JP2024075408A - セラミックスヒータ - Google Patents

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Tetsuo Kitabayashi
浩正 下嶋
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Abstract

Figure 2024075408000001
【課題】ウェハなどの被加熱体と凸部の頂面との固体接触による熱伝導が主たる伝熱の原因となるように、被加熱体と凸部の頂面との伝熱を精密に制御することに寄与するセラミックスヒータを提供する。
【解決手段】
セラミックスヒータ100は、円板状のセラミックス基材110と、セラミックス基材110に埋設されたヒータ電極122とを備えている。セラミックス基材110の上面111には、複数の凸部156が設けられている。複数の凸部156の高さが50μm以上であり、凸部156の下面の面積Sbに対する、凸部156の頂面156aの面積Stの比St/Sbが1>St/Sb≧1.77/H0.272を満たす。
【選択図】 図3

Description

本発明は、シリコンウェハ等の基板を保持して加熱するセラミックスヒータに関する。
特許文献1には、ウェハなどの基板を保持して加熱するセラミックスヒータが開示されている。特許文献1に記載のセラミックスヒータは、基板が載置されるセラミックス基材(プレート部材)と、セラミックス基材内に埋設されている発熱体(抵抗発熱体)と、セラミックス基材の上面から上方に突出してウェハに接触する複数の凸部とを備える。特許文献1のセラミックスヒータにおいては、複数の凸部を設けることにより、被加熱体とのクリアランスを均一化することを目的としている。
特開2009-146793号公報
特許文献1に記載のセラミックヒータにおいては、被加熱体であるウェハとのクリアランスを均一にするために、複数の凸部の高さを均一にしている。しかしながら、発明者らの知見によれば、複数の凸部の高さを均一にしただけでは、ウェハと凸部との固体接触による熱伝導が主たる伝熱の原因となるように、ウェハと凸部との伝熱を精密に制御することは難しいことが分かった。
本発明は、かかる事情を鑑みてなされたものであり、ウェハと凸部との固体接触による熱伝導が主たる伝熱の原因となるように、ウェハと凸部との伝熱を精密に制御するための技術を提供することを目的とする。
本発明の態様に従えば、上面、前記上面と上下方向において対向する下面を有する円板状のセラミックス基材と、
前記セラミックス基材に埋設された、又は前記セラミックス基材の前記下面に配置された発熱体と、を備え、
前記セラミックス基材は、前記セラミックス基材の前記上面よりも上方に突出する複数の凸部を備え、
前記複数の凸部の頂面の面積をStとし、
前記複数の凸部の、前記セラミックス基材の前記上面における断面の断面積をSbとし、
前記セラミックス基材の前記上面から、各前記複数の凸部の前記頂面までの前記上下方向の距離をH(μm)としたとき、
H≧50μm
且つ
1>St/Sb≧1.77/H0.272
であることを特徴とするセラミックスヒータが提供される。
セラミックス基材の上面から複数の凸部の頂面までの上下方向の距離H(μm)が50μm以上であるので、複数の凸部が設けられたセラミックス基材をセラミックスヒータの用途に好適に用いることができる。また、評価式1>St/Sb≧1.77/H0.272が満たされるように、凸部の高さH(μm)と、比St/Sbとが調整される。そのため、ウェハなどの被加熱体と凸部の頂面との固体接触による熱伝導が主たる伝熱の原因となるように、被加熱体と凸部の頂面との伝熱を精密に制御することに寄与することができる。
図1は、セラミックスヒータ100の斜視図である。 図2は、セラミックスヒータ100の概略説明図である。 図3は、凸部156の形状を説明するための概略説明図である。 図4は、ヒータ電極122の概略説明図である。 (a)~(e)は、セラミックス基材110の製造方法の流れを示す図である。 (a)~(d)は、セラミックス基材110の別の製造方法の流れを示す図である。 図7は、実施例1~35の結果をまとめた表である。 図8は、比較例1~22の結果をまとめた表である。 図9は、実施例1~35と比較例1~22の結果に基づいて作成した散布図である。横軸は凸部156の高さH(μm)であり、縦軸は凸部156の下面の面積Sbに対する、凸部156の頂面156aの面積Stの比St/Sbである。実施例1~35に対応するデータは四角形のマーカーで示されており、比較例1~22に対応するデータは三角形のマーカーで示されている。 図10は、四角錐台形状の複数の凸部156が形成されたセラミックス基材110を説明するための説明図である。 図11は、溝115が形成されたセラミックス基材110を説明するための説明図である。
<セラミックスヒータ100>
本発明の実施形態に係るセラミックスヒータ100について、図1、2を参照しつつ説明する。本実施形態に係るセラミックスヒータ100は、シリコンウェハなどの半導体ウェハ(以下、単にウェハ10という)の加熱に用いられるセラミックスヒータである。なお、以下の説明においては、セラミックスヒータ100が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として上下方向5が定義される。図1に示されるように、本実施形態に係るセラミックスヒータ100は、セラミックス基材110と、ヒータ電極122(図2参照)と、シャフト130と、給電線140(図2参照)とを備える。
セラミックス基材110は、直径12インチ(約300mm)の円形の板状の形状を有する部材であり、セラミックス基材110の上には加熱対象であるウェハ10が載置される。なお、図1では図面を見やすくするためにウェハ10とセラミックス基材110とを離して図示している。図1に示されるように、セラミックス基材110の上面111には、環状の凸部152(以下、単に環状凸部152という)と、複数の凸部156とが設けられている。なお、図1においては、図面を見やすくするために、図2と比べて凸部156の数を減らして図示している。また、図2に示されるように、セラミックス基材110の内部には、後述の第1ガス流路164が形成されている。セラミックス基材110は、例えば、窒化アルミニウム、炭化ケイ素、アルミナ、窒化ケイ素等のセラミックス焼結体により形成することができる。
図1、2に示されるように、環状凸部152は、セラミックス基材110の上面111の外周部(外縁部)に配置された円環状の凸部であり、上面111から上方に突出している。図2に示されるように、ウェハ10がセラミックス基材110の上に載置されたとき、環状凸部152の頂面152aはウェハ10の下面と当接する。つまり、環状凸部152は、ウェハ10がセラミックス基材110の上に載置されたときに、上下方向5においてウェハ10と重なる位置に配置されている。なお、環状凸部152の頂面152aは環状凸部152の最上方に位置する平面である。本明細書において環状凸部152の高さは、セラミックス基材110の上面111から環状凸部152の頂面152aまでの上下方向5の距離として定義される。環状凸部152の高さは、複数の凸部156の高さH(図3参照)と同じにすることができる。環状凸部152の高さは、好適には、50μm~2mmの範囲にすることができる。
図1、2に示されるように、セラミックス基材110の上面111の、環状凸部152の内側には、複数の凸部156が設けられている。本明細書において、凸部156の高さHは、上面111から凸部156の頂面156aまでの上下方向5の距離として定義される。なお、環状凸部152の高さも同様にして定義される。なお、複数の凸部156の頂面156aは、複数の凸部156の最上方に位置する平面である。複数の凸部156は円錐台形状又は角錐台形状であることが好ましい。本実施形態においては、凸部156は円錐台形状を有している。
複数の凸部156が配置される位置及び/又は数は、用途、作用、機能に応じて適宜設定される。例えば、複数の凸部156は、同心円状に配置することができる。あるいは、複数の凸部156は正三角形又は正四角形などの格子点に配置することができる。あるいは、複数の凸部156をランダムな位置に配置することもできる。本実施形態においては、凸部156のうちの1つは、上面111の略中心に配置されている。残りの凸部156は、等間隔に並んだ4重の同心円の円周上に並んでいる。また、各同心円の円周上において、凸部156は等間隔で並んでいる。
複数の凸部156は、5mm~20mmのピッチP(図2参照)で配置されることが好ましい。ピッチPが20mmを超えて大きくなりすぎると、個々の凸部156での伝熱量が集中して局所的な温度分布が悪化する場合があると考えられる。また、ピッチが5mmよりも小さくなりすぎると、ウェハ10とセラミックス基材110との間にガスを封止してガスによる熱伝達を行う場合に、ガスとウェハ10とが接触する面積が小さくなり過ぎて、ガスによる熱伝達が十分に行えなくなる場合があるからである。
本実施形態において、複数の凸部156の高さHは50μm以上である。複数の凸部156の高さHの上限については、特に限定されるものではないが、2mm以下にすることができ、1mm以下にすることができる。図3に示されるように、複数の凸部156の頂面156aと側面156sとのなす角度θ(以下、単に角度θと呼ぶ)は、90°<θ≦170°にすることができる。サンドブラスト加工は、凸部156の角度θを120°<θ≦170°にするために好適である。また、砥石を用いた機械加工は、凸部156の角度θを90°<θ≦150°にするために好適である。なお、砥石を用いた機械加工においては、砥石の形状を変えることにより、サンドブラスト加工では形成することが困難である90°<θ≦120°の範囲の加工も好適に行うことができる。
複数の凸部156の頂面156aと側面156sとの角部には、R面取り加工がなされていることが好ましく、R面取り寸法rは、10μm≦r≦50μmであることが好ましい。なお、R面取り寸法rを小さくすることにより、ウェハ10と凸部156の頂面156aとの接触面積を増やすことができる。そのため、伝熱の観点ではR面取り寸法rを小さくすることが好ましい。しかしながら、R面取り寸法rを小さくしすぎると、ウェハ10との接触により凸部156(すなわち、セラミックス基材110)を構成するセラミックスの粒子(粒子径は約2~7μm)が脱粒してしまうおそれがある。そのため、R面取り寸法rは、セラミックスの粒子径より大きいことが好ましい。
複数の凸部156の側面156sの中心線平均粗さRa1は0.1μm~0.5μmであることが好ましい。複数の凸部156からウェハ10への伝熱は、頂面156aを介した固体接触による熱伝導以外に、複数の凸部156の側面156sからの輻射によっても行われる。複数の凸部156の側面156sからウェハ10への輻射の影響を抑制するために、複数の凸部156の側面156sの中心線平均粗さRa1を上記のような所定の範囲内とすることが好ましい。
なお、セラミックス基材110の上面111の中心線平均粗さRa2は0.1~0.5μmであることが好ましい。セラミックス基材110の上面111からも輻射による伝熱は生じるが、セラミックス基材110上面111からの輻射は、ほぼ全面にわたって均等であると考えられる。これに対して複数の凸部156の側面156sからの輻射は局所的である。このことを勘案すれば、セラミックス基材110上面111の中心線平均粗さRa2に対する複数の凸部156側面156sの中心線平均粗さはRa1の比を、Ra1/Ra2<1とすることが好ましい。比Ra1/Ra1を1未満にすることにより、複数の凸部156の側面156sからの輻射の影響を相対的に小さくすることができ、局所的な温度分布を改善することができる。
複数の凸部156の頂面156aの中心線平均粗さRa3は0.1μm~0.5μmであることが好ましい。複数の凸部156の頂面156aは、ウェハ10と直接接触しているので、セラミックス基材110からの熱を固体接触によってウェハ10に伝熱する。ウェハ10と複数の凸部156の頂面156aとを安定に密着させるために、複数の凸部156の頂面156aの中心線平均粗さRa3を上記のような所定の範囲内とすることが好ましい。
上述のように、セラミックス基板110の上面111において、凸部156は4つの同心円の円周上に並んでいる。図2に示されるように、上面111の、第2凸部157が配置された最も内側の同心円と、凸部156が配置された内側から2番目の同心円との間には、第1ガス流路164の開口164aが開口している。第1ガス流路164は、開口164aを備えるガス流路であり、セラミックス基材110の内部に形成されている。第1ガス流路164は、開口164aから下方に延びている。後述のように、第1ガス流路164の下端は、シャフト130の内部に形成された第2ガス流路168の上端に接合されている。
第1ガス流路164は、セラミックス基材110の上面111とウェハ10の下面とによって画定される空間(間隙)にガスを供給するための流路として用いることができる。例えば、ウェハ10とセラミックス基材110との間の伝熱のための伝熱ガスを供給することができる。伝熱ガスとして、例えば、ヘリウム、アルゴンのような不活性ガスや、窒素ガスなどを用いることができる。伝熱ガスは、第1ガス流路164を通じて、100Pa~40000Paの範囲内で設定された圧力で供給される。また、環状凸部152の頂面152aとウェハ10の下面との隙間から、環状凸部152の内側の間隙にプロセスガスが侵入してくる場合には、第1ガス流路164を介して、ガスを排気することができる。この際、排気圧を調整することによって間隙の外側の圧力と、間隙の内側の圧力の差圧を調節することができる。これにより、ウェハ10をセラミックス基材110の上面に向けて吸着させることができる。
図2に示されるように、セラミックス基材110の内部には、ヒータ電極122が埋設されている。図4に示されるように、ヒータ電極122は帯状に裁断された金属製のメッシュや箔である。ヒータ電極122の外径は298mmである。ヒータ電極122はセラミックス基材110の側面から露出しない。ヒータ電極122の略中央には、給電線140(図2参照)と接続される端子部121が設けられている。ヒータ電極122はタングステン(W)、モリブデン(Mo)、モリブデン及び/又はタングステンを含む合金のワイヤーを織ったメッシュや箔等の耐熱金属(高融点金属)により形成されている。タングステン、モリブデンの純度は99%以上であることが好ましい。ヒータ電極122の厚さは0.15mm以下である。なお、ヒータ電極122の抵抗値を高くして、セラミックスヒータ100の消費電流を低減させるという観点からは、ワイヤーの線径を0.1mm以下、ヒータ電極122の厚さを0.1mm以下にすることが好ましい。また、帯状に裁断されたヒータ電極122の幅は2.5mm~20mmであることが好ましく、5mm~15mmであることがさらに好ましい。本実施形態においては、ヒータ電極122は、図4に示される形状に裁断されているがヒータ電極122の形状はこれには限られず、適宜変更しうる。なお、セラミックス基材110の内部にはヒータ電極122に加えて、あるいは、ヒータ電極122に代えて、セラミックス基材110の上方にプラズマを発生させるためのプラズマ電極が埋設されていてもよい。
図1、2に示されるように、セラミックス基材110の下面113には、シャフト130が接続されている。シャフト130は中空の略円筒形状の円筒部131と、2つの大径部132、133とを有する。大径部132は円筒部131の上方に設けられており(図2参照)、大径部133は円筒部131の下方に設けられている(図1参照)。大径部132、133は、円筒部131の径よりも大きな径を有している。以下の説明において、円筒部131の長手方向をシャフト130の長手方向6として定義する。図1に示されるように、セラミックスヒータ100の使用状態において、シャフト130の長手方向6は上下方向5と平行である。
図2に示されるように、セラミックス基材110の下面113に、シャフト130との接合のための凸部114(以下、接合用凸部114と呼ぶ。)が設けられている。接合用凸部114の形状は、接合されるシャフト130の上面の形状と同じであることが好ましく、接合用凸部114の直径は100mm以下であることが好ましい。接合用凸部114の高さ(下面113からの高さ)は、0.2mm以上であればよく、5mm以上であることが好ましい。特に高さの上限に制限はないが、製作上の容易さを勘案すると、接合用凸部114の高さは20mm以下であることが好ましい。また、接合用凸部114の下面114Bは、セラミックス基材100の下面113に平行であることが好ましい。接合用凸部114の下面114Bの中心線平均粗さRaは1.6μm以下であればよい。なお、接合用凸部114の下面114Bの中心線平均粗さRaは0.4μm以下であることが好ましく、0.2μm以下であることがさらに好ましい。
円筒部131の上面は、セラミックス基材110の接合用凸部114の下面114Bに固定されている。なお、シャフト130は、セラミックス基材110と同じように、窒化アルミニウム、炭化ケイ素、アルミナ、窒化ケイ素等のセラミックス焼結体により形成されてもよい。あるいは、断熱性を高めるために、セラミックス基材110より熱伝導率の低い材料で形成されてもよい。
図2に示されるように、シャフト130は中空の円筒形状を有しており、その内部(内径より内側の領域)には長手方向6(図1参照)に延びる貫通孔が形成されている。シャフト130の中空の部分(貫通孔)には、ヒータ電極122に電力を供給するための給電線140が配置されている。給電線140の上端は、ヒータ電極122の中央に配置された端子部121(図3参照)に電気的に接続されている。給電線140は、不図示のヒータ用電源に接続される。これにより、給電線140を介してヒータ電極122に電力が供給される。
また、図2に示されるように、シャフト130の円筒部131には、上下方向5に延びる第2ガス流路168が形成されている。上述のように、第2ガス流路168の上端は第1ガス流路164の下端に接続されている。
次に、セラミックスヒータ100の製造方法について説明する。以下では、セラミックス基材110及びシャフト130が窒化アルミニウムで形成される場合を例に挙げて説明する。
まず、セラミックス基材110の製造方法について説明する。なお、説明を簡略化するために、セラミックス基材110の内部には、発熱体としてヒータ電極122のみが埋設されているものとする。図5(a)に示されるように、窒化アルミニウム(AlN)粉末を主成分とする造粒粉Qをカーボン製の有床型601に投入し、パンチ602で仮プレスする。なお、造粒粉Qには、5wt%以下の焼結助剤(例えば、Y)が含まれることが好ましい。次に、図5(b)に示されるように、仮プレスされた造粒粉Qの上に、所定形状に裁断されたヒータ電極122を配置する。なお、ヒータ電極122は、加圧方向に垂直な面(有床型501の底面)に平行になるように配置される。このとき、Wのペレット又はMoのペレットをヒータ電極122の端子121(図4参照)の位置に埋設してもよい。
図5(c)に示されるように、ヒータ電極122を覆うようにさらに造粒粉Qを有床型601に投入し、パンチ602でプレスして成形する。次に、図5(d)に示されるように、ヒータ電極122が埋設された造粒粉Pをプレスした状態で焼成する。焼成の際に加える圧力は、1MPa以上であることが好ましい。また、1800℃以上の温度で焼成することが好ましい。次に、図5(e)に示されるように、端子121を形成するために、ヒータ電極122までの止まり穴加工を行う。なお、ペレットを埋設した場合には、ペレットまでの止まり穴加工を行えばよい。さらに、第1ガス流路164の一部となる貫通孔を形成する。これにより、内部に第1ガス流路164が形成されたセラミックス基材110を作製することができる。この場合、ヒータ電極122が第1ガス流路164から露出しないように、予めヒータ電極122に所定の開口部を設けることが好ましい。
なお、セラミックス基材110は以下の方法によっても製造することができる。図6(a)に示されるように、窒化アルミニウムの造粒粉Qにバインダーを加えてCIP成型し、円板状に加工して、窒化アルミニウムの成形体610を作製する。次に、図6(b)に示されるように、成形体610の脱脂処理を行い、バインダーを除去する。
図6(c)に示されるように、脱脂された成形体610に、ヒータ電極122を埋設するための凹部611を形成する。成形体610の凹部611にヒータ電極122を配置し、別の成形体610を積層する。なお、凹部611は予め成形体610に形成しておいてもよい。次に、図6(d)に示されるように、ヒータ電極122を挟むように積層された成形体610をプレスした状態で焼成し、焼成体を作製する。焼成の際に加える圧力は、1MPa以上であることが好ましい。また、1800℃以上の温度で焼成することが好ましい。焼成体を作製した後の工程は、上述の工程と同様であるので、説明を省略する。
このようにして形成されたセラミックス基材110の上面111に対して研削を行い、研磨加工を行う。さらに、上面111に対してサンドブラスト加工を行うことにより、上面111に複数の凸部156、複数の第2凸部157及び環状凸部152を形成する。なお、複数の凸部156の高さは同じになるように加工される。また、環状凸部152の頂面152aも所定の形状に加工される。なお、複数の凸部156、環状凸部152を形成するための加工方法は、サンドブラスト加工が好適であるが、他の公知の加工方法を用いることもできる。さらに、セラミックス基材110の下面113に円筒加工を行い、下面113から突出した接合用の凸部114を形成する。
次に、シャフト130の製造方法及びシャフト130とセラミックス基材110との接合方法について説明する。まず、バインダーを数wt%添加した窒化アルミニウムの造粒粉Qを静水圧(1MPa程度)で成形し、成形体を所定形状に加工する。このとき、成形体に第2ガス流路168となる貫通孔を形成する。なお、シャフト130の外径は、30mm~100mm程度である。シャフト130の円筒部131の端面にはフランジ部133がなくてもよい。円筒部131の長さは例えば、50mm~500mmにすることができる。成形体を所定形状に加工した後、成形体を窒素雰囲気中で焼成する。例えば、1900℃の温度で2時間焼成する。そして、焼成後に焼結体を所定形状に加工することによりシャフト130が形成される。円筒部131の上面とセラミックス基材110の接合用凸部114とを、1600℃以上、1MPa以上の一軸圧力下で、拡散接合により固定することができる。この場合には、セラミックス基材110の接合用凸部114の下面114Bの中心線平均粗さRaは0.4μm以下であることが好ましく、0.2μm以下であることがさらに好ましい。また、フランジ部133の上面と接合用凸部114の下面114Bとを、接合剤を用いて接合することもできる。接合剤として、例えば、10wt%のYを添加したAlN接合材ペーストを用いることができる。例えば、フランジ部133の上面と接合用凸部114の下面114Bとの界面に上記のAlN接合剤ペーストを15μmの厚さで塗布し、上面111に垂直な方向(シャフト130の長手方向6)に5kPaの力を加えつつ、1700℃の温度で1時間加熱することにより、接合することができる。あるいは、円筒部131の上面と接合用凸部114の下面114Bとを、ねじ止め、ろう付け等によって固定することもできる。
以下、本発明について実施例を用いて更に説明する。但し、本発明は、以下に説明する実施例に限定されない。なお、図7には、実施例1~35の結果をまとめた表が示されている。
[実施例1]
実施例1のセラミックスヒータ100について説明する。実施例1においては、5wt%の焼結助剤(Y)を添加した窒化アルミニウム(AlN)を原料として、上述の作製方法により直径300mm、厚さ25mmのセラミックス基材110を作製した。なお、ヒータ電極122として、モリブデンメッシュ(線径0.1mm、メッシュサイズ#50、平織り)を図4の形状に裁断したものを作製し、このようなヒータ電極122をセラミックス基材110に埋設した。
セラミックス基材110の上面111の、正四角形の格子点の位置に、複数の凸部156を9mmピッチで配置した。なお、実施例1においては、セラミックス基材110の上面111の外周部分に環状凸部152は設けられていない。また、実施例1においては、頂面156aの直径L1を1012μmとし、頂面156aと側面156sとの間の角部のR面取り寸法rを11μmとし、高さHを72μmとし、頂面156aと側面156sとのなす角度θを110°とした(図7参照)。また、各凸部156を、セラミックス基材110の上面111で切断したときの断面の面積Sb(以下、凸部156の下面の面積Sbという)に対する、凸部156の頂面156aの面積Stの比St/Sbは0.865であった。
複数の凸部156の側面156sの中心線平均粗さはRa1と、セラミックス基材110の上面111の中心線平均粗さRa2と、複数の凸部156の頂面156aの中心線平均粗さRa3とは、いずれも0.2μmとした。
このような形状のセラミックスヒータ100をプロセスチャンバに設置し、以下の手順でセラミックスヒータ100の温度評価を行った。セラミックスヒータ100に直径300mmの温度評価用のシリコンウェハを載置し、セラミックスヒータ100のヒータ電極122に不図示の外部電源を接続した。そして、定常状態でシリコンウェハの上面の温度が400℃となるように外部電源の出力電力を調整した。その後、温度評価用のシリコンウェハの温度分布を赤外線カメラで計測した。凸部156の頂面156aの直上の位置におけるシリコンウェハの上面の温度と、隣合う2つの凸部156の中間点(ピッチの1/2)におけるシリコンウェハの上面の温度との温度差ΔTを計測した。凸部156の頂面156aの直上の温度が顕著に表れていて、温度差ΔTが1.0℃以上である場合は、凸部156の頂面156aとの接触による熱伝導が主たる伝熱の原因となっていることをあらわすものであり、伝熱がより精密に行えているものと評価した。そこで、ΔT≧1.0℃である場合を良好(○)と判定し、ΔT<1.0℃である場合を不良(×)と判定した。実施例1においては、温度差ΔTは1.7℃であり、良好と判定された。なお、温度評価用のシリコンウェハは、直径300mmのシリコンウェハの上面に厚さ30μmの黒体膜をコーティングしたものである。黒体膜とは、放射率(輻射率)が90%以上である膜であり、例えば、カーボンナノチューブを主原料とする黒体塗料をコーティングすることにより成膜することができる。
[実施例2~34]
実施例2~34のセラミックスヒータ100においては、実施例1のセラミックスヒータ100と同様に、複数の凸部156の側面156sの中心線平均粗さはRa1と、セラミックス基材110の上面111の中心線平均粗さRa2と、複数の凸部156の頂面156aの中心線平均粗さRa3とは、いずれも0.2μmとした。また、実施例2~34のセラミックスヒータ100において、頂面156aの直径L1と、頂面156aと側面156sとの間の角部のR面取り寸法rと、高さHと、頂面156aと側面156sとのなす角度θと、凸部156の下面の面積Sbに対する凸部156の頂面156aの面積Stの比St/Sbとを、図7の表に示される値にした。
このような形状のセラミックスヒータ100をプロセスチャンバに設置し、セラミックスヒータ100に実施例1と同様の温度評価用シリコンウェハを載置した。そして、実施例1と同様の手順でセラミックスヒータ100の温度評価を行って、温度差ΔTを求めた。図7の表に示されるように、実施例2~34においてはいずれも、温度差ΔTが1.0℃以上であり、良好と判定された。
[実施例35]
実施例35のセラミックスヒータ100は、複数の凸部156の側面156sの中心線平均粗さはRa1と、複数の凸部156の頂面156aの中心線平均粗さRa3とを0.2μmとし、セラミックス基材110の上面111の中心線平均粗さRa2を0.4μmとしたことを除いて、実施例16のセラミックスヒータ100と同じである。
このような形状のセラミックスヒータ100をプロセスチャンバに設置し、セラミックスヒータ100に実施例1~34と同様の温度評価用シリコンウェハを載置した。そして、実施例1~34と同様の手順でセラミックスヒータ100の温度評価を行って、温度差ΔTを求めた。図7の表に示されるように、実施例35においては、温度差ΔTが1.6℃であり、良好と判定された。
[比較例1~22]
比較例1~22のセラミックスヒータ100においても、実施例1のセラミックスヒータ100と同様に、複数の凸部156の側面156sの中心線平均粗さはRa1と、セラミックス基材110の上面111の中心線平均粗さRa2と、複数の凸部156の頂面156aの中心線平均粗さRa3とは、いずれも0.2μmとした。また、比較例1~22のセラミックスヒータ100において、頂面156aの直径L1と、頂面156aと側面156sとの間の角部のR面取り寸法rと、高さHと、頂面156aと側面156sとのなす角度θと、凸部156の下面の面積Sbに対する凸部156の頂面156aの面積Stの比St/Sbとを、図8の表に示される値にした。
このような形状のセラミックスヒータ100をプロセスチャンバに設置し、セラミックスヒータ100に実施例1と同様の温度評価用シリコンウェハを載置した。そして、実施例1と同様の手順でセラミックスヒータ100の温度評価を行って、温度差ΔTを求めた。図8の表に示されるように、比較例1~22においてはいずれも、温度差ΔTが1.0℃未満であり、不良と判定された。
[実施例1~35と比較例1~22との比較]
図9に、実施例1~35と比較例1~22の結果に基づいて作成した散布図を示す。横軸は凸部156の高さH(μm)であり、縦軸は凸部156の下面の面積Sbに対する、凸部156の頂面156aの面積Stの比St/Sbである。図9において、実施例1~35に対応するデータは四角形のマーカーで示されており、比較例1~22に対応するデータは三角形のマーカーで示されている。図9の散布図から、実施例1~35に対応するデータのプロット位置と、比較例1~22に対応するデータのプロット位置とが、互いに分かれて分布していることが分かった。詳細には、凸部156の高さHを小さくした場合には、温度差ΔTの評価を良好にするためには比St/Sbの値を大きくする必要があることが分かった。逆に、凸部156の高さHを大きくした場合には、温度差ΔTの評価を良好にするためには比St/Sbの値を小さくしてもよいことが分かった。
本発明者らは、実施例1~35に対応するデータのプロット位置と、比較例1~22に対応するデータのプロット位置との境界線を、近似式St/Sb=1.77/H0.272で近似した。これにより、本発明者らは、評価式1>St/Sb≧1.77/H0.272が満たされるように、凸部156の高さH(μm)と、凸部156の下面の面積Sbに対する、凸部156の頂面156aの面積Stの比St/Sbとを調整することによって、温度差ΔTの評価を良好にすることができることを見出した。
<実施形態の作用効果>
上記実施形態及び実施例1~35において、セラミックスヒータ100は、円板状のセラミックス基材110と、セラミックス基材110に埋設されたヒータ電極122とを備えている。セラミックス基材110の上面111には、セラミックス基材110の上面111よりも上方に突出する複数の凸部156が設けられている。複数の凸部156の頂面156の面積をStとし、複数の凸部156の、セラミックス基材110の上面111における断面の断面積をSbとし、セラミックス基材110の上面111から複数の凸部156の頂面156aまでの上下方向5の距離を高さH(μm)としたとき、H≧50μmであり、且つ、1>St/Sb≧1.77/H0.272である。
セラミックス基材110の上面111から複数の凸部156の頂面156aまでの上下方向5の距離を高さH(μm)が50μm以上であるので、複数の凸部156が設けられたセラミックス基材110をセラミックスヒータの用途に好適に用いることができる。また、上述のように、評価式1>St/Sb≧1.77/H0.272が満たされるように、凸部156の高さH(μm)と、凸部156の下面の面積Sbに対する、凸部156の頂面156aの面積Stの比St/Sbとを調整することによって、ウェハ10と凸部156の頂面156aとの固体接触による熱伝導が主たる伝熱の原因となるように、ウェハ10と凸部156の頂面156aとの伝熱を精密に制御することができる。
上述のように、複数の凸部156の側面156sと頂面156aとの境界のR面取り寸法rを、10μm≦r≦50μmとすることができる。R面取り寸法rを50μm以下にすることにより、ウェハ10と凸部156の頂面156aとの接触面積を確保ことができる。また、R面取り寸法rを10μm以上とすることにより、ウェハ10との接触により凸部156(すなわち、セラミックス基材110)を構成するセラミックスの粒子(粒子径は約2~7μm)が脱粒することを抑制することができる。
本実施形態においては、上述のように、複数の凸部の側面の中心線平均粗さRa1を、0.1μm≦Ra1≦0.5μmとすることができる。この場合には、複数の凸部156の側面156sからウェハ10への輻射の影響を抑制することができる。これにより、複数の凸部156の頂面156aとウェハ10との固体接触による熱伝導をより精密に制御することができる。
さらに、セラミックス基材110の上面111の、中心線平均粗さRa2を0.1μm≦Ra2≦0.5μmとし、且つ、比Ra1/Ra2を1未満にすることができる。セラミックス基材110の上面111の中心線平均粗さRa2を0.1μm≦Ra2≦0.5μmとすることにより、セラミックス基材110の上面111からウェハ10への輻射の影響を抑制することができる。また、上述のように、セラミックス基材110上面111からの輻射は、ほぼ全面にわたって均等であると考えられる。これに対して複数の凸部156の側面156sからの輻射は局所的である。比Ra1/Ra1を1未満にすることにより、複数の凸部156の側面156sからの輻射の影響を相対的に小さくすることができ、局所的な温度分布を改善することができる。
本実施形態において、複数の凸部156は、セラミックス基材110の上面111において、5mm以上20μm以下のピッチPで配置することができる。上述のように、ピッチPを20mm以下にすることにより、個々の凸部156での伝熱量が集中して局所的な温度分布が悪化することを抑制することができる。また、ピッチを5mm以上にすることにより、ウェハ10とセラミックス基材110との間にガスを封止してガスによる熱伝達を行う場合において、ガスとウェハ10とが接触する面積が小さくなり過ぎて、ガスによる熱伝達が十分に行えなくなることを抑制することができる。
上記実施形態において、セラミックス基材110の上面111の外周部(外縁部)において、複数の凸部156を取り囲む環状の凸部152を配置することができる。この場合には、セラミックス基材110の上面111とウェハ10の下面とによって画定される間隙に、ウェハ10とセラミックス基材110との間の伝熱のための伝熱ガスを供給する場合において、伝熱ガスのリーク量が増大することを抑制することができる。一例として、実施例26のセラミックスヒータ100において、幅2mm、高さ1020μmの環状凸部152を設けたものを作製し、実施例1~35と同様にして温度評価を行った。その際に、プロセスチャンバ内の圧力を1Pa以下に減圧した後、プロセスチャンバ内に、プロセスガスとして窒素ガスを10Paの圧力で供給した。第1ガス流路164にヘリウムガスを流した。第1ガス流路164を流れるヘリウムガスの圧力を1333Pa(10Torr)に調節した。この場合において、第1ガス流路164を流れるヘリウムガスのガス流量を2sccm以下にすることができた。言い換えると、ヘリウムガスのリーク量を十分小さく抑えることができた。また、温度差ΔTも1.2℃であり、良好であると判定された。
<変更形態>
上述の実施形態は、あくまで例示に過ぎず、セラミックスヒータ100の構成は適宜変更しうる。例えば、セラミックス基材110、シャフト130の形状、寸法は上記実施形態及び実施例のものには限られず、適宜変更しうる。
複数の凸部156の形状(凸部156の高さ、頂面156aの形状等)は適宜変更しうる。例えば、複数の凸部156の頂面156aの形状は必ずしも円形でなくてもよく、任意の形状にすることができる。なお、その場合においても、直径0.1mm~5mmの円と同程度の面積を有することが好ましい。
一例として、図10に示されるように、側面の角度が30°である円錐状の砥石401でセラミックス基材110の上面111を6mmピッチで直交するように走査することにより、セラミックス基材110の上面111に、一辺3000μm、高さ50μmの四角錐台形状の複数の凸部156を形成した。凸部156の頂面156aと側面156sとのなす角度θ(図3参照)を120°とし、凸部156の側面156sと頂面156aとの境界のR面取り寸法r(図3参照)を50μmとした。複数の凸部156の側面156sの中心線平均粗さはRa1と、セラミックス基材110の上面111の中心線平均粗さRa2と、複数の凸部156の頂面156aの中心線平均粗さRa3とは、いずれも0.2μmとした。このような形状のセラミックスヒータ100をプロセスチャンバに設置し、実施例1~34と同様の手順でセラミックスヒータ100の温度評価を行ったところ、温度差ΔTが1.3℃であり、良好と判定された。
上記実施形態においては、セラミックス基材110の上面111は平坦な面であった。しかしながら、本発明はそのような態様には限られない。例えば、セラミックス基材110の上面111の、複数の凸部156の周囲に、溝115が形成されていてもよい(図11参照)。一例として、図11に示されるように、サンドブラスト加工によりセラミックス基材110の上面111に、直径1000μm、高さ150μmの円錐台形状の複数の凸部156を形成した。その後、凸部156の頂面156a及び凸部156の周囲を除いてマスクをしたのち、サンドブラスト加工で各凸部156の周囲に深さ30μmの溝115を形成した。溝115は、凸部156の側面156sと連続するように形成された。なお、溝115は凸部156の側面156sと連続するように形成されることが好ましいが、溝115と凸部156の側面156sとの間に1mm程度の間隔が空いていてもよい。溝115が凸部156の側面156sと連続するように形成される場合には、凸部156の側面156sとセラミックス基材110の上面111との形状のバラツキを抑制することができる。これにより、それぞれの凸部156を通過する伝熱量をより均一にすることができる。凸部156の頂面156aと側面156sとのなす角度θを150°とし、凸部156の側面156sと頂面156aとの境界のR面取り寸法rを50μmとした。複数の凸部156の側面156sの中心線平均粗さはRa1と、セラミックス基材110の上面111の中心線平均粗さRa2と、複数の凸部156の頂面156aの中心線平均粗さRa3とは、いずれも0.2μmとした。このような形状のセラミックスヒータ100をプロセスチャンバに設置し、実施例1~34と同様の手順でセラミックスヒータ100の温度評価を行ったところ、温度差ΔTが1.6℃であり、良好と判定された。
上記実施形態においては、セラミックスヒータ100はセラミックス基材110に埋設されたヒータ電極122を備えていたが、本発明はそのような態様には限られず、ヒータ電極122はセラミックスヒータ100のセラミックス基材110に埋設されていなくてもよい。例えば、ヒータ電極122又は高周波電極がセラミックス基材110の裏面113に貼付されていてもよい。
上記実施形態においては、ヒータ電極122として、モリブデン、タングステン、モリブデン及び/又はタングステンを含む合金を用いていたが、本発明はそのような態様には限られない。例えば、モリブデン、タングステン以外の金属又は合金を用いることもできる。また、セラミックスヒータ100は、発熱体としてのヒータ電極122を含んでいたが、発熱体は必ずしもヒータ電極122でなくてもよい。例えば、セラミックスヒータ100が発熱体として高周波電極を含んでいてもよい。
上記実施形態においては、セラミックス基板110の下面113には、シャフト130が接合されていた。これにより、セラミックスヒータ100の断熱性を向上させることができた。なお、セラミックスヒータ100には、必ずしもシャフト130が接合されていなくてもよい。また、シャフト130が設けられる場合においても、必ずしもシャフト130は大径部132、133を備えていなくてもよい。また、シャフト130の円筒部131に、上下方向5に延びる第2ガス流路168が形成されていなくてもよい。例えば、第2ガス流路168に代えて、円筒部131の中空の領域(給電線140が設けられている領域)に、別途ガスの配管を設けることもできる。
以上、発明の実施形態及びその変更形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記の記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に多様な変更または改良を加えることが当業者に明らかである。そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれうることが請求の範囲の記載からも明らかである。
明細書、及び図面中において示した製造方法における各処理の実行順序は、特段に順序が明記されておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるので無い限り、任意の順序で実行しうる。便宜上、「まず、」「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するわけではない。
100 基板保持部材
110 セラミックス基材
115 溝
122 ヒータ電極
130 シャフト
140 給電線
152 環状凸部
156 複数の凸部

Claims (8)

  1. 上面、前記上面と上下方向において対向する下面を有する円板状のセラミックス基材と、
    前記セラミックス基材に埋設された、又は前記セラミックス基材の前記下面に配置された発熱体と、を備え、
    前記セラミックス基材は、前記セラミックス基材の前記上面よりも上方に突出する複数の凸部を備え、
    前記複数の凸部の頂面の面積をStとし、
    前記複数の凸部の、前記セラミックス基材の前記上面における断面の断面積をSbとし、
    前記セラミックス基材の前記上面から、各前記複数の凸部の前記頂面までの前記上下方向の距離をH(μm)としたとき、
    H≧50μm
    且つ
    1>St/Sb≧1.77/H0.272
    であることを特徴とするセラミックスヒータ。
  2. 前記複数の凸部の側面と、前記複数の凸部の前記頂面とのなす角度θが、
    90°<θ≦120°であり、
    前記セラミックス基材の前記上面の、前記複数の凸部の周囲の部分には、それぞれ溝が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のセラミックスヒータ。
  3. 前記複数の凸部の前記頂面と、前記複数の凸部の側面との境界のR面取り寸法rが、
    10μm≦r≦50μm
    であることを特徴とする請求項1に記載のセラミックスヒータ。
  4. 前記複数の凸部の側面の中心線平均粗さRa1が、
    0.1μm≦Ra1≦0.5μm
    であることを特徴とする請求項1に記載のセラミックスヒータ。
  5. 前記セラミックス基材の前記上面の、中心線平均粗さRa2が、
    0.1μm≦Ra2≦0.5μm
    であって、且つ、
    Ra1/Ra2<1
    であることを特徴とする請求項4に記載のセラミックスヒータ。
  6. 前記複数の凸部は、前記セラミックス基材の前記上面において、所定のピッチPで配置されており、
    5mm≦P≦20mm
    であることを特徴とする請求項1に記載のセラミックスヒータ。
  7. 前記複数の凸部の前記頂面の形状は、多角形であることを特徴とする請求項1に記載のセラミックスヒータ。
  8. 前記セラミックス基材は、前記複数の凸部を囲むように前記セラミックス基材の外周部に配置され、且つ、前記セラミックス基材の前記上面よりも上方に突出する環状の凸部を有することを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載のセラミックスヒータ。
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