JP7472726B2 - 電気自動車 - Google Patents

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Description

本発明は、電気モータを走行用の動力装置として用いる電気自動車に関する。
電気自動車(EV:Electric Vehicle)において走行用の動力装置として用いられる電気モータは、従来車両において走行用の動力装置として用いられてきた内燃機関に対して、トルク特性が大きく異なっている。動力装置のトルク特性の違いにより、CVは変速機が必須であるのに対し、一般にEVは変速機を備えていない。もちろん、EVは、運転者の手動操作により変速比を切り替えるマニュアルトランスミッション(MT:Manual Transmission)は備えていない。このため、MT付きの従来車両(以下、MT車両という)の運転とEVの運転とでは、運転感覚に大きな違いがある。
一方で電気モータは、印加する電圧や界磁を制御することで比較的容易にトルクを制御することができる。従って電気モータでは、適当な制御を実施することにより、電気モータの動作範囲内で所望のトルク特性を得ることが可能である。この特徴を活かして、EVのトルクを制御してMT車両特有のトルク特性を模擬する技術がこれまで提案されている。
特許文献1には、駆動モータにより車輪にトルクを伝達する車両において、疑似的なシフトチェンジを演出する技術が開示されている。この車両では、車速、アクセル開度、アクセル開速度、又はブレーキ踏み込み量により規定される所定の契機で、駆動モータのトルクを設定変動量だけ減少させた後、所定時間でトルクを再度増加させるトルク変動制御が行われる。これにより、有段変速機を備える車両に慣れた運転者に対して与える違和感が抑制されるとしている。
特開2018-166386号公報
しかしながら、上記の技術では、変速動作を模擬したトルク変動制御のタイミングを運転者自身の操作によって主体的に決めることはできない。特に、MT車両の運転に慣れた運転者にとっては、運転者自身による手動変速動作を介在しない疑似的な変速動作は、MTを操る楽しさを求める運転者の運転感覚に違和感を与えるおそれがある。
このような事情を考慮し、本出願に係る発明者らは、EVでMT車両の運転感覚を得ることができるように、EVに疑似シフト装置と疑似クラッチペダルを設けることを検討している。もちろん、単にこれらの疑似装置をEVに取り付けるのではない。本出願に係る発明者らは、疑似シフト装置と疑似クラッチペダルの操作によって、MT車両のトルク特性と同様のトルク特性が得られるように電気モータを制御できるようにすることを検討している。
ところで、MT車両を運転する上での楽しみの一つに、ゼロ発進加速がある。ゼロ発進加速は、停止状態からの加速である。MT車両においてこれを素早く且つ滑らかに行うためには、運転者は、アクセルペダル、シフト装置、及びクラッチペダルを上手に協調操作しなければならない。特に、車両が動き出す瞬間のアクセルペダルとクラッチペダルの操作は、素早い加速を決める上で重要である。
しかし、昨今の運転者は、自動変速機(AT:Automatic Transmission)を有するAT車両の運転に慣れているため、MT車両でのゼロ発進加速操作を上手に行うことは容易ではない。このことは、EVにおいてMT車両の運転感覚を再現する場合にも同様に起こりうる課題である。特に、EVは停止状態から大トルクを発生させることができるのに対し、MT車両は低速でのトルクが細く、その運転感覚には大きな違いがある。ゆえに、EVの運転感覚を知っている運転者にとっては、EVにおいてMT車両のトルク特性が実現され、ゼロ発進加速が可能になったとしても、そのための操作を上手に行えない可能性がある。
本発明は、上述の課題を鑑みてなされたもので、運転者がMT車両のようなゼロ発進加速を容易に楽しむことができる電気自動車を提供することを目的とする。
本発明に係る電気自動車は、電気モータを走行用の動力装置として用いる電気自動車であって、加速用ペダルと、疑似クラッチペダルと、疑似シフト装置と、疑似エンジン回転速度メーターと、制御装置とを備える。制御装置は、電気モータが出力するモータトルクを制御する装置である。
制御装置は、メモリと、プロセッサとを備える。メモリは、MT車両モデルを記憶する。MT車両モデルは、MT車両における駆動輪トルクのトルク特性を模擬したモデルである。ここでいうMT車両とは、ガスペダルの操作によってトルクを制御される内燃機関と、クラッチペダルの操作とシフト装置の操作とによってギア段が切り替えられるマニュアルトランスミッションとを有する車両である。
プロセッサは、以下の第1乃至第6の処理を実行する。第1の処理は、加速用ペダルの操作量を、MT車両モデルに対するガスペダルの操作量の入力として受け付ける処理である。第2の処理は、疑似クラッチペダルの操作量を、MT車両モデルに対するクラッチペダルの操作量の入力として受け付ける処理である。第3の処理は、疑似シフト装置のシフト位置を、MT車両モデルに対するシフト装置のシフト位置の入力として受け付ける処理である。第4の処理は、加速用ペダルの操作量と、疑似クラッチペダルの操作量と、疑似シフト装置のシフト位置とで定まる駆動輪トルクを、MT車両モデルを用いて計算する処理である。第5の処理は、駆動輪トルクを自車両の駆動輪に与えるためのモータトルクを演算する処理である。そして、第6の処理は、MT車両モデルを用いて計算される内燃機関の回転速度を疑似エンジン回転速度メーターに表示する処理である。
プロセッサは、電気自動車の停止時にゼロ発進加速操作が検出された場合、以下の第7及び第8の処理のうち少なくとも1つの処理を実行する。ゼロ発進加速操作は、疑似エンジン回転速度メーターに表示される内燃機関の回転速度、つまり、MT車両モデルで計算される仮想の内燃機関の回転速度を所定回転速度付近まで高めた状態で疑似クラッチペダルをつなぐ操作である。第7の処理は、電気モータのトルクを通常発進時よりも大きくする処理である。第8の処理は、疑似クラッチペダルの操作量より決まるトルク伝達ゲインを通常発進時よりも大きくする処理である。
以上の構成によれば、運転者は、内燃機関とマニュアルトランスミッションとを有するMT車両のように電気自動車を運転することができる。また、ゼロ発進加速を行いたい場合には、電気モータのトルクが通常発進時よりも大きくされる。また、それに代えて、或いは、追加で、疑似クラッチペダルの操作量より決まるトルク伝達ゲインが通常発進時よりも大きくされる。これにより、発進時に十分な駆動力を得られるようになり、運転者は、MT車両のようなゼロ発進加速を容易に楽しむことができるようになる。
以上述べたように、本発明によれば、運転者がMT車両のようなゼロ発進加速を容易に楽しむことができる電気自動車を提供することができる。
本発明の実施形態に係る電気自動車の動力系の構成を模式的に示す図である。 図1に示す電気自動車の制御システムの構成を示すブロック図である。 図1に示す電気自動車の制御装置の機能を示すブロック図である。 図3に示す制御装置が備えるモータトルク指令マップの一例を示す図である。 図3に示す制御装置が備えるMT車両モデルの一例を示すブロック図である。 図5に示すMT車両モデルを構成するエンジンモデルの一例を示す図である。 図5に示すMT車両モデルを構成するクラッチモデルの一例を示す図である。 図5に示すMT車両モデルを構成するMTモデルの一例を示す図である。 MT走行モードで実現される電気モータのトルク特性を、EV走行モードで実現される電気モータのトルク特性と比較して示す図である。 ゼロ発進加速制御の手順を示すフローチャートである。 ゼロ発進加速のためのトルクアップの第1の方法を示す図である。 ゼロ発進加速のためのトルクアップの第2の方法を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。ただし、以下に示す実施形態において各要素の個数、数量、量、範囲等の数に言及した場合、特に明示した場合や原理的に明らかにその数に特定される場合を除いて、その言及した数に、この発明が限定されるものではない。また、以下に示す実施の形態において説明する構造等は、特に明示した場合や明らかに原理的にそれに特定される場合を除いて、この発明に必ずしも必須のものではない。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
1.電気自動車の構成
図1は、本実施の形態に係る電気自動車10の動力系の構成を模式的に示す図である。図1に示すように、電気自動車10は、動力源として電気モータ2を備えている。電気モータ2は、例えばブラシレスDCモータや三相交流同期モータである。電気モータ2には、その回転速度を検出するための回転速度センサ40が設けられている。電気モータ2の出力軸3は、ギア機構4を介してプロペラシャフト5の一端に接続されている。プロペラシャフト5の他端は、デファレンシャルギア6を介して、車両前方のドライブシャフト7に接続されている。
電気自動車10は、前車輪である駆動輪8と、後車輪である従動輪12とを備えている。駆動輪8は、ドライブシャフト7の両端にそれぞれ設けられている。各車輪8,12には、車輪速センサ30が設けられている。図1では、代表して右後輪の車輪速センサ30のみが描かれている。車輪速センサ30は、電気自動車10の車速を検出するための車速センサとしても用いられる。車輪速センサ30は、CAN(Controller Area Network)などの車載ネットワークによって後述する制御装置50に接続されている。
電気自動車10は、バッテリ14と、インバータ16とを備えている。バッテリ14は、電気モータ2を駆動する電気エネルギを蓄える。インバータ16は、バッテリ14から入力される直流電力を電気モータ2の駆動電力に変換する。インバータ16による電力変換は、制御装置50によるPWM(Pulse Wave Modulation)制御によって行われる。インバータ16は、車載ネットワークによって制御装置50に接続されている。
電気自動車10は、運転者が電気自動車10に対する動作要求を入力するための動作要求入力装置として、加速要求を入力するためのアクセルペダル(加速用ペダル)22と、制動要求を入力するためのブレーキペダル24とを備えている。アクセルペダル22には、アクセルペダル22の操作量であるアクセル開度Pap[%]を検出するためのアクセルポジションセンサ32が設けられている。またブレーキペダル24には、ブレーキペダル24の操作量であるブレーキ踏み込み量を検出するためのブレーキポジションセンサ34が設けられている。アクセルポジションセンサ32及びブレーキポジションセンサ34、車載ネットワークによって制御装置50に接続されている。
電気自動車10は、動作入力装置として、さらに疑似シフトレバー(疑似シフト装置)26と、疑似クラッチペダル28とを備えている。シフトレバー(シフト装置)とクラッチペダルはマニュアルトランスミッション(MT)を操作する装置であるが、当然ながら電気自動車10はMTを備えていない。疑似シフトレバー26と疑似クラッチペダル28は、あくまでも、本来のシフトレバーやクラッチペダルとは異なるダミーである。
疑似シフトレバー26は、MT車両が備えるシフトレバーを模擬した構造を有している。疑似シフトレバー26の配置及び操作感は、実際のMT車両と同等である。疑似シフトレバー26には、例えば1速、2速、3速、4速、5速、6速、及びニュートラルの各ギア段に対応するポジションが設けられている。疑似シフトレバー26には、疑似シフトレバー26がどのポジションにあるかを判別することでギア段を検出するシフトポジションセンサ36が設けられている。シフトポジションセンサ36は、車載ネットワークによって制御装置50に接続されている。
疑似クラッチペダル28は、MT車両が備えるクラッチペダルを模擬した構造を有している。疑似クラッチペダル28の配置及び操作感は、実際のMT車両と同等である。運転者は、疑似シフトレバー26によりギア段の設定変更をしたい場合に疑似クラッチペダル28を踏み込み、ギア段の設定変更が終わると踏み込みをやめて疑似クラッチペダル28を元に戻す。疑似クラッチペダル28には、疑似クラッチペダル28の踏み込み量Pc[%]を検出するためのクラッチポジションセンサ38が設けられている。クラッチポジションセンサ38は、車載ネットワークによって制御装置50に接続されている。
電気自動車10は、疑似エンジン回転速度メーター44を備えている。エンジン回転速度メーターは、運転者に対して内燃機関(エンジン)の回転速度を表示する装置であるが、当然ながら電気自動車10はエンジンを備えていない。疑似エンジン回転速度メーター44は、あくまでも、本来のエンジン回転速度メーターとは異なるダミーである。疑似エンジン回転速度メーター44は、従来車両が備えるエンジン回転速度メーターを模擬した構造を有している。疑似エンジン回転速度メーター44は、機械式でもよいし液晶表示式でもよい。液晶表示式の場合、レブリミットを任意に設定できるようにしてもよい。疑似エンジン回転速度メーター44は、車載ネットワークによって制御装置50に接続されている。
電気自動車10は、モード選択スイッチ42を備えている。モード選択スイッチ42は、電気自動車10の走行モードを選択するスイッチである。電気自動車10の走行モードには、MTモードとEVモードとがある。モード選択スイッチ42は、MTモードとEVモードのいずれか一方を任意に選択可能に構成されている。詳細は後述するが、MTモードでは、電気自動車10をMT車両のように運転するための制御モード(第1モード)で電気モータ2の制御が行われる。EVモードでは、一般的な電気自動車のための通常の制御モード(第2モード)で電気モータ2の制御が行われる。モード選択スイッチ42は、車載ネットワークによって制御装置50に接続されている。
制御装置50は、典型的には、電気自動車10に搭載されるECU(Electronic Control Unit)である。制御装置50は、複数のECUの組み合わせであってもよい。制御装置50は、インターフェース52と、メモリ54と、プロセッサ56とを備えている。インターフェース52には車載ネットワークが接続されている。メモリ54は、データを一時的に記録するRAM(Random Access Memory)と、プロセッサ56で実行可能な制御プログラムや制御プログラムに関連する種々のデータを保存するROM(Read Only Memory)とを含んでいる。プロセッサ56は、制御プログラムやデータをメモリ54から読み出して実行し、各センサから取得した信号に基づいて制御信号を生成する。
図2は、本実施の形態に係る電気自動車10の制御システムの構成を示すブロック図である。制御装置50には、少なくとも車輪速センサ30、アクセルポジションセンサ32、ブレーキポジションセンサ34、シフトポジションセンサ36、クラッチポジションセンサ38、回転速度センサ40、及びモード選択スイッチ42から信号が入力される。これらのセンサと制御装置50との間の通信には車載ネットワークが用いられている。図示は省略するが、これらの他にも様々なセンサが電気自動車10に搭載され、車載ネットワークによって制御装置50に接続されている。
また、制御装置50からは、少なくともインバータ16と疑似エンジン回転速度メーター44へ信号が出力されている。これらの機器と制御装置50との間の通信には車載ネットワークが用いられている。図示は省略するが、これらの他にも様々なアクチュエータや表示器が電気自動車10に搭載され、車載ネットワークによって制御装置50に接続されている。
制御装置50は、ゼロ発進加速要求判定部500しての機能と、制御信号算出部520としての機能を備える。詳しくは、メモリ54(図1に参照)に記憶されたプログラムがプロセッサ56(図1に参照)により実行されることで、プロセッサ56は、少なくともゼロ発進加速要求判定部500と、制御信号算出部520として機能する。制御信号算出とは、アクチュエータや機器に対する制御信号を算出する機能である。制御信号には、少なくとも、インバータ16をPWM制御するための信号と、疑似エンジン回転速度メーター44に情報を表示させる信号とが含まれる。以下、制御装置50が有するこれらの機能について説明する。
2.制御装置の機能
2-1.モータトルク算出機能
図3は、本実施の形態に係る制御装置50の機能、特に、電気モータ2に対するモータトルク指令値の算出に係る機能を示すブロック図である。制御装置50は、このブロック図に示された機能によりモータトルク指令値を計算し、モータトルク指令値に基づいてインバータ16をPWM制御するための制御信号を生成する。
図3に示すように、制御信号算出部520は、MT車両モデル530、要求モータトルク計算部540、モータトルク指令マップ550、及び切替スイッチ560を備える。制御信号算出部520には、車輪速センサ30、アクセルポジションセンサ32、シフトポジションセンサ36、クラッチポジションセンサ38、回転速度センサ40、及びモード選択スイッチ42からの信号が入力される。制御信号算出部520は、これらのセンサからの信号を処理し、電気モータ2に出力させるモータトルクを算出する。
制御信号算出部520によるモータトルクの計算は、MT車両モデル530と要求モータトルク計算部540とを用いた計算と、モータトルク指令マップ550を用いた計算の2通りがある。前者は、電気自動車10をMTモードで走行させる場合のモータトルクの計算に用いられる。後者は、電気自動車10をEVモードで走行させる場合のモータトルクの計算に用いられる。どちらのモータトルクを用いるかは、切替スイッチ560によって決まる。切替スイッチ560は、モード選択スイッチ42から入力される信号によって動作する。
2-2.MTモードでのモータトルクの計算
MT車両における駆動輪トルクは、エンジンに対する燃料供給を制御するガスペダルの操作と、MTのギア段を切り替えるシフトレバー(シフト装置)の操作と、エンジンとMTとの間のクラッチを動作させるクラッチペダルの操作とによって決定付けられる。MT車両モデル530は、電気自動車10がエンジン、クラッチ、及びMTを備えているのであれば、アクセルペダル22、疑似クラッチペダル28、及び疑似シフトレバー26の操作によって得られる駆動輪トルクを計算するモデルである。以下、MTモードにおいて、MT車両モデル530により仮想的に実現されるエンジン、クラッチ、及びMTを仮想エンジン、仮想クラッチ、仮想MTと称する。
MT車両モデル530には、仮想エンジンのガスペダルの操作量として、アクセルポジションセンサ32の信号が入力される。仮想MTのシフト装置のシフト位置として、シフトポジションセンサ36の信号が入力される。さらに、仮想クラッチのクラッチペダルの操作量として、クラッチポジションセンサ38の信号が入力される。また、MT車両モデル530には、車両の負荷状態を示す信号として車輪速センサ30の信号も入力される。MT車両モデル530は、MT車両における駆動輪トルクのトルク特性を模擬したモデルである。MT車両モデル530は、運転者によるアクセルペダル22、疑似シフトレバー26、及び疑似クラッチペダル28の操作駆動輪トルクの値に反映されるように作成されている。MT車両モデル530の詳細については後述する。
要求モータトルク計算部540は、MT車両モデル530で算出された駆動トルクを要求モータトルクに変換する。要求モータトルクは、MT車両モデル530で算出された駆動トルクの実現必要なモータトルクである。駆動トルクの要求モータトルクへの変換には、電気モータ2の出力軸3から駆動輪8までの減速比が用いられる。また、要求モータトルク計算部540には、ゼロ発進加速要求判定部500から信号が入力される。ゼロ発進加速要求判定部500による判定の内容と、その判定結果を受けた要求モータトルク計算部540の処理については後述する。
2-3.EVモードでのモータトルクの計算
図4は、EVモードでのモータトルクの計算に用いられモータトルク指令マップ550の一例を示す図である。モータトルク指令マップ550は、アクセル開度とPapと電気モータ2の回転速度とをパラメータとしてモータトルクを決定するマップである。モータトルク指令マップ550の各パラメータには、アクセルポジションセンサ32の信号と、回転速度センサ40の信号とが入力される。モータトルク指令マップ550からは、これらの信号に対応するモータトルクが出力される。
2-4.モータトルクの切り替え
モータトルク指令マップ550を用いて計算されたモータトルクをTevと表記し、MT車両モデル530及び要求モータトルク計算部540を用いて計算されたモータトルクをTmtと表記する。2つのモータトルクTev,Tmtのうち切替スイッチ560によって選択されたモータトルクが、電気モータ2に対してモータトルク指令値として与えられる。
EVモードでは、運転者が疑似シフトレバー26や疑似クラッチペダル28を操作しても、その操作は電気自動車10の運転には反映されない。つまり、EVモードでは、疑似シフトレバー26の操作と疑似クラッチペダル28の操作は無効化される。ただし、モータトルクTevがモータトルク指令値として出力されている間も、MT車両モデル530を用いたモータトルクTmtの計算は継続されている。逆に、モータトルクTmtがモータトルク指令値として出力されている間も、モータトルクTevの計算は継続されている。つまり、切替スイッチ560には、モータトルクTevとモータトルクTmtの両方が継続的に入力されている。
切替スイッチ560による入力の切り替えによって、モータトルク指令値は、モータトルクTevからモータトルクTmtへ、或いは、モータトルクTmtからモータトルクTevへ切り替えられる。このとき、2つのモータトルクの間にずれがある場合、切り替えに伴ってトルク段差が発生してしまう。このため、切り替え後暫くの間は、トルクの急激な変化が生じないように、モータトルク指令値に対して徐変処理が実施される。例えば、EVモードからMTモードへの切り替えでは、モータトルク指令値を直ぐにモータトルクTevからモータトルクTmtに切り替えるのではなく、所定の変化率でモータトルクTmtへ向けて変化させる。MTモードからEVモードへの切り替えでも同様の処理が行われる。
切替スイッチ560は、モード選択スイッチ42で選択された走行モードに応じて動作する。モード選択スイッチ42でEVモードが選択されている場合、切替スイッチ560は、モータトルク指令マップ550に接続し、モータトルク指令マップ550から入力されるモータトルクTevをモータトルク指令値として出力する。モード選択スイッチ42でMTモードが選択された場合、切替スイッチ560は、接続先を要求モータトルク計算部540に切り替える。そして、切替スイッチ560は、要求モータトルク計算部540から入力されるモータトルクTmtをモータトルク指令値として出力する。このような入力の切り替えが、モード選択スイッチ42による行モードの選択に連動して行われる。
2-5.MT車両モデル
2-5-1.概要
次に、MT車両モデル530について説明する。図5は、MT車両モデル530の一例を示すブロック図である。MT車両モデル530は、エンジンモデル531と、クラッチモデル532と、MTモデル533と、車軸・駆動輪モデル534とから構成されている。エンジンモデル531では、仮想エンジンがモデル化されている。クラッチモデル532では、仮想クラッチがモデル化されている。MTモデル533は、仮想MTがモデル化されている。車軸・駆動輪モデル534では、車軸から駆動輪までの仮想のトルク伝達系がモデル化されている。各モデルは計算式で表されてもよいしマップで表されてもよい。
各モデル間では計算結果の入出力が行われる。また、エンジンモデル531にはアクセルポジションセンサ32で検出されたアクセル開度Papが入力される。クラッチモデル532には、クラッチポジションセンサ38で検出されたクラッチ踏み込み量Pcが入力される。MTモデルには533には、シフトポジションセンサで検出されたシフトポジションSpが入力される。さらに、MT車両モデル530では、車輪速センサ30で検出された車速Vw(或いは車輪速)が複数のモデルにおいて使用される。MT車両モデル530では、これらの入力信号に基づき、駆動輪トルクTwと仮想エンジン回転速度Neとが算出される。
2-5-2.エンジンモデル
エンジンモデル531は、仮想エンジン回転速度Neと仮想エンジン出力トルクTeoutを算出する。エンジンモデル531は、仮想エンジン回転速度Neを計算するモデルと仮想エンジン出力トルクTeoutを計算するモデルから構成される。仮想エンジン回転速度Neの計算には、例えば、次式(1)で表されるモデルが用いられる。次式(1)では、車輪8の回転速度Nw、総合減速比R、及びクラッチ機構のスリップ率slipから仮想エンジン回転速度Neが算出される。
Figure 0007472726000001
式(1)において、車輪8の回転速度Nwは車輪速センサ30で検出された車輪速から算出される。総合減速比Rは、後述するMTモデル533で計算されるギア比(変速比)rと、車軸・駆動輪モデル534で規定されている減速比とから算出される。スリップ率slipは、後述するクラッチモデル532で算出される。仮想エンジン回転速度Neは、MTモードの選択時、疑似エンジン回転速度メーター44に表示される。
なお、MT車両のアイドリング中は、エンジン回転速度を一定回転速度に維持するアイドルスピードコントロール制御(ISC制御)が行われる。そこで、エンジンモデル531は、車速が0であり、かつアクセル開度Papが0%である場合、仮想エンジン回転速度Neを所定のアイドリング回転速度(例えば1000rpm)として算出する。
エンジンモデル531は、仮想エンジン回転速度Ne及びアクセル開度Papから仮想エンジン出力トルクTeoutを算出する。仮想エンジン出力トルクTeoutの計算には、例えば、図6に示すような2次元マップが用いられる。この2次元マップでは、アクセル開度Pap毎に仮想エンジン回転速度Neに対する仮想エンジン出力トルクTeoutが与えられる。図6に示すトルク特性は、ガソリンエンジンを想定した特性に設定することもできるし、ディーゼルエンジンを想定した特性に設定することもできる。また、自然吸気エンジンを想定した特性に設定することもできるし、過給エンジンを想定した特性に設定することもできる。MTモードでの仮想エンジンを切り替えるスイッチを設けて、運転者が好みの設定に切り替えられるようにしてもよい。エンジンモデル531で算出された仮想エンジン出力トルクTeoutは、クラッチモデル532に出力される。
2-5-3.クラッチモデル
クラッチモデル532は、トルク伝達ゲインkを算出する。トルク伝達ゲインkは、疑似クラッチペダル28の踏み込み量に応じた仮想クラッチのトルク伝達度合いを算出するためのゲインである。クラッチモデル532は、例えば、図7に示すようなマップを有する。このマップでは、クラッチペダル踏み込み量Pcに対してトルク伝達ゲインkが与えられる。図7でトルク伝達ゲインkは、クラッチペダル踏み込み量PcがPc0からPc1の範囲で1となり、クラッチペダル踏み込み量PcがPc1からPc2の範囲で0まで一定の傾きで単調減少し、クラッチペダル踏み込み量PcがPc2からPc3の範囲で0となるように与えられる。ここで、Pc0はクラッチペダル踏み込み量Pcが0%に対応し、Pc1はクラッチペダル踏み込み時の遊び限界に対応し、Pc3はクラッチペダル踏み込み量Pcが100%対応し、Pc2はPc3から際の遊び限界に対応している。
図7に示すマップは一例であり、クラッチペダル踏み込み量Pcの増加に対するトルク伝達ゲインkの変化は、0に向かう広義単調減少であればその変化曲線に限定はない。例えば、Pc1からPc2におけるトルク伝達ゲインkの変化は、上に凸となる単調減少曲線でも良いし、下に凸となる単調減少でも良い。
クラッチモデル532は、トルク伝達ゲインkを用いてクラッチ出力トルクTcoutを算出する。クラッチ出力トルクTcoutは、仮想クラッチから出力されるトルクである。クラッチモデル532は、例えば、次式(2)により、仮想エンジン出力トルクTeout、及びトルク伝達ゲインkからクラッチ出力トルクTcoutを算出する。クラッチモデル532で算出されたクラッチ出力トルクTcoutは、MTモデル533に出力される。
Figure 0007472726000002
2-5-4.MTモデル
MTモデル533は、ギア比(変速比)rを算出する。ギア比rは、仮想MTにおいて疑似シフトレバー26のシフトポジションSpにより決まるギア比である。疑似シフトレバー26のシフトポジションSpと仮想MTのギア段とは一対一の関係にある。MTモデル533は、例えば、図8に示すようなマップを有する。このマップでは、ギア段に対してギア比rが与えられる。図8に示すように、ギア段が大きいほどギア比rは小さくなる。
MTモデル533は、ギア比rを用いて変速機出力トルクTgoutを算出する。変速機出力トルクTgoutは、仮想変速機から出力されるトルクである。MTモデル533は、例えば、次式(3)により、クラッチ出力トルクTcout、及びギア比rから変速機出力トルクTgoutを算出する。MTモデル533で算出された変速機出力トルクTgoutは、車軸・駆動輪モデル534に出力される。
Figure 0007472726000003
2-5-5.車軸・駆動輪モデル
車軸・駆動輪モデル534は、所定の減速比rrを用いて駆動輪トルクTwを算出する。減速比rrは、仮想MTから駆動輪8までの機械的な構造により決まる固定値である。車軸・駆動輪モデル534は、例えば、次式(4)により、変速機出力トルクTgout、及び減速比rrから駆動輪トルクTwを算出する。車軸・駆動輪モデル534算出された駆動輪トルクTwは、要求モータトルク計算部540に出力される。
Figure 0007472726000004
2-6.MTモードで実現される電気モータのトルク特性
要求モータトルク計算部540は、MT車両モデル530で算出された駆動輪トルクTwをモータトルクに変換する。図9は、MT走行モードで実現される電気モータ2のトルク特性を、EV走行モードで実現される電気モータ2のトルク特性と比較して示す図である。MTモードの場合、図9に示されるように、疑似シフトレバー26により設定されるギア段に応じてMT車両のトルク特性を模擬するようなトルク特性(図中実線)を実現することができる。
2-6.ゼロ発進加速要求判定
2-6-1.概要
次に、ゼロ発進加速要求判定部500によるゼロ発進加速要求判定について説明する。ゼロ発進加速は、停止状態からの加速である。AT車両や通常のEVであれば、アクセルペダルを踏みこむことで、素早い加速を実現することができる。さらに大きな加速を望むのであれば、運転者は、ブレーキペダルを踏んだ状態でアクセルペダルを踏み込み、駆動輪にトルクをかけた状態でブレーキペダルを離せばよい。しかし、MT車両の場合には、より複雑な操作が必要とされる。MT車両では、クラッチペダルを切った状態でアクセルペダルを踏み、エンジン回転速度を最大トルク付近まで高めた状態で、クラッチペダルをつなぐ操作、すなわち、ゼロ発進加速操作が必要となる。ゼロ発進加速操作は、電気自動車10をMTモードで運転する場合のゼロ発進加速にも必要とされる。
ゼロ発進加速要求判定部500は、MTモードにおいてゼロ発進加速操作が行われた場合、運転者がゼロ発進加速を要求していると判定する。運転者によるゼロ発進加速操作は、車両停止時の仮想エンジン回転速度Neと疑似クラッチペダルの踏み込み量Pcとから検出することができる。ゼロ発進加速要求判定部500は、ゼロ発進加速要求が検出された場合、要求モータトルク計算部540に対してトルクアップ指示信号を出力する。トルクアップ指示信号を受けた要求モータトルク計算部540は、発進時のモータトルクをMTモードでの通常発進時のモータトルクよりも増大させる。
2-6-2.ゼロ発進加速要求判定の手順
図10は、ゼロ発進加速要求判定を含むゼロ発進加速制御の手順を示すフローチャートである。ステップS101では、現在の走行モードがMTモードかどうかが判定される。現在の走行モードがEVモードの場合、以降の処理はスキップされる。なお、EVモードの場合には、EVモードならではの大トルクによる加速が可能である。
現在の走行モードがMTモードの場合、ステップS102において、車両が停止しているかどうかが判定される。車輪速センサ30で検出される車速がゼロである場合、車両は停止していると判定される。車速がゼロでない場合にはゼロ発進加速にはならないので、以降の処理はスキップされる。
車両が停止している場合、ステップS103において、仮想エンジン回転速度Neが所定回転速度Nes以上になっているかどうかが判定される。所定回転速度Nesは、仮想エンジン出力トルクTeoutが最大トルクを含む所定範囲内に入る回転速度である。仮想エンジン回転速度Neが所定回転速度Nes未満の場合、運転者にゼロ発進加速の意図があるか不明であるので、以降の処理はスキップされる。
仮想エンジン回転速度Neが所定回転速度Nes以上になった場合、ステップS104において、疑似クラッチペダルの踏み込み量Pcが所定値Pcs以下まで戻されたかどうかが判定される。所定値Pcsは、仮想クラッチがつながるときの踏み込み量である。クラッチペダル踏み込み量Pcが所定値Pcsより大きい場合、運転者にゼロ発進加速の意図があるか不明であるので、以降の処理はスキップされる。
疑似クラッチペダルの踏み込み量Pcが所定値Pcs以下になった場合、ステップS105において、ゼロ発進加速のためのトルクアップが実行される。これにより、発進時に十分な駆動力を得られるようになり、運転者は、MT車両のようなゼロ発進加速を容易に楽しむことができるようになる。
ステップS106では、車両が発進したかどうかが判定される。車両が発進してないのであれば、以降の処理はスキップされる。
車両が発進した場合には、ステップS107において、駆動輪8にスリップが発生しているかどうかが判定される。スリップは、駆動輪8の車輪速と従動輪12の車輪速との間に生じる速度差から検知することができる。スリップが発生していないのであれば、次の処理はスキップされる。
駆動輪8にスリップが発生した場合、ステップS108の処理が実行される。ステップS108では、モータトルクを低下させるようにトルクダウン制御が実行される。トルクダウン制御には、滑りやすい路面や荒れた路面でのトラクションを確保する機能であるTRC(Traction Control)が利用される。これにより駆動輪8のスリップは抑えられ、安定した発進が可能となる。
2-6-3.ゼロ発進加速のためのトルクアップの方法
図11は、ゼロ発進加速のためのトルクアップの第1の方法を示す図である。第1の方法では、電気モータ2のトルクを通常発進時よりも大きくすることが行われる。具体的には、MTモードでは、ギア段ごとにトルクカーブが定められ、トルクカーブに沿ってモータトルクが決定される。1速でのトルクカーブから分かるように、通常のMTモードにおいて1速発進時に得られるモータトルクは大きくない。そこで、ゼロ発進加速要求判定部500から要求モータトルク計算部540にトルクアップ指示信号が入力された場合、要求モータトルク計算部540は、電流制限を解除してモータトルクを最大トルクまで増大させる。これにより、EVモードと同等の大トルクを電気モータ2に出力させることができるので、EVに慣れた運転者であっても、違和感なくゼロ発進加速を楽しむことができる。
図12は、ゼロ発進加速のためのトルクアップの第2の方法を示す図である。第2の方法では、ゼロ発進加速要求判定部500からMT車両モデル530にトルクアップ指示信号が入力される。MT車両モデル530では、トルクアップ指示信号が入力された場合、クラッチモデル532におけるトルク伝達ゲインkが通常発進時よりも大きくされる。具体的には、疑似クラッチペダルの踏み込み量Pcが所定値Pcs以下まで戻されて仮想クラッチがつながったとき、トルク伝達ゲインkを通常よりも増大させる。これにより、結果的に発進時の電気モータ2のトルクが増大するので、第1の方法と同様に、運転者は違和感なくゼロ発進加速を楽しむことができる。
3.その他
上記実施形態に係る電気自動車10は、1つの電気モータ2で前輪を駆動するFF車である。しかし、電気モータを前と後ろに2基配置し、前輪と後輪のそれぞれを駆動する電気自動車にも本発明は適用可能である。また、本発明は、各輪にインホイールモータを備える電気自動車にも適用可能である。これらの場合のMT車両モデルには、MT付き全輪駆動車をモデル化したものを用いることができる。
上記実施形態に係る電気自動車10は、変速機を備えていない。しかし、有段或いは無段の自動変速機を備えた電気自動車にも本発明は適用可能である。この場合、MT車両モデルで計算されたモータトルクを出力させるように、電気モータ及び自動変速機からなるパワートレインを制御すればよい。
2 電気モータ
8 駆動輪
10 電気自動車
16 インバータ
26 疑似シフトレバー(疑似シフト装置)
28 疑似クラッチペダル
30 車輪速センサ
40 回転速度センサ
42 モード選択スイッチ
44 疑似エンジン回転速度メーター
50 制御装置
500 ゼロ発進加速要求判定部
520 制御信号算出部
530 MT車両モデル
540 要求モータトルク計算部
550 モータトルク指令マップ
560 切替スイッチ

Claims (1)

  1. 電気モータを走行用の動力装置として用いる電気自動車であって、
    加速用ペダルと、
    疑似クラッチペダルと、
    疑似シフト装置と、
    疑似エンジン回転速度メーターと、
    前記電気モータが出力するモータトルクを制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    メモリと、
    プロセッサと、を備え、
    前記メモリは、ガスペダルの操作によってトルクを制御される内燃機関とクラッチペダルの操作とシフト装置の操作とによってギア段が切り替えられるマニュアルトランスミッションとを有するMT車両における駆動輪トルクのトルク特性を模擬したMT車両モデルを記憶し、
    前記プロセッサは、
    前記加速用ペダルの操作量を、前記MT車両モデルに対する前記ガスペダルの操作量の入力として受け付ける処理と、
    前記疑似クラッチペダルの操作量を、前記MT車両モデルに対する前記クラッチペダルの操作量の入力として受け付ける処理と、
    前記疑似シフト装置のシフト位置を、前記MT車両モデルに対する前記シフト装置のシフト位置の入力として受け付ける処理と、
    前記加速用ペダルの操作量と、前記疑似クラッチペダルの操作量と、前記疑似シフト装置のシフト位置とで定まる前記駆動輪トルクを、前記MT車両モデルを用いて計算する処理と、
    前記駆動輪トルクを前記電気自動車の駆動輪に与えるための前記モータトルクを演算する処理と、
    前記MT車両モデルを用いて計算される仮想エンジンの回転速度を前記疑似エンジン回転速度メーターに表示する処理と、を実行し、
    前記電気自動車の停止時に、前記疑似エンジン回転速度メーターに表示される前記仮想エンジンの回転速度を所定回転速度付近まで高めた状態で前記疑似クラッチペダルをつなぐゼロ発進加速操作が検出された場合、
    前記電気モータのトルクを通常発進時よりも大きくする処理と、
    前記疑似クラッチペダルの操作量より決まるトルク伝達ゲインを通常発進時よりも大きくする処理と、のうち少なくとも1つの処理を実行する
    ことを特徴とする電気自動車。
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