JP2024514839A - エステル組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、特に選択されたアルキルカルボキシレートを含む混合組成物、エステル組成物を調製するための方法、ならびに混合組成物およびエステル組成物の、特に化粧品用途における使用に関する。

Description

本発明は、特に選択されたアルキルカルボキシレートを含む混合組成物、エステル組成物を調製するための方法、ならびに混合組成物およびエステル組成物の、特に化粧品用途における使用に関する。
従来技術
石油化学ベースの鉱油は、従来、安価な充填剤としてエマルションの油相に使用されることが多い。しかし、時代に即した配合プロジェクトにおいては、持続可能性の観点から、配合成分の石油化学的な供給源を可能な限り回避することが求められている。そのような用途の場合、適切な油に該当するのは、むしろ平均的な適用特性を有する適度に重い油、例えば、周囲温度において10~50mPa・sの範囲の粘度、および26~32mN/mの範囲の表面張力、ならびにそれらに関連して中程度ないし良好な拡散挙動、および中程度ないし低い極性を有する範囲にある油である。少なくとも部分的に持続可能な原材料からなる市販されている代替品は、エチルヘキサン酸セチルである。
持続可能な原材料に完全に基づくものとして、例えば化粧品用に市販されているセンソリーンケアDD(INCI:オリーブ油脂肪酸ラウリル;CAS番号:92113-71-8;EINECS番号:295-679-5)は、黄ろうで20℃で軟らかく、特徴的な匂いを有し、有効成分であるオリーブ油脂肪酸ラウリルの含量は99.0~99.9%である。センソリーンケアDDは、皮膚における保護効果と軽くシルキーな感触などの官能的利点とを有する原材料として推奨されている。しかし、その融点は25~27℃の範囲にあり、最高で32℃まで上がることさえあり、致命的な欠点であると見なされる場合がある。というのも、定義上、化粧品のための油は、典型的には液体である必要があり、そのような油としてのろう性の原材料の適用性は限定されるからである。
同様に、持続可能な原材料から完全に製造されているデルモルCV(INCI:ラウリルオレエート;CAS番号:36078-10-1)は、化粧品用に市販されている。デルモルCVは、閉塞性の鉱油と置き換えるための弱閉塞性の鉱油として推奨されており、また顔料分散剤としても使用可能である。
上記のオリーブ油脂肪酸ラウリル、またはラウリルオレエートは、説明したような欠点を伴いながらも、従来の石油化学ベースの鉱油に対する天然ベースの代替物として、原則的には使用可能である。
米国特許第4826767号明細書には、60~80℃、および0.005~1.0バールで1~7時間、少なくとも0.45%のリポザイムを使用して、異なる脂肪酸と異なる脂肪アルコールとを、脂肪酸対脂肪アルコールの割合1.1:1.0~0.9:1.0にて、酵素反応させることが記載されている。従来技術に記載された方法の欠点は、互いに反応するのが、常に純粋な鎖切断片のみであるということである。更なる欠点は、反応中の酵素チャージが非常に高い場合があるということである。更なる欠点は、生成物としてろうが得られることである。当業者ならば、それが20℃で固体である物質を意味すると理解する。
米国特許第8505736号明細書には、泡沫浮遊選鉱用の、より生分解性が高い浮選助剤を製造するための、C8~C20の鎖長を有する直鎖状または分枝鎖状のアルコールと、C12~C22の鎖長を有する直鎖状の脂肪酸との反応によるエステルの触媒合成が記載されている。反応の温度は、100℃~200℃であってよい。
中国特許出願公開第101076509号明細書には、それぞれ金属水和物を触媒として使用して、10個を超える炭素原子を有する脂肪アルコールおよび脂肪酸からエステルを合成することが記載されている。
特許62104589号公報には、脂肪酸エステル調製のための、有機溶媒およびアルカリリパーゼの存在下における個々のアルコールと個々の脂肪酸との反応が記載されている。
本発明の目的は、化粧品への使用に関して優れた特性を示す油体を入手可能にすることである。
発明の詳細な説明
驚くべきことに、以下に記載される混合組成物およびエステル組成物により、本発明の課題を解決できることが見いだされた。
したがって、本発明は、請求項1に記載の、アルキルカルボキシレートを含む混合組成物を提供する。
本発明はまた、請求項8に記載の、エステル組成物を調製するための方法に関する。
本発明の利点は、本発明による混合組成物が優れた匂いを呈することである。
本発明の他の利点は、本発明による混合組成物が優れた濡れ性を示すことである。
本発明の更なる利点は、本発明による混合組成物がカラー化粧品において広く使用できることである。
本発明の別の利点は、本発明による混合組成物が、周囲温度で液体であり、エマルションにおける典型的な化粧品用油として使用可能なことである。
本発明の更なる利点は、本発明による混合組成物が、非常に高い割合の再生可能な原材料に基づくこと、または再生可能な原材料のみに基づくことである。
本発明の別の利点は、本発明による混合組成物が、化粧品配合物に対して、特に高温条件下における安定性に関して、非常に良好な安定性を付与することである。
本発明の更なる利点は、本発明による混合組成物による有機紫外線遮蔽剤の溶解が比較的不十分でしかないため、有機紫外線遮蔽剤が皮膚バリアを通って浸透することに寄与しないことである。
本発明の別の利点は、本発明による混合組成物が、化粧品配合物に対して、皮膚への非常に良好な感触を与えることである。
本発明の更なる利点は、本発明による混合組成物が、特に良好な色を呈することである。
本発明の別の利点は、本発明による混合組成物が、優れた粘度特性を示すことである。
本発明の更なる利点は、本発明による混合組成物が、非常に低い表面張力を示すことである。
本発明の別の利点は、本発明による混合組成物が、優れた拡散挙動を示すことである。
本発明の更なる利点は、本発明による混合組成物が、非常に低い界面張力を示すことである。
本発明の更なる利点は、本発明による混合組成物が、非常に低い極性を示すことである。
本発明の更なる利点は、本発明による混合組成物が、皮膚および毛髪のコンディショニング用途に、ならびに官能的添加剤として、有利に使用され得ることである。
本発明の別の利点は、本発明による混合組成物は保護機能を示すので、肌水分を改善し、皮膚バリアを強化するために有利に使用することができることである。
本発明の別の利点は、本発明による混合組成物が低い閉塞性を示すので、皮膚への適用時の水分損失が低減されることである。
本発明の別の利点は、本発明による混合組成物が非常に標準的な適用特性を有するので、化粧品、例えばカラー化粧品、消臭剤、芳香剤、ヘア製品、シェービング調製物、脱毛剤、スキンケア(ボディケア、アイケア、フェイスケア、フットケア、ハンドケア、リップケア、サンケアなど)、石鹸製品、および浴用化粧品などにおいて、非常に幅広く使用できることである。
したがって、本発明は、
混合組成物であって、
一般式(Ia)
Figure 2024514839000001
の第1のアルキルカルボキシレート基、および
一般式(Ib)
Figure 2024514839000002
の第2のアルキルカルボキシレート基
[式中
1aおよびR1bは、飽和または不飽和の、直鎖状または分枝鎖状の、場合によりヒドロキシ置換された、6~30個、好ましくは8~22個、特に好ましくは10~18個の炭素原子を有する炭化水素アシル基から選択され、
2aおよびR2bは、それぞれ飽和または不飽和の、直鎖状または分枝鎖状の、場合によりヒドロキシ置換された、4~22個、好ましくは8~18個、特に好ましくは12~14個の炭素原子を有する炭化水素基から選択され、
ただし、
2aはR2bとは異なり、
第1の基および第2の基のアルキルカルボキシレートが、前記混合組成物中に存在する全てのアルキルカルボキシレートを基準として、重量パーセントで合計で少なくとも55重量%、好ましくは少なくとも70重量%、特に好ましくは少なくとも80重量%の量で存在する]
を含む、混合組成物において、
全ての前記第1の基のアルキルカルボキシレートと、全ての前記第2の基のアルキルカルボキシレートとの重量比が、10.0:1.0~1.0:1.0、好ましくは4.0:1.0~1.5:1.0、特に好ましくは3.5:1.0~2.0:1.0であることを特徴とする、混合組成物に関する。
本発明に関連して、用語「アルキルカルボキシレート」は、一般式(Ia)のアルキルカルボキシレートを意味すると理解され、式中、R1aは、飽和または不飽和の、直鎖状または分枝鎖状の、場合によりヒドロキシ置換された、1~40個の炭素原子を有する炭化水素アシル基から選択され、R2aは、飽和または不飽和の、直鎖状または分枝鎖状の、場合によりヒドロキシ置換された、1~40個の炭素原子を有する炭化水素基から選択される。
特に明記しない限り、記載されているパーセンテージ(%)は全て、重量パーセントである。
本発明による混合組成物において、R1aおよびR1bは、同一であっても異なっていてもよく、また、飽和または不飽和の、直鎖状または分枝鎖状の、場合によりヒドロキシ置換された、6~30個、好ましくは8~22個、特に好ましくは10~18個の炭素原子を有する炭化水素アシル基から選択される混合物を表す場合もある。
一方、本発明による混合組成物において、R2aおよびR2bは、それぞれ飽和または不飽和の、直鎖状または分枝鎖状の、場合によりヒドロキシ置換された、4~22個、好ましくは8~18個、特に好ましくは12~14個の炭素原子を有する炭化水素基から選択される。
本発明による好ましい混合組成物において、第1の基および第2の基のアルキルカルボキシレートの合計は、混合組成物中に存在する全てのアルキルカルボキシレートを基準として、重量パーセントで55重量%~99重量%、好ましくは70重量%~98重量%、特に好ましくは80重量%~97重量%の量で存在する。
本発明による好ましい混合組成物において、炭素原子の数が不均一であるR1a、R1b、R2a、およびR2b基の量が、混合組成物中に存在する全てのR1a、R1b、R2a、およびR2b基を基準として、重量パーセントで合計で40重量%以下、好ましくは20重量%未満、より好ましくは10重量%未満、特に好ましくは3.0重量%未満である。
あるいは、本発明による好ましい混合組成物において、炭素原子の数が不均一であるR1a、R1b、R2a、およびR2b基の量は、混合組成物中に存在する全てのR1a、R1b、R2a、およびR2b基を基準として、重量パーセントで合計で40重量%超、好ましくは50重量%以上、より好ましくは60重量%超、特に好ましくは80重量%超である。
これに関連して、炭素原子の数が不均一であるR1a、R1b、R2a、およびR2b基は、炭素原子の数が11の基である。
本発明による好ましい混合組成物において、R2aおよびR2bはそれぞれ、飽和の、直鎖状の、場合によりヒドロキシ置換され、12個および14個の炭素原子を有する炭化水素基から選択される。
本発明による好ましい混合組成物は、R2aがラウリル基であり、かつR2bがミリスチル基であることを特徴とする。
本発明による好ましい混合組成物において、R1aおよびR1bは、飽和または不飽和の、好ましくは不飽和の、特に好ましくは一不飽和および二不飽和の、直鎖状の、18個の炭素原子を有する炭化水素アシル基から選択される。
本発明による特に好ましい混合組成物は、R2aがラウリル基であり、R2bがミリスチル基であり、R1aおよびR1bが、一不飽和および二不飽和の、直鎖状の、18個の炭素原子を有する炭化水素アシル基から選択されることを特徴とする。
これに関連して、本発明によれば、第1の基および第2の基のアルキルカルボキシレートが、混合組成物中に存在する全てのアルキルカルボキシレートを基準として、重量パーセントで合計で70重量%~99重量%、好ましくは85重量%~95重量%の量で存在することが好ましい。
これに関連して、本発明によれば、第2の基のアルキルカルボキシレートが、混合組成物中に存在する全てのアルキルカルボキシレートを基準として、重量パーセントで15重量%~35重量%、好ましくは20重量%~30重量%の量で存在することがさらに特に好ましい。
これに関連して、本発明によれば、本発明による混合組成物が、パルミチン酸ラウリルおよび/またはミリスチン酸ミリスチルを、混合組成物中に存在する全てのアルキルカルボキシレートを基準として、重量パーセントで合計で0.5重量%~7.0重量%、特に1.0重量%~5.0重量%の量で含むことがさらに特に好ましい。
本発明による特に好ましい混合組成物は、25℃未満、好ましくは23℃未満の融点を示すことを特徴とする。
本発明による好ましい混合組成物は、酸化防止剤を含有することを特徴とする。
本発明による混合組成物中に好ましくは存在する、好ましい酸化防止剤は、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシトルエン(BHT)、2-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニソールおよび3-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニソール、tert-ブチルヒドロキノン(TBHQ)、ジガロイルトリオレエート、没食子酸プロピル、没食子酸オクチル、没食子酸ドデシル、メルカプト酢酸、チオグリコレートナトリウム、ロスマリン酸、カルノシン酸、クロロゲン酸、イソアスコルビン酸、デクスパンテノール、カテコール型、ヒドロキサメート型を含むシデロホア、例えばデフェロキサミンB、D1、D2、E、およびH、クエン酸塩、システインおよびその誘導体、例えばシステイン塩酸塩およびアセチルシステイン、アスコルビン酸およびその誘導体(例えばアスコルビルグルコシド、アスコルビルパルミテート、アスコルビルジパルミテート、アスコルビルテトライソパルミテート、アスコルビン酸マグネシウム、リン酸アスコルビン酸マグネシウムなど)、ビタミンE(α-トコフェロール、β-トコフェロール、γ-トコフェロール、δ-トコフェロール、ならびにα-トコトリエノール、β-トコトリエノール、γ-トコトリエノール、およびδ-トコトリエノール)およびその誘導体(例えばビタミンEアセテート、ビタミンEリノレエート、ビタミンEニコチネート、ビタミンEサクシネート)、ヘスペレチン、ナリンゲニン、フラボノイド、タキシフォリン、カテキン、エピカテキン、レスベラトロールおよびその誘導体(とくにそのオリゴマー)、カロテノイド(例えばリコペン、β-カロテン、ルテイン)、イソサクラネチン、クェルセチン、エリオジクチオール、アロマデンドリン、アカセチン、ルテオリン、ケンペロール、アピゲニン、ジオスメチン、クリソエリオール、クリシン、ガランギン、リモシトリン、フィチン酸、およびその誘導体、特にその塩を含む群、好ましくはそれらからなる群より選択される。
上記の酸化防止剤の混合物もまた好ましくは使用される場合がある。特に好ましいのは、フィチン酸およびその誘導体、特にその塩、ならびに(例えば、α-トコフェロール、β-トコフェロール、γ-トコフェロール、δ-トコフェロール、α-トコトリエノール、β-トコトリエノール、γ-トコトリエノール、および/またはδ-トコトリエノールの形態の)ビタミンEおよびその誘導体、特にビタミンEアセテート、ビタミンEリノレエート、ビタミンEニコチネート、またはビタミンEサクシネート、およびそれらの混合物である。
本発明による好ましい混合組成物において、酸化防止剤は、全組成物を基準として、重量パーセントで0.001重量%~5.0重量%、好ましくは0.01重量%~1.0重量%、特に0.02重量%~0.35重量%の量で存在することが好ましい。
本発明による混合組成物は、エステル化生成物を調製するための、当業者に公知のあらゆる方法により調製することができる。
本発明はさらに、
A)第1のアルコールと、第1のアルコールとは異なり、飽和または不飽和の、直鎖状または分枝鎖状の、場合によりヒドロキシ置換された、4~22個、好ましくは8~18個、特に好ましくは12~14個の炭素原子を有する炭化水素アルコールから選択される第2のアルコールとを供給する方法工程、
B)飽和または不飽和の、直鎖状または分枝鎖状の、場合によりヒドロキシ置換された、6~30個、好ましくは8~22個、特に好ましくは10~18個の炭素原子を有するカルボン酸から選択される少なくとも1種の酸を供給する方法工程、
C)第1および第2のアルコールを、酸でエステル化し、エステル組成物を得る方法工程、および場合により、
D)エステル組成物を精製する方法工程、
を含む、方法において、
第1のアルコールの量および第2のアルコールの量の重量比が、85.0:15.0~1.0:1.0、好ましくは80.0:20.0~65.0:35.0であることを特徴とする、好ましくは本発明による混合組成物の調製のための方法に関する。
本発明による好ましい方法は、第1のアルコールの量および第2のアルコールの量の合計が、方法において使用される全てのアルコールに対して、少なくとも55重量%、好ましくは少なくとも70重量%、特に好ましくは少なくとも80重量%になることを特徴とする。
本発明による好ましい方法は、第1のアルコールがラウリルアルコールから選択され、第2のアルコールがミリスチルアルコールから選択されることを特徴とする。
本発明による好ましい方法は、酸がオレイン酸およびリノール酸から選択されることを特徴とする。
本発明によれば、本発明による方法の方法工程C)を酵素触媒反応によって実施することが好ましい。
本発明はさらに、本発明による方法により取得可能なエステル組成物に関する。
本発明はさらに、化粧品配合物、特に化粧品日焼け止め配合物を調製するための、本発明による混合組成物および/または本発明によるエステル組成物の使用に関する。
本発明はさらに、固体顔料、特に疎水化固体顔料を分散させるための、本発明による混合組成物および/または本発明によるエステル組成物の使用に関する。
本発明はさらに、有機紫外線遮蔽剤を溶解させるための、本発明による混合組成物および/または本発明によるエステル組成物の使用に関する。
本発明による使用において、本発明による混合組成物および/または本発明によるエステル組成物は、本発明によれば、その選好に応じて同様に使用されることが好ましい。
本発明は、以下に挙げる実施例において例として説明されるが、本発明、明細書の全文および請求項から理解される本発明の適用範囲が、実施例で言及される実施形態に限定されることはない。
以下の図面は、実施例の一部をなす。
周囲温度で2ヶ月間貯蔵した後のエマルションの相分離を示す図である。 油性感、および吸収性に関する官能評価を示す図である。 油性感、吸収性、および粘着性に関する官能評価を示す図である。 5分後の油性感、吸収性、および粘着性に関する官能評価を示す図である。
実施例
酸価の測定方法
酸価を測定する適切な方法は、特にDGF C-V 2、DIN EN ISO 2114、Ph.Eur.2.5.1、ISO 3682、およびASTM D 974による方法である。
PLUで使用される酵素の比活性を測定する方法:
PLU(プロピルラウリン酸単位)における酵素活性を測定するために、等モル比の1-プロパノールとラウリン酸とを、60℃で均一に混合する。酵素の添加により反応を開始し、反応時間を計測する。反応混合物から間隔を置いて試料を採取し、変換されたラウリン酸の含有量を、水酸化カリウム溶液を用いた滴定によって測定する。PLUにおける酵素活性は、当該酵素1gが60℃で1分あたり1μmolのラウリン酸プロピルを合成する速度から求められる。これに関して、米国特許出願公開第2007/0087418号明細書の特に段落[0185]も参照のこと。
ハーゼン色数の測定方法
ハーゼン色数を測定するための適切な方法は、特に、DIN-ISO 627、DIN EN 1557、ASTM D 1209-84、およびDGK F 040による方法である。
GC-FIDおよびGC-MSによりアルキルカルボキシレートの鎖分布を測定するための方法
相応するアルキルカルボキシレート混合物の試料10mgを、まず1.5mLのトリクロロメタンに溶解し、次いで0.15mLのN-メチル-N-(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド(MSTFA)を添加する。誘導体化は、80℃で30分間行う。こうして得られた透明な溶液の試料を、GC-FIDおよびGC-MSにより分析する。測定方法のパラメータは:
ガスクロマトグラフ: Agilent 7890
カラム: Agilent HP-5(50m、0.32mm、0.5μm)、
流速:2mL/minで保持、キャリアガス:水素(GC-MS:ヘリウム)
予備加熱80℃、8℃/分、300℃、30分、インジェクター1μL、スプリット1:20、検出器の温度310℃
検出器:FID、310℃/GC-MSスキャン35-650d
である。
GC-FID分析において、試料中に存在するエステルを、それらの全鎖長に応じて分離する。個々のエステルの互いに対する比率は、GC-FIDピークのそれぞれの面積%によって決定される。個々のエステル体に対するピークの同定/アサインは、GC-MSにより行われる。
原材料として用いた脂肪酸と脂肪アルコールの鎖分布、その水酸基価とヨウ素価は、入手可能な分析証明書から得た。
例##001#:本発明による混合組成物の調製
工業用C12/C14脂肪アルコール(水酸基価=289mg KOH/g、C12=72%、C14=26%、620g)とオレイン酸(酸価=200mg KOH/g、ヨウ素価=93g I/100g、C18:1 78%、881g)との混合物を、攪拌反応器内で撹拌しながら60℃に加熱した。固定化酵素カンジダ・アンタークティカ・リパーゼB(142950 PLU)を添加した後、圧力を25mbarに下げ、混合物を24時間撹拌し、一方で、生成した水を連続的に留去した。続いて、酵素をブラックリボンフィルタにより濾別した。得られた生成物は、0.5mg KOH/g未満の酸価、および100未満のハーゼン色数を示した。
例##002a#:本発明による混合組成物の調製
気泡塔を、C8脂肪アルコール(モル質量=144.21g/モル、C899%、311g)、C10脂肪アルコール(モル質量=172.26g/モル、C1099.5%、254g)、およびオレイン酸(酸価=202mg KOH/g、ヨウ素価=93g I/100g、C18:1 78%、1000g)で満たし、窒素ガス供給を継続しながら60℃に昇温した。固定化酵素カンジダ・アンタークティカ・リパーゼB(82522 PLU)を添加した後、混合物をこれらの条件下で22時間反応させた。次いで、酵素をブラックリボンフィルタにより濾別した。得られた生成物は、0.5mg KOH/g未満の酸価および120未満のハーゼン色数を示した。
例##002b#:本発明による混合組成物の調製
気泡塔を、工業用C16/C18脂肪アルコール(水酸基価=216.5mg KOH/g、C16=31%、C18=67%、949g)、およびオレイン酸(酸価=202mg KOH/g、ヨウ素価=93g I/100g、C18:1 78%、1000g)の混合物で満たし、窒素ガス供給を継続しながら80℃に昇温した。固定化酵素カンジダ・アンタークティカ・リパーゼB(81481 PLU)を添加した後、この混合物をこれらの条件下で22時間反応させた。続いて、酵素をブラックリボンフィルタにより濾別した。得られた生成物は、0.5mg KOH/g未満の酸価、および200未満のハーゼン色数を示した。
例##003#:本発明による混合組成物の調製
工業用C12/C14脂肪アルコール(水酸基価=289mg KOH/g、C12=72%、C14=26%、152g)とオレイン酸(酸価=198mg KOH/g、ヨウ素価=91g I/100g、C18:190%、220g)との混合物を、攪拌反応器内で撹拌しながら60℃に加熱した。固定化酵素カンジダ・アンタークティカ・リパーゼB(10201 PLU)を添加した後、圧力を25mbarに下げ、混合物を24時間撹拌し、一方で、生成した水を連続的に留去した。続いて、酵素をブラックリボンフィルタにより濾別した。得られた生成物は、0.6mg KOH/g未満の酸価、および50未満のハーゼン色数を示した。
例##004#:純粋なラウリルアルコールと脂肪酸との混合物からの本発明によらない生成物の調製
ラウリルアルコール(C12>99%、175g)、オレイン酸(酸価=200mg KOH/g、ヨウ素価=93g I/100g、C18:1<80%、125g)、パルミチン酸(C1699%、73g)、およびステアリン酸(C18:092%、48g)の混合物を攪拌反応器内で攪拌しながら60℃に加熱した。固定化酵素カンジダ・アンタークティカ・リパーゼB(21420 PLU)を添加した後、圧力を25mbarに下げ、混合物を24時間撹拌し、一方で、生成した水を連続的に留去した。次いで、酵素をブラックリボンフィルタにより濾別した。得られた生成物は、0.3mg KOH/g未満の酸価および60未満のハーゼン色数を示した。
例##005#:純粋なラウリルアルコールおよび純粋なオレイン酸からの本発明によらない生成物の調製
ラウリルアルコール(C12>99%、70.0g)とオレイン酸(酸価=198mg KOH/g、ヨウ素価=91g I/100g、C18:189.5%、96.5g)との混合物を撹拌反応器内で撹拌しながら60℃に加熱した。固定化酵素カンジダ・アンタークティカ・リパーゼB(8466PLU)を添加した後、圧力を25mbarに下げ、混合物を24時間撹拌し、一方で、生成された水を連続的に留去した。次いで、酵素をブラックリボンフィルタにより濾別した。得られた生成物は、0.5mg KOH/g未満の酸価および50未満のハーゼン色数を示した。
例##006#:工業用オレイン酸および純粋なラウリルアルコールからの本発明によらない生成物の調製
ラウリルアルコール(C12>99%、120g)とオレイン酸(酸価=200mg KOH/g、ヨウ素価=93g I/100g、C18:1<80%、179g)との混合物を撹拌反応器内で撹拌しながら60℃に加熱した。固定化酵素カンジダ・アンタークティカ・リパーゼB(15198 PLU)を添加した後、圧力を25mbarに下げ、混合物を24時間撹拌し、一方で、生成した水を連続的に留去した。次いで、酵素をブラックリボンフィルタにより濾別した。得られた生成物は、0.5mg KOH/g未満の酸価および200未満のハーゼン色数を示した。
例##007#:工業用オレイン酸およびミリスチルアルコールからの本発明によらない生成物の調製
ミリスチルアルコール(C1496%、325g)とオレイン酸(酸価=200mg KOH/g、ヨウ素価=93g I/100g、C18:1<80%、419g)との混合物を、撹拌反応器中で撹拌しながら60℃に加熱した。固定化酵素カンジダ・アンタークティカ・リパーゼB(37944 PLU)を添加した後、圧力を25mbarに下げ、混合物を24時間撹拌し、一方で、生成した水を連続的に留去した。次いで、酵素をブラックリボンフィルタで濾別した。得られた生成物は、0.5mg KOH/g未満の酸価を示した。生成物は周囲温度で固体なので、ハーゼン色数は、40℃で100未満の値であった。
例##008#:純粋なオレイン酸およびミリスチルアルコールからの本発明によらない生成物の調製
ミリスチルアルコール(C1496%、307g)とオレイン酸(酸価=198mg KOH/g、ヨウ素価=91g I/100g、C18:189.5%、401g)との混合物を、撹拌反応器中で撹拌しながら60℃に加熱した。固定化酵素カンジダ・アンタークティカ・リパーゼB(36108 PLU)を添加した後、圧力を25mbarに下げ、混合物を24時間撹拌し、一方で、生成した水を連続的に留去した。次いで、酵素をブラックリボンフィルタで濾別した。得られた生成物は、2mg KOH/g未満の酸価を示した。生成物は周囲温度で固体なので、ハーゼン色数は、40℃で50未満の値であった。
適用例##111#:W/Oエマルションの貯蔵安定性
本発明によるアルキルカルボキシレートは、特にエマルションが天然系の原材料を非常に高い割合で、または天然系の原材料のみを含有するような場合に使用できる、エマルションにおける代表的な化粧品用油である。アルキルカルボキシレートによって得られる配合物は、特に高温条件下での安定性に関して良好な安定性を特徴とし、よって、第一の選択肢と考えられ得る他の天然ベースまたは石油化学ベースの油を使用するエマルションに比べて、好ましい。表1に示す油中水型エマルションを調製した。
Figure 2024514839000003
Figure 2024514839000004
配合物の粘度はいずれも同等である(10~12Pa・s;ブルックフィールド粘度、スピンドル5を用いて10rpm、25℃で測定)。調製された全ての配合物は粘性であり、かつ均質である。周囲温度で2ヶ月間貯蔵した後、本発明によらない例##005#、##006#、##007#、および##008#を含むエマルションについては明確な相分離が見られるが、例##001#および例##003#による本発明のアルキルカルボキシレートを含むエマルションについては、明確な相分離は見られない。
適用例##112#:顔料分散系
本発明によるアルキルカルボキシレートは、疎水化顔料を濡れやすくすることができ、したがって、カラー化粧品において幅広く使用することができる。化粧品用油の顔料濡れ特性は、純粋な油の粘度を測定し、所定量の顔料を分散させた後のその油の粘度と比較することにより求めることができる。このようにして求められた粘度の増加が小さいほど、表面上で顔料を濡れさせる油の特性が良好であり、したがって分散させる油の特性も良好である。
表2に示す標準的な顔料混合物について調査する。
Figure 2024514839000005
顔料/粉末混合物を添加する前の油の粘度を、ブルックフィールド粘度計でスピンドル5を用いて、50rpm、20℃で測定する。顔料/粉末混合物の分散後、粘度を再び同じ方法で測定する。粘度の増加は、以下のとおりである。
Figure 2024514839000006
顔料/粉末分散系の粘度の増加は、鉱油において最も大きく、すなわち鉱油中への分散性は非常に低い。エチルヘキサン酸セチル、またはdermofeel(登録商標)sensolv(その顔料分散能でよく知られているラウリン酸イソアミル。欧州特許公開公報第2691157号明細書参照)を使用すると、粘度の増加を明らかに減少させることができるので、その使用により分散性が改善されるが、本発明による例##001#および例##003#を使用した場合に達成される水準には未だ到達していない。本発明によらない例##008#および##007#の顔料/粉末混合物は、(部分的な)結晶化を示し、それによる粘度の増加、または最大粘度(20℃、50rpmでスピンドル5を用いた場合は測定不可能)を示す。
さらに、表2aに示す化粧品用油と純粋な顔料との混合物を調製した。ここでも、化粧品用油の顔料濡れ特性は、純粋な油の粘度を測定し、所定量の純粋な顔料を分散させた後のその油の粘度と比較することにより求めることができる。このようにして求められた粘度の増加が小さいほど、表面上で顔料を濡れさせる油の特性が良好であり、したがって分散させる油の特性も良好である。
Figure 2024514839000007
次いで、混合物を3500rpmで3分間撹拌し、レオメーター(Anton Paar、Modular Compact Rheometer、モデルMCR302、20℃、1/100秒)上に置いて測定する。純粋な化粧品用油の粘度も測定する。顔料混合物および純粋な化粧品用油の粘度を3回測定し、結果を平均する。
純粋な化粧品用油と顔料/化粧品用油混合物との間で比較した粘度の増加は以下に示すとおりである(単位:mPa・s)。
Figure 2024514839000008
Figure 2024514839000009
顔料/化粧品用油混合物の粘度の増加は、鉱油を使用する場合に最も大きく、すなわち鉱油中への分散性は非常に低い。エチルヘキサン酸セチルまたはdermofeel(登録商標)sensolv(ラウリン酸イソアミル)を使用すると、粘度の増加を明らかに減少させることができるので、分散性が改善されるが、本発明による例##001#および例##003#を使用した場合に達成される水準には未だ到達していない。本発明によらない例##008#および##007#の顔料/化粧品用油混合物は、(部分的な)結晶化を示し、それによる粘度の増加、または最大粘度(測定不可能)を示す。
適用例##113#:鉱油と比較したW/Oローションの官能評価
表3に示す配合物を調製した。配合物の皮膚感覚への影響を、試験パネルにより調査した。訓練された14名の前腕内側の規定された試験部位に、それぞれ、規定量である約25μLの配合物を塗布した。配合物の組成は知らされていない。吸収されたと明らかに分かるまで、指で円を描くようにして(最大60回)配合物を試験部位に塗り広げた。試料を皮膚に塗布した5分後に、油性感および吸収性のパラメータを0~10のスケールに基づき評価した。
Figure 2024514839000010
図2は、例##001#の配合物が、鉱油と比較して明らかに油性感が少なく、より良好な吸収性を有することを示している。本発明によらない例##005#および##006#もまた、鉱油と比較して特性が向上しているが、本発明による例の水準には到達していない。
適用例##114#:鉱油およびエチルヘキサン酸セチルと比較したO/Wローションの官能評価
表4に示す配合物を調製した。配合物の皮膚感覚への影響を、試験パネルにより調査した。訓練された10名の前腕内側の規定された試験部位に、それぞれ、規定量である約25μLの配合物を塗布した。配合物の組成は知らされていない。吸収されたと明らかに分かるまで、指で円を描くようにして(最大60回)配合物を試験部位に塗り広げた。皮膚に試料を塗り広げる間に、0~10のスケールに基づき、白化、油性感、吸収性、および粘着性のパラメータを評価し、5分後の油性感、吸収性、および粘着性のパラメータについても、再度評価した。
Figure 2024514839000011
図3は、例#002a#の配合物が、エチルヘキサン酸セチルおよび鉱油との比較において、白化、油性感が少なく、吸収が早く、粘着性が低いことを示す。
図4は、塗布から5分後の例#002a#の配合物が、エチルヘキサン酸セチルおよび鉱油との比較において、油性感がより少なく、より完全に吸収し、かつ粘着性が低いことを示す。
これらの結果は、本発明による油を含有するO/Wローションが、本発明によらない油を含有するO/Wローションと比較して、官能性の面でより高品質であることを示す。
適用例##114a#:ヒマシ油と比較したメークアップファンデーションの官能評価
表4aに示す配合物を調製した。配合物の皮膚感覚への影響を、試験パネルにより調査した。訓練された10名の前腕内側の規定された試験部位に、それぞれ、規定量である約25μLの配合物を塗布した。配合物の組成は知らされていない。吸収されたと明らかに分かるまで、指で円を描くようにして(最大60回)配合物を試験部位に塗り広げた。皮膚に試料を塗り広げる間に、ねとねと感、油性感、吸収性、および粘着性のパラメータを0~10のスケールに基づき評価し、5分後のねとねと感、油性感、吸収性、および粘着性のパラメータについても、再度評価した。
Figure 2024514839000012
Figure 2024514839000013
表Xは、(本発明によらない)ヒマシ油の一部を(本発明による)例##001#と置き換えた配合物C03-4.6-1221は、C03-4.7-0122と比較して、吸収性が僅かに上がったのと共にねとねと感、油性感、および粘着感が低下したことを示している。また、皮膚に塗布してから5分後、ねとねと感、油性感、および粘着性も低下し、同時に吸収性も特により高くなる。
これらの結果は、本発明による油を含有するメークアップ配合物が、本発明によらない油を含有するメークアップ配合物よりも官能的により高品質であることを示している。
適用例##115#:紫外線保護フィルタの溶解能
紫外線保護フィルタの溶解能を試験するために、以下の結晶性UVA波またはUVB波保護フィルタを選択した:
・ビス-エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン(BEMT)
・ブチルメトキシジベンゾイルメタン(BMDM)
・ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート(DHHB)
・エチルヘキシルトリアゾン(EHT)
紫外線保護フィルタの溶解能を測定するために、所与の量(50g)の本発明による化合物のうちの1種をそれぞれのケースに導入し、22℃に昇温した。1重量%の紫外線保護フィルタを添加し、この量が完全に均一に溶解するまで撹拌した。この操作を、紫外線保護フィルタの最大可溶量を超えるまで繰り返した。より高い濃度では、完全に溶解するまでに数時間というより長い撹拌時間がしばしば必要とされる。最大濃度をこのように大まかに測定した場合、細かい濃度範囲は、より少ない量の紫外線保護フィルタを使用して、この最大濃度付近で繰り返すことにより、求めた。
Figure 2024514839000014
例##005#および例##006#、ならびに日焼け止め用途に通常使用される他の油、例えばエチルヘキサン酸セテアリル、またはパルミチン酸エチルヘキシルと比較して、本発明による例##001#は、紫外線フィルタ溶解度が、全体からして最も低いという特徴を有する。この比較的低い紫外線フィルタ溶解度は、本発明による油の日焼け止め用途における理想的な特性である。日焼け止め用途においては、時に非常に高い紫外線フィルタ溶解度を示す他の油と併用される。これに関連して、高い紫外線フィルタ溶解度は、紫外線フィルタを十分に溶解させ、紫外線フィルタの晶出を防止するために必要である。本発明による油は、この点において中立的な挙動を示す。すなわち、その紫外線フィルタ溶解度は、紫外線フィルタの結晶化を引き起こすほど低くはないが、スキンバリアを通過して紫外線フィルタが浸透するのを促進する危険があるほど高くはない。
適用例##116#:匂いの認知
本発明によらない例##006#、例##007#、および例##008#、ならびに本発明による例##001#の試料の検体を、匂いパネルに供給する。このために、検体は毎回別々の試料ビンに移し、試料ビンの半分まで充填する。その後、蓋を閉じ、周囲温度で2時間にわたり、これらの試料を保存する。匂い試験は、匂いのない場所で行う。試験者4名が連続して試料を嗅ぎ、その後、各試料について個別に評価を行い、良好(1)、中程度(2)、および不良(3)に分類する。評価の平均値を試験結果とする。
Figure 2024514839000015
これらの結果は、本発明による例##001#では、本発明によらない製品に比べて、より良い匂いの認知に至ることを示している。
配合例:
本発明による混合組成物は、種々の化粧品配合物、例えば、水中油型エマルション、油中水型エマルション、または無水物系において使用することができる。配合例は、例として化粧品用エマルションにおける混合組成物の使用可能性を説明するためのものであり、本発明の主題を限定するものではない。
%で表された全ての定量的データは、特に記載のない限り、重量部である。調製工程および均質化工程は、通常の方法に従って実施される。
以下に挙げる配合例は、例##001#により記載される。
以降に挙げる全ての配合例は、さらに、各例において成分としての例##001#を例##002#および例##003#と置き換えて表される。
Figure 2024514839000016
Figure 2024514839000017
Figure 2024514839000018
Figure 2024514839000019
Figure 2024514839000020
Figure 2024514839000021
Figure 2024514839000022
Figure 2024514839000023
Figure 2024514839000024
Figure 2024514839000025
Figure 2024514839000026
Figure 2024514839000027
Figure 2024514839000028
Figure 2024514839000029
Figure 2024514839000030
Figure 2024514839000031
Figure 2024514839000032
Figure 2024514839000033
Figure 2024514839000034
Figure 2024514839000035
Figure 2024514839000036
Figure 2024514839000037
Figure 2024514839000038
Figure 2024514839000039
Figure 2024514839000040
Figure 2024514839000041
Figure 2024514839000042
Figure 2024514839000043
Figure 2024514839000044
Figure 2024514839000045
Figure 2024514839000046

Claims (15)

  1. 混合組成物であって、
    一般式(Ia)
    Figure 2024514839000047
    の第1のアルキルカルボキシレート基、および
    一般式(Ib)
    Figure 2024514839000048
    の第2のアルキルカルボキシレート基
    [式中
    1aおよびR1bは、飽和または不飽和の、直鎖状または分枝鎖状の、場合によりヒドロキシ置換された、6~30個、好ましくは8~22個、特に好ましくは10~18個の炭素原子を有する炭化水素アシル基から選択され、
    2aおよびR2bは、それぞれ飽和または不飽和の、直鎖状または分枝鎖状の、場合によりヒドロキシ置換された、4~22個、好ましくは8~18個、特に好ましくは12~14個の炭素原子を有する炭化水素基から選択され、
    ただし、
    2aはR2bとは異なり、
    第1の基および第2の基のアルキルカルボキシレートが、前記混合組成物中に存在する全てのアルキルカルボキシレートを基準として、重量パーセントで合計で少なくとも55重量%、好ましくは少なくとも70重量%、特に好ましくは少なくとも80重量%の量で存在する]
    を含む、混合組成物において、
    全ての前記第1の基のアルキルカルボキシレートと、全ての前記第2の基のアルキルカルボキシレートとの重量比が、10.0:1.0~1.0:1.0、好ましくは4.0:1.0~1.5:1.0、特に好ましくは3.5:1.0~2.0:1.0であることを特徴とする、混合組成物。
  2. 炭素原子の数が不均一であるR1a、R1b、R2a、およびR2b基の量が、前記混合組成物中に存在する全てのR1a、R1b、R2a、およびR2b基を基準として、重量パーセントで合計で40重量%以下、好ましくは20重量%未満、より好ましくは10重量%未満、特に好ましくは3.0重量%未満であることを特徴とする、請求項1記載の混合組成物。
  3. 2aがラウリル基であり、R2bがミリスチル基であることを特徴とする、請求項1または2記載の混合組成物。
  4. 1aおよびR1bが、飽和または不飽和の、好ましくは不飽和の、特に好ましくは一不飽和および二不飽和の、直鎖状の、18個の炭素原子を有する炭化水素アシル基から選択されることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の混合組成物。
  5. 前記第1の基および前記第2の基のアルキルカルボキシレートが、前記混合組成物中に存在する全てのアルキルカルボキシレートを基準として、重量パーセントで合計で70重量%~99重量%、好ましくは85重量%~95重量%の量で存在することを特徴とする、請求項3または4記載の混合組成物。
  6. 前記第2の基のアルキルカルボキシレートが、前記混合組成物中に存在する全てのアルキルカルボキシレートを基準として、重量パーセントで15重量%~35重量%、好ましくは20重量%~30重量%の量で存在することを特徴とする、請求項3から5までのいずれか1項記載の混合組成物。
  7. パルミチン酸ラウリルおよび/またはミリスチン酸ミリスチルを、前記混合組成物中に存在する全てのアルキルカルボキシレートを基準として、重量パーセントで合計で0.5重量%~7.0重量%、特に1.0重量%~5.0重量%の量で含むことを特徴とする、請求項3から6までのいずれか1項記載の混合組成物。
  8. A)第1のアルコールと、前記第1のアルコールとは異なり、飽和または不飽和の、直鎖状または分枝鎖状の、場合によりヒドロキシ置換された、4~22個、好ましくは8~18個、特に好ましくは12~14個の炭素原子を有する炭化水素アルコールから選択される第2のアルコールとを供給する方法工程、
    B)飽和または不飽和の、直鎖状または分枝鎖状の、場合によりヒドロキシ置換された、6~30個、好ましくは8~22個、特に好ましくは10~18個の炭素原子を有するカルボン酸から選択される少なくとも1種の酸を供給する方法工程、
    C)前記第1および第2のアルコールを、前記酸でエステル化し、エステル組成物を得る方法工程、および場合により、
    D)前記エステル組成物を精製する方法工程、
    を含む、方法において、
    前記第1のアルコールの量と、前記第2のアルコールの量との重量比が、85.0:15.0~1.0:1.0、好ましくは80.0:20.0~65.0:35.0であることを特徴とする、方法。
  9. 前記第1のアルコールの量および前記第2のアルコールの量の合計が、前記方法において使用される全てのアルコールに対して、少なくとも55重量%、好ましくは少なくとも70重量%、特に好ましくは少なくとも80重量%になることを特徴とする、請求項8記載の方法。
  10. 前記第1のアルコールがラウリルアルコールから選択され、前記第2のアルコールがミリスチルアルコールから選択されることを特徴とする、請求項8または9記載の方法。
  11. 前記酸がオレイン酸およびリノール酸から選択されることを特徴とする、請求項8から10までのいずれか1項記載の方法。
  12. 方法工程C)を酵素触媒反応によって実施することを特徴とする、請求項8から11までのいずれか1項記載の方法。
  13. 請求項8から12までのいずれか1項記載の方法により取得可能なエステル組成物。
  14. 化粧品配合物、特に化粧品日焼け止め配合物を調製するための、請求項1から7までのいずれか1項記載の混合組成物および/または請求項13記載のエステル組成物の使用。
  15. 固体顔料を分散させるための、かつ/または有機紫外線遮蔽剤を溶解させるための、請求項1から7までのいずれか1項記載の混合組成物および/または請求項13記載のエステル組成物の使用。
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