JP2024061237A - 媒体収納庫及び媒体処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】変位する仕切板により仕切られたそれぞれの空間内に媒体を適切に収納し得るようにする。【解決手段】紙幣処理装置1のリジェクト回収庫8は、仕切板26の仕切板本体部31の前端に第1規制体41を設けると共に、該第1規制体41の前側に、前端傾斜部40を介して第2規制体42を設けた。リジェクト回収庫8は、載置箇所26Uに載置された紙幣が第1規制体41を乗り越えたとしても、その前端を第2規制体42に当接させ、舌片ローラ18の舌片18Bにおける根本付近から十分に引き離す。これによりリジェクト回収庫8は、仕切板26をリジェクト位置から回収位置へ回動させる際に、舌片18Bとの摩擦等により紙幣に作用する力を小さく抑え、回収位置まで円滑に回動させることができる。【選択図】図3

Description

本発明は媒体収納庫及び媒体処理装置に関し、例えばスーパーマーケットやコンビニエンスストア等のような小売店舗の精算所において使用されるレジ釣銭システムに適用して好適なものである。
レジ釣銭システムにおいては、POS(Point Of Sales)システム等に接続されたPOSレジに、紙幣や硬貨の入出金処理を行う釣銭機が組み合わされたものが普及しつつある。この釣銭機には、例えば全体を統括的に制御する制御部の他、紙幣を処理する紙幣処理装置や硬貨を処理する硬貨処理装置等が組み込まれている。
このうち紙幣処理装置には、例えば紙幣の授受を行う入出金部、紙幣を搬送する搬送部、紙幣を鑑別する鑑別部、再利用可能な紙幣を収納する収納庫、再利用すべきでないリジェクト紙幣を収納するリジェクト庫、回収すべき紙幣を収納する回収庫等が設けられている。また紙幣処理装置として、回収庫及びリジェクト庫を一体化してリジェクト回収庫とし、該リジェクト回収庫を装置本体に対して容易に着脱し得るように構成したものも提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このリジェクト回収庫は、筐体内に可動式の仕切板を配置し、該仕切板の上側をリジェクト庫とし、該仕切板の下側を回収庫としている。またリジェクト回収庫は、紙幣を放出する放出機構を1組のみ設け、仕切板を変位させることにより、放出機構から放出された紙幣の収納先をリジェクト庫又は回収庫に容易に切り替えることができる。これにより紙幣処理装置は、装置構成の小型化や簡素化を図り得ると共に、回収すべき紙幣及びリジェクト紙幣を容易に取り出し、ひとまとめに取り扱うことが可能となっている。
特開2020-17013号公報(段落[0033]及び図2等)
しかし、上述したリジェクト回収庫では、仕切板の上側に収納したリジェクト紙幣が、適切な収納箇所からはみ出した場合、当該リジェクト紙幣が周囲の他の部品と干渉するなどして、仕切板が適切な位置に変位できなくなる可能性がある。このような場合、リジェクト回収庫では、仕切板の上側のリジェクト庫及びその下側の回収庫に対し、リジェクト紙幣や回収すべき紙幣を適切に収納できない恐れがある、という問題があった。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、変位する仕切板により仕切られたそれぞれの空間内に媒体を適切に収納し得る媒体収納庫及び媒体処理装置を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明の媒体収納庫においては、紙葉状の媒体を集積方向に沿って集積した状態で収納する収納空間を内部に有する筐体と、媒体を収納空間内へ放出する放出部と、収納空間内を集積方向と反対の反集積方向側の第1収納空間と集積方向側の第2収納空間とに仕切り、該集積方向側の表面である載置面上に、媒体を載置させる載置箇所が設けられた仕切板と、仕切板を、放出部から放出された媒体を第1収納空間内へ進行させる第1位置と、当該第1位置よりも反集積方向側に位置し放出部から放出された媒体を第2収納空間内へ進行させる第2位置とに変位させる仕切板変位部と、集積方向と直交する幅方向に沿った中心軸から離れる方向に向けて1本以上の弾性変形可能な弾性部材を有し、中心軸を中心に回転して収納空間へ放出される媒体の集積を補助する回転体と、仕切板の反集積方向側における載置箇所の放出部側に設けられ、当該載置箇所に載置された媒体の当該放出部側への移動範囲を規制する第1規制体と、仕切板の反集積方向側における第1規制体よりも放出部側に設けられ、載置箇所に載置された媒体の放出部側への移動範囲を規制する第2規制体とを設けるようにした。
また本発明の媒体処理装置においては、紙葉状の媒体を搬送する搬送部と、媒体を収納する媒体収納庫とを設け、媒体収納庫には、媒体を集積方向に沿って集積した状態で収納する収納空間を内部に有する筐体と、媒体を収納空間内へ放出する放出部と、収納空間内を集積方向と反対の反集積方向側の第1収納空間と集積方向側の第2収納空間とに仕切り、該集積方向側の表面である載置面上に、媒体を載置させる載置箇所が設けられた仕切板と、仕切板を、放出部から放出された媒体を第1収納空間内へ進行させる第1位置と、当該第1位置よりも反集積方向側に位置し放出部から放出された媒体を第2収納空間内へ進行させる第2位置とに変位させる仕切板変位部と、集積方向と直交する幅方向に沿った中心軸から離れる方向に向けて1本以上の弾性変形可能な弾性部材を有し、中心軸を中心に回転して収納空間へ放出される媒体の集積を補助する回転体と、仕切板の反集積方向側における載置箇所の放出部側に設けられ、当該載置箇所に載置された媒体の当該放出部側への移動範囲を規制する第1規制体と、仕切板の反集積方向側における第1規制体よりも放出部側に設けられ、載置箇所に載置された媒体の放出部側への移動範囲を規制する第2規制体とを設けるようにした。
本発明は、仕切板を第2位置に位置させた状態で放出部から放出された媒体が載置箇所に載置され、当該媒体が放出部側へ変位して第1規制体を乗り越えたとしても、第2規制体により移動範囲が規制される。このため本発明は、仕切板を第2位置から第1位置へ変位させる際に、載置箇所に載置された媒体に対し回転体の弾性部材から作用する力が過大となることを回避し、当該仕切板を円滑に変位させることができる。
本発明によれば、変位する仕切板により仕切られたそれぞれの空間内に媒体を適切に収納し得る媒体収納庫及び媒体処理装置を実現できる。
紙幣処理装置の構成を示す略線的斜視図である。 紙幣処理装置の構成を示す略線的側面図である。 リジェクト回収庫の構成を示す略線的側面図である。 リジェクト回収庫の構成を示す略線的平面図である。 仕切板の構成を示す略線的斜視図である。 リジェクト回収庫の一部を拡大して示す略線的側面図である。 仕切板から第2規制体を省略した仮想的なリジェクト回収庫の構成を示す略線図である。 仕切板における第2規制体の位置を変更した仮想的なリジェクト回収庫の構成を示す略線図である。 仕切板における第2規制体の位置を変更した仮想的なリジェクト回収庫の構成を示す略線図である。 リジェクト回収庫において仕切板上に紙幣を収納した状態を示す略線的平面図である。 リジェクト回収庫において仕切板上に収納された紙幣にスキューが発生した状態を示す略線的平面図である。 リジェクト回収庫において仕切板上に収納された紙幣が筐体と干渉する状態を示す略線的側面図である。
以下、発明を実施するための形態(以下実施の形態とする)について、図面を用いて説明する。
[1.紙幣処理装置の構成]
図1に外観を示すように、媒体処理装置としての紙幣処理装置1は、図示しないPOSレジ(図示せず)に組み込まれており、該POSレジに設けられた統括制御部の制御に基づき、紙葉状の媒体である紙幣に関する種々の処理を行う。このPOSレジは、例えばスーパーマーケットやコンビニエンスストアのような小売店舗の精算所(いわゆるレジ)に設置された精算機であり、顧客が購入したい商品を精算する際に、レジ係員により操作される。以下では、レジ係員(以下、使用者とも呼ぶ)が紙幣処理装置1に対峙する側面及びその反対面をそれぞれ前面及び後面とし、さらに該使用者から見て左右及び上下を定義して説明する。
紙幣処理装置1は、図2に模式的な側面図を示すように、紙幣処理装置筐体2の内部に制御部3、入金部4、搬送部5、認識部6、収納庫7(7A、7B及び7C)並びにリジェクト回収庫8等を有している。制御部3は、図示しないCPU(Central Processing Unit)を中心に構成されており、フラッシュメモリ等でなるメモリから釣銭出金プログラム等の各種プログラムを読み出して実行することにより、紙幣処理装置1を統括制御し、入金処理や出金処理等の種々の処理を行う。
入金部4は、紙幣処理装置1内における前側上部に位置している。この入金部4は、使用者(レジ係員)により紙幣が入金されると、この紙幣を1枚ずつに分離しながら取り込み、搬送部5へ順次繰り出す。搬送部5は、図示しない複数のローラやベルト、及び搬送ガイド等によって構成されており、搬送路に沿って紙幣を搬送する。また搬送部5には、複数の搬送路が接続された分岐点が設けられており、制御部3の制御に基づいて紙幣の進行経路を切り替える。
認識部6は、搬送部5の搬送路上に組み込まれており、紙幣を搬送しながら、光学素子や磁気検出素子等を用いて該紙幣の金種及び真偽、正損(損傷しているか否か)、搬送状態を認識し、その鑑別結果を制御部3へ通知する。これに応じて制御部3は、取得した鑑別結果に基づいて紙幣の搬送先を決定する。
収納庫7は、それぞれ紙幣を集積した状態で収納する収納空間や、紙幣の分離や集積を行う分離集積部等を有している。また各収納庫7(7A、7B及び7C)には、それぞれ収納すべき紙幣の金種が割り当てられている。この収納庫7は、認識部6及び制御部3において損傷の程度が小さく再利用が可能であると判断された紙幣を搬送部5から受け取ると、該紙幣を内部の収納空間に集積して収納する。また収納庫7は、制御部3から紙幣を繰り出す指示を受け付けると、集積している紙幣を1枚ずつに分離して繰り出し、搬送部5に引き渡して搬送させる。
リジェクト回収庫8は、紙幣処理装置筐体2に対し容易に着脱し得るように構成されている。このリジェクト回収庫8は、内部に紙幣を集積して収納するための収納空間を有しており、リジェクト紙幣及び回収紙幣を区別した状態で収納し得るようになっている(詳しくは後述する)。因みにリジェクト紙幣は、認識部6及び制御部3において、損傷の程度が大きいと認識された紙幣や偽造されたと認識された紙幣等、再利用すべきで無いと判断された紙幣である。また回収紙幣は、例えば小売店舗において売上金の一部を回収する場合などに、収納庫7から搬送部5により搬送されてきた紙幣である。
[2.リジェクト回収庫の構成]
次に、リジェクト回収庫8の詳細な構成について説明する。リジェクト回収庫8は、図1及び図2に概形を示したように、全体として直方体状に構成されており、左右方向に長く、前後方向にやや短くなっている。また図3(A)に模式的な側面図を示すように、リジェクト回収庫8は、直方体状に構成された筐体11の内部に収納空間12が形成されており、また該筐体11に種々の部品が取り付けられている。
筐体11の前面における上端寄りの箇所には、前後方向に貫通する貫通孔11Hが穿設されている。この貫通孔11Hは、上下方向の長さが紙幣の厚さよりも十分に大きく、また左右方向の長さが当該紙幣における長辺の長さよりもやや長くなっている。このため貫通孔11Hは、筐体11内の収納空間12と外部の空間とを連通させており、且つ紙幣の長辺を左右方向に沿わせた状態で通過させることができる。
貫通孔11Hの周囲には、紙幣を収納空間12内へ放出する放出部13が設けられている。この放出部13は、上回転軸14、下回転軸15、2個の上側ローラ16、2個の下側ローラ17及び5個の舌片ローラ18等により構成されている。また図4は、筐体11における収納空間12よりも上側にある上側板等を省略した様子を、模式的に表した平面図である。
第2回転軸としての上回転軸14は、左右方向に沿った細長い円柱状の部材であり、貫通孔11Hの上側において、筐体11の一部により回転可能に支持されている。この上回転軸14は、紙幣処理装置筐体2に設けられた所定の集積モータ(図示せず)から供給される駆動力により、図3(A)における時計回りに回転する。下回転軸15は、上回転軸14と同様に左右方向に沿った細長い円柱状の部材であり、貫通孔11Hの下側において、筐体11の一部により回転可能に支持されている。この下回転軸15は、紙幣処理装置筐体2に設けられた所定の集積モータ(図示せず)から供給される駆動力により、図3(A)における反時計回りに回転する。
第2ローラとしての上側ローラ16(図3(A))は、中心軸を左右方向に沿わせた円柱状に形成されており、その中心部分において上回転軸14に挿通され、該上回転軸14と一体に回転する。また上側ローラ16は、筐体11における左右方向の中心から外側へやや離れた位置にそれぞれ配置されており、下端近傍を貫通孔11H内に露出させている。第1ローラとしての下側ローラ17は、上側ローラ16と同様、中心軸を左右方向に沿わせた円柱状に形成されており、その中心部分において下回転軸15に挿通され、該下回転軸15と一体に回転する。また下側ローラ17は、筐体11における左右方向の中心から外側へやや離れた位置であって、上側ローラ16とそれぞれ対向する位置にそれぞれ配置されており、上端近傍を貫通孔11H内に露出させ、且つ該上側ローラ16と当接されている。
かかる構成により放出部13は、上側ローラ16及び下側ローラ17をそれぞれ回転させた状態において、搬送部5(図1及び図2)により紙幣が搬送されてきた場合、当該紙幣を挟持して後方向へ進む力を作用させ、貫通孔11Hを通過させて収納空間12内へ放出する。このとき紙幣は、上側ローラ16及び下側ローラ17の共通接線となる仮想放出線X13を理想的な軌跡として、収納空間12内を後ろ斜め下方向へ進行することになる。
回転体としての各舌片ローラ18は、中心ローラ部18A及び6本の舌片18Bによりそれぞれ構成されている。中心ローラ部18Aは、下側ローラ17よりもやや小さい円柱状に形成されており、その中心部分において下回転軸15に挿通され、該下回転軸15と一体に回転する。弾性部材としての各舌片18Bは、可撓性を有する材料により、中心ローラ部18Aの中心から放射方向に沿った細長い柱状若しくは棒状に構成されている。また舌片ローラ18は、2個の下側ローラ17の間に1個が配置され、また各下側ローラ17の左右両外側にそれぞれ2個ずつが、互いに所定の間隔を隔てて配置されている。舌片ローラ18の舌片18Bは、下回転軸15に対し下側ローラ17の外周面よりも遠方まで延長されており、自然状態において筐体11から収納空間12内や外部の空間側へ大きくはみ出し、他の部品や紙幣等に当接することにより弾性変形する。
この舌片ローラ18は、上側ローラ16及び下側ローラ17により紙幣が収納空間12内へ放出された場合、当該紙幣の一部が舌片18Bの回転軌跡内に位置していれば、当該舌片18Bにより当該紙幣を概ね下方向へ叩き付け、さらに当該舌片18Bと当該紙幣との摩擦を利用して当該紙幣をやや前方向へ引き込む。なお舌片ローラ18は、収納空間12に集積される紙幣に対する作用効果に着眼すれば、羽根車と呼称されることもある。
因みに筐体11には、上側ローラ16、下側ローラ17及び舌片ローラ18とそれぞれ対応する箇所に、それぞれと対応する形状の窪みや切欠等が適宜形成されており、それぞれの回転を妨げないようになっている。
また収納空間12(図3(A))内には、ステージ21、ステージばね22及びステージガイド23等が設けられている。ステージ21は、上下方向に薄い板状であり、その上面であるステージ載置面21Sがほぼ平坦に形成されている。ステージばね22は、ステージ21の下面と筐体11の内側面における底部との間に設けられており、当該ステージ21に対し上方向へ向かう弾性力を作用させる。
ステージガイド23は、筐体11における左右の内側面に設けられた上下方向に沿ったレール部品や、該レール部品に対して摺動可能でありステージ21の左右両端に取り付けられるガイド部品等によって構成されている。このステージガイド23は、ステージ21のステージ載置面21Sをほぼ水平に維持したまま、上下方向に沿って円滑に移動させることができる。
かかる構成により、リジェクト回収庫8は、放出部13から紙幣が放出されると、舌片ローラ18の舌片18Bにより当該紙幣をステージ21上に叩き付けると共に前側に引き寄せ、紙面を上下方向に向けた姿勢でステージ載置面21S上に載置させる。またリジェクト回収庫8は、この動作を繰り返すことにより、ステージ載置面21S上に紙幣を順次積み重ね、集積していく。すなわち舌片ローラ18は、収納空間12へ放出された紙幣のステージ載置面21S上への集積を補助している。このときステージ21は、集積された紙幣の質量に応じてステージばね22が圧縮されるため、徐々に下方へ下降していくことになる。説明の都合上、以下では、上方向を集積方向とも呼び、下方向を反集積方向とも呼ぶ。さらに、集積方向である上方向と直交する左右方向を幅方向とも呼ぶ。
これに加えてリジェクト回収庫8には、収納空間12内における上寄りの部分に、仕切板回動軸25、仕切板26及び仕切板回動ばね27が設けられている。仕切板回動軸25は、中心軸を左右方向に沿わせた円柱状の部材であり、収納空間12の後上側において、筐体11により支持されている。
仕切板26は、全体として上下方向に薄い板状に構成されており、図4に示したように複数の切欠き形状や複数の突起形状等が各部に設けられている(詳しくは後述する)。また仕切板26(図3(A))の後端近傍には、下方向に向けて突出した部分に、左右方向に貫通する丸孔でなる軸孔26Hが複数箇所に設けられている。各軸孔26Hは、仕切板回動軸25に挿通されている。
このため仕切板26は、仕切板回動軸25を中心として、図3(A)における反時計回り又は時計回りに回動することができる。例えば仕切板26は、時計回りへ最も回動された場合、図3に示したように、前端側を貫通孔11Hよりも上側に位置させ、その下面を仮想放出線X13よりもやや上側に位置させることができる。以下、このときの仕切板26の位置を回収位置又は第1位置と呼ぶ。
このように仕切板26が回収位置にある場合、リジェクト回収庫8は、放出部13から収納空間12内へ放出された紙幣をステージ21上に載置させ、集積させることができる。以下、収納空間12内において仕切板26の下側且つステージ21の上側となる部分を、回収収納空間12A又は第1収納空間と呼ぶ。この回収収納空間12Aには、例えば収納庫7に収納されている紙幣を回収する場合等に、該収納庫7から搬送部5により搬送されてくる紙幣(以下これを回収紙幣と呼ぶ)を収納することが想定されている。
一方、仕切板26は、反時計回りへ最も回動された場合、図3(A)の一部分と対応する図3(B)に示すように、前端側を貫通孔11Hよりも下側に位置させ、その上面を仮想放出線X13よりもやや下側に位置させることができる。以下、このときの仕切板26の位置をリジェクト位置又は第2位置と呼ぶ。
このように仕切板26がリジェクト位置にある場合、リジェクト回収庫8は、放出部13から収納空間12内へ放出された紙幣を仕切板26上に載置させ、集積させることができる。以下、収納空間12内において仕切板26の上側となる部分を、リジェクト収納空間12B又は第2収納空間と呼ぶ。このリジェクト収納空間12Bには、認識部6において再利用不可能と認識され搬送部5により搬送されてくるリジェクト紙幣を収納することが想定されている。また仕切板26の上側においてリジェクト紙幣を載置すべき箇所を載置箇所26Uと呼ぶ。
仕切板回動ばね27は、例えばトーションばねであり、円筒状に形成された部分が仕切板回動軸25に挿通され、一方の端部が仕切板26の下側に位置しており、他方の端部が筐体11に取り付けられている。この仕切板回動ばね27は、弾性変形により、仕切板26に対して反時計回りに回ろうとする力を作用させ、回収位置(図3(A))へ変位させようとする。説明の都合上、以下では、仕切板回動軸25及び仕切板回動ばね27をまとめて仕切板変位部とも呼ぶ。
一方、紙幣処理装置1(図2)には、リジェクト回収庫8の後面における右上端寄りの部分と隣接する位置に、仕切板駆動部29が設けられている。この仕切板駆動部29は、所定のソレノイドや前後方向に変位する変位部材、及びリンク機構等(何れも図示せず)を有しており、制御部3の制御に基づき、変位部材を前側又は後側に変位させることができる。また変位部材の前端には、所定形状でなる係合部が設けられている。
一方、リジェクト回収庫8(図3)の仕切板26には、後端近傍の下寄りに、所定形状でなる被係合部(後述する)が設けられている。また、筐体11における被係合部の近傍には、仕切板駆動部29の変位部材等を挿通させるための孔や窪み等(図示せず)が適宜形成されている。このため仕切板26の被係合部は、リジェクト回収庫8が紙幣処理装置筐体2に装着されると、仕切板駆動部29(図2)の係合部と係合し、該仕切板駆動部29の変位部材と連動することができる。
紙幣処理装置1(図2)は、リジェクト回収庫8が装着された状態において、仕切板駆動部29の変位部材を後側に変位させると、該リジェクト回収庫8(図3)の仕切板26に設けられた被係合部を後方向へ引っ張ることになる。これによりリジェクト回収庫8は、仕切板26を時計回りに回動させ、リジェクト位置(図3(B))に変位する。仕切板26は、このリジェクト位置において、後側よりも前側が低くなるように傾斜している。
また紙幣処理装置1(図2)は、リジェクト回収庫8が装着された状態において、仕切板駆動部29の変位部材を前側に変位させると、該リジェクト回収庫8(図3)の仕切板26に設けられた被係合部を前方向へ押すことになる。また仕切板26には、仕切板回動ばね27(図3)の弾性力も作用している。これによりリジェクト回収庫8は、仕切板26を反時計回りに回動させ、回収位置(図3(A))に変位する。仕切板26は、この回収位置において、後側よりも前側が高くなるように傾斜している。
このようにリジェクト回収庫8は、仕切板26を回収位置(図3(A))に位置させた場合、回収収納空間12Aに回収紙幣を収納させる回収庫として機能する。またリジェクト回収庫8は、仕切板26をリジェクト位置(図3(B))に位置させた場合、リジェクト収納空間12Bにリジェクト紙幣を収納させるリジェクト庫として機能する。
[3.仕切板の構成及び各部の機能]
次に、仕切板26の詳細な構成について説明する。この仕切板26は、図5に斜視図を示すように、例えば薄板状の鋼板を所定形状に切削すると共に、各部を適宜屈曲させることによって構成されており、容易に変型しない程度の十分な剛性を有している。
仕切板26は、仕切板本体部31を中心に構成されている。仕切板本体部31は、左右方向に長く、前後方向に短く、上下方向に薄い板状に構成されている。仕切板本体部31の上面である仕切板載置面31S及びその下面は、何れも平坦な平面状に形成されている。仕切板本体部31は、その前端を表す本体部前端線F1から前上側に向けて、複数の突起が形成されている(詳しくは後述する)。これにより仕切板26は、仕切板載置面31S上に載置された紙幣の前端が該本体部前端線F1よりも前側へはみ出すことを抑止している。
仕切板本体部31の後端近傍における左右方向に離れた4箇所には、一部分が下方へ屈曲されることにより回動支持部32が立設されている。各回動支持部32には、左右方向に貫通する丸孔でなる軸孔26Hが、互いに同軸となるような位置に、それぞれ穿設されている。この軸孔26Hには、上述したように仕切板回動軸25(図3)が挿通される。
仕切板本体部31の右端における後下側には、被係合部33が設けられている。この被係合部33は、上述したように、仕切板駆動部29(図2)の変位部材に設けられた係合部(図示せず)と係合する。また仕切板本体部31の右端における前側には、上方向に向けて右規制板34が立設されている。この右規制板34は、仕切板載置面31S上に載置された紙幣(すなわちリジェクト紙幣)が右方向へ変位し得る範囲を制限している。
仕切板本体部31の前端側には、図4に示したように、左右方向に関して舌片ローラ18と対応するそれぞれの箇所に、後方向へ向けて切れ込んだ切込部35及び36がそれぞれ形成されている。切込部35は、仕切板本体部31の前端側において、左右方向に関する中央側に位置する3個の舌片ローラ18とそれぞれ対応する3箇所に、それぞれ形成されている。この切込部35は、舌片ローラ18が回転した際に舌片18Bから仕切板26に作用する力を軽減させる。
切込部36は、仕切板本体部31の前端側において、左右方向に関する両外側に位置する2個の舌片ローラ18とそれぞれ対応する2箇所に、それぞれ形成されている。この切込部36は、切込部35と同様、舌片ローラ18が回転した際に舌片18Bから仕切板26に作用する力を軽減させる。また切込部36は、その後端が本体部前端線F1よりも後側の切込線後端線F2に達しており、当該後端から端部保護突起37が前斜め上方向に向けて立設されている。この端部保護突起37は、仕切板載置面31Sに載置された紙幣(リジェクト紙幣)の端部が切込部36の内側面等に引っかかることを防止する役割を果たしている。因みに仕切板26では、仕切板載置面31S上の載置箇所26Uに紙幣が載置された場合、当該紙幣が端部保護突起37に乗り上げた状態で載置されることが想定されている。
さらに、仕切板本体部31の前端側には、本体部前端線F1から前斜め上方向に向けて、複数の前端傾斜部40及び2個の第1規制体41が立設されている。このうち2個の第1規制体41は、図4に示したように、左右方向に関し、上側ローラ16及び下側ローラ17と対応する箇所にそれぞれ設けられている。各前端傾斜部40は、仕切板本体部31の前端側における、切込部35及び36並びに第1規制体41が設けられた箇所以外の部分に、それぞれ設けられている。この前端傾斜部40は、その上面及び下面が何れも平坦に形成されており、また仕切板載置面31Sに対して比較的小さい角度で傾斜している。
リジェクト回収庫8では、仕切板26が回収位置(図3(A))に位置する状態において、放出部13から放出された紙幣が、設計上の軌跡に相当する仮想放出線X13に沿って進行することが理想的である。しかし、実際のリジェクト回収庫8では、放出部13から放出された紙幣が様々な要因により仮想放出線X13から外れて進行する場合があり、特に比較的前側において該仮想放出線X13から上側に逸れた場合、仕切板26の前端に衝突して詰まりを発生させる可能性がある。
この場合、仕切板26を仮想放出線X13から上方へ引き離すことにより、仕切板26に対する紙幣の衝突を防ぐことも考えられる。しかしリジェクト回収庫8では、筐体11における上下方向の大きさ、回収収納空間12Aにおける上下方向の長さの確保、これに伴う放出部13の上下方向の位置、といった種々の制約により、筐体11において仕切板26を現状よりも上側に配置することが難しい。
このため仕切板26は、仕切板本体部31の前端から前斜め上側に傾斜した前端傾斜部40を設けることにより、放出部13から放出された紙幣が当該仕切板26の前端に衝突して引っかかることを未然に防止している。この場合、仕切板26は、このような紙幣を該前端傾斜部40及び仕切板本体部31の下面に沿って後斜め下方向へ案内することができる。
ここで図6は、図3における仕切板26の前端近傍や放出部13の近傍部分を拡大して表したものである。この図6において、放出部13の上側ローラ16及び下側ローラ17の共通接線となる仮想放出線X13は、図3(A)について上述したように、当該放出部13から放出された紙幣が進行するべき理想的な軌跡に相当する。また図6に示した仮想直線X31は、仕切板本体部31の仕切板載置面31Sを仮想的に延長した仮想平面に相当する。この仮想直線X31は、前側へ進むに連れて下降するように傾斜している。
第1規制体41は、後上側の表面、すなわち仕切板載置面31S上に載置された紙幣と当接する表面である第1規制表面41Sが、平坦な平面状に形成されている。この第1規制体41は、図5及び図6に示したように、仕切板本体部31の仕切板載置面31Sを仮想的に延長した仮想平面(すなわち仮想直線X31)に対し、前端傾斜部40よりも大きい角度で傾斜している。ただし、第1規制体41の第1規制表面41Sと、仕切板載置面31Sとがなす角度α(図6)は、90度よりも大きい鈍角となっている。
さらに、複数の前端傾斜部40のうち、左右それぞれにおいて切込部35及び切込部36の間に配置された2箇所、すなわち2箇所の第1規制体41それぞれに対し左右方向の外側となる箇所には、上方向に向けて第2規制体42がそれぞれ立設されている。この第2規制体42は、仕切板26がリジェクト位置にある場合(図3(B)及び図6)において、後側の表面である第2規制表面42Sが、ほぼ真後ろを向いている。このため図6では、この第2規制表面42Sを仮想的に延長した仮想平面に相当する仮想直線X42が、ほぼ上下方向に沿った直線となっている。これに伴い、第2規制体42と仕切板載置面31Sとがなす角度、すなわち仮想直線X42と仮想直線X31とがなす角度β(図6)が、90度よりも小さい鋭角となっている。
また第2規制体42は、その下端が前端傾斜部40における本体部前端線F1よりも前斜め上側に位置している。換言すれば、第2規制体42の下端は、仮想直線X31から上側にやや離れた箇所に位置している。さらに第2規制体42は、その上側(すなわち集積方向側)の端部が、第1上端接線X17(図6)よりも下側に位置している。この第1上端接線X17は、下側ローラ17の外周面に接する接線であり、且つ第1規制体41における上側の端部を通る、仮想的な直線である。
このように仕切板26の前端部分には、仕切板本体部31の前端である本体部前端線F1上に設けられた第1規制体41に加えて、該第1規制体よりも前側、すなわち放出部13に近い側において、前端傾斜部40上に第2規制体42が設けられている。
[4.効果等]
以上の構成において、本実施の形態による紙幣処理装置1のリジェクト回収庫8は、搬送部5により紙幣が搬送されてくると、放出部13により当該紙幣を収納空間12内へ放出する。このときリジェクト回収庫8は、仕切板26が回収位置(図3(A))に位置していれば、回収収納空間12Aに回収紙幣を収納し、仕切板26がリジェクト位置(図3(B))に位置していれば、リジェクト収納空間12Bにリジェクト紙幣を収納する。
特にリジェクト回収庫8は、仕切板26がリジェクト位置にある場合(図3(B)及び図6)、放出部13から放出された紙幣を仕切板載置面31S上の載置箇所26Uに載置させ、当該紙幣の前方向への移動範囲を第1規制体41により規制する。
ここで、リジェクト回収庫8の比較対象として、図3(B)と対応する図7に示すように、仮想的なリジェクト回収庫108を想定する。このリジェクト回収庫108は、仕切板26に代わる仕切板126が設けられている。この仕切板126は、本実施の形態による仕切板26から第2規制体42が省略された構成となっている。
この仮想的なリジェクト回収庫108は、載置箇所126Uに載置された紙幣が何らかの要因により第1規制体41を乗り越えると、当該紙幣が舌片ローラ18の舌片18Bにより前方へ引き寄せられ、その前端を筐体11の内側面に当接させる位置まで変位してしまう。このとき当該紙幣は、前端近傍部分を、舌片ローラ18の舌片18Bにおける根本付近に当接させることになる。この場合、リジェクト回収庫108では、仕切板126をリジェクト位置から回収位置(図3(A))へ回動させるよう試みた際に、仕切板駆動部29や仕切板回動ばね27により作用する力よりも、舌片18Bとの摩擦等により紙幣に作用する力の方が大きくなる可能性がある。すなわちリジェクト回収庫108では、第1規制体41を乗り越えた紙幣により、仕切板126を回収位置へ回動させ得なくなる恐れがある。
これに対し、本実施の形態によるリジェクト回収庫8(図3~図6)では、仕切板26における第1規制体41の前側に第2規制体42を設けた。これによりリジェクト回収庫8は、載置箇所26Uに載置された紙幣が何らかの要因により第1規制体41を乗り越えたとしても、その前端を第2規制体42に当接させた位置に、すなわち筐体11の内側面からやや後方へ離れた位置に、とどめることができる。このとき当該紙幣は、前端近傍部分が、舌片ローラ18の舌片18Bにおける根本付近からやや引き離されている。
この場合、リジェクト回収庫8では、仕切板26をリジェクト位置から回収位置(図3(A))へ回動させる際に、舌片18Bとの摩擦等により紙幣に作用する力が、仕切板駆動部29や仕切板回動ばね27により作用する力よりも小さく抑えられる。このためリジェクト回収庫8は、第1規制体41を乗り越えた紙幣があったとしても、仕切板回動ばね27から作用する弾性力等により、仕切板26を回収位置まで回動させることができる。
また仕切板26は、仕切板本体部31ではなく、該仕切板本体部31の前端に立設された前端傾斜部40上に、第2規制体42を設けるようにした(図4~図6)。換言すれば、仕切板26は、従前から設けられている前端傾斜部40よりも下側や前側に他の部分を設けることなく、その上側に第2規制体42を設けた。このためリジェクト回収庫8では、仕切板26が回収位置に位置する状態(図3(A))において、放出部13から放出された紙幣が仮に仮想放出線X13の上側へ逸れたとしても、前端傾斜部40及び仕切板本体部31の下面により、当該紙幣を後ろ斜め下方向へ案内できる。すなわちリジェクト回収庫8では、第2規制体42を追加的に設けたものの、従来と同様に、紙幣が仕切板26の前端に衝突して引っかかることや詰まりが発生することを防止できる。
また仕切板26では、仕切板載置面31Sと第1規制体41の第1規制表面41Sとのなす角度α(図6)が90度よりも大きい鈍角となっている。この角度αは、リジェクト位置(図3(B)及び図6)において載置箇所26Uに載置されている紙幣を規制する目的において、90度以下の鋭角が理想的であるものの、回収位置(図3(A))において放出部13から放出される紙幣の引っかかりを回避する効果も考慮された結果、鈍角となっている。
一方、第2規制体42は、上述したように前端傾斜部40の上側に立設されているため、仕切板26が回収位置(図3(A))に位置している状況における紙幣の引っかかりを考慮する必要が無い。このため第2規制体42は、第2規制表面42Sと仕切板載置面31Sとのなす角度β(図6)を鋭角とすることができる。
このため仕切板26は、リジェクト位置(図3(B)及び図6)において、第1規制体41を乗り越えた紙幣が第2規制表面42Sに当接した場合に、当該紙幣の前端部分を当該第2規制表面42Sに沿って下方向へ向かうよう案内できる。これにより仕切板26は、当該紙幣が当該第2規制体42を乗り越える可能性、すなわち舌片ローラ18の舌片18Bと紙幣との間で十分に大きい力を作用させて回収位置(図3(A))へ回動できなくなる可能性を、極めて低く抑えることができる。
さらに仕切板26は、第2規制体42の上端を、第1上端接線X17(図6)よりも下側に位置させるようにした。この仕切板26では、放出部13から放出された紙幣が仮想放出線X13から下方へ逸れて進行したとしても、第1規制体41の上端に引っかかる可能性が十分に低くなるよう、当該第1規制体41の上端の位置が決定されている。すなわちリジェクト回収庫8では、放出部13から放出された紙幣が第1上端接線X17よりも下側へ進行する可能性が極めて低くなっている。この点を踏まえ、リジェクト回収庫8では、第2規制体42についても、その上端を第1上端接線X17の下側に位置させたことにより、放出部13から放出された紙幣が当該第2規制体42に引っかかる可能性も極めて低く抑えることができる。
ところでリジェクト回収庫8では、仕切板26における第2規制体42の前後方向に関する位置が不適切であった場合、紙幣の前方向への変位を適切に規制できない恐れがある。例えば、図3(B)と対応する図8に示す仮想的なリジェクト回収庫208は、仕切板26に代わる仕切板226が設けられている。この仕切板226には、第2規制体42に代えて、当該第2規制体42よりも前側に、すなわち放出部13に近い位置に、第2規制体242が設けられている。
このリジェクト回収庫208では、仕切板226に載置された紙幣BLの前端部分が第1規制体41を乗り越えた場合、当該紙幣が第2規制体242における後側の表面である第2規制表面242Sに当接した位置で静止する。しかしリジェクト回収庫208では、当該紙幣BLの先端部分が舌片ローラ18における舌片18Bの根元に対し十分に近い位置に到達する。
このためリジェクト回収庫208では、上述した仮想的なリジェクト回収庫108(図7)の場合と同様に、仕切板駆動部29や仕切板回動ばね27により作用する力よりも、舌片18Bとの摩擦等により紙幣BLに作用する力の方が大きくなる可能性がある。すなわちリジェクト回収庫208では、第1規制体41を乗り越えた紙幣BLにより、仕切板226を回収位置へ回動させ得なくなる恐れがある。
また、例えば図3(B)と対応する図9に示す仮想的なリジェクト回収庫308は、仕切板26に代わる仕切板326が設けられている。この仕切板326には、第2規制体42に代えて、当該第2規制体42よりも後側に、すなわち第1規制体41に近い位置に、第2規制体342が設けられている。
このリジェクト回収庫308では、仕切板326に載置された紙幣BLの前端部分が第1規制体41を乗り越えた場合、当該第1規制体41に近接している第2規制体342を、当該紙幣BLが容易に乗り越えてしまう可能性が高い。このときリジェクト回収庫308では、リジェクト回収庫108(図7)と同様に、当該紙幣BLの先端部分が舌片ローラ18における舌片18Bの根元に対し十分に近い位置に到達する。
このためリジェクト回収庫308では、やはりリジェクト回収庫108(図7)の場合と同様に、仕切板駆動部29や仕切板回動ばね27により作用する力よりも、舌片18Bとの摩擦等により紙幣BLに作用する力の方が大きくなる可能性がある。すなわちリジェクト回収庫308では、第1規制体41及び第2規制体342を立て続けに乗り越えた紙幣BLにより、仕切板326を回収位置へ回動させ得なくなる恐れがある。
このような点を踏まえ、リジェクト回収庫8では、仕切板26における第2規制体42の前後方向に関する位置が適切に設定されている。このためリジェクト回収庫8では、仮に載置箇所26Uに載置された紙幣が第1規制体41を乗り越えたとしても、当該紙幣を第2規制体42の第2規制表面42Sに当接させ、舌片ローラ18における舌片18Bの根元から十分に離れた位置にとどめることができる。これによりリジェクト回収庫8では、仕切板26をリジェクト位置(図3(B))及び回収位置(図3(A))の間で円滑に回動させ、変位させることができる。
ところでリジェクト回収庫8では、図4と対応する図10に示すように、仕切板26上において、紙幣BLが紙面を仕切板載置面31Sとほぼ平行とし、長辺が左右方向に沿うと共に短辺が前後方向に沿った姿勢(以下これを理想姿勢と呼ぶ)となることが理想的である。しかし、実際のリジェクト回収庫8では、図11に示すように、仕切板26上に載置された紙幣BLが仕切板載置面31S上で回転する場合、すなわちいわゆるスキューを発生させる場合がある。
リジェクト回収庫8では、上述したように、仕切板載置面31S上に載置された紙幣に舌片ローラ18の舌片18Bが届く場合、当該舌片ローラ18の回転に伴い、当該舌片18Bにより当該紙幣の前端における各部分を前方へ引き寄せる。このとき紙幣は、前側の辺を2箇所の第1規制体41、若しくは2箇所の第2規制体42にそれぞれ当接させた姿勢、すなわち理想姿勢(図10)に徐々に近づけられていき理想姿勢からの回転角度(以下これをスキュー角度と呼ぶ)が縮小されていくものの、その縮小幅は僅かである。このためリジェクト回収庫8では、紙幣BLのスキューが発生しないことが望ましく、また仮に発生したとしてもスキュー角度ができるだけ小さいことが望ましい。
リジェクト回収庫8では、紙幣BLの後方向への移動範囲が、筐体11における後側の内側面により規制されると共に、前方向への移動範囲が、2箇所の第1規制体41、若しくは2箇所の第2規制体42により規制される。このためリジェクト回収庫8では、紙幣BLが第1規制体41を乗り越えた場合において、後側における左右何れかの頂点が筐体11における後側の内側面に当接し、且つ前側の辺が何れかの第2規制体42に当接した状態において、スキュー角度が最も大きくなる。
すなわちリジェクト回収庫8では、第2規制体42の位置を左右方向の内側に近づけると、紙幣BLがとり得る最大のスキュー角度が、より大きくなる。このリジェクト回収庫8では、紙幣BLのスキュー角度が大きくなりすぎると、図11に示すように、紙幣のうち前側に飛び出た頂点の近傍が、収納空間12内における前側の内側面に極めて近接し、或いは当接する可能性がある。このような場合、リジェクト回収庫8では、仕切板26をリジェクト位置(図3(B))から回収位置(図3(A))へ回動させる際に、図12に示すように、筐体11内に形成された他の部品等に紙幣BLが引っかかり、当該回収位置へ変位できなくなる恐れがある。このような理由から、仕切板26では、第2規制体42を左右方向のできるだけ外側に配置することが望ましい。
その一方で、リジェクト回収庫8では、仮に第2規制体42を左右方向の比較的外側に配置した場合、仕切板26上に載置される紙幣BLの短辺が当該第2規制体42に引っかかり、舌片ローラ18により各部が前方へ引き寄せられたとしても、スキュー角度を縮小できなくなる恐れがある。このような理由から、仕切板26では、第2規制体42を左右方向のできるだけ内側に配置することが望ましい。
そこでリジェクト回収庫8では、これらを総合的に検討した上で、左右方向に関する第2規制体42の位置を、第1規制体41よりも外側であって、且つ最外部よりもやや内側となる箇所とした。このためリジェクト回収庫8では、仕切板26上に載置された紙幣BLにスキューが発生する可能性を低減でき、またスキューが発生した場合のスキュー角度を比較的小さく抑えることもできる。これによりリジェクト回収庫8では、仕切板26をリジェクト位置(図3(B))から回収位置(図3(A))へ円滑に回動させることができる。
以上の構成によれば、紙幣処理装置1のリジェクト回収庫8は、仕切板26の仕切板本体部31の前端に第1規制体41を設けると共に、該第1規制体41の前側に、前端傾斜部40を介して第2規制体42を設けた。リジェクト回収庫8は、載置箇所26Uに載置された紙幣が第1規制体41を乗り越えたとしても、その前端を第2規制体42に当接させ、舌片ローラ18の舌片18Bにおける根本付近から十分に引き離す。これによりリジェクト回収庫8は、仕切板26をリジェクト位置から回収位置へ回動させる際に、舌片18Bとの摩擦等により紙幣に作用する力を小さく抑え、回収位置まで円滑に回動させることができる。
[5.他の実施の形態]
なお上述した実施の形態においては、第2規制体42の第2規制表面42Sと仕切板載置面31Sとのなす角度β(図6)を90度よりも小さい鋭角とする形態について述べた。しかし本発明はこれに限らず、例えば角度βを90度以上の角度としても良い。
また上述した実施の形態においては、第1規制体41の第1規制表面41Sと仕切板載置面31Sとのなす角度α(図6)を90度よりも大きい鈍角とする形態について述べた。しかし本発明はこれに限らず、例えば角度αを90度以下の角度としても良い。
さらに上述した実施の形態においては、仕切板26において仕切板本体部31に対して前斜め上方向に向けて設けられた前端傾斜部40に第2規制体42を立設させる形態について述べた(図5及び図6等)。しかし本発明はこれに限らず、例えば仕切板本体部31に第2規制体42を立設させるようにしても良い。
さらに上述した実施の形態においては、仕切板26がリジェクト位置(図3(B))に位置する状態において、第2規制体42の上端を第1上端接線X17(図6)よりも下側に位置させる形態について述べた。しかし本発明はこれに限らず、第2規制体42の上端を第1上端接線X17よりも上側に位置させても良い。この場合、放出部13から放出された紙幣が仮想放出線X13から下方へ逸れた場合に当該第2規制体42に引っかからなければ良い。
さらに上述した実施の形態においては、左右方向に関し、2箇所の第1規制体41に対しそれぞれ外側となる2箇所に第2規制体42を設ける形態について述べた(図4及び図5等)。しかし本発明はこれに限らず、例えば左右方向に関し、2箇所の第1規制体41の内側となる2箇所に、第2規制体42を設けても良い。
さらに上述した実施の形態においては、仕切板26に2個の第1規制体41を設けると共に2個の第2規制体42を設ける形態について述べた(図4及び図5等)。しかし本発明はこれに限らず、仕切板26に1個又は3個以上の第1規制体41を設けても良く、また1個又は3個以上の第2規制体42を設けても良い。
さらに上述した実施の形態においては、放出部13に2個の上側ローラ16と、2個の下側ローラ17と、5個の舌片ローラ18を設ける形態について述べた。しかし本発明はこれに限らず、例えば1個又は3個以上の上側ローラ16と、1個又は3個の下側ローラ17と、4個以下又は6個以上の舌片ローラ18とを設けても良い。この場合、上側ローラ16及び下側ローラ17は、互いに同数とし、且つ左右方向に関して互いに対応する位置に設けることが望ましい。また舌片ローラ18は、左右方向に関して下側ローラ17と干渉しない種々の位置に配置することができる。またこれらの場合、上側ローラ16及び下側ローラ17、並びに舌片ローラ18の左右方向に関する位置に合わせて、仕切板26における前端傾斜部40、第1規制体41及び第2規制体の数や位置、並びにそれぞれの形状等を適切に対応させることが望ましい。
さらに上述した実施の形態においては、仕切板26を鋼板により、すなわち金属材料により構成する形態について述べた。しかし本発明はこれに限らず、例えば仕切板26を樹脂材料等の種々の材料により構成しても良い。
さらに上述した実施の形態においては、仕切板26が仕切板回動軸25を中心として回動することにより、回収位置(図3(A))又はリジェクト位置(図3(B))へ変位する形態について述べた。しかし本発明はこれに限らず、例えば仕切板26が所定のスライド機構等により上下方向へ平行移動(スライド)することにより回収位置又はリジェクト位置へ変位しても良い。
さらに上述した実施の形態においては、仕切板駆動部29を紙幣処理装置筐体2側に儲ける形態について述べた。しかし本発明はこれに限らず、該仕切板駆動部29をリジェクト回収庫8の筐体11側に設けても良い。この場合、仕切板駆動部29に設けられたソレノイドに対し、紙幣処理装置筐体2側から所定の接続端子(図示せず)等を介して制御信号を供給することにより、仕切板26を変位させることができる。
さらに上述した実施の形態においては、紙幣処理装置1に1個のリジェクト回収庫8を設ける形態について述べた。本発明はこれに限らず、紙幣処理装置1に2個以上のリジェクト回収庫8を設けても良い。
さらに上述した実施の形態においては、レジ係員により操作される精算機である釣銭機に組み込まれる紙幣処理装置1に本発明を適用する形態について述べた。しかし、これに限らず、例えば顧客自身により操作されるセルフ精算機やセミセルフ精算機に組み込まれる紙幣処理装置に本発明を適用しても良い。
さらに上述した実施の形態においては、スーパーマーケット、コンビニエンスストア等のレジ精算場において使用されるPOSレジに接続され紙幣の入出金処理を行う釣銭機の紙幣処理装置1に本発明を適用する形態について述べた。しかしこれに限らず、例えば銀行内において使用される自動テラー現金預払機(窓口端末)等の銀行員が使用する端末等、紙幣を取り扱う種々の装置に本発明を適用しても良い。
さらに本発明は、上述した各実施の形態及び他の実施の形態に限定されるものではない。すなわち本発明は、上述した各実施の形態と上述した他の実施の形態の一部又は全部を任意に組み合わせた実施の形態にも本発明の適用範囲が及ぶものである。また本発明は、上述した各実施の形態及び上述した他の実施の形態のうち任意の実施の形態に記載された構成の一部を抽出し、上述した実施の形態及び他の実施の形態のうちの任意の実施の形態の構成の一部と置換・転用する場合や、該抽出された構成の一部を任意の実施の形態に追加する場合にも本発明の適用範囲が及ぶものである。
さらに上述した実施の形態においては、筐体としての筐体11と、放出部としての放出部13と、仕切板としての仕切板26と、仕切板変位部としての仕切板回動軸25及び仕切板回動ばね27と、回転体としての舌片ローラ18と、第1規制体としての第1規制体41と、第2規制体としての第2規制体42と、によって媒体収納庫としてのリジェクト回収庫8を構成する形態について述べた。しかし本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる筐体と、放出部と、仕切板と、仕切板変位部と、回転体(或いは羽根車)と、第1規制体と、第2規制体とによって媒体収納庫を構成しても良い。
本発明は、例えば小売店舗の精算所に設置される精算機に組み込まれる紙幣処理装置で利用できる。
1……紙幣処理装置、3……制御部、5……搬送部、8……リジェクト回収庫、11……筐体、11H……貫通孔、12……収納空間、12A……回収収納空間、12B……リジェクト収納空間、13……放出部、14……上回転軸、15……下回転軸、16……上側ローラ、17……下側ローラ、18……舌片ローラ、18A……中心ローラ部、18B……舌片、25……仕切板回動軸、26……仕切板、26H……軸孔、26U……載置箇所、27……仕切板回動ばね、29……仕切板駆動部、31……仕切板本体部、31S……仕切板載置面、33……被係合部、40……前端傾斜部、41……第1規制体、41S……第1規制表面、42……第2規制体、42S……第2規制表面、BL……紙幣、F1……本体部前端線、X13……仮想放出線、X17……第1上端接線、X31……仮想直線、X42……仮想直線、α、β……角度。

Claims (12)

  1. 紙葉状の媒体を集積方向に沿って集積した状態で収納する収納空間を内部に有する筐体と、
    前記媒体を前記収納空間内へ放出する放出部と、
    前記収納空間内を前記集積方向と反対の反集積方向側の第1収納空間と前記集積方向側の第2収納空間とに仕切り、該集積方向側の表面である載置面上に、前記媒体を載置させる載置箇所が設けられた仕切板と、
    前記仕切板を、前記放出部から放出された前記媒体を前記第1収納空間内へ進行させる第1位置と、当該第1位置よりも前記反集積方向側に位置し前記放出部から放出された前記媒体を前記第2収納空間内へ進行させる第2位置とに変位させる仕切板変位部と、
    前記集積方向と直交する幅方向に沿った中心軸から離れる方向に向けて1本以上の弾性変形可能な弾性部材を有し、前記中心軸を中心に回転して前記収納空間へ放出される前記媒体の集積を補助する回転体と、
    前記仕切板の前記反集積方向側における前記載置箇所の前記放出部側に設けられ、当該載置箇所に載置された前記媒体の当該放出部側への移動範囲を規制する第1規制体と、
    前記仕切板の前記反集積方向側における前記第1規制体よりも前記放出部側に設けられ、前記載置箇所に載置された前記媒体の前記放出部側への移動範囲を規制する第2規制体と
    を具えることを特徴とする媒体収納庫。
  2. 前記第2規制体は、前記載置面から、又は当該載置面を仮想的に延長した平面から、前記集積方向へ離れた位置に設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の媒体収納庫。
  3. 前記放出部は、それぞれ回転可能であり概ね前記集積方向に沿って隣接するよう配置されたな一対のローラを有し、回転する当該ローラ同士の間から前記媒体を放出し、
    前記第2規制体は、前記仕切板が前記第2位置に変位された状態において、前記反集積方向側に位置する前記ローラに外接し前記第1規制体における前記集積方向側の端部を通る仮想平面よりも前記反集積方向側に、当該第2規制体における前記集積方向側の端部が位置する
    ことを特徴とする請求項1に記載の媒体収納庫。
  4. 前記第1規制体は、前記載置箇所側の表面である第1規制表面と、前記載置面とのなす角度が、90度よりも大きい
    ことを特徴とする請求項1に記載の媒体収納庫。
  5. 前記第2規制体は、前記載置箇所側の表面である第2規制表面を仮想的に延長した平面と、前記載置面を仮想的に延長した平面とのなす角度が、90度よりも小さい
    ことを特徴とする請求項1に記載の媒体収納庫。
  6. 前記第2規制体は、前記仕切板が前記第2位置に変位された状態において、前記載置箇所側の表面である第2規制表面が、前記集積方向に沿って形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の媒体収納庫。
  7. 前記第2規制体は、前記仕切板が前記第2位置に位置する状態において前記載置面上に載置された前記媒体が当該載置面上で回転する範囲を、前記仕切板が前記第2位置から前記第1位置へ変位する際に当該媒体が前記筐体と干渉しない範囲に制限するよう、前記幅方向に関する位置が定められている
    ことを特徴とする請求項1に記載の媒体収納庫。
  8. 前記第2規制体は、前記幅方向に関し、前記第1規制体よりも、前記仕切板における前記幅方向の中心から離れた位置に配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の媒体収納庫。
  9. 前記仕切板変位部は、前記仕切板を前記第1位置に変位させた場合、前記放出部から放出された前記媒体が進行すべき仮想的な線よりも前記集積方向側に、当該仕切板を位置させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の媒体収納庫。
  10. 前記仕切板変位部は、前記収納空間を挟んで前記放出部と反対側に設けられ前記幅方向に沿った仕切板回動軸を中心として、前記仕切板を回動させることにより当該仕切板を前記第1位置又は前記第2位置に変位させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の媒体収納庫。
  11. 前記放出部は、前記中心軸を中心に回転する第1ローラと、当該第1ローラに対し概ね前記集積方向側に隣接するよう配置され、第2中心軸を中心に回転する第2ローラとを有し、前記第1ローラの外周面及び前記第2ローラの外周面の間から前記媒体を放出し、
    前記弾性部材は、前記中心軸に対し前記第1ローラの外周面よりも遠方まで延長された舌片であり、
    前記回転体は、前記中心軸を中心に回転して前記仕切板の前記載置面上に載置された前記媒体を前記放出部側へ引き寄せる舌片ローラである
    ことを特徴とする請求項1に記載の媒体収納庫。
  12. 紙葉状の媒体を搬送する搬送部と、
    前記媒体を収納する媒体収納庫と
    を具え、
    前記媒体収納庫は、
    前記媒体を集積方向に沿って集積した状態で収納する収納空間を内部に有する筐体と、
    前記媒体を前記収納空間内へ放出する放出部と、
    前記収納空間内を前記集積方向と反対の反集積方向側の第1収納空間と前記集積方向側の第2収納空間とに仕切り、該集積方向側の表面である載置面上に、前記媒体を載置させる載置箇所が設けられた仕切板と、
    前記仕切板を、前記放出部から放出された前記媒体を前記第1収納空間内へ進行させる第1位置と、当該第1位置よりも前記反集積方向側に位置し前記放出部から放出された前記媒体を前記第2収納空間内へ進行させる第2位置とに変位させる仕切板変位部と、
    前記集積方向と直交する幅方向に沿った中心軸から離れる方向に向けて1本以上の弾性変形可能な弾性部材を有し、前記中心軸を中心に回転して前記収納空間へ放出される前記媒体の集積を補助する回転体と、
    前記仕切板の前記反集積方向側における前記載置箇所の前記放出部側に設けられ、当該載置箇所に載置された前記媒体の当該放出部側への移動範囲を規制する第1規制体と、
    前記仕切板の前記反集積方向側における前記第1規制体よりも前記放出部側に設けられ、前記載置箇所に載置された前記媒体の前記放出部側への移動範囲を規制する第2規制体と
    を具えることを特徴とする媒体処理装置。

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