JP2024518991A - アルキルカルボン酸化合物及びその使用 - Google Patents

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Abstract

一連のアルキルカルボン酸化合物及びその使用に関し、具体的には式(II)で表される化合物及びその薬学的に許容される塩に関する。【化1】JPEG2024518991000086.jpg58169

Description

発明の詳細な説明
本出願は下記の優先権を主張する:
CN2021105302756、出願日は2021年5月14日である;
CN202111463413X、出願日は2021年12月2日である。
[技術分野]
本発明は、一連のアルキルカルボン酸化合物及びその使用に関し、具体的には式(II)で表される化合物及びその薬学的に許容される塩に関する。
[背景技術]
可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC)は、セカンドメッセンジャーである一酸化窒素(NO)の受容体酵素であり、筋肉、上皮、ニューロン及び内皮細胞などのいくつかの細胞型に広く存在している。sGCは、α1又はα2サブユニットと、ヘム補欠分子族を含むβ1サブユニットとが結合したヘテロ二量体であり、NO-sGC-cGMPシグナル伝達経路における重要なシグナル伝達酵素である。生理的条件下では、NOはsGCのヘム補欠分子族に結合し、活性化されると、グアノシン-5’-三リン酸(guanosine-5’-triphosphate、GTP)から環状グアノシン一リン酸(guanosine single-phosphate、cGMP)への変換を触媒する。
cGMPは重要な二次メッセンジャー分子であり、ホスホジエステラーゼ(PDE)、環状ヌクレオチド依存性イオンチャネル(CNG)及びプロテインキナーゼ(PKG)などのさまざまな下流エフェクター分子を活性化することにより、一連の下流カスケード反応を引き起こし、胃腸系、血液循環系及び神経系において、血管と平滑筋の弛緩の促進、血小板凝集の阻害、血管リモデリング、細胞のアポトーシスと炎症発生、及び神経伝達への関与など、重要な生理学的機能を果たしている。従って、sGC刺激剤は、心血管疾患(心不全、肺高血圧症、狭心症、心筋梗塞)及び線維性疾患(腎線維症、全身性硬化症)の潜在的な治療法として使用することができる。上記の病理的条件下では、長時間の酸化ストレスにより、sGCのヘム補欠分子族が酸化(第一鉄状態から第二鉄状態へ)され、sGC酵素がNOによって活性化できなくなり、疾病の悪化を促進する可能性がある。さらに、内皮機能障害、アテローム性動脈硬化症、高血圧、安定又は不安定狭心症、血栓症、心筋梗塞、脳卒中、又は勃起不全の悪化などの疾患を引き起こす。従って、酸化されたsGCを活性化してcGMPを生成させることにより、このような疾患の治療及び/又は予防が可能になる。
sGC活性化剤は、NOと独立し、またヘム補欠分子族とも独立しており、sGC-cGMPシグナル伝達経路を直接活性化することができる。これは、特に酸化ストレス後のNO経路シグナル伝達の欠陥によって引き起こされる多くの疾患に利益をもたらす可能性がある。
このような可溶性グアニリ酸シクラーゼ刺激剤に対する現在の満たされていない市場及び臨床的ニーズに応えて、本発明は新しいクラスの化合物を提供する。このような化合物は、可溶性グアニリ酸シクラーゼの活性化剤として機能し、可溶性グアニリ酸シクラーゼに対して優れたin vitro刺激活性を有し、良好な薬物動態特性を有する。
[発明の概要]
本発明は、式(II)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
ただし、
は、R
及び-L-Rから選択され、
は、シクロペンチル、C4-6ビシクロアルキル及び4~5員ヘテロシクロアルキルから選択され、前記シクロペンチル、C4-6ビシクロアルキル及び4~5員ヘテロシクロアルキルは、それぞれ独立して任意選択で1、2又は3個のRにより置換され、
は、C3-6シクロアルキル及び4~5員ヘテロシクロアルキルから選択され、前記C3-6シクロアルキル及び4~5員ヘテロシクロアルキルは、それぞれ独立して任意選択で1、2又は3個のRにより置換され、
Lは、-O-、-OCH-、-CH(R)-及び-C(R)-から選択され、
及びRは、それぞれ独立してハロゲン、CN、C1-3アルキル及びC1-3アルコキシから選択され、前記C1-3アルキル及びC1-3アルコキシは、それぞれ独立して任意選択で1、2又は3個のRにより置換され、
、R及びRは、それぞれ独立してハロゲン及びC1-3アルキルから選択され、
は、ハロゲン及びC1-3アルコキシから選択され、
は、ハロゲン及びC1-3アルキルから選択され、
は、CH及びNから選択され、
前記「ヘテロシクロアルキル」における「ヘテロ」は、それぞれ独立してO、NH、S及びNから選択される1、2又は3個のヘテロ原子又はヘテロ原子団を表す。
本発明のいくつかの実施形態において、上記のR及びRは、それぞれ独立してF及びメトキシから選択され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、上記のR、R及びRは、それぞれ独立してF及びメチルから選択され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、上記のRはFから選択され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、上記のRは、
から選択され、前記
は、それぞれ独立して任意選択で1、2又は3個のRにより置換され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、上記のRは、
から選択され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、上記のRは、
から選択され、前記
は、任意選択で1、2又は3個のRにより置換され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、上記のRは、
から選択され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、上記のLは、-O-、-OCH-及び-C(CH-から選択され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、上記のRは、
から選択され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、上記のRは、F、Cl及びメチルから選択され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明は、式(I)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
ただし、
は、R
及び-L-Rから選択され、
は、シクロペンチル、C4-6ビシクロアルキル及び4~5員ヘテロシクロアルキルから選択され、前記シクロペンチル、C4-6ビシクロアルキル及び4~5員ヘテロシクロアルキルは、任意選択で1、2又は3個のRにより置換され、
は、C3-6シクロアルキル及び4~5員ヘテロシクロアルキルから選択され、前記C3-6シクロアルキル及び4~5員ヘテロシクロアルキルは、任意選択で1、2又は3個のRにより置換され、
Lは、-O-、-OCH-、-CH(R)-及び-C(R)-から選択され、
及びRは、それぞれ独立してハロゲン、CN、C1-3アルキル及びC1-3アルコキシから選択され、前記C1-3アルキル及びC1-3アルコキシは、任意選択で1、2又は3個のFにより置換され、
、R及びRは、それぞれ独立してハロゲン及びC1-3アルキルから選択され、
は、CH及びNから選択され、
前記「ヘテロシクロアルキル」における「ヘテロ」は、O、S、N及びNHから選択される1、2又は3個の原子又は原子団を含む。
本発明のいくつかの実施形態において、上記のR及びRは、それぞれ独立してFから選択され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、上記のR、R及びRは、それぞれ独立してF及びメチルから選択され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、上記のRは、
から選択され、前記
は、任意選択で1、2又は3個のRにより置換され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、上記のRは、
から選択され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、上記のRは、
から選択され、前記
は、任意選択で1、2又は3個のRにより置換され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、上記のRは、
から選択され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、上記のLは、-O-、-OCH-及び-C(CH-から選択され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、上記のRは、
から選択され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明の更なるいくつかの実施形態は、上記の各変量の任意の組み合わせにより形成される。
本発明は、式(II-1)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩をさらに提供する。
ただし、R、R及びTは本発明に定義された通りである。
本発明は、下記の化合物又はその薬学的に許容される塩をさらに提供する。
本発明のいくつかの実施形態において、上記の化合物は下記の式から選択される。
本発明のいくつかの実施形態において、上記の化合物は下記の式から選択される。
本発明は、可溶性グアニリ酸シクラーゼ活性化剤に関連する疾患を治療するための医薬の調製における、上記の化合物又はその薬学的に許容される塩、或いは上記の医薬組成物の使用をさらに提供する。
本発明のいくつかの実施形態において、前記可溶性グアニル酸シクラーゼ活性化剤に関連する疾患は慢性腎臓病である。
本発明は、慢性腎臓病を治療するための医薬の調製における、上記の化合物又はその薬学的に許容される塩、或いは上記の医薬組成物の使用をさらに提供する。
定義と説明
特に明記しない限り、本明細書で使用される下記の用語及び語句は、下記の意味を有するものとする。特定の用語や語句は、特に定義されていない場合、不確定又は不明瞭であるとみなされるべきではなく、通常の意味に従って理解されるべきである。本明細書に商品名が現れる場合、対応する商品名又はその有効成分を指すことを意図している。
本明細書で使用される「薬学的に許容される」という用語は、それらの化合物、材料、組成物及び/又は剤形について、健全な医学的判断の範囲内にあり、ヒト及び動物の組織と接触して使用するのに適し、過度の毒性、刺激性、アレルギー反応又はほかの問題又は合併症があまりなく、合理的な利益/リスク比に見合ったことを指す。
「薬学的に許容される塩」という用語は、本出願で出る特定の置換基を有する化合物と比較的毒性のない酸又は塩基とから調製される本出願の化合物の塩を指す。本出願の化合物に比較的酸性の官能基が含まれる場合、純粋な溶液又は適切な不活性溶媒中でそのような化合物を十分量の塩基と接触させることによって塩基付加塩を得ることができる。本発明の化合物に比較的塩基性の官能基が含まれる場合、純粋な溶液又は適切な不活性溶媒中でそのような化合物を十分量の酸と接触させることによって酸付加塩を得ることができる。本発明の一部の特定的の化合物は、塩基性及び酸性の官能基を含むため、塩基付加塩又は酸付加塩のいずれかに変換することができる。
本発明の薬学的に許容される塩、「薬学的に許容される塩」という用語は、本出願で出る特定の置換基を有する化合物と比較的毒性のない酸又は塩基とから調製される本出願の化合物の塩を指す。本出願の化合物に比較的酸性の官能基が含まれる場合、純粋な溶液又は適切な不活性溶媒中でそのような化合物を十分量の塩基と接触させることによって塩基付加塩を得ることができる。本発明の化合物に比較的塩基性の官能基が含まれる場合、純粋な溶液又は適切な不活性溶媒中でそのような化合物を十分量の酸と接触させることによって酸付加塩を得ることができる。本発明の一部の特定的の化合物は、塩基性及び酸性の官能基を含むため、塩基付加塩又は酸付加塩のいずれかに変換することができる。
本発明の薬学的に許容される塩は、酸基又は塩基を含む親化合物から通常の化学的方法によって合成することができる。一般に、このような塩は、これらの化合物の遊離酸又は遊離塩基の形態を、水又は有機溶媒又は両方の混合物中で化学量論量の適切な塩基又は酸と反応させることによって調製される。
本発明の化合物は、特定の幾何異性体又は立体異性体の形態で存在することができる。本発明によって想定される全てのこのような化合物は、シス及びトランス異性体、(-)-及び(+)-エナンチオマー、(R)-及び(S)-エナンチオマー、ジアステレオマー、(D)-異性体、(L)-異性体、及びそれらのラセミ混合物並びに他の混合物、例えば、エナンチオマー又はジアステレオマーに富む混合物を含み、これらの混合物はすべて本発明の範囲内にある。アルキル等の置換基に他の不斉炭素原子が存在してもよい。全てのこれらの異性体及びこれらの混合物はいずれも本発明の範囲内に含まれる。
特に明記しない限り、「エナンチオマー」又は「光学異性体」という用語は、互いに鏡像の関係にある立体異性体を指す。
特に明記しない限り、「ジアステレオマー」という用語は、分子が二つ又は複数のキラル中心を有し、かつ分子同士が非鏡像の関係にある立体異性体を指す。
特に明記しない限り、「(+)」は右旋性を意味し、「(-)」は左旋性を意味し、「(±)」はラセミ体を意味する。
特に明記しない限り、楔形実線結合(
)及び楔形点線結合(
)で一つの立体中心の絶対配置を、直線実線結合(
)及び直線点線結合(
)で立体中心の相対配置を、波線(
)で楔形実線結合(
)又は楔形点線結合(
)を、或いは波線(
)で直線実線結合(
)及び直線点線結合(
)を表す。
特に明記しない限り、ある基が1つ又は複数の結合可能な部位を有する場合、該基の任意の1つ又は複数の部位は、化学結合によって他の基に結合することができる。前記部位が他の基と結合する化学結合は、直線実線結合(
)、直線破線結合(
)、又は波線(
)で表すことができる。例えば、-OCHの直線実線結合は、当該基内の酸素原子を介して他の基に結合していることを表し、
の直線破線結合は、当該基内の窒素原子の両端を介して他の基に結合していることを表し、
の波線は、当該フェニル基の1位及び2位の炭素原子を介して他の基に結合していることを表す。
特に明記しない限り、「C1-3アルキル」という用語は、1~3個の炭素原子からなる直鎖又は分枝鎖の飽和炭化水素基を表すために使用される。前記C1-3アルキルにはC1-2及びC2-3アルキルなどが含まれ、それは1価(例えば、メチル)、2価(例えば、メチレン)及び多価(例えば、メチン)であってもよい。C1-3アルキルの実例には、メチル(Me)、エチル(Et)、プロピル(n-プロピル及びイソプロピルを含む)などが含まれるが、これらに限定されない。
特に明記しない限り、「C1-3アルコキシ」という用語は、一つの酸素原子を介して分子の残りの部分に結合している1~3個の炭素原子を含むアルキル基を意味する。前記C1-3アルコキシには、C1-2、C2-3、C及びCアルコキシなどが含まれる。C1-3アルコキシの実例には、メトキシ、エトキシ、プロポキシ(n―プロポキシ又はイソプロポキシを含む)などが含まれるが、これらに限定されない。
特に明記しない限り、環内の原子の数は一般に環員の数として定義され、例えば、「5~7員環」とは、その周りに5~7個の原子が配置された「環」を指す。
特に明記しない限り、Cn-n+m又はC~Cn+mはn~n+m個の炭素の任意の1つの具体的な様態を含み、例えば、C1-12はC、C、C、C、C、C、C、C、C、C10、C11、及びC12を含み、n~n+mのうちの任意の1つの範囲も含み、例えば、C1-12はC1-3、C1-6、C1-9、C3-6、C3-9、C3-12、C6-9、C6-12、及びC9-12等を含む。同様に、n員~n+m員は環における原子数がn~n+m個であることを表し、例えば、3~12員環は3員環、4員環、5員環、6員環、7員環、8員環、9員環、10員環、11員環、及び12員環を含み、n~n+mのうちの任意の1つの範囲も含み、例えば、3~12員環は3~6員環、3~9員環、5~6員環、5~7員環、6~7員環、6~8員環、及び6~10員環等を含む。
特に明記しない限り、「C3-6シクロアルキル」は3~6個の炭素原子からなる飽和環状炭化水素基を意味し、それは単環式及び二環式環系であり、前記C3-6シクロアルキルにはC3-5、C4-5及びC5-6シクロアルキルなどが含まれ、それは一価、二価又は多価であってもよい。C3-6シクロアルキルの実例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが含まれるが、これらに限定されない。
特に明記しない限り、「C3-5シクロアルキル」は3~5個の炭素原子からなる飽和環状炭化水素基を意味し、それは単環式環系であり、前記C3-5シクロアルキルにはC3-4及びC4-5シクロアルキルなどが含まれ、それは一価、二価又は多価であってもよい。C3-5シクロアルキルの実例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルなどが含まれるが、これらに限定されない。
特に明記しない限り、「C4-6ビシクロアルキル」は、スピロ環、縮合環及び架橋環を含む二環式環系である、4~6個の炭素原子からなる飽和環状炭化水素基を意味する。前記C4-6ビシクロアルキルには、C4-5及びC5-6ビシクロアルキルなどが含まれ、それは一価、二価又は多価であってもよい。C4-6ビシクロアルキルの実例には、
などが含まれるが、これらに限定されない。
特に明記しない限り、「4~5員ヘテロシクロアルキル」という用語は、自体で又は他の用語と組み合わせて、それぞれ4~5個の環原子からなる飽和環状基を意味し、その1、2、3又は4個の環原子は、独立してO、S及びNから選択されるヘテロ原子であり、残りは炭素原子であり、ここで、窒素原子が任意選択で四級化されており、窒素及び硫黄ヘテロ原子は任意選択で酸化されてもよい(即ちNO及びS(O)、pは1又は2である)。それは、単環式及び二環式環系を含み、ここで、二環式環系にはスピロ環、縮合環及び架橋環が含まれる。また、当該「4~6員ヘテロシクロアルキル」に関しては、ヘテロ原子はヘテロシクロアルキルと分子の残りの部分に結合している位置を占めることができる。前記4~5員ヘテロシクロアルキルには、4員、5員及び6員ヘテロシクロアルキルが含まれる。4~5員ヘテロシクロアルキルの実例には、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ピロリジニル、ピラゾリジニル、イミダゾリジニル、テトラヒドロチオフェニル(テトラヒドロチオフェン-2-イル及びテトラヒドロチオフェン-3-イルなどを含む)、テトラヒドロフラニル(テトラヒドロフラン-2-イルなどを含む)などが含まれるが、これらに限定されない。
特に明記しない限り、「ハロ」又は「ハロゲン」という用語は、それ自体又は別の置換基の一部として、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素原子を意味する。
本発明の化合物は、特定の形態で存在することができる。特に明記しない限り、「互変異性体」又は「互変異性体の形態」という用語は、異なる官能基の異性体が室温で動的平衡にあり、急速に相互変換可能であることを指す。互変異性体が可能であれば(例えば、溶液中で)、互変異性体の化学的平衡を達成することができる。例えば、プロトン互変異性体(proton tautomer)(プロトトロピー互変異性体(prototropic tautomer)とも呼ばれる)は、プロトンの移動を介する相互変換、例えばケト-エノール異性化やイミン-エナミン異性化を含む。原子価互変異性体(valence tautomer)は、一部の結合電子の再結合による相互変換を含む。中では、ケト-エノール互変異性化の具体的な実例は、ペンタン-2,4-ジオンと4-ヒドロキシペント-3-エン-2-オンの二つの互変異性体の間の相互変換である。
特に明記しない限り、「1つの異性体に富む」「異性体に富む」「1つのエナンチオマーに富む」又は「エナンチオマーに富む」という用語は、その中の1つの異性体又はエナンチオマーの含有量が100%未満であり、且つこの異性体又はエナンチオマーの含有量が60%以上、又は70%以上、又は80%以上、又は90%以上、又は95%以上、又は96%以上、又は97%以上、又は98%以上、又は99%以上、又は99.5%以上、又は99.6%以上、又は99.7%以上、又は99.8%以上、又は99.9%以上であることを指す。
特に明記しない限り、「異性体過剰率」又は「エナンチオマー過剰率」という用語は、2つの異性体又は2つのエナンチオマーの相対百分率の間の差を指す。例えば、1つの異性体又はエナンチオマーの含有量が90%であり、もう1つの異性体又はエナンチオマーの含有量が10%である場合、異性体又はエナンチオマー過剰率(ee値)は80%である。
光学活性な(R)-及び(S)-異性体、ならびにD及びL異性体は、キラル合成又はキラル試薬又は他の通常の技術によって調製することができる。本発明のある化合物の一つのエナンチオマーを得るには、不斉合成又はキラル補助剤を有する誘導体化によって調製することができ、ここで、得られたジアステレオマー混合物を分離し、かつ補助基を開裂して純粋な所望のエナンチオマーを提供する。或いは、分子に塩基性官能基(例えば、アミノ)又は酸性官能基(例えば、カルボキシル)が含まれる場合、適切な光学活性な酸又は塩基とジアステレオマーの塩を形成し、次に当分野で公知の通常の方法によってジアステレオマーの分割を実行した後、回収して純粋なエナンチオマーを得る。また、エナンチオマーとジアステレオマーの分離は、通常、キラル固定相を使用したクロマトグラフィーを使用し、かつ任意選択で化学的誘導体化法(例えば、アミンからカルバミン酸塩を生成する)を組み合わせて行われる。
本発明の化合物は、化合物を構成する1つ又は複数の原子に不自然な割合の原子同位体を含有してもよい。例えば、化合物はトリチウム(H)、ヨウ素-125(125I)、C-14(14C)などの放射性同位元素で標識することができる。又は例えば、重水素で水素を置換して重水素化薬物を形成することができ、重水素と炭素で形成された結合は、通常の水素と炭素で形成された結合よりも強く、非重水素化薬物と比較して、重水素化薬物は、毒性副作用を低減し、薬物の安定性を高め、有効性を増強し、薬物の生物学的半減期を延長するなどの利点がある。本発明の化合物の同位体組成の変換は、放射性であるか否かにかかわらず、本発明の範囲内に含まれる。
「任意選択」また「任意選択で」という用語は、その後に記載される事項又は状況が発生する可能性があるが、必ずしも発生する必要はないことを指し、その記載には、前記事項又は状況が発生する場合と、前記事項又は状況が発生しない場合とが含まれる。
「置換された」という用語は、特定の原子における任意の一つ又は複数の水素原子が置換基で置換されていることを意味し、特定の原子の原子価が正常でかつ置換された化合物が安定である限り、置換基は重水素及び水素の変異体を含んでもよい。置換基がケト基(即ち=O)である場合、2つの水素原子が置換されたことを意味する。ケト基置換は、芳香族基で生じない。「任意選択で置換される」という用語は、置換されていても置換されていなくてもよいことを指し、別途に説明しない限り、置換基の種類と数は化学的に実現可能である限り任意である。
変量(例えば、R)のいずれかが化合物の組成又は構造に1回以上現れた場合、その定義はいずれの場合においても独立である。そのため、例えば、1つの基が0~2個のRで置換された場合、上記基は任意に2個以下のRで置換され、且ついずれの場合においてもRは独立した選択肢を有する。また、置換基及び/又はその変形体の組み合わせは、このような組み合わせであれば安定した化合物になる場合のみ許容される。
連結基の数が0の場合、例えば、-(CRR)-は、当該連結基が単結合であることを意味する。
置換基が空である場合、当該置換基が存在しないことを意味し、例えば、A-XのXが空である場合、当該構造は実際にAであることを意味する。列挙された置換基がどの原子を介して置換された基に結合しているかを示していない場合、このような置換基はその任意の原子を介して結合することができ、例えば、置換基としてのピリジニルは、ピリジン環の任意の炭素原子を介して置換された基に結合してもよい。
特に明記しない限り、ある基が1つ又は複数の結合可能な部位を有する場合、該基の任意の1つ又は複数の部位は、化学結合によって他の基に結合することができる。当該化学結合の結合方式が非局在であり、且つ結合可能な部位にH原子が存在する場合、化学結合と結合する時、該部位のH原子の個数は、結合された化学結合の個数に応じて対応する価数の基に減少する。前記部位が他の基と結合する化学結合は、直線実線結合(
)、直線破線結合(
)、又は波線(
)で表すことができる。例えば、-OCHの直線実線結合は、当該基内の酸素原子を介して他の基に結合していることを表し、
の直線破線結合は、当該基内の窒素原子の両端を介して他の基に結合していることを表し、
の波線は、当該フェニル基の1位及び2位の炭素原子を介して他の基に結合していることを表す。
本発明の化合物は、以下に列挙する特定の実施形態、それらを他の化学合成法と組み合わせることによって形成される実施形態、及び当業者に周知の等価置換形態を含む、当業者に周知の様々な合成方法によって調製することができ、好ましい実施形態には、本発明の実施例が含まれるが、これらに限定されない。
本発明の化合物の構造は、当業者に周知の従来の方法によって確認することができ、本発明が化合物の絶対配置に関する場合、絶対配置は、当業者の従来の技術的手段によって確認することができる。例えば、単結晶X線回折(SXRD)では、培養した単結晶をBruker D8 venture回折計で回折強度データを収集し、光源はCuKα放射線であり、走査方法はφ/ω走査であり、関連データを収集した後、さらに直接法(Shelxs97)を使用して結晶構造を解析することにより、絶対配置を確認することができる。
本発明で使用される溶媒は市販品から得ることができる。本発明では下記の略語が使用される:aqは水を表す;eqは当量、等量を表す;Mはmol/Lを表す;DMSOはジメチルスルホキシドを表す;EtOHはエタノールを表す;CBzはベンジルオキシカルボニルを表し、アミン保護基である;Bocはtert-ブトキシカルボニルを表し、アミン保護基である;r.t.は室温を表す;BocOは二炭酸ジ-tert-ブチルを表す;TFAはトリフルオロ酢酸を表す;IPAmはイソプロピルアミンを表す。
化合物は、当分野の通常の命名原則に従って、又はChemDraw(登録商標)ソフトウェアを使用して命名され、市販の化合物はサプライヤーのカタログで命名される。
[発明の効果]
本発明の化合物は、グアニル酸シクラーゼに対して有意なin vitro刺激活性を有し、優れた薬物動態学的特性及び良好な肝細胞安定性を有する。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、これらは本発明を何ら不利に限定するものではない。本発明を本明細書において詳細に説明したが、その具体的な実施形態も開示されており、当業者にとって、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、本発明の具体的な実施形態に関して様々な変更及び改良を行うことが明らかである。
実施例1
合成ルート:
ステップ1:化合物WX001_2の合成
室温及び窒素ガス保護下で、ジエチルホスホノ酢酸tert-ブチル(5.14g、20.38mmol)をテトラヒドロフラン(30mL)に溶解させ、反応系を0℃まで冷却させ、カリウムtert-ブトキシド(2.52g、22.48mmol)を加え、30分間撹拌した後、WX001_1(2g、20.38mmol)をゆっくりと滴下し、滴下が終了した後、反応系を室温に戻せ、12時間撹拌した。反応終了後、水(50mL)を加えて希釈し、酢酸エチル(60mL×3)で抽出し、有機相を合わせた。有機相を順次に飽和食塩水(60mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~1/1、体積比)により分離して、化合物WX001_2を得た。H NMR (400 MHz, DMSO_d) δ: 6.75 (dd, J=8.0, 15.5 Hz, 1H), 5.75-5.65 (m, 1H), 2.62 -2.52 (m, 1H), 1.83-1.72 (m, 2H), 1.65-1.53 (m, 4H), 1.42 (s, 9H), 1.36-1.28 (m, 2H)。
ステップ2:化合物WX001_4の合成
室温及び窒素ガス保護下で、2,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1-ビナフチル(18.24mg、29.29μmol)及びクロロ(1,5-シクロオクタジエン)ロジウム(I)(ダイマー)(62.80mg、127.37μmol)をテトラヒドロフラン(10mL)に溶解させ、反応系を室温で15分間撹拌した。化合物WX001_3(1.42g、5.60mmol)をイソプロパノール(5mL)及びテトラヒドロフラン(10mL)に溶解させ、化合物WX001_2(1.00g、5.09mmol)、水酸化カリウム(343.00mg、6.11mmol)及び1,5-シクロオクタジエン(55.11mg、509.46μmol)を順次に加え、反応系を60℃まで昇温させ、調製した触媒を加え、反応系を60℃で9時間撹拌した。反応終了後、室温まで冷却させ、水(150mL)を加えて希釈し、酢酸エチル(150mL×3)で抽出し、有機相を合わせた。有機相を順次に飽和食塩水(100mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~1/1、体積比)により分離して、化合物WX001_4を得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ: 7.12 (d, J=8.1 Hz, 1H), 6.60 (d, J=2.0 Hz, 1H), 6.52 (dd, J=2.0, 8.3 Hz, 1H), 3.98 (s, 2H), 2.73-2.61 (m, 2H), 2.45-2.35 (m, 1H), 1.97-1.78 (m, 2H), 1.70-1.61 (m, 1H), 1.59-1.49 (m, 2H), 1.45-1.35 (m, 2H), 1.28-1.25 (m, 9H), 1.08-0.96 (m, 1H), 0.91-0.82 (m, 1H)。
ステップ3:化合物WX001_7の合成
室温及び窒素ガス保護雰囲気下で、乾燥させた反応フラスコにジイソプロピルアミン(31.52g、311.45mmol、44.02mL)を入れ、テトラヒドロフラン(350mL)を加えて溶解させ、反応系を-70℃まで冷却させ、n-ブチルリチウムのn-ヘキサン溶液(130.00mL、324.99mmol、2.5M)を加え、反応系を-70℃で30分間撹拌した後、-40℃まで昇温させて30分間撹拌した。反応系を-70℃まで冷却させ、テトラヒドロフラン(120mL)に溶解させたWX001_6(50g、270.83mmol)を加え、反応系を-70℃で1時間撹拌し、テトラヒドロフラン(150mL)に溶解させたトリフルオロアセトン(45.52g、406.24mmol)を加え、反応系を-70℃で2時間撹拌した。反応終了後、反応系を0℃まで昇温させ、5N希塩酸120mLを反応系に加えて反応系をクエンチングさせ、反応系を室温で30分間撹拌した後、減圧濃縮して有機溶媒の大部分を除去し、酢酸エチル(300mL)を加えて希釈し、液体を分離し、有機相を収集し、水相を酢酸エチル(200mL×3)で抽出し、有機相を合わせた。有機相を飽和食塩水(200mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して溶媒を除去して、化合物WX001_7を得た。
ステップ4:化合物WX001_8の合成
室温及び窒素ガス保護雰囲気下で、WX001_7(80.35g、270.84mmol)をピリジン(160mL)に溶解させ、室温で反応系にオキシ塩化リン(49.83g、325.01mmol)を加え、反応系を110℃で12時間撹拌した。反応終了後、反応系を室温まで冷却させ、反応系を200mLの水に注いで反応系をクエンチングさせ、6N希塩酸を加えてpHを約3に調節し、ジクロロメタン(400mL)を加えて希釈し、液体を分離し、有機相を収集し、水相をジクロロメタン(300mL×3)で抽出し、有機相を合わせた。有機相を飽和食塩水(200mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~9/1、体積比)により分離して、化合物WX001_8とWX001_9の混合物を得た。得られた混合物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~9/1、体積比)により分離して、化合物WX001_8を得た。
ステップ5:化合物WX001_9の合成
室温及び窒素ガス保護雰囲気下で、乾燥させた反応フラスコにジイソプロピルアミン(7.99g、78.95mmol)を入れ、テトラヒドロフラン(50mL)を加えて溶解させ、窒素ガスで3回置換し、反応系を-60℃まで冷却させ、n-ブチルリチウムのn-ヘキサン溶液(71.77mmol、28.71mL、2.5M)をゆっくりと加え、反応系を-40℃まで昇温させ、-40℃で30分間撹拌した後、-65℃まで冷却させ、テトラヒドロフラン(50mL)に溶解させたWX001_8(10g、35.89mmol)を加え、反応系を-65℃で1.5時間撹拌した。反応終了後、反応系に酢酸(8.62g、143.55mmol)のテトラヒドロフラン(40mL)溶液を加えて反応系をクエンチングさせ、室温で2時間撹拌した。水(80mL)及び酢酸エチル(80mL)を加えて希釈し、液体を分離し、有機相を収集し、水相を酢酸エチル(80mL×3)で抽出し、有機相を合わせた。有機相を飽和食塩水(80mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~9/1、体積比)により分離して、化合物WX001_9を得、粗生成物を次のステップに直接に投入した。
ステップ6:化合物WX001_10の合成
室温及びアルゴンガス保護雰囲気下で、乾燥させた水素化フラスコにPt/C(0.57g、純度:5%)を加え、メタノール(60mL)を加えて湿らせ、WX001_9(5.7g、20.46mmol)を加え、反応系を50℃、50psiの水素ガス雰囲気下で12時間撹拌した。反応終了後、反応系を珪藻土でろ過し、ケーキをメタノール(60mL×5)で洗浄し、ろ液を合わせ、減圧濃縮して、残留物を得た。化合物WX001_10を得た。
ステップ7:化合物WX001_11の合成
室温及び窒素ガス保護雰囲気下で、WX001_10(5.8g、20.66mmol)をメタノール(60mL)に溶解させ、反応系にナトリウムメトキシド(3.35g、61.99mmol)を加え、反応系を80℃で12時間撹拌した。ナトリウムメトキシド(1.12g、20.66mmol)を追加し、反応系を80℃で12時間撹拌し続けた後、90℃まで昇温させ、12時間撹拌した。反応終了後、室温まで冷却させ、減圧濃縮して有機溶媒の大部分を除去し、水(60mL)を加えて希釈し、tert-ブチルメチルエーテル(70mL)で抽出し、有機相を捨て、水相を3N希塩酸でpH2~3に調節し、酢酸エチル(80mL×3)で抽出し、有機相を合わせた。有機相を飽和食塩水(50mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して溶媒を除去した。化合物WX001_11を得た。
ステップ8:化合物WX001_5の合成
室温及び窒素ガス保護雰囲気下で、キニーネ(3.51g、10.83mmol)をエタノール(36mL)に溶解させ、反応系を80℃まで昇温させ、エタノール(19mL)に溶解させたWX001_11(3.85g、14.44mmol)を1滴ずつ滴下し、反応系を80℃で10分間撹拌した。白色固体を析出させた。反応系を0℃までゆっくりと冷却させ、0℃で1時間撹拌し、ろ過し、ケーキを5mLの水で洗浄し、固体を収集した。固体をメタノール(157mL)及び水(20mL)に溶解させ、反応系を100℃まで昇温させて30分間撹拌し、反応系を室温までゆっくりと冷却させ、白色固体を析出させ、ろ過し、ケーキを10mLの水で洗浄し、ケーキを収集した。ケーキを120mLのエタノール及び20mLの水で溶解させ、反応系を100℃まで昇温させて30分間撹拌し、反応系を室温までゆっくりと冷却させ、白色固体を析出させ、ケーキを10mLの水で洗浄し、固体を収集した。固体を水(25mL)に懸濁させ、塩酸(6M、3.25mL)を加え、反応系を室温で2時間半撹拌した。白色固体をろ過し、ケーキを1mLの水で洗浄し、固体を収集し、ケーキを減圧濃縮して溶媒を除去し、化合物WX001_5を得た。
SFC分析方法:カラムタイプ:Chiralpak IG-3(100×4.6mm I.D.、3μm);移動相:A:CO、B:[MeOH(0.1%のIPAm含有)]、勾配:B%:5%~40%、3min。WX001_5のピーク時間は1.196minであった。
ステップ9:化合物WX001_12の合成
室温及び窒素ガス保護下で、化合物WX001_5(150mg、562.55μmol)をジクロロメタン(3mL)に溶解させ、N,N-ジメチルホルムアミド(411.19μg、5.63μmol)を加え、反応系を0℃まで冷却させ、塩化オキサリル(107.11mg、843.82μmol)を滴下し、反応系を25℃で1時間撹拌し、減圧濃縮して溶媒を除去した。残留物をジクロロメタン(3mL)に溶解させ、化合物WX001_4(218.62mg、675.06μmol)のジクロロメタン(2mL)溶液及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(145.41mg、1.13mmol)を滴下し、反応系を室温で2時間撹拌した。反応終了後、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~7/3、体積比)により分離して、化合物WX001_12を得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ: 8.17 (d, J=2.4 Hz, 1H), 7.58 (d, J=5.3 Hz, 1H), 7.42-7.31 (m, 4H), 7.21 (dd, J=2.2, 8.3 Hz, 1H), 6.88 (d, J=8.1 Hz, 1H), 3.68 (t, J=7.8 Hz, 1H), 3.47-3.34 (m, 1H), 2.84-2.76 (m, 1H), 2.74-2.64 (m, 1H), 2.49-2.39 (m, 1H), 2.02-1.92 (m, 1H), 1.90-1.80 (m, 1H), 1.68-1.61 (m, 1H), 1.59-1.49 (m, 2H), 1.41-1.31 (m, 2H), 1.30-1.27 (m, 1H), 1.23 (d, J=3.3 Hz, 9H), 1.09-1.01 (m, 1H), 0.96 (d, J=7.2 Hz, 3H).
ステップ10:化合物WX001の合成
室温及び窒素ガス保護下で、予め乾燥させた反応フラスコ内で化合物WX001_12(150mg、262.02μmol)を酢酸エチル(3mL)に溶解させ、塩酸・酢酸エチル(4M、3mL)を加え、反応系を室温で10時間撹拌し、反応終了後、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水;酸性系:0.04%のHCl)により分離して、化合物WX001を得た。MS-ESI m/z: 516.2 [M+H]H NMR (400MHz, DMSO_d) δ: 11.92 (s, 1H), 9.81 (s, 1H), 7.51-7.42 (m, 4H), 7.39-7.35 (m, 1H), 7.33 (d, J=8.3 Hz, 1H), 7.06-7.00 (m, 1H), 4.12 (d, J=10.7 Hz, 1H), 3.41-3.34 (m, 1H), 2.76-2.69 (m, 1H), 2.65 (dd, J=4.2, 15.6 Hz, 1H), 2.46-2.38 (m, 1H), 1.96-1.87 (m, 1H), 1.85-1.75 (m, 1H), 1.64-1.31 (m, 4H), 1.27-1.09 (m, 2H), 0.98-0.89 (m, 1H), 0.80 (d, J=7.0 Hz, 3H).
実施例2
ステップ1:化合物WX002及びWX003の合成
化合物WX001をキラルカラム(カラムタイプ:Phenomenex-Cellulose-2(250mm×30mm、10μm);移動相:A(CO)及びB(エタノール、0.1%のアンモニア水含有);勾配:B%=30%~30%、5min)により分離して、化合物WX002及び化合物WX003をそれぞれ得た。
SFC分析方法:カラムタイプ:Lux Cellulose-2、50×4.6mm I.D.、3μm;移動相:A:CO、B:[EtOH(0.1%のIPAm含有)]、勾配:B%:5%~50%、3min。
WX002(保持時間:1.154min): MS-ESI m/z: 516.2 [M+H].ee値:98.32%.H NMR (400MHz, DMSO_d) δ: 9.82 (s, 1H), 7.46 (s, 4H), 7.40-7.28 (m, 2H), 7.03 (d, J=8.3 Hz, 1H), 4.12 (d, J=10.1 Hz, 1H), 3.45-3.41 (m, 1H), 2.72-2.60 (m, 2H), 2.45-2.30 (m, 1H), 1.99-1.74 (m, 2H), 1.65-1.32 (m, 4H), 1.29-1.08 (m, 2H), 0.93 (s, 1H), 0.80 (d, J=6.4 Hz, 3H)。
WX003(保持時間:1.416min): MS-ESI m/z: 516.2 [M+H].ee値:95.24%.H NMR (400MHz, DMSO_d) δ: 9.82 (s, 1H), 7.46 (s, 4H), 7.40-7.28 (m, 2H), 7.03 (d, J=8.3 Hz, 1H), 4.12 (d, J=10.1 Hz, 1H), 3.58-3.47 (m, 1H), 2.72-2.60 (m, 2H), 2.45-2.30 (m, 1H), 1.99-1.74 (m, 2H), 1.65-1.32 (m, 4H), 1.29-1.08 (m, 2H), 0.93 (s, 1H), 0.80 (d, J=6.4 Hz, 3H)。
実施例4
合成ルート:
ステップ1:化合物WX004_2の合成
室温及び窒素ガス保護雰囲気下で、化合物WX004_1(7.8g、27.52mmol)をメタノール(80mL)に溶解させ、鉄粉末(7.68g、137.59mmol)を加え、塩化アンモニウム(11.78g、220.14mmol)の水(40mL)溶液を滴下し、反応系を70℃で12時間撹拌し、反応終了後、ろ過し、ケーキをメタノール(50mL×2)で洗浄し、ろ液を収集し、減圧濃縮して溶媒を除去した。水(50mL)を加えて希釈し、酢酸エチル(100mL×2)で抽出し、有機相を合わせた。有機相を飽和食塩水(50mL×2)で順次に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~5/1、体積比)により分離精製して、化合物WX004_2を得た。
ステップ2:化合物WX004_3の合成
0℃及び窒素ガス保護雰囲気下で、水素化ナトリウム(1.10g、27.42mmol、純度:60%)をN,N-ジメチルホルムアミド(50mL)にバッチで加え、化合物WX004_2(2.78g、10.97mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(30mL)溶液を反応系にゆっくりと滴下し、反応系を0℃で0.5時間撹拌した後、p-メトキシベンジルクロリド(4.09g、26.10mmol、3.55mL)を滴下し、滴下が終了した後、反応系を25℃まで昇温させて12時間撹拌した。反応終了後、反応系を水(50mL)にゆっくりと注いでクエンチングさせ、酢酸エチル(100mL)を加えて希釈し、液体を分離し、有機相を収集し、水相を酢酸エチル(50mL×3)で抽出し、有機相を合わせた。有機相を飽和食塩水(50mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~5/1、体積比)により分離精製して、化合物WX004_3を得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ: 7.36-7.23 (m, 6H), 7.18 (d, J=8.4 Hz, 1H), 6.93 (d, J=8.5 Hz, 4H), 4.18 (s, 4H), 3.89 (s, 6H).
ステップ3:化合物WX004_5の合成
室温及び窒素ガス保護雰囲気下で、WX004_4(500mg、3.84mmol)及びメトキシメチルアミン塩酸塩(412.32mg、4.23mmol)を酢酸エチル(10mL)に溶解させ、N-メチルモルホリン(1.17g、11.53mmol、1.27mL)を加え、次に1-プロパンホスホン酸無水物(3.67g、5.76mmol、3.43mL、50%の酢酸エチル溶液)を滴下し、20℃で12時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を水(20mL)に注いで反応系をクエンチングさせ、液体を分離し、有機相を収集し、水相に酢酸エチル(10mL×2)を加えて抽出し、有機相を合わせた。有機相を飽和食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=19/1~3/1、体積比)により分離精製して、化合物WX004_5を得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ: 3.67 (s, 3H), 3.20 (s, 3H), 2.41 (d, J=2.5 Hz, 6H).
ステップ4:化合物WX004_6の合成
室温及び窒素ガス保護雰囲気下で、化合物WX004_3(1.57g、3.18mmol)をテトラヒドロフラン(17mL)に溶解させ、-70℃まで冷却させ、2Mのイソプロピルマグネシウムクロリド・テトラヒドロフラン溶液(1.59mL、3.18mmol)を加え、滴下が終了した後、-40℃まで昇温させて0.5時間撹拌し、次に化合物WX004_5(220mg、1.27mmol)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液を滴下し、滴下が終了した後、20℃まで昇温させて12時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を飽和塩化アンモニウム溶液(50mL)にゆっくりと注いで反応系をクエンチングさせ、液体を分離し、有機相を収集し、水相を酢酸エチル(20mL×2)で抽出し、有機相を合わせた。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去し、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~24/1)により分離精製して、標的化合物WX004_6を得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ: 7.52-7.45 (m, 2H), 7.41 (s, 1H), 7.20 (d, J=8.4 Hz, 4H), 6.82 (d, J=8.6 Hz, 4H), 4.17 (s, 4H), 3.78 (s, 6H), 2.44 (d, J=2.2 Hz, 6H).
ステップ5:化合物WX004_7の合成
室温及び窒素ガス保護雰囲気下で、ジエチルホスホノ酢酸tert-ブチル(235.39mg、933.18μmol)をテトラヒドロフラン(5mL)に溶解させ、1Mのカリウムtert-ブトキシド・テトラヒドロフラン溶液(1.03mL、1.03mmol)を0℃で滴下し、滴下が終了した後、0℃で0.5時間撹拌し、次にWX004_6(447.9mg、933.18μmol)のテトラヒドロフラン(3mL)溶液を滴下し、滴下が終了した後、20℃で12時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を氷水(10mL)に注いでクエンチングさせ、酢酸エチル(15mL×3)を加えて抽出し、有機相を合わせ、有機相に飽和食塩水(10mL)を加えて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去し、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=99/1~97/3)により分離精製して、標的化合物WX004_7を得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ: 7.37 (d, J=8.0 Hz, 1H), 7.21 (d, J=8.6 Hz, 4H), 6.85-6.80 (m, 4H), 6.62 (dd, J=2.0, 8.0 Hz, 1H), 6.51 (d, J=1.6 Hz, 1H), 5.74 (s, 1H), 4.13 (s, 4H), 3.78 (s, 6H), 1.87 (d, J=2.4 Hz, 6H), 1.22 (s, 9H)
ステップ6:化合物WX004_8の合成
アルゴンガス保護雰囲気下で、白金炭素(100mg、純度:5%)を乾燥させた反応フラスコに加え、テトラヒドロフラン(2mL)を加えて湿らせ、化合物WX004_7(300mg、518.93μmol)のテトラヒドロフラン(2mL)溶液を加え、水素ガスで3回置換し、20℃、水素ガス(15psi)で12時間反応させた。反応終了後、反応溶液を珪藻土でろ過し、ケーキをテトラヒドロフラン(10mL×3)で洗浄し、ろ液を合わせ、減圧濃縮して溶媒を除去し、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=99/1~24/1、体積比)により分離精製して、標的化合物WX004_8を得た。
ステップ7:化合物WX004_9の合成
室温及び窒素ガス保護下で、化合物WX004_8(78mg、134.45μmol)をジクロロメタン(3.5mL)と水(0.6mL)の混合溶媒に溶解させ、0℃まで冷却させ、2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノ-1,4-ベンゾキノン(92.28mg、406.54μmol)をバッチで加え、20℃で2時間撹拌した。反応終了後、反応溶液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)を加え、0.5時間撹拌した後、分層し、有機相を収集し、水相をジクロロメタン(10mL×2)で抽出し、有機相を合わせた。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去し、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~19/1、体積比)により分離精製して、標的化合物WX004_9を得た。
ステップ8:化合物WX004_10の合成
室温及び窒素ガス保護雰囲気下で、化合物WX001_5(55.71mg、208.93μmol)をジクロロメタン(1mL)に溶解させ、0℃まで冷却させ、塩化オキサリル(45.72μL、522.32μmol)を滴下し、N,N-ジメチルホルムアミドを1滴加え、20℃で1時間撹拌し、減圧濃縮して溶媒を除去し、ジクロロメタン(1mL)を加えて溶解させた後、再び減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をジクロロメタン(1mL)に溶解させ、0℃で化合物WX004_9(71mg、208.93μmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(67.51mg、522.32μmol)のジクロロメタン(1mL)溶液に滴下し、20℃で12時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を水(10mL)に注いでクエンチングさせ、ジクロロメタン(5mL×3)を加えて抽出し、有機相を合わせた。有機相を飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=46/1~17/3、体積比)により分離精製して、標的化合物WX004_10を得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ: 8.11 (d, J=1.6 Hz, 1H), 7.59 (d, J=5.6 Hz, 1H), 7.41-7.31 (m, 4H), 7.25 (dd, J=2.0, 8.4 Hz, 1H), 6.80 (d, J=8.0 Hz, 1H), 3.69-3.65 (m, 1H), 3.47-3.43 (m, 1H), 3.41-3.33 (m, 1H), 2.67-2.49 (m, 2H), 1.90-1.82 (m, 6H), 1.33 (d, J=2.4 Hz, 9H), 0.96 (d, J=7.2 Hz, 3H).
ステップ9:化合物WX004の合成
室温及び窒素ガス保護雰囲気下で、化合物WX004_10(100mg、169.94μmol)を酢酸エチル(0.5mL)に溶解させ、塩酸・酢酸エチル(4M、2mL)を加え、反応系を25℃で1時間撹拌した。反応終了後、直接に減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、酸性系:0.04%のHCl)により分離精製して、標的化合物WX004を得た。MS-ESI m/z: 531.9 [M+H]H NMR (400 MHz, DMSO_d) δ: 12.16 (s, 1H), 9.84 (d, J=3.1 Hz, 1H), 7.52-7.43 (m, 4H), 7.39-7.32 (m, 2H), 7.04-6.92 (m, 1H), 4.13 (d, J=10.8 Hz, 1H), 3.41-3.34 (m, 2H), 2.65-2.57 (m, 1H), 2.55-2.54 (m, 1H), 1.83-1.73 (m, 6H), 0.80 (d, J=6.8 Hz, 3H).
実施例5
ステップ1:化合物WX005及びWX006の合成
化合物WX004をまずキラルカラム(カラムタイプ:DAICEL CHIRALPAK IC(250mm×30mm、10μm);移動相:A(CO)及びB(イソプロパノール、0.1%のジイソプロピルアミン含有);勾配:B%=33%~33%、5min)により分離し、次に分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水;酸性系:0.04%のHCl)により分離精製して、化合物WX005及び化合物WX006をそれぞれ得た。
SFC分析方法:カラムタイプ:Chiralpak IC-3(100×4.6mm I.D.、3μm);移動相:A:CO、B:[IPA(0.1%のIPAm含有)]、勾配:B%:5%~40%、3min。
WX005(保持時間:1.874min): MS-ESI m/z: 532.1[M+H]. ee値:100%. H NMR (400 MHz, DMSO_d) δ:12.16 (s, 1H), 9.85 (s, 1H), 7.50-7.42 (m, 4H), 7.36 (d, J=8.4 Hz, 1H), 7.34 (d, J=2.0 Hz, 1H), 6.97 (dd, J=2.0, 8.4 Hz, 1H), 4.13 (d, J=10.8 Hz, 1H), 3.43-3.39 (m, 2H), 2.64-2.58 (m, 1H), 2.54-2.52 (m, 1H), 1.86-1.70 (m, 6H), 0.80 (d, J=6.8 Hz, 3H)。
WX006(保持時間:2.003min): MS-ESI m/z: 532.1[M+H]. ee値:92.44%. H NMR (400 MHz, DMSO_d) δ:12.14 (s, 1H), 9.84 (s, 1H), 7.53-7.41 (m, 4H), 7.40-7.30 (m, 2H), 6.97 (d, J=8.0 Hz, 1H), 4.13 (d, J=10.8 Hz, 1H), 3.39-3.36 (m, 2H), 2.63-2.58 (m, 1H), 2.54-2.53 (m, 1H), 1.86-1.71 (m, 6H), 0.80 (d, J=6.8 Hz, 3H)。
実施例7
合成ルート:
ステップ1:化合物WX007_1の合成
室温及び窒素ガス保護雰囲気下で、4-フルオロフェニルマグネシウムブロミド(13.86mL、4.62mmol、1Mのテトラヒドロフラン溶液)を乾燥させた反応フラスコに入れ、窒素ガス保護下で-30℃まで冷却させ、化合物WX004_5(0.8g、4.62mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液を滴下し、滴下が終了した後、20℃まで昇温させて12時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を飽和塩化アンモニウム水溶液(20mL)に注いで反応系をクエンチングさせ、酢酸エチル(10mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~97/3、体積比)により分離精製して、標的化合物WX007_1を得た。
ステップ2:化合物WX007_2の合成
室温及び窒素ガス保護雰囲気下で、発煙硝酸(6.02g、95.54mmol、4.30mL、純度:95%)を乾燥させた反応フラスコに入れ、-10℃まで冷却させた。化合物WX007_1(390mg、1.87mmol)をバッチでゆっくりと加え、0℃で1時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を氷水(10mL)にゆっくりと注いで反応系をクエンチングさせ、酢酸エチル(15mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~97/3、体積比)により分離精製して、標的化合物WX007_2を得た。
ステップ3:化合物WX007_3の合成
室温及び窒素ガス保護雰囲気下で、ジエチルホスホノ酢酸tert-ブチル(318.79mg、1.26mmol)をテトラヒドロフラン(3mL)に溶解させ、窒素ガス保護下で0℃まで冷却させ、1Mのカリウムtert-ブトキシド・テトラヒドロフラン溶液(1.39mL、1.39mmol)を滴下し、滴下が終了した後、0.5時間撹拌し、次に化合物WX007_2(320mg、1.26mmol)のテトラヒドロフラン(3mL)溶液を滴下し、20℃で12時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を水(20mL)に注ぎ、酢酸エチル(10mL×3)を加えて抽出し、有機相に飽和食塩水(30mL)を加えて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去した。残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~97/3、体積比)により分離精製して、標的化合物WX007_3を得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ:7.76 (dd, J=2.0, 7.0 Hz, 1H), 7.34-7.30 (m, 1H), 7.27-7.22 (m, 1H), 5.91 (s, 1H), 2.14 (d, J=2.4 Hz, 6H), 1.27 (s, 9H).
ステップ4:化合物WX007_4の合成
アルゴンガス保護雰囲気下で、白金炭素(150.00mg、純度:5%)を反応フラスコに入れ、テトラヒドロフラン(3mL)を加えて湿らせた。化合物WX007_3(300mg、853.86μmol)のテトラヒドロフラン(2mL)溶液を加えた。水素ガスで3回置換し、20℃及び15psiの水素ガス雰囲気で12時間反応させた。反応終了後、反応溶液を珪藻土でろ過し、ケーキをテトラヒドロフラン(5mL)で洗浄し、ろ液を合わせ、減圧濃縮して溶媒を除去し、標的化合物WX007_4を得、粗生成物を直接に次のステップに投入した。
ステップ5:化合物WX007_5の合成
室温及び窒素ガス保護雰囲気下で、化合物WX001_5(340mg、1.28mmol)をジクロロメタン(4mL)に溶解させ、0℃まで冷却させ、塩化オキサリル(404.62mg、3.19mmol、279.05μL)を滴下し、次にN,N-ジメチルホルムアミドを1滴加え、20℃で1時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を直接に減圧濃縮して溶媒を除去した。残留物をジクロロメタン(1mL)に溶解させ、調製したアシルクロリドを化合物WX007_4(210mg、649.40μmol)とN,N-ジイソプロピルエチルアミン(209.82mg、1.62mmol、282.78μL)のジクロロメタン(2mL)溶液に0℃で滴下し、20℃で12時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を減圧濃縮して溶媒を除去し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=49/1~17/3、体積比)により分離精製して、標的化合物WX007_5を得た。
ステップ6:化合物WX007の合成
室温及び窒素ガス保護雰囲気下で、化合物WX007_5(70mg、122.38μmol)を塩酸・酢酸エチル溶液(4M、2mL)に溶解させ、反応系を20℃で2時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を直接に減圧濃縮して溶媒を除去した。残留物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、酸性系:0.04%のHCl)により分離精製して、標的化合物WX007を得た。MS-ESI m/z: 515.9 [M+H]H NMR (400 MHz, DMSO_d) δ:12.12 (s, 1H), 10.06 (s, 1H), 7.58-7.61 (m, 1H), 7.49-7.42 (m, 4H), 7.18-7.10 (m, 1H), 6.96-6.88 (m, 1H), 4.11 (dd, J=2.6, 10.6 Hz, 1H), 3.37 (s, 2H), 2.63-2.57 (m, 1H), 2.52-2.51 (m, 1H), 1.82-1.72 (m, 6H), 0.79 (d, J=7.0 Hz, 3H).
実施例8
ステップ1:化合物WX008及びWX009の合成
化合物WX007をまずキラルカラム(カラムタイプ:DAICEL CHIRALPAK IC(250mm×30mm、10μm);移動相:A(CO)及びB(イソプロパノール、0.1%のアンモニア水含有);勾配:B%=20%~20%、4min)により分離した後、次に分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水;酸性系:0.04%のHCl)により分離精製して、化合物WX008及び化合物WX009をそれぞれ得た。
SFC分析方法:カラムタイプ:Chiralpak IC-3、50×4.6mm I.D.、3μm;移動相:A:CO、B:[IPA(0.1%のIPAm含有)]、勾配:B%:5%~50%、3min。
WX008(保持時間:0.966min): MS-ESI m/z: 515.9[M+H]. ee値:100%. H NMR (400 MHz, DMSO_d) δ:12.13 (s, 1H), 10.07 (s, 1H), 7.60 (dd, J=2.2, 7.4 Hz, 1H), 7.50-7.43 (m, 4H), 7.15 (dd, J=8.4, 10.8 Hz, 1H), 6.95-6.89 (m, 1H), 4.12 (d, J=10.8 Hz, 1H), 3.42-3.36 (m, 2H), 2.64-2.57 (m, 1H), 2.55-2.52 (m, 1H), 1.85-1.72 (m, 6H), 0.80 (d, J=7.0 Hz, 3H).
WX009(保持時間:1.021min): MS-ESI m/z: 516.2[M+H]. ee値:90.3%. H NMR (400 MHz, DMSO_d) δ:12.13 (s, 1H), 10.07 (s, 1H), 7.61 (dd, J=2.2, 7.4 Hz, 1H), 7.49-7.44 (m, 4H), 7.15 (dd, J=8.4, 10.8 Hz, 1H), 6.94-6.91 (m, 1H), 4.12 (d, J=10.8 Hz, 1H), 3.42-3.38 (m, 2H), 2.65-2.57 (m, 1H), 2.64-2.57 (m, 1H), 1.92-1.60 (m, 6H), 0.79 (d, J=7.0 Hz, 3H).
実施例10
合成ルート:
ステップ1:化合物WX010_1の合成
室温及び窒素ガス保護雰囲気下で、4-メチルフェニルマグネシウムクロリド(2.89mL、5.77mmol、2Mのテトラヒドロフラン溶液)を乾燥させた反応フラスコに入れ、窒素ガス保護下で-30℃まで冷却させ、化合物WX004_5(0.4g、2.31mmol)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液を滴下し、滴下が終了した後、20℃まで昇温させて12時間撹拌して反応させた。反応終了後、反応溶液を飽和塩化アンモニウム水溶液(20mL)に注いで反応系をクエンチングさせ、酢酸エチル(10mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~97/3、体積比)により分離精製して、標的化合物WX010_1を得た。
ステップ2:化合物WX010_2の合成
室温及び窒素ガス保護雰囲気下で、発煙硝酸(1.12g、17.77mmol、0.80mL、純度:95%)を乾燥させた反応フラスコに入れ、-10℃まで冷却させ、化合物WX010_1(120mg、587.55μmol)をバッチでゆっくりと加え、0℃で1時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を氷水(10mL)にゆっくりと注いで反応系をクエンチングさせ、酢酸エチル(5mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去した。残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~97/3、体積比)により分離精製して、標的化合物WX010_2を得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ: 8.53 (d, J=1.8 Hz, 1H), 8.06 (dd, J=1.8, 8.0 Hz, 1H), 7.48 (d, J=8.0 Hz, 1H), 2.69 (s, 3H), 2.63 (d, J=2.4 Hz, 6H).
ステップ3:化合物WX010_3の合成
室温及び窒素ガス保護雰囲気下で、ジエチルホスホノ酢酸tert-ブチル(86.03mg、341.04μmol)をテトラヒドロフラン(1mL)に溶解させ、窒素ガス保護下で0℃まで冷却させ、1Mのカリウムtert-ブトキシド・テトラヒドロフラン溶液(375.14μL、375.14μmol)を滴下し、滴下が終了した後、0.5時間撹拌し、次に化合物WX010_2(85mg、341.04μmol)のテトラヒドロフラン(1mL)溶液を滴下し、20℃で12時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を水(20mL)に注ぎ、酢酸エチル(10mL×3)を加えて抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去した。残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~97/3、体積比)により分離精製して、標的化合物WX010_3を得た。
ステップ4:化合物WX010_4の合成
アルゴンガス保護雰囲気下で、白金炭素(40.00mg、純度:5%)を反応フラスコに入れ、テトラヒドロフラン(3mL)を加えて湿らせた。化合物WX010_3(80mg、230.30μmol)のテトラヒドロフラン(1mL)溶液を加えた。水素ガスで3回置換し、20℃及び15psiの水素ガス雰囲気で12時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を珪藻土でろ過し、ケーキをテトラヒドロフラン(5mL)で洗浄し、ろ液を合わせ、減圧濃縮して溶媒を除去し、化合物WX010_4を得、粗生成物を直接に次のステップに投入した。
ステップ5:化合物WX010_5の合成
室温及び窒素ガス保護雰囲気下で、化合物WX001_5(70.12mg、262.98μmol)をジクロロメタン(4mL)に溶解させ、0℃まで冷却させた。塩化オキサリル(69.54mg、547.88μmol、47.96μL)を滴下し、次にN,N-ジメチルホルムアミドを1滴加え、20℃で1時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を直接に減圧濃縮して溶媒を除去し、残留物をジクロロメタン(1mL)に溶解させ、調製したアシルクロリドのジクロロメタン溶液を化合物WX010_4(70mg、219.15μmol)とN,N-ジイソプロピルエチルアミン(70.81mg、547.88μmol、95.43μL)のジクロロメタン(2mL)溶液に0℃で滴下し、20℃で12時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を減圧濃縮して溶媒を除去し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=49/1~17/3、体積比)により分離精製して、標的化合物WX010_5を得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ: 7.45 (s, 1H), 7.42-7.28 (m, 4H), 7.05 (d, J=7.2 Hz, 1H), 6.90 (s, 1H), 6.82 (d, J=7.6 Hz, 1H), 3.65 (dd, J=4.8, 8.4 Hz, 1H), 3.42 (t, J=7.8 Hz, 2H), 2.63-2.49 (m, 2H), 2.03 (d, J=8.2 Hz, 3H), 1.84 (s, 6H), 1.33 (s, 9H), 0.95 (d, J=7.2 Hz, 3H).
ステップ6:化合物WX010の合成
室温及び窒素ガス保護雰囲気下で、化合物WX010_5(118mg、207.73μmol)を塩酸・酢酸エチル溶液(4M、2.95mL)に溶解させ、反応系を20℃で2時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を直接に減圧濃縮して溶媒を除去した。残留物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、酸性系:0.04%HCl)により分離精製して、標的化合物WX010を得た。MS-ESI m/z: 512.0 [M+H]H NMR (400 MHz, DMSO_d) δ: 12.10 (s, 1H), 9.60 (d, J=4.0 Hz, 1H), 7.46 (d, J=1.3 Hz, 4H), 7.11-7.04 (m, 1H), 7.04-6.96 (m, 1H), 6.89-6.82 (m, 1H), 3.97 (d, J=10.8 Hz, 1H), 3.45-3.35 (m, 2H), 2.62-2.55 (m, 1H), 2.52 (d, J=1.9 Hz, 1H), 1.96 (d, J=15.4 Hz, 3H), 1.82-1.72 (m, 6H), 0.81 (d, J=7.0 Hz, 3H).
実施例11
ステップ1:化合物WX011及びWX012の合成
化合物WX010をまずキラルカラム(カラムタイプ:DAICEL CHIRALCEL OX (250mm×30mm、10μm);移動相:A(CO)及びB(イソプロパノール、0.1%のアンモニア水含有);勾配:B%=30%~30%、7min)により分離した後、次に分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水;酸性系:0.04%のHCl)により分離精製して、化合物WX011及び化合物WX012をそれぞれ得た。
SFC分析方法:カラムタイプ:Chiralcel OX-3、50×4.6mm I.D.、3μm;移動相:A:CO、B:[IPA(0.1%のIPAm含有)]、勾配:B%:5%~50%、3min。
WX011(保持時間:1.119min): MS-ESI m/z: 512.2[M+H]. ee値:100%. H NMR (400 MHz, DMSO_d) δ: 12.10 (s, 1H), 9.61 (s, 1H), 7.46 (s, 4H), 7.08 (d, J=8.0 Hz, 1H), 7.01 (d, J=1.6 Hz, 1H), 6.86 (dd, J=1.6, 7.8 Hz, 1H), 3.97 (d, J=10.6 Hz, 1H), 3.44-3.34 (m, 2H), 2.62-2.56 (m, 1H), 2.52 (d, J=1.9 Hz, 1H), 1.95 (s, 3H), 1.83-1.73 (m, 6H), 0.81 (d, J=7.0 Hz, 3H).
WX012(保持時間:1.208min): MS-ESI m/z: 512.2[M+H]. ee値:100%. H NMR (400 MHz, DMSO_d) δ: 12.09 (s, 1H), 9.60 (s, 1H), 7.46 (s, 4H), 7.08 (d, J=8.0 Hz, 1H), 6.99 (s, 1H), 6.86 (d, J=7.8 Hz, 1H), 3.97 (d, J=10.8 Hz, 1H), 3.46-3.33 (m, 2H), 2.62-2.54 (m, 1H), 2.52 (s, 1H), 1.98 (s, 3H), 1.82-1.72 (m, 6H), 0.81 (d, J=7.0 Hz, 3H).
実施例13
合成ルート:
ステップ1:化合物WX013_2の合成
室温及び窒素ガス保護雰囲気下で、WX013_1(8.0g、47.01mmol)及びメトキシメチルアミン塩酸塩(5.04g、51.72mmol)を酢酸エチル(150mL)に溶解させ、N-メチルモルホリン(14.27g、141.04mmol、15.51mL)を加え、次に1-プロパンホスホン酸無水物(44.88g、70.52mmol、41.94mL、50%の酢酸エチル溶液)を滴下し、20℃で12時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を水(100mL)に注いで反応系をクエンチングさせ、液体を分離し、有機相を収集し、水相に酢酸エチル(200mL×2)を加えて抽出し、有機相を合わせた。有機相を飽和食塩水(200mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~1/1、体積比)により分離精製して、化合物WX013_2を得た。H NMR (400 MHz, DMSO_d) δ: 3.65 (s, 3H), 3.61 (s, 3H), 3.08 (s, 3H), 2.26 (s, 6H)。
ステップ2:化合物WX013_3の合成
室温及び窒素ガス保護雰囲気下で、WX013_2(2.7g、12.66mmol)を無水テトラヒドロフラン(40mL)に溶解させた。窒素ガス保護雰囲気下で0℃まで冷却させ、3Mのフェニルマグネシウムブロミドのテトラヒドロフラン溶液(6.33mL、18.99mmol)をゆっくりと滴下し、滴下が終了した後、0℃で0.5時間撹拌した後、20℃まで昇温させて12時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を飽和塩化アンモニウム溶液(100mL)にゆっくりと注いで反応系をクエンチングさせ、酢酸エチル(50mL×2)で抽出し、有機相を合わせた。有機相を飽和食塩水(50mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~9/1、体積比)により分離精製して、化合物WX013_3を得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ: 8.00-7.96 (m, 2H), 7.61-7.55 (m, 1H), 7.51-7.43 (m, 2H), 3.73 (s, 3H), 2.56 (s, 6H).
ステップ3:化合物WX013_4の合成
室温及び窒素ガス保護雰囲気下で、WX013_3(2.1g、9.12mmol)を無水ジクロロメタン(25mL)に溶解させた。窒素ガス保護雰囲気下で0℃まで冷却させ、m-クロロ過安息香酸(2.78g、13.68mmol、純度:85%)をバッチでゆっくりと加え、加えた後に20℃で2時間撹拌し、0℃まで冷却させた後にm-クロロ過安息香酸(2.78g、13.68mmol、純度:85%)を追加し、20℃まで昇温させて12時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を飽和亜硫酸ナトリウム溶液(50mL)にゆっくりと注いで反応系をクエンチングさせ、ジクロロメタン(20mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=19/1~17/3、体積比)により分離精製して、化合物WX013_4を得た。
ステップ4:化合物WX013_5の合成
室温及び窒素ガス保護雰囲気下で、WX013_4(1.0g、4.06mmol)を塩酸・メタノール溶液(4M、20.00mL)に溶解させ、50℃まで昇温させて4時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を直接に減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=19/1~7/3、体積比)により分離精製して、化合物WX013_5を得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ: 3.69 (s, 3H), 2.85 (s, 1H), 2.22 (s, 6H)。
ステップ5:化合物WX013_6の合成
室温及び窒素ガス保護雰囲気下で、WX013_5(374mg、2.63mmol)を無水ジクロロメタン(20mL)に溶解させ、1,8-ビス(ジメチルアミノ)ナフタレン(2.31g、10.79mmol)とトリメチルオキソニウムテトラフルオロボラート(1.21g、8.16mmol)をそれぞれ加え、加えた後に20℃で2時間撹拌した。反応終了後、反応溶液をろ過し、ろ液を2Mの希塩酸(20mL)、飽和食塩水(20mL)で順次に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~9/1、体積比)により分離精製して、化合物WX013_6を得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ: 3.70 (s, 3H), 3.31 (s, 3H), 2.18 (s, 6H)。
ステップ6:化合物WX013_7の合成
室温及び窒素ガス保護雰囲気下で、WX013_6(322mg、2.06mmol)をテトラヒドロフラン(6mL)、メタノール(2mL)及び水(2mL)の混合溶液に溶解させ、水酸化リチウム水和物(173.04mg、4.12mmol)を加え、加えた後に20℃で12時間撹拌した。反応終了後、反応溶液に水(10mL)を加えて希釈し、1Mの希塩酸でpHを約2~3に調節し、酢酸エチル(10mL)を加えて希釈し、液体を分離し、有機相を収集し、水相に酢酸エチル(10mL×2)を加えて抽出し、有機相を合わせた。有機相を飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去して、化合物WX013_7を得、粗生成物を直接に次のステップに投入した。
ステップ7:化合物WX013_8の合成
室温及び窒素ガス保護雰囲気下で、WX013_7(265mg、1.86mmol)及びメトキシメチルアミン塩酸塩(218.21mg、2.24mmol)を酢酸エチル(3mL)に溶解させ、1-プロピルホスホン(754.23mg、7.46mmol、819.82μL)を滴下し、次にトリ-n-プロピル環状リン酸無水物(1.78g、2.80mmol、1.66mL、50%の酢酸エチル溶液)を滴下し、20℃で12時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を水(10mL)に注いで反応系をクエンチングさせ、液体を分離し、有機相を収集し、水相に酢酸エチル(10mL×2)を加えて抽出し、有機相を合わせた。有機相を飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=19/1~17/3、体積比)により分離精製して、化合物WX013_8を得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ: 3.67 (s, 3H), 3.32 (s, 3H), 3.20 (s, 3H), 2.23 (s, 6H).
ステップ8:化合物WX013_9の合成
室温及び窒素ガス保護雰囲気下で、4-フルオロフェニルマグネシウムブロミド(4.54mL、4.54mmol、1Mのテトラヒドロフラン溶液)を乾燥させた反応フラスコに入れ、窒素ガス保護下で-30℃まで冷却させ、化合物WX013_8(280mg、1.51mmol)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液を滴下し、滴下が終了した後、20℃まで昇温させて2時間撹拌して反応させた。反応終了後、反応溶液を飽和塩化アンモニウム水溶液(10mL)に注いで反応系をクエンチングさせ、酢酸エチル(10mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去した。残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~19/1、体積比)により分離精製して、標的化合物WX013_9を得た。
ステップ9:化合物WX013_10の合成
室温及び窒素ガス保護雰囲気下で、発煙硝酸(3g、47.61mmol、2.14mL、純度:95%)を乾燥させた反応フラスコに入れ、-10℃まで冷却させた。化合物WX013_9(160mg、675.98μmol)をバッチでゆっくりと加え、0℃で2時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を氷水(10mL)にゆっくりと注いで反応系をクエンチングさせ、酢酸エチル(5mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去した。残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~9/1、体積比)により分離精製して、標的化合物WX013_10を得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ:8.45 (d, J=2.0 Hz, 1H), 8.09 (dd, J=2.0, 8.4 Hz, 1H), 7.67 (d, J=8.4 Hz, 1H), 3.37 (s, 3H), 2.44 (s, 6H).
ステップ10:化合物WX013_11の合成
室温及び窒素ガス保護雰囲気下で、ジエチルホスホノ酢酸tert-ブチル(148.65mg、589.30μmol)をテトラヒドロフラン(2mL)に溶解させ、窒素ガス保護下で0℃まで冷却させ、1Mのカリウムtert-ブトキシド・テトラヒドロフラン溶液(648.23μL、648.23μmol)を滴下し、滴下が終了した後、0.5時間撹拌し、次に化合物WX013_10(166mg、589.30μmol)のテトラヒドロフラン(1mL)溶液を滴下し、20℃で2時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を水(10mL)に注ぎ、酢酸エチル(10mL×3)を加えて抽出し、有機相に飽和食塩水(30mL)を加えて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去した。残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~20/1、体積比)により分離精製して、標的化合物WX013_11を得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ: 7.61 (d, J=2.0 Hz, 1H), 7.54 (d, J=8.3 Hz, 1H), 7.25-7.21 (m, 1H), 5.91 (s, 1H), 3.29 (s, 3H), 1.97 (s, 6H), 1.28 (s, 9H)
ステップ11:化合物WX013_12の合成
アルゴンガス保護雰囲気下で、白金炭素(80.00mg、純度:5%)を反応フラスコに入れ、テトラヒドロフラン(1.5mL)を加えて湿らせた。化合物WX013_11(160mg、421.24μmol)のテトラヒドロフラン(1.5mL)溶液を加えた。水素ガスで3回置換し、20℃及び15psiの水素ガス雰囲気で16時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を珪藻土でろ過し、ケーキをテトラヒドロフラン(5mL)で洗浄し、ろ液を合わせ、減圧濃縮して溶媒を除去し、残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~9/1、体積比)により分離精製して、標的化合物WX013_12を得た。
ステップ12:化合物WX013_13の合成
室温及び窒素ガス保護雰囲気下で、化合物WX001_5(97.76mg、366.62μmol)をジクロロメタン(1mL)に溶解させ、0℃まで冷却させた。塩化オキサリル(77.56mg、611.03μmol、53.49μL)を滴下し、次にN,N-ジメチルホルムアミドを1滴加え、20℃で1時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を直接に減圧濃縮して溶媒を除去した。残留物をジクロロメタン(1mL)に溶解させ、調製したアシルクロリドを化合物WX013_12(86mg、244.41μmol)とN,N-ジイソプロピルエチルアミン(78.97mg、611.03μmol、106.43μL)のジクロロメタン(1mL)溶液に0℃で滴下し、20℃で12時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を減圧濃縮して溶媒を除去し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=19/1~9/1、体積比)により分離精製して、標的化合物WX013_13を得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ: 8.11 (s, 1H), 7.58 (d, J=5.6 Hz, 1H), 7.42-7.30 (m, 4H), 7.24 (dd, J=1.4, 8.2 Hz, 1H), 6.81 (d, J=8.4 Hz, 1H), 3.71-3.65 (m, 1H), 3.39 (t, J=7.5 Hz, 2H), 3.23 (s, 3H), 2.66-2.47 (m, 2H), 1.71-1.63 (m, 6H), 1.32 (d, J=2.4 Hz, 9H), 0.96 (d, J=7.2 Hz, 3H)
ステップ13:化合物WX013の合成
室温及び窒素ガス保護雰囲気下で、化合物WX013_13(105mg、174.86μmol)を塩酸・酢酸エチル溶液(4M、4mL)に溶解させ、反応系を20℃で2時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を直接に減圧濃縮して溶媒を除去した。残留物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、酸性系:0.04%のHCl)により分離精製して、標的化合物WX013を得た。MS-ESI m/z: 544.2 [M+H]H NMR (400 MHz, DMSO_d) δ: 11.87 (s, 1H), 9.83 (d, J=2.8 Hz, 1H), 7.51-7.41 (m, 4H), 7.38-7.30 (m, 2H), 6.96 (dd, J=2.1, 8.3 Hz, 1H), 4.13 (d, J=10.5 Hz, 1H), 3.30-3.24 (m, 2H), 3.10 (d, J=1.3 Hz, 3H), 2.62-2.55 (m, 1H), 2.52 (d, J=1.9 Hz, 1H), 1.60-1.49 (m, 6H), 0.80 (d, J=7.0 Hz, 3H).
実施例14
ステップ1:化合物WX014及びWX015の合成
化合物WX013をまずキラルカラム(カラムタイプ:DAICEL CHIRALPAK IC(250mm×30mm、10μm);移動相:A(CO)及びB(イソプロパノール、0.1%のアンモニア水含有);勾配:B%=30%~30%、10min)により分離した後、分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水;酸性系:0.04%のHCl)により分離して、化合物WX014及び化合物WX015をそれぞれ得た。
SFC分析方法:カラムタイプ:(S,S)-WHELK-O1、50×4.6mm I.D.、3.0μm;移動相:A:n-ヘキサン、B:[エタノール(0.1%のTFA含有)]、勾配:B%:5%~50%、6min。
WX014(保持時間:3.051min): MS-ESI m/z: 544.2[M+H]. ee値:100%. H NMR (400 MHz, DMSO_d) δ: 12.11 (s, 1H), 9.83 (s, 1H), 7.50-7.42 (m, 4H), 7.37-7.31 (m, 2H), 6.96 (dd, J=2.0, 8.3 Hz, 1H), 4.13 (d, J=10.5 Hz, 1H), 3.30-3.23 (m, 2H), 3.10 (s, 3H), 2.62-2.55 (m, 1H), 2.47-2.44 (m, 1H), 1.64-1.43 (m, 6H), 0.81 (d, J=7.2 Hz, 3H).
WX015(保持時間:3.194min): MS-ESI m/z: 544.2[M+H]. ee値:100%. H NMR (400 MHz, DMSO_d) δ: 12.11 (s, 1H), 9.82 (s, 1H), 7.52-7.42 (m, 4H), 7.38-7.29 (m, 2H), 6.95 (dd, J=2.1, 8.3 Hz, 1H), 4.13 (d, J=10.7 Hz, 1H), 3.30-3.24 (m, 2H), 3.09 (s, 3H), 2.61-2.55 (m, 1H), 2.53-2.52 (m, 1H), 1.60-1.48 (m, 6H), 0.80 (d, J=7.0 Hz, 3H).
実施例16
合成ルート:
ステップ1:化合物WX016_2の合成
室温及び窒素ガス保護雰囲気下で、WX016_1(1.0g、9.79mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解させ、窒素ガス保護下で0℃まで冷却させ、デス-マーチン酸化剤(4.98g、11.75mmol)をバッチで加え、20℃まで昇温させて2時間撹拌した。反応終了後、反応溶液に飽和炭酸水素ナトリウム溶液(20mL)を加え、0.5時間撹拌し、分層し、有機相を収集し、水相をジクロロメタン(10mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して、標的化合物WX016_2を得た。
ステップ2:化合物WX016_3の合成
室温及び窒素ガス保護雰囲気下で、ジエチルホスホノ酢酸tert-ブチル(1.01g、4.00mmol)をテトラヒドロフラン(10mL)に溶解させ、窒素ガス保護下で0℃まで冷却させ、1Mのカリウムtert-ブトキシド・テトラヒドロフラン溶液(4.39mL、4.39mmol)を滴下した。滴下が終了した後、0.5時間撹拌し、次に化合物WX016_2(400mg、4.00mmol)を滴下し、20℃で2時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を水(20mL)に注ぎ、酢酸エチル(10mL×3)を加えて抽出し、有機相に飽和食塩水(30mL)を加えて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去した。残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=1/0~9/1、体積比)により分離精製して、標的化合物WX016_3を得た。 H NMR (400 MHz, CDCl) δ: 6.76-6.85 (m, 1H), 5.89-5.97 (m, 1H), 4.45-4.54 (m, 1H), 3.90-3.98 (m, 1H), 3.80-3.88 (m, 1H), 2.05-2.16 (m, 1H), 1.88-1.97 (m, 2H), 1.66-1.74 (m, 1H), 1.49 (s, 9H).
ステップ3:化合物WX016_4及びWX016_5の合成
化合物WX016_3をまずキラルカラム(カラムタイプ:REGIS(S,S)WHELK-O1(250mm×25mm、10μm);移動相:A(CO)及びB(イソプロパノール、0.1%のアンモニア水含有);勾配:B%=30%~30%、10min)により分離精製して、化合物WX016_4及び化合物WX016_5をそれぞれ得た。
SFC分析方法:カラムタイプ:WK、100×4.6mm I.D.、3μm;移動相:A:CO、B:[イソプロパノール(0.1%のIPAm含有)]、勾配:B%:10%~50%、4min。
WX016_4(保持時間:0.635min):ee値:100%. H NMR (400 MHz, CDCl) δ: 6.81 (dd, J=5.2, 15.6 Hz, 1H), 5.93 (dd, J=1.4, 15.4 Hz, 1H), 4.52-4.46 (m, 1H), 3.98-3.90 (m, 1H), 3.88-3.80 (m, 1H), 2.17-2.07(m, 1H), 1.98-1.91 (m, 2H), 1.75-1.65 (m, 1H), 1.49 (s, 9H)
WX016_5(保持時間:0.804min):ee値:100%. H NMR (400 MHz, CDCl) δ: 6.81 (dd, J=5.2, 15.6 Hz, 1H), 5.93 (dd, J=1.4, 15.6 Hz, 1H), 4.52-4.46 (m, 1H), 3.97-3.90 (m, 1H), 3.87-3.80 (m, 1H), 2.18-2.08 (m, 1H), 1.99-1.90 (m, 2H), 1.74-1.66 (m, 1H), 1.49 (s, 9H).
ステップ4:化合物WX016_6の合成
室温及び窒素ガス保護雰囲気下で、クロロ(1,5-シクロオクタジエン)ロジウム(I)(ダイマー)(15.54mg、31.52μmol)と2,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1-ビナフチル(4.51mg、7.25μmol)をテトラヒドロフラン(3mL)に溶解させ、20℃で15分間撹拌した。室温及び窒素ガス保護雰囲気下で、3-アミノ-4-クロロフェニルボロン酸ピナコールエステル(319.70mg、1.26mmol)をイソプロパノール(1.5mL)とテトラヒドロフラン(3mL)の混合溶媒に溶解させ、化合物WX016_4(250.00mg、1.26mmol)、1,5-シクロオクタジエン(13.64mg、126.10μmol)及び水酸化カリウム(84.90mg、1.51mmol)を加え、60℃まで昇温させ、窒素ガス保護下で上記で調製した触媒を加え、60℃で12時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を水(10mL)に注いで反応系をクエンチングさせ、酢酸エチル(10mL×3)を加えて抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:19/1~7/3、体積比)により分離精製して、化合物WX016_6を得た。
ステップ5:化合物WX016_8の合成
室温及び窒素ガス保護雰囲気下で、化合物WX001_5(204.59mg、767.27μmol)を無水ジクロロメタン(4mL)に溶解させ、0℃まで冷却させ、塩化オキサリル(243.47mg、1.92mmol、167.91μL)を滴下し、次にN,N-ジメチルホルムアミドを1滴加え、20℃で1時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を直接に減圧濃縮して溶媒を除去した。残留物を無水ジクロロメタン(5mL)に溶解させ、調製したアシルクロリドを化合物WX016_6(250.00mg、767.27μmol)とN,N-ジイソプロピルエチルアミン(247.91mg、1.92mmol、334.10μL)のジクロロメタン(2mL)溶液に0℃で滴下し、20℃で12時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を水(10mL)に注いで反応系をクエンチングさせ、液体を分離し、有機相を収集した。水相をジクロロメタン(10mL)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=19/1~7/3、体積比)により分離精製して、標的化合物WX016_8を得た。
ステップ6:化合物WX016_10の合成
室温及び窒素ガス保護雰囲気下で、化合物WX016_10(300.00mg、522.23μmol)を酢酸エチル(1mL)に溶解させ、塩酸・酢酸エチル溶液(4M、5mL)を加え、20℃で5時間撹拌して反応させた。反応終了後、反応溶液を直接に減圧濃縮し、粗生成物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、酸性系:0.04%のHCl)により分離精製して、標的化合物WX016_10を得た。
ステップ7:化合物WX016及びWX017の合成
化合物WX016_10をまずキラルカラム(カラムタイプ:Phenomenex-Cellμlose-2(250mm×30mm、10μm);移動相:A(CO)及びB(エタノール、0.1%のアンモニア水含有);勾配:B%=30%~30%、5min)により分離精製して、化合物WX016及び化合物WX017をそれぞれ得た。
SFC分析方法:カラムタイプ:Lux Cellulose-2、50×4.6mm I.D.、3μm;移動相:A:CO、B:[イソプロパノール(0.1%のIPAm含有)]、勾配:B%:5%~50%、5min。
WX016(保持時間:1.239min): MS-ESI m/z: 517.9[M+H]. ee値:99.66%. H NMR (400 MHz, DMSO_d) δ: 11.93 (s, 1H), 9.81 (s, 1H), 7.49-7.43 (m, 4H), 7.40 (d, J=1.9 Hz, 1H), 7.33 (d, J=8.3 Hz, 1H), 7.06 (dd, J=1.9, 8.3 Hz, 1H), 4.11 (d, J=10.6 Hz, 1H), 3.94-3.84 (m, 1H), 3.63-3.47 (m, 2H), 3.42-3.37 (m, 1H), 3.06-2.99 (m, 1H), 2.65-2.59 (m, 2H), 1.90-1.78 (m, 1H), 1.75-1.62 (m, 1H), 1.60-1.48 (m, 1H), 1.45-1.32 (m, 1H), 0.80 (d, J=7.1 Hz, 3H).
WX017(保持時間:1.542min): MS-ESI m/z: 517.9[M+H]. ee値:99.70%. H NMR (400 MHz, DMSO_d) δ: 11.93 (s, 1H), 9.83 (s, 1H), 7.49-7.43 (m, 4H), 7.41 (d, J=1.8 Hz, 1H), 7.36 (d, J=8.3 Hz, 1H), 7.08 (dd, J=1.9, 8.4 Hz, 1H), 4.12 (d, J=10.5 Hz, 1H), 3.86-3.77 (m, 1H), 3.75-3.67 (m, 1H), 3.66-3.57 (m, 1H), 3.44-3.38 (m, 1H), 3.00-2.91 (m, 1H), 2.83-2.76 (m, 1H), 2.45-2.40 (m, 1H), 1.78-1.66 (m, 2H), 1.60-1.50 (m, 1H), 1.41-1.29 (m, 1H), 0.80 (d, J=7.1 Hz, 3H).
ステップ8:化合物WX016_7の合成
室温及び窒素ガス保護雰囲気下で、クロロ(1,5-シクロオクタジエン)ロジウム(I)(ダイマー)(15.54mg、31.52μmol)と2,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1-ビナフチル(4.51mg、7.25μmol)をテトラヒドロフラン(3mL)に溶解させ、20℃で15分間撹拌した。室温及び窒素ガス保護雰囲気下で、3-アミノ-4-クロロフェニルボロン酸ピナコールエステル(319.70mg、1.26mmol)をイソプロパノール(1.5mL)とテトラヒドロフラン(3mL)の混合溶媒に溶解させ、化合物WX016_5(250.00mg、1.26mmol)、1,5-シクロオクタジエン(13.64mg、126.10μmol)、水酸化カリウム(84.90mg、1.51mmol)を加え、60℃まで昇温させ、窒素ガス保護下で上記で調製した触媒を加え、60℃で12時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を水(10mL)に注いで反応系をクエンチングさせ、酢酸エチル(10mL×3)を加えて抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、ろ液を減圧濃縮して溶媒を除去した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:19/1~7/3、体積比)により分離精製して、化合物WX016_7を得た。
ステップ9:化合物WX016_9の合成
室温及び窒素ガス保護雰囲気下で、化合物WX001_5(109.66mg、411.26μmol)を無水ジクロロメタン(2mL)に溶解させ、0℃まで冷却させた。塩化オキサリル(156.60mg、1.23mmol、108.00μL)を滴下し、次にN,N-ジメチルホルムアミドを1滴加え、反応系を0℃で1時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を直接に減圧濃縮して溶媒を除去した。残留物を無水ジクロロメタン(2mL)に溶解させ、化合物WX016_7(134.00mg、411.26μmol)とN,N-ジイソプロピルエチルアミン(132.88mg、1.03mmol、179.08μL)を0℃で順次に加え、25℃で12時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を直接に減圧濃縮して溶媒を除去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル=19/1~7/3、体積比)により分離精製して、標的化合物WX016_9を得た。
ステップ10:化合物WX018及びWX019の合成
室温及び窒素ガス保護雰囲気下で、化合物WX016_9(174.00mg、302.89μmol)を酢酸エチル(1mL)に溶解させ、塩酸・酢酸エチル溶液(4M、5mL)を加え、25℃で1.5時間撹拌して反応させた。反応終了後、反応溶液を直接に減圧濃縮して溶媒を除去し、得られた残留物を分取HPLC(移動相:アセトニトリル/水、酸性系:0.04%のHCl)により分離精製して、標的化合物WX018及びWX019を得た。
SFC分析方法:カラムタイプ:Chiralpak IC-3、50×4.6mm I.D.、3μm;移動相:A:CO、B:[イソプロパノール(0.1%のIPAm含有)]、勾配:B%:5%~50%、3min。
WX018(保持時間:1.286min): MS-ESI m/z: 517.9 [M+H]. ee値:100%. H NMR (400 MHz, DMSO_d) δ: 12.03 (s, 1H), 9.81 (s, 1H), 7.49-7.43 (m, 4H), 7.43-7.41 (m, 1H), 7.33 (d, J=8.3 Hz, 1H), 7.06 (dd, J=2.0, 8.4 Hz, 1H), 4.12 (d, J=10.6 Hz, 1H), 3.94-3.86 (m, 1H), 3.62-3.47 (m, 2H), 3.41-3.34 (m, 1H), 3.07-2.98 (m, 1H), 2.63-2.60 (m, 1H), 2.57-2.53 (m, 1H), 1.90-1.78 (m, 1H), 1.75-1.62 (m, 1H), 1.60-1.49 (m, 1H), 1.45-1.34 (m, 1H), 0.80 (d, J=7.1 Hz, 3H).
WX019(保持時間:1.226min): MS-ESI m/z: 517.9 [M+H]. ee値:92.60%. H NMR (400 MHz, DMSO_d) δ: 11.94 (s, 1H), 9.83 (s, 1H), 7.51-7.43 (m, 4H), 7.42-7.39 (m, 1H), 7.38-7.34 (m, 1H), 7.08 (dd, J=2.0, 8.4 Hz, 1H), 4.12 (d, J=10.6 Hz, 1H), 3.85-3.77 (m, 1H), 3.75-3.67 (m, 1H), 3.65-3.58 (m, 1H), 3.41-3.35 (m, 1H), 3.00-2.92 (m, 1H), 2.80 (dd, J=4.6, 15.9 Hz, 1H), 2.46-2.40 (m, 1H), 1.79-1.66 (m, 2H), 1.56 (dd, J=6.0, 13.5 Hz, 1H), 1.41-1.30 (m, 1H), 0.80 (d, J=7.1 Hz, 3H).
生物学的試験:
試験例1.In vitro活性試験
一、lnCap細胞に基づくcGMP発現試験
1.実験手順
1)溶液の調製
●10%のBSA(ウシ血清アルブミン)
10gのBSAを100mLの再蒸留水(ddHO)に溶解させ、10%のBSAを得た。
●10mMのODQ母液
1mgのODQ粉末を秤量し、534μlのDMSOに溶解させて10mMのODQ溶液を得、分注し、-20℃の冷蔵庫で凍結保存した。
●洗浄緩衝液(Washing Buffer、50mL)
●分析緩衝液(Assay Buffer、50mL)
●検出緩衝液(Detection Buffer)
a)50μLのcGMP-D2(D2標識環状グアノシン一リン酸)を1mLの溶解緩衝液(lysis buffer)に加え、均一に混合した。
b)50μLのanti-cGMP cryptate(Eu3+クリプテート標識抗環状グアノシン一リン酸抗体)を1mLの溶解緩衝液(lysis buffer)に加え、均一に混合した。
2)化合物の希釈
(1)化合物をDMSOで10mMに希釈した。
(2)化合物を段階的に希釈し、各化合物を10の濃度勾配に希釈し、96マイクロウェルプレートに100nLずつ加えた。
3)LNCap細胞の準備
(1)LNCap培地:RPMI1640+10%のウシ胎児血清+1%の二重抗体であった。
(2)細胞の継代中に使用されるリン酸塩緩衝液、トリプシン、培地を37℃のウォーターバスで予熱した。
(3)37℃、5%COのインキュベーターから細胞を取り出し、ピペットで培養フラスコ内の古い培地を除去した。
(4)5mLのリン酸塩緩衝液をピペットで培養フラスコに加え、細胞をすすぎ、次に液体を捨てた。
(5)3mLのトリプシンをピペットで培養フラスコに加え、振って液体を捨て、培養フラスコをインキュベーターに置いた。
(6)約2分後、培養フラスコを取り出し、細胞がすべて分離したことを確認した後、9mLの培地をピペットで培養フラスコに加え、ピペッティングを繰り返し、細胞懸濁液を50mLの遠心チューブに移した。
(7)0.7mLの細胞懸濁液をピペットで計数チャンバーに加え、ViCell XRで計数した。残りの細胞を1000rpmで5分間遠心分離し、上清を除去した。
(8)10mLの洗浄緩衝液(washing buffer)を加えて細胞を洗浄し、1000rpmで5分間遠心分離し、上清を除去した。
(9)分析緩衝液(assay buffer)を加え、細胞濃度を3×10/mLに調節した。
4)OQD溶液の調製と添加
(1)10mMのODQ母液1:1000を取り、細胞溶液に加えた。
(2)十分に混合した後、マイクロウェルプレートに10μL/ウェルを加えた。
5)cGMP標準曲線の作成
(1)1mMのcGMPストック溶液を試験緩衝液(assay buffer)で10μMに希釈した。次に、11の濃度勾配で4倍に希釈した。
(2)希釈したcGMPをマイクロウェルプレートに10μL/ウェルで加えた。
6)検出試薬の添加、プレートの読み取り
(1)5μL/ウェルのcGMP-D2を384マイクロウェルプレートに移した。5μL/ウェルのanti-cGMP cryptateを96マイクロウェルプレートに移した。1500rpmで1分間遠心分離した。
(2)常温で1時間培養した。
(3)envisionで665/615を読み取った。
7)データ分析
(1)cGMP標準曲線:Graphpad prismを使用して、cGMP濃度と665/615の比に基づいて標準曲線を作成した。
(2)HTRF(均一時間分解蛍光技術)比(665/615)をcGMP濃度に変換した:Graphpad prismで、HTRF比(665/615)をcGMP標準曲線の比列にコピーし、「Log inhibitor vs response-variable slope」分析を実行し、「interpolate」を選択して、HTRF比(665/615)をcGMP濃度に変換した。
(3)化合物活性化曲線:Graphpad prismの「Log agonist vs response-variable slope」分析方法を使用して、変換されたcGMP濃度と化合物濃度に基づいて曲線を作成した。
実験結論:本発明の化合物は、sGCを効果的に刺激し、cGMPレベルを増加させることができる。
試験例2.in vitroでの肝細胞の代謝安定性に関する研究
1.実験目的:この研究の目的は、異なる種の肝細胞における化合物の安定性を評価することである。
2.実験手順:
それぞれT0、T15、T30、T60、T90、T0-MC、T90-MC及びブランクマトリックスと命名されたいくつかの96ウェル試料沈殿プレートを準備した。回復培地と培養培地をあらかじめ取り出し、37℃の水浴鍋に入れて予熱した。凍結した異なる種の肝細胞を液体窒素タンクから取り出し、すぐに37℃の水浴に浸漬した(約90秒)。凍結保存した部分を解凍してほぐした後、40mLの回復培地を含む遠心管にそれぞれ注ぎ、静かに反転して細胞を回復培地に再懸濁させた。室温条件下で、100×gで5分間遠心分離し、上清を除去し、肝細胞を適量の体積の培養培地に再懸濁させ、トリパンブルー染色法を使用して細胞生存率を計算した。予熱した培養プレートに198μLの肝細胞懸濁液(0.51×10細胞/mL)を加え、培養対照群は肝細胞を含まない培養培地198μLをT0-MC及びT120-MC培養プレートに加え、すべての培養プレートを37℃のインキュベーター内で10分間予備培養した。次に、2μLの試験物質と対照化合物の作業溶液を加え、均一に混合し、すぐに培養プレートをインキュベーター内のシェーカーに置き、タイマーをスタートして反応を開始させた。各化合物の各時点で2つの複製試料を準備した。培養条件は37℃、飽和湿度、5%COであった。試験系における試験物質の最終濃度は1μMであり、対照物質の最終濃度は3μMであり、肝細胞の最終濃度は0.5×10細胞/mLであり、全有機溶媒の最終濃度は0.96%であり、そのうちDMSOの最終濃度は0.1%であった。対応する時点での培養が終了した時に、培養プレートを取り出し、25μLの化合物と対照化合物及び細胞の混合溶液を取り出し、125μLの停止溶液(200ng/mLのトルブタミド及びラベタロールを含むアセトニトリル溶液)を含む試料プレートに加えた。ブランク試料プレートの場合は、肝細胞を含まない培養培地25μLを直接に加えた。すべての試料プレートを密閉した後、シェーカー上で600rpmで10分間振とうした後、3220×gで20分間遠心分離した。試験物質と対照物質の上清を超純水で1:3の比率で希釈した。すべての試料を均一に混合した後、LC/MS/MS方法を使用して分析した。
実験結果は表2に示された通りである。
実験結論:本発明の化合物は、ヒト由来肝細胞において良好な安定性を有し、中程度のクリアランス及び半減期を有する。
試験例3:in vivo薬物動態特性に関する研究
実験目的:この研究の目的は、オスSDラットにおける化合物の薬物動態パラメータを測定することである。
実験材料:
Sprague Dawleyラット(オス、200~300g、7~9週齢、Shanghai SLAC)
実験方法:
このプロジェクトでは4匹のオスSDラットを使用し、2匹のSDラットの1群には2mg/kgの投与量及び0.4mg/mLの投与濃度で静脈内注射投与し、もう1群の2匹のSDラットには10mg/kgの投与量及び1mg/mLの投与濃度で経口投与した;投与後0.083(静脈内投与群のみ)、0.25、0.5、1、2、4、6、8、及び24時間後の血漿試料を収集し、次に収集した試料をLC-MS/MSで分析し、データを収集した。収集された分析データは、Phoenix WinNonlin 6.3ソフトウェアを使用して関連する薬物動態パラメーターを計算するために使用された。
実験結果は表3に示された通りである。
結論:本発明の化合物は、良好なクリアランス、半減期及び経口バイオアベイラビリティを有する。

Claims (17)

  1. 式(II)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩。
    (ただし、
    は、R
    及び-L-Rから選択され、
    は、シクロペンチル、C4-6ビシクロアルキル及び4~5員ヘテロシクロアルキルから選択され、前記シクロペンチル、C4-6ビシクロアルキル及び4~5員ヘテロシクロアルキルは、それぞれ独立して任意選択で1、2又は3個のRにより置換され、
    は、C3-6シクロアルキル及び4~5員ヘテロシクロアルキルから選択され、前記C3-6シクロアルキル及び4~5員ヘテロシクロアルキルは、それぞれ独立して任意選択で1、2又は3個のRにより置換され、
    Lは、-O-、-OCH-、-CH(R)-及び-C(R)-から選択され、
    及びRは、それぞれ独立してハロゲン、CN、C1-3アルキル及びC1-3アルコキシから選択され、前記C1-3アルキル及びC1-3アルコキシは、それぞれ独立して任意選択で1、2又は3個のRにより置換され、
    、R及びRは、それぞれ独立してハロゲン及びC1-3アルキルから選択され、
    は、ハロゲンから選択され、
    は、ハロゲン及びC1-3アルキルから選択され、
    は、CH及びNから選択され、
    前記「ヘテロシクロアルキル」における「ヘテロ」は、それぞれ独立してO、NH、S及びNから選択される1、2又は3個のヘテロ原子又はヘテロ原子団を表す。)
  2. 及びRは、それぞれ独立してF及びメトキシから選択される、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  3. 、R及びRは、それぞれ独立してF及びメチルから選択される、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  4. は、Fから選択される、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  5. は、
    から選択され、前記
    は、それぞれ独立して任意選択で1、2又は3個のRにより置換される、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  6. は、
    から選択される、請求項5に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  7. は、
    から選択され、前記
    は、任意選択で1、2又は3個のRにより置換される、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  8. は、
    から選択される、請求項7に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  9. Lは、-O-、-OCH-及び-C(CH-から選択される、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  10. は、
    から選択される、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  11. は、F、Cl及びメチルから選択される、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  12. 下記の式から選択される、請求項1~11のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
    (ただし、R、R及びTは、請求項1~11のいずれか一項に定義された通りである。)
  13. 下記の式から選択される、下記の式で表される化合物又はその薬学的に許容される塩。
  14. 下記の式から選択される、請求項13に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  15. 下記の式から選択される、請求項14に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  16. 可溶性グアニリ酸シクラーゼ活性化に関連する疾患を治療するための医薬の調製における、請求項1~15のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用。
  17. 前記可溶性グアニル酸シクラーゼ活性化に関連する疾患は慢性腎臓病である、請求項16に記載の使用。
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