JP2024047659A - 硬化性人工爪組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】硬化時上昇温度を低減することができ、臭気を抑制することができ、接着性及び耐溶剤性(耐消毒用アルコール性)に優れる硬化塗膜を形成できる硬化性人工爪組成物を提供すること。【解決手段】(A)2~4官能のウレタン(メタ)アクリレート、(B)N,N-ジメチルアクリルアミド、及び(C)重合開始剤、を含有し、硬化性人工爪組成物全量100質量%に対して、N,N-ジメチルアクリルアミドの含有量が1質量%以上13質量%以下である、硬化性人工爪組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、硬化性人工爪組成物に関する。
手や足の自爪に装飾を施したり、人工爪を接着してこれに装飾を施したりするネイルアートの人気が高まっている。また、外力による爪の割れ・剥がれを防止する補強のために、爪の上に人工爪を形成することが行われている。
このような爪の装飾や補強のためには、いわゆるマニキュア、ペディキュア、スカルプチュアと呼ばれる樹脂含有の材料が爪に塗布されている。
最近、爪の装飾又は補強のために使用される材料として、ジェルネイルと呼ばれる硬化性人工爪組成物が注目を集めている。ジェルネイルは、硬化性のジェル状爪被覆材料(硬化性人工爪組成物)であって、例えば、(メタ)アクリレート系オリゴマーと(メタ)アクリル系モノマーを含むものが知られている。ジェルネイルは、爪に塗布し、紫外線を照射する等によりラジカル重合反応が起きて硬化し、架橋した高分子被膜を形成するため、爪から剥がれにくい強靱な被膜を形成できるとされている。
これまで、ジェルネイル等の硬化性人工爪組成物は、硬化塗膜の基材への密着性(爪への接着力)、密着持続性、硬化性、硬化塗膜の美感等の観点からの検討が主に進められてきた。一方、硬化性人工爪組成物において、硬化性化合物が重合(光重合)し硬化塗膜を形成する際に発生する硬化熱(重合熱)に起因する硬化時上昇温度により、使用者に熱感や不快感を与えるおそれがあることが知られていたが、詳細な検討は十分に行われていない。
最近は、硬化塗膜の基材への密着性(爪への接着力)、密着持続性、硬化性、硬化塗膜の美感等の特性を有していても、使用者に熱痛みや恐怖心を与えてしまうことを防ぐために、硬化時上昇温度が低い硬化性人工爪組成物へのニーズが高まっている。
さらに、近年の生活様式の変化から、硬化塗膜の耐溶剤性、例えば耐消毒用アルコール性が優れる硬化性人工爪組成物へのニーズが高まっている。
ジェルネイル等の硬化性人工爪組成物として、例えば以下のものが知られている。
特許文献1には、(i)テトラヒドロフルフリルアクリレート;(ii)ウレタンアクリレート樹脂;(iii)イソボルニルアクリレート;(iv)N,N-ジメチルアクリルアミド;及び(v)光開始剤成分を含む、医療用のプラスチックにコーティングする光硬化性(メタ)アクリレート組成物が記載されている。
特許文献2には、(A)~(D)成分;(A)成分:ウレタン結合を有さず、且つ、主骨格にエステル結合及びエーテル結合から選択される少なくとも1種の結合を有する、分子内に2以上のアクリル基を有する化合物、(B)成分:ジエチルアクリルアミド及びジメチルアクリルアミドから選択される少なくとも1種、(C)成分:水、(D)成分:光開始剤、を含み、且つ、(C)成分の添加量が(A)成分と(B)成分との合計100質量部に対して8~25質量部であり、硬化物が90~100℃の温水中で剥離性を有するか、又は、(C)成分の添加量が(A)成分と(B)成分との合計100質量部に対して1~8質量部であり、硬化物が100~200℃の媒体中で剥離性を有する、ガラス等の仮固定剤として用いられる光硬化性組成物が記載されている。
特許文献3には、ポリエステル主鎖のウレタンアクリレートと芳香環を有する単官能アクリレートが含まれ、嵩高官能基を有する単官能アクリレート或いは単官能アクリルアミドのいずれかが含まれることを特徴とする、シール、接着、充填に用いられる光硬化樹脂組成物が記載されている。
特許文献4には、成分1として、メタクリルアミドと、成分2として、イソボルニルメタクリレート、ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、及び、ブトキシジエチレングリコールメタクリレートよりなる群から選ばれた、少なくとも1つの化合物と、を含むことを特徴とする爪化粧料が記載されている。
特許文献5には、成分1として、ヒドロキシエチルアクリルアミドと、成分2として、ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、及び、ブトキシジエチレングリコールメタクリレートよりなる群から選ばれた、少なくとも1種の化合物と、を含むことを特徴とする爪化粧料が記載されている。
特許文献6には、成分1として、ジアセトンアクリルアミドと、成分2として、イソボルニルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリルアミド、メタクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、及び、ブトキシジエチレングリコールメタクリレートよりなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物とを含むことを特徴とする爪化粧料が記載されている。
特表2020-521035号公報 特許第6443337号公報 特許第6144893号公報 特開2018-123057号公報 国際公開第2016/194730号 国際公開第2016/194731号
特許文献1~6には、硬化性人工爪組成物として使用した際に、硬化させた際の硬化時上昇温度を組成により制御することを検討するものではなく、また、硬化塗膜の接着性、耐溶剤性(例えば、耐消毒用アルコール性)等について検討したものではない。
本発明者が鋭意検討したところ、硬化性人工爪組成物において、N,N-ジメチルアクリルアミドを特定量含有させることで、硬化時上昇温度を低減することができ、臭気を抑制することができ、接着性及び耐溶剤性(耐消毒用アルコール性)に優れる硬化塗膜を形成できることを見出した。
本発明が解決しようとする課題は、硬化時上昇温度を低減することができ、臭気を抑制することができ、接着性及び耐溶剤性(耐消毒用アルコール性)に優れる硬化塗膜を形成できる硬化性人工爪組成物を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、特定の組成の硬化性人工爪組成物とすることで、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
具体的には以下の通りである。
[項1]
(A)2~4官能のウレタン(メタ)アクリレート、
(B)N,N-ジメチルアクリルアミド、及び
(C)重合開始剤、
を含有し、
硬化性人工爪組成物全量100質量%に対して、N,N-ジメチルアクリルアミドの含有量が1質量%以上13質量%以下である、
硬化性人工爪組成物。
本発明により、硬化時上昇温度が低減され、臭気が抑制され、接着性及び耐溶剤性(耐消毒用アルコール性)に優れる硬化塗膜を形成できる硬化性人工爪組成物が提供される。
本発明者は、硬化性人工爪組成物において、N,N-ジメチルアクリルアミドを特定量含有させることで、硬化時上昇温度を低減することができ、接着性及び耐溶剤性(耐消毒用アルコール性)に優れる硬化塗膜を形成できることについて、以下のように推察している。
N,N-ジメチルアクリルアミドは、反応速度が速く重合熱が大きいため、硬化昇温度の低減の観点から不利であるが、極性が高いことから、硬化塗膜の接着性向上の観点から有利である。
N,N-ジメチルアクリルアミドは、特有の臭気を有する親水性のモノマーであり、過剰に含有させた場合には、アルコール等の溶剤の作用により硬化塗膜の剥離が発生するおそれがあり持続性の観点で不利となるとともに、特有の臭気を有することから、臭気の抑制の点でも不利である。
これらを踏まえ、硬化性人工爪組成物におけるN,N-ジメチルアクリルアミドの含有量を検討することで、硬化時上昇温度の低減、臭気の抑制、硬化塗膜の接着性及び耐溶剤性(耐消毒用アルコール性)の維持・向上のバランスをとることができることとなる。
なお、本発明は、これらの推察に限定されるものではない。
本発明の硬化性人工爪組成物は、(A)2~4官能のウレタン(メタ)アクリレート、
(B)N,N-ジメチルアクリルアミド、及び(C)重合開始剤、を含有し、硬化性人工爪組成物全量100質量%に対して、N,N-ジメチルアクリルアミドの含有量が1質量%以上13質量%以下である、硬化性人工爪組成物である。
以下、本発明の硬化性人工爪組成物について詳細に説明する。
なお、本出願の明細書及び特許請求の範囲において、「(メタ)アクリル」は、アクリル及びメタクリルの両者を、「(メタ)アクリロイル」は、アクリロイル及びメタクリロイルの両者を、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート及びメタクリレートの両者を、それぞれ意味する。
[(A)2~4官能のウレタン(メタ)アクリレート]
(A)2~4官能のウレタン(メタ)アクリレートは、(メタ)アクリレート基を2個以上4個以下有するウレタン(メタ)アクリレートの1種以上であれば、特に限定されない。(メタ)アクリロイル基は、ポリウレタン(メタ)アクリレート化合物の分子末端又は側鎖のいずれに存在していてもよい。好ましくは分子末端である。(メタ)アクリロイル基の数は、赤外吸収分光法(IR)、核磁気共鳴法(NMR)、ガスクロマトグラフィー質量分析法(GC/MS)等を用いて分析することによって確認できる。
(A)2~4官能のウレタン(メタ)アクリレートの質量平均分子量は、特に限定されない。例えば5,000以上、好ましくは10,000以上、より好ましくは15,000以上であり、例えば40,000以下、好ましくは35,000以下、より好ましくは30,000以下である。
(A)2~4官能のウレタン(メタ)アクリレートとしては、例えば、以下のように合成したものを用いることができる。
例えば、ポリオールとポリイソシアネートとの反応により得られた水酸基及び/又はイソシアネート基を有するポリウレタンオリゴマーと、分子内に水酸基と反応する官能基を有する(メタ)アクリレート化合物及び/又はイソシアネート基と反応する官能基を有する(メタ)アクリレート化合物を反応させることで合成することができるが、この方法に限定されるものではない。
本発明において、(A)2~4官能のウレタン(メタ)アクリレートとしては、ポリマー骨格を有するポリウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーが好ましい。ポリマー骨格としては、例えば、ポリエーテル骨格、ポリ(メタ)アクリレート骨格、ポリオレフィン骨格、ポリエステル骨格、ポリウレタン骨格、ポリカーボネート骨格等からなる群より選ばれる1種以上があげられる。中でもポリエーテル骨格、ポリカーボネート骨格、ポリエステル骨格の1種以上を有するものが好ましく、ポリカーボネート骨格を有するものがより好ましい。
(A)2~4官能のウレタン(メタ)アクリレートの合成に際して用いることができるポリオールとしては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリオール、ポリアクリレートポリオール(アクリルポリオール)、ポリウレタンポリオール、ポリオレフィンポリオール、アルキレンポリオール等からなる群より選ばれる1種以上があげられるが、これらに限定されるものではない。
(A)2~4官能のウレタン(メタ)アクリレートの合成に際して用いることができるポリイソシアネートとしては、例えば、脂肪族ポリイソシアネート(ヘキサメチレンジイソシアネート等)、脂環族ポリイソシアネート(イソボルニルジイソシアネート、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート等)、芳香族ポリイソシアネート(ジフェニルメタンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート等)、芳香脂肪族ポリイソシアネート(キシリレンジイソシアネート等)、これらのポリイソシアネートのダイマー、トリマー、ビウレット、アロファネート、ウレトジオン、ウレトイミン、イソシアヌレート、オキサジアジントリオン、クルード化合物等からなる群より選ばれる1種以上があげられるが、これらに限定されるものではない。
(A)2~4官能のウレタン(メタ)アクリレートの合成に際して用いることができる(メタ)アクリレート基を有する化合物としては、例えば、イソシアネート基と反応する基(水酸基、カルボキシル基、アミノ基、メルカプト基等)を有する(メタ)アクリレート基含有化合物(例えば、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、アクリル酸等)、イソシアネート基含有(メタ)アクリレート基含有化合物(例えば、イソシアナトアルキル(メタ)アクリレート等)等からなる群より選ばれる1種以上があげられるが、これらに限定されるものではない。
(A)2~4官能のウレタン(メタ)アクリレートの市販品としては、例えば、UA-306H、UA-306T、UA-306I、UA-510H(共栄社化学社製)や、RUA-071、RUA-003VE、RUA-075、RUA-048(亜細亜化学工業社製)、UV-7550B、UV-6630B、UV-7000B、UV-2000B、UV-2750B、UV-3000B、UV-3200B、UV-3300B、UV-3310B、UV-3700B、UV-6640B(三菱ケミカル社製)、UN-9000PEP、UN-9200A、AU-2040(トクシキ社製)、KUA-PC2I、SUA TH1、SUA TH2(ケーエスエム社製)、アートレジン UN-6207、UN-6304、UN-6305、UN-350、UN-7600、UN-7700、UN-9200A、UN-5500(根上工業社製)等からなる群より選ばれる1種以上があげられるが、これらに限定されるものではない。
本発明の硬化性人工爪組成物において、(A)2~4官能のウレタン(メタ)アクリレートの含有量は、特に限定されない。硬化性人工爪組成物全量100質量%に対して、例えば20.0質量%以上、好ましくは25.0質量%以上、より好ましくは30.0質量%以上、さらに好ましくは35.0質量%であり、例えば80.0質量%以下、好ましくは75.0質量%以下、より好ましくは70.0質量%以下、さらに好ましくは50.00質量%以下である。(A)2~4官能のウレタン(メタ)アクリレートの含有量が80.0質量%を超えると、硬化性人工爪組成物の粘度が高くなりすぎて塗布作業性が低下するおそれがある。(A)2~4官能のウレタン(メタ)アクリレートの含有量が20.0質量%未満であると、硬化性人工爪組成物の粘度が低すぎて塗布作業性が低下するおそれがあり、硬化塗膜の接着性が低下するおそれがあり、硬化塗膜が硬くなりすぎて脆くなるおそれがある。
[(B)N,N-ジメチルアクリルアミド]
本発明の硬化性人工爪組成物において、(B)N,N-ジメチルアクリルアミドは、主として硬化性人工爪組成物の硬化塗膜の接着性(接着力)向上のために含有される。
本発明の硬化性人工爪組成物において、(B)N,N-ジメチルアクリルアミドの含有量は、硬化性人工爪組成物全量100質量%に対して、1質量%以上13質量%以下である。(B)N,N-ジメチルアクリルアミドの含有量が13質量%を超えると、硬化性人工爪組成物の重合熱が高くなりすぎ、硬化時上昇温度が高くなるおそれがある。また、耐水性・耐アルコール性が低下するため、硬化塗膜が早期に剥離するおそれがある。また、硬化性人工爪組成物に特有の臭気が付与されてしまうおそれがある。
[(C)重合開始剤]
(C)重合開始剤は、光(例えば、紫外線)や熱の照射等によりエネルギーが与えられることで、ラジカルを発生するものである。例えば、アシルフォスフィンオキシド系、α-ヒドロキシアルキルフェノン系、ベンゾインエーテル系、ベンジルケタール系、アシッドエステル系、α-アミノアルキルフェノン系、ベンゾフェノン系、チオキサントン系、チタノセン系、キノン系、過酸化物系、アゾ系、過硫酸塩系等からなる群より選ばれる1種以上の重合開始剤があげられる。
例えば、光重合開始剤を用いると、硬化性人工爪組成物に対して、UV-LED光源を含む各種の光源を用いて光を照射した場合であっても、良好な硬化性を付与することができる。
例えば、アシルフォスフィンオキシド系重合開始剤は、一般的に用いられるUV-LED光源から発せられる365~405nmの波長の紫外線の照射によりラジカルを発生する。このため、UV-LED光源を含む各種の光源を用いて光を照射して硬化させる場合であっても、良好な硬化性を硬化性組成物に付与できる。さらに、UV-LED光源を用いて光を照射して硬化させる場合には、硬化塗膜の黄変を防止できる。
アシルフォスフィンオキシド系重合開始剤としては、例えば、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキシド、ビス(2,6-ジメトキシベンゾイル)-2,4,4-トリメチルペンチルフォスフィンオキシド等からなる群より選ばれる1種以上があげられる。特に、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシドは、皮膚コンディショニング剤としても機能することから、本発明において好ましく用いることができる。
アシルフォスフィンオキシド系重合開始剤以外の重合開始剤としては、例えば、1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン(IRGACURE184)、1-(4-(フェニルチオ)-2,2-(O-ベンゾイルオキシム))1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、1-(4-イソプロピルフェニル)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン、1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-プロパン-1-オン、2-ヒドロキシ-1-{4-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオニル)-ベンジル]-フェニル}-2-メチルプロパン-1-オン、1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オン、チオキサントン、2-メチルチオキサントン、2,4-ジメチルチオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントン、2-イソプロピルチオキサントン、2-クロロチオキサントン、1-クロロ-4-プロピルチオキサントン、3-[3,4-ジメチル-9-オキソ-9H-チオキサントン-2-イル-オキシ]-2-ヒドロキシプロピル-N,N,N-トリメチルアンモニウムクロライド、フルオロチオキサントン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタン-1-オン、2-メチル-1-(4-メチルチオフェニル)-2-モルフォリノプロパン-1-オン、オリゴ(2-ヒドロキシ-2-メチル-1-(4-(1-メチルビニル)フェニル)プロパノン)、4-ベンゾイル-4’-メチル-ジフェニルスルフィド、1,2-オクタンジオン、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタノン-1、2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン、2-ヒドロキシ-1-{4-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオニル)-ベンジル]フェニル}-2-メチルプロパン、イソフタルフェノン、フェニルグリオキシ酸メチル、ブチルアントラキノンエチルアントラキノン、フェナントレンキノン、カンファーキノン、ベンゾフェノン、4-フェニルベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ヒドロキシベンゾフェノン、4,4’-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、ベンゾイン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、4-フェノキシジクロロアセトフェノン、4-t-ブチル-ジクロロアセトフェノン、4-t-ブチル-トリクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタノン、2,2’-アゾビス(4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロニトリル)、2,2’-アゾビス(2-アミジノプロパン)二塩酸塩、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)、2,2’-アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’-アゾビス-2-メチルブチロニトリル、1,1-アゾビス(1-シクロヘキサンカルボニトリル)2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオニトリル)、2,2’-アゾビス(2-シクロプロピルプロピオニトリル)、2,2’-アゾビス(メチルイソブチレ-ト)、t-ブチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、ジアセチルパーオキサイド、ジデカノイルパーオキサイド、ジ-t-ブチルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ(3,5,5-トリメチルヘキサノイル)パーオキサイド、2,5-ジメチルヘキサン-2,5-ジハイドロパーオキサイド、ジラウロイルパーオキサイド、ジサクシニックアシッドパーオキサイド、ジベンゾイルパーオキサイド、パラクロロベンゾイルパーオキサイド、2,4-ジクロロベンゾイルパーオキサイド、t-ブチルパーオキシピバレート、t-ブチルパーオキシベンゾエート、t-ヘキシルパーオキサイドバレレート、2,5-ジメチル-2,5-ジ(2-エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、1,1,3,3-テトラメチルブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、t-ヘキシルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、n-ブチル-4,4-ジ(t-ブチルパーオキシ)バレレート、1,1-ジ(t-ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1-ジ(t-ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2-ビス(4,4-ジーt-ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、2,2-ビス(t-ブチルパーオキシ)ブタン、2,2-ビス(t-ブチルパーオキシ)オクタン、ジセチルパーオキシジカーボネート、t-ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、t-ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジ(4-t-ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ(2-エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等からなる群より選ばれる1種以上があげられる。
本発明の硬化性人工爪組成物においては、硬化時に照射する紫外線波長405nm付近及び365nm付近において、ラジカルを発生し重合を開始することができる光重合開始剤を用いることが好ましく、アシルフォスフィンオキシド系重合開始剤を含む重合開始剤を用いることがより好ましく、アシルフォスフィンオキシド系重合開始剤とα-ヒドロキシアルキルフェノン系重合開始剤を含む重合開始剤を用いることがさらに好ましい。また、本発明の硬化性人工爪組成物においては、アシルフォスフィンオキシド系重合開始剤、α-ヒドロキシアルキルフェノン系重合開始剤及び過酸化物系重合開始剤を含む重合開始剤を用いることもできる。
本発明の硬化性人工爪組成物において、(C)重合開始剤の含有量は、硬化性人工爪組成物全量100質量%に対して、例えば0.05質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、さらに好ましくは1.0質量%以上であり、例えば15.0質量%以下、好ましくは12.0質量%以下、より好ましくは10.0質量%以下である。(C)重合開始剤の含有量が15.0質量%を超えると、硬化性人工爪組成物の硬化塗膜が脆くなるおそれや黄変(黄ばみ)するおそれがある。(C)重合開始剤の含有量が0.05質量%未満であると、硬化性人工爪組成物の硬化に時間がかかるおそれがあり、また、硬化不良となるおそれがある。
本発明の硬化性人工爪組成物において、(C)重合開始剤としてアシルフォスフィンオキシド系重合開始剤とα-ヒドロキシアルキルフェノン系重合開始剤を含む重合開始剤を用いる場合、アシルフォスフィンオキシド系重合開始剤の含有量は、硬化性人工爪組成物全量100質量%に対して、例えば0.05質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上であり、α-ヒドロキシアルキルフェノン系重合開始剤の含有量は、硬化性人工爪組成物全量100質量%に対して、例えば1.0質量%以上、好ましくは2.0質量%以上、より好ましくは3.0質量%以上であり、例えば15.0質量%以下、好ましくは12.0質量%以下、より好ましくは10.0質量%以下であり、アシルフォスフィンオキシド系重合開始剤とα-ヒドロキシアルキルフェノン系重合開始剤の含有量合計は、例えば15.0質量%以下、好ましくは12.0質量%以下、より好ましくは10.0質量%以下である。アシルフォスフィンオキシド系重合開始剤の含有量が15.0質量%を超えると、硬化性人工爪組成物の硬化塗膜が脆くなるおそれや黄変(黄ばみ)するおそれがある。アシルフォスフィンオキシド系重合開始剤の含有量が0.05質量%未満であると、硬化性人工爪組成物の硬化熱が高くなり、硬化時上昇温度が大きくなるおそれがある。
[(D)その他のラジカル重合性化合物]
本発明の硬化性人工爪組成物は、前記(A)及び前記(B)以外の「(D)その他のラジカル重合性化合物」を含むことができる、
前記(D)その他のラジカル重合性化合物としては、特に限定されない。例えば、前記(A)及び前記(B)以外の「その他の(メタ)アクリレート化合物」、(メタ)アクリレート基以外のラジカル重合性不飽和基を有する化合物等からなる群より選ばれる1種以上があげられる。
(D)その他のラジカル重合性化合物のうちの前記その他の(メタ)アクリレート化合物としては、(メタ)アクリレート基を1個以上有する化合物であれば特に限定されない。硬化性人工爪組成物の硬化性、硬化塗膜の硬度等の観点から、1個以上であり、例えば10個以下、好ましくは8個以下、より好ましくは6個以下である。
前記その他の(メタ)アクリレート化合物の質量平均分子量は、特に限定されないが、例えば5,000未満の化合物であることが好ましい。
前記その他の(メタ)アクリレート化合物のうち、(メタ)アクリレート基を1個有する(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ネオペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート等の一価アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル化物;(メタ)アクリルアミド、N-メチル(メタ)アクリルアミド、N-ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N-エチル(メタ)アクリルアミド、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチルメタクリルアミド、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジプロピル(メタ)アクリルミド、N,N-ジイソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジブチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジイソブチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジ-tert-ブチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジヘプチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジオクチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジ-tert-オクチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジドデシル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジオクタデシル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリレート基含有アミド化合物;2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリレート;N,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N-t-ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート等の含窒素アルキル(メタ)アクリレート;N-(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド、ペンタメチルピペリジル(メタ)アクリレ-ト、イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、トリアジントリ(メタ)アクリレート、N-(メタ)アクリルオキシスクシンイミド、N-(メタ)アクリルオキシフタルイミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等の複素環含有(メタ)アクリレート;ポリウレタンモノ(メタ)アクリレート、ポリエーテルモノ(メタ)アクリレート、ポリエステルモノ(メタ)アクリレート、ポリカーボネートモノ(メタ)アクリレート等のポリマーモノ(メタ)アクリレート;等からなる群より選ばれる1種以上があげられる。
前記その他の(メタ)アクリレート化合物のうち、(メタ)アクリレート基を2個以上有する(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレンジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9-ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAエチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート(イソピリデンジフェニルビス(メタクリル酸オキシヒドロキシプロピル)等)、下記式
Figure 2024047659000001
で表されるプロポキシ化ビスフェノールAジメタクリレート等のジ(メタ)アクリレートモノマー;グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンプロピレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ε-カプロラクトン変性トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート等のトリ(メタ)アクリレートモノマー;ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等のテトラ(メタ)アクリレートモノマー;ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトール(メタ)アクリレート、テトラペンタエリスリトール(メタ)アクリレート等のポリペンタエリスリトール(メタ)アクリレート、エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート等の(メタ)アクリレート基を4個以上有する(メタ)アクリレートモノマー;ポリウレタンポリ(メタ)アクリレート、ポリエーテルポリ(メタ)アクリレート、ポリエステルポリ(メタ)アクリレート、ポリカーボネートポリ(メタ)アクリレート等のポリマーポリ(メタ)アクリレート;等からなる群より選ばれる1種以上があげられる。
前記その他の(メタ)アクリレート化合物としては、例えば(メタ)アクリレート基を有するラジカル重合性リン酸化合物の1種以上を用いることができる。(メタ)アクリレート基を有するラジカル重合性リン酸化合物は、分子内にアクリレート基と、リン酸基(-P(=O)(OH)基又は-P(=O)(OH)-基)を有するラジカル重合性リン酸化合物であれば、特に限定されない。
例えば、下記式;
CH=CH-COO-R11-P(=O)(OH)
CH=CH-COO-R12-P(=O)(OH)-R13-OCO-CH=CH
(式中R11、R12及びR13は、2価の有機基を表す。)
で表される化合物からなる群より選ばれる1種以上があげられる。
このような(メタ)アクリレート基を有するラジカル重合性リン酸化合物としては、例えば、リン酸2-(メタ)アクリロイルオキシエチル、リン酸2-(メタ)アクリロイルオキシプロピル、リン酸2-(メタ)アクリロイルオキシブチル、リン酸2-(メタ)アクリロイルオキシペンチル、リン酸2-(メタ)アクリロイルオキシヘキシル、リン酸吉草酸(メタ)アクリロイルオキシエチル、リン酸吉草酸(メタ)アクリロイルオキシプロピル、リン酸吉草酸(メタ)アクリロイルオキシブチル、リン酸吉草酸(メタ)アクリロイルオキシペンチル、リン酸吉草酸(メタ)アクリロイルオキシヘキシル、リン酸カプロン酸(メタ)アクリロイルオキシエチル、リン酸カプロン酸(メタ)アクリロイルオキシプロピル、リン酸カプロン酸(メタ)アクリロイルオキシブチル、リン酸カプロン酸(メタ)アクリロイルオキシペンチル、リン酸カプロン酸(メタ)アクリロイルオキシヘキシル、リン酸カプリル酸(メタ)アクリロイルオキシエチル、リン酸カプリル酸(メタ)アクリロイルオキシプロピル、リン酸カプリル酸(メタ)アクリロイルオキシブチル、リン酸カプリル酸(メタ)アクリロイルオキシペンチル、リン酸カプリル酸(メタ)アクリロイルオキシヘキシル、リン酸ビス(2-(メタ)アクリロイルオキシエチル)、リン酸ビス(2-(メタ)アクリロイルオキシプロピル)、リン酸ビス(2-(メタ)アクリロイルオキシブチル)、リン酸ビス(2-(メタ)アクリロイルオキシペンチル)、リン酸ビス(2-(メタ)アクリロイルオキシヘキシル)、アシッドホスホオキシポリオキシエチレングリコールモノアクリレート、アシッドホスホオキシポリオキシプロピレングリコールモノアクリレート、エチレンオキサイド変性リン酸ジアクリレート、プロピレンオキサイド変性リン酸ジアクリレート、リン酸変性エポキシアクリレート等からなる群より選ばれる1種以上があげられる。アクリレート基を有するラジカル重合性リン酸化合物としては、例えば、アクリレート基を有するラジカル重合性リン酸エステル化合物を用いることができる。
本発明においては、リン酸2-アクリロイルオキシアルキル及び/又はリン酸ビス(2-(メタ)アクリロイルオキシエチル)であることが好ましい。
(D)その他のラジカル重合性化合物のうち、(メタ)アクリレート基以外のラジカル重合性不飽和基を有する化合物としては、例えば、ビニル基、ビニルエーテル基、アリル基等のラジカル重合し得る不飽和基(重合性の炭素-炭素間二重結合を持つ官能基)を持つ化合物があげられる。
このような化合物としては、例えば、アリルグリシジルエーテル、スチレン、α-メチルスチレン、ビニルトルエン、α-クロルスチレン、酢酸ビニル等からなる群より選ばれる1種以上があげられる。
(D)その他のラジカル重合性化合物としては、硬化塗膜の接着性(爪への密着性・接着性)、密着持続性、硬化性、硬化塗膜の美感等の観点から、
(i)(メタ)アクリロイルモルホリン、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等の複素環含有(メタ)アクリレート、
(ii)2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリレート、
(iii)アクリレート基を有するラジカル重合性リン酸化合物、
(iv)メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ネオペンチル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート、
(v)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、
からなる群より選ばれる1種以上であることが好ましい。
本発明の硬化性人工爪組成物における(D)その他のラジカル重合性化合物の含有量は、例えば50質量%以下、好ましくは35質量%以下となるように含有させることができる。
本発明の硬化性人工爪組成物において、(D)その他のラジカル重合性化合物を含有する場合、その含有量は、硬化性人工爪組成物全量100質量%に対して、例えば25.0質量%以上、好ましくは30.0質量%以上であり、例えば70.0質量%以下、好ましくは60.0質量%以下である。
[(E)充填剤]
本発明の硬化性人工爪組成物は、(E)充填剤を含むことができる。(E)充填剤としては、無機充填剤、有機充填剤からなる群より選ばれる1種以上があげられる。
無機充填剤としては、例えば、アルミナ、シリカ、炭酸カルシウム、ガラス粉末等からなる1種以上があげられる。
有機充填剤としては、例えば、樹脂粒子の1種以上があげられる。
充填剤は、無機充填剤であることが好ましく、シリカであることがより好ましい。シリカとしては、例えば、龍森社製の「FUSELEX」シリーズ(E-1等)、アドマテックス社製の「アドマファイン」シリーズ(SO-Cタイプ、SO-Eタイプ)、日本アエロジルジャパン社製の「アエロジル」シリーズ(200、R972、R976、RY200、RX200、R800等)からなる群より選ばれる1種以上があげられる。
本発明の硬化性人工爪組成物において、(E)充填剤を含有する場合、その含有量は、硬化性人工爪組成物全量100質量%に対して、例えば0.5質量%以上、好ましくは1.0質量%以上であり、例えば10.0質量%以下、好ましくは5.0質量%以下である。
[(F)その他成分]
本発明の硬化性人工爪組成物には、粘度、取扱性、保存安定性、塗布性、硬化性、硬化塗膜耐久性、硬化塗膜接着性等に悪影響を与えない範囲で、前記(A)~(E)に加え、各種の成分を「(F)その他成分」として配合することができる。
(F)その他成分としては、例えば、着色剤、多官能チオール化合物、ポリオール化合物、香料、シリコーン系やフッ素系の消泡剤、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤、第3級アミン等の光重合促進剤、連鎖移動剤、表面張力調整剤、難燃剤、酸化防止剤、イオン吸着体、低応力化剤、防腐剤、抗菌剤、可撓性付与剤、ワックス類、ハロゲントラップ剤、レベリング剤、濡れ改良剤、装飾用材料等の各種の添加剤からなる群より選ばれる1種以上があげられる。
<着色剤>
着色剤は、所望の色調を付与する機能を有するものであり、硬化性人工爪組成物に任意の量で配合することができる。着色剤としては、顔料、光輝材、染料、着色樹脂粒子等からなる群より選ばれる1種以上があげられる。特に、爪用被覆材に使用されている無機顔料、光輝材、有機顔料、染料及び着色樹脂粒子からなる群より選ばれる1種以上であって、紫外線照射(光照射)による硬化性人工爪組成物の硬化を大きく阻害しないものである。
着色剤としては、例えば、褐色201号、黒色401号、紫色201号、紫色401号、青色1号、青色2号、青色201号、青色202号、青色203号、青色204号、青色205号、青色403号、青色404号、緑色201号、緑色202号、緑色204号、緑色205号、緑色3号、緑色401号、緑色402号、黄色201号、黄色202号-(1)、黄色202号-(2)、黄色203号、黄色204号、黄色205号、黄色4号、黄色401号、黄色402号、黄色403号-(1)、黄色404号、黄色405号、黄色406号、橙色201号、橙色203号、橙色204号、橙色205号、橙色206号、橙色207号、橙色401号、橙色402号、橙色403号、赤色102号、赤色104号-(1)、赤色105号-(1)、赤色106号、赤色2号、赤色201号、赤色202号、赤色203号、赤色204号、赤色205号、赤色206号、赤色207号、赤色208号、赤色213号、赤色214号、赤色215号、赤色218号、赤色219号、赤色220号、赤色221号、赤色223号、赤色225号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号-(1)、赤色230-(2)、赤色231号、赤色232号、赤色3号、赤色401号、赤色405号、赤色501号、赤色502号、赤色503号、赤色504号、赤色505号、赤色506号、酸化チタン、酸化鉄、酸化クロム、マンガンバイオレット、カーボンブラック、金属粉、金属フレーク、金属酸化物フレーク、ガラスフレーク、着色樹脂粒子、メッキ樹脂粒子等からなる群より選ばれる1種以上があげられる。
<多官能チオール化合物>
多官能チオール化合物は、硬化性人工爪組成物の硬化性調整剤、架橋剤及び粘度調整剤として配合される。また、多官能チオール化合物を硬化性人工爪組成物に配合することで、硬化塗膜を拭き取って除去する際の拭き取り性を向上させることができる。
多官能チオール化合物としては、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等のポリオール化合物の水酸基に、チオール基又は反応してチオール基になる基を有する化合物が反応して得られたもの等があげられる。例えば、トリメチロールプロパントリス(3-メルカプトプロピオネート)、トリス[(3-メルカプトプロピオニルオキシ)-エチル]-イソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3-メルカプトプロピオネート)等からなる群より選ばれる1種以上があげられる。
多官能チオール化合物を硬化性人工爪組成物に配合する場合には、硬化性人工爪組成物全量100質量%に対して、例えば1.0質量%以上10.0質量%以下の範囲とすることができる。
<ポリオール化合物>
ポリオール化合物は、硬化性人工爪組成物の希釈剤、密着性向上剤としての機能を有している。ポリオール化合物としては、例えば、アルキルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、アクリルポリオール、ポリブタジエンポリオール、フェノリックポリオール等からなる群より選ばれる1種以上があげられる。中でも、アルキルポリオール、ポリエステルポリオール及びポリエーテルポリオールが好ましい。
アルキルポリオールとしては、エチレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,8-オクタンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等からなる群より選ばれる1種以上があげられる。
ポリエステルポリオールとしては、縮合型ポリエステルポリオール、付加重合ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール等からなる群より選ばれる1種以上があげられる。縮合型ポリエステルポリオールとしてはエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6-ヘキサンジオール、3-メチル1,5-ペンタンジオール、1,9-ノナンジオール、1,4-ヘキサンジメタノール、ダイマー酸ジオール、ポリエチレングリコール等からなる群より選ばれる1種以上のジオール化合物と、アジピン酸、イソフタル酸、テレフタル酸、セバシン酸等からなる群より選ばれる1種以上の有機多塩基酸との縮合反応によって得られ、質量平均分子量は100以上100,000以下が好ましい。付加重合ポリエステルポリオールとしては、ポリカプロラクトンがあげられ、質量平均分子量は100以上100,000以下が好ましい。ポリカーボネートポリオールはポリオールの直接ホスゲン化、ジフェニルカーボネートによるエステル交換法などによって合成され、質量平均分子量は100以上100,000以下が好ましい。
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、アルキレンオキシドの開環重合により得られるポリエーテルポリオールがあげられる。
[硬化性人工爪組成物の用途・物性等]
本発明の硬化性人工爪組成物は、硬化性に優れ、保存安定性に優れ、基材への硬化塗膜の密着性が優れ、基材への密着性が長期間持続するとともに、硬化時上昇温度が抑制され、保存後に硬化し形成した硬化塗膜の黄変を抑制されている。
本発明の硬化性人工爪組成物は、いわゆる一般のマニキュアやペディキュアのように、爪の表面に被覆を行うための組成物であり、使用者自身の爪の表面を、必要に応じてサンディングする等して凹凸を設けた表面に被覆してもよい。特にジェルネイルとして好適に使用でき、例えば、使用者の爪に直接塗布されるベースコート層、該ベースコート層の上に塗布されるカラーコート、さらにその上に塗布されるトップコート層のいずれにも使用できる。
なお、カラーコートとして用いる場合は、着色剤を用いて、ソリッドカラーやラメ調、金属光沢調、暗色や明色等多彩に調色して用いることができる。
本発明の硬化性人工爪組成物の硬化塗膜を形成する際には、例えば、従来の紫外線等により硬化されるラジカル重合性のマニキュア等と同様の設備、又は一般の紫外線硬化用の設備を用いることができる。
本発明の硬化性人工爪組成物は、筆等の塗布具によって十分に塗布することができる程度の粘度を有すればよい。また、インクジェット等により塗布することができる粘度とすることもできる。
硬化性人工爪組成物は、硬化塗膜の引張試験による破断時の応力(最大応力)が15.0MPa以上であることが好ましく、18.0MPa以上がより好ましく、20.0MPa以上であることがさらに好ましい。15.0MPa未満であると、擦りにより剥離し易くなるおそれがある。
また、硬化塗膜の破断時の歪率が95.0%以上であることが好ましく、97.0%以上がより好ましく、100.0%がさらに好ましい。
[硬化性人工爪組成物を用いた爪の被覆]
本発明の硬化性人工爪組成物を用いて被覆される爪は、人の手の爪と足の爪のいずれでもよく、犬や猫などの動物の爪でもよい。
本発明の硬化性人工爪組成物を、爪又は爪に設けられた(未)硬化塗膜の上に塗布して被覆する際、塗布面にサンディングを施してもよく、施さなくてもよい。硬化性人工爪組成物の塗布方法としては、特に限定されず、例えば、筆等の塗布具や、インクジェット等の塗布方法を用いることができる。
本発明の硬化性人工爪組成物は、ジェルネイルにおける、ベースコート層(ジェルベース;下地層)、中間層(カラー層)又はトップコート層のいずれとしても用いることができる。特に、基材に対する密着性が優れていることから、ベースコート層(ジェルベース;下地層)として用いることが好適である。
本発明の硬化性人工爪組成物を塗布後、硬化前に小さな飾りや粉体等を、硬化性人工爪組成物の塗膜表面に付着させ、意匠性を高めることも可能である。
本発明の硬化性人工爪組成物は、特にベース層形成用として用いることにより、基材に対する密着性に優れ、基材への密着性が長期間持続し、硬化塗膜を引っ張ってもちぎれない高い柔軟性を有する硬化塗膜を形成することができる。このため、使用者がセルフでネイルをピールオフすることが可能であるジェルネイルを提供することができる。
本発明の硬化性人工爪組成物を用いて、シートの片面に爪等の形状を有する層を作製し、この層を爪表面と接触(転写)させた後に、シートを剥離するか又は剥離せずに、紫外線を照射して硬化させることもできる。
シート表面に予め硬化性人工爪組成物を用いて層を設け、これを転写する方法によれば、筆等の塗布具を使用することなく、爪の表面に均一かつ正確な模様を被覆することが可能であり、使用後においても該塗布具を洗浄等する必要がない。
塗布後の硬化性人工爪組成物の硬化は、例えば公知の紫外線硬化用の装置を用いて行うことができる。硬化性人工爪組成物の組成によって、硬化に必要な照射エネルギーは異なるものの、その光照射による照射エネルギー(積算紫外線照射量(積算光量))は、5mJ/cm以上、好ましくは10mJ/cm以上であり、1000mJ/cm以下、好ましくは800mJ/cm以下である。照射エネルギーがこの範囲内であれば、十分な密着性及び耐擦性を有するネイルアートを得ることができる。
光源としては、例えば、水銀ランプ、メタルハライドランプ、紫外線発光ダイオード(UV-LED)、紫外線レーザーダイオード(UV-LD)等の紫外線の光源を用いることができる。
その中でも、小型、高寿命、高効率、低コストの観点から、紫外線発光ダイオード(UV-LED)及び紫外線レーザーダイオード(UV-LD)が好ましい。
以下に実施例をあげて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は「質量部」を、「%」は「質量%」をそれぞれ意味する。
[実施例1~6、比較例1~5]
表1に示す成分を、表1に示す量比(質量部)となるように容器内に投入し、ディゾルバーにより撹拌しつつ50℃に加温し撹拌した。撹拌後80℃で2時間静置し脱泡し、硬化性人工爪組成物を得た。これらの工程は、全て遮光下にて行った。
<成分>
表1中の成分は、それぞれ以下のとおりである。
PUA:ヒドロキシエチルメタクリレート、イソホロンジイソシアネート及びポリカーボネートジオールから得られるポリカーボネートポリウレタンメタクリレート(質量平均分子量27,000)
IBXMA:イソボルニルメタクリレート
HBMA:2-ヒドロキシブチルメタクリレート
DMMA:N,N-ジメチルアクリルアミド
PAE:リン酸2-アクリロイルオキシエチル及び/又はリン酸ビス(2-アクリロイルオキシエチル)
TPO:2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド
HCPK:1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン
SiO:ジメチルジクロロシラン表面処理ヒュームドシリカ粒子
<評価>
(硬化時上昇温度)
得られた硬化性人工爪組成物の硬化時上昇温度の測定を、以下のように行った。結果を表1に併せて示す。
-測定開始温度及び硬化熱測定-
硬化収縮率計(商品名Custron;アクロエッジ社製)に付属している、硬化時の温度測定装置により、測定開始温度を測定するとともに、硬化時の温度測定を行って最高温度を硬化熱とした。
硬化熱の測定に際して用いられるサンプルは、以下のように調製した。
紫外線光源の上に基板固定治具を設け、透明ガラス基板を基板固定治具に固定した。
フッ素樹脂プレートに直径1.0mmの孔を穿孔し、フッ素樹脂リングを作製した。
透明ガラス基板の上に、作成したフッ素樹脂リングを設置し、穿孔部分に硬化性人工爪組成物を硬化前膜厚が0.75±0.05mmとなるように充填した後に、フッ素樹脂リング上を遮光材料(黒色アルミフォイル)で覆いサンプルを作製した。
サンプルの透明ガラス基板側から、ピーク照度110~115mJ/cmの紫外線(波長:405nm)を30秒間照射し、フッ素樹脂リングの穿孔部分に充填した硬化性人工爪組成物を硬化させ、硬化時に発生する硬化熱を測定した。
得られた硬化熱を用い、下記式:
硬化時上昇温度(℃)=最大硬化熱(℃)-測定開始温度(℃)
により硬化時上昇温度を算出した。結果を表1に併せて示す。
本発明においては、23.0℃以下が優(合格)、23.0℃超26.0℃以下が良(合格)、26.0℃超が不可(不合格)である。
(90°ピールオフ試験)
ナイロン板の表面をエタノールで拭き汚れを除去した後に、硬化後膜厚が100μmの膜厚となるように硬化性人工爪組成物を塗布した。30W-LEDライトで30秒硬化させて、縦10mm、幅50mmの硬化塗膜を形成した。
硬化塗膜の幅方向端部を、デジタルフォースゲージ(イマダ社製、ZTA-100N)に設けたクリップで挟み、ナイロン板から硬化塗膜を100mm/secで幅方向に剥離角90°で剥離し、ピールオフ荷重(硬化塗膜を剥離させる際に要した荷重(kg)の最大値)を測定した。結果を表1に併せて示す。
本発明においては、0.3kg以上が優(合格)であり、0.3kg未満が不可(不合格)である。
(耐溶剤性試験)
ナイロン板の表面に硬化性人工爪組成物を塗布し、下記のとおりテープ剥離試験を行い、残った碁盤目の個数を評価した。
結果を、表2に記載する。
(1) 7cm×12cmのナイロン板を、50℃恒温槽で24時間以上乾燥させた後に、アルコール系溶剤を用いて水分と油分を除去する。
(2) 遮光し、ナイロン板に100μmのドクター型アプリケータで硬化性人工爪組成物1000mgを塗布し、LED照射機でピーク照度110~115mJ/cmの紫外線(波長:405nm)を30秒間照射して塗膜を硬化させる。
(3) 溶剤を染み込ませたティッシュで硬化塗膜を拭くことで、未硬化樹脂を除去する。
(4) 素地に達する6本の切込みをカッターナイフにより1mm間隔で入れ、25個の碁盤目を作成する。
(5) 消毒用70%エタノール水溶液0.5mlを滴下した後に拭き取る。
(6) SEKISUI製粘着テープ(14mm幅以上)を碁盤目に貼り、500gの分銅で一定方向に10回擦る。
(7) テープの端を45°の角度で剥がし、碁盤目の残った数を数える。結果を表1に併せて示す。
本発明においては、碁盤目残数25が優(合格)、碁盤目残数20以上25未満が良(合格)であり、碁盤目残数20未満が不可(不合格)である。
Figure 2024047659000002
表1の実施例及び比較例からわかるように、本発明の硬化性人工爪組成物は、硬化時上昇温度が抑制されており、90°ピールオフ試験結果から硬化塗膜の接着性に優れ、硬化塗膜の耐溶剤性が優れていることがわかる。

Claims (1)

  1. (A)2~4官能のウレタン(メタ)アクリレート、
    (B)N,N-ジメチルアクリルアミド、及び
    (C)重合開始剤、
    を含有し、
    硬化性人工爪組成物全量100質量%に対して、N,N-ジメチルアクリルアミドの含有量が1質量%以上13質量%以下である、
    硬化性人工爪組成物。
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