JP2024058344A - 搬送車システム - Google Patents
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Abstract
【課題】搬送車が備える通信部における負荷を軽減することができる搬送車システムを提供する。【解決手段】搬送車システム1において、各搬送車4は、自車の走行位置を取得する位置取得部21と、他の搬送車との間で走行位置を含む情報を通信する搬送車間通信部32と、搬送車間通信部32における通信周期を制御する通信制御部23と、を有する。通信制御部23は、自車が所定距離を走行するのに要する距離基準時間Tbか、予め決められた第1時間Taかの何れか短い方を通信周期として搬送車間通信部32による通信を実行する。自車の後方で最も近くに位置する他の搬送車は、受け取った情報に基づいて衝突防止制御を行う。【選択図】図2
Description
本発明は、搬送車システムに関する。
複数の走行車が、上位コントローラと通信しながら経路上を走行するシステムが知られている。例えば特許文献1に記載されたシステムでは、各走行車が、上位コントローラと通信するためのコントローラ間通信手段と、他の走行車と直接通信するための走行車間通信手段と、走行車間通信手段による通信の有無を把握する通信有無把握手段とを備えている。両方の通信手段を介して、ある走行車は、その前方を走行する他の走行車の位置情報を受け取る。何れかの通信手段を介して受け取られた位置情報が、衝突防止制御に用いられる。
上記した従来のシステムでは、所定の通信周期で、走行車間通信手段による通信が行われる。ところが、所定の通信周期で位置情報等を送信し続けると、通信部(例えば上記の走行車間通信手段)における負荷が高くなってしまう。高い負荷は、通信遅延を引き起こす可能性がある。
本発明は、搬送車が備える通信部における負荷を軽減することができる搬送車システムを提供することを目的とする。
本発明の一態様は、軌道に沿って走行方向に走行する複数の搬送車を備える搬送車システムであって、搬送車のそれぞれは、自車の走行位置を取得する位置取得部と、他の搬送車との間で走行位置を含む情報を通信する搬送車間通信部と、搬送車間通信部における通信周期を制御する通信制御部と、を有し、通信制御部は、自車が所定距離を走行するのに要する距離基準時間か、予め決められた第1時間かの何れか短い方を通信周期として搬送車間通信部による通信を実行し、自車の後方で最も近くに位置する他の搬送車は、受け取った情報に基づいて衝突防止制御を行う。
この搬送車システムによれば、走行中の搬送車(自車)が所定距離を走行するのに、第1時間以上を要する場合(搬送車が遅く走行する場合)には、当該搬送車の通信制御部は、第1時間を通信周期として搬送車間通信部による通信を実行する。一方で当該搬送車が第1時間未満で所定距離を走行する場合(搬送車が速く走行する場合)には、当該搬送車の通信制御部は、距離基準時間を通信周期として搬送車間通信部による通信を実行する。このような制御によれば、距離基準時間は第1時間よりも短い。従来は、各搬送車の最高速度に対応する一定周期で通信を実行していた(例えば上記特許文献1では30~100(msec))ので、搬送車間通信部における負荷が高かった。距離基準時間は搬送車の走行速度によって変化し得るが、実際にあり得る走行速度の範囲においては、距離基準時間を従来の一定周期よりも長くできる。したがって、この搬送車システムによれば、搬送車間通信部における負荷を軽減することができる。
搬送車間通信部によって通信される情報は、上記の通信周期を更に含み、自車の後方で最も近くに位置する他の搬送車は、情報に基づいて通信の遅延の有無を判別してもよい。この場合、通信間隔が一定ではなくなった場合に、他の搬送車は、通信間隔が変化したのか又は通信遅延が生じているのかを判別することができる。
自車が停止している間、通信制御部は、第1時間よりも長い第2時間を通信周期として搬送車間通信部による通信を実行してもよい。この場合、搬送車(自車)の停止中は、搬送車間通信部における負荷を更に軽減することができる。
自車が停止した時、自車が走行を開始した時、及び自車に異常が発生した時、通信制御部は、通信周期の経過を待たずに搬送車間通信部による通信を実行してもよい。この場合、搬送車(自車)の周囲(前後)の他の搬送車に対して安全を確保できる。
所定距離は、搬送車のそれぞれにおける最高速度、及び、通信制御部を含む搬送車コントローラの演算能力に応じて決定されてもよい。この場合、システムの負荷が過大となることを防止し、搬送車の速度に合わせた搬送車間通信を設定できる。
第1時間は、搬送車のそれぞれにおける最高速度、及び、通信制御部を含む搬送車コントローラの演算能力に応じて決定されてもよい。この場合、システムの負荷が過大となることを防止し、搬送車の速度に合わせた搬送車間通信を設定できる。
本発明によれば、搬送車間通信部における負荷を軽減することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。図1に示されるように、搬送車システム1は、軌道3に沿って例えば一定の走行方向Dに走行する複数の搬送車4を備える。搬送車システム1は、例えば、半導体製造工場等の無人工場内の無人搬送システムとして適用されてもよく、物品の配送センターに適用されて自動倉庫及びコンベア等と共に用いられてもよい。
図1に示される例では、無終端状(ループ状)に配設された軌道3に隣接して、複数の処理装置2が配置されている。処理装置2は、例えば、物品(半導体ウエハ等)の加工処理を行う装置であってもよい。軌道3に対して、他のコンベアが接続されてもよい。処理装置2等の複数の装置(及び/又は複数のコンベア等)の間が、軌道3(搬送経路)によって連結されている。各処理装置2は、軌道3上の搬送車4との間で物品を移載する物品移載箇所としてのステーション2aを有している。
搬送車4の走行及び搬送車4による物品の自動搬送は、上位コントローラ5によって管理されている。すなわち、搬送車システム1は、搬送車システム1における複数の搬送車4を統括して制御する上位コントローラ5を備えている。搬送車システム1では、上位コントローラ5から送られる搬送指令に基づき、軌道3上を自動走行する複数の搬送車4によって処理装置2間(及び/又はコンベア間)で物品を移動させることができる。物品は、移載元のステーション2aから移載先のステーション2aへと搬送される。複数の搬送車4は、軌道3に沿って設けられた非接触給電線10から供給される電力により走行する。
図2に示されるように、上位コントローラ5は、制御部11と、通信部13とを有する。通信部13は各搬送車4と情報を通信可能である。制御部11は、搬送車情報取得部12を含む。各搬送車4は、エンコーダ16、走行モータ18、搬送車コントローラ20、及び通信部30を有する。走行モータ18は、搬送車4の走行輪を駆動する。搬送車コントローラ20が走行モータ18を制御することにより、搬送車4を加速、減速、及び停止させることが可能であり、また搬送車4の速度調整も可能である。エンコーダ16は、搬送車4の走行輪の回転数を検出する。制御部11及び搬送車コントローラ20のそれぞれは、制御部11は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ、ROM(Read OnlyMemory)及びRAM(Random Access Memory)等からなる電子制御ユニットである。
搬送車システム1において、上位コントローラ5の通信部13は、例えばLCX(Leaky Coaxial Cable;漏洩同軸ケーブル)等の無線LANを用いた通信により、各搬送車4の通信部30と情報を通信可能である。各搬送車4の通信部30は、コントローラ間通信部31と、搬送車間通信部32とを含む。コントローラ間通信部31は、上位コントローラ5の通信部13と情報を通信(送受信)可能である。搬送車間通信部32は、例えばLCX等の無線LANを用いた通信により、他の搬送車4の搬送車間通信部32と情報を通信可能である。この搬送車間通信部32による通信は、後述する複数の搬送車4間の衝突制御に係る情報のやり取りのみならず、図示しないリモコン(ユーザによって操作される)との通信、又はメンテナンスに係る通信にも利用される。各搬送車4において、コントローラ間通信部31及び搬送車間通信部32が単一の装置(無線モデム、アンテナ等)によって実現されている。搬送車間通信部32は、赤外線通信であってもよい。非接触給電線10が、搬送車間通信部32によって通信線として利用されてもよい。
各搬送車4から上位コントローラ5に向けて、各搬送車4の情報(おおまかな走行位置情報)が送信される。送信された全搬送車4のおおまかな位置情報は、上位コントローラ5に蓄積される。これらの情報は、各搬送車4から情報が送信される度に更新される。上位コントローラ5から各搬送車4に対して、各搬送車4の前方に位置する搬送車4(以下、前方搬送車と称する)に関する情報が送信される。ここでの情報とは、前方搬送車のおおまかな走行位置情報、当該走行位置の機体長情報等である。そして、当該前方搬送車に関する情報を後方の搬送車4(以下、後方搬送車と称する)が受信する。後方搬送車は、前方搬送車の後方で最も近くに位置する搬送車4(走行方向Dにおける後ろ隣りの搬送車4)である。本明細書において、搬送車4の位置に関して「前」又は「後」の語は、搬送車4の走行方向Dを基準とする意味で用いられる。
以下、特に走行方向Dにおいて隣り合う2つの搬送車4間における通信(搬送車間通信)について主に説明する。搬送車間通信部32は、各搬送車4に設けられており、前方搬送車から後方搬送車に対して個別通信(情報の伝達)を可能としている。搬送車間通信部32による通信により、前方搬送車の詳細な走行位置情報又は走行状態に関する情報(走行速度及び停止距離等)が後方走行車に伝達される。
図2に示されるように、搬送車コントローラ20は、位置取得部21、速度取得部22、通信制御部23、遅延有無判別部24、停止距離算出部26、及び車間距離調整部27を含んでいる。位置取得部21は、自車(搬送車コントローラ20が搭載された当該搬送車4)の走行位置を取得する。位置取得部21は、レイアウトマップ記憶部21a及び走行距離算出部21bによって構成されている。
レイアウトマップ記憶部21aには、レイアウトマップ(軌道3の全体形状や軌道3の各部の詳細情報(あるカーブ部の曲率や旋回半径の大きさ等))や、各ポイントの位置情報が記憶されている。走行距離算出部21bは、エンコーダ16の回転数検出情報に基づいて、基準となる任意のポイントからの走行距離を算出する。本実施形態において、ポイントは、軌道3の全経路長を複数区間に等分して、各区間の端点がポイントに設定されている。搬送車システム1では、各搬送車4・4・・・ごとの個体差(車輪径の誤差等)に起因して、エンコーダ16で認識する軌道3の全経路長が走行車ごとに異なった距離として認識されたとしても、全走行車が認識する各ポイントの位置情報を確実に一致させることができる。ポイントの設定、及び、ポイントの通過情報とエンコーダ16の情報による走行距離情報の取得、さらに走行距離情報に基づく自車の現在走行位置の取得については、上記特許文献1に記載された公知の構成を採用することができる。
速度取得部22は、自車(搬送車コントローラ20が搭載された当該搬送車4)の走行速度を取得する。速度取得部22は、エンコーダ16の回転数検出情報に基づいて、自車の走行速度を取得する。あるいは、速度取得部22として、速度計が用いられてもよい。速度取得部22は、位置取得部21で取得された走行位置と時間の関係に基づいて、自車の走行速度を取得してもよい。そのために、搬送車コントローラ20は、当該搬送車4における時間軸情報を保持している。
通信制御部23は、搬送車間通信部32における通信を制御する。特に、通信制御部23は、搬送車間通信部32における通信周期を制御する。本明細書において「通信周期」とは、前方搬送車から後方搬送車へと、前方搬送車の走行位置及び走行速度を含む情報を通信する(報告する)時間的な間隔を意味する。「通信周期」は、通信間隔又は報告間隔等と言い換えられてもよい。通信制御部23による通信制御の詳細については後述する。
遅延有無判別部24は、後方搬送車が前方搬送車から上記情報を受け取った場合に、当該情報に基づいて通信の遅延(やり取りを行っている2台の搬送車4間での通信の遅延)の有無を判別する。遅延有無判別部24による通信遅延の有無判別の詳細についても、後述する。
停止距離算出部26は、前方搬送車が現在の走行速度から非常停止するときにどの程度の停止距離が必要であるかを算出する。例えば、エンコーダ16が検知する現在の走行速度が停止距離算出部26に入力され、停止距離が算出される。停止距離算出部26には、走行速度や運転状態(すなわち物品積載の有無や物品の重量等)を考慮した停止距離が予めマップ情報や計算式として記憶されていてもよい。その場合、前方走行車が有している運転状態に関する情報に基づいて、停止距離が算出される。この停止距離の情報は、搬送車間通信部32により後方走行車に伝達され、後方走行車は、前方走行車との車間距離を算出する。
車間距離調整部27は、後方搬送車において、搬送車間通信部32における通信により前方走行車から伝達される情報に基づき、前方走行車との衝突が確実に防止できる車間距離を算出する。車間距離調整部27は、後方走行車自身の走行位置がその車間距離を保持できる位置となるように、走行モータ18に加減速指令を出力して走行速度を調節する。なお、車間距離調整部27は、コントローラ間通信部31により、上位コントローラ5から伝達される情報に基づいて車間距離を算出し、衝突防止制御を行ってもよい。
停止距離算出部26及び車間距離調整部27における停止距離の算出及び車間距離の調整(衝突防止制御)については、上記特許文献1に記載された公知の構成を採用することができる。上記特許文献1に記載されるように、カーブ部の情報(カーブ情報)が衝突防止制御に利用されてもよい。
続いて、通信制御部23による通信制御の詳細、及び、遅延有無判別部24による通信遅延の有無判別の詳細について説明する。通信制御部23は、従来のような一定周期に基づく通信を行うのではなく、自車の走行速度に応じて通信周期を変化させる制御を行う。より詳細には、通信制御部23は、自車が所定距離を走行するのに要する距離基準時間か、予め定められた第1時間かの何れか早い方を通信周期として、搬送車間通信部32による通信を実行する。
通信制御部23は、通信制御に用いる所定距離、第1時間、及び後述する第2時間を記憶している。所定距離は、各搬送車4における最高速度及び搬送車コントローラ20の演算能力(CPUの能力)に応じて決定されている。所定距離は、たとえば、従来搬送車間通信に用いられていた一定周期(例えば30~100(msec)の範囲内の一定値)の間に、最高速度で走行する搬送車4が移動する距離として決定されてもよい。また所定距離は、搬送車コントローラ20の演算能力が高いほど小さくしてもよい。所定距離は、搬送車コントローラ20の演算能力が低いほど大きくしてもよい。所定距離は、CPUに対する負荷を考慮して決定されてもよい。
通信制御部23は、所定距離を走行する毎に自車の位置情報を送信する。距離基準時間は、搬送車4が所定距離を走行するのに要した時間であり、通信周期は、今回位置情報を送信した時刻と前回位置情報を送信した時刻との差から計算することができる。
第1時間は、各搬送車4における最高速度及び搬送車コントローラ20の演算能力(CPUの能力)に応じて決定されている。最高速度が大きい場合は(大きいほど)第1時間を小さく、最高速度が小さい場合は(小さいほど)第1時間を大きくすることができる。第1時間は、たとえば、従来搬送車間通信に用いられていた一定周期(例えば30~100(msec)の範囲内の一定値)の10倍程度の値であってもよい。第1時間は、所定距離は、搬送車コントローラ20の演算能力が高いほど小さくしてもよい。第1時間は、搬送車コントローラ20の演算能力が低いほど大きくしてもよい。第1時間は、CPUに対する負荷を考慮して決定されてもよい。
第2時間は、第1時間よりも長い。第2時間は、例えば、第1時間の2倍~5培の範囲内の値であってもよい。なお、所定距離、第1時間、及び第2時間のすべて又は一部が、ユーザによって設定され得る値であってもよい。
また本実施形態では、搬送車間通信部32によって通信される情報に、通信周期が含まれている。後方搬送車において、遅延有無判別部24は、前方搬送車から受け取った情報に基づいて通信の遅延の有無を判別する。より詳細には、遅延有無判別部24は、搬送車間通信部32間の通信により前方搬送車から情報を受け取った際、前回の情報受領時刻に今回受け取った通信周期を加算した時刻(通信予定時刻)と、実際に情報を受け取った時刻とを対比する。実際に情報を受け取った時刻が通信予定時刻よりも遅い時刻である場合、遅延有無判別部24は、通信の遅延が生じている(通信遅延有り)と判別する。実際に情報を受け取った時刻が通信予定時刻に等しい場合、遅延有無判別部24は、通信の遅延は生じていない(通信遅延無し)と判別する。なお、本実施形態において、搬送車間通信部32を介しての情報通信は、CPUの定周期処理により実行される。
続いて、図3を参照して、前後に隣り合う2台の搬送車4間で行われる処理について説明する。図3には、通信周期1サイクル中に実行される処理が示されている。図中において、「第1搬送車4A」は上記した前方搬送車に相当し、「第2搬送車4B」は上記した後方搬送車に相当する。まず第1搬送車4Aは、自車の走行位置、走行速度、及び異常の有無等の状態を取得する(ステップS01)。第1搬送車4Aは、距離基準時間が経過するか、又は通信予定時刻になると、情報を送信する(ステップS02)。ここで通信される情報には、第1搬送車4Aの走行位置、走行速度、通信周期、及び状態(正常又は異常)が含まれる(ステップS03)。第2搬送車4Bは、第1搬送車4Aから送信された情報を受信する(ステップS04)。そして、第2搬送車4Bにおいて、衝突防止制御が行われ(ステップS05)、さらに遅延有無の判別が行われる(ステップS06)。これらの処理が行われる間、第1搬送車4Aの通信制御部23では通信周期が決定・更新され、最新の通信周期に基づいて搬送車間通信が行われる。
第1搬送車4Aの通信制御部23は、自車の走行速度がゼロである場合等、上記とは異なる通信周期にて、搬送車間通信部32に通信を実行させる。具体的には、通信制御部23は、自車が停止している間、第1時間よりも長い第2時間を通信周期として搬送車間通信部32による通信を実行する。また、通信制御部23は、自車が停止した時、自車が走行を開始した時、及び自車に異常が発生した時には、通信周期の経過を待たずに即座に搬送車間通信部32による通信を実行する。
本実施形態の搬送車システム1によれば、走行中の搬送車4(自車)が所定距離を走行するのに、第1時間以上を要する場合(搬送車4が遅く走行する場合)には、当該搬送車4の通信制御部23は、第1時間を通信周期として搬送車間通信部32による通信を実行する。一方で当該搬送車4が第1時間未満で所定距離を走行する場合(搬送車4が速く走行する場合)には、当該搬送車4の通信制御部23は、距離基準時間を通信周期として搬送車間通信部32による通信を実行する。ここで、図4は、搬送車4の走行速度に対する通信周期の変化を示すと共に、従来用いられていた一定周期を併記した図である。図4には、搬送車4が所定距離Lを走行するのに第1時間Ta以上を要する場合(2本のグラフが折れている箇所より左側)には、通信周期は第1時間Taに固定されている。当該搬送車4が第1時間Ta未満で所定距離Lを走行する場合(2本のグラフが折れている箇所より右側)には、通信周期は距離基準時間Tbとなり、速度が大きくなるほど減少している。距離基準時間Tbは、最高速度(グラフの右端)において、従来搬送車間通信に用いられていた一定周期Txに一致している。すなわち、図4に例示された場合では、距離基準時間Tbは最高速度のときに最小値となり、その最小値は従来の一定周期Txに等しい。最高速度のとき、一定周期Txに相当する走行距離が所定距離Lとなっている。
本実施形態の通信制御によれば、距離基準時間Tbは第1時間Taよりも短い。従来は、各搬送車4の最高速度に対応する非常に短い一定周期Txで通信を実行していたので、搬送車間通信部における負荷が高かった。距離基準時間Tbは搬送車4の走行速度によって変化し得るが、実際にあり得る走行速度の範囲においては、距離基準時間Tbを従来の一定周期Txよりも長くできる。すなわち、図4に示されるように、ドット状にハッチングを付された範囲では、通信周期が長くなることにより通信回数は減少している。したがって、この搬送車システム1によれば、搬送車間通信部32における負荷が軽減されている。この負荷の軽減効果は、高速走行時よりも、低速走行時に顕著に発揮される。一般に、搬送車4は、主に低速走行、又は加減速しながら走行している。したがって、走行速度に応じて可変な通信周期の採用により、通信負荷が軽減されており、その他の通信(リモコンによる通信又はメンテナンスに係る通信)のための通信容量も確保されている。
搬送車システム1では、単一の通信装置(コントローラ間通信部31及び搬送車間通信部32を含む)によってコントローラ間通信と搬送車間通信が行われるので、搬送車4の通信部30の負荷が高くなったり、搬送車4の台数が増えることで無線LANシステム全体の負荷が高くなったりして遅延が発生し得る。一般的に無線LANは、通信データの受け渡しの保障はするが、通信時間の保障はできない性質を有する。しかしそのような場合でも、本実施形態の通信制御によれば、通信負荷が軽減される。このように、搬送車システム1において、各搬送車4が、コントローラ間通信と搬送車間通信の両方を行う単一の通信部を有してもよい。
搬送車間通信部32によって通信される情報は、通信周期を更に含み、自車の後方で最も近くに位置する他の搬送車4は、情報に基づいて通信の遅延の有無を判別する。これにより、通信間隔が一定ではなくなった場合に、他の搬送車4は、通信間隔が変化したのか又は通信遅延が生じているのかを判別することができる。
自車が停止している間、通信制御部23は、第1時間よりも長い第2時間を通信周期として搬送車間通信部32による通信を実行する。これにより、搬送車(自車)の停止中は、搬送車間通信部32における負荷を更に軽減することができる(図4のグラフの左端参照)。したがって、自車の停止時にも、負荷の軽減効果が顕著に発揮される。
自車が停止した時、自車が走行を開始した時、及び自車に異常が発生した時、通信制御部23は、通信周期の経過を待たずに搬送車間通信部32による通信を実行する。この制御により、搬送車4(自車)の周囲(前後)の他の搬送車4に対して安全を確保できる。
所定距離は、搬送車4のそれぞれにおける最高速度及び演算能力に応じて決定される。これにより、システムの負荷が過大となることを防止し、搬送車4の速度に合わせた搬送車間通信を設定できる。
第1時間は、搬送車4のそれぞれにおける最高速度及び演算能力に応じて決定される。これにより、システムの負荷が過大となることを防止し、搬送車の速度に合わせた搬送車間通信を設定できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限られない。例えば、搬送車4間でやり取りされる情報は、上記実施形態(図3のステップS03参照)に限られない。走行速度、通信周期、及び状態(正常又は異常)の全部又はこれらの一部が情報に含まれなくてもよい。自車が停止している間の通信周期は第1時間であってもよい。
所定距離及び/又は第1時間は、最高速度に関わらず他の指標に基づいて適宜に決定されてもよい。
上記実施形態では、位置取得部21が、レイアウトマップ記憶部21a及び走行距離算出部21bによって構成される例について説明した。この構成とは違って、位置取得部21は、軌道3に沿って設置されたマークを搬送車4が読み取ることで自車の走行位置を取得してもよい。具体的には、軌道3には、固有の番地情報を表すバーコードが連続して貼り付けられており、各搬送車4は軌道3のバーコードを読み取るバーコードリーダを備えている。搬送車4はバーコードリーダにより軌道3のバーコードを読み取ることで正確な走行位置を取得することができる。
通信制御部は、所定距離を自車の走行速度で除することにより、距離基準時間を求めてもよい。この場合において、距離基準時間は、当該除算の商に相当する。
後方搬送車の通信制御部は、前方搬送車から伝達される走行速度と、伝達されてからの経過時間に基づいて通信の遅延を判断してもよい。すなわち、後方搬送車の通信制御部は、前方搬送車が所定距離走行したと計算されたときに前方搬送車から新たな情報の伝達が無いという事象に基づいて、通信が遅延していると判断してもよい。
後方搬送車の車間距離調整部は、前方搬送車から伝達される走行位置、走行速度、及び伝達されてからの経過時間に基づいて前方搬送車との衝突防止制御を行ってもよい。後方搬送車は、前方搬送車の位置を計算しながら走行することで車間距離を保持しやすくなる。すなわち、後方搬送車における車間距離が短くなったことによる減速、及び/又は、車間距離が長くなったことによる加速の頻度を減らすことができ、搬送車が搬送する荷物の荷崩れ、又は加速に要する電力を削減することができる。
本発明は、複数の天井走行搬送車を備える搬送車システムに適用されてもよい。本発明は、ループ状の軌道を備える搬送車システムに限られず、直線状又は曲線状の(両端を有する)レシプロ状の軌道を備える搬送車システムに適用されてもよい。
本発明の一態様の構成要件は以下の通りに記載される。
[1]
軌道に沿って走行方向に走行する複数の搬送車を備える搬送車システムであって、
前記搬送車のそれぞれは、
自車の走行位置を取得する位置取得部と、
他の搬送車との間で前記走行位置を含む情報を通信する搬送車間通信部と、
前記搬送車間通信部における通信周期を制御する通信制御部と、を有し、
前記通信制御部は、前記自車が所定距離を走行するのに要する距離基準時間か、予め決められた第1時間かの何れか短い方を前記通信周期として前記搬送車間通信部による通信を実行し、
前記自車の後方で最も近くに位置する他の搬送車は、受け取った前記情報に基づいて衝突防止制御を行う、搬送車システム。
[2]
前記搬送車間通信部によって通信される前記情報は、前記通信周期を更に含み、
前記自車の後方で最も近くに位置する他の搬送車は、前記情報に基づいて通信の遅延の有無を判別する、[1]に記載の搬送車システム。
[3]
前記自車が停止している間、前記通信制御部は、前記第1時間よりも長い第2時間を前記通信周期として前記搬送車間通信部による通信を実行する、[1]又は[2]に記載の搬送車システム。
[4]
前記自車が停止した時、前記自車が走行を開始した時、及び前記自車に異常が発生した時、前記通信制御部は、前記通信周期の経過を待たずに前記搬送車間通信部による通信を実行する、[1]~[3]の何れか一つに記載の搬送車システム。
[5]
前記所定距離は、前記搬送車のそれぞれにおける最高速度、及び、前記通信制御部を含む搬送車コントローラの演算能力に応じて決定される、[1]~[4]の何れか一つに記載の搬送車システム。
[6]
前記第1時間は、前記搬送車のそれぞれにおける最高速度、及び、前記通信制御部を含む搬送車コントローラの演算能力に応じて決定される、[1]~[5]の何れか一つに記載の搬送車システム。
[1]
軌道に沿って走行方向に走行する複数の搬送車を備える搬送車システムであって、
前記搬送車のそれぞれは、
自車の走行位置を取得する位置取得部と、
他の搬送車との間で前記走行位置を含む情報を通信する搬送車間通信部と、
前記搬送車間通信部における通信周期を制御する通信制御部と、を有し、
前記通信制御部は、前記自車が所定距離を走行するのに要する距離基準時間か、予め決められた第1時間かの何れか短い方を前記通信周期として前記搬送車間通信部による通信を実行し、
前記自車の後方で最も近くに位置する他の搬送車は、受け取った前記情報に基づいて衝突防止制御を行う、搬送車システム。
[2]
前記搬送車間通信部によって通信される前記情報は、前記通信周期を更に含み、
前記自車の後方で最も近くに位置する他の搬送車は、前記情報に基づいて通信の遅延の有無を判別する、[1]に記載の搬送車システム。
[3]
前記自車が停止している間、前記通信制御部は、前記第1時間よりも長い第2時間を前記通信周期として前記搬送車間通信部による通信を実行する、[1]又は[2]に記載の搬送車システム。
[4]
前記自車が停止した時、前記自車が走行を開始した時、及び前記自車に異常が発生した時、前記通信制御部は、前記通信周期の経過を待たずに前記搬送車間通信部による通信を実行する、[1]~[3]の何れか一つに記載の搬送車システム。
[5]
前記所定距離は、前記搬送車のそれぞれにおける最高速度、及び、前記通信制御部を含む搬送車コントローラの演算能力に応じて決定される、[1]~[4]の何れか一つに記載の搬送車システム。
[6]
前記第1時間は、前記搬送車のそれぞれにおける最高速度、及び、前記通信制御部を含む搬送車コントローラの演算能力に応じて決定される、[1]~[5]の何れか一つに記載の搬送車システム。
1…搬送車システム、3…軌道、4…搬送車、5…上位コントローラ、20…搬送車コントローラ、21…位置取得部、22…速度取得部、23…通信制御部、24…遅延有無判別部、26…停止距離算出部、27…車間距離調整部、31…コントローラ間通信部、32…搬送車間通信部、L…所定距離、Ta…第1時間、Tb…距離基準時間。
Claims (6)
- 軌道に沿って走行方向に走行する複数の搬送車を備える搬送車システムであって、
前記搬送車のそれぞれは、
自車の走行位置を取得する位置取得部と、
他の搬送車との間で前記走行位置を含む情報を通信する搬送車間通信部と、
前記搬送車間通信部における通信周期を制御する通信制御部と、を有し、
前記通信制御部は、前記自車が所定距離を走行するのに要する距離基準時間か、予め決められた第1時間かの何れか短い方を前記通信周期として前記搬送車間通信部による通信を実行し、
前記自車の後方で最も近くに位置する他の搬送車は、受け取った前記情報に基づいて衝突防止制御を行う、搬送車システム。 - 前記搬送車間通信部によって通信される前記情報は、前記通信周期を更に含み、
前記自車の後方で最も近くに位置する他の搬送車は、前記情報に基づいて通信の遅延の有無を判別する、請求項1に記載の搬送車システム。 - 前記自車が停止している間、前記通信制御部は、前記第1時間よりも長い第2時間を前記通信周期として前記搬送車間通信部による通信を実行する、請求項1又は2に記載の搬送車システム。
- 前記自車が停止した時、前記自車が走行を開始した時、及び前記自車に異常が発生した時、前記通信制御部は、前記通信周期の経過を待たずに前記搬送車間通信部による通信を実行する、請求項1又は2に記載の搬送車システム。
- 前記所定距離は、前記搬送車のそれぞれにおける最高速度、及び、前記通信制御部を含む搬送車コントローラの演算能力に応じて決定される、請求項1又は2に記載の搬送車システム。
- 前記第1時間は、前記搬送車のそれぞれにおける最高速度、及び、前記通信制御部を含む搬送車コントローラの演算能力に応じて決定される、請求項1又は2に記載の搬送車システム。
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JP2022165638A JP2024058344A (ja) | 2022-10-14 | 2022-10-14 | 搬送車システム |
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JP2022165638A JP2024058344A (ja) | 2022-10-14 | 2022-10-14 | 搬送車システム |
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---|---|
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ID=90789982
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2022165638A Pending JP2024058344A (ja) | 2022-10-14 | 2022-10-14 | 搬送車システム |
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Country | Link |
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2022
- 2022-10-14 JP JP2022165638A patent/JP2024058344A/ja active Pending
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