JP2024077209A - 加熱処理用包装体 - Google Patents

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智也 殿柿
周和 八木
佑介 小倉
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Abstract

Figure 2024077209000001
【課題】包装体内部の水蒸気や内部空気の熱膨張による包装体内部の圧力の変動を抑制して高い圧力を維持しつつ、食材等の内容物を効率よく加熱処理することが可能な加熱処理用包装体を提供する。
【解決手段】本発明に係る加熱処理用包装体は、包装体上から外側に向かって突出するように形成され、内容物を加熱処理して蒸気により内部圧力が上昇したときにその圧力を逃がす長尺状の合掌シール部を有し、合掌シール部は、中央に設けられた第一非シール部と、第一非シール部から合掌シール部の長手方向の両方の端部方向に向かってそれぞれ延在し、さらに包装体外部側の端部Xまで延在する第二非シール部及び第三非シール部と、第二非シール部及び第三非シール部の包装体外部側の端部Xでそれぞれ開口した開口部A及びBとを有し、内容物を加熱処理して内部圧力が上昇したときに第一非シール部と包装体内部とが連通する。
【選択図】図1

Description

本発明は、内容物を加熱処理する包装体に関する。
従来、調理済又は半調理済等の食品が耐熱性のプラスチック包装体に充填され、それを食する直前に電子レンジにより加熱調理する包装食品が市場に提供されている。しかし、このような包装食品を電子レンジにより加熱すると、包装体の内部の水蒸気や内部空気の熱膨張によって内部圧力が上昇し、包装体が破裂して内容物が飛散したり、電子レンジ内を汚染したりする欠点があった。
電子レンジ調理の前に、あらかじめ包装体に小孔を開けて内部圧力の上昇を抑えることで、包装体の破裂を防止する方法が採られている。しかし、この方法では、発生した水蒸気が直ちに包装体の外へ放出されてしまい、水蒸気による蒸し調理効果が低減してしまうばかりか、包装体内部の食品の乾燥が進行して食味の劣化をきたすこともある。そこで、包装体の内部圧力が上昇した際に通蒸して圧力を逃がすイージーピール部を形成した包装体が知られている。
特許文献1には、内容物を加熱処理するための包装体であって、内容物を内部に投入して密封するチャックシール部と、内容物を加熱処理して内部圧力が上昇したときにその圧力を逃がす合掌シール部とを有し、合掌シール部の中央には、合掌シール部の包装体内部側及び包装体外部側の両方に非シール部を有するH字型シール領域が形成されており、H字型シール領域の両脇には、合掌シール部の包装体内部側のみに非シール部を有する逆U字型シール領域が形成されている加熱処理用包装体が記載されている。
特開2016-196307号公報
ところで、このような加熱処理用包装体を用いて内容物に加熱処理をするに当たって、より高い圧力で加熱処理を行うことで、内容物を柔らかく、そして、味のしみこみを向上させたいというニーズがある。しかしながら、従来の加熱処理用包装体は、加熱処理をした際に、十分に高い圧力を維持することが難しかった。
そこで、本発明は、包装体内部の水蒸気や内部空気の熱膨張による包装体内部の圧力の変動を抑制して高い圧力を維持しつつ、食材等の内容物を効率よく加熱処理することが可能な加熱処理用包装体を提供することを目的とする。
本発明に係る加熱処理用包装体は、内容物を加熱処理するための包装体であって、
前記包装体上から外側に向かって突出するように形成され、前記内容物を加熱処理して蒸気により内部圧力が上昇したときにその圧力を逃がす長尺状の合掌シール部を有し、
前記合掌シール部は、前記合掌シール部の中央に設けられた第一非シール部と、
前記第一非シール部から前記合掌シール部の長手方向の少なくとも一方の端部方向に向かって延在し、その先が前記包装体外部側の端部Xまで延在する第二非シール部と、
前記第二非シール部の前記包装体外部側の端部Xで開口した開口部Aと
を有し、
前記内容物を加熱処理して内部圧力が上昇したときに前記第一非シール部と前記包装体内部とが連通する。
本発明によれば、包装体内部の水蒸気や内部空気の熱膨張による包装体内部の圧力の変動を抑制して高い圧力を維持しつつ、食材等の内容物を効率よく加熱処理することが可能な加熱処理用包装体を提供することができる。
本発明に係る加熱処理用包装体の構成例を示す模式図である。 本発明に係る加熱処理用包装体の合掌シール部の構成例を示す模式図である。 本発明に係る加熱処理用包装体の合掌シール部の他の構成例を示す模式図である。 本発明に係る加熱処理用包装体の合掌シール部の他の構成例を示す模式図である。 本発明に係る加熱処理用包装体の合掌シール部の他の構成例を示す模式図である。 本発明に係る加熱処理用包装体の合掌シール部の他の構成例を示す模式図である。 本発明に係る加熱処理用包装体の合掌シール部の他の構成例を示す模式図である。 比較例で用いる加熱処理用包装体の合掌シール部の構成を示す模式図である。
本発明に係る加熱処理用包装体の一実施形態を、図面を参照しつつ説明する。本発明に係る加熱処理用包装体は、電子レンジにより内容物を加熱処理する際に用いるのに好適であり、また食材を加熱処理する際に用いるのに好適である。図1は、本発明に係る加熱処理用包装体の構成例を示す模式図、図2は、本発明に係る加熱処理用包装体の合掌シール部の構成例を示す模式的断面図である。
図1に示した加熱処理用包装体1は、2枚の包装体フィルム2の三辺がシールされた周縁シール部5を有し、残りの一辺にはチャックシール部10が設けられた構成を有している。このような構成を有することで、消費者がチャックシール部から食材等の内容物を投入して密封することができる。なお、チャックシール部10はなくてもよく、2枚の包装体フィルム2の四辺がシールされた構成であってもよい。
包装体フィルム2としては、電子レンジにより加熱処理がなされることを考慮すると、電子レンジの加熱に対する耐熱性を有するプラスチック素材で形成されていることが好ましい。そのようなプラスチック素材の具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン;ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン等のハロゲン化ポリオレフィン;ポリビニルアルコール;ナイロン6、ナイロン6,6、ポリメタキシリレンアジパミド等のポリアミド;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート等のポリエステル;ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル等のポリアクリル酸エステル;及びこれらを形成するモノマーの共重合体などが挙げられる。なお、「(メタ)アクリル」は、メタクリル又はアクリルを意味する。
ポリエチレンの具体例としては、直鎖状低密度ポリエチレン、高圧法低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、メタロセン系ポリエチレンなどが挙げられる。ポリプロピレンの具体例としては、プロピレンのホモポリマー、プロピレンとエチレンや1-ブテンとのランダム又はブロックコポリマーなどが挙げられる。
包装体フィルム2は、単層でもよいが、共押出しなどにより2層以上に積層されていてもよい。例えば、包装体フィルム2は、基材層とシーラント層からなることが好ましく、さらに基材層とシーラント層の間に他の層を有していてもよい。具体的には、包装体フィルム2として、基材層となるポリアミドフィルムと、シーラント層となるポリプロピレン系イージーオープンフィルムとを貼り合わせた積層フィルムを用いることができる。また、包装体フィルム2は、酸化アルミニウムや酸化ケイ素のような無機酸化薄膜が付与されたガスバリアー性の複合フィルムでもよい。この複合フィルムは、酸化アルミニウムや酸化ケイ素の単体又は混合物を真空下で加熱気化させ、上記のフィルムの表面に蒸着することで得ることができる。
加熱処理用包装体1は、内容物を内部に投入して密封することができる構成であれば、その形態は問わない。すなわち、包装体フィルム2は、図1に示す三方シールの他、四方シール、スティック、ピロー、ガゼット、封筒貼り、スタンディング、合掌貼り等の形態とすることができる。加熱処理用包装体1の外縁の形状は、三角形、四角形、五角形等の多角形、円形、楕円形、及びそれらの組み合わせた形状とすることができるが、一般的には四角形である。
加熱処理用包装体1の側部及び底部に形成される周縁シール部5のシール幅は、3~15mmとすることが好ましく、5~12mmとすることがより好ましく、7~10mmとすることがさらに好ましい。周縁シール部5は、側部に形成したシール部が底部に向かって内側に傾斜しているV字の形状、又は側部と底部のコーナーに形成したシール部が丸みをおびたU字の形状に形成されていることが好ましい。V字又はU字の形状であれば、加熱処理用包装体1の内部に食材等の内容物を充填する際に底部に形成したシール部の後退及び抜けを効果的に抑制することができ、また側部と底部のコーナーに内容物が滞留しにくくなり、加熱時に内容物が焦げることを防止することができる。
周縁シール部5は、常温及び90℃雰囲気下において完全シールでもよいが、チャックシール部10及び後述する易剥離シール部26よりも強いシール強度であれば、易開封性を有していてもよい。周縁シール部5が易開封性を有する場合の常温及び90℃雰囲気下でのシール強度は、10~30N/15mmが好ましく、12~25N/15mmがより好ましい。なお、常温及び90℃雰囲気下でのシール強度とは、JIS Z0238「密封軟包装袋の試験方法」に従い、それぞれ常温及び90℃雰囲気下で測定された値である。
チャックシール部10は、雄チャック及び雌チャックを有している。雄チャックを一方の包装体フィルム2に取り付け、雌チャックをもう一方の包装体フィルム2に取り付けて、雄チャックの凸部分と雌チャックの凹部分とを嵌合させることでシール(密閉)することができる。
本発明において、一方の包装体フィルム2には、その内面側を互いに向かい合わせて接合された合掌シール部20が形成されている。こうすることで、内容物を加熱処理して加熱処理用包装体1の内部圧力が上昇したときに、その圧力を合掌シール部20から逃がすことができる。この合掌シール部20は、加熱処理用包装体1(包装体フィルム2)上から外側に向かって突出するように形成されている。
合掌シール部20は、内容物の加熱処理時に内容物の上面側に位置するように形成され、加熱処理により加熱処理用包装体1の内部圧力が上昇したときにその圧力を逃がす易開封性を有するように形成される。合掌シール部20は、包装体フィルム2のうち合掌シール部20を構成する部分の内面側を互いに向かい合わせ、その間に必要に応じて易開封性フィルム(不図示)を挟み込むことで形成することができる。
本実施形態において、合掌シール部20は、図1及び図2に示すように、長尺状をなしており、合掌シール部20の中央に設けられた第一非シール部21と、第一非シール部21から合掌シール部20の長手方向の両方の端部方向に向かって、それぞれ延在し、さらに、包装体外部側の端部Xまでそれぞれ延在する第二非シール部22及び第三非シール部23と、第二非シール部22及び第三非シール部23の包装体外部側の端部Xでそれぞれ開口した開口部A及び開口部Bとを有している。また、合掌シール部20は、内容物を加熱処理して内部圧力が上昇したときに第一非シール部21と包装体内部とが連通するよう構成されている。このような構成を有することにより、内容物を加熱処理して内部圧力が上昇したときに、包装体内部の蒸気が第一非シール部21から第二非シール部22及び第三非シール部23を通って、開口部A及びBより包装体外部へ排出されることで、加熱処理用包装体1の破裂をより確実に防止するとともに、加熱処理用包装体1内部の圧力の変動を抑制することができる。また、蒸気が、第一非シール部21から第二非シール部22及び第三非シール部23という比較的長い流路を通ることで、単位時間あたりの蒸気の排出を押さえることができ、加熱処理用包装体1内部の圧力を比較的高い状態で維持することができる。また、加熱処理前には、第一非シール部21と包装体内部とが連通していないので、加熱処理前において内容物が第一非シール部21内に侵入することが防止され、加熱処理時に内容物が開口部Aや開口部Bから吹き出すことを確実に防止することができる。
なお、第三シール部23は、図7に示すように無くてもよく、第二非シール部22のみが、第一非シール部21から合掌シール部20の長手方向の一方の端部方向に向かって延在し、その先が包装体外部側の端部まで延在する構成であってもよいが、本実施形態のように、第二非シール部22及び第三非シール部23と開口部A及び開口部Bとを備えることで、加熱処理時に加熱処理用包装体1が歪に膨らんだ場合などによって一方の開口部が塞がってしまった場合でも、他方の開口部から蒸気を逃がすことができ、より確実に加熱処理用包装体1の破裂を防止することができる。
本実施形態では、合掌シール部20は、第一非シール部21の包装体内部側(合掌造り0の付け根側)に易剥離シール部26を有しており、内容物を加熱処理して内部圧力が上昇したときに容易に剥離することで、第一非シール部21と包装体内部とが連通する構成となっている。
第一非シール部21、第二非シール部22及び第三非シール部23は、シールがされておらず、内容物を加熱処理して内部圧力が上昇した際に、包装体外へ蒸気を逃がすための蒸気の流路として機能する。第一非シール部21、第二非シール部22及び第三非シール部23の周囲のシール領域27~29は、周縁シール部5と同様に、常温及び90℃雰囲気下において完全シールでもよいが、チャックシール部10及び後述する易剥離シール部26よりも強いシール強度であれば、易開封性を有していてもよい。なお、第一非シール部21、第二非シール部22及び第三非シール部23で構成される全体形状は、左右対称となっていることが好ましい。
第一非シール部21は、合掌シール部20の中央に設けられており、包装体外へ蒸気を逃がす蒸気の流路の入り口となっている。本実施形態では、第一非シール部21は、包装体内部側の端部が後述する易剥離シール部26と接続している。
第一非シール部21の最短幅Wは、10~80mmであることが好ましく、15~75mmであることがより好ましく、20~70mmであることがさらに好ましい。これにより、内容物を加熱処理して内部圧力が上昇したときに、加熱処理用包装体1の破裂を防止しつつ、加熱処理用包装体1内部の圧力を比較的高い状態で容易に維持することができる。また、第一非シール部21の高さHは、3~40mmであることが好ましく、7~30mmであることがより好ましく、8~20mmであることがさらに好ましい。これにより、内容物を加熱処理して内部圧力が上昇したときに、加熱処理用包装体1の破裂を防止しつつ、加熱処理用包装体1内部の圧力を比較的高い状態で容易に維持することができる。
なお、図1に示す本実施形態のように、第一非シール部21は、矩形状(正方形や長方形等)をなしていることが好ましいが、図2に示すように、合掌シール部20の長手方向の長さが上に向かってが漸減する形状(例えば、台形状等)であってもよいし、合掌シール部20の長手方向の長さが上に向かってが漸増する形状であってもよい。
第二非シール部22及び第三非シール部23は、図1及び図2に示すように、第一非シール部21から合掌シール部20の長手方向の両方の端部方向(図2中の左右方向)に向かって、それぞれ延在し、さらに、包装体外部側の端部Xまでそれぞれ延在している。言い換えると、第二非シール部22及び第三非シール部23は、それぞれ第一非シール部21から合掌シール部20の長手方向の両端部に向かって2つに分岐し、包装体外部側の端部Xまで延在している。
第二非シール部22及び第三非シール部23は、少なくとも1回屈曲した形状を有していることが好ましい。すなわち、第二非シール部22及び第三非シール部23は、図1及び図2に示すように、合掌シール部20の長手方向の両端部に向かって分岐した後、少なくとも1回折れ曲がって包装体外部側の端部Xに接続することが好ましい。これにより、蒸気が流れる際の抵抗が高くなり、加熱処理用包装体1内部の圧力をより効果的に高いものとすることができる。
特に、第二非シール部22及び第三非シール部23は、図2に示すように、全体としてU字形状をなしていることが好ましい。なお、U字形状とは、図1に示すように第二非シール部22及び第三非シール部23が端部Xと略平行に延びて屈曲する形状だけでなく、図4に示すように、第二非シール部22及び第三非シール部23が端部X側に傾斜しつつ延びて屈曲する形状も含まれる。
また、第二非シール部22及び第三非シール部23は、上記形状に限定されず、例えば、図5に示すように、それぞれがS字状に屈曲していてもよいし、図6に示すように屈曲せずに包装体外部側の端部Xに接続してもよい。また、屈曲した際の角は、角張っていてもよいし、丸くなっていてもよい。
第二非シール部22及び第三非シール部23の最短幅Wは、2~20mmであることが好ましく、3~15mmであることがより好ましく、4~10mmであることがさらに好ましく、4~7.9mmであることが特に好ましい。これにより、蒸気をより確実に外部に排出しつつ、単位時間あたりの蒸気の排出量を抑制し、加熱処理用包装体1内部の圧力をより効果的に高いものとすることができる。
開口部A及び開口部Bは、第二非シール部22及び第三非シール部23の包装体外部側の端部においてそれぞれ開口している。すなわち、図2に示すように、開口部A及びBは、合掌シール部20の端部Xにおいてそれぞれ開口している。これにより、蒸気をより確実に外部に排出しつつ、加熱処理用包装体1内部の圧力を効果的に高いものとすることができる。
開口部Aと開口部Bとの距離Lは、合掌シール部の長手方向の長さLの30~98%であることが好ましく、50~95%であることがより好ましく、70~90%であることがさらに好ましい。これにより、蒸気の流路をより長いものとすることができ、加熱処理用包装体1内部の圧力をより効果的に高いものとすることができる。また、開口部A及びBが合掌シール部20の中央ではなく、合掌シール部20の左右方向に離れて設けられていることにより、加熱処理時に加熱処理用包装体1が膨らんだ際により確実に蒸気を外部に排出することができる。これに対して、開口部A及びBが合掌シール部20の中央に寄って開口している場合や、開口部A及びBが合掌シール部20の中央で合体して一つの開口部として開口している場合には、加熱処理時に加熱処理用包装体1が膨らんだ際に蒸気が抜けにくい場合がある。
なお、具体的には、開口部Aと開口部Bとの距離Lは、60~196mmであることが好ましく、100~190mmであることがより好ましく、140~180mmであることがさらに好ましい。
また、開口部Aと開口部Bとの距離Lと合掌シール部20の短手方向の長さLとは、L/L>1の関係を満足することが好ましく、L/L≧1.5の関係を満足することがより好ましく、L/L≧2の関係を満足することがさらに好ましい。これにより、蒸気の流路をより長いものとすることができ、加熱処理用包装体1内部の圧力をより効果的に高いものとすることができる。
また、開口部A及びBの開口幅は、2~20mmであることが好ましく、3~15mmであることがより好ましく、4~10mmであることがさらに好ましく、4~7.9mmであることが特に好ましい。これにより、蒸気をより確実に外部に排出しつつ、単位時間あたりの蒸気の排出量を抑制し、加熱処理用包装体1内部の圧力をより効果的に高いものとすることができる。
易剥離シール部26は、第一非シール部21の包装体内部側に設けられている。易剥離シール部26は、内容物を加熱処理して内部圧力が上昇したときに容易に剥離し、包装体内部と第一非シール部21とを連通させる機能を備えている。これにより、加熱処理前において内容物が第一非シール部21内に侵入することが防止され、加熱処理時に内容物が開口部Aや開口部Bから吹き出すことを確実に防止することができる。
易剥離シール部26は、90℃雰囲気下において周縁シール部5やチャックシール部10よりも弱い易開封性を有していることが好ましい。これにより、内容物を加熱処理して加熱処理用包装体1の内部圧力が上昇した際に、周縁シール部5及びチャックシール部10が開封する前に易剥離シール部26が剥がれ、包装体内部と第一非シール部21とが連通し、その圧力を開口部A及びBから逃がすことができる。
易剥離シール部26の90℃雰囲気下でのヒートシール強度は、12N/15mm以下であることが好ましく、8N/15mm以下であることがより好ましい。易剥離シール部26の90℃雰囲気下でのヒートシール強度は、0N/15mmでも構わないが、1N/15mm以上であることが好ましい。なお、易剥離シール部26は、常温においては完全シールでもよく、易開封性を有していてもよい。易剥離シール部26の常温でのシール強度は、0.5~30N/15mmが好ましく、1~25N/15mmがより好ましい。
なお、常温では完全シール、90℃雰囲気下でのヒートシール強度が12N/15mm以下となる易剥離シール部26は、易開封性フィルムとして、ポリオレフィン(例えば、融点120℃以下(好ましくは110℃以下)のポリエチレンや融点140℃以下(好ましくは130℃以下)のポリプロピレンを、合掌シール部20を構成する包装フィルム2の間に挟み込むことで実現できる。なお、融点は、ASTM2117に基づいて測定した値である。
なお、易剥離シール部26は、図示の構成のように、合掌シール部20の長手方向全面に設けられていてもよいが、全面ではなく一部でもよく、少なくとも、通常時(加熱処理前)において、第一非シール部21が包装体内部と連通しない範囲で設けられていればよい。
合掌シール部20の短手方向における易剥離シール部26の長さLは、4~20mmであることが好ましく、5~18mmであることがより好ましく、6~15mmであることがさらに好ましい。
合掌シール部20の長手方向の長さLは、100~300mmであることが好ましく、120~280mmであることがより好ましく、150~250mmであることがさらに好ましい。また、合掌シール部20の短手方向の長さLは、10~60mmであることが好ましく、25~55mmであることがより好ましく、20~50mmであることがさらに好ましい。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されない。
<実施例1>
図1及び図2に示す構成の加熱処理用包装体(縦220mm×横200mm)を作製した。なお、用いた包装体フィルムの構成はPET(ポリエチレンテレフタレート)/PBT(ポリブチレンテレフタレート)/CPP(無延伸ポリプロピレン)である。なお、易剥離シール部は、PP系イージーオープンテープを挿入し、図2に示す形状となるようにヒートシールすることにより形成した。合掌シール部の各部位の寸法は、W=60mm、H=8mm、W=7mm、L=166mm、L=200mm、L=33mm、L=10mmである。
<実施例2>
合掌シール部の各部位の寸法を、W=60mm、H=8mm、W=9mm、L=166mm、L=200mm、L=33mm、L=10mmとした以外は、実施例1と同様にして加熱処理用包装体を作製した。
<比較例>
図8に示す構成の加熱処理用包装体(縦220mm×横200mm)を作製した。なお、用いた包装体フィルムの構成はPET(ポリエチレンテレフタレート)/PBT(ポリブチレンテレフタレート)/CPP(無延伸ポリプロピレン)である。なお、易剥離シール部は、PP系イージーオープンテープを挿入し、図7に示す形状となるようにヒートシールすることにより形成した。合掌シール部の各部位の寸法は、W=60mm、H=23mm、L=200mm、L=33mm、L=10mmである。
<評価>
得られた加熱処理用包装体の内部に、500gの水を投入し、電子レンジ600Wで加熱をした。加熱前の内圧と通蒸中(加熱中)の内圧をデータロガー(PicoVACQ PVQ/PT)を用いて測定し、その差を求めた。なお、評価は、各実施例及び比較例で3つのサンプルを用いて行った。
これらの評価結果を表1に示した。
Figure 2024077209000002
表1から、実施例の加熱処理用包装体では、内部の圧力が比較例の加熱処理用包装体に比べて高くなっていることが解る。また、実施例の加熱処理用包装体では、通蒸中の内部の圧力の変化は抑制されたものであった。
1 加熱処理用包装体
2 包装体フィルム
5 周縁シール部
10 チャックシール部
20 合掌シール部
21 第一非シール部
22 第二非シール部
23 第三非シール部
26 易剥離シール部
27、28、29 シール領域
A、B 開口部
X 端部

Claims (9)

  1. 内容物を加熱処理するための包装体であって、
    前記包装体上から外側に向かって突出するように形成され、前記内容物を加熱処理して蒸気により内部圧力が上昇したときにその圧力を逃がす長尺状の合掌シール部を有し、
    前記合掌シール部は、前記合掌シール部の中央に設けられた第一非シール部と、
    前記第一非シール部から前記合掌シール部の長手方向の少なくとも一方の端部方向に向かって延在し、その先が前記包装体外部側の端部Xまで延在する第二非シール部と、
    前記第二非シール部の前記包装体外部側の端部Xで開口した開口部Aと
    を有し、
    前記内容物を加熱処理して内部圧力が上昇したときに前記第一非シール部と前記包装体内部とが連通する
    加熱処理用包装体。
  2. 前記合掌シール部は、前記第一非シール部から前記合掌シール部の長手方向の両方の端部方向に向かって、それぞれ延在し、さらに、前記包装体外部側の端部Xまでそれぞれ延在する前記第二非シール部及び第三非シール部と、
    前記第二非シール部及び前記第三非シール部の前記包装体外部側の端部Xでそれぞれ開口した前記開口部A及び開口部Bと
    を有する
    請求項1に記載の加熱処理用包装体。
  3. 前記開口部Aと前記開口部Bとの距離Lは、前記合掌シール部の長手方向の長さLの30~98%である
    請求項2に記載の加熱処理用包装体。
  4. 前記第一非シール部の最短幅Wは、10~80mmである
    請求項1又は2に記載の加熱処理用包装体。
  5. 前記第一非シール部の高さHは、3~40mmである
    請求項1又は2に記載の加熱処理用包装体。
  6. 前記第二非シール部及び前記第三非シール部の最短幅Wは、2~20mmである
    請求項2に記載の加熱処理用包装体。
  7. 前記第二非シール部及び前記第三非シール部は、少なくとも1回屈曲した形状を有している
    請求項2に記載の加熱処理用包装体。
  8. 前記第二非シール部と前記第三非シール部とは、全体としてU字形状をなしている
    請求項7に記載の加熱処理用包装体。
  9. 前記合掌シール部は、前記第一非シール部の前記包装体内部側に、前記内容物を加熱処理して内部圧力が上昇したときに容易に剥離する易剥離シール部を有する
    請求項1又は2に記載の加熱処理用包装体。
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