JP2024073025A - 無人搬送車システム - Google Patents

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Abstract

【課題】すぐに搬送する必要がある物品が発生しても無人搬送車を割り付けることができ、それによって各処理装置をできる限り稼働させることができる無人搬送車システムを提供する。【解決手段】無人搬送車システム1は、複数の処理装置11~15と、少なくとも処理装置間11~15間で、物品を搬送する少なくとも1つの無人搬送車10と、搬送要求に基づいて、無人搬送車10を制御する搬送車コントローラ20と、を備える。搬送車コントローラ20の割付部22は、搬送先における時間余裕と閾値とを比較し、時間余裕が閾値より大きい場合には、時間余裕が閾値より小さい場合の割付方法とは異なる割付方法を採用する。【選択図】図1

Description

本開示は、無人搬送車システムに関する。
特許文献1に記載されるように、地上コントローラに処理装置のサイクルタイムを記憶させ、処理装置に物品を搬入後、サイクルタイム経過時に無人搬送車がステーションに到着するように無人搬送車を割り付けるシステムが知られている。
特開2001-296922号公報
複数の処理装置を備えるシステムにおいて、各処理装置をできる限り稼働させること(すなわち遊休時間を減らすこと)が重要である。例えば、物品は、複数の処理装置で処理される間、複数の工程を経る。本発明者は、複数の工程のうち、搬送を優先させるべき工程(以下、ボトルネック搬送工程と呼ぶ)が存在することに着目した。例えば、前工程から当工程への搬送時間が他の工程間の搬送時間に比べて長い場合、当工程のバッファ数が他の工程のバッファ数に比べて少ない場合、及び、当工程の処理速度が他の工程の処理速度に比べて高い場合等において、当工程への搬送が、ボトルネック搬送工程に該当する。
従来のシステムでは、搬送要求の発生順に割付が行われることがあった。しかしそのような割付方法では、ボトルネック搬送工程が考慮されていない。また搬送量を最大化させる制御が行われることもあった。この制御では、搬送先に物品を届けるまでの時間が大きくばらつく傾向にあり、ボトルネック搬送工程が考慮されていない。よって、従来のシステムは、処理装置をできる限り稼働させるという観点では不十分であったと言わざるを得ない。
本開示は、すぐに搬送する必要がある物品が発生しても無人搬送車を割り付けることができ、それによって各処理装置をできる限り稼働させることができる無人搬送車システムを説明する。
本開示の一態様に係る無人搬送車システムは、複数の処理装置と、少なくとも処理装置間で、物品を搬送する少なくとも1つの無人搬送車と、物品を搬送元から処理装置の何れか1つである搬送先へと搬送するための少なくとも1つの搬送要求に基づいて、無人搬送車を制御するコントローラと、を備える。コントローラは、搬送要求に対して無人搬送車を割り付ける割付部と、処理装置のそれぞれにおける処理時間を記憶する記憶部と、を有する。割付部は、搬送先において物品の処理が開始されるまでの時間から物品を搬送元から搬送先へと搬送するのに要する搬送時間を差し引いた差である第1時間と、少なくとも無人搬送車を搬送元へ到着させるまでに要する第2時間とを比較し、第1時間が第2時間より大きい場合には、第1時間が第2時間より小さい場合の割付方法とは異なる割付方法を採用する。
この無人搬送車システムにおいて、コントローラの割付部は、第1時間と第2時間とを比較する。第1時間は、搬送先の処理装置における時間余裕である。すなわち、第1時間が短いということは、処理装置における時間余裕が小さいことを意味する。これは、その搬送要求においては、物品をすぐに搬送する必要があることを意味する。一方で第2時間は、適宜に設定され得る閾値である。この無人搬送車システムでは、割付部によって、第1時間が第2時間より大きい場合には、第1時間が第2時間より小さい場合の割付方法とは異なる割付方法が採用される。よって、時間余裕が小さい搬送要求に対して優先的に無人搬送車を割り付けることができる。第1時間が第2時間より大きい場合には、割付を後回しにする等の措置を採ることができる。これにより、すぐに搬送する必要がある物品が発生しても無人搬送車を割り付けることができ、それによって各処理装置をできる限り稼働させることができる。
割付部は、第1時間が第2時間より小さい場合には、搬送要求に対して割付を行い、第1時間が第2時間より大きい場合には、搬送要求に対して割付を保留してもよい。この場合、時間余裕が小さい搬送要求に対して確実に無人搬送車を割り付けることができる。よって、空き搬送車が存在しないために時間内に物品を搬送することができない、といった不都合を防止できる。
割付部は、第1時間が第2時間より小さい場合には、他の搬送要求を実行中でない空きの無人搬送車を割り付けてもよい。この場合、すぐに搬送する必要がある搬送要求に対して、すぐに割付を行うことができる。
割付部は、新しい搬送要求が発生する毎に、割付を保留した搬送要求について第1時間を算出してもよい。この場合、時間余裕が小さい新たな搬送要求が発生した場合であっても、割付部が割付を行うことができる。
無人搬送車システムは、複数の無人搬送車を含んでもよい。割付部は、第1時間が第2時間より小さい場合には、他の搬送要求を実行中でない空きの無人搬送車を割り付け、第1時間が第2時間より大きい場合には、他の搬送要求を実行中の無人搬送車のうち、当該他の搬送要求における搬送先が搬送元に最も近い無人搬送車を割り付けてもよい。この場合、割付を保留することなく即座に割付が行われる。時間余裕があれば空き搬送車を温存でき、なおかつ、余裕の程度に応じて、無人搬送車の移動距離を押さえることができる。
処理装置のそれぞれは、処理前の少なくとも1つの他の物品を一時的に保持する少なくとも1つのバッファを有してもよい。割付部は、処理時間と、バッファに保持される他の物品の個数とに基づいて第1時間を算出してもよい。この場合、バッファにおける保持数に基づき時間余裕を算出することができる。
コントローラは、処理装置のそれぞれにおける搬送要求の発生時間に基づいて処理時間を算出すると共に、記憶部に記憶された処理時間の実績データに基づいて処理時間を更新してもよい。この場合、処理時間が変わった場合であっても自動的に対応することができる。
本開示によれば、すぐに搬送する必要がある物品が発生しても無人搬送車を割り付けることができ、それによって各処理装置をできる限り稼働させることができる。
図1は、一実施形態に係る無人搬送車システムの全体概要図である。 図2は、一実施形態に係るコントローラの機能構成を示す機能ブロック図である。 図3は、いくつかの処理装置において発生している搬送要求に関して、時間余裕を算出するための指標(数値)を例示する図である。
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
まず図1及び図2を参照して、無人搬送車システム1の概要について説明する。図1に示されるように、無人搬送車システム1は、例えば、二次電池を製造する工場の建屋に配置された複数の処理装置11~15の間の物品の搬送、及び、建屋の外部と内部との間の物品の搬送等を行う搬送システムである。図1及び図2に示されるように、無人搬送車システム1は、複数の処理装置11~15と、物品を搬送する複数の無人搬送車10と、複数の無人搬送車10を制御する搬送車コントローラ20と、搬送車コントローラ20に対して搬送要求を与える上位コントローラ5とを備える。以下、無人搬送車システム1は「搬送車システム1」と略称され、無人搬送車10は「搬送車10」と略称される。
図1には、一例として、5つの処理装置が示されている。第1処理装置11、第2処理装置12、第3処理装置13、第4処理装置14及び第5処理装置15のそれぞれは、所定の経路2に沿って走行する搬送車10によって、物品を移載可能に配置されている。各種処理装置としては、例えば、電極製造装置、又はセル組立装置等が挙げられる。なお、搬送車システム1が、複数の物品を保管する1つ又は複数の自動倉庫(図示せず)を備えてもよい。自動倉庫は、複数の物品を載置可能な保管棚と、保管棚に対して物品を移載するスタッカクレーンと、搬送車10によって物品が移載可能な複数の出入ポートと、を有してもよい(何れも図示せず)。処理装置の個数と配置、及び経路2は、自由に決められてよく、図1に示される例に限定されない。
第1処理装置11、第2処理装置12、第3処理装置13、第4処理装置14及び第5処理装置15のそれぞれは、物品を装置内に受け入れるための受入ステーション3と、処理後の物品を排出するための排出ステーション4とを有する。各処理装置において、受入ステーション3は、例えば、1つ又は複数のコンベアと、コンベアに隣接して設けられたバッファとを有する(何れも図示せず)。排出ステーション4は、例えば、1つ又は複数のコンベアを有する(図示せず)。受入ステーション3におけるバッファは、物品を一時的に保持するための仮置き場である。バッファに保持できる物品の個数(バッファ設定数)は、各処理装置において決められている。各処理装置は、バッファにおける物品の在席を検知可能である。各処理装置は、バッファに保持されている物品の個数(在席バッファ数)を検知可能である。各処理装置は、優先又は無線の通信手段により、現在の在席バッファ数を搬送車コントローラ20に向けて送信する。
なお、バッファ設定数は、各処理装置に物理的に用意された個数とは限られない。例えば、次の物品が受入ステーション3に届くまでにバッファが空くことを想定して、実際の数より多い数に設定されてもよい。排出ステーション4にバッファが設けられてもよい。また、受入ステーション3及び排出ステーション4が別々に設けられる場合に限られず、これらが一体となって移載ステーションを構成してもよい。
建屋の壁部の一部には、工場に対して原材料及び/又は物品を搬入及び搬出するための搬入・搬出口7が設けられている。搬入・搬出口7は、図示しないコンベア等をそれぞれ含む搬出ステーション3A及び搬入ステーション4Aを有する。搬出ステーション3A及び/又は搬入ステーション4Aが、上記と同様のバッファを有してもよい。
搬送車10は、予め設定された経路2に沿って自律的に走行する。搬送車10は、例えば、AGV(Automated Guided Vehicle)である。経路2は、建屋の床面に、搬送車10の走行経路を形成するよう設けられた、例えば、磁気テープ又は磁気マーカーであってもよい。この場合、搬送車10は、磁気テープ又は磁気マーカー等から出力される磁気信号等を検出しながら走行する。なお、搬送車10は、レーザ等から光を発生させ、建屋の壁部等に取り付けられたミラーにて反射した反射光を検出することで自己位置を検出しながら走行してもよいし、GPS等の情報を利用することで自己位置を検出しながら走行してもよい。搬送車10に対する誘導方式として、SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)技術が用いられてもよい。搬送車システム1が、搬送車10に電力を供給するための充電ポイント又は充電ステーション等が設けられてもよい。搬送車10は、単に「走行車」と称されてもよい。
本実施形態の搬送車システム1には、複数の搬送車10が配備されている。各搬送車10は、少なくとも複数の処理装置間で、物品を搬送する。各搬送車10は、何れかの処理装置の排出ステーション4から、他の何れかの処理装置の受入ステーション3、及び、搬入・搬出口7の搬出ステーション3Aへ物品を搬送可能である。また各搬送車10は、搬入・搬出口7の搬入ステーション4Aから、何れかの処理装置の受入ステーション3へ物品を搬送可能である。各搬送車10は、受入ステーション3、排出ステーション4、搬出ステーション3A、及び搬入ステーション4Aのそれぞれとの間で、物品を移載(受け渡し)可能である。以下の説明において、受入ステーション3、排出ステーション4、搬出ステーション3A、及び搬入ステーション4Aを、「移載ステーション」と総称する場合がある。
搬送車10は、搬送車コントローラ20から搬送指令(後述)が割り当てられた場合、当該搬送指令の搬送元の排出ステーション4又は搬入ステーション4Aから、搬送先の受入ステーション3又は搬出ステーション3Aへと物品を搬送させるための走行制御及び荷積み荷下ろし制御を実行する。走行制御では、例えば、上記した各種の誘導方式が利用され得る。荷積み荷下ろし制御では、搬送車10が有するリフターを上昇及び下降させることで、排出ステーション4又は搬入ステーション4Aから搬送車10への荷積みを実施し、搬送車10から受入ステーション3又は搬出ステーション3Aへの荷下ろしを実施する。
搬送車コントローラ20は、複数の搬送車10を管理する制御装置である。搬送車コントローラ20は、プログラム等が記憶されたROM(Read Only Memory)、データを一時的に記憶するRAM(RandomAccessMemory)、HDD(Hard Disk Drive)等の記憶媒体、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ、及び、無線LAN等の通信回路等を有するコンピュータである。搬送車コントローラ20は、例えばROMに格納されているプログラムがRAM上にロードされてCPUで実行されるソフトウェアとして構成することができる。搬送車コントローラ20は、電子回路等によるハードウェアとして構成されてもよい。搬送車コントローラ20は、一つの装置で構成されてもよいし、複数の装置で構成されてもよい。複数の装置で構成されている場合には、これらがインターネット又はイントラネット等の通信ネットワークを介して接続されることで、論理的に一つの搬送車コントローラ20が構築される。
搬送車コントローラ20は、搬送車10及び上位コントローラ5と、有線又は無線により接続されている。搬送車コントローラ20は、搬送車10から当該搬送車10の現在位置及び現在速度等に関する情報を受信する。搬送車コントローラ20は、上位コントローラ5から、ある処理装置から別の処理装置へ物品を搬送させるための搬送要求を受信する。搬送要求とは、例えば、出庫コンベアの先端に物品が到着したこと、又は、上流設備での処理が完了して払い出しステーションに物品が到着したことを契機として発生する。搬送車コントローラ20は、受信した搬送要求に応じて搬送指令を生成し、搬送車10に対して当該搬送指令を割り付ける。
搬送指令は、搬送要求における搬送元の移載ステーションから搬送先の移載ステーションまで物品を搬送車10により搬送させるための制御指令である。搬送指令は、搬送元の移載ステーションにおける物品の移載、搬送元の移載ステーションから搬送先の移載ステーションへの経路2に沿った走行、搬送先の移載ステーションにおける物品の移載に関する情報を含む。
すなわち、搬送車コントローラ20は、物品を、搬送元から処理装置11~15の何れか1つである搬送先へと搬送するための搬送要求に基づいて、搬送車10を制御する。
図2に示されるように、搬送車コントローラ20は、搬送要求受信部21と、割付部22と、記憶部27とを有する。搬送要求受信部21は、上位コントローラ5から搬送要求を受信し、受信した搬送要求に応じて搬送指令を生成する。割付部22は、生成された搬送指令(搬送要求)に対して、何れかの搬送車10を割り付ける。割付部22は、装置情報取得部23と、時間余裕算出部24と、割付決定部25とを含む。
装置情報取得部23は、処理装置11~15のそれぞれから受信する装置情報を取得する。装置情報には、各処理装置の固有ID、各処理装置における処理状況(現在処理されている物品の処理状況、及び、単位処理時間の実績値)、並びに各処理装置における在席バッファ数が含まれる。
時間余裕算出部24は、搬送先において物品の処理が開始されるまでの時間から物品を搬送元から搬送先へと搬送するのに要する搬送時間を差し引いた差である時間余裕(第1時間)を算出する。時間余裕は、例えば、各処理装置における在席バッファ数に処理時間を乗じた積から、搬送時間を差し引くことにより求められる。この場合、在席バッファ数に処理時間を乗じた積が、「搬送先において物品の処理が開始されるまでの時間」に相当する。搬送時間は、物品の搬送にかかる必要最低時間である。処理時間として、装置情報取得部23が取得した単位処理時間が用いられてもよい。単位処理時間とは、1つの物品を処理するのにかかる平均時間であり、(物品の)消滅時間又はサイクルタイムとも呼ばれる。上記のようにして、時間余裕算出部24は、処理時間と、バッファに保持される他の物品の個数とに基づいて時間余裕を算出する。時間余裕が別の方法で算出されてもよい。例えば、見積誤差を考慮して、上記算出値に安全係数を見込んだ(除した)値を時間余裕としてもよい。
時間余裕算出部24は、処理装置11~15のそれぞれにおける搬送要求の発生時間に基づいて処理時間を算出してもよい。記憶部27は、処理装置11~15のそれぞれにおける単位処理時間の実績値(処理時間の実績データ)を記憶している。時間余裕算出部24は、記憶部27に記憶された処理時間の実績データに基づいて処理時間を更新してもよい。時間余裕算出部24は、さらに、更新後の処理時間を記憶部27に記憶させる。
また記憶部27は、各処理装置について、少なくとも搬送車10を搬送元(各排出ステーション4、又は搬入ステーション4A)へ到着させるまでに要する閾値(第2時間)を記憶している。閾値は、ある処理装置について一定の値であってもよい。閾値は、例えば、割付を行ってから搬送元への配車に要する最短時間に、混雑等を要因とする遅延を見込んだ値に設定されてもよい。閾値は、空き搬送車が所定の台数より多ければ十分に大きな値に設定されてもよい。閾値は、空き搬送車の数の大小(程度)に応じて、段階的に設定されてもよい。
割付決定部25は、時間余裕算出部24において算出された時間余裕と、記憶部27に記憶された閾値とを比較し、それらの何れが大きいかを判断する。割付決定部25は、その判断結果に応じて、搬送要求に対する割付方法を決定し、割付を行う。割付決定部25は、判断結果によっては、割付を保留する。
割付決定部25による割付方法についてより詳細に説明すると、割付決定部25は、時間余裕が閾値より小さい場合には、搬送要求に対して割付を行う。この場合、割付決定部25は、搬送要求に対して、他の搬送要求を実行中でない搬送車10である空き搬送車(空きの無人搬送車)を割り付ける。もし空き搬送車がなければ、すべての搬送車10のうち、最も早く搬送元に到着できる搬送車10を割り付ける。
割付決定部25は、時間余裕が閾値より大きい場合には、搬送要求に対して割付を保留する。すなわち、割付決定部25は、時間余裕が閾値より大きい場合には、時間余裕が閾値より小さい場合の割付方法とは異なる割付方法を採用する。割付決定部25における時間余裕と閾値の比較及び判断は、時間余裕から閾値を差し引いた結果が負の値となるか正の値となるかによって行われてもよい。このことは、2つの数値の大小に関する判断を、数学的にどのように表現するかだけの違いであり、実質的な判断としては同一である。
また、割付決定部25は、複数の搬送要求が発生している場合、発生の順に関わらず、時間余裕の少ない順に割付を行う。割付決定部25は、割付を保留する場合には、例えば、上記の正の値に相当する分(時間差分)だけ、搬送要求に対する割付を保留する。割付決定部25は、例えば、その時間差分がゼロになる時点で、保留された搬送要求の割付を行う。また時間余裕算出部24は、例えば、新しい搬送要求が発生する毎に、割付を保留した搬送要求について時間余裕を算出する。
図3を参照して、例えば3つの搬送要求が同時に発生している場合の割付部22における割付方法について説明する。図3に示されるように、搬入・搬出口7の搬出ステーション3Aにおいて、搬送要求Aが発生している。第2処理装置12の受入ステーション3において、搬送要求Bが発生している。第4処理装置14の受入ステーション3において、搬送要求Cが発生している。各搬送要求における搬送時間、在席バッファ数、及び処理時間は図示された通りである。この場合、時間余裕算出部24は、
・搬送要求Aの時間余裕を、2×155-137との演算に基づき173秒と算出し、
・搬送要求Bの時間余裕を、1×100-42との演算に基づき58秒と算出し、
・搬送要求Cの時間余裕を、3×155-84との演算に基づき381秒と算出する。
時間余裕は、搬送要求Bにおいて最も小さく、搬送要求A、搬送要求Cの順に大きくなる。したがって、割付決定部25は、搬送要求B、搬送要求A、搬送要求Cの順に割当を行う(配車指示を出す)。もし上記の時間余裕の何れかが閾値よりも大きかった場合には、当該搬送要求は保留される。例えば、閾値が200秒に設定されている場合、搬送要求Cについては、時間余裕と閾値の差分(上記正の値)である181秒の間、割付が保留される。割付決定部25は、例えば、その差分がゼロになる時点で、搬送要求Cの割付を行う。
本実施形態の搬送車システム1においては、搬送車コントローラ20の割付部22は、時間余裕と閾値とを比較する。搬送先の処理装置において時間余裕が小さいということは、その搬送要求において、物品をすぐに搬送する必要があることを意味する。本実施形態の搬送車システム1では、割付部22によって、時間余裕が閾値より大きい場合には、時間余裕が閾値より小さい場合の割付方法とは異なる割付方法が採用される。よって、時間余裕が小さい搬送要求に対して優先的に無人搬送車を割り付けることができる。時間余裕が閾値より大きい場合には、割付を後回しにする等の措置を採ることができる。言い換えれば、ボトルネック搬送工程(時間余裕が小さい搬送フロー)を見極めて、配車に優先順位をつけることができる。これにより、すぐに搬送する必要がある物品が発生しても搬送車10を割り付けることができ、それによって処理装置11~15のそれぞれをできる限り稼働させることができる。場合によっては(望ましい条件が揃えば)、処理装置11~15のそれぞれを常時稼働させることもできる。
割付部22は、時間余裕が閾値より小さい場合には、搬送要求に対して割付を行い、時間余裕が閾値より大きい場合には、搬送要求に対して割付を保留する。これにより、時間余裕が小さい搬送要求に対して確実に搬送車10を割り付けることができる。よって、空き搬送車が存在しないために時間内に物品を搬送することができない、といった不都合を防止できる。
割付部22は、時間余裕が閾値より小さい場合には、他の搬送要求を実行中でない空きの無人搬送車を割り付ける。これにより、すぐに搬送する必要がある搬送要求に対して、すぐに割付を行うことができる。
割付部22は、新しい搬送要求が発生する毎に、割付を保留した搬送要求について時間余裕を算出する。時間余裕が小さい新たな搬送要求が発生した場合であっても、割付部22が割付を行うことができる。
処理装置11~15のそれぞれは、処理前の少なくとも1つの他の物品を一時的に保持するバッファを有する。割付部22は、処理時間と、バッファに保持される他の物品の個数とに基づいて時間余裕を算出する。これにより、バッファにおける保持数に基づき時間余裕を算出することができる。
搬送車コントローラ20は、処理装置11~15のそれぞれにおける搬送要求の発生時間に基づいて処理時間を算出すると共に、記憶部27に記憶された処理時間の実績データに基づいて処理時間を更新する。これにより、処理時間が変わった場合であっても自動的に対応することができる。
以上、本開示の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限られない。例えば、割付決定部25(割付部22)は、時間余裕が閾値より大きい場合に、搬送要求に対して割付を保留せず、割付を実行してもよい。すなわち、割付部22は、時間余裕が閾値より小さい場合には、他の搬送要求を実行中でない搬送車10である空き搬送車を割り付け、時間余裕が閾値より大きい場合には、他の搬送要求を実行中の搬送車10(すなわち空き搬送車を除く搬送車10)のうち、当該他の搬送要求における搬送先が搬送元に最も近い搬送車10を割り付けてもよい。時間余裕が閾値より大きい場合の割付規則として、時間余裕と閾値の差分の範囲内に、実行中の搬送を完了できるという条件を付加してもよい。そしてこれらの条件を満たす搬送車10が存在しない場合には、割付決定部25(割付部22)は、空き搬送車を含めた割付を行ってもよい。このような制御によれば、割付を保留することなく即座に割付が行われる。時間余裕があれば空き搬送車を温存でき、なおかつ、余裕の程度に応じて、搬送車10の移動距離を押さえることができる。
またその場合においても、上記実施形態と同様、割付部22がバッファにおける保持数に応じた時間余裕を算出してもよい。また搬送車コントローラ20は、記憶部27に記憶された処理時間の実績データに基づいて処理時間を更新してもよい。
閾値(第2時間)は、一定の値である場合に限られず、更新されてもよい。
搬送車システム1が、1台のみの搬送車10を備えてもよい。一部の処理装置又はすべての処理装置において、バッファが省略されてもよい。その場合には、時間余裕は、当該処理装置における単位処理時間と搬送時間とに基づいて(例えばこれらの差をとることで)求められてもよい。
搬送車10は、AGVに特に限定されず、例えば天井走行車及び有軌道台車等であってもよい。搬送車10は、昇降機能を備えて三次元空間を移動領域とする移動体、及び、三次元空間を自在に移動できるドローン等であってもよい。
本発明の構成要件は以下のとおりに記載され得る。
[1]
複数の処理装置と、
少なくとも前記処理装置間で、物品を搬送する少なくとも1つの無人搬送車と、
前記物品を搬送元から前記処理装置の何れか1つである搬送先へと搬送するための少なくとも1つの搬送要求に基づいて、前記無人搬送車を制御するコントローラと、を備え、
前記コントローラは、
前記搬送要求に対して前記無人搬送車を割り付ける割付部と、
前記処理装置のそれぞれにおける処理時間を記憶する記憶部と、を有し、
前記割付部は、
前記搬送先において前記物品の処理が開始されるまでの時間から前記物品を前記搬送元から前記搬送先へと搬送するのに要する搬送時間を差し引いた差である第1時間と、少なくとも前記無人搬送車を前記搬送元へ到着させるまでに要する第2時間とを比較し、
前記第1時間が前記第2時間より大きい場合には、前記第1時間が前記第2時間より小さい場合の割付方法とは異なる割付方法を採用する、無人搬送車システム。
[2]
前記割付部は、
前記第1時間が前記第2時間より小さい場合には、前記搬送要求に対して割付を行い、
前記第1時間が前記第2時間より大きい場合には、前記搬送要求に対して割付を保留する、[1]に記載の無人搬送車システム。
[3]
前記割付部は、
前記第1時間が前記第2時間より小さい場合には、他の搬送要求を実行中でない空きの無人搬送車を割り付ける、[2]に記載の無人搬送車システム。
[4]
前記割付部は、新しい搬送要求が発生する毎に、割付を保留した搬送要求について前記第1時間を算出する、[2]又は[3]に記載の無人搬送車システム。
[5]
前記無人搬送車システムは、複数の無人搬送車を含み、
前記割付部は、
前記第1時間が前記第2時間より小さい場合には、他の搬送要求を実行中でない空きの無人搬送車を割り付け、
前記第1時間が前記第2時間より大きい場合には、他の搬送要求を実行中の無人搬送車のうち、当該他の搬送要求における搬送先が前記搬送元に最も近い無人搬送車を割り付ける、[1]に記載の無人搬送車システム。
[6]
前記処理装置のそれぞれは、処理前の少なくとも1つの他の物品を一時的に保持するバッファを有し、
前記割付部は、前記処理時間と、前記バッファに保持される前記他の物品の個数とに基づいて前記第1時間を算出する、[1]~[5]の何れか一つに記載の無人搬送車システム。
[7]
前記コントローラは、前記処理装置のそれぞれにおける搬送要求の発生時間に基づいて前記処理時間を算出すると共に、前記記憶部に記憶された前記処理時間の実績データに基づいて前記処理時間を更新する、[1]~[6]の何れか一つに記載の無人搬送車システム。
1…搬送車システム(無人搬送車システム)、2…経路、3…受入ステーション、4…排出ステーション、10…搬送車(無人搬送車)、11…第1処理装置、12…第2処理装置、13…第3処理装置、14…第4処理装置、15…第5処理装置、20…搬送車コントローラ(コントローラ)、21…搬送要求受信部、22…割付部、23…装置情報取得部、24…時間余裕算出部、25…割付決定部、27…記憶部。

Claims (7)

  1. 複数の処理装置と、
    少なくとも前記処理装置間で、物品を搬送する少なくとも1つの無人搬送車と、
    前記物品を搬送元から前記処理装置の何れか1つである搬送先へと搬送するための少なくとも1つの搬送要求に基づいて、前記無人搬送車を制御するコントローラと、を備え、
    前記コントローラは、
    前記搬送要求に対して前記無人搬送車を割り付ける割付部と、
    前記処理装置のそれぞれにおける処理時間を記憶する記憶部と、を有し、
    前記割付部は、
    前記搬送先において前記物品の処理が開始されるまでの時間から前記物品を前記搬送元から前記搬送先へと搬送するのに要する搬送時間を差し引いた差である第1時間と、少なくとも前記無人搬送車を前記搬送元へ到着させるまでに要する第2時間とを比較し、
    前記第1時間が前記第2時間より大きい場合には、前記第1時間が前記第2時間より小さい場合の割付方法とは異なる割付方法を採用する、無人搬送車システム。
  2. 前記割付部は、
    前記第1時間が前記第2時間より小さい場合には、前記搬送要求に対して割付を行い、
    前記第1時間が前記第2時間より大きい場合には、前記搬送要求に対して割付を保留する、請求項1に記載の無人搬送車システム。
  3. 前記割付部は、
    前記第1時間が前記第2時間より小さい場合には、他の搬送要求を実行中でない空きの無人搬送車を割り付ける、請求項2に記載の無人搬送車システム。
  4. 前記割付部は、新しい搬送要求が発生する毎に、割付を保留した搬送要求について前記第1時間を算出する、請求項2に記載の無人搬送車システム。
  5. 前記無人搬送車システムは、複数の無人搬送車を含み、
    前記割付部は、
    前記第1時間が前記第2時間より小さい場合には、他の搬送要求を実行中でない空きの無人搬送車を割り付け、
    前記第1時間が前記第2時間より大きい場合には、他の搬送要求を実行中の無人搬送車のうち、当該他の搬送要求における搬送先が前記搬送元に最も近い無人搬送車を割り付ける、請求項1に記載の無人搬送車システム。
  6. 前記処理装置のそれぞれは、処理前の少なくとも1つの他の物品を一時的に保持するバッファを有し、
    前記割付部は、前記処理時間と、前記バッファに保持される前記他の物品の個数とに基づいて前記第1時間を算出する、請求項1~5の何れか一項に記載の無人搬送車システム。
  7. 前記コントローラは、前記処理装置のそれぞれにおける搬送要求の発生時間に基づいて前記処理時間を算出すると共に、前記記憶部に記憶された前記処理時間の実績データに基づいて前記処理時間を更新する、請求項1~5の何れか一項に記載の無人搬送車システム。
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