JP2024092332A - 作業車 - Google Patents
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Abstract
【課題】メインフレームのトラックフレームに対して前後傾斜姿勢を変更させることが可能なものでありながらメインフレームのクローラベルトへの接触を回避させることが要望されていた。【解決手段】複数の案内輪体7と、クローラベルト8と、トラックフレーム9と、機体を支持するメインフレーム10と、トラックフレーム9に対するメインフレーム10の上下位置及び前後傾斜姿勢を変更操作可能な姿勢変更操作手段SHと、が備えられ、姿勢変更操作手段SHは、トラックフレーム9とメインフレーム10とに亘って枢支連結される前側の第一揺動リンク24と、後側の第二揺動リンク25と、前後の揺動リンク24,25を各別に揺動操作可能な駆動ユニットと、を有し、メインフレーム10が前上り傾斜姿勢に切り換わったときにトラックフレーム9に対するメインフレーム10の上下位置を所定上下位置に規制する規制部材37が備えられている。【選択図】図5
Description
本発明は、コンバインやトラクタなどクローラ走行装置を備えている作業車に関する。
作業車に備えられるクローラ走行装置は、複数の接地転輪と緊張輪を支持するトラックフレームと、機体を支持するメインフレームと、が前後一対の揺動リンクを介して枢支連結され、前後の揺動リンクを各別に揺動操作可能な複数の駆動機構(油圧シリンダ)を備えている。このようなクローラ走行装置を用いることにより、作業車の対地高さの変更及び前後傾斜姿勢の変更が可能である。そして、従来では、次のように構成したものがあった。
機体後部に大径の緊張輪が用いられ、後部側の揺動リンクは、組付け誤差等を吸収するために別のリンク(補助リンクあるいはキャンセルリンクと称される)を介してトラックフレームに連結されている。又、メインフレームがトラックフレームに対して平行姿勢で最も下降したときに、揺動リンクの揺動支点部に備えた支軸がメインフレームに接当して位置を規制するようになっていた(例えば、特許文献1参照)。
上記従来構成では、後部側の揺動リンクが別のリンクを介してトラックフレームに枢支連結されているから、トラックフレームに対してメインフレームが前下がり姿勢になった場合に、トラックフレームに対するメインフレームの前後位置がトラックフレームとメインフレームとが平行状態である場合に比べて、トラックフレームに対するメインフレームの前後位置が少し前後方向に位置ずれすることがある。
その結果、トラックフレームに対してメインフレームが前下がり姿勢になった場合に、後側の揺動リンクの近辺において、トラックフレームとメインフレームとが接近した状態になることがあり、メインフレームの後部側箇所がクローラベルトに接触するおそれがあった。
ところで、湿田での走破性を向上させるために、緊張輪を小さくするとともに、案内輪体よりも高い位置に設定して、クローラベルトの後部接地面を後上がり状の傾斜姿勢にすることが考えられるが、このような構成を採用する場合には、特に、メインフレームの後部側箇所がクローラベルトに接触するおそれが大となっていた。
そこで、メインフレームのトラックフレームに対する前後傾斜姿勢を変更させることが可能なものでありながら、メインフレームのクローラベルトへの接触を回避させることが要望されていた。
本発明に係る作業車の特徴構成は、複数の案内輪体と、複数の前記案内輪体に巻回されるクローラベルトと、複数の前記案内輪体を支持するトラックフレームと、機体を支持するメインフレームと、前記トラックフレームに対する前記メインフレームの上下位置及び前後傾斜姿勢を変更操作可能な姿勢変更操作手段と、が備えられ、前記姿勢変更操作手段は、前記トラックフレームと前記メインフレームとに亘って枢支連結される前側の第一揺動リンクと、前記トラックフレームと前記メインフレームとに亘って枢支連結される後側の第二揺動リンクと、前記第一揺動リンク及び前記第二揺動リンクを各別に揺動操作可能な駆動ユニットと、を有し、前記メインフレームの前部が最大上昇位置まで上昇し、かつ、前記メインフレームの後部が最大下降位置まで下降した最大前上り傾斜姿勢に切り換わったときに、前記トラックフレームの後端部に対する前記メインフレームの接近距離を所定距離に規制する規制部材が備えられている点にある。
本発明によれば、メインフレームがトラックフレームに対して前上り傾斜姿勢に切り換わったときには、規制部材によって、トラックフレームの後端部に対するメインフレームの接近距離が所定距離に規制される。その結果、例えば、後側の第二揺動リンクが組付け誤差等を吸収するために別のリンクを介してトラックフレームに連結される構成を採用している場合であっても、メインフレームが前上がり傾斜姿勢であるときに、メインフレームの後部の上下位置がクローラベルトに接触しない上下位置にて位置保持することが可能となる。
従って、メインフレームのトラックフレームに対して前後傾斜姿勢を変更操作が可能なものでありながら、メインフレームのクローラベルトへの接触を回避させることが可能となった。
本発明においては、前記規制部材は、前記第二揺動リンクが接当して前記接近距離を前記所定距離に規制すると好適である。
メインフレームはクローラベルトよりも上方の高い位置にあるから、メインフレームとトラックフレームとの間には大きな間隔があいている。その結果、規制部材がメインフレームに接当する構成とすると、規制部材が大型で複雑な構成になるおそれがある。しかし、本構成によれば、トラックフレームに近い位置にある第二揺動リンクに接当する構成であるから、規制部材を小型でコンパクトなものにすることが可能となる。
本発明においては、前記規制部材は、前記第二揺動リンクにおける前記メインフレーム側の揺動支点部が接当すると好適である。
本構成によれば、第二揺動リンクにおけるメインフレーム側の揺動支点部は、メインフレームと一体的に上下移動するものであり、しかも、メインフレームに対して荷重が支持される構成となっている。従って、本構成によれば、的確にメインフレームの上下位置を規制することが可能となる。
本発明においては、前記規制部材は、前記メインフレームの前部及び前記メインフレームの後部が前記トラックフレームに対して最も下降した全下げ姿勢から前記最大前上り傾斜姿勢に切り換わったときに作用する第一規制部と、前記メインフレームの前部及び前記メインフレームの後部が前記トラックフレームに対して最も上昇した全上げ姿勢から前記最大前上り傾斜姿勢に切り換わったときに作用する第二規制部と、を備えていると好適である。
本構成によれば、メインフレームがトラックフレームに対して全下げ姿勢から前上り傾斜姿勢に切り換わる場合には、メインフレームの第二揺動リンク側の連結箇所を支点として前部が上方へ揺動する。このとき、第二揺動リンクが別のリンクを介して連結されていると、メインフレームの第二揺動リンク側の連結箇所が前後に変動することがある。一方、メインフレームがトラックフレームに対して全上げ姿勢から前上り傾斜姿勢に切り換わる場合には、メインフレームの第一揺動リンク側の連結箇所を支点として後部が下方へ揺動する。
その結果、全下げ姿勢から前上り傾斜姿勢に切り換わる場合と、全上げ姿勢から前上り傾斜姿勢に切り換わる場合とでは、メインフレームのトラックフレームに対する姿勢変化の仕方が異なり、前上がり傾斜姿勢になったときの規制部材に対する接当位置が変化する。そこで、全下げ姿勢から前上り傾斜姿勢に切り換わる場合に作用する第一規制部と、全上げ姿勢から前上り傾斜姿勢に切り換わる場合に作用する第二規制部材とをそれぞれ備えることで、常に、適切な位置規制動作を行うことができる。
本発明においては、前記メインフレームが前記全下げ姿勢にあるときに、前記トラックフレームに対する前記メインフレームの上下位置を保持する位置保持部材が備えられていると好適である。
本構成によれば、メインフレームが全下げ姿勢にあるときには、できるだけ低く安定した姿勢にすることができるものでありながら、メインフレームが組付け誤差や経年変化に起因して必要以上にトラックフレームに近づくことを規制することができる。
本発明においては、前記第二揺動リンクに下向き開放状の溝形部が形成され、前記メインフレームが前記全下げ姿勢にあるときに、前記規制部材が前記第二揺動リンクの前記溝形部に入り込み収納されると好適である。
本構成によれば、メインフレームが全下げ姿勢に切り換わった場合には、規制部材は第二揺動リンクの溝形部に入り込み収納される。その結果、全下げ姿勢におけるメインフレームの上下位置が不必要に高くなることを回避できる。
本発明においては、前記複数の前記案内輪体に、前記クローラベルトを接地案内する複数の接地用案内輪体と、最後部に位置する緊張用案内輪体と、が備えられ、前記緊張用案内輪体が、前記複数の接地用案内輪体よりも高い位置に設けられ、前記クローラベルトの後端部の下面が後上がり状の傾斜姿勢に形成されていると好適である。
本構成によれば、クローラベルトの後端部の下面が後上がり状の傾斜姿勢に形成されているので、湿田を後進走行する場合における走破性を向上することができる。
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。尚、この実施形態では、符号(F)で示す方向が機体前側、符号(B)で示す方向が機体後側である。又、符号(U)で示す方向が上側、符号(D)で示す方向が下側である。
〔全体構成〕
図1は、本発明に係る作業車としての自脱形コンバインを示している。
図1は、本発明に係る作業車としての自脱形コンバインを示している。
コンバインは、稲、麦などの植立穀稈を引き起こし処理するとともに刈り取り処理した刈取り穀稈を機体後方に搬送する刈取部1と、搭乗型の運転部2と、刈取部1からの刈取り穀稈を脱穀処理する脱穀装置3と、脱穀装置3で脱穀した穀粒を貯留する穀粒タンク4と、運転部5の下方に位置するエンジン(図示せず)とを備えた走行機体Aを備えている。そして、走行機体Aを支持して駆動走行する左右一対のクローラ走行装置Bを備えている。
〔クローラ走行装置〕
以下、クローラ走行装置Bについて説明する。
図2~図5に示すように、クローラ走行装置Bは、複数の案内輪体7と、複数の案内輪体7に巻回されるクローラベルト8と、複数の案内輪体7を支持するトラックフレーム9と、走行機体Aを支持するメインフレーム10と、を備えている。クローラ走行装置Bの前部には、走行機体Aに搭載されたエンジンEからの動力が伝達される駆動輪11が備えられている。
以下、クローラ走行装置Bについて説明する。
図2~図5に示すように、クローラ走行装置Bは、複数の案内輪体7と、複数の案内輪体7に巻回されるクローラベルト8と、複数の案内輪体7を支持するトラックフレーム9と、走行機体Aを支持するメインフレーム10と、を備えている。クローラ走行装置Bの前部には、走行機体Aに搭載されたエンジンEからの動力が伝達される駆動輪11が備えられている。
複数の案内輪体7に、クローラベルト8を接地案内する複数(7個)の接地用案内輪体12(以下、接地転輪という)と、最後部に位置する緊張用案内輪体13(以下、緊張輪という)と、が備えられている。メインフレーム10の機体前後方向中間位置に上部ガイド輪14が備えられている。駆動輪11と接地転輪12と緊張輪13と上部ガイド輪14とに亘ってクローラベルト8が巻回されている。
緊張輪13が、複数の接地転輪12よりも高い位置に設けられている。その結果、クローラベルト8の後端部の下面が後上がり状の傾斜姿勢に形成されている。
図2、図3に示すように、トラックフレーム9は、角パイプ状の上側フレーム部分9Aと、その上側フレーム部分9Aの下面側に固定された角パイプ状の下側フレーム部分19Bと、上側フレーム部分9Aの後部に連結された角パイプ状の支持フレーム部分9Cと、支持フレーム部分9Cに内接状態で嵌合して機体前後方向にスライド可能に装着された角パイプ状の延長フレーム部分9Dとを備えている。延長フレーム部分9Dの後端部に緊張輪13が支持されている。延長フレーム部分9Dは、ネジ機構を利用した位置調節機構19によって支持フレーム部分9Cに対して機体前後方向での位置変更調節可能に設けられている。
駆動輪11は、メインフレーム10に固定された伝動ケース20(図1参照)から動力が伝達されて、クローラベルト8と係合して駆動力を伝達するように設けられている。上部ガイド輪14は、クローラベルト8の上部側の内周面との接当により遊転回動するようにメインフレーム10に支持されている。図3に示すように、接地転輪12は、回転軸21の両端に回転輪体22を固定して、各回転輪体22がクローラベルト8の左右の芯金突起23の左右両側位置で、クローラベルト8の内周面に接当する外転輪式に構成されている。
〔姿勢変更操作手段〕
トラックフレーム9に対するメインフレーム10の上下位置及び前後傾斜姿勢を変更操作可能な姿勢変更操作手段SHが備えられている。姿勢変更操作手段SHは、トラックフレーム9とメインフレーム10とに亘って枢支連結される前側の第一揺動リンク24(以下、前リンクという)と、トラックフレーム9とメインフレーム10とに亘って枢支連結される後側の第二揺動リンク25(以下、後リンクという)と、前後のリンク24,25を各別に揺動操作可能な駆動ユニットと、を備えている。図2、図4~図7に示すように、駆動ユニットとして、前リンク24を駆動揺動する前側の油圧シリンダ26(以下、前シリンダという)と、後リンク25を駆動揺動する後側の油圧シリンダ27(以下、後シリンダという)と、が備えられている。
トラックフレーム9に対するメインフレーム10の上下位置及び前後傾斜姿勢を変更操作可能な姿勢変更操作手段SHが備えられている。姿勢変更操作手段SHは、トラックフレーム9とメインフレーム10とに亘って枢支連結される前側の第一揺動リンク24(以下、前リンクという)と、トラックフレーム9とメインフレーム10とに亘って枢支連結される後側の第二揺動リンク25(以下、後リンクという)と、前後のリンク24,25を各別に揺動操作可能な駆動ユニットと、を備えている。図2、図4~図7に示すように、駆動ユニットとして、前リンク24を駆動揺動する前側の油圧シリンダ26(以下、前シリンダという)と、後リンク25を駆動揺動する後側の油圧シリンダ27(以下、後シリンダという)と、が備えられている。
図4~図7に示すように、前リンク24は、ベルクランク状に構成され、屈折点箇所がメインフレーム10に横軸周りで揺動可能に軸支されている。その軸支箇所から上方へ延びる第一延出腕部29が前シリンダ26の前端部に連結され、後方へ延びる第二延出腕部30が、トラックフレーム9の上部に固定した前部支軸31に揺動可能に枢支連結されている。前シリンダ26の後端部はメインフレーム10に枢支連結されている。
後リンク25は、ベルクランク状に構成された第一リンク部材32と、一端部がトラックフレーム9に揺動可能に枢支連結された第二リンク部材33とを有している。第一リンク部材32は屈折点箇所近くがメインフレーム10に横軸周りで揺動可能に軸支されている。その軸支箇所から上方へ延びる第一延出腕部34が後シリンダ27の後端部に連結され、後方へ延びる第二延出腕部35が第二リンク部材33の他端部に枢支連結されている。第二リンク部材は略上下方向に沿う縦姿勢である。
図3に示すように、トラックフレーム9の下側フレーム部分9Bに支点軸36が支持され、第二リンク部材33の一端部は、支点軸36に揺動可能に枢支連結されている。
そして、図4に示すように、前シリンダ26を最伸長状態に、かつ、後シリンダ27を最収縮状態に保持することにより、メインフレーム10がトラックフレーム9に対して最大下降して、機体フレーム6の対地高さが最も低く、かつ、メインフレーム10が走行面に対して略平行な全下げ姿勢となる。
図5に示すように、前シリンダ26を最収縮状態に、かつ、後シリンダ27を最収縮状態に保持することにより、メインフレーム10の対地高さが前方側ほど高い最大前上がり傾斜姿勢となる。又、図示はしないが、前シリンダ26を最伸長状態に、後シリンダ27を最伸長状態に保持することにより、メインフレーム10の対地高さが前方側ほど低い最大前下がり傾斜姿勢に切り換えることができる。
図6に示すように、前シリンダ26を最収縮状態に、かつ、後シリンダ27を最伸長状態に保持することにより、メインフレーム10がトラックフレーム9に対して最大上昇して、メインフレーム10の対地高さが最も高く、かつ、メインフレーム10が走行面に対して略平行な全上げ姿勢となる。
従って、左右のクローラ走行装置Bに対応して設けた前シリンダ26や後シリンダ27を駆動して、クローラ走行装置Bの姿勢を左右各別に変更することで、左右ローリング調節やピッチング調節などを行うことができ、機体走行の高さ位置や姿勢を作業目的に応じて任意に選択できるように構成されている。
後リンク25を構成する第二リンク部材33は、各シリンダ26,27や前後各リンク24,25自体の製作誤差や、組み付け誤差、あるいは長期の使用に伴うガタの発生などの、多少の寸法精度上の誤差を吸収することができるので、姿勢変更操作手段の作動を円滑に行わせる上でも有効である。
そして、このクローラ走行装置Bには、メインフレーム10が最大前上り傾斜姿勢に切り換わったときにトラックフレーム9に対するメインフレーム10の上下位置を所定上下位置に規制する規制部材37が備えられている。
図3に示すように、規制部材37は、トラックフレーム9における上側フレーム部分9Aの上面に一体的に固定されている。規制部材37は、左右方向に幅狭であって、かつ、上下方向並びに前後方向に幅広の板状のブロック体からなる。規制部材37は、上側フレーム部分9Aの上面に一体的に固定された台座部38の上面に固定されている。
規制部材37は、メインフレーム10がトラックフレーム9に対して平行状態で最も下降した全下げ降姿勢から最大前上り傾斜姿勢に切り換わったときに作用する第一規制部39と、メインフレーム10がトラックフレーム9に対して平行状態で最も上昇した全上げ姿勢から最大前上り傾斜姿勢に切り換わったときに作用する第二規制部40と、を備えている。
第一規制部39は、規制部材37の上部面における前部に位置して前下がり傾斜状に形成されている。図4に示す全下げ姿勢から前シリンダ26を最収縮状態になるまで伸縮作動させて、前下がり傾斜姿勢に切り換えると、そのときは、図5及び図8に示すように、後リンク25における第一リンク部材32のメインフレーム10側の揺動支点部41が第一規制部39に接当してメインフレーム10の上下位置を規制する。図5に示すラインL1は、全下げ姿勢におけるメインフレーム10の下端縁に沿う仮想線を示している。
又、第二規制部40は、規制部材37の上部面における後部に位置して水平姿勢に形成されている。図6に示す全上げ姿勢から後シリンダ27を最伸長状態になるまで伸長作動させて、最大前下がり傾斜姿勢に切り換えると、そのときは、図7及び図9に示すように、後リンク25における第一リンク部材32のメインフレーム10側の揺動支点部41が第二規制部40に接当してメインフレーム10の上下位置を規制する。図7に示すラインL2は、全上げ姿勢におけるメインフレーム10の下端縁に沿う仮想線を示している。
このように、規制部材37は、後リンク25におけるメインフレーム10側の揺動支点部41が上から接当して、トラックフレーム9の後端部に対するメインフレーム10の接近距離を所定距離に規制することができる。
メインフレーム10がトラックフレームに対して略平行な姿勢であるときは、揺動支点部41が規制部材37に接当することはなく上下位置の規制を行わない。但し、メインフレーム10が全下げ姿勢にあるときに、メインフレーム10のトラックフレーム9に対する上下位置を保持する位置保持部材42が備えられている。位置保持部材42は、メインフレーム10が全下げ姿勢にあるときに、後リンク25における揺動支点部41が上から接当する位置に設けられている(図4参照)。
図3に示すように、後リンク25における揺動支点部41を除く他の領域に、下向き開放状の溝形部が形成されている。メインフレーム10がトラックフレーム9に対して平行姿勢で下降するときは、規制部材37が後リンク25の溝形部43に入り込み収納される。それより全下げ姿勢においてメインフレーム10が規制部材37に接当して上下位置が規制されることを回避できる。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、規制部材37は、後リンク25(第二揺動リンク)におけるメインフレーム10側の揺動支点部41が接当して上下位置を規制する構成としたが、この構成に代えて、後リンク25(揺動リンク)の揺動支点部41以外の箇所に接当するもの
(1)上記実施形態では、規制部材37は、後リンク25(第二揺動リンク)におけるメインフレーム10側の揺動支点部41が接当して上下位置を規制する構成としたが、この構成に代えて、後リンク25(揺動リンク)の揺動支点部41以外の箇所に接当するもの
(2)上記実施形態では、後リンク25(第二揺動リンク)に下向き開放状の溝形部43が形成される構成としたが、このような溝形部43が形成されない構成とし
(3)上記実施形態では、規制部材37が第一規制部39と第二規制部40とを備える構成としたが、このような構成に代えて、第一規制部39と第二規制部40とのいずれかのみを備えるようにし
(4)上記実施形態では、緊張用案内輪体13が複数の接地用案内輪体12よりも高い位置に設けられ、クローラベルト8の後端部の下面が後上がり状の傾斜姿勢に形成される構成としたが、この構成に代えて、緊張用輪体を大径のもので構成してクローラベルト8の後端部が円弧状に形成されるもので
(5)上記実施形態では、作業車として自脱形コンバインを例示したが、自脱形コンバインに限らず普通型コンバインでもよく、コンバインに限らずトラクタや他の作業車であってもよい。
本発明は、コンバインやトラクタなどクローラ走行装置を備えている作業車に適用できる。
7 案内輪体
8 クローラベルト
9 トラックフレーム
10 メインフレーム
12 接地用案内輪体
13 緊張用案内輪体
24 第一揺動リンク
25 第二揺動リンク
26、27 油圧シリンダ(駆動機構)
37 規制部材
39 第一規制部
40 第二規制部
41 揺動支点部
42 位置保持部材
43 溝形部
8 クローラベルト
9 トラックフレーム
10 メインフレーム
12 接地用案内輪体
13 緊張用案内輪体
24 第一揺動リンク
25 第二揺動リンク
26、27 油圧シリンダ(駆動機構)
37 規制部材
39 第一規制部
40 第二規制部
41 揺動支点部
42 位置保持部材
43 溝形部
Claims (7)
- 複数の案内輪体と、
複数の前記案内輪体に巻回されるクローラベルトと、
複数の前記案内輪体を支持するトラックフレームと、
機体を支持するメインフレームと、
前記トラックフレームに対する前記メインフレームの上下位置及び前後傾斜姿勢を変更操作可能な姿勢変更操作手段と、が備えられ、
前記姿勢変更操作手段は、
前記トラックフレームと前記メインフレームとに亘って枢支連結される前側の第一揺動リンクと、
前記トラックフレームと前記メインフレームとに亘って枢支連結される後側の第二揺動リンクと、
前記第一揺動リンク及び前記第二揺動リンクを各別に揺動操作可能な駆動ユニットと、を有し、
前記メインフレームの前部が最大上昇位置まで上昇し、かつ、前記メインフレームの後部が最大下降位置まで下降した最大前上り傾斜姿勢に切り換わったときに、前記トラックフレームの後端部に対する前記メインフレームの接近距離を所定距離に規制する規制部材が備えられている作業車。 - 前記規制部材は、前記第二揺動リンクが接当して前記接近距離を前記所定距離に規制する請求項1に記載の作業車。
- 前記規制部材は、前記第二揺動リンクにおける前記メインフレーム側の揺動支点部が接当する請求項2に記載の作業車。
- 前記規制部材は、
前記メインフレームの前部及び前記メインフレームの後部が前記トラックフレームに対して最も下降した全下げ姿勢から前記最大前上り傾斜姿勢に切り換わったときに作用する第一規制部と、
前記メインフレームの前部及び前記メインフレームの後部が前記トラックフレームに対して最も上昇した全上げ姿勢から前記最大前上り傾斜姿勢に切り換わったときに作用する第二規制部と、を備えている請求項1に記載の作業車。 - 前記メインフレームが前記全下げ姿勢にあるときに、前記トラックフレームに対する前記メインフレームの上下位置を保持する位置保持部材が備えられている請求項4に記載の作業車。
- 前記第二揺動リンクに下向き開放状の溝形部が形成され、
前記メインフレームが前記全下げ姿勢にあるときに、前記規制部材が前記第二揺動リンクの前記溝形部に入り込み収納される請求項5に記載の作業車。 - 前記複数の前記案内輪体に、前記クローラベルトを接地案内する複数の接地用案内輪体と、最後部に位置する緊張用案内輪体と、が備えられ、
前記緊張用案内輪体が、前記複数の接地用案内輪体よりも高い位置に設けられ、
前記クローラベルトの後端部の下面が後上がり状の傾斜姿勢に形成されている請求項1から6のいずれか一項に記載の作業車。
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