JP2023087521A - 倉庫設備の制御システム及び制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】隣接する棟間及び離れた棟間での製品の移動作業を含む製品の出荷作業の効率を向上する。【解決手段】倉庫設備の制御システムは、船積される製品C、時間帯、運搬船10、運搬船10が停泊するバース、及び船積に使用されるバース内の船積場所を指定した確定バース計画と、後続設定時間帯内に行われる船積作業について船積される製品Cの数、運搬船10、及び運搬船10が停泊するバースを指定した仮決バース計画と、製品倉庫2a、2bの各棟A1~B3の入出庫計画情報及び在庫情報と、に基づいて各棟A1~B3の出庫作業の負荷、出荷製品数、及び在庫量を平準化するように製品Cの棟間移動作業を生成して隣接棟間移動設備5と遠隔棟間移動設備6とに割り当てる作業決定装置23と、割り当てられた棟間移動作業を実行するように隣接棟間移動設備5、遠隔棟間移動設備6、及び棟毎荷役設備3を制御する制御装置22と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、倉庫設備の制御システム及び制御方法に関する。
一般に、製造業において工場で製造された製品は、倉庫設備内に搬入され、出荷されるまでの間、倉庫設備内で保管される。倉庫設備には製品の搬入及び搬出時の荷役を行うための天井クレーンが設置されていることが多く、天井クレーンが倉庫設備内を走行できる範囲は限定されている。このような倉庫設備内に保管されている製品を出荷する際には、出荷用の運搬車両や運搬船に製品を積載して客先や物流センターに製品を運搬する。こうした出荷作業を行うためには倉庫設備内から製品を搬出する作業が必要になる。同じ出荷用の運搬車両や同じ運搬船及び船倉(運搬船の製品を入れる部屋を意味し、同じ船倉への搬入作業は同じ船積クレーンを用いて行うことが多い)に積み込まれる製品は倉庫設備内で近い場所にあった方が搬出作業を効率よく実行することができる。例えば出荷用の運搬車両を利用して製品を出荷する場合、出荷用の運搬車両に積載する製品が複数の棟にバラバラに保管されていると、出荷用の運搬車両は複数の棟を回って製品を積載しなければならない。この場合、棟間の移動に余計な時間がかかり、さらに製品を搬出する棟で行われている別の作業と製品の搬出作業が競合して待ち時間が発生して製品の搬出作業の効率が低下しやすくなる。出荷用の運搬車両に積載する製品が1棟にまとめて保管されていると、上述した無駄な時間が短くなり、製品の搬出作業の効率が向上する。
これに対して、運搬船を利用して製品を出荷する場合には、必ずしも同じ運搬船及び船倉に積載する製品が1棟にまとめて保管されていることが最適の状態になるとは限らない。これは、例えば1機の船積クレーンが単位時間に荷役できる製品量(以下、荷役能力)に対して1機の天井クレーンの荷役能力が小さい場合、積載する製品が1棟にまとめて保管されていると、天井クレーンによる搬出作業が船積クレーンによる船積作業に追いつかず、船積作業の中断が発生するためである。ところが、この場合であっても、同じ運搬船及び船倉に積載する製品が複数の棟にバラバラに保管されている状況では、搬出作業が非効率的になりやすいため、積載する製品を特定の棟にある程度まとめておくことが求められる。上述した理由から製品の出荷作業を効率化するためには、同じ出荷用の運搬車両や同じ運搬船及び船倉に積載する製品を特定の棟にまとめて保管することが望ましい。ところが、工場から倉庫設備内に製品が搬入される時点では、その製品がどの出荷用の運搬車両やどの運搬船及び船倉に積載されるかが決まっていないことが多い。よって、倉庫設備内に製品が搬入された後、積載する出荷用の運搬車両や運搬船及び船倉が決まってから棟間で製品を移動する作業が行われることがある。
倉庫設備や製品置場内での製品移動には、軌道台車(レール等で決められた経路を移動する台車)が用いられることが多い。軌道台車を用いる場合、定められたルートを台車が動くため、台車の走行制御や台車間での作業調整等は比較的簡易なもので対応することが可能であり、実装時の負担やコストが少なくてすむ傾向がある。例えば特許文献1,2には、倉庫設備や製品置場内での移動のために軌道台車を設置した例が示されている。具体的には、特許文献1には、コイル状製品の入庫場所や船積場所への移動に軌道台車を用いる設備が記載されている。また、特許文献2には、目的の出荷ステーションまで製品を移動させるために軌道台車を設置している設備の制御方法に関する技術が記載されている。特許文献1に記載の設備は1つのエリアにまとめられた製品置場内での製品移動を対象としたものであり、特許文献2に記載の技術は隣接する立体倉庫前の軌道台車による製品移動に対象を限定したものである。
特開平5-330605号公報 特開平7-17609号公報
ところで、工場が大規模になると、巨大な運搬船が複数同時に船積作業を行えるように離れた場所にバース(船積場)が設置されていることがある。そのような大規模工場では、各バース前の倉庫設備内の製品移動用には軌道台車が設置されているが、バース間は軌道台車を設置するには離れすぎているため、バース間の製品移動は運搬車両等で行われる。しかしながら、倉庫設備内の製品移動とバース間の製品移動とを同時に効率的に行うためには、軌道台車、運搬車両、天井クレーン等の作業負荷及び倉庫設備内の空き状況を考慮する必要があり、非常に複雑な問題となる。このため、倉庫設備内の製品移動とバース間の製品移動とを同時に効率的に行うことを可能にする技術の構築が求められていた。また、船積量が多い期間においては、バース間の製品移動量も非常に多くなる傾向があるため、バース間の製品移動作業が間に合わないことが多くなる。この状況では、製品が適切な棟に移動される前に船積時刻になってしまい、非効率的な操業が行われやすい。このような状況の発生を防ぐためには、船積量が多い状況になる前に前倒しで出荷製品のバース間移動作業を行う必要があるが、先の日程のバース計画は未確定な事項も多いため、どのようなバース間移動作業を行えばよいのか決めることは難しい。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、隣接する棟間及び離れた棟間での製品の移動作業を含む製品の出荷作業の効率を向上可能な倉庫設備の制御システム及び制御方法を提供することにある。
本発明に係る倉庫設備の制御システムは、製品を保管する複数の棟と、棟毎に設けられた前記製品の入出庫作業を行う棟毎荷役設備と、隣接する棟間で前記製品を運搬する運搬機能を有する隣接棟間移動設備と、遠隔棟間で前記製品を運搬する運搬機能を有する遠隔棟間移動設備と、を備える倉庫設備の制御システムであって、直近設定時間帯内に行われる船積作業について、少なくとも船積される出荷製品、当該出荷製品が船積される時間帯、当該出荷製品が積み込まれる運搬船、当該運搬船が停泊するバース、及び船積に使用されるバース内の船積場所を指定した確定バース計画と、前記直近設定時間帯の後に設定された後続設定時間帯内に行われる船積作業について、少なくとも船積される出荷製品の数、当該出荷製品が積み込まれる運搬船、及び当該運搬船が停泊するバースを指定した仮決バース計画と、各棟の入出庫計画情報及び在庫情報と、に基づいて、各棟の出庫作業の負荷、出荷製品数、及び在庫量を平準化するように、製品の棟間移動作業を生成して前記隣接棟間移動設備と前記遠隔棟間移動設備に割り当てる作業決定装置と、前記作業決定装置によって割り当てられた棟間移動作業を実行するように前記隣接棟間移動設備、前記遠隔棟間移動設備、及び前記棟毎荷役設備を制御する制御装置と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る倉庫設備の制御システムは、上記発明において、前記作業決定装置は、前記確定バース計画内で指定されている出荷製品が出庫時に保管されているべき棟を示す情報を含む最適配置情報を生成する最適配置情報生成部と、前記最適配置情報を実現するために必要となる製品移動情報を生成する確定製品移動情報生成部と、前記最適配置情報を実現するために必要となる製品移動を行うにあたって移動先で製品の置場不足が生じる場合、置場不足解消のために離れた棟間での製品移動情報を生成する退避製品移動情報生成部と、前記仮決バース計画内で指定されている出荷製品のうち、出荷時に各棟に保管すべき出荷製品の数を計算し、計算された数を満たすために必要になる遠隔棟間での出荷製品の移動情報を計算する仮決製品移動情報生成部と、前記確定製品移動情報生成部及び前記退避製品移動情報生成部によって生成された製品移動情報に基づいて、前記隣接棟間移動設備及び前記遠隔棟間移動設備が実行する移動作業を生成して前記隣接棟間移動設備及び前記遠隔棟間移動設備に割り当てる確定製品移動作業割当部と、前記確定製品移動作業割当部によって移動作業が割り当てられていない遠隔棟間移動設備がある場合、前記仮決製品移動情報生成部によって生成された移動情報を用いて前記遠隔棟間移動設備の移動作業を生成し、前記確定製品移動作業割当部によって移動作業が割り当てられていない遠隔棟間移動設備に生成した移動作業を割り当てる仮決製品移動作業割当部と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る倉庫設備の制御システムは、上記発明において、前記確定製品移動作業割当部は、前記遠隔棟間移動設備が実行する移動作業によって運搬される製品を、前記仮決バース計画内で指定されている出荷製品から優先して選択することを特徴とする。
本発明に係る倉庫設備の制御方法は、製品を保管する複数の棟と、棟毎に設けられた前記製品の入出庫作業を行う棟毎荷役設備と、隣接する棟間で前記製品を運搬する運搬機能を有する隣接棟間移動設備と、遠隔棟間で前記製品を運搬する運搬機能を有する遠隔棟間移動設備と、を備える倉庫設備の制御方法であって、直近設定時間帯内に行われる船積作業について、少なくとも船積される出荷製品、当該出荷製品が船積される時間帯、当該出荷製品が積み込まれる運搬船、当該運搬船が停泊するバース、及び船積に使用されるバース内の船積場所を指定した確定バース計画と、前記直近設定時間帯の後に設定された後続設定時間帯内に行われる船積作業について、少なくとも船積される出荷製品の数、当該出荷製品が積み込まれる運搬船、及び当該運搬船が停泊するバースを指定した仮決バース計画と、各棟の入出庫計画情報及び在庫情報と、に基づいて、各棟の出庫作業の負荷、出荷製品数、及び在庫量を平準化するように、製品の棟間移動作業を生成して前記隣接棟間移動設備と前記遠隔棟間移動設備に割り当てる作業決定ステップと、前記作業決定ステップにおいて割り当てられた棟間移動作業を実行するように前記隣接棟間移動設備、前記遠隔棟間移動設備、及び前記棟毎荷役設備を制御する制御装置と、を含むことを特徴とする。
本発明に係る倉庫設備の制御方法は、上記発明において、前記作業決定ステップは、前記確定バース計画内で指定されている出荷製品が出庫時に保管されているべき棟を示す情報を含む最適配置情報を生成する最適配置情報生成ステップと、前記最適配置情報を実現するために必要となる製品移動情報を生成する確定製品移動情報生成ステップと、前記最適配置情報を実現するために必要となる製品移動を行うにあたって移動先で製品の置場不足が生じる場合、置場不足解消のために離れた棟間での製品移動情報を生成する退避製品移動情報生成ステップと、前記仮決バース計画内で指定されている出荷製品のうち、出荷時に各棟に保管すべき出荷製品の数を計算し、計算された数を満たすために必要になる遠隔棟間での出荷製品の移動情報を計算する仮決製品移動情報生成ステップと、前記確定製品移動情報生成ステップ及び前記退避製品移動情報生成ステップにおいて生成された製品移動情報に基づいて、前記隣接棟間移動設備及び前記遠隔棟間移動設備が実行する移動作業を生成して前記隣接棟間移動設備及び前記遠隔棟間移動設備に割り当てる確定製品移動作業割当ステップと、前記確定製品移動作業割当ステップにおいて移動作業が割り当てられていない遠隔棟間移動設備がある場合、前記仮決製品移動情報生成ステップにおいて生成された移動情報を用いて前記遠隔棟間移動設備の移動作業を生成し、前記確定製品移動作業割当ステップにおいて移動作業が割り当てられていない遠隔棟間移動設備に生成した移動作業を割り当てる仮決製品移動作業割当ステップと、を含むことを特徴とする。
本発明に係る倉庫設備の制御方法は、上記発明において、前記確定製品移動作業割当ステップは、前記遠隔棟間移動設備が実行する移動作業によって運搬される製品を、前記仮決バース計画内で指定されている出荷製品から優先して選択するステップを含むことを特徴とする。
本発明に係る倉庫設備の制御システム及び制御方法によれば、隣接する棟間及び離れた棟間での製品の移動作業を含む製品の出荷作業の効率を向上させることができる。
図1は、本発明の一実施形態である倉庫設備の制御システム及び制御方法が適用される倉庫設備の構成を示す模式図である。 図2は、図1に示す作業決定装置の構成を示すブロック図である。 図3は、本発明の一実施形態である作業決定処理の流れを示すフローチャートである。 図4は、確定バース計画の一例を示す図である。 図5は、出荷製品リスト情報の一例を示す図である。 図6は、最適配置情報の一例を示す図である。 図7は、出荷製品の出庫作業以外の作業について予定作業時間を計算した例を示す図である。 図8は、作業余力の計算例を示す図である。 図9は、図6に示す最適配置情報の変更例を示す図である。 図10は、確定製品移動情報リストの一例を示す図である。 図11は、空き置場不足数の計算例を示す図である。 図12は、退避製品移動情報リストの一例を示す図である。 図13は、仮決バース計画の一例を示す図である。 図14は、対象製品グループに属する製品のリストの一例を示す図である。 図15は、仮決移動製品数情報リストの一例を示す図である。 図16は、対象出荷製品在庫数の計算結果の一例を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態である倉庫設備の制御システム及び制御方法について説明する。
〔倉庫設備の構成〕
まず、図1を参照して、本発明の一実施形態である倉庫設備の制御システム及び制御方法が適用される倉庫設備の構成について説明する。
図1は、本発明の一実施形態である倉庫設備の制御システム及び制御方法が適用される倉庫設備の構成を示す模式図である。図1に示すように、本発明の一実施形態である倉庫設備1は複数の製品倉庫2a,2bを備えている。製品倉庫2aは製品Cを保管するA1棟~A3棟によって構成され、製品倉庫2aは製品Cを保管するB1棟~B3棟によって構成されている。各棟には製品Cの入出庫作業を行う天井クレーン3が設置されている。また、隣接する棟間の製品移動のために、隣接する棟間に跨るレール4及びその上を走行する台車(以降、レール台車と表記)5が設置されている。また、離れた棟間の製品移動のため、製品倉庫2a,2b間を走行する運搬車両6が配置されている。工場で製造され梱包を終えた製品Cは、運搬車両7に積載され目的の棟の中まで運ばれる。天井クレーン3は、運搬車両7によって運ばれてきた製品Cを運搬車両7上から棟内の空き置場に移動(入庫)する。入庫された製品Cは、船積日が近づくと天井クレーン3によって船積仮置場8に移動される、又は、運搬車両6に積載されて船積クレーン9近くの岸壁まで移動されて、その後に船積みされる。製品Cを棟間で移動する際には、隣接棟間での移動の場合はレール台車5への積載/積み下ろし作業が、離れた棟間での移動の場合には運搬車両6への積載/積み下ろし作業が、それぞれ天井クレーン3によって行われる。
本実施形態では、運搬船10への船積日が近づいた製品(以降、出荷製品と呼ぶ)を船積仮置場8に移動するか運搬車両6に積載するかは、出荷製品が保管されている棟が船積クレーン9の位置から近いか否かに基づいて決定される。また、出荷製品が保管されている棟がその出荷製品を担当する船積クレーン9に近い場合には、船積クレーン9が船積仮置場8に置かれている出荷製品を直接ハンドリングできるため、運搬車両6を使って岸壁まで運ぶ必要がないものとする。但し、これは説明のための1例を示したものであり、船積仮置場8から岸壁への出荷製品運搬をフォークリフトや小型の運搬車両等で行うような操業でも本技術は適用可能である。この場合、出荷製品がその製品の船積を担当する船積クレーン9の近くの棟に保管されていた方が出荷作業は効率的に行うことができる。これは、運搬車両6による岸壁への移動作業が不要になるため、短時間で船積クレーン9の届く範囲に出荷製品を置くことができ、また運搬車両6の不足による出荷製品の岸壁への運搬遅れリスクがなくなるためである。
しかしながら、各出荷製品がどの船積クレーン9を使用してどの位置でどの運搬船10に積載されるかを設定したバース計画は、製品が入庫するタイミングでは決定されていないことが多く、出荷製品は必ずしも理想的な棟に入庫されるとは限らない。このため、しばしば入庫後の製品が別の棟に移動させられることがある(棟間移動作業)。隣接棟間で製品の移動作業を行うのはレール台車5である。本実施形態では、レール台車5で一度に運搬可能な製品数は1個とし、レール台車5への製品の積載/積み下ろしは天井クレーン3により行われるものとする。大規模工場においては、出荷製品が保管されている棟と船積クレーン9が非常に離れている場合がある。図1には遠隔棟間での製品移動を運搬車両6により行う倉庫設備を例として挙げている。運搬車両6は搬送元棟と搬送先棟が同じ製品をまとめて複数個運搬することができる。
〔制御システムの構成〕
次に、図1,2を参照して、本発明の一実施形態である倉庫設備の制御システムの構成について説明する。
図1に示すように、本発明の一実施形態である倉庫設備の制御システム20は、通信装置21、制御装置22、作業決定装置23、及び操業データベース(操業DB)24を備えている。
通信装置21は、棟間運搬設備(レール台車5及び運搬車両6)と制御装置22との間の相互の情報通信を制御する装置である。
制御装置22は、周知の情報処理装置によって構成されており、倉庫設備の制御システム20全体の動作を制御する。
作業決定装置23は、周知の情報処理装置によって構成されており、制御装置22から送信された情報に基づいて指定された棟間運搬設備の作業内容を決定する。図2は、作業決定装置23の構成を示すブロック図である。図2に示すように、作業決定装置23は、情報処理装置内部の演算処理装置がコンピュータプログラムを実行することにより、入力部23a、棟間移動作業割当部23b、最適配置情報生成部23c、確定製品移動情報生成部23d、退避製品移動情報生成部23e、仮決製品移動情報生成部23f、確定製品移動作業割当部23g、仮決製品移動作業割当部23h、及び出力部23iとして機能する。これら各部の機能については後述する。
図1に戻り、操業DB24は、倉庫設備1の操業実績及び操業計画に関する情報を格納している。なお、本実施形態では、倉庫設備1の操業実績及び操業計画に関する情報には以下に示す情報が含まれている。
(1)バース計画情報(出荷製品の船積計画に関する情報、後述する確定バース計画と仮決バース計画の2種類の情報が含まれる)
(2)各棟製品在庫情報(現在、各棟内に保管されている製品の情報)
(3)製品入庫計画情報(運搬車両7によって工場から倉庫設備1に運ばれて来る製品Cに関する情報、製品Cが入庫する棟及び入庫予定時刻の情報等)
(4)運搬計画情報(岸壁、他棟、工場等に移動する製品ロットに関する情報(出荷製品リスト、出荷製品の搬送元、出荷製品の搬送先、搬送作業予定時刻情報)等)
(5)各設備情報(天井クレーン3、レール台車5、運搬車両6、船積クレーン9、運搬船10が実行中及び実行予定の作業についての情報、各設備の現在位置情報等)
(6)実績情報(上記計画情報のうち、完了している部分の情報及び計画の変更情報等)
バース計画情報は船積作業(出荷製品を運搬船10に積み込む作業)に関する計画であるが、本実施形態では、直近設定時間帯内(例えば24時間分)に行われる船積作業についての計画を確定バース計画、直近設定時間帯の後の後続設定時間帯内(例えば3日間分)に行われる船積作業についての計画を仮決バース計画と呼ぶ。確定バース計画は、近くの時間帯の計画であるため、仮決バース計画より決定している内容が多く正確な計画となっている。確定バース計画と仮決バース計画で決まっている内容を比較すると、例えば以下に示すようになる。
・確定バース計画の決定事項:船積される出荷製品、運搬船10、船積時間帯、運搬船10が停泊するバース、船積に用いるバース位置
・仮決バース計画の決定事項:船積する出荷製品の数(一部は出荷製品も決まっている)、運搬船10、運搬船10が停泊するバース
このような構成を有する倉庫設備1では、制御システム20が以下に示す作業決定処理を実行することにより、隣接する棟間及び離れた棟間での製品の移動作業を含む製品の出荷作業の効率を向上させる。以下、図3に示すフローチャートを参照して、作業決定処理を実行する際の制御システム20の動作について説明する。
〔作業決定処理〕
図3は、本発明の一実施形態である作業決定処理の流れを示すフローチャートである。図3に示すフローチャートは、作業決定装置23が制御装置22から作業を割り付ける棟間運搬設備の情報と操業実績及び操業計画に関する情報とを受信したタイミングで開始となり、作業決定処理はステップS1の処理に進む。なお、本実施形態では、棟間運搬設備は、登録されていた作業を完了したタイミング又は登録されていた作業が完了する所定時間前のタイミングで制御装置22に作業が完了したことを通知し、制御装置22は作業完了の通知があった棟間運搬設備の作業決定を行うために作業決定装置23を起動する。そして、制御装置22は、作業決定装置13が起動されると操業実績及び操業計画に関する情報を操業DB24から抽出し、抽出した情報と作業を割り付ける棟間運搬設備の情報とを操業情報として作業決定装置23に送信する。
ステップS1の処理では、入力部23aが、制御装置22から送信された操業情報を受信し、受信した操業情報を棟間移動作業割当部23bに送信する。これにより、ステップS1の処理は完了し、作業決定処理はステップS2の処理に進む。
ステップS2の処理では、棟間移動作業割当部23bが、最適配置情報生成部23cを起動する。そして、最適配置情報生成部23cが、入力部23aから送信された操業情報及び確定バース計画内で指定されている出荷製品の情報を用いて、各棟の出庫作業の負荷、出荷製品数、及び在庫量を平準化しつつ、出荷製品の最適配置棟(製品Cが出庫時に保管されているべき棟)を示す最適配置情報を生成し(最適配置情報生成処理)、最適配置情報生成処理が終了したことを棟間移動作業割当部23bに通知する。最適配置情報生成処理の詳細については後述する。これにより、ステップS2の処理は完了し、作業決定処理はステップS3の処理に進む。
ステップS3の処理では、棟間移動作業割当部23bが、確定製品移動情報生成部23dを起動することにより、確定製品移動情報リストを生成する。ここで、確定製品移動情報とは、ステップS2の処理において生成された最適配置情報を実現するために必要となる出荷製品の移動作業に関する情報のことである。出荷製品の最適配置棟とその出荷製品が現在保管されている棟とが異なる場合、現在保管されている棟から最適配置棟へ出荷製品を移動する必要がある。この移動作業には以下の2通りのケースがある。
ケース(a):隣接棟間での移動の場合→レール台車5による移動作業
ケース(b):遠隔棟間での移動の場合→運搬車両6による移動作業
そこで、確定製品移動情報生成部23dは、ケース(a)及びケース(b)に該当する出荷製品に対してレール台車5又は運搬車両6による移動作業を生成し、確定製品移動情報リストに加える。そして処理が完了すると、確定製品移動情報生成部23dは、処理の終了を棟間移動作業割当部23bに通知する。なお、出荷製品を隣接棟間で移動させる場合、搬送先の棟に出荷製品の置場が必要である。このため、確定製品移動情報リストに保存された隣接棟間の各移動作業について、搬送先棟に出荷製品のための空き置場が十分にない場合には空き置場を作る必要がある。そこで、空き置場が十分にない場合、確定製品移動情報生成部23dは、搬送先棟にある出荷が近くない製品を別の棟に移動させて空き置場を生成する。その出荷が近くない製品の移動先棟は、例えば隣接棟の中で適切な空き置場が多い棟を選択すればよい。このようにして生成された(出荷が近くない)製品の移動作業は、元の出荷製品の移動作業と入れ替えて確定製品移動情報リストに保存される。これにより、ステップS3の処理は完了し、作業決定処理はステップS4の処理に進む。
ステップS4の処理では、棟間移動作業割当部23bが、退避製品移動情報生成部23eを起動する。以下、退避製品移動情報生成部23eが行う処理の目的及び内容について説明する。ステップS3の処理では出荷製品の移動先棟の空き置場に余裕がない場合、同じ隣接棟間の移動によって空き置場を確保したが、隣接棟グループ全体で空き置場が不足している場合、ステップS3の処理で生成した移動作業では空き置場を確保することができない。ここで、隣接棟グループとは、図1に示す例では、A1棟~A3棟のグループやB1棟~B3棟のグループのことを意味する。このような状況では、空き置場の少ない隣接棟グループから空き置場の多い隣接棟グループへの製品移動を行い、隣接棟グループ毎の空き置場数を平準化することにより、状況の改善が期待できる。具体的な処理としては、退避製品移動情報生成部23eは、隣接棟グループ毎(置場が製品のサイズによって限定されている場合にはサイズ毎)に空き置場余裕数を計算し、空き置場余裕数が0未満の隣接棟グループがあれば、そのグループから空き置場余裕数が最も大きい隣接棟グループへの製品の移動作業を生成する。なお、隣接棟グループの空き置場余裕数の計算は、指定された対象時間帯に関して以下に示す項目を考慮して行われる。
・対象時間帯に工場から入庫する製品数
・対象時間帯に岸壁等に向けて出庫する製品数
・ステップS3の処理で対象となった出荷製品の移動製品数(対象時間帯に出庫予定の製品)
また、隣接棟グループの空き置場余裕数は、そのグループに属する各棟の空き置場余裕数を計算してその合計数を計算することにより算出できる。製品の移動作業は、棟の置場状況に基づいて生成される。例えば図1に示す例において、隣接棟グループA1棟~A3棟の空き置場余裕数が不足しているため、この隣接棟グループから隣接棟グループB1棟~B3棟へ製品の移動が必要であるとする。ここで、移動される製品は確定バース計画内で指定されている出荷製品以外の製品に限定される。退避製品移動情報生成部23eは、棟間運搬作業を担当する運搬車両6が移動する出荷製品以外の製品数を、下記に示す項目の組み合わせ毎に生成して退避製品移動情報リストに保存する。これにより、ステップS4の処理は完了し、作業決定処理はステップS5の処理に進む。
・搬送元の隣接棟グループ
・搬送先の隣接棟グループ
・製品サイズ(サイズ毎の置場区分があれば)
ステップS5の処理では、棟間移動作業割当部23bが、仮決製品移動情報生成部23fを起動し、仮決バース計画に基づいて仮決移動製品数情報リストを生成する。具体的には、仮決バース計画で対象としている後続設定時間帯は、確定バース計画で対象としている直近設定時間帯が終わった後の時間帯である。また、仮決バース計画内で指定されている出荷製品には、確定バース計画内で指定されている出荷製品は含まれていない。また、仮決バース計画は確定バース計画と以下の点で異なっている。
・仮決バース計画の対象時間帯で船積みされる出荷製品は必ずしも全て決まっているとは限らない。
・仮決バース計画の対象出荷製品が船積される岸壁位置がバース単位でしか決まっていない(各出荷製品がどの倉庫の前から船積されるか決まっていない)
そこで、仮決製品移動情報生成部23fは、運搬船10毎の各隣接棟グループに保管されている対象出荷製品数を用いて、バース前にある隣接棟グループで出荷製品数が足りなくなる時間帯における対象出荷製品の隣接棟グループ毎の在庫数データを生成する。具体的には、仮決製品移動情報生成部23fは、下記項目の情報を仮決移動製品数情報リストとして生成する。仮決移動製品数情報リストの詳細な生成方法については後述する。これにより、ステップS5の処理は完了し、作業決定処理はステップS6の処理に進む。
・対象運搬船ID(運搬船毎に生成)
・移動先隣接棟グループID(出荷製品数が足りなくなった隣接棟グループのID)
・隣接棟グループ毎対象出荷製品在庫数(不足発生のグループでは負の値になる)
・開始時刻(仮決バース計画で対象としている時間帯をさらに細かい時間帯に分けたときの出荷製品が足りなくなった時間帯の開始時刻)
・終了時刻(上記時間帯の終了時刻)
ステップS6の処理では、棟間移動作業割当部23bが、確定製品移動作業割当部23gを起動し、隣接棟間移動設備及び遠隔棟間移動設備が次に行う移動作業の指示情報を生成する。次に行う移動作業の候補となるのは、ステップS3の処理において生成された確定製品移動情報リスト及びステップS4の処理において生成された退避製品移動情報リストに含まれる移動作業である。移動作業の割り付けは設定された優先度に基づいて決定する。優先度を決める要素としては以下に示すものがある。
・移動作業が確定製品移動情報リスト又は退避製品移動情報リストにある移動作業のどちらであるか
・移動作業の搬送元棟が棟間運搬設備が現在待機している棟と一致
・移動作業の搬送元棟が(移動中の)棟間運搬設備が現在向かっている棟と一致
・(確定製品移動情報リストにある移動作業の場合)、対象となる出荷製品の予定出庫時刻(早いものほど優先又は設定時刻以前のものを優先)
上記の各要素についてどのように移動作業を決めるかは、入力部23aを介して棟間移動作業割当部23bにパラメータで設定できるようにすることができる。また、倉庫設備1の操業状態に応じて移動作業の決め方を選択する幾つかのモードを設定できるようにしておいてもよい。また、退避製品移動情報リストでは、具体的な搬送元、搬送先、及び移動対象製品が決定されていない。これについては、ステップS5の処理で生成された仮決移動製品数情報リストに含まれる移動作業ができるだけ多く含まれるように前記項目を決めると棟間移動作業の効率を向上させることができる。また、仮決移動製品数情報リストに含まれる移動作業と一致しない移動作業しか生成できない場合には、搬送先棟の移動製品の空き置場が最も多くなるように前記項目を決定すると搬送先で移動製品の置き場がないというリスクの発生を抑制できる。これにより、ステップS6の処理は完了し、作業決定処理はステップS7の処理に進む。
ステップS7の処理では、棟間移動作業割当部23bが、仮決製品移動作業割当部23hを起動し、ステップS6の処理において移動作業が割り当てられていない遠隔棟間移動設備に割り当てる移動作業を、ステップS5の処理で生成した仮決移動製品数情報リストに基づいて生成する(仮決製品移動作業生成処理)。仮決製品移動作業生成処理の詳細は後述する。これにより、ステップS7の処理は完了し、作業決定処理はステップS8の処理に進む。
ステップS8の処理では、棟間移動作業割当部23bが、出力部23iを介してステップS6及びステップS7の処理において生成された移動作業の実行指示を制御装置22に送信し、制御装置22は、受信した移動作業の実行指示に基づいて棟間移動設備を制御する。これにより、ステップS8の処理は完了し、一連の作業決定処理は終了する。
〔最適配置情報生成処理〕
次に、ステップS2の最適配置情報生成処理について詳しく説明する。
本実施形態では、最適配置情報生成部23cは、以下に示す方針1,2に従って最適配置情報を生成する。
方針1:出荷製品をできるだけその出荷岸壁(使用する船積クレーン)に近い棟に保管する。
方針2:各船積クレーンが船積する出荷製品に関して、天井クレーンの荷役能力が船積クレーンの荷役能力を下回らないようにする。
ここで、方針1は、出荷製品を担当の船積クレーン近くに移動させる時にできるだけ運搬車両を使わなくて済むようにするための方針である。担当の船積クレーンに近い棟に保管されている出荷製品は、天井クレーンを使って船積クレーンが届く船積仮置場に置くことができる。運搬車両を使わなければ、運搬車両の稼働台数や他の運搬作業との競合の影響を受けることがない。また、運搬車両を使わないことにより岸壁への移動にかかる時間を節約できる。従って、方針1に基づいて各棟に出荷製品を配置することにより岸壁への出荷製品の移動作業を安定して効率的に行うことができる。
また、方針2は、船積クレーンの荷役能力と出荷製品を担当する天井クレーンの荷役能力とのバランスを適正にする方針である。本実施形態では、天井クレーンが1回のサイクルで荷役できる製品の数を1個としている。船積クレーンが複数個の製品を同時に荷役できると仮定すると、岸壁へ製品を移動する天井クレーンが1回のサイクルで1個製品を移動するのに対して、船積クレーンは複数個の製品を同時に運搬船に積み込むことになる。天井クレーンのサイクルタイムが船積クレーンのサイクルタイムと同じであれば、船積クレーンの荷役能力が天井クレーンの荷役能力を上回っているため、製品が船積クレーンの近くに出てくるのを船積クレーンが待つ(船積作業中断)状態が多く発生し、船積効率が低下する。もし1機の船積クレーンが担当する出荷製品が1棟だけでなく複数棟に入っていると、複数の天井クレーンによって複数の出荷製品が平行して船積クレーンの近くに出されるので、船積クレーン作業の中断時間は減少する。従って、方針2に基づいて船積クレーンと天井クレーンの同時荷役可能製品数に従って船積クレーンが担当する出荷製品を何棟かに分散して保管することにより、船積作業の中断を抑制できる。
上記方針1,2に従った最適配置情報生成処理の例を以下に示す。本例では、最適配置情報生成部23cは、船積計画情報から出荷製品の船積予定時刻及び出庫予定時刻を計算し(ステップS2a)、各棟に出荷製品の出庫作業を割り付け(山積み処理)(ステップS2b)、各棟の出荷製品の出庫作業を平準化し(山崩し処理)(ステップ2c)、最適配置情報を生成する(ステップS2d)。具体的には、まずステップS2aの処理では、最適配置情報生成部23cは、船積計画情報を用いて各出荷製品の船積予定時刻を計算する。船積計画情報は、例えば以下に示す情報から構成される。
(a)確定バース計画
(b)出荷製品リスト情報
確定バース計画の具体例を図4に示す。図4に示す確定バース計画の各項目の意味は以下の通りである。
・対象製品グループ:1つの運搬船の1つの船倉に積み込む出荷製品をまとめたグループに割り当てられた番号(1つの対象製品グループの船積では1機の船積クレーンを連続して使用する)
・使用船積クレーン:対象製品グループに属する出荷製品の船積に使用する船積クレーン
・使用岸壁位置:対象製品グループに属する出荷製品に対して船積クレーン及び運搬船が使用する岸壁位置
・理想保管棟:使用岸壁位置の近くにある倉庫設備の棟(その棟の天井クレーンを用いて出荷製品を船積仮置場に出せば、運搬車両による移動作業なしに船積クレーンが出荷製品を運搬船に積み込み可能)
・対象運搬船:対象製品グループに属する出荷製品を積み込む運搬船
・対象船倉:対象製品グループに属する出荷製品を積み込む対象運搬船の船倉番号
・船積開始予定時刻:対象製品グループに属する出荷製品の船積を開始できる最早時刻(対象運搬船の入港時刻や先行する対象製品グループの船積作業計画から計算。但し、この時刻に使用船積クレーンが先行する対象製品グループの船積を完了していなければ実際の船積開始時刻はこの時刻より遅れることになる)
また、出荷製品リスト情報は、対象製品グループに属する出荷製品に関する情報である。具体例を図5に示す。図5に示す出荷製品リスト情報の各項目の意味は以下の通りである。
・対象製品グループ:確定バース計画の同名項目と同じ
・製品ID:出荷製品毎に割り付けられた識別子
・船積順:出荷製品が船積される順番(但し、対象製品グループの中で1から順に割り当てられるものとする。また同一対象製品グループ内で同じ順番が複数個の出荷製品についている場合、船積クレーンが1サイクルで複数個の出荷製品を同時荷役することを意味する)
・製品幅:製品の幅長
・製品外径:製品の外径長
・製品単重:製品の重量
最適配置情報生成部23cは、これらの情報を用いて出荷製品リスト情報内に含まれる各出荷製品の船積予定時刻を計算する。具体的には、最適配置情報生成部23cは、確定バース計画の各対象製品グループに属する出荷製品について船積順に、船積開始予定時刻(図4参照)と使用する船積クレーンの荷役サイクルタイム(設定値)に基づいて船積予定時刻を計算する。なお、先行する対象製品グループの製品の最も遅い船積完了予定時刻が船積開始予定時刻より遅い場合、最適配置情報生成部23cは、最も遅い船積完了予定時刻をその対象製品グループの船積開始予定時刻として対象製品グループに属する出荷製品の船積予定時刻を計算する。また、設備稼働時間や運搬船内で必要となる保定作業を考慮することにより、船積予定時刻をさらに正確に計算することができる。また、船積クレーンが同時に荷役できる製品数によって異なるサイクルタイムを設定して船積予定時刻を計算してもよい。また、最適配置情報生成部23cは、各出荷製品の出庫予定時刻(出荷のために天井クレーンによって製品を倉庫から出す時刻)を計算する。出庫作業は船積作業より先に行われるので、例えば出庫してから船積が完了するまでの時間(推定値)だけ船積開始予定時刻からさかのぼった時刻を出庫予定時刻とすればよい。
次に、ステップ2bの処理では、最適配置情報生成部23cは、出荷製品の出庫予定時刻及び確定バース計画内の理想保管棟情報に基づいて、各出荷製品を最適配置棟に仮割り当てする。ここで、各出荷製品の最適配置棟は、確定バース計画(図4参照)の理想保管棟の中から選択するものとし、この処理においては棟の天井クレーンの作業負荷は一切考慮に入れない。各出荷製品の最適配置棟への割り付けは例えば以下のルール1,2に従って行えばよい。
ルール1:現時点で理想保管棟に置かれている出荷製品は現在保管されている棟に割り付ける(棟を変えない)。
ルール2:出庫時刻を複数の時間帯に分け、各時間帯で理想保管棟の各棟に割り付けられた出荷製品数をできるだけ平準化する。
各棟に出荷製品の出庫作業を割り付けた最適配置情報の一例を図6に示す。図6に示す最適配置情報には、各棟の各時間帯に割り付けられた出荷製品の製品ID(CCC1089等)とその出庫予定時刻が表示されている。但し、現段階では天井クレーンの作業負荷は考慮されていないので、時間帯によっては天井クレーンの能力以上の出庫作業が割り当てられている可能性がある。また、実際の操業では、天井クレーンは出庫作業以外の作業も行わなければならないので、必ずしも図6に示す全ての出庫作業を割り付けられた時間帯内に処理できるとは限らない。
次に、ステップS2cの処理では、最適配置情報生成部23cは、天井クレーンの能力を超えて割り付けられた出庫作業を平準化する。詳しくは、まず、最適配置情報生成部23cは、ステップS2bの処理結果において各時間帯及び各棟に出荷製品の出庫作業以外の作業(入庫又は工場への返品の搬出作業等)が割り当てられる予定作業時間を計算する。図7は、出荷製品の出庫作業以外の作業について予定作業時間(分)を計算した例を示す図である。次に、最適配置情報生成部23cは、予定作業時間の計算結果に基づいて各時間帯及び各棟の出荷製品の出庫作業を行える時間(作業余力)を計算する。図8は、作業余力を計算した例を示す図である。次に、最適配置情報生成部23cは、作業余力を超えている出荷製品の出庫作業を他の棟に変更することにより最適配置情報を変更する。図9は、図6に示す最適配置情報の変更例を示す図である。図9に示す例では、1製品あたりの天井クレーンのハンドリング時間を5分として処理をしており、A1棟及びA2棟における出庫作業がA3棟の出庫作業に変更されている。
なお、ステップS2cの変更処理では、出庫作業を理想保管棟以外の棟に割り付ける場合もある。理想保管棟以外の棟に割り付ける出荷製品は、現時点で理想保管棟以外に保管されている出荷製品から必要最小限だけ選択する。すなわち、最適配置情報生成部23cは、作業余力の範囲内でできるだけ多くの出荷製品を理想保管棟に割り付けて、作業余力を超える分の出荷製品だけを理想保管棟以外の棟に割り付ける。また、理想保管棟以外の棟に割り付ける場合においても、最適配置情報生成部23cは、その割り付け棟は理想保管棟から最も近い(移動時間が最も短い)棟を選ぶようにする。これにより、最適配置情報が生成される。
〔確定製品移動情報生成処理〕
次に、ステップS3の確定製品移動情報生成処理について詳しく説明する。
棟間移動作業割当部23bは、操業DB24から各棟の製品在庫情報を読み込み、ステップS2の処理で生成された最適配置情報を参照する。次に、棟間移動作業割当部23bは、各棟の製品在庫情報及び最適配置情報に基づいて現在の在庫棟と最適配置棟が異なっている出荷製品を抽出し、抽出された出荷製品を出庫予定時刻順に並べて確定移動対象製品情報リストを作成する。その後、棟間移動作業割当部23bは、確定製品移動情報生成部23dを起動し、ステップS3の確定製品移動情報生成処理が始まる。
確定製品移動情報生成処理では、確定製品移動情報生成部23dが、確定移動対象製品情報リストに含まれる各出荷製品について以下に示す作業1及び作業2のどちらかを移動情報として生成する。なお、確定製品移動情報生成部23dは、作業1が生成できた場合は作業2を生成せず、作業1が生成できない場合に作業2を生成する。
(作業1)現在保管されている棟を搬送元、最適配置情報で割り付けられている最適配置棟を搬送先とする作業を生成する。但し、搬送先に製品を保管できる空き置場が設定数以上ない場合は作業1を生成しない。
(作業2)搬送先に保管されている製品で出荷製品以外のものについて別の棟に運搬する作業を生成する。但し、運搬対象の製品は、以下に示す条件1,2を満足する製品を対象とする。また、作業2の搬送先は、条件1,2を満たす棟のうち、空き置場数が最大である同じ隣接棟グループの棟とする。
(条件1)その製品を棟内から取り除くことによってできた空き置場に対象となっている出荷製品を保管できる、もしくはその製品を取り除くことによって出荷製品が保管できる空き置場を作りやすくなる。
(条件2)その製品の搬送先として、設定数以上の空き置場(但し、下に出荷製品がない置場)がある棟が存在する。
以上の処理で生成された作業は確定製品移動情報リスト(図10参照)に保存される。確定製品移動情報リストには、製品IDで指定された製品が現在保管されている棟(搬送元棟)、上記処理で設定された搬送先棟、製品ID、割付時間帯の開始時刻及び終了時刻が保存される。
〔退避製品移動情報生成処理〕
次に、ステップS4の退避製品移動情報生成処理について詳しく説明する。
確定製品移動情報生成処理が完了すると、棟間移動作業割当部23bは、退避製品移動情報生成部23eを起動する。退避製品移動情報生成部23eは、空き置場が不足する隣接棟グループがなくなるように隣接棟グループ間の製品移動作業を生成する。この処理では船積作業が近くない製品が移動対象になる。退避製品移動情報生成部23eは、操業DB24から収集した在庫情報、工場からの入庫予定情報、出庫予定情報(確定バース計画から得られる船積のための出庫等)、及び確定製品移動情報リストを収集し、各棟の空き置場不足数を計算する。空き置場不足数の計算式としては、例えば以下に示す数式を用いることができる。なお、棟内で製品のサイズ毎に製品の置場が指定されている場合には、棟及び製品のサイズ毎の置場不足数を計算するとよい。
空き置場不足数=-現時点での空き置場数+入庫予定製品数-出庫予定製品数-予定棟間移動対象出荷製品数(確定製品移動情報リストで製品が出る棟)+予定棟間移動対象出荷製品数(確定製品移動情報リストで製品が入る棟)+設定パラメータ(余裕数)
上述した数式の右辺に示す予定製品数は、設定された時間帯(例えば現時点から3時間先まで等)の製品数を積算したものを扱えばよく、各項で異なる時間帯を設定することもできる。置場不足数が大きくなればなるほど、たくさんの置場が不足していることを意味する。上述した数式で計算した空き置場不足数の例を図11に示す。図11は製品のサイズによって製品の置場が決まっていない(置場にどのようなサイズの製品でも置ける)場合の例であるが、製品のサイズによって製品の置場が決まっている場合には置場不足数の表がサイズ毎に生成されることになる。図11で隣接棟グループAの置場不足数の合計は+2、隣接棟グループBの置場不足数の合計は-4となるので、隣接棟グループAから隣接棟グループBへ船積が近くない製品を移動すればよい。移動する製品数については、例えば隣接棟グループAの置場不足数が0になるように、隣接棟グループAから隣接棟グループBに2個の製品を移動する等として決めるとよい。この製品移動を担当する設備は遠隔棟間移動設備(運搬車両6)である。あとはその結果を退避製品移動情報リスト(図12)に保存する。
〔仮決製品移動情報生成処理〕
次に、ステップS5の仮決製品移動情報生成処理について詳しく説明する。
仮決製品移動情報生成部23fは、仮決バース計画に基づいて遠隔棟間の出荷製品移動情報を仮決製品移動情報として生成する。本処理においても、確定バース計画を用いたステップS2,S3の処理と同様、製品が出荷されるバース前の棟に出荷製品が配置されるように出荷製品を移動する。しかしながら、確定バース計画とは異なり、仮決バース計画では、出荷作業を行うバース位置が確定していなかったり、船積作業で積み込まれる出荷製品が全て決まっていなかったりする場合がある。仮決バース計画の例を図13に示す。図13に示すように、仮決バース計画は、運搬船1隻に対する船積作業計画を1つのレコードとしている。図13に示す対象製品グループに属する出荷製品のリストを図14に示す。仮決バース計画に含まれる船積作業計画で船積を行う出荷製品の全ては決まっておらず、図14に示す対象製品グループのリストにはその船積作業対象の一部の出荷製品のみが保存されている。
仮決製品移動情報生成処理では、まず、仮決製品移動情報生成部23fは、仮決バース計画の船積時間帯を予め設定された時間帯に分割し、各時間帯で船積される出荷製品数を計算する(ステップS5a)。次に、仮決製品移動情報生成部23fは、対象製品グループのリストに属する出荷製品が各隣接棟グループに保管されている数を計算する(ステップS5b)。次に、仮決製品移動情報生成部23fは、使用バース前の隣接棟グループに保管されている出荷製品数(ステップS5bの処理で計算された値)から各時間帯で船積される出荷製品数(ステップS5aの処理で計算された値)を引いた値を計算する(ステップS5c)。次に、仮決製品移動情報生成部23fは、ステップS5cの処理で計算された値が初めて負になる時間帯が指定された時間帯より早い場合、対象製品グループリストに属する製品と荷下ろし港が同じであって対象製品グループリストに含まれていない出荷製品を抽出し、その隣接棟グループ毎の製品数をステップS5bの処理で計算された値に加えてステップS5cの処理を行う(ステップS5d)。ここで、指定された時間帯とは、入力部23aを介して予め設定される時間帯であり、仮決バース計画の船積時間帯を分割した時間帯のうち、時刻の早い時間帯の中から任意に選択される。これは、早い時間帯でステップS5cの処理で計算された値が負になった場合、出荷製品の数が少なすぎて、出荷製品が特定の棟に偏って保管されていると考えられるためである。このため、ステップS5dの処理により出荷製品の追加処理が行われる。但し、加えられる製品数が多すぎる場合には、納期等が早い製品を優先して選択して設定した製品数以下になるように調整してもよい。そして、仮決製品移動情報生成部23fは、計算結果を仮決移動製品数情報リスト(図15)に保存する(ステップS5e)。図15に示す開始時刻及び終了時刻はステップS5cの処理において初めて計算値が負になった時間帯の開始時刻及び終了時刻を示し、隣接棟グループ毎の対象出荷製品在庫数は下記で計算される値である。
・使用バース前隣接棟グループの場合:ステップS5cの処理で計算された初めての負の値
・それ以外の隣接棟グループの場合:対象製品グループリストに属する製品及び荷下ろし港が同じである抽出された製品数のうち該当する隣接棟グループに保管されている数
〔仮決製品移動作業生成処理〕
最後に、ステップS7の仮決製品移動作業生成処理について詳しく説明する。
ステップS5の処理において生成された仮決移動製品数情報リストは、移動作業が必要な出荷製品数を大まかに示した情報であるので、さらに詳細項目を決めて具体的な出荷製品の移動作業を生成する必要がある。なお、本処理において決定した出荷製品の移動作業を実行するのは遠隔棟間荷役設備(運搬車両6)であるので、複数の出荷製品が一括で運ばれることになる。また、運搬車両6で一度に運べる出荷製品数には上限値が与えられており、その上限値を超えない数の移動作業が本処理で決定される。また、ステップS6の処理において仮決移動製品数情報リストに含まれる一部の出荷製品の移動作業が既に生成されて運搬車両6に割当済となっている場合には、その出荷製品の移動数は仮決移動製品数情報リストから事前に差し引く処理が行われる。
仮決製品移動作業生成処理では、まず、仮決製品移動作業割当部23hが、仮決移動製品数情報リストの中から開始時刻及び終了時刻が最も早いレコード(作業生成が完了していないレコード)を1つ選択する(ステップS7a)。次に、仮決製品移動作業割当部23hは、選択したレコードについて、移動先でない隣接棟グループの対象出荷製品在庫数を棟毎に計算する(ステップS7b)。例えば図15の1レコード目については、仮決製品移動作業割当部23hは、隣接棟グループBの各棟(B1棟、B2棟、B3棟)の出荷製品在庫数を計算する。計算結果の一例を図16に示す。次に、仮決製品移動作業割当部23hは、ステップS7bの処理において計算された出荷製品在庫数が最も大きい棟を1つ搬送元棟として選択し、選択した棟に保管されている対象出荷製品から運搬する製品を選択する(ステップS7c)。ここで、仮決製品移動作業割当部23hは、以下の基準に基づいて運搬する製品を選択する。
・対象出荷製品の選択は対象グループリスト(図14)に属する出荷製品を優先する(向け先が同じ製品は、対象グループリストに属する製品がなくなってから選択対象になる)
・運搬する製品数≦運搬車両が一度に運べる製品数上限値
・運搬する製品数≦-(移動先隣接棟グループの「隣接棟グループ毎対象出荷製品在庫数」)(図16ではB3棟が搬送元棟として選択される)
次に、仮決製品移動作業割当部23hは、移動先隣接棟グループに含まれる各棟の空き置き場を計算し、ステップS7cの処理において選択された出荷製品を全て置ける棟を搬送先棟として選択する(ステップS7d)。なお、出荷製品を全て置ける棟が複数ある場合には、仮決製品移動作業割当部23hは、空き置き場の余裕度が大きい棟を優先して選択する。また、出荷製品を全て置ける棟がない場合には、仮決製品移動作業割当部23hは、置ける製品数が最大になる棟を搬送先棟として選択し、その搬送先棟に置場がない出荷製品を運搬対象製品から外す。次に、仮決製品移動作業割当部23hは、今までの処理で決定した移動製品、搬送元棟、及び搬送先棟の情報に基づいて移動作業指示を生成し、移動作業が割り当てられていない運搬車両6をその作業担当とする(ステップS7e)。次に、仮決製品移動作業割当部23hは、移動作業が割り当てられていない運搬車両6が存在する場合、上記移動作業指示で運搬対象となっている製品を差し引いて仮決移動製品数情報リストを更新する(ステップS7f)。そして、仮決製品移動作業割当部23hは、移動作業が割り当てられていない運搬車両6がなくなるまでステップS7a~S7fの処理を繰り返し実行する。
以上の説明から明らかなように、本発明の一実施形態である倉庫設備の制御システム20は、直近設定時間帯内に行われる船積作業について、少なくとも船積される出荷製品、出荷製品が船積される時間帯、出荷製品が積み込まれる運搬船、運搬船が停泊するバース、及び船積に使用されるバース内の船積場所を指定した確定バース計画と、直近設定時間帯の後に設定された後続設定時間帯内に行われる船積作業について、少なくとも船積される出荷製品の数、出荷製品が積み込まれる運搬船、及び運搬船が停泊するバースを指定した仮決バース計画と、各棟の入出庫計画情報及び在庫情報と、に基づいて、各棟の出庫作業の負荷、出荷製品数、及び在庫量を平準化するように、製品の棟間移動作業を生成してレール台車5と運搬車両6に割り当てる作業決定装置23と、作業決定装置23によって割り当てられた棟間移動作業を実行するようレール台車5、運搬車両6、及び天井クレーン3を制御する制御装置22と、を備えるので、隣接する棟間及び離れた棟間での製品の移動作業を含む製品の出荷作業の効率を向上させることができる。
以上、本発明者らによってなされた発明を適用した実施の形態について説明したが、本実施形態による本発明の開示の一部をなす記述及び図面により本発明は限定されることはない。すなわち、本実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施の形態、実施例、及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれる。
1 倉庫設備
2a,2b 製品倉庫
3 天井クレーン
4 レール
5 台車(レール台車)
6,7 運搬車両
9 船積クレーン
10 運搬船
20 制御システム
21 通信装置
22 制御装置
23 作業決定装置
23a 入力部
23b 棟間移動作業割当部
23c 最適配置情報生成部
23d 確定製品移動情報生成部
23e 退避製品移動情報生成部
23f 仮決製品移動情報生成部
23g 確定製品移動作業割当部
23h 仮決製品移動作業割当部
23i 出力部
24 操業データベース(操業DB)
C 製品

Claims (6)

  1. 製品を保管する複数の棟と、棟毎に設けられた前記製品の入出庫作業を行う棟毎荷役設備と、隣接する棟間で前記製品を運搬する運搬機能を有する隣接棟間移動設備と、遠隔棟間で前記製品を運搬する運搬機能を有する遠隔棟間移動設備と、を備える倉庫設備の制御システムであって、
    直近設定時間帯内に行われる船積作業について、少なくとも船積される出荷製品、当該出荷製品が船積される時間帯、当該出荷製品が積み込まれる運搬船、当該運搬船が停泊するバース、及び船積に使用されるバース内の船積場所を指定した確定バース計画と、前記直近設定時間帯の後に設定された後続設定時間帯内に行われる船積作業について、少なくとも船積される出荷製品の数、当該出荷製品が積み込まれる運搬船、及び当該運搬船が停泊するバースを指定した仮決バース計画と、各棟の入出庫計画情報及び在庫情報と、に基づいて、各棟の出庫作業の負荷、出荷製品数、及び在庫量を平準化するように、製品の棟間移動作業を生成して前記隣接棟間移動設備と前記遠隔棟間移動設備に割り当てる作業決定装置と、
    前記作業決定装置によって割り当てられた棟間移動作業を実行するように前記隣接棟間移動設備、前記遠隔棟間移動設備、及び前記棟毎荷役設備を制御する制御装置と、
    を備えることを特徴とする倉庫設備の制御システム。
  2. 前記作業決定装置は、
    前記確定バース計画内で指定されている出荷製品が出庫時に保管されているべき棟を示す情報を含む最適配置情報を生成する最適配置情報生成部と、
    前記最適配置情報を実現するために必要となる製品移動情報を生成する確定製品移動情報生成部と、
    前記最適配置情報を実現するために必要となる製品移動を行うにあたって移動先で製品の置場不足が生じる場合、置場不足解消のために離れた棟間での製品移動情報を生成する退避製品移動情報生成部と、
    前記仮決バース計画内で指定されている出荷製品のうち、出荷時に各棟に保管すべき出荷製品の数を計算し、計算された数を満たすために必要になる遠隔棟間での出荷製品の移動情報を計算する仮決製品移動情報生成部と、
    前記確定製品移動情報生成部及び前記退避製品移動情報生成部によって生成された製品移動情報に基づいて、前記隣接棟間移動設備及び前記遠隔棟間移動設備が実行する移動作業を生成して前記隣接棟間移動設備及び前記遠隔棟間移動設備に割り当てる確定製品移動作業割当部と、
    前記確定製品移動作業割当部によって移動作業が割り当てられていない遠隔棟間移動設備がある場合、前記仮決製品移動情報生成部によって生成された移動情報を用いて前記遠隔棟間移動設備の移動作業を生成し、前記確定製品移動作業割当部によって移動作業が割り当てられていない遠隔棟間移動設備に生成した移動作業を割り当てる仮決製品移動作業割当部と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の倉庫設備の制御システム。
  3. 前記確定製品移動作業割当部は、前記遠隔棟間移動設備が実行する移動作業によって運搬される製品を、前記仮決バース計画内で指定されている出荷製品から優先して選択することを特徴とする請求項2に記載の倉庫設備の制御システム。
  4. 製品を保管する複数の棟と、棟毎に設けられた前記製品の入出庫作業を行う棟毎荷役設備と、隣接する棟間で前記製品を運搬する運搬機能を有する隣接棟間移動設備と、遠隔棟間で前記製品を運搬する運搬機能を有する遠隔棟間移動設備と、を備える倉庫設備の制御方法であって、
    直近設定時間帯内に行われる船積作業について、少なくとも船積される出荷製品、当該出荷製品が船積される時間帯、当該出荷製品が積み込まれる運搬船、当該運搬船が停泊するバース、及び船積に使用されるバース内の船積場所を指定した確定バース計画と、前記直近設定時間帯の後に設定された後続設定時間帯内に行われる船積作業について、少なくとも船積される出荷製品の数、当該出荷製品が積み込まれる運搬船、及び当該運搬船が停泊するバースを指定した仮決バース計画と、各棟の入出庫計画情報及び在庫情報と、に基づいて、各棟の出庫作業の負荷、出荷製品数、及び在庫量を平準化するように、製品の棟間移動作業を生成して前記隣接棟間移動設備と前記遠隔棟間移動設備に割り当てる作業決定ステップと、
    前記作業決定ステップにおいて割り当てられた棟間移動作業を実行するように前記隣接棟間移動設備、前記遠隔棟間移動設備、及び前記棟毎荷役設備を制御する制御装置と、
    を含むことを特徴とする倉庫設備の制御方法。
  5. 前記作業決定ステップは、
    前記確定バース計画内で指定されている出荷製品が出庫時に保管されているべき棟を示す情報を含む最適配置情報を生成する最適配置情報生成ステップと、
    前記最適配置情報を実現するために必要となる製品移動情報を生成する確定製品移動情報生成ステップと、
    前記最適配置情報を実現するために必要となる製品移動を行うにあたって移動先で製品の置場不足が生じる場合、置場不足解消のために離れた棟間での製品移動情報を生成する退避製品移動情報生成ステップと、
    前記仮決バース計画内で指定されている出荷製品のうち、出荷時に各棟に保管すべき出荷製品の数を計算し、計算された数を満たすために必要になる遠隔棟間での出荷製品の移動情報を計算する仮決製品移動情報生成ステップと、
    前記確定製品移動情報生成ステップ及び前記退避製品移動情報生成ステップにおいて生成された製品移動情報に基づいて、前記隣接棟間移動設備及び前記遠隔棟間移動設備が実行する移動作業を生成して前記隣接棟間移動設備及び前記遠隔棟間移動設備に割り当てる確定製品移動作業割当ステップと、
    前記確定製品移動作業割当ステップにおいて移動作業が割り当てられていない遠隔棟間移動設備がある場合、前記仮決製品移動情報生成ステップにおいて生成された移動情報を用いて前記遠隔棟間移動設備の移動作業を生成し、前記確定製品移動作業割当ステップにおいて移動作業が割り当てられていない遠隔棟間移動設備に生成した移動作業を割り当てる仮決製品移動作業割当ステップと、
    を含むことを特徴とする請求項4に記載の倉庫設備の制御方法。
  6. 前記確定製品移動作業割当ステップは、前記遠隔棟間移動設備が実行する移動作業によって運搬される製品を、前記仮決バース計画内で指定されている出荷製品から優先して選択するステップを含むことを特徴とする請求項5に記載の倉庫設備の制御方法。
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