JP2024048292A - 表面欠陥検出方法及び表面欠陥検出装置 - Google Patents

表面欠陥検出方法及び表面欠陥検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】帯状体の表面欠陥をより精度良く検出することが可能な表面欠陥検出方法を提供する。【解決手段】帯状体の表面欠陥を光学的に検出する表面欠陥検出方法は、帯状体の表面を照明して得られる帯状体からの反射光を検出し、帯状体の表面を相対的に走査しながら撮像して、帯状体の表面を含む複数の画像を取得する画像取得ステップと、取得した複数の画像の平均画像を算出する平均画像算出ステップと、取得した複数の画像の各々を、平均画像を用いてシェーディング補正して補正画像を得る画像補正ステップと、補正画像に基づいて帯状体の表面欠陥を検出する欠陥検出ステップと、を含み、平均画像算出ステップは、複数の画像の各々において、画像中の帯状体が存在する検査対象領域を認識して、検査対象領域にある画素についてのみ平均画像に寄与するようにしたことを含む。【選択図】図2

Description

本開示は、鋼板などを含む帯状体の表面欠陥を検出する表面欠陥検出方法及び表面欠陥検出装置に関する。
近年、鉄鋼製品の製造工程では、大量不適合を抑制して歩留まりを向上させる観点から、熱間又は冷間で鋼材の表面欠陥を検出することが要求されている。本開示で述べる鋼材は、例えば継目無鋼管、溶接鋼管、熱延鋼板、冷延鋼板、厚板などの鋼板及び形鋼をはじめとする鉄鋼製品、並びにこれら鉄鋼製品が製造される過程で生成されるスラブなどの半製品を含む。鋼材の表面欠陥を光学的に検出する表面検査方法として、例えば特許文献1乃至3に記載の技術が従来知られている。
例えば特許文献1には、2つの弁別可能な光源を利用して鋼材の同一の検査対象部位に異なる方向から照明光を照射し、各照明光の反射光による画像を取得し、取得した画像間で差分処理を行うことによって検査対象部位における表面欠陥を検出する表面欠陥検出方法が開示されている。
特許文献1に記載の従来技術に限らず、鋼材の表面欠陥を光学的に検出する一般的技術として、検査対象となる鋼材表面を照明し、その反射光を2次元又は1次元の受光素子を有するカメラで検出して画像を撮像し、得られた画像を処理して欠陥を検出する方法が広く実施されている。画像中から欠陥を検出する方法としては、画像の各画素の輝度に対して所定の閾値と比較することにより各画素が健全部であるか欠陥部であるかを認識する方法が一般的である。
鋼材の表面欠陥の検査の特徴として、次の二点が挙げられる。
まず、多くの鋼材製品は長尺であるので、鋼材全体を検査するために鋼材全体を走査して繰り返し撮像する点である。このような走査を実現するため、製造ラインなどに照明及びカメラを固定して、製造ライン中を搬送される鋼材を繰り返し撮像する構成が一般的である。
次に、製造される鋼材のサイズ、例えば製品幅は様々であるため、固定されたカメラで撮像された画像中で鋼材が映っている領域が変化する点である。鋼材が映っていない画像中の領域は検査不要であると同時に、誤ってそのような領域から欠陥を検出するようなことを抑制する必要がある。したがって、撮像された画像中において鋼材が映っている範囲、すなわち検査対象領域を動的に認識して、検査対象領域内のみから欠陥を検出するようにする必要がある。
カメラで撮像したままの生画像には、多くの場合、照明のムラ、レンズ特性によるカメラ視野周辺部の輝度低下などの影響により、画像中の位置によって輝度レベルが異なる「シェーディング」が発生する。そのため、撮像した画像の輝度値を単純に閾値と比較する方法では健全部と欠陥部とを高精度に認識することは困難であった。このため、生画像に対してシェーディング補正と呼ばれる輝度ムラを補正して健全部の輝度レベルが均一となるように前処理が行われている。
より具体的には、シェーディングパターンを示す波形又は画像を用いて、撮像した画像をシェーディングパターンで除算するか、撮像した画像からシェーディングパターンを減算することで補正が行われる。シェーディングパターンは、大別すると固定パターンと動的パターンとを含む。
固定パターンの場合は、常に同じパターンを使ってシェーディング補正が行われる。そのパターンは、例えばあらかじめ実験的に求められる。例えば、欠陥のない鋼材を撮像して得られた複数の画像から求めた平均画像をシェーディングパターンとする方法がある。
一方、動的パターンの場合は、検査中に撮像した1枚又は複数の画像から逐次的にシェーディングパターンを計算又は更新しながら、撮像した画像に対してシェーディング補正が行われる。このパターンの計算又は更新を、撮像した画像のシェーディングの変化に合わせて行うことで、固定パターンよりも補正後の均一さを向上させることも可能となる。
このような動的パターンを用いたシェーディング補正の方法の基本的なものとして、撮像した1次元又は2次元の画像に移動平均処理又はローパスフィルタ処理を施したぼかし画像をシェーディングパターンとして用い、元の画像を補正する方法がある。また、撮像した画像を多項式などで近似することでシェーディングパターンを求める方法もある。さらに、これらを改良した方法が特許文献2及び3に開示されている。
例えば特許文献2には、予め記憶された前回走査時までの走査検出信号で生成した第1のシェーディング補正信号を元にして閾値信号を生成し、今回の走査時の走査信号に含まれる欠陥部に対する位置の信号値を第1のシェーディング補正信号で置換してリアルタイムに補正走査信号を求め、今回の走査時の走査検出信号を正規化するようにした表面検査装置のシェーディング補正方法が開示されている。
例えば特許文献3には、カメラからの画像から検査対象と検査対象外の境界を検出することで検出対象の画像領域を検出し、カメラからの画像にローパスフィルタを適用することでシェーディング成分をカメラからの画像と同じ大きさの画像として抽出した後、その画像の検査対象の画像領域部分について、各ラインの輝度変化を曲線によって、あるいは検査対象の画像領域部分全体の輝度変化を曲面によって近似し、その近似曲線あるいは近似曲面の値を輝度とする同じ大きさの画像に再構成し、カメラからの画像をその再構成した画像により除算又は減算することによりシェーディングを補正する方法が開示されている。
特開2016-224069号公報 特開2012-112729号公報 特開2004-226347号公報
しかしながら、上述した従来のシェーディング補正方法には各々問題点があった。
例えば、固定パターンによる補正方法においては、シェーディングが大きく変動する状況下では十分な補正が困難であり、検出精度を向上させることが困難であった。
例えば、シェーディングパターンを、撮影した画像の移動平均処理又はローパスフィルタ処理で求める方法では、補正画像において欠陥部の周囲に「折り返し」が発生する問題があった。また、面積が大きな欠陥では欠陥中央部も補正効果により信号が弱くなって「中抜け」する問題があった。いずれの問題も欠陥の大きさ及び面積に変化を生じさせてしまうので、検出後に欠陥の種類及び有害度を判定する段階において判定精度を悪化させる可能性があった。
特許文献2に記載の方法では、前回走査信号に基づく第1のシェーディング補正信号で今回走査信号が補正される。したがって、検査対象材の蛇行又は幅変化により画像中に映る対象材のエッジ位置が移動すると、エッジ位置が変動した領域では第1のシェーディング補正信号により今回走査信号が補正されてしまうため、エッジ付近では正常なシェーディング補正が困難であるという問題があった。
特許文献3に記載の方法では、シェーディングパターンを元画像の曲線又は曲面による近似で生成する過程において仮定する近似多項式が適切でない場合には、元画像のシェーディングとシェーディングパターンとが乖離してしまう。これにより、健全部の輝度を均一化できないという問題があった。
本開示は、上記課題に鑑みてなされたものであって、帯状体の表面欠陥をより精度良く検出することが可能な表面欠陥検出方法及び表面欠陥検出装置を提供することを目的とする。例えば、その目的は、欠陥部周辺の「折り返し」又は面積が大きな欠陥の「中抜け」を抑制し、なおかつ検査対象材の蛇行又は幅変化により画像中に映るエッジ位置が変動した場合においてもエッジ近傍まで適切にシェーディング補正を行う表面欠陥検出方法及び表面欠陥検出装置を提供することにある。
本開示は、
(1)
帯状体の表面欠陥を光学的に検出する表面欠陥検出方法であって、
前記帯状体の表面を照明して得られる前記帯状体からの反射光を検出し、前記帯状体の表面を相対的に走査しながら撮像して、前記帯状体の表面を含む複数の画像を取得する画像取得ステップと、
取得した前記複数の画像の平均画像を算出する平均画像算出ステップと、
取得した前記複数の画像の各々を、前記平均画像を用いてシェーディング補正して補正画像を得る画像補正ステップと、
前記補正画像に基づいて前記帯状体の表面欠陥を検出する欠陥検出ステップと、
を含み、
前記平均画像算出ステップは、前記複数の画像の各々において、画像中の前記帯状体が存在する検査対象領域を認識して、前記検査対象領域にある画素についてのみ前記平均画像に寄与するようにしたことを含む、
表面欠陥検出方法、
である。
(2)
上記(1)に記載の表面欠陥検出方法では、
前記画像補正ステップは、取得した前記複数の画像の各々を前記平均画像で除算することを含んでもよい。
(3)
上記(1)に記載の表面欠陥検出方法では、
前記画像補正ステップは、取得した前記複数の画像の各々から前記平均画像を減算することを含んでもよい。
(4)
上記(1)乃至(3)のいずれか1つに記載の表面欠陥検出方法では、
前記平均画像算出ステップは、前記複数の画像の各々において、画像中の前記検査対象領域内の非定常部を認識して、定常部の画素についてのみ前記平均画像に寄与するようにしたことを含んでもよい。
(5)
上記(1)乃至(4)のいずれか1つに記載の表面欠陥検出方法では、
前記帯状体は鋼材を含んでもよい。
本開示は、
(6)
帯状体の表面欠陥を光学的に検出する表面欠陥検出装置であって、
前記帯状体の表面を照明する照明部と、
前記照明部により前記帯状体の表面を照明して得られる前記帯状体からの反射光を検出する撮像部と、
前記帯状体の表面を前記照明部及び前記撮像部を用いて相対的に走査して撮像した前記帯状体の表面を含む複数の画像を処理して、前記帯状体の表面欠陥を検出する画像処理部と、
を備え、
前記画像処理部は、
前記複数の画像の平均画像を算出し、
前記平均画像を用いて前記複数の画像をシェーディング補正した補正画像を取得し、
前記補正画像に基づいて前記帯状体の表面欠陥を検出し、
前記複数の画像の各々において画像中の前記帯状体が存在する検査対象領域を認識して、前記検査対象領域にある画素についてのみ前記平均画像に寄与するようにする、
表面欠陥検出装置、
である。
本開示の一実施形態に係る表面欠陥検出方法及び表面欠陥検出装置によれば、帯状体の表面欠陥をより精度良く検出することが可能である。例えば、欠陥部周辺の「折り返し」又は面積が大きな欠陥の「中抜け」が抑制される。加えて、検査対象材の蛇行又は幅変化により画像中に映るエッジ位置が変動した場合においてもエッジ近傍まで適切にシェーディング補正を行うことが可能である。
本開示の一実施形態に係る表面欠陥検出装置の構成を示す模式図である。 図1の画像処理部で実行される画像処理を示すフローチャートである。 図1の鋼材の複数の画像を示す図である。 本開示の実施例を示す図である。 従来技術による比較例を示す図である。 別の従来技術による比較例を示す図である。 図4の(d)のシェーディング補正画像におけるア-ア間の補正輝度波形を示したグラフ図である。 図5の(d)のシェーディング補正画像におけるイ-イ間の補正輝度波形を示したグラフ図である。 図6の(d)のシェーディング補正画像におけるウ-ウ間の補正輝度波形を示したグラフ図である。
以下、添付図面を参照しながら、本開示の一実施形態に係る表面欠陥検出装置の構成及び動作について主に説明する。
図1は、本開示の一実施形態に係る表面欠陥検出装置1の構成を示す模式図である。表面欠陥検出装置1は、帯状体の表面欠陥を光学的に検出する。本開示において、「帯状体」は、例えば鋼材などを含む。本開示で述べる鋼材は、例えば継目無鋼管、溶接鋼管、熱延鋼板、冷延鋼板、厚板などの鋼板及び形鋼をはじめとする鉄鋼製品、並びにこれら鉄鋼製品が製造される過程で生成されるスラブなどの半製品を含む。
図1に示されるように、本開示の一実施形態に係る表面欠陥検出装置1は、搬送ローラーテーブルTB上を図中矢印Dの方向に搬送される帯状体としての鋼材PLの表面欠陥を検出する。表面欠陥検出装置1は、照明装置2a、2bと、エリアセンサ3a、3bと、演算処理装置4と、表示装置5と、を主な構成要素として有する。照明装置2a、2bは、特許請求の範囲に記載の「照明部」に対応する。エリアセンサ3a、3bは、特許請求の範囲に記載の「撮像部」に対応する。
照明装置2a、2bは、帯状体の表面を照明する任意の発光素子を有する。例えば、照明装置2a、2bは、搬送ローラーテーブルTB上を鋼材PLが矢印Dの方向に一定距離移動する毎に発光し鋼材PL表面の検査位置を照明する。
エリアセンサ3a、3bは、照明装置2a、2bにより帯状体の表面を照明して得られる帯状体からの反射光を検出する任意の受光素子を有する。エリアセンサ3a、3bは、例えばカメラなどを含む。例えば、エリアセンサ3a、3bは、照明装置2a、2bの発光にそれぞれ同期して鋼材PL表面の検査位置からの反射光を検出し、鋼材PL表面の画像を撮像する。
表面欠陥検出装置1は、図1に示す実施形態では、照明装置及びエリアセンサを2組有するが、これに限定されない。表面欠陥検出装置1は、例えば、検査対象である鋼材PLの製品幅に応じて、照明装置及びエリアセンサの組を1組又は3組以上有してもよい。表面欠陥検出装置1は、1つのエリアセンサに対して複数の照明装置を配置してもよいし、1つの照明装置に対して複数のエリアセンサを配置してもよい。
演算処理装置4は、1つ以上のプロセッサを有する。一実施形態において「プロセッサ」は、汎用のプロセッサ、又は特定の処理に特化した専用のプロセッサであるが、これらに限定されない。演算処理装置4は、エリアセンサ3a、3bを用いて撮像された2次元画像を取得し、鋼材PLの表面欠陥を検出する。演算処理装置4は、画像処理部41a、41bと、統合処理部42と、を内部に有する。
画像処理部41a、41bは、帯状体の表面を照明装置2a、2b及びエリアセンサ3a、3bを用いて相対的に走査して撮像した帯状体の表面を含む複数の画像を処理して、帯状体の表面欠陥を検出する。画像処理部41a、41bは、後述する一連の画像処理を実行することにより、各エリアセンサ視野内に映る鋼材PLの存在範囲と、鋼材PL上の表面欠陥とを検出する。画像処理部41a、41bは、検出した各表面欠陥の特徴から欠陥の種類及び有害度の判定を行ってもよい。
統合処理部42は、画像処理部41a、41bで各々検出した鋼材PLの存在範囲の情報及び表面欠陥の情報を鋼材PL全体にわたって集約する。統合処理部42は、鋼材PL上のどの位置に欠陥が存在するかを示す欠陥マップ、鋼材PL上の欠陥数を欠陥の種類及び有害度別で集計した集計表などの検査実績情報を作成する。統合処理部42は、作成された検査実績情報を表示装置5に出力し、表示装置5を用いてオペレータに提示する。
表示装置5は、情報を出力してオペレータに提示する1つ以上の出力インタフェースを有する。例えば、表示装置5は、情報を映像で出力するディスプレイを有する。
次に、画像処理部41a、41bで実行される画像処理について、図2を参照しながら説明する。
図2は、図1の画像処理部41a、41bで実行される画像処理を示すフローチャートである。画像処理部41a、41bで実行される画像処理の手順は同一である。したがって、以下では、照明装置2a、エリアセンサ3a、及び画像処理部41aの系統における画像処理を一例として説明する。
ステップS1において、画像処理部41aは、エリアセンサ3aより入力画像I(x,y)を取得する。入力画像I(x,y)は、照明装置2aにより照明された鋼材PL表面からの反射光を、照明装置2aの発光に同期してエリアセンサ3aが検出して撮影した画像である。ここで、添え字のnは、鋼材PLの検査開始からn回目の撮像であることを示す。(x,y)は、入力画像における2次元座標を示す。xは鋼材PLの幅方向、すなわち図1における矢印Dの方向に直交する方向に対応する座標である。yは鋼材PLの進行方向、すなわち図1における矢印Dの方向に対応する座標である。I(x,y)の値は、各座標(x,y)における輝度を表す。
ステップS2において、画像処理部41aは、ステップS1で取得された入力画像I(x,y)に基づいて検査対象領域、すなわち入力画像I(x,y)において鋼材PLが存在している範囲を検出する。検査対象領域の検出方法は、検査対象材及びその背景に適した方法を採用すればよい。
例えば、入力画像I(x,y)中の鋼材PLが背景に対して十分に明るい場合には、背景か検査対象材かを判別する閾値Tを用いて、各座標(x,y)において以下の式(1)及び(2)により検査対象領域を示す2値画像R(x,y)を算出する方法が採用できる。
(x,y)≧Tのとき R(x,y)=1 (検査対象領域) (1)
(x,y)<Tのとき R(x,y)=0 (背景) (2)
その他にも、入力画像I(x,y)の各y座標においてx方向に探索を行い、I(x,y)がTを初めて所定の画素数連続して超える位置を鋼材PLと背景との境界と認識して検査対象領域を検出する方法も採用可能である。
ステップS3において、画像処理部41aは、ステップS2で検出された入力画像I(x,y)の検査対象領域に含まれる画素の輝度を積算輝度画像S(x,y)に加算する。すなわち、積算輝度画像S(x,y)には、入力画像I(x,y)からIn-1(x,y)までの各画像における検査対象領域内の輝度値が積算されており、画像処理部41aは、積算輝度画像S(x,y)を次式のように更新する。
S(x,y):=S(x,y)+I(x,y)×R(x,y) (3)
ステップS4において、画像処理部41aは、ステップS2で検出された入力画像I(x,y)の検査対象領域に含まれる画素についてカウント画像C(x,y)に1を加算する。すなわち、カウント画像C(x,y)には各座標(x,y)の画素が入力画像I(x,y)からIn-1(x,y)において検査対象領域内となった回数が積算されており、画像処理部41aは、カウント画像C(x,y)を次式のように更新する。
C(x,y):=C(x,y)+R(x,y) (4)
画像処理部41aは、検査対象材である鋼材PLごとにカウント画像C(x,y)を初期化する。
ステップS5において、画像処理部41aは、未取得の入力画像があるか否かを判定する。画像処理部41aは、未取得の入力画像があると判定するとステップS1に戻り、次の入力画像In+1(x,y)についてステップS1~S4の処理を再度実行する。画像処理部41aは、未取得の入力画像がないと判定すると、次のステップS6の処理を実行する。
ステップS6において、画像処理部41aは、ステップS1で取得された複数の入力画像の平均画像A(x,y)を算出する。より具体的には、画像処理部41aは、積算輝度画像S(x,y)をカウント画像C(x,y)で除算して平均画像A(x,y)を算出する。すなわち、画像処理部41aは、各座標(x,y)において、次式のように計算する。
C(x,y)≠0のとき、A(x,y):=S(x,y)/C(x,y) (5)
(ただし、C(x,y)=0のときA(x,y)の値は任意とする。)
式(5)で算出される平均画像A(x,y)の値は、鋼材PLがエリアセンサ3aの視野内で入力画像の座標(x,y)に該当する位置における平均輝度であり、平均画像全体としては照明装置2aのむらなどに起因するシェーディングパターンを表している。ここで、画像処理部41aは、ステップS6の平均画像算出ステップで、複数の入力画像の各々において画像中の帯状体が存在する検査対象領域を認識し、検査対象領域にある画素についてのみ平均画像A(x,y)に寄与するようにする。すなわち、各入力画像において座標(x,y)が検査対象領域内であったときのみ、入力画像の輝度が平均値に寄与しており、背景からの寄与が排除されていることに注意されたい。
ステップS7において、画像処理部41aは、ステップS1で取得された複数の画像の各々を、平均画像A(x,y)を用いてシェーディング補正し補正画像を取得する。より具体的には、画像処理部41aは、ステップS6で算出した平均画像A(x,y)を用いて入力画像I(x,y)のシェーディング補正を実行する。
画像処理部41aは、ステップS7の画像補正ステップにおいて、ステップS1で取得された複数の画像の各々を平均画像A(x,y)で除算する。より具体的には、画像処理部41aは、入力画像I(x,y)をシェーディング補正した画像をJ(x,y)とすると、除算型のシェーディング補正では次式のように計算する。
(x,y):=I(x,y)/A(x,y) (6)
又は、画像処理部41aは、ステップS7の画像補正ステップにおいて、ステップS1で取得された複数の画像の各々から平均画像A(x,y)を減算する。より具体的には、画像処理部41aは、減算型のシェーディング補正では次式のように計算する。
(x,y):=I(x,y)-A(x,y) (7)
ただし、上記のシェーディング補正の計算は、入力画像I(x,y)において検査対象領域内、すなわちR(x,y)=1となる座標(x、y)について実行され、それ以外の背景(R(x,y)=0)にあたる座標については任意の値とする。このシェーディング補正により、鋼材PLの健全部の平均輝度レベルは位置によらず一定値となる。例えば、式(6)を用いた除算型のシェーディング補正では、健全部の平均輝度レベルはJ(x,y)=1となる。例えば、式(7)を用いた減算型のシェーディング補正では、健全部の平均輝度レベルはJ(x,y)=0となる。
ここで、上述したように平均画像A(x,y)では、各入力画像において座標(x,y)が検査対象領域内にあるときのみ、入力画像の輝度が平均値に寄与しており、背景からの寄与が排除されている。したがって、鋼材PLの蛇行又は幅変化により、一連の入力画像I(x,y)において鋼材PL表面であったり背景であったりするような座標においても、シェーディング補正が適切に行われる。
なお、画像処理部41aは、シェーディング補正画像J(x,y)の平均輝度レベル又は欠陥信号のコントラストを調整する必要があれば適当な線形変換などを行ってもよい。例えば、画像処理部41aは、式(6)による除算型のシェーディング補正を行った画像を256階調のグレースケール画像とするため、平均輝度レベルを128となるように変換する。このような場合、画像処理部41aは、変換後のシェーディング補正画像をJ’(x,y)として、次式のような変換処理を実行する。
’(x,y)=J(x,y)×128 (8)
ステップS8において、画像処理部41aは、ステップS7で得られたシェーディング補正画像J(x,y)の2値化を行う。2値化は、各画素が欠陥部に属するか、属さないかを判定するためのものである。画像処理部41aは、2値化画像をB(x,y)とすると、シェーディング補正画像J(x,y)の各画素において2つの閾値T、Tとの比較により2値化画像B(x,y)を次式のように計算する。
(x,y)≦T又はJ(x,y)≧Tのとき、 B(x,y):=1(9)
<J(x,y)<Tのとき、 B(x,y):=0(10)
ただし、閾値Tは平均輝度レベルよりも小さい値である。閾値Tは平均輝度レベルよりも大きい値である。シェーディング補正が除算型である場合はT<1<Tである。シェーディング補正が減算型である場合はT<0<Tである。また、式(8)のような変換が行われた場合、閾値T、Tは、それぞれ変換後の平均輝度レベル前後の値である。また、画像処理部41aは、検出すべき欠陥が画像上で健全部より明るいか暗いかのいずれかである場合には閾値T、Tのいずれかのみと比較を行ってもよい。
ステップS9において、画像処理部41aは、ステップS8で得られた2値化画像B(x,y)からブロブを抽出し、抽出したブロブにラベリングを行う。ここで、ブロブは、2値化画像B(x,y)の値が1の画素、すなわち欠陥部に属する画素が連続している領域を指す。ラベリングは、各ブロブに識別用のラベル(通し番号)を付与することである。
2値化画像B(x,y)において同一の欠陥に属する画素の領域が連続しておらず、2つ以上のブロブに分かれる場合がある。そのような場合への対応として、画像処理部41aは、ブロブ間の距離が所定の距離より小さい場合には1つのブロブとみなし、同一のラベルを付与してもよい。また、画像処理部41aは、健全部であっても鋼材PL表面の無害な模様によって小さいブロブが発生する場合があるので、面積(画素数)の小さいブロブを除去してもよい。
ステップS10において、画像処理部41aは、ステップS9でラベリングしたブロブ、すなわち欠陥の特徴量を計算する。特徴量は、シェーディング補正画像J(x,y)(又は入力画像I(x,y))及び2値化画像B(x,y)における各ブロブ(欠陥)に属する画素領域について算出される。特徴量は、例えば、幅、長さ、面積などの欠陥の大きさを表すもの、アスペクト比及び円形度などの欠陥の形状に関するもの、平均輝度及び輝度ヒストグラムなどの欠陥の濃淡に関するものなどを含む。
ステップS11において、画像処理部41aは、シェーディング補正画像J(x,y)に基づいて帯状体の表面欠陥を検出する。より具体的には、画像処理部41aは、ステップS10で計算された各ブロブ(欠陥)の特徴量に基づいて欠陥判定を行う。例えば、画像処理部41aは、各ブロブに欠陥の種類及び有害度を付与する。判定の方法としては、予め決められたIF-THENルールを適用してもよいし、各種の機械学習手法によって生成した判別器も適用してもよいし、それらを組み合わせて適用してもよい。
ステップS12において、画像処理部41aは、ステップS7からS11までの処理が完了していない入力画像I(x,y)があるか否かを判定する。画像処理部41aは、完了していない入力画像があると判定するとステップS7に戻りステップS7からステップS11までの処理を繰り返す。画像処理部41aは、全ての入力画像に対して処理が完了したと判定すると、処理を終了する。
表面欠陥検出装置1は、以上のステップS1~S12の処理を実行することにより、鋼材PLが蛇行してエッジ位置が変動する場合においても板エッジ近傍のシェーディング補正を正常に実行し、また欠陥部周辺に「折り返し」などが生じないシェーディング補正を実現可能である。これにより、表面欠陥検出装置1は、表面欠陥の高感度な検出並びに欠陥の種類及び有害度の適切な判定を可能にする。
なお、上述の検査対象領域内に欠陥部などの非定常部、すなわち周囲の健全部より輝度が高い又は低い部分があると平均画像A(x,y)に寄与する。例えば、カウント画像C(x,y)の値が小さい座標(x,y)ではその寄与度合いが大きくなり、シェーディングパターンの推定である平均画像A(x,y)に余計な歪みが生じる。画像処理部41aは、このような歪みを抑制するために、ステップS2において、R(x,y)に加えて次の2値画像Q(x,y)を計算してもよい。
(x,y)=1かつ(x,y)が定常部のとき Q(x,y)=1 (11)
(x,y)=0又は(x,y)が非定常部のとき Q(x,y)=0(12)
画像処理部41aは、ステップS3において、式(3)を次の数式(3’)に置き換えて計算する。
S(x,y):=S(x,y)+I(x,y)×Q(x,y) (3’)
画像処理部41aは、ステップS4において、式(4)を次の数式(4’)に置き換えて計算する。
C(x,y):=C(x,y)+Q(x,y) (4’)
画像処理部41aは、数式(11)、(12)において、定常部か非定常部かを判定するために、例えば入力画像I(x,y)の各画素において所定の閾値と比較して、極端に輝度が高い又は低い画素を抽出する方法を用いてもよい。又は、画像処理部41aは、一度ステップS1からステップS8までを実行してシェーディング補正画像J(x,y)及び2値化画像B(x,y)を算出したのち、B(x,y)=1となる画素(x,y)を非定常部と判定してもよい。その後、画像処理部41aは、再びステップS1に戻り、ステップS3、S4において上記式(3’)、(4’)に置き換えてステップS12まで実行してもよい。
このとき、画像処理部41aは、ステップS6の平均画像算出ステップで、複数の入力画像の各々において画像中の検査対象領域内の非定常部を認識し、定常部の画素についてのみ平均画像A(x,y)に寄与するようにしてもよい。
以下、図3~図7Cを参照しながら、本開示の実施例及び従来技術による比較例について主に説明する。
図3は、図1の鋼材PLの複数の画像を示す図である。図3は、搬送ローラーテーブルTB上で搬送中の鋼材PLとしての厚鋼板のエッジ部Eから中央部を、搬送ローラーテーブルTBの上方に固定された撮像部のカメラ及び照明部のフラッシュ照明を用いて1枚の厚鋼板の長手方向に一定の間隔で繰り返し撮像して得られた61枚の画像の一部を示す。図3の上段における(a)は、厚鋼板の長手方向先端付近の画像を示す。図3の中段における(b)は、厚鋼板の長手方向中央部の画像を示す。図3の下段における(c)は、厚鋼板の長手方向尾端付近の画像を示す。これら3枚の画像が示すように、厚鋼板のエッジ部Eの位置がカメラ視野内で移動し、搬送ローラーテーブルTB上で蛇行していることが分かる。
図4は、本開示の実施例を示す図である。図4は、図3の厚鋼板の一連の画像について本開示の一実施形態に係る表面欠陥検出装置1による画像処理を適用し、そのうち汚れ状の欠陥を有する入力画像とその処理画像との一例を示す。
図4の(a)は、入力画像I(x,y)を示す図である。図4の(b)は、平均画像A(x,y)を示す図である。図4の(b)の平均画像A(x,y)は、シェーディングパターンに対応する。図4の(c)は、検査対象領域を示す2値画像R(x,y)を示す図である。図4の(d)は、シェーディング補正画像J(x,y)を示す図である。図4の(e)は、シェーディング補正画像J(x,y)を閾値処理して得られた2値化画像B(x,y)を示す図である。図4の(e)の2値化画像B(x,y)は、欠陥部を検出した画像である。
図4では、画像処理部41aは、図2のステップS2の検査対象領域の検出において、厚鋼板のエッジを入力画像の左側から探索し、20画素以上右側に連続して所定輝度値を超えた位置をエッジ位置とした。また、画像処理部41aは、エッジ付近にハレーションを生じているので、エッジから18画素を非定常部として、検査対象領域から除外した。さらに、画像処理部41aは、図2のステップS9のラベリング処理において、20画素より面積が少ないブロブをノイズとして除去した。
図5は、従来技術による比較例を示す図である。図5は、図4の(a)に示した画像と同一の入力画像に対して、移動平均フィルタを用いてシェーディングパターンを算出し、シェーディング補正を行った場合の画像処理の結果を示す。シェーディングパターンはy座標毎に算出され、x方向に64画素の移動平均フィルタを用いて行った。
図5の(a)は、図4の(a)と同一の入力画像を示す図である。図5の(b)は、図5の(a)の入力画像に移動平均フィルタを適用して生成したシェーディングパターンを示す図である。図5の(c)は、検査対象領域を示す図4の(c)と同一の2値画像を示す図である。図5の(d)は、図5の(b)のシェーディングパターンに基づくシェーディング補正画像を示す図である。図5の(e)は、図5の(d)のシェーディング補正画像を閾値処理して得られた2値化画像を示す図である。図5の(e)の2値化画像は、欠陥部を検出した画像である。シェーディング補正以外の処理について、図4と同一の処理及びパラメータを使用した。
図6は、別の従来技術による比較例を示す図である。図6は、図4の(a)に示した画像と同一の入力画像に対して、2次の多項式近似を用いてシェーディングパターンを算出し、シェーディング補正を行った場合の画像処理の結果を示す。
図6の(a)は、図4の(a)と同一の入力画像を示す図である。図6の(b)は、図6の(a)の入力画像のy座標毎にx方向の輝度波形について2次の多項式近似を適用して生成したシェーディングパターンを示す図である。図6の(c)は、検査対象領域を示す図4の(c)と同一の2値画像を示す図である。図6の(d)は、図6の(b)のシェーディングパターンに基づくシェーディング補正画像を示す図である。図6の(e)は、図6の(d)のシェーディング補正画像を閾値処理して得られた2値化画像を示す図である。図6の(e)の2値化画像は、欠陥部を検出した画像である。シェーディング補正以外の処理について、図4と同一の処理及びパラメータを使用した。
図7A乃至図7Cは、シェーディング補正の結果について、本開示の技術に基づく実施例と2つの比較例とを比較したものである。図7Aは、図4の(d)のシェーディング補正画像におけるア-ア間の補正輝度波形を示したグラフ図である。図7Bは、図5の(d)のシェーディング補正画像におけるイ-イ間の補正輝度波形を示したグラフ図である。図7Cは、図6の(d)のシェーディング補正画像におけるウ-ウ間の補正輝度波形を示したグラフ図である。
本開示の実施例を示す図4の(b)の平均画像A(x,y)は、図4の(a)の入力画像I(x,y)のシェーディングを、厚鋼板表面の模様及び欠陥にほとんど影響されることなく良く表している。図4の(d)のシェーディング補正画像J(x,y)では、図7Aのグラフに示されるように全体に均一な輝度が達成され、かつ欠陥部周辺に「折り返し」などは発生していない。
一方で、従来技術の比較例である図5の(d)のシェーディング補正画像では、図7Bのグラフに示されるように汚れ状欠陥部(暗部)の左右にやや明るくなった部分、すなわち欠陥部(暗部)に対する「折り返し」が発生している。なお、図5の(d)に示す本比較例では「折り返し」部の誤検出は生じてはいないものの、欠陥部の信号がより強い場合には「折り返し」部の信号レベルも比例して大きくなり、誤検出を生じる原因となる。
さらに、別の従来技術の比較例である図6の(d)のシェーディング補正画像では、図7Cのグラフに示されるように、図7Bのような「折り返し」は発生していないものの、画像の右側がやや暗くなっている。すなわち、シェーディング補正が適切でなく、補正が十分に行われていないことを示している。この結果、図6の(e)の2値化画像において画像右端に誤検出が生じている。
以上のように、本開示の技術を用いれば、従来技術に比べて、検査対象材の蛇行又は幅変化が生じている状況下においても適切にシェーディング補正が実施可能であり、欠陥部周辺における「折り返し」なども抑制される。
以上のような一実施形態に係る表面欠陥検出方法及び表面欠陥検出装置1によれば、複数の画像から算出した平均画像をシェーディングパターンとして用い、かつ複数の画像の各々において検査対象領域内にある画素のみ平均画像に寄与するようにしたので、帯状体の表面欠陥をより精度良く検出することが可能である。より具体的には、補正後の画像において欠陥部周辺の「折り返し」又は面積が大きな欠陥の「中抜け」が抑制される。加えて、検査対象材の蛇行又は幅変化により画像中に映るエッジ位置が変動した場合においてもエッジ近傍まで適切にシェーディング補正を行うことが可能である。
本開示を諸図面及び実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形及び改変を行うことが可能であることに注意されたい。したがって、これらの変形及び改変は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成又は各ステップなどに含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成又はステップなどを1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
例えば、上述した各構成部の形状、大きさ、配置、向き、及び個数などは、上記の説明及び図面における図示の内容に限定されない。各構成部の形状、大きさ、配置、向き、及び個数などは、その機能を実現できるのであれば、任意に構成されてもよい。
例えば、スマートフォン又はコンピュータなどの汎用の電子機器を、上述した実施形態に係る表面欠陥検出装置1として機能させる構成も可能である。具体的には、実施形態に係る表面欠陥検出装置1の各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを、電子機器のメモリに格納し、電子機器のプロセッサにより当該プログラムを読み出して実行させる。したがって、一実施形態に係る開示は、プロセッサが実行可能なプログラムとしても実現可能である。
又は、一実施形態に係る開示は、実施形態に係る表面欠陥検出装置1などに各機能を実行させるために1つ又は複数のプロセッサにより実行可能なプログラムを記憶した非一時的なコンピュータ読取可能な媒体としても実現し得る。本開示の範囲には、これらも包含されると理解されたい。
上記実施形態及び実施例において、「撮像部」としてエリアセンサ、すなわち2次元に配列された撮像素子を有するカメラなどを用いる構成としたが、これに限定されない。「撮像部」としてラインセンサ、すなわち1次元に配列された撮像素子を有するカメラなどを用いてもよい。ラインセンサを用いる場合、検査対象材の撮像はX方向の1ラインずつ行われる。したがって、表面欠陥検出装置1は、入力画像I(x,y)のY方向のサイズを1とする、又は、一定ライン数蓄積する毎に入力画像I(x,y)を形成するようにしてもよい。
上記実施形態において、「帯状体」は、例えば鋼材などを含むと説明したが、これに限定されない。帯状体は、鋼材以外の他の帯状又はシート状の任意の対象を含んでもよい。
1 表面欠陥検出装置
2a 照明装置(照明部)
2b 照明装置(照明部)
3a エリアセンサ(撮像部)
3b エリアセンサ(撮像部)
4 演算処理装置
41a 画像処理部
41b 画像処理部
42 統合処理部
5 表示装置
E エッジ部
PL 鋼材(帯状体)
TB 搬送ローラーテーブル

Claims (6)

  1. 帯状体の表面欠陥を光学的に検出する表面欠陥検出方法であって、
    前記帯状体の表面を照明して得られる前記帯状体からの反射光を検出し、前記帯状体の表面を相対的に走査しながら撮像して、前記帯状体の表面を含む複数の画像を取得する画像取得ステップと、
    取得した前記複数の画像の平均画像を算出する平均画像算出ステップと、
    取得した前記複数の画像の各々を、前記平均画像を用いてシェーディング補正して補正画像を得る画像補正ステップと、
    前記補正画像に基づいて前記帯状体の表面欠陥を検出する欠陥検出ステップと、
    を含み、
    前記平均画像算出ステップは、前記複数の画像の各々において、画像中の前記帯状体が存在する検査対象領域を認識して、前記検査対象領域にある画素についてのみ前記平均画像に寄与するようにしたことを含む、
    表面欠陥検出方法。
  2. 請求項1に記載の表面欠陥検出方法であって、
    前記画像補正ステップは、取得した前記複数の画像の各々を前記平均画像で除算することを含む、
    表面欠陥検出方法。
  3. 請求項1に記載の表面欠陥検出方法であって、
    前記画像補正ステップは、取得した前記複数の画像の各々から前記平均画像を減算することを含む、
    表面欠陥検出方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の表面欠陥検出方法であって、
    前記平均画像算出ステップは、前記複数の画像の各々において、画像中の前記検査対象領域内の非定常部を認識して、定常部の画素についてのみ前記平均画像に寄与するようにしたことを含む、
    表面欠陥検出方法。
  5. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の表面欠陥検出方法であって、
    前記帯状体は鋼材を含む、
    表面欠陥検出方法。
  6. 帯状体の表面欠陥を光学的に検出する表面欠陥検出装置であって、
    前記帯状体の表面を照明する照明部と、
    前記照明部により前記帯状体の表面を照明して得られる前記帯状体からの反射光を検出する撮像部と、
    前記帯状体の表面を前記照明部及び前記撮像部を用いて相対的に走査して撮像した前記帯状体の表面を含む複数の画像を処理して、前記帯状体の表面欠陥を検出する画像処理部と、
    を備え、
    前記画像処理部は、
    前記複数の画像の平均画像を算出し、
    前記平均画像を用いて前記複数の画像をシェーディング補正した補正画像を取得し、
    前記補正画像に基づいて前記帯状体の表面欠陥を検出し、
    前記複数の画像の各々において画像中の前記帯状体が存在する検査対象領域を認識して、前記検査対象領域にある画素についてのみ前記平均画像に寄与するようにする、
    表面欠陥検出装置。
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