはヒトもしくはマウス4-1BBに約30pM以下のKで結合する4-1BBアゴニストを含む。
いくつかの実施形態では、記載される組成物、プロセス、及び方法は、ヒトもしくはマウス4-1BBに約7.5×101/M・s以上のkassocで結合する、ヒトもしくはマウス4-1BBに約7.5×101/M・s以上のkassocで結合する、ヒトもしくはマウス4-1BBに約8×101/M・s以上のkassocで結合する、ヒトもしくはマウス4-1BBに約8.5×101/M・s以上のkassocで結合する、ヒトもしくはマウス4-1BBに約9×101/M・s以上のkassocで結合する、ヒトもしくはマウス4-1BBに約9.5×101/M・s以上のkassocで結合する、またはヒトもしくはマウス4-1BBに約1×101/M・s以上のkassocで結合する4-1BBアゴニストを含む。
いくつかの実施形態では、記載される組成物、プロセス及び方法は、ヒトもしくはマウス4-1BBに約2×10-51/s以下のkdissocで結合する、ヒトもしくはマウス4-1BBに約2.1×10-51/s以下のkdissocで結合する、ヒトもしくはマウス4-1BBに約2.2×10-51/s以下のkdissocで結合する、ヒトもしくはマウス4-1BBに約2.3×10-51/s以下のkdissocで結合する、ヒトもしくはマウス4-1BBに約2.4×10-51/s以下のkdissocで結合する、ヒトもしくはマウス4-1BBに約2.5×10-51/s以下のkdissocで結合する、ヒトもしくはマウス4-1BBに約2.6×10-51/s以下のkdissocで結合する、またはヒトもしくはマウス4-1BBに約2.7×10-51/s以下のkdissocで結合する、ヒトもしくはマウス4-1BBに約2.8×10-51/s以下のkdissocで結合する、ヒトもしくはマウス4-1BBに約2.9×10-51/s以下のkdissocで結合する、またはヒトもしくはマウス4-1BBに約3×10-51/s以下のkdissocで結合する4-1BBアゴニストを含む。
いくつかの実施形態では、記載される組成物、プロセス及び方法は、ヒトもしくはマウス4-1BBに約10nM以下のIC50で結合する、ヒトもしくはマウス4-1BBに約9nM以下のIC50で結合する、ヒトもしくはマウス4-1BBに約8nM以下のIC50で結合する、ヒトもしくはマウス4-1BBに約7nM以下のIC50で結合する、ヒトもしくはマウス4-1BBに約6nM以下のIC50で結合する、ヒトもしくはマウス4-1BBに約5nM以下のIC50で結合する、ヒトもしくはマウス4-1BBに約4nM以下のIC50で結合する、ヒトもしくはマウス4-1BBに約3nM以下のIC50で結合する、ヒトもしくはマウス4-1BBに約2nM以下のIC50で結合する、ヒトもしくはマウス4-1BBに約1nM以下のIC50で結合する、4-1BBアゴニストを含む。
いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、PF-05082566もしくはMOR-7480としても知られるウトミルマブ、またはその断片、誘導体、バリアント、もしくはバイオシミラーである。ウトミルマブは、Pfizer,Inc.から入手可能である。ウトミルマブは、免疫グロブリンG2-ガンマ、抗[ホモサピエンスTNFRSF9(腫瘍壊死因子受容体(TNFR)スーパーファミリーメンバー9、4-1BB、T細胞抗原ILA、CD137)]、ホモサピエンス(完全ヒト)モノクローナル抗体である。ウトミルマブのアミノ酸配列を表7に示す。ウトミルマブは、Asn59及びAsn292にグリコシル化部位、22-96位(V-V)、143-199位(C1-C)、256-316位(C2)、及び362-420位(C3)に重鎖鎖内ジスルフィド架橋、22′-87′位(V-V)及び136′-195′位(C1-C)に軽鎖鎖内ジスルフィド架橋、IgG2Aアイソフォーム218-218、219-219、222-222、及び225-225位、IgG2A/Bアイソフォーム218-130、219-219、222-222、及び225-225位、ならびにIgG2Bアイソフォーム219-130(2)、222-222、及び225-225位に鎖間重鎖-重鎖ジスルフィド架橋、ならびにIgG2Aアイソフォーム130-213′(2)位、IgG2A/Bアイソフォーム218-213′位、及び130-213′位、ならびにIgG2Bアイソフォーム218-213′(2)位に鎖間重鎖-軽鎖ジスルフィド架橋を含む。ウトミルマブならびにそのバリアント及び断片の調製及び特性は、米国特許第8,821,867号、同第8,337,850号、及び同第9,468,678号、ならびに国際特許出願公開第WO2012/032433A1(これらの各々の開示は参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。ウトミルマブの前臨床特徴は、Fisher,et al.,Cancer Immunolog.&Immunother.2012,61,1721-33に記載されている。様々な血液学的及び固形腫瘍適応症におけるウトミルマブの現在の臨床試験には、米国国立衛生研究所のclinicaltrials.gov識別子NCT02444793、NCT01307267、NCT02315066、及びNCT02554812が含まれる。
いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、配列番号42によって示される重鎖及び配列番号43によって示される軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、それぞれ、配列番号42及び配列番号43に示される配列を有する重鎖及び軽鎖、またはそれらの抗原結合断片、Fab断片、一本鎖可変断片(scFv)、バリアント、もしくは複合体を含む。いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号42及び配列番号43に示される配列と少なくとも99%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号42及び配列番号43に示される配列と少なくとも98%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号42及び配列番号43に示される配列と少なくとも97%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号42及び配列番号43に示される配列と少なくとも96%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号42及び配列番号43に示される配列と少なくとも95%同一である重鎖及び軽鎖を含む。
いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、ウトミルマブの重鎖及び軽鎖CDRまたは可変領域(VR)を含む。いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニスト重鎖可変領域(V)は、配列番号44に示される配列を含み、4-1BBアゴニスト軽鎖可変領域(V)は、配列番号45に示される配列、及びその保存的アミノ酸置換を含む。いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号44及び配列番号45に示される配列と少なくとも99%同一であるV領域及びV領域を含む。いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号44及び配列番号45に示される配列と少なくとも98%同一であるV領域及びV領域を含む。いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号44及び配列番号45に示される配列と少なくとも97%同一であるV領域及びV領域を含む。いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号44及び配列番号45に示される配列と少なくとも96%同一であるV領域及びV領域を含む。いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号44及び配列番号45に示される配列と少なくとも95%同一であるV領域及びV領域を含む。いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、各々が、配列番号44及び配列番号45に示される配列と少なくとも99%同一であるV領域及びV領域を含むscFv抗体を含む。
いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、それぞれ、配列番号46、配列番号47、及び配列番号48に示される配列を有する重鎖CDR1、CDR2及びCDR3ドメイン、ならびにそれらの保存的アミノ酸置換と、それぞれ、配列番号49、配列番号50、及び配列番号51に示される配列を有する軽鎖CDR1、CDR2及びCDR3ドメイン、ならびにそれらの保存的アミノ酸置換と、を含む。
いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、ウトミルマブに関して薬物規制当局によって承認された4-1BBアゴニストバイオシミラーモノクローナル抗体である。いくつかの実施形態では、バイオシミラーモノクローナル抗体は、参照医薬品または参照バイオ製品のアミノ酸配列と少なくとも97%の配列同一性、例えば、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、かつ参照医薬品または参照バイオ製品と比較して1つ以上の翻訳後修飾を含む4-1BB抗体を含み、参照医薬品または参照バイオ製品は、ウトミルマブである。いくつかの実施形態では、1つ以上の翻訳後修飾は、グリコシル化、酸化、脱アミド化、及び切断のうちの1つ以上から選択される。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、認可されたまたは認可を得るために提出された4-1BBアゴニスト抗体であり、4-1BBアゴニスト抗体は、参照医薬品または参照バイオ製品の製剤とは異なる製剤で提供され、参照医薬品または参照バイオ製品は、ウトミルマブである。4-1BBアゴニスト抗体は、米国FDA及び/または欧州連合EMAなどの薬物規制当局によって認可され得る。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、1つ以上の賦形剤をさらに含む組成物として提供され、1つ以上の賦形剤は、参照医薬品または参照バイオ製品に含まれる賦形剤と同じまたは異なるものであり、参照医薬品または参照バイオ製品は、ウトミルマブである。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、1つ以上の賦形剤をさらに含む組成物として提供され、1つ以上の賦形剤は、参照医薬品または参照バイオ製品に含まれる賦形剤と同じまたは異なるものであり、参照医薬品または参照バイオ製品は、ウトミルマブである。
Figure 2024519029000016
いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、BMS-663513及び20H4.9.h4aとしても知られるモノクローナル抗体ウレルマブ、またはそれらの断片、誘導体、バリアント、もしくはバイオシミラーである。ウレルマブは、Bristol-Myers Squibb,Inc.及びCreative Biolabs,Inc.から入手可能である。ウレルマブは、免疫グロブリンG4-カッパ、抗[ホモサピエンスTNFRSF9(腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリーメンバー9、4-1BB、T細胞抗原ILA、CD137)]、ホモサピエンス(完全ヒト)モノクローナル抗体である。ウレルマブのアミノ酸配列を表8に示す。ウレルマブは、298位(及び298′′)にN-グリコシル化部位、22-95位(V-V)、148-204位(C1-C)、262-322位(C2)、及び368-426位(C3)(22′′-95′′、148′′-204′′、262′′-322′′、及び368′′-426′′位)に重鎖鎖内ジスルフィド架橋、23′-88′位(V-V)及び136′-196′位(C1-C)(23′′′-88′′′及び136′′′-196′′′位)に軽鎖鎖内ジスルフィド架橋、227-227′′位及び230-230′′位に鎖間重鎖-重鎖ジスルフィド架橋ならびに135-216′及び135′′-216′′′に鎖間重鎖-軽鎖ジスルフィド架橋を含む。ウレルマブならびにそのバリアント及び断片の調製及び特性は、米国特許第7,288,638号及び同第8,962,804号に記載されており、それらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。ウレルマブの前臨床及び臨床特徴は、Segal,et al.,Clin.Cancer Res.2016に記載されており、http:/dx.doi.org/10.1158/1078-0432.CCR-16-1272で入手可能である。様々な血液学的及び固形腫瘍適応症におけるウレルマブの現在の臨床試験には、米国国立衛生研究所のclinicaltrials.gov識別子NCT01775631、NCT02110082、NCT02253992、及びNCT01471210が含まれる。
いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、配列番号52によって示される重鎖及び配列番号53によって示される軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、それぞれ、配列番号52及び配列番号53に示される配列を有する重鎖及び軽鎖、またはそれらの抗原結合断片、Fab断片、一本鎖可変断片(scFv)、バリアント、もしくは複合体を含む。いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号52及び配列番号53に示される配列と少なくとも99%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号52及び配列番号53に示される配列と少なくとも98%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号52及び配列番号53に示される配列と少なくとも97%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号52及び配列番号53に示される配列と少なくとも96%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号52及び配列番号53に示される配列と少なくとも95%同一である重鎖及び軽鎖を含む。
いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、ウレルマブの重鎖及び軽鎖CDRまたは可変領域(VR)を含む。いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニスト重鎖可変領域(V)は、配列番号54に示される配列を含み、4-1BBアゴニスト軽鎖可変領域(V)は、配列番号55に示される配列、及びその保存的アミノ酸置換を含む。いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号54及び配列番号55に示される配列と少なくとも99%同一であるV領域及びV領域を含む。いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号54及び配列番号55に示される配列と少なくとも98%同一であるV領域及びV領域を含む。いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号54及び配列番号55に示される配列と少なくとも97%同一であるV領域及びV領域を含む。いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号54及び配列番号55に示される配列と少なくとも96%同一であるV領域及びV領域を含む。いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号54及び配列番号55に示される配列と少なくとも95%同一であるV領域及びV領域を含む。いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、各々が、配列番号54及び配列番号55に示される配列と少なくとも99%同一であるV領域及びV領域を含むscFv抗体を含む。
いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、それぞれ、配列番号56、配列番号57、及び配列番号58に示される配列を有する重鎖CDR1、CDR2及びCDR3ドメイン、ならびにそれらの保存的アミノ酸置換と、それぞれ、配列番号59、配列番号60、及び配列番号61に示される配列を有する軽鎖CDR1、CDR2及びCDR3ドメイン、ならびにそれらの保存的アミノ酸置換と、を含む。
いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、ウレルマブに関して薬物規制当局によって承認された4-1BBアゴニストバイオシミラーモノクローナル抗体である。いくつかの実施形態では、バイオシミラーモノクローナル抗体は、参照医薬品または参照バイオ製品のアミノ酸配列と少なくとも97%の配列同一性、例えば、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、かつ参照医薬品または参照バイオ製品と比較して1つ以上の翻訳後修飾を含む4-1BB抗体を含み、参照医薬品または参照バイオ製品は、ウレルマブである。いくつかの実施形態では、1つ以上の翻訳後修飾は、グリコシル化、酸化、脱アミド化、及び切断のうちの1つ以上から選択される。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、認可されたまたは認可を得るために提出された4-1BBアゴニスト抗体であり、4-1BBアゴニスト抗体は、参照医薬品または参照バイオ製品の製剤とは異なる製剤で提供され、参照医薬品または参照バイオ製品は、ウレルマブである。4-1BBアゴニスト抗体は、米国FDA及び/または欧州連合EMAなどの薬物規制当局によって認可され得る。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、1つ以上の賦形剤をさらに含む組成物として提供され、1つ以上の賦形剤は、参照医薬品または参照バイオ製品に含まれる賦形剤と同じまたは異なるものであり、参照医薬品または参照バイオ製品は、ウレルマブである。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、1つ以上の賦形剤をさらに含む組成物として提供され、1つ以上の賦形剤は、参照医薬品または参照バイオ製品に含まれる賦形剤と同じまたは異なるものであり、参照医薬品または参照バイオ製品は、ウレルマブである。
Figure 2024519029000017
いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、1D8、3Elor、4B4(BioLegend 309809)、H4-1BB-M127(BD Pharmingen 552532)、BBK2(Thermo Fisher MS621PABX)、145501(Leinco Technologies B591)、ATCC番号HB-11248として寄託された細胞株によって産生され、米国特許第6,974,863号に開示される抗体、5F4(BioLegend 31 1503)、C65-485(BD Pharmingen 559446)、米国特許出願公開第US2005/0095244号に開示される抗体、米国特許第7,288,638号に開示される抗体(例えば、20H4.9-IgGl(BMS-663031))、米国特許第6,887,673号に開示される抗体(例えば、4E9もしくはBMS-554271)、米国特許第7,214,493号に開示される抗体、米国特許第6,303,121号に開示される抗体、米国特許第6,569,997号に開示される抗体、米国特許第6,905,685号に開示される抗体(例えば、4E9もしくはBMS-554271)、米国特許第6,362,325号に開示される抗体(例えば、1D8もしくはBMS-469492、3H3もしくはBMS-469497、または3El)、米国特許第6,974,863号に開示される抗体(例えば、53A2)、米国特許第6,210,669号に開示される抗体(例えば、1D8、3B8、もしくは3El)、米国特許第5,928,893号に開示される抗体、米国特許第6,303,121号に開示される抗体、米国特許第6,569,997号に開示される抗体、国際特許出願公開第WO2012/177788号、同第WO2015/119923号、及び同第WO2010/042433号に開示される抗体、ならびにそれらの断片、誘導体、複合体、バリアント、またはバイオシミラーからなる群から選択され、前述の特許または特許出願公開の各々の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、国際特許出願公開第WO2008/025516A1号、同第WO2009/007120A1号、同第WO2010/003766A1号、同第WO2010/010051A1号、及び同第WO2010/078966A1号、米国特許出願公開第US2011/0027218A1号、同第US2015/0126709A1号、同第US2011/0111494A1号、同第US2015/0110734A1号、及び同第US2015/0126710A1号、ならびに米国特許第9,359,420号、同第9,340,599号、同第8,921,519号、及び同第8,450,460号に記載される4-1BBアゴニスト融合タンパク質であり、それらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、構造I-A(C末端Fc抗体断片融合タンパク質)もしくは構造I-B(N末端Fc抗体断片融合タンパク質)に示されるような4-1BBアゴニスト融合タンパク質、またはそれらの断片、誘導体、コンジュゲート、バリアント、もしくはバイオシミラーである(図18を参照)。構造I-A及びI-Bにおいて、円筒は、個々のポリペプチド結合ドメインを指す。構造I-A及びI-Bは、例えば、4-1BBL(4-1BBリガンド、CD137リガンド(CD137L)、もしくは腫瘍壊死因子スーパーファミリーメンバー9(TNFSF9))または4-1BBに結合する抗体に由来する3つの直線的に連結されたTNFRSF結合ドメインを含み、これらが折り重なって三価タンパク質を形成し、その後、これがIgG1-Fc(C3及びC2ドメインを含む)によって第2の三価タンパク質に連結され、その後、これを使用して、三価タンパク質のうちの2つをジスルフィド結合(小さく長細い楕円)によって一緒に連結し、構造を安定化し、6つの受容体及びシグナル伝達タンパク質の細胞内シグナル伝達ドメインを一緒にして、シグナル伝達複合体を形成することができるアゴニストを提供する。円筒として示されるTNFRSF結合ドメインは、例えば、親水性残基及び柔軟性のためのGly及びSer配列、ならびに溶解性のためのGlu及びLysを含み得るリンカーによって結合されたV鎖及びV鎖を含む、scFvドメインであり得る。de Marco,Microbial Cell Factories,2011,10,44、Ahmad,et al.,Clin.&Dev.Immunol.2012,980250、Monnier,et al.,Antibodies,2013,2,193-208、または本明細書の他の場所に組み込まれている参照文献に記載されるものなどの任意のscFvドメイン設計が使用され得る。この形態の融合タンパク質構造は、米国特許第9,359,420号、同第9,340,599号、同第8,921,519号、及び同第8,450,460号に記載されており、それらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。
図18に示される構造I-Aの他のポリペプチドドメインのアミノ酸配列は、表9に見出される。Fcドメインは、好ましくは、完全な定常ドメイン(配列番号31のアミノ酸17~230)、完全なヒンジドメイン(配列番号31のアミノ酸1~16)、またはヒンジドメインの一部(例えば、配列番号31のアミノ酸4~16)を含む。C末端Fc抗体を結合するための好ましいリンカーは、追加のポリペプチドの融合に好適なリンカーを含む、配列番号32~配列番号41に示される実施形態から選択され得る。
Figure 2024519029000018
図18に示される構造I-Bの他のポリペプチドドメインのアミノ酸配列は、表10に見出される。Fc抗体断片が構造I-BにあるようなTNRFSF融合タンパク質のN末端に融合される場合、Fcモジュールの配列は、好ましくは、配列番号73に示されるものであり、リンカー配列は、好ましくは、配列番号74~配列番号76に示される実施形態から選択される。
Figure 2024519029000019
いくつかの実施形態では、構造I-AまたはI-Bによる4-1BBアゴニスト融合タンパク質は、ウトミルマブの可変重鎖及び可変軽鎖、ウレルマブの可変重鎖及び可変軽鎖、ウトミルマブの可変重鎖及び可変軽鎖、表11に記載の可変重鎖及び可変軽鎖から選択される可変重鎖及び可変軽鎖、前述の可変重鎖及び可変軽鎖の任意の組み合わせ、ならびにそれらの断片、誘導体、コンジュゲート、バリアント、及びバイオシミラーからなる群から選択される1つ以上の4-1BB結合ドメインを含む。
いくつかの複合体実施形態では、構造I-AまたはI-Bによる4-1BBアゴニスト融合タンパク質は、4-1BBL配列を含む1つ以上の4-1BB結合ドメインを含む。いくつかの実施形態では、構造I-AまたはI-Bによる4-1BBアゴニスト融合タンパク質は、配列番号77による配列を含む1つ以上の4-1BB結合ドメインを含む。いくつかの実施形態では、構造I-AまたはI-Bによる4-1BBアゴニスト融合タンパク質は、可溶性4-1BBL配列を含む1つ以上の4-1BB結合ドメインを含む。いくつかの実施形態では、構造I-AまたはI-Bによる4-1BBアゴニスト融合タンパク質は、配列番号78による配列を含む1つ以上の4-1BB結合ドメインを含む。
いくつかの実施形態では、構造I-AまたはI-Bによる4-1BBアゴニスト融合タンパク質は、各々が、それぞれ、配列番号43及び配列番号44に示される配列と少なくとも95%同一であるV領域及びV領域を含むscFvドメインである1つ以上の4-1BB結合ドメインを含み、Vドメイン及びVドメインは、リンカーによって結合されている。いくつかの実施形態では、構造I-AまたはI-Bによる4-1BBアゴニスト融合タンパク質は、各々が、それぞれ、配列番号54及び配列番号55に示される配列と少なくとも95%同一であるV領域及びV領域を含むscFvドメインである1つ以上の4-1BB結合ドメインを含み、Vドメイン及びVドメインはリンカーによって結合されている。いくつか実施形態では、構造I-AまたはI-Bによる4-1BBアゴニスト融合タンパク質は、各々が、表11に示されるV配列及びV配列と少なくとも95%同一であるV配列及びV配列を含むscFvドメインである1つ以上の4-1BB結合ドメインを含み、Vドメイン及びVドメインはリンカーによって結合されている。
Figure 2024519029000020
いくつか実施形態では、4-1BBアゴニストは、(i)第1の可溶性4-1BB結合ドメイン、(ii)第1のペプチドリンカー、(iii)第2の可溶性4-1BB結合ドメイン、(iv)第2のペプチドリンカー、及び(v)第3の可溶性4-1BB結合ドメインを含む4-1BBアゴニスト一本鎖融合ポリペプチドであり、N末端及び/またはC末端に追加のドメインをさらに含み、追加のドメインは、FabまたはFc断片ドメインである。いくつか実施形態では、4-1BBアゴニストは、(i)第1の可溶性4-1BB結合ドメイン、(ii)第1のペプチドリンカー、(iii)第2の可溶性4-1BB結合ドメイン、(iv)第2のペプチドリンカー、及び(v)第3の可溶性4-1BB結合ドメインを含む4-1BBアゴニスト一本鎖融合ポリペプチドであり、N末端及び/またはC末端に追加のドメインをさらに含み、追加のドメインは、FabまたはFc断片ドメインであり、可溶性4-1BBドメインは各々、茎領域(三量体化に寄与し、細胞膜まである特定の距離を提供するが、4-1BB結合ドメインの一部分ではない)を欠き、第1及び第2のペプチドリンカーは独立して、3~8アミノ酸長を有する。
いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、(i)第1の可溶性腫瘍壊死因子(TNF)スーパーファミリーサイトカインドメイン、(ii)第1のペプチドリンカー、(iii)第2の可溶性TNFスーパーファミリーサイトカインドメイン、(iv)第2のペプチドリンカー、及び(v)第3の可溶性TNFスーパーファミリーサイトカインドメインを含む4-1BBアゴニスト一本鎖融合ポリペプチドであり、可溶性TNFスーパーファミリーサイトカインドメインは各々、茎領域を欠き、第1及び第2のペプチドリンカーは独立して、3~8アミノ酸長であり、各TNFスーパーファミリーサイトカインドメインは、4-1BB結合ドメインである。
いくつか実施形態では、4-1BBアゴニストは、前述のVドメインのうちのいずれかに連結された前述のVドメインのうちのいずれかを含む4-1BBアゴニストscFv抗体である。
いくつか実施形態では、4-1BBアゴニストは、BPS Bioscience(San Diego,CA,USA)から市販されているBPS Bioscience 4-1BBアゴニスト抗体カタログ番号79097-2である。いくつかの実施形態では、4-1BBアゴニストは、Creative Biolabs(Shirley,NY,USA)から市販されているCreative Biolabs 4-1BBアゴニスト抗体カタログ番号MOM-18179である。
3.OX40(CD134)アゴニスト
いくつかの実施形態では、TNFRSFアゴニストは、OX40(CD134)アゴニストである。OX40アゴニストは、当該技術分野で知られている任意のOX40結合分子であり得る。OX40結合分子は、ヒトまたは哺乳動物OX40に結合することができるモノクローナル抗体または融合タンパク質であり得る。OX40アゴニストまたはOX40結合分子は、任意のアイソタイプ(例えば、IgG、IgE、IgM、IgD、IgA、及びIgY)、クラス(例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1、及びIgA2)、またはサブクラスの免疫グロブリン分子の免疫グロブリン重鎖を含み得る。OX40アゴニストまたはOX40結合分子は、重鎖及び軽鎖の両方を有し得る。本明細書で使用される場合、結合分子という用語は、抗体(全長抗体を含む)、モノクローナル抗体(全長モノクローナル抗体を含む)、ポリクローナル抗体、多重特異性抗体(例えば、二重特異性抗体)、ヒト、ヒト化またはキメラ抗体、及び抗体断片、例えば、Fab断片、F(ab′)断片、Fab発現ライブラリーによって産生された断片、上記のうちのいずれかのエピトープ結合断片、ならびにOX40に結合する抗体の操作された形態、例えば、scFv分子も含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、完全ヒト抗体である抗原結合タンパク質である。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、ヒト化抗体である抗原結合タンパク質である。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される方法及び組成物に使用するためのOX40アゴニストには、抗OX40抗体、ヒト抗OX40抗体、マウス抗OX40抗体、哺乳動物抗OX40抗体、モノクローナル抗OX40抗体、ポリクローナル抗OX40抗体、キメラ抗OX40抗体、抗OX40アドネクチン、抗OX40ドメイン抗体、一本鎖抗OX40断片、重鎖抗OX40断片、軽鎖抗OX40断片、抗OX40融合タンパク質、及びそれらの断片、誘導体、複合体、バリアント、またはバイオシミラーが含まれる。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、アゴニスト、抗OX40ヒト化、または完全ヒトモノクローナル抗体(すなわち、単一の細胞株に由来する抗体)である。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニストまたはOX40結合分子は、融合タンパク質である場合もある。OX40Lに融合されたFcドメインを含むOX40融合タンパク質は、例えば、Sadun,et al.,J.Immunother.2009,182,1481-89に記載されている。いくつかの実施形態では、三量体または六量体OX40アゴニスト(3つまたは6つのリガンド結合ドメインを有する)などの多量体OX40アゴニストは、典型的に2つのリガンド結合ドメインを有するアゴニストモノクローナル抗体と比較して、優れた受容体(OX40L)クラスター化及び内部細胞シグナル伝達複合体形成を誘導し得る。3つのTNFRSF結合ドメイン及びIgG1-Fcを含み、かつ任意選択でこれらの融合タンパク質のうちの2つ以上をさらに結合する三量体(三価)または六量体(もしくは六価)またはそれ以上の融合タンパク質は、例えば、Gieffers,et al.,Mol.Cancer Therapeutics 2013,12,2735-47に記載されている。
アゴニストOX40抗体及び融合タンパク質は、強い免疫応答を誘導することが知られている。Curti,et al.,Cancer Res.2013,73,7189-98。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、毒性を低減するのに十分な様式でOX40抗原に特異的に結合するモノクローナル抗体または融合タンパク質である。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、抗体依存性細胞毒性(cellular toxicity)(ADCC)、例えば、NK細胞細胞傷害性(cytotoxicity)を抑制するアゴニストOX40モノクローナル抗体または融合タンパク質である。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、抗体依存性細胞食作用(ADCP)を抑制するアゴニストOX40モノクローナル抗体または融合タンパク質である。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、補体依存性細胞傷害性(CDC)を抑制するアゴニストOX40モノクローナル抗体または融合タンパク質である。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、Fc領域機能性を抑制するアゴニストOX40モノクローナル抗体または融合タンパク質である。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、高い親和性及びアゴニスト活性でヒトOX40(配列番号85)に結合することを特徴とする。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、ヒトOX40に結合する結合分子である(配列番号85)。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、マウスOX40に結合する結合分子である(配列番号86)。OX40アゴニストまたは結合分子が結合するOX40抗原のアミノ酸配列を表12に要約する。
Figure 2024519029000021
いくつかの実施形態では、記載される組成物、プロセス、及び方法は、ヒトもしくはマウスOX40に約100pM以下のKで結合する、ヒトもしくはマウスOX40に約90pM以下のKで結合する、ヒトもしくはマウスOX40に約80pM以下のKで結合する、ヒトもしくはマウスOX40に約70pM以下のKで結合する、ヒトもしくはマウスOX40に約60pM以下のKで結合する、ヒトもしくはマウスOX40に約50pM以下のKで結合する、ヒトもしくはマウスOX40に約40pM以下のKで結合する、またはヒトもしくはマウスOX40に約30pM以下のKで結合するOX40アゴニストを含む。
いくつかの実施形態では、記載される組成物、プロセス、及び方法は、ヒトもしくはマウスOX40に約7.5×101/M・s以上のkassocで結合する、ヒトもしくはマウスOX40に約7.5×101/M・s以上のkassocで結合する、ヒトもしくはマウスOX40に約8×101/M・s以上のkassocで結合する、ヒトもしくはマウスOX40に約8.5×101/M・s以上のkassocで結合する、ヒトもしくはマウスOX40に約9×101/M・s以上のkassocで結合する、ヒトもしくはマウスOX40に約9.5×101/M・s以上のkassocで結合する、またはヒトもしくはマウスOX40に約1×101/M・s以上のkassocで結合するOX40アゴニストを含む。
いくつかの実施形態では、記載される組成物、プロセス、及び方法は、ヒトもしくはマウスOX40に約2×10-51/s以下のkdissocで結合する、ヒトもしくはマウスOX40に約2.1×10-51/s以下のkdissocで結合する、ヒトもしくはマウスOX40に約2.2×10-51/s以下のkdissocで結合する、ヒトもしくはマウスOX40に約2.3×10-51/s以下のkdissocで結合する、ヒトもしくはマウスOX40に約2.4×10-51/s以下のkdissocで結合する、ヒトもしくはマウスOX40に約2.5×10-51/s以下のkdissocで結合する、ヒトもしくはマウスOX40に約2.6×10-51/s以下のkdissocで結合する、またはヒトもしくはマウスOX40に約2.7×10-51/s以下のkdissocで結合する、ヒトもしくはマウスOX40に約2.8×10-51/s以下のkdissocで結合する、ヒトもしくはマウスOX40に約2.9×10-51/s以下のkdissocで結合する、またはヒトもしくはマウスOX40に約3×10-51/s以下のkdissocで結合するOX40アゴニストを含む。
いくつかの実施形態では、記載される組成物、プロセス、及び方法は、ヒトもしくはマウスOX40に約10nM以下のIC50で結合する、ヒトもしくはマウスOX40に約9nM以下のIC50で結合する、ヒトもしくはマウスOX40に約8nM以下のIC50で結合する、ヒトもしくはマウスOX40に約7nM以下のIC50で結合する、ヒトもしくはマウスOX40に約6nM以下のIC50で結合する、ヒトもしくはマウスOX40に約5nM以下のIC50で結合する、ヒトもしくはマウスOX40に約4nM以下のIC50で結合する、ヒトもしくはマウスOX40に約3nM以下のIC50で結合する、ヒトもしくはマウスOX40に約2nM以下のIC50で結合する、ヒトもしくはマウスOX40に約1nM以下のIC50で結合する、OX40アゴニストを含む。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、MEDI0562またはMEDI-0562としても知られるタボリキシズマブである。タボリキシズマブは、AstraZeneca,Inc.の子会社であるMedImmuneから入手可能である。タボリキシズマブは、免疫グロブリンG1-カッパ、抗[ホモサピエンスTNFRSF4(腫瘍壊死因子受容体(TNFR)スーパーファミリーメンバー4、OX40、CD134)]、ヒト化及びキメラモノクローナル抗体である。タボリキシズマブのアミノ酸配列を表13に示す。タボリキシズマブは、301及び301′′位にN-グリコシル化部位(フコシル化複合二分岐CHO型グリカンを有する)、22-95位(V-V)、148-204位(C1-C)、265-325位(C2)、及び371-429位(C3)(及び22′′-95′′、148′′-204′′、265′′-325′′、及び371′′-429′′位)に重鎖鎖内ジスルフィド架橋、23′-88′位(V-V)及び134′-194′位(C1-C)(及び23′′′-88′′′及び134′′′-194′′′位)に軽鎖鎖内ジスルフィド架橋、230-230”及び233-233”位に重鎖鎖内ジスルフィド架橋、ならびに224-214′及び224′′-214′′′に鎖間重鎖-軽鎖ジスルフィド架橋を含む。様々な固形腫瘍適応症におけるタボリキシズマブの現在の臨床試験には、米国国立衛生研究所のclinicaltrials.gov識別子NCT02318394及びNCT02705482が含まれる。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、配列番号87によって示される重鎖及び配列番号88によって示される軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、それぞれ、配列番号87及び配列番号88に示される配列を有する重鎖及び軽鎖、またはそれらの抗原結合断片、Fab断片、一本鎖可変断片(scFv)、バリアント、もしくは複合体を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号87及び配列番号88に示される配列と少なくとも99%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号87及び配列番号88に示される配列と少なくとも98%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号87及び配列番号88に示される配列と少なくとも97%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号87及び配列番号88に示される配列と少なくとも96%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号87及び配列番号88に示される配列と少なくとも95%同一である重鎖及び軽鎖を含む。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、タボリキシズマブの重鎖及び軽鎖CDRまたは可変領域(VR)を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニスト重鎖可変領域(V)は、配列番号89に示される配列を含み、OX40アゴニスト軽鎖可変領域(V)は、配列番号90に示される配列、及びその保存的アミノ酸置換を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号89及び配列番号90に示される配列と少なくとも99%同一であるV領域及びV領域を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号89及び配列番号90に示される配列と少なくとも98%同一であるV領域及びV領域を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号89及び配列番号90に示される配列と少なくとも97%同一であるV領域及びV領域を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号89及び配列番号90に示される配列と少なくとも96%同一であるV領域及びV領域を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号89及び配列番号90に示される配列と少なくとも95%同一であるV領域及びV領域を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、各々が、配列番号89及び配列番号90に示される配列と少なくとも99%同一であるV領域及びV領域を含むscFv抗体を含む。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、それぞれ、配列番号91、配列番号92、及び配列番号93に示される配列を有する重鎖CDR1、CDR2及びCDR3ドメイン、ならびにそれらの保存的アミノ酸置換と、それぞれ、配列番号94、配列番号95、及び配列番号96に示される配列を有する軽鎖CDR1、CDR2及びCDR3ドメイン、ならびにそれらの保存的アミノ酸置換と、を含む。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、タボリキシズマブに関して薬物規制当局によって承認されたOX40アゴニストバイオシミラーモノクローナル抗体である。いくつかの実施形態では、バイオシミラーモノクローナル抗体は、参照医薬品または参照バイオ製品のアミノ酸配列と少なくとも97%の配列同一性、例えば、97%、98%、99%または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、かつ参照医薬品または参照バイオ製品と比較して1つ以上の翻訳後修飾を含むOX40抗体を含み、参照医薬品または参照バイオ製品は、タボリキシズマブである。いくつかの実施形態では、1つ以上の翻訳後修飾は、グリコシル化、酸化、脱アミド化、及び切断のうちの1つ以上から選択される。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、認可されたまたは認可を得るために提出されたOX40アゴニスト抗体であり、OX40アゴニスト抗体は、参照医薬品または参照バイオ製品の製剤とは異なる製剤で提供され、参照医薬品または参照バイオ製品は、タボリキシズマブである。OX40アゴニスト抗体は、米国FDA及び/または欧州連合EMAなどの薬物規制当局によって認可され得る。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、1つ以上の賦形剤をさらに含む組成物として提供され、1つ以上の賦形剤は、参照医薬品または参照バイオ製品に含まれる賦形剤と同じまたは異なるものであり、参照医薬品または参照バイオ製品は、タボリキシズマブである。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、1つ以上の賦形剤をさらに含む組成物として提供され、1つ以上の賦形剤は、参照医薬品または参照バイオ製品に含まれる賦形剤と同じまたは異なるものであり、参照医薬品または参照バイオ製品は、タボリキシズマブである。
Figure 2024519029000022
いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、Pfizer,Inc.から入手可能な完全ヒト抗体である11D4である。11D4の調製及び特性は、米国特許第7,960,515号、同第8,236,930号、及び同第9,028,824号に記載されており、それらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。11D4のアミノ酸配列を表14に示す。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、配列番号97によって示される重鎖及び配列番号98によって示される軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、それぞれ、配列番号97及び配列番号98に示される配列を有する重鎖及び軽鎖、またはそれらの抗原結合断片、Fab断片、一本鎖可変断片(scFv)、バリアント、もしくは複合体を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号97及び配列番号98に示される配列と少なくとも99%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号97及び配列番号98に示される配列と少なくとも98%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号97及び配列番号98に示される配列と少なくとも97%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号97及び配列番号98に示される配列と少なくとも96%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号97及び配列番号98に示される配列と少なくとも95%同一である重鎖及び軽鎖を含む。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、11D4の重鎖及び軽鎖CDRまたは可変領域(VR)を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニスト重鎖可変領域(VH)は、配列番号99に示される配列を含み、OX40アゴニスト軽鎖可変領域(VL)は、配列番号100に示される配列、及びその保存的アミノ酸置換を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号99及び配列番号100に示される配列と少なくとも99%同一であるVH領域及びVL領域を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号99及び配列番号100に示される配列と少なくとも98%同一であるVH領域及びVL領域を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号99及び配列番号100に示される配列と少なくとも97%同一であるVH領域及びVL領域を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号99及び配列番号100に示される配列と少なくとも96%同一であるVH領域及びVL領域を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号99及び配列番号100に示される配列と少なくとも95%同一であるVH領域及びVL領域を含む。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、それぞれ、配列番号101、配列番号102、及び配列番号103に示される配列を有する重鎖CDR1、CDR2及びCDR3ドメイン、ならびにそれらの保存的アミノ酸置換と、それぞれ、配列番号104、配列番号105、及び配列番号106に示される配列を有する軽鎖CDR1、CDR2及びCDR3ドメイン、ならびにそれらの保存的アミノ酸置換と、を含む。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、11D4に関して薬物規制当局によって承認されたOX40アゴニストバイオシミラーモノクローナル抗体である。いくつかの実施形態では、バイオシミラーモノクローナル抗体は、参照医薬品または参照バイオ製品のアミノ酸配列と少なくとも97%の配列同一性、例えば、97%、98%、99%または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、かつ参照医薬品または参照バイオ製品と比較して1つ以上の翻訳後修飾を含むOX40抗体を含み、参照医薬品または参照バイオ製品は、11D4である。いくつかの実施形態では、1つ以上の翻訳後修飾は、グリコシル化、酸化、脱アミド化、及び切断のうちの1つ以上から選択される。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、認可されたまたは認可を得るために提出されたOX40アゴニスト抗体であり、OX40アゴニスト抗体は、参照医薬品または参照バイオ製品の製剤とは異なる製剤で提供され、参照医薬品または参照バイオ製品は、11D4である。OX40アゴニスト抗体は、米国FDA及び/または欧州連合EMAなどの薬物規制当局によって認可され得る。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、1つ以上の賦形剤をさらに含む組成物として提供され、1つ以上の賦形剤は、参照医薬品または参照バイオ製品に含まれる賦形剤と同じまたは異なるものであり、参照医薬品または参照バイオ製品は、11D4である。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、1つ以上の賦形剤をさらに含む組成物として提供され、1つ以上の賦形剤は、参照医薬品または参照バイオ製品に含まれる賦形剤と同じまたは異なるものであり、参照医薬品または参照バイオ製品は、11D4である。
Figure 2024519029000023
いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、配列番号107によって示される重鎖及び配列番号108によって示される軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、それぞれ、配列番号107及び配列番号108に示される配列を有する重鎖及び軽鎖、またはそれらの抗原結合断片、Fab断片、一本鎖可変断片(scFv)、バリアント、もしくは複合体を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号107及び配列番号108に示される配列と少なくとも99%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号107及び配列番号108に示される配列と少なくとも98%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号107及び配列番号108に示される配列と少なくとも97%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号107及び配列番号108に示される配列と少なくとも96%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号107及び配列番号108に示される配列と少なくとも95%同一である重鎖及び軽鎖を含む。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、18D8の重鎖及び軽鎖CDRまたは可変領域(VR)を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニスト重鎖可変領域(V)は、配列番号109に示される配列を含み、OX40アゴニスト軽鎖可変領域(V)は、配列番号110に示される配列、及びその保存的アミノ酸置換を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号109及び配列番号110に示される配列と少なくとも99%同一であるV領域及びV領域を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号109及び配列番号110に示される配列と少なくとも98%同一であるV領域及びV領域を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号109及び配列番号110に示される配列と少なくとも97%同一であるV領域及びV領域を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号109及び配列番号110に示される配列と少なくとも96%同一であるV領域及びV領域を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号109及び配列番号110に示される配列と少なくとも95%同一であるV領域及びV領域を含む。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、それぞれ、配列番号111、配列番号112、及び配列番号113に示される配列を有する重鎖CDR1、CDR2及びCDR3ドメイン、ならびにそれらの保存的アミノ酸置換と、それぞれ、配列番号114、配列番号115、及び配列番号116に示される配列を有する軽鎖CDR1、CDR2及びCDR3ドメイン、ならびにそれらの保存的アミノ酸置換と、を含む。
Figure 2024519029000024
いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、Hu119-122の重鎖及び軽鎖CDRまたは可変領域(VR)を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニスト重鎖可変領域(V)は、配列番号117に示される配列を含み、OX40アゴニスト軽鎖可変領域(V)は、配列番号118に示される配列、及びその保存的アミノ酸置換を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号117及び配列番号118に示される配列と少なくとも99%同一であるV領域及びV領域を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号117及び配列番号118に示される配列と少なくとも98%同一であるV領域及びV領域を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号117及び配列番号118に示される配列と少なくとも97%同一であるV領域及びV領域を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号117及び配列番号118に示される配列と少なくとも96%同一であるV領域及びV領域を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号117及び配列番号118に示される配列と少なくとも95%同一であるV領域及びV領域を含む。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、それぞれ、配列番号119、配列番号120、及び配列番号121に示される配列を有する重鎖CDR1、CDR2及びCDR3ドメイン、ならびにそれらの保存的アミノ酸置換と、それぞれ、配列番号122、配列番号123、及び配列番号124に示される配列を有する軽鎖CDR1、CDR2及びCDR3ドメイン、ならびにそれらの保存的アミノ酸置換と、を含む。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、Hu119-122に関して薬物規制当局によって承認されたOX40アゴニストバイオシミラーモノクローナル抗体である。いくつかの実施形態では、バイオシミラーモノクローナル抗体は、参照医薬品または参照バイオ製品のアミノ酸配列と少なくとも97%の配列同一性、例えば、97%、98%、99%または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、かつ参照医薬品または参照バイオ製品と比較して1つ以上の翻訳後修飾を含むOX40抗体を含み、参照医薬品または参照バイオ製品は、Hu119-122である。いくつかの実施形態では、1つ以上の翻訳後修飾は、グリコシル化、酸化、脱アミド化、及び切断のうちの1つ以上から選択される。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、認可されたまたは認可を得るために提出されたOX40アゴニスト抗体であり、OX40アゴニスト抗体は、参照医薬品または参照バイオ製品の製剤とは異なる製剤で提供され、参照医薬品または参照バイオ製品は、Hu119-122である。OX40アゴニスト抗体は、米国FDA及び/または欧州連合EMAなどの薬物規制当局によって認可され得る。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、1つ以上の賦形剤をさらに含む組成物として提供され、1つ以上の賦形剤は、参照医薬品または参照バイオ製品に含まれる賦形剤と同じまたは異なるものであり、参照医薬品または参照バイオ製品は、Hu119-122である。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、1つ以上の賦形剤をさらに含む組成物として提供され、1つ以上の賦形剤は、参照医薬品または参照バイオ製品に含まれる賦形剤と同じまたは異なるものであり、参照医薬品または参照バイオ製品は、Hu119-122である。
Figure 2024519029000025
いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、GlaxoSmithKline plc.から入手可能なヒト化抗体であるHu106-222である。Hu106-222の調製及び特性は、米国特許第9,006,399号及び同第9,163,085号、ならびに国際特許公開第WO2012/027328号に記載されており、それらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。Hu106-222のアミノ酸配列を表17に示す。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、Hu106-222の重鎖及び軽鎖CDRまたは可変領域(VR)を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニスト重鎖可変領域(V)は、配列番号125に示される配列を含み、OX40アゴニスト軽鎖可変領域(V)は、配列番号126に示される配列、及びその保存的アミノ酸置換を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号125及び配列番号126に示される配列と少なくとも99%同一であるV領域及びV領域を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号125及び配列番号126に示される配列と少なくとも98%同一であるV領域及びV領域を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号125及び配列番号126に示される配列と少なくとも97%同一であるV領域及びV領域を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号125及び配列番号126に示される配列と少なくとも96%同一であるV領域及びV領域を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、各々が、それぞれ、配列番号125及び配列番号126に示される配列と少なくとも95%同一であるV領域及びV領域を含む。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、それぞれ、配列番号127、配列番号128、及び配列番号129に示される配列を有する重鎖CDR1、CDR2及びCDR3ドメイン、ならびにそれらの保存的アミノ酸置換と、それぞれ、配列番号130、配列番号131、及び配列番号132に示される配列を有する軽鎖CDR1、CDR2及びCDR3ドメイン、ならびにそれらの保存的アミノ酸置換と、を含む。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、Hu106-222に関して薬物規制当局によって承認されたOX40アゴニストバイオシミラーモノクローナル抗体である。いくつかの実施形態では、バイオシミラーモノクローナル抗体は、参照医薬品または参照バイオ製品のアミノ酸配列と少なくとも97%の配列同一性、例えば、97%、98%、99%または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、かつ参照医薬品または参照バイオ製品と比較して1つ以上の翻訳後修飾を含むOX40抗体を含み、参照医薬品または参照バイオ製品は、Hu106-222である。いくつかの実施形態では、1つ以上の翻訳後修飾は、グリコシル化、酸化、脱アミド化、及び切断のうちの1つ以上から選択される。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、認可されたまたは認可を得るために提出されたOX40アゴニスト抗体であり、OX40アゴニスト抗体は、参照医薬品または参照バイオ製品の製剤とは異なる製剤で提供され、参照医薬品または参照バイオ製品は、Hu106-222である。OX40アゴニスト抗体は、米国FDA及び/または欧州連合EMAなどの薬物規制当局によって認可され得る。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、1つ以上の賦形剤をさらに含む組成物として提供され、1つ以上の賦形剤は、参照医薬品または参照バイオ製品に含まれる賦形剤と同じまたは異なるものであり、参照医薬品または参照バイオ製品は、Hu106-222である。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、1つ以上の賦形剤をさらに含む組成物として提供され、1つ以上の賦形剤は、参照医薬品または参照バイオ製品に含まれる賦形剤と同じまたは異なるものであり、参照医薬品または参照バイオ製品は、Hu106-222である。
Figure 2024519029000026
いくつかの実施形態では、OX40アゴニスト抗体は、MEDI6469(9B12とも称される)である。MEDI6469は、マウスモノクローナル抗体である。Weinberg,et al.,J.Immunother.2006,29,575-585。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、Weinberg,et al.,J.Immunother.2006,29,575-585に記載されているように、Biovest Inc.(Malvern,MA,USA)に寄託された9B12ハイブリドーマによって産生された抗体であり、その開示は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、抗体は、MEDI6469のCDR配列を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、MEDI6469の重鎖可変領域配列及び/または軽鎖可変領域配列を含む。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、L106 BD(Pharmingen製品番号340420)である。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、抗体L106(BD Pharmingen製品番号340420)のCDRを含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、抗体L106(BD Pharmingen製品番号340420)の重鎖可変領域配列及び/または軽鎖可変領域配列を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、ACT35(Santa Cruz Biotechnology、カタログ番号20073)である。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、抗体ACT35(Santa Cruz Biotechnology、カタログ番号20073)のCDRを含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、抗体ACT35(Santa Cruz Biotechnology、カタログ番号20073)の重鎖可変領域配列及び/または軽鎖可変領域配列を含む。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、InVivoMAb、BioXcell Inc(West Lebanon,NH)から市販されているマウスモノクローナル抗体抗mCD134/mOX40(クローンOX86)である。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、国際特許出願公開第WO95/12673号、同第WO95/21925号、同第WO2006/121810号、同第WO2012/027328号、同第WO2013/028231号、同第WO2013/038191号、及び同第WO2014/148895号、欧州特許出願第EP0672141号、米国特許出願公開第US2010/136030号、同第US2014/377284号、同第US2015/190506号、及び同第US2015/132288号(クローン20E5及び12H3を含む)、ならびに米国特許第7,504,101号、同第7,550,140号、同第7,622,444号、同第7,696,175号、同第7,960,515号、同第7,961,515号、同第8,133,983号、同第9,006,399号、及び同第9,163,085号に記載されるOX40アゴニストから選択され、その各々の開示は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、構造I-A(C末端Fc抗体断片融合タンパク質)もしくは構造I-B(N末端Fc抗体断片融合タンパク質)に示されるOX40アゴニスト融合タンパク質、またはそれらの断片、誘導体、複合体、バリアント、もしくはバイオシミラーである。構造I-A及びI-Bの特性は、上記及び米国特許第9,359,420号、同第9,340,599号、同第8,921,519号、及び同第8,450,460号に記載されており、それらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。図18に示される構造I-Aのポリペプチドドメインのアミノ酸配列は、表9に見出される。Fcドメインは、好ましくは、完全な定常ドメイン(配列番号62のアミノ酸17~230)、完全なヒンジドメイン(配列番号62のアミノ酸1~16)、またはヒンジドメインの一部(例えば、配列番号62のアミノ酸4~16)を含む。C末端Fc抗体を結合するための好ましいリンカーは、追加のポリペプチドの融合に好適なリンカーを含む、配列番号63~配列番号72に示される実施形態から選択され得る。同様に、図18に示される構造I-Bのポリペプチドドメインのアミノ酸配列は、表10に見出される。Fc抗体断片が構造I-BにあるようなTNRFSF融合タンパク質のN末端に融合される場合、Fcモジュールの配列は、好ましくは、配列番号73に示されるものであり、リンカー配列は、好ましくは、配列番号74~配列番号76に示される実施形態から選択される。
いくつかの実施形態では、構造I-AまたはI-BによるOX40アゴニスト融合タンパク質は、タボリキシズマブの可変重鎖及び可変軽鎖、11D4の可変重鎖及び可変軽鎖、18D8の可変重鎖及び可変軽鎖、Hu119-122の可変重鎖及び可変軽鎖、Hu106-222の可変重鎖及び可変軽鎖、表17に記載の可変重鎖及び可変軽鎖から選択される可変重鎖及び可変軽鎖、前述の可変重鎖及び可変軽鎖の任意の組み合わせ、ならびにそれらの断片、誘導体、コンジュゲート、バリアント、及びバイオシミラーからなる群から選択される1つ以上のOX40結合ドメインを含む。
いくつかの実施形態では、構造I-AまたはI-BによるOX40アゴニスト融合タンパク質は、OX40L配列を含む1つ以上のOX40結合ドメインを含む。いくつかの実施形態では、構造I-AまたはI-BによるOX40アゴニスト融合タンパク質は、配列番号133による配列を含む1つ以上のOX40結合ドメインを含む。いくつかの実施形態では、構造I-AまたはI-BによるOX40アゴニスト融合タンパク質は、可溶性OX40L配列を含む1つ以上のOX40結合ドメインを含む。いくつかの実施形態では、構造I-AまたはI-BによるOX40アゴニスト融合タンパク質は、配列番号134による配列を含む1つ以上のOX40結合ドメインを含む。いくつかの実施形態では、構造I-AまたはI-BによるOX40アゴニスト融合タンパク質は、配列番号135による配列を含む1つ以上のOX40結合ドメインを含む。
いくつかの実施形態では、構造I-AまたはI-BによるOX40アゴニスト融合タンパク質は、各々が、それぞれ、配列番号89及び配列番号90に示される配列と少なくとも95%同一であるV領域及びV領域を含むscFvドメインである1つ以上のOX40結合ドメインを含み、Vドメイン及びVドメインは、リンカーによって結合されている。いくつかの実施形態では、構造I-AまたはI-BによるOX40アゴニスト融合タンパク質は、各々が、それぞれ、配列番号99及び配列番号100に示される配列と少なくとも95%同一であるV領域及びV領域を含むscFvドメインである1つ以上のOX40結合ドメインを含み、Vドメイン及びVドメインは、リンカーによって結合されている。いくつかの実施形態では、構造I-AまたはI-BによるOX40アゴニスト融合タンパク質は、各々が、それぞれ、配列番号109及び配列番号110に示される配列と少なくとも95%同一であるV領域及びV領域を含むscFvドメインである1つ以上のOX40結合ドメインを含み、Vドメイン及びVドメインは、リンカーによって結合されている。いくつかの実施形態では、構造I-AまたはI-BによるOX40アゴニスト融合タンパク質は、各々が、それぞれ、配列番号127及び配列番号128に示される配列と少なくとも95%同一であるV領域及びV領域を含むscFvドメインである1つ以上のOX40結合ドメインを含み、Vドメイン及びVドメインは、リンカーによって結合されている。いくつかの実施形態では、構造I-AまたはI-BによるOX40アゴニスト融合タンパク質は、各々が、それぞれ、配列番号125及び配列番号126に示される配列と少なくとも95%同一であるV領域及びV領域を含むscFvドメインである1つ以上のOX40結合ドメインを含み、Vドメイン及びVドメインは、リンカーによって結合されている。いくつか実施形態では、構造I-AまたはI-BによるOX40アゴニスト融合タンパク質は、各々が、表18に示されるV配列及びV配列と少なくとも95%同一であるV配列及びV配列を含むscFvドメインである1つ以上のOX40結合ドメインを含み、Vドメイン及びVドメインはリンカーによって結合されている。
Figure 2024519029000027

Figure 2024519029000028
いくつか実施形態では、OX40アゴニストは、(i)第1の可溶性OX40結合ドメイン、(ii)第1のペプチドリンカー、(iii)第2の可溶性OX40結合ドメイン、(iv)第2のペプチドリンカー、及び(v)第3の可溶性OX40結合ドメインを含むOX40アゴニスト一本鎖融合ポリペプチドであり、N末端及び/またはC末端に追加のドメインをさらに含み、追加のドメインは、FabまたはFc断片ドメインである。いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、(i)第1の可溶性OX40結合ドメイン、(ii)第1のペプチドリンカー、(iii)第2の可溶性OX40結合ドメイン、(iv)第2のペプチドリンカー、及び(v)第3の可溶性OX40結合ドメインを含むOX40アゴニスト一本鎖融合ポリペプチドであり、N末端及び/またはC末端に追加のドメインをさらに含み、追加のドメインは、FabまたはFc断片ドメインであり、可溶性OX40ドメインは各々、茎領域(三量体化に寄与し、細胞膜まである特定の距離を提供するが、OX40結合ドメインの一部分ではない)を欠き、第1及び第2のペプチドリンカーは独立して、3~8アミノ酸長を有する。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、(i)第1の可溶性腫瘍壊死因子(TNF)スーパーファミリーサイトカインドメイン、(ii)第1のペプチドリンカー、(iii)第2の可溶性TNFスーパーファミリーサイトカインドメイン、(iv)第2のペプチドリンカー、及び(v)第3の可溶性TNFスーパーファミリーサイトカインドメインを含むOX40アゴニスト一本鎖融合ポリペプチドであり、可溶性TNFスーパーファミリーサイトカインドメインは各々、茎領域を欠き、第1及び第2のペプチドリンカーは独立して、3~8アミノ酸長であり、TNFスーパーファミリーサイトカインドメインは、OX40結合ドメインである。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、MEDI6383である。MEDI6383は、OX40アゴニスト融合タンパク質であり、米国特許第6,312,700号に記載されているように調製することができ、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。
いくつか実施形態では、OX40アゴニストは、前述のVLドメインのうちのいずれかに連結された前述のVHドメインのうちのいずれかを含むOX40アゴニストscFv抗体である。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、Creative Biolabs,Inc.,Shirley,NY,USAから市販されているCreative Biolabs OX40アゴニストモノクローナル抗体MOM-18455である。
いくつかの実施形態では、OX40アゴニストは、BioLegend,Inc.,San Diego,CA,USAから市販されているOX40アゴニスト抗体クローンBer-ACT35である。
C.任意選択の細胞生存率分析
任意選択で、細胞生存率アッセイは、当該技術分野で知られている標準のアッセイを使用して、プライミングによる第1の拡張(初期バルク拡張と称されることもある)後に行われ得る。したがって、ある特定の実施形態では、方法は、プライミングによる第1の拡張後に細胞生存率アッセイを行うことを含む。例えば、死細胞を選択的に標識し、生存率の評価を可能にするトリパンブルー排除アッセイが、バルクTILの試料上で行われ得る。生存率の試験に使用する他のアッセイには、アラマーブルーアッセイ及びMTTアッセイが含まれるが、これらに限定されない。
1.細胞計数、生存率、フローサイトメトリー
いくつかの実施形態では、細胞数及び/または生存率が測定される。CD3、CD4、CD8、及びCD56などであるが、これらに限定されないマーカー、ならびに本明細書に開示または記載される任意の他のマーカーの発現は、FACSCanto(商標)フローサイトメーター(BD Biosciences)を使用して、例えば、BD Bio-sciences(BD Biosciences,San Jose,CA)から市販されているものであるが、これに限定されない抗体を用いたフローサイトメトリーによって測定され得る。細胞は、使い捨てのcチップ血球計数器(VWR,Batavia,IL)を使用して手動で計数することができ、生存率は、トリパンブルー染色を含むが、これに限定されない、当該技術分野で知られている任意の方法を使用して評価することができる。細胞生存率は、米国特許出願公開第2018/0282694号(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に基づいてアッセイされ得る。細胞生存率は、米国特許出願公開第2018/0280436号または国際特許出願公開第WO/2018/081473号(いずれもあらゆる目的のためにそれらの全体が本明細書に組み込まれる)に基づいてアッセイすることもできる。
いくつかの事例では、バルクTIL集団は、以下で考察されるプロトコルを使用して直ちに凍結保存され得る。あるいは、以下で論じられるように、バルクTIL集団がREPに供されて、凍結保存され得る。同様に、遺伝子修飾TILが療法に使用される場合、バルクまたはREP TIL集団が好適な治療のために遺伝子修飾に供され得る。
2.細胞培養
いくつかの実施形態では、上で考察され、図1及び8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)に例示されたものを含む、TILを拡張するための方法は、約5,000mL~約25,000mLの細胞培地、約5,000mL~約10,000mLの細胞培地、または約5,800mL~約8,700mLの細胞培地を使用することを含み得る。いくつかの実施形態では、培地は、無血清培地である。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張における培地は、無血清である。いくつかの実施形態では、第2の拡張における培地は、無血清である。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張及び第2の拡張(急速な第2の拡張とも称される)における培地は、両方とも無血清である。いくつかの実施形態では、TILの数を拡張することは、わずか1種類の細胞培養培地を使用する。任意の好適な細胞培養培地、例えば、AIM-V細胞培地(L-グルタミン、50μMの硫酸ストレプトマイシン、及び10μMの硫酸ゲンタマイシン)細胞培養培地(Invitrogen,Carlsbad CA)が使用され得る。これに関して、本発明の方法は、TILの数を拡張するために必要な培地の量及び培地の種類の数を有利に減少させる。いくつかの実施形態では、TILの数を拡張することは、3日または4日に1回以下の頻度で細胞にフィードすることを含み得る。ガス透過性容器内で細胞の数を拡張することは、細胞を拡張するために必要なフィード頻度を減少させることによって、細胞の数を拡張するために必要な手順を簡素化する。
いくつかの実施形態では、第1及び/または第2のガス透過性容器内の細胞培養培地は、濾過されていない。濾過されていない細胞培地の使用は、細胞の数を拡張するために必要な手順を簡素化することができる。いくつかの実施形態では、第1及び/または第2のガス透過性容器内の細胞培地は、ベータ-メルカプトエタノール(BME)を欠いている。
いくつかの実施形態では、方法の期間は、哺乳動物から腫瘍組織試料を取得することと、プライミングによる第1の拡張として約1~8日間、例えば約7日間、またはプライミングによる第1の拡張として約8日間にわたってIL-2、1X抗原提示フィーダー細胞、及びOKT-3を含む細胞培地を含有する第1のガス透過性容器内で腫瘍組織試料を培養することと、TILを第2のガス透過性容器に移し、IL-2、2X抗原提示フィーダー細胞、及びOKT-3を含む細胞培地を含有する第2のガス透過性容器内でTILの数を約7~9日間、例えば約7日間、約8日間、または約9日間にわたって拡張することと、を含む。
いくつかの実施形態では、方法の期間は、哺乳動物から腫瘍組織試料を取得することと、プライミングによる第1の拡張として約1~7日間、例えば約7日間にわたってIL-2、1X抗原提示フィーダー細胞、及びOKT-3を含む細胞培地を含有する第1のガス透過性容器内で腫瘍組織試料を培養することと、TILを第2のガス透過性容器に移し、IL-2、2X抗原提示フィーダー細胞、及びOKT-3を含む細胞培地を含有する第2のガス透過性容器内でTILの数を約7~14日間、または約7~9日間、例えば約7日間、約8日間、約9日間、約10日間、または約11日間にわたって拡張することと、を含む。
いくつかの実施形態では、方法の期間は、哺乳動物から腫瘍組織試料を取得することと、プライミングによる第1の拡張として約1~7日間、例えば約7日間にわたってIL-2、1×抗原提示フィーダー細胞、及びOKT-3を含む細胞培地を含有する第1のガス透過性容器内で腫瘍組織試料を培養することと、TILを第2のガス透過性容器に移し、IL-2、2×抗原提示フィーダー細胞、及びOKT-3を含む細胞培地を含有する第2のガス透過性容器内でTILの数を約7~11日間、例えば約7日間、約8日間、約9日間、約10日間、または約11日間にわたって拡張することと、を含む。
いくつかの実施形態では、TILは、ガス透過性容器内で拡張される。ガス透過性容器は、米国特許出願公開第2005/0106717A1号に記載されるものを含む、当該技術分野で知られている方法、組成物、及びデバイスを使用して、PBMCを使用してTILを拡張するために使用されており、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、TILは、ガス透過性バッグ内で拡張される。いくつかの実施形態では、TILは、Xuri Cell Expansion System W25(GE Healthcare)などのガス透過性バッグ内のTILを拡張する細胞拡張システムを使用して拡張される。いくつかの実施形態では、TILは、Xuri Cell Expansion System W5(GE Healthcare)としても知られるWAVE Bioreactor Systemなどのガス透過性バッグ内でTILを拡張する細胞拡張システムを使用して拡張される。いくつかの実施形態では、細胞拡張システムは、約100mL、約200mL、約300mL、約400mL、約500mL、約600mL、約700mL、約800mL、約900mL、約1L、約2L、約3L、約4L、約5L、約6L、約7L、約8L、約9L、及び約10Lからなる群から選択される体積を有するガス透過性細胞バッグを含む。
いくつかの実施形態では、TILは、G-Rexフラスコ(Wilson Wolf Manufacturingから市販されている)内で拡張され得る。かかる実施形態は、細胞集団が約5×10細胞/cm~10×10及び30×10細胞/cmまで拡張するのを可能にする。いくつかの実施形態では、これは、フィードなしである。いくつかの実施形態では、これは、培地がG-Rexフラスコ内の約10cmの高さに存在する限り、フィードなしである。いくつかの実施形態では、これは、フィードなしであるが、1つ以上のサイトカインの追加を伴う。いくつかの実施形態では、サイトカインを培地と混合する必要なしに、サイトカインがボーラスとして追加され得る。かかる容器、装置、及び方法は、当該技術分野で知られており、TILを拡張するために使用されており、米国特許出願公開第US2014/0377739A1号、国際公開第WO2014/210036A1号、米国特許出願公開第US2013/0115617A1号、国際公開第WO2013/188427A1、米国特許出願公開第US2011/0136228A1、米国特許第US8,809,050B2号、国際公開第WO2011/072088A2号、米国特許出願公開第US2016/0208216A1号、米国特許出願公開第US2012/0244133A1号、国際公開第WO2012/129201A1号、米国特許出願公開第US2013/0102075A1号、米国特許第US8,956,860B2号、国際公開第WO2013/173835A1号、米国特許出願公開第US2015/0175966A1号に記載されるものを含み、それらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。かかるプロセスも、Jin et al.,J.Immunotherapy,2012,35:283-292に記載されている。
D.TILの任意選択の遺伝子操作
いくつかの実施形態では、本発明の拡張TILは、タンパク質発現を一過的に変化させるために、各々本明細書で提供されるように、閉鎖滅菌製造プロセス中を含む、拡張ステップ前、拡張ステップ中、または拡張ステップ後にさらに操作される。いくつかの実施形態では、一過的に変化したタンパク質発現は、一過性の遺伝子編集によるものである。いくつかの実施形態では、本発明の拡張TILは、TILにおけるタンパク質発現を一過的に変化させることができる転写因子(TF)及び/または他の分子で処理される。いくつかの実施形態では、タンパク質発現を一過的に変化させることができるTF及び/または他の分子は、腫瘍抗原の発現の変化及び/またはTIL集団における腫瘍抗原特異的T細胞の数の変化を提供する。
ある特定の実施形態では、方法は、TIL集団を遺伝子編集することを含む。ある特定の実施形態では、この方法は、第1のTIL集団、第2のTIL集団、及び/または第3のTIL集団を遺伝子編集することを含む。
いくつかの実施形態では、本発明は、1つ以上のタンパク質の発現の促進または1つ以上のタンパク質の発現の阻害、ならびに一組のタンパク質の促進及び別の組のタンパク質の阻害の両方の組み合わせの同時発生のために、リボ核酸(RNA)挿入、例えば、メッセンジャーRNA(mRNA)または低分子(もしくは短)干渉RNA(siRNA)のTIL集団への挿入などのヌクレオチド挿入による遺伝子編集を含む。
いくつかの実施形態では、本発明の拡張TILは、タンパク質発現の一過性の変化を受ける。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、例えば、図8(特に、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)に示されるように、ステップAから取得されたTIL集団におけるものを含む、第1の拡張前のバルクTIL集団において起こる。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、例えば、図8(例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)に示されるように、例えば、ステップBで拡張されたTIL集団におけるものを含む、第1の拡張中に起こる。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、例えば、図8に示されるように、ステップBから取得され、ステップCに含まれるTIL集団である、例えば、第1の拡張と第2の拡張との間の移行中のTIL集団(例えば、本明細書に記載の第2のTIL集団)におけるものを含む、第1の拡張後に起こる。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、例えば、図8に示されるように、例えば、ステップCから取得され、ステップDでのその拡張前のTIL集団を含む、第2の拡張前のバルクTIL集団において起こる。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、例えば、図8に示されるように、例えば、ステップDで拡張されたTIL集団(例えば、第3のTIL集団)を含む、第2の拡張中に起こる。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、例えば、図8に示されるように、例えば、ステップDでの拡張から取得されたTIL集団を含む、第2の拡張後に起こる。
いくつかの実施形態では、TIL集団におけるタンパク質発現を一過的に変化させる方法は、エレクトロポレーションステップを含む。エレクトロポレーション法は、当該技術分野で知られており、例えば、Tsong,Biophys.J.1991,60,297-306及び米国特許出願公開第2014/0227237A1号に記載されており、これらの各々の開示は参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、TIL集団におけるタンパク質発現を一過的に変化させる方法は、リン酸カルシウムトランスフェクションステップを含む。リン酸カルシウムトランスフェクション法(リン酸カルシウムDNA沈殿、細胞表面コーティング、及びエンドサイトーシス)は、当該技術分野で知られており、Graham and van der Eb,Virology 1973,52,456-467、Wigler,et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.1979,76,1373-1376、及びChen and Okayarea,Mol.Cell.Biol.1987,7,2745-2752、ならびに米国特許第5,593,875号に記載されており、これらの各々の開示は参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、TIL集団におけるタンパク質発現を一過的に変化させる方法は、リポソームトランスフェクションステップを含む。リポソームトランスフェクション法、例えば、カチオン性脂質N-[1-(2,3-ジオレイルオキシ)プロピル]-n,n,n-トリメチルアンモニウムクロリド(DOTMA)及びジオレオイルホスホチジルエタノールアミン(DOPE)の1:1(w/w)リポソーム製剤を用いる方法は、当該技術分野において既知であり、Rose,et al.,Biotechniques 1991,10,520-525及びFelgner,et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,1987,84,7413-7417、ならびに米国特許第5,279,833号、同第5,908,635号、同第6,056,938号、同第6,110,490号、同第6,534,484号、及び同第7,687,070号に記載されており、これらの各々の開示は参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、TIL集団におけるタンパク質発現を一過的に変化させる方法は、米国特許第5,766,902号、同第6,025,337号、同第6,410,517号、同第6,475,994号、及び同第7,189,705号に記載されている方法を使用するトランスフェクションステップを含み、これらの各々の開示は参照により本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、本発明のTILは、国際特許出願第WO2019/136456A1号または同第WO2019/210131A1号に記載の方法を使用して、1つ以上の遺伝子の発現を一過性または永続的に抑制するようにさらに修飾され、TILを遺伝的に編集して、PD-1及びCTLA-4をコードする遺伝子などの特定の標的遺伝子をノックアウトするためにそこに記載されている方法を含む、各々の開示は参照により本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、幹細胞メモリーT細胞(TSCM)の増加をもたらす。TSCMは、抗原を経験したセントラルメモリーT細胞の初期前駆細胞である。TSCMは、一般に、幹細胞を定義する長期生存、自己再生、及び多分化能を示し、一般に、効果的なTIL製品の生成に望ましいものである。TSCMは、養子細胞移植のマウスモデルにおいて他のT細胞サブセットと比較して増強された抗腫瘍活性を示している(Gattinoni et al.Nat Med 2009,2011、Gattinoni,Nature Rev.Cancer,2012、Cieri et al.Blood 2013)。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、高い割合のTSCMを含む組成を有するTIL集団をもたらす。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、TSCMパーセンテージの少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%の増加をもたらす。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、TIL集団中のTSCMの少なくとも1倍、2倍、3倍、4倍、5倍、または10倍の増加をもたらす。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%のTSCMを有するTIL集団をもたらす。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%のTSCMを有する治療的TIL集団をもたらす。
いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、抗原を経験したT細胞の幼若化をもたらす。いくつかの実施形態では、幼若化には、例えば、増加した増殖、増加したT細胞活性化、及び/または増加した抗原認識が含まれる。
いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、腫瘍由来のTCRレパートリーを保存するために、T細胞の大部分における発現を変化させる。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、腫瘍由来のTCRレパートリーを変化させない。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、腫瘍由来のTCRレパートリーを維持する。
いくつかの実施形態では、タンパク質の一過性の変化は、特定の遺伝子の発現の変化をもたらす。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、PD-1(PDCD1またはCC279とも称される)、TGFBR2、CCR4/5、CBLB(CBL-B)、CISH、CCR(キメラ共刺激受容体)、IL-2、IL-12、IL-15、IL-21、NOTCH 1/2 ICD、TIM3、LAG3、TIGIT、TGFβ、CCR2、CCR4、CCR5、CXCR1、CXCR2、CSCR3、CCL2(MCP-1)、CCL3(MIP-1α)、CCL4(MIP1-β)、CCL5(RANTES)、CXCL1/CXCL8、CCL22、CCL17、CXCL1/CXCL8、VHL、CD44、PIK3CD、SOCS1、胸腺細胞選択関連高移動度群(HMG)ボックス(TOX)、アンキリンリピートドメイン11(ANKRD11)、BCL6コリプレッサー(BCOR)アンキリンリピートドメイン11(ANKRD11)、BCL6コリプレッサー(BCOR)、及び/またはcAMPタンパク質キナーゼA(PKA)を含むが、これらに限定されない遺伝子を標的とする。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、PD-1、TGFBR2、CCR4/5、CBLB(CBL-B)、CISH、CCR(キメラ共刺激受容体)、IL-2、IL-12、IL-15、IL-21、NOTCH 1/2 ICD、TIM3、LAG3、TIGIT、TGFβ、CCR2、CCR4、CCR5、CXCR1、CXCR2、CSCR3、CCL2(MCP-1)、CCL3(MIP-1α)、CCL4(MIP1-β)、CCL5(RANTES)、CXCL1/CXCL8、CCL22、CCL17、CXCL1/CXCL8、VHL、CD44、PIK3CD、SOCS1、胸腺細胞選択関連高移動度群(HMG)ボックス(TOX)、アンキリンリピートドメイン11(ANKRD11)、BCL6コリプレッサー(BCOR)アンキリンリピートドメイン11(ANKRD11)、BCL6コリプレッサー(BCOR)、及び/またはcAMPタンパク質キナーゼA(PKA)からなる群から選択される遺伝子を標的とする。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、PD-1を標的とする。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、TGFBR2を標的とする。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、CCR4/5を標的とする。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性変化は、CBLBを標的とする。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性変化は、CISHを標的とする。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、CCR(キメラ共刺激受容体)を標的とする。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、IL-2を標的とする。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、IL-12を標的とする。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、IL-15を標的とする。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、IL-21を標的とする。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、NOTCH1/2 ICDを標的とする。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、TIM3を標的とする。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、LAG3を標的とする。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性変化は、TIGITを標的とする。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、TGFβを標的とする。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、CCR1を標的とする。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、CCR2を標的とする。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、CCR4を標的とする。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、CCR5を標的とする。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、CXCR1を標的とする。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、CXCR2を標的とする。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、CSCR3を標的とする。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、CCL2(MCP-1)を標的とする。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、CCL3(MIP-1α)を標的とする。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、CCL4(MIP1-β)を標的とする。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、CCL5(RANTES)を標的とする。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、CXCL1を標的とする。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、CXCL8を標的とする。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、CCL22を標的とする。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、CCL17を標的とする。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性変化は、VHLを標的とする。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、CD44を標的とする。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、PIK3CDを標的とする。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、SOCS1を標的とする。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性変化は、胸腺細胞選択関連高移動度群(HMG)ボックス(TOX)を標的とする。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、アンキリンリピートドメイン11(ANKRD11)を標的とする。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性変化は、BCL6コリプレッサー(BCOR)を標的とする。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、cAMPタンパク質キナーゼA(PKA)を標的とする。
いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、ケモカイン受容体の発現の増加及び/または過剰発現をもたらす。いくつかの実施形態では、一過性タンパク質発現によって過剰発現されるケモカイン受容体は、CCL2(MCP-1)、CCL3(MIP-1α)、CCL4(MIP1-β)、CCL5(RANTES)、CXCL1、CXCL8、CCL22、及び/またはCCL17を含むが、これらに限定されないリガンドを有する受容体を含む。
いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、PD-1、CTLA-4、TIM-3、LAG-3、TIGIT、TGFβR2、及び/またはTGFβの発現の低下及び/または減少をもたらす(例えば、TGFβ経路の遮断をもたらすことを含む)。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、CBLB(CBL-B)の発現の低下及び/または減少をもたらす。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、CISHの発現の低下及び/または減少をもたらす。
いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、例えば、腫瘍部位へのTILの輸送または移動を改善するために、ケモカイン受容体の発現の増加及び/または過剰発現をもたらす。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、CCR(キメラ共刺激受容体)の発現の増加及び/または過剰発現をもたらす。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、CCR1、CCR2、CCR4、CCR5、CXCR1、CXCR2、及び/またはCSCR3からなる群から選択されるケモカイン受容体の発現の増加及び/または過剰発現をもたらす。
いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、インターロイキンの発現の増加及び/または過剰発現をもたらす。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、IL-2、IL-12、IL-15、及び/またはIL-21からなる群から選択されるインターロイキンの発現の増加及び/または過剰発現をもたらす。
いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、NOTCH1/2 ICDの発現の増加及び/または過剰発現をもたらす。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、VHLの発現の増加及び/または過剰発現をもたらす。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、CD44の発現の増加及び/または過剰発現をもたらす。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、PIK3CDの発現の増加及び/または過剰発現をもたらす。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、SOCS1の発現の増加及び/または過剰発現をもたらす。
いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、cAMPタンパク質キナーゼA(PKA)の発現の低下及び/または減少をもたらす。
いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、PD-1、LAG3、TIM3、CTLA-4、TIGIT、CISH、TGFβR2、PKA、CBLB、BAFF(BR3)、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される分子の発現の低下及び/または減少をもたらす。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、PD-1、LAG3、TIM3、CTLA-4、TIGIT、CISH、TGFβR2、PKA、CBLB、BAFF(BR3)、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される2つの分子の発現の低下及び/または減少をもたらす。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、PD-1、ならびにLAG3、TIM3、CTLA-4、TIGIT、CISH、TGFβR2、PKA、CBLB、BAFF(BR3)、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される1つの分子の発現の低下及び/または減少をもたらす。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、PD-1、LAG-3、CISH、CBLB、TIM3、及びそれらの組み合わせの発現の低下及び/または減少をもたらす。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、PD-1、ならびにLAG3、CISH、CBLB、TIM3、及びそれらの組み合わせのうちの1つの発現の低下及び/または減少をもたらす。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、PD-1及びLAG3の発現の低下及び/または減少をもたらす。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、PD-1及びCISHの発現の低下及び/または減少をもたらす。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、PD-1及びCBLBの発現の低下及び/または減少をもたらす。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、LAG3及びCISHの発現の低下及び/または減少をもたらす。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、LAG3及びCBLBの発現の低下及び/または減少をもたらす。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、CISH及びCBLBの発現の低下及び/または減少をもたらす。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、TIM3及びPD-1の発現の低下及び/または減少をもたらす。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、TIM3及びLAG3の発現の低下及び/または減少をもたらす。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、TIM3及びCISHの発現の低下及び/または減少をもたらす。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、TIM3及びCBLBの発現の低下及び/または減少をもたらす。
いくつかの実施形態では、CCR2、CCR4、CCR5、CXCR2、CXCR3、CX3CR1、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される接着分子は、ガンマレトロウイルスまたはレンチウイルス法によって、第1のTIL集団、第2のTIL集団、または採取されたTIL集団に挿入される(例えば、接着分子の発現が増加する)。
いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、PD-1、LAG3、TIM3、CTLA-4、TIGIT、CISH、TGFβR2、PKA、CBLB、BAFF(BR3)、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される分子の発現の低下及び/または減少、ならびにCCR2、CCR4、CCR5、CXCR2、CXCR3、CX3CR1、及びそれらの組み合わせの発現の増加及び/または増強をもたらす。いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、PD-1、LAG3、TIM3、CISH、CBLB、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される分子の発現の低下及び/または減少、ならびにCCR2、CCR4、CCR5、CXCR2、CXCR3、CX3CR1、及びそれらの組み合わせの発現の増加及び/または増強をもたらす。
いくつかの実施形態では、発現が約5%、約10%、約10%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、または約95%減少する。いくつかの実施形態では、発現が少なくとも約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、または約95%減少する。いくつかの実施形態では、発現が少なくとも約75%、約80%、約85%、約90%、または約95%減少する。いくつかの実施形態では、発現が少なくとも約80%、約85%、約90%、または約95%減少する。いくつかの実施形態では、発現が少なくとも約85%、約90%、または約95%減少する。いくつかの実施形態では、発現が少なくとも約80%減少する。いくつかの実施形態では、発現が少なくとも約85%減少する。いくつかの実施形態では、発現が少なくとも約90%減少する。いくつかの実施形態では、発現が少なくとも約95%減少する。いくつかの実施形態では、発現が少なくとも約99%減少する。
いくつかの実施形態では、発現が約5%、約10%、約10%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、または約95%増加する。いくつかの実施形態では、発現が少なくとも約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、または約95%増加する。いくつかの実施形態では、発現が少なくとも約75%、約80%、約85%、約90%、または約95%増加する。いくつかの実施形態では、発現が少なくとも約80%、約85%、約90%、または約95%増加する。いくつかの実施形態では、発現が少なくとも約85%、約90%、または約95%増加する。いくつかの実施形態では、発現が少なくとも約80%増加する。いくつかの実施形態では、発現が少なくとも約85%増加する。いくつかの実施形態では、発現が少なくとも約90%増加する。いくつかの実施形態では、発現が少なくとも約95%増加する。いくつかの実施形態では、発現が少なくとも約99%増加する。
いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、TILにおけるタンパク質発現を一過的に変化させることができる転写因子(TF)及び/または他の分子でのTILの処理によって誘導される。いくつかの実施形態では、SQZベクターを含まないマイクロ流体プラットフォームが、タンパク質発現を一過的に変化させることができる転写因子(TF)及び/または他の分子の細胞内送達のために用いられる。かかる方法は、転写因子を含むタンパク質をT細胞を含む様々な初代ヒト細胞に送達する能力を示し、米国特許出願公開第US2019/0093073 A1号、同第US 2018/0201889 A1号、及び同第US 2019/0017072 A1号に記載されており、これらの各々の開示は参照により本明細書に組み込まれる。かかる方法は、国際特許公開第WO2013/059343A1号、同第WO2017/008063A1号、及び同第WO2017/123663A1号に記載されており、TIL集団を、転写因子(TF)及び/または一過性タンパク質発現を誘導することができる他の分子に曝露するために本発明で用いることができ、上述のTF、及び/または一過性タンパク質発現を誘導することができる他の分子は、腫瘍抗原の増加した発現、及び/またはTIL集団における腫瘍抗原特異的T細胞の数の増加を提供し、したがって、TIL集団の再プログラミングをもたらし、再プログラミングされていないTIL集団と比較して、再プログラミングされたTIL集団の治療的有効性の増加をもたらす。いくつかの実施形態では、再プログラミングは、本明細書に記載されるように、TIL開始集団またはTIL前集団(すなわち、再プログラミング前の)集団と比較して、エフェクターT細胞及び/またはセントラルメモリーT細胞の亜集団の増加をもたらす。
いくつかの実施形態では、転写因子(TF)には、TCF-1、NOTCH1/2 ICD、及び/またはMYBが含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、転写因子(TF)は、TCF-1である。いくつかの実施形態では、転写因子(TF)は、NOTCH1/2 ICDである。いくつかの実施形態では、転写因子(TF)は、MYBである。いくつかの実施形態では、転写因子(TF)は、さらなるTIL再プログラミングを誘導するために、市販のKNOCKOUT Serum Replacement(Gibco/ThermoFisher)などの誘導多能性幹細胞培養物(iPSC)とともに投与される。いくつかの実施形態では、転写因子(TF)は、さらなるTIL再プログラミングを誘導するために、iPSCカクテルとともに投与される。いくつかの実施形態では、転写因子(TF)は、iPSCカクテルなしで投与される。いくつかの実施形態では、再プログラミングは、TSCMのパーセンテージの増加をもたらす。いくつかの実施形態では、再プログラミングは、TSCMのパーセンテージの約5%、約10%、約10%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、または約95%TSCMの増加をもたらす。
いくつかの実施形態では、上記のようにタンパク質発現を一過的に変化させる方法は、TILの集団を遺伝子修飾する方法と組み合わせられてもよく、1つ以上のタンパク質の産生のための遺伝子の安定した組み込みステップを含む。ある特定の実施形態では、この方法は、TIL集団を遺伝子修飾するステップを含む。ある特定の実施形態では、この方法は、第1のTIL集団、第2のTIL集団、及び/または第3のTIL集団を遺伝子修飾することを含む。いくつかの実施形態では、TIL集団を遺伝子修飾する方法は、レトロウイルス形質導入ステップを含む。いくつかの実施形態では、TIL集団を遺伝子修飾する方法は、レンチウイルス形質導入ステップを含む。レンチウイルス形質導入系は、当該技術分野で知られており、例えば、Levine,et al.,Proc.Nat‘l Acad.Sci.2006,103,17372-77、Zufferey,et al.,Nat.Biotechnol.1997,15,871-75、Dull,et al.,J.Virology 1998,72,8463-71、及び米国特許第6,627,442号(それらの開示は参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。いくつかの実施形態では、TIL集団を遺伝子修飾する方法は、ガンマレトロウイルス形質導入ステップを含む。ガンマレトロウイルス形質導入系は、当該技術分野で知られており、例えば、Cepko and Pear,Cur.Prot.Mol.Biol.1996,9.9.1-9.9.16に記載されており、この開示は参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、TIL集団を遺伝子修飾する方法は、トランスポゾン媒介遺伝子導入ステップを含む。トランスポゾン媒介遺伝子導入系は、当該技術分野で知られており、トランスポザーゼが、DNA発現ベクターとしてまたは発現可能なRNAもしくはタンパク質として提供される系を含み、これにより、トランスポザーゼ、例えば、mRNA(例えば、キャップ及びポリA尾部を含むmRNA)として提供されるトランスポザーゼの長期発現がトランスジェニック細胞で起こらないようになる。SB10、SB11、及びSB100xなどのサケ科型Tel様トランスポザーゼ(SBまたはSleeping Beautyトランスポザーゼ)を含む好適なトランスポゾン媒介遺伝子導入系、ならびに増加した酵素活性を有する操作された酵素は、例えば、Hackett,et al.,Mol.Therapy 2010,18,674-83及び米国特許第6,489,458号に記載されており、これらの各々の開示は参照により本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、TIL中のタンパク質発現の一過性の変化は、短干渉RNAまたはサイレンシングRNAとして知られることもある、低分子干渉RNA(siRNA)は、一般に19~25塩基対長の二本鎖RNA分子である。siRNAは、RNA干渉(RNAi)において使用され、相補的なヌクレオチド配列を有する特定の遺伝子の発現に干渉する。siRNAを使用して、本発明によりCCRにも修飾されるTILにおける遺伝子を一過的にノックダウンすることができる。
いくつかの実施形態では、タンパク質発現の一過性の変化は、高パーセンテージの2’-OH置換(典型的にはフッ素または-OCH)を有する化学的に合成された非対称siRNA二重鎖である自己送達RNA干渉(sdRNA)によって誘導される発現の減少であり、これはテトラエチレングリコール(TEG)リンカーを使用してその3’末端でコレステロールに複合された、20ヌクレオチドアンチセンス(ガイド)鎖及び13~15塩基センス(パッセンジャー)鎖を含む。
短干渉RNAまたはサイレンシングRNAとして知られることもある、低分子干渉RNA(siRNA)は、一般に19~25塩基対長の二本鎖RNA分子である。siRNAは、RNA干渉(RNAi)において使用され、相補的なヌクレオチド配列を有する特定の遺伝子の発現に干渉する。sdRNAは、共有結合及び疎水的に修飾されたRNAi化合物であり、細胞に侵入するために送達媒体を必要としない。sdRNAは、一般に、最小限の二本鎖領域を有する非対称の化学修飾された核酸分子である。sdRNA分子は、典型的に一本鎖領域及び二本鎖領域を含み、分子の一本鎖領域及び二本鎖領域の両方に様々な化学修飾を含み得る。加えて、sdRNA分子は、本明細書に記載されているように、従来の高度なステロール型分子などの疎水性複合体に結合することができる。sdRNA及びかかるsdRNAを作製するための関連方法は、例えば、米国特許出願公開第US2016/0304873 A1号、同第US2019/0211337 A1号、同第US2009/0131360 A1号、及び同第US2019/0048341 A1号、ならびに米国特許第10,633,654号及び同第10,913,948 B2号(これらの各々の開示は参照により本明細書に組み込まれる)にも広く記載されている。sdRNA構造、化学、標的化位置、配列の好み等を最適化するために、sdRNA力価予測用のアルゴリズムが開発及び利用されている。これらの分析に基づいて、機能的なsdRNA配列は、一般に、1μMの濃度で70%を超える発現の減少を有すると定義されており、確率は40%を超える。
二本鎖DNA(dsRNA)は、一般に、RNAの相補鎖の対、一般にセンス(パッセンジャー)鎖及びアンチセンス(ガイド)鎖を含む任意の分子を定義するために使用することができ、一本鎖オーバーハング領域を含み得る。siRNAとは対照的に、dsRNAという用語は、一般に、ダイサーを含む切断酵素系の作用によりより大きいdsRNA分子から放出されるsiRNA分子の配列を含む前駆体分子を指す。
いくつかの実施形態では、方法は、siRNAまたはsdRNAの使用を含む、TILの集団におけるタンパク質発現の一過性の変化を含む。sdRNAを使用する方法は、Khvorova and Watts,Nat.Biotechnol.2017,35,238-248、Byrne,et al.,J.Ocul.Pharmacol.Ther.2013,29,855-864、及びLigtenberg,et al.,Mol.Therapy,2018(印刷中)に記載されており、これらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。ある実施形態では、siRNAの送達は、エレクトロポレーションまたは細胞膜破壊(スクイーズまたはSQZ法など)を使用して達成される。いくつかの実施形態では、TIL集団へのsdRNAの送達は、エレクトロポレーション、SQZ、または他の方法を使用せず、代わりに、TIL集団が培地中1μM/10,000TILの濃度でsdRNAに曝露される1~3日の期間を使用して達成される。ある特定の実施形態では、方法は、TIL集団を培地中1μM/10,000TILの濃度のsiRNAまたはsdRNAに1~3日間曝露することを含む、TIL集団へのsiRNAまたはsdRNAの送達を含む。いくつかの実施形態では、TIL集団へのsiRNAまたはsdRNAの送達は、TIL集団が培地中10μM/10,000TILの濃度でsiRNAまたはsdRNAに曝露される1~3日の期間を使用して達成される。いくつかの実施形態では、TIL集団へのsiRNAまたはsdRNAの送達は、TIL集団が培地中50μM/10,000TILの濃度でsiRNAまたはsdRNAに曝露される1~3日の期間を使用して達成される。いくつかの実施形態では、TIL集団へのsiRNAまたはsdRNAの送達は、TIL集団が培地中0.1μM/10,000TIL~50μM/10,000TILの濃度でsdRNAに曝露される1~3日の期間を使用して達成される。いくつかの実施形態では、TIL集団へのsiRNAまたはsdRNAの送達は、TIL集団が培地中0.1μM/10,000TIL~50μM/10,000TILの濃度でsiRNAまたはsdRNAに曝露される1~3日の期間を使用して達成され、siRNAまたはsdRNAへの曝露は、新鮮なsiRNAまたはsdRNAを培地に追加することによって、2回、3回、4回、または5回行われる。他の好適なプロセスは、例えば、米国特許出願公開第US2011/0039914A1号、同第US2013/0131141A1号、及び同第US2013/0131142A1号、ならびに米国特許第9,080,171号に記載されており、それらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、siRNAまたはsdRNAは、製造中にTIL集団に挿入される。いくつかの実施形態では、siRNAまたはsdRNAは、NOTCH1/2 ICD、PD-1、CTLA-4 TIM-3、LAG-3、TIGIT、TGFβ、TGFBR2、cAMPプロテインキナーゼA(PKA)、BAFF BR3、CISH、及び/またはCBLBに干渉するRNAをコードする。いくつかの実施形態では、発現の減少は、例えば、フローサイトメトリー及び/またはqPCRによって評価される、遺伝子サイレンシングのパーセンテージに基づいて決定される。いくつかの実施形態では、発現が約5%、約10%、約10%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、または約95%減少する。いくつかの実施形態では、発現が少なくとも約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、または約95%減少する。いくつかの実施形態では、発現が少なくとも約75%、約80%、約85%、約90%、または約95%減少する。いくつかの実施形態では、発現が少なくとも約80%、約85%、約90%、または約95%減少する。いくつかの実施形態では、発現が少なくとも約85%、約90%、または約95%減少する。いくつかの実施形態では、発現が少なくとも約80%減少する。いくつかの実施形態では、発現が少なくとも約85%減少する。いくつかの実施形態では、発現が少なくとも約90%減少する。いくつかの実施形態では、発現が少なくとも約95%減少する。いくつかの実施形態では、発現が少なくとも約99%減少する。
siRNAまたはsdRNAの化学修飾に基づく自己送達可能なRNAi技術を本発明の方法とともに用いて、本明細書に記載されるように、siRNAまたはsdRNAをTILに首尾よく送達することができる。非対称siRNAまたはsdRNA構造の骨格修飾と疎水性リガンドとの組み合わせ(例えば、Ligtenberg,et al.,Mol.Therapy,2018及びUS20160304873を参照されたい)により、siRNAまたはsdRNAは、siRNAまたはsdRNAのヌクレアーゼ安定性を利用する培養培地への単純な追加によって、追加の製剤及び方法なしで、培養された哺乳動物細胞に浸透することができる。この安定性により、単に培地中のsiRNAまたはsdRNAの活性濃度を維持することによって、標的遺伝子活性の一定レベルのRNAiを介した減少を支援することができる。理論に拘束されることはないが、siRNAまたはsdRNAの骨格安定化は、非分裂細胞で数ヶ月間続く可能性のある遺伝子発現効果の延長された低減を提供する。
いくつかの実施形態では、TILの95%を超えるトランスフェクション効率及び様々な特定のsiRNAまたはsdRNAによる標的の発現の減少が起こる。いくつかの実施形態では、いくつかの未修飾リボース残基を含むsiRNAまたはsdRNAは、RNAi効果の効力及び/または寿命を増加させるために、完全に修飾された配列で置き換えられた。いくつかの実施形態では、発現効果の減少は、12時間、24時間、36時間、48時間、5日間、6日間、7日間、または8日間以上維持される。いくつかの実施形態では、発現効果の減少は、TILのsiRNAまたはsdRNA処理後10日以上で低下する。いくつかの実施形態では、標的発現の発現の70%を超える減少が維持される。いくつかの実施形態では、標的発現の発現の70%を超える減少が維持されるTIL。いくつかの実施形態では、PD-1/PD-L1経路における発現の減少により、TILがより強力なインビボ効果を示すことが可能になり、これは、いくつかの実施形態では、PD-1/PD-L1経路の抑制効果の回避に起因する。いくつかの実施形態では、siRNAまたはsdRNAによるPD-1の発現の減少は、TIL増殖の増加をもたらす。
いくつかの実施形態では、本発明で使用されるsiRNAまたはsdRNA配列は、標的遺伝子の発現の70%の減少を示す。いくつかの実施形態では、本発明で使用されるsiRNAまたはsdRNA配列は、標的遺伝子の発現の75%の減少を示す。いくつかの実施形態では、本発明で使用されるsiRNAまたはsdRNA配列は、標的遺伝子の発現の80%の減少を示す。いくつかの実施形態では、本発明で使用されるsiRNAまたはsdRNA配列は、標的遺伝子の発現の85%の減少を示す。いくつかの実施形態では、本発明で使用されるsiRNAまたはsdRNA配列は、標的遺伝子の発現の90%の減少を示す。いくつかの実施形態では、本発明で使用されるsiRNAまたはsdRNA配列は、標的遺伝子の発現の95%の減少を示す。いくつかの実施形態では、本発明で使用されるsiRNAまたはsdRNA配列は、標的遺伝子の発現の99%の減少を示す。いくつかの実施形態では、本発明で使用されるsiRNAまたはsdRNA配列は、約0.25μM~約4μMの濃度で送達された場合、標的遺伝子の発現の減少を示す。いくつかの実施形態では、本発明で使用されるsiRNAまたはsdRNA配列は、約0.25μMの濃度で送達された場合、標的遺伝子の発現の減少を示す。いくつかの実施形態では、本発明で使用されるsiRNAまたはsdRNA配列は、約0.5μMの濃度で送達された場合、標的遺伝子の発現の減少を示す。いくつかの実施形態では、本発明で使用されるsiRNAまたはsdRNA配列は、約0.75μMの濃度で送達された場合、標的遺伝子の発現の減少を示す。いくつかの実施形態では、本発明で使用されるsiRNAまたはsdRNA配列は、約1.0μMの濃度で送達された場合、標的遺伝子の発現の減少を示す。いくつかの実施形態では、本発明で使用されるsiRNAまたはsdRNA配列は、約1.25μMの濃度で送達された場合、標的遺伝子の発現の減少を示す。いくつかの実施形態では、本発明で使用されるsiRNAまたはsdRNA配列は、約1.5μMの濃度で送達された場合、標的遺伝子の発現の減少を示す。いくつかの実施形態では、本発明で使用されるsiRNAまたはsdRNA配列は、約1.75μMの濃度で送達された場合、標的遺伝子の発現の減少を示す。いくつかの実施形態では、本発明で使用されるsiRNAまたはsdRNA配列は、約2.0μMの濃度で送達された場合、標的遺伝子の発現の減少を示す。いくつかの実施形態では、本発明で使用されるsiRNAまたはsdRNA配列は、約2.25μMの濃度で送達された場合、標的遺伝子の発現の減少を示す。いくつかの実施形態では、本発明で使用されるsiRNAまたはsdRNA配列は、約2.5μMの濃度で送達された場合、標的遺伝子の発現の減少を示す。いくつかの実施形態では、本発明で使用されるsiRNAまたはsdRNA配列は、約2.75μMの濃度で送達された場合、標的遺伝子の発現の減少を示す。いくつかの実施形態では、本発明で使用されるsiRNAまたはsdRNA配列は、約3.0μMの濃度で送達された場合、標的遺伝子の発現の減少を示す。いくつかの実施形態では、本発明で使用されるsiRNAまたはsdRNA配列は、約3.25μMの濃度で送達された場合、標的遺伝子の発現の減少を示す。いくつかの実施形態では、本発明で使用されるsiRNAまたはsdRNA配列は、約3.5μMの濃度で送達された場合、標的遺伝子の発現の減少を示す。いくつかの実施形態では、本発明で使用されるsiRNAまたはsdRNA配列は、約3.75μMの濃度で送達された場合、標的遺伝子の発現の減少を示す。いくつかの実施形態では、本発明で使用されるsiRNAまたはsdRNA配列は、約4.0μMの濃度で送達された場合、標的遺伝子の発現の減少を示す。
いくつかの実施形態では、siRNAまたはsdRNAオリゴヌクレオチド剤は、治療剤の安定性及び/または有効性を増加させ、かつ治療される細胞または組織へのオリゴヌクレオチドの効率的な送達をもたらすための1つ以上の修飾を含む。かかる修飾には、2’-O-メチル修飾、2’-O-フルロ修飾、ジホスホロチオエート修飾、2’F修飾ヌクレオチド、2’-O-メチル修飾、及び/または2’デオキシヌクレオチドが含まれ得る。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドは、例えば、ステロール、コレステロール、ビタミンD、ナフチル、イソブチル、ベンジル、インドール、トリプトファン、及び/またはフェニルを含む1つ以上の疎水性修飾を含むように修飾される。追加の特定の実施形態では、化学修飾されたヌクレオチドは、ホスホロチオエート、2’-O-メチル、2’デオキシ、疎水性修飾、及びホスホロチオエートの組み合わせである。いくつかの実施形態では、糖が修飾され得、修飾された糖には、D-リボース、2’-O-アルキル(2’-O-メチル及び2’-0-エチルを含む)、すなわち、2’-アルコキシ、2’-アミノ、2’-S-アルキル、2’-ハロ(2’-フルオロを含む)、T-メトキシエトキシ、2’-アリルオキシ(-OCHCH=CH)、2’-プロパルギル、2’-プロピル、エチニル、エテニル、プロペニル、及びシアノなどが含まれ得るが、これらに限定されない。一実施形態では、糖部分は、ヘキソースであり得、Augustyns,et al.,Nucl.Acids.Res.18:4711(1992)(その開示は参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているようにオリゴヌクレオチドに組み込まれ得る。
いくつかの実施形態では、本発明の二本鎖siRNAまたはsdRNAオリゴヌクレオチドは、その全長にわたって二本鎖であり、すなわち、分子のいずれかの末端にも一本鎖配列が突出しておらず、すなわち、平滑末端である。いくつかの実施形態では、個々の核酸分子は、異なる長さであり得る。言い換えれば、本発明の二本鎖オリゴヌクレオチドは、その全長にわたって二本鎖ではない。例えば、2つの別個の核酸分子が使用される場合、アンチセンス配列を含むそれらの分子の一方、例えば、第1の分子は、それにハイブリダイズする(分子の一部を一本鎖のままにする)第2の分子よりも長い可能性がある。いくつかの実施形態では、単一の核酸分子が使用される場合、いずれかの末端の分子の一部は、一本鎖のままであり得る。
いくつかの実施形態では、本発明の二本鎖siRNAまたはsdRNAオリゴヌクレオチドは、ミスマッチ及び/またはループもしくはバルジを含むが、オリゴヌクレオチドの長さの少なくとも約70%にわたって二本鎖である。いくつかの実施形態では、本発明の二本鎖siRNAまたはsdRNAオリゴヌクレオチドは、オリゴヌクレオチドの長さの少なくとも約80%にわたって二本鎖である。他の実施形態では、本発明の二本鎖オリゴヌクレオチドは、オリゴヌクレオチドの長さの少なくとも約90%~95%にわたって二本鎖である。いくつかの実施形態では、本発明の二本鎖siRNAまたはsdRNAオリゴヌクレオチドは、オリゴヌクレオチドの長さの少なくとも約96%~98%にわたって二本鎖である。いくつかの実施形態では、本発明の二本鎖siRNAまたはsdRNAオリゴヌクレオチドは、少なくともまたは最大1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、または15のミスマッチを含む。
いくつかの実施形態では、siRNAまたはsdRNAオリゴヌクレオチドは、例えば、3’または5’結合を修飾することによって、ヌクレアーゼから実質的に保護され得る(例えば、米国特許第5,849,902号及びWO98/13526)。例えば、オリゴヌクレオチドは、「ブロッキング基」を含めることによって耐性にすることができる。本明細書で使用される場合、「ブロッキング基」という用語は、合成のための保護基またはカップリング基のいずれかとして(例えば、FITC、プロピル(CH-CH-CH)、グリコール(-0-CH-CH-O-)ホスフェート(PO 2’’)、リン酸水素、もしくはホスホロアミダイト)、オリゴヌクレオチドまたはヌクレオモノマーに結合され得る置換基(例えば、OH基以外)を指す。「ブロッキング基」は、修飾ヌクレオチド及び非ヌクレオチドエキソヌクレアーゼ耐性構造を含む、オリゴヌクレオチドの5’及び3’末端を保護する「末端ブロッキング基」または「エキソヌクレアーゼブロッキング基」も含み得る。
いくつかの実施形態では、siRNAまたはsdRNA内の隣接するポリヌクレオチドの少なくとも一部分は、代替の結合、例えば、ホスホロチオエート結合によって結合されている。
いくつかの実施形態では、化学修飾は、siRNAまたはsdRNAの細胞取り込みの少なくとも1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、105、110、115、120、125、130、135、140、145、150、155、160、165、170、175、180、185、190、195、200、225、250、275、300、325、350、375、400、425、450、475、500増強をもたらし得る。いくつかの実施形態では、C残基またはU残基の少なくとも一方が疎水性修飾を含む。いくつかの実施形態では、複数のC及びUが疎水性修飾を含む。いくつかの実施形態では、C及びUの少なくとも10%、15%、20%、30%、40%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、または少なくとも95%が疎水性修飾を含み得る。いくつかの実施形態では、C及びUのすべてが疎水性修飾を含む。
いくつかの実施形態では、siRNAまたはsdRNA分子は、プロトン化可能なアミンの組み込みにより増強されたエンドソーム放出を示す。いくつかの実施形態では、プロトン化可能なアミンは、センス鎖(RISC負荷後に廃棄される分子の一部分)に組み込まれる。いくつかの実施形態では、本発明のsiRNAまたはsdRNA化合物は、二重鎖領域(10~15塩基長の効率的なRISC侵入に必要)及び4~12ヌクレオチド長の一本鎖領域を13ヌクレオチド二重鎖とともに含む非対称化合物を含む。いくつかの実施形態では、6ヌクレオチドの一本鎖領域が用いられる。いくつかの実施形態では、siRNAまたはsdRNAの一本鎖領域は、2~12個のホスホロチオエートインテムクレオチド結合(ホスホロチオエート修飾と称される)を含む。いくつかの実施形態では、6~8個のホスホロチオエートインテムクレオチド結合が用いられる。いくつかの実施形態では、本発明のsiRNAまたはsdRNA化合物は、安定性を提供し、かつRISC侵入と互換性がある固有の化学修飾パターンを含む。ガイド鎖は、例えば、RISC侵入に干渉することなく安定性を確証する任意の化学修飾によって修飾することもできる。いくつかの実施形態では、ガイド鎖における化学修飾パターンは、2’Fが修飾され、かつ5’末端がリン酸化されたC及びUヌクレオチドの大部分を含む。
いくつかの実施形態では、siRNAまたはsdRNAのヌクレオチドの少なくとも30%が修飾されている。いくつかの実施形態では、siRNAまたはsdRNAのヌクレオチドの少なくとも30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%が修飾されている。いくつかの実施形態では、siRNAまたはsdRNAのヌクレオチドの100%が修飾されている。
いくつかの実施形態では、siRNAまたはsdRNA分子は、最小の二本鎖領域を有する。いくつかの実施形態では、二本鎖である分子の領域は、8~15ヌクレオチド長の範囲である。いくつかの実施形態では、二本鎖である分子の領域は、8、9、10、11、12、13、14、または15ヌクレオチド長である。いくつかの実施形態では、二本鎖領域は、13ヌクレオチド長である。ガイド鎖とパッセンジャー鎖との間に100%の相補性が存在する場合もあれば、ガイド鎖とパッセンジャー鎖との間に1つ以上の不一致が存在する場合もある。いくつかの実施形態では、二本鎖分子の一端で、分子は、平滑末端であるか、または1ヌクレオチドのオーバーハングを有するかのいずれかである。分子の一本鎖領域は、いくつかの実施形態では、4~12ヌクレオチド長である。いくつかの実施形態では、一本鎖領域は、4、5、6、7、8、9、10、11または12ヌクレオチド長であり得る。いくつかの実施形態では、一本鎖領域は、4ヌクレオチド長未満または12ヌクレオチド長超であることもできる。ある特定の実施形態では、一本鎖領域は、6または7ヌクレオチド長である。
いくつかの実施形態では、siRNAまたはsdRNA分子は、増加した安定性を有する。いくつかの事例では、化学修飾されたsiRNAまたはsdRNA分子は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24時間以上、または24時間超(任意の中間値を含む)の培地中での半減期を有する。いくつかの実施形態では、sd-rxRNAは、12時間以上の培地中での半減期を有する。
いくつかの実施形態では、siRNAまたはsdRNAは、効力の増加及び/または毒性の低減のために最適化されている。いくつかの実施形態では、ガイド鎖及び/またはパッセンジャー鎖のヌクレオチド長、及び/またはガイド鎖及び/またはパッセンジャー鎖におけるホスホロチオエート修飾の数が、いくつかの態様では、RNA分子の効力に影響を与え得る一方で、2’-フルオロ(2’F)修飾の2’-0-メチル(2’OMe)修飾での置き換えは、いくつかの態様では、分子の毒性に影響を与え得る。いくつかの実施形態では、分子の2’F含有量の減少は、分子の毒性を低減すると予測される。いくつかの実施形態では、RNA分子におけるホスホロチオエート修飾の数は、細胞への分子の取り込み、例えば、細胞への分子の受動的取り込みの効率に影響を及ぼし得る。いくつかの実施形態では、sdRNAは、2’F修飾を有しないが、それにもかかわらず、細胞取り込み及び組織浸透における同等の有効性を特徴とする。
いくつかの実施形態では、ガイド鎖は、およそ18~19ヌクレオチド長であり、およそ2~14個のリン酸修飾を有する。例えば、ガイド鎖は、リン酸修飾された2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14個、または14個超のヌクレオチドを含み得る。ガイド鎖は、RISCの侵入に干渉することなく増加した安定性を付与する1つ以上の修飾を含み得る。ホスホロチオエート修飾ヌクレオチドなどのリン酸修飾ヌクレオチドは、3’末端にあるか、5’末端にあるか、またはガイド鎖全体に広がっている可能性がある。いくつかの実施形態では、ガイド鎖の3’末端10ヌクレオチドは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個のホスホロチオエート修飾ヌクレオチドを含む。ガイド鎖は、分子全体に位置し得る2’F及び/または2’OMe修飾も含み得る。いくつかの実施形態では、ガイド鎖の1位のヌクレオチド(ガイド鎖の最も5’側のヌクレオチド)は、2’OMe修飾及び/またはリン酸化されている。ガイド鎖内のC及びUヌクレオチドは、2’F修飾されていてもよい。例えば、19ntガイド鎖の2~10位(または異なる長さのガイド鎖における対応する位置)のC及びUヌクレオチドは、2’F修飾されていてもよい。ガイド鎖内のC及びUヌクレオチドは、2’OMe修飾されている場合もある。例えば、19ntガイド鎖の11~18位(または異なる長さのガイド鎖における対応する位置)のC及びUヌクレオチドは、2’OMe修飾されていてもよい。いくつかの実施形態では、ガイド鎖の最も3’側の末端のヌクレオチドは修飾されていない。ある特定の実施形態では、ガイド鎖内のC及びUの大部分は2’F修飾されており、ガイド鎖の5’末端はリン酸化されている。他の実施形態では、1位及び11~18位のCまたはUは2’OMe修飾されており、ガイド鎖の5’末端はリン酸化されている。他の実施形態では、位置1及び位置11~18のCまたはUは2’OMe修飾されており、ガイド鎖の5’末端はリン酸化されており、2~10位のCまたはUは2’F修飾されている。
自己送達可能なRNAi技術は、追加の製剤または技法を必要とすることなくRNAi剤(siRNA、sdRNA、または他のRNAi剤のいずれか)で細胞を直接トランスフェクトする方法を提供する。トランスフェクションが困難な細胞株をトランスフェクトする能力、高いインビボ活性、及び使用の単純さは、従来のsiRNAベースの技法に優る重大な機能的利点を提示する組成物及び方法の特徴であり、したがって、sdRNA法は、本発明のTILにおける標的遺伝子の発現を減少させる方法に関連するいくつかの実施形態で用いられる。sdRNAi法により、化学合成された化合物をエクスビボ及びインビボの両方で広範囲の一次細胞及び組織に直接送達することが可能になる。本明細書における本発明のいくつかの実施形態に記載のsdRNAは、Advirna LLC(Worcester,MA,USA)から市販されている。
siRNA及びsdRNAは、疎水的に修飾されたsiRNA-アンチセンスオリゴヌクレオチドハイブリッド構造として形成され、例えば、Byrne et al.,December 2013,J.Ocular Pharmacology and Therapeutics,29(10):855-864(その開示は参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。
いくつかの実施形態では、siRNAまたはsdRNAオリゴヌクレオチドは、滅菌エレクトロポレーションを使用して本明細書に記載のTILに送達され得る。ある特定の実施形態では、方法は、siRNAまたはsdRNAオリゴヌクレオチドを送達するためにTIL集団の滅菌エレクトロポレーションを含む。
いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドは、膜貫通送達システムと組み合わせて細胞に送達され得る。いくつかの実施形態では、この膜貫通送達システムは、脂質、ウイルスベクターなどを含む。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチド剤は、自己送達RNAi剤であり、いかなる送達剤も必要としない。特定の実施形態では、方法は、TILの集団にsiRNAまたはsdRNAオリゴヌクレオチドを送達するための膜貫通送達システムの使用を含む。
オリゴヌクレオチド及びオリゴヌクレオチド組成物は、本明細書に記載のTILと接触し(例えば、接触させられ、本明細書では投与または送達されるとも称される)、TILによって取り込まれる(TILによる受動的取り込みを含む)。siRNAまたはsdRNAは、第1の拡張中、例えば、ステップB、第1の拡張後、例えば、ステップC中、第2の拡張前または拡張中、例えば、ステップDの前またはステップD中、ステップD後及びステップEにおける採取前、ステップFにおける採取中または採取後、ステップFにおける最終製剤化及び/または注入バッグへの移行前または最中、ならびにステップFにおける任意の凍結保存ステップ前に、本明細書に記載のTILに追加され得る。さらに、siRNAまたはsdRNAは、ステップFにおける任意の凍結保存ステップから解凍した後に追加され得る。いくつかの実施形態では、PD-1、LAG-3、TIM-3、CISH、及びCBLBを含む、本明細書に記載の1つ以上のsiRNAまたはsdRNA標的遺伝子が、100nM~20mM、200nM~10mM、500nm~1mM、1μM~100μM、及び1μM~100μMからなる群から選択される濃度でTIL及び他の薬剤を含む細胞培養培地に追加され得る。いくつかの実施形態では、PD-1、LAG-3、TIM-3、CISH、及びCBLBを含む、本明細書に記載の1つ以上のsiRNAまたはsdRNA標的遺伝子は、0.1μM siRNAまたはsdRNA/10,000TIL/100μL培地、0.5μM siRNAまたはsdRNA/10,000TIL/100μL培地、0.75μM siRNAまたはsdRNA/10,000TIL/100μL培地、1μM siRNAまたはsdRNA/10,000TIL/100μL培地、1.25μM siRNAまたはsdRNA/10,000TIL/100μL培地、1.5μM siRNAまたはsdRNA/10,000TIL/100μL培地、2μM siRNAまたはsdRNA/10,000TIL/100μL培地、5μM siRNAまたはsdRNA/10,000TIL/100μL培地、または10μM siRNAまたはsdRNA/10,000TIL/100μL培地からなる群から選択される量でTIL及び他の薬剤を含む細胞培養培地に追加され得る。いくつかの実施形態では、PD-1、LAG-3、TIM-3、CISH、及びCBLBを含む、本明細書に記載の1つ以上のsdRNA標的遺伝子は、REP前段階またはREP段階中に1日2回、1日1回、2日毎、3日毎、4日毎、5日毎、6日毎、または7日毎にTIL培養物に追加され得る。
siRNAまたはsdRNAを含む本発明のオリゴヌクレオチド組成物は、例えば、細胞培養培地にsiRNAまたはsdRNAを高濃度で溶解し、かつ受動的取り込みが起こるのに十分な時間を許容することによって、拡張プロセス中に本明細書に記載のTILと接触することができる。ある特定の実施形態では、本発明の方法は、TIL集団を、本明細書に記載のオリゴヌクレオチド組成物と接触させることを含む。ある特定の実施形態では、方法は、オリゴヌクレオチド、例えば、siRNAまたはsdRNAを細胞培養培地に溶解することと、細胞培養培地をTIL集団と接触させることとを含む。TILは、本明細書に記載の第1の集団、第2の集団、及び/または第3の集団であり得る。
いくつかの実施形態では、細胞へのsiRNAまたはsdRNAオリゴヌクレオチドの送達は、リン酸カルシウム、DMSO、グリセロールもしくはデキストラン、エレクトロポレーションを含む好適な当該技術分野で認められている方法によって、またはトランスフェクションによって、例えば、当該技術分野で知られている方法を使用してカチオン性、アニオン性、もしくは中性脂質組成物またはリポソームを使用して増強され得る(例えば、WO90/14074、WO91/16024、WO91/17424、米国特許第4,897,355号、Bergan et a 1993.Nucleic Acids Research.21:3567を参照)。
いくつかの実施形態では、1つを超えるsiRNAまたはsdRNAが、標的遺伝子の発現を減少させるために使用されるいくつかの実施形態では、PD-1、TIM-3、CBLB、LAG3、及び/またはCISHを標的とするsiRNAまたはsdRNAのうちの1つ以上が一緒に使用される。いくつかの実施形態では、PD-1 siRNAまたはsdRNAは、1つを超える遺伝子標的の発現を減少させるために、TIM-3、CBLB、LAG3、及び/またはCISHのうちの1つ以上とともに使用される。いくつかの実施形態では、LAG3 siRNAまたはsdRNAは、両方の標的の遺伝子発現を減少させるために、CISHを標的とするsiRNAまたはsdRNAと組み合わせて使用される。いくつかの実施形態では、本明細書におけるPD-1、TIM-3、CBLB、LAG3、及び/またはCISHのうちの1つ以上を標的とするsiRNAまたはsdRNAは、Advirna LLC(Worcester,MA,USA)から市販されている。
いくつかの実施形態では、siRNAまたはsdRNAは、PD-1、LAG3、TIM3、CTLA-4、TIGIT、CISH、TGFβR2、PKA、CBLB、BAFF(BR3)、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される遺伝子を標的とする。いくつかの実施形態では、siRNAまたはsdRNAは、PD-1、LAG3、TIM3、CTLA-4、TIGIT、CISH、TGFβR2、PKA、CBLB、BAFF(BR3)、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される遺伝子を標的とする。いくつかの実施形態では、1つのsiRNAまたはsdRNAは、PD-1を標的とし、別のsiRNAまたはsdRNAは、LAG3、TIM3、CTLA-4、TIGIT、CISH、TGFβR2、PKA、CBLB、BAFF(BR3)、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される遺伝子を標的とする。いくつかの実施形態では、siRNAまたはsdRNAは、PD-1、LAG-3、CISH、CBLB、TIM3、及びそれらの組み合わせから選択される遺伝子を標的とする。いくつかの実施形態では、siRNAまたはsdRNAは、PD-1、ならびにLAG3、CISH、CBLB、TIM3のうちの1つ、及びそれらの組み合わせから選択される遺伝子を標的とする。いくつかの実施形態では、1つのsiRNAまたはsdRNAは、PD-1を標的とし、1つのsiRNAまたはsdRNAは、LAG3を標的とする。いくつかの実施形態では、1つのsiRNAまたはsdRNAは、PD-1を標的とし、1つのsiRNAまたはsdRNAは、CISHを標的とする。いくつかの実施形態では、1つのsiRNAまたはsdRNAは、PD-1を標的とし、1つのsiRNAまたはsdRNAは、CBLBを標的とする。いくつかの実施形態では、1つのsiRNAまたはsdRNAは、LAG3を標的とし、1つのsiRNAまたはsdRNAは、CISHを標的とする。いくつかの実施形態では、1つのsiRNAまたはsdRNAは、LAG3を標的とし、1つのsiRNAまたはsdRNAは、CBLBを標的とする。いくつかの実施形態では、1つのsiRNAまたはsdRNAは、CISHを標的とし、1つのsiRNAまたはsdRNAは、CBLBを標的とする。いくつかの実施形態では、1つのsiRNAまたはsdRNAは、TIM3を標的とし、1つのsiRNAまたはsdRNAは、PD-1を標的とする。いくつかの実施形態では、1つのsiRNAまたはsdRNAは、TIM3を標的とし、1つのsiRNAまたはsdRNAは、LAG3を標的とする。いくつかの実施形態では、1つのsiRNAまたはsdRNAは、TIM3を標的とし、1つのsiRNAまたはsdRNAは、CISHを標的とする。いくつかの実施形態では、1つのsiRNAまたはsdRNAは、TIM3を標的とし、1つのsiRNAまたはsdRNAは、CBLBを標的とする。
上で考察されたように、本発明の実施形態は、それらの治療効果を増強するために遺伝子編集を介して遺伝子修飾された腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を提供する。本発明の実施形態は、1つ以上のタンパク質の発現の促進及び1つ以上のタンパク質の発現の阻害の両方、ならびにそれらの組み合わせのために、TIL集団へのヌクレオチド挿入(RNAまたはDNA)による遺伝子編集を包含する。本発明の実施形態は、TILを治療的集団に拡張するための方法も提供し、方法は、TILを遺伝子編集することを含む。TIL集団を遺伝子修飾するために使用され得るいくつかの遺伝子編集技術が存在し、それらは本発明による使用に好適である。
いくつかの実施形態では、本方法は、1つ以上のタンパク質の産生のための遺伝子の安定な組み込みのステップを含む、TIL集団を遺伝子修飾する方法を含む。いくつかの実施形態では、TIL集団を遺伝子修飾する方法は、レトロウイルス形質導入ステップを含む。いくつかの実施形態では、TIL集団を遺伝子修飾する方法は、レンチウイルス形質導入ステップを含む。レンチウイルス形質導入系は、当該技術分野で知られており、例えば、Levine,et al.,Proc.Nat‘l Acad.Sci.2006,103,17372-77、Zufferey,et al.,Nat.Biotechnol.1997,15,871-75、Dull,et al.,J.Virology 1998,72,8463-71、及び米国特許第6,627,442号(それらの開示は参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。いくつかの実施形態では、TIL集団を遺伝子修飾する方法は、ガンマレトロウイルス形質導入ステップを含む。ガンマレトロウイルス形質導入系は、当該技術分野で知られており、例えば、Cepko and Pear,Cur.Prot.Mol.Biol.1996,9.9.1-9.9.16に記載されており、この開示は参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、TIL集団を遺伝子修飾する方法は、トランスポゾン媒介遺伝子導入ステップを含む。トランスポゾン媒介遺伝子導入系は、当該技術分野で知られており、トランスポザーゼが、DNA発現ベクターとしてまたは発現可能なRNAもしくはタンパク質として提供される系を含み、これにより、トランスポザーゼ、例えば、mRNA(例えば、キャップ及びポリA尾部を含むmRNA)として提供されるトランスポザーゼの長期発現がトランスジェニック細胞で起こらないようになる。SB10、SB11、及びSB100xなどのサケ科型Tel様トランスポザーゼ(SBまたはSleeping Beautyトランスポザーゼ)を含む好適なトランスポゾン媒介遺伝子導入系、ならびに増加した酵素活性を有する操作された酵素は、例えば、Hackett,et al.,Mol.Therapy 2010,18,674-83及び米国特許第6,489,458号に記載されており、これらの各々の開示は参照により本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、この方法は、TIL集団、例えば、本明細書に記載の第1の集団、第2の集団、及び/または第3の集団を遺伝子修飾する方法を含む。いくつかの実施形態では、TIL集団を遺伝子修飾する方法は、1つ以上のタンパク質の産生または阻害(例えば、サイレンシング)のために遺伝子の安定した組み込みステップを含む。いくつかの実施形態では、TIL集団を遺伝子修飾する方法は、エレクトロポレーションステップを含む。エレクトロポレーション法は、当該技術分野で知られており、例えば、Tsong,Biophys.J.1991,60,297-306及び米国特許出願公開第2014/0227237A1号に記載されており、これらの各々の開示は参照により本明細書に組み込まれる。米国特許第5,019,034号、同第5,128,257号、同第5,137,817号、同第5,173,158号、同第5,232,856号、同第5,273,525号、同第5,304,120号、同第5,318,514号、同第6,010,613号、及び同第6,078,490号(それらの開示は参照により本明細書に組み込まれる)に記載されるものなどの当該技術分野で知られている他のエレクトロポレーション法が使用され得る。いくつかの実施形態では、エレクトロポレーション法は、滅菌エレクトロポレーション法である。いくつかの実施形態では、エレクトロポレーション法は、パルスエレクトロポレーション法である。いくつかの実施形態では、エレクトロポレーション法は、TILをパルス電場で処理して、TILの定義及び制御された永続的または一時的変更を変える、操作する、または引き起こすステップを含むパルスエレクトロポレーション法であり、100V/cm以上の電界強度を有する、少なくとも3つの単一オペレーターが制御する、独立してプログラムされたDC電気パルス列をTILに適用するステップを含み、少なくとも3つのDC電気パルス列は、以下の特徴のうちの1つ、2つ、または3つを有する:(1)少なくとも3つのパルスのうちの少なくとも2つのパルス振幅が互いに異なる、(2)少なくとも3つのパルスのうちの少なくとも2つのパルス幅が互いに異なる、及び(3)少なくとも3つのパルスのうちの2つの第1のセットの第1のパルス間隔が、少なくとも3つのパルスのうちの2つの第2のセットの第2のパルス間隔とは異なる。いくつかの実施形態では、エレクトロポレーション法は、TILをパルス電場で処理して、TILの定義及び制御された永続的または一時的変更を変える、操作する、または引き起こすステップを含むパルスエレクトロポレーション法であり、100V/cm以上の電界強度を有する、少なくとも3つの単一オペレーターが制御する、独立してプログラムされたDC電気パルス列をTILに適用するステップを含み、少なくとも3つのパルスのうちの少なくとも2つのパルス振幅が互いに異なる。いくつかの実施形態では、エレクトロポレーション法は、TILをパルス電場で処理して、TILの定義及び制御された永続的または一時的変更を変える、操作する、または引き起こすステップを含むパルスエレクトロポレーション法であり、100V/cm以上の電界強度を有する、少なくとも3つの単一オペレーターが制御する、独立してプログラムされたDC電気パルス列をTILに適用するステップを含み、少なくとも3つのパルスのうちの少なくとも2つのパルス幅が互いに異なる。いくつかの実施形態では、エレクトロポレーション法は、TILをパルス電場で処理して、TILの定義及び制御された永続的または一時的変更を変える、操作する、または引き起こすステップを含むパルスエレクトロポレーション法であり、100V/cm以上の電界強度を有する、少なくとも3つの単一オペレーターが制御する、独立してプログラムされたDC電気パルス列をTILに適用するステップを含み、少なくとも3つのパルスのうちの少なくとも2つの第1のセットの第1のパルス間隔が、少なくとも3つのパルスのうちの2つの第2のセットの第2のパルス間隔とは異なる。いくつかの実施形態では、エレクトロポレーション法は、TILをパルス電場で処理して、TILにおける細孔形成を誘導するステップを含むパルスエレクトロポレーション法であり、100V/cm以上の電界強度を有する、少なくとも3つのDC電気パルス列をTILに適用するステップを含み、少なくとも3つのDC電気パルス列は、以下の特徴のうちの1つ、2つ、または3つを有する:(1)少なくとも3つのパルスのうちの少なくとも2つのパルス振幅が互いに異なる、(2)少なくとも3つのパルスのうちの少なくとも2つのパルス幅が互いに異なる、及び(3)少なくとも3つのパルスのうちの2つの第1のセットの第1のパルス間隔が、少なくとも3つのパルスのうちの2つの第2のセットの第2のパルス間隔とは異なり、これにより、誘導された細孔が比較的長期間にわたって持続され、TILの生存率が維持される。いくつかの実施形態では、TIL集団を遺伝子修飾する方法は、リン酸カルシウムトランスフェクションステップを含む。リン酸カルシウムトランスフェクション法(リン酸カルシウムDNA沈殿、細胞表面コーティング、及びエンドサイトーシス)は、当該技術分野で知られており、Graham and van der Eb,Virology 1973,52,456-467、Wigler,et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.1979,76,1373-1376、及びChen and Okayarea,Mol.Cell.Biol.1987,7,2745-2752、ならびに米国特許第5,593,875号に記載されており、これらの各々の開示は参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、TIL集団を遺伝子修飾する方法は、リポソームトランスフェクションステップを含む。リポソームトランスフェクション法、例えば、カチオン性脂質N-[1-(2,3-ジオレイルオキシ)プロピル]-n,n,n-トリメチルアンモニウムクロリド(DOTMA)及びジオレオイルホスホチジルエタノールアミン(DOPE)の1:1(w/w)リポソーム製剤を用いる方法は、当該技術分野において既知であり、Rose,et al.,Biotechniques 1991,10,520-525及びFelgner,et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,1987,84,7413-7417、ならびに米国特許第5,279,833号、同第5,908,635号、同第6,056,938号、同第6,110,490号、同第6,534,484号、及び同第7,687,070号に記載されており、これらの各々の開示は参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、TIL集団を遺伝子修飾する方法は、米国特許第5,766,902号、同第6,025,337号、同第6,410,517号、同第6,475,994号、及び同第7,189,705号に記載の方法を使用するトランスフェクションステップを含み、これらの各々の開示は参照により本明細書に組み込まれる。TILは、本明細書に記載のTILの第1の集団、第2の集団、及び/または第3の集団であり得る。
ある実施形態によれば、遺伝子編集プロセスは、1つ以上の免疫チェックポイント遺伝子での二本鎖または一本鎖切断の生成を媒介するプログラム可能なヌクレアーゼの使用を含み得る。かかるプログラム可能なヌクレアーゼは、特定のゲノム遺伝子座に切断を導入することによって正確なゲノム編集を可能にし、すなわち、ゲノム内の特定のDNA配列の認識に依存して、ヌクレアーゼドメインをこの位置に標的し、標的配列での二本鎖切断の生成を媒介する。DNAの二本鎖切断は、その後、内因性修復機構を切断部位に動員して、非相同末端結合(NHEJ)または相同指向修復(HDR)のいずれかによるゲノム編集を媒介する。したがって、切断の修復は、標的遺伝子産物を破壊する(例えば、サイレンス、抑制、または増強する)挿入/欠失変異の導入をもたらす可能性がある。
部位特異的ゲノム編集を可能にするために開発されたヌクレアーゼの主要なクラスには、ジンクフィンガーヌクレアーゼ(ZFN)、転写活性化因子様ヌクレアーゼ(TALEN)、及びCRISPR関連ヌクレアーゼ(例えば、CRISPR/Cas9)が含まれる。これらのヌクレアーゼシステムは、DNA認識のモードに基づいて大きく2つのカテゴリーに分類され得、ZFN及びTALENは、タンパク質-DNA相互作用を介して特定のDNA結合を達成するが、Cas9などのCRISPRシステムは、標的DNAと直接塩基対を形成する短いRNAガイド分子によって、かつタンパク質-DNA相互作用によって特定のDNA配列を標的とする。例えば、Cox et al.,Nature Medicine,2015,Vol.21,No.2を参照されたい。
本発明のTIL拡張法に従って使用され得る遺伝子編集法の非限定的な例には、CRISPR法、TALE法、及びZFN法が含まれ、これらは以下でより詳細に説明される。ある実施形態によれば、TILを治療的集団に拡張するための方法は、本明細書に記載の方法のいずれかの実施形態(例えば、GEN3プロセス)に従って、またはPCT/US2017/058610、PCT/US2018/012605、もしくはPCT/US2018/012633に記載されるように実行することができ、方法は、増強された治療効果を提供することができるTILを生成するために、CRISPR法、TALE法、またはZFN法のうちの1つ以上によって、TILの少なくとも一部を遺伝子編集することをさらに含む。ある実施形態によれば、遺伝子編集されたTILは、インビトロでそれらを修飾されていないTILと比較することによって、例えば、修飾されていないTILと比較してインビトロでのエフェクター機能、サイトカインプロファイルなどを評価することによって、治療効果の改善について評価され得る。ある特定の実施形態では、この方法は、CRISPR法、TALE法、及び/またはZFN法を使用してTIL集団を遺伝子編集することを含む。
本発明のいくつかの実施形態では、エレクトロポレーションは、CRISPRシステム、TALENシステム、及びZFNシステムなどの遺伝子編集システムの送達のために使用される。本発明のいくつかの実施形態では、エレクトロポレーションシステムは、フローエレクトロポレーションシステムである。本発明のいくつかの実施形態との使用に好適な、好適なフローエレクトロポレーションシステムの例は、市販のMaxCyte STXシステムである。本発明との使用に好適であり得る、BTX-Harvard Apparatusから入手可能なAgilePulseシステムもしくはECM830、Cellaxess Elektra(Cellectricon)、Nucleofector(Lonza/Amaxa)、GenePulser MXcell(BIORAD)、iPorator-96(Primax)、またはsiPORTer96(Ambion)などのいくつかの代替の市販エレクトロポレーション機器が存在する。本発明のいくつかの実施形態では、エレクトロポレーションシステムは、TIL拡張法の残りとともに、滅菌閉鎖系を形成する。本発明のいくつかの実施形態では、エレクトロポレーションシステムは、本明細書に記載のパルスエレクトロポレーションシステムであり、TIL拡張法の残りとともに、滅菌閉鎖系を形成する。
TILを治療的集団に拡張するための方法は、本明細書に記載の方法のいずれかの実施形態(例えば、プロセスGEN3)に従って、または米国特許出願公開第US2020/0299644 A1号及び同第US2020/0121719 A1号ならびに米国特許第10,925,900号に記載されているように実施することができ、それらの開示は参照により本明細書に組み込まれ、方法は、CRISPR法(例えば、CRISPR/Cas9またはCRISPR/Cpf1)によってTILの少なくとも一部を遺伝子編集することをさらに含む。特定の実施形態によれば、TIL拡張プロセス中のCRISPR法の使用は、1つ以上の免疫チェックポイント遺伝子の発現を、治療的TIL集団の少なくとも一部分においてサイレンシングまたは減少させる。あるいは、TIL拡張プロセス中のCRISPR法の使用は、1つ以上の免疫チェックポイント遺伝子の発現を、治療的TIL集団の少なくとも一部分において増強させる。
CRISPRは、「Clustered Regularly Interspaced Short Palindromic Repeats(クラスター化された定期的に間隔をあけた短いパリンドロミックリピート)」の略語である。遺伝子編集のためにCRISPRシステムを使用する方法は、本明細書ではCRISPR法とも称される。RNA及びCasタンパク質を組み込み、かつ本発明に従って使用され得るCRISPRシステムには、3つの型:I型、II型、及びIII型がある。II型CRISPR(Cas9によって例示される)は、最もよく特徴付けられているシステムのうちの1つである。
CRISPR技術は、細菌及び古細菌(単細胞微生物のドメイン)の自然防御機構から適合された。これらの生物は、CRISPR由来のRNA及びCas9を含む様々なCasタンパク質を使用して、外来侵入物のDNAを切り刻んで破壊することによって、ウイルス及び他の異物による攻撃を阻止する。CRISPRは、ヌクレオチド反復配列及びスペーサーの存在という2つの異なる特徴を有するDNAの特殊な領域である。ヌクレオチドの反復配列は、CRISPR領域全体に分布しており、外来DNA(スペーサー)の短いセグメントが反復配列の間に散在している。II型CRISPR/Casシステムでは、スペーサーは、CRISPRゲノム遺伝子座内に組み込まれ、転写され、短いCRISPR RNA(crRNA)に処理される。これらのcrRNAは、トランス活性化crRNA(tracrRNA)にアニーリングし、Casタンパク質による病原性DNAの配列特異的切断及びサイレンシングを指示する。Cas9タンパク質による標的認識には、crRNA内の「シード」配列、及びcrRNA結合領域の上流にある保存されたジヌクレオチドを含むプロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)配列が必要である。これにより、CRISPR/Casシステムが再標的されて、crRNAを再設計することにより、実質的にいずれのDNA配列も切断することができる。天然システムにおけるcrRNA及びtracrRNAは、遺伝子操作で使用するために、およそ100ヌクレオチドの単一ガイドRNA(sgRNA)に簡略化され得る。CRISPR/Casシステムは、Cas9エンドヌクレアーゼを発現するプラスミドと必要なcrRNA成分を同時送達することにより、ヒト細胞に直接運搬可能である。Casタンパク質の異なるバリアント(例えば、Cpf1などのCas9のオルソログ)を使用して、標的の制限を低減することができる。
CRISPR法によりTILを永久に遺伝子編集することによってサイレンスまたは阻害され得る遺伝子の非限定的な例には、PD-1、CTLA-4、LAG-3、HAVCR2(TIM-3)、Cish、TGFβ、PKA、CBL-B、PPP2CA、PPP2CB、PTPN6、PTPN22、PDCD1、BTLA、CD160、TIGIT、CD96、CRTAM、LAIR1、SIGLEC7、SIGLEC9、CD244、TNFRSF10B、TNFRSF10A、CASP8、CASP10、CASP3、CASP6、CASP7、FADD、FAS、SMAD2、SMAD3、SMAD4、SMAD10、SKI、SKIL、TGIF1、IL10RA、IL10RB、HMOX2、IL6R、IL6ST、EIF2AK4、CSK、PAG1、SIT1、FOXP3、PRDM1、BATF、GUCY1A2、GUCY1A3、GUCY1B2、GUCY1B3、TOX、SOCS1、ANKRD11、及びBCORが含まれる。
CRISPR法によりTILを永久に遺伝子編集することによって増強され得る遺伝子の非限定的な例には、CCR2、CCR4、CCR5、CXCR2、CXCR3、CX3CR1、IL-2、IL12、IL-15、及びIL-21が含まれる。
CRISPR法によって標的遺伝子配列の発現を変化させるための、本発明の実施形態に従って使用され得るシステム、方法、及び組成物の例は、米国特許第8,697,359号、同第8,993,233号、同第8,795,965号、同第8,771,945号、同第8,889,356号、同第8,865,406号、同第8,999,641号、同第8,945,839号、同第8,932,814号、同第8,871,445号、同第8,906,616号、及び同第8,895,308号に記載されており、各々の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。CRISPR/Cas9及びCRISPR/Cpf1を発現するためのプラスミドなどのCRISPR法を行うための資源は、GenScriptなどの企業から市販されている。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載のTIL集団の遺伝子修飾は、米国特許第US9790490号に記載されているCRISPR/Cpf1システムを使用して行うことができ、この開示は参照により本明細書に組み込まれる。
TILを治療的集団に拡張するための方法は、本明細書に記載の方法のいずれかの実施形態(例えば、Gen2)に従って、または米国特許出願公開第US2020/0299644 A1号及び同第US2020/0121719 A1号、ならびに米国特許第10,925,900号に記載されているように実施することができ、それらの開示は参照により本明細書に組み込まれ、方法は、TALE法によってTILの少なくとも一部を遺伝子編集することをさらに含む。特定の実施形態によれば、TIL拡張プロセス中のTALE法の使用は、1つ以上の免疫チェックポイント遺伝子の発現を、治療的TIL集団の少なくとも一部分においてサイレンシングまたは減少させる。あるいは、TIL拡張プロセス中のTALE法の使用は、1つ以上の免疫チェックポイント遺伝子の発現を、治療的TIL集団の少なくとも一部分において増強させる。
TALEは、TALEN(「転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼ」)を含む、「Transcription Activator-Like Effector(転写活性化因子様エフェクター)」タンパク質の略語である。遺伝子編集のためにTALEシステムを使用する方法は、本明細書ではTALE法とも称され得る。TALEは、植物病原菌Xanthomonas属由来の天然に存在するタンパク質であり、各々単一の塩基対を認識する一連の33~35アミノ酸反復ドメインで構成されるDNA結合ドメインを含む。TALE特異性は、反復可変二残基(RVD)として知られる2つの超可変アミノ酸によって決定される。モジュラーTALE反復配列は、隣接するDNA配列を認識するために一緒に結合される。DNA結合ドメイン内の特定のRVDは、標的遺伝子座内の塩基を認識し、予測可能なDNA結合ドメインを組み立てるための構造的特徴を提供する。TALEのDNA結合ドメインは、IIS型FokIエンドヌクレアーゼの触媒ドメインに融合して、標的可能なTALEヌクレアーゼを作製する。部位特異的変異を誘導するために、14~20塩基対のスペーサー領域によって分離された2つの個々のTALENアームがFokIモノマーを密接に接近させて二量体化し、標的とされる二本鎖切断を産生する。
様々な組み立て方法を利用したいくつかの大規模な系統的研究により、TALE反復配列を組み合わせて、実質的にすべてのユーザー定義配列を認識することができることが示されている。カスタム設計されたTALEアレイも、Cellectis Bioresearch(Paris,France)、Transposagen Biopharmaceuticals(Lexington,KY,USA)、及びLife Technologies(Grand Island,NY,USA)から市販されている。本発明での使用に好適なTALE法及びTALEN法は、米国特許出願公開第US2011/0201118A1号、同第US2013/0117869A1号、同第US2013/0315884A1号、同第US2015/0203871A1号、及び同第US2016/0120906A1号に記載されており、これらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。
TALE法によりTILを永久に遺伝子編集することによってサイレンスまたは阻害され得る遺伝子の非限定的な例には、PD-1、CTLA-4、LAG-3、HAVCR2(TIM-3)、Cish、TGFβ、PKA、CBL-B、PPP2CA、PPP2CB、PTPN6、PTPN22、PDCD1、BTLA、CD160、TIGIT、CD96、CRTAM、LAIR1、SIGLEC7、SIGLEC9、CD244、TNFRSF10B、TNFRSF10A、CASP8、CASP10、CASP3、CASP6、CASP7、FADD、FAS、SMAD2、SMAD3、SMAD4、SMAD10、SKI、SKIL、TGIF1、IL10RA、IL10RB、HMOX2、IL6R、IL6ST、EIF2AK4、CSK、PAG1、SIT1、FOXP3、PRDM1、BATF、GUCY1A2、GUCY1A3、GUCY1B2、及びGUCY1B3が含まれる。
TALE法によりTILを永久に遺伝子編集することによって増強され得る遺伝子の非限定的な例には、CCR2、CCR4、CCR5、CXCR2、CXCR3、CX3CR1、IL-2、IL12、IL-15、及びIL-21が含まれる。
TALE法によって標的遺伝子配列の発現を変化させるための、本発明の実施形態に従って使用され得るシステム、方法、及び組成物の例は、米国特許第8,586,526号に記載されており、これは参照により本明細書に組み込まれる。
TILを治療的集団に拡張するための方法は、本明細書に記載の方法のいずれかの実施形態(例えば、プロセスGEN3)に従って、または米国特許出願公開第US2020/0299644 A1号及び同第US2020/0121719 A1号ならびに米国特許第10,925,900号に記載されているように実施することができ、それらの各々の開示は参照により本明細書に組み込まれ、方法は、ジンクフィンガーまたはジンクフィンガーヌクレアーゼ法によってTILの少なくとも一部を遺伝子編集することをさらに含む。特定の実施形態によれば、TIL拡張プロセス中のジンクフィンガー法の使用は、1つ以上の免疫チェックポイント遺伝子の発現を、治療的TIL集団の少なくとも一部においてサイレンシングまたは減少させる。あるいは、TIL拡張プロセス中のジンクフィンガー法の使用は、1つ以上の免疫チェックポイント遺伝子の発現を、治療的TIL集団の少なくとも一部において増強させる。
個々のジンクフィンガーは、保存されたββα立体配置でおよそ30個のアミノ酸を含む。αらせんの表面上のいくつかのアミノ酸は、典型的には、異なる選択性レベルでDNAの主溝の3bpと接触する。ジンクフィンガーは、2つのタンパク質ドメインを有する。第1のドメインは、DNA結合ドメインであり、真核生物転写因子を含み、ジンクフィンガーを含む。第2のドメインは、ヌクレアーゼドメインであり、FokI制限酵素を含み、DNAの触媒的切断を担っている。
個々のZFNのDNA結合ドメインは、典型的には、3~6個の個々のジンクフィンガー反復配列を含み、各々9~18塩基対を認識することができる。ジンクフィンガードメインが目的の標的部位に特異的である場合、合計18塩基対を認識する3フィンガーZFNの対でさえ、理論的には、哺乳動物ゲノムの単一遺伝子座を標的とすることができる。新たなジンクフィンガーアレイを生成するための1つの方法は、既知の特異性を有するより小さいジンクフィンガー「モジュール」を組み合わせることである。最も一般的なモジュラーアセンブリプロセスは、各々3塩基対のDNA配列を認識することができる3つの別個のジンクフィンガーを組み合わせて、9塩基対の標的部位を認識することができる3フィンガーアレイを生成することを含む。あるいは、オリゴマー化プールエンジニアリング(OPEN)などの選択ベースのアプローチを使用して、隣接するフィンガー間のコンテキスト依存的相互作用を考慮したランダム化ライブラリーから新たなジンクフィンガーアレイを選択することができる。設計されたジンクフィンガーは市販されており、Sangamo Biosciences(Richmond,CA,USA)は、Sigma-Aldrich(St.Louis,MO,USA)と協同して、ジンクフィンガー構築のための独自のプラットフォーム(CompoZr(登録商標))を開発した。
ジンクフィンガー法によりTILを永続的に遺伝子編集することによってサイレンスまたは阻害され得る遺伝子の非限定的な例には、PD-1、CTLA-4、LAG-3、HAVCR2(TIM-3)、Cish、TGFβ、PKA、CBL-B、PPP2CA、PPP2CB、PTPN6、PTPN22、PDCD1、BTLA、CD160、TIGIT、CD96、CRTAM、LAIR1、SIGLEC7、SIGLEC9、CD244、TNFRSF10B、TNFRSF10A、CASP8、CASP10、CASP3、CASP6、CASP7、FADD、FAS、SMAD2、SMAD3、SMAD4、SMAD10、SKI、SKIL、TGIF1、IL10RA、IL10RB、HMOX2、IL6R、IL6ST、EIF2AK4、CSK、PAG1、SIT1、FOXP3、PRDM1、BATF、GUCY1A2、GUCY1A3、GUCY1B2、GUCY1B3、TOX、SOCS1、ANKRD11、及びBCORが含まれる。
ジンクフィンガー法によりTILを永久に遺伝子編集することによって増強され得る遺伝子の非限定的な例には、CCR2、CCR4、CCR5、CXCR2、CXCR3、CX3CR1、IL-2、IL12、IL-15、及びIL-21が含まれる。
ジンクフィンガー法によって標的遺伝子配列の発現を変化させるための、本発明の実施形態に従って使用され得るシステム、方法、及び組成物の例は、米国特許第6,534,261号、同第6,607,882号、同第6,746,838号、同第6,794,136号、同第6,824,978号、同第6,866,997号、同第6,933,113号、同第6,979,539号、同第7,013,219号、同第7,030,215号、同第7,220,719号、同第7,241,573号、同第7,241,574号、同第7,585,849号、同第7,595,376号、同第6,903,185号、及び同第6,479,626号に記載されており、これらは参照により本明細書に組み込まれる。
ジンクフィンガー法によって標的遺伝子配列の発現を変化させるための、本発明の実施形態に従って使用され得るシステム、方法、及び組成物の他の例は、Beane,et al.,Mol.Therapy,2015,23 1380-1390に記載されており、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、TILは、高親和性T細胞受容体(TCR)、例えば、MAGE-1、HER2、もしくはNY-ESO-1などの腫瘍関連抗原で標的とされるTCR、または腫瘍関連細胞表面分子(例えば、メソセリン)もしくは系統制限細胞表面分子(例えば、CD19)に結合するキメラ抗原受容体(CAR)を含むが、これらに限定されない追加の機能を含むように任意選択で遺伝子操作される。いくつかの実施形態では、国際特許公開第WO2019/160829 A1号(この開示は参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている遺伝子操作方法を用いて、PD-1及びCTLA-4をコードする遺伝子などの特定の標的遺伝子のノックアウトを含むTILを遺伝子編集することができる。ある特定の実施形態では、この方法は、高親和性T細胞受容体(TCR)、例えば、MAGE-1、HER2、もしくはNY-ESO-1などの腫瘍関連抗原で標的とされるTCR、または腫瘍関連細胞表面分子(例えば、メソセリン)もしくは系統制限細胞表面分子(例えば、CD19)に結合するキメラ抗原受容体(CAR)を含むようにTIL集団を遺伝子操作することを含む。適切には、TIL集団は、本明細書に記載の第1の集団、第2の集団及び/または第3の集団であり得る。
E.TIL製造のための閉鎖系
かかる閉鎖系は当該技術分野でよく知られており、例えば、http://www.fda.gov/cber/guidelines.htm及びhttps://www.fda.gov/BiologicsBloodVaccines/GuidanceComplianceRegulatoryInformation/Guidances/Blood/ucm076779.htmで見つけることができる。
滅菌接続装置(STCD)は、互換性のある2本の管間の滅菌溶接をもたらす。この手順により、様々な容器と管径との滅菌接続が可能になる。いくつかの実施形態では、閉鎖系には、例えば、実施例14に記載のルアーロック系及びヒートシール系が含まれる。いくつかの実施形態では、閉鎖系は、閉鎖系の無菌性及び閉鎖性を維持するために、滅菌条件下でシリンジを介してアクセスされる。いくつかの実施形態では、実施例14に記載の閉鎖系が用いられる。いくつかの実施形態では、TILは、実施例14の「最終製剤及び充填」の節に記載の方法に従って、最終製品製剤容器に製剤化される。
いくつかの実施形態では、閉鎖系は、腫瘍断片が得られてから、TILを患者に投与するかまたは凍結保存する準備が整うまで、1つの容器を使用する。いくつかの実施形態では、2つの容器が使用される場合、第1の容器は密閉G容器であり、TIL集団が遠心分離され、第1の密閉G容器を開かずに注入バッグに移される。いくつかの実施形態では、2つの容器が使用される場合、注入バッグは、HypoThermosolを含有する注入バッグである。閉鎖系または閉鎖TIL細胞培養系は、腫瘍試料及び/または腫瘍断片が追加されると、系が外部からしっかりと密閉され、細菌、真菌、及び/またはいずれの他の微生物汚染も侵入しない閉鎖環境を形成することを特徴とする。
いくつかの実施形態では、微生物汚染の低減は、約5%~約100%である。いくつかの実施形態では、微生物汚染の低減は、約5%~約95%である。いくつかの実施形態では、微生物汚染の低減は、約5%~約90%である。いくつかの実施形態では、微生物汚染の低減は、約10%~約90%である。いくつかの実施形態では、微生物汚染の低減は、約15%~約85%である。いくつかの実施形態では、微生物汚染の低減は、約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、約97%、約98%、約99%、または約100%である。
閉鎖系は、微生物汚染の不在下で及び/または微生物汚染が大幅に低減された状態で、TILの成長を可能にする。
さらに、TIL細胞培養環境のpH、二酸化炭素分圧、及び酸素分圧は各々、細胞が培養されるにつれて変化する。したがって、細胞培養に適切な培地を循環させても、TIL増殖に最適な環境として閉鎖環境を常に一定に維持する必要がある。この目的のために、閉鎖環境の培養液中のpH、二酸化炭素分圧、及び酸素分圧の物理的要因がセンサーによって監視されること、そのシグナルが培養環境の入口に設置されたガス交換器を制御するために使用されること、及び閉鎖環境のガス分圧が細胞培養環境を最適化するように培養液の変化に応じてリアルタイムで調整されることが望ましい。いくつかの実施形態では、本発明は、閉鎖環境のpH、二酸化炭素分圧、及び酸素分圧を測定する監視装置を備えたガス交換器を閉鎖環境の入口に組み込み、かつ監視装置からのシグナルに基づいてガス濃度を自動的に調整することによって細胞培養環境を最適化する閉鎖細胞培養系を提供する。
いくつかの実施形態では、閉鎖環境内の圧力は、連続的または断続的に制御される。すなわち、閉鎖環境内の圧力を、例えば、圧力維持装置によって変化させることができ、それ故に、空間が正圧状態でTILの成長に好適であることを確実にするか、または負圧状態で流体の浸出を促進し、ひいては細胞増殖を促進する。さらに、負圧を断続的に加えることにより、閉鎖環境内の体積の一時的な収縮によって、閉鎖環境内の循環液体を均一かつ効率的に置き換えることが可能である。
いくつかの実施形態では、TILの増殖に最適な培養成分を置換または追加することができ、IL-2及び/またはOKT3などの因子、ならびに組み合わせを追加することができる。
F.TILの任意選択の凍結保存
バルクTIL集団(例えば、第2のTIL集団)または拡張されたTIL集団(例えば、第3のTIL集団)のいずれかを、任意選択で凍結保存することができる。いくつかの実施形態では、凍結保存は、治療的TIL集団に起こる。いくつかの実施形態では、凍結保存は、第2の拡張後に採取されたTILに起こる。いくつかの実施形態では、凍結保存は、図1及び/または図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)の例示的なステップFにおいてTILに起こる。いくつかの実施形態では、TILは、注入バッグ内で凍結保存される。いくつかの実施形態では、TILは、注入バッグに入れる前に凍結保存される。いくつかの実施形態では、TILは、凍結保存され、注入バッグに入っていない。いくつかの実施形態では、凍結保存は、凍結保存培地を使用して行われる。いくつかの実施形態では、凍結保存培地は、ジメチルスルホキシド(DMSO)を含有する。これは、一般に、TIL集団を凍結溶液、例えば、85%補体不活性化AB血清及び15%ジメチルスルホキシド(DMSO)に入れることによって達成される。溶液中の細胞が極低温バイアルに入れられ、-80℃で24時間保存され、任意選択で凍結保存のためにガス状窒素冷凍庫に移される。Sadeghi,et al.,Acta Oncologica 2013,52,978-986を参照されたい。
適切な場合、細胞が冷凍庫から取り出され、溶液のおよそ5分の4が解凍されるまで37℃の水浴中で解凍される。細胞は、一般に、完全培地中に再懸濁され、任意で1回以上洗浄される。いくつかの実施形態では、解凍されたTILは、当該技術分野で知られているように計数され、生存率について評価され得る。
いくつかの実施形態では、TIL集団は、CS10凍結保存培地(CryoStor 10、BioLife Solutions)を使用して凍結保存される。いくつかの実施形態では、TIL集団は、ジメチルスルホキシド(DMSO)を含有する凍結保存培地を使用して凍結保存される。いくつかの実施形態では、TIL集団は、1:1(体積:体積)比のCS10及び細胞培養培地を使用して凍結保存される。いくつかの実施形態では、TIL集団は、約1:1(体積:体積)比のCS10及び細胞培養培地を使用して凍結保存され、追加のIL-2をさらに含む。
上で考察され、図1及び/または8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)に提供されるようなステップA~Eにおいて例示されるように、凍結保存は、TIL拡張プロセス全体の様々な時点で起こり得る。いくつかの実施形態では、第1の拡張後の拡張TIL集団(例えば、図1または図8(特に、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)のステップBによって提供されるか、またはステップDによる1つ以上の第2の拡張後の拡張TIL集団)が、凍結保存され得る。凍結保存は、一般に、TIL集団を凍結溶液、例えば、85%補体不活性化AB血清及び15%ジメチルスルホキシド(DMSO)に入れることによって達成され得る。溶液中の細胞が極低温バイアルに入れられ、-80℃で24時間保存され、任意選択で凍結保存のためにガス状窒素冷凍庫に移される。Sadeghi,et al.,Acta Oncologica 2013,52,978-986を参照されたい。いくつかの実施形態では、TILは、5% DMSO中で凍結保存される。いくつかの実施形態では、TILは、5% DMSOを加えた細胞培養培地中で凍結保存される。いくつかの実施形態では、TILは、実施例6に提供される方法に従って凍結保存される。
適切な場合、細胞が冷凍庫から取り出され、溶液のおよそ5分の4が解凍されるまで37℃の水浴中で解凍される。細胞は、一般に、完全培地中に再懸濁され、任意で1回以上洗浄される。いくつかの実施形態では、解凍されたTILは、当該技術分野で知られているように計数され、生存率について評価され得る。
いくつかの事例では、以下で考察されるプロトコルを使用して、ステップBのTIL集団が直ちに凍結保存され得る。あるいは、バルクTIL集団がステップC及びステップDに供され、ステップDの後に凍結保存され得る。同様に、遺伝子修飾されたTILが治療に使用される場合、ステップBまたはステップDのTIL集団が好適な治療のために遺伝子修飾に供され得る。
G.拡張TILのアッセイ及び表現型特徴
いくつかの実施形態では、上記のプロセス由来のTILの効力及び/または機能性は、本明細書に記載のアッセイ方法のうちの1つを使用して調べられる。
いくつかの実施形態では、上記のプロセス由来のTILの効力及び/または機能性は、本明細書に記載のアッセイ方法のうちの1つを使用して調べられる。
いくつかの実施形態では、本発明は、遺伝子操作されたTIL製品及びCD134(OX40)及び/またはCD137(4-1BB)アゴニストを使用して産生されたTIL製品を含む、上記のTIL製品の効力を決定する方法を含み、この方法は、
a.TIL製品との標的細胞の共培養を、第1の期間行うステップと、
b.共培養から採取物を取得するステップと、
c.採取物を、(1)TIL細胞製品細胞上の1つ以上のマーカーの発現について評価するか、または(2)TIL細胞製品細胞から分泌された1つ以上の分析物について評価して、1つ以上の観測値を取得し、TIL細胞製品の効力を決定するステップと、を含む。
あるいは、いくつかの実施形態では、上記のプロセスからのTILを、IFN-γ、グランザイムB、パーフォリン、及びTNF-αからなる群から選択される少なくとも2つの分析物の、ELISAまたは自動ELISA(例えば、ELLA)検出によるCD3またはCD3/CD28ビーズベースの刺激を含む複合アッセイを使用して分析する。いくつかの実施形態では、かかる複合アッセイの製品放出仕様は、少なくとも2つの選択された分析物について少なくとも500pg/mL、少なくとも2つの選択された分析物について少なくとも600pg/mL、少なくとも2つの選択された分析物について少なくとも700pg/mL、少なくとも2つの選択された分析物について少なくとも800pg/mL、少なくとも2つの選択された分析物について少なくとも900pg/mL、少なくとも2つの選択された分析物について少なくとも1000pg/mL、少なくとも2つの選択された分析物について少なくとも1100pg/mL、または少なくとも2つの選択された分析物について少なくとも1200pg/mLであり、被験試料の各mLは、1×10TIL、2×10TIL、3×10TIL、4×10TIL、5×10TIL、6×10TIL、7×10TIL、8×10TIL、9×10TIL、または10×10TILを含有する。
いくつかの実施形態では、TILは、本明細書及び実施例に記載されているものを含む、拡張後の多数の表現型マーカーの発現について分析される。いくつかの実施形態では、1つ以上の表現型マーカーの発現が調べられる。いくつかの実施形態では、TILの表現型特徴は、ステップBにおける第1の拡張後に分析される。いくつかの実施形態では、TILの表現型特徴は、ステップCにおける移行中に分析される。いくつかの実施形態では、TILの表現型特徴は、ステップCによる移行中及び凍結保存後に分析される。いくつかの実施形態では、TILの表現型特徴は、ステップDによる第2の拡張後に分析される。いくつかの実施形態では、TILの表現型特徴は、ステップDによる2回以上の拡張後に分析される。
いくつかの実施形態では、マーカーは、CD8及びCD28からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、CD8の発現が調べられる。いくつかの実施形態では、CD28の発現が調べられる。いくつかの実施形態では、CD8及び/またはCD28の発現は、他のプロセス(例えば、例えば図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)に提供されるGen3プロセス)と比較して、例えば図8(特に、例えば図8A及び/または図8E)に提供される2Aプロセスと比較して、現行の発明のプロセスに従って産生されたTIL上でより高い。いくつかの実施形態では、CD8の発現は、他のプロセス(例えば、例えば図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)に提供されるGen3プロセス)と比較して、例えば図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)に提供される2Aプロセスと比較して、現行の発明のプロセスに従って産生されたTIL上でより高い。いくつかの実施形態では、CD28の発現は、他のプロセス(例えば、例えば図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)に提供されるGen3プロセス)と比較して、例えば図8(特に、例えば図8A及び/または図8E)に提供される2Aプロセスと比較して、現行の発明のプロセスに従って産生されたTIL上でより高い。いくつかの実施形態では、高いCD28発現は、より若く、より持続的なTIL表現型を示す。いくつかの実施形態では、1つ以上の調節マーカーの発現が測定される。
いくつかの実施形態では、CD8及び/またはCD28に基づく第1のTIL集団、第2のTIL集団、第3のTIL集団、または採取されたTIL集団の選択は、本明細書に記載の腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を拡張するための方法のいずれのステップ中にも行われない。
いくつかの実施形態では、セントラルメモリー細胞のパーセンテージは、他のプロセス(例えば、例えば図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)に提供されるGen3プロセス)と比較して、例えば図8(特に、例えば図8A及び/または図8E)に提供される2Aプロセスと比較して、現行の発明のプロセスに従って産生されたTIL上でより高い。いくつかの実施形態では、セントラルメモリー細胞のメモリーマーカーは、CCR7及びCD62Lからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、CD4+及び/またはCD8+TILメモリーサブセットは、異なるメモリーサブセットに分類され得る。いくつかの実施形態では、CD4+及び/またはCD8+TILは、ナイーブ(CD45RA+CD62L+)TILを含む。いくつかの実施形態では、CD4+及び/またはCD8+TILは、セントラルメモリー(CM、CD45RA-CD62L+)TILを含む。いくつかの実施形態では、CD4+及び/またはCD8+TILは、エフェクターメモリー(EM、CD45RA-CD62L-)TILを含む。いくつかの実施形態では、CD4+及び/またはCD8+TILは、RA+エフェクターメモリー/エフェクター(TEMRA/TEFF、CD45RA+CD62L+)TILを含む。
いくつかの実施形態では、TILは、グランザイムB、パーフォリン、及びグラニュライシンからなる群から選択されるもう1つのマーカーを発現する。いくつかの実施形態では、TILは、グランザイムBを発現する。いくつかの実施形態では、TILは、パーフォリンを発現する。いくつかの実施形態では、TILは、グラニュライシンを発現する。
いくつかの実施形態では、再刺激されたTILは、サイトカイン放出アッセイを使用して、サイトカイン放出についても評価され得る。いくつかの実施形態では、TILは、インターフェロンガンマ(IFN-γ)分泌について評価され得る。いくつかの実施形態では、IFN-γ分泌は、ELISAアッセイによって測定される。いくつかの実施形態では、IFN-γ分泌は、例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)に提供されるように、ステップDの後の急速な第2の拡張ステップの後のELISAアッセイによって測定される。いくつかの実施形態では、TILの健康は、IFN-ガンマ(IFN-γ)分泌によって測定される。いくつかの実施形態では、IFN-γ分泌は、活性なTILを示す。いくつかの実施形態では、IFN-γ産生の効力アッセイが用いられる。IFN-γ産生は、細胞傷害能の別の尺度である。IFN-γ産生は、CD3、CD28、及びCD137/4-1BBに対する抗体で刺激されたTILの培地中のサイトカインIFN-γのレベルを決定することによって測定され得る。これらの刺激されたTILからの培地中のIFN-γレベルは、IFN-γ放出を測定することによって決定され得る。いくつかの実施形態では、例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)TILに提供されるようなGen3プロセスのステップDにおけるIFN-γ産生の増加は、例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8E)に提供されるような2AプロセスのステップDと比較して、ステップD TILの細胞傷害能の増加を示している。いくつかの実施形態では、IFN-γ分泌は、1倍、2倍、3倍、4倍、または5倍以上増加する。いくつかの実施形態では、IFN-γ分泌は、1倍増加する。いくつかの実施形態では、IFN-γ分泌は、2倍増加する。いくつかの実施形態では、IFN-γ分泌は、3倍増加する。いくつかの実施形態では、IFN-γ分泌は、4倍増加する。いくつかの実施形態では、IFN-γ分泌は、5倍増加する。いくつかの実施形態では、IFN-γは、Quantikine ELISAキットを使用して測定される。いくつかの実施形態では、IFN-γは、エクスビボでのTIL中で測定される。いくつかの実施形態では、IFN-γは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の方法によって産生されたTILを含む、TILにおいてエクスビボで測定される。
いくつかの実施形態では、少なくとも1倍、2倍、3倍、4倍、または5倍以上のIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも1倍多くのIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも2倍多くのIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも3倍多くのIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも4倍多くのIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも5倍多くのIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。
いくつかの実施形態では、少なくとも100pg/mL~約1000pg/mL以上のIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも200pg/mL、少なくとも250pg/mL、少なくとも300pg/mL、少なくとも350pg/mL、少なくとも400pg/mL、少なくとも450pg/mL、少なくとも500pg/mL、少なくとも550pg/mL、少なくとも600pg/mL、少なくとも650pg/mL、少なくとも700pg/mL、少なくとも750pg/mL、少なくとも800pg/mL、少なくとも850pg/mL、少なくとも900pg/mL、少なくとも950pg/mL、または少なくとも1000pg/mL以上のIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8Fの方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも200pg/mLのIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも200pg/mLのIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも300pg/mLのIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも400pg/mLのIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも500pg/mLのIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも600pg/mLのIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも700pg/mLのIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも800pg/mLのIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも900pg/mLのIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも1000pg/mLのIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも2000pg/mLのIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも3000pg/mLのIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも4000pg/mLのIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも5000pg/mLのIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも6000pg/mLのIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも7000pg/mLのIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも8000pg/mLのIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも9000pg/mLのIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも10,000pg/mLのIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも15,000pg/mLのIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも20,000pg/mLのIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも25,000pg/mLのIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも30,000pg/mLのIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも35,000pg/mLのIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも40,000pg/mLのIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも45,000pg/mLのIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも50,000pg/mLのIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。
いくつかの実施形態では、少なくとも100pg/mL/5×10細胞~約1000pg/mL/5×10細胞以上のIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34に示される方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも200pg/mL/5×10細胞、少なくとも250pg/mL/5×10細胞、少なくとも300pg/mL/5×10細胞、少なくとも350pg/mL/5×10細胞、少なくとも400pg/mL/5×10細胞、少なくとも450pg/mL/5×10細胞、少なくとも500pg/mL/5×10細胞、少なくとも550pg/mL/5×10細胞、少なくとも600pg/mL/5×10細胞、少なくとも650pg/mL/5×10細胞、少なくとも700pg/mL/5×10細胞、少なくとも750pg/mL/5×10細胞、少なくとも800pg/mL/5×10細胞、少なくとも850pg/mL/5×10細胞、少なくとも900pg/mL/5×10細胞、少なくとも950pg/mL/5×10細胞、または少なくとも1000pg/mL/5×10細胞以上のIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも200pg/mL/5×10細胞のIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも200pg/mL/5×10細胞のIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも300pg/mL/5×10細胞のIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも400pg/mL/5×10細胞のIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも500pg/mL/5×10細胞のIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも600pg/mL/5×10細胞のIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも700pg/mL/5×10細胞のIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも800pg/mL/5×10細胞のIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも900pg/mL/5×10細胞のIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも1000pg/mL/5×10細胞のIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも2000pg/mL/5×10細胞のIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも3000pg/mL/5×10細胞のIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34に示される方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも4000pg/mL/5×10細胞のIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも5000pg/mL/5×10細胞のIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも6000pg/mL/5×10細胞のIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも7000pg/mL/5×10細胞のIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも8000pg/mL/5×10細胞のIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも9000pg/mL/5×10細胞のIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも10,000pg/mL/5×10細胞のIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも15,000pg/mL/5×10細胞のIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも20,000pg/mL/5×10細胞のIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも25,000pg/mL/5×10細胞のIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも30,000pg/mL/5×10細胞のIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも35,000pg/mL/5×10細胞のIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも40,000pg/mL/5×10細胞のIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも45,000pg/mL/5×10細胞のIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも50,000pg/mL/5×10細胞のIFN-γ分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。
Tリンパ球及びBリンパ球の多様な抗原受容体は、限られた数であるが、多数の遺伝子セグメントの体細胞組換えによって産生される。これらの遺伝子セグメント:V(可変)、D(多様性)、J(接合)、及びC(一定)は、免疫グロブリン及びT細胞受容体(TCR)の結合特異性及び下流での適用を決定する。本発明は、T細胞レパートリー多様性を示し、かつ増加させるTILを生成するための方法を提供する。いくつかの実施形態では、本方法によって取得されたTILは、T細胞レパートリー多様性の増加を示す。いくつかの実施形態では、本方法によって取得されたTILは、新たに採取されたTIL及び/または例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34)に具体化されるもの以外の方法を含む、本明細書で提供されるもの以外の方法を使用して調製されたTILと比較して、T細胞レパートリー多様性の増加を示す。いくつかの実施形態では、本方法によって取得されたTILは、新たに採取されたTIL及び/または図8(特に、例えば図8A)に例示されるようにGen2と称される方法を使用して調製されたTILと比較して、T細胞レパートリー多様性の増加を示す。いくつかの実施形態では、第1の拡張で取得されたTILは、T細胞レパートリー多様性の増加を示す。いくつかの実施形態では、多様性の増加は、免疫グロブリン多様性及び/またはT細胞受容体多様性の増加である。いくつかの実施形態では、多様性は、免疫グロブリンにあり、免疫グロブリン重鎖にある。いくつかの実施形態では、多様性は、免疫グロブリンにあり、免疫グロブリン軽鎖にある。いくつかの実施形態では、多様性は、T細胞受容体にある。いくつかの実施形態では、多様性は、アルファ、ベータ、ガンマ、及びデルタ受容体からなる群から選択されるT細胞受容体のうちの1つにある。いくつかの実施形態では、T細胞受容体(TCR)アルファ及び/またはベータの発現が増加する。いくつかの実施形態では、T細胞受容体(TCR)アルファの発現が増加する。いくつかの実施形態では、T細胞受容体(TCR)ベータの発現が増加する。いくつかの実施形態では、TCRαβ(すなわち、TCRα/β)の発現が増加する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のプロセス(例えば、Gen3プロセス)は、他のプロセス、例えば、試料中の固有のペプチドCDRの数に基づくGen2と称されるプロセスと比較して、より高いクローン多様性を示す。
いくつかの実施形態では、TILの活性化及び疲弊は、1つ以上のマーカーを調べることによって決定され得る。いくつかの実施形態では、活性化及び疲弊は、多色フローサイトメトリーを使用して決定され得る。いくつかの実施形態では、活性化及び疲弊のマーカーには、CD3、PD-1、2B4/CD244、CD8、CD25、BTLA、KLRG、TIM-3、CD194/CCR4、CD4、TIGIT、CD183、CD69、CD95、CD127、CD103、及び/またはLAG-3)からなる群から選択される1つ以上のマーカーが含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、活性化及び疲弊のマーカーには、BTLA、CTLA-4、ICOS、Ki67、LAG-3、PD-1、TIGIT、及び/またはTIM-3からなる群から選択される1つ以上のマーカーが含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、活性化及び疲弊のマーカーには、BTLA、CTLA-4、ICOS、Ki67、LAG-3、CD103+/CD69+、CD103+/CD69-、PD-1、TIGIT及び/またはTIM-3からなる群から選択される1つ以上のマーカーが含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、T細胞マーカー(活性化及び疲弊マーカーを含む)は、T細胞の活性化、阻害、または機能を調べるために決定及び/または分析され得る。いくつかの実施形態では、T細胞マーカーには、TIGIT、CD3、FoxP3、Tim-3、PD-1、CD103、CTLA-4、LAG-3、BTLA-4、ICOS、Ki67、CD8、CD25、CD45、CD4、及び/またはCD59からなる群から選択される1つ以上のマーカーが含まれ得るが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態では、3000pg/10TIL超~300000pg/10TIL以上のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8Fを含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、3000pg/10TIL超、5000pg/10TIL超、7000pg/10TIL超、9000pg/10TIL超、11000pg/10TIL超、13000pg/10TIL超、15000pg/10TIL超、17000pg/10TIL超、19000pg/10TIL超、20000pg/10TIL超、40000pg/10TIL超、60000pg/10TIL超、80000pg/10TIL超、100000pg/10TIL超、120000pg/10TIL超、140000pg/10TIL超、160000pg/10TIL超、180000pg/10TIL超、200000pg/10TIL超、220000pg/10TIL超、240000pg/10TIL超、260000pg/10TIL超、280000pg/10TIL超、300000pg/10TIL超またはそれ以上のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、3000pg/10TIL超のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、5000pg/10TIL超のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、7000pg/10TIL超のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、9000pg/10TIL超のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、11000pg/10TIL超のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、13000pg/10TIL超のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、15000pg/10TIL超のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、17000pg/10TIL超のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、19000pg/10TIL超のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、20000pg/10TIL超のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、40000pg/10TIL超のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、60000pg/10TIL超のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、80000pg/10TIL超のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、100000pg/10TIL超のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、120000pg/10TIL超のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、140000pg/10TIL超のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、160000pg/10TIL超のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、180000pg/10TIL超のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、200000pg/10TIL超のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、220000pg/10TIL超のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、240000pg/10TIL超のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、260000pg/10TIL超のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、280000pg/10TIL超のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、300000pg/10TIL超のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、3000pg/10TIL超~300000pg/10TIL以上のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、3000pg/10TIL超、5000pg/10TIL超、7000pg/10TIL超、9000pg/10TIL超、11000pg/10TIL超、13000pg/10TIL超、15000pg/10TIL超、17000pg/10TIL超、19000pg/10TIL超、20000pg/10TIL超、40000pg/10TIL超、60000pg/10TIL超、80000pg/10TIL超、100000pg/10TIL超、120000pg/10TIL超、140000pg/10TIL超、160000pg/10TIL超、180000pg/10TIL超、200000pg/10TIL超、220000pg/10TIL超、240000pg/10TIL超、260000pg/10TIL超、280000pg/10TIL超、300000pg/10TIL超またはそれ以上のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、3000pg/10TIL超のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、500
0pg/10TIL超のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、7000pg/10TIL超のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、9000pg/10TIL超のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、11000pg/10TIL超のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、13000pg/10TIL超のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、15000pg/10TIL超のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、17000pg/10TIL超のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、19000pg/10TIL超のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、20000pg/10TIL超のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、40000pg/10TIL超のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、60000pg/10TIL超のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、80000pg/10TIL超のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、100000pg/10TIL超のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、120000pg/10TIL超のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、140000pg/10TIL超のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、160000pg/10TIL超のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、180000pg/10TIL超のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、200000pg/10TIL超のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、220000pg/10TIL超のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、240000pg/10TIL超のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、260000pg/10TIL超のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、280000pg/10TIL超のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、300000pg/10TIL超のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。
いくつかの実施形態では、1000pg/mL超~300000pg/mL以上のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、1000pg/mL超、2000pg/mL超、3000pg/mL超、4000pg/mL超、5000pg/mL超、6000pg/mL超、7000pg/mL超、8000pg/mL超、9000pg/mL超、10000pg/mL超、20000pg/mL超、30000pg/mL超、40000pg/mL超、50000pg/mL超、60000pg/mL超、70000pg/mL超、80000pg/mL超、90000pg/mL超、100000pg/mL超またはそれ以上のグランザイムB分泌を示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、1000pg/mL超のグランザイムBを示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、2000pg/mL超のグランザイムBを示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、3000pg/mL超のグランザイムBを示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、4000pg/mL超のグランザイムBを示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、5000pg/mL超のグランザイムBを示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、6000pg/mL超のグランザイムBを示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、7000pg/mL超のグランザイムBを示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、8000pg/mL超のグランザイムBを示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、9000pg/mL超のグランザイムBを示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、10000pg/mL超のグランザイムBを示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、20000pg/mL超のグランザイムBを示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、30000pg/mL超のグランザイムBを示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、40000pg/mL超のグランザイムBを示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、50000pg/mL超のグランザイムBを示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、60000pg/mL超のグランザイムBを示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、70000pg/mL超のグランザイムBを示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、80000pg/mL超のグランザイムBを示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、90000pg/mL超のグランザイムBを示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、100000pg/mL超のグランザイムBを示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、120000pg/mL超のグランザイムBを示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、140000pg/mL超のグランザイムBを示すTILは、TILグランザイムB分泌は、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、160000pg/mL超のグランザイムBを示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、180000pg/mL超のグランザイムBを示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、200000pg/mL超のグランザイムBを示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、220000pg/mL超のグランザイムBを示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、240000pg/mL超のグランザイムBを示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、260000pg/mL超のグランザイムBを示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、280000pg/mL超のグランザイムBを示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、300000pg/mL超のグランザイムBを示すTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。
いくつかの実施形態では、本発明の拡張方法は、拡張されていないTIL集団と比較して、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34に提供されるようなTILを含む、インビトロで増加したグランザイムB分泌を示す拡張されたTIL集団を産生する。いくつかの実施形態では、本発明の拡張されたTIL集団のグランザイムB分泌は、拡張されていないTIL集団と比較して、少なくとも1倍~50倍以上増加する。いくつかの実施形態では、IFN-γ分泌は、拡張されていないTIL集団と比較して、1倍、少なくとも2倍、少なくとも3倍、少なくとも4倍、少なくとも5倍、少なくとも6倍、少なくとも7倍、少なくとも8倍、少なくとも9倍、少なくとも10倍、少なくとも20倍、少なくとも30倍、少なくとも40倍、少なくとも50倍以上増加する。いくつかの実施形態では、本発明の拡張されたTIL集団のグランザイムB分泌は、拡張されていないTIL集団と比較して、少なくとも1倍増加する。いくつかの実施形態では、本発明の拡張されたTIL集団のグランザイムB分泌は、拡張されていないTIL集団と比較して、少なくとも2倍増加する。いくつかの実施形態では、本発明の拡張されたTIL集団のグランザイムB分泌は、拡張されていないTIL集団と比較して、少なくとも3倍増加する。いくつかの実施形態では、本発明の拡張されたTIL集団のグランザイムB分泌は、拡張されていないTIL集団と比較して、少なくとも4倍増加する。いくつかの実施形態では、本発明の拡張されたTIL集団のグランザイムB分泌は、拡張されていないTIL集団と比較して、少なくとも5倍増加する。いくつかの実施形態では、本発明の拡張されたTIL集団のグランザイムB分泌は、拡張されていないTIL集団と比較して、少なくとも6倍増加する。いくつかの実施形態では、本発明の拡張されたTIL集団のグランザイムB分泌は、拡張されていないTIL集団と比較して、少なくとも7倍増加する。いくつかの実施形態では、本発明の拡張されたTIL集団のグランザイムB分泌は、拡張されていないTIL集団と比較して、少なくとも8倍増加する。いくつかの実施形態では、本発明の拡張されたTIL集団のグランザイムB分泌は、拡張されていないTIL集団と比較して、少なくとも9倍増加する。いくつかの実施形態では、本発明の拡張されたTIL集団のグランザイムB分泌は、拡張されていないTIL集団と比較して、少なくとも10倍増加する。いくつかの実施形態では、本発明の拡張されたTIL集団のグランザイムB分泌は、拡張されていないTIL集団と比較して、少なくとも20倍増加する。いくつかの実施形態では、本発明の拡張されたTIL集団のグランザイムB分泌は、拡張されていないTIL集団と比較して、少なくとも30倍増加する。いくつかの実施形態では、本発明の拡張されたTIL集団のグランザイムB分泌は、拡張されていないTIL集団と比較して、少なくとも40倍増加する。いくつかの実施形態では、本発明の拡張されたTIL集団のグランザイムB分泌は、拡張されていないTIL集団と比較して、少なくとも50倍増加する。
いくつかの実施形態では、IFN-γ分泌と比較して、少なくとも1倍、2倍、3倍、4倍、または5倍以上低いレベルのTNF-α(すなわち、TNF-アルファ)分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、IFN-γ分泌と比較して、少なくとも1倍低いレベルのTNF-α分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、IFN-γ分泌と比較して、少なくとも2倍低いレベルのTNF-α分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、IFN-γ分泌と比較して、少なくとも3倍低いレベルのTNF-α分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、IFN-γ分泌と比較して、少なくとも4倍低いレベルのTNF-α分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、IFN-γ分泌と比較して、少なくとも5倍低いレベルのTNF-α分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。
いくつかの実施形態では、少なくとも200pg/mL/5×10細胞~約10,000pg/mL/5×10細胞以上のTNF-α(すなわち、TNF-アルファ)分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも500pg/mL/5×10細胞~約10,000pg/mL/5×10細胞以上のTNF-α分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも1000pg/mL/5×10細胞~約10,000pg/mL/5×10細胞以上のTNF-α分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも2000pg/mL/5×10細胞~約10,000pg/mL/5×10細胞以上のTNF-α分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも3000pg/mL/5×10細胞~約10,000pg/mL/5×10細胞以上のTNF-α分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも4000pg/mL/5×10細胞~約10,000pg/mL/5×10細胞以上のTNF-α分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも5000pg/mL/5×10細胞~約10,000pg/mL/5×10細胞以上のTNF-α分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも6000pg/mL/5×10細胞~約10,000pg/mL/5×10細胞以上のTNF-α分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも7000pg/mL/5×10細胞~約10,000pg/mL/5×10細胞以上のTNF-α分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも8000pg/mL/5×10細胞~約10,000pg/mL/5×10細胞以上のTNF-α分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。いくつかの実施形態では、少なくとも9000pg/mL/5×10細胞~約10,000pg/mL/5×10細胞以上のTNF-α分泌が可能なTILは、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILである。
いくつかの実施形態では、IFN-γ及びグランザイムBのレベルを測定して、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILの表現型特徴を決定する。いくつかの実施形態では、IFN-γ及びTNF-αのレベルを測定して、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILの表現型特徴を決定する。いくつかの実施形態では、グランザイムB及びTNF-αのレベルを測定して、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILの表現型特徴を決定する。いくつかの実施形態では、IFN-γ、グランザイムB及びTNF-αのレベルを測定して、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34の方法を含む、本発明の拡張方法によって産生されたTILの表現型特徴を決定する。
いくつかの実施形態では、表現型特徴付けは、凍結保存後に行われる。
H.追加のプロセスの実施形態
内因性PD-1の発現をサイレンシングまたは減少させるように遺伝子修飾されたTILを産生するための拡張方法が、本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、対象のTILは、PD-1発現のために選択されたTIL集団(すなわち、PD-1濃縮TIL集団)を遺伝子操作することによって産生される。PD-1を発現するTILは、増強された抗腫瘍活性を有すると考えられる。そのような遺伝子修飾されたTILを産生するために使用され得る任意の好適な拡張方法は、本明細書に記載され、図8B~F及び図34に示される方法を含む。任意の好適な方法を使用して、本明細書に提供される方法を含む、TILを遺伝子修飾することができる。
一態様では、本明細書で提供されるのは、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張する方法であって、(a)対象におけるがんから切除された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片中の第1のTIL集団を取得及び/または受容することと、(b)ステップ(a)における第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得することと、(c)IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第1の細胞培養培地中でPD-1濃縮TIL集団を培養することによってプライミングによる第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生することであって、プライミングによる第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を含む容器内で行われ、プライミングによる第1の拡張が、約1~7/8日の第1の期間行われて第2のTIL集団を取得し、第2のTIL集団が、第1のTIL集団よりも数が多い、第2のTIL集団を産生することと、(d)IL-2、OKT-3、及びAPCを補充した第2の培養培地中で第2のTIL集団を培養することによって急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生することであって、急速な第2の拡張において追加されるAPCの数が、ステップ(b)において追加されるAPCの数の少なくとも2倍であり、急速な第2の拡張が、約1~11日の第2の期間行われて、第3のTIL集団を取得し、第3のTIL集団が、治療的TIL集団であり、急速な第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を含む容器内で行われる、第3のTIL集団を産生することと、(e)ステップ(d)から取得された治療的TIL集団を採取することと、(f)ステップ(e)からの採取された治療的TIL集団を注入バッグに移すことと、(g)移された治療的TIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、PD-1陽性TILを選択すること(b)の後、及び注入バッグに移すこと(f)の前の任意の時点で、PD-1濃縮TIL集団、第2のTIL集団及び/または第3のTIL集団を遺伝子修飾することと、を含む。
一態様では、本明細書で提供されるのは、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法であって、(a)対象におけるがんから切除された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片を酵素消化培地中で消化することから取得された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択することと、(b)IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第1の細胞培養培地中でPD-1濃縮TIL集団を培養することによってプライミングによる第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生することであって、プライミングによる第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を含む容器内で行われ、プライミングによる第1の拡張が、約1~7/8日の第1の期間行われて第2のTIL集団を取得し、第2のTIL集団が、第1のTIL集団よりも数が多い、第2のTIL集団を産生することと、(c)IL-2、OKT-3、及びAPCを補充した第2の培養培地中で第2のTIL集団を培養することによって急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生することであって、急速な第2の拡張において追加されるAPCの数が、ステップ(a)において追加されるAPCの数の少なくとも2倍であり、急速な第2の拡張が、約1~11日の第2の期間行われて、第3のTIL集団を取得し、第3のTIL集団が、治療的TIL集団であり、急速な第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を含む容器内で行われる、第3のTIL集団を産生することと、(d)ステップ(c)から取得された治療的TIL集団を採取することと、(e)ステップ(d)からの採取された治療的TIL集団を注入バッグに移すことと、(f)移された治療的TIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、PD-1陽性TILを選択すること(a)の後、及び注入バッグに移すこと(e)の前の任意の時点で、PD-1濃縮TIL集団、第2のTIL集団及び/または第3のTIL集団を遺伝子修飾することと、を含む。
別の態様では、本明細書で提供されるのは、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張する方法であって、この方法は、(a)対象または患者におけるがんから切除された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片中の第1のTIL集団を取得及び/または受容するステップと、(b)(a)における第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得するステップと、(c)PD-1濃縮TIL集団を閉鎖系に付加するステップと、(d)IL-2を補充した第1の細胞培養培地中でPD-1濃縮TIL集団を培養することによって第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生するステップであって、第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、第1の拡張が、約3~14日間行われて、第2のTIL集団を取得し、ステップ(c)からステップ(d)への移行が、系を開くことなく起こる、第2のTIL集団を産生するステップと、(e)IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第2の細胞培養培地中で第2のTIL集団を培養することによって第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生するステップであって、第2の拡張が、約7~14日間行われて、第3のTIL集団を取得し、第3のTIL集団が、治療的TIL集団であり、第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、ステップ(d)からステップ(e)への移行が、系を開くことなく起こる、第3のTIL集団を産生するステップと、(f)ステップ(e)から取得された治療的TIL集団を採取するステップであって、ステップ(e)からステップ(f)への移行が、系を開くことなく起こる、採取するステップと、(g)ステップ(f)からの採取された治療的TIL集団を注入バッグへ移すステップであって、ステップ(f)から(g)への移行が、系を開くことなく起こる、移すステップと、(h)移された第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、PD-1陽性TILを選択すること(b)の後、及び注入バッグに移すこと(g)の前の任意の時点で、PD-1濃縮TIL集団、第2のTIL集団及び/または第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む。
別の態様では、本明細書で提供されるのは、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張する方法であって、この方法は、(a)外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または患者もしくは対象におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得または受容された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片を酵素消化培地中で消化することによって調製された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を産生するステップと、(b)PD-1濃縮TIL集団を、IL-2を補充した第1の細胞培養培地中で培養することによって第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生するステップであって、第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、第1の拡張が、約3~14日間行われて、第2のTIL集団を取得する、第2のTIL集団を産生するステップと、(c)第2のTIL集団を、IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第2の細胞培養培地中で培養することによって第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生するステップであって、第2の拡張が、約7~14日間行われ、第3のTIL集団を取得し、第3のTIL集団が、治療的TIL集団であり、第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、ステップ(b)からステップ(c)への移行が、系を開くことなく起こる、第3のTIL集団を産生するステップと、(d)ステップ(c)から取得された治療的TIL集団を採取するステップであって、ステップ(c)からステップ(d)への移行が、系を開くことなく起こる、採取するステップと、(e)ステップ(d)からの採取された第3のTIL集団を注入バッグに移すステップであって、ステップ(d)からステップ(e)への移行が、系を開くことなく起こる、移すステップと、(f)移された第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、PD-1陽性TILを選択すること(a)の後、及び注入バッグに移すこと(e)の前の任意の時点で、PD-1濃縮TIL集団、第2のTIL集団及び/または第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む。
別の態様では、本明細書で提供されるのは、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張する方法であって、この方法は、(a)対象におけるがんから切除された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片中の第1のTIL集団を取得するステップと、(b)(a)における第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得するステップと、(c)PD-1濃縮TIL集団を閉鎖系に付加するステップと、(d)IL-2を補充した第1の細胞培養培地中でPD-1濃縮TIL集団を培養することによって第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生するステップであって、第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、第1の拡張が、約3~11日間行われて、第2のTIL集団を取得し、ステップ(c)からステップ(d)への移行が、系を開くことなく起こる、第2のTIL集団を産生するステップと、(e)IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第2の細胞培養培地中で第2のTIL集団を培養することによって第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生するステップであって、第2の拡張が、約7~11日間行われて、第3のTIL集団を取得し、第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、ステップ(d)からステップ(e)への移行が、系を開くことなく起こる、第3のTIL集団を産生するステップと、(f)ステップ(e)から取得された第3のTIL集団を採取するステップであって、ステップ(e)からステップ(f)への移行が、系を開くことなく起こる、採取するステップと、(g)ステップ(f)からの採取された第3のTIL集団を注入バッグへ移すステップであって、ステップ(f)から(g)への移行が、系を開くことなく起こる、移すステップと、(h)移された第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、PD-1陽性TILを選択すること(b)の後、及び注入バッグに移すこと(g)の前の任意の時点で、PD-1濃縮TIL集団、第2のTIL集団及び/または第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む。
一態様では、本明細書で提供されるのは、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張する方法であって、この方法は、(a)患者または対象におけるがんから切除された腫瘍試料を酵素消化培地中で消化することによって産生された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得するステップと、(b)PD-1濃縮TIL集団を、IL-2を補充した第1の細胞培養培地中で培養することによって第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生するステップであって、第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、第1の拡張が、約3~11日間行われて、第2のTIL集団を取得する、第2のTIL集団を産生するステップと、(c)第2のTIL集団を、IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第2の細胞培養培地中で培養することによって第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生するステップであって、第2の拡張が、約7~11日間行われ、第3のTIL集団を取得し、第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、ステップ(b)からステップ(c)への移行が、系を開くことなく起こる、第3のTIL集団を産生するステップと、(d)ステップ(c)から取得された第3のTIL集団を採取するステップであって、ステップ(c)からステップ(d)への移行が、系を開くことなく起こる、採取するステップと、(e)ステップ(d)からの採取された第3のTIL集団を注入バッグに移すステップであって、ステップ(d)からステップ(e)への移行が、系を開くことなく起こる、移すステップと、(f)移された第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含むように、PD-1陽性TILを選択すること(a)の後、及び注入バッグに移すこと(e)の前の任意の時点で、PD-1濃縮TIL集団、第2のTIL集団及び/または第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む。いくつかの実施形態では、ステップ(a)は、患者または対象におけるがんから切除された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片を酵素消化培地中で消化することによって産生された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得することを含む。
別の態様では、本明細書で提供されるのは、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張する方法であって、この方法は、(a)外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または患者もしくは対象におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得された腫瘍試料中の第1のTIL集団を取得及び/または受容するステップと、(b)(a)における第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得するステップと、(c)PD-1濃縮TIL集団を閉鎖系に付加するステップと、(d)IL-2を補充した第1の細胞培養培地中でPD-1濃縮TIL集団を培養することによって第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生するステップであって、第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、第1の拡張が、約3~11日間行われて、第2のTIL集団を取得し、ステップ(c)からステップ(d)への移行が、系を開くことなく起こる、第2のTIL集団を産生するステップと、(e)IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第2の細胞培養培地中で第2のTIL集団を培養することによって第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生するステップであって、第2の拡張が、約7~11日間行われて、第3のTIL集団を取得し、第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、ステップ(d)からステップ(e)への移行が、系を開くことなく起こる、第3のTIL集団を産生するステップと、(f)ステップ(e)から取得された第3のTIL集団を採取するステップであって、ステップ(e)からステップ(f)への移行が、系を開くことなく起こる、採取するステップと、(g)ステップ(f)からの採取された第3のTIL集団を注入バッグへ移すステップであって、ステップ(e)から(f)への移行が、系を開くことなく起こる、移すステップと、(h)移された第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、PD-1陽性TILを選択すること(b)の後、及び注入バッグに移すこと(g)の前の任意の時点で、PD-1濃縮TIL集団、第2のTIL集団及び/または第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む。
別の態様では、本明細書で提供されるのは、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張する方法であって、この方法は、(a)対象または患者におけるがんから、任意選択で外科的切除、針生検、コア生検、小生検、またはがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から腫瘍試料(腫瘍試料は第1のTIL集団を含む)を切除するステップと、(b)腫瘍試料を複数の腫瘍断片に処理するステップと、(c)複数の腫瘍断片を酵素消化培地中で酵素的に消化して、第1のTIL集団を取得するステップと、(d)(c)における第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得するステップと、(e)PD-1濃縮TIL集団を閉鎖系付加にするステップと、(f)IL-2を補充した第1の細胞培養培地中でPD-1濃縮TIL集団を培養することによって第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生するステップであって、第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、第1の拡張が、約3~11日間行われて、第2のTIL集団を取得し、ステップ(e)からステップ(f)への移行が、系を開くことなく起こる、第2のTIL集団を産生するステップと、(g)IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第2の細胞培養培地中で第2のTIL集団を培養することによって第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生するステップであって、第2の拡張が、約7~11日間行われて、第3のTIL集団を取得し、第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、ステップ(f)からステップ(g)への移行が、系を開くことなく起こる、第3のTIL集団を産生するステップと、(h)ステップ(g)から取得された第3のTIL集団を採取するステップであって、ステップ(g)からステップ(h)への移行が、系を開くことなく起こる、採取するステップと、(i)ステップ(h)からの採取された第3のTIL集団を注入バッグへ移すステップであって、ステップ(h)から(i)への移行が、系を開くことなく起こる、移すステップと、(j)移された第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、PD-1陽性TILを選択すること(d)の後、及び注入バッグに移すこと(h)の前の任意の時点で、PD-1濃縮TIL集団、第2のTIL集団及び/または第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む。
別の態様では、本明細書で提供されるのは、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張する方法であって、この方法は、(a)外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または患者もしくは対象におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得または受容された腫瘍試料を酵素消化培地中で消化することによって調製された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を産生するステップと、(b)PD-1濃縮TIL集団を、IL-2を補充した第1の細胞培養培地中で培養することによって第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生するステップであって、第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、第1の拡張が、約3~11日間行われて、第2のTIL集団を取得する、第2のTIL集団を産生するステップと、(c)第2のTIL集団を、IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第2の細胞培養培地中で培養することによって第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生するステップであって、第2の拡張が、約7~11日間行われ、第3のTIL集団を取得し、第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、ステップ(b)からステップ(c)への移行が、系を開くことなく起こる、第3のTIL集団を産生するステップと、(d)ステップ(c)から取得された第3のTIL集団を採取するステップであって、ステップ(c)からステップ(d)への移行が、系を開くことなく起こる、採取するステップと、(e)ステップ(d)からの採取された第3のTIL集団を注入バッグに移すステップであって、ステップ(d)からステップ(e)への移行が、系を開くことなく起こる、移すステップと、(f)移された第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、PD-1陽性TILを選択すること(a)の後、及び注入バッグに移すこと(e)の前の任意の時点で、PD-1濃縮TIL集団、第2のTIL集団及び/または第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む。いくつかの実施形態では、ステップ(a)は、外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または患者もしくは対象におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得または受容された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片を酵素消化培地中で酵素的に消化することによって調製された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を産生することを含む。
別の態様では、本明細書で提供されるのは、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張する方法であって、この方法は、(a)外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または対象もしくは患者におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得された腫瘍試料中の第1のTIL集団を取得及び/または受容するステップと、(b)(a)における第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得するステップと、(c)第1の細胞培養培地中でPD-1濃縮TIL集団の初期拡張(またはプライミングによる第1の拡張)を行い、第2のTIL集団を取得するステップであって、第1の細胞培養培地が、IL-2、任意選択でOKT-3(抗CD3抗体)、及び任意選択で抗原提示細胞(APC)で補充されており、プライミングによる第1の拡張が、1~8日の期間にわたって起こる、第2のTIL集団を取得するステップと、(d)第2の細胞培養培地中で第2のTIL集団の急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を取得するステップであって、第2の細胞培養培地が、IL-2、OKT-3(抗CD3抗体)、及びAPCで補充されており、急速拡張が、14日以内の期間にわたって行われ、任意選択で、急速な第2の拡張が、急速な第2の拡張の開始後、1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、または10日間続行することができる、第3のTIL集団を取得するステップと、(e)第3のTIL集団を採取するステップと、(f)採取された第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、PD-1陽性TILを選択すること(b)の後、及び採取すること(f)の前の任意の時点で、PD-1濃縮TIL集団、第2のTIL集団及び/または第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む。
一態様では、本明細書で提供されるのは、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張する方法であって、この方法は、(a)対象または患者におけるがんから、任意選択で外科的切除、針生検、コア生検、小生検、またはがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から腫瘍試料(腫瘍試料は第1のTIL集団を含む)を取得するステップと、(b)腫瘍試料を複数の腫瘍断片に断片化するステップと、(c)腫瘍断片の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得するステップと、(d)第1の細胞培養培地中でPD-1濃縮TIL集団の初期拡張(またはプライミングによる第1の拡張)を行い、第2のTIL集団を取得するステップであって、第1の細胞培養培地が、IL-2、任意選択でOKT-3(抗CD3抗体)、及び任意選択で抗原提示細胞(APC)で補充されており、プライミングによる第1の拡張が、1~8日の期間にわたって起こる、第2のTIL集団を取得するステップと、(e)第2の細胞培養培地中で第2のTIL集団の急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を取得するステップであって、第2の細胞培養培地が、IL-2、OKT-3(抗CD3抗体)、及びAPCで補充されており、急速拡張が、14日以内の期間にわたって行われ、任意選択で、急速な第2の拡張が、急速な第2の拡張の開始後、1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、または10日間続行することができる、第3のTIL集団を取得するステップと、(f)第3のTIL集団を採取するステップと、(g)採取された第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、PD-1陽性TILを選択すること(c)の後、及び採取すること(f)の前の任意の時点で、PD-1濃縮TIL集団、第2のTIL集団及び/または第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む。
別の態様では、本明細書で提供されるのは、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張する方法であって、この方法は、(a)外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または患者または対象におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得または受容された腫瘍試料を酵素消化培地中で消化することによって調製された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を産生するステップと、(b)第1の細胞培養培地中でPD-1濃縮TIL集団の初期拡張(またはプライミングによる第1の拡張)を行い、第2のTIL集団を取得するステップであって、第1の細胞培養培地が、IL-2、任意選択でOKT-3(抗CD3抗体)、及び任意選択で抗原提示細胞(APC)で補充されており、プライミングによる第1の拡張が、1~8日の期間にわたって起こる、第2のTIL集団を取得するステップと、(c)第2の細胞培養培地中で第2のTIL集団の急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を取得するステップであって、第2の細胞培養培地が、IL-2、OKT-3(抗CD3抗体)、及びAPCで補充されており、急速拡張が、14日以内の期間にわたって行われ、任意選択で、急速な第2の拡張が、急速な第2の拡張の開始後、1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、または10日間続行することができる、第3のTIL集団を取得するステップと、(d)第3のTIL集団を採取するステップと、(e)採取された第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、PD-1陽性TILを選択すること(a)の後、及び採取すること(d)の前の任意の時点で、PD-1濃縮TIL集団、第2のTIL集団及び/または第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(a)は、外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または患者もしくは対象におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得または受容された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片を酵素消化培地中で酵素的に消化することによって調製された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を産生することを含む。
一態様では、本明細書で提供されるのは、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法であって、(a)対象におけるがんから切除された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片中の第1のTIL集団を取得及び/または受容することと、(b)複数の腫瘍断片を酵素消化培地中で酵素的に消化して第1のTIL集団を取得することと、(c)ステップ(b)における第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得することと、(d)PD-1濃縮TIL集団を、IL-2、抗CD3アゴニスト抗体、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第1の細胞培養培地中で培養することによってプライミングによる第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生することであって、プライミングによる第1の拡張が、約1~11日の第1の期間行われて、第2のTIL集団を取得し、第2のTIL集団が、第1のTIL集団よりも数が多い、第2のTIL集団を産生することと、(e)第2のTIL集団を抗CD3アゴニスト抗体で再刺激することと、(f)第2のTIL集団を遺伝子修飾して、修飾された第2のTIL集団を産生することであって、修飾された第2のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む、修飾された第2のTIL集団を産生することと、(g)修飾された第2のTIL集団を、IL-2、抗CD3アゴニスト抗体、及びAPCを補充した第2の細胞培養培地中で培養することによって急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生することであって、急速な第2の拡張が、約1~11日の第2の期間行われて第3のTIL集団を取得し、第3のTIL集団が、治療的TIL集団である、第3のTIL集団を産生することと、(h)ステップ(g)から取得された治療的TIL集団を採取することと、を含む。
ある特定の態様では、本明細書で提供されるのは、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法であって、(a)外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または患者もしくは対象におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得または受容された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片を酵素消化培地中で消化することによって調製された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を産生することと、(b)IL-2、抗CD3アゴニスト抗体、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第1の細胞培養培地中でPD-1濃縮TIL集団を培養することによってプライミングによる第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生することであって、プライミングによる第1の拡張が、約1~11日の第1の期間行われて、第2のTIL集団を取得し、第2のTIL集団が、第1のTIL集団よりも数が多い、第2のTIL集団を産生することと、(c)第2のTIL集団を抗CD3アゴニスト抗体で再刺激することと、(d)第2のTIL集団を遺伝子修飾して、修飾された第2のTIL集団を産生することであって、修飾された第2のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む、修飾された第2のTIL集団を産生することと、(e)修飾された第2のTIL集団を、IL-2、抗CD3アゴニスト抗体、及びAPCを補充した第2の培養培地中で培養することによって急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生することであって、急速な第2の拡張が、約1~11日の第2の期間行われて、第3のTIL集団を取得し、第3のTIL集団が、治療的TIL集団である、第3のTIL集団を産生することと、(f)ステップ(e)から取得された治療的TIL集団を採取することと、を含む。いくつかの実施形態では、ステップ(d)において、細胞培養培地は、抗原提示細胞(APC)をさらに含み、ステップ(e)における培養培地中のAPCの数は、ステップ(d)における培養培地中のAPCの数よりも多い。
別の態様では、本明細書で提供されるのは、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法であって、(a)外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または患者もしくは対象におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得された腫瘍試料中の第1のTIL集団を取得及び/または受容することと、(b)腫瘍試料を酵素消化培地中で酵素的に消化して、第1のTIL集団を取得することと、(c)(b)における第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得することと、(d)IL-2、抗CD3アゴニスト抗体、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第1の細胞培養培地中でPD-1濃縮TIL集団を培養することによってプライミングによる第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生することであって、プライミングによる第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を含む容器内で行われ、プライミングによる第1の拡張が、約3~14日の第1の期間行われて、第2のTIL集団を取得し、第2のTIL集団が、第1のTIL集団よりも数が多い、第2のTIL集団を産生することと、(e)第2のTIL集団を抗CD3アゴニスト抗体で再刺激することと、(f)第2のTIL集団を遺伝子修飾して、修飾された第2のTIL集団を産生することであって、修飾された第2のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む、修飾された第2のTIL集団を産生することと、(g)修飾された第2のTIL集団を、IL-2、抗CD3アゴニスト抗体、及びAPCを補充した第2の培養培地中で培養することによって急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生することであって、急速な第2の拡張が、約14日以内の第2の期間行われて、第3のTIL集団を取得し、第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む第3のTIL集団を含む、第3のTIL集団を産生することと、(h)第3のTIL集団を採取することと、を含む。
一態様では、本明細書で提供されるのは、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法であって、(a)外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または患者もしくは対象におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得または受容された腫瘍試料を酵素消化培地中で酵素的に消化することによって調製された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を産生することと、(b)IL-2、抗CD3アゴニスト抗体、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第1の細胞培養培地中でPD-1濃縮TIL集団を培養することによってプライミングによる第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生することであって、プライミングによる第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を含む容器内で行われ、プライミングによる第1の拡張が、約3~14日の第1の期間行われて、第2のTIL集団を取得し、第2のTIL集団が、第1のTIL集団よりも数が多い、第2のTIL集団を産生することと、(c)第2のTIL集団を抗CD3アゴニスト抗体で再刺激することと、(d)第2のTIL集団を遺伝子修飾して、修飾された第2のTIL集団を産生することであって、修飾された第2のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む、修飾された第2のTIL集団を産生することと、(e)修飾された第2のTIL集団を、IL-2、抗CD3アゴニスト抗体、及びAPCを補充した第2の培養培地中で培養することによって急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生することであって、急速な第2の拡張が、約14日以内の第2の期間行われて、第3のTIL集団を取得し、第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む、第3のTIL集団を産生することと、(f)第3のTIL集団を採取することと、を含む。いくつかの実施形態では、ステップ(a)は、外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または患者もしくは対象におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得または受容された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片を酵素消化培地中で酵素的に消化することによって調製された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を産生することを含む。
いくつかの実施形態では、抗CD3抗体は、OKT-3である。
主題の方法のいくつかの実施形態では、がんは、黒色腫、卵巣癌、子宮頸癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、肺癌、膀胱癌、乳癌、トリプルネガティブ乳癌、ヒトパピローマウイルスによって引き起こされるがん、頭頸部癌(頭頸部扁平上皮癌(HNSCC)を含む)、腎癌、及び腎細胞癌からなる群から選択される。
一態様では、本明細書で提供されるのは、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法であって、(a)第1のPD-1濃縮TIL集団を、IL-2、任意選択でOKT-3で補充され、任意選択で抗原提示細胞(APC)を含む第1の細胞培養培地中で培養することによってプライミングによる第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生することであって、プライミングによる第1の拡張が、約1~11日の第1の期間行われて、第2のTIL集団を取得し、第2のTIL集団が、第1のTIL集団よりも数が多い、第2のTIL集団を産生することと、(b)第2のTIL集団を、IL-2、OKT-3、及びAPCを補充した第2の細胞培養培地中で培養することによって急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生することであって、急速な第2の拡張が、約1~11日の第2の期間行われて、第3のTIL集団を取得し、第3のTIL集団が、治療的TIL集団である、第3のTIL集団を取得することと、(c)ステップ(b)から取得された第3のTIL集団を採取することと、(d)採取された第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、採取すること(c)の前の任意の時点で、PD-1濃縮TIL集団、第2のTIL集団及び/または第3のTIL集団を遺伝子修飾することと、を含む。いくつかの実施形態では、ステップ(a)において、細胞培養培地は、抗原提示細胞(APC)をさらに含み、ステップ(c)における培養培地中のAPCの数は、ステップ(b)における培養培地中のAPCの数よりも多い。
別の態様では、本明細書で提供されるのは、T細胞を拡張する方法であって、(a)第1のT細胞集団を培養することによってドナーから取得された第1のT細胞集団のプライミングによる第1の拡張を行って成長をもたらし、第1のT細胞集団の活性化をプライミングすることであって、第1のTIL集団が、PD-1濃縮TIL集団である、プライミングによる第1の拡張を行うことと、(b)ステップ(a)においてプライミングされた第1のT細胞集団の活性化が減衰し始めた後、第1のT細胞集団を培養することによって第1のT細胞集団の急速な第2の拡張を行って成長をもたらし、第1のT細胞集団の活性化を促進して第2のT細胞集団を取得することと、(c)第2のT細胞集団を採取することと、(d)採取された第2のT細胞集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたT細胞を含むように、第1のT細胞集団及び/または第2のTIL集団を遺伝子修飾することと、を含む。
一態様では、本明細書で提供されるのは、T細胞を拡張する方法であって、(a)第1のT細胞集団を培養することによってドナーにおける腫瘍の1つ以上の小生検、コア生検、または針生検から取得された腫瘍試料からの第1のT細胞集団のプライミングによる第1の拡張を行って成長をもたらし、第1のT細胞集団の活性化をプライミングすることであって、第1のTIL集団が、PD-1濃縮TIL集団である、プライミングによる第1の拡張を行うことと、(b)ステップ(a)においてプライミングされた第1のT細胞集団の活性化が減衰し始めた後、第1のT細胞集団を培養することによって第1のT細胞集団の急速な第2の拡張を行って成長をもたらし、第1のT細胞集団の活性化を促進して第2のT細胞集団を取得することと、(c)第2のT細胞集団を採取することと、(d)採取された第2のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、第1のTIL集団及び/または第2のTIL集団を遺伝子修飾することと、を含む。
いくつかの実施形態では、修飾は、第1の拡張からの第2のTIL集団、または第2の拡張からの第3のTIL集団、またはその両方で実行される。いくつかの実施形態では、修飾は、プライミングによる第1の拡張からの第2のTIL集団、または急速な第2の拡張からの第3のTIL集団、またはその両方で実行される。いくつかの実施形態では、修飾は、第1の拡張からの第2のTIL集団、及び第2の拡張前の第2のTIL集団で実行される。いくつかの実施形態では、修飾は、プライミングによる第1の拡張からの第2のTIL集団、及び急速な第2の拡張前の第2のTIL集団で実行される。いくつかの実施形態では、修飾は、第2の拡張からの第3のTIL集団で実行される。いくつかの実施形態では、修飾は、急速な第2の拡張からの第3のTIL集団で実行される。いくつかの実施形態では、修飾は、採取後に実行される。
いくつかの実施形態では、第1の拡張は、約11日の期間にわたって行われる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張は、約11日の期間にわたって行われる。
いくつかの実施形態では、IL-2は、第1の拡張において、細胞培養培地中に1000IU/mL~6000IU/mLの初期濃度で存在する。いくつかの実施形態では、IL-2は、プライミングによる第1の拡張において、細胞培養培地中に1000IU/mL~6000IU/mLの初期濃度で存在する。
いくつかの実施形態では、第2の拡張ステップにおいて、IL-2は、1000IU/mL~6000IU/mLの初期濃度で存在し、OKT-3抗体は、約30ng/mLの初期濃度で存在する。いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張ステップにおいて、IL-2は、1000IU/mL~6000IU/mLの初期濃度で存在し、OKT-3抗体は、約30ng/mLの初期濃度で存在する。
いくつかの実施形態では、第1の拡張は、ガス透過性容器を使用して行われる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張は、ガス透過性容器を使用して行われる。いくつかの実施形態では、第2の拡張は、ガス透過性容器を使用して行われる。いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張は、ガス透過性容器を使用して行われる。
いくつかの実施形態では、第1の拡張の細胞培養培地は、IL-4、IL-7、IL-15、IL-21、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるサイトカインをさらに含む。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張の細胞培養培地は、IL-4、IL-7、IL-15、IL-21、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるサイトカインをさらに含む。
いくつかの実施形態では、第2の拡張の細胞培養培地は、IL-4、IL-7、IL-15、IL-21、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるサイトカインをさらに含む。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張の細胞培養培地は、IL-4、IL-7、IL-15、IL-21、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるサイトカインをさらに含む。
いくつかの実施形態では、この方法は、治療的TIL集団を患者に投与する前に、骨髄非破壊的リンパ球枯渇レジメンで患者を治療するステップをさらに含む。
いくつかの実施形態では、骨髄非破壊的リンパ球枯渇レジメンが、シクロホスファミドを60mg/m/日の用量で2日間投与し、続いてフルダラビンを25mg/m/日の用量で3日間投与するステップを含む。いくつかの実施形態では、骨髄非破壊的リンパ球枯渇レジメンが、シクロホスファミドを60mg/m/日の用量で、フルダラビンを25mg/m/日の用量で2日間投与し、続いてフルダラビンを25mg/m/日の用量で3日間投与するステップを含む。いくつかの実施形態では、骨髄非破壊的リンパ球枯渇レジメンが、シクロホスファミドを60mg/m/日の用量で、フルダラビンを25mg/m/日の用量で2日間投与し、続いてフルダラビンを25mg/m/日の用量で1日間投与するステップを含む。
いくつかの実施形態では、骨髄非破壊的リンパ球枯渇レジメンが、シクロホスファミドを60mg/m/日の用量で2日間投与し、続いてフルダラビンを25mg/m/日の用量で5日間投与するステップを含む。
いくつかの実施形態では、方法は、シクロホスファミドがメスナとともに投与されるステップをさらに含む。
いくつかの実施形態では、この方法は、TILを患者に投与した翌日から開始するIL-2レジメンで患者を治療するステップをさらに含む。
いくつかの実施形態では、この方法は、TILを患者に投与したのと同じ日に開始するIL-2レジメンで患者を治療するステップをさらに含む。
いくつかの実施形態では、IL-2レジメンは、許容範囲まで8時間毎に15分間のボーラス静脈内注入として投与される、600,000もしくは720,000IU/kgのアルデスロイキン、またはそのバイオシミラーもしくはバリアントを含む高用量IL-2レジメンである。
いくつかの実施形態では、治療上有効なTIL集団は、約2.3×1010~約13.7×1010TILを含む。
いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張及び急速な第2の拡張は、21日以内の期間にわたって行われる。ある特定の実施形態では、プライミングによる第1の拡張及び急速な第2の拡張は、16日または17日以内の期間にわたって行われる。ある特定の実施形態では、プライミングによる第1の拡張は、7日または8日以内の期間にわたって行われる。ある特定の実施形態では、急速な第2の拡張は、11日以内の期間にわたって行われる。いくつかの実施形態では、プライミングによる第1の拡張及び急速な第2の拡張は、各々、11日の期間内で個別に行われる。
この方法のいくつかの実施形態では、すべてのステップは、約26日以内で行われる。ある特定の実施形態では、第1の細胞培養培地及び第2の細胞培養培地が、異なる。いくつかの実施形態では、第1の細胞培養培地及び第2の細胞培養培地が、同じである。
いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張の開始の約4日または5日後に、培養物を複数の継代培養物に分割し、IL-2を補充した第3の培養培地中で約6日間または7日間培養して、第3のTIL集団を産生する。
ある特定の実施形態では、プライミングによる第1の拡張は、第1のガス透過性表面積を含む密閉容器内で行われ、急速な第2の拡張は、第2のガス透過性表面積を含む密閉容器内で開始され、複数の継代培養物は、第3のガス透過性表面積を含む複数の密閉容器内で培養される。
いくつかの実施形態では、第1のガス透過性表面積を含む密閉容器から、第2のガス透過性表面積を含む密閉容器への第2のTIL集団の移送は、系を開くことなく行われ、第2のガス透過性表面積を含む密閉容器から、第3のガス透過性表面積を含む複数の密閉容器への第2のTIL集団の移送は、系を開くことなく行われ、第3のTIL集団は、系を開くことなく、第3のガス透過性表面積を含む複数の密閉容器から採取される。
いくつかの実施形態では、第2の拡張の開始の約4日または5日後に、培養物を、各々が第3のガス透過性表面積を含む複数の密閉した継代培養容器に分割し、IL-2を補充した第3の細胞培養培地中で約6日または7日間培養して、第3のTIL集団を産生する。
ある特定の実施形態では、複数の密閉した継代培養容器への培養物の分割は、系を開くことなく、第2のガス透過性表面を含む密閉容器から複数の継代培養容器への培養物の移行をもたらす。
ある特定の実施形態では、遺伝子修飾されたTILは、CTLA-4、LAG-3、HAVCR2(TIM-3)、Cish、TGFβ、PKA、CBL-B、PPP2CA、PPP2CB、PTPN6、PTPN22、BTLA、CD160、TIGIT、CD96、CRTAM、LAIR1、SIGLEC7、SIGLEC9、CD244、TNFRSF10B、TNFRSF10A、CASP8、CASP10、CASP3、CASP6、CASP7、FADD、FAS、SMAD2、SMAD3、SMAD4、SMAD10、SKI、SKIL、TGIF1、IL10RA、IL10RB、HMOX2、IL6R、IL6ST、EIF2AK4、CSK、PAG1、SIT1、FOXP3、PRDM1、BATF、GUCY1A2、GUCY1A3、GUCY1B2、GUCY1B3、TOX、SOCS1、ANKRD11、及びBCORを含む群から選択される免疫チェックポイント遺伝子のうちの1つ以上の発現を減少させる、追加の遺伝子修飾をさらに含む。例示的な実施形態では、1つ以上の免疫チェックポイント遺伝子は、PD-1、CTLA-4、LAG-3、HAVCR2(TIM-3)、Cish、TGFβ、及びPKAを含む群から選択される。
いくつかの実施形態では、遺伝子修飾されたTILは、1つ以上の免疫チェックポイント遺伝子の発現を、治療的TIL集団の少なくとも一部において増強させる追加の遺伝子修飾をさらに含み、免疫チェックポイント遺伝子(複数可)は、CCR2、CCR4、CCR5、CXCR2、CXCR3、CX3CR1、IL-2、IL-4、IL-7、IL-10、IL-15、IL-21、NOTCH 1/2細胞内ドメイン(ICD)、及び/またはNOTCHリガンドmDLL1を含む群から選択される。
ある特定の実施形態では、遺伝子修飾ステップは、第2のTIL集団に対して、第2の拡張または急速な第2の拡張の開始前に行われ、この方法は、遺伝子修飾ステップを行う前に、第2のTIL集団をOKT-3で約2日間再刺激することを含む。
いくつかの実施形態では、修飾された第2のTIL集団は、遺伝子修飾ステップの後、及び第2の拡張または急速な第2の拡張の開始前に、約1日間静置される。
いくつかの実施形態では、遺伝子修飾するステップは、PD-1遺伝子における二本鎖または一本鎖切断の生成を媒介するプログラム可能なヌクレアーゼを使用して行われる。
いくつかの実施形態では、遺伝子修飾するステップは、CRISPR法、TALE法、ジンクフィンガー法、及びそれらの組み合わせから選択される1つ以上の方法を使用して行われる。いくつかの実施形態では、遺伝子修飾するステップは、CRISPR法を使用して行われる。いくつかの実施形態では、CRISPR法は、CRISPR/Cas9法である。いくつかの実施形態では、遺伝子修飾するステップは、TALE法を使用して行われる。いくつかの実施形態では、遺伝子修飾するステップは、ジンクフィンガー法を使用して行われる。
いくつかの実施形態では、腫瘍試料または複数の腫瘍断片は、PD-1選択ステップの前に酵素消化培地中で消化され、第1のTIL集団を含む腫瘍消化物を産生する。
いくつかの実施形態では、酵素消化培地は、酵素の混合物を含む。
いくつかの実施形態では、酵素消化培地は、コラゲナーゼ、中性プロテアーゼ、及びDNaseを含む。
いくつかの実施形態では、酵素消化培地は、コラゲナーゼを含む。
いくつかの実施形態では、酵素消化培地は、DNaseを含む。
いくつかの実施形態では、酵素消化培地は、中性プロテアーゼを含む。
いくつかの実施形態では、酵素消化培地は、ヒアルロニダーゼを含む。
いくつかの実施形態では、腫瘍試料または複数の腫瘍断片は、腫瘍試料または複数の腫瘍断片の消化前、消化中、及び/または消化後に機械的解離を受ける。
いくつかの実施形態では、本発明は、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法であって、(a)対象から取得された腫瘍試料を複数の腫瘍断片に処理することによって、対象から切除された腫瘍から第1のTIL集団を取得することと、(b)IL-2及びOKT-3を含む細胞培養培地中で第1のTIL集団を培養することによってプライミングによる第1の拡張を行うことであって、プライミングによる第1の拡張を約1~7日間または約1~8日間行って第2のTIL集団を取得し、第2のTIL集団が、第1のTIL集団よりも数が多い、プライミングによる第1の拡張を行うことと、(c)第2のTIL集団を、IL-2、OKT-3、及び外因性抗原提示細胞(APC)を含む細胞培養培地と接触させて急速な第2の拡張を行って第3のTIL集団を産生することであって、急速な第2の拡張を約1~11日間または約1~10日間行って第3のTIL集団を取得し、第3のTIL集団が、治療的TIL集団である、第3のTIL集団を産生することと、(d)ステップ(c)から取得された治療的TIL集団を採取することと、を含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張ステップは、複数のステップに分けられて、(1)第2のTIL集団を、第1の容器、例えば、G-Rex 100MCS容器内での小規模培養で約3~4日間、または約2~4日間培養することによって急速な第2の拡張を行うことと、その後、(2)小規模培養由来の第2のTIL集団を、第1の容器よりも大きい第2の容器、例えば、G-Rex 500MCS容器に移すこととによって、培養のスケールアップを達成し、第2の容器内で、小規模培養由来の第2のTIL集団が、より大規模な培養で約4~7日間、または約4~8日間培養される。いくつかの実施形態では、急速拡張ステップは、複数のステップに分けられて、(1)第2のTIL集団を、第1の容器、例えば、G-Rex 100MCS容器内での第1の小規模培養で約3~4日間培養することによって急速な第2の拡張を行うことと、その後、(2)第1の小規模培養由来の第2のTIL集団を、第1の容器とサイズが等しい少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個の第2の容器に移して配分することとによって、培養のスケールアウトを達成し、各第2の容器内で、第1の小規模培養由来のかかる第2の容器に移された第2のTIL集団の一部が、第2の小規模培養で約4~7日間、または約4~8日間培養される。いくつかの実施形態では、急速拡張ステップは、複数のステップに分けられて、(1)第2のTIL集団を、第1の容器、例えば、G-Rex 100MCS容器内での小規模培養で約3~4日間、または約2~4日間培養することによって急速な第2の拡張を行うことと、その後、(2)第1の小規模培養由来の第2のTIL集団を、第1の容器よりもサイズが大きい少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個の第2の容器、例えば、G-Rex 500MCS容器に移して配分することとによって、培養のスケールアウト及びスケールアップを達成し、各第2の容器内で、小規模培養由来のかかる第2の容器に移された第2のTIL集団の一部が、より大規模な培養で約4~7日間、または約4~8日間培養される。いくつかの実施形態では、急速拡張ステップは、複数のステップに分けられて、(1)第2のTIL集団を、第1の容器、例えば、G-Rex 100MCS容器内での小規模培養で約3~4日間培養することによって急速な第2の拡張を行うことと、その後、(2)第1の小規模培養由来の第2のTIL集団を、第1の容器よりもサイズが大きい2、3、または4個の第2の容器、例えば、G-Rex 500MCS容器に移して配分することとによって、培養のスケールアウト及びスケールアップを達成し、各第2の容器内で、小規模培養由来のかかる第2の容器に移された第2のTIL集団の一部が、より大規模な培養で約5~7日間培養される。
いくつかの実施形態では、本発明は、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法であって、(a)対象から取得された腫瘍試料を複数の腫瘍断片に処理することによって、対象から切除された腫瘍から第1のTIL集団を取得することと、(b)IL-2及びOKT-3を含む細胞培養培地中で第1のTIL集団を培養することによってプライミングによる第1の拡張を行うことであって、プライミングによる第1の拡張が約1~8日間行われて第2のTIL集団が取得され、第2のTIL集団は第1のTIL集団よりも数が多い、プライミングによる第1の拡張を行うことと、(c)第2のTIL集団を、IL-2、OKT-3及び外因性抗原提示細胞(APC)を含む細胞培養培地と接触させることによって急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生することであって、急速な第2の拡張が約1~8日間行われて第3のTIL集団が取得され、第3のTIL集団が治療的TIL集団である、第3のTIL集団を産生することと、(d)ステップ(c)から取得された治療的TIL集団を採取することと、を含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張ステップは、複数のステップに分けられて、(1)第2のTIL集団を、第1の容器、例えば、G-Rex 100MCS容器内での小規模培養で約2~4日間培養することによって急速な第2の拡張を行うことと、その後、(2)小規模培養由来の第2のTIL集団を、第1の容器よりも大きい第2の容器、例えば、G-Rex 500MCS容器に移すこととによって、培養のスケールアップを達成し、第2の容器内で、小規模培養由来の第2のTIL集団が、より大規模な培養で約4~8日間培養される。いくつかの実施形態では、急速拡張ステップは、複数のステップに分けられて、(1)第2のTIL集団を、第1の容器、例えば、G-Rex 100MCS容器内での第1の小規模培養で約2~4日間培養することによって急速な第2の拡張を行うことと、その後、(2)第1の小規模培養由来の第2のTIL集団を、第1の容器とサイズが等しい少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個の第2の容器に移して配分することとによって、培養のスケールアウトを達成し、各第2の容器内で、第1の小規模培養由来のかかる第2の容器に移された第2のTIL集団の一部が、第2の小規模培養で約4~6日間培養される。いくつかの実施形態では、急速拡張ステップは、複数のステップに分けられて、(1)第2のTIL集団を、第1の容器、例えば、G-Rex 100MCS容器内での小規模培養で約2~4日間培養することによって急速な第2の拡張を行うことと、その後、(2)第1の小規模培養由来の第2のTIL集団を、第1の容器よりもサイズが大きい少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個の第2の容器、例えば、G-Rex 500MCS容器に移して配分することとによって、培養のスケールアウト及びスケールアップを達成し、各第2の容器内で、小規模培養由来のかかる第2の容器に移された第2のTIL集団の一部が、より大規模な培養で約4~6日間培養される。いくつかの実施形態では、急速拡張ステップは、複数のステップに分けられて、(1)第2のTIL集団を、第1の容器、例えば、G-Rex 100MCS容器内での小規模培養で約3~4日間培養することによって急速な第2の拡張を行うことと、その後、(2)第1の小規模培養由来の第2のTIL集団を、第1の容器よりもサイズが大きい2、3、または4個の第2の容器、例えば、G-Rex 500MCS容器に移して配分することとによって、培養のスケールアウト及びスケールアップを達成し、各第2の容器内で、小規模培養由来のかかる第2の容器に移された第2のTIL集団の一部が、より大規模な培養で約4~5日間培養される。
いくつかの実施形態では、本発明は、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法であって、(a)対象から取得された腫瘍試料を複数の腫瘍断片に処理することによって、対象から切除された腫瘍から第1のTIL集団を取得することと、(b)IL-2及びOKT-3を含む細胞培養培地中で第1のTIL集団を培養することによってプライミングによる第1の拡張を行うことであって、プライミングによる第1の拡張が約1~7日間行われて第2のTIL集団が取得され、第2のTIL集団は第1のTIL集団よりも数が多い、プライミングによる第1の拡張を行うことと、(c)第2のTIL集団を、IL-2、OKT-3及び外因性抗原提示細胞(APC)を含む細胞培養培地と接触させることによって急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生することであって、急速な第2の拡張が約1~11日間行われて第3のTIL集団が取得され、第3のTIL集団が治療的TIL集団である、第3のTIL集団を産生することと、(d)ステップ(c)から取得された治療的TIL集団を採取することと、を含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、急速な第2の拡張ステップは、複数のステップに分けられて、(1)第2のTIL集団を、第1の容器、例えば、G-Rex 100MCS容器内での小規模培養で約3~4日間培養することによって急速な第2の拡張を行うことと、その後、(2)小規模培養由来の第2のTIL集団を、第1の容器よりも大きい第2の容器、例えば、G-Rex 500MCS容器に移すこととによって、培養のスケールアップを達成し、第2の容器内で、小規模培養由来の第2のTIL集団が、より大規模な培養で約4~7日間培養される。いくつかの実施形態では、急速拡張ステップは、複数のステップに分けられて、(1)第2のTIL集団を、第1の容器、例えば、G-Rex 100MCS容器内での第1の小規模培養で約3~4日間培養することによって急速な第2の拡張を行うことと、その後、(2)第1の小規模培養由来の第2のTIL集団を、第1の容器とサイズが等しい少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個の第2の容器に移して配分することとによって、培養のスケールアウトを達成し、各第2の容器内で、第1の小規模培養由来のかかる第2の容器に移された第2のTIL集団の一部が、第2の小規模培養で約4~7日間培養される。いくつかの実施形態では、急速拡張ステップは、複数のステップに分けられて、(1)第2のTIL集団を、第1の容器、例えば、G-Rex 100MCS容器内での小規模培養で約3~4日間培養することによって急速な第2の拡張を行うことと、その後、(2)第1の小規模培養由来の第2のTIL集団を、第1の容器よりもサイズが大きい少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個の第2の容器、例えば、G-Rex 500MCS容器に移して配分することとによって、培養のスケールアウト及びスケールアップを達成し、各第2の容器内で、小規模培養由来のかかる第2の容器に移された第2のTIL集団の一部が、より大規模な培養で約4~7日間培養される。いくつかの実施形態では、急速拡張ステップは、複数のステップに分けられて、(1)第2のTIL集団を、第1の容器、例えば、G-Rex 100MCS容器内での小規模培養で約4日間培養することによって急速な第2の拡張を行うことと、その後、(2)第1の小規模培養由来の第2のTIL集団を、第1の容器よりもサイズが大きい2、3、または4個の第2の容器、例えば、G-Rex 500MCS容器に移して配分することとによって、培養のスケールアウト及びスケールアップを達成し、各第2の容器内で、小規模培養由来のかかる第2の容器に移された第2のTIL集団の一部が、より大規模な培養で約5日間培養される。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において、一次の第1の拡張が、第1のTIL集団を、外因性抗原提示細胞(APC)をさらに含む培養培地と接触させることによって行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法であって、ステップ(c)における培養培地中のAPCの数が、ステップ(b)における培養培地中のAPCの数よりも多い、方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(c)において培養培地に追加の外因性APCが補充されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、急速な第1.1の拡張において追加されるAPCの数の、ステップ(b)において追加されるAPCの数に対する比が、正確にまたは約2:1~正確にまたは約20:1の範囲から選択されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、急速な第1.1の拡張において追加されるAPCの数の、ステップ(b)において追加されるAPCの数に対する比が、正確にまたは約2:1~正確にまたは約10:1の範囲から選択されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、急速な第1.1の拡張において追加されるAPCの数の、ステップ(b)において追加されるAPCの数に対する比が、正確にまたは約2:1~正確にまたは約9:1の範囲から選択されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、急速な第1.1の拡張において追加されるAPCの数の、ステップ(b)において追加されるAPCの数に対する比が、正確にまたは約2:1~正確にまたは約8:1の範囲から選択されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、急速な第1.1の拡張において追加されるAPCの数の、ステップ(b)において追加されるAPCの数に対する比が、正確にまたは約2:1~正確にまたは約7:1の範囲から選択されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、急速な第1.1の拡張において追加されるAPCの数の、ステップ(b)において追加されるAPCの数に対する比が、正確にまたは約2:1~正確にまたは約6:1の範囲から選択されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、急速な第1.1の拡張において追加されるAPCの数の、ステップ(b)において追加されるAPCの数に対する比が、正確にまたは約2:1~正確にまたは約5:1の範囲から選択されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、急速な第1.1の拡張において追加されるAPCの数の、ステップ(b)において追加されるAPCの数に対する比が、正確にまたは約2:1~正確にまたは約4:1の範囲から選択されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、急速な第1.1の拡張において追加されるAPCの数の、ステップ(b)において追加されるAPCの数に対する比が、正確にまたは約2:1~正確にまたは約3:1の範囲から選択されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、急速な第1.1の拡張において追加されるAPCの数の、ステップ(b)において追加されるAPCの数に対する比が、正確にまたは約2:1~正確にまたは約2.9:1の範囲から選択されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、急速な第1.1の拡張において追加されるAPCの数の、ステップ(b)において追加されるAPCの数に対する比が、正確にまたは約2:1~正確にまたは約2.8:1の範囲から選択されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、急速な第1.1の拡張において追加されるAPCの数の、ステップ(b)において追加されるAPCの数に対する比が、正確にまたは約2:1~正確にまたは約2.7:1の範囲から選択されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、急速な第1.1の拡張において追加されるAPCの数の、ステップ(b)において追加されるAPCの数に対する比が、正確にまたは約2:1~正確にまたは約2.6:1の範囲から選択されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、急速な第1.1の拡張において追加されるAPCの数の、ステップ(b)において追加されるAPCの数に対する比が、正確にまたは約2:1~正確にまたは約2.5:1の範囲から選択されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、急速な第1.1の拡張において追加されるAPCの数の、ステップ(b)において追加されるAPCの数に対する比が、正確にまたは約2:1~正確にまたは約2.4:1の範囲から選択されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、急速な第1.1の拡張において追加されるAPCの数の、ステップ(b)において追加されるAPCの数に対する比が、正確にまたは約2:1~正確にまたは約2.3:1の範囲から選択されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、急速な第1.1の拡張において追加されるAPCの数の、ステップ(b)において追加されるAPCの数に対する比が、正確にまたは約2:1~正確にまたは約2.2:1の範囲から選択されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、急速な第1.1の拡張において追加されるAPCの数の、ステップ(b)において追加されるAPCの数に対する比が、正確にまたは約2:1~正確にまたは約2.1:1の範囲から選択されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、急速な第1.1の拡張において追加されるAPCの数の、ステップ(b)において追加されるAPCの数に対する比が、正確にまたは約2:1~正確にまたは約2:1の範囲から選択されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、急速な第2の拡張において追加されるAPCの数の、ステップ(b)において追加されるAPCの数に対する比が、正確にまたは約2:1~正確にまたは約10:1の範囲から選択されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、急速な第2の拡張において追加されるAPCの数の、ステップ(b)において追加されるAPCの数に対する比が、正確にまたは約2:1~正確にまたは約5:1の範囲から選択されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、急速な第2の拡張において追加されるAPCの数の、ステップ(b)において追加されるAPCの数に対する比が、正確にまたは約2:1~正確にまたは約4:1の範囲から選択されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、急速な第2の拡張において追加されるAPCの数の、ステップ(b)において追加されるAPCの数に対する比が、正確にまたは約2:1~正確にまたは約3:1の範囲から選択されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、急速な第2の拡張において追加されるAPCの数の、ステップ(b)において追加されるAPCの数に対する比が、正確にまたは約2:1~正確にまたは約2.9:1の範囲から選択されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、急速な第2の拡張において追加されるAPCの数の、ステップ(b)において追加されるAPCの数に対する比が、正確にまたは約2:1~正確にまたは約2.8:1の範囲から選択されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、急速な第2の拡張において追加されるAPCの数の、ステップ(b)において追加されるAPCの数に対する比が、正確にまたは約2:1~正確にまたは約2.7:1の範囲から選択されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、急速な第2の拡張において追加されるAPCの数の、ステップ(b)において追加されるAPCの数に対する比が、正確にまたは約2:1~正確にまたは約2.6:1の範囲から選択されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、急速な第2の拡張において追加されるAPCの数の、ステップ(b)において追加されるAPCの数に対する比が、正確にまたは約2:1~正確にまたは約2.5:1の範囲から選択されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、急速な第2の拡張において追加されるAPCの数の、ステップ(b)において追加されるAPCの数に対する比が、正確にまたは約2:1~正確にまたは約2.4:1の範囲から選択されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、急速な第2の拡張において追加されるAPCの数の、ステップ(b)において追加されるAPCの数に対する比が、正確にまたは約2:1~正確にまたは約2.3:1の範囲から選択されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、急速な第2の拡張において追加されるAPCの数の、ステップ(b)において追加されるAPCの数に対する比が、正確にまたは約2:1~正確にまたは約2.2:1の範囲から選択されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、急速な第2の拡張において追加されるAPCの数の、ステップ(b)において追加されるAPCの数に対する比が、正確にまたは約2:1~正確にまたは約2.1:1の範囲から選択されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、急速な第2の拡張において追加されるAPCの数の、ステップ(b)において追加されるAPCの数に対する比が、正確にまたは約2:1になるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、急速な第2の拡張において追加されるAPCの数の、ステップ(b)において追加されるAPCの数に対する比が、正確にまたは約1.1:1、1.2:1、1.3:1、1.4:1、1.5:1、1.6:1、1.7:1、1.8:1、1.9:1、2:1、2.1:1、2.2:1、2.3:1、2.4:1、2.5:1、2.6:1、2.7:1、2.8:1、2.9:1、3:1、3.1:1、3.2:1、3.3:1、3.4:1、3.5:1、3.6:1、3.7:1、3.8:1、3.9:1、4:1、4.1:1、4.2:1、4.3:1、4.4:1、4.5:1、4.6:1、4.7:1、4.8:1、4.9:1、または5:1になるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、一次の第1の拡張において追加されるAPCの数が、正確にまたは約1×10、1.1×10、1.2×10、1.3×10、1.4×10、1.5×10、1.6×10、1.7×10、1.8×10、1.9×10、2×10、2.1×10、2.2×10、2.3×10、2.4×10、2.5×10、2.6×10、2.7×10、2.8×10、2.9×10、3×10、3.1×10、3.2×10、3.3×10、3.4×10、または3.5×10APCになるように、かつ急速な第2の拡張において追加されるAPCの数が、正確にまたは約3.5×10、3.6×10、3.7×10、3.8×10、3.9×10、4×10、4.1×10、4.2×10、4.3×10、4.4×10、4.5×10、4.6×10、4.7×10、4.8×10、4.9×10、5×10、5.1×10、5.2×10、5.3×10、5.4×10、5.5×10、5.6×10、5.7×10、5.8×10、5.9×10、6×10、6.1×10、6.2×10、6.3×10、6.4×10、6.5×10、6.6×10、6.7×10、6.8×10、6.9×10、7×10、7.1×10、7.2×10、7.3×10、7.4×10、7.5×10、7.6×10、7.7×10、7.8×10、7.9×10、8×10、8.1×10、8.2×10、8.3×10、8.4×10、8.5×10、8.6×10、8.7×10、8.8×10、8.9×10、9×10、9.1×10、9.2×10、9.3×10、9.4×10、9.5×10、9.6×10、9.7×10、9.8×10、9.9×10、または1×10APCになるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、一次の第1の拡張において追加されるAPCの数が、正確にまたは約1×10APC~正確にまたは約3.5×10APCの範囲から選択され、急速な第2の拡張において追加されるAPCの数が、正確にまたは約3.5×10APC~正確にまたは約1×10APCの範囲から選択されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、一次の第1の拡張において追加されるAPCの数が、正確にまたは約1.5×10APC~正確にまたは約3×10APCの範囲から選択され、急速な第2の拡張において追加されるAPCの数が、正確にまたは約4×10APC~正確にまたは約7.5×10APCの範囲から選択されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、一次の第1の拡張において追加されるAPCの数が、正確にまたは約2×10APC~正確にまたは約2.5×10APCの範囲から選択され、急速な第2の拡張において追加されるAPCの数が、正確にまたは約4.5×10APC~正確にまたは約5.5×10APCの範囲から選択されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、正確にまたは約2.5×10APCが一次の第1の拡張に追加され、かつ正確にまたは約5×10APCが急速な第2の拡張に追加されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、抗原提示細胞が末梢血単核細胞(PBMC)であるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、複数の腫瘍断片が複数の別個の容器に分配され、それらの別個の容器の各々内で、第1のTIL集団がステップ(a)において取得され、第2のTIL集団がステップ(b)において取得され、第3のTIL集団がステップ(c)において取得され、ステップ(c)における複数の容器からの治療的TIL集団が組み合わせられて、ステップ(d)からの採取されたTIL集団を産生するように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、複数の腫瘍が複数の別個の容器に均一に分配されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、複数の別個の容器が少なくとも2個の別個の容器を含むように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、複数の別個の容器が2~20個の別個の容器を含むように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、複数の別個の容器が2~15個の別個の容器を含むように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、複数の別個の容器が2~10個の別個の容器を含むように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、複数の別個の容器が2~5個の別個の容器を含むように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、複数の別個の容器が2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個の別個の容器を含むように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、プライミングによる第1の拡張がステップ(b)において第1のTIL集団で行われる各容器の場合、ステップ(c)における急速な第2の拡張が、同じ容器内でかかる第1のTIL集団から産生された第2のTIL集団で行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、別個の容器の各々が第1のガス透過性表面積を含むように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、複数の腫瘍断片が単一の容器に分配されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、単一の容器が第1のガス透過性表面積を含むように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、ステップ(b)において、一次の第1の拡張が、第1のTIL集団の細胞培養培地に追加の抗原提示細胞(APC)を補充することによって行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法であって、ステップ(c)において追加されるAPCの数が、ステップ(b)において追加されるAPCの数よりも多く、ステップ(b)において、APCが、正確にまたは約1細胞層~正確にまたは約3細胞層の平均厚さで第1のガス透過性表面積上に層状化される、方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において、APCが、正確にまたは約1.5細胞層~正確にまたは約2.5細胞層の平均厚さで第1のガス透過性表面積上に層状化されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において、APCが、正確にまたは約2細胞層の平均厚さで第1のガス透過性表面積上に層状化されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において、APCが、正確にまたは約1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、または3細胞層の平均厚さで第1のガス透過性表面積上に層状化されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(c)において、APCが、正確にまたは約3細胞層~正確にまたは約10細胞層の平均厚さで第1のガス透過性表面積上に層状化されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(c)において、APCが、正確にまたは約4細胞層~正確にまたは約8細胞層の平均厚さで第1のガス透過性表面積上に層状化されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(c)において、APCが、正確にまたは約3、4、5、6、7、8、9、または10細胞層の平均厚さで第1のガス透過性表面積上に層状化されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(c)において、APCが、正確にまたは約4、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、5、5.1、5.2、5.3、5.4、5.5、5.6、5.7、5.8、5.9、6、6.1、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8、6.9、7、7.1、7.2、7.3、7.4、7.5、7.6、7.7、7.8、7.9、または8細胞層の平均厚さで第1のガス透過性表面積上に層状化されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において、プライミングによる第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を含む第1の容器内で行われ、ステップ(c)において、急速な第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を含む第2の容器内で行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第2の容器が第1の容器よりも大きいように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、ステップ(b)において、一次の第1の拡張が、第1のTIL集団の細胞培養培地に追加の抗原提示細胞(APC)を補充することによって行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法であって、ステップ(c)において追加されるAPCの数が、ステップ(b)において追加されるAPCの数よりも多く、ステップ(b)において、APCが、正確にまたは約1細胞層~正確にまたは約3細胞層の平均厚さで第1のガス透過性表面積上に層状化される、方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において、APCが、正確にまたは約1.5細胞層~正確にまたは約2.5細胞層の平均厚さで第1のガス透過性表面積上に層状化されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において、APCが、正確にまたは約2細胞層の平均厚さで第1のガス透過性表面積上に層状化されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において、APCが、正確にまたは約1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、または3細胞層の平均厚さで第1のガス透過性表面積上に層状化されるように修正された、該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(c)において、APCが、正確にまたは約3細胞層~正確にまたは約10細胞層の平均厚さで第2のガス透過性表面積上に層状化されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(c)において、APCが、正確にまたは約4細胞層~正確にまたは約8細胞層の平均厚さで第2のガス透過性表面積上に層状化されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(c)において、APCが、正確にまたは約3、4、5、6、7、8、9、または10細胞層の平均厚さで第2のガス透過性表面積上に層状化されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(c)において、APCが、正確にまたは約4、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、5、5.1、5.2、5.3、5.4、5.5、5.6、5.7、5.8、5.9、6、6.1、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8、6.9、7、7.1、7.2、7.3、7.4、7.5、7.6、7.7、7.8、7.9、または8細胞層の平均厚さで第2のガス透過性表面積上に層状化されるように修正された、該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において、プライミングによる第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を含む第1の容器内で行われ、ステップ(c)において、急速な第2の拡張が、第1の容器内で行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、ステップ(b)において、一次の第1の拡張が、第1のTIL集団の細胞培養培地に追加の抗原提示細胞(APC)を補充することによって行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法であって、ステップ(c)において追加されるAPCの数が、ステップ(b)において追加されるAPCの数よりも多く、ステップ(b)において、APCが、正確にまたは約1細胞層~正確にまたは約3細胞層の平均厚さで第1のガス透過性表面積上に層状化される、方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において、APCが、正確にまたは約1.5細胞層~正確にまたは約2.5細胞層の平均厚さで第1のガス透過性表面積上に層状化されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において、APCが、正確にまたは約2細胞層の平均厚さで第1のガス透過性表面積上に層状化されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において、APCが、正確にまたは約1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、または3細胞層の平均厚さで第1のガス透過性表面積上に層状化されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(c)において、APCが、正確にまたは約3細胞層~正確にまたは約10細胞層の平均厚さで第1のガス透過性表面積上に層状化されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(c)において、APCが、正確にまたは約4細胞層~正確にまたは約8細胞層の平均厚さで第1のガス透過性表面積上に層状化されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(c)において、APCが、正確にまたは約3、4、5、6、7、8、9、または10細胞層の平均厚さで第1のガス透過性表面積上に層状化されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(c)において、APCが、正確にまたは約4、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、5、5.1、5.2、5.3、5.4、5.5、5.6、5.7、5.8、5.9、6、6.1、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8、6.9、7、7.1、7.2、7.3、7.4、7.5、7.6、7.7、7.8、7.9、または8細胞層の平均厚さで第1のガス透過性表面積上に層状化されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において、第1のTIL集団の細胞培養培地を追加の抗原提示細胞(APC)で補充することにより一次の第1の拡張が行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法であって、ステップ(c)において追加されるAPCの数が、ステップ(b)において追加されるAPCの数よりも多く、ステップ(b)において層状化されるAPCの層の平均数の、ステップ(c)において層状化されるAPCの層の平均数に対する比が、正確にまたは約1:1.1~正確にまたは約1:10の範囲から選択される、方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において、第1のTIL集団の細胞培養培地を追加の抗原提示細胞(APC)で補充することにより一次の第1の拡張が行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法であって、ステップ(c)において追加されるAPCの数が、ステップ(b)において追加されるAPCの数よりも多く、ステップ(b)において層状化されるAPCの層の平均数の、ステップ(c)において層状化されるAPCの層の平均数に対する比が、正確にまたは約1:1.1~正確にまたは約1:9の範囲から選択される、方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において、第1のTIL集団の細胞培養培地を追加の抗原提示細胞(APC)で補充することにより一次の第1の拡張が行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法であって、ステップ(c)において追加されるAPCの数が、ステップ(b)において追加されるAPCの数よりも多く、ステップ(b)において層状化されるAPCの層の平均数の、ステップ(c)において層状化されるAPCの層の平均数に対する比が、正確にまたは約1:1.1~正確にまたは約1:8の範囲から選択される、方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において、第1のTIL集団の細胞培養培地を追加の抗原提示細胞(APC)で補充することにより一次の第1の拡張が行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法であって、ステップ(c)において追加されるAPCの数が、ステップ(b)において追加されるAPCの数よりも多く、ステップ(b)において層状化されるAPCの層の平均数の、ステップ(c)において層状化されるAPCの層の平均数に対する比が、正確にまたは約1:1.1~正確にまたは約1:7の範囲から選択される、方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において、第1のTIL集団の細胞培養培地を追加の抗原提示細胞(APC)で補充することにより一次の第1の拡張が行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法であって、ステップ(c)において追加されるAPCの数が、ステップ(b)において追加されるAPCの数よりも多く、ステップ(b)において層状化されるAPCの層の平均数の、ステップ(c)において層状化されるAPCの層の平均数に対する比が、正確にまたは約1:1.1~正確にまたは約1:6の範囲から選択される、方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において、第1のTIL集団の細胞培養培地を追加の抗原提示細胞(APC)で補充することにより一次の第1の拡張が行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法であって、ステップ(c)において追加されるAPCの数が、ステップ(b)において追加されるAPCの数よりも多く、ステップ(b)において層状化されるAPCの層の平均数の、ステップ(c)において層状化されるAPCの層の平均数に対する比が、正確にまたは約1:1.1~正確にまたは約1:5の範囲から選択される、方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において、第1のTIL集団の細胞培養培地を追加の抗原提示細胞(APC)で補充することにより一次の第1の拡張が行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法であって、ステップ(c)において追加されるAPCの数が、ステップ(b)において追加されるAPCの数よりも多く、ステップ(b)において層状化されるAPCの層の平均数の、ステップ(c)において層状化されるAPCの層の平均数に対する比が、正確にまたは約1:1.1~正確にまたは約1:4の範囲から選択される、方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において、第1のTIL集団の細胞培養培地を追加の抗原提示細胞(APC)で補充することにより一次の第1の拡張が行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法であって、ステップ(c)において追加されるAPCの数が、ステップ(b)において追加されるAPCの数よりも多く、ステップ(b)において層状化されるAPCの層の平均数の、ステップ(c)において層状化されるAPCの層の平均数に対する比が、正確にまたは約1:1.1~正確にまたは約1:3の範囲から選択される、方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において、第1のTIL集団の細胞培養培地を追加の抗原提示細胞(APC)で補充することにより一次の第1の拡張が行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法であって、ステップ(c)において追加されるAPCの数が、ステップ(b)において追加されるAPCの数よりも多く、ステップ(b)において層状化されるAPCの層の平均数の、ステップ(c)において層状化されるAPCの層の平均数に対する比が、正確にまたは約1:1.1~正確にまたは約1:2の範囲から選択される、方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において、第1のTIL集団の細胞培養培地を追加の抗原提示細胞(APC)で補充することにより一次の第1の拡張が行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法であって、ステップ(c)において追加されるAPCの数が、ステップ(b)において追加されるAPCの数よりも多く、ステップ(b)において層状化されるAPCの層の平均数の、ステップ(c)において層状化されるAPCの層の平均数に対する比が、正確にまたは約1:1.2~正確にまたは約1:8の範囲から選択される、方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において、第1のTIL集団の細胞培養培地を追加の抗原提示細胞(APC)で補充することにより一次の第1の拡張が行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法であって、ステップ(c)において追加されるAPCの数が、ステップ(b)において追加されるAPCの数よりも多く、ステップ(b)において層状化されるAPCの層の平均数の、ステップ(c)において層状化されるAPCの層の平均数に対する比が、正確にまたは約1:1.3~正確にまたは約1:7の範囲から選択される、方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において、第1のTIL集団の細胞培養培地を追加の抗原提示細胞(APC)で補充することにより一次の第1の拡張が行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法であって、ステップ(c)において追加されるAPCの数が、ステップ(b)において追加されるAPCの数よりも多く、ステップ(b)において層状化されるAPCの層の平均数の、ステップ(c)において層状化されるAPCの層の平均数に対する比が、正確にまたは約1:1.4~正確にまたは約1:6の範囲から選択される、方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において、第1のTIL集団の細胞培養培地を追加の抗原提示細胞(APC)で補充することにより一次の第1の拡張が行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法であって、ステップ(c)において追加されるAPCの数が、ステップ(b)において追加されるAPCの数よりも多く、ステップ(b)において層状化されるAPCの層の平均数の、ステップ(c)において層状化されるAPCの層の平均数に対する比が、正確にまたは約1:1.5~正確にまたは約1:5の範囲から選択される、方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において、第1のTIL集団の細胞培養培地を追加の抗原提示細胞(APC)で補充することにより一次の第1の拡張が行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法であって、ステップ(c)において追加されるAPCの数が、ステップ(b)において追加されるAPCの数よりも多く、ステップ(b)において層状化されるAPCの層の平均数の、ステップ(c)において層状化されるAPCの層の平均数に対する比が、正確にまたは約1:1.6~正確にまたは約1:4の範囲から選択される、方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において、第1のTIL集団の細胞培養培地を追加の抗原提示細胞(APC)で補充することにより一次の第1の拡張が行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法であって、ステップ(c)において追加されるAPCの数が、ステップ(b)において追加されるAPCの数よりも多く、ステップ(b)において層状化されるAPCの層の平均数の、ステップ(c)において層状化されるAPCの層の平均数に対する比が、正確にまたは約1:1.7~正確にまたは約1:3.5の範囲から選択される、方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において、第1のTIL集団の細胞培養培地を追加の抗原提示細胞(APC)で補充することにより一次の第1の拡張が行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法であって、ステップ(c)において追加されるAPCの数が、ステップ(b)において追加されるAPCの数よりも多く、ステップ(b)において層状化されるAPCの層の平均数の、ステップ(c)において層状化されるAPCの層の平均数に対する比が、正確にまたは約1:1.8~正確にまたは約1:3の範囲から選択される、方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において、第1のTIL集団の細胞培養培地を追加の抗原提示細胞(APC)で補充することにより一次の第1の拡張が行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法であって、ステップ(c)において追加されるAPCの数が、ステップ(b)において追加されるAPCの数よりも多く、ステップ(b)において層状化されるAPCの層の平均数の、ステップ(c)において層状化されるAPCの層の平均数に対する比が、正確にまたは約1:1.9~正確にまたは約1:2.5の範囲から選択される、方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において、第1のTIL集団の細胞培養培地を追加の抗原提示細胞(APC)で補充することにより一次の第1の拡張が行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法であって、ステップ(c)において追加されるAPCの数が、ステップ(b)において追加されるAPCの数よりも多く、ステップ(b)において層状化されるAPCの層の平均数の、ステップ(c)において層状化されるAPCの層の平均数に対する比が、正確にまたは約1:2の範囲から選択される、方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において、一次の第1の拡張が、第1のTIL集団の細胞培養培地に追加の抗原提示細胞(APC)を補充することによって行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法であって、ステップ(c)において追加されるAPCの数が、ステップ(b)において追加されるAPCの数よりも多く、ステップ(b)において層状化されるAPCの層の平均数の、ステップ(c)において層状化されるAPCの層の平均数に対する比が、正確にまたは約1:1.1、1:1.2、1:1.3、1:1.4、1:1.5、1:1.6、1:1.7、1:1.8、1:1.9、1:2、1:2.1、1:2.2、1:2.3、1:2.4、1:2.5、1:2.6、1:2.7、1:2.8、1:2.9、1:3、1:3.1、1:3.2、1:3.3、1:3.4、1:3.5、1:3.6、1:3.7、1:3.8、1:3.9、1:4、1:4.1、1:4.2、1:4.3、1:4.4、1:4.5、1:4.6、1:4.7、1:4.8、1:4.9、1:5、1:5.1、1:5.2、1:5.3、1:5.4、1:5.5、1:5.6、1:5.7、1:5.8、1:5.9、1:6、1:6.1、1:6.2、1:6.3、1:6.4、1:6.5、1:6.6、1:6.7、1:6.8、1:6.9、1:7、1:7.1、1:7.2、1:7.3、1:7.4、1:7.5、1:7.6、1:7.7、1:7.8、1:7.9、1:8、1:8.1、1:8.2、1:8.3、1:8.4、1:8.5、1:8.6、1:8.7、1:8.8、1:8.9、1:9、1:9.1、1:9.2、1:9.3、1:9.4、1:9.5、1:9.6、1:9.7、1:9.8、1:9.9、または1:10から選択される、方法を提供する。
いくつかの実施形態では、本発明は、第2のTIL集団におけるTILの数の、第1のTIL集団におけるTILの数に対する比が、約1.5:1~約100:1であるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
いくつかの実施形態では、本発明は、第2のTIL集団中のTILの数の、第1のTIL集団中のTILの数に対する比が、正確にまたは約50:1であるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
いくつかの実施形態では、本発明は、第2のTIL集団中のTILの数の、第1のTIL集団中のTILの数に対する比が、正確にまたは約25:1であるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
いくつかの実施形態では、本発明は、第2のTIL集団中のTILの数の、第1のTIL集団中のTILの数に対する比が、正確にまたは約20:1であるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
いくつかの実施形態では、本発明は、第2のTIL集団中のTILの数の、第1のTIL集団中のTILの数に対する比が、正確にまたは約10:1であるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第2のTIL集団の数が、第1のTIL集団よりも少なくとも正確にまたは約50倍多いように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第2のTIL集団の数が、第1のTIL集団よりも少なくとも正確にまたは約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、または50倍多いように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(c)における第2の期間の開始の正確にまたは約2日または正確にまたは約3日後に、細胞培養培地に追加のIL-2が補充されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、凍結保存プロセスを使用して、ステップ(d)において採取されたTIL集団を凍結保存するステップをさらに含むように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(d)の後に、(e)ステップ(d)から採取したTIL集団を、任意選択でHypoThermosolを含有する注入バッグに移す追加のステップを行うことを含むように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、凍結保存プロセスを使用して、ステップ(e)において採取されたTIL集団を含む注入バッグを凍結保存するステップを含むように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、凍結保存プロセスが、1:1の採取されたTIL集団の凍結保存培地に対する比を使用して行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、抗原提示細胞が末梢血単核細胞(PBMC)であるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、PBMCが放射線照射され、かつ同種異系であるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において細胞培養に追加されるAPCの総数が2.5×10であるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(c)において細胞培養に追加されるAPCの総数が5×10であるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、APCがPBMCであるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、PBMCが放射線照射され、かつ同種異系であるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、抗原提示細胞が人工抗原提示細胞であるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(d)での採取が膜ベースの細胞処理システムを使用して行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(d)での採取がLOVO細胞処理システムを使用して行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において、複数の断片が1容器当たり正確にまたは約5~正確にまたは約60個の断片を含むように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において、複数の断片が1容器当たり正確にまたは約10~正確にまたは約60個の断片を含むように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において、複数の断片が1容器当たり正確にまたは約15~正確にまたは約60個の断片を含むように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において、複数の断片が1容器当たり正確にまたは約20~正確にまたは約60個の断片を含むように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において、複数の断片が1容器当たり正確にまたは約25~正確にまたは約60個の断片を含むように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において、複数の断片が1容器当たり正確にまたは約30~正確にまたは約60個の断片を含むように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において、複数の断片が1容器当たり正確にまたは約35~正確にまたは約60個の断片を含むように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において、複数の断片が1容器当たり正確にまたは約40~正確にまたは約60個の断片を含むように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において、複数の断片が1容器当たり正確にまたは約45~正確にまたは約60個の断片を含むように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において、複数の断片が1容器当たり正確にまたは約50~正確にまたは約60個の断片を含むように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において、複数の断片が1容器当たり正確にまたは約2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、または60個の断片(複数可)を含むように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、各断片が正確にまたは約27mmの体積を有するように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、各断片が正確にまたは約20mm~正確にまたは約50mmの体積を有するように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、各断片が正確にまたは約21mm~正確にまたは約30mmの体積を有するように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、各断片が正確にまたは約22mm~正確にまたは約29.5mmの体積を有するように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、各断片が正確にまたは約23mm~正確にまたは約29mmの体積を有するように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、各断片が正確にまたは約24mm~正確にまたは約28.5mmの体積を有するように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、各断片が正確にまたは約25mm~正確にまたは約28mmの体積を有するように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、各断片が正確にまたは約26.5mm~正確にまたは約27.5mmの体積を有するように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、各断片が正確にまたは約21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、または50mmの体積を有するように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、複数の断片が正確にまたは約30~正確にまたは約60個の断片を含み、正確にまたは約1300mm~正確にまたは約1500mmの総体積を有するように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、複数の断片が正確にまたは約50個の断片を含み、正確にまたは約1350mmの総体積を有するように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、複数の断片が正確にまたは約50個の断片を含み、正確にまたは約1グラム~正確にまたは約1.5グラムの総質量を有するように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、細胞培養培地がG容器またはXuriセルバッグである容器内に提供されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、細胞培養培地中のIL-2濃度が約10,000IU/mL~約5000IU/mLであるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、細胞培養培地中のIL-2濃度が約6,000IU/mLであるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、凍結保存培地がジメチルスルホキシド(DMSO)を含むように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、凍結保存培地が7%~10%DMSOを含むように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)における第1の期間が正確にまたは約1日、2日、3日、4日、5日、6日、または7日の期間内で行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(c)における第2の期間が正確にまたは約1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日、または11日の期間内で行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)における第1の期間及びステップ(c)における第2の期間が各々、正確にまたは約1日、2日、3日、4日、5日、6日、または7日の期間内に個別に行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)における第1の期間及びステップ(c)における第2の期間が各々、正確にまたは約5日、6日、または7日の期間内に個別に行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)における第1の期間及びステップ(c)における第2の期間が各々、正確にまたは約7日の期間内に個別に行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計で正確にまたは約14日~正確にまたは約18日で行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計で正確にまたは約15日~正確にまたは約18日で行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計で正確にまたは約16日~正確にまたは約18日で行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計で正確にまたは約17日~正確にまたは約18日で行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計で正確にまたは約14日~正確にまたは約17日で行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計で正確にまたは約15日~正確にまたは約17日で行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計で正確にまたは約16日~正確にまたは約17日で行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計で正確にまたは約14日~正確にまたは約16日で行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計で正確にまたは約15日~正確にまたは約16日で行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計で正確にまたは約14日で行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計で正確にまたは約15日で行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計で正確にまたは約16日で行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計で正確にまたは約17日で行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計で正確にまたは約18日で行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計で正確にまたは約14日以内で行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計で正確にまたは約15日以内で行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計で正確にまたは約16日以内で行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計で正確にまたは約18日以内で行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(d)で採取された治療的TIL集団が、TILの治療上有効な投与量に十分なTILを含むように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、治療上有効な投与量に十分なTILの数が、正確にまたは約2.3×1010~正確にまたは約13.7×1010であるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(c)における第3のTIL集団が、増加した有効性、増加したインターフェロンガンマ産生、及び/または増加したポリクローン性を提供するように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(c)における第3のTIL集団が、16日より長いプロセスによって調製されたTILと比較して、少なくとも1倍~5倍以上のインターフェロンガンマ産生を提供するように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(c)における第3のTIL集団が、17日より長いプロセスによって調製されたTILと比較して、少なくとも1倍~5倍以上のインターフェロンガンマ産生を提供するように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(c)における第3のTIL集団が、18日より長いプロセスによって調製されたTILと比較して、少なくとも1倍~5倍以上のインターフェロンガンマ産生を提供するように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(c)の第3のTIL集団から取得されたエフェクターT細胞及び/またはセントラルメモリーT細胞が、ステップ(b)の第2の細胞集団から取得されたエフェクターT細胞及び/またはセントラルメモリーT細胞と比較して増加したCD8及びCD28発現を示すように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、方法に列挙された各容器が密閉容器であるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、方法に列挙された各容器がG容器であるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、方法に列挙された各容器がGREX-10であるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、方法に列挙された各容器がGREX-100であるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、方法に列挙された各容器がGREX-500であるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法によって作製された腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の治療的集団を提供する。
他の実施形態では、本発明は、患者の腫瘍組織から調製された腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の治療的集団であって、治療的TIL集団が、抗原提示細胞(APC)またはOKT3を添加せずにTILの第1の拡張が行われるプロセスによって調製されたTILと比較して、増加した有効性、増加したインターフェロンガンマ産生、及び/または増加したポリクローン性を提供する、治療的集団を提供する。
他の実施形態では、本発明は、患者の腫瘍組織から調製された腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の治療的集団であって、治療的TIL集団が、抗原提示細胞(APC)を添加せずにTILの第1の拡張が行われるプロセスによって調製されたTILと比較して、増加した有効性、増加したインターフェロンガンマ産生、及び/または増加したポリクローン性を提供する、治療的集団を提供する。
他の実施形態では、本発明は、患者の腫瘍組織から調製された腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の治療的集団であって、治療的TIL集団が、OKT3を添加せずにTILの第1の拡張が行われるプロセスによって調製されたTILと比較して、増加した有効性、増加したインターフェロンガンマ産生、及び/または増加したポリクローン性を提供する、治療的集団を提供する。
他の実施形態では、本発明は、患者の腫瘍組織から調製された腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の治療的集団であって、治療的TIL集団が、抗原提示細胞(APC)を添加せず、かつOKT3を添加せずにTILの第1の拡張が行われるプロセスによって調製されたTILと比較して、増加した有効性、増加したインターフェロンガンマ産生、及び/または増加したポリクローン性を提供する、治療的集団を提供する。
他の実施形態では、本発明は、患者の腫瘍組織から調製された腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の治療的集団であって、16日間より長いプロセスによってプロセスによって調製されたTILと比較して、治療的TIL集団が、増加した有効性、増加したインターフェロンガンマ産生、及び/または増加したポリクローン性を提供する、治療的集団を提供する。
他の実施形態では、本発明は、患者の腫瘍組織から調製された腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の治療的集団であって、17日間より長いプロセスによってプロセスによって調製されたTILと比較して、治療的TIL集団が、増加した有効性、増加したインターフェロンガンマ産生、及び/または増加したポリクローン性を提供する、治療的集団を提供する。
他の実施形態では、本発明は、患者の腫瘍組織から調製された腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の治療的集団であって、18日間より長いプロセスによってプロセスによって調製されたTILと比較して、治療的TIL集団が、増加した有効性、増加したインターフェロンガンマ産生、及び/または増加したポリクローン性を提供する、治療的集団を提供する。
他の実施形態では、本発明は、増加したインターフェロンガンマ産生を提供する、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の治療的TIL集団を提供する。
他の実施形態では、本発明は、増加したポリクローン性を提供する、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載された治療的TIL集団を提供する。
他の実施形態では、本発明は、増加した有効性を提供する、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の治療的TIL集団を提供する。
他の実施形態では、本発明は、治療的TIL集団が、16日より長いプロセスによって調製されたTILと比較して、少なくとも1倍多いインターフェロンガンマ産生が可能であるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の治療的TIL集団を提供する。他の実施形態では、本発明は、治療的TIL集団が、17日より長いプロセスによって調製されたTILと比較して、少なくとも1倍多いインターフェロンガンマ産生が可能であるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の治療的TIL集団を提供する。他の実施形態では、本発明は、治療的TIL集団が、18日より長いプロセスによって調製されたTILと比較して、少なくとも1倍多いインターフェロンガンマ産生が可能であるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の治療的TIL集団を提供する。いくつかの実施形態では、TILは、例えば、上記のステップA~Fに記載されるように、または上記のステップA~Fに従って(また、例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)に示されているように)、本明細書に記載される拡張プロセスに起因する少なくとも1倍多いインターフェロンガンマ産生が可能になる。
他の実施形態では、本発明は、治療的TIL集団が、16日より長いプロセスによって調製されたTILと比較して、少なくとも2倍多いインターフェロンガンマ産生が可能であるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の治療的TIL集団を提供する。他の実施形態では、本発明は、治療的TIL集団が、17日より長いプロセスによって調製されたTILと比較して、少なくとも2倍多いインターフェロンガンマ産生が可能であるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の治療的TIL集団を提供する。他の実施形態では、本発明は、治療的TIL集団が、18日より長いプロセスによって調製されたTILと比較して、少なくとも2倍多いインターフェロンガンマ産生が可能であるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の治療的TIL集団を提供する。いくつかの実施形態では、TILは、例えば、上記のステップA~Fに記載されるように、または上記のステップA~Fに従って(また、例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)に示されているように)、本明細書に記載される拡張プロセスに起因する少なくとも2倍多いインターフェロンガンマ産生が可能になる。
他の実施形態では、本発明は、治療的TIL集団が、16日より長いプロセスによって調製されたTILと比較して、少なくとも3倍多いインターフェロンガンマ産生が可能であるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の治療的TIL集団を提供する。他の実施形態では、本発明は、治療的TIL集団が、17日より長いプロセスによって調製されたTILと比較して、少なくとも3倍多いインターフェロンガンマ産生が可能であるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の治療的TIL集団を提供する。他の実施形態では、本発明は、治療的TIL集団が、18日より長いプロセスによって調製されたTILと比較して、少なくとも3倍多いインターフェロンガンマ産生が可能であるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の治療的TIL集団を提供する。いくつかの実施形態では、TILは、例えば、上記のステップA~Fに記載されるように、または上記のステップA~Fに従って(また、例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)に示されているように)、本明細書に記載される拡張プロセスに起因する少なくとも3倍多いインターフェロンガンマ産生が可能になる。
他の実施形態では、本発明は、抗原提示細胞(APC)を添加せずにTILの第1の拡張が行われるプロセスによって調製されたTILと比較して、少なくとも1倍多いインターフェロンガンマ産生が可能である腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の治療的集団を提供する。いくつかの実施形態では、TILは、例えば、上記のステップA~Fに記載されるように、または上記のステップA~Fに従って(また、例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)に示されているように)、本明細書に記載される拡張プロセスに起因する少なくとも1倍多いインターフェロンガンマ産生が可能になる。
他の実施形態では、本発明は、OKT3を添加せずにTILの第1の拡張が行われるプロセスによって調製されたTILと比較して、少なくとも1倍多いインターフェロンガンマ産生が可能である腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の治療的集団を提供する。いくつかの実施形態では、TILは、例えば、上記のステップA~Fに記載されるように、または上記のステップA~Fに従って(また、例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)に示されているように)、本明細書に記載される拡張プロセスに起因する少なくとも1倍多いインターフェロンガンマ産生が可能になる。
他の実施形態では、本発明は、APCを添加せずにTILの第1の拡張が行われるプロセスによって調製されたTILと比較して、少なくとも2倍多いインターフェロンガンマ産生が可能である腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の治療的集団を提供する。いくつかの実施形態では、TILは、例えば、上記のステップA~Fに記載されるように、または上記のステップA~Fに従って(また、例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)に示されているように)、本明細書に記載される拡張プロセスに起因する少なくとも2倍多いインターフェロンガンマ産生が可能になる。
他の実施形態では、本発明は、OKT3を添加せずにTILの第1の拡張が行われるプロセスによって調製されたTILと比較して、少なくとも2倍多いインターフェロンガンマ産生が可能である治療的TIL集団を提供する。いくつかの実施形態では、TILは、例えば、上記のステップA~Fに記載されるように、または上記のステップA~Fに従って(また、例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)に示されているように)、本明細書に記載される拡張プロセスに起因する少なくとも2倍多いインターフェロンガンマ産生が可能になる。
他の実施形態では、本発明は、APCを添加せずにTILの第1の拡張が行われるプロセスによって調製されたTILと比較して、少なくとも3倍多いインターフェロンガンマ産生が可能である治療的TIL集団を提供する。いくつかの実施形態では、TILは、例えば、上記のステップA~Fに記載されるように、または上記のステップA~Fに従って(また、例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)に示されているように)、本明細書に記載される拡張プロセスに起因する少なくとも1倍多いインターフェロンガンマ産生が可能になる。
他の実施形態では、本発明は、第1のTIL拡張がOKT3を追加せずに行われるプロセスによって調製されたTILと比較して、少なくとも3倍多いインターフェロンガンマ産生が可能である治療的TIL集団を提供する。いくつかの実施形態では、TILは、例えば、上記のステップA~Fに記載されるように、または上記のステップA~Fに従って(また、例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)に示されているように)、本明細書に記載される拡張プロセスに起因する少なくとも3倍多いインターフェロンガンマ産生が可能になる。
他の実施形態では、本発明は、腫瘍断片が、小生検(例えば、パンチ生検を含む)、コア生検、コア針生検、または細針吸引物であるように修正された、上記の該当する前の段落のいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、腫瘍断片がコア生検であるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、腫瘍断片が細針吸引物であるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、腫瘍断片が小生検(例えば、パンチ生検を含む)であるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、腫瘍断片がコア針生検であるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、(i)方法が、対象由来の腫瘍組織の1つ以上の小生検(例えば、パンチ生検を含む)、コア生検、コア針生検、または細針吸引物から第1のTIL集団を取得することを含み、(ii)方法が、プライミングによる第1の拡張ステップを行う前に、IL-2を含む細胞培養培地中で第1のTIL集団を約3日間培養するステップを行うことを含み、(iii)方法が、約8日間にわたってプライミングによる第1の拡張を行うことを含み、かつ(iv)方法が、約11日間にわたって急速な第2の拡張を行うことを含むように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。前述の実施形態のうちのいくつかでは、方法のこれらのステップは、約22日で完了する。
他の実施形態では、本発明は、(i)方法が、対象由来の腫瘍組織の1つ以上の小生検(例えば、パンチ生検を含む)、コア生検、コア針生検、または細針吸引物から第1のTIL集団を取得することを含み、(ii)方法が、プライミングによる第1の拡張ステップを行う前に、IL-2を含む細胞培養培地中で第1のTIL集団を約3日間培養するステップを行うことを含み、(iii)方法が、約8日間にわたってプライミングによる第1の拡張を行うことを含み、かつ(iv)方法が、第2のTIL集団の培養物を約5日間培養し、培養物を最大5つの継代培養物に分割し、かつ継代培養物を約6日間培養することによって、急速な第2の拡張を行うことを含むように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。前述の実施形態のうちのいくつかでは、最大5つの継代培養物が各々、第2のTIL集団の培養が急速な第2の拡張で開始される容器と同じサイズのまたはそれよりも大きい容器内で培養される。前述の実施形態のうちのいくつかでは、第2のTIL集団の培養物は、最大5つの継代培養物間で均等に分けられる。前述の実施形態のうちのいくつかでは、方法のこれらのステップは、約22日で完了する。
他の実施形態では、本発明は、第1のTIL集団が、対象由来の腫瘍組織の1~約20個の小生検(例えば、パンチ生検を含む)、コア生検、コア針生検、または細針吸引物から取得されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のTIL集団が、対象由来の腫瘍組織の1~約10個の小生検(例えば、パンチ生検を含む)、コア生検、コア針生検、または細針吸引物から取得されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のTIL集団が、対象由来の腫瘍組織の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個の小生検(例えば、パンチ生検を含む)、コア生検、コア針生検、または細針吸引物から取得されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のTIL集団が、対象由来の腫瘍組織の1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個の小生検(例えば、パンチ生検を含む)、コア生検、コア針生検、または細針吸引物から取得されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のTIL集団が、対象由来の腫瘍組織の1~約20個のコア生検から取得されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のTIL集団が、対象由来の腫瘍組織の1~約10個のコア生検から取得されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のTIL集団が、対象由来の腫瘍組織の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個のコア生検から取得されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のTIL集団が、対象由来の腫瘍組織の1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個のコア生検から取得されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のTIL集団が、対象由来の腫瘍組織の1~約20個の細針吸引物から取得されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のTIL集団が、対象由来の腫瘍組織の1~約10個の細針吸引物から取得されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のTIL集団が、対象由来の腫瘍組織の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個の細針吸引物から取得されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のTIL集団が、対象由来の腫瘍組織の1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個の細針吸引物から取得されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のTIL集団が、対象由来の腫瘍組織の1~約20個のコア針生検から取得されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のTIL集団が、対象由来の腫瘍組織の1~約10個のコア針生検から取得されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のTIL集団が、対象由来の腫瘍組織の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個のコア針生検から取得されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のTIL集団が、対象由来の腫瘍組織の1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個のコア針生検から取得されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のTIL集団が、対象由来の腫瘍組織の1~約20個の小生検(例えば、パンチ生検を含む)から取得されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のTIL集団が、対象由来の腫瘍組織の1~約10個の小生検(例えば、パンチ生検を含む)から取得さられるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のTIL集団が、対象由来の腫瘍組織の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個の小生検(例えば、パンチ生検を含む)から取得されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のTIL集団が、対象由来の腫瘍組織の1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個の小生検(例えば、パンチ生検を含む)から取得されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、(i)方法が、対象由来の腫瘍組織の1~約10個のコア生検から第1のTIL集団を取得することを含み、(ii)方法が、プライミングによる第1の拡張ステップを行う前に、IL-2を含む細胞培養培地中で第1のTIL集団を約3日間培養するステップを行うことを含み、(iii)方法が、第1のTIL集団を、IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を含む培養培地中で約8日間培養することによってプライミングによる第1の拡張ステップを行い、第2のTIL集団を取得することを含み、かつ(iv)方法が、第2のTIL集団を、IL-2、OKT-3、及びAPCを含む培養培地中で約11日間培養することによって急速な第2の拡張ステップを行うことを含むように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。前述の実施形態のうちのいくつかでは、方法のこれらのステップは、約22日で完了する。
他の実施形態では、本発明は、(i)方法が、対象由来の腫瘍組織の1~約10個のコア生検から第1のTIL集団を取得することを含み、(ii)方法が、プライミングによる第1の拡張ステップを行う前に、IL-2を含む細胞培養培地中で第1のTIL集団を約3日間培養するステップを行うことを含み、(iii)方法が、第1のTIL集団を、IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を含む培養培地中で約8日間培養することによってプライミングによる第1の拡張ステップを行い、第2のTIL集団を取得することを含み、かつ(iv)方法が、第2のTIL集団の培養物を、IL-2、OKT-3、及びAPCを含む培養培地中で約5日間培養し、培養物を最大5つの継代培養物に分割し、かつ継代培養物の各々を、IL-2を含む培養培地中で約6日間培養することによって、急速な第2の拡張を行うことを含むように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。前述の実施形態のうちのいくつかでは、最大5つの継代培養物が各々、第2のTIL集団の培養が急速な第2の拡張で開始される容器と同じサイズのまたはそれよりも大きい容器内で培養される。前述の実施形態のうちのいくつかでは、第2のTIL集団の培養物は、最大5つの継代培養物間で均等に分けられる。前述の実施形態のうちのいくつかでは、方法のこれらのステップは、約22日で完了する。
他の実施形態では、本発明は、(i)方法が、対象由来の腫瘍組織の1~約10個のコア生検から第1のTIL集団を取得することを含み、(ii)方法が、プライミングによる第1の拡張ステップを行う前に、G-Rex 100Mフラスコ内の0.5LのCM1培養培地中6000IU IL-2/mLを含む細胞培養培地中で第1のTIL集団を約3日間培養するステップを行うことを含み、(iii)方法が、6000IU/mL IL-2、30ng/mL OKT-3、及び約10個のフィーダー細胞を含む0.5LのCM1培養培地を添加し、約8日間培養することによって、プライミングによる第1の拡張を行うことを含み、かつ(iv)方法が、(a)第2のTIL集団を、3000IU/mL IL-2、30ng/mL OKT-3、及び5×10個のフィーダー細胞を有する5LのCM2培養培地を含むG-Rex 500MCSフラスコに移し、約5日間培養し、(b)10個のTILを、3000IU/mL IL-2を有する5LのAIM-V培地を含む最大5つのG-Rex 500MCSフラスコの各々に移すことによって培養物を最大5つの継代培養物に分割し、継代培養物を約6日間培養することによって、急速な第2の拡張を行うことを含むように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。前述の実施形態のうちのいくつかでは、方法のこれらのステップは、約22日で完了する。
他の実施形態では、本発明は、T細胞を拡張する方法であって、(a)第1のT細胞集団を培養することによってドナーから取得された第1のT細胞集団のプライミングによる第1の拡張を行って成長をもたらし、第1のT細胞集団の活性化をプライミングすることと、(b)ステップ(a)においてプライミングされた第1のT細胞集団の活性化が減衰し始めた後、第1のT細胞集団を培養することによって第1のT細胞集団の急速な第2の拡張を行って成長をもたらし、第1のT細胞集団の活性化を促進して第2のT細胞集団を取得することと、(c)第2のT細胞集団を採取することと、を含む、T細胞を拡張する方法を提供する。他の実施形態では、急速な第2の拡張ステップは、複数のステップに分けられて、(a)第1のT細胞集団を、第1の容器、例えば、G-Rex 100MCS容器内での小規模培養で約3~4日間培養することによって急速な第2の拡張を行うことと、その後、(b)小規模培養での第1のT細胞集団を、第1の容器よりも大きい第2の容器、例えば、G-Rex 500MCS容器に移し、小規模培養由来の第1のT細胞集団を、第2の容器内でのより大規模な培養で約4~7日間培養することとによって、培養のスケールアップを達成する。他の実施形態では、急速拡張ステップは、複数のステップに分けられて、(a)第1のT細胞集団を、第1の容器、例えば、G-Rex 100MCS容器内での第1の小規模培養で約3~4日間培養することによって急速な第2の拡張を行うことと、その後、(b)第1の小規模培養由来の第1のT細胞集団を、第1の容器とサイズが等しい少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個の第2の容器に移して配分することとによって、培養のスケールアウトを達成し、各第2の容器内で、第1の小規模培養由来のかかる第2の容器に移された第1のT細胞集団の一部が、第2の小規模培養で約4~7日間培養される。他の実施形態では、急速拡張ステップは、複数のステップに分けられて、(a)第1のT細胞集団を、第1の容器、例えば、G-Rex 100MCS容器内での小規模培養で約3~4日間培養することによって急速な第2の拡張を行うことと、その後、(b)小規模培養由来の第1のT細胞集団を、第1の容器よりもサイズが大きい少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個の第2の容器、例えば、G-Rex 500MCS容器に移して配分することとによって、培養のスケールアウト及びスケールアップを達成し、各第2の容器内で、小規模培養由来のかかる第2の容器に移された第1のT細胞集団の一部が、より大規模な培養で約4~7日間培養される。他の実施形態では、急速拡張ステップは、複数のステップに分けられて、(a)第1のT細胞集団を、第1の容器、例えば、G-Rex 100MCS容器内での小規模培養で約4日間培養することによって急速な第2の拡張を行うことと、その後、(b)小規模培養由来の第1のT細胞集団を、第1の容器よりもサイズが大きい2、3、または4個の第2の容器、例えば、G-Rex 500MCS容器に移して配分することとによって、培養のスケールアウト及びスケールアップを達成し、各第2の容器内で、小規模培養由来のかかる第2の容器に移された第1のT細胞集団の一部が、より大規模な培養で約5日間培養される。
他の実施形態では、本発明は、急速な第2の拡張のステップが、複数のステップに分けられて、(a)第1のT細胞集団を、第1の容器、例えば、G-Rex 100MCS容器内での小規模培養で約2~4日間培養することによって急速な第2の拡張を行うことと、その後、(b)小規模培養での第1のT細胞集団を、第1の容器よりも大きい第2の容器、例えば、G-Rex 500MCS容器に移し、小規模培養由来の第1のT細胞集団を、第2の容器内でのより大規模な培養で約5~7日間培養することとによって、培養のスケールアップを達成する。
他の実施形態では、本発明は、急速拡張のステップが、複数のステップに分けられて、(a)第1のT細胞集団を、第1の容器、例えば、G-Rex 100MCS容器内での第1の小規模培養で約2~4日間培養することによって急速な第2の拡張を行うことと、その後、(b)第1の小規模培養由来の第1のT細胞集団を、第1の容器とサイズが等しい少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個の第2の容器に移して配分することとによって、培養のスケールアウトを達成し、各第2の容器内で、第1の小規模培養由来のかかる第2の容器に移された第1のT細胞集団の一部が、第2の小規模培養で約5~7日間培養される。
他の実施形態では、本発明は、急速拡張のステップが、複数のステップに分けられて、(a)第1のT細胞集団を、第1の容器、例えば、G-Rex 100MCS容器内での小規模培養で約2~4日間培養することによって急速な第2の拡張を行うことと、その後、(b)小規模培養由来の第1のT細胞集団を、第1の容器よりもサイズが大きい少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個の第2の容器、例えば、G-Rex 500MCS容器に移して配分することとによって、培養のスケールアウト及びスケールアップを達成し、各第2の容器内で、小規模培養由来のかかる第2の容器に移された第1のT細胞集団の一部が、より大規模な培養で約5~7日間培養される。
他の実施形態では、本発明は、急速拡張のステップが、複数のステップに分けられて、(a)第1のT細胞集団を、第1の容器、例えば、G-Rex 100MCS容器内での小規模培養で約3~4日間培養することによって急速な第2の拡張を行うことと、その後、(b)小規模培養由来の第1のT細胞集団を、第1の容器よりもサイズが大きい2、3、または4個の第2の容器、例えば、G-Rex 500MCS容器に移して配分することとによって、培養のスケールアウト及びスケールアップを達成し、各第2の容器内で、小規模培養由来のかかる第2の容器に移された第1のT細胞集団の一部が、より大規模な培養で約5~6日間培養される。
他の実施形態では、本発明は、急速拡張のステップが、複数のステップに分けられて、(a)第1のT細胞集団を、第1の容器、例えば、G-Rex 100MCS容器内での小規模培養で約3~4日間培養することによって急速な第2の拡張を行うことと、その後、(b)小規模培養由来の第1のT細胞集団を、第1の容器よりもサイズが大きい2、3、または4個の第2の容器、例えば、G-Rex 500MCS容器に移して配分することとによって、培養のスケールアウト及びスケールアップを達成し、各第2の容器内で、小規模培養由来のかかる第2の容器に移された第1のT細胞集団の一部が、より大規模な培養で約5日間培養される。
他の実施形態では、本発明は、急速拡張のステップが、複数のステップに分けられて、(a)第1のT細胞集団を、第1の容器、例えば、G-Rex 100MCS容器内での小規模培養で約3~4日間培養することによって急速な第2の拡張を行うことと、その後、(b)小規模培養由来の第1のT細胞集団を、第1の容器よりもサイズが大きい2、3、または4個の第2の容器、例えば、G-Rex 500MCS容器に移して配分することとによって、培養のスケールアウト及びスケールアップを達成し、各第2の容器内で、小規模培養由来のかかる第2の容器に移された第1のT細胞集団の一部が、より大規模な培養で約6日間培養される。
他の実施形態では、本発明は、急速拡張のステップが、複数のステップに分けられて、(a)第1のT細胞集団を、第1の容器、例えば、G-Rex 100MCS容器内での小規模培養で約3~4日間培養することによって急速な第2の拡張を行うことと、その後、(b)小規模培養由来の第1のT細胞集団を、第1の容器よりもサイズが大きい2、3、または4個の第2の容器、例えば、G-Rex 500MCS容器に移して配分することとによって、培養のスケールアウト及びスケールアップを達成し、各第2の容器内で、小規模培養由来のかかる第2の容器に移された第1のT細胞集団の一部が、より大規模な培養で約7日間培養される。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(a)のプライミングによる第1の拡張が最大7日の期間中に行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)の急速な第2の拡張が最大8日の期間中に行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)の急速な第2の拡張が最大9日の期間中に行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)の急速な第2の拡張が最大10日の期間中に行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)の急速な第2の拡張が最大11日の期間中に行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(a)におけるプライミングによる第1の拡張が7日の期間中に行われ、かつステップ(b)の急速な第2の拡張が最大9日の期間中に行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(a)におけるプライミングによる第1の拡張が7日の期間中に行われ、かつステップ(b)の急速な第2の拡張が最大10日の期間中に行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(a)におけるプライミングによる第1の拡張が7日または8日の期間中に行われ、かつステップ(b)の急速な第2の拡張が最大9日の期間中に行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(a)におけるプライミングによる第1の拡張が7日または8日の期間中に行われ、かつステップ(b)の急速な第2の拡張が最大10日の期間中に行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(a)におけるプライミングによる第1の拡張が8日の期間中に行われ、かつステップ(b)の急速な第2の拡張が最大9日の期間中に行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(a)におけるプライミングによる第1の拡張が8日の期間中に行われ、かつステップ(b)の急速な第2の拡張が最大8日の期間中に行われるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(a)において、第1のT細胞集団がOKT-3及びIL-2を含む第1の培養培地中で培養されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1の培養培地が4-1BBアゴニスト、OKT-3及びIL-2を含むように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1の培養培地がOKT-3、IL-2及び抗原提示細胞(APC)を含むように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1の培養培地が4-1BBアゴニスト、OKT-3、IL-2及び抗原提示細胞(APC)を含むように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において、第1のT細胞集団がOKT-3、IL-2及び抗原提示細胞(APC)を含む第2の培養培地中で培養されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第2の培養培地が4-1BBアゴニスト、OKT-3、IL-2及び抗原提示細胞(APC)を含むように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(a)において、第1のT細胞集団が、第1のガス透過性表面を含む容器内の第1の培養培地中で培養され(ここで、第1の培養培地が、OKT-3、IL-2及び第1の抗原提示細胞(APC)集団を含み、第1のAPC集団が、第1のT細胞集団のドナーに対して外因性であり、第1のAPC集団が、第1のガス透過性表面上に層状化される)、ステップ(b)において、第1のT細胞集団が、容器内の第2の培養培地中で培養される(ここで、第2の培養培地が、OKT-3、IL-2及び第2のAPC集団を含み、第2のAPC集団が、第1のT細胞集団のドナーに対して外因性であり、第2のAPC集団が、第1のガス透過性表面上に層状化され、第2のAPC集団が、第1のAPC集団よりも多い)ように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(a)において、第1のT細胞集団が、第1のガス透過性表面を含む容器内の第1の培養培地中で培養され(ここで、第1の培養培地が、4-1BBアゴニスト、OKT-3、IL-2及び第1の抗原提示細胞(APC)集団を含み、第1のAPC集団が、第1のT細胞集団のドナーに対して外因性であり、第1のAPC集団が、第1のガス透過性表面上に層状化される)、ステップ(b)において、第1のT細胞集団が、容器内の第2の培養培地中で培養される(ここで、第2の培養培地が、OKT-3、IL-2及び第2のAPC集団を含み、第2のAPC集団が、第1のT細胞集団のドナーに対して外因性であり、第2のAPC集団が、第1のガス透過性表面上に層状化され、第2のAPC集団が、第1のAPC集団よりも多い)ように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(a)において、第1のT細胞集団が、第1のガス透過性表面を含む容器内の第1の培養培地中で培養され(ここで、第1の培養培地が、OKT-3、IL-2及び第1の抗原提示細胞(APC)集団を含み、第1のAPC集団が、第1のT細胞集団のドナーに対して外因性であり、第1のAPC集団が、第1のガス透過性表面上に層状化される)、ステップ(b)において、第1のT細胞集団が、容器内の第2の培養培地中で培養される(ここで、第2の培養培地が、4-1BBアゴニスト、OKT-3、IL-2及び第2のAPC集団を含み、第2のAPC集団が、第1のT細胞集団のドナーに対して外因性であり、第2のAPC集団が、第1のガス透過性表面上に層状化され、第2のAPC集団が、第1のAPC集団よりも多い)ように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(a)において、第1のT細胞集団が、第1のガス透過性表面を含む容器内の第1の培養培地中で培養され(ここで、第1の培養培地が、4-1BBアゴニスト、OKT-3、IL-2及び第1の抗原提示細胞(APC)集団を含み、第1のAPC集団が、第1のT細胞集団のドナーに対して外因性であり、第1のAPC集団が、第1のガス透過性表面上に層状化される)、ステップ(b)において、第1のT細胞集団が、容器内の第2の培養培地中で培養される(ここで、第2の培養培地が、4-1BBアゴニスト、OKT-3、IL-2及び第2のAPC集団を含み、第2のAPC集団が、第1のT細胞集団のドナーに対して外因性であり、第2のAPC集団が、第1のガス透過性表面上に層状化され、第2のAPC集団が、第1のAPC集団よりも多い)ように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第2のAPC集団中のAPCの数の、第1のAPC集団中のAPCの数に対する比が約2:1であるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のAPC集団中のAPCの数が約2.5×10あり、第2のAPC集団中のAPCの数が約5×10であるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(a)において、第1のAPC集団が、2層のAPCの平均厚さで第1のガス透過性表面上に層状化されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において、第2のAPC集団が、4~8層のAPCから選択される平均厚さで第1のガス透過性表面上に層状化されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において第1のガス透過性表面上に層状化されたAPCの平均層数の、ステップ(a)において第1のガス透過性表面上に層状化されたAPCの平均層数に対する比が、2:1であるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(a)において、第1のAPC集団が約1.0×10APC/cm~約4.5×10APC/cmの範囲から選択される密度で第1のガス透過性表面に播種されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(a)において、第1のAPC集団が約1.5×10APC/cm~約3.5×10APC/cmの範囲から選択される密度で第1のガス透過性表面に播種されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(a)において、第1のAPC集団が約2.0×10APC/cm~約3.0×10APC/cmの範囲から選択される密度で第1のガス透過性表面に播種されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(a)において、第1のAPC集団が正確にまたは約2.0×10APC/cmの密度で第1のガス透過性表面に播種されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において、第2のAPC集団が正確にまたは約2.5×10APC/cm~正確にまたは約7.5×10APC/cmの範囲から選択される密度で第1のガス透過性表面に播種されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において、第2のAPC集団が正確にまたは約3.5×10APC/cm~正確にまたは約6.0×10APC/cmの範囲から選択される密度で第1のガス透過性表面に播種されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において、第2のAPC集団が正確にまたは約4.0×10APC/cm~正確にまたは約5.5×10APC/cmの範囲から選択される密度で第1のガス透過性表面に播種されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(b)において、第2のAPC集団が正確にまたは約4.0×10APC/cmの密度で第1のガス透過性表面に播種されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(a)において、第1のAPC集団が正確にまたは約1.0×10APC/cm~正確にまたは約4.5×10APC/cmの範囲から選択される密度で第1のガス透過性表面に播種され、ステップ(b)において、第2のAPC集団が正確にまたは約2.5×10APC/cm~正確にまたは約7.5×10APC/cmの範囲から選択される密度で第1のガス透過性表面に播種されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(a)において、第1のAPC集団が正確にまたは約1.5×10APC/cm~正確にまたは約3.5×10APC/cmの範囲から選択される密度で第1のガス透過性表面に播種され、ステップ(b)において、第2のAPC集団が正確にまたは約3.5×10APC/cm~正確にまたは約6.0×10APC/cmの範囲から選択される密度で第1のガス透過性表面に播種されるように修正された、該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(a)において、第1のAPC集団が正確にまたは約2.0×10APC/cm~正確にまたは約3.0×10APC/cmの範囲から選択される密度で第1のガス透過性表面に播種され、ステップ(b)において、第2のAPC集団が正確にまたは約4,0×10APC/cm~正確にまたは約5.5×10APC/cmの範囲から選択される密度で第1のガス透過性表面に播種されるように修正された、該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(a)において、第1のAPC集団が正確にまたは約2.0×10APC/cmの密度で第1のガス透過性表面に播種され、ステップ(b)において、第2のAPC集団が正確にまたは約4.0×10APC/cmの密度で第1のガス透過性表面に播種されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、APCが末梢血単核細胞(PBMC)であるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、PBMCが放射線照射され、第1のT細胞集団のドナーに対して外因性であるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、T細胞が腫瘍浸潤リンパ球(TIL)であるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、T細胞が骨髄浸潤リンパ球(MIL)であるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、T細胞が末梢血リンパ球(PBL)であるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のT細胞集団がドナーの全血からの分離によって取得されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のT細胞集団がドナーのアフェレーシス産物からの分離によって取得されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のT細胞集団が、T細胞表現型の正または負の選択によってドナーの全血またはアフェレーシス産物から分離されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、T細胞表現型がCD3+及びCD45+であるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のT細胞集団のプライミングによる第1の拡張を行う前に、T細胞がNK細胞から分離されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。他の実施形態では、T細胞は、第1のT細胞集団からのCD3-CD56+細胞の除去によって、第1のT細胞集団中のNK細胞から分離される。他の実施形態では、CD3-CD56+細胞は、CD3-CD56+細胞画分を除去し、かつ陰性画分を回収するゲーティング戦略を使用して、第1のT細胞集団を細胞選別に供することによって、第1のT細胞集団から除去される。他の実施形態では、前述の方法は、高いNK細胞パーセンテージを特徴とする第1のT細胞集団におけるT細胞の拡張のために利用される。他の実施形態では、前述の方法は、高いCD3-CD56+細胞パーセンテージを特徴とする第1のT細胞集団におけるT細胞の拡張のために利用される。他の実施形態では、前述の方法は、多数のNK細胞の存在を特徴とする腫瘍組織におけるT細胞の拡張のために利用される。他の実施形態では、前述の方法は、多数のCD3-CD56+細胞を特徴とする腫瘍組織におけるT細胞の拡張のために利用される。他の実施形態では、前述の方法は、多数のNK細胞の存在を特徴とする腫瘍に罹患している患者から取得された腫瘍組織におけるT細胞の拡張のために利用される。他の実施形態では、前述の方法は、多数のCD3-CD56+細胞の存在を特徴とする腫瘍に罹患している患者から取得された腫瘍組織におけるT細胞の拡張のために利用される。他の実施形態では、前述の方法は、卵巣癌に罹患している患者から取得された腫瘍組織におけるT細胞の拡張のために利用される。
他の実施形態では、本発明は、第1のT細胞集団由来の正確にまたは約1×10T細胞が容器内に播種されて、かかる容器内で一次の第1の拡張を開始するように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のT細胞集団が複数の容器に分配され、各容器内で、第1のT細胞集団由来の正確にまたは約1×10T細胞が播種されて、かかる容器内で一次の第1の拡張を開始するように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、ステップ(c)において採取された第2のT細胞集団が治療的TIL集団であるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のT細胞集団が、ドナー由来の腫瘍組織の1つ以上の小生検(例えば、パンチ生検を含む)、コア生検、コア針生検または細針吸引物から取得されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のT細胞集団が、ドナー由来の腫瘍組織の1~20個の小生検(例えば、パンチ生検を含む)、コア生検、コア針生検または細針吸引物から取得されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のT細胞集団が、ドナー由来の腫瘍組織の1~10個の小生検(例えば、パンチ生検を含む)、コア生検、コア針生検または細針吸引物から取得されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のT細胞集団が、ドナー由来の腫瘍組織の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個の小生検(例えば、パンチ生検を含む)、コア生検、コア針生検または細針吸引物から取得されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のT細胞集団が、ドナー由来の腫瘍組織の1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個の小生検(例えば、パンチ生検を含む)、コア生検、コア針生検または細針吸引物から取得されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のT細胞集団が、ドナー由来の腫瘍組織の1つ以上のコア生検から取得されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のT細胞集団が、ドナー由来の腫瘍組織の1~20個のコア生検から取得されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のT細胞集団が、ドナー由来の腫瘍組織の1~10個のコア生検から取得されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のT細胞集団が、ドナー由来の腫瘍組織の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個のコア生検から取得されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のT細胞集団が、ドナー由来の腫瘍組織の1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個のコア生検から取得されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のT細胞集団が、ドナー由来の腫瘍組織の1つ以上の細針吸引物から取得されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のT細胞集団が、ドナー由来の腫瘍組織の1~20個の細針吸引物から取得されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のT細胞集団が、ドナー由来の腫瘍組織の1~10個の細針吸引物から取得されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のT細胞集団が、ドナー由来の腫瘍組織の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個の細針吸引物から取得されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のT細胞集団が、ドナー由来の腫瘍組織の1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個の細針吸引物から取得されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のT細胞集団が、ドナー由来の腫瘍組織の1つ以上の小生検(例えば、パンチ生検を含む)から取得されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のT細胞集団が、ドナー由来の腫瘍組織の1~20個の小生検(例えば、パンチ生検を含む)から取得されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のT細胞集団が、ドナー由来の腫瘍組織の1~10個の小生検(例えば、パンチ生検を含む)から取得されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のT細胞集団が、ドナー由来の腫瘍組織の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個の小生検(例えば、パンチ生検を含む)から取得されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のT細胞集団が、ドナー由来の腫瘍組織の1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個の小生検(例えば、パンチ生検を含む)から取得されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のT細胞集団が、ドナー由来の腫瘍組織の1つ以上のコア針生検から取得されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のT細胞集団が、ドナー由来の腫瘍組織の1~20個のコア針生検から取得されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のT細胞集団が、ドナー由来の腫瘍組織の1~10個のコア針生検から取得されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のT細胞集団が、ドナー由来の腫瘍組織の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個のコア針生検から取得されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第1のT細胞集団が、ドナー由来の腫瘍組織の1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個のコア針生検から取得されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法であって、i)IL-2を含む第1の細胞培養倍地中で腫瘍試料を約3日間培養することによって対象における腫瘍の1つ以上の小生検、コア生検、または針生検から取得された腫瘍試料から第1のTIL集団を取得及び/または受容することと、(ii)IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を含む第2の細胞培養倍地中で第1のTIL集団を培養することによってプライミングによる第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生することであって、プライミングによる第1の拡張が第1のガス透過性表面積を含む容器内で行われ、プライミングによる第1の拡張が約7日または8日間の第1の期間行われて、第2のTIL集団が取得され、第2のTIL集団は第1のTIL集団よりも数が多い、第2のTIL集団を産生することと、(iii)第2のTIL集団の第2の細胞培養倍地に追加のIL-2、OKT-3、及びAPCを補充することによって急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生することであって、急速な第2の拡張において添加されるAPCの数が、ステップ(ii)において添加されるAPCの数の少なくとも2倍であり、急速な第2の拡張が約11日間の第2の期間行われて、第3のTIL集団が取得され、第3のTIL集団が治療的TIL集団であり、急速な第2の拡張が第2のガス透過性表面積を含む容器内で行われる、第3のTIL集団を産生することと、(iv)ステップ(iii)から取得され治療的TIL集団を採取することと、(v)ステップ(iv)からの採取されたTIL集団を注入バッグに移すことと、を含む、方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法であって、(i)IL-2を含む第1の細胞培養倍地中で腫瘍試料を約3日間培養することによって対象における腫瘍の1つ以上の小生検、コア生検、または針生検から取得された腫瘍試料から第1のTIL集団を取得及び/または受容することと、(ii)IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を含む第2の細胞培養倍地中で第1のTIL集団を培養することによってプライミングによる第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生することであって、プライミングによる第1の拡張が約7日または8日間の第1の期間行われて、第2のTIL集団が取得され、第2のTIL集団は第1のTIL集団よりも数が多い、第2のTIL集団を産生することと、(iii)第2のTIL集団を、IL-2、OKT-3、及びAPCを含む第3の細胞培養培地と接触させることによって急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生することであって、急速な第2の拡張が約11日間の第2の期間行われて、第3のTIL集団が取得され、第3のTIL集団が治療的TIL集団である、第3のTIL集団を産生することと、(iv)ステップ(iii)から取得された治療的TIL集団を採取することと、を含む、方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第2の期間の5日目の後に、培養物が2つ以上の継代培養物に分割され、各継代培養物に追加量の第3の培養培地が補充され、約6日間培養されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第2の期間の5日目の後に、培養物が2つ以上の継代培養物に分割され、各継代培養物にIL-2を含む第4の培養培地が補充され、約6日間培養されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、第2の期間の5日目の後に、培養物が最大5つの継代培養物に分割されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、方法におけるすべてのステップが約22日で完了するように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載の方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、T細胞を拡張する方法であって、(i)第1のT細胞集団を培養することによって、ドナーにおける腫瘍の1つ以上の小生検、コア生検、または針生検から取得された腫瘍試料からの第1のT細胞集団のプライミングによる第1の拡張を行って成長をもたらし、第1のT細胞集団の活性化をプライミングすることと、(ii)ステップ(a)においてプライミングされた第1のT細胞集団の活性化が減衰し始めた後に、第1のT細胞集団を培養することによって第1のT細胞集団の急速な第2の拡張を行って成長をもたらし、第1のT細胞集団の活性化を促進して第2のT細胞集団を取得することと、(iv)第2のT細胞集団を採取することと、を含む、TIL培養細胞を拡張する方法を提供する。いくつかの実施形態では、腫瘍試料は、複数のコア生検から取得される。いくつかの実施形態では、複数のコア生検は、2、3、4、5、6、7、8、9及び10個のコア生検からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、本発明は、T細胞またはTILが腫瘍消化物から取得されるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載される方法。いくつかの実施形態では、腫瘍消化物は、例えば、RPMI1640、2mM GlutaMAX、10mg/mLゲンタマイシン、30U/mL DNase、及び1.0mg/mLコラゲナーゼであるが、これらに限定されない酵素培地中で腫瘍をインキュベートすること、続いて、機械的解離(GentleMACS,Miltenyi Biotec,Auburn,CA)によって生成される。いくつかの実施形態では、腫瘍は、コラゲナーゼ(任意のブレンドまたはタイプのコラゲナーゼを含む)、Accutase(商標)、Accumax(商標)、ヒアルロニダーゼ、中性プロテアーゼ(ディスパーゼ)、キモトリプシン、キモパパイン、トリプシン、カゼイナーゼ、エラスターゼ、パパイン、プロテアーゼタイプXIV(プロナーゼ)、デオキシリボヌクレアーゼI(DNase)、トリプシン阻害剤、任意の他の解離酵素またはタンパク質分解酵素、及びこれらの任意の組み合わせ等の1つ以上の解離(消化)酵素を含むが、これらに限定されない腫瘍解離酵素混合物の中に配置される。他の実施形態では、腫瘍は、コラゲナーゼ(任意のブレンドまたはタイプのコラゲナーゼを含む)、中性プロテアーゼ(ディスパーゼ)及びデオキシリボヌクレアーゼI(DNase)を含む腫瘍解離酵素混合物中に配置される。
VII.薬学的組成物、投与量、及び投薬レジメン
いくつかの実施形態では、本開示の方法を使用して拡張されたTILは、薬学的組成物として患者に投与される。いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、滅菌緩衝液中のTIL懸濁液である。本開示のPBMCを使用して拡張されたTILは、当該技術分野で知られている任意の好適な経路によって投与され得る。いくつかの実施形態では、T細胞は、単回の動脈内または静脈内注入として投与され、これは、好ましくは、およそ30~60分続く。他の好適な投与経路には、腹腔内、髄腔内、及びリンパ内投与が含まれる。
任意の好適な用量のTILが投与され得る。いくつかの実施形態では、特にがんが黒色腫である場合、約2.3×1010~約13.7×1010のTILが投与され、平均約7.8×1010TILである。いくつかの実施形態では、約1.2×1010~約4.3×1010のTILが投与される。いくつかの実施形態では、約3×1010~約12×1010のTILが投与される。いくつかの実施形態では、約4×1010~約10×1010のTILが投与される。いくつかの実施形態では、約5×1010~約8×1010のTILが投与される。いくつかの実施形態では、約6×1010~約8×1010のTILが投与される。いくつかの実施形態では、約7×1010~約8×1010のTILが投与される。いくつかの実施形態では、治療上有効な投与量は、約2.3×1010~約13.7×1010である。いくつかの実施形態では、特にがんが黒色腫である場合、治療上有効な投与量は、約7.8×1010のTILである。いくつかの実施形態では、治療上有効な投与量は、約1.2×1010~約4.3×1010のTILである。いくつかの実施形態では、治療上有効な投与量は、約3×1010~約12×1010のTILである。いくつかの実施形態では、治療上有効な投与量は、約4×1010~約10×1010のTILである。いくつかの実施形態では、治療上有効な投与量は、約5×1010~約8×1010のTILである。いくつかの実施形態では、治療上有効な投与量は、約6×1010~約8×1010のTILである。いくつかの実施形態では、治療上有効な投与量は、約7×1010~約8×1010のTILである。
いくつかの実施形態では、本発明の薬学的組成物で提供されるTILの数は、約1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×1010、2×1010、3×1010、4×1010、5×1010、6×1010、7×1010、8×1010、9×1010、1×1011、2×1011、3×1011、4×1011、5×1011、6×1011、7×1011、8×1011、9×1011、1×1012、2×1012、3×1012、4×1012、5×1012、6×1012、7×1012、8×1012、9×1012、1×1013、2×1013、3×1013、4×1013、5×1013、6×1013、7×1013、8×1013、及び9×1013である。いくつかの実施形態では、本発明の薬学的組成物で提供されるTILの数は、1×10~5×10、5×10~1×10、1×10~5×10、5×10~1×10、1×10~5×10、5×10~1×10、1×10~5×10、5×10~1×1010、1×1010~5×1010、5×1010~1×1011、5×1011~1×1012、1×1012~5×1012、及び5×1012~1×1013の範囲内である。
いくつかの実施形態では、本発明の薬学的組成物中に提供されるTILの濃度は、例えば、薬学的組成物の100%、90%、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%、0.09%、0.08%、0.07%、0.06%、0.05%、0.04%、0.03%、0.02%、0.01%、0.009%、0.008%、0.007%、0.006%、0.005%、0.004%、0.003%、0.002%、0.001%、0.0009%、0.0008%、0.0007%、0.0006%、0.0005%、0.0004%、0.0003%、0.0002%、または0.0001%w/w、w/v、またはv/v未満である。
いくつかの実施形態では、本発明の薬学的組成物中に提供されるTILの濃度は、薬学的組成物の90%、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、19.75%、19.50%、19.25%、19%、18.75%、18.50%、18.25%、18%、17.75%、17.50%、17.25%、17%、16.75%、16.50%、16.25%、16%、15.75%、15.50%、15.25%、15%、14.75%、14.50%、14.25%、14%、13.75%、13.50%、13.25%、13%、12.75%、12.50%、12.25%、12%、11.75%、11.50%、11.25%、11%、10.75%、10.50%、10.25%、10%、9.75%、9.50%、9.25%、9%、8.75%、8.50%、8.25%、8%、7.75%、7.50%、7.25%、7%、6.75%、6.50%、6.25%、6%、5.75%、5.50%、5.25%、5%、4.75%、4.50%、4.25%、4%、3.75%、3.50%、3.25%、3%、2.75%、2.50%、2.25%、2%、1.75%、1.50%、125%、1%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%、0.09%、0.08%、0.07%、0.06%、0.05%、0.04%、0.03%、0.02%、0.01%、0.009%、0.008%、0.007%、0.006%、0.005%、0.004%、0.003%、0.002%、0.001%、0.0009%、0.0008%、0.0007%、0.0006%、0.0005%、0.0004%、0.0003%、0.0002%、または0.0001%w/w、w/v、またはv/v超である。
いくつかの実施形態では、本発明の薬学的組成物中に提供されるTILの濃度は、薬学的組成物の約0.0001%~約50%、約0.001%~約40%、約0.01%~約30%、約0.02%~約29%、約0.03%~約28%、約0.04%~約27%、約0.05%~約26%、約0.06%~約25%、約0.07%~約24%、約0.08%~約23%、約0.09%~約22%、約0.1%~約21%、約0.2%~約20%、約0.3%~約19%、約0.4%~約18%、約0.5%~約17%、約0.6%~約16%、約0.7%~約15%、約0.8%~約14%、約0.9%~約12%、または約1%~約10%w/w、w/v、またはv/vの範囲内である。
いくつかの実施形態では、本発明の薬学的組成物中に提供されるTILの濃度は、薬学的組成物の約0.001%~約10%、約0.01%~約5%、約0.02%~約4.5%、約0.03%~約4%、約0.04%~約3.5%、約0.05%~約3%、約0.06%~約2.5%、約0.07%~約2%、約0.08%~約1.5%、約0.09%~約1%、約0.1%~約0.9%w/w、w/v、またはv/vの範囲内である。
いくつかの実施形態では、本発明の薬学的組成物中に提供されるTILの量は、10g、9.5g、9.0g、8.5g、8.0g、7.5g、7.0g、6.5g、6.0g、5.5g、5.0g、4.5g、4.0g、3.5g、3.0g、2.5g、2.0g、1.5g、1.0g、0.95g、0.9g、0.85g、0.8g、0.75g、0.7g、0.65g、0.6g、0.55g、0.5g、0.45g、0.4g、0.35g、0.3g、0.25g、0.2g、0.15g、0.1g、0.09g、0.08g、0.07g、0.06g、0.05g、0.04g、0.03g、0.02g、0.01g、0.009g、0.008g、0.007g、0.006g、0.005g、0.004g、0.003g、0.002g、0.001g、0.0009g、0.0008g、0.0007g、0.0006g、0.0005g、0.0004g、0.0003g、0.0002g、または0.0001g以下である。
いくつかの実施形態では、本発明の薬学的組成物中に提供されるTILの量は、0.0001g、0.0002g、0.0003g、0.0004g、0.0005g、0.0006g、0.0007g、0.0008g、0.0009g、0.001g、0.0015g、0.002g、0.0025g、0.003g、0.0035g、0.004g、0.0045g、0.005g、0.0055g、0.006g、0.0065g、0.007g、0.0075g、0.008g、0.0085g、0.009g、0.0095g、0.01g、0.015g、0.02g、0.025g、0.03g、0.035g、0.04g、0.045g、0.05g、0.055g、0.06g、0.065g、0.07g、0.075g、0.08g、0.085g、0.09g、0.095g、0.1g、0.15g、0.2g、0.25g、0.3g、0.35g、0.4g、0.45g、0.5g、0.55g、0.6g、0.65g、0.7g、0.75g、0.8g、0.85g、0.9g、0.95g、1g、1.5g、2g、2.5、3g、3.5、4g、4.5g、5g、5.5g、6g、6.5g、7g、7.5g、8g、8.5g、9g、9.5g、または10g超である。
本発明の薬学的組成物中に提供されるTILは、広い投与量範囲にわたって有効である。正確な投与量は、投与経路、化合物が投与される形態、治療される対象の性別及び年齢、治療される対象の体重、ならびに主治医の選好及び経験に依存するであろう。適切な場合、TILの臨床的に確立された投与量が使用される場合もある。TILの投与量などの本明細書の方法を使用して投与される薬学的組成物の量は、治療されるヒトまたは哺乳動物、障害または状態の重症度、投与速度、医薬品有効成分の性質、及び処方医師の裁量に依存するであろう。
いくつかの実施形態では、TILは、単回用量で投与され得る。かかる投与は、注射、例えば、静脈内注射によるものであり得る。いくつかの実施形態では、TILは、複数回用量で投与され得る。投薬は、1年に1回、2回、3回、4回、5回、6回、または6回超であり得る。投薬は、月1回、2週間に1回、週1回、または隔日に1回であり得る。TILの投与は、必要な限り継続することができる。
いくつかの実施形態では、TILの有効な投与量は、約1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×1010、2×1010、3×1010、4×1010、5×1010、6×1010、7×1010、8×1010、9×1010、1×1011、2×1011、3×1011、4×1011、5×1011、6×1011、7×1011、8×1011、9×1011、1×1012、2×1012、3×1012、4×1012、5×1012、6×1012、7×1012、8×1012、9×1012、1×1013、2×1013、3×1013、4×1013、5×1013、6×1013、7×1013、8×1013、及び9×1013である。いくつかの実施形態では、TILの有効な投与量は、1×10~5×10、5×10~1×10、1×10~5×10、5×10~1×10、1×10~5×10、5×10~1×10、1×10~5×10、5×10~1×1010、1×1010~5×1010、5×1010~1×1011、5×1011~1×1012、1×1012~5×1012、及び5×1012~1×1013の範囲内である。
いくつかの実施形態では、TILの有効な投与量は、約0.01mg/kg~約4.3mg/kg、約0.15mg/kg~約3.6mg/kg、約0.3mg/kg~約3.2mg/kg、約0.35mg/kg~約2.85mg/kg、約0.15mg/kg~約2.85mg/kg、約0.3mg~約2.15mg/kg、約0.45mg/kg~約1.7mg/kg、約0.15mg/kg~約1.3mg/kg、約0.3mg/kg~約1.15mg/kg、約0.45mg/kg~約1mg/kg、約0.55mg/kg~約0.85mg/kg、約0.65mg/kg~約0.8mg/kg、約0.7mg/kg~約0.75mg/kg、約0.7mg/kg~約2.15mg/kg、約0.85mg/kg~約2mg/kg、約1mg/kg~約1.85mg/kg、約1.15mg/kg~約1.7mg/kg、約1.3mg/kg~約1.6mg/kg、約1.35mg/kg~約1.5mg/kg、約2.15mg/kg~約3.6mg/kg、約2.3mg/kg~約3.4mg/kg、約2.4mg/kg~約3.3mg/kg、約2.6mg/kg~約3.15mg/kg、約2.7mg/kg~約3mg/kg、約2.8mg/kg~約3mg/kg、または約2.85mg/kg~約2.95mg/kgの範囲内である。
いくつかの実施形態では、TILの有効な投与量は、約1mg~約500mg、約10mg~約300mg、約20mg~約250mg、約25mg~約200mg、約1mg~約50mg、約5mg~約45mg、約10mg~約40mg、約15mg~約35mg、約20mg~約30mg、約23mg~約28mg、約50mg~約150mg、約60mg~約140mg、約70mg~約130mg、約80mg~約120mg、約90mg~約110mg、または約95mg~約105mg、約98mg~約102mg、約150mg~約250mg、約160mg~約240mg、約170mg~約230mg、約180mg~約220mg、約190mg~約210mg、約195mg~約205mg、または約198~約207mgの範囲内である。
TILの有効量は、鼻腔内経路及び経皮経路を含む、同様の有用性を有する薬剤の認められた投与様式のうちのいずれかによって、動脈内注射によって、静脈内、腹腔内、非経口、筋肉内、皮下、局所、移植によって、または吸入によって、単回用量または複数回用量のいずれかで投与され得る。
他の実施形態では、本発明は、上記の前段落のうちのいずれかに記載の治療的TIL集団を含む注入バッグを提供する。
他の実施形態では、本発明は、上記の前段落のうちのいずれかに記載の治療的TIL集団及び薬学的に許容される担体を含む腫瘍浸潤リンパ球(TIL)組成物を提供する。
他の実施形態では、本発明は、上記の前段落のうちのいずれかに記載のTIL組成物を含む注入バッグを提供する。
他の実施形態では、本発明は、上記の前段落のうちのいずれかに記載の治療的TIL集団の凍結保存された調製物を提供する。
他の実施形態では、本発明は、上記の前段落のうちのいずれかに記載の治療的TIL集団及び凍結保存された培地を含む腫瘍浸潤リンパ球(TIL)組成物を提供する。
他の実施形態では、本発明は、凍結保存培地がDMSOを含むように修正された、上記の前段落のうちのいずれかに記載のTIL組成物を提供する。
他の実施形態では、本発明は、凍結保存培地が7~10%のDMSOを含むように修正された、上記の前段落のうちのいずれかに記載のTIL組成物を提供する。
他の実施形態では、本発明は、上記の前段落のうちのいずれかに記載のTIL組成物の凍結保存された調製物を提供する。
いくつかの実施形態では、本開示の方法を使用して拡張されたTILは、薬学的組成物として患者に投与される。いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、滅菌緩衝液中のTIL懸濁液である。本開示のPBMCを使用して拡張されたTILは、当該技術分野で知られている任意の好適な経路によって投与され得る。いくつかの実施形態では、T細胞は、単回の動脈内または静脈内注入として投与され、これは、好ましくは、およそ30~60分続く。他の好適な投与経路には、腹腔内、髄腔内、及びリンパ内投与が含まれる。
任意の好適な用量のTILが投与され得る。いくつかの実施形態では、特にがんが黒色腫である場合、約2.3×1010~約13.7×1010のTILが投与され、平均約7.8×1010TILである。いくつかの実施形態では、約1.2×1010~約4.3×1010のTILが投与される。いくつかの実施形態では、約3×1010~約12×1010のTILが投与される。いくつかの実施形態では、約4×1010~約10×1010のTILが投与される。いくつかの実施形態では、約5×1010~約8×1010のTILが投与される。いくつかの実施形態では、約6×1010~約8×1010のTILが投与される。いくつかの実施形態では、約7×1010~約8×1010のTILが投与される。いくつかの実施形態では、治療上有効な投与量は、約2.3×1010~約13.7×1010である。いくつかの実施形態では、特にがんが黒色腫である場合、治療上有効な投与量は、約7.8×1010TILである。いくつかの実施形態では、治療上有効な投与量は、約1.2×1010~約4.3×1010TILである。いくつかの実施形態では、治療上有効な投与量は、約3×1010~約12×1010TILである。いくつかの実施形態では、治療上有効な投与量は、約4×1010~約10×1010TILである。いくつかの実施形態では、治療上有効な投与量は、約5×1010~約8×1010TILである。いくつかの実施形態では、治療上有効な投与量は、約6×1010~約8×1010TILである。いくつかの実施形態では、治療上有効な投与量は、約7×1010~約8×1010TILである。
いくつかの実施形態では、本発明の薬学的組成物で提供されるTILの数は、約1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×1010、2×1010、3×1010、4×1010、5×1010、6×1010、7×1010、8×1010、9×1010、1×1011、2×1011、3×1011、4×1011、5×1011、6×1011、7×1011、8×1011、9×1011、1×1012、2×1012、3×1012、4×1012、5×1012、6×1012、7×1012、8×1012、9×1012、1×1013、2×1013、3×1013、4×1013、5×1013、6×1013、7×1013、8×1013、及び9×1013である。いくつかの実施形態では、本発明の薬学的組成物で提供されるTILの数は、1×10~5×10、5×10~1×10、1×10~5×10、5×10~1×10、1×10~5×10、5×10~1×10、1×10~5×10、5×10~1×1010、1×1010~5×1010、5×1010~1×1011、5×1011~1×1012、1×1012~5×1012、及び5×1012~1×1013の範囲内である。
いくつかの実施形態では、本発明の薬学的組成物中に提供されるTILの濃度は、例えば、薬学的組成物の100%、90%、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%、0.09%、0.08%、0.07%、0.06%、0.05%、0.04%、0.03%、0.02%、0.01%、0.009%、0.008%、0.007%、0.006%、0.005%、0.004%、0.003%、0.002%、0.001%、0.0009%、0.0008%、0.0007%、0.0006%、0.0005%、0.0004%、0.0003%、0.0002%、または0.0001%w/w、w/v、またはv/v未満である。
いくつかの実施形態では、本発明の薬学的組成物中に提供されるTILの濃度は、薬学的組成物の90%、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、19.75%、19.50%、19.25%、19%、18.75%、18.50%、18.25%、18%、17.75%、17.50%、17.25%、17%、16.75%、16.50%、16.25%、16%、15.75%、15.50%、15.25%、15%、14.75%、14.50%、14.25%、14%、13.75%、13.50%、13.25%、13%、12.75%、12.50%、12.25%、12%、11.75%、11.50%、11.25%、11%、10.75%、10.50%、10.25%、10%、9.75%、9.50%、9.25%、9%、8.75%、8.50%、8.25%、8%、7.75%、7.50%、7.25%、7%、6.75%、6.50%、6.25%、6%、5.75%、5.50%、5.25%、5%、4.75%、4.50%、4.25%、4%、3.75%、3.50%、3.25%、3%、2.75%、2.50%、2.25%、2%、1.75%、1.50%、125%、1%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%、0.09%、0.08%、0.07%、0.06%、0.05%、0.04%、0.03%、0.02%、0.01%、0.009%、0.008%、0.007%、0.006%、0.005%、0.004%、0.003%、0.002%、0.001%、0.0009%、0.0008%、0.0007%、0.0006%、0.0005%、0.0004%、0.0003%、0.0002%、または0.0001%w/w、w/v、またはv/v超である。
いくつかの実施形態では、本発明の薬学的組成物中に提供されるTILの濃度は、薬学的組成物の約0.0001%~約50%、約0.001%~約40%、約0.01%~約30%、約0.02%~約29%、約0.03%~約28%、約0.04%~約27%、約0.05%~約26%、約0.06%~約25%、約0.07%~約24%、約0.08%~約23%、約0.09%~約22%、約0.1%~約21%、約0.2%~約20%、約0.3%~約19%、約0.4%~約18%、約0.5%~約17%、約0.6%~約16%、約0.7%~約15%、約0.8%~約14%、約0.9%~約12%、または約1%~約10%w/w、w/v、またはv/vの範囲内である。
いくつかの実施形態では、本発明の薬学的組成物中に提供されるTILの濃度は、薬学的組成物の約0.001%~約10%、約0.01%~約5%、約0.02%~約4.5%、約0.03%~約4%、約0.04%~約3.5%、約0.05%~約3%、約0.06%~約2.5%、約0.07%~約2%、約0.08%~約1.5%、約0.09%~約1%、約0.1%~約0.9%w/w、w/v、またはv/vの範囲内である。
いくつかの実施形態では、本発明の薬学的組成物中に提供されるTILの量は、10g、9.5g、9.0g、8.5g、8.0g、7.5g、7.0g、6.5g、6.0g、5.5g、5.0g、4.5g、4.0g、3.5g、3.0g、2.5g、2.0g、1.5g、1.0g、0.95g、0.9g、0.85g、0.8g、0.75g、0.7g、0.65g、0.6g、0.55g、0.5g、0.45g、0.4g、0.35g、0.3g、0.25g、0.2g、0.15g、0.1g、0.09g、0.08g、0.07g、0.06g、0.05g、0.04g、0.03g、0.02g、0.01g、0.009g、0.008g、0.007g、0.006g、0.005g、0.004g、0.003g、0.002g、0.001g、0.0009g、0.0008g、0.0007g、0.0006g、0.0005g、0.0004g、0.0003g、0.0002g、または0.0001g以下である。
いくつかの実施形態では、本発明の薬学的組成物中に提供されるTILの量は、0.0001g、0.0002g、0.0003g、0.0004g、0.0005g、0.0006g、0.0007g、0.0008g、0.0009g、0.001g、0.0015g、0.002g、0.0025g、0.003g、0.0035g、0.004g、0.0045g、0.005g、0.0055g、0.006g、0.0065g、0.007g、0.0075g、0.008g、0.0085g、0.009g、0.0095g、0.01g、0.015g、0.02g、0.025g、0.03g、0.035g、0.04g、0.045g、0.05g、0.055g、0.06g、0.065g、0.07g、0.075g、0.08g、0.085g、0.09g、0.095g、0.1g、0.15g、0.2g、0.25g、0.3g、0.35g、0.4g、0.45g、0.5g、0.55g、0.6g、0.65g、0.7g、0.75g、0.8g、0.85g、0.9g、0.95g、1g、1.5g、2g、2.5、3g、3.5、4g、4.5g、5g、5.5g、6g、6.5g、7g、7.5g、8g、8.5g、9g、9.5g、または10g超である。
本発明の薬学的組成物中に提供されるTILは、広い投与量範囲にわたって有効である。正確な投与量は、投与経路、化合物が投与される形態、治療される対象の性別及び年齢、治療される対象の体重、ならびに主治医の選好及び経験に依存するであろう。適切な場合、TILの臨床的に確立された投与量が使用される場合もある。TILの投与量などの本明細書の方法を使用して投与される薬学的組成物の量は、治療されるヒトまたは哺乳動物、障害または状態の重症度、投与速度、医薬品有効成分の性質、及び処方医師の裁量に依存するであろう。
いくつかの実施形態では、TILは、単回用量で投与され得る。かかる投与は、注射、例えば、静脈内注射によるものであり得る。いくつかの実施形態では、TILは、複数回用量で投与され得る。投薬は、1年に1回、2回、3回、4回、5回、6回、または6回超であり得る。投薬は、月1回、2週間に1回、週1回、または隔日に1回であり得る。TILの投与は、必要な限り継続することができる。
いくつかの実施形態では、TILの有効な投与量は、約1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×10、2×10、3×10、4×10、5×10、6×10、7×10、8×10、9×10、1×1010、2×1010、3×1010、4×1010、5×1010、6×1010、7×1010、8×1010、9×1010、1×1011、2×1011、3×1011、4×1011、5×1011、6×1011、7×1011、8×1011、9×1011、1×1012、2×1012、3×1012、4×1012、5×1012、6×1012、7×1012、8×1012、9×1012、1×1013、2×1013、3×1013、4×1013、5×1013、6×1013、7×1013、8×1013、及び9×1013である。いくつかの実施形態では、TILの有効な投与量は、1×10~5×10、5×10~1×10、1×10~5×10、5×10~1×10、1×10~5×10、5×10~1×10、1×10~5×10、5×10~1×1010、1×1010~5×1010、5×1010~1×1011、5×1011~1×1012、1×1012~5×1012、及び5×1012~1×1013の範囲内である。
いくつかの実施形態では、TILの有効な投与量は、約0.01mg/kg~約4.3mg/kg、約0.15mg/kg~約3.6mg/kg、約0.3mg/kg~約3.2mg/kg、約0.35mg/kg~約2.85mg/kg、約0.15mg/kg~約2.85mg/kg、約0.3mg~約2.15mg/kg、約0.45mg/kg~約1.7mg/kg、約0.15mg/kg~約1.3mg/kg、約0.3mg/kg~約1.15mg/kg、約0.45mg/kg~約1mg/kg、約0.55mg/kg~約0.85mg/kg、約0.65mg/kg~約0.8mg/kg、約0.7mg/kg~約0.75mg/kg、約0.7mg/kg~約2.15mg/kg、約0.85mg/kg~約2mg/kg、約1mg/kg~約1.85mg/kg、約1.15mg/kg~約1.7mg/kg、約1.3mg/kg~約1.6mg/kg、約1.35mg/kg~約1.5mg/kg、約2.15mg/kg~約3.6mg/kg、約2.3mg/kg~約3.4mg/kg、約2.4mg/kg~約3.3mg/kg、約2.6mg/kg~約3.15mg/kg、約2.7mg/kg~約3mg/kg、約2.8mg/kg~約3mg/kg、または約2.85mg/kg~約2.95mg/kgの範囲内である。
いくつかの実施形態では、TILの有効な投与量は、約1mg~約500mg、約10mg~約300mg、約20mg~約250mg、約25mg~約200mg、約1mg~約50mg、約5mg~約45mg、約10mg~約40mg、約15mg~約35mg、約20mg~約30mg、約23mg~約28mg、約50mg~約150mg、約60mg~約140mg、約70mg~約130mg、約80mg~約120mg、約90mg~約110mg、または約95mg~約105mg、約98mg~約102mg、約150mg~約250mg、約160mg~約240mg、約170mg~約230mg、約180mg~約220mg、約190mg~約210mg、約195mg~約205mg、または約198~約207mgの範囲内である。
TILの有効量は、鼻腔内経路及び経皮経路を含む、同様の有用性を有する薬剤の認められた投与様式のうちのいずれかによって、動脈内注射によって、静脈内、腹腔内、非経口、筋肉内、皮下、局所、移植によって、または吸入によって、単回用量または複数回用量のいずれかで投与され得る。
VIII.患者を治療する方法
治療方法は、最初のTIL収集及びTILの培養から始まる。かかる方法は両方とも、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Jin et al.,J.Immunother.,2012,35(3):283-292によって当該技術分野で説明されている。治療方法の実施形態は、実施例を含む以下の節全体に記載されている。
本明細書に記載の方法に従って、例えば、上記のステップA~Fに記載されるように、または上記のステップA~Fに従って(また例えば、図1及びまたは図8に示されるように)産生された拡張TILは、がんを有する患者の治療における特定の用途を見出す(例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Goff,et al.,J.Clin.Oncol.,2016,34(20),2389-239、及び補足内容に記載される)。いくつかの実施形態では、TILは、以前に記載されたように、転移性黒色腫の切除された沈着物から増殖された(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Dudley,et al.,J Immunother.,2003,26:332-342を参照)。新鮮な腫瘍は、滅菌条件下で解剖され得る。代表的な試料は、正式な病理学的分析のために収集され得る。2mm3~3mm3の単一断片が使用され得る。いくつかの実施形態では、患者当たり5、10、15、20、25、または30個の試料が取得される。いくつかの実施形態では、患者当たり20、25、または30個の試料が取得される。いくつかの実施形態では、患者当たり20、22、24、26、または28個の試料が取得される。いくつかの実施形態では、患者当たり24個の試料が取得される。試料は、24ウェルプレートの個々のウェル内に配置され、高用量IL-2(6,000IU/mL)を含む成長培地中で維持され、腫瘍の破壊及び/またはTILの増殖について監視され得る。処理後に生細胞が残っている腫瘍は、本明細書に記載されるように、単一細胞懸濁液中に酵素的に消化され、凍結保存され得る。
いくつかの実施形態では、成功裏に成長したTILは、表現型分析(CD3、CD4、CD8、及びCD56)のためにサンプリングされ、利用可能な場合、自己腫瘍に対して試験され得る。一晩の共培養によりインターフェロンガンマ(IFN-γ)レベルが200pg/mLを超え、バックグラウンドの2倍になった場合、TILは反応性があるとみなされ得る。(Goff,et al.,J Immunother.,2010,33:840-847、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)。いくつかの実施形態では、自己反応性または十分な成長パターンの証拠を有する培養物は、急速拡張(REP)と称されることもある第2の拡張を含む、第2の拡張(例えば、図1及び/または図8のステップDに従って提供される第2の拡張)のために選択され得る。いくつかの実施形態では、高い自己反応性(例えば、第2の拡張中の高い拡張)を有する拡張TILが、追加の第2の拡張のために選択される。いくつかの実施形態では、高い自己反応性(例えば、図1及び/または図8のステップDで提供されるような第2の拡張中の高い拡張)を有するTILが、図1及び/または図8のステップDに従って、追加の第2の拡張のために選択される。
注入バッグTILの凍結保存試料の細胞表現型は、表面マーカーCD3、CD4、CD8、CCR7、及びCD45RA(BD BioSciences)のフローサイトメトリー(例えば、FlowJo)、ならびに本明細書に記載の方法のうちのいずれかによって分析され得る。血清サイトカインは、標準的な酵素結合免疫吸着アッセイ技術を使用することにより測定された。血清IFN-gの上昇は、100pg/mL超及び4 3ベースラインレベルを超えると定義された。
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される方法、例えば図1及び/または図8に例示される方法によって産生されるTILは、TILの臨床効果の驚くべき改善を提供する。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される方法、例えば図1及び/または図8に例示される方法によって産生されるTILは、例えば、図1及び/または図8に例示されるもの以外の方法を含む、本明細書に記載されるもの以外の方法によって産生されるTILと比較して、増加した臨床効果を示す。いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるもの以外の方法は、プロセス1C及び/または第1世代(Gen1)と称される方法を含む。いくつかの実施形態では、増加した有効性は、DCR、ORR、及び/または他の臨床応答によって測定される。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される方法、例えば図1に例示される方法によって産生されたTILは、例えば、図1及び/または図8に例示されるもの以外の方法、例えば、Gen1プロセスを含む、本明細書に記載されるもの以外の方法によって産生されたTILと比較して、同様の応答時間及び安全性プロファイルを示す。
いくつかの実施形態では、IFN-ガンマ(IFN-γ)は、治療有効性及び/または増加した臨床的有効性を示す。いくつかの実施形態では、TILで治療された対象の血液中のIFN-γは、活性なTILを示す。いくつかの実施形態では、IFN-γ産生の効力アッセイが用いられる。IFN-γ産生は、細胞傷害能の別の尺度である。IFN-γ産生は、例えば、図1及び/または図8に記載されるものを含む、本発明の方法によって調製されたTILで治療された対象のエクスビボでの血液、血清、またはTIL中のサイトカインIFN-γのレベルを決定することによって測定することができる。いくつかの実施形態では、IFN-γの増加は、本発明の方法によって産生されたTILで治療された患者における治療有効性を示す。いくつかの実施形態では、IFN-γは、未治療の患者と比較して、及び/または例えば、図1及び/または図8に具体化されるもの以外の方法を含む、本明細書で提供されるもの以外の方法を使用して調製されたTILで治療された患者と比較して、IFN-γが1倍、2倍、3倍、4倍、または5倍以上増加する。いくつかの実施形態では、IFN-γ分泌は、未治療の患者と比較して、及び/または例えば、図1及び/または図8に具体化されるもの以外の方法を含む、本明細書で提供されるもの以外の方法を使用して調製されたTILで治療された患者と比較して、1倍増加する。いくつかの実施形態では、IFN-γ分泌は、未治療の患者と比較して、及び/または例えば、図1及び/または図8に具体化されるもの以外の方法を含む、本明細書で提供されるもの以外の方法を使用して調製されたTILで治療された患者と比較して、2倍増加する。いくつかの実施形態では、IFN-γ分泌は、未治療の患者と比較して、及び/または例えば、図1及び/または図8に具体化されるもの以外の方法を含む、本明細書で提供されるもの以外の方法を使用して調製されたTILで治療された患者と比較して、3倍増加する。いくつかの実施形態では、IFN-γ分泌は、未治療の患者と比較して、及び/または例えば、図1及び/または図8に具体化されるもの以外の方法を含む、本明細書で提供されるもの以外の方法を使用して調製されたTILで治療された患者と比較して、4倍増加する。いくつかの実施形態では、IFN-γ分泌は、未治療の患者と比較して、及び/または例えば、図1及び/または図8に具体化されるもの以外の方法を含む、本明細書で提供されるもの以外の方法を使用して調製されたTILで治療された患者と比較して、5倍増加する。いくつかの実施形態では、IFN-γは、Quantikine ELISAキットを使用して測定される。いくつかの実施形態では、IFN-γは、例えば、図1及び/または図8に記載されるものを含む、本発明の方法によって調製されたTILで治療された対象のエクスビボでのTILにおいて測定される。いくつかの実施形態では、IFN-γは、例えば図1及び/または図8に記載されるものを含む、本発明の方法によって調製されたTILで治療された対象の血液において測定される。いくつかの実施形態では、IFN-γは、例えば、図1及び/または図8に記載されるものを含む、本発明の方法によって調製されたTILで治療された対象のTIL血清において測定される。
いくつかの実施形態では、IFN-ガンマ(IFN-γ)は、治療有効性及び/または増加した臨床的有効性を示す。いくつかの実施形態では、TILで治療された対象の血液中のIFN-γは、活性なTILを示す。いくつかの実施形態では、IFN-γ産生の効力アッセイが用いられる。IFN-γ産生は、細胞傷害能の別の尺度である。IFN-γ産生は、例えば、図1及び/または図8に記載されるものを含む、本発明の方法によって調製されたTILで治療された対象の血液、血清、または他の組織中のサイトカインIFN-γのレベルを決定することによって測定することができる。いくつかの実施形態では、IFN-γの増加は、本発明の方法によって産生されたTILで治療された患者における治療有効性を示す。いくつかの実施形態では、IFN-γは、未治療の患者と比較して、及び/または例えば、図1及び/または図8に具体化されるもの以外の方法を含む、本明細書で提供されるもの以外の方法を使用して調製されたTILで治療された患者と比較して、IFN-γが1倍、2倍、3倍、4倍、または5倍以上増加する。
いくつかの実施形態では、例えば図1及び/または図8に記載されるものを含む、本発明の方法によって調製されるTILは、例えばプロセス1C法と称される方法を含む、図1及び/または図8に例示されていないものを含む他の方法によって産生されるTILと比較して、増加したポリクローン性を示す。いくつかの実施形態では、有意に改善されたポリクローン性及び/または増加したポリクローン性は、治療有効性及び/または増加した臨床的有効性を示す。いくつかの実施形態では、ポリクローン性は、T細胞レパートリーの多様性を指す。いくつかの実施形態では、ポリクローン性の増加は、本発明の方法によって産生されたTILの投与に関する治療有効性を示すことができる。いくつかの実施形態では、ポリクローン性は、例えば、図1及び/または図8に具体化されるもの以外の方法を含む、本明細書で提供されるもの以外の方法を使用して調製されたTILと比較して、1倍、2倍、10倍、100倍、500倍、または1000倍増加する。いくつかの実施形態では、ポリクローン性は、未治療の患者と比較して、及び/または例えば、図1及び/または図8に具体化されるもの以外の方法を含む、本明細書で提供されるもの以外の方法を使用して調製されたTILで治療された患者と比較して、1倍増加する。いくつかの実施形態では、ポリクローン性は、未治療の患者と比較して、及び/または例えば、図1及び/または図8に具体化されるもの以外の方法を含む、本明細書で提供されるもの以外の方法を使用して調製されたTILで治療された患者と比較して、2倍増加する。いくつかの実施形態では、ポリクローン性は、未治療の患者と比較して、及び/または例えば、図1及び/または図8に具体化されるもの以外の方法を含む、本明細書で提供されるもの以外の方法を使用して調製されたTILで治療された患者と比較して、10倍増加する。いくつかの実施形態では、ポリクローン性は、未治療の患者と比較して、及び/または例えば、図1及び/または図8に具体化されるもの以外の方法を含む、本明細書で提供されるもの以外の方法を使用して調製されたTILで治療された患者と比較して、100倍増加する。いくつかの実施形態では、ポリクローン性は、未治療の患者と比較して、及び/または例えば、図1及び/または図8に具体化されるもの以外の方法を含む、本明細書で提供されるもの以外の方法を使用して調製されたTILで治療された患者と比較して、500倍増加する。いくつかの実施形態では、ポリクローン性は、未治療の患者と比較して、及び/または例えば、図1及び/または図8に具体化されるもの以外の方法を含む、本明細書で提供されるもの以外の方法を使用して調製されたTILで治療された患者と比較して、1000倍増加する。
有効性の尺度には、当該技術分野で知られており、本明細書にも記載されている、疾患制御率(DCR)ならびに全応答率(ORR)が含まれ得る。
A.がん及び他の疾患を治療する方法
本明細書に記載の組成物及び方法は、疾患を治療するための方法で使用され得る。いくつかの実施形態では、それらは、過剰増殖性障害の治療に使用するためのものである。それらは、本明細書及び以下の段落に記載される他の障害の治療にも使用され得る。
いくつかの実施形態では、過剰増殖性障害は、がんである。いくつかの実施形態では、過剰増殖性障害は、固形腫瘍癌である。いくつかの実施形態では、固形腫瘍癌は、神経膠芽細胞腫(GBM)、胃腸癌、黒色腫、卵巣癌、子宮内膜癌、甲状腺癌、結腸直腸癌、子宮頸癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、肺癌、膀胱癌、乳癌、トリプルネガティブ乳癌、ヒト乳頭腫ウイルスによって引き起こされるがん、頭頸部癌(頭頸部扁平上皮癌(HNSCC)を含む)、腎癌、及び腎細胞癌からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、過剰増殖性障害は、血液学的悪性腫瘍である。いくつかの実施形態では、固形腫瘍がんは、慢性リンパ性白血病、急性リンパ芽球性白血病、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、濾胞性リンパ腫、及びマントル細胞リンパ腫からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、がんは、高頻度変異がん表現型である。高頻度変異がんは、Campbell,et al.(Cell,171:1042-1056(2017)、すべての目的のために参照により全体が本明細書に組み込まれる)に広く記載されている。いくつかの実施形態では、高頻度変異腫瘍は、1メガベース(Mb)当たり9~10個の変異を含む。いくつかの実施形態では、小児高頻度変異腫瘍は、1メガベース(Mb)当たり9.91個の変異を含む。いくつかの実施形態では、成人高頻度変異腫瘍は、1メガベース(Mb)当たり9個の変異を含む。いくつかの実施形態では、増強された高頻度変異腫瘍は、1メガベース(Mb)当たり10~100個の変異を含む。いくつかの実施形態では、増強された小児高頻度変異腫瘍は、1メガベース(Mb)当たり10~100個の変異を含む。いくつかの実施形態では、増強された成人高頻度変異腫瘍は、1メガベース(Mb)当たり10~100個の変異を含む。いくつかの実施形態では、超高頻度変異腫瘍は、1メガベース(Mb)当たり100個を超える変異を含む。いくつかの実施形態では、小児超高頻度変異腫瘍は、1メガベース(Mb)当たり100個を超える変異を含む。いくつかの実施形態では、成人超高頻度変異腫瘍は、1メガベース(Mb)当たり100個を超える変異を含む。
いくつかの実施形態では、超変異腫瘍は、複製修復経路に変異を有する。いくつかの実施形態では、高頻度変異腫瘍は、複製修復関連DNAポリメラーゼに変異を有する。いくつかの実施形態では、高頻度変異腫瘍は、マイクロサテライト不安定性を有する。いくつかの実施形態では、超高頻度変異腫瘍は、複製修復関連DNAポリメラーゼに変異を有し、マイクロサテライト不安定性を有する。いくつかの実施形態では、腫瘍における高頻度変異は、免疫チェックポイント阻害剤への応答と相関している。いくつかの実施形態では、高頻度変異腫瘍は、免疫チェックポイント阻害剤での治療に対して耐性である。いくつかの実施形態では、高頻度変異腫瘍は、本発明のTILを使用して治療され得る。いくつかの実施形態では、腫瘍における高頻度変異は、環境要因(外因性曝露)によって引き起こされる。例えば、紫外線光は、悪性黒色腫における多数の変異の主な原因であり得る(例えば、Pfeifer,G.P.,You,Y.H.,and Besaratinia,A.(2005).Mutat.Res.571,19-31.、Sage,E.(1993).Photochem.Photobiol.57,163-174を参照)。いくつかの実施形態では、腫瘍における高頻度変異は、直接変異原曝露に起因する、肺腫瘍及び喉頭腫瘍、ならびに他の腫瘍の場合、タバコの煙中の60を超える発がん物質によって引き起こされ得る(例えば、Pleasance,E.D.,Stephens,P.J.,O‘Meara,S.,McBride,D.J.,Meynert,A.,Jones,D.,Lin,M.L.,Beare,D.,Lau,K.W.,Greenman,C.,et al.(2010).Nature463,184-190を参照)。いくつかの実施形態では、腫瘍における高頻度変異は、アポリポタンパク質B mRNA編集酵素触媒ポリペプチド様(APOBEC)ファミリーメンバーの調節不全によって引き起こされ、これは、広範囲のがんにおいてCからTへの移行のレベルの増加をもたらすことが示されている(例えば、Roberts,S.A.,Lawrence,M.S.,Klimczak,L.J.,Grimm,S.A.,Fargo,D.,Stojanov,P.,Kiezun,A.,Kryukov,G.V.,Carter,S.L.,Saksena,G.,et al.(2013).Nat.Genet.45,970-976を参照)。いくつかの実施形態では、腫瘍における高頻度変異は、主要な複製酵素Pol3及びPold1によって行われる校正を損なう変異によるDNA複製修復欠陥によって引き起こされる。いくつかの実施形態では、腫瘍における高頻度変異は、結腸直腸癌、子宮内膜癌、及び他のがんにおける高頻度変異に関連するDNAミスマッチ修復の欠陥によって引き起こされる(例えば、Kandoth,C.,Schultz,N.,Cherniack,A.D.,Akbani,R.,Liu,Y.,Shen,H.,Robertson,A.G.,Pashtan,I.,Shen,R.,Benz,C.C.,et al.;(2013).Nature497,67-73.、Muzny,D.M.,Bainbridge,M.N.,Chang,K.,Dinh,H.H.,Drummond,J.A.,Fowler,G.,Kovar,C.L.,Lewis,L.R.,Morgan,M.B.,Newsham,I.F.,et al.;(2012).Nature487,330-337を参照)。いくつかの実施形態では、DNA複製修復変異は、構成的または二対立遺伝子ミスマッチ修復欠損症(CMMRD)、リンチ症候群、及びポリメラーゼ校正関連ポリポーシス(PPAP)などのがん好発症候群にも見られる。
いくつかの実施形態では、本発明は、TIL集団でがんを治療する方法を含み、がんは、高頻度変異癌である。いくつかの実施形態では、本発明は、TIL集団でがんを治療する方法を含み、がんは、増強された高頻度変異癌である。いくつかの実施形態では、本発明は、TIL集団でがんを治療する方法を含み、がんは、超高頻度変異癌である。
いくつかの実施形態では、本発明は、TIL集団でがんを治療する方法を含み、患者は、本開示によるTILの注入前に骨髄非破壊的化学療法で前治療される。いくつかの実施形態では、骨髄非破壊的化学療法は、シクロホスファミド60mg/kg/日で2日間(TIL注入の27日前及び26日前)、ならびにフルダラビン25mg/m2/日で5日間(TIL注入の27日前~23日前)である。いくつかの実施形態では、骨髄非破壊的化学療法は、シクロホスファミド60mg/kg/日で2日間(TIL注入の27日前及び26日前)、ならびにフルダラビン25mg/m2/日で3日間(TIL注入の27日前~25日前)である。いくつかの実施形態では、骨髄非破壊的化学療法は、シクロホスファミド60mg/kg/日で2日間(TIL注入の27日前及び26日前)、続いてフルダラビン25mg/m2/日で3日間(TIL注入の25日前~23日前)である。いくつかの実施形態では、本開示による骨髄非破壊的化学療法及びTIL注入(0日目)後、患者は、生理学的許容範囲まで8時間毎に720,000IU/kgでIL-2の静脈内注入を受ける。
示される疾患または障害の治療、予防、及び/または管理における本明細書に記載の化合物及び化合物の組み合わせの有効性は、ヒト疾患の治療のためのガイダンスを提供する当技術分野で知られている様々なモデルを使用して試験され得る。例えば、卵巣癌の治療の有効性を決定するためのモデルは、例えば、Mullany,et al.,Endocrinology 2012,153,1585-92、及びFong,et al.,J.Ovarian Res.2009,2,12に記載されている。膵臓癌の治療の有効性を決定するためのモデルは、Herreros-Villanueva,et al.,World J.Gastroenterol.2012,18,1286-1294に記載されている。乳癌の治療の有効性を決定するためのモデルは、例えば、Fantozzi,Breast Cancer Res.2006,8,212に記載されている。黒色腫の治療の有効性を決定するためのモデルは、例えば、Damsky,et al.,Pigment Cell & Melanoma Res.2010,23,853-859に記載されている。例えば、肺癌の治療の有効性を決定するためのモデルは、例えば、Meuwissen,et al.,Genes & Development,2005,19,643-664に記載されている。肺癌の治療の有効性を決定するためのモデルは、例えば、Kim,Clin.Exp.Otorhinolaryngol.2009,2,55-60、及びSano,Head Neck Oncol.2009,1,32に記載されている。
いくつかの実施形態では、IFN-ガンマ(IFN-γ)は、過剰増殖性障害治療の治療有効性を示す。いくつかの実施形態では、TILで治療された対象の血液中のIFN-γは、活性なTILを示す。いくつかの実施形態では、IFN-γ産生の効力アッセイが用いられる。IFN-γ産生は、細胞傷害能の別の尺度である。IFN-γ産生は、例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34)に記載される方法を含む、本発明の方法によって調製されたTILで治療された対象の血液中のサイトカインIFN-γのレベルを決定することによって測定され得る。いくつかの実施形態では、本方法によって取得されたTILは、例示された図8(特に、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34)及び本明細書全体に例示されるようにGen 3プロセスと呼ばれる方法を使用して調製されたTILで治療された対象と比較して、本方法のTILで治療された対象の血液中のIFN-γの増加を提供する。いくつかの実施形態では、IFN-γの増加は、本発明の方法によって産生されたTILで治療された患者における治療有効性を示す。いくつかの実施形態では、IFN-γは、未治療の患者と比較して、及び/または例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34)に具体化されるもの以外の方法を含む、本明細書で提供されるもの以外の方法を使用して調製されたTILで治療された患者と比較して、1倍、2倍、3倍、4倍、または5倍以上増加する。いくつかの実施形態では、IFN-γ分泌は、未治療の患者と比較して、及び/または例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34)に具体化されるもの以外の方法を含む、本明細書で提供されるもの以外の方法を使用して調製されたTILで治療された患者と比較して、1倍増加する。いくつかの実施形態では、IFN-γ分泌は、未治療の患者と比較して、及び/または例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34)に具体化されるもの以外の方法を含む、本明細書で提供されるもの以外の方法を使用して調製されたTILで治療された患者と比較して、2倍増加する。いくつかの実施形態では、IFN-γ分泌は、未治療の患者と比較して、及び/または例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34)に具体化されるもの以外の方法を含む、本明細書で提供されるもの以外の方法を使用して調製されたTILで治療された患者と比較して、3倍増加する。いくつかの実施形態では、IFN-γ分泌は、未治療の患者と比較して、及び/または例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34)に具体化されるもの以外の方法を含む、本明細書で提供されるもの以外の方法を使用して調製されたTILで治療された患者と比較して、4倍増加する。いくつかの実施形態では、IFN-γ分泌は、未治療の患者と比較して、及び/または例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34)に具体化されるもの以外の方法を含む、本明細書で提供されるもの以外の方法を使用して調製されたTILで治療された患者と比較して、5倍増加する。いくつかの実施形態では、IFN-γは、Quantikine ELISAキットを使用して測定される。いくつかの実施形態では、IFN-γは、Quantikine ELISAキットを使用して測定される。いくつかの実施形態では、IFN-γは、本発明の方法によって産生されたTILで治療された患者由来のエクスビボでのTIL中で測定される。いくつかの実施形態では、IFN-γは、本発明の方法によって産生されたTILで治療された患者由来の血液中で測定される。いくつかの実施形態では、IFN-γは、本発明の方法によって産生されたTILで治療された患者由来の血清中で測定される。
いくつかの実施形態では、例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34)に記載される方法を含む、本発明の方法によって調製されたTILは、例えば、プロセス1C法と称される方法などの、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34)に例示されていないものを含む他の方法によって産生されたTILと比較して、増加したポリクローン性を示す。いくつかの実施形態では、有意に改善されたポリクローン性及び/または増加したポリクローン性は、がん治療に対する治療有効性及び/または増加した臨床的有効性を示す。いくつかの実施形態では、ポリクローン性は、T細胞レパートリーの多様性を指す。いくつかの実施形態では、ポリクローン性の増加は、本発明の方法によって産生されたTILの投与に関する治療有効性を示すことができる。いくつかの実施形態では、ポリクローン性は、例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34)に具体化されるもの以外の方法を含む、本明細書で提供されるもの以外の方法を使用して調製されたTILと比較して、1倍、2倍、10倍、100倍、500倍、または1000倍増加する。いくつかの実施形態では、ポリクローン性は、未治療の患者と比較して、及び/または例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34)に具体化されるもの以外の方法を含む、本明細書で提供されるもの以外の方法を使用して調製されたTILで治療された患者と比較して、1倍増加する。いくつかの実施形態では、ポリクローン性は、未治療の患者と比較して、及び/または例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34)に具体化されるもの以外の方法を含む、本明細書で提供されるもの以外の方法を使用して調製されたTILで治療された患者と比較して、2倍増加する。いくつかの実施形態では、ポリクローン性は、未治療の患者と比較して、及び/または例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34)に具体化されるもの以外の方法を含む、本明細書で提供されるもの以外の方法を使用して調製されたTILで治療された患者と比較して、10倍増加する。いくつかの実施形態では、ポリクローン性は、未治療の患者と比較して、及び/または例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34)に具体化されるもの以外の方法を含む、本明細書で提供されるもの以外の方法を使用して調製されたTILで治療された患者と比較して、100倍増加する。いくつかの実施形態では、ポリクローン性は、未治療の患者と比較して、及び/または例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34)に具体化されるもの以外の方法を含む、本明細書で提供されるもの以外の方法を使用して調製されたTILで治療された患者と比較して、500倍増加する。いくつかの実施形態では、ポリクローン性は、未治療の患者と比較して、及び/または例えば、図8(特に、例えば図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F及び/または図34)に具体化されるもの以外の方法を含む、本明細書で提供されるもの以外の方法を使用して調製されたTILで治療された患者と比較して、1000倍増加する。
B.同時投与方法
いくつかの実施形態では、例えば、図8(特に、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)のステップA~Fに記載される方法または図34のステップA~Gに記載される方法から得られたTILを含む、本明細書に記載されるように産生されたTILは、以下に記載される抗体などの1つ以上の免疫チェックポイント調節因子と組み合わせて投与され得る。例えば、PD-1を標的とし、本発明のTILとともに同時投与され得る抗体としては、ニボルマブ(BMS-936558、Bristol-Myers Squibb、Opdivo(登録商標))、ペムブロリズマブ(ラムブロリズマブ、MK03475またはMK-3475、Merck、Keytruda(登録商標))、ヒト化抗PD-1抗体JS001(ShangHai JunShi)、モノクローナル抗PD-1抗体TSR-042(Tesaro,Inc.)、ピジリズマブ(抗PD-1 mAb CT-011、Medivation)、抗PD-1モノクローナル抗体BGB-A317(BeiGene)、及び/または抗PD-1抗体SHR-1210(ShangHai HengRui)、ヒトモノクローナル抗体REGN2810(Regeneron)、ヒトモノクローナル抗体MDX-1106(Bristol-Myers Squibb)、及び/またはヒト化抗PD-1 IgG4抗体PDR001(Novartis)が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、PD-1抗体は、クローン:RMP1-14(ラットIgG)-BioXcellカタログ番号BP0146である。図8(特に、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)のステップA~Fまたは図34のステップA~Gに従って産生されたTILとの同時投与方法での使用に好適な他の好適な抗体は、米国特許第8,008,449号(参照により本明細書に組み込まれる)に開示されている抗PD-1抗体である。いくつかの実施形態では、抗体またはその抗原結合部分は、PD-L1に特異的に結合し、PD-1との相互作用を阻害し、それにより、免疫活性を増加させる。PD-L1に結合し、PD-1とPD-L1との間の相互作用を破壊し、抗腫瘍免疫応答を刺激する当該技術分野で知られている任意の抗体は、本明細書に記載される図8(特に、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)のステップA~Fまたは図34のステップA~Gに従って産生されたTILとの同時投与方法での使用に好適である。例えば、PD-L1を標的とし、かつ臨床試験中である抗体には、BMS-936559(Bristol-Myers Squibb)及びMPDL3280A(Genentech)が含まれる。PD-L1を標的とする他の好適な抗体は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第7,943,743号に開示されている。PD-1またはPD-L1に結合し、PD-1/PD-L1相互作用を破壊し、かつ抗腫瘍免疫応答を刺激するいずれの抗体も、本明細書に記載される図8(特に、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)のステップA~Fまたは図34のステップA~Gに従って産生されたTILとの同時投与方法における使用に好適であることが当業者に理解されるであろう。いくつかの実施形態では、図8(特に、例えば、図8A及び/または図8B及び/または図8C及び/または図8D及び/または図8E及び/または図8F)のステップA~Fまたは図34のステップA~Gに従って産生されたTILの組み合わせを投与された対象は、患者が抗PD-1抗体単独の投与に不応性であるがんタイプを有する場合、抗PD-1抗体とともに投与される。いくつかの実施形態では、患者が難治性黒色腫を有する場合、患者は、TILを抗PD-1と組み合わせて投与される。
C.PD-1及びPD-L1阻害剤
いくつかの実施形態では、がん患者に提供されるTIL療法は、TIL単独の治療集団による治療を含んでもよく、またはTIL及び1つ以上のPD-1及び/またはPD-L1阻害剤を含む併用治療を含んでもよい。
プログラム死1(PD-1)は、T細胞、B細胞、ナチュラルキラー(NK)T細胞、活性化単球、及び樹状細胞によって発現される288アミノ酸の膜貫通免疫チェックポイント受容体タンパク質である。CD279としても知られるPD-1は、CD28ファミリーに属し、ヒトでは第2染色体上のPdcd1遺伝子によってコードされる。PD-1は、1つの免疫グロブリン(Ig)スーパーファミリードメイン、膜貫通領域、ならびに免疫受容体チロシンベースの阻害モチーフ(ITIM)及び免疫受容体チロシンベースのスイッチモチーフ(ITSM)を含む細胞内ドメインからなる。PD-1とそのリガンド(PD-L1及びPD-L2)は、Keir,et al.,Annu.Rev.Immunol.2008,26,677-704に記載されるように、免疫寛容において重要な役割を果たすことが知られている。PD-1は、T細胞の免疫応答を負に調節する阻害シグナルを提供する。PD-L1(B7-H1またはCD274としても知られる)及びPD-L2(B7-DCまたはCD273としても知られる)は、腫瘍細胞及び間質細胞上に発現され、PD-1を発現する活性化T細胞が遭遇する可能性があり、T細胞の免疫抑制につながる。PD-L1は、ヒト第9染色体上のCd274遺伝子によってコードされる290アミノ酸の膜貫通タンパク質である。例えば、Topalian,et al.,N.Eng.J.Med.2012,366,2443-54に記載される最近の臨床研究で実証されているように、PD-1阻害剤、PD-L1阻害剤、及び/またはPD-L2阻害剤の使用による、PD-1とそのリガンドPD-L1及びPD-L2との間の相互作用をブロックすることで、免疫抵抗を克服することができる。PD-L1は、多くの腫瘍細胞株上で発現されるが、PD-L2は、主に樹状細胞及びいくつかの腫瘍株上で発現される発現される。T細胞(活性化後にPD-1を誘導的に発現する)に加えて、PD-1は、B細胞、ナチュラルキラー細胞、マクロファージ、活性化単球、樹状細胞上でも発現される。
いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、当該技術分野で知られている任意のPD-1阻害剤またはPD-1遮断剤であり得る。特に、次の段落でより詳細に記載されるPD-1阻害剤または遮断剤のうちの1つである。「阻害剤」、「アンタゴニスト」、及び「遮断剤」という用語は、本明細書では、PD-1阻害剤に関して互換的に使用される。誤解を避けるために、抗体であるPD-1阻害剤への本明細書での言及は、化合物またはその抗原結合断片、バリアント、複合体、もしくはバイオシミラーを指し得る。誤解を避けるために、PD-1阻害剤への本明細書での言及はまた、小分子化合物またはその薬学的に許容される塩、エステル、溶媒和物、水和物、共結晶、もしくはプロドラッグを指し得る。
いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、抗体(すなわち、抗PD-1抗体)、Fab断片を含むその断片、またはその一本鎖可変断片(scFv)である。いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、ポリクローナル抗体である。いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、モノクローナル抗体である。いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、PD-1との結合について競合し、及び/またはPD-1上のエピトープに結合する。いくつかの実施形態では、抗体は、PD-1との結合について競合し、及び/またはPD-1上のエピトープに結合する。
いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、ヒトPD-1に約100pM以下のKDで結合する、ヒトPD-1に約90pM以下のKDで結合する、ヒトPD-1に約80pM以下のKDで結合する、ヒトPD-1に約70pM以下のKDで結合する、ヒトPD-1に約60pM以下のKDで結合する、ヒトPD-1に約50pM以下のKDで結合する、ヒトPD-1に約40pM以下のKDで結合する、ヒトPD-1に約30pM以下のKDで結合する、ヒトPD-1に約20pM以下のKDで結合する、ヒトPD-1に約10pM以下のKDで結合する、またはヒトPD-1に約1pM以下のKDで結合するものである。
いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、ヒトPD-1に約7.5×10l/M・s以上のkassocで結合する、ヒトPD-1に約7.5×10l/M・s以上のkassocで結合する、ヒトPD-1に約8×10l/M・s以上のkassocで結合する、ヒトPD-1に約8.5×10l/M・s以上のkassocで結合する、ヒトPD-1に約9×10l/M・s以上のkassocで結合する、ヒトPD-1に約9.5×10l/M・s以上のkassocで結合する、またはヒトPD-1に約1×10l/M・s以上のkassocで結合するものである。
いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、ヒトPD-1に約2×10-5l/s以下のkdissocで結合する、ヒトPD-1に約2.1×10-5l/s以下のkdissocで結合する、ヒトPD-1に約2.2×10-5l/s以下のkdissocで結合する、ヒトPD-1に約2.3×10-5l/s以下のkdissocで結合する、ヒトPD-1に約2.4×10-5l/s以下のkdissocで結合する、ヒトPD-1に約2.5×10-5l/s以下のkdissocで結合する、ヒトPD-1に約2.6×10-5l/s以下のkdissocで結合する、またはヒトPD-1に約2.7×10-5l/s以下のkdissocで結合する、ヒトPD-1に約2.8×10-5l/s以下のkdissocで結合する、ヒトPD-1に約2.9×10-5l/s以下のkdissocで結合する、またはヒトPD-1に約3×10-5l/s以下のkdissocで結合するものである。
いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、約10nM以下のIC50でのヒトPD-1へのヒトPD-L1もしくはヒトPD-L2の結合を遮断もしくは阻害し、約9nM以下のIC50でのヒトPD-1へのヒトPD-L1もしくはヒトPD-L2の結合を遮断もしくは阻害し、約8nM以下のIC50でのヒトPD-1へのヒトPD-L1もしくはヒトPD-L2の結合を遮断もしくは阻害し、約7nM以下のIC50でのヒトPD-1へのヒトPD-L1もしくはヒトPD-L2の結合を遮断もしくは阻害し、約6nM以下のIC50でのヒトPD-1へのヒトPD-L1もしくはヒトPD-L2の結合を遮断もしくは阻害し、約5nM以下のIC50でのヒトPD-1へのヒトPD-L1もしくはヒトPD-L2の結合を遮断もしくは阻害し、約4nM以下のIC50でのヒトPD-1へのヒトPD-L1もしくはヒトPD-L2の結合を遮断もしくは阻害し、約3nM以下のIC50でのヒトPD-1へのヒトPD-L1もしくはヒトPD-L2の結合を遮断もしくは阻害し、約2nM以下のIC50でのヒトPD-1へのヒトPD-L1もしくはヒトPD-L2の結合を遮断もしくは阻害し、または約1nM以下のIC50でのヒトPD-1へのヒトPD-L1もしくはヒトPD-L2の結合を遮断もしくは阻害するものである。
いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、ニボルマブ(Bristol-Myers Squibb Co.からOPDIVOとして市販されている)、またはそれらのバイオシミラー、抗原結合断片、複合体、もしくはバリアントである。ニボルマブは、PD-1受容体を遮断する完全ヒトIgG4抗体である。いくつかの実施形態では、抗PD-1抗体は、免疫グロブリンG4カッパ、抗(ヒトCD274)抗体である。ニボルマブには、Chemical Abstracts Service(CAS)登録番号946414-94-4が割り当てられており、5C4、BMS-936558、MDX-1106、及びONO-4538としても知られている。ニボルマブの調製及び特性は、米国特許第8,008,449号及び国際特許公開第WO2006/121168号に記載されており、それらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。様々な形態のがんにおけるニボルマブの臨床的安全性及び有効性は、Wang,et al.,Cancer Immunol Res.2014,2,846-56;Page,et al.,Ann.Rev.Med.,2014,65,185-202、及びWeber,et al.,J.Clin.Oncology,2013,31,4311-4318に記載されており、それらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。ニボルマブのアミノ酸配列を表19に示す。ニボルマブは、22-96、140-196、254-314、360-418、22’’-96’’、140’’-196’’、254’’-314’’、及び360’’-418’’における重鎖内ジスルフィド結合;23’-88’、134’-194’、23’’’-88’’’、及び134’’’-194’’’における軽鎖内ジスルフィド結合;127-214’、127’’-214’’’における重鎖-軽鎖間ジスルフィド結合;219-219’’及び222-222’’における重鎖-重鎖間ジスルフィド結合;ならびに290、290’’におけるN-グリコシル化部位(H CH2 84.4)を有する。
いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、配列番号158によって与えられる重鎖及び配列番号159によって与えられる軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、それぞれ、配列番号158及び配列番号159に示される配列を有する重鎖及び軽鎖、またはそれらの抗原結合断片、Fab断片、一本鎖可変断片(scFv)、バリアント、もしくは複合体を含む。いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号158及び配列番号159に示される配列と少なくとも99%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号158及び配列番号159に示される配列と少なくとも98%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号158及び配列番号159に示される配列と少なくとも97%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号158及び配列番号159に示される配列と少なくとも96%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号463及び配列番号159に示される配列と少なくとも95%同一である重鎖及び軽鎖を含む。
いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、ニボルマブの重鎖及び軽鎖CDRまたは可変領域(VR)を含む。いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤重鎖可変領域(VH)は、配列番号160に示される配列を含み、PD-1阻害剤軽鎖可変領域(VL)は、配列番号161に示される配列、及びその保存的アミノ酸置換を含む。いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号160及び配列番号161に示される配列と少なくとも99%同一であるVH及びVL領域を含む。いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号160及び配列番号161に示される配列と少なくとも98%同一であるVH及びVL領域を含む。いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号160及び配列番号161に示される配列と少なくとも97%同一であるVH及びVL領域を含む。いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号160及び配列番号161に示される配列と少なくとも96%同一であるVH及びVL領域を含む。いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号160及び配列番号161に示される配列と少なくとも95%同一であるVH及びVL領域を含む。
いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、それぞれ、配列番号162、配列番号163、及び配列番号164に示される配列を有する重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3ドメイン、ならびにそれらの保存的アミノ酸置換と、それぞれ、配列番号165、配列番号166、及び配列番号167に示される配列を有する軽鎖CDR1、CDR2、及びCDR3ドメイン、ならびにそれらの保存的アミノ酸置換と、を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、前述の抗体のうちのいずれかと結合するために競合し、及び/またはPD-1上の同じエピトープに結合する。
いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、ニボルマブに関して薬物規制当局によって承認された抗PD-1バイオシミラーモノクローナル抗体である。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、参照医薬品または参照バイオ製品のアミノ酸配列に対して少なくとも97%の配列同一性、例えば、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、参照医薬品または参照バイオ製品と比較して、1つ以上の翻訳後修飾を含む、PD-1抗体を含み、参照医薬品または参照バイオ製品は、ニボルマブである。いくつかの実施形態では、1つ以上の翻訳後修飾は、グリコシル化、酸化、脱アミド化、及び切断のうちの1つ以上から選択される。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、認可された、または認可のために提出された抗PD-1抗体であり、抗PD-1抗体は、参照医薬品または参照バイオ製品の製剤とは異なる製剤で提供され、参照医薬品または参照バイオ製品は、ニボルマブである。抗PD-1抗体は、米国FDA及び/または欧州連合のEMAなどの薬物規制当局によって認可され得る。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、1つ以上の賦形剤をさらに含む組成物として提供され、1つ以上の賦形剤は、参照医薬品または参照バイオ製品に含まれる賦形剤と同じまたは異なるものであり、参照医薬品または参照バイオ製品は、ニボルマブである。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、1つ以上の賦形剤をさらに含む組成物として提供され、1つ以上の賦形剤は、参照医薬品または参照バイオ製品に含まれる賦形剤と同じまたは異なるものであり、参照医薬品または参照バイオ製品は、ニボルマブである。
Figure 2024519029000029
いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、ニボルマブまたはそのバイオシミラーであり、ニボルマブは、約0.5mg/kg~約10mg/kgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、ニボルマブまたはそのバイオシミラーであり、ニボルマブは、約0.5mg/kg、約1mg/kg、約1.5mg/kg、約2mg/kg、約2.5mg/kg、約3mg/kg、約3.5mg/kg、約4mg/kg、約4.5mg/kg、約5mg/kg、約5.5mg/kg、約6mg/kg、約6.5mg/kg、約7mg/kg、約7.5mg/kg、約8mg/kg、約8.5mg/kg、約9mg/kg、約9.5mg/kg、または約10mg/kgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、ニボルマブ投与は、IL-2投与後1、2、3、4、または5日で開始される。いくつかの実施形態では、ニボルマブ投与は、IL-2投与後1、2、または3日で開始される。いくつかの実施形態では、ニボルマブはまた、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。いくつかの実施形態では、ニボルマブはまた、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。
いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、ニボルマブまたはそのバイオシミラーであり、ニボルマブは、約200mg~約500mgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、ニボルマブまたはそのバイオシミラーであり、ニボルマブは、約200mg、約220mg、約240mg、約260mg、約280mg、約300mg、約320mg、約340mg、約360mg、約380mg、約400mg、約420mg、約440mg、約460mg、約480mg、または約500mgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、ニボルマブ投与は、IL-2投与後1、2、3、4、または5日で開始される。いくつかの実施形態では、ニボルマブ投与は、IL-2投与後1、2、または3日で開始される。いくつかの実施形態では、ニボルマブはまた、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。いくつかの実施形態では、ニボルマブはまた、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。
いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、ニボルマブまたはそのバイオシミラーであり、ニボルマブは、2週間毎、3週間毎、4週間毎、5週間毎、または6週間毎に投与される。いくつかの実施形態では、ニボルマブ投与は、IL-2投与後1、2、3、4、または5日で開始される。いくつかの実施形態では、ニボルマブ投与は、IL-2投与後1、2、または3日で開始される。いくつかの実施形態では、ニボルマブはまた、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。いくつかの実施形態では、ニボルマブはまた、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。
いくつかの実施形態では、ニボルマブは、切除不能または転移性黒色腫を治療するために投与される。いくつかの実施形態では、ニボルマブは、切除不能または転移性黒色腫を治療するために投与され、2週間毎に約240mgで投与される。いくつかの実施形態では、ニボルマブは、切除不能または転移性黒色腫を治療するために投与され、4週間毎に約480mgで投与される。いくつかの実施形態では、ニボルマブは、切除不能または転移性黒色腫を治療するために、約1mg/kgで投与され、続いて同じ日にイピリムマブ3mg/kgを3週間毎に4用量、次いで240mgを2週間毎、または480mgを4週間毎に投与される。いくつかの実施形態では、ニボルマブ投与は、IL-2投与後1、2、3、4、または5日で開始される。いくつかの実施形態では、ニボルマブ投与は、IL-2投与後1、2、または3日で開始される。いくつかの実施形態では、ニボルマブはまた、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。いくつかの実施形態では、ニボルマブはまた、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。
いくつかの実施形態では、ニボルマブは、黒色腫のアジュバント治療のために投与される。いくつかの実施形態では、ニボルマブは、黒色腫のアジュバント治療のために、2週間毎に約240mgで投与される。いくつかの実施形態では、ニボルマブは、黒色腫のアジュバント治療のために、4週間毎に約480mgで投与される。いくつかの実施形態では、ニボルマブ投与は、IL-2投与後1、2、3、4、または5日で開始される。いくつかの実施形態では、ニボルマブ投与は、IL-2投与後1、2、または3日で開始される。いくつかの実施形態では、ニボルマブはまた、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。いくつかの実施形態では、ニボルマブはまた、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。
いくつかの実施形態では、ニボルマブは、転移性非小細胞肺癌を治療するために投与される。いくつかの実施形態では、ニボルマブは、転移性非小細胞肺癌を治療するために、2週間毎に約3mg/kgで、6週間毎に1mg/kgのイピリムマブとともに投与される。いくつかの実施形態では、ニボルマブは、転移性非小細胞肺癌を治療するために、3週間毎に約360mgで、6週間毎に1mg/kgのイピリムマブ及び2サイクルのプラチナダブレット化学療法とともに投与される。いくつかの実施形態では、ニボルマブは、転移性非小細胞肺癌を治療するために、2週間毎に約240mgまたは4週間毎に480mg投与される。いくつかの実施形態では、ニボルマブ投与は、IL-2投与後1、2、3、4、または5日で開始される。いくつかの実施形態では、ニボルマブ投与は、IL-2投与後1、2、または3日で開始される。いくつかの実施形態では、ニボルマブはまた、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。いくつかの実施形態では、ニボルマブはまた、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。
いくつかの実施形態では、ニボルマブは、小細胞肺癌を治療するために投与される。いくつかの実施形態では、ニボルマブは、小細胞肺癌を治療するために、2週間毎に約240mgで投与される。いくつかの実施形態では、ニボルマブ投与は、IL-2投与後1、2、3、4、または5日で開始される。いくつかの実施形態では、ニボルマブ投与は、IL-2投与後1、2、または3日で開始される。いくつかの実施形態では、ニボルマブはまた、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。いくつかの実施形態では、ニボルマブはまた、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。
いくつかの実施形態では、ニボルマブは、悪性胸膜中皮腫を治療するために、3週間毎に約360mg/kg、6週間毎に1mg/kgのイピリムマブとともに投与される。いくつかの実施形態では、ニボルマブ投与は、IL-2投与後1、2、3、4、または5日で開始される。いくつかの実施形態では、ニボルマブ投与は、IL-2投与後1、2、または3日で開始される。いくつかの実施形態では、ニボルマブはまた、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。いくつかの実施形態では、ニボルマブはまた、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。
いくつかの実施形態では、ニボルマブは、進行性腎細胞癌を治療するために投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブは、進行性腎細胞癌を治療するために、2週間毎に約240mgで投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブは、進行性腎細胞癌を治療するために、4週間毎に約480mgで投与される。いくつかの実施形態では、ニボルマブは、進行性腎細胞癌を治療するために、約3mg/kgで投与され、続いて同じ日にイピリムマブ約1mg/kgを3週間毎に4用量、次いで240mgを2週間毎に投与される。いくつかの実施形態では、ニボルマブは、進行性腎細胞癌を治療するために、約3mg/kgで投与され、続いて同じ日にイピリムマブ約1mg/kgを3週間毎に4用量、次いで240mgを2週間毎、480mgを4週間毎に投与される。いくつかの実施形態では、ニボルマブ投与は、IL-2投与後1、2、3、4、または5日で開始される。いくつかの実施形態では、ニボルマブ投与は、IL-2投与後1、2、または3日で開始される。いくつかの実施形態では、ニボルマブはまた、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。いくつかの実施形態では、ニボルマブはまた、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。
いくつかの実施形態では、ニボルマブは、古典的ホジキンリンパ腫を治療するために投与される。いくつかの実施形態では、ニボルマブは、古典的ホジキンリンパ腫を治療するために、2週間毎に約240mgで投与される。いくつかの実施形態では、ニボルマブは、古典的ホジキンリンパ腫を治療するために、4週間毎に約480mgで投与される。いくつかの実施形態では、ニボルマブ投与は、IL-2投与後1、2、3、4、または5日で開始される。いくつかの実施形態では、ニボルマブ投与は、IL-2投与後1、2、または3日で開始される。いくつかの実施形態では、ニボルマブはまた、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。いくつかの実施形態では、ニボルマブはまた、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。
いくつかの実施形態では、ニボルマブは、頭頸部の再発性または転移性扁平上皮癌を治療するために投与される。いくつかの実施形態では、ニボルマブは、頭頸部の再発性または転移性扁平上皮癌を治療するために、2週間毎に約240mgで投与される。いくつかの実施形態では、ニボルマブは、頭頸部の再発性または転移性扁平上皮癌を治療するために、4週間毎に約480mgで投与される。いくつかの実施形態では、ニボルマブ投与は、IL-2投与後1、2、3、4、または5日で開始される。いくつかの実施形態では、ニボルマブ投与は、IL-2投与後1、2、または3日で開始される。いくつかの実施形態では、ニボルマブはまた、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。いくつかの実施形態では、ニボルマブはまた、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。
いくつかの実施形態では、ニボルマブは、局所進行性または転移性尿路上皮癌を治療するために、2週間毎に約240mgで投与される。いくつかの実施形態では、ニボルマブは、局所進行性または転移性尿路上皮癌を治療するために、4週間毎に約480mgで投与される。いくつかの実施形態では、ニボルマブ投与は、IL-2投与後1、2、3、4、または5日で開始される。いくつかの実施形態では、ニボルマブ投与は、IL-2投与後1、2、または3日で開始される。いくつかの実施形態では、ニボルマブはまた、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。いくつかの実施形態では、ニボルマブはまた、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。
いくつかの実施形態では、ニボルマブは、高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)またはミスマッチ修復欠損(dMMR)転移性結腸直腸癌を治療するために投与される。いくつかの実施形態では、ニボルマブは、成人及び小児患者における高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)またはミスマッチ修復欠損(dMMR)転移性結腸直腸癌を治療するために投与される。いくつかの実施形態では、ニボルマブは、40kg以上の成人及び小児患者における高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)またはミスマッチ修復欠損(dMMR)転移性結腸直腸癌を治療するために、2週間毎に約240mgで投与される。いくつかの実施形態では、ニボルマブは、40kg以上の成人及び小児患者における高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)またはミスマッチ修復欠損(dMMR)転移性結腸直腸癌を治療するために、4週間毎に約480mgで投与される。いくつかの実施形態では、ニボルマブ投与は、IL-2投与後1、2、3、4、または5日で開始される。いくつかの実施形態では、ニボルマブ投与は、IL-2投与後1、2、または3日で開始される。いくつかの実施形態では、ニボルマブはまた、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。いくつかの実施形態では、ニボルマブはまた、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。
いくつかの実施形態では、ニボルマブは、40kg未満の小児患者における高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)またはミスマッチ修復欠損(dMMR)転移性結腸直腸癌を治療するために、2週間毎に約3mg/kgで投与される。いくつかの実施形態では、ニボルマブは、40kg以上の成人及び小児患者における高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)またはミスマッチ修復欠損(dMMR)転移性結腸直腸癌を治療するために、約3mg/kgで投与され、続いて同じ日にイピリムマブ1mg/kgを3週間毎に4用量、次いで240mgを2週間毎に投与される。いくつかの実施形態では、ニボルマブは、40kg以上の成人及び小児患者における高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)またはミスマッチ修復欠損(dMMR)転移性結腸直腸癌を治療するために、約3mg/kgで投与され、続いて同じ日にイピリムマブ1mg/kgを3週間毎に4用量、次いで480mgを4週間毎に投与される。いくつかの実施形態では、ニボルマブ投与は、IL-2投与後1、2、3、4、または5日で開始される。いくつかの実施形態では、ニボルマブ投与は、IL-2投与後1、2、または3日で開始される。いくつかの実施形態では、ニボルマブはまた、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。いくつかの実施形態では、ニボルマブはまた、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。
いくつかの実施形態では、ニボルマブは、肝細胞癌を治療するために投与される。いくつかの実施形態では、ニボルマブは、肝細胞癌を治療するために、2週間毎に約240mgで投与される。いくつかの実施形態では、ニボルマブは、肝細胞癌を治療するために、4週間毎に約480mgで投与される。いくつかの実施形態では、ニボルマブは、肝細胞癌を治療するために、約1mg/kgで投与され、続いて同じ日にイピリムマブ3mg/kgを3週間毎に4用量、次いで240mgを2週間毎に投与される。いくつかの実施形態では、ニボルマブは、肝細胞癌を治療するために、約1mg/kgで投与され、続いて同じ日にイピリムマブ3mg/kgを3週間毎に4用量、次いで480mgを4週間毎に投与される。いくつかの実施形態では、ニボルマブ投与は、IL-2投与後1、2、3、4、または5日で開始される。いくつかの実施形態では、ニボルマブ投与は、IL-2投与後1、2、または3日で開始される。いくつかの実施形態では、ニボルマブはまた、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。いくつかの実施形態では、ニボルマブはまた、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。
いくつかの実施形態では、ニボルマブは、食道扁平上皮癌を治療するために投与される。いくつかの実施形態では、ニボルマブは、食道扁平上皮癌を治療するために、2週間毎に約240mgで投与される。いくつかの実施形態では、ニボルマブは、食道扁平上皮癌を治療するために、4週間毎に約480mgで投与される。いくつかの実施形態では、ニボルマブ投与は、IL-2投与後1、2、3、4、または5日で開始される。いくつかの実施形態では、ニボルマブ投与は、IL-2投与後1、2、または3日で開始される。いくつかの実施形態では、ニボルマブはまた、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。いくつかの実施形態では、ニボルマブはまた、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。
他の実施形態では、PD-1阻害剤は、ペムブロリズマブ(Merck&Co.,Inc(Kenilworth,NJ,USA)からKEYTRUDAとして市販されている)、またはそれらの抗原結合断片、複合体、もしくはバリアントを含む。ペムブロリズマブには、CAS登録番号1374853-91-4が割り当てられており、ラムブロリズマブ、MK-3475、及びSCH-900475としても知られている。ペムブロリズマブは、免疫グロブリンG4、抗(ヒトタンパク質PDCD1(プログラム細胞死1))(ヒト-ハツカネズミモノクローナル重鎖)、ヒト-ハツカネズミモノクローナル軽鎖、二量体構造を有するジスルフィドを有する。ペムブロリズマブの構造は、免疫グロブリンG4、抗(ヒトプログラム細胞死1);ヒト化マウスモノクローナルκ軽鎖二量体(226-226’’:229-229’’)-ビスジスルフィドを有するヒト化マウスモノクローナル[228-L-プロリン(H10-S>P)]γ4重鎖(134-218’)-ジスルフィドとしても記載され得る。ペムブロリズマブの特性、使用、及び調製は、国際特許公開第WO2008/156712A1号、米国特許第8,354,509号、ならびに米国特許出願公開第US2010/0266617A1号、同第US2013/0108651A1号、及び同第US2013/0109843A2に記載されており、それらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。様々な形態のがんにおけるペムブロリズマブの臨床的安全性及び有効性は、Fuerst,Oncology Times,2014,36,35-36、Robert,et al.,Lancet,2014,384,1109-17、及びThomas,et al.,Exp.Opin.Biol.Ther.,2014,14,1061-1064に記載されている。ペムブロリズマブのアミノ酸配列を表20に示す。ペムブロリズマブは、ジスルフィド架橋:22-96、22’’-96’’、23’-92’、23’’’-92’’’、134-218’、134’’-218’’’、138’-198’、138’’’-198’’’、147-203、147’’-203’’、226-226’’、229-229’’、261-321、261’’-321’’、367-425、及び367’’-425’’、ならびにグリコシル化部位(N):Asn-297及びAsn-297’’を含む。ペムブロリズマブは、Fc領域に安定化S228P変異を有するIgG4/カッパアイソタイプであり、この変異をIgG4ヒンジ領域に挿入すると、IgG4抗体で典型的に観察される半分子の形成が防止される。ペムブロリズマブは、各重鎖のFcドメイン内のAsn297で不均一にグリコシル化されており、無傷の抗体の分子量はおよそ149kDaになる。ペムブロリズマブの優性グリコフォームは、フコシル化アガラクト二分性グリカンフォーム(G0F)である。
いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、配列番号168によって与えられる重鎖及び配列番号169によって与えられる軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、それぞれ、配列番号168及び配列番号169に示される配列を有する重鎖及び軽鎖、またはそれらの抗原結合断片、Fab断片、一本鎖可変断片(scFv)、バリアント、もしくは複合体を含む。いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号168及び配列番号169に示される配列と少なくとも99%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号168及び配列番号169に示される配列と少なくとも98%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号168及び配列番号169に示される配列と少なくとも97%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号168及び配列番号169に示される配列と少なくとも96%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号168及び配列番号169に示される配列と少なくとも95%同一である重鎖及び軽鎖を含む。
いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、ペムブロリズマブの重鎖及び軽鎖CDRまたは可変領域(VR)を含む。いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤重鎖可変領域(VH)は、配列番号170に示される配列を含み、PD-1阻害剤軽鎖可変領域(VL)は、配列番号171に示される配列、及びその保存的アミノ酸置換を含む。いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号170及び配列番号171に示される配列と少なくとも99%同一であるVH及びVL領域を含む。いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号170及び配列番号171に示される配列と少なくとも98%同一であるVH及びVL領域を含む。いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号170及び配列番号171に示される配列と少なくとも97%同一であるVH及びVL領域を含む。いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号170及び配列番号171に示される配列と少なくとも96%同一であるVH及びVL領域を含む。いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号170及び配列番号171に示される配列と少なくとも95%同一であるVH及びVL領域を含む。
いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、それぞれ、配列番号172、配列番号173、及び配列番号174に示される配列を有する重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3ドメイン、ならびにそれらの保存的アミノ酸置換と、それぞれ、配列番号175、配列番号176、及び配列番号177に示される配列を有する軽鎖CDR1、CDR2、及びCDR3ドメイン、ならびにそれらの保存的アミノ酸置換と、を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、前述の抗体のうちのいずれかと結合するために競合し、及び/またはPD-1上の同じエピトープに結合する。
いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、ペムブロリズマブに関して薬物規制当局によって承認された抗PD-1バイオシミラーモノクローナル抗体である。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、参照医薬品または参照バイオ製品のアミノ酸配列に対して少なくとも97%の配列同一性、例えば、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、参照医薬品または参照バイオ製品と比較して、1つ以上の翻訳後修飾を含む、PD-1抗体を含み、参照医薬品または参照バイオ製品は、ペムブロリズマブである。いくつかの実施形態では、1つ以上の翻訳後修飾は、グリコシル化、酸化、脱アミド化、及び切断のうちの1つ以上から選択される。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、認可された、または認可のために提出された抗PD-1抗体であり、抗PD-1抗体は、参照医薬品または参照バイオ製品の製剤とは異なる製剤で提供され、参照医薬品または参照バイオ製品は、ペムブロリズマブである。抗PD-1抗体は、米国FDA及び/または欧州連合のEMAなどの薬物規制当局によって認可され得る。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、1つ以上の賦形剤をさらに含む組成物として提供され、1つ以上の賦形剤は、参照医薬品または参照バイオ製品に含まれる賦形剤と同じまたは異なるものであり、参照医薬品または参照バイオ製品は、ペムブロリズマブである。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、1つ以上の賦形剤をさらに含む組成物として提供され、1つ以上の賦形剤は、参照医薬品または参照バイオ製品に含まれる賦形剤と同じまたは異なるものであり、参照医薬品または参照バイオ製品は、ペムブロリズマブである。
Figure 2024519029000030
いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、ペムブロリズマブまたはそのバイオシミラーであり、ペムブロリズマブは、約0.5mg/kg~約10mg/kgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、ペムブロリズマブまたはそのバイオシミラーであり、ペムブロリズマブは、約0.5mg/kg、約1mg/kg、約1.5mg/kg、約2mg/kg、約2.5mg/kg、約3mg/kg、約3.5mg/kg、約4mg/kg、約4.5mg/kg、約5mg/kg、約5.5mg/kg、約6mg/kg、約6.5mg/kg、約7mg/kg、約7.5mg/kg、約8mg/kg、約8.5mg/kg、約9mg/kg、約9.5mg/kg、または約10mg/kgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブ投与は、IL-2投与後1、2、3、4、または5日で開始される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブ投与は、IL-2投与後1、2、または3日で開始される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブはまた、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブはまた、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。
いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、ペムブロリズマブまたはそのバイオシミラーであり、ペムブロリズマブは、約200mg~約500mgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、ペムブロリズマブまたはそのバイオシミラーであり、ニボルマブは、約200mg、約220mg、約240mg、約260mg、約280mg、約300mg、約320mg、約340mg、約360mg、約380mg、約400mg、約420mg、約440mg、約460mg、約480mg、または約500mgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブ投与は、IL-2投与後1、2、3、4、または5日で開始される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブ投与は、IL-2投与後1、2、または3日で開始される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブはまた、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブはまた、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。
いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、ペムブロリズマブまたはそのバイオシミラーであり、ペムブロリズマブは、2週間毎、3週間毎、4週間毎、5週間毎、または6週間毎に投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブ投与は、IL-2投与後1、2、3、4、または5日で開始される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブ投与は、IL-2投与後1、2、または3日で開始される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブはまた、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブはまた、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。
いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブは、黒色腫を治療するために投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブは、黒色腫を治療するために、3週間毎に約200mgで投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブは、黒色腫を治療するために、6週間毎に約400mgで投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブ投与は、IL-2投与後1、2、3、4、または5日で開始される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブ投与は、IL-2投与後1、2、または3日で開始される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブはまた、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブはまた、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。
いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブは、NSCLCを治療するために投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブは、NSCLCを治療するために、3週間毎に約200mgで投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブは、NSCLCを治療するために、6週間毎に約400mgで投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブ投与は、IL-2投与後1、2、3、4、または5日で開始される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブ投与は、IL-2投与後1、2、または3日で開始される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブはまた、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブはまた、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。
いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブは、小細胞肺癌(SCLC)を治療するために投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブは、SCLCを治療するために、3週間毎に約200mgで投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブは、SCLCを治療するために、6週間毎に約400mgで投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブ投与は、IL-2投与後1、2、3、4、または5日で開始される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブ投与は、IL-2投与後1、2、または3日で開始される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブはまた、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブはまた、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。
いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブは、頭頸部扁平上皮癌(HNSCC)を治療するために投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブは、HNSCCを治療するために、3週間毎に約200mgで投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブは、HNSCCを治療するために、6週間毎に約400mgで投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブ投与は、IL-2投与後1、2、3、4、または5日で開始される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブ投与は、IL-2投与後1、2、または3日で開始される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブはまた、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブはまた、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。
いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブは、古典的ホジキンリンパ腫(cHL)または縦隔原発B細胞性大細胞型リンパ腫(PMBCL)を治療するために、3週間毎に約200mgで投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブは、古典的ホジキンリンパ腫(cHL)または縦隔原発B細胞性大細胞型リンパ腫(PMBCL)を治療するために、成人に対して6週間毎に約400mgで投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブは、古典的ホジキンリンパ腫(cHL)または縦隔原発B細胞性大細胞型リンパ腫(PMBCL)を治療するために、小児に対して3週間毎に約2mg/kg(最大200mg)で投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブ投与は、IL-2投与後1、2、3、4、または5日で開始される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブ投与は、IL-2投与後1、2、または3日で開始される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブはまた、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブはまた、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。
いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブは、尿路上皮癌を治療するために、3週間毎に約200mgで投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブは、尿路上皮癌を治療するために、6週間毎に約400mgで投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブ投与は、IL-2投与後1、2、3、4、または5日で開始される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブ投与は、IL-2投与後1、2、または3日で開始される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブはまた、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブはまた、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。
いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブは、高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)またはミスマッチ修復欠損(dMMR)癌を治療するために、3週間毎に約200mgで投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブは、MSI-HまたはdMMR癌を治療するために、成人の場合、6週間毎に約400mgで投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブは、MSI-HまたはdMMR癌を治療するために、小児の場合、3週間毎に約2mg/kg(最大200mg)で投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブ投与は、IL-2投与後1、2、3、4、または5日で開始される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブ投与は、IL-2投与後1、2、または3日で開始される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブはまた、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブはまた、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブ投与は、IL-2投与後1、2、3、4、または5日で開始される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブ投与は、IL-2投与後1、2、または3日で開始される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブはまた、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブはまた、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。
いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブは、高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)またはミスマッチ修復欠損結腸直腸癌(dMMR CRCを治療するために、3週間毎に約200mgで投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブは、MSI-HまたはdMMR CRCを治療するために、6週間毎に約400mgで投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブ投与は、IL-2投与後1、2、3、4、または5日で開始される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブ投与は、IL-2投与後1、2、または3日で開始される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブはまた、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブはまた、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。
いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブは、胃癌を治療するために、3週間毎に約200mgで投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブは、胃癌を治療するために、6週間毎に約400mgで投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブ投与は、IL-2投与後1、2、3、4、または5日で開始される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブ投与は、IL-2投与後1、2、または3日で開始される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブはまた、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブはまた、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。
いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブは、食道癌を治療するために、3週間毎に約200mgで投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブは、食道癌を治療するために、6週間毎に約400mgで投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブ投与は、IL-2投与後1、2、3、4、または5日で開始される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブ投与は、IL-2投与後1、2、または3日で開始される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブはまた、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブはまた、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。
いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブは、子宮頸癌を治療するために、3週間毎に約200mgで投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブは、子宮頸癌を治療するために、6週間毎に約400mgで投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブ投与は、IL-2投与後1、2、3、4、または5日で開始される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブ投与は、IL-2投与後1、2、または3日で開始される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブはまた、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブはまた、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。
いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブは、肝細胞癌(HCC)を治療するために、3週間毎に約200mgで投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブは、HCCを治療するために、6週間毎に約400mgで投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブ投与は、IL-2投与後1、2、3、4、または5日で開始される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブ投与は、IL-2投与後1、2、または3日で開始される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブはまた、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブはまた、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。
いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブは、メルケル細胞癌(MCC)を治療するために、成人の場合、3週間毎に約200mgで投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブは、MCCを治療するために、成人の場合、6週間毎に約400mgで投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブは、MCCを治療するために、小児の場合、3週間毎に約2mg/kg(最大200mg)で投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブ投与は、IL-2投与後1、2、3、4、または5日で開始される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブ投与は、IL-2投与後1、2、または3日で開始される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブはまた、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブはまた、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブ投与は、IL-2投与後1、2、3、4、または5日で開始される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブ投与は、IL-2投与後1、2、または3日で開始される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブはまた、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブはまた、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。
いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブは、腎細胞癌(RCC)を治療するために、3週間毎に約200mgで投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブは、RCCを治療するために、6週間毎に約400mgで、経口で1日2回のアキシチニブ5mgとともに投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブ投与は、IL-2投与後1、2、3、4、または5日で開始される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブ投与は、IL-2投与後1、2、または3日で開始される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブはまた、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブはまた、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。
いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブは、子宮内膜癌を治療するために、3週間毎に約200mgで投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブは、子宮内膜癌を治療するために、MSI-HまたはdMMRではない腫瘍に対して、6週間毎に約400mgで、20mgのレンバチニブとともに1日1回で経口投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブ投与は、IL-2投与後1、2、3、4、または5日で開始される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブ投与は、IL-2投与後1、2、または3日で開始される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブはまた、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブはまた、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。
いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブは、高遺伝子変異量(TMB-H)癌を治療するために、成人の場合、3週間毎に約200mgで投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブは、TMB-H癌を治療するために、成人の場合、6週間毎に約400mgで投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブは、TMB-H癌を治療するために、小児の場合、3週間毎に約2mg/kg(最大200mg)で投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブ投与は、IL-2投与後1、2、3、4、または5日で開始される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブ投与は、IL-2投与後1、2、または3日で開始される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブはまた、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブはまた、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。
いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブは、皮膚扁平上皮癌(cSCC)を治療するために、3週間毎に約200mgで投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブは、cSCCを治療するために、6週間毎に約400mgで投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブ投与は、IL-2投与後1、2、3、4、または5日で開始される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブ投与は、IL-2投与後1、2、または3日で開始される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブはまた、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブはまた、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。
いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブは、トリプルネガティブ乳癌(TNBC)を治療するために、3週間毎に約200mgで投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブは、TNBCを治療するために、6週間毎に約400mgで投与される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブ投与は、IL-2投与後1、2、3、4、または5日で開始される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブ投与は、IL-2投与後1、2、または3日で開始される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブはまた、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブはまた、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。
いくつかの実施形態では、患者または対象が成人である場合、すなわち、成人適応症の治療、及び6週間毎の400mgの追加の投薬レジメンが用いられ得る。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブ投与は、IL-2投与後1、2、3、4、または5日で開始される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブ投与は、IL-2投与後1、2、または3日で開始される。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブはまた、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。いくつかの実施形態では、ペムブロリズマブはまた、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)投与することができる。
いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、抗m-PD-1クローンJ43(カタログ番号BE0033-2)及びRMP1-14(カタログ番号BE0146)(Bio X Cell,Inc.,West Lebanon,NH USA)などの市販の抗PD-1モノクローナル抗体である。いくつかの市販の抗PD-1抗体が、当業者に知られている。
いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、米国特許第8,354,509号または米国特許出願公開第2010/0266617 A1号、同第2013/0108651A1号、同第2013/0109843 A2号に開示されている抗体であり、それらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、米国特許第8,287,856号、同第8,580,247号、及び同第8,168,757号、ならびに米国特許出願公開第2009/0028857 A1号、同第2010/0285013 A1号、同第2013/0022600A1号、及び同第2011/0008369 A1号に記載されている抗PD-1抗体であり、それらの教示は参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、米国特許第8,735,553 B1号に開示されている抗PD-1抗体であり、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、CT-011としても知られるピジリズマブであり、これは米国特許第8,686,119号に記載されており、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、米国特許第8,907,053号、同第9,096,642号、及び同第9,044,442号、ならびに米国特許出願公開第US2015/0087581号に記載されるものなどの小分子またはペプチドもしくはペプチド誘導体;米国特許出願公開第2015/0073024号に記載されるものなどの1,2,4-オキサジアゾール化合物及び誘導体;米国特許出願公開第US2015/0073042号に記載されるものなどの環状ペプチド模倣化合物及び誘導体;米国特許出願公開第US2015/0125491号に記載されるものなどの環状化合物及び誘導体;国際特許出願公開第WO2015/033301号に記載されるものなどの1,3,4-オキサジアゾール及び1,3,4-チアジアゾール化合物ならびに誘導体;国際特許出願公開第WO2015/036927号及びWO2015/04490号に記載されるものなどのペプチド系化合物及び誘導体、または米国特許出願公開第US2014/0294898号に記載されるものなどの大環状ペプチド系化合物及び誘導体であり得、各々の開示は参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、PD-L1またはPD-L2阻害剤は、当該技術分野で知られている任意のPD-L1もしくはPD-L2阻害剤、アンタゴニスト、または遮断剤であり得る。特に、次の段落でより詳細に記載されるPD-L1もしくはPD-L2阻害剤、アンタゴニスト、または遮断剤のうちの1つである。「阻害剤」、「アンタゴニスト」、及び「遮断剤」という用語は、本明細書では、PD-L1及びPD-L2阻害剤に関して交換可能に使用される。誤解を避けるために、抗体であるPD-L1またはPD-L2阻害剤への本明細書での言及は、化合物またはその抗原結合断片、バリアント、複合体、もしくはバイオシミラーを指し得る。誤解を避けるために、PD-L1またはPD-L2阻害剤への本明細書での言及は、化合物またはその薬学的に許容される塩、エステル、溶媒和物、水和物、共結晶、もしくはプロドラッグを指し得る。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の組成物、プロセス、及び方法は、PD-L1またはPD-L2阻害剤を含む。いくつかの実施形態では、PD-L1またはPD-L2阻害剤は、小分子である。いくつかの実施形態では、PD-L1またはPD-L2阻害剤は、抗体(すなわち、抗PD-1抗体)、Fab断片を含むその断片、またはその一本鎖可変断片(scFv)である。いくつかの実施形態では、PD-L1またはPD-L2阻害剤は、ポリクローナル抗体である。いくつかの実施形態では、PD-L1またはPD-L2阻害剤は、モノクローナル抗体である。いくつかの実施形態では、PD-L1またはPD-L2阻害剤は、PD-L1もしくはPD-L2との結合について競合し、及び/またはPD-L1もしくはPD-L2上のエピトープに結合する。いくつかの実施形態では、抗体は、PD-L1もしくはPD-L2との結合について競合し、及び/またはPD-L1もしくはPD-L2上のエピトープに結合する。
いくつかの実施形態では、本明細書で提供されるPD-L1阻害剤は、化合物が、PD-L2受容体を含む他の受容体と結合または相互作用するよりも実質的に低い濃度でPD-L1と結合または相互作用するという点で、PD-L1に対して選択的である。特定の実施形態では、化合物は、PD-L2受容体に対するより少なくとも約2倍高い濃度、約3倍高い濃度、約5倍高い濃度、約10倍高い濃度、約20倍高い濃度、約30倍高い濃度、約50倍高い濃度、約100倍高い濃度、約200倍高い濃度、約300倍高い濃度、または約500倍高い濃度である結合定数でPD-L1受容体に結合する。
いくつかの実施形態では、本明細書で提供されるPD-L2阻害剤は、化合物が、PD-L1受容体を含む他の受容体と結合または相互作用するよりも実質的に低い濃度でPD-L2と結合または相互作用するという点で、PD-L2に対して選択的である。特定の実施形態では、化合物は、PD-L1受容体に対するより少なくとも約2倍高い濃度、約3倍高い濃度、約5倍高い濃度、約10倍高い濃度、約20倍高い濃度、約30倍高い濃度、約50倍高い濃度、約100倍高い濃度、約200倍高い濃度、約300倍高い濃度、または約500倍高い濃度である結合定数でPD-L2受容体に結合する。
いかなる理論にも縛られることなく、腫瘍細胞はPD-L1を発現し、T細胞はPD-1を発現すると考えられている。しかしながら、腫瘍細胞によるPD-L1の発現は、PD-1またはPD-L1の阻害剤または遮断剤の有効性には必要とされない。いくつかの実施形態では、腫瘍細胞は、PD-L1を発現する。いくつかの実施形態では、腫瘍細胞は、PD-L1を発現しない。いくつかの実施形態では、方法は、TILと組み合わせて、本明細書に記載されるものなどのPD-1及びPD-L1抗体の組み合わせを含むことができる。PD-1及びPD-L1抗体とTILとの組み合わせの投与は、同時または連続的であり得る。
いくつかの実施形態では、PD-L1及び/またはPD-L2阻害剤は、ヒトPD-L1及び/またはPD-L2に約100pM以下のKDで結合する、ヒトPD-L1及び/またはPD-L2に約90pM以下のKDで結合する、ヒトPD-L1及び/またはPD-L2に約80pM以下のKDで結合する、ヒトPD-L1及び/またはPD-L2に約70pM以下のKDで結合する、ヒトPD-L1及び/またはPD-L2に約60pM以下のKDで結合する、約50pM以下のKD、ヒトPD-L1及び/またはPD-L2に約40pM以下のKDで結合する、またはヒトPD-L1及び/またはPD-L2に約30pM以下のKDで結合するものである。
いくつかの実施形態では、PD-L1及び/またはPD-L2阻害剤は、ヒトPD-L1及び/またはPD-L2に約7.5×10l/M・s以上のkassocで結合する、ヒトPD-L1及び/またはPD-L2に約8×10l/M・s以上のkassocで結合する、ヒトPD-L1及び/またはPD-L2に約8.5×10l/M・s以上のkassocで結合する、ヒトPD-L1及び/またはPD-L2に約9×10l/M・s以上のkassocで結合する、ヒトPD-L1及び/またはPD-L2に約9.5×10l/M・s以上のkassocで結合する、またはヒトPD-L1及び/またはPD-L2に約1×10l/M・s以上のkassocで結合するものである。
いくつかの実施形態では、PD-L1及び/またはPD-L2阻害剤は、ヒトPD-L1もしくはPD-L2に約2×10-5l/s以下のkdissocで結合する、ヒトPD-1に約2.1×10-5l/s以下のkdissocで結合する、ヒトPD-1に約2.2×10-5l/s以下のkdissocで結合する、ヒトPD-1に約2.3×10-5l/s以下のkdissocで結合する、ヒトPD-1に約2.4×10-5l/s以下のkdissocで結合する、ヒトPD-1に約2.5×10-5l/s以下のkdissocで結合する、ヒトPD-1に約2.6×10-5l/s以下のkdissocで結合する、ヒトPD-L1もしくはPD-L2に約2.7×10-5l/s以下のkdissocで結合する、またはヒトPD-L1もしくはPD-L2に約3×10-5l/s以下のkdissocで結合するものである。
いくつかの実施形態では、PD-L1及び/またはPD-L2阻害剤は、約10nM以下のIC50でのヒトPD-1へのヒトPD-L1もしくはヒトPD-L2の結合を遮断もしくは阻害し、約9nM以下のIC50でのヒトPD-1へのヒトPD-L1もしくはヒトPD-L2の結合を遮断もしくは阻害し、約8nM以下のIC50でのヒトPD-1へのヒトPD-L1もしくはヒトPD-L2の結合を遮断もしくは阻害し、約7nM以下のIC50でのヒトPD-1へのヒトPD-L1もしくはヒトPD-L2の結合を遮断もしくは阻害し、約6nM以下のIC50でのヒトPD-1へのヒトPD-L1もしくはヒトPD-L2の結合を遮断もしくは阻害し、約5nM以下のIC50でのヒトPD-1へのヒトPD-L1もしくはヒトPD-L2の結合を遮断もしくは阻害し、約4nM以下のIC50でのヒトPD-1へのヒトPD-L1もしくはヒトPD-L2の結合を遮断もしくは阻害し、約3nM以下のIC50でのヒトPD-1へのヒトPD-L1もしくはヒトPD-L2の結合を遮断もしくは阻害し、約2nM以下のIC50でのヒトPD-1へのヒトPD-L1もしくはヒトPD-L2の結合を遮断もしくは阻害し、またはヒトPD-1を遮断し、または約1nM以下のIC50でのヒトPD-1へのヒトPD-L1もしくはヒトPD-L2の結合を遮断するものである。
いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、MEDI4736としても知られるデュルバルマブ(これは、AstraZeneca plc.の子会社であるMedimmune,LLC(Gaithersburg,Maryland)から市販されている)、またはその抗原結合断片、複合体、もしくはバリアントである。いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、米国特許第8,779,108号または米国特許出願公開第2013/0034559号に開示されている抗体であり、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。デュルバルマブの臨床的有効性は、Page,et al.,Rev.Med.,2014,65,185-202、Brahmer,et al.,J.Clin.Oncol.2014,32,5s(補足、要約8021)、及びMcDermott,et al.,Cancer Treatment Rev.,2014,40,1056-64に記載されている。デュルバルマブの調製及び特性は、米国特許第8,779,108号に記載されており、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。デュルバルマブのアミノ酸配列を表21に示す。デュルバルマブモノクローナル抗体は、22-96、22’’-96’’、23’-89’、23’’’-89’’’、135’-195’、135’’’-195’’’、148-204、148’’-204’’、215’-224、215’’’-224’’’、230-230’’、233-233’’、265-325、265’’-325’’、371-429、及び371’’-429’におけるジスルフィド結合、ならびにAsn-301及びAsn-301’’におけるN-グリコシル化部位を含む。
いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、配列番号178によって与えられる重鎖及び配列番号179によって与えられる軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、それぞれ、配列番号178及び配列番号179に示される配列を有する重鎖及び軽鎖、またはそれらの抗原結合断片、Fab断片、一本鎖可変断片(scFv)、バリアント、もしくは複合体を含む。いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号178及び配列番号179に示される配列と少なくとも99%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号178及び配列番号179に示される配列と少なくとも98%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号178及び配列番号179に示される配列と少なくとも97%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号178及び配列番号179に示される配列と少なくとも96%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号178及び配列番号179に示される配列と少なくとも95%同一である重鎖及び軽鎖を含む。
いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、デュルバルマブの重鎖及び軽鎖CDRまたは可変領域(VR)を含む。いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤重鎖可変領域(VH)は、配列番号180に示される配列を含み、PD-L1阻害剤軽鎖可変領域(VL)は、配列番号181に示される配列、及びその保存的アミノ酸置換を含む。いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号180及び配列番号181に示される配列と少なくとも99%同一であるVH及びVL領域を含む。いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号180及び配列番号181に示される配列と少なくとも98%同一であるVH及びVL領域を含む。いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号180及び配列番号181に示される配列と少なくとも97%同一であるVH及びVL領域を含む。いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号180及び配列番号181に示される配列と少なくとも96%同一であるVH及びVL領域を含む。いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号180及び配列番号181に示される配列と少なくとも95%同一であるVH及びVL領域を含む。
いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、それぞれ、配列番号182、配列番号183、及び配列番号184に示される配列を有する重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3ドメイン、ならびにそれらの保存的アミノ酸置換と、それぞれ、配列番号185、配列番号186、及び配列番号187に示される配列を有する軽鎖CDR1、CDR2、及びCDR3ドメイン、ならびにそれらの保存的アミノ酸置換と、を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、前述の抗体のうちのいずれかと結合するために競合し、及び/またはPD-L1上の同じエピトープに結合する。
いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、ペムブロリズマブに関して薬物規制当局によって承認された抗PD-L1バイオシミラーモノクローナル抗体である。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、参照医薬品または参照バイオ製品のアミノ酸配列に対して少なくとも97%の配列同一性、例えば、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、参照医薬品または参照バイオ製品と比較して、1つ以上の翻訳後修飾を含む、PD-L1抗体を含み、参照医薬品または参照バイオ製品は、デュルバルマブである。いくつかの実施形態では、1つ以上の翻訳後修飾は、グリコシル化、酸化、脱アミド化、及び切断のうちの1つ以上から選択される。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、認可された、または認可のために提出された抗PD-L1抗体であり、抗PD-L1抗体は、参照医薬品または参照バイオ製品の製剤とは異なる製剤で提供され、参照医薬品または参照バイオ製品は、デュルバルマブである。抗PD-L1抗体は、米国FDA及び/または欧州連合のEMAなどの薬物規制当局によって認可され得る。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、1つ以上の賦形剤をさらに含む組成物として提供され、1つ以上の賦形剤は、参照医薬品または参照バイオ製品に含まれる賦形剤と同じまたは異なるものであり、参照医薬品または参照バイオ製品は、デュルバルマブである。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、1つ以上の賦形剤をさらに含む組成物として提供され、1つ以上の賦形剤は、参照医薬品または参照バイオ製品に含まれる賦形剤と同じまたは異なるものであり、参照医薬品または参照バイオ製品は、デュルバルマブである。
Figure 2024519029000031
いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、MSB0010718C(Merck KGaA/EMD Seronoから市販されている)としても知られるアベルマブ、またはその抗原結合断片、複合体、もしくはバリアントである。アベルマブの調製及び特性は、米国特許出願公開第US2014/0341917A1号に記載されており、その開示は参照により本明細書に具体的に組み込まれる。アベルマブのアミノ酸配列を表22に示す。アベルマブは、22-96、147-203、264-324、370-428、22’’-96’’、147’’-203’’、264’’-324’’、及び370’’-428’’における重鎖内ジスルフィド結合(C23-C104);22’-90’、138’-197’、22’’’-90’’’、及び138’’’-197’’’における軽鎖内ジスルフィド結合(C23-C104);223-215’及び223’’-215’’’における重鎖-軽鎖内ジスルフィド結合(h 5-CL 126);229-229’’及び232-232’’における重鎖-重鎖内ジスルフィド結合(h 11、h 14);300、300’’におけるN-グリコシル化部位(H CH2 N84.4);フコシル化複合体二分性CHO型グリカン;ならびに450及び450’におけるH CHS K2 C末端リジンクリッピングを有する。
いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、配列番号188によって与えられる重鎖及び配列番号189によって与えられる軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、それぞれ、配列番号188及び配列番号189に示される配列を有する重鎖及び軽鎖、またはそれらの抗原結合断片、Fab断片、一本鎖可変断片(scFv)、バリアント、もしくは複合体を含む。いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号188及び配列番号189に示される配列と少なくとも99%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号188及び配列番号189に示される配列と少なくとも98%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号188及び配列番号189に示される配列と少なくとも97%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号188及び配列番号189に示される配列と少なくとも96%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号188及び配列番号189に示される配列と少なくとも95%同一である重鎖及び軽鎖を含む。
いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、アベルマブの重鎖及び軽鎖CDRまたは可変領域(VR)を含む。いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤重鎖可変領域(VH)は、配列番号190に示される配列を含み、PD-L1阻害剤軽鎖可変領域(VL)は、配列番号191に示される配列、及びその保存的アミノ酸置換を含む。いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号190及び配列番号191に示される配列と少なくとも99%同一であるVH及びVL領域を含む。いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号190及び配列番号191に示される配列と少なくとも98%同一であるVH及びVL領域を含む。いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号190及び配列番号191に示される配列と少なくとも97%同一であるVH及びVL領域を含む。いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号190及び配列番号191に示される配列と少なくとも96%同一であるVH及びVL領域を含む。いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号190及び配列番号191に示される配列と少なくとも95%同一であるVH及びVL領域を含む。
いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、それぞれ、配列番号192、配列番号193、及び配列番号194に示される配列を有する重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3ドメイン、ならびにそれらの保存的アミノ酸置換と、それぞれ、配列番号195、配列番号196、及び配列番号197に示される配列を有する軽鎖CDR1、CDR2、及びCDR3ドメイン、ならびにそれらの保存的アミノ酸置換と、を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、前述の抗体のうちのいずれかと結合するために競合し、及び/またはPD-L1上の同じエピトープに結合する。
いくつかの複合体実施形態では、PD-L1阻害剤は、アベルマブに関して薬物規制当局によって承認された抗PD-L1バイオシミラーモノクローナル抗体である。いくつかの複合体実施形態では、バイオシミラーは、参照医薬品または参照バイオ製品のアミノ酸配列に対して少なくとも97%の配列同一性、例えば、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、参照医薬品または参照バイオ製品と比較して、1つ以上の翻訳後修飾を含む、PD-L1抗体を含み、参照医薬品または参照バイオ製品は、アベルマブである。いくつかの実施形態では、1つ以上の翻訳後修飾は、グリコシル化、酸化、脱アミド化、及び切断のうちの1つ以上から選択される。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、認可された、または認可のために提出された抗PD-L1抗体であり、抗PD-L1抗体は、参照医薬品または参照バイオ製品の製剤とは異なる製剤で提供され、参照医薬品または参照バイオ製品は、アベルマブである。抗PD-L1抗体は、米国FDA及び/または欧州連合のEMAなどの薬物規制当局によって認可され得る。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、1つ以上の賦形剤をさらに含む組成物として提供され、1つ以上の賦形剤は、参照医薬品または参照バイオ製品に含まれる賦形剤と同じまたは異なるものであり、参照医薬品または参照バイオ製品は、アベルマブである。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、1つ以上の賦形剤をさらに含む組成物として提供され、1つ以上の賦形剤は、参照医薬品または参照バイオ製品に含まれる賦形剤と同じまたは異なるものであり、参照医薬品または参照バイオ製品は、アベルマブである。
Figure 2024519029000032
いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、MPDL3280AまたはRG7446としても知られるアテゾリズマブ(Roche Holding AG(Basel,Switzerland)の子会社であるGenentech,Inc.からTECENTRIQとして市販されている)、またはその抗原結合断片、複合体、もしくはバリアントである。いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、米国特許第8,217,149号に開示されている抗体であり、その開示は参照により本明細書に具体的に組み込まれる。いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、米国特許出願公開第2010/0203056A1号、同第2013/0045200A1号、同第2013/0045201A1号、同第2013/0045202A1号、または同第2014/0065135A1号に開示されている抗体であり、その開示は参照により本明細書に具体的に組み込まれる。アテゾリズマブの調製及び特性は、米国特許第8,217,149号に記載されており、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。アテゾリズマブのアミノ酸配列を表23に示す。アテゾリズマブは、22-96、145-201、262-322、368-426、22’’-96’’、145’’-201’’、262’’-322’’、及び368’’-426’’における重鎖内ジスルフィド結合(C23-C104);23’-88’、134’-194’、23’’’-88’’’、及び134’’’-194’’’における軽鎖内ジスルフィド結合(C23-C104);221-214’及び221’’-214’’’における重鎖-軽鎖内ジスルフィド結合(h 5-CL 126);227-227’’及び230-230’’における重鎖-重鎖内ジスルフィド結合(h 11、h 14);ならびに298及び298’におけるN-グリコシル化部位(H CH2 N84.4>A)を有する。
いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、配列番号198によって与えられる重鎖及び配列番号199によって与えられる軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、それぞれ、配列番号198及び配列番号199に示される配列を有する重鎖及び軽鎖、またはそれらの抗原結合断片、Fab断片、一本鎖可変断片(scFv)、バリアント、もしくは複合体を含む。いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号198及び配列番号199に示される配列と少なくとも99%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号198及び配列番号199に示される配列と少なくとも98%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号198及び配列番号199に示される配列と少なくとも97%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号198及び配列番号199に示される配列と少なくとも96%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号198及び配列番号199に示される配列と少なくとも95%同一である重鎖及び軽鎖を含む。
いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、アテゾリズマブの重鎖及び軽鎖CDRまたは可変領域(VR)を含む。いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤重鎖可変領域(VH)は、配列番号200に示される配列を含み、PD-L1阻害剤軽鎖可変領域(VL)は、配列番号201に示される配列、及びその保存的アミノ酸置換を含む。いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号200及び配列番号201に示される配列と少なくとも99%同一であるVH及びVL領域を含む。いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号200及び配列番号201に示される配列と少なくとも98%同一であるVH及びVL領域を含む。いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号200及び配列番号201に示される配列と少なくとも97%同一であるVH及びVL領域を含む。いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号200及び配列番号201に示される配列と少なくとも96%同一であるVH及びVL領域を含む。いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号200及び配列番号201に示される配列と少なくとも95%同一であるVH及びVL領域を含む。
いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、それぞれ、配列番号202、配列番号203、及び配列番号204に示される配列を有する重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3ドメイン、ならびにそれらの保存的アミノ酸置換と、それぞれ、配列番号205、配列番号206、及び配列番号207に示される配列を有する軽鎖CDR1、CDR2、及びCDR3ドメイン、ならびにそれらの保存的アミノ酸置換と、を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、前述の抗体のうちのいずれかと結合するために競合し、及び/またはPD-L1上の同じエピトープに結合する。
いくつかの実施形態では、抗PD-L1抗体は、アテゾリズマブに関して薬物規制当局によって承認された抗PD-L1バイオシミラーモノクローナル抗体である。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、参照医薬品または参照バイオ製品のアミノ酸配列に対して少なくとも97%の配列同一性、例えば、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、参照医薬品または参照バイオ製品と比較して、1つ以上の翻訳後修飾を含む、PD-L1抗体を含み、参照医薬品または参照バイオ製品は、アテゾリズマブである。いくつかの実施形態では、1つ以上の翻訳後修飾は、グリコシル化、酸化、脱アミド化、及び切断のうちの1つ以上から選択される。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、認可された、または認可のために提出された抗PD-L1抗体であり、抗PD-L1抗体は、参照医薬品または参照バイオ製品の製剤とは異なる製剤で提供され、参照医薬品または参照バイオ製品は、アテゾリズマブである。抗PD-L1抗体は、米国FDA及び/または欧州連合のEMAなどの薬物規制当局によって認可され得る。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、1つ以上の賦形剤をさらに含む組成物として提供され、1つ以上の賦形剤は、参照医薬品または参照バイオ製品に含まれる賦形剤と同じまたは異なるものであり、参照医薬品または参照バイオ製品は、アテゾリズマブである。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、1つ以上の賦形剤をさらに含む組成物として提供され、1つ以上の賦形剤は、参照医薬品または参照バイオ製品に含まれる賦形剤と同じまたは異なるものであり、参照医薬品または参照バイオ製品は、アテゾリズマブである。
Figure 2024519029000033
いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、米国特許出願公開第US2014/0341917A1号に記載されている抗体を含み、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、PD-L1への結合についてこれらの抗体のうちのいずれかと競合する抗体も含まれる。いくつかの実施形態では、抗PD-L1抗体は、BMS-935559としても知られるMDX-1105であり、これは米国特許第US7,943,743号に開示されており、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、抗PD-L1抗体は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第US7,943,743号に開示されている抗PD-L1抗体から選択される。
いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、INVIVOMAB抗m-PD-L1クローン10F.9G2(カタログ番号BE0101、Bio X Cell,Inc.,West Lebanon,NH,USA)などの市販のモノクローナル抗体である。いくつかの実施形態では、抗PD-L1抗体は、AFFYMETRIX EBIOSCIENCE(MIH1)などの市販のモノクローナル抗体である。いくつかの市販の抗PD-L1抗体が、当業者に知られている。
いくつかの実施形態では、PD-L2阻害剤は、BIOLEGEND24F.10C12マウスIgG2a、κアイソタイプ(カタログ番号329602 Biolegend,Inc.,San Diego,CA)、SIGMA抗PD-L2抗体(カタログ番号SAB3500395,Sigma-Aldrich Co.,St.Louis,MO)、または当業者に知られている他の市販のPD-L2抗体などの市販のモノクローナル抗体である。
D.CTLA-4阻害剤
いくつかの実施形態では、がんを有する患者に提供されるTIL療法は、治療的TIL集合単独による治療を含んでもよく、またはTIL及び1つ以上のCTLA-4阻害剤を含む併用治療を含んでもよい。
細胞傷害性Tリンパ球抗原4(CTLA-4)は、免疫グロブリンスーパーファミリーのメンバーであり、ヘルパーT細胞の表面で発現する。CTLA-4は、CD28依存性T細胞活性化の負の制御因子であり、適応免疫応答のチェックポイントとして機能する。T細胞共刺激タンパク質CD28と同様に、CTLA-4結合抗原は、細胞上でCD80及びCD86を提示する。CTLA-4は抑制シグナルをT細胞に伝達し、CD28は刺激シグナルを伝達する。ヒトCTLA-4に対するヒト抗体は、ウイルス感染及び細菌感染を治療または予防すること、ならびにがんを治療するためのものなど、多くの疾患状態における免疫刺激調節因子として記載されている(WO01/14424及びWO00/37504)。様々な前臨床研究は、モノクローナル抗体などのCTLA-4阻害剤によるCTLA-4遮断が、免疫原性腫瘍に対する宿主免疫応答を増強し、確立された腫瘍を排除することさえ可能であることを示している。イピリムマブ(MDX-010)及びトレメリムマブ(CP-675,206)を含むが、これらに限定されない、様々な種類の固形腫瘍の治療のためのいくつかの完全ヒト抗ヒトCTLA-4モノクローナル抗体(mAb)が、臨床試験で研究されている。
いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、当技術分野で知られている任意のCTLA-4阻害剤またはCTLA-4遮断剤であり得る。特に、次の段落でより詳細に記載されるCTLA-4阻害剤または遮断剤のうちの1つである。「阻害剤」、「アンタゴニスト」、及び「遮断剤」という用語は、本明細書では、CTLA-4阻害剤に関して互換的に使用される。誤解を避けるために、抗体であるCTLA-4阻害剤への本明細書での言及は、化合物またはその抗原結合断片、バリアント、複合体、もしくはバイオシミラーを指し得る。誤解を避けるために、CTLA-4阻害剤への本明細書での言及はまた、小分子化合物またはその薬学的に許容される塩、エステル、溶媒和物、水和物、共結晶、もしくはプロドラッグを指し得る。
本発明の方法で使用するための好適なCTLA-4阻害剤には、抗CTLA-4抗体、ヒト抗CTLA-4抗体、マウス抗CTLA-4抗体、哺乳動物抗CTLA-4抗体、ヒト化抗CTLA-4抗体、モノクローナル抗CTLA-4抗体、ポリクローナル抗CTLA-4抗体、キメラ抗CTLA-4抗体、MDX-010(イピリムマブ)、トレメリムマブ、抗CD28抗体、抗CTLA-4アドネクチン、抗CTLA-4ドメイン抗体、一本鎖抗CTLA-4断片、重鎖抗CTLA-4断片、軽鎖抗CTLA-4断片、共刺激経路を刺激するCTLA-4の阻害剤、PCT公開第WO2001/014424号に開示される抗体、PCT公開第WO2004/035607号に開示される抗体、米国公開第2005/0201994号に開示される抗体、ならびに付与された欧州特許第EP 1212422 B1号に開示された抗体が含まれるが、これらに限定されず、各々の開示が参照により本明細書に組み込まれる。さらなるCTLA-4抗体は、米国特許第5,811,097号、同第5,855,887号、同第6,051,227号、及び同第6,984,720号、PCT公開第WO01/14424号及び同第WO00/37504号、ならびに米国公開第2002/0039581号及び同第2002/086014号に記載されており、各々の開示が参照により本明細書に組み込まれる。本発明の方法で使用することができる他の抗CTLA-4抗体には、例えば、WO98/42752、米国特許第6,682,736号及び同第6,207,156号、Hurwitz et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,95(17):10067-10071(1998)、Camacho et al.,J.Clin.Oncology,22(145):Abstract No.2505(2004)(抗体CP-675206)、Mokyr et al.,Cancer Res.,58:5301-5304(1998)、ならびに米国特許第5,977,318号、同第6,682,736号、同第7,109,003号、及び同第7,132,281号に開示されるものが含まれ、これらの各々の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
さらなるCTLA-4阻害剤には、CD28抗原がその同族リガンドと結合する能力を妨害すること、CTLA-4がその同族リガンドと結合する能力を阻害すること、共刺激経路を介してT細胞応答を増強すること、B7がCD28及び/またはCTLA-4と結合する能力を破壊すること、B7が共刺激経路を活性化する能力を破壊すること、CD80がCD28及び/またはCTLA-4と結合する能力を破壊すること、CD80が共刺激経路を活性化する能力を破壊すること、CD86がCD28及び/またはCTLA-4と結合する能力を破壊すること、CD86が共刺激経路を活性化する能力を破壊すること、及び共刺激経路を一般に活性化されることから破壊することが可能である任意の阻害剤が含まれるが、これらに限定されない。これには、共刺激経路の他のメンバーのなかでもCD28、CD80、CD86、CTLA-4の小分子阻害剤、共刺激経路の他のメンバーのなかでもCD28、CD80、CD86、CTLA-4に対する抗体、共刺激経路の他のメンバーのなかでもCD28、CD80、CD86、CTLA-4に指向するアンチセンス分子、共刺激経路の他のメンバーのなかでもCD28、CD80、CD86、CTLA-4に指向するアドネクチン、他のCTLA-4阻害剤のなかでも共刺激経路の他のメンバーのなかでもCD28、CD80、CD86、CTLA-4のRNAi阻害剤(一本鎖及び二本鎖の両方)が必ず含まれる。
いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、約10-6M以下、約10-7M以下、約10-8M以下、約10-9M以下、約10-10M以下、約10-11M以下、約10-12M以下、例えば、約10-13M~10-16Mの間、またはエンドポイントとして前述の値のうちの任意の2つを有する任意の範囲内で、CTLA-4と結合する。いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、同じアッセイを使用して比較した場合、イピリムマブのKdの10倍以下のKdでCTLA-4と結合する。いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、同じアッセイを使用して比較した場合、イピリムマブとほぼ同じかまたはそれ以下(例えば、最大10倍低いか、または最大100倍低い)のKdでCTLA-4と結合する。いくつかの実施形態では、CD80またはCD86とのCTLA-4結合のCTLA-4阻害剤による阻害のIC50値は、同じアッセイを使用して比較した場合、それぞれCD80またはCD86とのCTLA-4結合のイピリムマブ媒介阻害より10倍以下で大きい。いくつかの実施形態では、CD80またはCD86とのCTLA-4結合のCTLA-4阻害剤による阻害のIC50値は、同じアッセイを使用して比較した場合、それぞれCD80またはCD86とのCTLA-4結合のイピリムマブ媒介性阻害とほぼ同じかまたはそれ以下(例えば、最大10倍低い、または最大100倍低い)である。
いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、好適な対照と比較して、少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、または100%、例えば、50%~75%、75%~90%、または90%~100%の間でCTLA-4の発現を阻害する、及び/または生物学的活性を減少させるのに十分な量で使用される。いくつかの実施形態では、CTLA-4経路阻害剤は、好適な対照と比較して、少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、または100%、例えば、50%~75%、75%~90%、または90%~100%の間でCTLA-4のCD80、CD86、またはその両方との結合を減少させることにより、CTLA-4の生物学的活性を減少させるのに十分な量で使用される。対象となる薬剤の効果を評価または定量化する状況下における好適な対照は、典型的には、対象となる薬剤、例えば、CTLA-4経路阻害剤に曝露されていないか、または治療されていない(またはわずかな量に曝露されているか、または治療されている)同等の生物学的システム(例えば、細胞または対象)である。いくつかの実施形態では、生物学的システムは、それ自体の対照として機能し得る(例えば、生物学的システムは、薬剤への曝露または治療の前に評価され得、曝露または治療が開始または終了した後の状態と比較され得る。いくつかの実施形態では、歴史的対照が使用され得る。
いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、イピリムマブ(Bristol-Myers Squibb Co.からYervoyとして市販されている)、またはそのバイオシミラー、抗原結合断片、複合体、もしくはバリアントである。当該技術分野で知られているように、イピリムマブは、機能的ヒトレパートリーを生成するための重鎖及び軽鎖をコードするヒト遺伝子を有するトランスジェニックマウスに由来する完全ヒトIgG 1κ抗体である、抗CTLA-4抗体を指す。イピリムマブは、そのCAS登録番号477202-00-9及びPCT公開第WO01/14424号で参照することもでき、その全体がすべての目的で参照により本明細書に組み込まれる。それは抗体10DIとして開示されている。具体的には、イピリムマブは、軽鎖可変領域及び重鎖可変領域(配列番号211を含む軽鎖可変領域を有し、配列番号210を含む重鎖可変領域を有する)を含む。イピリムマブの薬学的組成物は、イピリムマブ及び1つ以上の希釈剤、ビヒクル、または賦形剤を含有するすべての薬学的に許容される組成物を含む。イピリムマブを含有する薬学的組成物の例は、国際特許出願公開第WO2007/67959号に記載されている。イピリムマブは、静脈内(IV)投与され得る。
いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、配列番号208によって与えられる重鎖及び配列番号209によって与えられる軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、それぞれ、配列番号208及び配列番号209に示される配列を有する重鎖及び軽鎖、またはそれらの抗原結合断片、Fab断片、一本鎖可変断片(scFv)、バリアント、もしくは複合体を含む。いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号208及び配列番号209に示される配列と少なくとも99%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号208及び配列番号209に示される配列と少なくとも98%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号208及び配列番号209に示される配列と少なくとも97%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号208及び配列番号209に示される配列と少なくとも96%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号208及び配列番号209に示される配列と少なくとも95%同一である重鎖及び軽鎖を含む。
いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、イピリムマブの重鎖及び軽鎖のCDRまたは可変領域(VR)を含む。いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤重鎖可変領域(V)は、配列番号210に示される配列を含み、CTLA-4阻害剤軽鎖可変領域(V)は、配列番号211に示される配列、及びその保存的アミノ酸置換を含む。いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号210及び配列番号211に示される配列と少なくとも99%同一であるV領域及びV領域を含む。いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号210及び配列番号211に示される配列と少なくとも98%同一であるV領域及びV領域を含む。いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号210及び配列番号211に示される配列と少なくとも97%同一であるV領域及びV領域を含む。いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号210及び配列番号211に示される配列と少なくとも96%同一であるV領域及びV領域を含む。いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号210及び配列番号211に示される配列と少なくとも95%同一であるV領域及びV領域を含む。
いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、それぞれ、配列番号212、配列番号213、及び配列番号214に示される配列を有する重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3ドメイン、ならびにそれらの保存的アミノ酸置換と、それぞれ、配列番号215、配列番号216、及び配列番号217に示される配列を有する軽鎖CDR1、CDR2、及びCDR3ドメイン、ならびにそれらの保存的アミノ酸置換と、を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、前述の抗体のうちのいずれかと結合するために競合し、及び/またはCTLA-4上の同じエピトープに結合する。
いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、イピリムマブに関して薬物規制当局によって承認されたCTLA-4バイオシミラーモノクローナル抗体である。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、参照医薬品または参照バイオ製品のアミノ酸配列に対して少なくとも97%の配列同一性、例えば、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、参照医薬品または参照バイオ製品と比較して、1つ以上の翻訳後修飾を含む、抗CTLA-4抗体を含み、参照医薬品または参照バイオ製品は、イピリムマブである。いくつかの実施形態では、1つ以上の翻訳後修飾は、グリコシル化、酸化、脱アミド化、及び切断のうちの1つ以上から選択される。イピリムマブのアミノ酸配列を表24に示す。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、認可された、または認可のために提出された抗CTLA-4抗体であり、抗CTLA-4抗体は、参照医薬品または参照バイオ製品の製剤とは異なる製剤で提供され、参照医薬品または参照バイオ製品は、イピリムマブである。抗CTLA-4抗体は、米国FDA及び/または欧州連合のEMAなどの薬物規制当局によって認可され得る。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、1つ以上の賦形剤をさらに含む組成物として提供され、1つ以上の賦形剤は、参照医薬品または参照バイオ製品に含まれる賦形剤と同じまたは異なるものであり、参照医薬品または参照バイオ製品は、イピリムマブである。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、1つ以上の賦形剤をさらに含む組成物として提供され、1つ以上の賦形剤は、参照医薬品または参照バイオ製品に含まれる賦形剤と同じまたは異なるものであり、参照医薬品または参照バイオ製品は、イピリムマブである。
Figure 2024519029000034
いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、イピリムマブまたはそのバイオシミラーであり、イピリムマブは、約0.5mg/kg~約10mg/kgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、イピリムマブまたはそのバイオシミラーであり、イピリムマブは、約0.5mg/kg、約1mg/kg、約1.5mg/kg、約2mg/kg、約2.5mg/kg、約3mg/kg、約3.5mg/kg、約4mg/kg、約4.5mg/kg、約5mg/kg、約5.5mg/kg、約6mg/kg、約6.5mg/kg、約7mg/kg、約7.5mg/kg、約8mg/kg、約8.5mg/kg、約9mg/kg、約9.5mg/kg、または約10mg/kgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、イピリムマブ投与は、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)開始される。いくつかの実施形態では、イピリムマブ投与は、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)開始される。
いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、イピリムマブまたはそのバイオシミラーであり、イピリムマブは、約200mg~約500mgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、イピリムマブまたはそのバイオシミラーであり、イピリムマブは、約200mg、約220mg、約240mg、約260mg、約280mg、約300mg、約320mg、約340mg、約360mg、約380mg、約400mg、約420mg、約440mg、約460mg、約480mg、または約500mgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、イピリムマブ投与は、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)開始される。いくつかの実施形態では、イピリムマブ投与は、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)開始される。
いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、イピリムマブまたはそのバイオシミラーであり、イピリムマブは、2週間毎、3週間毎、4週間毎、5週間毎、または6週間毎に投与される。いくつかの実施形態では、イピリムマブ投与は、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)開始される。いくつかの実施形態では、イピリムマブ投与は、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)開始される。
いくつかの実施形態では、イピリムマブは、切除不能または転移性黒色腫を治療するために投与される。いくつかの実施形態では、イピリムマブは、切除不能または転移性黒色腫を治療するために、3週間毎に約mg/kgで最大4用量投与される。いくつかの実施形態では、イピリムマブ投与は、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)開始される。いくつかの実施形態では、イピリムマブ投与は、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)開始される。
いくつかの実施形態では、イピリムマブは、黒色腫のアジュバント治療のために投与される。いくつかの実施形態では、イピリムマブは、黒色腫のアジュバント治療のために、約10mg/kgで3週間毎に4用量、続いて10mg/kgで12週間毎に最大3年間投与される。いくつかの実施形態では、イピリムマブ投与は、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)開始される。いくつかの実施形態では、イピリムマブ投与は、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)開始される。
いくつかの実施形態では、イピリムマブは、進行性腎細胞癌を治療するために投与される。いくつかの実施形態では、イピリムマブは、進行性腎細胞癌を治療するために、約1mg/kgで投与され、直後に同じ日にニボルマブ3mg/kgを3週間毎に4用量投与される。いくつかの実施形態では、4用量の組み合わせを完了した後、ニボルマブは、進行性腎細胞癌及び/または腎細胞癌の標準的な投薬レジメンに従って単剤として投与され得る。いくつかの実施形態では、イピリムマブ投与は、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)開始される。いくつかの実施形態では、イピリムマブ投与は、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)開始される。
いくつかの実施形態では、イピリムマブは、高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)またはミスマッチ修復欠損(dMMR)転移性結腸直腸癌を治療するために投与される。いくつかの実施形態では、イピリムマブは、高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)またはミスマッチ修復欠損(dMMR)転移性結腸直腸癌を治療するために、約1mg/kgで静脈内に30分間にわたって投与され、直後に同じ日にイピリムマブ3mg/kgを静脈内に30分間にわたって3週間毎に4用量投与される。いくつかの実施形態では、4用量の組み合わせを完了した後、高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)またはミスマッチ修復欠損(dMMR)転移性結腸直腸癌の標準的な投薬レジメンに従って推奨されるように単剤としてニボルマブを投与する。いくつかの実施形態では、イピリムマブ投与は、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)開始される。いくつかの実施形態では、イピリムマブ投与は、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)開始される。
いくつかの実施形態では、イピリムマブは、肝細胞癌を治療するために投与される。いくつかの実施形態では、イピリムマブは、肝細胞癌を治療するために、約3mg/kgで静脈内に30分間にわたって投与され、直後に同じ日にニボルマブ1mg/kgを静脈内に30分間にわたって3週間毎に4用量投与される。いくつかの実施形態では、4用量の組み合わせを完了した後、肝細胞癌のための標準的な投薬レジメンに従って単剤としてニボルマブを投与する。いくつかの実施形態では、イピリムマブ投与は、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)開始される。いくつかの実施形態では、イピリムマブ投与は、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)開始される。
いくつかの実施形態では、イピリムマブは、転移性非小細胞肺癌を治療するために投与される。いくつかの実施形態では、イピリムマブは、転移性非小細胞肺癌を治療するために、6週間毎に約1mg/kgで、2週間毎に3mg/kgのニボルマブとともに投与される。いくつかの実施形態では、イピリムマブは、転移性非小細胞肺癌を治療するために、6週間毎に約1mg/kgで、3週間毎に360mgのニボルマブ及び2サイクルのプラチナダブレット化学療法とともに投与される。いくつかの実施形態では、イピリムマブ投与は、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)開始される。いくつかの実施形態では、イピリムマブ投与は、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)開始される。
いくつかの実施形態では、イピリムマブは、悪性胸膜中皮腫を治療するために投与される。いくつかの実施形態では、イピリムマブは、悪性胸膜中皮腫を治療するために、6週間毎に約1mg/kgで、3週間毎に360mgのニボルマブとともに投与される。いくつかの実施形態では、イピリムマブ投与は、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)開始される。いくつかの実施形態では、イピリムマブ投与は、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)開始される。
トレメリムマブ(CP-675,206としても知られる)は、完全ヒトIgG2モノクローナル抗体であり、CAS番号745013-59-6を有する。トレメリムマブは、米国特許第6,682,736号(参照により本明細書に組み込まれる)において抗体11.2.1として開示されている。トレメリムマブの重鎖及び軽鎖のアミノ酸配列は、それぞれ配列番号xx及びxxに記載されている。トレメリムマブは、黒色腫及び乳癌を含む種々の腫瘍の治療のための臨床試験において研究されており、トレメリムマブは、0.01及び15mg/kgの用量範囲で4週間または12週間毎に単回用量または複数回用量として静脈内投与される。本発明によって提供されるレジメンでは、トレメリムマブは、局所的に、特に皮内または皮下に投与される。皮内または皮下投与されるトレメリムマブの有効量は、典型的には、人当たり5~200mg/用量の範囲である。いくつかの実施形態では、トレメリムマブの有効量は、用量当たり人当たり10~150mg/用量の範囲である。いくつかの特定の実施形態では、トレメリムマブの有効量は、人当たり約10、25、37.5、40、50、75、100、125、150、175、または200mg/用量である。
いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、配列番号218によって与えられる重鎖及び配列番号219によって与えられる軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、それぞれ、配列番号218及び配列番号219に示される配列を有する重鎖及び軽鎖、またはそれらの抗原結合断片、Fab断片、一本鎖可変断片(scFv)、バリアント、もしくは複合体を含む。いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号218及び配列番号219に示される配列と少なくとも99%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号218及び配列番号219に示される配列と少なくとも98%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号218及び配列番号219に示される配列と少なくとも97%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号218及び配列番号219に示される配列と少なくとも96%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号218及び配列番号219に示される配列と少なくとも95%同一である重鎖及び軽鎖を含む。
いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、トレメリムマブの重鎖及び軽鎖のCDRまたは可変領域(VR)を含む。いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤重鎖可変領域(V)は、配列番号220に示される配列を含み、CTLA-4阻害剤軽鎖可変領域(V)は、配列番号221に示される配列、及びその保存的アミノ酸置換を含む。いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号220及び配列番号221に示される配列と少なくとも99%同一であるV領域及びV領域を含む。いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号220及び配列番号221に示される配列と少なくとも98%同一であるV領域及びV領域を含む。いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号220及び配列番号221に示される配列と少なくとも97%同一であるV領域及びV領域を含む。いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号220及び配列番号221に示される配列と少なくとも96%同一であるV領域及びV領域を含む。いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号220及び配列番号221に示される配列と少なくとも95%同一であるV領域及びV領域を含む。
いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、それぞれ、配列番号222、配列番号223、及び配列番号224に示される配列を有する重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3ドメイン、ならびにそれらの保存的アミノ酸置換と、それぞれ、配列番号225、配列番号226、及び配列番号227に示される配列を有する軽鎖CDR1、CDR2、及びCDR3ドメイン、ならびにそれらの保存的アミノ酸置換と、を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、前述の抗体のうちのいずれかと結合するために競合し、及び/またはCTLA-4上の同じエピトープに結合する。
いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、トレメリムマブに関して薬物規制当局によって承認された抗CTLA-4バイオシミラーモノクローナル抗体である。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、参照医薬品または参照バイオ製品のアミノ酸配列に対して少なくとも97%の配列同一性、例えば、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、参照医薬品または参照バイオ製品と比較して、1つ以上の翻訳後修飾を含む、抗CTLA-4抗体を含み、参照医薬品または参照バイオ製品は、トレメリムマブである。いくつかの実施形態では、1つ以上の翻訳後修飾は、グリコシル化、酸化、脱アミド化、及び切断のうちの1つ以上から選択される。トレメリムマブのアミノ酸配列を表25に示す。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、認可された、または認可のために提出された抗CTLA-4抗体であり、抗CTLA-4抗体は、参照医薬品または参照バイオ製品の製剤とは異なる製剤で提供され、参照医薬品または参照バイオ製品は、トレメリムマブである。抗CTLA-4抗体は、米国FDA及び/または欧州連合のEMAなどの薬物規制当局によって認可され得る。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、1つ以上の賦形剤をさらに含む組成物として提供され、1つ以上の賦形剤は、参照医薬品または参照バイオ製品に含まれる賦形剤と同じまたは異なるものであり、参照医薬品または参照バイオ製品は、トレメリムマブである。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、1つ以上の賦形剤をさらに含む組成物として提供され、1つ以上の賦形剤は、参照医薬品または参照バイオ製品に含まれる賦形剤と同じまたは異なるものであり、参照医薬品または参照バイオ製品は、トレメリムマブである。
Figure 2024519029000035
いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、トレメリムマブまたはそのバイオシミラーであり、トレメリムマブは、約0.5mg/kg~約10mg/kgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、トレメリムマブまたはそのバイオシミラーであり、トレメリムマブは、約0.5mg/kg、約1mg/kg、約1.5mg/kg、約2mg/kg、約2.5mg/kg、約3mg/kg、約3.5mg/kg、約4mg/kg、約4.5mg/kg、約5mg/kg、約5.5mg/kg、約6mg/kg、約6.5mg/kg、約7mg/kg、約7.5mg/kg、約8mg/kg、約8.5mg/kg、約9mg/kg、約9.5mg/kg、または約10mg/kgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、トレメリムマブ投与は、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)開始される。いくつかの実施形態では、トレメリムマブ投与は、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)開始される。
いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、トレメリムマブまたはそのバイオシミラーであり、トレメリムマブは、約200mg~約500mgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、トレメリムマブまたはそのバイオシミラーであり、トレメリムマブは、約200mg、約220mg、約240mg、約260mg、約280mg、約300mg、約320mg、約340mg、約360mg、約380mg、約400mg、約420mg、約440mg、約460mg、約480mg、または約500mgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、トレメリムマブ投与は、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)開始される。いくつかの実施形態では、トレメリムマブ投与は、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)開始される。
いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、トレメリムマブまたはそのバイオシミラーであり、トレメリムマブは、2週間毎、3週間毎、4週間毎、5週間毎、または6週間毎に投与される。いくつかの実施形態では、トレメリムマブ投与は、切除前1、2、3、4、または5週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)開始される。いくつかの実施形態では、トレメリムマブ投与は、切除前1、2、または3週間で(すなわち、対象または患者から腫瘍試料を取得する前に)開始される。
いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、Agenusからのザリフレリマブ、またはそのバイオシミラー、抗原結合断片、複合体、もしくはバリアントである。ザリフレリマブは、完全ヒトモノクローナル抗体である。ザリフレリマブには、Chemical Abstracts Service(CAS)登録番号2148321-69-9が割り当てられており、AGEN1884としても知られている。ザリフレリマブの調製及び特性は、米国特許第10,144,779号及び米国特許出願公開第US2020/0024350 A1号に記載されており、それらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、配列番号228によって与えられる重鎖及び配列番号229によって与えられる軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、それぞれ、配列番号228及び配列番号229に示される配列を有する重鎖及び軽鎖、またはそれらの抗原結合断片、Fab断片、一本鎖可変断片(scFv)、バリアント、もしくは複合体を含む。いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号228及び配列番号229に示される配列と少なくとも99%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号228及び配列番号229に示される配列と少なくとも98%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号228及び配列番号229に示される配列と少なくとも97%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号228及び配列番号229に示される配列と少なくとも96%同一である重鎖及び軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号228及び配列番号229に示される配列と少なくとも95%同一である重鎖及び軽鎖を含む。
いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、ザリフレリマブの重鎖及び軽鎖のCDRまたは可変領域(VR)を含む。いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤重鎖可変領域(V)は、配列番号230に示される配列を含み、CTLA-4阻害剤軽鎖可変領域(V)は、配列番号231に示される配列、及びその保存的アミノ酸置換を含む。いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号230及び配列番号231に示される配列と少なくとも99%同一であるV領域及びV領域を含む。いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号230及び配列番号231に示される配列と少なくとも98%同一であるV領域及びV領域を含む。いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号230及び配列番号231に示される配列と少なくとも97%同一であるV領域及びV領域を含む。いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号230及び配列番号231に示される配列と少なくとも96%同一であるV領域及びV領域を含む。いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、各々が、それぞれ、配列番号230及び配列番号231に示される配列と少なくとも95%同一であるV領域及びV領域を含む。
いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、それぞれ、配列番号231、配列番号233、及び配列番号234に示される配列を有する重鎖CDR1、CDR2、及びCDR3ドメイン、ならびにそれらの保存的アミノ酸置換と、それぞれ、配列番号235、配列番号236、及び配列番号237に示される配列を有する軽鎖CDR1、CDR2、及びCDR3ドメイン、ならびにそれらの保存的アミノ酸置換と、を含む。いくつかの実施形態では、抗体は、前述の抗体のうちのいずれかと結合するために競合し、及び/またはCTLA-4上の同じエピトープに結合する。
いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、ザリフレリマブに関して薬物規制当局によって承認されたCTLA-4バイオシミラーモノクローナル抗体である。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、参照医薬品または参照バイオ製品のアミノ酸配列に対して少なくとも97%の配列同一性、例えば、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、参照医薬品または参照バイオ製品と比較して、1つ以上の翻訳後修飾を含む、抗CTLA-4抗体を含み、参照医薬品または参照バイオ製品は、ザリフレリマブである。いくつかの実施形態では、1つ以上の翻訳後修飾は、グリコシル化、酸化、脱アミド化、及び切断のうちの1つ以上から選択される。ザリフレリマブのアミノ酸配列を表26に示す。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、認可された、または認可のために提出された抗CTLA-4抗体であり、抗CTLA-4抗体は、参照医薬品または参照バイオ製品の製剤とは異なる製剤で提供され、参照医薬品または参照バイオ製品は、ザリフレリマブである。抗CTLA-4抗体は、米国FDA及び/または欧州連合のEMAなどの薬物規制当局によって認可され得る。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、1つ以上の賦形剤をさらに含む組成物として提供され、1つ以上の賦形剤は、参照医薬品または参照バイオ製品に含まれる賦形剤と同じまたは異なるものであり、参照医薬品または参照バイオ製品は、ザリフレリマブである。いくつかの実施形態では、バイオシミラーは、1つ以上の賦形剤をさらに含む組成物として提供され、1つ以上の賦形剤は、参照医薬品または参照バイオ製品に含まれる賦形剤と同じまたは異なるものであり、参照医薬品または参照バイオ製品は、ザリフレリマブである。
Figure 2024519029000036
さらなる抗CTLA-4抗体の例には、AGEN1181、BMS-986218、BCD-145、ONC-392、CS1002、REGN4659、及びADG116が含まれるが、これらに限定されず、これらは当業者に即知である。
いくつかの実施形態では、抗CTLA-4抗体は、以下の特許公開(参照により本明細書に組み込まれる)のうちのいずれかに開示される抗CTLA-4抗体である:US2019/0048096A1、US2020/0223907、US2019/0201334、US2019/0201334、US2005/0201994、EP1212422B1、WO2018/204760、WO2018/204760、WO2001/014424、WO2004/035607、WO2003/086459、WO2012/120125、WO2000/037504、WO2009/100140、WO2006/09649、WO2005/092380、WO2007/123737、WO2006/029219、WO2010/0979597、WO2006/12168、及びWO1997020574。さらなるCTLA-4抗体は、米国特許第5,811,097号、同第5,855,887号、同第6,051,227号、及び同第6,984,720号、PCT公開第WO01/14424号及び同第WO00/37504号、ならびに米国公開第2002/0039581号及び同第2002/086014号、及び/または米国特許第5,977,318号、同第6,682,736号、同第7,109,003号、及び同第7,132,281号に記載されており、参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、抗CTLA-4抗体は、例えば、WO98/42752、米国特許第6,682,736号及び同第6,207,156号、Hurwitz et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,95(17):10067-10071(1998)、Camacho et al.,J.Clin.Oncol.,22(145):Abstract No.2505(2004)(抗体CP-675206)、Mokyr et al.,Cancer Res.,58:5301-5304(1998)(参照により本明細書に組み込まれる)に開示されるものである。
いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、WO1996040915(参照により本明細書に組み込まれる)に開示されるCTLA-4リガンドである。
いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、CTLA-4発現の核酸阻害剤である。例えば、抗CTLA-4 RNAi分子は、PCT公開第WO1999/032619及びWO2001/029058、米国公開第2003/0051263号、同第2003/0055020号、同第2003/0056235号、同第2004/265839号、同第2005/0100913号、同第2006/0024798号、同第2008/0050342号、同第2008/0081373号、同第2008/0248576号、同第2008/055443号、及び/または米国特許第6,506,559号、同第7,282,564号、同第7,538,095号、及び同第7,560,438号(参照により本明細書に組み込まれる)においてMello及びFireによって記載された分子の形態を取り得る。いくつかの事例では、抗CTLA-4 RNAi分子は、欧州特許第EP1309726号(参照により本明細書に組み込まれる)においてTuschlによって記載された二本鎖RNAi分子の形態を取る。いくつかの事例では、抗CTLA-4 RNAi分子は、米国特許第7,056,704号及び同第7,078,196号(参照により本明細書に組み込まれる)においてTuschlによって記載された二本鎖RNAi分子の形態を取る。いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、PCT公開第WO2004081021(参照により本明細書に組み込まれる)に記載されたアプタマーである。
他の実施形態では、本発明の抗CTLA-4 RNAi分子は、米国特許第5,898,031号、同第6,107,094号、同第7,432,249号、及び同第7,432,250号、ならびに欧州出願第EP0928290号(参照により本明細書に組み込まれる)においてCrookeによって記載されたRNA分子である。
E.患者のリンパ球枯渇プレコンディショニング
いくつかの実施形態では、本発明は、TIL集団でがんを治療する方法を含み、患者は、本開示によるTILの注入前に骨髄非破壊的化学療法で前治療される。いくつかの実施形態では、本発明は、骨髄非破壊的化学療法で前治療された患者のがんの治療に使用するためのTIL集団を含む。いくつかの実施形態では、TIL集団は、注入による投与用である。いくつかの実施形態では、骨髄非破壊的化学療法は、シクロホスファミド60mg/kg/日で2日間(TIL注入の27日前及び26日前)、ならびにフルダラビン25mg/m/日で5日間(TIL注入の27日前~23日前)である。いくつかの実施形態では、本開示による骨髄非破壊的化学療法及びTIL注入(0日目)後、患者は、生理学的許容範囲まで8時間毎に720,000IU/kgで静脈内的にIL-2(PROLEUKINとして市販されている、アルデスロイキン)の静脈内注入を受ける。ある特定の実施形態では、TIL集団は、IL-2と組み合わせてがんを治療する際に使用するためのものであり、IL-2は、TIL集団の後に投与される。
実験的発見は、腫瘍特異的Tリンパ球の養子移入前のリンパ球枯渇が、制御性T細胞及び免疫系の競合要素(「サイトカインシンク」)を排除することによって治療有効性を増強する上で重要な役割を果たすことを示す。したがって、本発明のいくつかの実施形態は、本発明のTILを導入する前に、患者に対してリンパ球枯渇ステップ(「免疫抑制コンディショニング」と称されることもある)を利用する。
一般に、リンパ球枯渇は、フルダラビンまたはシクロホスファミド(マホスファミドと称される活性形態)及びそれらの組み合わせの投与を使用して達成される。かかる方法は、Gassner,et al.,Cancer Immunol.Immunother.2011,60,75-85、Muranski,et al.,Nat.Clin.Pract.Oncol.,2006,3,668-681、Dudley,et al.,J.Clin.Oncol.2008,26,5233-5239、及びDudley,et al.,J.Clin.Oncol.2005,23,2346-2357に記載されており、これらはすべて、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態では、フルダラビンは、0.5μg/mL~10μg/mLのフルダラビン濃度で投与される。いくつかの実施形態では、フルダラビンは、1μg/mLのフルダラビン濃度で投与される。いくつかの実施形態では、フルダラビン治療は、1日、2日、3日、4日、5日、6日、または7日以上投与される。いくつかの実施形態では、フルダラビンは、10mg/kg/日、15mg/kg/日、20mg/kg/日、25mg/kg/日、30mg/kg/日、35mg/kg/日、40mg/kg/日、または45mg/kg/日の投与量で投与される。いくつかの実施形態では、フルダラビン治療は、35mg/kg/日で2~7日間投与される。いくつかの実施形態では、フルダラビン治療は、35mg/kg/日で4~5日間投与される。いくつかの実施形態では、フルダラビン治療は、25mg/kg/日で4~5日間投与される。
いくつかの実施形態では、シクロホスファミドの活性形態であるマホスファミドは、シクロホスファミドの投与により、0.5μg/mL~10μg/mLの濃度で取得される。いくつかの実施形態では、シクロホスファミドの活性形態であるマホスファミドは、シクロホスファミドの投与により、1μg/mLの濃度で取得される。いくつかの実施形態では、シクロホスファミド治療は、1日、2日、3日、4日、5日、6日、または7日以上投与される。いくつかの実施形態では、シクロホスファミドは、100mg/m/日、150mg/m/日、175mg/m/日、200mg/m/日、225mg/m/日、250mg/m/日、275mg/m/日、または300mg/m/日の投与量で投与される。いくつかの実施形態では、シクロホスファミドは、静脈内(すなわち、i.v.)投与される。いくつかの実施形態では、シクロホスファミド治療は、35mg/kg/日で2~7日間投与される。いくつかの実施形態では、シクロホスファミド治療は、250mg/m/日で4~5日間i.v.投与される。いくつかの実施形態では、シクロホスファミド治療は、250mg/m/日で4日間i.v.投与される。
いくつかの実施形態では、リンパ球枯渇は、患者にフルダラビンとシクロホスファミドを一緒に投与することによって行われる。いくつかの実施形態では、フルダラビンは、25mg/m/日でi.v.投与され、シクロホスファミドは、250mg/m/日で4日間にわたってi.v投与される。
いくつかの実施形態では、リンパ球枯渇が、シクロホスファミドを60mg/m/日の用量で2日間投与し、続いてフルダラビンを25mg/m/日の用量で5日間投与することによって行われる。
いくつかの実施形態では、リンパ球枯渇が、シクロホスファミドを60mg/m/日の用量で2日間投与し、フルダラビンを25mg/m/日の用量で5日間投与することによって行われ、シクロホスファミド及びフルダラビンは、両方とも最初の2日間に投与され、リンパ球枯渇は合計5日間で行われる。
いくつかの実施形態では、リンパ球枯渇が、シクロホスファミドを約50mg/m/日の用量で2日間投与し、フルダラビンを約25mg/m/日の用量で5日間投与することによって行われ、シクロホスファミド及びフルダラビンは、両方とも最初の2日間に投与され、リンパ球枯渇は合計5日間で行われる。
いくつかの実施形態では、リンパ球枯渇が、シクロホスファミドを約50mg/m/日の用量で2日間投与し、フルダラビンを約20mg/m/日の用量で5日間投与することによって行われ、シクロホスファミド及びフルダラビンは、両方とも最初の2日間に投与され、リンパ球枯渇は合計5日間で行われる。
いくつかの実施形態では、リンパ球枯渇が、シクロホスファミドを約40mg/m/日の用量で2日間投与し、フルダラビンを約20mg/m/日の用量で5日間投与することによって行われ、シクロホスファミド及びフルダラビンは、両方とも最初の2日間に投与され、リンパ球枯渇は合計5日間で行われる。
いくつかの実施形態では、リンパ球枯渇が、シクロホスファミドを約40mg/m/日の用量で2日間投与し、フルダラビンを約15mg/m/日の用量で5日間投与することによって行われ、シクロホスファミド及びフルダラビンは、両方とも最初の2日間に投与され、リンパ球枯渇は合計5日間で行われる。
いくつかの実施形態では、リンパ球枯渇が、シクロホスファミドを60mg/m/日の用量で、フルダラビンを25mg/m/日の用量で2日間、続いてフルダラビンを25mg/m/日の用量で3日間投与することによって行われる。
いくつかの実施形態では、シクロホスファミドは、メスナとともに投与される。いくつかの実施形態では、メスナは、15mg/kgで投与される。メスナが注入されるいくつかの実施形態では、連続的に注入される場合、メスナは、約2時間にわたってシクロホスファミドを注入することができ(-5日目及び/または-4日目)、次いで、各シクロホスファミド用量と同時に開始する24時間にわたって残りの22時間で3mg/kg/時間の速度で注入することができる。
いくつかの実施形態では、リンパ球枯渇は、第3のTIL集団を患者に投与した翌日から開始するIL-2レジメンで患者を治療するステップをさらに含む。
いくつかの実施形態では、リンパ球枯渇は、第3のTIL集団を患者に投与したのと同じ日に開始するIL-2レジメンで患者を治療するステップをさらに含む。
いくつかの実施形態では、リンパ球枯渇は、5日間のプレコンディショニング治療を含む。いくつかの実施形態では、該日は、-5日から-1日、または0日から4日として示される。いくつかの実施形態では、レジメンは、-5日目及び-4日目(すなわち、0日目及び1日目)にシクロホスファミドを含む。いくつかの実施形態では、レジメンは、-5日目及び-4日目(すなわち、0日目及び1日目)に静脈内シクロホスファミドを含む。いくつかの実施形態では、レジメンは、-5日目及び-4日目(すなわち、0日目及び1日目)に60mg/kgの静脈内シクロホスファミドを含む。いくつかの実施形態では、シクロホスファミドは、メスナとともに投与される。いくつかの実施形態では、レジメンは、フルダラビンをさらに含む。いくつかの実施形態では、レジメンは、静脈内フルダラビンをさらに含む。いくつかの実施形態では、レジメンは、25mg/mの静脈内フルダラビンをさらに含む。いくつかの実施形態では、レジメンは、-5日目及び-1日目(すなわち、0~4日目)に25mg/mの静脈内フルダラビンをさらに含む。いくつかの実施形態では、レジメンは、-5日目及び-1日目(すなわち、0~4日目)に25mg/mの静脈内フルダラビンをさらに含む。
いくつかの実施形態では、骨髄非破壊的リンパ球枯渇レジメンが、シクロホスファミドを60mg/m/日の用量で、フルダラビンを25mg/m/日の用量で2日間投与し、続いてフルダラビンを25mg/m/日の用量で5日間投与するステップを含む。
いくつかの実施形態では、骨髄非破壊的リンパ球枯渇レジメンが、シクロホスファミドを60mg/m/日の用量で2日間投与し、続いてフルダラビンを25mg/m/日の用量で5日間投与するステップを含む。
いくつかの実施形態では、骨髄非破壊的リンパ球枯渇レジメンが、シクロホスファミドを60mg/m/日の用量で、フルダラビンを25mg/m/日の用量で2日間投与し、続いてフルダラビンを25mg/m/日の用量で3日間投与するステップを含む。
いくつかの実施形態では、骨髄非破壊的リンパ球枯渇レジメンが、シクロホスファミドを60mg/m/日の用量で2日間投与し、続いてフルダラビンを25mg/m/日の用量で3日間投与するステップを含む。
いくつかの実施形態では、骨髄非破壊的リンパ球枯渇レジメンが、シクロホスファミドを60mg/m/日の用量で、フルダラビンを25mg/m/日の用量で2日間投与し、続いてフルダラビンを25mg/m/日の用量で1日間投与するステップを含む。
いくつかの実施形態では、骨髄非破壊的リンパ球枯渇レジメンは、表27に従って投与される。
Figure 2024519029000037
いくつかの実施形態では、骨髄非破壊的リンパ球枯渇レジメンは、表28に従って投与される。
Figure 2024519029000038
いくつかの実施形態では、骨髄非破壊的リンパ球枯渇レジメンは、表29に従って投与される。
Figure 2024519029000039
いくつかの実施形態では、骨髄非破壊的リンパ球枯渇レジメンは、表30に従って投与される。
Figure 2024519029000040
いくつかの実施形態では、骨髄非破壊的リンパ球枯渇レジメンは、表31に従って投与される。
Figure 2024519029000041
いくつかの実施形態では、骨髄非破壊的リンパ球枯渇レジメンは、表32に従って投与される。
Figure 2024519029000042
いくつかの実施形態では、骨髄非破壊的リンパ球枯渇レジメンは、表33に従って投与される。
Figure 2024519029000043
いくつかの実施形態では、骨髄非破壊的リンパ球枯渇レジメンは、表34に従って投与される。
Figure 2024519029000044
いくつかの実施形態では、骨髄破壊的リンパ球枯渇レジメンの前述の実施形態で使用されるTIL注入は、PD-1濃縮TIL製品及び/または遺伝子修飾されたTILを含む、本明細書に記載の任意のTIL組成物であり得、また、TIL注入の代わりにMIL及びPBLの注入、ならびに本明細書に記載のIL-2レジメンの追加及び併用療法(PD-1及び/またはPD-L1阻害剤など)の投与を含み得る。
F.IL-2レジメン
いくつかの実施形態では、IL-2レジメンは、高用量IL-2レジメンを含み、高用量IL-2レジメンは、治療的TIL集団の治療有効分量を投与した翌日から静脈内投与されるアルデスロイキンまたはそのバイオシミラーもしくはバリアントを含み、アルデスロイキンまたはそのバイオシミラーもしくはバリアントは、許容範囲まで8時間毎に最大14用量にわたって、0.037mg/kgまたは0.044mg/kg IU/kg(患者の体重)の用量で15分のボーラス静脈内注入を使用して投与される。9日間の休止後、このスケジュールは、さらに14用量、合計最大28用量にわたって繰り返され得る。いくつかの実施形態では、IL-2は、1、2、3、4、5、または6用量で投与される。
いくつかの実施形態では、IL-2レジメンは、デクレッシェンドIL-2レジメンを含む。デクレッシェンドIL-2レジメンは、O’Day,et al.,J.Clin.Oncol.1999,17,2752-61、及びEton,et al.,Cancer 2000,88,1703-9に記載されており、それらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、デクレッシェンドIL-2レジメンは、6時間にわたって静脈内投与される18×10IU/m、続いて12時間にわたって静脈内投与される18×10IU/m、続いて24時間にわたって静脈内投与される18×10IU/m、続いて72時間かけて静脈内投与される4.5×10IU/mを含む。この治療サイクルは、28日毎に最大4サイクル繰り返され得る。いくつかの実施形態では、デクレッシェンドIL-2レジメンは、1日目の18,000,000IU/m、2日目の9,000,000IU/m、3日目及び4日目の4,500,000IU/mを含む。
一実施形態では、IL-2レジメンは、低用量IL-2レジメンを含む。Dominguez-Villar and Hafler,Nat.Immunology 2000,19,665-673、Hartemann,et al.,Lancet Diabetes Endocrinol.2013,1,295-305、及びRosenzwaig,et al.,Ann.Rheum.Dis.2019,78,209-217(それらの開示は参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている低用量IL-2レジメンを含む、当該技術分野で知られている任意の低用量IL-2レジメンを使用することができる。一実施形態では、低用量IL-2レジメンは、m当たり18×10IUのアルデスロイキン、またはそのバイオシミラーもしくはバリアントを24時間当たり5日間の連続的注入として、その後IL-2療法なしで2~6日間、その後任意にアルデスロイキンまたはそのバイオシミラーもしくはバリアントを静脈内にさらに5日間、24時間当たりm当たり18×10IUの連続的注入として、その後任意にIL-2療法なしで3週間投与することを含み、その後追加のサイクルが投与され得る。
いくつかの実施形態では、IL-2は、最大6用量の最大投与量で投与される。いくつかの実施形態では、高用量IL-2レジメンは、小児の使用に適合される。いくつかの実施形態では、最大6用量まで、8~12時間毎に600,000国際単位(IU)/kgのアルデスロイキンの用量が使用される。いくつかの実施形態では、最大6用量まで、8~12時間毎に500,000国際単位(IU)/kgのアルデスロイキンの用量が使用される。いくつかの実施形態では、最大6用量まで、8~12時間毎に400,000国際単位(IU)/kgのアルデスロイキンの用量が使用される。いくつかの実施形態では、最大6用量まで、8~12時間毎に500,000国際単位(IU)/kgのアルデスロイキンの用量が使用される。いくつかの実施形態では、最大6用量まで、8~12時間毎に300,000国際単位(IU)/kgのアルデスロイキンの用量が使用される。いくつかの実施形態では、最大6用量まで、8~12時間毎に200,000国際単位(IU)/kgのアルデスロイキンの用量が使用される。いくつかの実施形態では、最大6用量まで、8~12時間毎に100,000国際単位(IU)/kgのアルデスロイキンの用量が使用される。
いくつかの実施形態では、IL-2レジメンは、0.10mg/日~50mg/日の用量で、1、2、4、6、7、14、または21日毎にペグ化IL-2を投与することを含む。いくつかの実施形態では、IL-2レジメンは、0.10mg/日~50mg/日の用量で、1、2、4、6、7、14、または21日毎に、ベンペガルデスロイキン、またはその断片、バリアント、もしくはバイオシミラーを投与することを含む。
いくつかの実施形態では、IL-2レジメンは、0.10mg/日~50mg/日の用量で、1、2、4、6、7、14、または21日毎に、THOR-707、またはその断片、バリアント、もしくはバイオシミラーを投与することを含む。
いくつかの実施形態では、IL-2レジメンは、0.10mg/日~50mg/日の用量で、1、2、4、6、7、14、または21日毎に、ネムバルキンアルファ、またはその断片、バリアント、もしくはバイオシミラーを投与することを含む。
いくつかの実施形態では、IL-2レジメンは、抗体骨格に移植されたIL-2断片の投与を含む。いくつかの実施形態では、IL-2レジメンは、IL-2低親和性受容体と結合する抗体-サイトカイン移植タンパク質の投与を含む。いくつかの実施形態では、抗体サイトカイン移植タンパク質は、相補性決定領域HCDR1、HCDR2、HCDR3を含む、重鎖可変領域(V)と、LCDR1、LCDR2、LCDR3を含む軽鎖可変領域(V)と、VまたはVのCDRに移植されたIL-2分子またはその断片と、を含み、抗体サイトカイン移植タンパク質は、制御性T細胞よりもTエフェクター細胞を優先的に拡張させる。いくつかの実施形態では、抗体サイトカイン移植タンパク質は、相補性決定領域HCDR1、HCDR2、HCDR3を含む、重鎖可変領域(V)と、LCDR1、LCDR2、LCDR3を含む軽鎖可変領域(V)と、VまたはVのCDRに移植されたIL-2分子またはその断片と、を含み、IL-2分子は、ムテインであり、抗体サイトカイン移植タンパク質は、制御性T細胞よりもTエフェクター細胞を優先的に拡張させる。いくつかの実施形態では、IL-2レジメンは、0.10mg/日~50mg/日の用量で、1、2、4、6、7、14または21日毎に、配列番号29及び配列番号38からなる群から選択される重鎖と、配列番号37及び配列番号39からなる群から選択される軽鎖と、を含む抗体、またはその断片、バリアント、もしくはバイオシミラーを投与することを含む。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の抗体サイトカイン移植タンパク質は、アルデスロイキン(Proleukin(登録商標))または同等の分子などであるがこれらに限定されない野生型IL-2分子よりも長い血清半減期を有する。
いくつかの実施形態では、骨髄破壊的リンパ球枯渇レジメンの前述の実施形態で使用されるTIL注入は、本明細書に記載の任意のTIL組成物であり得、また、TIL注入の代わりにMIL及びPBLの注入、ならびに本明細書に記載のIL-2レジメンの追加及び併用療法(PD-1及び/またはPD-L1阻害剤など)の投与を含み得る。
いくつかの実施形態では、本発明は、TILレジメンを投与するステップを含む、がんを有する患者を治療する方法を含み、TILレジメンは、CCRを発現するように遺伝子修飾されたTIL製品を含み、IL-2レジメンを投与するステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、本発明は、(i)CCRを発現するように遺伝子修飾されたTIL製品、及び(ii)IL-2レジメンを含む組成物を含む。いくつかの実施形態では、本発明は、(i)CCRを発現するように遺伝子修飾されたTIL製品、及び(ii)IL-2レジメンを含むキットを含む。
いくつかの実施形態では、本発明は、TILレジメンを投与するステップを含む、がんを有する患者を治療する方法を含み、TILレジメンは、CCRを発現するように遺伝子修飾されたTIL製品を含み、IL-2レジメン及びPD-1阻害剤またはPD-L1阻害剤のいずれかを投与するステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、本発明は、(i)CCRを発現するように遺伝子修飾されたTIL製品、(ii)IL-2レジメン、及び(iii)PD-1阻害剤またはPD-L1阻害剤のいずれかを含む組成物を含む。いくつかの実施形態では、本発明は、(i)CCRを発現するように遺伝子修飾されたTIL製品、(ii)IL-2レジメン、及び(iii)PD-1阻害剤またはPD-L1阻害剤のいずれかを含むキットを含む。
いくつかの実施形態では、本発明は、TILレジメンを投与するステップを含む、がんを有する患者を治療する方法を含み、TILレジメンは、CCRを発現するように遺伝子修飾されたTIL製品を含み、CTLA-4阻害剤及びIL-2レジメンを投与するステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、本発明は、(i)CCRを発現するように遺伝子修飾されたTIL製品、(ii)CTLA-4阻害剤、及び(iii)IL-2レジメンを含む組成物を含む。いくつかの実施形態では、本発明は、(i)CCRを発現するように遺伝子修飾されたTIL製品、(ii)CTLA-4阻害剤、及び(iii)IL-2レジメンを含むキットを含む。
いくつかの実施形態では、本発明は、TILレジメンを投与するステップを含む、がんを有する患者を治療する方法を含み、TILレジメンは、CCRを発現するように遺伝子修飾されたTIL製品を含み、IL-2レジメン、CTLA-4阻害剤、及びPD-1阻害剤またはPD-L1阻害剤のいずれかを投与するステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、本発明は、(i)CCRを発現するように遺伝子修飾されたTIL製品、(ii)IL-2レジメン、(iii)PD-1阻害剤またはPD-L1阻害剤のいずれか、及び(iv)CTLA-4阻害剤を含む組成物を含む。いくつかの実施形態では、本発明は、(i)CCRを発現するように遺伝子修飾されたTIL製品、(ii)IL-2レジメン、(iii)PD-1阻害剤またはPD-L1阻害剤のいずれか、及び(iv)CTLA-4阻害剤を含むキットを含む。
G.追加の治療方法
いくつかの実施形態では、本発明は、治療上有効な投与量の、上記の前段落のうちのいずれかに記載の治療的TIL集団を対象に投与することを含む、がんを有する対象を治療するための方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、治療上有効な投与量の、上記の前段落のうちのいずれかに記載の治療的TIL集団を対象に投与することを含む、がんを有する対象を治療するための方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、治療上有効な投与量の、上記の前段落のうちのいずれかに記載のTIL組成物を対象に投与することを含む、がんを有する対象を治療するための方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、それぞれ、治療上有効な投与量の治療的TIL集団及び上記の前段落のうちのいずれかに記載のTIL組成物を投与する前に、骨髄非破壊的リンパ球枯渇レジメンが対象に投与されるように修正された、上記の前段落のうちのいずれかに記載のがんを有する対象を治療するための方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、骨髄非破壊的リンパ球枯渇レジメンが、60mg/m/日の用量で2日間のシクロホスファミドの投与に続いて、25mg/m/日の用量で5日間のフルダラビンを投与するステップを含むように修正された、上記の前段落のうちのいずれかに記載のがんを有する対象を治療するための方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、対象にTIL細胞を投与した翌日に開始する、高用量のIL-2レジメンで対象を治療するステップをさらに含むように修正された、上記の前段落のうちのいずれかに記載のがんを有する対象を治療するための方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、高用量IL-2レジメンが、許容範囲まで8時間毎に15分間のボーラス静脈内注入として投与される600,000または720,000IU/kgを含むように修正された、上記の前段落のうちのいずれかに記載のがんを有する対象を治療するための方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、がんが固形腫瘍であるように修正された、上記の前段落のうちのいずれかに記載のがんを有する対象を治療するための方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、がんが黒色腫であるように修正された、上記の前段落のうちのいずれかに記載のがんを有する対象を治療するための方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、がんが小児の高頻度変異癌であるように修正された、上記の前段落のうちのいずれかに記載のがんを有する対象を治療するための方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、治療上有効な投与量の治療的TIL集団を対象に投与することを含む、がんを有する対象を治療するための方法で使用するための、上記の前段落のうちのいずれかに記載の治療的TIL集団を提供する。
他の実施形態では、本発明は、治療上有効な投与量のTIL組成物を対象に投与することを含む、がんを有する対象を治療するための方法で使用するための、上記の前段落のうちのいずれかに記載のTIL組成物を提供する。
他の実施形態では、本発明は、治療上有効な投与量の、上記の前段落のうちのいずれかに記載の治療的TIL集団または上記の前段落のうちのいずれかに記載のTIL組成物を対象に投与する前に、骨髄非破壊的リンパ球枯渇レジメンが対象に投与されるように修正された、上記の前段落のうちのいずれかに記載の治療的TIL集団または上記の前段落のうちのいずれかに記載のTIL組成物を提供する。
他の実施形態では、本発明は、骨髄非破壊的リンパ球枯渇レジメンが、60mg/m/日の用量で2日間のシクロホスファミドの投与に続いて、25mg/m/日の用量で5日間のフルダラビンを投与するステップを含むように修正された、上記の前段落のうちのいずれかに記載の治療的TIL集団またはTIL組成物を提供する。
他の実施形態では、本発明は、TIL細胞を患者に投与した翌日から開始する、高用量IL-2レジメンで患者を治療するステップをさらに含むように修正された、上記の前段落のうちのいずれかに記載の治療的TIL集団またはTIL組成物を提供する。
他の実施形態では、本発明は、高用量IL-2レジメンが、許容範囲まで8時間毎に15分間のボーラス静脈内注入として投与される600,000または720,000IU/kgを含むように修正された、上記の前段落のうちのいずれかに記載の治療的TIL集団またはTIL組成物を提供する。
他の実施形態では、本発明は、がんが固形腫瘍であるように修正された、上記の前段落のうちのいずれかに記載の治療的TIL集団またはTIL組成物を提供する。
他の実施形態では、本発明は、がんが黒色腫であるように修正された、上記の前段落のうちのいずれかに記載の治療的TIL集団またはTIL組成物を提供する。他の実施形態では、本発明は、がんが不応性黒色腫であるように修正された、上記の該当する前段落のうちのいずれかに記載のがんを有する対象を治療するための方法を提供する。
他の実施形態では、本発明は、がんが高頻度変異癌であるように修正された、上記の前段落のうちのいずれかに記載の治療的TIL集団またはTIL組成物を提供する。
他の実施形態では、本発明は、がんが小児の高頻度変異癌であるように修正された、上記の前段落のうちのいずれかに記載の治療的TIL集団またはTIL組成物を提供する。
他の実施形態では、本発明は、治療上有効な投与量の治療的TIL集団を対象に投与することを含む、対象におけるがんを治療する方法における上記の前段落のうちのいずれかに記載の治療的TIL集団の使用を提供する。
他の実施形態では、本発明は、治療上有効な投与量のTIL組成物を対象に投与することを含む、対象におけるがんを治療する方法における上記の前段落のうちのいずれかに記載のTIL組成物の使用を提供する。
他の実施形態では、本発明は、骨髄非破壊的リンパ球枯渇レジメンを対象に投与すること、次いで治療上有効な投与量の、上記の前段落のうちのいずれかに記載の治療的TIL集団または上記の前段落のうちのいずれかに記載のTIL組成物を対象に投与することと、を含む、対象におけるがんを治療する方法における、上記の前段落のうちのいずれかに記載の治療的TIL集団または上記の前段落のうちのいずれかに記載のTIL組成物の使用を提供する。
VI.実施例
本明細書に包含される実施形態は、これから以下の実施例を参照して説明される。これらの実施例は、例示のみを目的として提供されており、本明細書に包含される本開示は、決してこれらの実施例に限定されると解釈されるべきではなく、むしろ、本明細書で提供される教示の結果として明らかになるありとあらゆる変形を包含すると解釈されるべきである。
実施例1:REP前プロセス及びREPプロセス用の培地の調製
この実施例は、黒色腫を含む様々な腫瘍タイプに由来するTILの培養を含むプロトコルで使用するための組織培養培地の調製手順を説明する。この培地を、本出願及び実施例に記載のTILのうちのいずれかの調製に使用することができる。
CM1の調製。以下の試薬を冷蔵から取り出し、37℃の水浴中で温めた。(RPMI1640、ヒトAB血清、200mM L-グルタミン)。濾過される体積に適した0.2umフィルターユニットの上部に成分の各々を追加することによって、以下の表35に従ってCM1培地を調製した。4℃で保存する。
Figure 2024519029000045
使用日に、37℃の水浴中で必要量のCM1を事前に温め、6000IU/mLのIL-2を追加した。
表36に従って必要に応じて追加の補充を行った。
Figure 2024519029000046
CM2の調製
調製したCM1を冷蔵庫から取り出すか、または新鮮なCM1を調製した。AIM-V(登録商標)を冷蔵庫から取り出し、調製したCM1を滅菌培地ボトル内で同等体積のAIM-V(登録商標)と混合することによって、必要な量のCM2を調製した。使用日に3000IU/mlのIL-2をCM2培地に追加した。使用日に3000IU/mlのIL-2を含む十分な量のCM2を作製した。CM2培地ボトルにその名前、調製者のイニシャル、濾過/調製日、2週間の有効期限をラベル付けし、組織培養に必要になるまで4℃で保存した。
CM3の調製
使用が必要になった日にCM3を調製した。CM3は、AIM-V(登録商標)培地と同じであり、使用日に3000IU/mlのIL-2を補充した。IL-2ストック溶液をAIM-Vのボトルまたはバッグに直接追加することによって、実験のニーズに十分な量のCM3を調製した。穏やかに振盪することによって十分に混合した。ボトルに、AIM-Vに追加した直後に「3000IU/ml IL-2」とラベル付けする。過剰なCM3が存在する場合は、培地名、調製者のイニシャル、培地を調製した日、及びその有効期限(調製後7日)をラベル付けしたボトル内で4℃で保管した。4℃で7日間保管した後、IL-2を補充した培地を廃棄した。
CM4の調製
CM4は、CM3と同じであり、2mM GlutaMAX(商標)(最終濃度)を追加で補充した。1LのCM3毎に、10mlの200mM GlutaMAX(商標)を追加した。IL-2ストック溶液及びGlutaMAX(商標)ストック溶液をAIM-Vのボトルまたはバッグに直接追加することによって、実験のニーズに十分な量のCM4を調製した。穏やかに振盪することによって十分に混合した。ボトルに、AIM-Vに追加した直後に「3000IL/nil IL-2及びGlutaMAX」とラベル付けした。過剰なCM4が存在する場合、培地名、「GlutaMAX」、及びその有効期限(調製後7日)をラベル付けしたボトル内で4℃で保管した。4℃で7日間保管した後、IL-2を補充した培地を廃棄した。
実施例2:IL-2、IL-15、及びIL-21サイトカインカクテルの使用
この実施例は、実施例A~GのTILプロセスと組み合わせた、追加のT細胞成長因子として機能するIL-2、IL-15、及びIL-21サイトカインの使用を説明する。
本明細書に記載のプロセスを使用して、TILは、培養の開始時に、実験の一方のアームにおいてIL-2の存在下でがん細胞(例えば、黒色腫細胞)から、及びもう一方のアームではIL-2の代わりにIL-2、IL-15、及びIL-21の組み合わせから成長させることができる。REP前の完了時に、培養物を、拡張、表現型、機能(CD107a+及びIFN-γ)、及びにTCR Vβレパートリーについて評価した。IL-15及びIL-21は、本明細書の他の場所に記載されており、Gruijlらにおいて、IL-21は、CD27+CD28+腫瘍浸潤リンパ球の拡張を促進し、細胞傷害能が高く、調節性T細胞の側副拡張が少ない、Santegoets,S.J.,J Transl Med.,2013,11:37(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3626797/)。
結果は、IL-2、IL-15、及びIL-21処理条件でのCD4及びCD8細胞の両方で、IL-2のみの条件と比較して増強したTIL拡張(>20%)が観察できることを示し得る。IL-2単独培養物と比較して、IL-2、IL-15、及びIL-21で処理した培養物から取得されたTILには、歪んだTCR Vβレパートリーを伴う主にCD8集団への歪みがあった。IFN-γ及びCD107aは、IL-2単独で処理したTILと比較して、IL-2、IL-15、及びIL-21で処理したTILで上昇した。
実施例3:ガンマ線照射末梢単核細胞の個々のロットを適格性確認する
この実施例は、本明細書に記載の例示的な方法において同種異系フィーダー細胞として使用するためのガンマ線照射末梢単核細胞(PBMC、単核細胞またはMNCとしても知られる)の個々のロットを適格性確認するための簡略化された手順を説明する。
照射された各MNCフィーダーロットは、個々のドナーから調製した。各ロットまたはドナーは、精製された抗CD3(クローンOKT3)抗体及びインターロイキン-2(IL-2)の存在下でREP内のTILを拡張する能力について個々にスクリーニングした。さらに、フィーダー細胞の各ロットを、TILを添加せずに試験し、受けたガンマ線の線量がそれらを複製不全にするのに十分であることを確認した。
TILのREPには、ガンマ線を照射し、成長を停止させたMNCフィーダー細胞が必要である。フィーダーMNCの膜受容体は、抗CD3(クローンOKT3)抗体に結合し、REPフラスコ内のTILに架橋し、TILを刺激して拡張させる。フィーダーロットは、個々のドナーから採取した全血の白血球アフェレーシスから調製した。白血球アフェレーシス産物を、Ficoll-Hypaque上で遠心分離し、洗浄し、照射し、GMP条件下で凍結保存した。
TIL療法を受けた患者には、移植片対宿主病(GVHD)を引き起こす可能性があるため、生存可能なフィーダー細胞を注入しないことが重要である。したがって、フィーダー細胞は、細胞にガンマ線を照射することによって成長を停止させ、再培養時に二本鎖DNA切断が起こり、MNC細胞の細胞生存性が喪失する。
フィーダーロットを、2つの基準:1)共培養でTILを100倍超拡張する能力、及び2)複製不全で評価した。
フィーダーロットを、直立したT25組織培養フラスコ内で培養された2つの主要なREP前 TIL株を利用して、mini-REP形式で試験した。各TIL株は、REPでの活性化に応答して増殖する能力が独特であるため、フィーダーロットを、2つの異なるTIL株に対して試験した。対照として、上記の基準を満たすことが歴史的に示されている多くの照射されたMNCフィーダー細胞を、試験ロットと並行して実行した。
1回の実験で試験されたすべてのロットが同等の試験を受けることを保証するために、すべての条件及びすべてのフィーダーロットを試験するために、同じREP前TIL株の十分なストックが利用可能であった。
試験したフィーダー細胞の各ロットに、合計6つのT25フラスコがあった:REP前TIL株#1(2フラスコ)、REP前TIL株#2(2フラスコ)、及びフィーダー対照(2フラスコ)。TIL株番号1及び番号2を含むフラスコは、フィーダーロットがTILを拡張する能力を評価した。フィーダー対照フラスコは、フィーダーロットの複製不全を評価した。
A.実験プロトコル
-2/3日目、TIL株の解凍CM2培地を調製し、37℃の水浴中でCM2を温める。3000IU/mLのIL-2を補充した40mLのCM2を調製する。使用まで保温する。IL-2を含まない20mLの予熱したCM2を、使用したTIL株の名前がラベル付けされた2本の50mLコニカルチューブの各々に入れる。LN2ストレージから2つの指定されたREP前TIL株を取り出し、バイアルを組織培養室に移した。少量の氷が残るまで、37℃の水浴内の密封されたジッパーストレージバッグ内にバイアルを入れて解凍した。
無菌トランスファーピペットを使用して、各バイアルの内容物を、調製した、ラベル付けされた50mLのコニカルチューブ中の20mLのCM2に直ちに移した。細胞を洗浄し、400×CFで5分間遠心分離するために、IL-2なしのCM2を使用して40mLにQS。上清を吸引し、3000IU/mLのIL-2で補充された5mLの温かいCM2に再懸濁した。
自動セルカウンターを使用して細胞を計数するために、少量のアリコート(20μL)を重複して取り出した。計数を記録した。カウントしながら、TIL細胞を含む50mLのコニカルチューブを、加湿した37℃、5% COインキュベーターに入れ、ガス交換を可能にするためにキャップを緩めた。細胞濃度を決定し、TILを、3000IU/mLのIL-2を補充したCM2中で1×10細胞/mLに希釈した。
mini-REPの0日目まで、加湿した37℃のインキュベーターで必要な数のウェルにおいて、24ウェル組織培養プレートの1ウェル当たり2mLで培養した。混乱及び潜在的な相互汚染を避けるために、別々の24ウェル組織培養プレートで異なるTIL株を培養した。
0日目、Mini-REPを開始する試験されるフィーダーロットの数に十分なCM2培地を調製した。(例えば、一度に4つのフィーダーロットを試験するために、800mLのCM2培地を調製した)。上記で調製したCM2の一部を分注し、それを細胞の培養のために3000IU/mLのIL-2で補充した。(例えば、一度に4つのフィーダーロットを試験するために、3000IU/mLのIL-2を含む500mLのCM2培地を調製する)。
相互汚染を防ぐために各TIL株を別々に操作し、TIL培養物を入れた24ウェルプレートをインキュベーターから取り出し、BSCに移した。
無菌トランスファーピペットまたは100~1000μLピペッター及びチップを使用して、約1mLの培地を、使用されるTILの各ウェルから取り出し、24ウェル組織培養プレートの未使用のウェルに入れる。
新鮮な無菌トランスファーピペットまたは100~1000μLピペッター及びチップを使用して、残りの培地をウェル内のTILと混合して細胞を再懸濁し、次いで細胞懸濁液を、TILロット名のラベルが付いた50mLコニカルチューブに移し、容量を記録した。
予備の培地でウェルを洗浄し、その容量を同じ50mLコニカルチューブに移した。細胞を400×CFで回転させて、細胞ペレットを収集する。培地上清を吸引除去し、3000IU/mLのIL-2を含有する2~5mLのCM2培地に細胞ペレットを再懸濁し(採取したウェルの数及びペレットのサイズに基づいて使用される容量)、容量は、1.3×10細胞/mLを超える濃度を保証するのに十分である必要がある。
血清学的ピペットを使用して、細胞懸濁液を十分に混合し、容量を記録した。自動セルカウンターを使用して細胞を計数するために、200μLを取り出した。カウントしながら、TIL細胞を含む50mLのコニカルチューブを、加湿した5% CO、37℃インキュベーターに入れ、ガス交換を可能にするためにキャップを緩めた。計数を記録した。
TIL細胞を含有する50mLのコニカルチューブをインキュベーターから取り出し、3000IU/mLのIL-2で補充された温かいCM2中、1.3×10細胞/mLの濃度でそれらの細胞を再懸濁した。キャップを緩めた状態で、50mLのコニカルチューブをインキュベーターに戻した。
第2のTIL株について、上記のステップを繰り返した。
TILを実験用のT25フラスコに入れる直前に、TILを、以下の通り1:10に希釈して1.3×10細胞/mLの最終濃度にした。
MACS GMP CD3ピュア(OKT3)作用溶液を調製するOKT3のストック溶液(1mg/mL)を4℃の冷蔵庫から取り出し、BSCに入れた。mini-REPの培地では、最終濃度30ng/mLのOKT3を使用した。
実験の各T25フラスコ内の20mLに対して600ngのOKT3が必要であり、これは、20mL毎に60μLの10μg/mL溶液、または各フィーダーロットについて試験した6つのフラスコすべてで360μLに相当する。
試験した各フィーダーロットについて、400μLの1:100希釈の1mg/mL OKT3を、10μg/mLの作業濃度で作製した(例えば、4つのフィーダーロットを一度に試験する場合、1600μLの1:100希釈の1mg/mL OKT3:16μLの1mg/mL OKT3+3000IU/mLのIL-2を含む1.584mLのCM2培地を作製する)。
T25フラスコを調製するフィーダー細胞を調製する前に、各フラスコにラベルを付け、フラスコにCM2培地を充填した。フラスコを37℃の加湿した5% COインキュベーターに入れ、残りの成分を添加するのを待つ間、培地を保温した。一旦フィーダー細胞が調製されると、各フラスコ内のCM2に成分が添加される。
Figure 2024519029000047
フィーダー細胞を調製する。このプロトコルについて試験されたロット当たり78×10フィーダー細胞の最小値が必要であった。SDBBによって凍結された各1mLバイアルは、凍結時に100×10個の生細胞を有していた。液体Nストレージからの解凍時の50%の回収率を仮定すると、ロット当たり少なくとも2つの1mLバイアルのフィーダー細胞を解凍して、各REPに推定100×10個の生細胞を与えることが推奨された。あるいは、1.8mLバイアルで供給された場合、1つのバイアルだけで十分なフィーダー細胞が提供された。
フィーダー細胞を解凍する前に、試験される各フィーダーロットにIL-2を含まないおよそ50mLのCM2を予熱した。指定されたフィーダーロットバイアルをLN2ストレージから取り出し、ジッパーストレージバッグに入れ、氷上に置いた。37℃の水浴に浸すことによって、閉じたジッパーストレージバッグ内のバイアルを解凍した。バイアルをジッパーバッグから取り出し、70% EtOHでスプレーまたはワイプし、BSCに移した。
トランスファーピペットを使用して、フィーダーバイアルの内容物を、50mLのコニカルチューブ中の30mLの温かいCM2に直ちに移した。バイアルを少量のCM2で洗浄して、バイアル内の残留細胞を除去し、400×CFで5分間遠心分離した。上清を吸引し、3000IU/mLのIL-2を加えた4mLの温かいCM2に再懸濁した。自動セルカウンターを使用して細胞を計数するために、200μLを取り出した。計数を記録した。
3000IU/mLのIL-2を加えた温かいCM2中、1.3×10細胞/mLで細胞を再懸濁した。TIL細胞を1.3×10細胞/mLから1.3×10細胞/mLに希釈した。
共培養物を準備する。TIL細胞を1.3×10細胞/mLから1.3×10細胞/mLに希釈した。4.5mLのCM2培地を15mLのコニカルチューブに添加した。インキュベーターからTIL細胞を取り出し、10mLの血清ピペットを使用して十分に再懸濁した。1.3×10細胞/mLのTIL懸濁液から0.5mLの細胞を取り出し、15mLのコニカルチューブ中の4.5mLの培地に添加した。TILストックバイアルをインキュベーターに戻した。よく混ぜた。第2のTIL株に対して繰り返した。
単一フィーダーロット用に予熱した培地を入れたフラスコを、インキュベーターからBSCに移した。1mLのピペットチップで数回上下にピペッティングすることによってフィーダー細胞を混合し、そのフィーダーロットの各フラスコに1mL(1.3×10細胞)を移した。60μLのOKT3作用ストック(10μg/mL)を各フラスコに追加した。2つの対照フラスコをインキュベーターに戻した。
各TILロットの1mL(1.3×10)を、対応するラベルの付いたT25フラスコに移した。フラスコをインキュベーターに戻し、直立させてインキュベートした。5日目まで乱さなかった。試験したすべてのフィーダーロットについて、この手順を繰り返した。
5日目、培地変更3000IU/mLのIL-2を含むCM2を調製した。各フラスコに10mLが必要である。10mLピペットを使用して、3000IU/mLのIL-2を含む10mLの温かいCM2を各フラスコに移した。フラスコをインキュベーターに戻し、7日目まで直立させてインキュベートした。試験したすべてのフィーダーロットについて繰り返した。
7日目、採取インキュベーターからフラスコを取り出し、BSCに移し、フラスコの底部の細胞層を乱さないように注意する。フラスコの底部で成長する細胞を乱すことなく、各試験フラスコから10mLの培地を取り出し、対照フラスコの各々から15mLの培地を取り出した。
10mLの血清ピペットを使用して、残りの培地に細胞を再懸濁し、よく混合して細胞の塊をすべて破壊した。ピペッティングすることによって細胞懸濁液を完全に混合した後、細胞計数のために200μLを取り出した。自動セルカウンター装置とともに適切な標準操作手順を使用して、TILを計数した。7日目に計数を記録した。試験したすべてのフィーダーロットについて、この手順を繰り返した。
フィーダー対照フラスコは、複製不全について評価し、TILを含むフラスコは、0日目からの倍率拡張について評価した。
7日目、フィーダー対照フラスコの14日目までの継続フィーダー対照フラスコの7日目の計数を完了した後、3000IU/mLのIL-2を含む15mLの新鮮なCM2培地を対照フラスコの各々に追加した。対照フラスコをインキュベーターに戻し、14日目まで直立位置でインキュベートした。
14日目、フィーダー対照フラスコの長期非増殖インキュベーターからフラスコを取り出し、BSCに移し、フラスコの底部の細胞層を乱さないように注意した。フラスコの底部で成長する細胞を乱すことなく、各対照フラスコからおよそ17mLの培地を取り出した。5mLの血清ピペットを使用して、残りの培地に細胞を再懸濁し、よく混合して細胞の塊をすべて破壊した。各フラスコについて、容量を記録した。
ピペッティングすることによって細胞懸濁液を完全に混合した後、細胞計数のために200μLを取り出した。TILは、自動セルカウンター装置と併せて適切な標準操作手順を使用して計数し、計数を記録した。試験したすべてのフィーダーロットについて、この手順を繰り返した。
B.結果及び承認基準プロトコル
結果ガンマ線照射の線量は、フィーダー細胞を複製不全にするのに十分であった。すべてのロットは、評価基準を満たすことが予想され、また0日目と比較して、REP培養の7日目に残っているフィーダー細胞の総有効数の低減を示した。すべてのフィーダーロットは、REP培養の7日目までのTIL成長の100倍拡張の評価基準を満たすことが予想された。フィーダー対照フラスコの14日目の計数は、7日目に見られた非増殖傾向を継続すると予想された。
承認基準フィーダー細胞の各ロットについて試験された各複製TIL株について、以下の承認基準が満たされた。承認基準は、以下の表38に示されるように、2倍であり、これは、本明細書に記載の方法を使用して、効力アッセイ承認基準と組み合わせてもよい。
Figure 2024519029000048
30ng/mLのOKT3抗体及び3000IU/mLのIL-2の存在下で培養した場合に、MNCフィーダー細胞の複製を不全にするのに十分な放射線量を評価した。複製不全は、REPの7日目及び14日目の自動細胞計数によって決定された総生細胞数(TVC)によって評価した。
承認基準は、「成長なし」であり、これは、REPの0日目に培養された最初の生細胞数から7日目及び14日目に総生細胞数が増加していないことを意味する。
フィーダー細胞がTIL拡張をサポートする能力を評価した。TIL成長は、REPの0日目の培養開始からREPの7日目までの生細胞の倍率拡張の観点から測定された。自動細胞計数によって評価されるように、7日目に、TIL培養物は最低100倍の拡張を達成した(すなわち、REPの0日目に培養された生TIL細胞の総数の100倍超)。
承認基準を満たさないMNCフィーダーロットの偶発性試験MNCフィーダーロットが上で概説された承認基準のうちのいずれかを満たさなかった場合は、以下のステップを実行してロットを再試験し、単純な実験者エラーを原因として除外する。
ロットの衛星試験バイアルが2つ以上残っている場合は、ロットを再試験した。ロットの衛星試験バイアルが1つ残っているか、まったく残っていない場合、上記の承認基準に従ってロットは失敗であった。
適格となるには、問題のロット及び対照ロットが、上記の承認基準を達成する必要があった。これらの基準を満たすと、ロットは使用のために放出される。
実施例4:IL-2ストック溶液(CELLGENIX)の調製
この実施例は、精製されて凍結乾燥された組換えヒトインターロイキン-2を、rhIL-2の使用を含むものを含む、本出願及び実施例に記載されるものすべてを含む、さらなる組織培養プロトコルでの使用に好適なストック試料に溶解するプロセスを説明する。
手順。0.2%酢酸溶液(HAc)を調製した。29mLの滅菌水を、50mLのコニカルチューブに移した。1mLの1N酢酸を、50mLのコニカルチューブに追加した。チューブを2~3回反転させながら十分に混合した。Steriflipフィルターを使用した濾過によってHAc溶液を滅菌した。
PBS中の1% HSAを調製する。4mLの25% HSAストック溶液を、150mLの滅菌フィルターユニット内の96mLのPBSに追加した。溶液を濾過した。4℃で保管した。調製したrhIL-2の各バイアルについて、フォームに記入する。
rhIL-2ストック溶液を調製した(最終濃度6×10IU/mL)。rhIL-2の各ロットは異なり、必要な情報は、以下のような製造業者の分析証明書(COA)に見出された:1)バイアル当たりのrhIL-2の質量(mg)、2)rhIL-2の比活性(IU/mg)、及び3)推奨0.2% HAc再構成体積(mL)。
以下の等式を使用して、rhIL-2ロットに必要な1%HSAの体積を計算した。
Figure 2024519029000049
例えば、rhIL-2ロット10200121(Cellgenix)のCOAによると、1mgバイアルの比活性は、25×10IU/mgである。rhIL-2を2mLの0.2%HAc中で再構成することが推奨される。
Figure 2024519029000050
IL-2バイアルのゴム栓をアルコールワイプで拭いた。3mLシリンジに取り付けた16G針を使用して、推奨体積の0.2% HAcをバイアルに注入した。針を抜くときに栓が外れないように注意した。バイアルを3回反転させ、すべての粉末が溶解するまで回転させた。栓を慎重に取り外し、アルコールワイプ上に置いた。計算された容量の1% HSAをバイアルに添加した。
rhIL-2溶液の保管。短期保管(72時間未満)の場合、4℃でバイアルを保管した。長期保管(72時間超)の場合、バイアルをより小さい体積に等分し、使用の準備が整うまで-20℃でクライオバイアル内で保管した。凍結/解凍サイクルを回避した。調製日から6ヶ月後に有効期限が切れた。Rh-IL-2ラベルに、ベンダー及びカタログ番号、ロット番号、有効期限、オペレーターのイニシャル、濃度、ならびにアリコート体積を含めた。
実施例5:凍結保存プロセス
この実施例では、CryoMed制御速度冷凍庫、モデル7454(Thermo Scientific)を使用して、本明細書に記載の手順で調製したTILの凍結保存プロセス方法について説明する。
使用した機器は以下の通りであった:アルミニウムカセットホルダーラック(CS750フリーザーバッグに対応)、750mLバッグ用凍結保存カセット、低圧(22psi)液体窒素タンク、冷蔵庫、熱電対センサー(バッグ用リボンタイプ)、及びCryoStore CS750冷凍バッグ(OriGen Scientific)。
凍結プロセスは、核形成から-20℃まで0.5℃の速度、及び-80℃の終了温度まで毎分1℃の冷却速度を提供する。プログラムパラメータは、以下の通りである:ステップ1-4℃で待つ、ステップ2:-4℃まで1.0℃/分(試料温度)、ステップ3:-45℃まで20.0℃/分(チャンバー温度)、ステップ4:-10.0℃まで10.0℃/分(チャンバー温度)、ステップ5:-20℃まで0.5℃/分(チャンバー温度)、及びステップ6:-80℃まで1.0℃/分(試料温度)。
実施例6:合成培地を用いた腫瘍拡張プロセス
上記で開示されるプロセスは、CM1培地及びCM2培地を、合成培地(例えば、CTS(商標)OpTmizer(商標)T-Cell Expansion SFM、ThermoFisher、例えば、DM1及びDM2を含む)で置き換えることによって行われ得る。
実施例7:凍結保存TIL細胞療法の例示的GEN2産生
この実施例は、Iovance Biotherapeutics,Inc.のcGMP製造を説明する。現在の適正組織基準及び現在の適正製造基準に従った、G-Rexフラスコ内のTIL細胞療法プロセス。この実施例は、現在の適正組織基準及び現在の適正製造基準に従った、G-Rexフラスコ内のTIL細胞療法プロセスの例示的なcGMP製造を説明する。
Figure 2024519029000051

Figure 2024519029000052
0日目のCM1培地の調製BSC内で、試薬をRPMI1640培地ボトルに追加した。ボトル当たり追加された以下の試薬を追加した:不活化ヒトAB血清(100.0mL)、GlutaMax(10.0mL)、硫酸ゲンタマイシン、50mg/mL(1.0mL)、2-メルカプトエタノール(1.0mL)を加熱した。
BSCから不要な材料を取り出した。BSCから培地試薬を抜き取り、配合された洗浄培地の調製のために硫酸ゲンタマイシン及びHBSSをBSCの中に残した。
IL-2アリコートを解凍した。すべての氷が融解するまで、1つの1.1mLのIL-2アリコート(6×10IU/mL)(BR71424)を解凍した。IL-2:ロット番号及び有効期限を記録した。
IL-2ストック溶液を培地に移した。BSC内で、1.0mLのIL-2ストック溶液を、調製されたCM1の0日目培地ボトルに移した。CM1の0日目培地1ボトル及びIL-2(6×106IU/mL)1.0mLを追加した。
G-Rex100MCSをBSCの中に通過させた。無菌的にG-Rex100MCS(W3013130)をBSCの中に通過させた。
すべての完全なCM1の0日目培地をG-Rex100MCSフラスコにポンプで注入した。組織断片円錐形またはGRex100MCS。
0日目の腫瘍洗浄培地の調製BSC内で、5.0mLのゲンタマイシン(W3009832またはW3012735)を1本の500mLのHBSS培地(W3013128)ボトルに追加した。ボトル当たりの追加:HBSS(500.0mL)、硫酸ゲンタマイシン、50mg/mL(5.0mL)。1Lの0.22ミクロンフィルターユニット(W1218810)をとおして調製されたゲンタマイシンを含有するHBSSを濾過した。
0日目の腫瘍処理腫瘍検体を取得し、即時に処理のために2~8℃における部屋に移した。腫瘍洗浄培地を等分した。腫瘍洗浄1は、8インチ鉗子(W3009771)を使用して行う。腫瘍を検体ボトルから取り出し、調製した「洗浄1」皿に移す。この後、腫瘍洗浄2及び腫瘍洗浄3が続く。腫瘍を測定し、評価した。腫瘍領域全体の30%未満が壊死及び/または脂肪組織であることが観察されたかどうかを評価した。該当する場合、クリーンアップ解剖を行う。腫瘍が大きく、外部の組織の30%未満が壊死/脂肪性であることが観察された場合、メス及び/または鉗子の組み合わせを使用して、腫瘍の内側構造を温存しながら壊死/脂肪組織を除去することによって、「クリーンアップ解剖」を行った。腫瘍を切除した。メス及び/または鉗子の組み合わせを使用して、腫瘍検体を均等で適切なサイズの断片(最大6つの中間断片)に切断した。中間腫瘍断片を移した。腫瘍断片を、およそ3×3×3mmのサイズの小片に切除した。乾燥を防止するために中間断片を保存した。中間断片の解剖を繰り返した。収集された切片の数を決定した。望ましい組織が残っている場合、「好ましい中間断片」6ウェルプレートから追加の好ましい腫瘍片を選択し、最大50片のために液滴を充填した。
コニカルチューブを準備した。腫瘍片を50mLのコニカルチューブに移した。G-Rex100MCSのためにBSCを準備した。インキュベーターからG-Rex100MCSを取り出した。無菌的にG-Rex100MCSフラスコをBSCの中に通過させた。腫瘍断片をG-Rex100MCSフラスコに追加した。切片を均等に分配した。
以下のパラメータにおいてG-Rex100MCSをインキュベートした:G-Rexフラスコをインキュベートした:温度LEDディスプレイ:37.0±2.0℃、COパーセンテージ:5.0±1.5 %CO。計算:培養の時間、下限=培養の時間+252時間、上限=培養の時間+276時間。
プロセスが完了した後、いずれの残りの温められた培地も廃棄し、IL-2のアリコートを解凍した。
11日目-培地の調製インキュベーターを監視した。インキュベーターパラメータ:温度LEDディスプレイ:37.0±2.0℃、COパーセンテージ:5.0±1.5 %CO
3本の1000mLのRPMI 1640培地(W3013112)ボトル及び3本の1000mLのAIM-V(W3009501)ボトルを、インキュベーター内で30分間以上温めた。インキュベーターからRPMI1640培地を取り出した。RPMI1640培地を調製した。培地を濾過した。3つのIL-2の1.1mLのアリコート(6×106IU/mL)(BR71424)を解凍した。インキュベーターからAIM-V培地を取り出した。IL-2をAIM-Vに追加した。10LのLabtainerバッグ及びリピータポンプ移送セットを、BSCの中に無菌的に移した。
10LのLabtainer培地バッグを準備した。Baxaポンプを準備した。10LのLabtainer培地バッグを準備した。培地を10LのLabtainerにポンプで注入した。Labtainerバッグからポンプマティックを取り出した。
培地を混合した。バッグを穏やかにマッサージして混合した。試料計画に従って培地をサンプリングした。20.0mLの培地を取り出し、50mLのコニカルチューブに入れた。細胞計数希釈管を準備した。BSCに、「細胞計数希釈液用」及びロット番号でラベル付けされた4.5mLのAIM-V培地を、4本の15mLコニカルチューブに追加した。試薬をBSCから2~8℃に移した。1L移送パックを準備した。(プロセス注記5.11に従って)BSC溶接の外側で、「完全なCM2の11日目培地」バッグに取り付けられた移送セットへの1L移送パックを準備した。フィーダー細胞移送パックを準備した。完全なCM2の11日目培地をインキュベートした。
11日目-TIL採取前処理表。インキュベーターパラメータ:温度LEDディスプレイ:37.0±2.0℃、COパーセンテージ:5.0±1.5 %CO。インキュベーターからG-Rex100MCSを取り出した。300mL移送パックを準備した。移送パックをG-Rex100MCSに溶接した。
TIL採取及びTIL採取の開始のためにフラスコを準備する。TILが採取された。GatheRexを使用して、血液フィルターを介して細胞懸濁液を300mLの移送パックに移した。付着した細胞について膜を点検した。
フラスコ膜をすすいだ。G-Rex100MCS上のクランプを閉じた。すべてのクランプが閉じられていることを確実にした。TIL及び「上清」移送パックを熱融着した。TIL懸濁液の体積を計算した。サンプリングのために上清移送パックを準備した。
Bac-T試料を引き出した。BSC内で、1L「上清」移送パックからおよそ20.0mLの上清を引き上げ、無菌50mLコニカルチューブに分注する。
試料計画に従ってBacTを接種した。適切なサイズのシリンジを使用して調製されたBacTとラベル付けされた50mLコニカルから1.0mLの試料を取り出し、嫌気性ボトルに接種した。
TILをインキュベートした。必要とされるまで、TIL移送パックをインキュベーターに入れた。細胞計数及び計算を行った。行われた細胞計数の生細胞濃度及び生存率の平均を決定した。生存率÷2。生細胞濃度÷2。計数の上限及び下限を決定した。下限:生細胞濃度の平均×0.9。上限:生細胞濃度の平均×1.1。許容限界内の両方の計数を確認した。行われた4つすべての計数から平均生細胞濃度を決定した。
TIL懸濁液の調整された体積:細胞計数試料を取り出した後のTIL懸濁液の調整された体積を計算する。総TIL細胞体積(A)。取り出された細胞計数試料の体積(4.0mL)(B)調整された総TIL細胞体積C=A-B。
総生TIL細胞を計算した。平均生細胞濃度*:総体積、総生細胞:C=A×B。
フローサイトメトリーのための計算:総生TIL細胞数が、4.0×10個以上であった場合、フローサイトメトリー試料のために1.0×10個の細胞を取得するための体積を計算した。
フローサイトメトリーに必要とされる総生細胞:1.0×10個の細胞。フローサイトメトリーに必要とされる細胞の体積:生細胞濃度を1.0×10個の細胞Aで割ったもの。
2.0×10個の生細胞に等しいTIL懸濁液の体積を計算した。必要に応じて、取り出すTIL細胞の過剰体積を計算し、過剰なTILを取り出し、必要に応じてTILをインキュベーターに入れた。必要に応じて、取り出された全過剰TILを計算した。
凍結のための標的細胞濃度が1.0×10細胞/mLである過剰なTIL細胞に追加するCS-10培地の量を計算した。必要に応じて、過剰なTILを遠心分離した。コニカルチューブを観察し、CS-10を追加した。
バイアルを充填した。1.0mLの細胞懸濁液を、適切なサイズの凍結バイアルに等分した。残留体積を適切なサイズのクライオバイアルに等分した。体積が≦0.5mLである場合、体積が0.5mLになるまでCS10をバイアルに追加する。
凍結保存のための1×10個の細胞を取得するために必要とされる細胞の体積を計算した。凍結保存のために試料を取り出した。TILをインキュベーターに入れた。
試料の凍結保存コニカルチューブを観察し、CS-10をゆっくりと追加し、追加された0.5mLのCS10の体積を記録した。
11日目-フィーダー細胞フィーダー細胞を取得した。LN2冷凍庫から少なくとも2つの異なるロット番号を伴うフィーダー細胞の3つのバッグを取得した。解凍する準備が整うまで、細胞をドライアイス上で保管した。水浴またはcryothermを準備した。37.0±2.0℃の水浴またはcytothermにおいて約3~5分間、または氷が消滅するまで、フィーダー細胞を解凍した。インキュベーターから培地を取り出した。解凍されたフィーダー細胞をプールした。フィーダー細胞を移送パックに追加した。シリンジから移送パックにフィーダー細胞を分注した。プールされたフィーダー細胞を混合し、移送パックをラベル付けした。
移送パック内のフィーダー細胞懸濁液の総体積を計算した。細胞計数試料を取り出した。各試料に別個の3mLシリンジを使用して、不要注入ポートを使用してフィーダー細胞懸濁液移送パックから4×1.0mLの細胞計数試料を引き出した。各試料をラベル付けされたクライオバイアルに等分した。細胞計数を行い、増倍率を決定し、プロトコルを選択し、増倍率を入力した。行われた細胞計数の生細胞濃度及び生存率の平均を決定した。計数の上限及び下限を決定し、限界内で確認した。
フィーダー細胞懸濁液の調整された体積。細胞計数試料を取り出した後のフィーダー細胞懸濁液の調整された体積を計算した。総生フィーダー細胞を計算した。必要に応じて追加のフィーダー細胞を取得した。必要に応じて追加のフィーダー細胞を解凍した。第4のフィーダー細胞バッグをジップトップバッグに入れ、37.0±2.0℃の水浴またはcytotherm内で約3~5分間解凍し、追加のフィーダー細胞をプールした。体積を測定した。シリンジ内のフィーダー細胞の体積を測定し、以下に記録した(B)。フィーダー細胞の新しい総体積を計算した。フィーダー細胞を移送パックに追加した。
必要に応じて希釈液を調製し、4.5mLのAIM-V培地を4本の15mLコニカルチューブに追加した。細胞計数を準備した。各試料に対して別個の3mLシリンジを使用して、不要注入ポートを使用して、フィーダー細胞懸濁液移送パックから4×1.0mLの細胞計数試料を取り出した。細胞計数及び計算を行った。行われた4つすべての計数から平均生細胞濃度を決定した。フィーダー細胞懸濁液の体積を調整し、細胞計数試料を取り出した後のフィーダー細胞懸濁液の調整された体積を計算した。4.0mLを差し引いた総フィーダー細胞体積が取り出された。5×10個の生フィーダー細胞を取得するために必要とされたフィーダー細胞懸濁液の体積を計算した。過剰なフィーダー細胞体積を計算した。取り出す過剰なフィーダー細胞の体積を計算した。過剰なフィーダー細胞を取り出した。
1.0mLシリンジ及び16G針を使用して、0.15mLのOKT3を引き上げ、OKT3を追加した。フィーダー細胞懸濁液移送パックを熱融着した。
11日目 G-Rex充填及び播種設定G-Rex500MCS。「完全なCM2の11日目培地」をインキュベーターから取り出し、培地をG-Rex500MCSにポンプで注入した。4.5Lの培地をG-Rex500MCSにポンプで注入し、フラスコ上にマークされたラインまで充填した。必要に応じてフラスコを熱融着し、インキュベートした。フィーダー細胞の懸濁液移送パックを、G-Rex500MCSに溶接した。フィーダー細胞をG-Rex500MCSに追加した。熱融着した。TIL懸濁液移送パックをフラスコに溶接した。TILをG-Rex500MCSに追加した。熱融着した。G-Rex500MCSを37.0±2.0℃、COパーセンテージ:5.0±1.5 %COでインキュベートした。
インキュベーション時間帯を計算した。16日目にインキュベーターからG-Rex500MCSを取り出すための適切な時間を決定するための計算を行った。下限:インキュベーションの時間+108時間。上限:インキュベーションの時間132時間。
11日目の過剰TIL凍結保存。該当:過剰TILバイアルを凍結させた。凍結前にCRFが設定されていることを検証した。凍結保存を行った。バイアルを速度制御された冷凍庫から適切な保管場所に移した。凍結の完了時に、バイアルをCRFから適切な保管容器に移した。バイアルを適切な保管場所に移した。LN2における保管場所を記録した。
16日目 培地の調製AIM-V培地を事前に温めた。培地バッグ1、2、及び3について培地が温められた時間を計算した。すべてのバッグが12~24時間の持続時間にわたって温められていることを確実にした。上清用の10LのLabtainerを設定した。ルアーコネクタを使用して、流体ポンプ移送セットのより大きな直径の端部を10LのLabtainerバッグのメス型ポートのうちの1つに取り付けた。上清用の10LのLabtainerを設定し、ラベル付けした。上清用の10LのLabtainerを設定した。BSCから取り出す前に、すべてのクランプが閉じられていることを確実にした。注記:上清バッグは、培地調製と同時に行われ得るTIL採取中に使用された。
IL-2を解凍した。すべての氷が融解するまで、CTS AIM V培地の1バッグ当たりIL-2(6×10IU/mL)(BR71424)の5×1.1mLアリコートを解凍した。100.0mLのGlutaMaxを等分した。IL-2をGlutaMaxに追加した。配合用のCTS AIM V培地バッグを準備した。配合用のCTS AIM V培地バッグを準備した。ステージBaxaポンプ。培地を配合することを準備した。GlutaMax+IL-2をバッグにポンプで注入した。パラメータを監視した:温度LEDディスプレイ:37.0±2.0℃、COパーセンテージ:5.0±1.5 %CO。完全なCM4の16日目培地を温めた。希釈液を調製した。
16日目のREP分割。インキュベーターパラメータを監視した:温度LEDディスプレイ:37.0±2.0℃、COパーセンテージ:5.0±1.5 %CO。インキュベーターからG-Rex500MCSを取り出した。1Lの移送パックを準備し、TIL懸濁液としてラベル付けし、1Lの重量を量った。
G-Rex500MCSの減容。約4.5Lの培養上清をG-Rex500MCSから10LのLabtainerに移した。
TIL採取用のフラスコを準備した。上清を取り出した後に、赤色ラインへのすべてのクランプを閉じた。
TIL採取の開始。フラスコを激しく叩き、培地を旋回させて細胞を解放し、すべての細胞が引き離されていることを確実にする。
TIL採取。TIL懸濁液移送パックにつながるすべてのクランプを解放した。GatheRexを使用して、細胞懸濁液をTIL懸濁液移送パックの中に移した。注記:すべての細胞及び培地が収集されるまで、傾斜した縁を必ず維持すること。付着した細胞について膜を点検した。フラスコ膜をすすいだ。G-Rex500MCS上のクランプを閉じた。TILを含む移送パックを熱融着した。上清を含む10LのLabtainerを熱融着した。細胞懸濁液を伴う移送パックの重量を記録し、細胞懸濁液を計算した。試料を取り出すための移送パックを準備した。細胞上清から試験試料を取り出した。
無菌性及びBacT試験サンプリング。調製したBacTラベル付けされた15mLのコニカルから1.0mLの試料を取り出した。細胞計数試料を取り出した。BSC内で、各試料に別個の3mLシリンジを使用して、「TIL懸濁液」移送パックから4×1.0mLの細胞計数試料を取り出した。
マイコプラズマ試料を取り出した。3mLシリンジを使用して、TIL懸濁液移送パックから1.0mLを取り出し、調製された「マイコプラズマ希釈液」とラベル付けされた15mLコニカルチューブに入れた。
播種用の移送パックを準備した。TILをインキュベーターに入れた。細胞懸濁液をBSCから取り出し、必要とされるまでインキュベーターに入れた。細胞計数及び計算を行った。最初に、0.5mLの細胞懸濁液を調製された4.5mLのAIM-V培地に追加することによって、細胞計数試料を希釈し、1:10希釈液を生じた。行われた細胞計数の生細胞濃度及び生存率の平均を決定した。計数の上限及び下限を決定した。注記:希釈は、細胞の期待濃度に基づいて調整され得る。行われた4つすべての計数から平均生細胞濃度を決定した。TIL懸濁液の調整された体積。細胞計数試料を取り出した後のTIL懸濁液の調整された体積を計算した。5.0mLを差し引いた総TIL細胞体積が試験のために取り出された。
総生TIL細胞を計算した。播種するフラスコの総数を計算した。注記:播種するG-Rex500MCSフラスコの最大数は5であった。播種するフラスコの計算された数が5つを超えた場合、5つのみが利用可能な細胞懸濁液の体積全体を使用して播種された。
二次培養用のフラスコの数を計算した。準備されたバッグに加えて必要とされる培地バッグの数を計算した。計算されたように必要とされる2つのG-Rex-500Mフラスコ毎に「CM4の16日目培地」の1つの10Lバッグを準備した。追加の培地が調製され、温められている間に、続けて第1のGREX-500Mフラスコ(複数可)を播種した。計算された数の決定された追加の培地バッグを調製し、温めた。G-Rex500MCSを充填した。培地をポンプで注入するように準備し、4.5Lの培地をG-Rex500MCSにポンプで注入した。熱融着した。充填を繰り返した。フラスコをインキュベートした。新しいG-Rex500MCSフラスコに追加するTIL懸濁液の標的体積を計算した。フラスコの計算された数が5つを超える場合、5つのみが細胞懸濁液の体積全体を使用して播種されるであろう。播種用のフラスコを準備した。インキュベーターからG-Rex500MCSを取り出した。ポンプで注入するためのG-Rex500MCSを準備した。大型フィルターラインを除くすべてのクランプを閉じた。インキュベーターからTILを取り出した。播種用の細胞懸濁液を調製した。(プロセス注記5.11に従って)「TIL懸濁液」移送パックをポンプ入口ラインに滅菌溶接した。TIL懸濁液バッグを秤の上に置いた。
フラスコにTIL懸濁液を播種した。計算されたTIL懸濁液の体積をフラスコにポンプで注入した。熱融着した。残りのフラスコを充填した。
インキュベーターを監視した。インキュベーターパラメータ:温度LEDディスプレイ:37.0±2.0℃、COパーセンテージ:5.0±1.5 % CO。フラスコをインキュベートした。
22日目にインキュベーターからG-Rex500MCSを取り出す時間範囲を決定した。
22日目 洗浄緩衝液の調製10LのLabtainerバッグを準備した。BSC内で、ルアー接続を介して4インチ血漿移送セットを10LのLabtainerバッグに取り付けた。10LのLabtainerバッグを準備した。BSCから外に移す前に、すべてのクランプを閉じた。注記:採取される2つのG-Rex500MCSフラスコ毎に、1つの10L Labtainerバッグを準備した。Plasmalyteを3000mLバッグにポンプで注入し、ポンプを反転させてバッグの位置を操作することによって、3000mLのOrigenバッグから空気を除去した。ヒトアルブミン25%を3000mLのバッグに追加した。120.0mLの最終体積のヒトアルブミン25%を取得する。
IL-2希釈液を調製した。10mLシリンジを使用して、LOVO洗浄緩衝液バッグ上の無針注入ポートを使用して、5.0mLのLOVO洗浄緩衝液を取り出した。LOVO洗浄緩衝液を50mLのコニカルチューブに分注した。
等分されたCRFブランクバッグLOVO洗浄緩衝液。100mLのシリンジを使用して、無針注入ポートから70.0mLのLOVO洗浄緩衝液を引き上げた。
すべての氷が融解するまで、1つの1.1mLのIL-2(6×106IU/mL))を解凍した。50μLのIL-2ストック(6×10IU/mL)を「IL-2希釈液」とラベル付けされた50mLのコニカルチューブに追加した。
凍結保存調製。5つのクライオカセットを2~8℃に置き、最終製品の凍結保存のためにそれらを前調整した。
細胞計数希釈液を調製した。BSC内で、ロット番号及び「細胞計数希釈液用」でラベル付けされた4.5mLのAIM-V培地を、4本の別個の15mLコニカルチューブに追加した。細胞計数を準備した。4つのクライオバイアルをバイアル番号(1~4)でラベル付けした。使用されるBSCの下でバイアルを保存した。
22日目 TIL採取インキュベーターを監視した。インキュベーターパラメータ温度LEDディスプレイ:37±2.0℃、COパーセンテージ:5%±1.5%。インキュベーターからG-Rex500MCSフラスコを取り外した。TIL収集バッグを準備し、ラベル付けした。余分な接続を密封した。減容:約4.5Lの上清をG-Rex500MCSから上清バッグに移した。
TIL採取用のフラスコを準備した。TILの収集を開始した。フラスコを激しく叩き、培地旋回させて細胞を解放した。すべての細胞が引き離されていることを確実にした。TILの収集を開始した。TIL懸濁液収集バッグにつながるすべてのクランプを解放した。TIL採取。GatheRexを使用して、TIL懸濁液を3000mLの収集バッグに移した。付着した細胞について膜を点検した。フラスコ膜をすすいだ。G-Rex500MCS上のクランプを閉じ、すべてのクランプが閉じていることを確実にした。細胞懸濁液をLOVOソースバッグの中に移した。すべてのクランプを閉じた。熱融着した。4×1.0mLの細胞計数試料を取り出した。
細胞計数を行った。NC-200及びプロセス注記5.14を利用して、細胞計数及び計算を行った。最初に、0.5mLの細胞懸濁液を調製された4.5mLのAIM-V培地に追加することによって、細胞計数試料を希釈した。これは、1:10希釈液を生じた。行われた細胞計数の平均生存率、生細胞濃度、及び総有核細胞濃度を決定した。計数の上限及び下限を決定した。行われた細胞計数の平均生存率、生細胞濃度、及び総有核細胞濃度を決定した。LOVOソースバッグの重量を量った。総生TIL細胞を計算した。総有核細胞を計算した。
マイコプラズマ希釈液を調製した。ルアー試料ポートを介して1つの上清バッグから10.0mLを取り出し、15mLコニカルに入れた。
「TIL G-Rex採取」プロトコルを行い、最終製品の標的体積を決定した。使い捨てキットを装填した。濾液バッグを取り出した。濾液容量を入力した。濾液容器をベンチトップの上に置いた。PlasmaLyteを取り付けた。PlasmaLyteが取り付けられていることを検証し、PlasmaLyteが動いていることを観察した。ソース容器をチューブに取り付け、ソース容器が取り付けられていることを検証した。PlasmaLyteが動いていることを確認した。
最終製剤及び充填標的体積/バッグの計算。ブランクバッグを配合するためのCS-10及びLOVO洗浄緩衝液の体積を計算した。CRFブランクを調製した。
最終製品に追加するIL-2の体積を計算した。所望される最終IL-2濃度(IU/mL)-300IU/mL。IL-2作業ストック:6×10IU/mL。接続装置を組み立てた。4S-4M60をCC2細胞接続に滅菌溶接した。CS750クライオバッグを準備したハーネスに滅菌溶接した。CS-10バッグを4S-4M60のスパイクに溶接した。IL-2とともにTIL調製した。適切なサイズのシリンジを使用して、「IL-2 6×10」アリコートから決定されたIL-2の量を取り出した。配合されたTILバッグをラベル付けした。配合されたTILバッグを装置に追加した。CS10を追加した。シリンジを交換した。約10mLの空気を100mLのシリンジに引き込み、装置上の60mLシリンジを交換した。CS10を追加した。CS-750バッグを準備した。細胞を分注した。
最終製品バッグから空気を除去し、保持液を得た。最後の最終製品バッグが充填されると、すべてのクランプを閉じた。10mLの空気を新しい100mLシリンジに引き込み、装置のシリンジを交換する。保持液を50mLコニカルチューブに分注し、管を「保持液」及びロット番号としてラベル付けした。各バッグについて空気除去ステップを繰り返した。
目視検査を含み、凍結保存のための最終製品を調製した。凍結保存までクライオバッグを低温パック上で、または2~8℃で保持した。
細胞計数試料を取り出した。適切なサイズのピペットを使用して、2.0mLの保持液を取り出し、細胞計数に使用されるように15mLコニカルチューブに入れる。細胞計数及び計算を行った。注記:1つだけの試料を適切な希釈に希釈し、希釈が十分であることを検証した。追加の試料を適切な希釈倍率に希釈し、計数を進めた。行われた細胞計数の生細胞濃度及び生存率の平均を決定した。計数の上限及び下限を決定した。注記:希釈は、細胞の期待濃度に基づいて調整され得る。生細胞濃度及び生存率の平均を決定した。計数の上限及び下限を決定した。IFN-γを計算した。最終製品バッグを熱融着した。
以下の例示的試料計画に従って試料をラベル付けし、収集した。
Figure 2024519029000053
無菌性及びBacT試験。試験サンプリング。BSC内で、適切なサイズのシリンジを使用して収集された保持細胞懸濁液から1.0mLの試料を取り出し、嫌気性ボトルに接種する。好気性ボトルについて上記を繰り返す。
最終製品の凍結保存。制御速度冷凍庫(CRF)を準備した。CRFが設定されていることを検証した。CRFプローブを設定した。最終製品及び試料をCRFに入れた。4℃±1.5℃に達し、CRF実行を進めるために必要な時間を決定した。CRFが完了し、保管された。実行の完了後にCRFを停止させた。カセット及びバイアルをCRFから取り出した。保存のためにカセット及びバイアルを蒸気相LN2に移した。保管場所を記録した。
最終医薬品の後処理及び分析には、以下の試験が含まれた:(22日目)フローサイトメトリーによる22日目REPのCD3+細胞の決定、(22日目)グラム染色法(GMP)、(22日目)ゲルクロットLALアッセイ(GMP)による細菌内毒素試験、(16日目)BacT滅菌アッセイ(GMP)、(16日目)TD-PCRによるマイコプラズマDNA検出(GMP)、許容される外観属性、(22日目)BacT滅菌アッセイ(GMP)(22日目)、(22日目)IFN-ガンマアッセイ。本明細書に記載の他の効力アッセイもまた、TIL製品を分析するために用いられる。
実施例8:GEN3拡張プラットフォームの例示的な実施形態
0日目
腫瘍洗浄培地を調製した。培地を開始前に温めた。5mLのゲンタマイシン(50mg/mL)を500mLボトルのHBSSに添加した。5mLの腫瘍洗浄培地を、OKT3希釈に使用する15mLのコニカルチューブに添加した。フィーダー細胞バッグを調製した。フィーダー細胞をフィーダー細胞バッグに無菌で移し、使用するまで37℃で保管するか、または凍結させた。37℃の場合、フィーダー細胞をカウントした。凍結した場合は、解凍した後、フィーダー細胞をカウントした。
フィーダー細胞濃度の最適範囲は、5×10~5×10細胞/mLである。4.5mLのAIM-Vを含む4つのコニカルチューブを準備した。各細胞計数について0.5mLの細胞画分を追加した。総生フィーダー細胞数が1×10細胞以上であった場合、進んでフィーダー細胞濃度を調整した。フィーダー細胞の体積を計算し、第1のフィーダー細胞バッグから取り出して、1×10細胞を第2のフィーダー細胞バッグに添加した。
p1000マイクロピペットを使用して、900μLの腫瘍洗浄培地をOKT3アリコート(100μL)に移した。シリンジ及び滅菌技法を使用して、0.6mLのOKT3を吸引し、第2のフィーダー細胞バッグに添加した。培地体積を全体積2Lに調整した。第2のフィーダー細胞バッグをインキュベーターに移した。
OKT3製剤の詳細:OKT3は、100μLアリコート中のバイアル(1mg/mL)からの元のストック濃度でアリコートされ、凍結されてもよい。1mLバイアル当たり約10×アリコート。-80℃で保管した。0日目:15μg/フラスコ、すなわち500mL中30ng/mL~60μL最大約1アリコート。
5mLの腫瘍洗浄培地を、過剰腫瘍片とラベル付けした6ウェルプレートのすべてのウェルに添加した。解剖中に腫瘍を水和状態に保持する際に、腫瘍洗浄培地をさらなる使用のために利用可能にした。50mLの腫瘍洗浄培地を、各100mmペトリ皿に追加した。
解剖皿の蓋の下の定規を参照として使用して、腫瘍を27mm断片(3×3×3mm)に解剖した。60個の断片に達するまで中間断片を解剖した。生成した最終断片の数に応じて、最終断片の総数を計数し、G-Rex 100MCSフラスコを調製した(一般に、1フラスコ当たり60個の断片)。
断片チューブ1~断片チューブ4とラベル付けしたコニカルチューブ内に好ましい組織断片を保持した。起源とする断片チューブの数に応じて、フィーダー細胞懸濁液を播種するG-Rex 100MCSフラスコの数を計算した。
フィーダー細胞バッグをインキュベーターから取り出し、G-Rex 100MCSを播種する。D0(0日目)とラベル付けする。
G-Rex-100MCS中の培養物への腫瘍断片の追加。滅菌条件下で、腫瘍断片培養(D0)1とラベル付けしたG-Rex 100MCS及び断片チューブとラベル付けした50mLのコニカルチューブのキャップを緩めた。開いた断片チューブ1を回転させ、同時にG-Rex 100MCSのキャップをわずかに持ち上げた。断片を含む培地を、回転している間にG-Rex 100MCSに添加した。G-Rex 100MCSに移送された断片の数を記録した。
断片がGREXフラスコの底に配置された時点で、7mLの培地を吸引し、7つの1mLアリコートを作製した(拡張された特徴付け用に5mL、滅菌試料用に2mL)。拡張された特徴付け用の5つのアリコート(最終断片培養上清)を、必要になるまで-20℃で保管した。
1本の嫌気性BacT/Alertボトル及び1本の好気性BacT/Alertボトルに各々1mLの最終断片培養上清を接種した。サンプリングしたフラスコ毎に繰り返す。
7日目~8日目
フィーダー細胞バッグを調製した。凍結時に37℃の水浴中で3~5分間フィーダーバッグを解凍した。凍結している場合、フィーダー細胞を計数した。フィーダー細胞濃度の最適範囲は、5×10~5×10細胞/mLである。4.5mLのAIM-Vを含む4つのコニカルチューブを準備した。各細胞計数について0.5mLの細胞画分を新しいクライオバイアル管に追加した。試料を十分に混合し、細胞計数を続けた。
総生フィーダー細胞数が2×10細胞以上であった場合、次のステップに進んでフィーダー細胞濃度を調整した。フィーダー細胞の体積を計算し、第1のフィーダー細胞バッグから取り出して、2×10細胞を第2のフィーダー細胞バッグに追加した。
p1000マイクロピペットを使用して、900μLのHBSSを100μLのOKT3アリコートに移す。上下に3回ピペッティングして混合する。2つのアリコートを調製した。
OKT3製剤の詳細:OKT3は、100μLアリコート中のバイアル(1mg/mL)からの元のストック濃度でアリコートされ、凍結されてもよい。1mLバイアル当たり約10×アリコート。-80℃で保管した。7日目/8日目:30μg/フラスコ、すなわち500mL中60ng/mL~120μl最大約2アリコート。
シリンジ及び滅菌技法を使用して、0.6mLのOKT3を吸引し、フィーダー細胞バッグに添加して、すべて添加されたことを確認した。培地量を合計2Lに調整した。第2のOKT3アリコートで繰り返し、フィーダー細胞バッグに追加した。第2のフィーダー細胞バッグをインキュベーターに移した。
フィーダー細胞懸濁液を含むG-Rex100MCSフラスコの準備。0日目に生成されたG-Rexフラスコの数に従って処理するためにG-Rex 100MCSフラスコの数を記録した。G-Rexフラスコをインキュベーターから取り出し、第2のフィーダー細胞バッグをインキュベーターから取り出した。
フィーダー細胞懸濁液を添加する前の上清の除去:1本の10mLシリンジをG-Rex 100フラスコに接続し、5mLの培地を吸引した。5つの1mLアリコート(拡張された特徴付け用に5mL)を作製し、治験依頼者からの要求があるまで、拡張された特徴付け用に5つのアリコート(最終断片培養上清)を-20℃で保管した。各G-Rex 100フラスコにラベル付けし、繰り返した。
フラスコの数に応じた、特徴付け用の5~20×1mL試料:
●5mL=1フラスコ
●10mL=2フラスコ
●15mL=3フラスコ
●20mL=4フラスコ
フィーダー細胞をG-Rex 100MCSに播種し続け、G-Rex 100MCSフラスコ毎に繰り返した。滅菌移送法を使用して、各G-Rex 100MCSフラスコに重量で500mLの第2のフィーダー細胞バッグを重力移送し(1g=1mLと想定)、量を記録した。7日目培養とラベル付けし、G-Rex 100フラスコ毎に繰り返した。G-Rex 100MCSフラスコをインキュベーターに移した。
10~11日目
第1のG-Rex 100MCSフラスコを取り出し、滅菌条件を使用して、10mLシリンジを使用して7mLの前処理培養上清を除去した。7つの1mLアリコートを作製した(拡張された特徴付け用に5mL、滅菌試料用に2mL)。
フラスコを注意深く混合し、新たな10mLシリンジを使用して10mLの上清を取り出し、D10/11マイコプラズマ上清とラベル付けした15mLのチューブに移す。
フラスコを注意深く混合し、新しい注射器を使用して、処理されるフラスコの数に応じて以下の量を除去した。
●1フラスコ=40mL
●2フラスコ=20mL/フラスコ
●3フラスコ=13.3mL/フラスコ
●4フラスコ=10mL/フラスコ
合計40mLをすべてのフラスコから取り出し、「10/11日目QC試料」とラベル付けした50mLのコニカルチューブにプールし、必要になるまでインキュベーター内で保管すべきである。細胞計数を行い、細胞を割り当てた。
必要になるまで-20℃以下で拡張された特徴付けのために5つのアリコート(前処理培養上清)を保管した。1本の嫌気性BacT/Alertボトル及び1本の好気性BacT/Alertボトルに各々1mLの前処理培養上清を接種した。
細胞懸濁液をG-Rex 500MCSに移し、G-Rex 100MCS毎に繰り返した。滅菌条件を使用して、各G-Rex 100MCSの内容物をG-Rex 500MCSに移し、一度に約100mLの液体移送を監視した。G-Rex 100MCSの容量が500mLに低減したとき、移送を停止した。
移送ステップ中、10mLシリンジを使用し、G-Rex 100MCSからシリンジに10mLの細胞懸濁液を吸引した。培養中のフラスコの数に従って指示に従った。1つのフラスコのみの場合:2つのシリンジを使用して合計20mLを取り出した。フラスコが2つの場合:1フラスコ当たり10mLを取り出した。フラスコが3つの場合:1フラスコ当たり7mLを取り出した。フラスコが4つの場合:1フラスコ当たり5mLを取り出した。細胞懸濁液を1本の一般的な50mLのコニカルチューブに移した。細胞計数ステップ及びQC試料までインキュベーター内で保管する。QCに必要な細胞の総数は、約20e6細胞であった:4×0.5mLの細胞数(細胞数を最初に希釈しなかった)。
アッセイに必要な細胞の量は、以下の通りである。
●本明細書に記載されるものなどの効力アッセイ、またはIFN-γもしくはグランザイムBアッセイの場合、最小10×10細胞
●マイコプラズマの場合、1×10細胞
●CD3+/CD45+のフローサイトメトリーの場合、5×10細胞
G-Rex 500MCSフラスコをインキュベーターに移した。
QC試料を調製した。この実施形態のアッセイには少なくとも15×10細胞が必要であった。アッセイは、細胞数及び生存率、マイコプラズマ(1×10細胞/平均生存濃度)、フロー(5×10細胞/平均生存濃度)及びIFN-gアッセイ(5×10細胞~1×10細胞を含み、8~10×10細胞が、IFN-γアッセイに必要である。
10×10細胞/mLで凍結保存のための細胞画分の体積を計算し、調製するバイアルの数を計算した。
16~17日目
洗浄緩衝液の調製(1% HSA Plasmalyte A)。HSA及びPlasmalyteを5Lバッグに移して、LOVO洗浄緩衝液を作製した。滅菌条件を使用して、総体積125mLの25%HSAを5Lバッグに移した。10mLまたは40mLの洗浄緩衝液を取り出し、「IL-2 6×10IU/mL」チューブに移した(IL-2を事前に調製した場合は10mL、IL-2を新たに調製した場合は40mL)。
Plasmalyte+1% HSAに添加する再構成IL-2の量を計算した:再構成IL-2の量=(IL-2の最終濃度×最終体積)/IL-2の比活性(標準アッセイに基づく)。IL-2の最終濃度は、6×10IU/mLであった。最終体積は、40mLであった。
再構成IL-2に必要なIL-2の計算された初期体積を取り出し、「IL-2 6×10IU/mL」チューブに移した。事前に調製したアリコートから100μLのIL-2 6×10IU/mLを、10mLのLOVO洗浄緩衝液を含有する「IL-2 6×10IU/mL」とラベル付けしたチューブに追加した。
約4500mLの上清をG-Rex 500MCSフラスコから取り出した。残りの上清を回転させ、細胞を細胞収集プールバッグに移した。すべてのG-Rex 500MCSフラスコで繰り返した。
60mLの上清を除去し、マイコプラズマ検出を含む品質管理アッセイのために上清チューブに添加した。+2~8℃で保管した。
細胞収集細胞を計数した。4.5mLのAIM-Vを含む4つの15mLコニカルチューブを準備する。これらは、事前に準備してもよい。最適な範囲は、5×10~5×10細胞/mLである。(1:10希釈が推奨された)。1:10希釈の場合、事前に調製した4500μLのAIM Vに、500μLのCFを追加する。希釈倍率を記録した。
TC(総細胞)LOVO前(生+死)を計算した=
平均総細胞
濃度(TC濃度LOVO前)
(生+死)

ソースバッグの体積
TVC(総生細胞)LOVO前(生)を計算した=
平均総生細胞
濃度(TVC LOVO前)
(生)

LOVOソースバッグの体積
総細胞(TC)数が5×10超であった場合、5×10細胞を取り出して、MDA保持試料として凍結保存する。5×10÷平均TC濃度(ステップ14.44)=取り出す体積
総細胞(TC)数が5×10以下であった場合、4×10細胞を取り出して、MDA保持試料として凍結保存する。4×10÷平均TC濃度=取り出す体積。
総細胞数が決定された場合、取り出す細胞の数は、150×10生細胞の保持を可能にすべきである。TVC LOVO前5×10もしくは4×10を確認するか、または該当なしである。取り出す細胞の体積量を計算した。
バッグに残っている残りの総細胞を計算した。TC(総細胞)LOVO前を計算した。[平均総細胞濃度×残りの体積=残りのTC LOVO前]を計算した。
残存する細胞の総数に従って、表46の対応するプロセスを選択する。
Figure 2024519029000054
使用したプロセスに対応して添加するIL-2の量を選択する。次のように計算された体積:保持量×2×300IU/mL=必要とされるIL-2のIU。必要なIL-2のIU/6×10IU/mL=LOVO後バッグに追加するIL-2の体積。添加したすべての体積を記録した。さらなる分析のために試料をクライオバイアル内に得た。
細胞製品を十分に混合した。該当する場合、凍結保存を含むさらなる処理のためにすべてのバッグを密封した。
得られたクライオバイアル試料に対して、内毒素、IFN-γ、無菌性、及び必要に応じて他のアッセイを行った。
実施例9:GEN2及びGEN3の例示的なプロセス
この実施例は、Gen2及びGen3のプロセスを示す。Gen2プロセス及びGen3プロセスのTILは、一般に腫瘍の外科的切除によって個々の患者から得られ、その後、エクスビボで拡張された自己TILで構成されている。Gen3プロセスのプライミングによる第1の拡張ステップは、インターロイキン-2(IL-2)及びモノクローナル抗体OKT3の存在下での細胞培養であり、放射線照射された末梢血単核細胞(PBMC)の足場上のT細胞共受容体CD3を標的とする。
Gen2 TIL製品の製造は、2つの相からなる:1)急速拡張前(REP前)及び2)急速拡張プロトコル(REP)。REP前中に、切除腫瘍を、各寸法2~3mmの50個以下の断片に切断し、血清含有培養培地(10%HuSABを補充したRPMI1640培地)及び6,000IU/mLのインターロイキン-2(IL-2)で11日間培養した。11日目にTILを採取し、大規模二次REP拡張に導入した。REPは、5日間の3000IU/mLのrhIL-2を補充した5L体積のCM2中の150μgのモノクローナル抗CD3抗体(OKT3)を装填した5×10個の放射線照射された同種異系PBMCフィーダー細胞の共培養におけるREP前由来の200×10個以下の生細胞の活性化からなる。16日目に、培養物を90%減容し、細胞画分を1フラスコ当たり1×10以上の生リンパ球で複数のG-Rex-500フラスコに分割し、CM4で5LにQSする。TILをさらに6日間インキュベートする。REPを22日目に採取し、洗浄し、製剤化し、凍結保存した後に、注入のために臨床現場に-150℃で発送する。
Gen3 TIL製品の製造は、3つの相からなる:1)プライミングによる第1の拡張プロトコル、2)急速な第2の拡張プロトコル(急速拡張相またはREPとも称される)、及び3)継代培養分割。プライミングによる第1の拡張TIL増殖を行うために、切除した腫瘍を各寸法2~3mm以下の120個以下の断片に切断した。プライミングによる第1の拡張の0日目に、OKT-3を装填したおよそ2.5×10個の照射された同種異系PBMCフィーダー細胞のフィーダー層を、3つの100MCS容器の各々内のおよそ100cmの表面積上に確立した。腫瘍断片を、各々が500mLの血清含有CM1培養培地及び6,000IU/mLのインターロイキン-2(IL-2)及び15ugのOKT-3を含む3つの100MCS容器に分布し、その中で7日間培養した。7日目に、OKT-3を負荷したおよそ5×10個の同種異系の放射線照射されたPBMCフィーダー細胞の追加のフィーダー細胞層を、3つの100MCS容器の各々において腫瘍断片化培養相に組み込み、500mLのCM2培養培地及び6,000IU/mLのIL-2及び30μgのOKT-3で培養することによってREPを開始した。REPの開始を、100MCS容器へのOKT3を装填したフィーダー細胞の閉鎖系流体移送を使用して、同じ容器内のプライミングによる第1の拡張培養物全体を活性化することによって増強した。Gen3の場合、TILのスケールアップまたは分割に、細胞培養物全体を閉鎖系流体移送によってより大きい容器にスケーリングし、移し(100Mフラスコから500Mフラスコに)、追加の4LのCM4培地を添加するプロセスステップを含めた。REP細胞を16日目に採取し、洗浄し、製剤化し、凍結保存した後に、注入のために臨床現場に-150℃で発送した。
全体として、Gen3プロセスは、より短く、よりスケーラブルであり、かつ簡単に修正可能な拡張プラットフォームであり、堅牢な製造及びプロセス比較可能性に適するように適応する。

Figure 2024519029000055
0日目に、両方のプロセスについて、腫瘍を3回洗浄し、断片をランダム化し、2つのプールに分けた(プロセス毎に1つのプール)。Gen2プロセスの場合、断片を、6,000IU/mLのrhIL-2を含有する1LのCM1培地を含む1つのGREX100MCSフラスコに移した。Gen3プロセスでは、断片を、6,000IU/mLのrhIL-2、15ugのOKT-3及び2.5×10個のフィーダー細胞を含有する500mLのCM1を含む1つのG-Rex 100MCSフラスコに移した。Rep開始日のTILの播種は、各プロセスに従って異なる日に起こった。G-Rex 100MCSフラスコを90%減容したGen2プロセスの場合、収集した細胞懸濁液を新たなG-Rex 500MCSに移して、IL-2(3000IU/mL)+5×10フィーダー細胞及びOKT-3(30ng/mL)を含有するCM2培地中で11日目にREPを開始した。細胞を拡張し、プロトコルに従って16日目にIL-2(3000IU/mL)を含有するCM4培地を含む複数のG-Rex 500MCSフラスコに分割した。その後、培養物を採取し、プロトコルに従って22日目に凍結保存した。Gen3プロセスの場合、REPの開始は7日目に起こり、同じG-Rex 100MCSをREPの開始に使用した。簡潔には、IL-2(6000IU/mL)及び5×10個のフィーダー細胞を30ugのOKT-3とともに含有する500mLのCM2培地を各フラスコに添加した。9~11日目に、培養をスケールアップした。G-Rex 100Mの全体積(1L)をG-Rex 500MCSに移し、IL-2(3000IU/mL)を含有する4LのCM4を添加した。フラスコを5日間インキュベートした。培養物を採取し、16日目に凍結保存した。
比較には、2つの肺腫瘍(L4054及びL4055)と1つの黒色腫腫瘍(M1085T)の3つの異なる腫瘍を含めた。
L4054及びL4055の場合、CM1培地(培養培地1)、CM2培地(培養培地2)、及びCM4培地(培養培地4)を事前に調製し、4℃で保持した。CM1培地及びCM2培地を、培地を濾過した場合の細胞増殖と培地を濾過しなかった場合の細胞増殖を比較するために、濾過せずに調製した。
L4055腫瘍の場合、REPの開始及びスケールアップ時に、培地を事前に37℃で最大24時間温めた。
結果達成された生細胞の総数について、Gen3の結果はGen2の30%以内であった。Gen3最終製品は、再刺激後により高いIFN-γ産生を示した。Gen3最終製品は、存在する固有の全CDR3配列によって測定される、増加したクローンの多様性を示した。Gen3最終製品は、より長い平均テロメア長を示した。
Gen2及びGen3プロセスでのREP前及びREP拡張は、上記の手順に従った。各腫瘍について、2つのプールに同数の断片を含めた。腫瘍のサイズが小さいため、1フラスコ当たりの最大断片数は達成されなかった。総REP前細胞(TVC)を採取し、Gen2プロセスの場合は11日目に、Gen3プロセスの場合は7日目に計数した。2つのREP前群を比較するために、細胞計数を培養物中に提供された断片の数で割り、1断片当たりの平均生細胞を計算した。以下の表39に示されるように、Gen2プロセスは、Gen3プロセスと比較して、1断片当たりより多くの細胞を一貫して成長させた。REP前TVCを7で割り、その後、11を掛けて計算した、11日目にGen3プロセスで予想されるTVC数の外挿計算。

Figure 2024519029000056
Gen2及びGen3プロセスの場合、TVCをプロセス条件毎に計数し、生細胞パーセントをプロセス日毎に生成した。採取時に、22日目(Gen2)及び16日目(Gen3)の細胞を収集し、TVC数を確立した。その後、TVCを0日目に提供された断片の数で割り、1断片当たりの平均生細胞を計算した。倍率拡張を、採取したTVCをREP開始TVCで割ることによって計算した。表40に示されるように、Gen2とGen3を比較すると、倍率拡張はL4054の場合では同様であり、L4055の場合、倍率拡張はGen2プロセスの方が高かった。具体的には、この場合、培地をREP開始日の前に24温めた。M1085Tの場合のGen3でもより高い倍率拡張が観察された。REP TVCを16で割り、その後、22を掛けて計算した、22日目にGen3プロセスで予想されるTVC数の外挿計算。

Figure 2024519029000057
表35:TIL最終製品の生存率%:採取時に、最終TIL REP製品を生存率%の放出基準と比較した。Gen2及びGen3プロセスのすべての条件は、70%の生存率基準を超えており、プロセス及び腫瘍間で同等であった。
採取時に、最終TIL REP製品を生存率%の放出基準と比較した。Gen2及びGen3プロセスのすべての条件は、70%の生存率基準を超えており、プロセス及び腫瘍間で同等であった。
Figure 2024519029000058
1フラスコ当たりの断片の数が最大必要数未満であったため、採取日の推定細胞計数を腫瘍毎に計算した。推定は、臨床腫瘍が0日目に2つまたは3つのフラスコに播種するのに十分な大きさであるという予想に基づいた。
Figure 2024519029000059
免疫表現型決定-TIL最終製品の表現型マーカー比較。3つの腫瘍L4054、L4055、及びM1085Tは、Gen2及びGen3プロセスの両方でTIL拡張を受けた。採取時に、REP TIL最終製品をフローサイトメトリー分析にかけ、純度、分化、及びメモリーマーカーを試験した。すべての条件で、TCR a/b+細胞パーセンテージは90%超であった。
Gen3プロセスから採取したTILは、Gen2プロセスから採取したTILと比較して、より高いCD8及びCD28発現を示した。Gen2プロセスは、より高いCD4+パーセンテージを示した。
Gen3プロセスから採取したTILは、Gen2プロセス由来のTILと比較して、セントラルメモリー区画でより高い発現を示した。
活性化及び疲弊マーカーを2つの腫瘍L4054及びL4055由来のTILで分析して、Gen2及びGen3 TIL拡張プロセス由来の最終TIL製品を比較した。活性化及び疲弊マーカーは、Gen2プロセスとGen3プロセスとの間で同等であった。
再刺激時のインターフェロンガンマ分泌採取日、Gen2の場合は22日目、Gen3の場合は16日目に、TILは、L4054及びL4055の場合、コーティングした抗CD3プレートで一晩再刺激を受けた。M1085Tでの再刺激は、抗CD3、CD28、及びCD137ビーズを使用して行った。すべての条件で再刺激の24時間後に上清を収集し、上清を凍結させた。ELISAによるIFNγ分析を、同じELISAプレートを使用して両方のプロセス由来の上清で同時に評価した。分析した3つの腫瘍で、Gen3プロセス由来のIFNγのより高い産生が観察された。
培養培地中のIL-2レベルの測定Gen2プロセスとGen3プロセスとの間のIL-2消費量を比較するために、腫瘍L4054及びL4055で、REPの開始時、スケールアップ時、及び採取日に細胞上清を収集した。細胞培養上清中のIL-2の量を、R&D製の定量化ELISAキットによって測定した。一般的な傾向は、Gen2プロセスと比較して、Gen3プロセスではIL-2濃度が高いままであることを示す。これは、プロセス全体をとおして培地のキャリーオーバーと相まってGen3のREP開始時のIL-2濃度がより高い(6000IU/mL)ことに起因する可能性がある。
代謝基質及び代謝物分析D-グルコース及びL-グルタミンなどの代謝基質のレベルを、全培地消費量の代わりに測定した。乳酸及びアンモニアなどのそれらの相互代謝物を測定した。グルコースは、ATPの形態でエネルギーを産生するためにミトコンドリアによって利用される培地中の単糖である。グルコースが酸化されると、乳酸が産生される(乳酸塩は乳酸のエステルである)。乳酸塩は、細胞の指数関数的成長期中に強く産生される。高レベルの乳酸塩は、細胞培養プロセスに悪影響を及ぼす。
L4054及びL4055の使用済み培地を、Gen2プロセス及びGen3プロセスの両方で、REP開始時、スケールアップ時、及び採取日に収集した。使用済み培地の収集は、Gen2の場合は11日目、16日目、及び22日目、Gen3の場合は7日目、11日目、及び16日目であった。上清を、グルコース、乳酸、グルタミン、GlutaMax、及びアンモニアの濃度についてCEDEXバイオアナライザーで分析した。
L-グルタミンは、細胞培養培地製剤に必要な不安定な必須アミノ酸である。グルタミンにはアミンが含まれており、このアミド構造基は、窒素を細胞に輸送して送達することができる。L-グルタミンが酸化すると、細胞によって有毒なアンモニア副産物が産生される。L-グルタミンの分解に対抗するために、Gen2及びGen3プロセスの培地に、水溶液中でより安定しており、かつ自発的に分解しないGlutamaxを補充した。2つの腫瘍株では、Gen3アームは、プロセス中のL-グルタミン及びGlutamaxの減少、ならびにREP全体でアンモニアの増加を示した。Gen2アームでは、L-グルタミン及びGlutamaxの濃度が一定であり、アンモニア産生のわずかな増加が観察された。Gen2及びGen3のプロセスは、アンモニアについて採取日に同等であり、L-グルタミン分解にわずかな違いが見られた。
テロメアは、Flow-FISHによって繰り返される。Flow-FISH技術を使用して、Gen2及びGen3プロセスでのL4054及びL4055のテロメア反復の平均長を測定した。相対テロメア長(RTL)の決定を、DAKO製のフローサイトメトリー分析用Telomere PNAキット/FITCを使用して計算した。Gen3は、Gen2と同等のテロメア長を示した。
CD3分析各プロセスで生成された細胞製品のクローン多様性を決定するために、L4054及びL4055の採取したTIL最終製品をサンプリングし、T細胞受容体のCDR3部分の配列決定によるクローン多様性分析についてアッセイした。
表48は、採取したTIL細胞製品のL4054における共有される固有のCDR3配列パーセンテージに関するGen2とGen3との比較を示す。199個の配列がGen3最終製品とGen2最終製品との間で共有され、Gen3最終製品と共有されるGen2由来の固有のCDR3配列の上位80%の97.07%に相当する。
Figure 2024519029000060
表49は、採取したTIL細胞製品のL4055における共有される固有のCDR3配列パーセンテージに関するGen2とGen3との比較を示す。1833個の配列がGen3最終製品とGen2最終製品との間で共有され、Gen3最終製品と共有されるGen2由来の固有のCDR3配列の上位80%の99.45%に相当する。
Figure 2024519029000061
CM1及びCM2培地は、濾過せずに事前に調製し、腫瘍L4055の場合、Gen2及びGen3プロセスで使用するまで4℃で保持した。
Gen2及びGen3プロセスのREP開始日に、腫瘍L4055の場合、培地を37℃で事前に24時間温めた。
これらのプロセスで収集した上清中にLDHは測定されなかった。
M1085T TIL細胞計数を、K2 cellometer細胞カウンターを使用して実行した。
腫瘍M1085Tでは、代謝分析用の上清、活性化及び疲弊マーカー分析用のTIL製品、テロメア長、及びCD3-TCRvb分析などの試料は入手できなかった。
結論この実施例では、3つの独立したドナー腫瘍組織を、機能的品質属性に加えて、拡張された表現型特徴付け、ならびにGen2プロセス及びGen3プロセス間の培地消費に関して比較する。
Gen2とGen3のREP前及びREP拡張比較を、生成された全生細胞及び全有核細胞集団の生存率に関して評価した。採取日のTVC細胞用量は、Gen2(22日)とGen3(16日)との間で同等ではなかった。Gen3細胞用量は、採取時に収集した全生細胞の約40%であり、Gen2よりも低かった。
REP前採取は、7日目ではなく11日目に起こり、REP採取は、16日目ではなく22日目に起こると仮定して、Gen3プロセスの外挿細胞数を計算した。どちらの場合も、Gen3は、Gen2プロセスと比較してTVCの数値が近いことを示し、初期活性化により、TILの成長が増強したことを示す。
Gen3プロセスでの追加フラスコ(2つまたは3つ)の外挿値の場合、処理される腫瘍サイズがより大きいと仮定し、記載されるようにプロセス毎に必要な最大断片数に到達する。22日目のGen2プロセスと比較して、Gen3プロセスの16日目の採取時にTVCで同様の用量に到達可能であり得ることが観察された。この観察は重要であり、培養物の早期活性化がTIL処理時間を短縮したことを示す。
Gen2とGen3のREP前及びREP拡張比較を、生成された全生細胞及び全有核細胞集団の生存率に関して評価した。採取日のTVC細胞用量は、Gen2(22日)とGen3(16日)との間で同等ではなかった。Gen3細胞用量は、採取時に収集した全生細胞の約40%であり、Gen2よりも低かった。
表現型特徴付けに関して、Gen2プロセスと比較してGen3プロセスでの3つの腫瘍でより高いCD8+及びCD28+発現が観察された。
Gen3プロセスは、Gen2プロセスと比較してわずかに高いセントラルメモリー区画を示した。
Gen2プロセス及びGen3プロセスは、Gen3プロセスの持続期間がより短いにもかかわらず、同等の活性化及び疲弊マーカーを示した。
IFNガンマ(IFNγ)産生は、分析した3つの腫瘍において、Gen2と比較してGen3最終製品において3倍高かった。このデータは、Gen3プロセスがGen2プロセスと比較して高機能でより強力なTIL製品を生成したことを示し、Gen3でのCD8及びCD28発現がより高いことに起因する可能性がある。表現型特徴付けは、Gen2プロセスと比較して3つの腫瘍でCD8+、CD28+発現へのGen3の肯定的な傾向を示唆した。
Gen2とGen3との間のTIL最終製品のテロメア長は同等であった。
グルコース及び乳酸塩レベルは、Gen2最終製品とGen3最終製品との間で同等であり、プロセス日毎に減容除去が実行されなかったこと、及びGen2と比較してプロセスにおける培地全体の体積が少ないことに起因して、Gen3プロセスの培地の栄養素レベルが影響されなかったことを示唆する。
全体として、Gen3プロセスは、Gen2プロセスと比較してほぼ2倍の処理時間の短縮を示し、これにより、Gen3プロセスによって拡張されたTIL製品の売上原価(COG)の有意な削減がもたらされるであろう。
IL-2消費は、Gen2プロセスでのIL-2消費の一般的な傾向を示しており、Gen3プロセスでは、古い培地が除去されなかったため、IL-2が高かった。
Gen3プロセスは、CDR3 TCRab配列分析によって測定されたより高いクローン多様性を示した。
Gen3プロセスを使用して、REP前の0日目のフィーダー及びOKT-3の追加により、TILの初期活性化が可能になり、TIL成長が可能になった。
表50は、現在のGen2プロセスと比較したGen3プロセスの様々な実施形態及び成果を説明する。

Figure 2024519029000062
実施例10:例示的なGEN3プロセス(GEN3.1)
この実施例は、Gen3及びその修飾に関するさらなる研究について説明する。Gen3プロセスを、表現型及び機能プロファイルを維持しながら、最終総生細胞(TVC)出力を増やすことを目的として、プロセスの初期に活性化ステップを含むように修正した。以下に記載されるように、Gen3実施形態をさらなる実施形態として修正し、本明細書におけるこの実施例ではGen3.1と称する。
いくつかの実施形態では、Gen3.1 TIL製造プロセスは、以下の4つのオペレーター介入を有する。
1.腫瘍断片の単離及び活性化:プロセスの0日目に腫瘍を解剖し、最終断片を各々約3×3mm(合計で最大240個の断片)を生成し、1~4つのG-Rex100MCSフラスコ内で培養した。各フラスコは、最大60個の断片、6,000IUのrhIL-2、15μgのOKT3、及び2.5×10個の放射線照射した同種異系単核細胞を補充した500mLのCM1またはDM1培地を含んだ。培養物を37℃で6~8日間インキュベートした。
2.TIL培養再活性化:7~8日目に、いずれの場合も6,000IUのrhIL-2、30μgのOKT3、及び5×10個の放射線照射した同種異系単核細胞を補充したCM2またはDM1培地をゆっくり添加することによって、培養物を補充した。フラスコの底にある既存の細胞を乱さないように注意した。培養物を37℃で3~4日間インキュベートした。
3.培養のスケールアップ:10~11日目に生じる。培養のスケールアップ中に、G-Rex100MCSの全内容物を、いずれの場合も3,000IU/mLのIL-2を補充した4LのCM4またはDM2を含むG-Rex500MCSフラスコに移した。採取するまでフラスコを37℃で5~6日間インキュベートした。
4.採取/洗浄/製剤化:16~17日目に、フラスコを減容させ、プールする。細胞を濃縮し、1%HSAを含有するPlasmaLyte A pH7.4で洗浄した。洗浄した細胞懸濁液を、CryoStor10と1:1の比で配合し、300IU/mLの最終濃度までrhIL-2を補充した。
DPを制御された速度の凍結で凍結保存し、気相液体窒素中で保管した。*完全標準TIL培地1、2、または4(CM1、CM2、CM4)は、上記のように、合成培地(DM1またはDM2)と称されるCTS(商標)OpTmizer(商標)T細胞無血清拡張培地の代用となり得た。
プロセスの説明0日目に、腫瘍を3回洗浄し、その後、3×3×3の最終断片に断片化した。全腫瘍を断片化した時点で、最終断片を均等にランダム化し、3つのプールに分割した。1つのランダム化断片プールを各群に導入し、3つの実験マトリックス毎に同じ数の断片を添加した。
全TIL拡張プロセスにわたって、腫瘍L4063拡張を標準培地で行い、腫瘍L4064拡張を合成培地(CTS OpTmizer)で行った。培地の成分を本明細書に記載する。
CM1完全培地1:2mM Glutamax、10%ヒトAB血清、ゲンタマイシン(50ug/mL)、2-メルカプトエタノール(55uM)を補充したRPMI+グルタミン。6000IU/mLのIL-2を補充した最終培地製剤
CM2完全培地2:50% CM1培地+50% AIM-V培地。6000IU/mLのIL-2を補充した最終培地製剤
CM4完全培地4:Glutamax(2mM)を補充したAIM-V。3000IU/mLのIL-2を補充した最終培地製剤
CTS(商標)OpTmizer(商標)T-Cell Expansion Supplement(26mL/L)を補充したCTS OpTmizer CTS(商標)OpTmizer(商標)T-Cell Expansion Basal Medium。
DM1:CTS(商標)OpTmizer(商標)T-Cell Expansion Supplement(26mL/L)、及びCTS(商標)Immune Cell SR(3%)をGlutamax(2mM)とともに補充したCTS(商標)OpTmizer(商標)T-Cell Expansion Basal Medium。6,000IU/mLのIL-2を補充した最終製剤。
DM2:CTS(商標)OpTmizer(商標)T-Cell Expansion Supplement(26mL/L)、及びCTS(商標)Immune Cell SR(3%)をGlutamax(2mM)とともに補充したCTS(商標)OpTmizer(商標)T-Cell Expansion Basal Medium。3,000IU/mLのIL-2を補充した最終製剤。
使用したすべてのタイプの培地、すなわち、完全培地(CM)及び合成培地(DM)を事前に調製し、使用前日まで4℃で保持し、プロセス日前に事前に最長24時間にわたってインキュベーター内で37℃で温めた。
TIL培養再活性化は、両方の腫瘍で7日目に起こった。スケールアップは、L4063では10日目、L4064では11日目に起こった。両方の培養物を採取し、16日目に凍結保存した。
達成した結果Gen3.0プロセス及びGen3.1プロセスの細胞計数及び生存率%を決定した。すべての条件下での拡張は、この実施例に説明される詳細に従った。
腫瘍毎に、断片を同数の3つのプールに分割した。腫瘍のサイズが小さいため、1フラスコ当たりの断片の最大数は達成されなかった。3つの異なるプロセスについて、総生細胞及び細胞生存率を条件毎に評価した。細胞数を、7日目の再活性化のTVC、10日目(L4064)または11日目(L4063)のスケールアップのTVC、及び16/17日目の採取時のTVCとして決定した。
7日目及び10/11日目の細胞計数をFIOで測定した。倍率拡張を、16/17日目の採取時のTVCを7日目の再活性化日のTVCで割ることによって計算した。3つの群を比較するために、採取日のTVCを、0日目の培養物中に添加した断片の数で割って、1断片当たりの生細胞の平均を計算した。
L4063及びL4064について、細胞計数及び生存率アッセイを行った。Gen3.1-試験プロセスは、両方の腫瘍でGen3.0プロセスよりも多くの1断片当たりの細胞数をもたらした。
総生細胞数及び倍率拡張、プロセス中の生存率%再活性化時に、スケールアップして採取し、すべての条件で生存率%を行った。16/17日目の採取日に、最終TVCを生存率%の放出基準と比較した。評価したすべての条件は、70%の生存率基準を超え、プロセス及び腫瘍全体で同等であった。
免疫表現型決定-TIL最終製品の表現型特徴付け。最終製品をフローサイトメトリー分析にかけ、純度、分化、及びメモリーマーカーを試験した。集団の割合は、すべての条件で、TCRα/β細胞、CD4+細胞、及びCD8+細胞で一貫していた。
REP TILの拡張表現型分析を行った。TIL製品は、両方の腫瘍でGen3.0と比較してGen3.1条件でより高いCD4+細胞パーセンテージを示し、両方の条件でGen3.1条件と比較してGen3.0でより高いCD8+集団由来のCD28+細胞パーセンテージを示した。
Gen3.0プロセス及びGen3.1プロセスから採取したTILは、CD4+細胞及びCD8+細胞でのCD27及びCD56発現、ならびにCD4+ゲート細胞集団での同等のCD28発現と同等の表現型マーカーを示した。TIL最終製品のメモリーマーカーの比較:
16日目に採取したTILの凍結試料を分析のために染色した。TILメモリーステータスは、Gen3.0プロセスとGen3.1プロセスとの間で同等であった。TIL最終製品の活性化及び疲弊マーカーの比較:
活性化及び疲弊マーカーは、CD4+細胞及びCD8+細胞上でゲートされたGen3.0プロセスとGen3.1プロセスとの間で同等であった。
再刺激時のインターフェロンガンマ分泌採取したTILは、L4063及びL4064用のコーティングされた抗CD3プレートで一晩再刺激を受けた。Gen3.0プロセスと比較して、分析した2つの腫瘍で、より高いGen3.1プロセスからのIFNγ産生が観察された。
培養培地中のIL-2レベルの測定すべての条件及びプロセス間のIL-2消費レベルを比較するために、細胞上清を、7日目の再活性化の開始時、10日目(L4064)/11日目(L4063)のスケールアップ時、及び16/17日目の採取及び凍結時に収集した。その後、上清を解凍し、分析した。細胞培養上清中のIL-2の量を、製造業者のプロトコルによって測定した。
全体的なGen3プロセス及びGen3.1プロセスは、同じ培地条件で評価した全プロセス中のIL-2消費に関して同等であった。L4063及びL4064用に収集した使用済み培地のIL-2濃度(pg/mL)分析。
代謝物分析使用済み培地の上清を、L4063及びL4064について、すべての条件で、7日目の再活性化の開始時、10日目(L4064)または11日目(L4063)のスケールアップ時、及び16/17日目の採取時に、L4063及びL4064から収集した。上清を、グルコース、塩乳酸、グルタミン、GlutaMax、及びアンモニアの濃度についてCEDEXバイオアナライザーで分析した。
合成培地は、完全培地(2g/L)と比較してより高いグルコース濃度4.5g/Lを有する。全体として、グルコースの濃度及び消費量は、各培地タイプ内でGen3.0プロセス及びGen3.1プロセスにおいて同等であった。
乳酸塩の増加が観察され、乳酸塩の増加は、Gen3.0条件とGen3.1条件との間、及び再活性化拡張に使用した2つの培地(完全培地と合成培地)間で同等であった。
いくつかの場合において、標準基礎培地は、2mMのL-グルタミンを含有し、培養条件下でL-グルタミンのL-グルタミン酸塩及びアンモニアへの自然分解を補うために、2mMのGlutaMaxを補充した。
いくつかの場合において、使用した合成(無血清)培地は、基礎培地にL-グルタミンを含有せず、最終濃度が2mMになるまでGlutaMaxのみを補充した。GlutaMaxは、L-アラニンとL-グルタミンのジペプチドであり、水溶液中でL-グルタミンよりも安定しており、グルタミン酸塩及びアンモニアに自発的に分解しない。代わりに、ジペプチドは、個々のアミノ酸に徐々に解離し、それにより、より低いが十分な濃度のL-グルタミンを維持して、強力な細胞成長を維持する。
いくつかの場合において、グルタミン濃度及びGlutaMax濃度は、スケールアップ日にわずかに減少したが、採取日には再活性化日と比較して同様またはより近いレベルへの増加を示した。L4064の場合、グルタミン濃度及びGlutaMax濃度は、全プロセス中、異なる条件間で同様の速度でわずかな分解を示した。
アンモニア濃度は、2mMのGlutaMaxを含有する合成培地中で成長させた試料よりも、2mMのグルタミン+2mMのGlutaMaxを含有する標準培地中で成長させた試料で高かった。さらに、予想通り、培養の過程にわたってアンモニアの段階的増加または蓄積があった。3つの異なる試験条件間でアンモニア濃度に差はなかった。
Flow-FISHによるテロメア反復:Flow-FISH技術を使用して、Gen3プロセス及びGen3.1プロセス下でのL4063及びL4064のテロメア反復の平均長を測定した。相対テロメア長(RTL)の決定を、DAKO製のフローサイトメトリー分析用Telomere PNAキット/FITCを使用して計算した。テロメアアッセイを行った。試料のテロメア長を、対照細胞株(1301白血病)と比較した。対照細胞株は、長くて安定したテロメアを有する四倍体細胞株であり、相対テロメア長の計算を可能にする。両方の腫瘍で評価したGen3プロセス及びGen3.1プロセスは、同等のテロメア長を示した。
TCR Vβレパートリー分析
各プロセスで生成された細胞製品のクローン多様性を決定するために、TIL最終製品をT細胞受容体のCDR3部分の配列決定によるクローン多様性分析のためにアッセイした。
3つのパラメータを3つの条件間で比較した。
●固有のCDR3(uCDR3)の多様性指数
●uCDR3共有%
●uCDR3の上位80%の場合:
○共有されるuCDR3コピーの%を比較する
○固有のクロノタイプの頻度を比較する
対照及びGen3.1試験、TILで採取した細胞製品で共有される固有のCDR3配列パーセンテージ:975個の配列がGen3試験最終製品とGen3.1試験最終製品との間で共有され、Gen3.1と共有されるGen3由来の固有のCDR3配列の上位80%の88%に相当する。
対照及びGen3.1試験、TILで採取した細胞製品で共有される固有のCDR3配列パーセンテージ:2163個の配列がGen3試験最終製品とGen3.1試験最終製品との間で共有され、Gen3.1と共有されるGen3由来の固有のCDR3配列の上位80%の87%に相当する。
異なるプロセスについて、16日目の採取時に収集した1×10個の細胞から特定された固有のCD3配列の数。Gen3.1試験条件は、試料内の固有のペプチドCDRの数に基づいて、Gen3.0と比較してわずかに高いクローン多様性を示した。
シャノンエントロピー多様性指数は、比較のための信頼性の高い一般的なメトリックであり、両方の腫瘍に対するGen3.1条件は、Gen3.0プロセスよりもわずかに高い多様性を示し、Gen3.1試験条件のTCR VβレパートリーがGen3.0プロセスよりもポリクローナルであることを示唆する。
加えて、Gen3.1試験条件のTCR Vβレパートリーは、腫瘍L4063及びL4064の両方でGen3.0プロセスの対応するレパートリーと87%を超える重複を示した。
再活性化日のGen3.1試験L4064の使用済み培地のIL-2濃度の値は、期待値を下回った(Gen3.1対照及びGen3.0条件と同様であった)。
低い値はピペッティングエラーに起因した可能性があったが、最小限の試料しか採取できなかったため、アッセイを繰り返すことができなかった。
結論0日目のフィーダー及びOKT-3を含むGen3.1試験条件は、Gen3.0及びGen3.1対照と比較して、16日目の採取時の細胞用量のTVCがより高いことを示した。Gen3.1試験条件のTVC最終製品は、Gen3.0よりも約2.5倍高かった。
試験した腫瘍試料の両方について、0日目にOKT-3及びフィーダーを添加したGen3.1試験条件は、採取時にフラスコの最大容量に達した。これらの条件下で、0日目に最大4つのフラスコを開始した場合、最終細胞用量は、80~100×10TILである可能性があった。
最終TIL製品の純度、疲弊、活性化、及びメモリーマーカーを含む表現型特徴付けなどのすべての品質属性が、Gen3.1試験とGen3.0プロセスとの間で維持された。
最終TIL製品のIFN-γ産生は、分析した2つの腫瘍において、Gen3.0と比較して、0日目にフィーダー及びOKT-3を添加したGen3.1で3倍高く、Gen3.1プロセスが強力なTIL製品を生成したことを示唆する。
試験条件にわたって、グルコースまたは乳酸塩レベルに差異は観察されなかった。培地条件にわたって、Gen3.0プロセスとGen3.1プロセスとの間でグルタミン及びアンモニアに差異は観察されなかった。培地上の低レベルのグルタミンは、細胞増殖を制限しておらず、培地へのGlutaMaxのみの添加が、細胞を増殖させるのに必要な栄養素を与えるのに十分であることを示唆する。
11日目及び10日目のスケールアップは、それぞれ、プロセスの採取日に到達した細胞数に関して大きな差異を示さず、代謝物の消費量は、全プロセスにわたって両方の場合で同等であった。この観察結果は、Gen3.0最適化プロセスが処理日に柔軟性を有し、それにより、製造スケジュールの柔軟性を促進することができることを示唆している。
0日目にフィーダー及びOKT-3を添加したGen3.1プロセスは、Gen3.0と比較して、CDR3 TCRab配列分析によって測定されたより高いクローン多様性を示した。
図32は、Gen3プロセス(Gen3最適化プロセス)の実施形態を説明する。標準培地及びCTS Optimizer無血清培地を、Gen3最適化プロセスTIL拡張に使用することができる。CTS Optimizerの場合、培地のGlutaMaxを最終濃度4mMに増加させるために無血清培地が推奨される。
実施例12:合成培地を用いた腫瘍拡張プロセス。
実施例1~10で開示されるプロセスは、CM1培地及びCM2培地を、本発明による合成培地(例えば、CTS(商標)OpTmizer(商標)T-Cell Expansion SFM、ThermoFisher、例えば、DM1及びDM2を含む)で置き換えることによって行われる。
実施例13:臨床製造のためのフルスケールでのフローサイトメトリー選別及び拡張によるニボルマブを使用したPD-1+TILの選択
目的
この報告書では、本発明の実施例に記載されるフルスケールの製造実験における選択のためにニボルマブを使用してPD-1で選択したTILの拡張からの結果について説明する。
範囲
作業範囲は、黒色腫、または肺、頭頸部、もしくは卵巣腫瘍からのPD-1で選択されたTILを拡張することであった。
0日目に、腫瘍消化物を2つのアームに均等に分布し、実験の各アームの腫瘍消化物を、ニボルマブまたは抗PD1クローン番号EH12.2H7(研究グレード)を一次抗体及びFITC複合抗IgG4二次抗体として使用して染色した。次いで、染色された集団からTILを発現するPD-1を、流動選別によって選択した。2ステップの拡張プロセスを使用して、PD-1で選択されたTILをフルスケールの臨床製造のために拡張させた。第1の拡張(「活性化」)のステップは、0日目から11日目まで実施された。第2の拡張プロセスのステップ(「急速な拡張相」、または「REP」、16日目の分割を含む)は、11日目から22日目まで実施された。最終製品は、22日目に採取された。
小規模プロセス(1/100スケール)のために、活性化は、最も低い選別結果を用いてPD-1で選択されたTILの10%を使用し、IL-2培地を含むフィーダー及びOKT-3を含有するそれぞれのG-Rex-10Mフラスコに各選別からのTILの数を移して、0日目に開始した。REP、分割、及び採取は、TP-19-004に従って開始された。関連する時点の簡単な説明は、以下の方法のセクションで概説されている。
フルスケールプロセスの場合、活性化は、同様の細胞数のPD-1で選択されたTILを使用し、100e6同種異系フィーダー細胞及び30ng/mLのOKT3を11日間使用して0日目に開始した。REPは、採取された産物から11日目に開始された。REP(11日目)ならびにそれに続く16日目(分割)及び22日目(採取)のプロセスは、IOVA製造バッチ記録毎に実行された。関連する時点の簡単な説明は、以下の実験設計で概説されている(表30)。
拡張された最終製品TILは、細胞増殖、生存率、表現型、及び機能(刺激時の、IFN-γ及びグランザイムB分泌、CD107a動員)について評価された。
EH12.2H7及びニボルマブの同等性を確立するために、拡張された特徴付けデータに対してさらなる分析が実施された。
背景情報
PE複合抗PD-1抗体(クローン番号EH12.2H7)を使用して腫瘍消化物からPD-1を発現するTILを選択し、自己腫瘍反応性T細胞のTIL産物を濃縮するように設計された、以前に開発されたプロトコルが、実施例21に提供される。
現在の研究では、実施例9及び実施例21は、PE複合クローン番号EH12.2H7の代わりに抗PD1抗体としてニボルマブを使用し、二次染色抗体としてFITCでコンジュゲートされた抗IgG4抗体を使用して、PD1で選択されたTILを取得するために適合された。
実験設計
TP-19-004に従って、2回の小規模実験及びバルク制御条件が実施された。
1回のフルスケール実験を実施例6に従って行った。
小規模及びフルスケールの概要を、表51及び52に提供した。
Figure 2024519029000063


Figure 2024519029000064
結果
以下の表53は、小規模(外挿したTVC)及びフルスケール実験の性能を評価するために使用された合格基準を示す。

Figure 2024519029000065
結果
以下の表54は、この研究で使用した腫瘍及び関連する組織学の一覧であった。
Figure 2024519029000066
流動選別の出力

Figure 2024519029000067
3つの腫瘍すべての選別後の純度(PD-1+(%))は、80%超の基準を満たしていた。
活性化及びREP採取の出力
以下の表56は、2回の小規模なフルスケール実験及び1回のフルスケール実験からの総生細胞数及び製品属性、ならびにそれらのバルク対照物(括弧内に記載される)を要約する。
Figure 2024519029000068

Figure 2024519029000069
プロセス収率:活性化の終わりに、ニボルマブまたはEH12染色のいずれかを使用して選択されたTILは、REP培養を開始するために十分な収率で、100e6を超える細胞数(1200倍超の拡張、平均9.1回の細胞倍加)をもたらした。
REP採取では、すべての培養は、80e9超のTVCをもたらした。11日目~22日目までの間に平均9回の細胞倍加が観察された。細胞倍加の数は、以前の前臨床実験(TP-19-004R及び実施例21R)で観察された結果と非常に類似していた。
用量:フルスケールの実行(H3046)から、ニボルマブ染色を使用した最終製品の用量は、85%の生存率及び99.7%のCD45+CD3+細胞を伴う88.5e9 TVCであった。最終産物は、高度に濃縮されたTIL産物であった。
機能:TILの機能は、aCD3/aCD28/aCD137 Dynabeads(LAB-016)による最終産物の一晩の刺激に基づいて特徴付けられた。刺激の24時間後に上清を収集し、凍結させた。上清に放出されたIFNγ及びグランザイムBの濃度をアッセイするためにELISAを、実施した。IFNγの放出は、合格基準を満たし、TIL培養物すべてが、刺激時に高レベルのグランザイムBを分泌した。事前研究(TP-19-004R、実施例21)において生成されたTIL産物と同様に、最終産物からの高い画分のTILは、PMA/IO(CD4+ TIL及びCD8+ TILの両方)で刺激された場合に、CD107Aを発現した。
TILテロメア長及びテロメラーゼ活性:データは、保留中である。報告書は、利用可能になったときに、このデータを含めるように修正される。
TILクローン性:データは、保留中である。報告書は、利用可能になったときに、このデータを含めるように修正される。
拡張表現型:表57、58、及び59は、TILの拡張表現型分析を説明する。マルチカラーフローサイトメトリーを使用して、REP TILのTIL純度、同一性、メモリーサブセット、活性化、及び疲弊状態を特徴付けた。最終的に採取されたTILには、1%未満の検出可能なB細胞、単球、またはNK細胞が、存在した(表7)。REP TILは、主に、エフェクターメモリー分化を伴うTCRα/βでほとんど構成された。ニボルマブとEH12.2H7との間のCD8/CD4比率は、卵巣腫瘍を除いて同等である。CD8/CD4比率の歪度は、卵巣腫瘍タイプの不均一性、ならびに選択手順におけるCD4及びCD8の選択マーカーの欠如によるものであり得る。
Figure 2024519029000070
TILのTCR刺激による増殖により、PD-1で選択されたTIL条件はすべて、CD28発現のアップレギュレーション及びCD27発現のダウンレギュレーションを示した。さらに、PD-1で選択されたTILはすべて、KLRG1発現が低く、分化の少ない表現型を示した。
CD27、CD28、CD56、CD57、BTLA、CD25、及びCD69レベルは、Gen 2製造プロセスを使用して生成された黒色腫TILの結果と同様であった。
分化、活性化、及び疲弊状態に関してニボルマブ及びEH12.2H7選択手順の間に顕著な違いはない。
Figure 2024519029000071


Figure 2024519029000072
EH12.2H7及びニボルマブの同等性を確立するための表現型の特徴付けデータに対する追加の分析。
PD-1TILを取得するためにEH12.2H7及びニボルマブを使用して生成されたPD-1で選択されたTILを、フローサイトメトリーにより、CD4、CD8、CCR7、CD45RA、及びPD-1の発現について評価した。ニボルマブ及びEH12.2H7を使用して派生したPD-1で選択された細胞におけるCD4及びCD8の発現に有意差は観察されなかった。3つのアッセイした腫瘍では、両方のTIL産物がCD4T細胞と比較してCD8T細胞のより高い割合をもたらした(図1)。3つのPD-1で選択されたTIL産物におけるCD4及びCD8の発現の類似性は、ニボルマブを使用してPD-1+を選択しても、EH12.2H7と比較してCD4/CD8の比率が変化しなかったことを示唆している。
T細胞系統と同様に、TILのメモリー状態は、EH12.2H7及びニボルマブを使用して生成されたPD-1で選択されたTILで類似していた。TIL集団は、主に、エフェクターメモリーT細胞で構成されており、ニボルマブ及びEH12.2H7を使用して生成されたPD-1で選択されたTILは、IovanceのLN-145治験薬に類似しており、いずれかの抗PD-1クローンを使用してPD-1を選択しても、TILのメモリー表現型を歪まないことを示唆している。
PD-1発現が培養時に同様に低減したかどうかを評価するために、ニボルマブ及びEH12.2H7を使用して生成されたPD-1で選択されたTILを、拡張前及び拡張後に評価した。選別後、PD-1+TILの割合は、新たに選別されたTIL調製物の両方で100%近くであった(上記の表)。PD-1の発現は、EH12.2H7及びニボルマブを使用して生成されたPD-1で選択されたものにおいて拡張後に有意かつ同等に低減した。予測されたように、拡張時のPD-1発現の減少は、EH12.2H7及びニボルマブを使用してPD-1+で選別されたTILの以前の高いPD-1発現体が、拡張によりほとんどPD-1に戻ったことを示唆している。
EH12.2H7及びニボルマブで選別されたPD-1+TILから生成されたPD-1で選択されたTILの機能的特徴付け
ニボルマブを使用して生成された拡張したPD-1+TILがEH12.2H7クローンを使用して派生したTILと同様に機能するかどうかを評価するために、3つの腫瘍からPD-1で選択されたTILをαCD3/αCD28/α41BB活性化ビーズで非特異的に刺激し、IFNγ及びグランザイムB分泌について評価した。ニボルマブ及びEH12.2H7由来のPD-1で選択されたTILは、刺激に応答して同様のレベルのIFNγ及びグランザイムBを産生した。ニボルマブ及びEH12.2H7を使用して生成されたPD-1で選択されたTILは、非特異的刺激(αCD3/αCD28/αCD137ビーズ)に応答してかなりのレベルのIFNγ及びグランザイムBを分泌し、選択されたTILが拡張後に非常に機能的であることを示唆している。
情報
0日目、ロジスティックな問題により、この実施例では新鮮な腫瘍を受け取ることができなかった。実験はすべて、新鮮な腫瘍の代わりに冷凍した腫瘍消化物を使用して実行された。調査研究からのデータは、新鮮な腫瘍または凍結した腫瘍を試験した場合、PD-1の発現に違いがないことを示唆している。
結論及び推奨事項
PD-1で選択されたTILプロセスは、PD-1+TILを22日で80e9超に拡張させるためにフルスケールで開発された。開発規模で製造された6つのロット(ニボルマブ及びEH12染色法の両方、2つのフルスケールと4つの小規模)はすべて、放出パラメータの合格判定基準を満たしていた。

Figure 2024519029000073
全体として、この実施例は、ニボルマブを使用してPD-1で選別されたTILから生成されたPD-1で選択されたTILが、EH12.2H7クローンを使用して生成されたTILと同等であり、それによって臨床製造におけるPD-1選択のためのニボルマブの使用を支持していることを実証した。
実施例14:臨床製造のためのフルスケールでのフローサイトメトリー選別及び拡張によるニボルマブを使用したPD-1TILの選択
0日目のためのCM1培地及び11日目のためのCM2培地の調製
情報:CM1の1つのバッチは10Lであった。
IL-2に関する情報。優先順位、次いで、可用性に従ってIL-2を選択した。それに応じて計算を完了した。
第1:1mLのIL-2 Akronを事前充填されたシリンジの使用の準備ができていた。6000IU/mLでCM1の1つの10Lバッグを調製するために必要なIL-2の体積を計算した:(10,000mL×6000IU/mL=60×10IU/バッグ)。移すIL-2:60×10UI/IL-2比活性=10LのRPMIバッグ当たり______mLのIL-2(小数第1位)。必要なシリンジ数の数を計算した:IL-2の総体積/シリンジ当たりの体積=______mL/1mL=_______シリンジ(小数点以下0で切り上げ)。
第2:1mLのWFIと再構成するIL-2 Akron粉末。6000IU/mLでCM1の1つの10Lバッグを調製するために必要なIL-2のmgを計算した:(10000mL×6000IU/mL=バッグ当たり60×10IU)。60×10IU/IL-2比活性は、10LのRPMIバッグ当たりのIL-2のmgに変換される(小数第1位)。移すIL-2(1mg=1mL)は、10LのRPMIバッグ当たりのIL-2のmLに変換される(小数第1位)。IL-2の必要なmgの総数を計算した。必要なバッグ及びバイアルの数を計算した。
最後:2mLの酢酸と再構成するIL-2 Cellgenix粉末。6000IU/mLでCM1の1つの10Lバッグを調製するために必要なIl-2のmgを計算した:(10000mL×6000IU/mL=バッグ当たり60×106IU)。60×10UI/IL-2比活性は、10LのRPMIバッグ当たりのIL-2のmgに変換される(小数第1位)。移すIL-2;IL-2の必要な総mgを計算した。1つのバッグ当たりのIL-2のmg及びバッグの数を計算した。
ヒトAB血清の解凍:調製する10LのCM1当たり10本のボトル×100mLのヒトAB血清。
予備調製
セクション1から使用するIL-2:Akron IL-2が事前充填されたシリンジ内にある場合、再構成は必要とされなかった。Akron IL-2が粉末である場合、ステップ2.2に進み、再構成を進めた。Cellgenix IL-2が粉末である場合、ステップ2.5に進み、再構成を進めた。再構成するバイアルの数を記録した。材料をBSCの中に移した。
10mLシリンジを使用して注射用水(WFI)ボトルをスパイクし、1mLのWFIを引き出した。18G針をシリンジに接続し、1mLのWFIをIL-2のバイアルに移した。バイアルを2~3回反転させ、すべての粉末が溶解するまで旋回させた。発泡を回避し、激しく混合しなかった。必要な数のバイアルを再構成するためにこのステップを繰り返した(必要に応じて新しいシリンジを使用する)。使用までBSC内で保管した。再構成するバイアルの数を記録した。材料をBSCの中に移した。
18G針が接続された10mLシリンジまたはポンプマティックピペットを使用して、HAcボトルを開き、2mLのHAcを引き出した。隔壁をとおしてIL-2バイアルの中に2mLのHAcを移した。バイアルを2~3回反転させ、すべての粉末が溶解するまで旋回させた。発泡を回避し、激しく混合しなかった。セクション5で必要な数のバイアルを再構成するためにこのステップを繰り返し、使用までBSC内で保管した。
CM1培地を調製し、ラベル付けした。2つの5LのRPMI+GlutaMAXバッグを使用するとき、CM1プール培地とラベル付けされた10LのLabtainerをBSCの中に移し、拡張セットを取り付けた。ポンプブーツの一方の端部をCM1プール培地に取り付け、他方の端部を第1の5LのRPMI+GlutaMAXバッグに取り付けた。体積全体をCM1プール培地にポンプで注入した。CM1プール培地中のRPMI+GlutaMAXの総体積が10Lであるように、5LのRPM+GlutaMAXの第2のバッグを用いて繰り返した。
10mLの2-メルカプトエタノールをチューブ2-メルカプトエタノールの中にピペットで採取した。10mLのゲンタマイシンをヒトAB血清の1本のボトルの中に追加し、均質化した。追加を示すためにボトルをマークした。10Lバッグのための必要な量のIL-2を引き出し(セクション5を参照)、ヒトAB血清の1本のボトルの中に移し、均質化した。ピペットの先端を2-メルカプトエタノールに入れ、10mLをCM1プール培地に吸引した。
IL-2が追加された100mLのヒトAB血清ボトルをCM1プール培地に吸引した。ゲンタマイシンが追加された100mLのヒトAB血清ボトルをCM1プール培地に吸引した。ヒトAB血清の残りの8本のボトルをCM1プール培地に吸引した。
CM1培地を天秤及び釣合い錘の上に置いた。CM1プール培地からCM1培地に990±10mLをポンプで注入した。1gが1mLに等しいことを仮定した。ステップ12.20でCM1培地の体積を記録した。CM1培地を熱融着し、取り出した。残りのCM1培地バッグを用いて繰り返した。2~8℃でバッグを保管した。
CM1プール培地を熱融着し、ポンプブーツから取り出し、滅菌性滅菌性試験のために保持した。20mLの培地を滅菌性CM1バッグから取り出した。10mLを嫌気性BacT/Alertボトルに接種し、10mLを好気性BacT/Alertボトルに接種した。バッグは、試料採取後に廃棄することができた。試験のために送る場合:滅菌性CM1バッグを2~8℃に置いた。滅菌性は、膜濾過による滅菌性のために外部ベンダーに試料を送ることによって行われた。適用可能な微生物培養物のための後処理を行い、受入番号を記録した。
IL-2 Proleukinアリコートの調製
PlasmaLyte A中の1%HADの調製
すべての試薬及び供給品の外側を70%イソプロパノールアルコールで拭き、BSCに入れた。
16mLの25%I-ISAストック溶液を、滅菌フィルターユニット内の384mLのPlasmaLyte Aに追加した。体積を以下に記録した。注記:上記の体積は、6×10IU/mLの最終濃度で1つのIL-2バイアルを調製するために十分であった。
0.22gmフィルターユニットをとおして培地を濾過した。
PlasmaLyte A中の1%FBAとしてラベル付けした。
rhIL-2ストック溶液の調製。
PlasmaLyte A中の1%HSA中でrhIL-2ストック溶液を調製した(6×10IU/mLの最終濃度)。
18G針を3mLシリンジに取り付け、1.2mLのWFIを引き上げた。IL-2のバイアルに注入した。バイアルからシリンジを取り出さなかった。
バイアルを2~3回反転させ、すべての粉末が溶解するまで旋回させた。泡立ちを防ぐために振盪またはボルテックスしなかった。バイアルからシリンジを取り出すことなく、バイアルから溶液を引き出し、測定し(ステップ2.4の表にAとして記録される)、500mL滅菌ボトルに入れた。
必要とされる1%HSA希釈液の体積を計算した。注:製造業者の指示によると、1.2mLのWFIで再構成した後、各バイアルは18×10IU/mLを含んだ。
500mL滅菌ボトルをIL-2作業ストック6×104IU/mLとラベル付けした。計算された量の1%HSA(ステップ2.4からのD)を、再構成されたIL-2がすでに追加された500mL滅菌ボトルの中に移した。十分に混合した。等分を容易にするために必要であれば、適切な量を滅菌検体カップに移した。IL-2作業ストック6×104IU/mLとラベル付けした。
1mLアリコートにおけるIL-2作業ストック6×10IU/mLから再構成されたIL-2をラベル付けされたチューブに等分した。
●チューブをProleukin IL-2、6×10IU/mLとしてラベル付けした。
●調製日、ロット番号、有効期限、体積、及びオペレーターのイニシャルを記録した。
●マイナス80℃で保管した。
●調製から3ヶ月後に有効期限が切れた。
等分が完了した後、調製された1mLアリコートの数を記録した。
PD-1で選択されたTILのプロセス0日目
CM1培地インキュベーションの開始日時を記録した。処理前にCM1培地バッグ(複数可)を一晩インキュベーションした。Sony細胞選別機で行われた最新のゲーティング及び補正日を記録した。過去30日間にSony FX500H細胞選別機がオンになっていた、または動作していたことを検証した。
腫瘍洗浄培地、選別緩衝液、及び収集緩衝液の調製。空の500mLボトルを選別緩衝液としてラベル付けした。血漿移送セットをクランプで固定し、スパイクを使用してPBS/EDTAバッグをスパイクした。シリンジを使用して、490mLのPBS/EDTAを選別緩衝液ボトルに移した。10mLのFBSを490mLのPBS/EDTAに追加した。使用しないときは2~8℃で保管した。
HBSSの500mLボトルのうちの1つを腫瘍洗浄培地としてラベル付けした。5mLのゲンタマイシン(50mg/mL)を、腫瘍洗浄培地とラベル付けされたHBSSの500mLボトルに追加した。
15mLコニカルチューブを収集緩衝液とラベル付けした。7mLのHBSS及び7mLのヒトAB血清を15mLコニカルチューブに追加した。使用しないときは2~8℃で保管した。
酵素の再構築:コラゲナーゼAF-1(1)、中性プロテアーゼ(1)、DNase I(2)。該当する場合、以下のステップで試薬を再構成し、使用しないときは2~8℃で保管した。事前にアリコートを調製した場合、適用可能なステップ(複数可)が該当しなかった。
該当する場合、適切なサイズのシリンジ及び針を使用して、10mLの滅菌HBSS中でコラゲナーゼAF-1(Nordmark,Sweden、N0003554)の凍結乾燥したバイアルを再構成した。凍結乾燥したストック酵素は、2892 PZ U/バイアルの濃度であった。再構成後に、コラゲナーゼストックは、289.2 PZ U/mlであった。
該当する場合、適切なサイズのシリンジ及び針を使用して、1mLの滅菌HBSS中で中性プロテアーゼ(Nordmark,Sweden、N0003553)を再構成した。凍結乾燥したストック酵素は、175 DMC U/バイアルの濃度であった。凍結乾燥ストック酵素は、175DMC/mLの濃度であり得る。
適切なサイズのシリンジ及び針を使用して、1mLの滅菌HBSS中でDNAse I(Roche,Switzerland、03724751)を再構成した。凍結乾燥したストック酵素は、4KU/バイアルの濃度であった。再構成後、DNAse Iストックは、4KU/バイアルであった。2つのバイアルを調製した。
組織解剖の準備。「Cチューブ1用の断片」プレートの4つのウェルを、「1」、「2」、「3」、「4」とラベル付けした。「Cチューブ1用の断片」プレートの残りのウェルを、「H」でラベル付けした。「Cチューブ2用の断片」プレートの4つのウェルを、「5」、「6」、「7」、及び「8」とラベル付けした。5mLの「腫瘍洗浄培地」を、「Cチューブ1用の断片」及び「Cチューブ2用の断片」とラベル付けされた6ウェルプレートのすべてのラベル付けされたウェルの中に追加した。50mLの腫瘍洗浄培地を、「洗浄01」、「洗浄_02」、「洗浄03」、及び「好ましくない」とラベル付けされた各100mmペトリ皿に追加した。20mLの腫瘍洗浄培地を、「鉗子洗浄培地」、「メス洗浄培地」とラベル付けされた50mLコニカルチューブの各々の中に追加した。さらなる使用のために、腫瘍洗浄培地をBSC内で保管した。解剖のみのために、「鉗子洗洗浄培地」、「メス洗浄培地」とラベル付けされた適切なチューブの中にメス及び鉗子を入れた。
組織解剖
腫瘍容器をBSCの中に移した。長い鉗子を使用し、腫瘍(複数可)を検体ボトルから洗浄_01」とラベル付けされた100mmペトリ皿に移した。腫瘍を洗浄_01」内で周囲温度で3分間インキュベートした。時間を記録した。検体ボトルに再びキャップをし、秤に移した。検体ボトルの重量を記録し、腫瘍組織の重量差を計算した。以下をBSCの中に移した:10mL血清学的ピペット、「腫瘍輸送培地」とラベル付けされた50mLコニカルチューブ。10mLの腫瘍輸送培地を「腫瘍輸送培地」とラベル付けされたチューブの中に移した。18G針を用いて、10mLの腫瘍輸送培地をシリンジに引き込んだ。1本の各嫌気性及び好気性滅菌ボトルに5mLの腫瘍輸送培地を接種した。腫瘍のインキュベーション停止時間(インキュベーション後3分)を記録した。長い鉗子を使用して、腫瘍を「洗浄_02」とラベル付けされた100mmペトリ皿に移し、腫瘍を周囲温度で3分間インキュベートした。インキュベーション停止時間を記録した。長い鉗子を使用して、腫瘍を「洗浄_03」とラベル付けされた100mmペトリ皿に移し、腫瘍を周囲で3分間インキュベートした。腫瘍のインキュベーション停止時間を記録した。100mmペトリ皿の蓋(皿蓋)の下に定規を置き、長い鉗子を使用して、測定及び解剖のために腫瘍を蓋に移した。腫瘍の長さ及び受容した断片の数を測定し、記録した。腫瘍の長さを、すべての個々の断片の長さの総和として測定した。
皿の蓋の上で腫瘍の初期解剖を行った。3つの中間片に解剖するか、または同等の体積の3つの群に分けた。切断しながら、注意して各中間片の腫瘍構造を温存した。積極的に解剖されていない任意の中間腫瘍片を、「Cチューブ1用の断片」6ウェルプレートの別個の「H」ウェルの中に移し、組織を水和状態で保った。
解剖開始:各中間断片の解剖標的時間は、平均して20分以内であった。第1の中間断片の最終断片化を開始した。第1の中間断片の解剖開始時間を記録した。
参照として100mmペトリ皿の蓋の下で定規を使用して、腫瘍を216mm3断片(6×6×6mm)に穏やかに解剖した。迅速に作業し、組織全体を断片に解剖した。移送ピペット、メス、または鉗子を使用して、培養のために最大4つの組織断片を選択し、断片を「Cチューブ用の断片」6ウェルプレートの番号付けされたウェルに移した。断片を別のウェルに追加する前に、各ウェルを4つの断片で充填した。各ウェルは、消化物で使用されたCチューブを表す。常に注意して、解剖手技の全体をとおして組織を水和状態で保った。好ましくない組織及び廃棄物を「好ましくない組織」皿の中に移した。好ましくない組織は、黄色の脂肪組織または壊死組織によって示された。中間断片当たり6ウェルプレートの最大3つのウェルを使用した。必要に応じて、最大8本のCチューブを収容するために第2の6ウェルプレートのウェルを使用した。オペレーターの裁量に従って、新品のメスまたは鉗子を使用した。
すべての断片の解剖停止時間を記録した。3つの中間断片から解剖された全断片を数えた。使用された各ウェルは、4つの破片を有したはずである。余分な断片が存在した場合、最大5つの断片のために、ウェル当たり1つの余分な断片を追加した。Cチューブ当たり4つの断片が任意選択的であり、利用可能な全断片の数に応じて、3~5つの断片が許容された。ウェル1~8内の断片の最終的な数を記録した。必要とされるまで6ウェルプレート内で断片を保管し、組織が水和状態のままであることを確実にした。各ウェルは、1本のCチューブを表した。Octodissociatorのために最大8本のCチューブを調製した。40を超える全断片の場合、患者識別子でラベル付けされた50mLコニカル及び適切な量の腫瘍洗浄培地中で過剰分を保持して、組織が水和状態のままであることを確実にした。利用可能な過剰な腫瘍についてIovanceに通知した。過剰な腫瘍を48時間後に廃棄した。
腫瘍消化物溶媒の調製
各Cチューブについて、第1のチューブから始まる番号を伴う「腫瘍消化物としてラベル付けし、以下の体積を追加した:
4.7mLの滅菌HBSS
10.2pLの中性プロテアーゼ
21.3pLのコラゲナーゼAF-1
250pLのDNAse 1
調製されたCチューブの数を記録した。
消化される断片を含む各ウェルについて、鉗子を使用して、すべての腫瘍断片をステップ6.2で指示されたようにラベル付けされた対応するCチューブに移した。(1)
腫瘍消化物
Cチューブ(「腫瘍消化物1」、「腫瘍消化物2」、「腫瘍消化物3」など)をGentleMACS OctoDissociatorのブラケットに挿入した。
列挙された型を記録した。GEntleMACS OctoDissociateorを、腫瘍組織型のリストに基づいて適切なプログラムに設定し、どのプログラムが選択されたかをマークした。表56(以下)。
Figure 2024519029000074
OctoDissociatorを始動させた。消化開始時間を記録した。Cチューブを取り出した。消化停止時間を記録した。
腫瘍消化後の治療
消化後1チューブ上に70pm細胞ストレーナーを位置付け、25mL血清学的ピペットを使用して、フィルターをとおして「消化後1」チューブの中に腫瘍消化物の内容物を移した。最大4本の「腫瘍消化物」チューブについて繰り返した。必要に応じて、または各Cチューブについて、ストレーナーを交換した。4本を超える腫瘍消化物Cチューブの場合、70pm細胞ストレーナーを使用し、各残りのCチューブをラベル付けされた消化後2チューブの中に濾過した。Cチューブ間で必要に応じてストレーナーを交換した。
血清学的ピペットを使用して、各腫瘍消化物Cチューブの内側を5mLのHBSSで穏やかにすすいだ。Cチューブを反転させて完全にすすぎ、70pm細胞ストレーナーをとおして5mLを対応する消化後チューブの中に濾過した。すべてのチューブをすすいだ後に細胞ストレーナーを廃棄した。
血清学的ピペットを使用して、50mLマークまでHBSSを消化後チューブ(複数可)に追加した。「消化後」チューブ(複数可)を遠心分離機に移し、全加速度で室温において400×gで5分間遠心分離し、ブレーキをかけた。
CM1の1つのバッグをインキュベーターから取り出した。シリンジを使用して、約30mLのCM1を収集し、「CM1」とラベル付けされた50mLコニカルに入れた。450pLのCM1をC1~C4とラベル付けされたクライオバイアルの各々の中に移した。
消化後チューブ(複数可)をBSCに移した。上清を穏やかに吸引し、廃棄した。5mL血清学的ピペットを使用して、細胞ペレット(複数可)を5mLの温かいCM1中に再懸濁させた。上下に6回ピペット操作し、細胞ペレット(複数可)を再懸濁させた。「消化後2」チューブがあった場合、内容物を「消化後1」チューブに移した。「消化後1」チューブの体積を測定し、記録した。
ペレットを再懸濁させた直後に、50pLを「C1」、「C2」、「C3」、及び「C4」に移した。試料を採取する前に、上下に3回ピペット操作して先端を湿潤させた。
NC-200で「生存率及び細胞数Iovance」プロトコルを使用した。NC-200を使用して、試料1で細胞計数を行った。試料を1:10希釈で調製した。必要に応じて、追加の適切な希釈液を調製した。使用された希釈倍率を記録した。必要に応じて、生存(生)細胞濃度及び生存率を記録した。試料2、3、及び4について繰り返した。情報を記録した。
ステップ8.9で記録されたデータを使用して、4つの計数の平均を計算した(消化後1+消化後2+消化後3+消化後4)/4
全生存細胞の数を計算した。[細胞懸濁液の体積(ステップ19.6)-計数については0.2mL]×平均濃度。
腫瘍消化物染色
5×10個の生細胞の体積を計算した。消化後チューブからPE FMOプレップ及びFITC FMOプレップチューブにその体積を移した。使用しないときは2~8℃に置いた。
消化後チューブに残っているTVCを計算した。
10mLのHBSSをPE FMOプレップ及びFITC FMOプレップチューブに追加した。5mLのHBSSを消化後チューブに追加した。
すべてのチューブを遠心分離機に移した。全加速度及び全ブレーキで室温において400×gで5分間遠心分離した。
以下のように1:100希釈を行うことによって、濃縮ニボルマブ溶液[10mg/mL]を希釈した。10pLのニボルマブをクライオバイアル内の990pLの選別緩衝液に追加し、5秒間穏やかにボルテックスして完全に混合した。さらに使用するまで2~8℃に置いた。
抗IgG4-PE:以下のように1:50希釈を行うことによって、抗IgG4-PE溶液[0.5mg/mL]を希釈した。10pLの抗IgG4-PEをクライオバイアル内の490pLの選別緩衝液に追加し、5秒間穏やかにボルテックスして完全に混合した。さらに使用するまで2~8℃に置いた。
消化後、PE FMOプレップ、及びFITC FMOプレップチューブをBSCに戻して移した。各チューブから上清を吸引して廃棄し、以下のように再懸濁させた。
消化後は、以下のように計算することによって10×10細胞/mLで細胞を再懸濁させた。(ステップ9.3からのTVC)÷10×106細胞/mL=追加する選別緩衝液(mL)。ペレットを撹拌し、次いで、選別緩衝液の体積を計算した(次のmLに切り上げた)。上下に5回ピペット操作した。________個の(TVC)細胞/10×10細胞/mL=_____mL(小数第1位)。
FITC FMOプレップは、ペレットを撹拌し、マイクロピペットを用いて300pLの選別緩衝液を追加することによって再懸濁させた。上下に3回ピペット操作した。
PE FMOプレップは、ペレットを撹拌し、マイクロピペットを用いて300pLの選別緩衝液を追加することによって再懸濁させた。上下に3回ピペット操作した。30分間のニボルマブインキュベーションが終了するまで、PE FMOプレップを2~8℃で保管した。
消化後に追加された(ステップ9.9)1mLの選別緩衝液毎に、10uLの1:100希釈ニボルマブ溶液を追加した。10uLの1:100希釈ニボルマブ溶液をFITC FMOプレップに追加した。
フリックすることによって両方のチューブを穏やかに混合し、細胞を2~8℃で30分間インキュベートした。完全な染色を確実にするために、インキュベーション中に10分毎に穏やかにフリックすることにより撹拌した。各周期的撹拌後に以下のボックスにチェックを入れた。
インキュベーション後、10mLの選別緩衝液を全加速度及び全ブレーキで室温において消化後及びFITC FMOプレップに追加した。
消化後及びFITC FMOプレップチューブをBSCに戻して移した。上清を穏やかに吸引し、廃棄した。細胞を以下のステップで以下のように再懸濁させた。
消化後:ペレットを撹拌し、マイクロピペットを用いて400pLの選別緩衝液を追加することによって再懸濁させた。上下に3回ピペット操作した。
FITC FMOプレップ:ペレットを撹拌し、マイクロピペットを用いて300pLの選別緩衝液を追加することによって再懸濁させた。上下に3回ピペット操作した。
ピペット補助とともに1mL血清学的ピペットを使用して、消化後及びFITC FMOプレップチューブの体積を測定し、以下に体積を記録した:消化後の体積FITC FMOプレップの体積
消化後及びFITC FMOプレップに、ステップ10.22及び10.23における以下の計算に従って、0.1mLの体積当たり10pLの中間希釈抗IgG4-PEを追加した。次いで、「FITC FMOプレップ」を2~8℃に置いた。
計算:10uLの中間希釈抗IgG4-PE×(消化後体積/0.1mL)
計算:10uLの中間希釈抗IgG4-PE×(「FITC FMOプレップ」体積/0.1mL)PE FMOプレップをBSCに移した。PE FMOプレップの体積を測定した。消化後及びPE FMOプレップに、計算に従って、0.1mLの体積当たり3pLの抗CD3-FITCを追加した。
計算:3uLの抗CD3-FITC(PE FMOプレップ体積/0.1mL)。
計算:3uLの抗CD3-FITC(PE FMOプレップ体積/0.1mL)。
穏やかに撹拌することによって、消化後、FITC FMOプレップ、及びPE FMOプレップチューブを混合し、細胞を2~8℃で30分間インキュベートした。完全な染色を確実にするために、インキュベーション中に10分毎に穏やかにフリックすることにより撹拌した。
インキュベーション後、10mLの選別緩衝液を「消化後」、「FITC FMOプレップ」、及び「PE FMOプレップ」チューブに追加した。
各チューブを、30uM分離前フィルターをとおして、それぞれ、消化後、PE FMO、及びFITC FMOとラベル付けされた15mLコニカルチューブの中に濾過した。
消化後選別、PE FMO、及びFITC FMOチューブを、全加速度及び全ブレーキで室温において400×gで5分間遠心分離した。
消化後選別、PE FMO、及びFITC FMOをBSCに戻して移した。各チューブから上清を吸引して廃棄し、残留上清中で穏やかに再懸濁させた。以下のようにさらに再懸濁させた。
消化後選別:ペレットを撹拌し、計算された選別緩衝液の体積を追加することによって、510×106細胞/mLで細胞を再懸濁させた。最初の体積を使用し、次のmLまで切り上げなかった。穏やかに上下に3回ピペット操作し、完全に混合した。選別の準備が整うまで、覆われたチューブを暗所で2~8℃に置いた。
PE FMO:ペレットを撹拌し、時間とともに300pLの選別緩衝液を追加することによって再懸濁させた。選別の準備が整うまで、覆われたチューブを暗所で2~8℃に置いた。
FITC FMO:ペレットを撹拌し、時間とともに300pLの選別緩衝液を追加することによって再懸濁させた。選別の準備が整うまで、覆われたチューブを暗所で2~8℃に置いた。
2mLの収集緩衝液を、PD-1陽性とラベル付けされた15mLコニカルチューブに追加し、PD-1陰性チューブについて繰り返した。
腫瘍消化物からのPD-1で選択されたTILのCTF-SOP-312、フローサイトメトリー選別を開始した。PD-1陽性チューブが1×106個を超える細胞を取得した場合、選別は停止され得る。G-Rex 100MCSフラスコに播種するためのPD-1で選択されたTILの最大数は、1×106±10%の細胞であった。PD-1陰性チューブが4×106個を超える選別された細胞を取得した場合、そのチューブを、2mLの収集緩衝液を含む別の15mLコニカルチューブと交換し、複数のチューブを区別するための接尾語として数字をラベルに追加した。G-Rex 100MCSフラスコに入れる準備が整うまで、選別された細胞を常に2~8℃で保管した。選別後に収集されたPD-1で選択されたTILの総数を記録した。
CM1を含むG-Rex100MCSフラスコを調製した。
インキュベーターからCM1培地バッグを取り出し、日時を記録した。培地が一晩温められることを確実にした。
G-Rex100MCSのすべてのクランプを閉じた。G-Rex100MCS上のフィルターラインのクランプを閉じなかった。
CM1培地バッグをG-Rex100MCSの赤色ラインに溶接した。
G-Rex100MCSを秤及び釣合い錘の上に置いた。400tの重力によって10mLのCM1をG-Rex100MCSの中に移した。移された体積を記録した。1gは1mLに等しいと考慮した。
G-Rex100MCSの赤色ラインを熱融着した。
G-Rex100MCSをPD-1で選択されたTIL D0とラベル付けし、さらに使用するまで、フラスコ及びCM1培地バッグを37℃のインキュベーターに移した。
G-Rex 100MCSの識別「PD-1で選択されたTIL D0」
フィーダーバッグを調製した。CM1バッグをフィーダー細胞バッグに滅菌溶接した。フィーダー細胞バッグを天秤及び釣合い錘の上に置いた。重力によって、100mL±10mLのCM1をフィーダー細胞バッグの中に移し、追加された体積を記録した。1gは*1mLに等しいと考慮した。フィーダーバッグを熱融着し、同じ元の長さのチューブを残して拡張セットから取り出した。
フィーダー細胞を調製した。フィーダー細胞バッグのロット番号を記録した。フィーダーの解凍前の水浴の温度を記録した。小さな氷の塊のみが残るまで、フィーダー細胞バッグを37℃の水浴中で3~5分間解凍した。解凍の開始時間、解凍の終了時間を記録した。フィーダー細胞バッグを水浴から取り出し、バッグが乾燥していることを検証した。
ルアーコネクタを使用して、または滅菌溶接によって、フィーダー細胞バッグをハーネスに接続した。シリンジハーネスを新しい50mLシリンジと交換した。解凍されたフィーダー細胞バッグを、ハーネスからのスパイクで、解凍されたフィーダーバッグの単一のポートの中にスパイクした。フィーダー細胞バッグが「オフ」位置になるように、活栓バルブを回転させた。バルブは閉じられているものを示した。1回引くことにより、クランプを解凍されたフィーダーバッグラインに開き、約10mLのフィーダーをフィーダー細胞バッグからシリンジの中に入れた。解凍されたフィーダー細胞バッグが「オフ」位置になるように、活栓バルブを回転させて、すべてのクランプをフィーダー細胞バッグの方向に開いた。穏やかに混合しながら、シリンジの内容物をフィーダー細胞バッグの中に分注した。必要に応じて、バッグから空気を引き戻し、ラインを完全に一掃するために使用した。フィーダー細胞のバッグが「オフ」位置になるように、活栓を回転させた。「フィーダー細胞」バッグ内の細胞を十分に混合した。10mLシリンジを「フィーダー」バッグのNISポートに取り付け、バッグを混合し、NISポートをとおして1mLの試料を取り出した。試料をクライオバイアル1の中に移した。各試料に新しいシリンジを使用して、クライオバイアル2~4についてこれを繰り返した。
フィーダー細胞の体積を計算した。
フィーダー細胞数。適切な希釈(1:10が推奨された)を調製し、NC-200を使用して、試料1で細胞計数を行い、使用された希釈倍率を記録した。以下に生存(生)細胞濃度及び生存率を記録した。試料2、3、及び4について繰り返した。ステップ13.2で記録されたデータを使用して、4つの計数の平均生細胞濃度を計算した(フィーダー細胞1+フィーダー細胞2+フィーダー細胞3/フィーダー細胞4)/4。全生存フィーダー細胞の数を計算した。総生細胞数が1×10個の細胞を超えた場合、セクション14に進んだ。
G-Rex100MCSへのフィーダー細胞の追加。100×106個の細胞についてフィーダーの体積を計算した。大量のフィーダー細胞を取り出さなければならない場合、減容を完了し、ラインを一掃するために、第2のシリンジを使用することができる。取り出す体積を決定した。適切なサイズのシリンジを使用して、計算された体積(ステップ14.3)をフィーダーバッグから取り出した。バッグからの各体積の取り出しについて、新品のシリンジを使用して必要に応じて繰り返した。新しいシリンジを使用して、適切な量の空気を引き上げ、空気を分注してラインを一掃した。取り出された細胞の体積を廃棄した。取り出された体積を記録した。18G針が取り付けられた1mLシリンジを使用して、0.030mLのOKT3を引き上げた。針を取り出し、NISによってOKT3を「フィーダーセル」の中に分注した。少なくとも0.5mLのフィーダー細胞懸濁液でシリンジを洗い流し、すべてのOKT3がバッグの中に追加されていることを確実にした。十分な空気がG-Rex 100MCSの中への重力供給を可能にするためにフィーダーセル内にあることを確実にした。必要に応じて、十分な体積の空気を新しいシリンジに引き込み、NISをとおしてフィーダー細胞に追加して、ラインを一掃した。将来の溶接のために十分なチューブを残して、「フィーダー」バッグを熱融着した。
G-Rex100MCSのPD-1で選択されたTIL D0をインキュベーターから取り出し、溶接機の傍に置いた。未使用のチューブのうちの1本を使用して、「フィーダー細胞」バッグをG-Rex100MCS上の赤色ラインに滅菌溶接した。
ラインをクランプ解除し、フィーダー細胞を重力によってG-Rex 100MCSに流入させた。クランプを閉じ、元の溶接部の近くで「フィーダーセル」バッグを熱融着した。
G-Rex100MCSの中へのPD-1で選択されたTILの追加及び最終CM1培地追加
4インチ血漿移送セットまたは拡張セットをGREX 100 MCSの赤色ラインに滅菌溶接し、使用可能なルアー接続を赤色ラインに追加した。G-Rex 100 MCSをBSCに移した。
PD-1陽性チューブにキャップを付け、5~10回穏やかに反転させた。キャップを取り外し、ポンプマティックピペットを使用して、PD-1陽性チューブの内容物を吸引した。追加のPD-1陽性チューブがある場合は繰り返した。体積を記録した。ポンプマティックピペットを反転させ、2mLの空気をシリンジに注入した。
ポンプマティックピペットをシリンジから接続解除した。G-Rex 100MCSの赤色ラインに接続した。シリンジ内の体積を赤色ラインの中に分注し、シリンジ内の空気を使用してラインを一掃した。必要に応じて、より多くの空気とともに新しいシリンジを使用してラインを一掃した。G-Rex 100MCSの赤色ラインを熱融着した。
G-Rex 100MCSに追加して最終体積を1000mLにするために必要な体積を計算した。
CM1バッグをG-Rex 100MCSの赤色ラインに滅菌溶接した。G-Rex 100MCSを秤及び釣合い錘の上に置いた。標的体積(ステップ15.5±10mL)に達するまで、CM1を重力によってフラスコに流入させた。追加された体積を記録した。フラスコの赤色ラインを熱融着した。注記:1gは1mLに等しいと考慮した。
フラスコをBSCに戻した。時間を記録した。TILが定着するまで20分待ち、次いで、1本の10mLシリンジを青色キャップ付きNISに接続し、2mLの培地を引き出した。引き出された体積を記録した。1本の嫌気性BacT/Alertボトル及び1本の好気性BacT/Alertボトルに各々、1mLのフラスコ上清を接種した。時間を記録した。
G-Rex 100MCSをインキュベーターに入れた。処理の停止時間を記録した。
インキュベーション条件を検証及び記録し、インキュベーターIDを記録した。
細胞数結果
Figure 2024519029000075

Figure 2024519029000076


Figure 2024519029000077

Figure 2024519029000078
PDで選択されたTILのプロセス11日目
予備操作
CM2インキュベーションの開始時間及び日付を記録した。処理前の一晩のCM2培地バッグのインキュベーション。事前に温められた温かいパックが利用可能であることを確実にした。
フィーダーバッグ及びCM2を含むG-Rex 500MCSフラスコを調製した。インキュベーターからCM2を取り出した。取り出した日時を記録した。経過したCM2インキュベーション時間が許容可されるかどうかを決定した。CM2は、少なくとも一晩インキュベートされるべきである。
プールされたフィーダー細胞上のすべてのクランプを閉じた。CM2バッグをプールされたフィーダー細胞に滅菌溶接した。プールされたフィーダー細胞を分析天秤及び釣合い錘の上に置いた。重力によって約500±10mLのCM2をプールされたフィーダー細胞の中に移した。移された体積を記録した。注記:1gは1mLと同等であった。
プールされたフィーダー細胞を熱融着し、CM2バッグから取り出した。プールされたフィーダー細胞をBSCの中に移した。
ポンプブーツ及びG-Rex 500MCSフラスコをBSCの中に移した。フラスコ上のすべてのクランプが大型フィルターラインを除いて閉じられていることを確実にした。ルアー接続を使用して、ポンプブーツの出口ラインをフラスコ上の赤色ラインに接続した。ポンプブーツの入口ラインをCM2バッグに滅菌溶接した。G-Rex 500MCSを秤及び釣合い錘の上に置いた。
体積が4000±10mLに達するまで、CM2をG-Rex 500MCSフラスコにポンプで注入した。フラスコに追加された体積を記録した。クランプで固定し、熱融着した。必要とされるまでフラスコをインキュベーターに入れた。インキュベーターIDを記録した。注記:1gは1mLと同等であった。
フィーダー細胞を調製した。少なくとも2つの異なるロットからフィーダー細胞の3つのバッグを回収した。ロット番号を記録した。バッグを目視検査し、それらが許容される(いずれの亀裂、破損したポート、及び不良シールもない)ことを確実にした。水浴の温度を記録した。3つすべてのフィーダーバッグについて解凍の開始時間を記録した。3つすべてのフィーダーバッグについて解凍の停止時間を記録した。フィーダー細胞をプールし、計数した。
以下の適切な接続を必要に応じてスパイクすること、滅菌溶接すること、または必要に取り付けることによって、フィーダー細胞ハーネスを調製した。最小限でもハーネスの片側に3つのスパイクがあることを確実にした。ハーネスは、中心に3方向活栓を有するべきである。加えて、1つのルアー/スパイク接続が、ステップ4.2でプールされたフィーダー細胞を熱融着するためにハーネスの反対側で利用可能でなくてはならない。ハーネスを作製するために使用された構成要素を記録した。注記:使用されなかった任意の接続は熱融着された。
プールされたフィーダー細胞をハーネスに滅菌溶接したか、または取り付けた。プールされたフィーダー細胞が取り付けられたフィーダー細胞ハーネス(1)。クライオバイアルを11日目のフィーダー細胞1~4としてラベル付けした。新しい100mLシリンジを開き、20mLの空気を引き込んだ。フィーダー細胞ハーネス上のシリンジを新しい100mLシリンジと交換した。3つの解凍されたフィーダー細胞バッグの各々の単一ポートを、フィーダー細胞ハーネスからのスパイクでスパイクした。プールされたフィーダー細胞がオフ位置になるように、活栓を回転させた。プールされたフィーダー細胞の下に温かいパックを置いた。
すべてのクランプを解凍されたフィーダー細胞バッグに開いた。すべてのフィーダー細胞バッグの内容物全体を引き上げ、すべてのバッグの内容物をともにプールした。回収されたフィーダー細胞の総体積を記録した。
解凍されたフィーダーバッグがオフ位置になるように、活栓を回転させた。すべてのクランプをプールされたフィーダー細胞の方向に開いた。細胞をシリンジからプールされたフィーダー細胞に移した。
10mLシリンジをNISポートに取り付け、バッグを十分に混合し、1mLの試料を取り出し、試料をクライオバイアルに入れた。新品の10mLシリンジ及びクライオバイアルを使用して繰り返し、合計4つの1mLの試料を取得した。
プールされたフィーダー細胞内の体積を計算した。必要に応じて、試料をAIM-V中で希釈した(1:10希釈が開始することを推奨された)。希釈倍率を記録した。4つすべての試料について繰り返し、以下のデータを記録した。注記:NC-200のための最適な濃度範囲は、未希釈で5×10~5×10細胞/mLであった。この範囲外の計数は、メッセージでユーザーに指示するであろう。以下のように、4つの計数の平均生細胞濃度及び生存率を計算した。(計数1+計数2+計数3+計数4)÷4 プールされたフィーダー細胞中の総生細胞を計算した。プールされたフィーダー細胞中のTVCが5×10個の細胞を超えたか?
追加のフィーダー細胞の解凍。解凍する追加のフィーダー細胞のバッグを要求した。使用されたフィーダー細胞のロット番号を記録した。
バッグを目視検査し、それらが許容される(いかなる亀裂、破損したポート、及び不良シールもない)ことを確実にした。水浴の温度を記録した。フィーダーバッグについて解凍の開始時間を記録した。フィーダーバッグについて解凍の停止時間を記録した。バッグを目視検査し、それらが許容される(いずれの裂け及び漏出もない)ことを確実にした。
フィーダー細胞ハーネス上のシリンジを新品の100mLシリンジと交換した。解凍されたフィーダー細胞バッグの単一ポートを、フィーダー細胞ハーネスからのスパイクでスパイクした。必要に応じて、滅菌溶接によって追加のスパイクを追加した。プールされたフィーダー細胞がオフ位置になるように、活栓を回転させた。プールされたフィーダー細胞の下に温かいパックを置いた。
解凍されたフィーダー細胞バッグへのクランプを開いた。1回引くことにより、解凍されたフィーダー細胞バッグの内容物全体を引き上げた。回収されたフィーダー細胞の総体積を記録した。
解凍されたフィーダーバッグがオフ位置になるように、活栓を回転させた。すべてのクランプをプールされたフィーダー細胞の方向に開いた。細胞をシリンジからプールされたフィーダー細胞に移した。
10mLシリンジをNISポートに取り付け、バッグを十分に混合し、1mLの試料を取り出し、試料をクライオバイアルに入れた。新品の10mLシリンジ及びクライオバイアルを使用して繰り返し、合計4つの1mLの試料を取得した。
プールされたフィーダー細胞内の新しい体積を計算した。必要に応じて、試料をAIM-V中で希釈した(1:10希釈が開始することを推奨された)。希釈倍率を記録した。4つすべての試料について繰り返し、以下のデータを記録した。注記:NC-200のための最適な濃度範囲は、未希釈で5×10~5×10細胞/mLであった。この範囲外の計数は、メッセージでユーザーに指示するであろう。
以下のように、4つの計数の平均生細胞濃度及び生存率を計算した。(計数5+計数6+計数7+計数8)/4。プールされたフィーダー細胞中の総生細胞を計算した。プールされたフィーダー細胞中のTVCが5×10個の細胞を超えたか?
G-Rex 500MCSへのフィーダー細胞の追加。5×10個の生細胞に必要な体積を計算した。5×10個の細胞をバッグに残すためにプールされたフィーダー細胞から取り出す体積を計算した。プールされたフィーダー細胞から計算された体積を取り出し、5×10個の細胞をバッグに残した。取り出された体積を記録した。必要に応じて、プールされたフィーダー細胞へのラインを一掃するために十分な空気とともに新しいシリンジを使用した。
18G針が取り付けられた1mLシリンジを使用して、0.15mLのOKT-3を引き上げた。針を取り出し、NISポートを介してOKT-3をプールされたフィーダー細胞の中に分注した。0.5mLのフィーダー細胞でシリンジを洗い流し、すべてのOKT-3がバッグの中に追加されていることを確実にした。ラインを一掃した。G-Rex 500MCSフラスコに流入する重力を促進するために十分な空気がフィーダーバッグ内にあることを確実にし、次いで、将来の溶接のために十分なチューブを残して、プールされたフィーダー細胞を熱融着した。
G-Rex500MCSをインキュベーターから取り出し、滅菌溶接機の傍に置いた。プールされたフィーダー細胞をG-Rex 500 MCS上の赤色ラインに滅菌溶接した。IV極上にプールされたフィーダー細胞を吊るし、内容物全体を重力によってバッグからG-Rex 500MCSフラスコに流入させた。フィーダー細胞の追加後、ラインが空であることを確実にした。
クランプを閉じ、フラスコのプールされたフィーダー細胞を熱融着した。フラスコをTIL培養+フィーダー細胞として(11日目)としてラベル付けし、フラスコをインキュベーターに入れた。フラスコがインキュベーターに戻された時間及びインキュベーターIDを記録した。
TILの調製
EV1000NバッグまたはEXP-1LをTIL採取としてラベル付けした。メス型ルアー接続のうちの1つを熱融着し、クランプを取り外した。空の袋の重量を量り、重量を記録した。適切なサイズのバッグを廃棄物としてラベル付けした。廃棄物バッグをG-Rex 100MCSフラスコ上の赤色ラインに滅菌溶接した。
PD-1で選択されたTILを処理する場合、血液フィルターは必要ではなく、G-Rex 100MCSの空の収集ラインをTIL採取バッグに直接溶接することができた。Gen 2.1 TILを処理する場合、血液フィルターの入口チューブラインのうちの1つをG-Rex 100MCSフラスコの空の収集ラインに滅菌溶接した。漏出を防止するために、他方の入口ラインを熱融着した。フィルターの出口ラインをTIL採取バッグに滅菌溶接した。
約900mLの上清を第1のG-Rex 100MCSフラスコから取り出した。上清の取り出しが完了すると、温かいパックとして使用するための廃棄物バッグの上にTIL採取を置いた。すべての細胞が膜から引き離されるまで、フラスコを旋回させ、軽く叩いた。細胞収集ストローが壁及び膜の接合部になかった場合、フラスコを45°の角度で傾けながら軽く叩き、ストローを適切に位置付けた。該当する場合、断片がフラスコの反対側に残るように、フラスコを収集チューブに向かってゆっくりと傾けた。
G-Rex 100MCSフラスコを傾いた状態で保ちながら、残りの細胞懸濁液をTIL採取バッグに移した。血液フィルターを垂直に保持して、それを懸濁液で充填させた。該当する場合、腫瘍断片をG-Rex 100MCSフラスコから移出させることを回避した。
細胞収集が完了すると、空のライン上のクランプを閉じ、赤色培地ラインへのクランプを開いた。廃棄物バッグを穏やかに圧搾して、フラスコ内への培地の流動を開始し、フラスコの底部上の膜の3分の1~半分が覆われるまで充填を続けた。赤色ラインをクランプで固定した。フラスコを激しく旋回させて叩き、空のライン上のクランプを開いた。残りの細胞懸濁液を収集した。収集が完了すると、赤色ライン及び空のラインをクランプで固定し、熱融着した。
すべてのG-Rex 100MCSフラスコが採取されるまで、ステップ7.2~7.10を繰り返した。廃棄物バッグを廃棄した。天秤に釣合い錘を置き、TIL採取バッグの重量を量った。
TIL採取における細胞懸濁液の体積を計算した。注記:1gは1mLに等しいと考慮されたい。
10mLシリンジをNISポートに取り付け、バッグを十分に混合し、1mLの試料を取り出し、試料をクライオバイアルに入れた。新品の10mLシリンジ及びクライオバイアルを使用して繰り返し、合計4つの1mLの試料を取得した。
TIL採取における新しい体積を計算した。TIL採取をインキュベーターに入れた。インキュベーターに入れた時間及びインキュベーターIDを記録した。
TIL細胞数。必要に応じて、試料をAIM-V中で希釈した(1:10希釈が開始することを推奨された)。希釈倍率を記録した。4つすべての試料について繰り返し、以下のデータを記録した。注記:NC-200のための最適な濃度範囲は、未希釈で5×10~5×10細胞/mLであった。この範囲外の計数は、メッセージでユーザーに指示するであろう。
以下のように、4つの計数の平均生細胞濃度、全細胞濃度、及び生存率を計算した。(計数1+計数2+計数3+計数4)/4。TIL採取における総生細胞を計算した。TIL採取における総生細胞数が55×10個の細胞を超えたか?
QC試料採取
フローサイトメトリーのために5×106個の細胞を取り出すための体積を計算した。TIL採取から上記で計算された体積を取り出し、ロット番号及び試料採取の日付とともにD11フロー5×10個の細胞とラベル付けされた容器に移した。試験のためにQCに送った。QC試料採取後に残っているTIL採取の体積を計算した。QC試料採取後にTIL採取に残っている生細胞を計算した。残っている総生細胞数が200×10個を超える生細胞であったか?
G-Rex 500MCSに200×10個の生細胞を播種するために必要とされる体積を計算した。TIL採取において200×106個の生細胞を保持するために取り出す体積を計算した。
適切なサイズのシリンジをTIL採取に接続した。TIL採取から上記で計算された体積を取り出し、過剰TILとラベル付けされた適切なサイズのコニカルチューブに入れた。取り出された体積を記録した。さらに処理するまでインキュベーターに入れた。インキュベーターIDを記録した。
G-Rex500MCSへのTILの追加
G-Rex500MCS TIL培養+フィーダー細胞(11日目)をインキュベーターから取り出し、それを滅菌溶接機の隣に置いた。TIL採取をG-Rex500MCSフラスコの赤色ラインに滅菌溶接した。TIL採取からG-Rex 500MCSフラスコまでつながるすべてのクランプを解放し、TIL採取の内容物全体をフラスコの中に重力供給した。ラインを一掃し、熱融着し、TIL採取を廃棄した。
G-Rex 500MCSフラスコ上のすべてのクランプが大型フィルターラインを除いて閉じられていることを確実にした。フラスコをインキュベーターに入れ、インキュベーター情報を記録した。インキュベーターシェルフに静置するときに、G-Rex 500MCSフラスコ内の培地が水平であることを確実にした。
過剰TILの凍結保存
過剰TILに追加するCS10の量を計算した。注記:CS10の体積について整数に切り上げた。細胞濃度は、約100×10細胞/mLであろう。過剰TILを350Gにおいて20℃で10分間遠心分離した。
適切なサイズの血清学的ピペットを使用して、過剰TILから上清を吸引し、廃棄物ボトル内に廃棄した。チューブの底部を穏やかに軽く叩いて、残りの流体中で細胞を再懸濁させた。針及び適切なサイズのシリンジを使用して、計算されたCS10の体積を引き上げた。CS10の体積を過剰TILの中に滴下して追加した。適切なサイズのピペットを使用して十分に混合した。クライオバイアル内で過剰TILの1mLアリコートを調製した。調製されたクライオバイアルの数を記録した。1mLのCS10をブランクとラベル付けされた1.8mLクライオバイアルに追加することによって、CRF内でバイアルプローブとともに使用されるブランクバイアルを調製した。凍結させた。
過剰TILの凍結保存後。実行の完了後に冷凍庫を停止させ、保管情報を記録した。
16日目のためのCM4培地の調製
調製するCM4の総体積。注記:25Lの培地が1つの製品に必要とされた。バッチは、10L増分で調製されるべきである。
調製するCM4バッグの数(1つのCM4バッグは5Lであった):n=調製するCM4の総体積/5L
選択されたタイプのAIM-V容器:AIM-V容器10Lバッグ。必要なバッグの数量:A=調製するCM4の総数量/10L、IM-V容器1Lボトル、必要なボトルの数量:B=調製するCM4の数量/1L。
第1:1mLのIL-2 Akronを事前充填されたシリンジの使用の準備ができていた。
AIM-V容器10Lバッグ。
3000IU/mLでCM4の1つの10Lバッグを調製するために必要なIL-2の体積を計算した:(10000mL×3000IU/mL=バッグによる30×10IU)→移すIL-2:30×10UI/IL-2比活性。
IL-2の必要な総体積を計算する:バッグによるIL-2の体積×AIM-Vの10Lバッグの数(A)=________mL×_____mL(小数第1位)。
必要なシリンジ数の数を計算した:IL-2の総体積/シリンジ当たりの体積=____mL/1mL=____シリンジ(複数可)(整数に切り上げた。
AIM-V容器1Lボトル(CM4の1つのバッグ=10本の1LのAIM-Vボトル)
1つの10Lバッグを調製するために必要なIL-2の体積を計算した(10000mL×3000IU/mL=バッグによる30×10IU)、移すためのIL-2:30×10UI/IL-2比活性=10LのAIM-Vバッグ当たり______mLのIL-2(小数第1位)。
IL-2の必要な総体積を計算する:バッグによるIL-2の体積×10LのCM4バッグの数(n)=____mL×____mL(小数第1位)。
第2:1mLのWFIと再構成するIL-2 Akron粉末
AIM-V容器10Lバッグ
3000IU/mLにおいてCM4の1つの10Lバッグを調製するために必要なIL-2のmgの数を計算した(10000mL×3000IU/mL=バッグによる30×10IU)30×10UI/IL-2比活性-10LのAIM-Vバッグによる______mgのIL-2(小数第1位)、移すIL-2(1mg=1mL)=10LのAIM-Vバッグによる______mLのIL-2(小数第1位)。
IL-2の必要なmgの総数を計算した:バッグによるIL-2のmgの数×AIM-Vの10Lバッグの数(A)=____mg×____=_____mg(小数第1位)。
必要なバイアルの数を計算した(1つのバイアルが1mgを含む):______個のバイアル(複数可)(整数に切り上げた)。
AIM-V容器1Lボトル(CM4の1つのバッグ=10本の1LのAIM-Vボトル
3000IU/mLにおいてCM4の1つの10Lバッグを調製するために必要なIL-2のmgの数を計算した(10000mL×3000IU/mL=バッグによる30×10IU)30×10UI/IL-2比活性=10LのCM4バッグによる______mgのIL-2(小数第1位)、移すIL-2(1mg=1mL)=10LのCM4バッグによる______mLのIL-2(小数第1位)。
IL-2の必要なmgの総数を計算した:バッグによるIL-2のmgの数×CM4の10Lバッグの数(n)=____mg×____=_____mg(小数第1位)。
必要なバイアルの数を計算した(1つのバイアルが1mgを含む):______個のバイアル(複数可)(整数に切り上げた)。
最後:2mLの酢酸と再構成するIL-2 Cellgenix粉末
AIM-V容器10Lバッグ
3000IU/mLにおいてCM4の1つの10Lバッグを調製するために必要なIL-2のmgの数を計算した(10000mL×3000IU/mL=バッグによる30×10IU)30×10UI/IL-2比活性-10LのAIM-Vバッグによる______mgのIL-2(小数第1位)、移すIL-2(1mg=1mL)=10LのAIM-Vバッグによる______mLのIL-2(小数第1位)。
IL-2の必要なmgの総数を計算した:バッグによるIL-2のmgの数×AIM-Vの10Lバッグの数(A)=____mg×____=_____mg(小数第1位)。
必要なバイアルの数を計算した(1つのバイアルが1mgを含む):______個のバイアル(複数可)(整数に切り上げた)。
AIM-V容器1Lボトル(CM4の1つのバッグ=10本の1LのAIM-Vボトル)
3000IU/mLにおいてCM4の1つの10Lバッグを調製するために必要なIL-2のmgの数を計算した(10000mL×3000IU/mL=バッグによる30×10IU)30×10UI/Il-2比活性=10LのCM4バッグによる______mgのIl-2(小数第1位)、移すIL-2(1mg=1mL)=10LのCM4バッグによる______mLのIL-2(小数第1位)
IL-2の必要なmgの総数を計算した:バッグによるIL-2のmgの数×CM4の10Lバッグの数(n)=____mg×____=_____mg(小数第1位
必要なバイアルの数を計算した(1つのバイアルが1mgを含む):______個のバイアル(複数可)(整数に切り上げた)。
使用するIL-2についてはセクション1を参照されたい:Akron IL-2が事前充填されたシリンジ内にある場合、再構成はなく、セクション3に進んだ。Akron IL-2が粉末である場合、ステップ2.2に進み、再構成を進めた。Cellgenix IL-2が粉末である場合、ステップ11.7に進み、再構成を進めた。
再構成するバイアルの数を記録した。10mLシリンジを使用してWFIボトルをスパイクし、1mLのWFIを引き出した。18G針をシリンジに接続し、1mLのWFIをIL-2バイアル(複数可)の中に移した。バイアル(複数可)を2~3回反転させ、すべての粉末が溶解するまで旋回させた。発泡を回避し、激しく混合しなかった。必要な数のバイアルを再構成するためにこのステップを繰り返した(必要に応じて新しいシリンジを使用する)。hl BSCを使用するまで保管した。10LのAIM-Vバッグを使用する場合はセクション12、またはAIM-Vの1Lボトルを使用する場合はセクション4に進んだ。
ポンプマティックピペットまたは18G針を伴う10mLシリンジを使用して、バイアル当たり2mLのHAcを引き出して再構成した。必要に応じて18G針をシリンジに接続し、2mLのHAcをバイアルの中に移した。バイアルを2~3回反転させ、すべての粉末が溶解するまで旋回させた。
発泡を回避し、激しく混合しなかった。セクション1で必要な数のバイアルを再構成するためにこのステップを繰り返した。10mLのHAc当たり1つのポンプマティックピペットを使用して移した。使用までBSC内で保管した。10LのAIM-Vバッグを使用する場合はセクション3、またはAIM-Vの1Lボトルを使用する場合はセクション4に進んだ。
AIM-V培地10Lバッグを用いたCM4培地調製。ルアーロックを介して第1の拡張セットを第1のCM4培地5Lバッグに接続した。各CM4培地5Lバッグでこのステップを繰り返した。BSCからCM4培地5Lバッグを取り出した。CM4培地としての5LのLabtainerバッグの識別。
以下の数量は、調製するAIM-Vの10Lバッグの数Aで乗算される必要があった。以下をBSCの中に移した:以下の量は、総体積の調製のためのAIM-Vの10Lバッグの数Aで乗算される必要があった。AIM-Vの10LバッグをCM4プール培地番号としてラベル付けした。
適切な容積のシリンジ及び18G針を使用して、1つの10Lバッグのために必要な体積のIL-2を引き出し(セクション5を参照)、GlutaMAX 1の中に移した。追加を示すためにボトルをマークした。調製されるであろう10LのAIM Vバッグの数に従って必要なGlutaMAXの各ボトルでこのステップを繰り返した。各10LのAIM Vバッグ当たりGlutamax+IL-2の1本のボトルが使用されるであろう。
適切なサイズのシリンジ及び流体分注コネクタを使用して、IL-2のセクション5で計算された体積を事前充填されたシリンジからGlutaMAX 1の中に移した。追加を示すためにボトルをマークした。調製されるであろう10LのAIM Vバッグの数に従って必要なGlutaMAXの各ボトルでこのステップを繰り返した。各10LのAIM Vバッグ当たりGlutamax+IL-2の1本のボトルが使用されるであろう。
第1のCM4プール培地バッグをBSCの中に移した。第1のCM4プール培地を4インチ血漿移送セットでスパイクし、ルアーロックを介して拡張セットを取り付けた。CM4プール培地の各バッグでこのステップを繰り返した。
以下をBSCの中に移した:ポンプブーツ(1)。ポンプブーツをCM4プール培地1に接続した。
ポンプブーツをAcaciaポンプに入れ、パラメータを設定した。
BSCでは、ポンプブーツの残りの端部をポンプマティックピペットに接続した。ポンプ付きピペットを使用して、1本のGlutaMAXボトルの内容物全体を1つのCM4プール培地バッグの中に移した。完了すると、調製された各バッグをマークした。すなわち、GlutaMAX 1がCM4プール培地バッグ1の中に移されるなどである。CM4プール培地の各バッグについて、このステップを繰り返した。
CM4培地バッグに滅菌溶接した。速度100RPMを使用して、CM4培地につながるラインを手動でプライミングした。CM4培地を天秤及び釣合い錘の上に置いた。Acaciaポンプのパラメータを設定した。4900±10mLの培地をCM4プール培地バッグからCM4培地バッグにポンプで注入した。体積を記録した。クランプを閉じ、熱融着して、充填されたCM4培地バッグを取り出した。2つのCM4培地バッグを充填した後、各CM4プール培地を熱融着した。滅菌性試験のために保持した。残りのCM4培地バッグについて繰り返した。滅菌性番号としてのCM4プール培地バッグの識別。
各CM4培地バッグに追加されたCM4の体積を記録した。バッグを2~8℃で保管した。
AIM-V培地の1Lボトルを用いたCM4培地調製。以下の数量は、調製するCM4バッグの数で乗算される必要があった。
適切な容積のシリンジ及び18G針を使用して、1つの10Lバッグのために必要な体積のIL-2を引き出し(セクション1を参照)、GlutaMAX 1のボトルの中に移した。調製されるであろうCM4プール培地バッグの数に従って必要なGlutaMAXの各ボトルでこのステップを繰り返した。各CM4プール培地バッグ当たりGlutamax+IL-2の1本のボトルが使用されるであろう。
適切なサイズのシリンジ及び流体分注コネクタを使用して、IL-2のセクション1で計算された体積を事前充填されたシリンジからGlutaMAX 1の中に移した。調製されるであろうCM4プール培地バッグの数に従って必要なGlutaMAXの各ボトルでこのステップを繰り返した。各CMプール培地バッグ当たりGlutamax+IL-2の1本のボトルが使用されるであろう。
第1のCM4プール培地バッグをBSCの中に移した。必要に応じて、拡張セットをCM4プール培地に取り付けた。ポンプブーツをBSCの中に移した。ポンプブーツをCM4プール培地に接続した。
ポンプブーツをAcaciaポンプに入れ、パラメータを設定した。ポンプブーツの残りの端部をポンプマティックピペットに接続した。ポンプ付きピペットを使用して、1つのGlutaMAX++IL-2 1の内容物全体を1つのCM4プール培地バッグにポンプで注入した。AIM-Vの10本の1Lボトルで継続した。すべてのCM4プール培地バッグについて繰り返し、必要に応じて延長セットを追加した。完了すると、調製された各バッグをマークした。すなわち、GlutaMAX 1がCM4プール培地バッグ1の中に移されるなどである。拡張セットをすべてのCM4培地バッグに取り付けた。赤色キャップを伴うポンプブーツの端部をCM4培地バッグ上に滅菌溶接した。速度100RPMを使用して、CM4培地につながるラインを手動でプライミングした。
CM4培地を天秤及び釣合い錘の上に置いた。Acaciaポンプのパラメータを設定した。4900±10mLの培地をCM4プール培地バッグからCM4培地バッグにポンプで注入した。ステップ4.13で体積を記録した。クランプを閉じ、熱融着して、充填されたCM4培地バッグを取り出した。2つのCM4培地バッグを充填した後、各CM4プール培地を熱融着した。滅菌性試験のために保持した。残りのCM4培地バッグについてステップ4.8~4.10を繰り返した。
滅菌性番号としてのCM4プール培地バッグの識別。滅菌性オプションをマークする:自社で滅菌性を試験する場合:20mLの培地を滅菌性番号バッグから取り出した。10mLを嫌気性BacT/Alertボトルに接種し、10mLを好気性BacT/Alertボトルに接種した。バッグは、試料採取後に廃棄することができた。試験のために送る場合:滅菌性番号バッグを2~8℃に置いた。滅菌性は、膜濾過による滅菌のために外部ベンダーに試料を送ることによって行われる。
各CM4培地バッグに追加されたCM4の体積を記録した。2~8℃でバッグを保管した。
PD-1で選択されたTILのプロセス16日目
CM4インキュベーションの開始時間及び日付を記録した。処理前の一晩のCM4培地バッグのインキュベーション。製造の開始時間を記録した。
上清収集のために10LのLabtainerバッグ上のすべてのクランプを閉じた。バッグを上清とラベル付けした。ルアーを使用して、拡張セットを取り付けた。G-Rex 500MCSフラスコをインキュベーターから取り出し、GatheRexの隣に置いた。すべてのクランプが大型フィルターラインを除いて閉じられていることをチェックした。
上清バッグをG-Rex上の赤色採取ラインに滅菌溶接した。EV1000NバッグまたはEXP-1Lを細胞画分(CF)としてラベル付けした。バッグの1つのラインを端部の近くで熱融着し、クランプを取り外した。CFバッグの乾燥重量を記録した。
細胞画分(CF)バッグの識別。CFバッグをG-Rex 500MCS上の空のラインに滅菌溶接した。赤色ライン及び空のラインをGatheRexの対応するスロットに挿入した。GatheRexラインをG-Rex 500MCSのフィルターラインに接続した。上清収集:上清バッグにつながるすべてのクランプを解放し、フラスコ体積を低減した。
GatheRexを始動させた。GatheRexは、空気がラインに進入したときに停止するであろう。完了すると、クランプを閉じた。
細胞画分収集
収集中にCFバッグを上清バッグの上に置いて保温した。代替的に、インキュベーター内で一晩調整された温かいパックの上に置いた。TIL採取開始時間を記録した。
フラスコを軽く叩き、培地を旋回させて、膜から細胞を解放し、すべての細胞が引き離されたかどうかをチェックした。ホースを傾けることによって、ホースがフラスコの縁にあり、流体中にあることを確実にした。次のステップの間に傾いた縁を維持した。
CFバッグにつながるクランプを解放した。GatheRexを始動させて、細胞画分を収集した。終了すると、クランプを閉じた。
細胞収集ライン上のクランプを閉じ、赤色培地ライン上のクランプを開いた。以下のステップによって、より多くの細胞を逆洗し、CFバッグに移した。赤色ライン上のクランプを解放した。G-Rex 500MCS表面の底部の1/3を覆うために、十分な培地を重力によってフラスコに流入させた。クランプを閉じた。細胞が依然として膜に付着していた場合、逆洗ステップを繰り返し、細胞懸濁液バッグを反復逆洗からの空気で過剰に膨張させないように注意した。
すべてのクランプを閉じ、赤色ライン及び空のライン上の以前のシール付近で熱融着した。CFバッグについては、乾燥重量がステップ2.6で記録されたときと同じ長さのチューブを残した。培養分割で再利用されないように、G-Rex 500MCSを廃棄した。さらなる使用のために上清バッグを保持した。
CFの体積を計算した。1gは1mLに等しいと考慮した。
10mLシリンジをNISポートに取り付け、バッグを十分に混合し、1mLを取り出した。CFのNISポートをアルコールワイプで拭いた。10mLシリンジをNISポートに取り付け、バッグを十分に混合し、1mLを取り出した。
必要とされるまでCFバッグをインキュベーター内に移した。残りの細胞画分(CF)の体積を計算した。
NC-200上で生存率及び細胞数lovanceを使用して細胞計数を行った。必要に応じて、試料をAIM-V中で希釈した(1:10希釈が開始することを推奨された)。希釈倍率を記録した。4つすべての試料について繰り返し、以下のデータを記録した。注記:NC-200のための最適な濃度範囲は、未希釈で5×10~5×10細胞/mLであった。この範囲外の計数は、メッセージでユーザーに指示するであろう。
以下のように、4つの計数の平均生細胞濃度及び生存率を計算した。(計数1+計数2+計数3+計数4)÷4。マイコプラズマ試料のために1×10個の細胞を取り出すためのCFの体積を計算した。
3本の15mLコニカルチューブをマイコプラズマD16 1~3とラベル付けし、2本の15mLコニカルチューブをマイコプラズマD16参照1~2とラベル付けした。ラベル上に試料採取日を含んだ。
適切なサイズのシリンジを使用して、上記で決定された細胞画分の体積を取り出し(ステップ3.16)、マイコプラズマD16 1とラベル付けされたチューブの中に移した。マイコプラズマD16 2、マイコプラズマD16 3、マイコプラズマ参照D16 1、及びマイコプラズマ参照D16 2について、新しいシリンジを用いて試料採取を繰り返した。CFバッグをインキュベーターに戻して入れた。取り出された総体積を計算した。
各マイコプラズマD16チューブが合計10mLを有するために必要な上清の体積を計算した。
適切なサイズのシリンジを使用して、ステップ3.20で計算された上清バッグからの上清の体積を取り出し、マイコプラズマD16 1に移した。ステップ3.19で調製されたすべての残りのチューブについて繰り返した。
BacT/Alert試料調製
適切なサイズのシリンジを使用して、上清バッグから10mLでシリンジを3回洗い流した。10mLの上清を取り出した。18G針をシリンジに取り付け、5mLを1本の嫌気性ボトルに、5mLを1本の好気性ボトルに注入した。
播種するG-Rex500MCSの数を計算した。残っている細胞画分の体積を計算した。残っている総生細胞を計算した。播種するG-Rex 500MCSの数を計算した。最も近い整数に切り上げた。播種するG-Rex 500MCSの数が5を超える場合、播種するG-Rex 500MCSの数は5であろう。5×10超の細胞懸濁液は、すべてのフラスコ間で均等に分割されるであろう。各G-Rex 500MCSフラスコについて播種する細胞画分の体積を計算した。TILでG-Rex500MCSフラスコ(複数可)を播種した。必要とされたG-Rexフラスコは、BSC内で開かれるものであった。ルアーロックが頑丈であり、任意のプラスチッククランプが大型フィルターラインを除いて閉じられていることを確実にした。新しいG-Rexフラスコにラベル付けした。
細胞画分バッグをG-Rex 500MCSフラスコ上の赤色ラインに滅菌溶接した。バッグを吊るし、細胞画分バッグの定期的な混合を確実にした。G-Rexフラスコを分析天秤及び釣合い錘の上に置いた。ラインは、次のG-Rexの正味重量を量る前に第1のG-Rex上で一掃されなければならず、そうでなければ重量が正しくなかった。
すべてのラインをクランプ解除し、重量による細胞画分の計算された体積(ステップ5. 5)をG-Rex 500MCSフラスコ1の中に重力によって移した。1gをG-Rex 500MCSフラスコに移された1mLに等しいとみなす。フラスコに追加された細胞画分の量を記録した。必要な体積が重力によってG-Rexフラスコに移されると、G-Rexにより近いチューブ付近のクランプを閉じて、フラスコへの中へのTILの追加を停止させた。ラインを一掃し、赤色チューブを熱融着し、必要に応じて次の溶接のために十分なチューブを保持した。G-Rexをインキュベーターに入れた。
G-Rex 2、3、4、5:追加の新しいG-Rex 500MCSフラスコについては、播種と同じ操作を繰り返した。細胞懸濁液追加体積を記録した。TIL追加の終了時間を記録した。
培地の追加
インキュベーターからCM4培地バッグ(複数可)を取り出した。ポンプブーツの一方の端部をCM4培地バッグに滅菌溶接した。ポンプブーツの他方の端部をG-Rex 500MCSの赤色ラインに滅菌溶接し、CM4を吊るした。
ポンプチューブを設定し、以下の設定でポンプをプログラムした:プログラム:体積、速度300rmp。5000mLマークにおいてG-Rex 500MCSフラスコの目盛り上にマークした。目盛り上のマークまでCM4をフラスコにポンプで注入した。フラスコを熱融着し、取り出した。37℃及び5%COにおけるインキュベーターに入れた。残りのフラスコについて繰り返した。インキュベーション開始の時間(最後のフラスコをインキュベーターに入れた時間)、温度、及びインキュベーターのCO読取値を記録した。
PD-1で選択されたTILのプロセス22日目
洗浄緩衝液の調製(1%HAS/PlasmaLyte A)5lのlabtainer上のすべてのクランプを閉じ、Plasmalyte 1%HSA洗浄緩衝液として識別した。調製された洗浄緩衝液は、1日で有効期限が切れる。
ルアー接続を使用して、拡張セットを5LのLabtainerバッグに取り付けた。各HSAボトルをミニスパイクでスパイクし、適切なサイズのシリンジを使用して、125mLの25%HSAを5LのLabtainerに移した。追加された体積を記録した。ポンプブーツを5LのLabtainerに取り付けられた拡張セットに滅菌溶接した。4S-4M60または同等のハーネス上のすべてのクランプを閉じた。PlasmaLyteの1Lバッグの各々をスパイクした。BSCからPlasmaLyteバッグを取り出し、PlasmaLyteバッグからポンプブーツの残りの端部までハーネスの反対側の接続を滅菌溶接した。PlasmaLyteバッグにつながるすべてのクランプを開き、体積全体を5LのLabtainerにポンプで注入した。追加された体積を記録した。ラインを熱融着し、5LのLabtainerを取り出した。将来の溶接のために十分なラインを残した。
Plasmalyte 1%HSA洗浄緩衝液をBSCの内側に戻して置いた。50mLシリンジを使用して、50mLの洗浄緩衝液をCS750バッグに移した。クライオバッグを、製造ロット番号、イニシャル、及び日付とともにLOVO洗浄緩衝液を含むブランクとしてラベル付けした。洗浄緩衝液は、再び必要とされるまで室温でBSCの外側に保管され得る。
IL-2を新たに調製するか、または事前に調製するかどうかを選択した。
適切なサイズのシリンジを使用して、40mLの洗浄緩衝液を、IL-2 6×10IU/mLとラベル付けされた50mLコニカルチューブの中に移した。このチューブをIL-2調製のためにBSC内で保持した。
IL-2調製(Proleukin)
IL-2バイアルのラベルから以下の情報を記録した。製造業者の指示に従ってIL-2を再構成した。使用の準備が整うまで、再構築されたIL-2を2~8℃で保管した。
洗浄緩衝液に追加する再構成されたIL-2の体積を計算した。注記:6.0×10IU/mL×40mL=2.4×10IU
シリンジ及び針を使用して、上記で計算された再構成されたIL-2の体積を取り出し、IL-2 6×10IU/mLとラベル付けされた50mLコニカルチューブに移した。
採取前の調製
処理されるであろうG-Rex 500MCSフラスコの数を記録した。フラスコのすべてから上清を収集するために必要な10LのLabtainerの数を計算し、最も近い整数に切り上げた。
細胞懸濁液を採取するために必要であろうEV3000N、EXP-3L、または同等のバッグの数を決定した。2本以下のフラスコは、1つのバッグを必要とする。3~4本のフラスコは、2つのバッグを必要とする。5本のフラスコは、3つのバッグを必要とする。2本を超えるフラスコを単一のバッグの中に採取しなかった。注記:EV3000NまたはEXP-3Lバッグを過剰充填せず、最大充填体積は2000mLであった。10LのLabtainer上のクランプを閉じ、ルアー接続によって拡張セットを各Labtainerに取り付け、印刷されたラベルまたはマーカーを用いてバッグを上清とラベル付けした。2つ以上の10Lの廃棄物Labtainerが使用される場合、第2のGatheRexポンプが同時に使用され得る。第1のG-Rex 500MCSが減容されている間に、次のフラスコが減容のために準備され得る。
LOVOを用いたG-Rex 500MCS採取及び細胞濃度。第1のG-Rex 500MCSフラスコからの細胞採取の開始時間を記録した。
GatheRexを使用して、G-Rex 500MCSフラスコから上清を取り出し、G-Rex 500MCSフラスコを旋回させて細胞を膜から引き離した。細胞収集プールにつながるクランプを解放した。GatheRexを始動し、空のラインを介してセルを収集し始めた。細胞収集が進行している間にフラスコを穏やかに撹拌して、細胞を懸濁状態で保った。収集ストローがフラスコの角に位置付けられ、そこで細胞懸濁液のすべてを収集し得るように、フラスコを傾いた状態で維持した。細胞収集が完了すると、空のライン上のクランプを閉じた。
逆洗に進んだ:赤色ライン上のクランプを解放した。G-Rex 500MCSの底部の1/3を覆うために、十分な培地を重力によってフラスコに流入させた。赤色ライン上のクランプを閉じ、フラスコを激しく叩いて旋回させ、細胞を解放した。細胞分画を細胞収集プールに移した。細胞が依然として膜に接着されている場合、逆洗ステップを繰り返した。細胞懸濁液バッグを空気または生成物で過剰に膨張させないように注意した。
すべてのG-Rex 500MCSフラスコが採取される(減容され、細胞が収集される)まで繰り返した。
5本の15mLコニカルチューブを以下のようにラベル付けした。
上清-マイコプラズマ1
上清-マイコプラズマ2
上清-マイコプラズマ3
上清-マイコプラズマ参照1
上清-マイコプラズマ参照2
50mLシリンジを使用して、下記の試料採取計画に従って50mLの上清を上清バッグ(複数可)から取り出し、試料を取得した。
10mLの上清を各15mLコニカルチューブに等分した。QCに移されるまで2~8℃で保管した。上清バッグ(複数可)を廃棄した。移送の完了時に、すべてのクランプを閉じ、LOVOソースバッグを熱融着し、他のチューブポート上のマークをガイドとして使用して、チューブの長さが乾燥重量を量ったときとほぼ等しいことを確実にした。
細胞懸濁液を含むLOVOソースバッグの重量を量った。細胞画分体積(CF)を計算した。1gを1mLに等しいとみなした。
LOVOソースバッグを十分に混合した。10mLシリンジを使用して、NISを介して1mLの細胞画分を取り出し、1.8mLクライオバイアルに移した。各アリコートに新しい10mLシリンジを使用して、次の3つのクライオバイアルについて繰り返した。クライオバイアルを1~4とラベル付けした。LOVOソースバッグをインキュベーターに入れた。インキュベーター及び時間を記録した。
4つの1mL試料を取り出した後、LOVCソースバッグ内の体積を再計算した。
必要に応じて、試料をAIM-V中で希釈した(1:10希釈が開始することを推奨された)。希釈倍率を記録した。4つすべての試料について繰り返し、以下のデータを記録した。注記:NC-200のための最適な濃度範囲は、未希釈で5×10~5×10細胞/mLであった。この範囲外の計数は、メッセージでユーザーに指示するであろう。
4つの計数の平均(計数1+計数2+計数3+計数4)/4、平均総生細胞濃度を計算した。平均総細胞濃度平均生存率(%)
(LOVO前の)全細胞の数を計算した:平均総細胞濃度×LOVOソースバッグの体積
(LOVO前の)総生細胞を計算した:平均総生細胞濃度×LOVOソースバッグの体積
いくつかの実施形態では、全細胞が5×10を超えた場合、MDA保持試料として凍結保存される5×10個の細胞を取り出した。5×10/総細胞濃度=取り出す体積。全細胞が5×10であった場合、MDA保持試料として凍結保存凍結保存される4×10個の細胞を取り出した。4×10/総細胞濃度=取り出す体積。適切なサイズのシリンジを使用して、LOVOソースバッグから必要な体積を取り出し、MDA保持とラベル付けされた50mLコニカルチューブに入れた。凍結保存ステップまでインキュベーター内で保持した。
LOVOソースバッグに残っている体積を計算した。LOVOソースバッグの体積-MDA保持バイアルのために取り出された体積=LOVOソースバッグに残っている体積。
LOVOソースバッグに残っている全細胞が150×10を超えるかどうかを決定した。LOVOソースバッグに残っている体積×総細胞濃度=LOVOソースバッグに残っている全細胞。
150×10個の生細胞を保持するために取り出す細胞の体積を計算した。LOVOソースバッグに残っている全細胞-150×10個の細胞=LOVOソースバッグから取り出す細胞の数
LOVOソースバッグから取り出す細胞の体積を計算した。LOVOソースバッグから取り出す細胞の数/総細胞濃度(ステップ5.23)=LOVOソースバッグから取り出す細胞の体積。
適切なサイズのシリンジを使用して、計算された細胞懸濁液の体積を取り出し、廃棄した。
LOVOソースバッグに含まれる細胞画分の残りの体積を計算した。LOVOソースバッグの元の体積-150×10個の生細胞を保持するために取り出された体積=LOVOソースバッグに残っている体積
LOVOソースバッグをインキュベーターに戻して入れた。インキュベーターID及び時間を記録した。10LのLabtainerをLOVO廃棄物とラベル付けし、クランプを閉じ、ルアー接続を介して拡張セットを取り付けた。LOVOデバイス上のスイッチを入れ、処理のための指示に従った。LOVO実行の終了。
IL-2追加
18G針を3mLシリンジに接続した。選択されたIL-2 6×10IU/mLから上記でマークされたIL-2の体積を引き上げた。シリンジから針を取り外し、バッグ上のNISを介してシリンジをLOVO後のFCFに移した。シリンジを3回洗い流して、すべてのIL-2が生成物に追加されていることを確実にした。空気でラインを一掃した。追加されたIL-2の体積を記録した。
IL-2がLOVO後のFCFに追加されると、残りのコネクタのうちの1つに溶接することによって、LOVO後のFCFをハーネスに取り付けた(ステップ7.7の図を参照)。マニホールドのクランプを保持した。
最終製剤
50mLコニカルチューブをFCF保持とラベル付けした。100mLシリンジをマニホールド/活栓に取り付け、LOVO後のFCFに追加するCS10の体積を引き上げた。CS10をLOVO後のFCFバッグに分注した。該当する場合、MDA保持バイアルのために残りのCS10を保持した。CS10が分注を終了した時間を記録した。LOVO後のFCFに追加されたCS10の体積を記録した。
DPバッグ当たり追加されるFCF体積、ならびにDPバッグ当たり取り出される保持体積を検証した。一度に単一のバッグを操作した。マニホールド上のシリンジを取り外し、それを新品の100mLシリンジと交換した。すべてのクランプをLOVO後のFCFの方向に開き、細胞生成物を十分に混合し、適切な体積の細胞懸濁液をシリンジに引き込んだ。LOVO後のFCFにつながるクランプを閉じ、それらをDPバッグ1の方向に開いた。シリンジの内容物をDPバッグ1に分注した。DPバッグ1を十分に混合し、保持する適切な量の細胞懸濁液を引き上げ、バッグからすべての過剰な空気を除去した。シリンジ内の体積を、FCF保持とラベル付けされた50mLコニカルチューブに分注した。取り出された体積を記録した。DPバッグ1に近い微細部を三重に熱融着し、中間シールを切断し、BSCからDPバッグ1を取り出した。残りのDPバッグについて繰り返した。
50mLコニカルチューブをLOVO後のFCFとしてラベル付けした。10mLシリンジを用いてLOVO後のFCFのすべての残りの体積を引き上げ、LOVO後のFCFとラベル付けされたチューブの中に移した。これは、サテライトバイアルを作成するために使用される。
凍結実行の開始。すべてのクライオバッグ及び適用可能なクライオバイアルを冷凍庫の内側に置き、CRFへのドアを閉じ、冷凍庫の条件を記録した。試料温度が8±1℃に達するまで待ち、チャンバー温度が4±1℃に達するまで待ち、次いで、実行を押してプログラムを開始した。開始時間を記録した。CS10内の細胞について経過した時間を計算した。
最終細胞製剤数及び生存率
FCF試料が計数されるための希釈液を調製した。1:100希釈が推奨された。(2つの1:10連続希釈液を用いて調製した)。NC200のための最適な範囲は、5×10~5×10細胞/mLであった。
NC-200で生存率及び細胞数lovanceプロトコルを使用した。4つすべてのTIL試料で細胞計数を行った。試料及び希釈液の体積が各試料実行で記録されていることを確実にした。
4つの計数の平均を計算した:(計数+計数2+計数3+計数4)/4、平均総生細胞濃度(生)、平均総細胞濃度(生+死)、平均生存率(%)。
生細胞の数を計算した。生細胞濃度×FCFの体積(バッグの数×バッグの体積)。
全細胞の数を計算した:総細胞濃度×FCFの体積(バッグ数×バッグの体積)
CRF実行の完了
核形成が存在し、温度が0℃を超えないことを検証した。凍結実行が完了すると、バイアル及びバッグを即時にLN2貯蔵タンクに移した。
現在のプロセスGEN 3中のTIL集団によるIFN-γ分泌の測定
22日目における現在のプロセスGen 3中のTILによるIFN-γ分泌。
以下の表は、現在のプロセスGen 3中の様々な日におけるTIL集団によるIFN-γ分泌の測定結果を示す。表66(以下)。
Figure 2024519029000079
実施例15:フルスケール製造のためのPD-1+TILの選択及び拡張
序論
自己腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を用いた養子T細胞療法は、転移性黒色腫患者のコホートにおいて持続的な奏効率を実証している(Rosenberg,S.A.,et al.,Clin Cancer Res,2011.17(13):p.4550-7)。治療に使用されるTIL製品は、腫瘍特異的抗原、変異由来の患者特異的新抗原、及び非腫瘍関連抗原を認識する異種T細胞で構成されている(Kvistborg,P.,et al.,Oncoimmunology,2012.1(4):p.409-418、Simoni,Y.,et al.,Nature,2018.557(7706):p.575-579)。研究は、新抗原特異的T細胞がTILの抗腫瘍活性に大きく寄与することが示されている(Schumacher,T.N.and R.D.Schreiber,Science,2015.348(6230):p.69-74)。腫瘍反応性についてTILを濃縮する方略は、特にバイスタンダーT細胞を高い割合で含むことが知られている上皮癌において、より強力な治療薬を生み出すことが期待されている(Turcotte,S.,et al.,J Immunol,2013.191(5):p.2217-25)。いくつかの研究は、T細胞疲弊に関連することが多いマーカーである、TILでのPD-1の発現が、自己腫瘍反応性T細胞を同定することを実証している(Inozume,T.,et al.,J Immunother,2010.33(9):p.956-64、Gros,A.,et al.,J Clin Invest,2014.124(5):p.2246-59、Thommen,D.S.,et al.,Nat Med,2018)。この実施例は、PD-1陽性(PD-1+)細胞を選択して、自己腫瘍反応性T細胞のTIL産物を濃縮するように設計されたプロトコルを提供する。
この実施例は、PD-1+TILを選別し、拡張させるための臨床規模製造プロトコルを提供する。例えば、図28を参照されたい。
この実施例は、2-REPプロトコル(例えば、本明細書に記載されるGEN3ベースのプロトコル)を使用して、黒色腫、肺癌、及び頭頸部癌から選別されたPD-1+TILを拡張させることに関する作業を詳述する。拡張されたTILは、細胞増殖、生存率、表現型、テロメア長、及び機能(IFNγ及びグランザイムB分泌、CD107a動員)について評価される。
このプロトコルは、以下のような実験の2つのフェーズを含むであろう。
フェーズ1:TIL拡張プロセスを臨床規模にスケールアップ及び最適化するための実現可能性研究(図29参照)。
フェーズ1は、PD-1+TILがPD1+で選択されたGen 2プロセス「PD1+Gen2」において十分に拡張すること確実にするために行われるであろう(図1)。小規模培養は、PD-1+で選択されたTIL、PD-1-で選択されたTIL、及びバルクCD3+TILで、2Aプロセス(1/100th)(0日目を除き、セクション3.2.2.2-3に記載されている手順に従って行われる)を使用して、WRK LAB-053-TILの拡張に従って行われるであろう。
加えて、研究プロトコル、合成培地(CTS OpTimizer+3%SR)、及び17日間の初期REPプロセス(REP2開始及び分割のための短縮された時点を伴う)が試験されるであろう。関連する時点の簡単な説明は、以下の方法のセクションで概説されている(図28)。
フェーズ2:PD1+で選択されたGen 2プロセス(選択及び拡張)を臨床製造のためにフルスケールで試験する(図2)。
3つのフルスケールのPD1+で選択されたGen 2プロセス培養が、0日目を除き、製造バッチ記録毎にPD-1+で選択されたTILで行われるであろう。0日目については、腫瘍処理及び断片化ステップのみがBR毎に従われるであろう。11日目のREP、16日目のスケールアップ、及び22日目の採取は、添付資料2~4に記載されるIOVA製造バッチ記録毎に行われるであろう。
0日目に、腫瘍消化物が、中性プロテアーゼ、DNAse I、及びコラゲナーゼを含むGMP消化カクテルを使用して単離されるであろう。消化物は、PD-1+TILを精製するために洗浄、染色、及び流動選別されるであろう。
REP 1は、100e6同種フィーダー細胞及び30ng/mLのOKT3とともに精製されたPD-1+TILを11日間使用して、0日目に開始されるであろう。
REP 2は、採取されたREP1産物を使用して11日目に開始されるであろう。REP 2(11日目)ならびにそれに続く16日目及び22日目のプロセスは、添付資料2~4に記載されるIOVA製造バッチ記録毎に行われるであろう。関連する時点の簡単な説明は、以下の方法のセクションで概説されている(図30)。

Figure 2024519029000080
材料
腫瘍組織
様々な組織構造が受容される。
以下を含むTIL増殖用の標準試薬:
G-Rex 5M、10M、100M、及び500 MCSフラスコ(それぞれ、Wilson Wolf、カタログ番号80055S、80110S、81100、85500S-CS)
GMP組換えIL-2(Cell-Genix、Germany、カタログ番号1020-1000)
CM1、CM2、及びCM4用の培地試薬。
CTS OpTimizer+3%SR用の合成培地試薬
CTS OpTimizer SFM(Thermofisher、カタログ番号A1048501)
GlutaMAX 100X(Thermofisher、カタログ番号35050061)
ゲンタマイシン50mg/mL(Thermofisher、カタログ番号15750060)
CTS(商標)免疫細胞SR(Thermofisher、カタログ番号A2596101)
フローサイトメトリー染色及び分析試薬
フローサイトメトリー抗体:
●抗PD-1 PE、クローンEH12.2H7、Biolegend、カタログ番号329906
●抗CD3 FITC、クローンOKT3、Biolegend、カタログ番号317306
●抗IgG4 Fc-PE、クローンHP6025、Southern Biotech、カタログ番号9200-09
選別緩衝液:2%FBSを含むHBSS、滅菌濾過されている。
収集緩衝液:hAB血清。
手順
腫瘍の調製
腫瘍の処理。
新たに切除された腫瘍試料が、研究提携及び組織調達ベンダーから受容されるであろう。腫瘍は、HypoThermosol(Biolife Solutions、Washington、カタログ番号101104)(抗生物質を含む)で一晩輸送される。
パッケージから腫瘍を取り出し、腫瘍洗浄緩衝液(50ug/mLのゲンタマイシンを含む濾過されたHBSS)で1回の洗浄当たり2分間、3回洗浄する。
腫瘍消化のための調製において腫瘍全体を4~6mmの断片に断片化する。10mLの腫瘍洗浄緩衝液を含む6ウェルプレートのウェル内で6mmの断片を保持する。
腫瘍消化のための酵素の調製
フェーズ1研究については、腫瘍が、調製された研究グレードのDNAse、コラゲナーゼ、及びヒアルロニダーゼを使用して消化されるであろう。
フェーズ2研究については、腫瘍は、以下に記載されるように、GMPコラゲナーゼ及び中性プロテアーゼを使用して消化されるであろう。
以下の消化酵素の各々について示されている滅菌HBSSの量で凍結乾燥酵素を再構成する。ボトルの側面及びボトル開口部上の保護ホイルからのいかなる残留粉末も必ず捕捉すること。上下に数回ピペット操作し、旋回させて、完全な再構成を確実にする。
コラゲナーゼAF-1(Nordmark,Sweden、N0003554)を10mlの滅菌HBSSで再構成する。凍結乾燥されたストック酵素は、2892 PZ U/バイアルの濃度である。したがって、再構成後のコラゲナーゼストックは、289.2 PZ U/mlである。**酵素のストックは変化する可能性があるため、凍結乾燥ストックの濃度を確認し、それに応じて消化カクテルに添加される酵素の最終量を修正することに留意されたい**。100uLのアリコートに等分し、-20℃で保存する。
中性プロテアーゼ(Nordmark,Sweden、N0003553)を1mlの滅菌HBSSで再構成する。凍結乾燥されたストック酵素は、175 DMC U/バイアルの濃度である。したがって、再構成後の中性プロテアーゼストックは、175 DMC/mlである。**酵素のストックは変化する可能性があるため、凍結乾燥ストックの濃度を確認し、それに応じて消化カクテルに添加される酵素の最終量を修正することに留意されたい**。20uLのアリコートに等分し、-20℃で保存する。
DNAse I(Roche,Switzerland、03724751)を1mlの滅菌HBSSで再構成する。凍結乾燥されたストック酵素は、4KU/バイアルの濃度である。したがって、再構成後、DNAseストックは、4KU/バイアルであった。**酵素のストックは変化する可能性があるため、凍結乾燥ストックの濃度を確認し、それに応じて消化カクテルに添加される酵素の最終量を修正することに留意されたい**。250uLのアリコートに等分し、-20℃で保存する。
GMP消化カクテルの3つの構成要素を解凍し、以下のように作業用GMP消化カクテルを調製する:10.2μlの中性プロテアーゼ(0.36 DMC U/ml)、21.3μlのコラゲナーゼAF-1(1.2PZ/ml)、及び250μlのDNAse I(200U/ml)を4.7mlの滅菌HBSSに追加する。消化カクテルを直接Cチューブに入れる。
腫瘍の処理及び消化
GentleMACS OctoDissociatorに、上記に示される5mlの消化カクテルにおいて、最大(4つの)6mm腫瘍断片を各GentleMACS Cチューブ(Cチューブ)に移した。追加の腫瘍断片には、追加のGentleMACS Cチューブを使用する。
各CチューブをGentleMACS OctoDissociatorに移す。表68で以下に列挙されるそれぞれの腫瘍組織学のための適切なプログラムに解離機を設定することによって消化する。解離は、およそ1時間であろう。

Figure 2024519029000081
表68 消化後、OctodissociatorまたはローテーターからCチューブ(複数可)を取り外し、BSCの中に入れる。25mL血清学的ピペットを用いて各Cチューブから消化物を取り出し、70μm細胞ストレーナーにとおして50mLコニカルチューブの中にバルク消化物を通過させる。腫瘍の消化されていない部分は、ストレーナーを通過しない場合があり、ピペッターからの圧力により消化物を跳ね上がらせない。さらに10mLのHBSSを用いてCチューブ(複数可)を洗浄し、洗浄液を細胞ストレーナーに通過させる。HBSSを用いて50mLコニカルを50mLに適量にする。
消化物を室温において400×Gで5分間遠心分離する(全加速及び全ブレーキ)。
コニカルをBSCに移し、上清を吸引またはデカントする。ペレットを5mLの温かいCM-1+6000IU/mLのIL-2中で再懸濁させ、上下に5~6回ピペット操作する。LAB-056に従って、希釈せずにNC-200で2回の細胞計数を行う。
CD3+バルク対照用に1mLの消化物を脇に置き、腫瘍反応性アッセイ用に消化物の2つの500uLアリコートを凍結保存する。氷上で消化物を保管する。
フローサイトメトリー分析及び細胞選別のための消化された腫瘍の染色
PE FMO用の少量の試料(約1e5細胞)を、15mLコニカルチューブの中に取っておく。
残りの腫瘍消化物は、以下のプロトコルに従って、染色PD-1-PE、抗IgG4 Fc-PE(ニボルマブ及びペンブロリズマブの二次抗体)、ならびにCD3-FITCを含むカクテルで染色される。FMO試料は、CD3-FITCのみで染色されるであろう。
細胞計数後、10mLのHBSSを消化物に追加し、室温において400×Gで5分間遠心分離する(全加速及び全ブレーキ)。
コニカルをBSCに移し、上清をデカントする。マイクロピペッターを使用して、デカント後に残っている消化物の体積を取得する。この体積の選別緩衝液をチューブに3回追加する。取得された体積が150uLである場合、600uLの総体積のために450uLの選別緩衝液を追加する。
100μL当たり3μlの抗CD3-FITCを追加する(すなわち、体積が600uLである場合、6×3=18uLの抗体を追加する)。(両方の試料に追加する)。
100μL当たり2.5μlの抗PD-1-PEを追加する(すなわち、体積が600uLである場合、6×2.5=12.5uLの抗体を追加する)。(FMOに追加しない)。
1:500希釈で抗IgG4-Fc-PEを追加する(すなわち、500uLの体積毎に、1uLの抗体を追加する)。(FMOに追加しない)。
1mLマイクロピペッターを用いて消化物を穏やかに混合し、細胞を氷上で30分間インキュベートする。インキュベーション中に光から保護する。完全な染色を確実にするために、インキュベーション中に10分毎に穏やかにフリックすることによって撹拌する。
完全に染色された細胞を20mLの選別緩衝液中で再懸濁させ、10mLの選別緩衝液をFMOに追加する。
完全に染色された溶液を、30μm細胞ストレーナーをとおして新しい50mlコニカルの中に通過させ、同様にFMOを、30μm細胞ストレーナーをとおして新しい50mlコニカルの中に通過させる。
室温において400×Gで5分間遠心分離する(全加速及び全ブレーキ)。最大10e/mlの全細胞(生+死)において細胞を選別緩衝液中で再懸濁させる。最小体積は、300μlである。
15mlコニカルチューブに移す。さらに使用するまで、チューブをアルミホイルで覆って氷の中で保管する。
選別された集団用に15ml収集チューブを準備する。2mlの収集緩衝液(2%hAB血清を含むD-PBS)をチューブに入れる。さらに使用するまで、収集チューブを氷の中で保管する。
細胞計数及び生存率
Chemometec NC-200細胞カウンターを使用して細胞及び生存率の計数を取得するための手順が、LAB-056に記載されている。
FACS選別(FX500スタートアップ)
BSCをオンにする。JUN-AIR真空ポンプをオンにする。機器の前面にある電源/スタンバイボタンを押すことによってFX500をオンにする。細胞選別機ソフトウェアを開き、実行する。較正試薬を使用して自動較正を実行する。
試料収集
試料チャンバー及び収集チャンバーが5℃であり、撹拌試料アイコンが選択されていることを検証し、試料及び補正のためのサイトメータープロンプトに従う。細胞集団が正しくゲートされていることを検証する。図31を参照されたい。
BSCまたはFSC設定を調整する必要があり得る。いずれの他のチャネルについても電圧を調整しない。必要に応じて、PD-1ゲートを調整する。図32を参照されたい。
ゲートが満たされている場合、できるだけ多くの事象(または最大20,000のCD3事象)を記録する。この収集を高速化するために、試料圧力を10に設定してもよい。
収集を停止し、チューブを取り外す。以前に作製された滅菌dH20の15mlコニカルチューブを試料プラットフォーム上に装填する。CD3ゲートに事象がなくなるまで繰り返す。収集される試料を装填プラットフォーム上に追加する。設定が正しいことを検証する。
15ml収集チャンバーブロックをチャンバーに装填する。収集緩衝液を含む収集チューブをチャンバーブロックの中に装填する。キャップ付きチューブを数回反転させて、チューブの上部を収集緩衝液でコーティングする。1本のチューブを試料名及びプラス記号でラベル付けする。キャップを取り外し、これを左のチャンバーに入れる。第2のチューブを試料名及びマイナス記号でラベル付けする。キャップを取り外し、これを右のチャンバーに入れる。
収集装填アイコンを実行し、細胞が画面上に現れるまで待つ。約15秒。1秒当たりの全事象が5,000未満になるように、試料圧力を調整する。選別開始アイコンをクリックする。少なくとも85%の選別効率を維持するように試料圧力を調整する。50,000件のCD3事象を記録する。記録は自動的に停止する。
いずれかの画分に収集された4.5×10個超の細胞がある場合、収集チューブ(複数可)を交換する必要があろう。
すべての試料が試料チューブからなくなるまで、選別を継続する。チューブを氷上に置く。PD-1画分の選択性パーセンテージを検証する。陰性選択試料の処理を繰り返す。データをエクスポート及び保存し、フローサイトメーターを動作停止させる。
フェーズ1(実現可能性研究)
0日目-REP1
培地の調製
500mLのCM-1+6000IU/mLのIL-2を調製するか、または温める。
培地の調製
100mLのCTS OpTimizer+3%SR及び6000IU/mLのIL-2を調製するか、または温める。CTS OpTimizerの1Lボトルから30mLを取り出す。30mLのCTS免疫細胞SR、1mLの50mg/mLゲンタマイシン、10mLの100X GlutaMAX、及びCTSサプリメント(注文時にCTS OpTimizerとともに提供される)の1本のボトルを追加する。必要とされるまで培地を4℃で保存する。
PBMCフィーダー細胞の調製
REP1用に適切な数のバイアルを解凍する(1mLバイアル当たり60e6~80e6個のPBMCを想定して、10e6個のPBMCが各条件に必要とされるであろう)。40mLの温かいCM1+IL-2を50mLコニカルに入れ、1mLのPBMCフィーダーバイアルをコニカルにピペットする。解凍したPBMCフィーダーを上下にピペットし、完全に混合し、NC-200で2つの細胞計数を行う。
10e6個のPBMCを移すために各G-Rex 10Mに移す適切な体積を計算する。3uLのaCD3(OKT-3)を各フラスコに追加し、フラスコをインキュベーターに入れる。
REP1用のTILを播種する
PD-1+選別体積の10%(血清学的ピペットによって得られる)を、PD-1+、PD-1+DM、及びPD-1+初期REPとラベル付けされたG-Rex 10Mフラスコに入れる。PD-1+及びPD-1+初期REPをCM-1+IL-2で100mLまで充填し、PD-1+ DMを合成培地+IL-2で100mLまで充填する。
同等数のPD-1-細胞をPD-1-G-Rex 10Mフラスコの中に播種するためのPD-1-の適切な体積を計算する。フラスコをCM-1+IL-2で100mLまで充填する。CD3+バルクTIL対照条件は、同等数のCD3+細胞を他の条件にあるPD-1+細胞に追加するであろう。適切な体積の消化物を取得するために、以下のステップに従う。ステップ9.3.5において取得された消化物TVCを選別報告書から取得された生細胞のCD3+(%)で乗算することによって、消化物におけるCD3+TVC/mLを計算する。(すなわち、10e6*10%=1e6)。この数を取得した後、各条件に播種されたPD-1+細胞の数をこの数で除算する。(すなわち、1e5/1e6=0.1mL)。この体積(0.1mL)の消化物をバルクCD3+TILフラスコに追加し、CM1+IL-2で100mLまで充填する。すべてのフラスコを37℃、5%COのインキュベーターに入れる。
5日目(初期REP)及び11日目-REP
培地の調製
250mLのCM2+3000IU/mLを調製するか、または温める。
合成培地の調製。
セクション9.12.1に従って温かい50mLの合成培地を調製する。(6000IU/mLの代わりに3000IU/mLのIL-2)。
REP1採取
フラスコを減容し、培養物を適切にラベル付けされた50mLコニカルに入れる。NC-200上で各試料に2回の細胞計数を行う。各採取されたREP1の体積の10%(最大2e6個の細胞がREP2の中に許容される)をそれぞれのG-Rex 5Mフラスコに入れ、温かいCM2+IL-2(PD-1+、PD-1+、PD-1+初期REP、PD-1-、及びバルクCD3+TIL)または温かい合成培地(PD-1+DM)で50mLまで充填する。
PBMCフィーダー細胞の調製
REP1用に適切な数のバイアルを解凍する(1mLバイアル当たり60e6~80e6個のPBMCを想定して、50e6個のPBMCが各条件に必要とされるであろう)。40mLの温かいCM1+IL-2を50mLコニカルに入れ、1mLのPBMCフィーダーバイアルをコニカルの中にピペットで採取する。解凍されたPBMCフィーダーを上下にピペット操作し、完全に混合し、NC-200上で2回の細胞計数を行う。移す適切な体積を計算し、フィーダーを新しい適切にラベル付けされたG-Rex 5Mに移し、50e6個のPBMCを移す。1.5uLのaCD3(OKT-3)を各フラスコに追加し、フラスコをインキュベーターに入れる。すべてのフラスコを37℃、5%COのインキュベーターに入れる。
12日目(初期REP)及び16日目のスケールアップ
培地の調製
250mLのCM4+3000IU/mLを調製するか、または温める。
培地の調製
セクション9.12.1に従って温かい50mLの合成培地を調製する。(6000IU/mLの代わりに3000IU/mLのIL-2)。
REP2採取
フラスコを減容し、培養物を適切にラベル付けされた50mLコニカルに入れる。NC-200上で各試料に2回の細胞計数を行う。
スケールアップ
スケールアップする娘フラスコの適切な数を決定するための計算を行う。最大5の切り上げたTVC/10e6。採取されたフラスコの体積を娘フラスコの数で除算し、その体積をそれぞれのG-Rex 5Mフラスコに戻して入れる。フラスコを温かいCM4+IL-2(PD-1+、PD-1+、PD-1+初期REP、PD-1-、及びバルクCD3+TIL)、または温かい合成培地(PD-1+DM)で50mLまで充填する。
17日目(初期REP)及び22日目の採取
採取
フラスコを減容し、培養物を適切にラベル付けされた50mLコニカルに入れる。
NC-200上で各試料に2回の細胞計数を行う。
凍結保存
PBSを採取生成物に50mLまで追加し、室温において400×Gで5分間遠心分離する(全加速及び全ブレーキ)。
各培養物を3mLの冷たいCS-10中で再懸濁させ、1.8mL凍結バイアルに等分する。
クライオバイアルをMr. Frostyに入れ、-80℃に一晩置く。翌日、LN2貯蔵庫に入れる。
フェーズ2
0日目-REP1
培地の調製
1LのCM-1+6000IU/mLのIL-2を調製するか、または温める。
PBMCフィーダー細胞の調製
REP1用に適切な数のバイアルを解凍する(1mLバイアル当たり60e6~80e6個のPBMCを想定して、100e6個のPBMCがフルスケールに必要とされ、10e6個がバルクCD3+対照に必要とされるであろう)。
40mLの温かいCM1+IL-2を50mLコニカルに入れ、1mLのPBMCフィーダーバイアルをコニカルの中にピペットで採取する。
解凍されたPBMCフィーダーを上下にピペット操作し、完全に混合し、NC-200上で2回の細胞計数を行う。
それぞれ、100e6個及び10e6個のPBMCを移すためにG-Rex 100M及びG-Rex 10Mに移す適切な体積を計算する。
30uLのaCD3(OKT-3)をG-Rex 100Mに追加し、3uLをG-rex 10Mの中に追加する。フラスコをインキュベーターに入れる。
REP1用のTILを播種する
PD-1+選別のすべてをG-Rex 100Mに入れる。
CD3+バルクTIL対照条件は、1/10の比で、フルスケールにおけるPD-1+細胞と同等数のCD3+細胞を追加するであろう。適切な体積の消化物を取得するために、以下のステップに従う。
ステップ9.3.5において取得された消化物TVCを選別報告書から取得された生細胞のCD3+(%)で乗算することによって、消化物におけるCD3+TVC/mLを計算する。(すなわち、10e6*10%=1e6)。
この数を取得した後、フルスケール条件に播種されたPD-1+細胞の数をこの数で除算する。(すなわち、1e5/1e6=0.1mL)。
この体積(0.1mL)の消化物をバルクCD3+TILフラスコに追加し、CM1+IL-2で100mLまで充填する。
すべてのフラスコを37℃、5%COのインキュベーターに入れる。
11日目、16日目、22日目
フルスケールプロセスは、IOVA製造バッチ記録毎に従われるであろう。
バルクCD3+TIL条件は、小規模実現可能性研究についてフェーズ1に記載されるステップと同様に処理されるであろう。
最終製品についての放出試験
フェーズ2研究については、微生物学的及び内毒素を除く、すべての選択された放出試験が行われるであろう。
Figure 2024519029000082
最終製品についての拡張試験
フェーズ1及び2については、追加の特性評価が、研究プロトコル(TP-18-015)に従って行われ、結果が、情報のみのために記録されるであろう。
結果及び合否判定基準。
Figure 2024519029000083
実施例16:腫瘍消化物からのPD-1+TILの陽性選択についての抗PD1結合マイクロビーズの試験
磁気ビーズ選択のための背景/根拠
抗体/磁気ビーズ複合方法抗PD-1磁気ビーズを使用した抗PD-1+TILの選択
結果:
PD-1+TILが、抗PD-1(EH12.H7)マイクロビーズを使用してREP TILから選択され得る(図35)。
PD-1+TILが、抗PD-1(M1H4)マイクロビーズを使用してREP TILから選択され得る(図36)。
フローサイトメトリー方法または磁気ビーズ方法を使用したPD-1+TILの直接比較研究、選択及び拡張(図37)。
0日目の選別前/後TVC
最終製品の製品属性を分析する。最終製品の拡張表現型特性評価。
TCRクローン型分析を行う。
流動選別の代替実施形態として、PD-1選択のための磁気ビーズ選別プロトコルを開発する。
●より速い処理
●より高いスループット
●より安価
●オペレーターに必要とされる技術的な専門知識が少ない(流動選別は面倒なプロセスである)
●閉鎖系処理を有効にする
磁気選択を使用したPD-1で選択されたTILは、PD-1(電流フロー法)に類似しない場合がある。
軽減
PD-1のみを選択するであろうThermoFisher(Clone MIH4)からの代替的な抗PD-1抗体を考慮する。
いくつかの実施形態では、StemCell TechnologiesのEasySep「Do-It-Yourself」陽性選択キットを、複合プロセスに使用した。
複合のために選択される抗体:
●CD279(PD-1)モノクローナル抗体(クローン-MIH4)、eBioscience(商標)
●GoInVivo(商標)精製抗ヒトCD279(PD-1)抗体(クローン-EH12.2H7)
複合方法
15ugの一次抗体を、100uLの成分A(抗体の独自ブレンド)及び100uLの成分B(抗体の独自ブレンド)に追加する。
●混合物を370℃において4℃で一晩インキュベートする。
●翌日、PBSを用いて1mLに適量にする。
●さらに使用するまで、複合抗PD-1マイクロビーズを4℃で保管する。
●腫瘍消化物濃度を1e8細胞/mL(100uLの最小体積)に調整する。
●100uLの複合抗PD-1マイクロビーズを1000uLの腫瘍消化液に追加する。
●室温で15分間インキュベートする。
●RapidSpheresを30秒間ボルテックスし、RapidSpheres(50uL/mL)を細胞に追加し、室温で10分間インキュベートする。
●2.5mLに適量にする。
●EasySep磁石で5~10分間インキュベートする。
●上清を廃棄する。
●ステップ4~6を1回繰り返す。
●単離された細胞をCM1中に再懸濁させる。
腫瘍(M1149)を処理し、GMP酵素(コラゲナーゼ、Dnase I、及び中性プロテアーゼ)を使用して酵素的に消化した。
Sony細胞選別機、ならびに2つの異なる抗体クローン(EH12.2H7及びM1H4)で作製された幹細胞抗PD-1磁気ビーズを介して、腫瘍消化物の等しい部分をPD-1+TILについて選別した。
EH12.2H7を使用した選別後の細胞数収率は、流動選別方法よりも高かった。
しかしながら、流動選別法を使用したPD-1+純度は、磁気選別方法よりも高かった。これは、純度を確認するために磁気方法で使用される二次抗体に起因し得る(図34を参照)。
使用されるビーズキット:EasySep(商標)Human「Do-It-Yourself」陽性選択キットII:カタログ番号17699。
予備データは、磁気ビーズベースの選別がPD-1TILを選択するために使用され得ることを示唆している。
現在、我々の染色方法は、2つのステップを伴う。ニボルマブ、続いて、抗CD3 FITC及び抗IgG4 PEを用いた腫瘍消化物の染色。
磁気ビーズ方法については、我々は抗IgG4(HP-6023)を使用している磁気ビーズと複合させることを提案している。
●Miltenyi(CliniMACS)からのビオチン化マイクロビーズを伴う抗ビオチン化抗体
●Sepmag
●Dyna磁石
実施形態1
腫瘍消化物が、ニボルマブで染色され、続いて、ビーズ結合抗IgG4(HP6023)を使用したPD-1+TILの磁気選択が行われる。
実施形態2
PD-1TIL集団を選択するために抗体(抗PD-1)クローンを分析する必要がある。M1H4クローン及び(A17188B)Biolegendクローンからの新しい抗PD-1クローンを分析する。
実施例17:PD-1で選択されたTIL拡張プロセスにおけるPD-1 KO
Figure 2024519029000084
ステップ1:腫瘍消化/PD-1選択/REP開始I(0日目)
1.1.腫瘍の断片化及び消化
腫瘍消化物の調製において、新たに切除された腫瘍を4~6mm3の断片に切断する。断片は、GentleMAC OctoDissociatorを使用して、DNAse I、コラゲナーゼ、及び中性プロテアーゼからなる酵素カクテルで消化される。
1.2.PD-1選択
腫瘍消化物を抗PD-1(ニボルマブ)、抗IgG4、抗CD3抗体で染色し、氷上で30分間インキュベートする。細胞を洗浄し、最大10e6細胞/mlの選別緩衝液で再懸濁し、Sony FX500を使用してPD-1陽性細胞を選別する。
1.3 REP開始I
選別されたPD-1陽性細胞は、照射されたPBMC(100e6)、抗CD3(30ng/ml)、及びIL-2(6000IU/ml)と11日間共培養することによって、急速拡張プロトコル(REP)で増殖させる。
ステップ2:REP採取/T細胞活性化(11日目)
REP後のPD-1で選択されたTILを採取し、抗CD3(300ng/ml)で2日間再刺激する。
ステップ3:PD-1 TALENによるエレクトロポレーション(13日目)
活性化されたTILを2回洗浄し、25e6細胞/mlのCytoporation T4緩衝液に再懸濁する。
細胞を、各アームについて、4ug/1e6細胞の濃度で、PD-1 TALEN mRNA左アーム及び右アームで直ちにエレクトロポレーションする。
ステップ4:低温インキュベーション(14日目)
エレクトロポレーションの直後に、細胞を、37℃で1時間T細胞培養培地中に置いた後、30℃で24時間インキュベートする。
ステップ5:REP開始II(15日目)
エレクトロポレーションされたTILを、照射されたPBMC(500e6フィーダー細胞/≦25e6 TIL)、抗CD3(30ng/ml)、及びIL-2(3000IU/ml)と共培養することによってREPで増殖させる。
ステップ6:分割する(20日目)
REP開始後5日目に、培養物を、新たに調製されたT細胞培地で満たされた2つのフラスコに等しく分割し、37℃でインキュベートする。
ステップ7:採取する(26日目)
REP後TILは、REP開始II後11日目に採取され、使用まで凍結保存される。
上記の実施例は、当業者に対して、本発明の組成物、システム及び方法の実施形態の作製方法及び使用方法の完全な開示及び説明を提供するために提示されており、本発明者らが自身の発明とみなすものの範囲を限定することを意図しない。当業者に明らかな、本発明を実施するための上記のモードの修正は、添付の特許請求の範囲内にあることを意図している。本明細書で言及するすべての特許及び刊行物は、本発明が属する分野の当業者のレベルを示す。
すべての見出し及びセクションの指定は、明確化及び参照の目的のみのために使用されており、いかなる方法でも限定するものとしてみなされない。例えば、当業者は、本明細書に記載の本発明の趣旨及び範囲に従って異なる見出し及びセクションから様々な態様を適宜組み合わせることの有用性を理解する。
本明細書で引用されたすべての参考文献は、各個々の刊行物または特許もしくは特許出願がすべての目的のためにその全体が参照により組み込まれることが具体的かつ個別に示されているのと同じ程度にすべての目的のためにそれらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
当業者に明らかであるように、本出願の趣旨及び範囲から逸脱することなく、本出願の多くの修正及び変形が加えられてもよい。本明細書に記載の特定の実施形態及び実施例はほんの一例として提供されており、本出願は、特許請求の範囲が権利を与えられる等価物の全範囲に加えて、添付の特許請求の範囲の用語によってのみ限定されるべきである。

Claims (107)

  1. 修飾された腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の集団を投与することを含む、がんの治療を必要とする患者または対象においてそれを行う方法であって、前記方法が、
    (a)前記対象または前記患者における腫瘍から切除された腫瘍試料から取得された複数の腫瘍断片中の第1のTIL集団を取得及び/または受容するステップと、
    (b)(a)の前記第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得するステップと、
    (c)前記PD-1濃縮TIL集団を閉鎖系に付加するステップと、
    (d)前記PD-1濃縮TIL集団を、IL-2を補充した第1の細胞培養培地中で培養することによって第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生するステップであって、前記第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、前記第1の拡張が、約3~14日間行われて、前記第2のTIL集団を取得し、ステップ(c)からステップ(d)への移行が、前記系を開くことなく起こる、前記第2のTIL集団を産生するステップと、
    (e)前記第2のTIL集団を、IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第2の細胞培養培地中で培養することによって第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生するステップであって、前記第2の拡張が、約7~14日間行われて、前記第3のTIL集団を取得し、前記第3のTIL集団が、治療的TIL集団であり、前記第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、ステップ(d)からステップ(e)への移行が、前記系を開くことなく起こる、前記第3のTIL集団を産生するステップと、
    (f)ステップ(e)から取得された前記治療的TIL集団を採取するステップであって、ステップ(e)からステップ(f)への移行が、前記系を開くことなく起こる、前記採取するステップと、
    (g)ステップ(f)からの採取された前記治療的TIL集団を注入バッグに移すステップであって、ステップ(f)から(g)への移行が、前記系を開くことなく起こる、前記移すステップと、
    (h)凍結保存プロセスを使用して、前記注入バッグを凍結保存するステップと、
    (i)治療上有効な投与量の前記治療的TIL集団を、ステップ(h)の前記注入バッグから前記対象に投与するステップと、
    (j)投与された前記治療的TIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、前記PD-1陽性TILを選択すること(b)の後、及び前記投与すること(i)の前の任意の時点で、前記PD-1濃縮TIL集団、前記第2のTIL集団及び/または前記第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む、前記方法。
  2. 修飾された腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の集団を投与することを含む、がんの治療を必要とする患者または対象においてそれを行う方法であって、前記方法が、
    (a)前記患者または前記対象の腫瘍から切除された腫瘍試料を酵素消化培地中で消化することによって産生された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得するステップと、
    (b)前記PD-1濃縮TIL集団を、IL-2を補充した第1の細胞培養培地中で培養することによって第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生するステップであって、前記第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、前記第1の拡張が、約3~14日間行われて、前記第2のTIL集団を取得する、前記第2のTIL集団を産生するステップと、
    (c)前記第2のTIL集団を、IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第2の細胞培養培地中で培養することによって第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生するステップであって、前記第2の拡張が、約7~14日間行われて、前記第3のTIL集団を取得し、前記第3のTIL集団が、治療的TIL集団であり、前記第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、ステップ(b)からステップ(c)への移行が、系を開くことなく起こる、前記第3のTIL集団を産生するステップと、
    (d)ステップ(c)から取得された前記治療的TIL集団を採取するステップであって、ステップ(c)からステップ(d)への移行が、前記系を開くことなく起こる、前記採取するステップと、
    (e)ステップ(d)からの採取された前記治療的TIL集団を注入バッグに移すステップであって、ステップ(d)から(e)への移行が、前記系を開くことなく起こる、前記移すステップと、
    (f)凍結保存プロセスを使用して、前記注入バッグを凍結保存するステップと、
    (g)治療上有効な投与量の前記治療的TIL集団を、ステップ(f)の前記注入バッグから前記対象に投与するステップと、
    (h)投与された前記治療的TIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、前記PD-1陽性TILを選択すること(a)の後、及び前記投与すること(g)の前の任意の時点で、前記PD-1濃縮TIL集団、前記第2のTIL集団及び/または前記第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む、前記方法。
  3. ステップ(a)が、前記患者または前記対象の腫瘍から切除された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片を酵素消化培地中で消化することによって産生された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得することを含む、請求項2に記載の方法。
  4. 腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の集団を投与することを含む、がんの治療を必要とする患者または対象においてそれを行う方法であって、前記方法が、
    (a)前記患者または前記対象の腫瘍から切除された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片中の第1のTIL集団を取得するステップと、
    (b)(a)の前記第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得するステップと、
    (c)前記PD-1濃縮TIL集団を閉鎖系に付加するステップと、
    (d)前記PD-1濃縮TIL集団を、IL-2を補充した第1の細胞培養培地中で培養することによって第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生するステップであって、前記第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、前記第1の拡張が、約3~11日間行われて、前記第2のTIL集団を取得し、ステップ(c)からステップ(d)への移行が、前記系を開くことなく起こる、前記第2のTIL集団を産生するステップと、
    (e)前記第2のTIL集団を、IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第2の細胞培養培地中で培養することによって第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生するステップであって、前記第2の拡張が、約7~11日間行われて、前記第3のTIL集団を取得し、前記第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、ステップ(d)からステップ(e)への移行が、前記系を開くことなく起こる、前記第3のTIL集団を産生するステップと、
    (f)ステップ(e)から取得された前記第3のTIL集団を採取するステップであって、ステップ(e)からステップ(f)への移行が、前記系を開くことなく起こる、前記採取するステップと、
    (g)ステップ(f)からの採取された前記第3のTIL集団を注入バッグに移すステップであって、ステップ(f)から(g)への移行が、前記系を開くことなく起こる、前記移すステップと、
    (h)凍結保存プロセスを使用して、前記注入バッグを凍結保存するステップと、
    (i)治療上有効な投与量の前記第3のTIL集団を、ステップ(h)の前記注入バッグから前記対象に投与するステップと、
    (j)投与された前記第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含むように、前記PD-1陽性TILを選択すること(b)の後、及び前記投与すること(i)の前の任意の時点で、前記PD-1濃縮TIL集団、前記第2のTIL集団及び/または前記第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む、前記方法。
  5. 腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の集団を投与することを含む、がんの治療を必要とする患者または対象においてそれを行う方法であって、前記方法が、
    (a)前記患者または前記対象の腫瘍から切除された腫瘍試料を酵素消化培地中で消化することによって産生された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得するステップと、
    (b)前記PD-1濃縮TIL集団を、IL-2を補充した第1の細胞培養培地中で培養することによって第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生するステップであって、前記第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、前記第1の拡張が、約3~11日間行われて、前記第2のTIL集団を取得する、前記第2のTIL集団を産生するステップと、
    (c)前記第2のTIL集団を、IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第2の細胞培養培地中で培養することによって第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生するステップであって、前記第2の拡張が、約7~11日間行われて、前記第3のTIL集団を取得し、前記第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、ステップ(b)からステップ(c)への移行が、系を開くことなく起こる、前記第3のTIL集団を産生するステップと、
    (d)ステップ(c)から取得された前記第3のTIL集団を採取するステップであって、ステップ(c)からステップ(d)への移行が、前記系を開くことなく起こる、前記採取するステップと、
    (e)ステップ(d)からの採取された前記第3のTIL集団を注入バッグに移すステップであって、ステップ(d)から(e)への移行が、前記系を開くことなく起こる、前記移すステップと、
    (f)凍結保存プロセスを使用して、前記注入バッグを凍結保存するステップと、
    (g)治療上有効な投与量の前記第3のTIL集団を、ステップ(f)の前記注入バッグから前記対象に投与するステップと、
    (h)投与された前記第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含むように、前記PD-1陽性TILを選択すること(a)の後、及び前記投与すること(g)の前の任意の時点で、前記PD-1濃縮TIL集団、前記第2のTIL集団及び/または前記第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む、前記方法。
  6. ステップ(a)が、前記患者または前記対象の腫瘍から切除された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片を酵素消化培地中で消化することによって産生された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得することを含む、請求項5に記載の方法。
  7. 腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の集団を投与することを含む、がんの治療を必要とする患者または対象においてそれを行う方法であって、前記方法が、
    (a)外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または前記患者もしくは前記対象における前記がんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得された腫瘍試料中の第1のTIL集団を取得及び/または受容するステップと、
    (b)(a)の前記第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得するステップと、
    (c)前記PD-1濃縮TIL集団を閉鎖系に付加するステップと、
    (d)前記PD-1濃縮TIL集団を、IL-2を補充した第1の細胞培養培地中で培養することによって第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生するステップであって、前記第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、前記第1の拡張が、約3~11日間行われて、前記第2のTIL集団を取得し、ステップ(c)からステップ(d)への移行が、前記系を開くことなく起こる、前記第2のTIL集団を産生するステップと、
    (e)前記第2のTIL集団を、IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第2の細胞培養培地中で培養することによって第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生するステップであって、前記第2の拡張が、約7~11日間行われて、前記第3のTIL集団を取得し、前記第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、ステップ(d)からステップ(e)への移行が、前記系を開くことなく起こる、前記第3のTIL集団を産生するステップと、
    (f)ステップ(e)から取得された前記第3のTIL集団を採取するステップであって、ステップ(e)からステップ(f)への移行が、前記系を開くことなく起こる、前記採取するステップと、
    (g)ステップ(f)からの採取された前記第3のTIL集団を注入バッグに移すステップであって、ステップ(e)から(f)への移行が、前記系を開くことなく起こる、前記移すステップと、
    (h)凍結保存プロセスを使用して、前記注入バッグを凍結保存するステップと、
    (i)治療上有効な投与量の前記第3のTIL集団を、ステップ(h)の前記注入バッグから前記対象に投与するステップと、
    (j)投与された前記第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、前記PD-1陽性TILを選択すること(b)の後、及び前記投与すること(i)の前の任意の時点で、前記PD-1濃縮TIL集団、前記第2のTIL集団及び/または前記第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む、前記方法。
  8. 修飾された腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の集団を投与することを含む、がんの治療を必要とする患者または対象においてそれを行う方法であって、前記方法が、
    (a)前記対象または前記患者における腫瘍から腫瘍試料を切除するステップであって、前記腫瘍が、任意選択で、外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または前記がんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段からの第1のTIL集団を含む、前記切除するステップと、
    (b)前記腫瘍試料を、複数の腫瘍断片に処理するステップと、
    (c)前記複数の腫瘍断片を酵素消化培地中で酵素的に消化して、前記第1のTIL集団を取得するステップと、
    (d)(c)の前記第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得するステップと、
    (e)前記PD-1濃縮TIL集団を閉鎖系に付加するステップと、
    (f)前記PD-1濃縮TIL集団を、IL-2を補充した第1の細胞培養培地中で培養することによって第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生するステップであって、前記第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、前記第1の拡張が、約3~11日間行われて、前記第2のTIL集団を取得し、ステップ(e)からステップ(f)への移行が、前記系を開くことなく起こる、前記第2のTIL集団を産生するステップと、
    (g)前記第2のTIL集団を、IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第2の細胞培養培地中で培養することによって第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生するステップであって、前記第2の拡張が、約7~11日間行われて、前記第3のTIL集団を取得し、前記第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、ステップ(f)からステップ(g)への移行が、前記系を開くことなく起こる、前記第3のTIL集団を産生するステップと、
    (h)ステップ(g)から取得された前記第3のTIL集団を採取するステップであって、ステップ(g)からステップ(h)への移行が、前記系を開くことなく起こる、前記採取するステップと、
    (i)ステップ(h)からの採取された前記第3のTIL集団を注入バッグに移すステップであって、ステップ(h)から(i)への移行が、前記系を開くことなく起こる、前記移すステップと、
    (j)凍結保存プロセスを使用して、前記注入バッグを凍結保存するステップと、
    (k)治療上有効な投与量の前記第3のTIL集団を、ステップ(j)の前記注入バッグから前記がんを有する前記対象または前記患者に投与するステップと、
    (j)投与された前記第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、前記PD-1陽性TILを選択すること(d)の後、及び前記投与すること(i)の前の任意の時点で、前記PD-1濃縮TIL集団、前記第2のTIL集団及び/または前記第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む、前記方法。
  9. 腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の集団を投与することを含む、がんの治療を必要とする患者または対象においてそれを行う方法であって、前記方法が、
    (a)外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または前記患者もしくは前記対象における前記がんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得または受容された腫瘍試料を酵素消化培地中で消化することによって調製された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を産生するステップと、
    (b)前記PD-1濃縮TIL集団を、IL-2を補充した第1の細胞培養培地中で培養することによって第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生するステップであって、前記第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、前記第1の拡張が、約3~11日間行われて、前記第2のTIL集団を取得する、前記第2のTIL集団を産生するステップと、
    (c)前記第2のTIL集団を、IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第2の細胞培養培地中で培養することによって第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生するステップであって、前記第2の拡張が、約7~11日間行われて、前記第3のTIL集団を取得し、前記第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、ステップ(b)からステップ(c)への移行が、系を開くことなく起こる、前記第3のTIL集団を産生するステップと、
    (d)ステップ(c)から取得された前記第3のTIL集団を採取するステップであって、ステップ(c)からステップ(d)への移行が、前記系を開くことなく起こる、前記採取するステップと、
    (e)ステップ(d)からの採取された前記第3のTIL集団を注入バッグに移すステップであって、ステップ(d)から(e)への移行が、前記系を開くことなく起こる、前記移すステップと、
    (f)凍結保存プロセスを使用して、前記注入バッグを凍結保存するステップと、
    (g)治療上有効な投与量の前記第3のTIL集団を、ステップ(f)の前記注入バッグから前記対象に投与するステップと、
    (h)投与された前記第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、前記PD-1陽性TILを選択することの後、及び前記投与すること(g)の前の任意の時点で、前記PD-1濃縮TIL集団、前記第2のTIL集団及び/または前記第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む、前記方法。
  10. ステップ(a)が、外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または前記患者もしくは前記対象における前記がんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得または受容された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片を酵素消化培地中で消化することによって調製された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を産生することを含む、請求項9に記載の方法。
  11. 腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の集団を投与することを含む、がんの治療を必要とする患者または対象においてそれを行う方法であって、前記方法が、
    (a)外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または前記対象もしくは前記患者から腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得された腫瘍試料中の第1のTIL集団を取得及び/または受容するステップと、
    (b)(a)の前記第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得するステップと、
    (c)第1の細胞培養培地中で前記PD-1濃縮TIL集団の初期拡張(またはプライミングによる第1の拡張)を行い、第2のTIL集団を取得するステップであって、前記第1の細胞培養培地が、IL-2、任意選択でOKT-3(抗CD3抗体)、及び任意選択で抗原提示細胞(APC)で補充されており、前記プライミングによる第1の拡張が、1~8日の期間にわたって起こる、前記第2のTIL集団を取得するステップと、
    (d)第2の細胞培養培地中で前記第2のTIL集団の急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を取得するステップであって、前記第2の細胞培養培地が、IL-2、OKT-3(抗CD3抗体)、及びAPCで補充されており、前記急速拡張が、14日以内の期間にわたって行われ、任意選択で、前記急速な第2の拡張が、前記急速な第2の拡張の開始後1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日または10日にわたって進行することができる、前記第3のTIL集団を取得するステップと、
    (e)前記第3のTIL集団を採取するステップと、
    (f)治療上有効な投与量の前記第3のTIL集団を、前記がんを有する前記対象または前記患者に投与するステップと、
    (g)投与された前記第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、前記PD-1陽性TILを選択すること(b)の後、及び前記投与すること(f)の前の任意の時点で、前記PD-1濃縮TIL集団、前記第2のTIL集団及び/または前記第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む、前記方法。
  12. 腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の集団を投与することを含む、がんの治療を必要とする患者または対象においてそれを行う方法であって、前記方法が、
    (a)前記対象または前記患者における前記がんから腫瘍試料を取得するステップであって、前記腫瘍試料が、任意選択で、外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または前記がんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段からの第1のTIL集団を含む、前記取得するステップと、
    (b)前記腫瘍を、複数の腫瘍断片に断片化するステップと、
    (c)前記複数の腫瘍断片の前記第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得するステップと、
    (d)第1の細胞培養培地中で前記PD-1濃縮TIL集団の初期拡張(またはプライミングによる第1の拡張)を行い、第2のTIL集団を取得するステップであって、前記第1の細胞培養培地が、IL-2、任意選択でOKT-3(抗CD3抗体)、及び任意選択で抗原提示細胞(APC)で補充されており、前記プライミングによる第1の拡張が、1~8日の期間にわたって起こる、前記第2のTIL集団を取得するステップと、
    (e)第2の細胞培養培地中で前記第2のTIL集団の急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を取得するステップであって、前記第2の細胞培養培地が、IL-2、OKT-3(抗CD3抗体)、及びAPCで補充されており、前記急速拡張が、14日以内の期間にわたって行われ、任意選択で、前記急速な第2の拡張が、前記急速な第2の拡張の開始後1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日または10日にわたって進行することができる、前記第3のTIL集団を取得するステップと、
    (f)前記第3のTIL集団を採取するステップと、
    (g)治療上有効な投与量の前記第3のTIL集団を、前記がんを有する前記対象または前記患者に投与するステップと、
    (h)投与された前記第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、前記PD-1陽性TILを選択すること(c)の後、及び前記投与すること(g)の前の任意の時点で、前記PD-1濃縮TIL集団、前記第2のTIL集団及び/または前記第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む、前記方法。
  13. 腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の集団を投与することを含む、がんの治療を必要とする患者または対象においてそれを行う方法であって、前記方法が、
    (a)外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または前記患者もしくは前記対象における前記がんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得または受容された腫瘍試料を酵素消化培地中で消化することによって調製された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を産生するステップと、
    (b)第1の細胞培養培地中で前記PD-1濃縮TIL集団の初期拡張(またはプライミングによる第1の拡張)を行い、第2のTIL集団を取得するステップであって、前記第1の細胞培養培地が、IL-2、任意選択でOKT-3(抗CD3抗体)、及び任意選択で抗原提示細胞(APC)で補充されており、前記プライミングによる第1の拡張が、1~8日の期間にわたって起こる、前記第2のTIL集団を取得するステップと、
    (c)第2の細胞培養培地中で前記第2のTIL集団の急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を取得するステップであって、前記第2の細胞培養培地が、IL-2、OKT-3(抗CD3抗体)、及びAPCで補充されており、前記急速拡張が、14日以内の期間にわたって行われ、任意選択で、前記急速な第2の拡張が、前記急速な第2の拡張の開始後1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日または10日にわたって進行することができる、前記第3のTIL集団を取得するステップと、
    (d)前記第3のTIL集団を採取するステップと、
    (e)治療上有効な投与量の前記第3のTIL集団を、前記がんを有する前記対象または前記患者に投与するステップと、
    (f)投与された前記第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、前記PD-1陽性TILを選択すること(a)の後、及び前記投与すること(e)の前の任意の時点で、前記PD-1濃縮TIL集団、前記第2のTIL集団及び/または前記第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む、前記方法。
  14. ステップ(a)が、外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または前記患者もしくは前記対象における前記がんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得または受容された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片を酵素消化培地中で消化することによって調製された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を産生することを含む、請求項13に記載の方法。
  15. 腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の集団を投与することを含む、がんの治療を必要とする患者または対象においてそれを行う方法であって、前記方法が、
    (a)外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または前記患者もしくは前記対象における前記がんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得された腫瘍試料中の第1のTIL集団を取得及び/または受容するステップと、
    (b)(a)の前記第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得するステップと、
    (c)前記PD-1濃縮TIL集団を、IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第1の細胞培養培地中で培養することによってプライミングによる第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生するステップであって、前記プライミングによる第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を含む容器内で行われ、前記プライミングによる第1の拡張が、約3~14日の第1の期間行われ、前記第2のTIL集団を取得し、前記第2のTIL集団が、前記第1のTIL集団より数が多い、前記第2のTIL集団を産生するステップと、
    (d)前記第2のTIL集団をOKT-3で再刺激するステップと、
    (e)前記第2のTIL集団を遺伝子修飾して、修飾された第2のTIL集団を産生するステップであって、修飾された前記第2のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む、前記修飾された第2のTIL集団を産生するステップと、
    (f)修飾された前記第2のTIL集団を、IL-2、OKT-3、及びAPCを補充した第2の培養培地中で培養することによって急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生するステップであって、前記急速な第2の拡張が、約14日以内の第2の期間行われて、前記第3のTIL集団を取得し、前記第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる前記遺伝子修飾を含む治療的TIL集団である、前記第3のTIL集団を産生するステップと、
    (g)前記治療的TIL集団を採取するステップと、
    (h)治療上有効な分量の前記治療的TIL集団を、前記がんを有する前記対象または前記患者に投与するステップと、を含む、前記方法。
  16. 腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の集団を投与することを含む、がんの治療を必要とする患者または対象においてそれを行う方法であって、前記方法が、
    (a)外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または前記患者もしくは前記対象における前記がんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得または受容された腫瘍試料を酵素消化培地中で消化することによって調製された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を産生するステップと、
    (b)前記PD-1濃縮TIL集団を、IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第1の細胞培養培地中で培養することによってプライミングによる第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生するステップであって、前記プライミングによる第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を含む容器内で行われ、前記プライミングによる第1の拡張が、約3~14日の第1の期間行われ、前記第2のTIL集団を取得し、前記第2のTIL集団が、前記第1のTIL集団より数が多い、前記第2のTIL集団を産生するステップと、
    (c)前記第2のTIL集団をOKT-3で再刺激するステップと、
    (d)前記第2のTIL集団を遺伝子修飾して、修飾された第2のTIL集団を産生するステップであって、修飾された前記第2のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む、前記修飾された第2のTIL集団を産生するステップと、
    (e)修飾された前記第2のTIL集団を、IL-2、OKT-3、及びAPCを補充した第2の培養培地中で培養することによって急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生するステップであって、前記急速な第2の拡張が、約14日以内の第2の期間行われて、前記第3のTIL集団を取得し、前記第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる前記遺伝子修飾を含む治療的TIL集団である、前記第3のTIL集団を産生するステップと、
    (f)前記治療的TIL集団を採取するステップと、
    (g)治療上有効な分量の前記治療的TIL集団を、前記がんを有する前記対象または前記患者に投与するステップと、を含む、前記方法。
  17. ステップ(a)が、外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または前記患者もしくは前記対象における前記がんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得または受容された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片を酵素消化培地中で消化することによって調製された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を産生することを含む、請求項16に記載の方法。
  18. 腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法であって、
    (a)対象におけるがんから切除された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片中の第1のTIL集団を取得及び/または受容することと、
    (b)ステップ(a)の前記第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得することと、
    (c)前記PD-1濃縮TIL集団を、IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第1の細胞培養培地中で培養することによってプライミングによる第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生することであって、前記プライミングによる第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を含む容器内で行われ、前記プライミングによる第1の拡張が、約1~7/8日の第1の期間行われ、前記第2のTIL集団を取得し、前記第2のTIL集団が、前記第1のTIL集団より数が多い、前記第2のTIL集団を産生することと、
    (d)前記第2のTIL集団をIL-2、OKT-3、及びAPCを補充した第2の培養培地中で培養することによって急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生することであって、前記急速な第2の拡張に追加されるAPCの数が、ステップ(b)において追加されるAPCの数の少なくとも2倍であり、前記急速な第2の拡張が、約1~11日の第2の期間行われ、前記第3のTIL集団を取得し、第3のTIL集団が、治療的TIL集団であり、前記急速な第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を含む容器内で行われる、前記第3のTIL集団を産生することと、
    (e)ステップ(d)から取得された前記治療的TIL集団を採取することと、
    (f)ステップ(e)からの採取された前記治療的TIL集団を注入バッグに移すことと、
    (g)移された前記治療的TIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、前記PD-1陽性TILを選択すること(b)の後、及び前記注入バッグに移すこと(f)の前の任意の時点で、前記PD-1濃縮TIL集団、前記第2のTIL集団及び/または前記第3のTIL集団を遺伝子修飾することと、を含む、前記方法。
  19. 腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法であって、
    (a)対象におけるがんから切除された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片を酵素消化培地中で消化することから取得された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得することと、
    (b)前記PD-1濃縮TIL集団を、IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第1の細胞培養培地中で培養することによってプライミングによる第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生することであって、前記プライミングによる第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を含む容器内で行われ、前記プライミングによる第1の拡張が、約1~7/8日の第1の期間行われ、前記第2のTIL集団を取得し、前記第2のTIL集団が、前記第1のTIL集団より数が多い、前記第2のTIL集団を産生することと、
    (c)前記第2のTIL集団をIL-2、OKT-3、及びAPCを補充した第2の培養培地中で培養することによって急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生することであって、前記急速な第2の拡張に追加されるAPCの数が、ステップ(a)において追加されるAPCの数の少なくとも2倍であり、前記急速な第2の拡張が、約1~11日の第2の期間行われ、前記第3のTIL集団を取得し、第3のTIL集団が、治療的TIL集団であり、前記急速な第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を含む容器内で行われる、前記第3のTIL集団を産生することと、
    (d)ステップ(c)から取得された前記治療的TIL集団を採取することと、
    (e)ステップ(d)からの採取された前記治療的TIL集団を注入バッグに移すことと、
    (f)移された前記治療的TIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、前記PD-1陽性TILを選択すること(a)の後、及び前記注入バッグに移すこと(e)の前の任意の時点で、前記PD-1濃縮TIL集団、前記第2のTIL集団及び/または前記第3のTIL集団を遺伝子修飾することと、を含む、前記方法。
  20. 腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張する方法であって、前記方法が、
    (a)対象または患者におけるがんから切除された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片中の第1のTIL集団を取得及び/または受容するステップと、
    (b)(a)の前記第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得するステップと、
    (c)前記PD-1濃縮TIL集団を閉鎖系に付加するステップと、
    (d)前記PD-1濃縮TIL集団を、IL-2を補充した第1の細胞培養培地中で培養することによって第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生するステップであって、前記第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、前記第1の拡張が、約3~14日間行われて、前記第2のTIL集団を取得し、ステップ(c)からステップ(d)への移行が、前記系を開くことなく起こる、前記第2のTIL集団を産生するステップと、
    (e)前記第2のTIL集団を、IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第2の細胞培養培地中で培養することによって第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生するステップであって、前記第2の拡張が、約7~14日間行われて、前記第3のTIL集団を取得し、前記第3のTIL集団が、治療的TIL集団であり、前記第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、ステップ(d)からステップ(e)への移行が、前記系を開くことなく起こる、前記第3のTIL集団を産生するステップと、
    (f)ステップ(e)から取得された前記治療的TIL集団を採取するステップであって、ステップ(e)からステップ(f)への移行が、前記系を開くことなく起こる、前記採取するステップと、
    (g)ステップ(f)からの採取された前記治療的TIL集団を注入バッグに移すステップであって、ステップ(f)から(g)への移行が、前記系を開くことなく起こる、前記移すステップと、
    (h)移された前記第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、前記PD-1陽性TILを選択すること(b)の後、及び前記注入バッグに移すこと(g)の前の任意の時点で、前記PD-1濃縮TIL集団、前記第2のTIL集団及び/または前記第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む、前記方法。
  21. 腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張する方法であって、前記方法が、
    (a)外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または患者もしくは対象におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得または受容された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片を酵素消化培地中で消化することによって調製された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を産生するステップと、
    (b)前記PD-1濃縮TIL集団を、IL-2を補充した第1の細胞培養培地中で培養することによって第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生するステップであって、前記第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、前記第1の拡張が、約3~14日間行われて、前記第2のTIL集団を取得する、前記第2のTIL集団を産生するステップと、
    (c)前記第2のTIL集団を、IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第2の細胞培養培地中で培養することによって第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生するステップであって、前記第2の拡張が、約7~14日間行われて、前記第3のTIL集団を取得し、前記第3のTIL集団が、治療的TIL集団であり、前記第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、ステップ(b)からステップ(c)への移行が、系を開くことなく起こる、前記第3のTIL集団を産生するステップと、
    (d)ステップ(c)から取得された前記治療的TIL集団を採取するステップであって、ステップ(c)からステップ(d)への移行が、前記系を開くことなく起こる、前記採取するステップと、
    (e)ステップ(d)からの採取された前記治療的TIL集団を注入バッグに移すステップであって、ステップ(d)から(e)への移行が、前記系を開くことなく起こる、前記移すステップと、
    (f)移された前記第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、前記PD-1陽性TILを選択すること(a)の後、及び前記注入バッグに移すこと(e)の前の任意の時点で、前記PD-1濃縮TIL集団、前記第2のTIL集団及び/または前記第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む、前記方法。
  22. 腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張する方法であって、前記方法が、
    (a)対象におけるがんから切除された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片中の第1のTIL集団を取得するステップと、
    (b)(a)の前記第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得するステップと、
    (c)前記PD-1濃縮TIL集団を閉鎖系に付加するステップと、
    (d)PD-1濃縮TIL集団を、IL-2を補充した第1の細胞培養培地中で培養することによって第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生するステップであって、前記第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、前記第1の拡張が、約3~11日間行われて、前記第2のTIL集団を取得し、ステップ(c)からステップ(d)への移行が、前記系を開くことなく起こる、前記第2のTIL集団を産生するステップと、
    (e)前記第2のTIL集団を、IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第2の細胞培養培地中で培養することによって第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生するステップであって、前記第2の拡張が、約7~11日間行われて、前記第3のTIL集団を取得し、前記第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、ステップ(d)からステップ(e)への移行が、前記系を開くことなく起こる、前記第3のTIL集団を産生するステップと、
    (f)ステップ(e)から取得された前記第3のTIL集団を採取するステップであって、ステップ(e)からステップ(f)への移行が、前記系を開くことなく起こる、前記採取するステップと、
    (g)ステップ(f)からの採取された前記第3のTIL集団を注入バッグに移すステップであって、ステップ(f)から(g)への移行が、前記系を開くことなく起こる、前記移すステップと、
    (h)移された前記第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、前記PD-1陽性TILを選択すること(b)の後、及び前記注入バッグに移すこと(g)の前の任意の時点で、前記PD-1濃縮TIL集団、前記第2のTIL集団及び/または前記第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む、前記方法。
  23. 腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張する方法であって、前記方法が、
    (a)患者または対象におけるがんから切除された腫瘍試料を酵素消化培地中で消化することによって産生された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得するステップと、
    (b)PD-1濃縮TIL集団を、IL-2を補充した第1の細胞培養培地中で培養することによって第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生するステップであって、前記第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、前記第1の拡張が、約3~11日間行われて、前記第2のTIL集団を取得する、前記第2のTIL集団を産生するステップと、
    (c)前記第2のTIL集団を、IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第2の細胞培養培地中で培養することによって第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生するステップであって、前記第2の拡張が、約7~11日間行われて、前記第3のTIL集団を取得し、前記第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、ステップ(b)からステップ(c)への移行が、系を開くことなく起こる、前記第3のTIL集団を産生するステップと、
    (d)ステップ(c)から取得された前記第3のTIL集団を採取するステップであって、ステップ(c)からステップ(d)への移行が、前記系を開くことなく起こる、前記採取するステップと、
    (e)ステップ(d)からの採取された前記第3のTIL集団を注入バッグに移すステップであって、ステップ(d)から(e)への移行が、前記系を開くことなく起こる、前記移すステップと、
    (f)移された前記第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、前記PD-1陽性TILを選択すること(a)の後、及び前記注入バッグに移すこと(e)の前の任意の時点で、前記PD-1濃縮TIL集団、前記第2のTIL集団及び/または前記第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む、前記方法。
  24. ステップ(a)が、患者または対象におけるがんから切除された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片を酵素消化培地中で消化することによって産生された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得することを含む、請求項23に記載の方法。
  25. 腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張する方法であって、前記方法が、
    (a)外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または患者もしくは対象におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得された腫瘍試料中の第1のTIL集団を取得及び/または受容するステップと、
    (b)(a)の前記第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得するステップと、
    (c)前記PD-1濃縮TIL集団を閉鎖系に付加するステップと、
    (d)前記PD-1濃縮TIL集団を、IL-2を補充した第1の細胞培養培地中で培養することによって第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生するステップであって、前記第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、前記第1の拡張が、約3~11日間行われて、前記第2のTIL集団を取得し、ステップ(c)からステップ(d)への移行が、前記系を開くことなく起こる、前記第2のTIL集団を産生するステップと、
    (e)前記第2のTIL集団を、IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第2の細胞培養培地中で培養することによって第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生するステップであって、前記第2の拡張が、約7~11日間行われて、前記第3のTIL集団を取得し、前記第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、ステップ(d)からステップ(e)への移行が、前記系を開くことなく起こる、前記第3のTIL集団を産生するステップと、
    (f)ステップ(e)から取得された前記第3のTIL集団を採取するステップであって、ステップ(e)からステップ(f)への移行が、前記系を開くことなく起こる、前記採取するステップと、
    (g)ステップ(f)からの採取された前記第3のTIL集団を注入バッグに移すステップであって、ステップ(e)から(f)への移行が、前記系を開くことなく起こる、前記移すステップと、
    (h)移された前記第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、前記PD-1陽性TILを選択すること(b)の後、及び前記注入バッグに移すこと(g)の前の任意の時点で、前記PD-1濃縮TIL集団、前記第2のTIL集団及び/または前記第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む、前記方法。
  26. 腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張する方法であって、前記方法が、
    (a)対象または患者におけるがんから腫瘍試料を切除するステップであって、前記腫瘍試料が、任意選択で、外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または前記がんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段からの第1のTIL集団を含む、前記切除するステップと、
    (b)前記腫瘍試料を、複数の腫瘍断片に処理するステップと、
    (c)前記複数の腫瘍断片を酵素消化培地中で酵素的に消化して、前記第1のTIL集団を取得するステップと、
    (d)(c)の前記第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得するステップと、
    (e)前記PD-1濃縮TIL集団を閉鎖系に付加するステップと、
    (f)前記PD-1濃縮TIL集団を、IL-2を補充した第1の細胞培養培地中で培養することによって第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生するステップであって、前記第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、前記第1の拡張が、約3~11日間行われて、前記第2のTIL集団を取得し、ステップ(e)からステップ(f)への移行が、前記系を開くことなく起こる、前記第2のTIL集団を産生するステップと、
    (g)前記第2のTIL集団を、IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第2の細胞培養培地中で培養することによって第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生するステップであって、前記第2の拡張が、約7~11日間行われて、前記第3のTIL集団を取得し、前記第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、ステップ(f)からステップ(g)への移行が、前記系を開くことなく起こる、前記第3のTIL集団を産生するステップと、
    (h)ステップ(g)から取得された前記第3のTIL集団を採取するステップであって、ステップ(g)からステップ(h)への移行が、前記系を開くことなく起こる、前記採取するステップと、
    (i)ステップ(h)からの採取された前記第3のTIL集団を注入バッグに移すステップであって、ステップ(h)から(i)への移行が、前記系を開くことなく起こる、前記移すステップと、
    (j)移された前記第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、前記PD-1陽性TILを選択すること(d)の後、及び前記注入バッグに移すこと(h)の前の任意の時点で、前記PD-1濃縮TIL集団、前記第2のTIL集団及び/または前記第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む、前記方法。
  27. 腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張する方法であって、前記方法が、
    (a)外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または患者もしくは対象におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得または受容された腫瘍試料を酵素消化培地中で消化することによって調製された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を産生するステップと、
    (b)前記PD-1濃縮TIL集団を、IL-2を補充した第1の細胞培養培地中で培養することによって第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生するステップであって、前記第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、前記第1の拡張が、約3~11日間行われて、前記第2のTIL集団を取得する、前記第2のTIL集団を産生するステップと、
    (c)前記第2のTIL集団を、IL-2、OKT-3、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第2の細胞培養培地中で培養することによって第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生するステップであって、前記第2の拡張が、約7~11日間行われて、前記第3のTIL集団を取得し、前記第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を提供する密閉容器内で行われ、ステップ(b)からステップ(c)への移行が、系を開くことなく起こる、前記第3のTIL集団を産生するステップと、
    (d)ステップ(c)から取得された前記第3のTIL集団を採取するステップであって、ステップ(c)からステップ(d)への移行が、前記系を開くことなく起こる、前記採取するステップと、
    (e)ステップ(d)からの採取された前記第3のTIL集団を注入バッグに移すステップであって、ステップ(d)から(e)への移行が、前記系を開くことなく起こる、前記移すステップと、
    (f)移された前記第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、前記PD-1陽性TILを選択すること(a)の後、及び前記注入バッグに移すこと(e)の前の任意の時点で、前記PD-1濃縮TIL集団、前記第2のTIL集団及び/または前記第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む、前記方法。
  28. ステップ(a)が、外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または患者もしくは対象におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得または受容された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片を酵素消化培地中で消化することによって調製された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を産生することを含む、請求項27に記載の方法。
  29. 腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張する方法であって、前記方法が、
    (a)外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または対象もしくは患者におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得された腫瘍試料中の第1のTIL集団を取得及び/または受容するステップと、
    (b)(a)の前記第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得するステップと、
    (c)第1の細胞培養培地中で前記PD-1濃縮TIL集団の初期拡張(またはプライミングによる第1の拡張)を行い、第2のTIL集団を取得するステップであって、前記第1の細胞培養培地が、IL-2、任意選択でOKT-3(抗CD3抗体)、及び任意選択で抗原提示細胞(APC)で補充されており、前記プライミングによる第1の拡張が、1~8日の期間にわたって起こる、前記第2のTIL集団を取得するステップと、
    (d)第2の細胞培養培地中で前記第2のTIL集団の急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を取得するステップであって、前記第2の細胞培養培地が、IL-2、OKT-3(抗CD3抗体)、及びAPCで補充されており、前記急速拡張が、14日以内の期間にわたって行われ、任意選択で、前記急速な第2の拡張が、前記急速な第2の拡張の開始後1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日または10日にわたって進行することができる、前記第3のTIL集団を取得するステップと、
    (e)前記第3のTIL集団を採取するステップと、
    (f)採取された前記第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、前記PD-1陽性TILを選択すること(b)の後、及び前記採取すること(f)の前の任意の時点で、前記PD-1濃縮TIL集団、前記第2のTIL集団及び/または前記第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む、前記方法。
  30. 腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張する方法であって、前記方法が、
    a)対象または患者におけるがんから腫瘍試料を取得するステップであって、前記腫瘍試料が、任意選択で、外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または前記がんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段からの第1のTIL集団を含む、前記取得するステップと、
    (b)前記腫瘍試料を、複数の腫瘍断片に断片化するステップと、
    (c)前記腫瘍断片の前記第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得するステップと、
    (d)第1の細胞培養培地中で前記PD-1濃縮TIL集団の初期拡張(またはプライミングによる第1の拡張)を行い、第2のTIL集団を取得するステップであって、前記第1の細胞培養培地が、IL-2、任意選択でOKT-3(抗CD3抗体)、及び任意選択で抗原提示細胞(APC)で補充されており、前記プライミングによる第1の拡張が、1~8日の期間にわたって起こる、前記第2のTIL集団を取得するステップと、
    (e)第2の細胞培養培地中で前記第2のTIL集団の急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を取得するステップであって、前記第2の細胞培養培地が、IL-2、OKT-3(抗CD3抗体)、及びAPCで補充されており、前記急速拡張が、14日以内の期間にわたって行われ、任意選択で、前記急速な第2の拡張が、前記急速な第2の拡張の開始後1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日または10日にわたって進行することができる、前記第3のTIL集団を取得するステップと、
    (f)前記第3のTIL集団を採取するステップと、
    (g)採取された前記第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、前記PD-1陽性TILを選択すること(c)の後、及び前記採取すること(f)の前の任意の時点で、前記PD-1濃縮TIL集団、前記第2のTIL集団及び/または前記第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む、前記方法。
  31. 腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張する方法であって、前記方法が、
    (a)外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または患者もしくは対象におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得または受容された腫瘍試料を酵素消化培地中で消化することによって調製された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を産生するステップと、
    (b)第1の細胞培養培地中で前記PD-1濃縮TIL集団の初期拡張(またはプライミングによる第1の拡張)を行い、第2のTIL集団を取得するステップであって、前記第1の細胞培養培地が、IL-2、任意選択でOKT-3(抗CD3抗体)、及び任意選択で抗原提示細胞(APC)で補充されており、前記プライミングによる第1の拡張が、1~8日の期間にわたって起こる、前記第2のTIL集団を取得するステップと、
    (c)第2の細胞培養培地中で前記第2のTIL集団の急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を取得するステップであって、前記第2の細胞培養培地が、IL-2、OKT-3(抗CD3抗体)、及びAPCで補充されており、前記急速拡張が、14日以内の期間にわたって行われ、任意選択で、前記急速な第2の拡張が、前記急速な第2の拡張の開始後1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日または10日にわたって進行することができる、前記第3のTIL集団を取得するステップと、
    (d)前記第3のTIL集団を採取するステップと、
    (e)採取された前記第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、前記PD-1陽性TILを選択すること(a)の後、及び前記採取すること(d)の前の任意の時点で、前記PD-1濃縮TIL集団、前記第2のTIL集団及び/または前記第3のTIL集団を遺伝子修飾するステップと、を含む、前記方法。
  32. ステップ(a)が、外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または前記患者もしくは前記対象における前記がんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得または受容された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片を酵素消化培地中で消化することによって調製された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を産生することを含む、請求項31に記載の方法。
  33. 腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法であって、
    (a)対象におけるがんから切除された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片中の第1のTIL集団を取得及び/または受容することと、
    (b)前記複数の腫瘍断片を酵素消化培地中で酵素的に消化して、前記第1のTIL集団を取得することと、
    (c)ステップ(b)の前記第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得することと、
    (d)前記PD-1濃縮TIL集団を、IL-2、抗CD3アゴニスト抗体、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第1の細胞培養培地中で培養することによってプライミングによる第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生することであって、前記プライミングによる第1の拡張が、約1~11日の第1の期間行われて、前記第2のTIL集団を取得し、前記第2のTIL集団が、前記第1のTIL集団よりも数が多い、前記第2のTIL集団を産生することと、
    (e)前記第2のTIL集団を抗CD3アゴニスト抗体で再刺激することと、
    (f)前記第2のTIL集団を遺伝子修飾して、修飾された第2のTIL集団を産生することであって、修飾された前記第2のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む、前記修飾された第2のTIL集団を産生することと、
    (g)修飾された前記第2のTIL集団を、IL-2、抗CD3アゴニスト抗体、及びAPCを補充した第2の細胞培養培地中で培養することにより、急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生することであって、前記急速な第2の拡張が、約1~11日の第2の期間行われて、前記第3のTIL集団を取得し、前記第3のTIL集団が、治療的TIL集団である、前記第3のTIL集団を産生することと、
    (h)ステップ(g)から取得された前記治療的TIL集団を採取することと、を含む、前記方法。
  34. 腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法であって、
    (a)外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または患者もしくは対象におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得または受容された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片を酵素消化培地中で酵素的に消化することによって調製された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を産生することと、
    (b)前記PD-1濃縮TIL集団を、IL-2、抗CD3アゴニスト抗体、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第1の細胞培養培地中で培養することによってプライミングによる第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生することであって、前記プライミングによる第1の拡張が、約1~11日の第1の期間行われて、前記第2のTIL集団を取得し、前記第2のTIL集団が、前記第1のTIL集団よりも数が多い、前記第2のTIL集団を産生することと、
    (c)前記第2のTIL集団を抗CD3アゴニスト抗体で再刺激することと、
    (d)前記第2のTIL集団を遺伝子修飾して、修飾された第2のTIL集団を産生することであって、修飾された前記第2のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む、前記修飾された第2のTIL集団を産生することと、
    (e)修飾された前記第2のTIL集団を、IL-2、抗CD3アゴニスト抗体、及びAPCを補充した第2の細胞培養培地中で培養することにより、急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生することであって、前記急速な第2の拡張が、約1~11日の第2の期間行われて、前記第3のTIL集団を取得し、前記第3のTIL集団が、治療的TIL集団である、前記第3のTIL集団を産生することと、
    (f)ステップ(e)から取得された前記治療的TIL集団を採取することと、を含む、前記方法。
  35. ステップ(d)において、前記細胞培養培地が抗原提示細胞(APC)をさらに含み、ステップ(e)の前記培養培地中のAPCの数が、ステップ(d)の前記培養培地中のAPCの数よりも多い、請求項23、24、31または32のいずれかに記載の方法。
  36. 腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法であって、
    (a)外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または患者もしくは対象におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得された腫瘍試料中の第1のTIL集団を取得及び/または受容することと、
    (b)前記腫瘍試料を酵素消化培地中で酵素的に消化して、前記第1のTIL集団を取得することと、
    (c)(b)の前記第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を取得することと、
    (d)前記PD-1濃縮TIL集団を、IL-2、抗CD3アゴニスト抗体、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第1の細胞培養培地中で培養することによってプライミングによる第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生することであって、前記プライミングによる第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を含む容器内で行われ、前記プライミングによる第1の拡張が、約3~14日の第1の期間行われ、前記第2のTIL集団を取得し、前記第2のTIL集団が、前記第1のTIL集団より数が多い、前記第2のTIL集団を産生することと、
    (e)前記第2のTIL集団を抗CD3アゴニスト抗体で再刺激することと、
    (f)前記第2のTIL集団を遺伝子修飾して、修飾された第2のTIL集団を産生することであって、修飾された前記第2のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む、前記修飾された第2のTIL集団を産生することと、
    (g)修飾された前記第2のTIL集団を、IL-2、抗CD3アゴニスト抗体、及びAPCを補充した第2の培養培地中で培養することによって急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生することであって、前記急速な第2の拡張が、約14日以内の第2の期間行われて、前記第3のTIL集団を取得し、前記第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる前記遺伝子修飾を含む、前記第3のTIL集団を産生することと、
    (h)前記第3のTIL集団を採取することと、を含む、前記方法。
  37. 腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法であって、
    (a)外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または患者もしくは対象におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得または受容された腫瘍試料を酵素消化培地中で酵素的に消化することによって調製された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を産生することと、
    (b)前記PD-1濃縮TIL集団を、IL-2、抗CD3アゴニスト抗体、及び抗原提示細胞(APC)を補充した第1の細胞培養培地中で培養することによってプライミングによる第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生することであって、前記プライミングによる第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を含む容器内で行われ、前記プライミングによる第1の拡張が、約3~14日の第1の期間行われ、前記第2のTIL集団を取得し、前記第2のTIL集団が、前記第1のTIL集団より数が多い、前記第2のTIL集団を産生することと、
    (c)前記第2のTIL集団を抗CD3アゴニスト抗体で再刺激することと、
    (d)前記第2のTIL集団を遺伝子修飾して、修飾された第2のTIL集団を産生することであって、修飾された前記第2のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む、前記修飾された第2のTIL集団を産生することと、
    (e)修飾された前記第2のTIL集団を、IL-2、抗CD3アゴニスト抗体、及びAPCを補充した第2の培養培地中で培養することによって急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生することであって、前記急速な第2の拡張が、約14日以内の第2の期間行われて、前記第3のTIL集団を取得し、前記第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる前記遺伝子修飾を含む、前記第3のTIL集団を産生することと、
    (f)前記第3のTIL集団を採取することと、を含む、前記方法。
  38. ステップ(a)が、外科的切除、針生検、コア生検、小生検、または患者もしくは対象におけるがんから腫瘍細胞とTIL細胞との混合物を含有する試料を取得するための他の手段から取得または受容された腫瘍試料から調製された複数の腫瘍断片を酵素消化培地中で消化することによって調製された腫瘍消化物中の第1のTIL集団からPD-1陽性TILを選択して、PD-1濃縮TIL集団を産生することを含む、請求項37に記載の方法。
  39. 前記抗CD3アゴニスト抗体が、OKT-3である、請求項33、34または36~38のいずれかに記載の方法。
  40. 前記がんが、黒色腫、卵巣癌、子宮頸癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、肺癌、膀胱癌、乳癌、トリプルネガティブ乳癌、ヒトパピローマウイルスによって引き起こされるがん、頭頸部癌(頭頸部扁平上皮癌(HNSCC)を含む)、腎癌、及び腎細胞癌からなる群から選択される、請求項1~39のいずれか1項に記載の方法。
  41. 腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療的TIL集団に拡張するための方法であって、
    (a)IL-2、任意選択でOKT-3で補充され、かつ任意選択で抗原提示細胞(APC)を含む第1の細胞培養培地中で第1のPD-1濃縮TIL集団を培養することによってプライミングによる第1の拡張を行い、第2のTIL集団を産生することであって、前記プライミングによる第1の拡張が約1~11日間の第1の期間行われて、前記第2のTIL集団を取得し、前記第2のTIL集団は前記第1のTIL集団よりも数が多い、前記第2のTIL集団を産生することと、
    (b)前記第2のTIL集団を、IL-2、OKT-3、及びAPCを補充した第2の細胞培養培地中で培養することによって急速な第2の拡張を行い、第3のTIL集団を産生することであって、前記急速な第2の拡張が、約1~11日の第2の期間行われて、前記第3のTIL集団を取得し、前記第3のTIL集団が治療的TIL集団である、前記第3のTIL集団を産生することと、
    (c)ステップ(b)から取得された前記第3のTIL集団を採取することと、
    (d)採取された前記第3のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、前記採取すること(c)の前の任意の時点で、前記PD-1濃縮TIL集団、前記第2のTIL集団及び/または前記第3のTIL集団を遺伝子修飾することと、を含む、前記方法。
  42. ステップ(a)において、前記細胞培養培地が抗原提示細胞(APC)をさらに含み、ステップ(c)の前記培養培地中のAPCの数が、ステップ(b)の前記培養培地中のAPCの数よりも多い、請求項41に記載の方法。
  43. T細胞を拡張する方法であって、
    (a)第1のT細胞集団を培養して成長をもたらし、前記第1のT細胞集団の活性化をプライミングすることによって、ドナーから取得された前記第1のT細胞集団のプライミングによる第1の拡張を行うことであって、前記第1のT細胞集団が、PD-1濃縮TIL集団である、前記プライミングによる第1の拡張を行うことと、
    (b)ステップ(a)においてプライミングされた前記第1のT細胞集団の前記活性化が減衰し始めた後に、前記第1のT細胞集団を培養して成長をもたらし、前記第1のT細胞集団の前記活性化を促進することにより前記第1のT細胞集団の急速な第2の拡張を行って、第2のT細胞集団を取得することと、
    (c)前記第2のT細胞集団を採取することと、
    (d)採取された前記第2のT細胞集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたT細胞を含むように、前記第1のT細胞集団及び/または前記第2のTIL集団を遺伝子修飾することと、を含む、前記方法。
  44. T細胞を拡張する方法であって、
    (a)第1のT細胞集団を培養して成長をもたらし、前記第1のT細胞集団の活性化をプライミングすることによって、ドナーにおける腫瘍の1つ以上の小生検、コア生検、または針生検から取得された腫瘍試料からの前記第1のT細胞集団のプライミングによる第1の拡張を行うことであって、第1のTIL集団が、PD-1濃縮TIL集団である、前記プライミングによる第1の拡張を行うことと、
    (b)ステップ(a)においてプライミングされた前記第1のT細胞集団の前記活性化が減衰し始めた後に、前記第1のT細胞集団を培養して成長をもたらし、前記第1のT細胞集団の前記活性化を促進することにより前記第1のT細胞集団の急速な第2の拡張を行って、第2のT細胞集団を取得することと、
    (c)前記第2のT細胞集団を採取することと、
    (d)採取された前記第2のTIL集団が、PD-1の発現を減少させる遺伝子修飾を含む遺伝子修飾されたTILを含むように、前記第1のTIL集団及び/または第2のTIL集団を遺伝子修飾することと、を含む、前記方法。
  45. 前記修飾が、前記第1の拡張からの前記第2のTIL集団、または前記第2の拡張からの前記第3のTIL集団、またはその両方で実行される、請求項1~10または20~28のいずれかに記載の方法。
  46. 前記修飾が、前記プライミングによる第1の拡張からの前記第2のTIL集団、または前記急速な第2の拡張からの前記第3のTIL集団、またはその両方で実行される、請求項11~14、18、19、29~32、41または42のいずれかに記載の方法。
  47. 前記修飾が、前記第1の拡張からの前記第2のTIL集団、及び前記第2の拡張前の前記第2のTIL集団で実行される、請求項1~10または20~28のいずれかに記載の方法。
  48. 前記修飾が、前記プライミングによる第1の拡張からの前記第2のTIL集団、及び前記急速な第2の拡張前の前記第2のTIL集団で実行される、請求項11~14、18、19、29~32、41または42のいずれかに記載の方法。
  49. 前記修飾が、前記第2の拡張からの前記第3のTIL集団で実行される、請求項1~10または20~28のいずれかに記載の方法。
  50. 前記修飾が、前記急速な第2の拡張から前記第3のTIL集団で実行される、請求項11~14、18、19、29~32、41または42のいずれかに記載の方法。
  51. 前記修飾が、前記採取の後に実行される、請求項1~14、18~32、35、41または42のいずれかに記載の方法。
  52. 前記第1の拡張が、約11日の期間にわたって行われる、請求項1~10または20~28のいずれか1項に記載の方法。
  53. 前記プライミングによる第1の拡張が、約11日の期間にわたって行われる、請求項11~19、29~34、36~39、41または42のいずれか1項に記載の方法。
  54. 前記IL-2が、前記第1の拡張において、前記細胞培養培地中に1000IU/mL~6000IU/mLの初期濃度で存在する、請求項1~10または20~28のいずれか1項に記載の方法。
  55. 前記IL-2が、前記プライミングによる第1の拡張において、前記細胞培養培地中に1000IU/mL~6000IU/mLの初期濃度で存在する、請求項11~19、29~34、36~39、41または42のいずれか1項に記載の方法。
  56. 前記第2の拡張ステップにおいて、前記IL-2が、1000IU/mL~6000IU/mLの初期濃度で存在し、前記OKT-3抗体が、約30ng/mLの初期濃度で存在する、請求項1~10または20~28のいずれか1項に記載の方法。
  57. 前記急速な第2の拡張ステップにおいて、前記IL-2が、1000IU/mL~6000IU/mLの初期濃度で存在し、前記OKT-3抗体が、約30ng/mLの初期濃度で存在する、請求項11~19、29~34、36~39、41または42のいずれか1項に記載の方法。
  58. 前記第1の拡張が、ガス透過性容器を使用して行われる、請求項1~10または20~28に記載の方法。
  59. 前記プライミングによる第1の拡張が、ガス透過性容器を使用して行われる、請求項11~19、29~34、36~39、41または42のいずれか1項に記載の方法。
  60. 前記第2の拡張が、ガス透過性容器を使用して行われる、請求項1~10または20~28のいずれか1項に記載の方法。
  61. 前記急速な第2の拡張が、ガス透過性容器を使用して行われる、請求項11~19、29~34、36~39、41または42に記載の方法。
  62. 前記第1の拡張の前記細胞培養培地が、IL-4、IL-7、IL-15、IL-21、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるサイトカインをさらに含む、請求項1~10または20~28のいずれか1項に記載の方法。
  63. 前記プライミングによる第1の拡張の前記細胞培養培地が、IL-4、IL-7、IL-15、IL-21、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるサイトカインをさらに含む、請求項11~19、29~34、36~39、41または42に記載の方法。
  64. 前記第2の拡張の前記細胞培養培地が、IL-4、IL-7、IL-15、IL-21、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるサイトカインをさらに含む、請求項1~10または20~28のいずれか1項のいずれか1項に記載の方法。
  65. 前記急速な第2の拡張の前記細胞培養培地が、IL-4、IL-7、IL-15、IL-21、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるサイトカインをさらに含む、請求項11~19、29~34、36~39、41または42のいずれか1項に記載の方法。
  66. 前記治療的TIL集団を前記患者に投与する前に、骨髄非破壊的リンパ球枯渇レジメンで前記患者を治療するステップをさらに含む、請求項1~17のいずれか1項に記載の方法。
  67. 前記骨髄非破壊的リンパ球枯渇レジメンが、シクロホスファミドを60mg/m/日の用量で2日間投与し、続いてフルダラビンを25mg/m/日の用量で3日間投与するステップを含む、請求項66に記載の方法。
  68. 前記骨髄非破壊的リンパ球枯渇レジメンが、シクロホスファミドを60mg/m/日の用量で、及びフルダラビンを25mg/m/日の用量で2日間投与し、続いてフルダラビンを25mg/m/日の用量で3日間投与するステップを含む、請求項66に記載の方法。
  69. 前記骨髄非破壊的リンパ球枯渇レジメンが、シクロホスファミドを60mg/m/日の用量で、及びフルダラビンを25mg/m/日の用量で2日間投与し、続いてフルダラビンを25mg/m/日の用量で1日間投与するステップを含む、請求項66に記載の方法。
  70. 前記骨髄非破壊的リンパ球枯渇レジメンが、シクロホスファミドを60mg/m/日の用量で2日間投与し、続いてフルダラビンを25mg/m/日の用量で5日間投与するステップを含む、請求項66に記載の方法。
  71. 前記シクロホスファミドが、メスナとともに投与される、請求項67~70のいずれか1項に記載の方法。
  72. 前記患者への前記TILの投与の翌日に開始するIL-2レジメンで前記患者を治療するステップをさらに含む、請求項1~17または66~71のいずれか1項に記載の方法。
  73. 前記患者への前記TILの投与と同じ日に開始するIL-2レジメンで前記患者を治療するステップをさらに含む、請求項1~17または66~71のいずれか1項に記載の方法。
  74. 前記IL-2レジメンが、許容範囲まで8時間毎に15分間のボーラス静脈内注入として投与される、600,000もしくは720,000IU/kgのアルデスロイキン、またはそのバイオシミラーもしくはバリアントを含む高用量IL-2レジメンである、請求項72または73に記載の方法。
  75. 治療上有効なTIL集団が、約2.3×1010~約13.7×1010TILを含む、請求項1~17または66~74のいずれか1項に記載の方法。
  76. 前記プライミングによる第1の拡張及び前記急速な第2の拡張が、21日以内の期間にわたって行われる、請求項11~19、29~34、36~39、41または42のいずれか1項に記載の方法。
  77. 前記プライミングによる第1の拡張及び前記急速な第2の拡張が、16日または17日以内の期間にわたって行われる、請求項11~19、29~34、36~39、41または42のいずれか1項に記載の方法。
  78. 前記プライミングによる第1の拡張が、7日または8日以内の期間にわたって行われる、請求項11~19、29~34、36~39、41または42のいずれか1項に記載の方法。
  79. 前記急速な第2の拡張が、11日以内の期間にわたって行われる、請求項11~19、29~34、36~39、41または42のいずれか1項に記載の方法。
  80. 前記プライミングによる第1の拡張及び前記急速な第2の拡張が、各々11日の期間内に個別に行われる、請求項11~19、29~34、36~39、41または42のいずれか1項に記載の方法。
  81. すべてのステップが、約26日以内で行われる、請求項11~19、29~34、36~39、41または42に記載の方法。
  82. 前記第1の細胞培養培地及び前記第2の細胞培養培地が、異なる、請求項1~42のいずれかに記載の方法。
  83. 前記第1の細胞培養培地及び前記第2の細胞培養培地が、同じである、請求項1~42のいずれかに記載の方法。
  84. 前記急速な第2の拡張の開始の約4日または5日後に、前記培養物を複数の継代培養物に分割し、IL-2を補充した第3の培養培地中で約6日間または7日間培養して、前記第3のTIL集団を産生する、請求項11~19、29~34、36~39、41、42または76~81のいずれかに記載の方法。
  85. 前記プライミングによる第1の拡張が、第1のガス透過性表面積を含む密閉容器内で行われ、前記急速な第2の拡張が、第2のガス透過性表面積を含む密閉容器内で開始され、前記複数の継代培養物が、第3のガス透過性表面積を含む複数の密閉容器内で培養される、請求項84に記載の方法。
  86. 前記第1のガス透過性表面積を含む前記密閉容器から、前記第2のガス透過性表面積を含む前記密閉容器への前記第2のTIL集団の前記移行が、前記系を開くことなく行われ、前記第2のガス透過性表面積を含む前記密閉容器から、前記第3のガス透過性表面積を含む前記複数の密閉容器への前記第2のTIL集団の前記移行が、前記系を開くことなく行われ、前記第3のTIL集団が、前記系を開くことなく、前記第3のガス透過性表面積を含む前記複数の密閉容器から採取される、請求項85に記載の方法。
  87. 前記第2の拡張の開始の約4日または5日後に、前記培養物を、各々が第3のガス透過性表面積を含む複数の密閉した継代培養容器に分割し、IL-2を補充した第3の細胞培養培地中で約6日または7日間培養して、前記第3のTIL集団を産生する、請求項1~10または20~28のいずれかに記載の方法。
  88. 前記複数の密閉した継代培養容器への前記培養物の前記分割が、前記系を開くことなく、前記第2のガス透過性表面を含む前記密閉容器から前記複数の継代培養容器への前記培養物の移行をもたらす、請求項87に記載の方法。
  89. 前記遺伝子修飾されたTILが、CTLA-4、LAG-3、HAVCR2(TIM-3)、Cish、TGFβ、PKA、CBL-B、PPP2CA、PPP2CB、PTPN6、PTPN22、BTLA、CD160、TIGIT、CD96、CRTAM、LAIR1、SIGLEC7、SIGLEC9、CD244、TNFRSF10B、TNFRSF10A、CASP8、CASP10、CASP3、CASP6、CASP7、FADD、FAS、SMAD2、SMAD3、SMAD4、SMAD10、SKI、SKIL、TGIF1、IL10RA、IL10RB、HMOX2、IL6R、IL6ST、EIF2AK4、CSK、PAG1、SIT1、FOXP3、PRDM1、BATF、GUCY1A2、GUCY1A3、GUCY1B2、GUCY1B3、TOX、SOCS1、ANKRD11、及びBCORを含む群から選択される免疫チェックポイント遺伝子のうちの1つ以上の発現を減少させる、追加の遺伝子修飾をさらに含む、請求項1~88のいずれか1項に記載の方法。
  90. 前記1つ以上の免疫チェックポイント遺伝子が、PD-1、CTLA-4、LAG-3、HAVCR2(TIM-3)、Cish、TGFβ、及びPKAを含む群から選択される、請求項89に記載の方法。
  91. 前記遺伝子修飾されたTILが、1つ以上の免疫チェックポイント遺伝子の発現を、前記治療的TIL集団の少なくとも一部において増強させる追加の遺伝子修飾をさらに含み、前記免疫チェックポイント遺伝子(複数可)が、CCR2、CCR4、CCR5、CXCR2、CXCR3、CX3CR1、IL-2、IL-4、IL-7、IL-10、IL-15、IL-21、NOTCH 1/2細胞内ドメイン(ICD)、及び/またはNOTCHリガンドmDLL1を含む群から選択される、請求項1~90のいずれかに記載の方法。
  92. 前記遺伝子修飾ステップが、前記第2のTIL集団に対して、前記第2の拡張または前記急速な第2の拡張の開始前に行われ、前記方法が、前記遺伝子修飾ステップを行う前に、前記第2のTIL集団をOKT-3で約2日間再刺激することを含む、請求項1~14または18~32のいずれかに記載の方法。
  93. 前記遺伝子修飾ステップの後、修飾された前記第2のTIL集団を、前記第2の拡張または前記急速な第2の拡張の開始前に約1日間静置させる、請求項92に記載の方法。
  94. 前記遺伝子修飾するステップが、前記PD-1遺伝子における二本鎖または一本鎖切断の生成を媒介するプログラム可能なヌクレアーゼを使用して行われる、請求項1~93のいずれかに記載の方法。
  95. 前記遺伝子修飾するステップが、CRISPR法、TALE法、ジンクフィンガー法、及びそれらの組み合わせから選択される1つ以上の方法を使用して行われる、請求項1~94のいずれかに記載の方法。
  96. 前記遺伝子修飾するステップが、CRISPR法を使用して行われる、請求項95に記載の方法。
  97. 前記CRISPR法が、CRISPR/Cas9法である、請求項96に記載の方法。
  98. 前記遺伝子修飾するステップが、TALE法を使用して行われる、請求項95に記載の方法。
  99. 前記遺伝子修飾するステップが、ジンクフィンガー法を使用して行われる、請求項88に記載の方法。
  100. 前記PD-1選択ステップの前に、前記腫瘍試料または複数の腫瘍断片を酵素消化培地中で消化して、前記第1のTIL集団を含む腫瘍消化物を産生する、請求項1、4、7、11、12、15、18、20、22、25、29、または30のいずれかに記載の方法。
  101. 前記酵素消化培地が、酵素の混合物を含む、請求項2、3、5、6、8、9、10、13、14、16、17、19、21、23、24、26~28、31~38または100に記載の方法。
  102. 前記酵素消化培地が、コラゲナーゼ、中性プロテアーゼ、及びDNaseを含む、請求項2、3、5、6、8、9、10、13、14、16、17、19、21、23、24、26~28、31~38または100に記載の方法。
  103. 前記酵素消化培地が、コラゲナーゼを含む、請求項2、3、5、6、8、9、10、13、14、16、17、19、21、23、24、26~28、31~38または100に記載の方法。
  104. 前記酵素消化培地が、DNaseを含む、請求項2、3、5、6、8、9、10、13、14、16、17、19、21、23、24、26~28、31~38または100に記載の方法。
  105. 前記酵素消化培地が、中性プロテアーゼを含む、請求項2、3、5、6、8、9、10、13、14、16、17、19、21、23、24、26~28、31~38または100に記載の方法。
  106. 前記酵素消化培地が、ヒアルロニダーゼを含む、請求項2、3、5、6、8、9、10、13、14、16、17、19、21、23、24、26~28、31~38または100に記載の方法。
  107. 前記腫瘍試料または前記複数の腫瘍断片が、前記腫瘍試料または前記複数の腫瘍断片の前記消化前、消化中及び/または消化後に機械的解離を受ける、請求項2、3、5、6、8、9、10、13、14、16、17、19、21、23、24、26~28、31~38、または100のいずれかに記載の方法。
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