JP2024511676A - 術後回復のためのオレキシン2受容体アゴニストの使用 - Google Patents

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Abstract

術後回復を必要とする対象における術後回復の方法を開示し、該方法は、メチル3-((メチルスルホニル)アミノ)-2-(((4-フェニルシクロヘキシル)オキシ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(化合物(I))またはその塩の有効量を該対象に投与することを含む。【選択図】なし

Description

本発明の特定の実施態様は、術後回復(麻酔維持後の意識遅延の改善、及びオピオイドによる鎮静と呼吸抑制の改善)のためのオレキシン2型受容体アゴニストの使用に関する。
現在、麻酔からの回復に要する時間を短縮する薬剤は存在しない。術後期間の痛みを抑えるには、通常、適量の鎮痛薬、特にオピオイドが使用されている。しかしながら、鎮静や呼吸抑制などのオピオイドに関連する副作用により、術後のオピオイドの使用が制限される場合がある(非特許文献1)。ナロキソンなどのオピオイド拮抗薬は、オピオイド誘発性の重度の鎮静及び呼吸抑制が観察される場合に広く使用されている。しかしながら、オピオイド拮抗薬は、これらの副作用だけでなく、オピオイドによる鎮痛作用も減少させる。したがって、麻酔からの回復時間を促進し、オピオイドの鎮痛効果を維持しながらオピオイド誘発性の副作用を抑制する薬剤が必要とされている。
オレキシン系は、睡眠/覚醒状態の制御において重要な役割を果たす(非特許文献2)。オレキシンペプチドのシナプス後Gタンパク質共役受容体には、オレキシン1受容体(OX1R)及びオレキシン2受容体(OX2R)の2つがある(非特許文献3)。これら2つの受容体のうち、OX1R KOマウスではなくOX2R KOマウスでは異常な睡眠サイクルが見られるため、OX2Rは睡眠/覚醒調節に極めて重要な役割を果たしていると考えられる(非特許文献2)。オレキシン2受容体アゴニストとして、メチル3-((メチルスルホニル)アミノ)-2-(((4-フェニルシクロヘキシル)オキシ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(化合物(I))が開示されている(特許文献1)。
特WO2017/135306 A1
Sleep Med Rev 11(2007)35-46
Pharmacol Rev 61(2009)162-176
Cell92(1998)573-585
本明細書では、術後回復を必要とする対象における術後回復(麻酔維持後の覚醒遅延の改善、及びオピオイドによる鎮静と呼吸抑制の改善)の方法であって、メチル3-((メチルスルホニル)アミノ)-2-(((4-フェニルシクロヘキシル)オキシ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(化合物(I))またはその塩の有効量を対象に投与することを含む方法が開示される。
本発明者らは、本明細書中の化合物(I)が、術後回復(麻酔維持後の意識遅延の改善、及びオピオイドによる鎮静と呼吸抑制の改善)に有用であることを見出した。更なる研究の結果、本発明を完成した。
したがって、本発明は、以下の実施形態を含む。
[1]術後回復を必要とする対象における術後回復の方法であって、メチル3-((メチルスルホニル)アミノ)-2-(((4-フェニルシクロヘキシル)オキシ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(化合物(I))またはその塩の有効量を前記対象に投与することを含む。
[2]麻酔からの回復を促進し、または回復時間を短縮することを必要とする対象において麻酔からの回復を促進し、または回復時間を短縮する方法であって、メチル3-((メチルスルホニル)アミノ)-2-(((4-フェニルシクロヘキシル)オキシ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(化合物(I))またはその塩の有効量を前記対象に投与することを含む。
[3]術後の呼吸障害/呼吸抑制もしくはオピオイドにより誘発される呼吸障害/呼吸抑制を予防または治療することを必要とする対象において術後の呼吸障害/呼吸抑制もしくはオピオイドにより誘発される呼吸障害/呼吸抑制を予防または治療する方法であって、メチル3-((メチルスルホニル)アミノ)-2-(((4-フェニルシクロヘキシル)オキシ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(化合物(I))またはその塩の有効量を前記対象に投与することを含む。
[4]オピオイドの副作用の軽減を必要とする対象においてオピオイドの副作用を軽減する方法であって、メチル3-((メチルスルホニル)アミノ)-2-(((4-フェニルシクロヘキシル)オキシ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(化合物(I))またはその塩の有効量を前記対象に投与することを含む。
[5]術後鎮静もしくはオピオイドにより誘発される鎮静を予防または治療することを必要とする対象において術後鎮静もしくはオピオイドにより誘発される鎮静を予防または治療する方法であって、メチル3-((メチルスルホニル)アミノ)-2-(((4-フェニルシクロヘキシル)オキシ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(化合物(I))またはその塩の有効量を前記対象に投与することを含む。
[6]前記投与が非経口投与である、[1]~[5]のいずれか1項に記載の方法。
[7]前記非経口投与が、静脈内投与(IVとも呼ばれる)、皮下投与(SCとも呼ばれる)、経皮投与または経粘膜投与である、[6]に記載の方法。
他の実施形態では、本発明は、以下に関する。
[8]麻酔からの覚醒を促進することを必要とする対象において麻酔からの覚醒を促進する方法であって、メチル3-((メチルスルホニル)アミノ)-2-(((4-フェニルシクロヘキシル)オキシ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(化合物(I))またはその塩の有効量を前記対象に投与することを含む。
[9]麻酔からの覚醒遅延を防止することを必要とする対象において麻酔からの覚醒遅延を防止する方法であって、メチル3-((メチルスルホニル)アミノ)-2-(((4-フェニルシクロヘキシル)オキシ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(化合物(I))またはその塩の有効量を前記対象に投与することを含む。
[10]オピオイドの副作用の抑制に対処することにより、疼痛を伴う対象の疼痛管理を改善すること必要とする対象におけるオピオイドの副作用の抑制に対処することにより、疼痛を伴う対象の疼痛管理を改善する方法であって、メチル3-((メチルスルホニル)アミノ)-2-(((4-フェニルシクロヘキシル)オキシ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(化合物(I))またはその塩の有効量を前記対象に投与することを含む。
[11]オピオイドの副作用の抑制に対処することにより、術後回復中の対象の疼痛管理を改善することを必要とする対象におけるオピオイドの副作用の抑制に対処することにより、術後回復中の対象の疼痛管理を改善する方法であって、メチル3-((メチルスルホニル)アミノ)-2-(((4-フェニルシクロヘキシル)オキシ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(化合物(I))またはその塩の有効量を前記対象に投与することを含む。
本発明はさらに、以下の実施形態に関する。
[1a]術後回復のための化合物(I)またはその塩の使用。
[2b]麻酔からの回復を促進しまたは回復時間を短縮するための化合物(I)またはその塩の使用。
[3c]術後の呼吸障害/抑うつもしくはオピオイドにより誘発される呼吸障害/呼吸抑制を予防または治療するための化合物(I)またはその塩の使用。
[4d]オピオイドの副作用を低減するための化合物(I)またはその塩の使用。
[5e]術後鎮静もしくはオピオイドにより誘発される鎮静を予防または治療するための化合物(I)またはその塩の使用。
本発明はさらに、以下の実施形態に関する。
[1aa]化合物(I)またはその塩を含有する、術後回復用医薬組成物。
[2bb]化合物(I)またはその塩を含有する、麻酔からの回復を促進しまたは回復時間を短縮するための医薬組成物。
[3cc]化合物(I)またはその塩を含有する、術後の呼吸障害/呼吸抑制もしくはオピオイドにより誘発される呼吸障害/呼吸抑制を予防または治療するための医薬組成物。
[4dd]化合物(I)またはその塩を含有する、オピオイドの副作用を軽減するための医薬組成物。
[5ee]化合物(I)またはその塩を含む、術後鎮静もしくはオピオイドにより誘発される鎮静を予防または治療するための医薬組成物。
本明細書における化合物(I)は、オレキシン2型受容体アゴニスト活性を有し、術後回復(麻酔維持後の意識遅延の改善、及びオピオイドによる鎮静と呼吸抑制の改善)に有用である。
本明細書では、メチル3-((メチルスルホニル)アミノ)-2-(((4-フェニルシクロヘキシル)オキシ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(化合物(I))またはその塩、化合物(I)またはその塩を含む組成物及びキット、ならびに化合物(I)またはその塩の使用方法が開示される。
本明細書で使用される各用語の定義は、以下で詳細に記載される。
本明細書において、「術後回復」の例としては、「麻酔からの回復の促進」、「麻酔からの回復時間の短縮」、「術後の呼吸障害/呼吸抑制の予防または治療」、「オピオイドにより誘発される呼吸障害/呼吸抑制の予防または治療」、「術後鎮静の予防または治療」、「オピオイドにより誘発される鎮静の予防または治療」が含まれる。いくつかの実施形態では、「術後回復」は、「術後の回復」または「術後的回復」を意味する。
いくつかの実施形態では、「術後」は、「手術後」、「手術の後」または「外科手術の後」を意味する。いくつかの実施形態において、「術後」とは、「外科手術後」を意味する。
いくつかの実施形態では、「麻酔」は、麻酔薬によって誘発される。麻酔薬の例としては、吸入麻酔薬及び静脈麻酔薬が含まれる。吸入麻酔薬の例としては、イソフルラン、エンフルラン、メトキシフルラン、セボフルラン、デスフルラン、ハロセン及びそれらの任意の組み合わせが含まれる。静脈麻酔薬の例としては、プロポフォール、チオペンタール、チアミラール、ミダゾラム、フルマゼニル、ケタミン、デクスメデトミジン(塩酸塩)、ドロペリドール、エトミデート及びそれらの任意の組み合わせが含まれる。この麻酔薬は、麻酔を誘発するのに有効な量で使用される。これらの量は、麻酔薬の目的や種類、麻酔薬の投与経路、投与対象などに応じて適宜決定される。
本明細書では、「術後の呼吸障害/呼吸抑制」の例としては、低酸素血症、低酸素症、及び高炭酸血症が含まれる。いくつかの実施形態では、低酸素血症は、最大90%の末梢酸素飽和度(SpO)として定義される。
本明細書では、「オピオイドの副作用」の例としては、呼吸障害/呼吸抑制、及び鎮静が含まれる。呼吸障害/呼吸抑制の例としては、低酸素血症、低酸素症及び高炭酸血症が含まれる。いくつかの実施形態では、呼吸障害/呼吸抑制は、術後の呼吸障害/呼吸抑制である。いくつかの実施形態では、鎮静は、術後の鎮静である。
本明細書において、「オピオイド」の例としては、フェンタニル、ヒドロモルホン、モルヒネ、オキシコドン、オキシモルホン、トラマドール、ブプレノルフィン、ペチジン、ペンタゾシン、ドキサプラム及びそれらの任意の組み合わせが含まれる。該オピオイドは、有効量で手術(または外科手術中)の疼痛管理または疼痛制御に使用される。これらの量は、オピオイドの目的や種類、オピオイドの投与経路、投与対象などに応じて適宜決定される。
本明細書では、「オピオイドの副作用」の例としては、呼吸障害/呼吸抑制及び鎮静が含まれる。呼吸障害/呼吸抑制の例としては、低酸素症及び高炭酸血症が含まれる。いくつかの実施形態では、呼吸障害/呼吸抑制は、術後の呼吸障害/呼吸抑制である。いくつかの実施形態において、鎮静は術後の鎮静である。
いくつかの実施形態では、化合物(I)は光学活性化合物である。いくつかの実施形態では、化合物(I)は、本明細書に開示される方法、使用及び医薬組成物のいずれかにおける、メチル(2R,3S)-3-((メチルスルホニル)アミノ)-2-(((シス-4-フェニルシクロヘキシル)オキシ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(化合物A)である。その塩及びその光学活性化合物を含む化合物(I)は、WO2017/135306に開示されているように製造され得る。本明細書に開示される使用及び医薬組成物のいずれかにおいて、化合物(I)は、その有効量で使用される。
いくつかの実施形態では、有効量は、約3mg~約500mgである。いくつかの実施形態では、有効量は、約5mg~約300mgである。いくつかの実施形態では、有効量は、約5mg~約100mgである。いくつかの実施形態では、有効量は、約5mg~約50mgである。
化合物(I)(以下、単に本発明の化合物と略記することもある)は、そのまま使用し、または薬理学的に許容される担体などと混合として医薬組成物(医薬品とも称する)の形態で哺乳動物(例えば、ヒト、マウス、ラット、ウサギ、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ブタ、サル)に使用することができる。
薬理学的に許容される担体としては、従来から製剤材料として使用されている種々の有機または無機の担体物質を使用することができる。これらは、固形製剤であれば賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤として配合され、液状製剤であれば溶剤、可溶化剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、鎮静剤などとして配合され、また、必要に応じて防腐剤、抗酸化剤、着色料、甘味料などの製剤用添加剤を加えることができる。
賦形剤の好ましい例としては、乳糖、スクロース、D-マンニトール、D-ソルビトール、デンプン、ゼラチン化デンプン、デキストリン、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アラビアガム、プルラン、軽質無水ケイ酸、合成ケイ酸アルミニウム、及びメタケイ酸マグネシウムアルミニウムが含まれる。
滑沢剤の好ましい例としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、及びコロイド状シリカが含まれる。
結合剤の好ましい例としては、ゼラチン化デンプン、スクロース、ゼラチン、アラビアゴム、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、スクロース、D-マンニトール、トレハロース、デキストリン、プルラン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びポリビニルピロリドンが含まれる。
崩壊剤の好ましい例としては、乳糖、スクロース、デンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルデンプンナトリウム、軽質無水ケイ酸、及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロースが含まれる。
溶媒の好ましい例としては、注射用水、生理食塩水、リンゲル液、アルコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ゴマ油、コーン油、オリーブ油及び綿実油が含まれる。
可溶化剤の好ましい例としては、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D-マンニトール、トレハロース、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、サリチル酸ナトリウム、及び酢酸ナトリウムが含まれる。
懸濁化剤の好ましい例としては、ステアリルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオネート、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセリンなどの界面活性剤、ポリ(ビニルアルコール)、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどの親水性ポリマー、ポリソルベート類、及びポリオキシエチレン硬化ヒマシ油が含まれる。
等張化剤の好ましい例としては、塩化ナトリウム、グリセロール、D-マンニトール、D-ソルビトール及びグルコースが含まれる。
緩衝剤の好ましい例としては、リン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩などの緩衝剤が含まれる。
鎮静剤の好ましい例としては、ベンジルアルコールが含まれる。
防腐剤の好ましい例としては、p-オキシ安息香酸エステル、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸及びソルビン酸が含まれる。
抗酸化剤の好ましい例としては、亜硫酸塩及びアスコルビン酸塩が含まれる。
着色料の好ましい例としては、水性食用タール色素(例えば、食用赤色2号及び3号、食用黄色4号及び5号、食用青色1号及び2号などの食用色素)、水不溶性湖沼色素(例えば、上記水性食用タール色素のアルミニウム塩)、天然染料(例えば、β-カロチン、クロロフィル、赤色酸化鉄)などが含まれる。
甘味料の好ましい例としては、サッカリンナトリウム、グリチルリチン酸二カリウム、アスパルテーム及びステビアが含まれる。
上記医薬組成物の剤型としては、例えば、錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠、舌下錠、口腔内崩壊錠、頬錠を含む)、カプセル剤(ソフトカプセル、マイクロカプセルを含む)、錠剤丸剤、顆粒剤、散剤、トローチ剤、シロップ剤、液剤、乳剤、懸濁剤、エアゾール剤、フィルム剤(例えば、口腔内崩壊性フィルム、口腔粘膜粘着性フィルムなど)などの非経口剤、及び注射剤(皮下注射剤、静脈内注射剤、筋肉内注射剤、腹腔内注射剤、点滴剤など)、外用剤(経皮吸収型製剤、軟膏剤、ローション剤、貼付剤など)、座剤(直腸坐剤、膣坐剤など)、ペレット剤、点鼻剤、肺剤(吸入剤)、点眼剤などの非経口剤が含まれる。本発明の化合物及び医薬品は、それぞれ経口または非経口(例えば、直腸内投与、静脈内投与、動脈内投与、筋肉内投与、皮下投与、臓器内投与、鼻腔内投与、皮内投与、点滴注入投与、脳内投与、膣内投与、腹腔内投与、腫瘍内投与、近位腫瘍投与、及び病変への投与)で安全に投与できる。
これらの製剤は、即時放出製剤、徐放性製剤などの放出制御製剤(例えば、徐放性マイクロカプセル)であってよい。
この医薬組成物は、医薬製剤分野において従来から用いられている方法、例えば日本薬局方に記載されている方法などに従って製造することができる。
本発明の医薬組成物における本発明の化合物の含有量は、剤型、本発明の化合物の投与量などによって異なるが、例えば、約0.1~100重量%である。
経口製剤を製造する場合、味のマスキング、腸溶性、持続性を目的として、必要に応じてコーティングが適用されてよい。
コーティングに使用されるコーティング基剤の例としては、糖衣基剤、水溶性フィルムコーティング基剤、腸溶性フィルムコーティング基剤及び徐放性フィルムコーティング基剤が含まれる。
糖衣基剤としては、スクロースが用いられ、さらにタルク、沈降炭酸カルシウム、ゼラチン、アラビアゴム、プルラン、カルナウバロウなどから選択される1種以上が組み合わせて使用されてよい。
水溶性フィルムコーティング基剤の具体例としては、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロースなどのセルロースポリマー、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE[Eudragit E(商品名)]、ポリビニルピロリドンなどの合成ポリマー、及びプルランなどの多糖類などが含まれる。
腸溶性フィルムコーティング基剤の具体例としては、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、カルボキシメチルエチルセルロース、セルロースアセテートフタレートなどのセルロースポリマー、メタクリル酸コポリマーL[Eudragit L(商品名)]、メタクリル酸コポリマーLD[Eudragit L-30D-55(商品名)]、メタクリル酸コポリマーS[Eudragit S(商品名)]などのアクリル酸系ポリマー、及びシェラックなどの天然物が含まれる。
徐放性フィルムコーティング基剤の具体例としては、エチルセルロースなどのセルロースポリマー、アミノアルキルメタクリレートコポリマーRS[Eudragit RS(商品名)]、アクリル酸エチル-メタクリル酸メチルコポリマー懸濁液[Eudragit NE(商品名)]などのアクリル酸系ポリマーなどが含まれる。
上述したコーティング基剤は、その2種類以上を適切な比率で混合して使用されてよい。また、コーティング時に、例えば、酸化チタン、赤色酸化第二鉄などの遮光剤が使用され得る。
本発明の化合物は、毒性(例えば、急性毒性、慢性毒性、遺伝毒性、生殖毒性、心毒性、発がん性)が低く、副作用が少ないので、哺乳動物(例えば、ヒト、ウシ、ウマ、イヌ、ネコ、サル、マウス、ラット)のさまざまな疾患の予防・治療剤、診断剤として使用され得る。
また、本発明の化合物は、中枢移行性において優れていることが期待される。
本発明の方法または用途において使用される対象の例としては、ヒト、ウシ、ウマ、イヌ、ネコ、サル、マウス及びラットなどの哺乳動物が挙げられるが、ヒトが好ましい。いくつか実施形態では、対象は、閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)のリスクが高い対象、または全身麻酔を必要とする外科手術後のOSAを有する対象である。
本発明の化合物の投与量は、投与対象、投与経路、標的疾患、症状などによって異なるが、例えば、本発明の化合物を成人患者に経口的または非経口的に投与する場合、その投与量は、例えば、1回当たり約0.01~100mg/kg体重、好ましくは1回当たり0.1~50mg/kg体重、より好ましくは1回当たり0.5~20mg/kg体重である。この量は、1日1~3回に分けて投与するのが望ましい。いくつか実施形態においては、本発明の化合物は、手術(または外科手術)後、鎮痛剤としてオピオイドを投与した後に投与される。
いくつかの実施形態では、本発明の方法は、以下の投与ステップを含む。
手術(または外科手術)の前に麻酔を誘発するための有効量の麻酔薬を対象に投与し、次いで手術(または外科手術)の後に有効量の化合物(I)またはその塩を対象に投与する。
いくつかの実施形態では、本発明の方法は、以下の投与ステップを含む。
手術(または外科手術)の前に麻酔を誘発するための有効量の麻酔薬を対象に投与し、手術(または外科手術)の後に有効量の化合物(I)またはその塩を対象に投与し、次いで有効量のオピオイドを対象に投与する。
いくつかの実施形態では、本発明の方法は、以下の投与ステップを含む。
手術(または外科手術)の前に麻酔を誘発するための有効量の麻酔薬を対象に投与し、手術(または外科手術)の後に有効量の化合物(I)またはその塩を対象に投与し、有効量のオピオイドを対象に投与し、次いで有効量の化合物(I)またはその塩を投与する。
本発明の化合物は、他の薬剤(以下、併用薬と略記する)と組み合わせて用いることができる。
本発明の化合物と併用薬とを組み合わせることにより、例えば、以下のような優れた効果が得られる。
(1)本発明の化合物または併用薬を単独投与する場合と比較して、投与量を減少させることができる。
(2)本発明の化合物と併用する薬剤は、患者の状態(軽度、重度など)に応じて選択することができる。
(3)本発明の化合物とは異なる作用及び機序を有する併用薬を選択することによって、治療期間をより長く設定することができる。
(4)本発明の化合物とは異なる作用及び機序を有する併用薬を選択することによって、持続的治療効果を設計することができる。
(5)本発明の化合物と併用薬との併用による相乗効果が得られる。
本明細書では、本発明の化合物及び組み合わせて使用される併用薬を「本発明の併用剤」と呼ぶ。
本発明の併用剤を用いる場合、本発明の化合物及び併用薬の投与時間は限定されず、本発明の化合物もしくはその医薬組成物、または併用薬もしくはその医薬組成物を投与対象に対して、同時に投与してもよく、異なる時期に投与してもよい。併用薬の投与量は、臨床的に使用される投与量に従って決定してもよく、投与対象、投与経路、疾患、組み合わせなどに応じて適宜選択できる。
本発明の併用剤及び併用薬の投与形態は特に限定されず、本発明の化合物及び併用薬が投与時に組み合わされていればよい。このような投与形態の例は、以下を含む。
(1)本発明の化合物と併用薬を同時に処理して得られる単一製剤の投与、(2)別々に製造された本発明の化合物と併用薬の2種類の製剤の同一投与経路による同時投与、(3)別々に製造された本発明の化合物と併用薬の2種類の製剤の同一投与経路による時差投与、(4)別々に製造された本発明の化合物と併用薬の2種類の製剤の、異なる投与経路による同時投与、(5)別々に製造された本発明の化合物と併用薬の2種類の製剤の、異なる投与経路による時差投与(例えば、本発明の化合物と併用薬の順序での投与、または逆の順序での投与)など。
併用薬の投与量は、臨床状況で用いられる用量に基づいて適切に決定され得る。本発明の化合物と併用薬との混合比は、投与対象、投与経路、標的疾患、症状、組み合わせなどに応じて適切に決定され得る。
例えば、本発明の併用剤における本発明の化合物の含有量は、製剤の形態により異なり、通常は製剤全体を基準として約0.01~約100重量%、好ましくは約0.1~約50重量%、さらに好ましくは約0.5~約20重量%である。
例えば、本発明の併用剤における本発明の併用薬の含有量は、製剤の形態により異なり、通常は製剤全体を基準として約0.01~約100重量%、好ましくは約0.1~約50重量%、さらに好ましくは約0.5~約20重量%である。
本発明の併用剤における担体などの添加剤の含有量は、製剤の形態により異なり、通常は製剤を基準として約1~約99.99重量%、好ましくは約10~約90重量%である。
本発明の化合物と併用薬を別々に製剤化する場合でも、同様の含有量を採用することができる。
併用薬の例としては、以下のものがある。ナルコレプシー治療薬(例えば、メチルフェニデート、アンフェタミン、ペモリン、フェネルジン、プロトリプチリン、オキシベートナトリウム、モダフィニル、カフェイン)、抗肥満薬(アンフェタミン、ベンズフェタミン、ブロモクリプチン、ブプロピオン、ジエチルプロピオン、エキセナチド、フェンフルラミン、リオチロニン、リラグルチド、マジンドール、メタンフェタミン、オクトレオチド、オルリスタット、フェンジメトラジン、フェンメトラジン、フェンテルミン、クネクサ(登録商標)、フェニルプロパノールアミン、プラムリンタイド、プロピルヘキセドリン、遺伝子組換えレプチン、シブトラミン、トピラマート、ジメリジン、ゾニサミド、ロルカセリン、メトホルミン)、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤(例えば、ドネペジル、リバスチグミン、ガランタミン、ザナペジル、イデベノン、タクリン)、抗痴呆剤(例えば、メマンチン)、βアミロイドタンパク質の産生、分泌、蓄積、凝集及び/または沈着の阻害剤、βセクレターゼ阻害剤(例えば、6-(4-ビフェニリル)メトキシ-2-[2-(N,N-ジメチルアミノ)エチル]テトラリン、6-(4-ビフェニリル)メトキシ-2-(N,N-ジメチルアミノ)メチルテトラリン、6-(4-ビフェニリル)メトキシ-2-(N,N-ジプロピルアミノ)メチルテトラリン、2-(N,N-ジメチルアミノ)メチル-6-(4’-メトキシビフェニル-4-イル)メトキシテトラリン、6-(4-ビフェニルイル)メトキシ-2-[2-N,N―ジエチルアミノ]エチル]テトラリン、2-[2-(N,N-ジメチルアミノ)エチル]-6-(4’-メチルビフェニル-4-イル)メトキシテトラリン、2-[2-(N,N-ジメチルアミノ)エチル]-6-(4’-メトキシビフェニル-4-イル)メトキシテトラリン、6-(2’,4’-ジメトキシビフェニル-4-イル)メトキシ-2-[2-(N,N-ジメチルアミノ)エチル]テトラリン、6-[4-(1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)フェニル]メトキシ-2-[2-(N-N-ジメチルアミノ)エチル]テトラリン、6-(3’,4’-ジメトキシビフェニル-4-イル)メトキシ-2-[2-(N,N-ジメチルアミノ)エチル]テトラリン、その光学活性体、その塩及びその水和物、OM99-2(WO01/00663)、γセクレターゼ阻害剤、βアミロイドタンパク質凝集阻害剤(例えば、PTI-00703、ALZHEMED(NC-531)、PPI-368(国際特許出願第11-514333号の国家公開)、PPI-558(国際特許出願第2001-500852号の国家公開)、SKF-74652(Biochem. J.(1999),340(1),283-289)、βアミロイドワクチン、βアミロイド分解酵素など、脳機能増強剤(例えば、アニラセタム、ニセルゴリン)、パーキンソン病の治療薬[(例えば、ドパミン受容体アゴニスト(例えば、L-DOPA、ブロモクリプチン、ペルゴリド、タリペキソール、プラミペキソール、カベルゴリン、アマンタジン)、モノアミン酸化酵素(MAO)阻害剤(例えば、デプレニル、セレギリン、レマキド、リルゾール)、抗コリン剤(例えば、トリヘキシフェニジル、ビペリデン)、COMT阻害剤(例えば、エンタカポン)、筋萎縮性側索硬化症の治療薬(例えば、リルゾール等、神経栄養因子)、認知症や徘徊などの進行に伴う異常行動治療薬(例えば、鎮静剤、抗不安剤)、アポトーシス阻害剤(例えば、CPI-1189、IDN-6556、CEP-1347)、神経分化再生促進剤(例えば、レテプリニム、キサリプローデン;SR-57746-A)、SB-216763、Y-128、VX-853、プロサペプチド、5,6-ジメトキシ-2-[2,2,4,6,7-ペンタメチル-3-(4-メチルフェニル)-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-5-イル]イソインドリン、5,6-ジメトキシ-2-[3-(4-イソプロピルフェニル)-2,2,4,6,7-ペンタメチル-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-5-イル]イソインドリン、6-[3-(4-イソプロピルフェニル)-2,2,4,6,7-ペンタメチル-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-5-イル]-6,7-ジヒドロ-5H-[1,3]ジオキソロ[4,5-f]イソインドール及びその光学活性体、塩、または水和物)、非ステロイド系抗炎症剤(例えば、メロキシカム、テノキシカム、インドメタシン、イブプロフェン、セレコキシブ、ロフェコキシブ、アスピリン、インドメタシン)、ステロイド剤(例えば、デキサメタゾン、ヘキセストロール、酢酸コルチゾン)、疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD)、抗サイトカイン薬(例えば、TNF阻害剤、MAPキナーゼ阻害剤)、失禁、頻尿の治療薬(例えば、塩酸フラボキサート、塩酸オキシブチニン、プロピベリン)、ホスホジエステラーゼ阻害剤(例えば、シルデナフィル(クエン酸塩))、ドーパミンアゴニスト(例えば、アポモルヒン)、抗不整脈薬(例えば、メキシレチン)、性ホルモンまたはその誘導体(例えば、プロゲステロン、エストラジオール、安息香酸エストラジオール)、骨粗鬆症治療剤(例えば、アルファカルシドール、カルシトリオール、エルカトリオール、カルシトニン、サケ、エストリオール、イプリフラボン、パミドロン酸二ナトリウム、アレンドロン酸ナトリウム水和物、インカドロン酸二ナトリウム)、副甲状腺ホルモン(PTH)、カルシウム受容体拮抗薬、不眠症の治療薬(例えば、ベンゾジアゼピン系薬剤、非ベンゾジアゼピン系薬剤、メラトニンアゴニスト、オレキシン受容体拮抗薬)、統合失調症治療薬(例えば、ハロペリドールなどの定型抗精神病薬;クロザピン、オランザピン、リスペリドン、アリピプラゾールなどの非定型抗精神病薬;メタボトロピックグルタミン酸受容体またはイオンチャネル共役型グルタミン酸受容体に作用する薬;ホスホジエステラーゼ阻害剤)、ベンゾジアゼピン系医薬品(クロルジアゼポキシド、ジアゼパム、クロラゼプ酸カリウム、ロラゼパム、クロナゼパム、アルプラゾラムなど)、L型カルシウム拮抗薬(プレガバリンなど)、三環系または四環系抗うつ薬(塩酸イミプラミン、塩酸アミトリプチリン、塩酸デシプラミン、塩酸クロミプラミンなど)、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(マレイン酸フルボキサミン、塩酸フルオキセチン、臭化水素酸シタロプラム、塩酸セルトラリン、塩酸パロキセチン、シュウ酸エスシタロプラムなど)、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(塩酸ベンラファキシン、塩酸デュロキセチン、塩酸デスベンラファキシンなど)、ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(メシル酸レボキセチンなど)、ミルタザピン、塩酸トラゾドン、塩酸ネファゾドン、塩酸ブプロピオン、マレイン酸セチプチリン、5-HT1Aアゴニスト(塩酸ブスピロン、クエン酸タンドスピロン、塩酸オセモゾタンなど)、5-HT2A拮抗薬、5-HT2Aインバースアゴニスト、5-HT拮抗薬(シアメマジンなど)、心臓非選択的β阻害剤(塩酸プロプラノロール、塩酸オクスプレノロールなど)、ヒスタミンH拮抗薬(塩酸ヒドロキシジンなど)、CRF拮抗薬、その他の抗不安薬(メプロバメートなど)、タキキニン拮抗薬(MK-869、サレダントなど)、メタボ型グルタミン酸受容体に作用する医薬品、CCK拮抗薬、β3アドレナリン拮抗薬(塩酸アミベグロンなど)、GAT-1阻害剤(塩酸チアガビンなど)、N型カルシウム拮抗薬、炭酸脱水酵素II阻害剤、NMDAグリシン部位アゴニスト、NMDA拮抗薬(メマンチンなど)、末梢性ベンゾジアゼピン受容体アゴニスト、バソプレシン拮抗薬、バソプレシンV1b拮抗薬、バソプレシンV1a拮抗薬、ホスホジエステラーゼ阻害剤、オピオイド拮抗薬、オピオイドアゴニスト、ウリジン、ニコチン酸受容体アゴニスト、甲状腺ホルモン(T3、T4)、TSH、TRH、MAO阻害剤(フェネルジン硫酸塩、トラニルシプロミン硫酸塩、モクロベミドなど)、双極性障害治療薬(炭酸リチウム、バルプロ酸ナトリウム、ラモトリギン、リルゾール、フェルバメートなど)、カンナビノイドCB1拮抗薬(リモナバント等)、FAAH阻害剤、ナトリウムチャネル阻害剤、抗ADHD薬(塩酸メチルフェニデート、塩酸メタンフェタミン等)、アルコール依存症治療薬、自閉症治療薬、慢性疲労症候群治療薬、痙攣治療薬、線維筋痛症候群治療薬、頭痛治療薬、禁煙治療薬、重症筋無力症治療薬、脳梗塞治療薬、躁病治療薬、過眠症治療薬、疼痛治療薬、難治性障害治療薬、自律神経失調症治療薬、男女性機能障害治療薬、片頭痛治療薬、病的ギャンブラー治療薬、レストレスレッグス症候群治療薬、物質依存症治療薬、アルコール関連症候群治療薬、過敏性腸症候群治療薬、コレステロール低下薬(スタチンシリーズ(プラバスタチンナトリウム、アトルバスタチン、シンバスタチン、ロスバスタチンなど))などの脂質異常症治療薬、フィブラート系薬剤(クロフィブラート等)、スクアレン合成酵素阻害剤)、認知症による異常行動・異常臭気抑制剤(鎮静剤、抗不安剤等)、糖尿病治療剤、糖尿病合併症治療剤、高血圧治療剤、低血圧治療剤、利尿剤、化学療法剤、免疫療法剤、抗血栓剤、抗がん剤など。
上記の併用薬は、その2種以上を適切な割合で混合して使用され得る。
本発明の化合物は、生物学的製剤(例えば、抗体医薬、核酸もしくは核酸誘導体、アプタマー医薬、ワクチン製剤)と組み合わせて使用してもよいし、遺伝子治療法などと組み合わせて使用してもよいし、薬剤を使用することなく精神科の治療と組み合わせて使用してもよい。
薬物を用いない精神分野における治療方法の例としては、修飾電気痙攣療法、深部脳刺激療法、反復経頭蓋磁気刺激療法、認知行動療法を含む精神療法などが含まれる。
「術後回復」、「麻酔からの回復を促進する」、「麻酔からの回復時間の短縮」、「術後の呼吸障害/呼吸抑制の予防または治療」、「オピオイドにより誘発される呼吸障害/呼吸抑制の予防または治療」、「オピオイドの副作用の軽減」、「術後鎮静の予防または治療」、及び「オピオイドによる鎮静の予防または治療」に代表される化合物(I)の効果は、本明細書の実験例に示す方法によって評価または査定される。
いくつかの実施形態では、呼吸障害/呼吸抑制は、全身プレチスモグラフィー(WBP)により評価される。WBPでは、呼吸数(RR)、一回換気量(TV)、及び分時換気量(MV)などの呼吸パラメータが評価される。いくつかの実施形態では、呼吸障害/呼吸抑制は、動脈血酸素飽和度(SaO)、末梢性(または経皮性)酸素飽和度(SpO)、呼気終末二酸化炭素張力(PETCO)、またはそれらの任意の組み合わせによって評価される。
いくつか実施形態では、鎮静は、Richmond Agitation-Sedation Scale (RASS)、Ramsay sedation scale(RSS)、Modified Observer’s Assessment of Alertness, Sedation Scale(MOAAS)またはそれらの任意の組み合わせによって評価される。
以下の実験例に示すように、化合物(I)は、オピオイドの鎮痛効果に影響を与えたり打ち消したりすることはない。したがって、化合物(I)は、「オピオイドにより誘発される呼吸障害/呼吸抑制の予防または治療」、「オピオイドの副作用の軽減」、及び/または「オピオイドにより誘発される鎮静の予防または治療」の方法に極めて有用である。
化合物(I)と同様に、他のオレキシン受容体アゴニストは、対象の術後回復方法に使用できる。オレキシン受容体アゴニストとしては、以下の文献に開示されている化合物を使用することができる(WO2017/135306、WO2018/164191、WO2018/164192、WO2019/027003、WO2019/027058、WO2020/004536、WO2020/004537、WO2020/122092、WO2020/122093、WO2020/158958、WO2020/167701、WO2020/167706、WO2021/026047)に記載されている。
オレキシン受容体アゴニストのうち、オレキシン2受容体選択的アゴニストが好ましい。オレキシン2受容体選択的アゴニストは、オレキシン1受容体アゴニスト活性よりも200倍を超えるオレキシン2受容体アゴニスト活性を有する化合物である。より好ましくは、オレキシン2受容体選択的アゴニストは、オレキシン1受容体アゴニスト活性よりも500倍を超えるオレキシン2受容体アゴニスト活性を有する化合物である。さらに好ましくは、オレキシン2受容体選択的アゴニストは、オレキシン1受容体アゴニスト活性よりも1000倍を超えるオレキシン2受容体アゴニスト活性を有する化合物である。
いくつかの実施形態において、化合物(I)またはその塩は、閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)のリスクが高い成人、または全身麻酔(吸入または静脈内)を必要とする術後のOSAを有する成人において、呼吸制御及び低酸素血症の予防を可能にするために有用である。
いくつかの実施形態において、化合物(I)またはその塩は、化合物(I)またはその塩の開始後90分以内に、SpO≦90%と定義される低酸素血症を呈する術後患者の割合を、プラセボに対して(70%を超える確率で)20%低下させる。本明細書では、化合物(I)の投与量は、いくつかの実施形態において、5.6mg~22.4mgの範囲である。いくつかの実施形態では、この投与量は静脈内注入用である。
以下の実施例は、当業者に対して、本発明の化合物、及び治療法を行いかつ使用する方法の完全な開示ならびに説明を提供するために提示されており、本発明者らが自身の発明と見なすものの範囲を限定することを意図しない。
化合物(I)(メチル3-((メチルスルホニル)アミノ)-2-(((4-フェニルシクロヘキシル)オキシ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート)を、WO2017/135306 A1に記載の方法に従って調製し、以下の実験例に供した。
麻酔からの回復時間(イソフルラン及びプロポフォール)
実験例1:ラットの立直り反射により評価されるイソフルラン誘発麻酔からの回復時間に対する化合物(I)の効果。
8週齢の雄性Sprague-Dawleyラットを、日本のCharles riverから購入した。イソフルラン麻酔を誘発及び維持するために、ラットを、予め充填された麻酔誘発チャンバインソフルラン4%中に配置した。麻酔誘発は、ラットがケージ内で背臥位に置かれた後に、腹臥位で右往左往できない状態(立直り反射消失:LORR)として定義された。LORRを確認した後、ラットを、フェイスマスクを使用して3%イソフルランに曝露し、30分間維持した。LORRから15分後、化合物(I)を5mL/kg体重(BW)の量でラットに皮下(SC)投与した。ビヒクル治療対照として、蒸留水中10.5%(w/v)のCaptisol(登録商標)(CyDex Pharmaceuticals,KS,USA)/1.5mMのNaHPOをラットに投与した。LORRを確認してから30分後、イソフルラン吸入を終了し、LORRから回復するまでの時間を、麻酔時間として記録した。麻酔中及び麻酔後の体温は、加熱パッドを使用して37.0~37.5℃に維持した。結果を表1に示す。
実験例2:ラットの立直り反射により評価されるプロポフォール誘発麻酔からの回復時間に対する化合物(I)の効果。
8週齢の雄性Sprague-Dawleyラットを、日本のCharles riverから購入した。プロポフォール麻酔を誘発及び維持するために、プロポフォールのボーラス用量(10mg/kg)をラットに静脈内投与した。LORRを確認した後、体温を37.0~37.5℃に維持するために、ラットを加熱パッド上で仰臥位に穏やかに置いた。続いて、プロポフォールを60mg/kg/hrで30分間連続投与した。LORRから15分後、化合物(I)を5mL/kg体重でラットにSC投与した。ビヒクル治療対照として、蒸留水中10.5%(w/v)のCaptisol(登録商標)/1.5mMのNaHPOをラットに投与した。LORRを確認してから30分後、プロポフォール注入を終了し、LORRから回復するまでの時間を、麻酔時間として記録した。結果を表2に示す。
表1及び表2からわかるように、化合物(I)は、ラットの立直り反射で評価したイソフルラン及びプロポフォール誘発麻酔からの回復時間を短縮した。
痛みに影響を及ぼすことなくオピオイド(フェンタニル)誘発副作用の抑制
実験例3:ラットの立直り反射によって評価された、フェタニル(0.1mg/kg)誘発鎮静作用における化合物(I)の効果。
8週齢の雄性Sprague-Dawleyラットを、日本のCharles riverから購入した。本研究では、LORRを鎮静の指標として使用した。鎮静を誘発するために、0.1mg/kgのフェンタニルを、2mL/kgの体重でラットにSC投与した。フェンタニル投与から10分後、全ラットでLORRを観察し、次いで化合物(I)を5mL/kgの体重でSC投与した。ビヒクル治療対照として、蒸留水中10.5%(w/v)のCaptisol(登録商標)/1.5mMのNaHPOを投与した。LORRからの回復時間を鎮静期間として記録した。
結果を表3に示す。化合物(I)は、ラットの立直り反射によって評価されたフェンタニル誘発性の鎮静の持続時間を短縮した。
実験例4:ラットの全身プレチスモグラフィー(WBP)により評価された、化合物(I)のフェンタニル(0.1mg/kg)誘発呼吸抑制に対する効果。
8週齢の雄性Sprague-Dawleyラットを、日本のCharles riverから購入した。呼吸機能は、新鮮な室内空気を連続的に供給し、呼気中の二酸化炭素を除去するための流入ポート及び流出ポートを備えたWBPによって評価した。これらの実験条件下で、フェンタニル(0.1mg/kg、SC)の投与直後にラットをWBPチャンバーに入れた。呼吸数(RR)、一回換気量(TV)、分時換気量(MV)などの呼吸パラメータを圧力トランスデューサから検出し、データ取得ソフトウェア(FinePointソフトウェア、Data Sciences International,Inc.)で記録した。全ての呼吸パラメータを、フェンタニル投与後0~30分の1分間の測定値の個々の積算値を30分間の積算値として分析した。化合物(I)を、フェンタニル投与前の15分間にラットにSC投与した。
結果を表4に示す。結果として、フェンタニル(ビヒクル群として0.1m/kg)は、基底群に比べてRR及びMVを減少させた。これらの実験条件下で、化合物(I)はビヒクル群と比較してRR、TV及びMVを増加させたことから、化合物(I)はラットのフェンタニル誘発呼吸抑制を抑制したことが示唆された。
実験例5:ホルマリン試験をラットに使用することによって評価された、フェンタニル誘発鎮痛効果に対する化合物(I)の効果。
8週齢の雄性Sprague-Dawleyラットを、日本のCharles riverから購入した。化合物(I)の投与後30分に2.5容量%のホルマリン溶液を左後肢にSC注入し、化合物(I)の投与後15分にフェンタニル(0.045mg/kg)を投与した。疼痛閾値の測定では、ホルマリン注射後の1分、6分、11分、16分、21分、26分、31分、36分、41分、46分、51分、56分、及び61分の13時点で疼痛挙動(フリンチング)の数をカウントした。第I相(ホルマリンから末梢神経系への直接的な刺激により生じる痛み)はホルマリン注入後1~11分であり、第II相(第I相の刺激により誘発される脊髄後角ニューロンの感度の増加に関連する痛み)はホルマリン注入後16~61分であり、各相のフリンチング数を合計した。
結果を表5に示す。フェンタニル(0.045mg/kg)は、ラットのフリンチングの総数の減少により評価されるように、ホルマリンパインモデルにおいて鎮痛効果を示した。これらの実験条件下では、化合物(I)はラットにおけるフェンタニルの鎮痛効果を妨げなかった。
実験例6:ラットにおける術後皮膚切開の痛みモデルを使用することによって評価された、フェンタニル誘発鎮痛作用に対する化合物(I)の効果。
8週齢の雄性Sprague-Dawleyラットを、日本のCharles riverから購入した。イソフルラン麻酔下で、右足の足底側面の皮膚を通して、踵部のエッジから0.5cmを起点として、足指に向かって1cmの縦方向の切開を行った。露出した足底筋をピンセットで持ち上げ、縦方向に切開した。足底筋を元の位置に戻した後、皮膚の切開部を、滅菌された針糸(ナイロン、5~0)で2箇所でマットレス縫合した。縫合後、抗生物質を含有する軟膏を手術部位に塗布した。手術用足はヨウ素及びアルコールで消毒し、滅菌手袋及び無菌手術器具を使用した。右後肢趾蹠の疼痛閾値(g)の測定は、圧力が10秒間で0gから50gになるように設定した動的足底麻酔計を用いて行った。疼痛閾値は3回測定した平均値である。皮膚切開直後にフェンタニルをSC投与し、皮膚切開前15分に化合物(I)をSC投与した。
結果を表6に示す。フェンタニル(0.03mg/kg)は、ラットの疼痛閾値(g)により測定されるように、術後皮膚切開モデルにおいて鎮痛効果を示した。これらの実験条件下では、化合物(I)はラットにおけるフェンタニルの鎮痛効果を妨げなかった。
結果から、化合物(I)、すなわちOX2R選択的アゴニストは、麻酔からの回復時間を促進し、痛みに影響を与えることなくオピオイド誘発性の副作用を抑制する可能性が示唆された。
配合例1(カプセルの製造)
1)化合物(I) 30mg
2)結晶セルロース 10mg
3)ラクトース 19mg
4)ステアリン酸マグネシウム 1mg
合計 60mg
1)、2)、3)及び4)を混合し、ゼラチンカプセルに充填する。
配合例2(錠剤の製造)
1)化合物(I) 30g
2)ラクトース 50g
3)コーンスターチ 15g
4)カルボキシメチルセルロースカルシウム 44g
5)ステアリン酸マグネシウム 1g
合計1000錠 140g
1)、2)、3)の合計量と30gの4)を水と混練し、真空乾燥し、ふるい分けする。ふるい分けした粉末を、14gの4)及び1gの5)と混合し、その混合物を打錠機により打ち抜く。このようにして、化合物(I)を1錠当たり30mg含有する1000錠を得る。
配合例3(注射用の凍結乾燥製剤の製造)
化合物(I)(50mg)を日本薬局方の注入用蒸留水(50ml)に溶解し、日本薬局方の注入用蒸留水を100mlに添加する。溶液を滅菌条件下で濾過し、溶液1mlを滅菌条件下で注射バイアルに充填し、凍結乾燥し、密封する。
本発明の化合物(I)は、オレキシン2型アゴニスト活性を有し、術後回復(麻酔維持後の意識遅延の改善、及びオピオイドによる鎮静と呼吸抑制の改善)に有用である。

Claims (7)

  1. 術後回復を必要とする対象における術後回復の方法であって、メチル3-((メチルスルホニル)アミノ)-2-(((4-フェニルシクロヘキシル)オキシ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートまたはその塩の有効量を前記対象に投与することを含む、前記方法。
  2. 麻酔からの回復を促進し、または回復時間を短縮することを必要とする対象において麻酔からの回復を促進し、または回復時間を短縮する方法であって、メチル3-((メチルスルホニル)アミノ)-2-(((4-フェニルシクロヘキシル)オキシ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートまたはその塩の有効量を前記対象に投与することを含む、前記方法。
  3. 術後の呼吸障害/呼吸抑制もしくはオピオイドにより誘発される呼吸障害/呼吸抑制を予防または治療することを必要とする対象において術後の呼吸障害/呼吸抑制もしくはオピオイドにより誘発される呼吸障害/呼吸抑制を予防または治療する方法であって、メチル3-((メチルスルホニル)アミノ)-2-(((4-フェニルシクロヘキシル)オキシ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートまたはその塩の有効量を前記対象に投与することを含む、前記方法。
  4. オピオイドの副作用を軽減することを必要とする対象においてオピオイドの副作用を軽減する方法であって、メチル3-((メチルスルホニル)アミノ)-2-(((4-フェニルシクロヘキシル)オキシ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートまたはその塩の有効量を前記対象に投与することを含む、前記方法。
  5. 術後鎮静もしくはオピオイドにより誘発される鎮静を予防または治療することを必要とする対象において術後鎮静もしくはオピオイドにより誘発される鎮静を予防または治療する方法であって、メチル3-((メチルスルホニル)アミノ)-2-(((4-フェニルシクロヘキシル)オキシ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートまたはその塩の有効量を前記対象に投与することを含む、前記方法。
  6. 前記投与が非経口投与である、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記非経口投与が、静脈内投与、皮下投与、経皮投与または経粘膜投与である、請求項6に記載の方法。
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