JP2024516214A - ポリオレフィン組成物およびその作成方法 - Google Patents

ポリオレフィン組成物およびその作成方法 Download PDF

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Abstract

本願においてはポリオレフィン組成物が示され、説明される。ポリオレフィン組成物は、ポリオレフィン樹脂とフィラーを含む組成物であり、ここでフィラーはアクリル官能性シランで処理されている。アクリル官能性シランで処理されたフィラーを用いると、変性またはグラフト化されたポリオレフィンのような幾つかの一般的なポリオレフィン強化用添加剤を排除することが可能になりうる。この組成物は成形品を作成するのに用いることができる。

Description

本発明は強化ポリオレフィン組成物に関する。特に本発明は、アクリル官能性シランで処理されたフィラーで強化されたポリオレフィン樹脂組成物に関する。本発明はまた、こうした組成物を作成するための方法、およびこうした組成物から成形品を作成するための方法に関する。
ポリプロピレンのようなポリオレフィン材料は、その優れた物理的性質、成形性、およびリサイクル性のゆえに、成形品を製造するために広く使用されている。ポリオレフィン材料は一般に極性の低い材料であり、そのことは種々の用途において有用でありうる。こうした特性を所有する一方で、ポリオレフィンはまた、高い可塑性を示す傾向がある。そのため、成形時に、または製造される最終製品にとって適切な、または所望とされる構造的強度を有する材料を生成するために、ポリオレフィンは通常、強化されねばならない。ポリオレフィンはまた、所望とされる構造的特性をもたらすため、多くの場合に、ガラス繊維、シリカ、タルク、および類似物といったフィラーで強化される。ポリオレフィンはまた一般に、化学的に不活性であり、そのためポリオレフィンを官能化させ架橋させることは困難である。
ポリオレフィンについてのこれらの種々の問題に対処するための、産業界における従来の慣行は、アミノシランで処理されまたは官能化されたフィラーでポリオレフィンを強化することであった。ポリオレフィン、特に高分子量のポリオレフィンは、処理の間に低分子量鎖へと分解する傾向がある。ポリオレフィン固有の非極性で非反応性という性質は、アミノシランで処理されたフィラーがポリオレフィンと接合することを困難にし、またポリオレフィンの分解を通じてフリーラジカル種が生成される。この問題を克服するために、無水物がグラフトされたポリプロピレンがポリオレフィンの処理に際して添加剤として使用されて、界面接合の発現が促進される。無水物がグラフトされたポリプロピレンの使用は、強化ポリオレフィンの製造に関連するコストを押し上げ、この材料の製造のためにより複雑な処理を必要とする。ポリオレフィン材料を強化するために、他のグラフト化ポリオレフィンもまた使用されている。グラフト化ポリオレフィンを用いた組成物は多くの場合、処方の複雑化を伴い、またポリマーの分解を防止するための共添加剤または他の材料を必要としうる。したがって、従来の強化ポリオレフィン、特にアミノシラン官能化フィラーを用いて調製されるポリオレフィンや無水物グラフト化ポリオレフィンの欠点を克服する、改良された強化ポリオレフィンに対するニーズが存在している。
以下に提示されるのは、幾つかの実施態様の基本的な理解をもたらすための、本開示の概要である。この概要は、重要なまたは必須の要素を特定することや、実施形態または特許請求の範囲に何らかの限定を規定することを意図するものではない。さらにまた、この概要は幾つかの実施態様の簡略化された概要をもたらすものであってよく、それらは本開示の他の箇所でより詳細に説明されてよい。
本発明は、アクリル官能性シランで処理されたフィラーで強化されたポリオレフィン組成物に関する。このアクリル官能性シラン処理フィラーを用いて作成された組成物は、アミノシランで官能化されたフィラーおよびグラフト化ポリオレフィン(例えば、無水物、シラン、および類似物がグラフトされたポリオレフィン)並びに他の添加剤を用いて調製された従来の強化ポリオレフィンと比較して、改善された引張強度および衝撃強さといった、改善された機械的性質を示す。加えて、本発明は組成物の容易な処理を提供し、また従来のアミノシラン処理フィラーを用いて製造されたポリオレフィン複合材料と比較して低い臭気(アミノ官能化フィラーと比較して)および改善された耐着色性を備えた組成物を提供する。
第1の実施形態において、提供されるのは(i)ポリオレフィン樹脂、および(ii)アクリル官能性シランで処理されたフィラーを含むポリオレフィン組成物である。
第2の実施形態において、アクリル官能性シランは、アクリロキシ官能性シラン、アクリルアミド官能性シラン、またはこれらの組み合わせの少なくとも1つを含んでいる。
第3の実施形態において提供されるのは、(i)ポリオレフィン樹脂、および(ii)アクリル官能性シランで処理されたフィラーを含むポリオレフィン組成物であり、ここでアクリル官能性シランは式:
CH=CH-C(O)-X-R-Si-R(R3-b
を有し、式中:
XはOまたはN(R);
は独立して、1から20の炭素原子を含む直鎖アルキル、3から20の炭素原子を含む分岐鎖アルキル、5から20の炭素原子を含むシクロアルキル、2から20の炭素原子を含むアルケニル、6から20の炭素原子を含むアリール基または7から20の炭素原子を含むアラルキルから選択される2価の基;
は(ORであり、ここでRは1から12の炭素原子を含む直鎖アルキル、3から12の炭素原子を含む分岐鎖アルキル、5または6の炭素原子を含むシクロアルキル、2から12の炭素原子を含むアルケニル、6の炭素原子を含むアリール基、または7から12の炭素原子を含むアラルキル、2から12の炭素原子およびヒドロキシルを含む直鎖アルキル基または3から6の炭素原子およびヒドロキシルを含む分岐鎖アルキル基、少なくとも1つの酸素原子を含み構造-R-(OCHCH(OCHCH(CH))ORを有するアルキル基から独立して選択される1価の基、または2つのR基が共有結合を介して一緒に結合されて形成された2価の基であり、但し条件として(i)2つのR基が一緒に結合された場合、そのときbは2または3であり、そして(ii)m+nの合計は1から20;
bは1、2、または3;
のそれぞれは独立して、1から12の炭素原子を含む直鎖アルキル、3から12の炭素原子を含む分岐鎖アルキル、5または6の炭素原子を含むシクロアルキル、2から12の炭素原子を含むアルケニル基、6の炭素原子を含むアリール基または7から12の炭素原子を含むアラルキル基から選択される1価の基;
は独立してH、1から12の炭素原子を含む直鎖アルキル、3から12の炭素原子を含む分岐鎖アルキル、5または6の炭素原子を含むシクロアルキル、2から12の炭素原子を含むアルケニル基、6の炭素原子を含むアリール基または7から12の炭素原子を含むアラルキル基から独立して選択される1価の基;
は1から10の炭素原子を含む直鎖アルキル、3から10の炭素原子を含む分岐鎖アルキル、5から10の炭素原子を含むシクロアルキルから選択される2価の基;
は1から18の炭素原子を含む直鎖アルキル、3から18の炭素原子を含む分岐鎖アルキル、5から18の炭素原子を含むシクロアルキル、2から18の炭素原子を含むアルケニル、6から18の炭素原子を含むアリール基、7から18の炭素原子を含むアラルキルまたは水素から選択される1価の基、または1から10の炭素原子を含むアルキル、5から10の炭素原子を含むシクロアルキルまたはフェニルから選択される2価の基であり;
ここで組成物はポリオレフィンに結合された官能基を有するポリオレフィン添加剤を含まない。
第3の実施形態による第4の実施形態において、アクリル官能性シランで処理されたフィラーは、アクリル官能性シランをフィラーの合計重量に基づいて約0.01重量%から約20重量%の量で含む。
第3または第4の実施形態による第5の実施形態において、アクリル官能性シランで処理されたフィラーは、アクリル官能性シランをフィラーの合計重量に基づいて約1重量%から約7.5重量%の量で含む。
第3から第5の実施形態のいずれかによる第6の実施形態において、アクリル官能性シランで処理されたフィラーは、アクリル官能性シランをフィラーの合計重量に基づいて約2重量%から約5重量%の量で含む。
第3から第6の実施形態のいずれかによる第7の実施形態において、フィラーは、二酸化チタン、三水酸化アルミニウム、二水酸化マグネシウム、マイカ、カオリン、炭酸カルシウム、非水和、部分水和、または水和フッ化物、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、およびバリウムの塩化物、臭化物、ヨウ化物、クロム酸塩、炭酸塩、水酸化物、リン酸塩、リン酸水素塩、硝酸塩、酸化物、および硫酸塩;酸化亜鉛、酸化アルミニウム、五酸化アンチモン、三酸化アンチモン、酸化ベリリウム、酸化クロム、酸化鉄、リトポン、ホウ酸、またはホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、またはホウ酸アルミニウムのようなホウ酸塩、アルミノケイ酸塩、バーミキュライト、ヒュームドシリカ、溶融シリカ、沈降シリカ、石英、砂、およびシリカゲルを含むシリカなどの混合金属酸化物;もみ殻灰、セラミックおよびガラスビーズ、ゼオライト、アルミニウムフレークまたは粉末、青銅粉末、銅、金、モリブデン、ニッケル、銀粉末またはフレーク、ステンレス鋼粉末、タングステンなどの金属、含水ケイ酸カルシウム、チタン酸バリウム、シリカ-カーボンブラック複合体、官能化カーボンナノチューブ、セメント、フライアッシュ、スレート粉、ベントナイト、クレイ、タルク、無煙炭、アパタイト、アタパルジャイト、窒化ホウ素、クリストバライト、珪藻土、ドロマイト、フェライト、長石、黒鉛、グラフェン、炭素繊維、焼成カオリン、二硫化モリブデン、パーライト、軽石、葉緑石、海泡石、スズ酸亜鉛、硫化亜鉛またはワラストナイト、木粉、木繊維、綿繊維、麦わら、麻、亜麻、ケナフ、カポック、ジュート、ラミー、サイザル麻、ヘネケン、トウモロコシ繊維またはコイア、または堅果の殻またはもみ殻、ポリエステル繊維、アラミド繊維、ナイロン繊維、ガラス繊維、リグニン、デンプン、セルロースまたはセルロース含有製品、ポリテトラフルオロエチレンまたはポリエチレンのプラスチック微小球、アゾ染料、インジゴイド染料、トリフェニルメタン染料、アントラキノン染料、ハイドロキノン染料、またはキサンチン染料の少なくとも1つから選択される。
第3から第7の実施形態のいずれかによる第8の実施形態において、フィラーは、水酸化カルシウム、硫酸バリウム、マイカ、ケイ酸カルシウム、クレイ、カオリン、シリカ、アルミナ、ワラストナイト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、またはこれらの2つまたはより多くの組み合わせから選択される。
第3から第8の実施形態のいずれかによる第9の実施形態において、フィラーはシリカから選択される。
第3から第9の実施形態のいずれかによる第10の実施形態において、アクリル官能性シランで処理されたフィラーは、ポリオレフィン組成物の合計重量に基づいて約0.01重量%から約99重量%の量で存在する。
第3から第10の実施形態のいずれかによる第11の実施形態において、アクリル官能性シランで処理されたフィラーは、ポリオレフィン組成物の合計重量に基づいて約20重量%から約50重量%の量で存在する。
第3から第11の実施形態のいずれかによる第12の実施形態において、ポリオレフィンは、2から18の炭素原子を有するオレフィンのポリマーから選択される。
第3から第12の実施形態のいずれかによる第13の実施形態において、ポリオレフィンは、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブチレン、またはこれらの2つまたはより多くの混合物から選択される。
第3から第13の実施形態のいずれかによる第14の実施形態において、ポリオレフィンは、ポリオレフィン組成物の合計重量に基づいて約10重量%から約99.9重量%の量で存在する。
第3から第14の実施形態のいずれかによる第15の実施形態において、組成物はさらに(iii)シラン添加剤を含む。
第3から第15の実施形態のいずれかによる第16の実施形態において、シラン添加剤は、アクリロキシ官能性シラン、アクリルアミド官能性シラン、またはこれらの組み合わせから選択されるアクリル官能性シランから選択される。
第15または第16の実施形態のいずれかによる第17の実施形態において、シラン添加剤(iii)は式:
CH=CH-C(O)-X'-R1'-Si-R2'(R3'3-b'
を有し、式中:
X'はOまたはN(R4');
1'は独立して1から10の炭素原子を含む直鎖アルキル、3から10の炭素原子を含む分岐鎖アルキル、5から10の炭素原子を含むシクロアルキル、2から10の炭素原子を含むアルケニル、6から10の炭素原子を含むアリールまたは7から10の炭素原子を含むアラルキルから選択される2価の基;
2'は(OR5'b'であり、ここでR5'は1から12の炭素原子を含む直鎖アルキル、3から12の炭素原子を含む分岐鎖アルキル、5または6の炭素原子を含むシクロアルキル、2から12の炭素原子を含むアルケニル、6の炭素原子を含むアリール、7から12の炭素原子を含むアラルキル、2から12の炭素原子およびヒドロキシルを含む直鎖アルキルまたは3から6の炭素原子およびヒドロキシルを含む分岐鎖アルキル、または少なくとも1つの酸素原子を含み構造-R6'-(OCHCHm'(OCHCH(CH))n'OR7'を有するアルキルから独立して選択される1価の基、または2つのR5' 基が共有結合を介して一緒に結合されて形成された2価の基であり、但し条件として(i)2つのR5'基が一緒に結合された場合、そのときbは2または3であり、そして(ii)m'+n'の合計は1から20;
b'は1、2、または3;
3'のそれぞれは独立して1から12の炭素原子を含む直鎖アルキル、3から12の炭素原子を含む分岐鎖アルキル、5または6の炭素原子を含むシクロアルキル、2から12の炭素原子を含むアルケニル、6の炭素原子を含むアリールまたは7から12の炭素原子を含むアラルキルから選択される1価の基;
4'は独立してH、1から12の炭素原子を含む直鎖アルキル、3から12の炭素原子を含む分岐鎖アルキル、5または6の炭素原子を含むシクロアルキル、2から12の炭素原子を含むアルケニル、6の炭素原子を含むアリールまたは7から12の炭素原子を含むアラルキルから独立して選択される1価の基;
6'は1から10の炭素原子を含む直鎖アルキル、3から10の炭素原子を含む分岐鎖アルキル、5から10の炭素原子を含むシクロアルキルから選択される2価の基;
7'は1から18の炭素原子を含む直鎖アルキル、3から18の炭素原子を含む分岐鎖アルキル、5から18の炭素原子を含むシクロアルキル、2から18の炭素原子を含むアルケニル、6から18の炭素原子を含むアリール、7から18の炭素原子を含むアラルキルまたは水素から選択される1価の基、または1から10の炭素原子を含むアルキル、5から10の炭素原子を含むシクロアルキルまたはフェニルから選択される2価の基である。
第3から第17の実施形態のいずれかによる第18の実施形態において、組成物はペレットまたは粒子の形状である。
第3から第18の実施形態のいずれかによる第19の実施形態において、組成物は、ポリオレフィン樹脂(i)、アクリル官能性シランで処理されたフィラー(ii)、および任意選択的にシラン添加剤(iii)から本質的になる。
第3から第19の実施形態のいずれかによる第20の実施形態において、組成物はさらに、過酸化物、酸化防止剤、潤滑剤、顔料、またはこれらの2つまたはより多くの組み合わせから選択される少なくとも1つの添加剤を含む。
第21の実施形態において、提供されるのは第3から第20の実施形態のいずれかによるポリオレフィン組成物から形成された成形品である。
第22の実施形態において、提供されるのは第3から第20の実施形態のいずれかによるポリオレフィン組成物を押し出すことを含む、成形品の作成方法である。
第23の実施形態において、提供されるのは第3から第20の実施形態のいずれかによるポリオレフィン組成物を作成する方法であり:ポリオレフィンをアクリル官能性シランで処理されたフィラーとコンパウンド化することを含んでいる。
以下の説明および図面は、種々の例示的な実施態様を開示している。改良点や新規な実施態様の幾つかは明示的に特定されているが、他のものは記載され図示されたところから明らかなものであってよい。
添付図面は、種々のシステム、装置、デバイスおよび関連する方法を示しており、同様の参照符号は全体にわたって同様の部材を示している。添付図面において:
図1は、従来のポリオレフィン配合物と比較しての、本発明の実施形態によるポリオレフィン複合材料の引張強度および歪を示すグラフであり;
図2は、従来のポリオレフィン配合物と比較しての、本発明の実施形態によるポリオレフィン複合材料の衝撃強さを示すグラフであり;そして
図3は、従来のポリオレフィン配合物と比較しての、本発明の実施形態によるポリオレフィン複合材料の衝撃強さを示すグラフである。
以下では例示的な実施形態を参照するものとし、その例は添付図面に示されている。理解されるように、他の実施形態も用いられてよく、構造的および機能的な変更が行われてよい。さらにまた、種々の実施形態の特徴を組み合わせたり、変更したりしてよい。よって、以下の説明は例示としてのみ提示されるものであり、説明される実施形態に対して行われてよい種々の変更および修正をいかなる意味でも限定するものではない。本開示においては、多くの具体的な詳細事項が本開示の主題の完全な理解をもたらす。理解されねばならないのは、本開示の実施態様は、本願に記載したすべての実施態様を必ずしも含むことなしに、他の実施形態について実施されてよいといったことである。
本願で使用するところでは、「例」または「例示的」という用語は、事例または実例を意味している。「例」または「例示的」という用語は、重要なまたは好ましい実施態様または実施形態であることを示すものではない。「または」という用語は、文脈が特段示唆しない限り、排他的ではなく包括的であることを意図している。例えば、「AはBまたはCを用いる」という言い回しは、すべての包括的な置き換えを含んでいる(例えば、AはBを用いる;AはCを用いる;またはAはBおよびCの両方を用いる)。別の事項として、冠詞「ある」および「1つの」は一般に、文脈が特段示唆しない限り「1つまたはより多く」を意味することを意図している。
特定の成分に関して範囲が提示または説明される場合、理解されるように、その範囲は、記載された範囲の端点に基づく新たな、特定されていない範囲を含んでいる。
提供されるのはポリオレフィン組成物である。このポリオレフィン組成物は、アクリル官能性シランで処理されたフィラーを含む。このポリオレフィン組成物は、ポリオレフィン複合材料を形成するために用いることができる。このポリオレフィン組成物は、成形品を形成するために用いることができる。このポリオレフィン組成物はまた本願において、複合組成物、ポリオレフィン複合体、またはポリオレフィン複合組成物と呼ばれてよい。複合体は、少なくとも1つのポリマーマトリックスまたは材料を、少なくとも1つの粒状フィラー材料と組み合わせて含んでいる。
ポリオレフィン
ポリオレフィンは特に限定されるものではなく、特定の目的または意図する用途に合わせて所望に応じて選択することができる。ある実施形態において、ポリオレフィンは、式CH=CHQのアルファオレフィンのような2から18の炭素原子を有するオレフィンのポリマーであってよく、ここでQはHまたは1から16、より好ましくは1から8の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖アルキル基である。ポリオレフィンは例えば、エテン(エチレン)、プロペン(プロピレン)、1-ブテン、1-ヘキセン、1-オクテン、4-メチル-ペンテン-1、または2-メチル-プロペン-1(イソブチレン)のポリマー、およびその類似物であることができる。ポリオレフィンの形態は特に限定されない。実施形態において、ポリオレフィンはアイソタクチック、シンジオタクチック、またはアタクチックポリオレフィンであることができる。加えて、ポリオレフィンはホモポリマー、2つまたはより多くのポリオレフィンのコポリマー、ターポリマーその他であることができる。
1つの実施形態において、ポリオレフィンはポリプロピレンである。ポリプロピレンは周知のポリマーであって、低い密度を有し、容易に加工でき、多用途である。商業的に最も入手可能なポリプロピレンはアイソタクチックポリプロピレンであるが、アタクチックおよびシンジオタクチックポリプロピレンもまた使用することができる。アイソタクチックは例えば、ツィーグラー-ナッタ触媒またはメタロセン触媒を使用して、プロペンを重合することによって調製される。
ポリオレフィンは代替的には、4から18の炭素原子および少なくとも1つの末端二重結合を有するジエン、例えばブタジエンまたはイソプレンのようなジエンのポリマーであることができる。ポリオレフィンはコポリマーまたはターポリマーであることができ、特に3から18の炭素原子を有するオレフィン単位を少なくとも50重量%含むコポリマーまたはターポリマー、例えば少なくとも50重量%のプロピレンと、エチレンまたは4から18の炭素原子を有するアルファオレフィンとのコポリマー、またはアクリル酸、メタクリル酸、アクリロニトリル、メタクリロニトリルのようなアクリル系モノマーとのコポリマー、またはアクリル酸またはメタクリル酸と1から16の炭素原子を有するアルキルまたは置換アルキル基とのエステル、例えばアクリル酸エチル、アクリル酸メチル、またはアクリル酸ブチルとのコポリマー、または酢酸ビニルとのコポリマーであることができる。ポリオレフィンはターポリマー、例えばプロピレンエチレンジエンターポリマーであることができる。代替的には、ポリオレフィンは、ポリブタジエン、ポリイソプレンのようなジエンポリマー、またはブタジエンとスチレンとのコポリマー、またはブタジエンとエチレンおよびスチレンとのターポリマーまたはアクリロニトリルおよびスチレンとのターポリマーであることができる。ポリオレフィンはヘテロ相のものであることができ、例えばプロピレンとエチレンのブロックコポリマーであることができる。
ポリオレフィンは組成物中に、特定の目的または意図する用途に合わせて任意の所望の量で存在する。1つの実施形態において、ポリオレフィンは組成物の合計重量に基づいて、約10重量%から約99.9重量%、約15重量%から約95重量%、約20重量%から約90重量%、約25重量%から約80重量%、約30重量%から約75重量%、または約40重量%から約60重量%の量で存在する。
フィラー
フィラーは、アクリル官能性シランで処理されたフィラー材料を含む。フィラー材料は特に限定されるものではなく、ポリオレフィンを強化するために使用するのに適切なように、任意のフィラー材料から選択することができる。フィラー材料は、無機フィラー材料または有機フィラー材料から選択することができる。フィラーは、鉱物フィラー、顔料、繊維、および類似物を含んでいてよい。
鉱物フィラーまたは顔料の例には、限定するものではないが、二酸化チタン、三水酸化アルミニウム、二水酸化マグネシウム、マイカ、カオリン、炭酸カルシウム、非水和、部分水和、または水和フッ化物、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、およびバリウムの塩化物、臭化物、ヨウ化物、クロム酸塩、炭酸塩、水酸化物、リン酸塩、リン酸水素塩、硝酸塩、酸化物、および硫酸塩;酸化亜鉛、酸化アルミニウム、五酸化アンチモン、三酸化アンチモン、酸化ベリリウム、酸化クロム、酸化鉄、リトポン、ホウ酸、またはホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、またはホウ酸アルミニウムのようなホウ酸塩、アルミノケイ酸塩、バーミキュライト、ヒュームドシリカ、溶融シリカ、沈降シリカ、石英、砂、およびシリカゲルを含むシリカなどの混合金属酸化物;もみ殻灰、セラミックおよびガラスビーズ、ゼオライト、アルミニウムフレークまたは粉末、青銅粉末、銅、金、モリブデン、ニッケル、銀粉末またはフレーク、ステンレス鋼粉末、タングステンなどの金属、含水ケイ酸カルシウム、チタン酸バリウム、シリカ-カーボンブラック複合体、官能化カーボンナノチューブ、セメント、フライアッシュ、スレート粉、ベントナイト、クレイ、タルク、無煙炭、アパタイト、アタパルジャイト、窒化ホウ素、クリストバライト、珪藻土、ドロマイト、フェライト、長石、黒鉛、グラフェン、炭素繊維、焼成カオリン、二硫化モリブデン、パーライト、軽石、葉緑石、海泡石、スズ酸亜鉛、硫化亜鉛またはワラストナイトが含まれる。
繊維の例には、限定するものではないが、天然繊維例えば木粉、木繊維、綿繊維、セルロース繊維、または小麦わら、麻、亜麻、ケナフ、カポック、ジュート、ラミー、サイザル、ヘネケン、トウモロコシ繊維またはコイア、または堅果の殻またはもみ殻のようなどの農業繊維、またはポリエステル繊維、アラミド繊維、ナイロン繊維、またはガラス繊維のような合成繊維が含まれる。
有機フィラーの例には、限定するものではないが、リグニン、デンプンまたはセルロースおよびセルロースを含む製品、またはポリテトラフルオロエチレンまたはポリエチレンのプラスチック微小球が含まれる。フィラーは、アゾ、インジゴイド、トリフェニルメタン、アントラキノン、ハイドロキノン、またはキサンチン染料を組み込んだものなどの固体有機顔料であることができる。
1つの実施形態において、フィラーは、ガラス繊維、タルク、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、硫酸バリウム、マイカ、ケイ酸カルシウム、クレイ、カオリン、シリカ、アルミナ、ワラストナイト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、麦わら、亜麻、麻、ケナフ、堅果の殻、もみ殻、綿繊維、木材パルプ、茎または植物繊維、木粉、でんぷん、古紙、カートン、セルロース布、またはこれらの2つまたはより多くの組み合わせから選択された少なくとも1つのフィラー材料を含む。
フィラー材料はアクリル官能性シランで処理されたる。アクリル官能性シランは、アクリル官能基CH=CH-C(O)-を含む。1つの実施形態において、アクリル官能基はアクリロキシ基である。1つの実施形態において、アクリル官能基はアクリルアミド官能基である。
1つの実施形態において、アクリル官能性シランは式:
CH=CH-C(O)-X-R-Si-R(R3-b
の化合物であり、式中:
XはOまたはN(R);
は独立して、1から20の炭素原子を含む直鎖アルキル、3から20の炭素原子を含む分岐鎖アルキル、5から20の炭素原子を含むシクロアルキル、2から20の炭素原子を含むアルケニル、6から20の炭素原子を含むアリール基または7から20の炭素原子を含むアラルキルから選択される2価の基;
は(ORであり、ここでRは1から12の炭素原子を含む直鎖アルキル、3から12の炭素原子を含む分岐鎖アルキル、5または6の炭素原子を含むシクロアルキル、2から12の炭素原子を含むアルケニル、6の炭素原子を含むアリール基、または7から12の炭素原子を含むアラルキル、2から12の炭素原子およびヒドロキシルを含む直鎖アルキル基または3から6の炭素原子およびヒドロキシルを含む分岐鎖アルキル基、少なくとも1つの酸素原子を含み構造-R-(OCHCH(OCHCH(CH))ORを有するアルキル基から独立して選択される1価の基、または2つのR基が共有結合を介して一緒に結合されて形成された2価の基であり、但し条件として(i)2つのR基が一緒に結合された場合、そのときbは2または3であり、そして(ii)m+nの合計は1から20;
bは1、2、または3;
のそれぞれは独立して、1から12の炭素原子を含む直鎖アルキル、3から12の炭素原子を含む分岐鎖アルキル、5または6の炭素原子を含むシクロアルキル、2から12の炭素原子を含むアルケニル基、6の炭素原子を含むアリール基または7から12の炭素原子を含むアラルキル基から選択される1価の基;
は独立してH、1から12の炭素原子を含む直鎖アルキル、3から12の炭素原子を含む分岐鎖アルキル、5または6の炭素原子を含むシクロアルキル、2から12の炭素原子を含むアルケニル基、6の炭素原子を含むアリール基または7から12の炭素原子を含むアラルキル基から独立して選択される1価の基;
は1から10の炭素原子を含む直鎖アルキル、3から10の炭素原子を含む分岐鎖アルキル、5から10の炭素原子を含むシクロアルキルから選択される2価の基;
は1から18の炭素原子を含む直鎖アルキル、3から18の炭素原子を含む分岐鎖アルキル、5から18の炭素原子を含むシクロアルキル、2から18の炭素原子を含むアルケニル、6から18の炭素原子を含むアリール基、7から18の炭素原子を含むアラルキルまたは水素から選択される1価の基、または1から10の炭素原子を含むアルキル、5から10の炭素原子を含むシクロアルキルまたはフェニルから選択される2価の基である。
2つのR基が一緒に結合される実施形態において、2つのR基を結合することにより形成される適切な2価の基の例には、限定するものではないが、2から12の炭素原子を有する2価の基が含まれる。2つのR基が一緒に結合される1つの実施形態において、基は-CHCH-、-CHCHCH-、-CHCH(CH)CH-、-CHCHCH(CH)-、および類似物から選択されてよい。
1つの実施形態において、XはOであり、RはC1~C10の直鎖アルキル、またはC3~C10の分岐鎖アルキルであり、そしてbは1、2、または3である。1つの実施形態において、bは3であってアクリル官能性シランはトリアルコキシシランである。1つの実施形態において、RはC1~C12直鎖アルキルまたはC3~C12分岐鎖アルキルである。1つの実施形態において、RはC1~C4直鎖アルキルである。1つの実施形態において、Rはメチル基である。
フィラーを処理するためのアクリル官能性シランの非限定的な例には、例えば3-アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-アクリロキシプロピルジエチルメトキシシラン、3-アクリロキシプロピルジメチルエトキシシラン、3-アクリロキシメチルトリエトキシシラン、3-アクリロキシメチルトリメトキシシラン、および類似物が含まれる。
アクリル官能性シランは処理されたフィラー中において、処理されたフィラーの合計重量に基づき、約0.01重量%から約20重量%、約0.05重量%から約15重量%、約0.1重量%から約10重量%、約1重量%から約7.5重量%、または約2重量%から約5重量%の量で存在してよい。
処理フィラーは任意の適切な方法によって調製することができる。1つの実施形態において、処理フィラーは、フィラー材料をアクリル官能性シランと混合し、次いでフィラー材料を十分な長さの時間にわたって昇温下に乾燥して処理フィラーをもたらすなどにより、フィラーを選択されたアクリル官能性シランで処理することによって調製される。1つの実施形態において、フィラー材料とアクリル官能性シランの混合物はコンベクションオーブン内で、10~24時間の長さにわたって約75℃から約100℃の温度において乾燥することができる。
別の実施形態において、処理フィラーは、ポリオレフィンとフィラーのコンパウンド化の間に現場で形成される。この操作においては、フィラーとアクリル官能性シランはポリオレフィン樹脂と別々にコンパウンド化される。
処理フィラーは組成物中に、組成物の合計重量に基づいて約0.1重量%から約99重量%、約0.5重量%から約95重量%、約1重量%から約90重量%、約5重量%から約80重量%、約10重量%から約75重量%、約15重量%から約60重量%、約20重量%から約50重量%、または約25重量%から約40重量%の量で存在する。
理解されるように、処理フィラーに加えて、組成物は未処理フィラーをも含んでいてよい。未処理フィラーは、任意の適切なフィラーであることができる。未処理フィラーは、処理フィラーの生成に関連して記述したフィラー材料から選択することができる。簡略化のために、適切なフィラーの特定の例を繰り返すことはしない。1つの実施形態では、未処理フィラー材料は、ガラス繊維、タルク、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、硫酸バリウム、マイカ、ケイ酸カルシウム、クレイ、カオリン、シリカ、アルミナ、ワラストナイト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、麦わら、亜麻、麻、ケナフ、堅果の殻、もみ殻、綿繊維、木材パルプ、茎または植物繊維、木粉、でんぷん、古紙、カートン、セルロース布、またはこれらの2つまたはより多くの組み合わせから選択される少なくとも1つのフィラー材料を含む。
1つの実施形態において、複合組成物はシラン添加剤を含む。1つの実施形態において、シラン添加剤は式:
CH=CH-C(O)-X'-R1'-Si-R2'(R3'3-b'
を有するアクリロキシ/アクリルアミドシランから選択され、式中:
X'はOまたはN(R4');
1'は独立して、1から10の炭素原子を含む直鎖アルキル、3から10の炭素原子を含む分岐鎖アルキル、5から10の炭素原子を含むシクロアルキル、2から10の炭素原子を含むアルケニル、6から10の炭素原子を含むアリール基、7から10の炭素原子を含むアラルキルから選択される2価の基;
2'は(OR5'b'であり、ここでR5'は1から12の炭素原子を含む直鎖アルキル、3から12の炭素原子を含む分岐鎖アルキル、5または6の炭素原子を含むシクロアルキル、2から12の炭素原子を含むアルケニル、6の炭素原子を含むアリール基、7から12の炭素原子を含むアラルキル、2から12の炭素原子およびヒドロキシルを含む直鎖アルキル基または3から6の炭素原子およびヒドロキシルを含む分岐鎖アルキル基、または少なくとも1つの酸素原子を含み構造-R6'-(OCHCHm'(OCHCH(CH))n'OR7'を有するアルキル基から独立して選択される1価の基、または2つのR5' 基が共有結合を介して一緒に結合されて形成された2価の基であり、但し条件として(i)2つのR5'基が一緒に結合された場合、そのときbは2または3であり、そして(ii)m'+n'の合計は1から20;
b'は1、2、または3;
3'のそれぞれは独立して、1から12の炭素原子を含む直鎖アルキル、3から12の炭素原子を含む分岐鎖アルキル、5または6の炭素原子を含むシクロアルキル、2から12の炭素原子を含むアルケニル基、6の炭素原子を含むアリール基または7から12の炭素原子を含むアラルキル基から選択される1価の基;
4'は独立してH、1から12の炭素原子を含む直鎖アルキル、3から12の炭素原子を含む分岐鎖アルキル、5または6の炭素原子を含むシクロアルキル、2から12の炭素原子を含むアルケニル基、6の炭素原子を含むアリール基または7から12の炭素原子を含むアラルキル基から独立して選択される1価の基;
6'は1から10の炭素原子を含む直鎖アルキル、3から10の炭素原子を含む分岐鎖アルキル、5から10の炭素原子を含むシクロアルキルから選択される2価の基;
7'は1から18の炭素原子を含む直鎖アルキル、3から18の炭素原子を含む分岐鎖アルキル、5から18の炭素原子を含むシクロアルキル、2から18の炭素原子を含むアルケニル、6から18の炭素原子を含むアリール基、7から18の炭素原子を含むアラルキルまたは水素から選択される1価の基、または1から10の炭素原子を含むアルキル、5から10の炭素原子を含むシクロアルキルまたはフェニルから選択される2価の基である。
シラン添加剤としてのアクリル官能性シランの非限定的な例には、例えば、3-アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-アクリロキシプロピルジエチルメトキシシラン、3-アクリロキシプロピルジメチルエトキシシラン、3-アクリロキシメチルトリエトキシシラン、3-アクリロキシメチルトリメトキシシラン、および類似物が含まれる。
シラン添加剤は組成物中に、組成物の合計重量に基づいて、約0.01重量%から約20重量%、約0.5重量%から約15重量%、約1重量%から約10重量%、または約2重量%から約5重量%の量で存在することができる。
1つの実施形態において、ポリオレフィン組成物は、ポリオレフィン樹脂、およびアクリル官能性シランで処理されたフィラーから本質的になる。1つの実施形態において、ポリオレフィン組成物は、ポリオレフィン、アクリル官能性シランで処理されたフィラー、および例えばアクリル官能性シランのようなシラン添加剤から本質的になる。ポリオレフィンが、ポリオレフィン樹脂、アクリル官能性シランで処理されたフィラー、および任意選択的にシラン添加剤から本質的になる実施形態において、それぞれの成分はこれらの成分に関して上記に説明した任意の材料から選択可能であり、またこれらの成分に関して上記に説明した量で存在することができる。
この組成物は、ポリオレフィン複合材料にとって適切でありうる任意の他の添加剤を含んでいてよい。他の適切な添加剤には、限定するものではないが、ペルオキシド、酸化防止剤、潤滑剤、顔料、および類似物が含まれる。これら他の添加剤は組成物に対し、組成物の合計重量に基づいて、約0%から約25%;約0.01%から約25%;約0.1%から約20%;約0.5%から約15%;約1%から約10%;約2.5%から約7.5%;または約3%から約5%の量で添加することができる。こうした添加剤は任意選択的であり、組成物に存在することが必要なものではない。
適切なペルオキシドの例には、限定するものではないが、ヒドロペルオキシド、ペルオキシカルボン酸エステル、ペルオキシケタール、ジアルキルペルオキシドおよびジアシルペルオキシド、ケトンペルオキシド、ジアリールペルオキシド、アリール-アルキルペルオキシド、ペルオキシジカーボネート、ペルオキシ酸、アシルアルキルスルホニルペルオキシド、およびモノペルオキシジカーボネートが含まれる。好ましいペルオキシドの例には、ジクミルペルオキシド、2,5-ジメチル-2,5-ジ-(tert-ブチルペルオキシ)ヘキサン、ジ-tert-ブチルペルオキシド、2,5-ジメチル-2,5-ジ-(tert-ブチルペルオキシ)ヘキシン-3、3,6,9-トリエチル-3,6,9-トリメチル-1,4,7-トリペロキソナン、ベンゾイルペルオキシド、2,4-ジクロロベンゾイルペルオキシド、tert-ブチルペルオキシアセテート、tert-ブチルペルオキシベンゾエート、tert-アミルペルオキシ-2-エチルヘキシルカーボネート、tert-ブチルペルオキシ-3,5,5-トリメチルヘキサノエート、2,2-ジ(tert-ブチルペルオキシ)ブタン、tert-ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート、tert-ブチルペルオキシ-2-エチルヘキシルカーボネート、ブチル4,4-ジ(tert-ブチルペルオキシ)バレラート、ジ-tert-アミルペルオキシド、tert-ブチルペルオキシピバレート、tert-ブチル-ペルオキシ-2-エチルヘキサノエート、ジ(tert-ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、tert-ブチルペルオキシ-3,5,5-トリメチルヘキサノエート、ジ(tert-ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、クメンヒドロペルオキシド、tert-ブチルペロクトエート、メチルエチルケトンペルオキシド、tert-ブチルα-クミルペルオキシド、2,5-ジメチル-2,5-ジ(ペルオキシベンゾエート)ヘキシン-3、1,3-または1,4-ビス(t-ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、ラウロイルペルオキシド、tert-ブチルベルアセテート、およびtert-ブチルペルベンゾエートが含まれる。アゾ化合物の例は、アゾビスイソブチロニトリルおよびジメチルアゾジイソブチレートである。上記のラジカル開始剤は単独で、またはそれらの少なくとも2つの組み合わせで使用することができる。
酸化防止剤は特に限定されるものではなく、特定の目的または意図する用途に合わせ所望に応じて選択することができる。適切な酸化防止剤の例には、限定するものではないが、商品名Ciba Irgafos登録商標168の下に市販されているトリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト、商品名Ciba Irganox登録商標1010の下に市販されている加工安定剤であるテトラキス[メチレン-3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル-プロピオネート)]メタン、および商品名Ciba Irganox登録商標1330の下に市販されている1,3,5-トリメチル-2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ベンゼンが含まれる。架橋したポリマーが紫外放射線および光放射線に対する安定剤、例えば4-置換-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジンのようなヒンダードアミン光安定剤、例えば商品名Tinuvin770、Tinuvin622、Uvasil299、Chimassorb944およびChimassorb119の下に販売されている光安定剤を含んでいることがまた望ましくありうる。
1つの実施形態において、ポリオレフィン組成物は酸化防止剤を含まない。出願人が見出したところでは、アクリル官能性シランで処理したフィラーをポリオレフィン組成物に用いると、ポリオレフィン組成物を非常に単純化することが可能となり、酸化防止剤のような材料は必要とされない。グラフト化されたポリオレフィン添加剤(例えば、無水物がグラフト化したポリオレフィンまたはシランがグラフト化したポリオレフィン)を用いた組成物においては、組成物を安定化しポリマーの分解を防止するために酸化防止剤が必要とされ得る。それは本発明の組成物においては必要でない。
ポリオレフィン組成物は、ポリオレフィンおよび処理フィラーをコンパウンド化して複合組成物を形成することによって製造される。ポリオレフィンおよびフィラー成分は、任意の他の所望とされる添加剤と共に、約150℃から約250℃、約180℃から約240℃、または約200℃から約230℃の温度において、複合体を形成するのに十分な時間にわたって混合および混練することにより、コンパウンド化されて複合組成物が提供され得る。このコンパウンド化工程は、実施形態において、約0.5から約60分、約1分から約45分、または約5分から約30分であることができる。コンパウンド化は、ブレンダー、混練機、ロールミキサー、バンバリーミキサー、或いは1軸または2軸押出機のような従来から使用されている任意の装置で実行される混練によるなど、任意の適切な手法で達成することができる。複合組成物は製造後に使用可能であり、押出機に対して直接に供給して押し出し、所望とする任意の押し出し製品とすることができる。代替的には、混練組成物は貯蔵目的でペレットまたは粒子へと成形して、後に押し出しプロセスにおいて使用することができる。
本発明のポリオレフィン組成物は、現在の従来からのプロセスと比較して、単純化された処方と単純化された処理を提供する。出願人が見出したところでは、ポリオレフィンおよび処理フィラーのみを含む組成物は、潤滑剤、酸化防止剤その他といった他の添加剤の添加なしに、改善された強度特性(例えば、引張強度、衝撃強さ、および類似物)を示す成形されたポリオレフィン材料を提供するのに十分なものでありうる。これらの添加剤は所望の場合には添加可能であるが、必要という訳ではない。本発明の組成物はまた、界面接合を発現させるためにグラフト化ポリプロピレンのような材料の使用を必要としない。実施形態において組成物は、例えば無水物、シラン、または他の官能性化学基のような官能基がグラフト化されたポリオレフィンのような、グラフト化されたポリオレフィンを含まない。何らかの特定の理論に拘束されるものではないが、本発明の組成物はポリオレフィン固有の不安定性をコンパウンド化に際して利用し、そしてアクリル官能性はベータ開裂に際して生成されたフリーラジカルを効率的に捕捉し、複合体の形成におけるコンパウンド化の間に共有結合が同時に形成されるものと考えられる。
本発明によるポリオレフィン組成物は、任意の押し出し物品を製造するために使用されてよい。本発明によるポリオレフィン組成物は、任意の適切な押し出し方法、プロセス、または設備を使用して処理することができる。押し出しは1軸または2軸押出機を使用して行うことができる。上述したように、本発明のポリオレフィン組成物は、組成物の製造に続けて直接に使用することができ、または後で使用するためにペレットまたは粒子に形成することができる。本発明のポリオレフィン組成物を使用して作成することのできる物品の例には、限定するものではないが、電気絶縁材料、家庭用電化製品、産業部品、自動車の内外装部品、家庭用部品、建設および住宅資材が含まれる。成形品の例には、限定するものではないが、コンソールボックス、ドアトリム、アームレスト、グリップノブ、天井部品、ハウジング、ピラー、マッドガード、バンパー、フェンダー、バックドア、ファンシュラウド、ベースボード、表面装飾ボード、ドア材料、外壁材料、内壁材料、カウンター材料、窓枠、手すり、つまみ、柱、床材料、耐震材料、天井材料、コンクリートパネル、裏地材料、足場材料、遮蔽材料、防音材料、家具材料、棚、調理材料、防水材料、および防水板が含まれる。
本発明は以下の実施例に関連してさらに理解されてよい。これらの実施例は本発明の実施態様および実施形態を例示することを意図しており、本発明を限定することを必ずしも意図したものではない。
実施例
ポリオレフィン組成物は、表1に列挙された成分のそれぞれをコンパウンド化することによって調製された。実施例中の処理シリカは、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社から入手可能な2%のA-1100(比較例1)、または2%のアクリロキシシラン(実施例1および実施例2)でシリカを処理し、80℃のコンベクションオーブンで材料を一晩乾燥することによって調製された。表1に列挙したそれぞれの組成物は、コペリオン社の18mm2軸押出機を使用して220℃においてコンパウンド化し、次いでペレットに形成した。ペレットは80℃のコンベクションオーブンで一晩乾燥した。試験片は、この複合ポリプロピレンペレットを射出成型することによって調製した。
成形した試験片の引張強度およびノッチ付き衝撃強さを評価した。引張強度は、ASTM D638「プラスチックの引張特性の標準試験法」にしたがって試験した。ノッチ付き衝撃強さはポリマーサイエンス分野において認識されている方法、例えばISO 180/1A「プラスチック-アイゾット衝撃強さの決定」に記載された方法を使用して求めた。
それぞれの組成物の配合処方を表1に示す。
図1および図2は、成形された試験片についての引張特性および衝撃試験の結果を示している。図1は、アクリロキシシランで処理したフィラーを用いた実施例1および2が、アミノシランで処理したフィラーを用いた従来の処方である比較例1と比べて、より高いひずみレベルにおいて改善された強度を有することを示している。図2は、本発明の技術によって処理されたフィラーを用いることにより、改善された衝撃強さも提供されることを示しており、ここで実施例1および2はそれぞれ、比較例1と比べて衝撃強さにおける32%および70%の増大を示している。当業者により認識されるように、15%を超える改善には重要な意義がある。加えて、図1および2は、アクリロキシ/アクリルアミド官能性シランで処理された処理フィラーに加えて、アクリロキシ/アクリルアミドシラン添加剤を別個に添加すると、複合材料の特性をさらに改善可能であることを示している。
実施例3
ポリオレフィン組成物は、表2に列挙された成分のそれぞれをコンパウンド化することによって調製された。実施例中の処理シリカは、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社から入手可能な2%のA-1100(比較例2)、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社から入手可能な2%のA-174(比較例3)、または2%のアクリロキシシラン(実施例3よび実施例4)でシリカを処理し、80℃のコンベクションオーブンで材料を一晩乾燥することによって調製された。表2に列挙したそれぞれの組成物は、エクスプロア社のマイクロ押出機を使用して220℃においてコンパウンド化し、エクスプロア社のマイクロ射出成型機を使用して引張試験片へと射出成型した。
成形した試験片の引張強度を評価した。引張強度は、ASTM D638「プラスチックの引張特性の標準試験法」にしたがって試験した。それぞれの組成物についての配合処方を表2に提示する。
上記に説明したところは本明細書による例を含んでいる。当然のこととして、本明細書を記述する目的について成分または方法のすべての認識可能な組み合わせを説明することは不可能であるが、技術分野の当業者は、本明細書における他の多くの組み合わせおよび置き換えが可能であることを認識してよい。したがって本明細書は、特許請求の範囲の思想および範囲内に包含されるすべてのそうした変更、修正および変動を包囲することを意図している。さらにまた、発明の詳細な説明または特許請求の範囲において「含む」という用語が使用される場合、この用語は、「含む」という用語が特許請求の範囲において「含む」が転換語として用いられる場合に解釈されるのと類似の仕方において、包括的であることを意図したものである。
以上の記載は、複合ポリオレフィン組成物についての、種々の非限定的な実施形態を特定している。技術分野の当業者、および本発明を作成および使用する者には、改変が想起されてよい。開示された実施形態は単に例示目的のものであり、本発明の範囲または特許請求の範囲に記載された特定事項を限定することを意図するものではない。


Claims (21)

  1. ポリオレフィン組成物であって、(i)ポリオレフィン樹脂、および(ii)アクリル官能性シランで処理されたフィラーを含み、ここでアクリル官能性シランが式:
    CH=CH-C(O)-X-R-Si-R(R3-b
    を有し、式中:
    XはOまたはN(R);
    は独立して1から20の炭素原子を含む直鎖アルキル、3から20の炭素原子を含む分岐鎖アルキル、5から20の炭素原子を含むシクロアルキル、2から20の炭素原子を含むアルケニル、6から20の炭素原子を含むアリール基または7から20の炭素原子を含むアラルキルから選択される2価の基;
    は(ORであり、ここでRは1から12の炭素原子を含む直鎖アルキル、3から12の炭素原子を含む分岐鎖アルキル、5または6の炭素原子を含むシクロアルキル、2から12の炭素原子を含むアルケニル、6の炭素原子を含むアリール基、または7から12の炭素原子を含むアラルキル、2から12の炭素原子およびヒドロキシルを含む直鎖アルキル基または3から6の炭素原子およびヒドロキシルを含む分岐鎖アルキル基、少なくとも1つの酸素原子を含み構造-R-(OCHCH(OCHCH(CH))ORを有するアルキル基から独立して選択される1価の基、または2つのR基が共有結合を介して一緒に結合されて形成された2価の基であり、但し条件として(i)2つのR基が一緒に結合された場合、そのときbは2または3であり、そして(ii)m+nの合計は1から20;
    bは1、2、または3;
    のそれぞれは独立して1から12の炭素原子を含む直鎖アルキル、3から12の炭素原子を含む分岐鎖アルキル、5または6の炭素原子を含むシクロアルキル、2から12の炭素原子を含むアルケニル基、6の炭素原子を含むアリール基または7から12の炭素原子を含むアラルキル基から選択される1価の基;
    は独立してH、1から12の炭素原子を含む直鎖アルキル、3から12の炭素原子を含む分岐鎖アルキル、5または6の炭素原子を含むシクロアルキル、2から12の炭素原子を含むアルケニル基、6の炭素原子を含むアリール基または7から12の炭素原子を含むアラルキル基から独立して選択される1価の基;
    は1から10の炭素原子を含む直鎖アルキル、3から10の炭素原子を含む分岐鎖アルキル、5から10の炭素原子を含むシクロアルキルから選択される2価の基;
    は1から18の炭素原子を含む直鎖アルキル、3から18の炭素原子を含む分岐鎖アルキル、5から18の炭素原子を含むシクロアルキル、2から18の炭素原子を含むアルケニル、6から18の炭素原子を含むアリール基、7から18の炭素原子を含むアラルキルまたは水素から選択される1価の基、または1から10の炭素原子を含むアルキル、5から10の炭素原子を含むシクロアルキルまたはフェニルから選択される2価の基;
    ここで組成物はポリオレフィンに結合した官能基を有するポリオレフィン添加剤を含まない、組成物。
  2. アクリル官能性シランで処理されたフィラーは、アクリル官能性シランをフィラーの合計重量に基づいて約0.01重量%から約20重量%の量で含む、請求項1のポリオレフィン組成物。
  3. アクリル官能性シランで処理されたフィラーは、アクリル官能性シランをフィラーの合計重量に基づいて約1重量%から約7.5重量%の量で含む、請求項1のポリオレフィン組成物。
  4. アクリル官能性シランで処理されたフィラーは、アクリル官能性シランをフィラーの合計重量に基づいて約2重量%から約5重量%の量で含む、請求項1のポリオレフィン組成物。
  5. フィラーは、二酸化チタン、三水酸化アルミニウム、二水酸化マグネシウム、マイカ、カオリン、炭酸カルシウム、非水和、部分水和、または水和フッ化物、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、およびバリウムの塩化物、臭化物、ヨウ化物、クロム酸塩、炭酸塩、水酸化物、リン酸塩、リン酸水素塩、硝酸塩、酸化物、および硫酸塩;酸化亜鉛、酸化アルミニウム、五酸化アンチモン、三酸化アンチモン、酸化ベリリウム、酸化クロム、酸化鉄、リトポン、ホウ酸、またはホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、またはホウ酸アルミニウムのようなホウ酸塩、アルミノケイ酸塩、バーミキュライト、ヒュームドシリカ、溶融シリカ、沈降シリカ、石英、砂、およびシリカゲルを含むシリカなどの混合金属酸化物;もみ殻灰、セラミックおよびガラスビーズ、ゼオライト、アルミニウムフレークまたは粉末、青銅粉末、銅、金、モリブデン、ニッケル、銀粉末またはフレーク、ステンレス鋼粉末、タングステンなどの金属、含水ケイ酸カルシウム、チタン酸バリウム、シリカ-カーボンブラック複合体、官能化カーボンナノチューブ、セメント、フライアッシュ、スレート粉、ベントナイト、クレイ、タルク、無煙炭、アパタイト、アタパルジャイト、窒化ホウ素、クリストバライト、珪藻土、ドロマイト、フェライト、長石、黒鉛、グラフェン、炭素繊維、焼成カオリン、二硫化モリブデン、パーライト、軽石、葉緑石、海泡石、スズ酸亜鉛、硫化亜鉛またはワラストナイト、木粉、木繊維、綿繊維、麦わら、麻、亜麻、ケナフ、カポック、ジュート、ラミー、サイザル麻、ヘネケン、トウモロコシ繊維またはコイア、または堅果の殻またはもみ殻、ポリエステル繊維、アラミド繊維、ナイロン繊維、ガラス繊維、リグニン、デンプン、セルロースまたはセルロース含有製品、ポリテトラフルオロエチレンまたはポリエチレンのプラスチック微小球、アゾ染料、インジゴイド染料、トリフェニルメタン染料、アントラキノン染料、ハイドロキノン染料、またはキサンチン染料の少なくとも1つから選択される、請求項1から4のいずれかのポリオレフィン組成物。
  6. フィラーは、水酸化カルシウム、硫酸バリウム、マイカ、ケイ酸カルシウム、クレイ、カオリン、シリカ、アルミナ、ワラストナイト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、またはこれらの2つまたはより多くの組み合わせから選択される、請求項1から5のいずれかの組成物。
  7. フィラーはシリカから選択される、請求項1から5のいずれかの組成物。
  8. アクリル官能性シランで処理されたフィラーは、ポリオレフィン組成物の合計重量に基づいて約0.01重量%から約99重量%の量で存在する、請求項1から7のいずれかのポリオレフィン組成物。
  9. アクリル官能性シランで処理されたフィラーは、ポリオレフィン組成物の合計重量に基づいて約20重量%から約50重量%の量で存在する、請求項1から7のいずれかのポリオレフィン組成物。
  10. ポリオレフィンは2から18の炭素原子を有するオレフィンのポリマーから選択される、請求項1から8のいずれかのポリオレフィン組成物。
  11. ポリオレフィンは、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブチレン、またはこれらの2つまたはより多くの混合物から選択される、請求項1から10のいずれかのポリオレフィン組成物。
  12. ポリオレフィンは、ポリオレフィン組成物の合計重量に基づいて約10重量%から約99.9重量%の量で存在する、請求項1から11のいずれかのポリオレフィン組成物。
  13. さらに(iii)シラン添加剤を含む、請求項1から12のいずれかのポリオレフィン組成物。
  14. アクリル官能性シランは、アクリロキシ官能性シラン、アクリルアミド官能性シラン、またはこれらの組み合わせから選択される、請求項13のポリオレフィン組成物。
  15. シラン添加剤(iii)は式:
    CH=CH-C(O)-X'-R1'-Si-R2'(R3'3-b'
    を有し、式中:
    X'はOまたはN(R4');
    1'は独立して1から10の炭素原子を含む直鎖アルキル、3から10の炭素原子を含む分岐鎖アルキル、5から10の炭素原子を含むシクロアルキル、2から10の炭素原子を含むアルケニル、6から10の炭素原子を含むアリールまたは7から10の炭素原子を含むアラルキルから選択される2価の基;
    2'は(OR5'b'であり、ここでR5'は独立して1から12の炭素原子を含む直鎖アルキル、3から12の炭素原子を含む分岐鎖アルキル、5または6の炭素原子を含むシクロアルキル、2から12の炭素原子を含むアルケニル、6の炭素原子を含むアリール、7から12の炭素原子を含むアラルキル、2から12の炭素原子およびヒドロキシルを含む直鎖アルキルまたは3から6の炭素原子およびヒドロキシルを含む分岐鎖アルキルから選択される1価の基、または少なくとも1つの酸素原子を含み構造-R6'-(OCHCHm'(OCHCH(CH))n'OR7'を有するアルキルから独立して選択される1価の基、または2つのR5' 基が共有結合を介して一緒に結合されて形成された2価の基であり、但し条件として(i)2つのR5'基が一緒に結合された場合、そのときbは2または3であり、そして(ii)m'+n'の合計は1から20;
    b'は1、2、または3;
    3'のそれぞれは独立して1から12の炭素原子を含む直鎖アルキル、3から12の炭素原子を含む分岐鎖アルキル、5または6の炭素原子を含むシクロアルキル、2から12の炭素原子を含むアルケニル、6の炭素原子を含むアリールまたは7から12の炭素原子を含むアラルキルから選択される1価の基;
    4'は独立してH、1から12の炭素原子を含む直鎖アルキル、3から12の炭素原子を含む分岐鎖アルキル、5または6の炭素原子を含むシクロアルキル、2から12の炭素原子を含むアルケニル、6の炭素原子を含むアリールまたは7から12の炭素原子を含むアラルキルから独立して選択される1価の基;
    6'は1から10の炭素原子を含む直鎖アルキル、3から10の炭素原子を含む分岐鎖アルキル、5から10の炭素原子を含むシクロアルキルから選択される2価の基;
    7'は1から18の炭素原子を含む直鎖アルキル、3から18の炭素原子を含む分岐鎖アルキル、5から18の炭素原子を含むシクロアルキル、2から18の炭素原子を含むアルケニル、6から18の炭素原子を含むアリール、7から18の炭素原子を含むアラルキルまたは水素から選択される1価の基、または1から10の炭素原子を含むアルキル、5から10の炭素原子を含むシクロアルキルまたはフェニルから選択される2価の基である、請求項13から14のいずれかのポリオレフィン組成物。
  16. 組成物はペレットまたは粒子の形状である、請求項1から15のいずれかのポリオレフィン組成物。
  17. ポリオレフィン樹脂(i)、アクリル官能性シランで処理されたフィラー(ii)、および任意選択的にシラン添加剤(iii)から本質的になる、請求項1から16のいずれかのポリオレフィン組成物。
  18. ペルオキシド、酸化防止剤、潤滑剤、顔料、またはこれらの2つまたはより多くの組み合わせから選択される少なくとも1つの添加剤をさらに含む、請求項1から17のいずれかのポリオレフィン組成物。
  19. 請求項1から18のいずれかのポリオレフィン組成物から形成された成形品。
  20. 請求項1から18のいずれかのポリオレフィン組成物を成形品に押し出すことを含む、成形品の作成方法である。。
  21. ポリオレフィンをアクリル官能性シランで処理されたフィラーとコンパウンド化することを含む:請求項1から18のいずれかのポリオレフィン組成物を作成する方法。

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