JP2024054661A - 制振建物 - Google Patents

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Abstract

【課題】強風による揺れを抑制しながら配置の自由度を確保することができる制振建物を提供する。【解決手段】制振建物10は、上方が塞がれた内部に鉛直方向に延びるボイド空間S1を有する外部建物20と、ボイド空間S1内に配置される内部建物30とを備える。内部建物30は、外部建物20との間に制振部材40により連結されるとともに、外部建物20に比べて剛性が高い。更に、外部建物20の高層部LH1の4つのフロアF1~F4において、ボイド空間S1と外部建物20の外部とを連通する風通路P1,P3が異なる水平方向に延在するように形成されている。【選択図】図1

Description

本開示は、強風時の揺れを抑制する制振建物に関する。
従来、地震による揺れを低減するために、二重構造による連結制振構造システムが知られている(例えば、特許文献1,2参照。)。特許文献1に記載の制振構造システムは、内部に鉛直方向に延びる空間を有する外部建物と、空間内に設けられて外部建物に比べて剛性の高い内部建物と、外部建物と内部建物との間を接続するように設けられた制振部材とを備える。これにより、外部建物と内部建物の揺れ方が異なるため、建物の損傷を小さくすることができる。また、特許文献2に記載の制振建物は、内部に上下方向に延びるボイド空間が形成された外部建物と、ボイド空間に外部建物と間隔を空けて設けられた内部建物とを備える。この制振建物は、外部建物と内部建物とを伸縮可能に連結する制振ダンパーを備える。そして、制振ダンパーの設置高さにおける周方向の複数箇所において、外部建物と内部建物との間隔が、この間隔が広狭する方向についての制振ダンパーの収縮又は伸長の最大ストローク量よりも狭く設定されている。
また、高層の建物においては、地震荷重の対策のために、建物自体の柔軟性を確保する場合がある。このような高層建築物に風孔を設けた応答制御について検討されている(例えば、非特許文献1参照。)。この文献に記載の高層建築物では、風孔を形成することにより、渦の周期的な発生を抑制する。
特開2009-19479号公報 特開2015-31027号公報
喜々津仁密、岡田恒著、「風孔を有した高層建築物の風応答制御に関する実験的考察」、日本建築学会大会学術講演梗概集(中国)、1999年9月、p.149-p.150
しかしながら、非特許文献1に示す風孔を設けた高層建物においては、そのフロアの居住スペースが少なくなる。更に、風孔の配置によっては、居室の配置に制限が生じる。
上記課題を解決する制振建物は、上方が塞がれた内部空間を有する外部建物と、前記内部空間内に配置されて、前記外部建物との間に制振部材により連結されるとともに、前記外部建物に比べて剛性の高い内部建物と、を備え、前記外部建物の高層部の複数階において、前記内部空間と前記外部建物の外部とを連通する風通路が、異なる方向に延在するように形成されている。
本発明によれば、強風による揺れを抑制しながら配置の自由度を確保することができる。
実施形態における制振建物の模式的な断面正面図である。 実施形態における制振建物の高層部における第1フロアの平面図である。 実施形態における制振建物の高層部における第2フロアの平面図である。 実施形態における制振建物の高層部における第3フロアの平面図である。 実施形態における制振建物の高層部における第4フロアの平面図である。
以下、図1~図5を用いて、制振建物を具体化した一実施形態を説明する。本実施形態の制振建物は、例えば、タワーマンション等である。
図1は、制振建物10の鉛直方向に切断した模式的な縦断面図である。
制振建物10は、外部建物20と、この外部建物20の内部に形成された上下方向(鉛直方向)に延在する内部空間としてのボイド空間S1に構築された内部建物30とを備える。内部建物30は、外部建物20に比べて高さが低い。このため、内部建物30の上方におけるボイド空間S1は吹抜になっている。本実施形態では、この吹抜に対応する外部建物20の部分が、高層部LH1に相当する。
外部建物20は、柱21及び梁22を剛接合することにより形成される。本実施形態の外部建物20は、剛性が低くなるように、例えば、柱21の間のスパンを広くすることにより柱21の数を少なくして構成する。
更に、制振建物10の最上部には、屋根R1が設けられている。この屋根R1は、ボイド空間S1(吹抜)の上方を覆うように、その周縁部が外部建物20に固定されている。これにより、ボイド空間S1への雨水の侵入やボイド空間S1の上方からの空気の逃げを抑制している。
内部建物30は、外周壁を備えた鉄筋コンクリート造で構成される。内部建物30は、外周壁として耐震壁を用いることにより、外部建物20に比べて高い剛性を有する。これにより、内部建物30の固有周期は、外部建物20の固有周期より短くなるので、地震等の外力が作用した場合には、内部建物30と外部建物20とは異なる振動モードで振動する。
本実施形態では、内部建物30の内部には、立体駐車機が設置されている。この立体駐車機への車両の出入りは、例えば、外部建物20の地上階に設けられた出入口を通して行われる。
更に、制振建物10は、ボイド空間S1内の所定の高さに設けられた複数の制振部材40を備える。この制振部材40は、地震などの外力が作用した場合に、外部建物20と内部建物30の変形差が大きくなるような階層に配置される。これら制振部材40は、外部建物20と内部建物30との隙間において配置され、これら建物(20,30)に連結するように設けられる。
図2は、制振建物10の最上階の1階下の断面図である。制振部材40は、制振ダンパー41を備える。この制振ダンパー41は、内部建物30の四隅より水平の2方向に延在し、外部建物20のボイド空間S1に面する部分の中央に接続されている。各制振ダンパー41は、外力の作用により内部建物30に対して外部建物20が水平方向に相対移動した場合、振動エネルギーを吸収する。このような制振ダンパー41としては、オイルダンパー、摩擦ダンパー、粘性ダンパー、粘弾性ダンパー、履歴型ダンパー、又はこれらを組み合わせたものを用いることができる。なお、本実施形態では、制振ダンパー41を平面的に配置するものとしたが、内部建物30と外部建物20の異なる高さの位置を結ぶように設置することもできる。
(外部建物20の各フロアF1~F4の詳細)
図2~図5は、それぞれ最上階から1階~4階下のフロア(階)F1,F2,F3,F4の水平方向断面図である。外部建物20は、中心にボイド空間S1を有するため、略四角枠形状の平面断面形状を有する。そして、外部建物20には、複数の住戸ユニット25が区画されている。
具体的には、外部建物20の各階(フロア)には、その外周に沿って複数の住戸ユニット25が配置される。この住戸ユニット25のそれぞれには、外部にベランダ26が設けられている。
更に、外部建物20の内側(内部建物30側)には、ボイド空間S1を取り囲むように環状の廊下24が設けられている。また、外部建物20には、エレベータや階段が設けられている。
外部建物20の高層部LH1の各フロアF1~F4の全体形状やベランダ26の配置形状は、ほぼ同じ形状である。そして、外部建物20の四角枠形状の各辺となる部分に風通路P1~P4がそれぞれ形成される。これら風通路P1~P4は、水平面において、四方向に延在する。
具体的には、図2に示すように、外部建物20のフロアF1においては、図の右側の中央の領域に、風通路P1が水平方向に延在して形成されている。この風通路P1は、ボイド空間S1から図の右方向に延在し、ボイド空間S1の吹抜と、外部建物20の外側(図中の右側)の空間とを連通する。
図3に示すように、外部建物20のフロアF2においては、図の上側の中央の領域に、風通路P2が水平方向に延在して形成されている。この風通路P2は、ボイド空間S1から図の上方向に延在し、ボイド空間S1の吹抜と、外部建物20の外側(図中の上側)の空間とを連通する。
図4に示すように、外部建物20のフロアF3においては、図の左側の中央の領域に、風通路P3が水平方向に延在して形成されている。この風通路P3は、ボイド空間S1から図の左方向に延在し、ボイド空間S1の吹抜と、外部建物20の外側(図中の左側)の空間とを連通する。
図5に示すように、外部建物20のフロアF4においては、図の下側の中央の領域に、風通路P4が水平方向に延在して形成されている。この風通路P4は、ボイド空間S1から図の下方向に延在し、ボイド空間S1の吹抜と、外部建物20の外側(図中の下側)の空間とを連通する。
(作用)
外部建物20の外部から、風通路P1~P4の何れかに流入された空気(風)は、ボイド空間S1の吹抜を通過して、他の風通路P1~P4から、外部建物20の外部に排出される。外部建物20の側方には、外部建物20に遮られた風によりカルマン型の渦が生じる。このカルマン型の渦を、外部建物20から排出された空気によって崩すことができる。
本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態の制振建物10は、異なる方向に延在される風通路P1~P4が形成されたフロアF1~F4を備えた外部建物20を備える。これにより、外部建物20の側方におけるカルマン型の渦を崩すので、強風時における制振建物10の揺れを抑制することができる。また、風通路P1~P4は、異なるフロアF1~F4にそれぞれ設けられているので、1つのフロア(F1~F4)において風通路として用いる領域を小さくするとともに、1つのフロアにおける配置の自由度を確保することができる。
(2)本実施形態の制振建物10は、ボイド空間S1の上方が屋根R1によって塞がれている。これにより、ボイド空間S1は、外部と風通路P1~P4とでしか連通していないので、1つの風通路から流入した空気(風)を他の風通路に排出することができる。
(3)本実施形態の制振建物10は、中央にボイド空間S1を有した四角枠形状の外部建物20を有する。そして、外部建物20の四方向に、それぞれ風通路P1~P4を設ける。カルマン型の渦は風(空気)が流れる方向の側方に発生するため、風通路P1~P4の何れの方向から空気が流入しても、発生したカルマン型の渦を崩すように空気を排出することができる。
(4)本実施形態の制振建物10は、ボイド空間S1を有する外部建物20と、ボイド空間S1内に配置されて、外部建物20との間に制振部材40により連結されるとともに外部建物20に比べて剛性の高い内部建物30とを備える。これにより、風を受ける外部建物20が低い剛性で構築されているため、強風による揺れを効率的に抑制することができる。
(5)本実施形態では、内部建物30の上方の吹抜に対応する外部建物20の高層部LH1に、風通路P1~P4を設ける。これにより、風通路を介して流入した空気は、吹抜を介して、他の風通路に通り抜けるので、風の通り抜けをスムーズに行なうことができる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態の外部建物20は、各フロアF1~F4に1つの風通路P1~P4を設けた。1フロアに設ける風通路は1つに限らず、複数設けてもよい。更に、外部建物20全体として、風通路を4つ設ける場合に限られず、異なる方向に向けて複数(2つ、3つ、5個以上)設けてもよい。更に、風通路の個数に応じて、風通路の断面積を調整してもよい。この場合、風通路数が多い場合、風通路の断面積を小さくできる。
・上記実施形態においては、4つの風通路を、直交方向に延在させた。風通路の延在方向は、直交する方向に限られず、120度方向であってもよい。
また、外部建物20が細長い長方形の枠形状の場合には、長い領域において、同じ水平方向に延在する離間した複数の風通路を設けてもよい。
・上記実施形態の外部建物20は、連続するフロアF1~F4のそれぞれに風通路P1~P4を設けた。風通路は、流入したボイド空間S1を介して移動して他の風通路に抜ければよく、複数階分離れたフロア毎に風通路を設けてもよい。
・上記実施形態では、内部建物30の上方の吹抜に対応する外部建物20の高層部LH1の各フロアF1~F4に、風通路P1~P4を設けた。風通路を設けるフロアは、吹抜に対応する部分に限られない。例えば、内部建物30が、外部建物20の上端部近傍まで延在する制振建物10においても、高層部のフロアに風通路を設けてもよい。
・上記実施形態では、外部建物20に対して高い剛性を有する内部建物30は、鉄筋コンクリート造で構成した。内部建物30は、鉄筋コンクリート造で構成する場合に限られず、鉄骨コンクリート造や鉄骨鉄筋コンクリート造としてもよい。また、柱梁架構にブレース材を組み込むことにより、内部建物30の剛性を高めてもよい。
・上記実施形態では、内部建物30及び外部建物20をそれぞれ独立して構築した。外部建物20及び内部建物30を、それぞれ独立して構築した制振建物10に限られない。例えば、低層階の梁を、内部建物及び外部建物を貫通するように設けることにより、低層階を一体化させてもよい。具体的には、制振建物10の上部においては外部建物20と内部建物30とが制振部材40で連結する。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、以下に追記する。
(a)前記風通路は、前記階に1つずつ設けられていることを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載の制振建物。
(b)前記内部空間は、屋根によって上方が塞がれていることを特徴とする請求項1~3の何れか1項又は前記(a)に記載の制振建物。
F1,F2,F3,F4…フロア(階)、P1,P2,P3,P4…風通路、R1…屋根、S1…内部空間としてのボイド空間、LH1…高層部、10…制振建物、20…外部建物、21…柱、22…梁、24…廊下、25…住戸ユニット、26…ベランダ、30…内部建物、40…制振部材、41…制振ダンパー。

Claims (3)

  1. 上方が塞がれた内部空間を有する外部建物と、
    前記内部空間内に配置されて、前記外部建物との間に制振部材により連結されるとともに、前記外部建物に比べて剛性の高い内部建物と、を備え、
    前記外部建物の高層部の複数階において、前記内部空間と前記外部建物の外部とを連通する風通路が、異なる方向に延在するように形成されていることを特徴とする制振建物。
  2. 前記内部建物は、前記外部建物よりも低く、
    前記風通路が設けられる高層部は、前記内部建物の上方の吹抜に対応する高さの前記外部建物であることを特徴とする請求項1に記載の制振建物。
  3. 前記外部建物は、前記内部空間を中央に配置した四角枠形状であって、
    前記風通路は、前記外部建物の四方向に設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の制振建物。
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