JP2024074917A - 電気自動車の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】エンジンストールを模擬するとともに、エンジンストールを模擬することによって不都合な事態が生じることを抑制できる電気自動車の制御装置を提供する。
【解決手段】アクセル操作部とクラッチ操作部装置との操作量に基づいてエンジンの仮想の回転速度を算出する仮想エンジン回転速度算出部を備え、仮想エンジン回転速度算出部によって算出されたエンジンの仮想の回転速度が予め定められた所定回転速度未満となった場合に、エンジンのストールを模擬するように回転機を停止するエンジンストール制御を実行し、エンジンストール制御が実行された場合に、制動装置によって車輪に制動トルクを付与するホールドアシスト制御を実行する(ステップS2)。
【選択図】図3
【解決手段】アクセル操作部とクラッチ操作部装置との操作量に基づいてエンジンの仮想の回転速度を算出する仮想エンジン回転速度算出部を備え、仮想エンジン回転速度算出部によって算出されたエンジンの仮想の回転速度が予め定められた所定回転速度未満となった場合に、エンジンのストールを模擬するように回転機を停止するエンジンストール制御を実行し、エンジンストール制御が実行された場合に、制動装置によって車輪に制動トルクを付与するホールドアシスト制御を実行する(ステップS2)。
【選択図】図3
Description
本発明は、電動機を駆動力源とした電気自動車において、エンジンと手動変速機とを搭載した車両の挙動を再現させるための制御装置に関するものである。
特許文献1には、駆動力源としての回転機と駆動輪とがギヤ機構やプロペラシャフトを介して連結された電気自動車によって、エンジンと駆動輪との間に、運転者によるシフト操作に応じた変速段を設定する手動変速機を備えた車両の挙動を模擬するように構成された制御装置が記載されている。この電気自動車は、運転者によって操作される動作要求入力装置としてのアクセルペダル、シフトレバー、およびクラッチペダルを備えていて、制御装置は、それらの動作要求入力装置の操作量に応じて回転機の出力トルクを定めるように構成されている。具体的には、制御装置は、アクセル操作量に応じて仮想のエンジンの出力トルクを演算し、その仮想のエンジンの出力トルクに、クラッチペダルの操作量に応じたゲインを乗算することによって、回転機の出力トルクを定めるように構成されている。なお、制御装置は、回転機の出力トルクに加えて、仮想のエンジンの回転数を演算するように構成されている。
特許文献1に記載された制御装置は、エンジンおよび手動変速機を備えていない電気自動車によって、エンジンおよび手動変速機を備えた車両の挙動を模擬するように構成されている。したがって、例えば、アクセルペダルの操作量が少ない状態で、クラッチペダルの踏み込み量を減じた場合などには、エンジンストールを模擬することもできる。そのようなエンジンストールを模擬する場合には、駆動力源である回転機のトルクが0(ゼロ)になるため、例えば、登坂路でエンジンストールを模擬した場合に、運転者によってクラッチペダルが踏み込まれると、意図せずに車両が後退するなど、エンジンストールを模擬することが好ましくない場合がある。一方、そのような不都合が生じることを防止するために、エンジンストールを模擬しないとすると、車両の操作性を嗜好する運転者が違和感を抱く可能性がある。
本発明は、上記の技術的課題に着目してなされたものであって、エンジンストールを模擬するとともに、エンジンストールを模擬することによって不都合な事態が生じることを抑制できる電気自動車の制御装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、上記の目的を達成するために、車輪にトルクを伝達する回転機と前記車輪に制動トルクを付与する制動装置とを備え、エンジンと前記エンジンに連結される変速機と前記エンジンから前記車輪に対するトルクの断続を行うクラッチ機構とを備えていずに前記回転機と前記車輪とが常時連結されている電気自動車の制御装置であって、運転者によって操作され前記電気自動車の駆動要求量を定めるアクセル操作部と、前記運転者によって操作され前記変速機の操作を模擬するためのシフト操作部と、前記運転者によって操作され前記クラッチ機構の操作を模擬するためのクラッチ操作部と、前記制動装置を制御するコントローラとを備え、前記コントローラは、前記アクセル操作部と前記クラッチ操作部との操作量に基づいて前記エンジンの仮想の回転速度を算出する仮想エンジン回転速度算出部を備え、前記仮想エンジン回転速度算出部によって算出された前記エンジンの仮想の回転速度が予め定められた所定回転速度未満となった場合に、前記回転機の回転およびトルクの出力を停止するエンジンストール制御を実行し、前記エンジンストール制御が実行された場合に、前記制動装置によって前記車輪に制動トルクを付与するホールドアシスト制御を実行することを特徴としている。
本発明においては、前記コントローラは、前記アクセル操作部の操作量に基づいて前記回転機の出力トルクを定めるように構成され、前記エンジンストール制御を実行した場合に、前記アクセル操作部の操作量に基づいて前記回転機からトルクを出力することを禁止してよい。
本発明においては、前記コントローラは、前記エンジンストール制御を実行した場合に、前記エンジンのストールから復帰するための復帰通知を行ってよい。
本発明においては、前記運転者によって操作され前記制動装置の制動トルクを定めるブレーキ操作部を更に備え、前記復帰通知は、前記制動装置による制動トルクを増加させる前記ブレーキ操作部の操作、および前記クラッチ機構の解放を模擬するための前記クラッチ操作部の操作とを含んでよい。
本発明においては、前記コントローラは、前記ブレーキ操作部および前記クラッチ操作部が操作された場合に、前記エンジンストール制御を停止してよい。
本発明においては、前記コントローラは、前記運転者の運転技術が低いか否かを判断し、前記運転者の運転技術が低い場合に、前記ホールドアシスト制御を実行してよい。
本発明においては、前記コントローラは、前記運転者の運転技術が高く、かつ前記電気自動車が坂路に停車している場合に、前記ホールドアシスト制御を実行してよい。
本発明においては、前記運転者の運転技術が高く、かつ前記電気自動車の移動方向に他の車両がある場合に、前記ホールドアシスト制御を実行してよい。
本発明においては、前記コントローラは、前記電気自動車が発進可能な場合に、前記ホールドアシスト制御を停止してよい。
本発明においては、前記コントローラは、前記エンジンストール制御が実行された場合に、前記エンジンストール制御が再度実行されることを抑制する発進アシスト制御を実行してよい。
本発明においては、前記発進アシスト制御は、前記仮想エンジン回転速度算出部によって算出する前記エンジンの仮想の回転速度の下限値を、前記所定回転速度以上に設定して、前記エンジンストール制御が実行されることを禁止する制御を含んでよい。
本発明によれば、アクセル操作部とクラッチ操作部との操作量に基づいて、電気自動車が備えていないエンジンの仮想の回転速度を算出する。そして、その算出されたエンジンの仮想の回転速度が所定回転速度未満となった場合には、エンジンのストールを模擬するエンジンストール制御を実行する。すなわち、回転機を停止する。そのようにエンジンストール制御が実行された場合には、回転機からトルクが出力されなくなるため、本発明では、制動装置によって車輪に制動トルクを付与するホールドアシスト制御を実行する。したがって、例えば、再発進するためにクラッチ操作部を操作した場合に、電気自動車が意図せずに移動するなどの不都合が生じることを抑制できる。また、このようにホールドアシスト制御を行うことによって、エンジンストールを再現するエンジンストール制御を禁止する必要がなく、模擬する車両の挙動を忠実に再現することができる。
本発明を図に示す実施形態に基づいて説明する。なお、以下に説明する実施形態は本発明を具体化した場合の一例に過ぎないのであって、本発明を限定するものではない。
図1は、本発明の実施形態における電気自動車(以下、車両と記す。)の一例を模式的に示しており、この車両Veは、駆動力源としてのモータ(MG)1を備え、そのモータ1から一対の前輪2にトルクを伝達して走行するフロントドライブ式の車両である。このモータ1は、従来知られている電気自動車やハイブリッド車両に設けられたモータと同様に、蓄電装置(BATT)3から電力が供給されることにより駆動トルクを出力するモータとしての機能に加えて、外部から伝達されるトルクによって強制的に回転させられて発電する発電機としての機能を備えた、いわゆるモータ・ジェネレータによって構成することができる。具体的には、永久磁石式の同期電動機や誘導モータを使用することができる。なお、このモータ1が、本発明の実施形態における「回転機」に相当する。
モータ1の出力軸4はギヤ機構5に連結され、そのギヤ機構5は更にプロペラシャフト6を介して終減速機であるデファレンシャルギヤ機構7に連結されている。そして、モータ1の出力トルクは、このデファレンシャルギヤ機構7を介して左右のドライブシャフト8に分配され、それらのドライブシャフト8に連結された一対の前輪(駆動輪)2がモータ1によって駆動されて車両Veが走行するように構成されている。すなわち、この車両Veは、エンジン、エンジンに連結される変速機、およびエンジンと駆動輪とのトルクの伝達を遮断できるクラッチ機構を備えていない。また、各車輪2には、従来の車両と同様に、それぞれの車輪2に制動トルクを付与するブレーキ機構Bが設けられている。このブレーキ機構Bが、本発明の実施形態における「制動装置」に相当する。
なお、図1に示す車両Veは、フロントドライブ式の車両であるが、本発明における電気自動車は、モータ1から一対の後輪9にトルクを伝達して走行するリヤドライブ式の電気自動車であってもよく、また、トランスファを設けて、モータ1から一対の前輪2および一対の後輪9にトルクを伝達して走行する四輪駆動車であってもよい。
上記のモータ1に通電する電流の大きさや、各相に通電する電流の周波数を制御するためのインバータ(INV)10が設けられ、そのインバータ10には、直流電流を出力する蓄電装置(BATT)3が接続されている。なお、インバータ10に加えて、蓄電装置3から出力された電圧を増幅するためのコンバータなどの他の電気機器を設けていてもよく、また蓄電装置3は、リチウムイオン電池などの二次電池に加えて、キャパシタなどの蓄電部材を備えていてよい。
上記のインバータ10のスイッチング素子やブレーキ機構Bを制御するための電子制御装置(以下、ECUと記す。)11が設けられている。このECU11は、本発明の実施形態における「コントローラ」に相当するものであって、従来知られている車両に設けられたECUと同様にマイクロコンピュータを主体に構成されていて、種々のセンサから信号が入力され、その入力された信号や、予め記憶されている演算式、あるいはマップなどに基づいて演算を行い、その演算の結果を制御信号としてインバータ10やブレーキ機構Bを制御する図示しないアクチュエータ、あるいは図示しないスピーカーなどの各装置に出力するように構成されている。
図1に示す車両Veは、運転者(図示せず)が加減速操作(出力増減操作)、すなわち車両Veの駆動要求量を定めるアクセルペダル12と、その踏み込み量を検出するアクセルポジションセンサ13とを備えている。また、減速あるいは停車のために運転者が踏み込み操作し、その踏み込み量などに応じてブレーキ機構Bの制動トルクを定めるためのブレーキペダル14と、その踏み込み量やその踏力を検出するブレーキセンサ15とが設けられている。さらに、プロペラシャフト6の回転速度(すなわち、車速)を検出する車速センサ(回転速度センサ)16などが設けられている。これらのセンサ13,15,16はECU11に接続され、それぞれの検出信号(検出したデータ)がECU11に入力されている。上記のアクセルペダル12が、本発明の実施形態における「アクセル操作部」に相当し、ブレーキペダル14が、本発明の実施形態における「ブレーキ操作部」に相当する。
さらに、図1に示す車両Veは、手動変速操作を模擬するための機器を備えている。先ず、実際には存在しない複数の前進段や後進段ならびにニュートラルポジションなどを手動によって選択操作するシフトレバーもしくはパドルスイッチなどを主体とするシフト機構17が設けられている。手動変速機を搭載した車両において変速操作する場合、ギヤの連結やその解除を可能にするために、またシフトショックを低減するために、エンジンなどの駆動力源と駆動輪との間のトルクの伝達を一時的に遮断する。そのためのクラッチは、通常、クラッチペダルによって切断・接続(断続)するようになっている。図1に示す車両Veでは、このような手動変速機を搭載した車両を模して、クラッチ機構としてのクラッチペダル18を備えている。なお、ステアリングホイールにクラッチペダル18に代えた操作部を設けてもよい。上記のシフト装置17が、本発明の実施形態における「シフト操作部」に相当し、クラッチペダル18が、本発明の実施形態における「クラッチ操作部」に相当する。
そして、シフト機構17によって選択された変速段などのポジション(もしくはモード)を検出するシフトポジションセンサ19と、クラッチペダル18の踏み込み量を検出するクラッチポジションセンサ20とが設けられている。これらのセンサ19,20は上述したECU11に接続されていて、それぞれの検出信号(検出したデータ)がECU11に入力されている。
上述した車両Veは、アクセル開度として表される運転者の駆動要求に応じて駆動ならびに制動を行うようにモータ1のトルク制御を行う通常のEV走行に加えて、エンジン、そのエンジンに連結される変速機(手動変速機)、およびクラッチ機構を備えた車両(以下、MT車両と記す。)の走行およびシフト操作を模擬した走行ならびにシフト操作時の挙動を出現させることが可能なように構成されている。そのMT車両を模擬した走行のための制御は、前掲の特許文献1に記載されている制御であってよく、これを以下、簡単に説明する。
模擬しようとするMT車両のモデルを予め設定し、これを数値モデルとしてECU11に記憶させておき、このモデル化されているMT車両に、前述したアクセルポジションセンサ13で検出された実際のアクセル開度(踏み込み量)や、シフトポジションセンサ19によって検出されたシフト機構17上でのシフトポジション、ならびにクラッチポジションセンサ20によって検出されたクラッチペダル18の実際の踏み込み量、および回転速度センサ16によって検出されたプロペラシャフト6の実際の回転速度などを適用して、モータ1が出力するべきトルク(駆動トルクおよび制動トルク)を求め、そのトルクを実現するように、ECU11によってインバータ10を制御する。
モデル化されているMT車両(以下、仮想車両と記す。)は、内燃機関(エンジン)とその出力側に連結された有段変速機とを備えており、そのエンジンの回転速度である仮想エンジン回転速度が、前述した各センサ13,19,20,16から入力される実際の運転状態に基づいて算出される。一例として、回転速度センサ16によって検出されているプロペラシャフト6の回転速度に、シフト機構17によって選択されているシフトポジション(変速段)での変速比を乗算し、さらにクラッチポジションセンサ20によって検出されたクラッチペダル18の踏み込み量に応じたスリップ率を乗算することにより、仮想エンジン回転速度を求めることができる。また、プロペラシャフト6の回転速度が0(ゼロ)であり、アクセルポジションセンサ13によって検出されたアクセル開度が0%であり、クラッチポジションセンサ20によって検出されたクラッチペダル18の踏み込み量が所定量以上であって仮想車両におけるクラッチ機構がトルクを伝達しない程度まで踏み込まれている場合には、仮想エンジンがアイドリング中であることを想定して、仮想エンジン回転速度を所定のアイドリング回転速度として求めることができる。このような演算を行う機能的手段あるいは機能ブロックを「仮想エンジン回転速度算出部110」として図2に示してある。なお、仮想エンジン回転速度算出部110で演算された仮想エンジン回転速度は、図示しないスピーカーに出力され、エンジン音を模擬した音をスピーカーから発する。
仮想車両に搭載していると想定してある仮想のエンジンは、排気量や回転速度と出力トルクとの関係、効率などが設計上決めたエンジンであるから、仮想エンジン回転速度が算出されれば、その値と、アクセルポジションと、仮想エンジンについての回転速度と出力トルクとの関係を定めてあるマップとに基づいて仮想エンジンの出力トルクを算出することができる。このような演算を行う機能的手段あるいは機能ブロックを「仮想エンジン出力トルク算出部111」として図2に示してある。
仮想車両におけるクラッチ機構は、伝達トルク容量が連続的に変化する摩擦クラッチであることが想定されている。したがって、クラッチペダル18の踏み込み量と、伝達トルク容量との間には、設計上決めた所定の関係が成立しており、その関係をマップとして予め用意し、ECU11に記憶させておくことができる。例えば、伝達トルク容量を「0」から「1」まで変化するゲインとして設定し、クラッチペダル18の踏み込み量が「0」から所定値までの間はゲインが「1」となり、それ以上に踏み込み量が増大することにより、踏み込み量に応じてゲインが次第に(直線的に、もしくは比例的に)減少するマップとすることができる。したがって、仮想車両に搭載されていることが想定されている仮想のクラッチ機構から出力されるトルクは、上記のゲインによって決まり、そのゲインは、上記のマップと、クラッチポジションセンサ20によって検出された実際のクラッチペダル18の踏み込み量とに基づいて算出することができる。このような演算を行う機能的手段あるいは機能ブロックを「トルク伝達ゲイン算出部112」として図2に示してある。
仮想車両に搭載が想定されている手動変速機に入力されるトルクは、仮想エンジン出力トルクを上記のゲインに応じて変化させたトルクすなわちクラッチ出力トルクである。したがってそのクラッチ出力トルクは、上記の仮想エンジン出力トルク算出部111で算出した仮想エンジン出力トルクに、トルク伝達ゲイン算出部112で算出したゲインを乗算することにより算出することができる。このような演算を行う機能的手段あるいは機能ブロックを「クラッチ出力トルク算出部113」として図2に示してある。
仮想車両における手動変速機で設定されるギヤ比(変速比)を模擬するために、その手動変速機でのギヤ比を、上記の車両Veの実際の走行状態から算出する。ギヤ比は、仮想車両におけるエンジン回転速度と手動変速機の出力回転速度(具体的にはプロペラシャフト6の回転速度)との比であり、その仮想車両におけるエンジン回転速度に前述した仮想エンジン回転速度が相当し、また出力回転速度には前述した回転速度センサ16によって検出されたプロペラシャフト6の回転速度が相当する。したがって、ギヤ比は、仮想エンジン回転速度をプロペラシャフト6の回転速度で除算することにより求められる。このような演算を行う機能的手段あるいは機能ブロックを「ギヤ比算出部114」として図2に示してある。
変速中の挙動を含めて上記の車両Veの挙動を仮想車両の挙動に一致もしくは近似させるためには、例えばプロペラシャフト6のトルクが、仮想車両における手動変速機の出力トルクに一致もしくは近似するように、モータ1の出力トルクを制御することになる。したがって、仮想車両における手動変速機の出力トルクを算出する必要があり、これは、図2に「変速機出力トルク算出部115」として記載してある機能的手段もしくは機能ブロックによって行われる。具体的には、手動変速機は入力されたトルクを変速比に応じて増減して出力するから、変速機出力トルクは、手動変速機に入力される前述したクラッチ出力トルクに変速比を乗算して算出される。そのクラッチ出力トルクは、上記のトルク伝達ゲイン算出部112で求められたゲインを反映したトルクであるから、変速過渡時におけるクラッチ機構の断続に伴う伝達トルク容量に応じたトルクとなる。したがって、変速機出力トルク算出部115で算出されたトルク(プロペラシャフト6でのトルク)を実現するようにインバータ10をECU11によって制御することにより、仮想車両の変速時の挙動を模擬した挙動を上記の実際の車両Veで出現させることができる。
上述した仮想車両は、クラッチペダル18を踏み込んだ停車時には、仮想エンジン回転速度が、クラッチ機構の出力側の仮想出力回転速度よりも速くなる。したがって、発進時にクラッチペダル18の踏み込み量を減じると、クラッチ機構の出力側から仮想エンジンに抵抗トルクが作用する。そのため、その抵抗トルクよりも大きなトルクを仮想エンジンが発生することにより、クラッチ機構を介して仮想エンジンから駆動トルクが伝達される。その場合、仮想エンジンが発生するトルクが、抵抗トルクよりも大きい場合には、余剰の仮想エンジンのトルクによって仮想エンジン回転速度が増加し、抵抗トルクよりも小さい場合には、その余剰の抵抗トルクによって仮想エンジン回転速度が低下する。
したがって、仮想エンジン回転速度算出部110は、発進時には、仮想エンジン出力トルク算出部111によって求められた仮想エンジンの出力トルクと、クラッチペダル18の踏み込み量および現時点の仮想エンジン回転速度に基づいて求められる抵抗トルクとのトルク差を求め、そのトルク差と、仮想エンジンの予め定められた慣性モーメントとから仮想エンジン回転速度の変化率を演算して、仮想エンジン回転速度を変化(更新)させる。
そして、仮想エンジン回転速度が、予め定められた回転速度未満となった場合に、エンジンストールを模擬するエンジンストール制御を実行する。具体的には、エンジンストールに至った状態を模擬するために、スピーカーからのエンジン音を停止、またアクセルペダル12の操作量に応じたトルクの出力を禁止する。つまり、アクセル要求をリジェクトする。
一方、例えば、車両Veが登坂路でエンジンストール制御を実行した場合には、上記のようにエンジンストールを模擬してアクセル要求をリジェクトすると、運転者が再度発進操作するためにクラッチペダル18を踏み込んだときに車両Veが後退する可能性がある。そのため、本発明の制御装置は、エンジンストール制御を実行した場合に車両Veが移動することを抑制するように構成されている。その制御の一例を図3に示してある。
図3に示す例では、まず、エンジンストール制御を実行したか否かを判断する(ステップS1)。このステップS1は、上述したように仮想エンジン回転速度算出部110によって演算された仮想エンジン回転速度が、自律回転可能な回転速度などの予め定められた第1所定回転速度未満となったか否か、または仮想エンジン回転速度が0(ゼロ)であり、かつアクセル要求をリジェクトするフラグがオンされているか否かなどに基づいて判断することができる。なお、上記の第1所定回転速度が、本発明の実施形態における「所定回転速度」に相当する。
エンジンストール制御を実行していないことによりステップS1で否定的に判断された場合は、そのままこのルーチンを一旦終了する。それとは反対に、エンジンストール制御を実行したことによりステップS1で肯定的に判断された場合は、車両位置を固定するホールドアシスト制御を実行する(ステップS2)。このホールドアシスト制御は、従来のヒルホールド制御などを転用することにより行うことができる。すなわち、運転者がブレーキ操作していない場合であっても、各車輪2,9に設けられたブレーキ機構Bによって制動トルクを作用させる。また、ステップS2では、例えば、運転者によるアクセル操作量に基づくことなく、車両Veに作用する前後方向の荷重に対抗した荷重を発生するようにモータ1に通電してトルクを出力してもよい。
ついで、エンジンストール制御からの復帰操作を行うための通知(復帰通知)を出力する(ステップS3)。具体的には、ブレーキ機構Bによる制動トルクを増加させるためにブレーキペダル14を踏み込み、クラッチ機構の解放を模擬するためにクラッチペダル18を踏み込み、シフト機構17によって前進第1速段(発進段)を選択し、再発進操作することの各手順を順に行う通知を出力する。このステップS3は、ECU11からスピーカーに信号を出力して、音声で復帰通知してもよく、図示しないインストルメントパネルに信号を出力して、そのインストルメントパネルに表示することにより復帰通知してもよい。上記の再発進操作は、踏み込んであるクラッチペダル18の踏み込み量を減じるとともに、アクセルペダル12の踏み込み量を増加させる操作であって、通常のMT車両の発進操作と同一である。なお、この制御例では、ブレーキペダル14およびクラッチペダル18が踏み込まれることにより、仮想エンジンを始動する。つまり、仮想エンジンの回転速度をアイドル回転速度に設定して、そのアイドル回転速度に応じた音や振動を発生させる。また、シフト機構17によって前進第1速段を選択したことにより、アクセル要求のリジェクトを解除する。なお、ブレーキペダル14およびクラッチペダル18が踏み込まれたことを条件に、アクセル要求のリジェクトを解除してもよい。すなわち、少なくともブレーキペダル14およびクラッチペダル18を踏み込むことによって、エンジンストール制御が終了する。
続いて、再発進可能か否かを判断する(ステップS4)。すなわち、ステップS3によって通知されたブレーキペダル14、クラッチペダル18、シフト機構17、再発進操作を運転者が行ったか否かを判断する。このステップS4は、アクセルポジションセンサ13、ブレーキセンサ15、クラッチポジションセンサ20、およびシフトポジションセンサ19の検出信号に基づいて判断することができる。
ステップS3による復帰通知に基づく操作が行われていないことにより再発進することが不可能であってステップS4で否定的に判断された場合は、ステップS3にリターンする。すなわち、再発進可能な状態になるまで、復帰通知を継続して行う。それとは反対に、再発進可能であってステップS4で肯定的に判断された場合は、ステップS2で実行されたホールドアシスト制御を停止して(ステップS5)、このルーチンを一旦終了する。
なお、上述した制御例では、復帰通知に、シフト操作と再発進操作とを含んでいるものの、この復帰通知は、少なくともエンジンストール制御から復帰することができればよく、シフト操作や再発進操作についての通知を行わなくてもよい。その場合、ステップS4における再発進可能か否かの判断は、ブレーキ操作とクラッチ操作とを行っているか否かを判断すればよい。言い換えると、ホールドアシスト制御は、シフト操作と再発進操作が行われる以前に停止してもよい。
上述したようにエンジンストールを模擬するエンジンストール制御を実行した場合に、ホールドアシスト制御を実行して車両Veの位置を固定すること、言い換えると、車輪に制動トルクを作用させることによって、例えば、再発進するためにクラッチペダル18を踏み込んだ場合に、車両Veが意図せずに後退するなどの事態が生じることを抑制できる。また、このようにホールドアシスト制御を行うことによって、エンジンストールを再現することを禁止する必要がなく、仮想車両の挙動を忠実に再現することができる。
上述した制御例では、エンジンストール制御を実行した場合に一律にホールドアシスト制御を実行するように構成されているものの、運転者によっては、そのようなホールドアシスト制御を過剰と感じる可能性がある。そのため、図4に示す制御例では、運転者の運転技術に応じてホールドアシスト制御を実行するか否かを定め、または車両Veの周辺状況に応じてホールドアシスト制御を実行するか否かを定めている。なお、図3と同一のステップについては、同一の符号を付してその説明を省略する。
図4に示す例では、エンジンストール制御を実行したことによってステップS1で否定的に判断された場合は、運転者の運転技術が低いか否かを判断する(ステップS10)。このステップS10は、例えば、車両Veに乗車した時点で運転者がタッチパネルを操作して運転技術のレベルを選択し、その選択されたレベルをECU11に記憶しておくことによって判断してもよく、運転者の運転操作をECU11に記憶し、その運転操作の履歴に基づいて判断してもよい。
運転者の運転技術が低いことによりステップS10で肯定的に判断された場合は、ステップS2に移行する。すなわち、ホールドアシスト制御を実行する。それとは反対に、運転者の運転技術が低くないことによりステップS10で否定的に判断された場合は、坂路であるか否かを判断する(ステップS11)。このステップS11は、ホールドアシスト制御を実行することが好ましい状況であるか否かを判断するためのステップであって、ステップS11における坂路は、降坂路および登坂路を含む。また、坂路であるか否かは、車両Veに搭載された加速度センサに基づいて判断してもよく、ナビゲーションシステムに記憶されている走行路の情報に基づいて判断してもよい。
坂路であることによりステップS11で肯定的に判断された場合は、ステップS2に移行してホールドアシスト制御を実行する。それとは反対に、坂路でないことによりステップS11で否定的に判断された場合は、ステップS3に移行する。すなわち、ホールドアシスト制御を実行しない。
上述した例では、運転者の運転技術が低いか否かに基づいてホールドアシスト制御を行うか否かを判断し、さらに運転者の運転技術が低くない場合には、坂路であるか否かに基づいてホールドアシスト制御を行うか否かを判断しているが、運転者の運転技術の程度を三段階に分けてホールドアシスト制御を行うか否かを判断してもよい。具体的には、運転者の運転技術が低い場合には、坂路であるか否かに拘わらずホールドアシスト制御を行い、運転技術が三段階のうちの中間のレベルである場合には、坂路の場合のみホールドアシスト制御を行い、運転技術が高い場合には、坂路であるか否かに拘わらずホールドアシスト制御を行わないように構成してもよい。あるいは、運転技術が高い場合には、車両Veが意図せずに移動する可能性がある方向、すなわち登坂路であれば後方に、降坂路であれば前方に他の車両があるか否かを車載カメラなどで検出し、他の車両がある場合に限りホールドアシスト制御を行うように構成してもよい。
また、図4に示す例では、ステップS3に続いて、再度、エンジンストール制御が実行されることを抑制するための発進アシスト制御を行い(ステップS12)、ステップS4に移行する。この発進アシスト制御は、仮想エンジン回転速度の下限値を、仮想エンジンが自律回転できる仮想エンジン回転速度以上の回転速度、すなわちエンジンストール制御を実行する第1所定回転速度以上の回転速度に設定して、エンジンストールを模擬することを禁止する制御である。また、上記ホールドアシスト制御と同様に、運転者の運転技術に応じて発進アシスト制御を行うか否かを定めてもよい。具体的に例を挙げると、運転者の運転技術が低い場合には、坂路であるか否かに拘わらず発進アシスト制御を行い、運転技術が三段階のうちの中間のレベルである場合には、坂路の場合のみ発進アシスト制御を行い、運転技術が高い場合には、坂路であるか否かに拘わらず発進アシスト制御を行わない、または車両Veの移動方向に他の車両がある場合に限り発進アシスト制御を行うように構成してもよい。
このように運転者の運転技術に応じてホールドアシスト制御や発進アシスト制御を行うか否かを判断することにより、高い運転技術の運転者がアシスト制御が過剰と感じることを抑制できる。すなわち、運転者が嗜好する車両の挙動を再現することができる。
なお、本発明の制御装置は、エンジンストールに至る直前の挙動を再現するように構成してもよい。図5には、その制御例を説明するためのフローチャートを示してあり、図3および図4と同一のステップには同一の符号を付してある。
図5に示す例では、エンジンストール制御を実行していないことによりステップS1で否定的に判断された場合は、エンジンストール制御を実行する直前の状態であるか否かを判断する(ステップS20)。具体的には、仮想エンジン回転速度算出部110によって演算された仮想エンジン回転速度が、アイドル回転速度などの予め定められた第2所定回転速度未満となったか否かを判断する。すなわち、エンジン回転速度が第1所定回転速度以上でありかつ第2所定回転速度未満の場合に、ステップS20で肯定的に判断される。
エンジン回転速度が、第2所定回転速度以上でありエンジンストール制御を実行する直前の状態でないことによりステップS20で否定的に判断された場合は、そのままこのルーチンを一旦終了する。それとは反対に、エンジン回転速度が、第2所定回転速度未満でありエンジンストール制御を実行する直前の状態であることによりステップS20で肯定的に判断された場合は、エンジンストール直前のMT車両の挙動を再現して(ステップS21)、このルーチンを一旦終了する。すなわち、ステップS21では、エンジンストール制御を実行する可能性があることを、エンジンストール直前のMT車両の挙動を模擬することによって、エンジンストール制御を実行する可能性があることを運転者に認知させる。そのように運転者にエンジンストール制御を実行する予兆を認知させることによって、運転者がアクセルペダル12を踏み込み、またはクラッチペダル18を踏み込むなどの操作を促して、エンジンストール制御が実行されることを回避するように構成されている。このステップS21における挙動の再現は、例えば、仮想エンジン回転速度の低下に伴ってスピーカーから車室内に発するエンジン音を変化させ、また前後方向の振動が生じるように、モータ1からステップ的なトルクを出力する。
上述した制御例のように、エンジンストール制御を実行する可能性がある場合に、エンジンストール直前のMT車両の挙動を再現することによって、エンジンストール制御を実行する可能性があることを運転者に認知させることができる。そのように運転者にエンジンストール制御を実行する予兆を認知させることによって、運転者がアクセルペダル12を踏み込み、またはクラッチペダル18を踏み込むなどの操作を促して、エンジンストール制御が実行されることを回避することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されないのであって、本発明における回転機は、上述した発電機能のあるいわゆるモータ・ジェネレータであることが好ましいが、駆動トルクを出力するモータと、回生制動時に発電を行うジェネレータとを設けた構成であってもよい。また、変速段(変速比)を算出するための回転数を上述したプロペラシャフトの回転数に限られないのであって、車速に相当する適宜の回転部材の回転数であってよい。
1 モータ
2,9 車輪
11 電子制御装置(ECU)
12 アクセルペダル
14 ブレーキペダル
17 シフト機構
18 クラッチペダル
110 仮想エンジン回転速度算出部
111 仮想エンジン出力トルク算出部
112 トルク伝達ゲイン算出部
113 クラッチ出力トルク算出部
114 ギヤ比算出部
115 変速機出力トルク算出部
B ブレーキ機構
Ve 電気自動車
2,9 車輪
11 電子制御装置(ECU)
12 アクセルペダル
14 ブレーキペダル
17 シフト機構
18 クラッチペダル
110 仮想エンジン回転速度算出部
111 仮想エンジン出力トルク算出部
112 トルク伝達ゲイン算出部
113 クラッチ出力トルク算出部
114 ギヤ比算出部
115 変速機出力トルク算出部
B ブレーキ機構
Ve 電気自動車
Claims (11)
- 車輪にトルクを伝達する回転機と前記車輪に制動トルクを付与する制動装置とを備え、エンジンと前記エンジンに連結される変速機と前記エンジンから前記車輪に対するトルクの断続を行うクラッチ機構とを備えていずに前記回転機と前記車輪とが常時連結されている電気自動車の制御装置であって、
運転者によって操作され前記電気自動車の駆動要求量を定めるアクセル操作部と、
前記運転者によって操作され前記変速機の操作を模擬するためのシフト操作部と、
前記運転者によって操作され前記クラッチ機構の操作を模擬するためのクラッチ操作部と、
前記制動装置を制御するコントローラと
を備え、
前記コントローラは、
前記アクセル操作部と前記クラッチ操作部との操作量に基づいて前記エンジンの仮想の回転速度を算出する仮想エンジン回転速度算出部を備え、
前記仮想エンジン回転速度算出部によって算出された前記エンジンの仮想の回転速度が予め定められた所定回転速度未満となった場合に、前記回転機の回転およびトルクの出力を停止するエンジンストール制御を実行し、
前記エンジンストール制御が実行された場合に、前記制動装置によって前記車輪に制動トルクを付与するホールドアシスト制御を実行する
ことを特徴とする電気自動車の制御装置。 - 車輪にトルクを伝達する回転機と前記車輪に制動トルクを付与する制動装置とを備え、エンジン、前記エンジンに連結される変速機、およびクラッチ機構を備えていない電気自動車の制御装置であって、
運転者によって操作され前記電気自動車の駆動要求量を定めるアクセル操作部と、
前記運転者によって操作され前記変速機の操作を模擬するためのシフト操作部と、
前記運転者によって操作され前記クラッチ機構の操作を模擬するためのクラッチ操作部と、
前記制動装置を制御するコントローラと
を備え、
前記コントローラは、
前記アクセル操作部と前記クラッチ操作部との操作量に基づいて前記エンジンの仮想の回転速度を算出する仮想エンジン回転速度算出部を備え、
前記仮想エンジン回転速度算出部によって算出された前記エンジンの仮想の回転速度が予め定められた所定回転速度未満となった場合に、前記エンジンのストールを模擬するように前記回転機を停止するエンジンストール制御を実行し、
前記エンジンストール制御が実行された場合に、前記制動装置によって前記車輪に制動トルクを付与するホールドアシスト制御を実行し、さらに
前記運転者の運転技術が低いか否かを判断し、
前記運転者の運転技術が低い場合に、前記ホールドアシスト制御を実行する
ことを特徴とする電気自動車の制御装置。 - 請求項1または2に記載の電気自動車の制御装置であって、
前記コントローラは、
前記アクセル操作部の操作量に基づいて前記回転機の出力トルクを定めるように構成され、
前記エンジンストール制御を実行した場合に、前記アクセル操作部の操作量に基づいて前記回転機からトルクを出力することを禁止する
ことを特徴とする電気自動車の制御装置。 - 請求項1ないし3のいずれか一項に記載の電気自動車の制御装置であって、
前記コントローラは、
前記エンジンストール制御を実行した場合に、前記エンジンのストールから復帰するための復帰通知を行う
ことを特徴とする電気自動車の制御装置。 - 請求項4に記載の電気自動車の制御装置であって、
前記運転者によって操作され前記制動装置の制動トルクを定めるブレーキ操作部を更に備え、
前記復帰通知は、前記制動装置による制動トルクを増加させる前記ブレーキ操作部の操作、および前記クラッチ機構の解放を模擬するための前記クラッチ操作部の操作とを含む
ことを特徴とする電気自動車の制御装置。 - 請求項5に記載の電気自動車の制御装置であって、
前記コントローラは、
前記ブレーキ操作部および前記クラッチ操作部が操作された場合に、前記エンジンストール制御を停止する
ことを特徴とする電気自動車の制御装置。 - 請求項1ないし6のいずれか一項に記載の電気自動車の制御装置であって、
前記コントローラは、
前記運転者の運転技術が高く、かつ前記電気自動車が坂路に停車している場合に、前記ホールドアシスト制御を実行する
ことを特徴とする電気自動車の制御装置。 - 請求項1ないし6のいずれか一項に記載の電気自動車の制御装置であって、
前記運転者の運転技術が高く、かつ前記電気自動車の移動方向に他の車両がある場合に、前記ホールドアシスト制御を実行する
ことを特徴とする電気自動車の制御装置。 - 請求項1ないし8のいずれか一項に記載の電気自動車の制御装置であって、
前記コントローラは、
前記電気自動車が発進可能な場合に、前記ホールドアシスト制御を停止する
ことを特徴とする電気自動車の制御装置。 - 請求項1ないし9のいずれか一項に記載の電気自動車の制御装置であって、
前記コントローラは、
前記エンジンストール制御が実行された場合に、前記エンジンストール制御が再度実行されることを抑制する発進アシスト制御を実行する
ことを特徴とする電気自動車の制御装置。 - 請求項10に記載の電気自動車の制御装置であって、
前記発進アシスト制御は、前記仮想エンジン回転速度算出部によって算出する前記エンジンの仮想の回転速度の下限値を、前記所定回転速度以上に設定して、前記エンジンストール制御が実行されることを禁止する制御を含む
ことを特徴とする電気自動車の制御装置。
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022008605A Division JP7476908B2 (ja) | 2022-01-24 | 2022-01-24 | 電気自動車の制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2024074917A true JP2024074917A (ja) | 2024-05-31 |
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