JP2024047522A - 熱交換器 - Google Patents

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將樹 池田
英人 三浦
正博 西原
匡由 皆瀬
英史 田代
達 二宮
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Abstract

【課題】熱交換効率が高い熱交換器を提供することを目的とする。【解決手段】熱媒循環路1を構成する熱媒流路15を備える熱交換器10であって、熱媒流路15は、上流側の流下断面積2Sが下流側の流下断面積Sよりも大きい。【選択図】図3

Description

本発明は、熱媒循環路に用いられる熱交換器に関する。
冷凍冷蔵・空調など様々な産業分野で熱媒循環路を循環する熱媒と外部流体とを熱交換させるために用いられる熱交換器が知られている。このような熱交換器は、熱媒が循環する熱媒循環路の一部を構成する機器として設けられており、圧縮機によって圧縮された高温高圧の熱媒を凝縮器またはガスクーラ内の熱交換器に通過させて、外部流体を加温することに使用され、あるいは膨張弁よって減圧された低温低圧の熱媒を蒸発器内の熱交換器に通過させて、外部流体を冷却することに使用されている。
このような熱交換器を通過する熱媒と外部流体との熱交換では、熱エネルギを移動させるにあたって、熱媒循環路を構成している熱媒流路の管内壁ばかりでなく、温度境界層または粘性底層を通過させる必要がある。これら温度境界層や粘性底層は、流速が速くなるほどその厚みが薄くなることから、熱媒流路内を流れる熱媒の流速を所定以上の流速に保つことが肝要である。
例えば、特許文献1に示される熱交換器は、熱媒循環路の上流側に接続されるヘッダと、下流側に接続されるヘッダが、並列されている複数の熱媒配管により接続されて構成されている。熱媒配管の流下断面積は、熱媒配管内を流れる熱媒の流速を所定以上に保てるように設計されている。これにより、各熱媒配管では外部流体と効率よく熱交換させることができる。
特開2004-317056号公報(第2頁、第2図)
このように特許文献1のような熱交換器にあっては、上流側のヘッダに流入した熱媒が複数の熱媒配管によって分配されることから、同ヘッダに流入した所定質量当たりの熱媒の熱交換効率の向上が図られている。
しかしながら、熱交換器を通過する熱媒は、外部流体との熱交換による温度変化に応じて体積が変化すると管内を通過する流速も変化することから、熱交換器上流側の流速に合わせて熱媒配管の流下断面積を設計すると下流側の熱交換効率が低下し、または熱交換器下流側の流速に合わせて熱媒配管の流下断面積を設計すると上流側の熱交換効率が低下するため、さらなる改良の余地があった。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、熱交換効率が高い熱交換器を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の熱交換器は、
熱媒循環路を構成する熱媒流路を備える熱交換器であって、
前記熱媒流路は、上流側の流下断面積および下流側の流下断面積の一方が他方よりも大きいことを特徴としている。
この特徴によれば、熱交換器を通過する熱媒の体積変化に応じて流下断面積を変更されているため、熱媒の一定以上の流速を保持し、熱交換効率を高めることができる。
前記熱媒流路は、一の流路と、該一の流路から分岐される複数の分岐流路とを備えることを特徴としている。
この特徴によれば、一の流路の流下断面積よりも、複数の分岐流路の流下断面積の合計値を大きくすることができる。このように、上流側の流下断面積および下流側の流下断面積の一方が他方よりも大きい熱媒流路を簡便に構成することができる。
前記一の流路は、1つであることを特徴としている。
この特徴によれば、熱媒を略均等に分流または合流させることができる。
前記一の流路および前記複数の分岐流路は、前記熱交換器と熱交換する外部流体が通過する方向に複数配置されている前記熱媒流路の列のうち、同じ列に配置されていることを特徴としている。
この特徴によれば、急激な温度変化が及びにくい場所で熱媒を分流または合流させることができる。
前記一の流路は、2つの前記分岐流路の間に配設されており、T字状若しくはY字状に接続されていることを特徴としている。
この特徴によれば、複数の分岐流路同士が互いに影響を及ぼしにくい。
上流側の流下断面積および下流側の流下断面積の一方は、他方の2倍であることを特徴としている。
この特徴によれば、過剰な流速変化を抑制することができる。
前記熱交換器は、熱媒である二酸化炭素を冷却させることを特徴としている。
この特徴によれば、温度低下と共に大きく減少する二酸化炭素の体積に応じて流下断面積を減少させることができる。これにより、温度低下により体積が減少した二酸化炭素の流速を高めて熱伝達率を大きくすることができる。
前記熱交換器は、熱媒である超臨界状態の二酸化炭素を冷却させることを特徴としている。
この特徴によれば、超臨界状態を保ったまま温度低下と共に大きく減少する二酸化炭素の体積に応じて流下断面積を減少させることができる。これにより、超臨界状態にある二酸化炭素の流速を高めて熱伝達率を大きくすることができる。
本発明に係る実施例1の熱交換器が適用された熱媒循環路を示す模式図である。 本発明に係る実施例1の熱交換器が適用されたガスクーラを示す概略図である。 本発明に係る実施例1の熱交換器を示す概略図である。 本発明に係る実施例1の熱交換器の要部を示す図である。 本発明に係る実施例1の熱交換器の要部を破断して示す図である。 本発明に係る実施例2の熱交換器の要部を破断して示す図である。
本発明に係る熱交換器を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
実施例1に係る熱交換器につき、図1~図5を参照して説明する。以下、図2にて示す上下左右方向に加え、紙面手前側を前方向、紙面奥側を後方向として説明する。
図1に示されるように、本実施例の熱交換器10は、熱媒循環路としての冷凍サイクル1の一部を構成しているガスクーラ3に適用されている。
冷凍サイクル1は、産業冷凍機に用いられるものであって、圧縮機2と、ガスクーラ3と、膨張弁4と、蒸発器5と、これらを連通接続して内部に熱媒を流通させる熱媒管8から主に構成されており、本実施例では熱媒として二酸化炭素を循環させている。図1において実線矢印で示すように、運転時において圧縮機2により圧縮された超臨界状態にある二酸化炭素は、ガスクーラ3、膨張弁4、蒸発器5の順に熱媒管8を介して通過され、再度圧縮機2より圧送されることで循環される。
図2に示されるように、ガスクーラ3は、筐体6と、筐体6の上部に設けられるファン7と、一対の熱交換器10,10から主に構成されており、いわゆる室外機として室外に配置されている。一対の熱交換器10,10は、下方から上方に向かって互いに離間するように傾斜して略V字状に対向配置されている。
ファン7が駆動されると、図2において白抜き矢印で示すように、筐体6の側方の開口部6aから外部流体としての外気が吸引され、筐体6の上方の排出口6bから排出される。これにより、二方向から外気を吸引して一対の熱交換器10,10を通過させることができるため、ガスクーラ3は多量の熱媒を一度に冷却することが可能となっている。
図1に戻って、それぞれの熱交換器10は、複数のフィン11と、熱媒主管路12から主に構成されている。
複数のフィン11は、その面方向が、外気が通過する方向に沿った状態で、外気が通過する方向に対して略直交方向に並設されている。
熱媒主管路12は、圧縮機2の下流側の熱媒管8と膨張弁4の上流側の熱媒管8に連通接続されている。
熱媒主管路12について詳しくは、図3に示されるように、熱媒主管路12は、上流側のヘッダ13と、下流側のヘッダ14と、熱媒流路としての8組の熱媒管路15から主に構成されている。
上流側のヘッダ13は、圧縮機2の下流側の熱媒管8に連通接続されている。
下流側のヘッダ14は、膨張弁4の上流側の熱媒管8に連通接続されている。
熱媒管路15は、8組のユニットU1~U8に1組ずつ設けられており、各々がヘッダ13,14それぞれに連通接続されている。これにより、上流側のヘッダ13から下流側のヘッダ14に至るまでの流路は、8つに分岐されている。なお、図3は、図2において右側に図示されている熱交換器10を概略的に図示したものである。
図3におけるユニットU1に例示されるように、1組の熱媒管路15は、2本の上流側の接続管16,16’と、直管17,17’,18,18’,19,19’,20~37と、複数本の曲管38と、1本の連結管39と、1本の下流側の接続管40から構成されている。
上流側の接続管16,16’は、上流側のヘッダ13に連通接続されている。
直管17~37は直線状に延びており、各フィン11をその面方向に対して直交方向に貫通している。
曲管38は、隣接する2本の直管の長手方向端部を連通接続している。
連結管39は、3本の直管19,19’,20の長手方向端部を連通接続している。
下流側の接続管40は、下流側のヘッダ14に連通接続されている。
各管16~40は、銅、アルミニウム等の熱伝導性の高い金属等からなり、それぞれの流下断面は略円形状であって、各管16~40それぞれの流下断面積S(図5参照)は略同一となっている。以降、各管16~40の配置関係について説明する。
図3において実線で示される2本の上流側の接続管16,16’は、上流側の端部が上流側のヘッダ13に溶接固定され、下流側の端部が直管17,17’のいずれかの前方側の端部に溶接固定されている。
直管17~37は、互いに略平行に配設されており、縦6列で各列4段に配列されている。詳しくは、上流側のヘッダ13側から下流側のヘッダ14に向かって熱媒が流れる順に、直管17,17’,18,18’が配置されている1列目と、直管19,19’,20,21が配置されている2列目と、直管22,23,24,25が配置されている3列目と、直管26,27,28,29が配置されている4列目と、直管30,31,32,33が配置されている5列目と、直管34,35,36,37が配置されている6列目があり、奇数列と偶数列で千鳥状に配置されている。
図3において曲管38は、上流側の直管の下流側の端部と下流側の直管の上流側の端部とを連通接続するものであり、略U字状に形成されている。実線で示される曲管38は、各直管において前方側の端部に溶接固定されており、破線で示される曲管38は、各直管において後方側の端部に溶接固定されている。
図3において破線で示される連結管39は、直管19,19’,20,21が配置されている2列目に沿って配置されており、直管19,19’,20それぞれの後方側の端部に溶接固定されている。
連結管39について詳しくは、図4に示されるように、連結管39は、上流側の直管19,19’の下流側の端部19a,19a’と下流側の直管20の上流側の端部20aとを連通接続するものであり、丸みを帯びた略E字状に形成されている。
連結管39は、直管19,19’の端部19a,19a’と接続され直線状に延びている接続端部39a,39a’と、これら接続端部39a,39a’に連続して四分の一円弧状に湾曲して延びている曲線部39b,39b’と、これら曲線部39b,39b’それぞれに連続して直線状に延びている直線部39cと、直線部39cにおける軸方向中央に略直交して接続端部39a,39a’と略平行に延びている直交部39dとを有している。また連結管39の上述した各部の流下断面積S(図5参照)は略同一となっている。なお、図4,図5に示されるように、直管19,19’,20と連結管39とは、互いの端部同士が溶接部Wにて溶接されている。
図3に戻って、破線で示される下流側の接続管40は、上流側の端部が直管37の後方側の端部に溶接固定され、下流側の端部が下流側のヘッダ14に溶接固定されている。
次に、熱媒管路15における熱媒の流れについて説明する。なお、本説明では、熱媒の流れ順をより分かりやすくするべく、各曲管38の記載を省略する。
図3に示されるように、圧縮機2から圧送されてヘッダ13に流入した熱媒は、8組のユニットU1~U8それぞれの熱媒管路15における合計16本の上流側の接続管16,16’,…に分配される。すなわち1組の熱媒管路15には、2本の上流側の接続管16,16’から直管17,17’に熱媒が流入する。各ユニットU1~U8それぞれの熱媒管路15における熱媒の流れの態様は同一のため、以下ユニットU1の熱媒管路15における熱媒の流れについて説明する。
図3~図5に示されるように、直管17に流入した熱媒は、直管18,19を通過して連結管39に流入する。同様に、直管17’に流入した熱媒は、直管18’,19’を通過して連結管39に流入する。そして、連結管39より直管20に流入し、以降の各管21~37,40を通過して下流側のヘッダ14に流入する。
これらのように、各管20~37,40は本発明の一の流路であり、各管16~19および各管16’~19’は本発明の分岐流路である。以降、単に一の流路20~37,40と記載し、2つの分岐流路16~19,16’~19’と記載する場合もある。
このように、2つの分岐流路16~19,16’~19’を一の流路20~37,40に合流させる構成とすることで、上流側に位置する分岐流路16~19の流下断面積Sと、分岐流路16’~19’の流下断面積Sの合計値2S(2S=S+S)を、下流側に位置する一の流路20~37,40の流下断面積Sの2倍とすることができる。すなわち、上流側の流下断面積の合計値2Sが下流側の流下断面積Sよりも大きい熱媒管路15を簡便に構成することができる。
次に、2つの分岐流路16~19,16’~19’から一の流路20~37,40に合流される際の熱媒の流れの変化について詳しく説明する。
まず、分岐流路16~19を流れる熱媒は、直管19より連結管39おける接続端部39aから曲線部39b(図5参照)に流入する。同様に、分岐流路16~19’を流れる熱媒は、直管19’より連結管39における接続端部39a’から曲線部39b’(図5参照)に流入する。
図5にて細矢印で示すように、連結管39に流入した熱媒は、曲線部39bから直線部39cに流入する。同様に、曲線部39b’に流入した熱媒も曲線部39b’から直線部39cに流入する。
ここで、各管16~19における軸長と、各管16’~19’における軸長は略同一となっている。また、上述したように、各管16~19それぞれの流下断面積S(図5参照)と、各管16’~19’それぞれの流下断面積Sは略同一となっている。
さらに、直管17,18と直管17’,18’は同じ1列目に配置され、直管19,19’,20,21と連結管39は同じ2列目に配置されている。図3にて白抜き矢印で示すように、外気は6列目から1列目に向かって熱交換器10を通過するに伴い、順次、各列の直管内の熱媒と熱交換する。
そのため、同列である直管19,19’,20,21と連結管39の周囲を通過する外気の温度は略同一である。また、同列である直管17,18と直管17’,18’の周囲を通過する外気の温度は略同一である。
これらにより、曲線部39bから直線部39cに流入する熱媒の所定重量に対する体積と、曲線部39b’から直線部39cに流入する熱媒の所定重量に対する体積は略同一であり、また曲線部39bから直線部39cに流入する熱媒の流速と、曲線部39b’から直線部39cに流入する熱媒の流速は略同一である。
これら熱媒は、直線部39cにおける対向方向から直交部39dが連通する直線部39cにおける軸方向中央に向かって流入して合流し、直交部39dに流入する。
これにより、熱媒が流れる領域の流下断面積は、直線部39cにおける曲線部39b側の流下断面積Sと、直線部39cにおける曲線部39b’側の流下断面積Sとの合計値2Sから、直交部39dにおける流下断面積Sに変更される。すなわち、流下断面積は半分に減少する(2S→S)。
このことから、各曲線部39b,39b’から直線部39cに流入した熱媒の流速よりも、直線部39cから直交部39dに流入した熱媒の流速を上昇させることができる。
ここで、流下断面積が半分に減少すると、曲線部39bや曲線部39b’を通過する熱媒の流速に対して、直交部39dを通過する熱媒の流速は理論上2倍となる。しかしながら、実際の管内の熱媒の流れでは後述するように僅かではあるが圧力損失が発生するため、曲線部39bや曲線部39b’を通過する熱媒の流速に対して、直交部39dを通過する熱媒の流速は2倍を僅かに超える適切な流速となる。
これについて詳しくは、一の流路である直管20は、分岐流路である直管19,19’の間に配設されており、連結管39における直線部39cおよび直交部39dによりT字状に接続されている。
これにより、分岐流路16~19から流入する熱媒と、分岐流路16’~19’から流入する熱媒が、直線部39cにおける軸方向両端より同中央に向かって移動して衝突する、すなわち直線部39cにおける軸方向中央にて正面衝突することで圧力損失が発生する。
そのため、直交部39dに流入する直前に熱媒の流速は僅かに速まることとなる。このことから、曲線部39bや曲線部39b’を熱媒が通過するときと比較すると、熱媒が流れる領域の流下断面積が半分に減少する一方で、熱媒の流速は2倍を僅かに超える適切な流速となる。
加えて、上述したように、分岐流路16~19を流れる熱媒の流速と、分岐流路16’~19’を流れる熱媒の流速は略同一であるため、例えば分岐流路16~19の熱媒の流速が分岐流路16’~19’の熱媒の流速よりも上昇している場合と比較して、直線部39cにおける直交部39dの軸心近傍で正面衝突させやすくなっている。
これらにより、2つの分岐流路16~19,16’~19’のうち一方の流路の熱媒が他方の流路に流入することや、一方の流路の熱媒が他方の流路の熱媒よりも優先的に直交部39dに流入されにくくなるため、2つの分岐流路16~19,16’~19’から略均等に一の流路20~37,40へ熱媒を流入させやすくなっている。すなわち、2つの分岐流路16~19,16’~19’が互いに影響を及ぼしにくくなっている。
ところで、直管19から直線部39cに流入する熱媒の所定重量に対する体積は、外気との熱交換により上流側の接続管16における熱媒の所定重量に対する体積よりも小さくなっている。これは、直管19’から直線部39c’に流入する熱媒についても同様である。すなわち、分岐流路16~19の下流側を流れる熱媒の流速も、分岐流路16’~19’の下流側を流れる熱媒の流速も共に低下している。
これら、分岐流路16~19または分岐流路16’~19’を通過する熱媒の体積変化に応じて、流下断面積Sが変更されて流速が上昇されるため、熱媒の流速を所定以上の流速よりも速い一定以上に保持することができる。これにより、熱交換器10は熱交換効率を高めることができる。
また、上述したように、上流側の流下断面積Sの合計値2Sは、下流側の流下断面積Sの2倍であるため、過剰な流速変化を抑制することができる。
また、上述したように、同じ列に配置されている直管19,19’,20,21と連結管39の周囲を通過する外気の温度は略同一であるため、急激な温度変化が及びにくい場所で熱媒を合流させることができる。
例えば直管19,19’とは異なる列に配置されている直管25にて熱媒が合流される構成では、外気の流れ方向における上流側であるため、より低温の外気によって熱媒が冷却されることになる。合流により熱媒の流れが乱れている状態で急激な温度変化が及ぶことにより、さらに熱媒の流れが乱れる虞がある。これに対して、本実施例の熱媒管路15は、合流させた熱媒の流れを安定させやすくなっている。
さらに、連結管39にて合流された熱媒は、同じ列に配置されている2つの直管20,21を通過して隣の列にある直管22に流入するため、外気の温度変化が生じるまでに流れが安定されやすくなっている。
以上のように、本実施例の熱交換器10は、熱媒の流速を一定以上に保つことができるため、熱媒管路15における上流側から下流側に亘って温度境界層や粘性底層の厚みを十分に薄くすることができる。これにより、熱交換効率が高められている。
また、一の流路20~37,40は1つであるため、熱媒を略均等に合流させることができる。
また、一の流路20~37,40における直管20は、分岐流路16~19における直管19と分岐流路16’~19’における直管19’との間に配設されているため、直管19と直管20の間の距離と、直管19’と直管20の間の距離を略同一かつ短くすることができる。
また、熱交換器10は、上流側のヘッダ13に流入した熱媒が、8組のユニットU1~U8それぞれの熱媒管路15に分配され、各組のユニットU1~U8それぞれで熱交換することになり、すなわち熱交換がなされる領域の表面積が大きくなるため、ヘッダ13に流入した所定質量当たりの熱媒の熱交換効率の向上が図られている。
また、熱交換器10は、熱媒である超臨界状態の二酸化炭素を冷却させるものであり、超臨界状態を保ったまま温度低下と共に大きく減少する二酸化炭素の体積に応じて流下断面積を減少させることができる。これにより、流下断面積が一定である熱交換器よりも、温度低下により体積が減少した二酸化炭素の流速を高めて熱伝達率を大きくすることができる。
また、本実施例の熱媒は超臨界状態にある熱媒であるため、熱交換器10を通過するにあたり、液化することが防止されている。これにより、熱媒管路15が上下方向に複数回往復する構成であっても、熱媒が停滞することが防止されている。そのため、熱媒管路15の軸長を確保することが可能であり、熱媒効率を高めることができる。
また、本実施例の熱媒は超臨界状態にある熱媒であり、熱交換器10を通過するに当たり状態変化、すなわち相変化が生じないため、同じ列にて熱媒を合流させることが容易である。本実施例の場合、超臨界状態が生じ得る配管長さ領域における中間部等の適切な箇所にて、複数の分岐流路を一の流路に合流させるように配管を設計することが好ましい。
なお、相変化が生じる熱媒を利用する場合であっても、熱媒の相変化が生じ得る配管長さ領域における中間部等の適切な箇所にて、複数の分岐流路を一の流路に合流させるように配管を設計することが好ましい。このことから、超臨界状態若しくは相変化など、極端に大きな体積変化が生じ得る配管長さ領域における中間部等の適切な箇所にて、複数の分岐流路を一の流路に合流させるように配管を設計するとよい。そのため、同じ列に配置されているのであれば、熱媒の体積変化を考慮して適宜の列にて複数の分岐流路が一の流路に合流されていてもよい。
また、本実施例では、一つの一の流路から、2つの分岐流路に分岐される構成として説明したが、これに限られず、体積変化に応じて、一の流路の数と、分岐流路の数は適宜変更されてもよい。
次に、実施例2に係る熱交換器につき、図6を参照して説明する。なお、前記実施例1と同一構成で重複する構成の説明を省略する。
本実施例2の熱交換器は、冷凍庫内に連通して冷気を循環させる冷気循環路の途中に設けられている蒸発器5(図1参照)に適用されている。また、本実施例の熱交換器は、前記実施例1の熱交換器10(図3参照)と同一構成である一方、直接の図示は省略するが外気の流れ方向と、図6に示されるように、熱媒の流れ方向が逆転している点で異なっている。
これにより、本実施例の熱媒管路115では、一の流路40,37~20(図3参照)から連結管39における直交部39dに熱媒が流入して、2つの分岐流路19~16,19’~16’(図3参照)に分流される。
これにより、熱媒が流れる領域の流下断面積は、直交部39dにおける流下断面積Sから、直線部39cにおける曲線部39b側の流下断面積Sと、直線部39cにおける曲線部39b’側の流下断面積Sとの合計値2Sに変更される。すなわち、流下断面積は2倍に増加する(S→2S)。
そのため、一の流路40,37~20から直交部39dに流入した熱媒の流速よりも、直交部39dから直線部39cにおける曲線部39b側または曲線部39b’側に流入した熱媒の流速を低下させることができる。
また、一の流路40,37~20は、連結管39における直交部39dと直線部39cにより、2つの分岐流路19~16,19’~16’とT字状に接続されているため、直交部39dから直線部39cに流入した熱媒は、直交部39dの軸心に対して略直交している直線部39cの管内壁39eに衝突する。これにより圧力損失が発生する。
加えて、分岐流路19~16における軸長および流下断面積、すなわち流路内の容積と、分岐流路19’~16’における容積は略同一であるため、直線部39cにおける直交部39dの軸心近傍にて分岐流路19~16側に向かって作用する圧力と、分岐流路19’~16’向かって作用する圧力を略同一とすることができる。
これらにより、直線部39cにおける直交部39dの軸心近傍より、2つの分岐流路19~16,19’~16’のうち一方の流路に偏って熱媒が流入されにくくなるため、一の流路40,37~20から2つの分岐流路19~16,19’~16’へ略均等に熱媒を分流させやすくなっている。すなわち、2つの分岐流路19~16,19’~16’が互いに影響を及ぼしにくくなっている。
ところで、一の流路40,37~20から直交部39dに流入する熱媒の所定重量に対する体積は、冷気との熱交換により上流側の接続管40における熱媒の所定重量に対する体積よりも大きくなっている。すなわち、一の流路40,37~20の熱媒の流速は上昇している。
このように、一の流路40,37~20を通過する熱媒の体積変化に応じて、流下断面積Sが変更されるため、熱媒の一定以上の流速を保持しつつ、直交部39dよりも下流側における各管39~16の表面積の合計値を増加させて熱交換効率を高めることができる。
また、一の流路20~37,40は1つであるため、熱媒を略均等に分流させることができる。
また、上述したように、同じ列に配置されている直管19,19’,20,21と連結管39の周囲を通過する冷気の温度は略同一であるため、急激な温度変化が及びにくい場所で熱媒を分流させることができる。
また、熱交換器10は、熱媒である二酸化炭素を主に蒸発させるものであり、蒸発と共に大きく増加する体積に応じて流下断面積を増加させることができる。これにより、流下断面積が一定である熱交換器よりも、二酸化炭素の流速を一定以上に保ちつつ熱交換効率を大きくすることができる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例1,2では、熱媒循環路は冷凍機に適用される冷凍サイクルであるとして説明したが、これに限られず、空気調和機に適用されるヒートポンプであってもよく、適宜変更されてもよい。
また、前記実施例1,2では、熱媒は二酸化炭素であるとして説明したが、これに限られず、周知の熱媒に適宜変更されてもよい。
また、前記実施例1,2では、外部流体は外気または冷気であるとして説明したが、これに限られず、他の気体、水等の液体であってもよく、適宜変更されてもよい。
また、前記実施例1,2では、熱交換器は、フィンを有するいわゆるプレート式であるとして説明したが、これに限られず、フィンチューブ式であってもよく、適宜変更されてもよい。
また、前記実施例1,2では、熱媒流路は、熱媒の流れを合流または分流可能な8組のユニットから構成されているとして説明したが、これに限られず、1組以上であればよい。
また、前記実施例1,2では、熱媒流路は、一の配管に対して2つの分岐配管が接続されていることで、上流側の面積と下流側の面積が変更される構成として説明したが、これに限られず、流下断面積の大きい流路と流下断面積の小さい流路が接続されることで流下断面積が変更される構成であってもよい。
また、前記実施例1,2では、熱媒流路は、一の配管に対して2つの分岐配管が連通接続されている構成として説明したが、これに限られず、3つ以上の分岐配管が連通接続されていてもよい。また、2つ以上の一の配管に対して、一の配管よりも多数の分岐配管が連通接続されていてもよい。
また、前記実施例1,2では、熱媒流路は、各ユニットにおいて一回だけ流下断面積が変更される構成として説明したが、これに限られず、複数回流下断面積が変更される構成であってもよい。
また、前記実施例1,2では、熱媒流路は、一の配管に対して2つの分岐配管がT字状に連通接続されている構成として説明したが、これに限られず、例えばY字状であってもよい。このような構成であれば、例えば実施例1のように熱媒が合流する際に、熱媒同士が正面衝突することを避け、互いに傾斜した状態で衝突するため、圧力損失を抑制することができる。
また、前記実施例1,2では、熱媒流路は、2列目にて合流または分流されている構成として説明したが、これに限られず、同じ列に配置されているのであれば、熱媒の大きな体積変化が生じ得る配管長さ領域における中間部等の適切な箇所を考慮して適宜の列に配置されていてもよい。
また、前記実施例1,2では、熱媒流路を構成する各管は、流下断面積が同一であるとして説明したが、これについて詳しくは、流下断面積の平均値が同一であればよい。具体的には、上述したように、単一の流下断面積を有し、平坦状に内周面が連続する構成に限られず、内周面が軸方向に向かって一部に凹凸を有する形状であってもよい。すなわち、流下断面積の平均値が同一であれば、熱媒流路の断面形状は適宜変更されてもよい。
また、前記実施例1,2では、直管は、縦6列で各列4段に配列されている構成として説明したが、これに限られず、直管の配列は適宜変更されてもよい。
また、前記実施例1,2では、熱媒流路は、その上流側がヘッダに接続されている構成として説明したが、これに限られず、ディストリビュータであってもよく、適宜変更されてもよい。
1 冷凍サイクル(熱媒循環路)
2 圧縮機
3 ガスクーラ
4 膨張弁
5 蒸発器
10 熱交換器
11 フィン
12 熱媒主管路
15 熱媒管路(熱媒流路)
16~19 直管(分岐流路)
16’~19’ 直管(分岐流路)
20~37,40 直管(一の流路)
39 連結管
39a,39a’ 接続端部
39b,39b’ 曲線部
39c 直線部
39d 直交部
115 熱媒管路
S 流下断面積
2S 流下断面積の合計値
U1~U8 ユニット

Claims (8)

  1. 熱媒循環路を構成する熱媒流路を備える熱交換器であって、
    前記熱媒流路は、上流側の流下断面積および下流側の流下断面積の一方が他方よりも大きいことを特徴とする熱交換器。
  2. 前記熱媒流路は、一の流路と、該一の流路から分岐される複数の分岐流路とを備えることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
  3. 前記一の流路は、1つであることを特徴とする請求項2に記載の熱交換器。
  4. 前記一の流路および前記複数の分岐流路は、前記熱交換器と熱交換する外部流体が通過する方向に複数配置されている前記熱媒流路の列のうち、同じ列に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の熱交換器。
  5. 前記一の流路は、2つの前記分岐流路の間に配設されており、T字状若しくはY字状に接続されていることを特徴とする請求項4に記載の熱交換器。
  6. 上流側の流下断面積および下流側の流下断面積の一方は、他方の2倍であることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
  7. 前記熱交換器は、熱媒である二酸化炭素を冷却させることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の熱交換器。
  8. 前記熱交換器は、熱媒である超臨界状態の二酸化炭素を冷却させることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の熱交換器。
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