JP2024040273A - 異物検出装置、基板処理装置、異物検出方法、及び記憶媒体 - Google Patents

異物検出装置、基板処理装置、異物検出方法、及び記憶媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】装置又は処理液の状態が正常であるかどうかの確認を可能にする。【解決手段】異物検出装置は、基板に供給される処理液が流れる処理液流路を形成する流路形成部と、処理液流路に光源からの照射光が照射されることで当該処理液流路から出射される出射光を受光するように構成された測定部とを有する検出部と、出射光の信号強度に基づいて、処理液内に異物が含まれているかどうかを判定する異物判定部と、信号強度に基づいて、出射光に含まれる背景光の強度を示す強度情報を取得する強度情報取得部と、を備える。【選択図】図8

Description

本開示は、異物検出装置、基板処理装置、異物検出方法、及び記憶媒体に関する。
特許文献1には、流体中に不溶解物として存在するサブミクロン粒子の検出装置が開示されている。この検出装置は、コヒーレント光源からの光を集光する光学系と、この光学系で集光された光ビームの焦点の近傍に配置され且つ内部を微粒子を含む流体の流れが通過するセルと、光ビームの光路上で且つセルに対して光ビームの光源とは反対側に配置された光検出器と、この光検出器からの電気信号から流体中の微粒子の個数を計測する電気回路とによって構成されている。
特開平5-215664号公報
本開示は、装置又は処理液の状態が正常であるかどうかを確認することが可能な異物検出装置、基板処理装置、異物検出方法、及び記憶媒体を提供する。
一つの例示的実施形態に係る異物検出装置は、基板に供給される処理液が流れる処理液流路を形成する流路形成部と、処理液流路に光源からの照射光が照射されることで当該処理液流路から出射される出射光を受光するように構成された測定部とを有する検出部と、出射光の信号強度に基づいて、処理液内に異物が含まれているかどうかを判定する異物判定部と、信号強度に基づいて、出射光に含まれる背景光の強度を示す強度情報を取得する強度情報取得部と、を備える。
本開示によれば、装置又は処理液の状態が正常であるかどうかを確認することが可能な異物検出装置、基板処理装置、異物検出方法、及び記憶媒体が提供される。
図1は、基板処理システムの一例を示す模式的な斜視図である。 図2は、塗布現像装置の一例を示す模式図である。 図3は、液処理ユニットの一例を示す模式図である。 図4は、液処理ユニットの処理液供給部の一例を示す模式図である。 図5は、異物検出ユニットの一例を模式的に示す側面図である。 図6は、異物検出ユニットの一例を模式的に示す斜視図である。 図7は、異物検出ユニットの一例を模式的に示す側面図である。 図8は、制御部の機能上の構成の一例を示すブロック図である。 図9は、検出光に応じた信号強度の一例を示すグラフである。 図10は、制御部のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 図11は、異物検出方法の一例を示すフローチャートである。
以下、種々の例示的実施形態について説明する。
一つの例示的実施形態に係る異物検出装置は、基板に供給される処理液が流れる処理液流路を形成する流路形成部と、処理液流路に光源からの照射光が照射されることで当該処理液流路から出射される出射光を受光するように構成された測定部とを有する検出部と、出射光の信号強度に基づいて、処理液内に異物が含まれているかどうかを判定する異物判定部と、信号強度に基づいて、出射光に含まれる背景光の強度を示す強度情報を取得する強度情報取得部と、を備える。
この異物検出装置では、照射光の照射によって処理液流路から出射される出射光に基づく異物の検出に加えて、出射光に含まれる背景光の強度情報が取得される。強度情報は、検出部又は処理液の状態に基づき変化するので、上記異物検出装置では、装置又は処理液の状態が正常であるかどうかを確認することが可能となる。
出射光は、照射光が処理液流路内で散乱した光であってもよい。この場合、処理液内の異物の有無による検出光の強度差が大きいので、異物検出をより確実に行うことが可能となる。
強度情報取得部は、所定期間に得られる信号強度の時間平均を強度情報として取得してもよい。背景光の強度は得られた時刻に応じて変動し得るので、時間平均に基づくことで、装置又は処理液の状態をより確実に確認することが可能となる。
異物判定部は、基板に対する処理液の供給開始から供給終了までの供給期間において、処理液内に異物が含まれているかどうかを判定してもよい。強度情報取得部は、供給期間において得られた信号強度に基づいて、強度情報を取得してもよい。この場合、供給期間に得られた情報を利用して、処理液又は検出部の状態確認を効率的に行うことが可能となる。
強度情報取得部は、処理液流路内に処理液が充填されており、且つ基板に対して処理液が供給されていない状態において得られた信号強度に基づいて、強度情報を取得してもよい。この場合、処理液が流れることに起因して背景光に含まれ得る外乱の成分を低減できるので、装置又は処理液の状態をより精度良く確認することができる。
異物検出装置は、強度情報に基づいて、処理液及び検出部の少なくとも一方の状態を監視する状態監視部を更に備えてもよい。この場合、装置又は処理液の状態を確認したうえで異物検出を行うことが可能となる。
一つの例示的実施形態に係る基板処理装置は、基板に向けて処理液を吐出するノズルと、ノズルに処理液を供給する供給部とを有する処理液供給部と、処理液が流れる処理液流路を形成する流路形成部と、処理液流路に光源からの照射光が照射されることで当該処理液流路から出射される出射光を受光するように構成された測定部とを有する検出部と、出射光の信号強度に基づいて、処理液内に異物が含まれているかどうかを判定する異物判定部と、信号強度に基づいて、出射光に含まれる背景光の強度を示す強度情報を取得する強度情報取得部と、を備える。この基板処理装置では、上述した異物検出装置と同様に、装置又は処理液の状態が正常であるかどうかを確認することが可能となる。
一つの例示的実施形態に係る異物検出方法は、基板に供給される処理液が流れる処理液流路に光源からの照射光が照射されることで当該処理液流路から出射される出射光の信号強度に基づいて、処理液内に異物が含まれているかどうかを判定することと、信号強度に基づいて、出射光に含まれる背景光の強度を示す強度情報を取得することと、を含む。この異物検出方法では、上述した異物検出装置と同様に、装置又は処理液の状態が正常であるかどうかを確認することが可能となる。
一つの例示的実施形態に係るコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、上記の異物検出方法を装置に実行させるためのプログラムを記憶した記憶媒体である。
以下、図面を参照して一実施形態について説明する。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。一部の図面にはX軸、Y軸及びZ軸により規定される直交座標系が示される。以下の実施形態では、Z軸が鉛直方向に対応し、X軸及びY軸が水平方向に対応する。
[基板処理システム]
図1に示される基板処理システム1(基板処理装置)は、ワークWに対し、感光性被膜の形成、当該感光性被膜の露光、及び当該感光性被膜の現像を施すシステムである。処理対象のワークWは、例えば基板、あるいは所定の処理が施されることで膜又は回路等が形成された状態の基板である。ワークWに含まれる基板は、一例として、シリコンを含むウェハである。ワークW(基板)は、円形に形成されていてもよい。処理対象のワークWは、ガラス基板、マスク基板、FPD(Flat Panel Display)などであってもよく、これらの基板等に所定の処理が施されて得られる中間体であってもよい。感光性被膜は、例えばレジスト膜である。
基板処理システム1は、塗布・現像装置2と、露光装置3とを備える。露光装置3は、ワークW(基板)に形成されたレジスト膜(感光性被膜)を露光する装置である。具体的には、露光装置3は、液浸露光等の方法によりレジスト膜の露光対象部分にエネルギー線を照射する。塗布・現像装置2は、露光装置3による露光処理前に、ワークWの表面にレジスト(薬液)を塗布してレジスト膜を形成する処理を行い、露光処理後にレジスト膜の現像処理を行う。
(基板処理装置)
以下、基板処理装置の一例として、塗布・現像装置2の構成を説明する。図1及び図2に示されるように、塗布・現像装置2は、キャリアブロック4と、処理ブロック5と、インタフェースブロック6と、制御装置18とを備える。
キャリアブロック4は、塗布・現像装置2内へのワークWの導入及び塗布・現像装置2内からのワークWの導出を行う。例えばキャリアブロック4は、ワークW用の複数のキャリアCを支持可能であり、受け渡しアームを含む搬送装置A1を内蔵している。キャリアCは、例えば円形の複数枚のワークWを収容する。搬送装置A1は、キャリアCからワークWを取り出して処理ブロック5に渡し、処理ブロック5からワークWを受け取ってキャリアC内に戻す。処理ブロック5は、複数の処理モジュール11,12,13,14を有する。
処理モジュール11は、液処理ユニットU1と、熱処理ユニットU2と、これらのユニットにワークWを搬送する搬送装置A3とを内蔵している。処理モジュール11は、液処理ユニットU1及び熱処理ユニットU2によりワークWの表面上に下層膜を形成する。液処理ユニットU1は、下層膜形成用の処理液をワークW上に塗布する。熱処理ユニットU2は、下層膜の形成に伴う各種熱処理を行う。
処理モジュール12は、液処理ユニットU1と、熱処理ユニットU2と、これらのユニットにワークWを搬送する搬送装置A3とを内蔵している。処理モジュール12は、液処理ユニットU1及び熱処理ユニットU2により下層膜上にレジスト膜を形成する。液処理ユニットU1は、レジスト膜形成用の処理液(レジスト)を下層膜の上に塗布する。熱処理ユニットU2は、レジスト膜の形成に伴う各種熱処理を行う。
処理モジュール13は、液処理ユニットU1と、熱処理ユニットU2と、これらのユニットにワークWを搬送する搬送装置A3とを内蔵している。処理モジュール13は、液処理ユニットU1及び熱処理ユニットU2によりレジスト膜上に上層膜を形成する。液処理ユニットU1は、上層膜形成用の処理液をレジスト膜の上に塗布する。熱処理ユニットU2は、上層膜の形成に伴う各種熱処理を行う。
処理モジュール14は、液処理ユニットU1と、熱処理ユニットU2と、これらのユニットにワークWを搬送する搬送装置A3とを内蔵している。処理モジュール14は、液処理ユニットU1及び熱処理ユニットU2により、露光処理が施されたレジスト膜の現像処理及び現像処理に伴う熱処理を行う。液処理ユニットU1は、露光済みのワークWの表面上に現像液を塗布した後、これをリンス液により洗い流すことで、レジスト膜の現像処理を行う。熱処理ユニットU2は、現像処理に伴う各種熱処理を行う。熱処理の具体例としては、現像処理前の加熱処理(PEB:Post Exposure Bake)、現像処理後の加熱処理(PB:Post Bake)等が挙げられる。
処理ブロック5内におけるキャリアブロック4側には棚ユニットU10が設けられている。棚ユニットU10は、上下方向に並ぶ複数のセルに区画されている。棚ユニットU10の近傍には昇降アームを含む搬送装置A7が設けられている。搬送装置A7は、棚ユニットU10のセル同士の間でワークWを昇降させる。
処理ブロック5内におけるインタフェースブロック6側には棚ユニットU11が設けられている。棚ユニットU11は、上下方向に並ぶ複数のセルに区画されている。
インタフェースブロック6は、露光装置3との間でワークWの受け渡しを行う。例えばインタフェースブロック6は、受け渡しアームを含む搬送装置A8を内蔵しており、露光装置3に接続される。搬送装置A8は、棚ユニットU11に配置されたワークWを露光装置3に渡す。搬送装置A8は、露光装置3からワークWを受け取って棚ユニットU11に戻す。
制御装置18は、例えば以下の手順で塗布・現像処理を実行するように塗布・現像装置2を制御する。まず制御装置18は、キャリアC内のワークWを棚ユニットU10に搬送するように搬送装置A1を制御し、このワークWを処理モジュール11用のセルに配置するように搬送装置A7を制御する。
次に制御装置18は、棚ユニットU10のワークWを処理モジュール11内の液処理ユニットU1及び熱処理ユニットU2に搬送するように搬送装置A3を制御する。また、制御装置18は、このワークWの表面上に下層膜を形成するように、液処理ユニットU1及び熱処理ユニットU2を制御する。その後制御装置18は、下層膜が形成されたワークWを棚ユニットU10に戻すように搬送装置A3を制御し、このワークWを処理モジュール12用のセルに配置するように搬送装置A7を制御する。
次に制御装置18は、棚ユニットU10のワークWを処理モジュール12内の液処理ユニットU1及び熱処理ユニットU2に搬送するように搬送装置A3を制御する。また、制御装置18は、このワークWの表面に対してレジスト膜を形成するように液処理ユニットU1及び熱処理ユニットU2を制御する。その後制御装置18は、ワークWを棚ユニットU10に戻すように搬送装置A3を制御し、このワークWを処理モジュール13用のセルに配置するように搬送装置A7を制御する。
次に制御装置18は、棚ユニットU10のワークWを処理モジュール13内の各ユニットに搬送するように搬送装置A3を制御する。また、制御装置18は、このワークWのレジスト膜上に上層膜を形成するように液処理ユニットU1及び熱処理ユニットU2を制御する。その後制御装置18は、ワークWを棚ユニットU11に搬送するように搬送装置A3を制御する。
次に制御装置18は、棚ユニットU11のワークWを露光装置3に送り出すように搬送装置A8を制御する。その後制御装置18は、露光処理が施されたワークWを露光装置3から受け入れて、棚ユニットU11における処理モジュール14用のセルに配置するように搬送装置A8を制御する。
次に制御装置18は、棚ユニットU11のワークWを処理モジュール14内の各ユニットに搬送するように搬送装置A3を制御し、このワークWのレジスト膜に現像処理を施すように液処理ユニットU1及び熱処理ユニットU2を制御する。その後制御装置18は、ワークWを棚ユニットU10に戻すように搬送装置A3を制御し、このワークWをキャリアC内に戻すように搬送装置A7及び搬送装置A1を制御する。以上で1枚のワークWについての塗布・現像処理が完了する。制御装置18は、後続の複数枚のワークWそれぞれについても、上記塗布・現像処理を塗布・現像装置2に実行させる。
(液処理ユニット)
続いて、図3及び図4を参照して液処理ユニットU1の一例を詳細に説明する。ここでは、レジスト膜を形成する処理モジュール12における液処理ユニットU1を例に説明する。液処理ユニットU1は、図3に示されるように、回転保持部20と、処理液供給部30とを有する。
回転保持部20は、制御装置18の動作指示に基づいて、ワークWを保持して回転させる。回転保持部20は、例えば保持部22と、回転駆動部24とを有する。保持部22は、表面Waを上にして水平に配置されたワークWの中心部を支持し、当該ワークWを例えば真空吸着等により保持する。回転駆動部24は、例えば電動モータ等の動力源を含むアクチュエータであり、鉛直な軸線Axまわりに保持部22を回転させる。これにより、保持部22上のワークWが回転する。
処理液供給部30は、制御装置18の動作指示に基づいて、ワークWの表面Waに向けて処理液を吐出することで、当該表面Waに処理液を供給する。処理液供給部30により供給される処理液は、ワークWに対する処理に用いられる基板処理用の溶液である。処理液の一種として、レジスト膜の形成に用いられる溶液(レジスト)、及びレジストに対する表面Waの濡れ性を高めるプリウェット処理に用いられる溶液(例えば、シンナー)が挙げられる。処理液供給部30は、例えば、複数のノズル32と、保持ヘッド34と、供給部36とを有する。
複数のノズル32は、保持部22に保持されたワークWの表面Waに処理液をそれぞれ吐出する。複数のノズル32は、例えば、保持ヘッド34に保持された状態でワークWの上方に配置されており、処理液を下方に向けて個別に吐出する。保持ヘッド34は、不図示の駆動部によって、ワークWの表面Waに沿った方向に移動可能に構成されていてもよい。複数のノズル32の個数は限定されないが、以下では、処理液供給部30が12個のノズル32(以下、「ノズル32A~32L」という。)を有する場合を例に説明する。
ノズル32A~32Lそれぞれには、供給部36から処理液が供給される。ノズル32A~32Lには、互いに異なる種類の処理液が供給部36から供給されてもよい。一例として、ノズル32A~32Jに互いに異なる種類のレジストが、供給部36からそれぞれ供給され、ノズル32K,32Lに互いに異なる種類のシンナーが、供給部36からそれぞれ供給される。
図4に示されるように、供給部36は、複数の供給管42A~42Lと、複数の供給源44A~44Lとを含む。供給管42Aは、ノズル32Aに供給する(ノズル32Aから吐出される)処理液の液源である供給源44Aとノズル32Aとの間の流路を形成する。供給源44Aは、例えば、処理液が貯留されるボトルと、当該ボトルからノズル32Aに向けて処理液を圧送するポンプとを含む。供給管42B~42Lも、供給管42Aと同様に、処理液の液源である供給源44B~44Lとノズル32B~32Lとの間の流路をそれぞれ形成する。
供給部36は、複数の供給管42A~42Lにそれぞれ設けられる複数の開閉バルブVを更に含む。開閉バルブVは、制御装置18の動作指示に基づいて、開状態又は閉状態に切り替わる。複数の開閉バルブVの開閉状態が切り替わることで、供給管42A~42Lの流路がそれぞれ開閉する。例えば、開閉バルブVが開状態になると、供給管42A~42Lの流路内に処理液が流れ、ノズル32A~32Lから処理液がワークWの表面Waに吐出される。
(異物検出ユニット)
塗布・現像装置2は、ワークWに供給される処理液に含まれる異物(パーティクル)を検出するように構成された異物検出ユニット50(異物検出装置)を更に備える。異物検出ユニット50は、例えば、複数の供給管42A~42Lの流路を流れる処理液内の異物をそれぞれ検出するように構成されている。異物検出ユニット50は、液処理ユニットU1の近傍に配置されてもよく、液処理ユニットU1の筐体内に配置されてもよい。異物検出ユニット50の一部の要素は、供給管42A~42Lの流路上の開閉バルブVとノズル32A~32Lとの間に設けられてもよい。以下では、図5~図10も参照して、異物検出ユニット50の一例について説明する。
異物検出ユニット50は、供給管42A~42Lを流れる処理液をそれぞれ流通させる流路(以下、「処理液流路」という。)を形成する。異物検出ユニット50は、処理液流路に照射光(例えば、レーザ光)を照射することで発生する光を受光することで、処理液流路を流れる処理液内の異物を検出する。図5に示されるように、異物検出ユニット50は、例えば、筐体52と、検出部53とを有する。筐体52は、上壁54aと、底壁54bと、側壁56a~56dとを含んでいる(図7も参照)。一例として、上壁54a及び底壁54bはそれぞれ水平に(X-Y平面に沿って)配置される。また、側壁56a,56bはそれぞれY軸方向に沿って垂直に(Y-Z平面に沿って)配置され、X軸方向(第1方向)において対向する。また、側壁56c,56dはそれぞれX軸方向に沿って垂直に(X-Z平面に沿って)配置され、Y軸方向(第2方向)において対向する。筐体52は、検出部53を収容する。検出部53は、流路形成部60と、測定部70とを有する。
流路形成部60は、供給管42A~42Lの流路上にそれぞれ設けられる複数の処理液流路を形成する。流路形成部60が形成する複数の処理液流路のそれぞれは、当該処理液流路を流れる処理液に含まれる異物を検出するために用いられる。流路形成部60は、例えば、図6に示されるように、複数の処理液流路形成部62A~62Lを有する。複数の処理液流路形成部62A~62Lは、互いに同様に構成されている。以下では、処理液流路形成部62Aを例に処理液流路形成部の詳細について説明する。
図5に示されるように、処理液流路形成部62Aは、供給源44Aとノズル32Aとを接続する供給管42Aの流路上に処理液流路64を形成する(図4も参照)。処理液流路64の上流側及び下流側の端部は、供給管42Aに接続されている。これにより、供給源44Aから圧送される処理液は、供給管42Aの流路の一部、処理液流路形成部62Aの処理液流路64、及び供給管42Aの流路の残りの一部をこの順で通り、ノズル32AからワークWの表面Waに吐出される。
処理液流路形成部62Aは、例えば、内部に処理液流路64が形成されているブロック本体66を含む。ブロック本体66は、異物検出の際に用いられるレーザ光を透過可能な材料によって構成されている。ブロック本体66を構成する材料として、例えば、石英及びサファイヤが挙げられる。ブロック本体66は、直方体状に形成されていてもよく、ブロック本体66の一面が側壁56aと対向していてもよい。一例として、ブロック本体66のうちの側壁56aと対向する面に、処理液流路64の流入口64a及び流出口64bが形成される。流入口64aは、流出口64bの下方に位置していてもよい。
処理液流路64は、例えば、第1流路68aと、第2流路68bと、第3流路68cとを含む。第1流路68aは、底壁54bに沿って水平方向に(図示ではX軸方向に沿って)延びるように形成されている。第1流路68aの側壁56aに近い一端は流入口64aを構成し、第1流路68aの側壁56bに近い他端は第2流路68bに接続されている。第2流路68bは、鉛直方向において側壁56aに沿って(Z軸方向に沿って)延びるように形成されている。第2流路68bの底壁54bに近い一端は第1流路68aに接続され、第2流路68bの上壁54aに近い他端は第3流路68cに接続されている。第3流路68cは、底壁54bに沿って水平方向に(X軸方向に沿って)延びるように形成されている。第3流路68cの側壁56bに近い一端は第2流路68bに接続されており、第3流路68cの側壁56aに近い他端は流出口64bを構成する。
流入口64aには、供給管42Aのうちの処理液流路形成部62Aよりも上流側の供給管(以下、「上流側供給管46」という。)が接続されている。流出口64bには、供給管42Aのうちの処理液流路形成部62Aよりも下流側の供給管(以下、「下流側供給管48」という。)が接続されている。上流側供給管46及び下流側供給管48は、ブロック本体66が対向する側壁56aを貫通している。以上の構成により、供給源44Aから送り出される処理液は、上流側供給管46、第1流路68a、第2流路68b、第3流路68c、及び下流側供給管48をこの順に通り、ノズル32AからワークWに供給される。
上述したように、図6に示される処理液流路形成部62A~62Lは、互いに同様に構成されている。したがって、処理液流路形成部62B~62Lは、処理液流路形成部62Aと同様に、内部に処理液流路64が形成されているブロック本体66をそれぞれ含んでいる。処理液流路形成部62B~62Lそれぞれの処理液流路64は、第1流路68a、第2流路68b、及び第3流路68cを含んでいる。処理液流路形成部62B~62Lの流入口64a(第1流路68a)には、供給管42B~42Lの上流側供給管46がそれぞれ接続される。処理液流路形成部62B~62Lの流出口64b(第3流路68c)には、供給管42B~42Lの下流側供給管48がそれぞれ接続される。
処理液流路形成部62A~62Lは、それぞれが側壁56aに対向した状態で、側壁56dから側壁56cに向かう方向に沿って(Y軸方向に沿って)並んで配列されている。処理液流路形成部62A~62Lは、互いに間隔を有した状態でこの順に配列されていてもよい。処理液流路形成部62A~62Lの第1流路68aの高さ位置(Z軸方向における位置)は互いに略一致していてもよい。処理液流路形成部62A~62Lの第2流路68bの側壁56aからの距離(X軸方向における位置)は互いに略一致していてもよい。処理液流路形成部62A~62Lの第3流路68cの高さ位置(底壁54bからの距離)は、互いに略一致していてもよい。
図5に戻り、測定部70は、処理液流路64に光源72からの照射光が照射されることで当該処理液流路64から出射される出射光を受光するように構成されている。測定部70は、例えば、光源72と、照射部74と、受光部76と、保持部78と、駆動部80とを有する。光源72は、処理液内の異物を検出するための照射光としてレーザ光を生成する。光源72は、例えば、波長400nm~600nm程度、出力600mW~1000mW程度のレーザ光を出射する。光源72は、例えば、図7に示されるように、底壁54b上に設けられ、処理液流路形成部62A~62Lよりも下に配置される。光源72は、一例として、側壁56dから側壁56cに向かう方向(Y軸負方向)にレーザ光を出射する。光源72は、Y軸方向において処理液流路形成部62Aとは異なる位置に配置される。光源72は、Y軸方向において処理液流路形成部62Aと離間して配置される。Y軸方向において、例えば光源72、及び処理液流路形成部62A~62Lがこの順で並ぶように配置される。
照射部74は、処理液流路形成部62A~62Lの処理液流路64に向けて光源72からの照射光をそれぞれ照射するように構成されている。照射部74は、例えば、処理液流路形成部62A~62Lの処理液流路64に向けて照射光を個別に照射するように構成されている。照射部74は、処理液流路64の下方に配置されてもよい。照射部74は、例えば、光源72からの照射光の向きを変えることで、処理液流路64に向けて照射光をそれぞれ照射するように構成された光学部材82を有する。
光学部材82は、例えば、反射部材82aと集光レンズ82bとを含む。反射部材82aの反射面は、Y軸方向において光源72と対向する。反射部材82aの反射面は、光源72から略水平に出射された照射光を上方に向けて反射する。集光レンズ82bは、反射部材82aの上方に配置され、反射部材82aにより反射された照射光を処理液流路64に設定される測定位置に集光する。集光レンズ82bは、例えば、処理液流路64のうちの第1流路68aに設定される測定位置に照射光が照射されるように構成されている。
保持部78は、光学部材82を移動可能に保持する。保持部78は、例えば、ガイドレール88と、スライド台84とを有する。ガイドレール88は、底壁54b上に設けられ、側壁56cから側壁56dに向かう方向に沿って(Y軸方向に沿って)延びるように形成されている。ガイドレール88は、例えば、図7に示すように、Y軸方向に沿って、少なくとも、処理液流路形成部62Aから処理液流路形成部62Lまでの間において延びていてもよい。ガイドレール88は、スライド台84を移動可能に支持している。
スライド台84は、処理液流路形成部62A~62Lよりも下に配置され、光学部材82(反射部材82a)を支持する。スライド台84は、図5に示されるように、ガイドレール88に交差する方向(例えば、X軸方向)に沿って延びるように形成されていてもよい。例えば、スライド台84は、側方から見て、側壁56aに近い一端部が処理液流路形成部62Aの下方に位置し、且つ側壁56bに近い他端部が、処理液流路形成部62Aの位置よりも側壁56b寄りに位置している。一例として、スライド台84の側壁56aに近い一端部に光学部材82が配置されている。
駆動部80は、電動モータ等の動力源により、ガイドレール88に沿ってスライド台84を移動させる。ガイドレール88に沿ってスライド台84が移動することで、Y軸方向に沿って照射部74(光学部材82)が移動する。
受光部76は、照射部74からの照射光の照射によって、処理液流路形成部62A~62Lの処理液流路64から出射される出射光をそれぞれ受光するように構成されている。受光部76は、例えば、処理液流路形成部62A~62Lの処理液流路64から出射される光を個別に受光するように構成されている。受光部76は、側壁56aとの間に処理液流路形成部62A~62Lを挟むように配置されていてもよい。
受光部76は、例えば、光学部材92と受光素子94とを含む。側壁56aから側壁56bに向かう方向(X軸方向)において、処理液流路形成部62A、光学部材92、及び受光素子94は、この順で配置されている。光学部材92及び受光素子94の高さ位置は、例えば、処理液流路64の第1流路68aの高さ位置に略一致する。
光学部材92は、例えば、処理液流路64から出射される光(以下、「出射光」という。)を受光素子94に向けて集光する集光レンズを含む。光学部材92の内部には、特定の波長を有する光だけを通過させる波長フィルタが設けられてもよい。受光素子94は、光学部材92により集光された出射光を受光するとともに、受光した光(検出光)に応じた電気信号を生成する。受光素子94は、例えば、光電変換を行うフォトダイオードを含んでいる。
光学部材92及び受光素子94は、鉛直方向に沿って延びる支持部材86に取り付けられている。支持部材86は、スライド台84に接続されている。例えば、支持部材86の下端が、スライド台84の光学部材82が設けられる端部とは反対側の端部に接続されている。駆動部80によるスライド台84の移動に伴って、Y軸方向に沿って光学部材92及び受光素子94が移動する。
以上の構成により、駆動部80は、スライド台84を移動させることで、Y軸方向に沿って照射部74と受光部76とを共に移動させる。駆動部80は、例えば、照射部74及び受光部76が処理液流路形成部62Aとそれぞれ対向する位置と、照射部74及び受光部76が処理液流路形成部62Lとそれぞれ対向する位置との間で、照射部74及び受光部76とを移動させる。以下では、照射部74及び受光部76がいずれかの処理液流路形成部とそれぞれ対向する位置を、当該処理液流路形成部に対応する位置と称する。
一例として、光源72から光学部材82への照射光が継続している状態で、駆動部80により、処理液流路形成部62A~62Lの処理液流路64のいずれか一つの下方に光学部材82が移動することで、当該処理液流路64に照射部74から照射光が照射される。この際、受光素子94は、当該処理液流路64からの出射光を受光する。
上述したように、処理液流路64に設定されている測定位置の下方に照射部74が配置され、当該測定位置の側方に受光部76が配置される。したがって、受光部76は、いずれか一つの処理液流路64に照射光が照射される場合、当該処理液流路64内の測定位置にて照射光が散乱することで発生する出射光(散乱光)の一部を受光する。処理液が流れる処理液流路64内に照射光が照射されると散乱光が発生する。処理液内に異物が含まれていない場合、照射光の大部分は処理液流路64を通過する。一方、処理液内に異物が含まれていると、処理液流路64内での照射光の散乱の程度が大きくなり、異物が含まれていない場合に比べて、受光部76が受光する光(受光部76に向かう散乱光の一部)の強度が大きくなる。処理液がレジストである場合、通常、処理液にはベース樹脂(ベースポリマー)が主要な成分として含まれている。このベースポリマーによっても照射光の散乱が生じ得るので、受光部76は、処理液に異物が含まれていなくても、ある程度の振幅を有する光を受光し得る。
異物検出ユニット50は、制御部100を更に有してもよい。制御部100は、異物検出ユニット50の各要素(検出部53)を制御する。制御部100は、例えば、筐体52の内部に配置される。一例として、制御部100は、制御装置18からの動作指示に基づいて異物検出ユニット50の各要素を制御する。制御部100は、少なくとも、ワークWに供給される処理液が流れる処理液流路64に光源72からの照射光が照射されることで当該処理液流路64から出射される出射光の信号強度に基づいて、処理液内に異物が含まれているかどうかを判定することと、出射光の信号強度に基づいて、出射光に含まれる背景光の強度を示す強度情報を取得することとを実行するように構成されている。
制御部100は、図8に示されるように、機能上の構成(以下、「機能モジュール」という。)として、例えば、信号取得部102と、異物判定部104と、処理情報取得部106と、駆動制御部108と、強度情報取得部122と、基準情報保持部112と、状態監視部124と、出力部116とを有する。信号取得部102、異物判定部104、処理情報取得部106、駆動制御部108、強度情報取得部122、基準情報保持部112、状態監視部124、及び出力部116が実行する処理は、制御部100が実行する処理に相当する。
信号取得部102は、出射光の強度に応じた電気信号を受光部76から取得する。信号取得部102は、例えば、処理液流路形成部62A~62Lのうちの監視対象の処理液が流れる処理液流路64(第1流路68a)から出射される出射光の強度に応じた電気信号を受光素子94から取得する。信号取得部102は、例えば、出射光の強度に応じた振幅を有する電気信号を取得する。信号取得部102は、所定のサンプリング周期で上記電気信号を取得してもよい。
異物判定部104は、出射光に応じた電気信号の振幅等の強度(以下、「信号強度」という。)に基づいて、処理液内の異物の有無を検出する。図9には、信号取得部102から得られる信号強度の時間変化の一例を示すグラフが示されている。上述したように、異物の有無によって処理液流路64内(処理液内)での照射光の散乱の程度が変化するので、異物の有無によって信号強度の大きさも変化する。図9に示されるように、出射光に応じた電気信号には、異物が含まれていない状態での背景光に応じた信号Ibと、異物が含まれる状態での当該異物からの散乱光に応じた信号Is(より詳細には、背景光と異物によって散乱される散乱光とに応じた信号Is)とが含まれ得る。背景光に応じた信号Ibには、処理液内に通常含まれる物質(例えば、上述のベースポリマー等)からの散乱光に応じた成分と外乱に応じた成分とが含まれ得る。
例えば、異物判定部104は、図9に示されるように、信号強度が所定の閾値Thよりも大きい場合に、処理液内に異物が含まれていると判定する。異物判定部104は、信号強度が所定の閾値Th以下である場合に、処理液内に異物が含まれていないと判定する。閾値Thは、処理液内の異物において照射光が散乱した場合の散乱光の強度を考慮して予め設定される値である。異物判定部104は、信号取得部102が信号強度を取得するサンプリング周期ごとに、処理液内の異物の有無を判定してもよい。
処理情報取得部106は、制御装置18から液処理ユニットU1で実行される処理の情報(以下、「処理情報」という。)を取得する。処理情報には、例えば、液処理ユニットU1において吐出が行われるノズル(異物検出対象の処理液)を示す情報、及び、処理液の供給開始タイミングと供給時間とを示す情報が含まれる。処理情報取得部106は、一の処理液を用いた処理ごとに、当該処理液の供給開始前までに制御装置18から処理情報を取得してもよい。
駆動制御部108は、処理液流路形成部62Aと処理液流路形成部62Lとの間において、駆動部80によりスライド台84を移動させることで照射部74と受光部76とを移動させる。駆動制御部108は、例えば、処理情報が示す検出対象の処理液に応じて、処理液流路形成部62A~62Lのうちの当該処理液が通る処理液流路64に対応する位置に、駆動部80により照射部74と受光部76とを移動させる。駆動制御部108は、検出対象の処理液の供給が開始される前に、駆動部80により、照射部74と受光部76とを上記処理液流路64に対応する位置に移動させてもよい。
強度情報取得部122は、信号強度に基づいて、出射光に含まれる背景光の強度を示す情報(以下、「強度情報」という。)を取得する。強度情報取得部122は、信号取得部102が所定のサンプリング周期で取得した信号強度に基づいて、所定期間に含まれる信号強度の時間平均を強度情報として取得してもよい。強度情報取得部122は、例えば、所定期間が過ぎた時点で当該所定期間に含まれる信号強度の取得値の時間平均を算出してもよい。強度情報取得部122は、所定期間に含まれる信号強度の取得値の平均値を時間平均として算出してもよく、所定期間に含まれる信号強度の時間変化を積分することで得られる積分値を時間平均として算出してもよい。
なお、強度情報取得部122は、時間平均に代えて、サンプリング周期ごとの信号強度の値(瞬時値)を強度情報として取得してもよい。強度情報取得部122は、所定期間において得られた信号強度のうちの最大値、中央値、最小値、又は最頻値を強度情報として取得してもよい。強度情報取得部122は、処理液内に通常含まれる物質(例えば、上述のベースポリマー等)に由来する散乱光に応じた信号強度(ベースライン値)を強度情報として取得してもよい。強度情報取得部122は、所定期間において得られた信号強度を周波数解析して求められる周波数分布のうちの特定の周波数成分の大きさを強度情報として取得してもよい。所定期間は、例えば作業員によって予め定められていてもよい。
基準情報保持部112は、吐出される処理液の状態又は異物検出ユニット50(検出部53)の状態を確認するための基準情報を保持する。基準情報保持部112は、例えば、処理液及び検出部53の正常時において取得した背景光の強度(以下、「基準強度」という。)を保持(記憶)していてもよい。基準情報保持部112には、例えば、作業員によって基準強度が予め設定されていてもよく、あるいは、処理液及び検出部53の正常時において強度情報を取得する処理が行われてもよい。
状態監視部124は、強度情報取得部122が取得した強度情報と基準強度とを比較することで、処理液及び検出部53の少なくとも一方の状態が正常であるかどうかを監視(判定)してもよい。処理液及び検出部53の状態が一定であれば、背景光の強度はある範囲に収まると考えられる。しかしながら、例えば、異物検出対象の処理液の種類が異なると背景光の強度も異なってくる。また、異物検出対象の処理液への他の溶液の混入、あるいは当該処理液の劣化によっても、背景光の強度が異なってくる。そのため、状態監視部124は、強度情報に基づいて、処理液の種類が適切であるかどうかを監視してもよく、処理液が劣化していないか、あるいは処理液に他の溶液が混入されていないかどうかを監視してもよい。
検出部53に含まれる光学系の状態が一定であれば、背景光の強度はある範囲に収まると考えられる。しかしながら、例えば、検出部53の光学系の経時変化(劣化)によって背景光の強度も変化する。光学系の劣化の一例として、光源72からのレーザ光の出力低下、集光レンズの曇り・汚れ、又は反射防止膜の劣化等によるレンズ性能の劣化、外部衝撃又は熱膨張による光学系の光軸のずれ(アライメントずれ)が挙げられる。状態監視部124は、強度情報に基づいて、検出部53の光学系の状態を監視してもよい。
例えば、状態監視部124は、強度情報によって示される強度が、基準強度に許容誤差を加えて得られる範囲に含まれる場合に、処理液及び検出部53の状態が正常であると判定してもよく、当該範囲から外れる場合に、処理液及び検出部53の少なくとも一方の状態が正常でないと判定してもよい。状態監視部124は、例えば、時間平均を算出する所定期間ごとに上記の比較と判定とを行ってもよく、あるいは、一の処理液の供給ごとに上記の比較と判定とを行ってもよい。
出力部116は、判定結果及び監視結果を異物検出ユニット50の外部にそれぞれ出力する。出力部116は、異物検出の判定結果及び処理液及び検出部53の少なくとも一方の状態の監視結果を制御装置18にそれぞれ出力してもよく、作業員に結果を報知する表示器等にそれぞれ出力してもよい。出力部116は、例えば、異物判定部104により異物が含まれると判定された場合、監視対象の処理液に異物が含まれることを示すアラーム信号を出力する。あるいは出力部116は、処理液及び検出部53の少なくとも一方の状態が正常ではないと判断された場合、当該状態が正常ではないことを示すアラーム信号を出力する。
制御部100は、一つ又は複数の制御用コンピュータにより構成される。例えば制御部100は、図10に示される回路200を有する。回路200は、一つ又は複数のプロセッサ202と、メモリ204と、ストレージ206と、入出力ポート208と、タイマ212とを有する。ストレージ206は、例えばハードディスク等、コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体を有する。記憶媒体は、後述する異物検出方法を制御部100に実行させるためのプログラムを記憶している。記憶媒体は、不揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク及び光ディスク等の取り出し可能な媒体であってもよい。メモリ204は、ストレージ206の記憶媒体からロードしたプログラム及びプロセッサ202による演算結果を一時的に記憶する。
プロセッサ202は、メモリ204と協働して上記プログラムを実行することで、各機能モジュールを構成する。入出力ポート208は、プロセッサ202からの指令に従って、制御装置18、受光部76、及び駆動部80等との間で電気信号の入出力を行う。タイマ212は、例えば一定周期の基準パルスをカウントすることで経過時間を計測する。なお、制御部100のハードウェア構成は、必ずしもプログラムにより各機能モジュールを構成するものに限られない。例えば制御部100の各機能モジュールは、専用の論理回路又はこれを集積したASIC(Application Specific Integrated Circuit)により構成されていてもよい。
[異物検出方法]
続いて、図11を参照して、異物検出ユニット50による異物検出方法(異物検出手順)について説明する。図11は、1回の処理液の供給を含む基板処理において実行される異物検出方法の一例を示すフローチャートである。
光源72からの照射光の照射が継続されている状態で、例えば、処理情報取得部106が制御装置18から処理情報を取得すると、制御部100は、ステップS01を実行する。ステップS01では、例えば、駆動制御部108が、処理情報が示す異物検出対象の処理液が流れる処理液流路64に対応する位置に、駆動部80によりスライド台84を移動させることで照射部74と受光部76とを移動させる。これにより、異物検出対象の処理液が流れる処理液流路64に照射部74から照射光が照射され、当該処理液流路64からの出射光が受光部76により受光される。ステップS01の実行前又はステップS01と略同一のタイミングで、処理情報が示す処理液のワークWに対する供給が開始されてもよい。
次に、制御部100は、ステップS02,S03を実行する。ステップS02では、例えば、信号取得部102が、受光部76で受光された検出光に応じた信号強度を取得する。ステップS03では、例えば、異物判定部104が、ステップS02で得られた信号強度が閾値Thよりも大きいかどうかを判定する。ステップS03において、信号強度が閾値Thよりも大きいと判断された場合(ステップS03:YES)、制御部100はステップS04を実行する。ステップS04では、例えば、出力部116が、異物検出対象の処理液に異物が含まれていることを示すアラーム信号を出力する。一方、ステップS03において、信号強度が閾値Th以下であると判断された場合(ステップS03:NO)、制御部100はステップS04を実行しない。
次に、制御部100は、ステップS05を実行する。ステップS05では、例えば、制御部100が、監視対象の処理液の供給が終了したかどうかを判断する。制御部100は、処理情報に含まれる供給開始タイミングからの経過時間を計測することで、処理液の供給が終了したかどうかを判断してもよい。ステップS05において、監視対象の処理液の供給が終了していないと判断された場合(ステップS05:NO)、制御部100は、ステップS02,S03の処理を繰り返す。これにより、処理液の供給期間において、当該処理液内に異物が含まれているかどうかの監視が継続されると共に、信号取得部102が所定のサンプリング周期にて検出光に応じた信号強度を取得する。
ステップS05において、監視対象の処理液の供給が終了したと判断された場合(ステップS05:YES)、制御部100は、ステップS06を実行する。ステップS06では、強度情報取得部122が、信号強度に基づいて、処理液流路64からの出射光に含まれる背景光の強度を示す強度情報を取得する。例えば、強度情報取得部122は、ステップS02が繰り返し実行される上記供給期間において得られた信号強度(信号強度の時間変化)に基づいて強度情報を取得する。一例として、強度情報取得部122は、供給期間において得られた信号強度の平均値又は積分値を、強度情報として算出する。
次に、制御部100は、ステップS07を実行する。ステップS07では、例えば、状態監視部124が、強度情報取得部122が取得した強度情報と基準強度とを比較することで、処理液及び検出部53の少なくとも一方の状態が正常ではないかどうかを判定してもよい。例えば、状態監視部124は、強度情報によって示される強度が、基準強度に許容誤差を加えて得られる範囲に含まれる場合に、処理液及び検出部53の少なくとも一方の状態が正常であると判定してもよく、当該範囲から外れる場合に、処理液及び検出部53の少なくとも一方の状態が正常でないと判定してもよい。
ステップS07において、処理液及び検出部53の少なくとも一方の状態が正常ではないと判断された場合(ステップS07:YES)、制御部100はステップS08を実行する。ステップS08では、例えば、出力部116が、処理液又は検出部53の少なくとも一方の状態が正常ではないことを示すアラーム信号を出力する。一方、ステップS08において、処理液及び検出部53の状態が正常であると判断された場合(ステップS07:NO)、制御部100はステップS08を実行しない。以上により、一連の異物検出手順が終了する。制御部100は、処理液の供給による基板処理ごとに、ステップS01~S08の処理を実行してもよい。
上述した異物検出手順は一例であって、ステップの順序、実行タイミング、及び実行内容等は適宜変更可能である。例えば、ステップS06において、強度情報取得部122は、供給期間を時間順に分割して得られる分割期間ごとに、当該分割期間において得られた信号強度の平均値又は積分値を強度情報として算出してもよい。あるいは、強度情報取得部122は、サンプリング周期の一周期又は2以上の周期ごとに、当該周期以前の所定期間において得られた信号強度の平均値を算出することで、信号強度の移動平均を強度情報として算出してもよい。
強度情報取得部122は、ステップS06に代えて、ステップS02が繰り返し実行されるタイミングで強度情報の算出を繰り返してもよい。つまり、強度情報取得部122は、サンプリング周期ごとに強度情報を算出してもよい。この場合、状態監視部124は、ステップS07に代えて、強度情報の算出ごとに(サンプリング周期ごとに)、処理液及び検出部53の少なくとも一方の状態の判定を行ってもよい。一例として、強度情報取得部122は、サンプリング周期ごとに、当該周期以前の所定期間において得られた信号強度の平均値を算出することで、信号強度の移動平均を強度情報として算出してもよい。あるいは、強度情報取得部122は、サンプリング周期ごとに、処理液の供給開始から当該周期までに得られた信号強度の平均値又は積分値を強度情報として算出してもよい。
[実施形態の効果]
以上に例示した異物検出ユニット50又は異物検出ユニット50における異物検出方法では、照射光の照射によって処理液流路64から出射される出射光に基づく異物の検出に加えて、出射光に含まれる背景光の強度情報が取得される。強度情報は、検出部53又は処理液の状態に基づき変化するので、異物検出ユニット50では、装置又は処理液の状態が正常であるかどうかを確認することが可能となる。
処理液が流れる流路に照射光を照射して得られる光に基づいて、処理液内の異物を検出する場合、受光した検出光の強度に変化が生じるかどうかを検出することで、処理液内の異物の有無が判定される。しかしながら、異物検出装置に含まれる光学系等のハードウェアが正常に動作していなかった場合、又は処理液の状態が正常時と異なる場合でも、検出光の強度に変化が起きず、処理液内に異物が含まれていないと判定され得る。上述の異物検出ユニット50では、背景光の強度情報を取得することで、処理液の状態及び光学系等を含む検出部53の状態を確認できるので、異物の検出結果をより確かなものとすることができる。また、異物検出のために取得される処理液流路から出射される出射光に係る信号には背景光に関する情報も含まれている。従って、上記実施形態に係る異物検出ユニット50では、状態確認のための構成を設けずに、処理液又は装置の状態確認を簡便に行うことが可能となる。
処理液流路64からの出射光は、照射光が処理液流路64内で散乱した光である。この場合、処理液流路64を透過する透過光そのものを検出器(受光部76)で得ることは無く、背景光の強度も、例えば透過光を受光する場合(前方散乱による検出を行う場合)に比べて小さくなるので、処理液内の異物の有無による検出光の強度の変化を精度良く検出することができる。そのため、上記の構成によれば、異物検出をより確実に行うことが可能となる。また、処理液流路64を透過する透過光そのものを得ていないので、背景光の強度の微小な変化を検出することが容易である。
強度情報取得部122は、所定期間に得られる信号強度の時間平均を強度情報として取得する。背景光の強度は得られた時刻に応じて変動し得る。したがって、この構成では、時間平均に基づくことで、装置又は処理液の状態をより確実に確認することが可能となる。
異物判定部104は、ワークWに対する処理液の供給開始から供給終了までの供給期間において、処理液内に異物が含まれているかどうかを判定する。強度情報取得部122は、供給期間において得られた信号強度に基づいて、強度情報を取得する。この場合、供給期間に得られた情報を利用して、処理液又は検出部53の状態確認を効率的に行うことが可能となる。すなわち、供給期間以外において、状態確認のために処理液を通液させなくても、処理液又は装置の状態を確認することが可能となる。
異物検出ユニット50は、強度情報に基づいて、処理液及び検出部53の少なくとも一方の状態を監視する状態監視部124を更に備える。この場合、検出部53又は処理液の状態を確認したうえで異物検出を行うことが可能となる。したがって、異物の検出結果をより確かなものとすることができる。
異物検出ユニット50を備える塗布・現像装置2では、異物検出ユニット50の状態及び処理液が正常であるかどうか確認することが可能となると共に、供給部36において処理液内の異物を検出することで、異物によるワークWの欠陥を早期に発見することが可能となる。
[変形例]
受光部76は、処理液流路形成部62A~62Lが並ぶ方向(水平方向)、又は鉛直方向に沿って並んで配置された複数の受光素子94を含んでいてもよい。あるいは、受光部76は、水平方向と鉛直方向とに2次元配列された複数の受光素子94を含んでいてもよい。例えば、受光部76は、フォトダイオードが一次元又は二次元配列されたフォトダイオードアレイを含んでいてもよい。受光部76は、複数の受光素子94からそれぞれ得られる複数の電気信号を制御部100に出力してもよい。信号取得部102は、各受光素子94からの電気信号ごとに信号強度を取得してもよい。
この場合、基準情報保持部112は、複数の受光素子94から得られる信号強度それぞれについて、背景光の強度を示す強度情報を取得してもよい。つまり、基準情報保持部112は、受光素子94が設けられる受光位置ごとに強度情報を取得してもよい。検出部53に含まれる光学系において光軸のずれが生じている場合、受光部76で受光する光の分布が異なる(例えば、光の分布に偏りが生じる)ことが考えられる。そのため、状態監視部124は、受光位置ごとの強度情報に基づいて、検出部53に含まれる光学系の光軸のずれを監視してもよい。例えば、状態監視部124は、一方向に並ぶ複数の受光位置において、強度情報が示す強度の差分が所定値よりも大きいかどうかを判定することで、光学系の光軸のずれ(例えば、集光レンズの焦点位置のずれ)を監視してもよい。
処理液の吐出開始直後、及び吐出終了間際では、当該処理液の流量(流速)が変化する。流量の変化に伴い、出射光に含まれる背景光の強度も変化する。そのため、処理液の供給開始から供給停止までの供給期間において、背景光の強度の時間変化は、供給期間における流量(流速)の時間変化に応じて変化する。状態監視部124は、供給期間における背景光の強度の時間変化に応じて、処理液の吐出が正常に行われているか(処理液の流量が設定の範囲内であるか)どうかを監視してもよい。
強度情報取得部122は、異物からの散乱光に基づく信号Isの影響を除去する補正処理を行ってもよい。例えば、強度情報取得部122は、信号強度が、閾値Thと同じ値又は異なる値(別の閾値)よりも大きいときに、当該信号強度を異常値として除外してもよい。あるいは、強度情報取得部122は、信号強度と算出した移動平均との差分が所定値よりも大きいときに、当該信号強度を異常値として除外してもよい。
上述の例では、処理液及び検出部53の状態の監視が、制御部100によって行われるが、制御部100に代えて作業員によって状態監視が行われてもよい。この場合、制御部100は、取得(算出)した背景光の強度情報を外部に出力してもよく、作業員が、出力された強度情報と基準情報とを比較することで状態監視を行ってもよい。
ブロック本体66を流れる処理液流路64の少なくとも一部は、水平方向及び鉛直方向以外の方向に延びるように形成されていてもよい。処理液流路64の流入口64a及び流出口64bは、ブロック本体のうちの互いに異なる面にそれぞれ形成されていてもよい。処理液流路形成部62A~62Lの処理液流路64が互いに異なるように構成されていてもよい。
処理液流路形成部62A~62Lは、ブロック本体66に代えて、処理液が流れる供給用の通液管を含んでいてもよい。処理液流路64は、供給用の通液管内の流路であってもよい。この通液管は、照射光を透過することが可能な材料(例えば、石英又はサファイヤ)で形成されていてもよい。異物検出ユニット50は、処理液流路形成部62A~62Lに代えて、一つの処理液流路形成部を有してもよい。
異物検出ユニット50は、Y軸方向に沿って照射部74を移動させる照射用の駆動部と、Y軸方向に沿って受光部76を移動させる受光用の駆動部とを含んでいてもよい。これらの2つの駆動部が、Y軸方向に沿って照射部74と受光部76とを移動させるように構成されていてもよい。照射部74が光源72を含んでおり、光学部材82を介さずに、照射光が処理液流路形成部62A~62Lの処理液流路64にそれぞれ照射されてもよい。
受光部76は、照射部74からの照射光が処理液流路64を透過することで得られる透過光の一部を受光してもよい。この場合、照射部74と受光部76とが、鉛直方向(Z軸方向)において処理液流路形成部62A~62Lを間に挟むように配置されていてもよい。
上述の例では、強度情報取得部122は、処理液の供給期間において得られた散乱光の信号強度に基づいて背景光の強度情報を取得するが、処理液が供給されていない状態において得られた信号強度に基づいて強度情報を取得してもよい。具体的には、強度情報取得部122は、処理液流路64内に処理液が充填されており(処理液流路64内に処理液が存在しており)、且つワークWに対して処理液が供給されていない状態において得られた信号強度に基づいて強度情報を取得してもよい。例えば、図4に示される開閉バルブVが閉じられてワークWへの処理液の供給が停止した後において、開閉バルブVとノズルとの間の流路(処理液流路64)内にはノズルから吐出されなかった処理液が充填されている。この状態において、信号取得部102は、内部での処理液の流れが止まっている処理液流路64からの散乱光に応じた信号強度を取得してもよく、当該信号強度に基づいて、強度情報取得部122が強度情報を取得してもよい。
強度情報取得部122(制御部100)は、上述の供給期間での信号強度に基づいた強度情報の取得と、処理液が供給されていない非供給期間での信号強度に基づいた強度情報の取得とのいずれか一方を行ってもよく、両方を行ってもよい。供給期間及び非供給期間の両方で強度情報を取得する場合、制御部100は、一の供給期間と次の供給期間との間の長さ(非供給期間の長さ)が所定時間よりも長くなる場合に、非供給期間での信号強度に基づいた強度情報を取得してもよい。供給期間だけで強度情報を取得する場合、強度情報に基づく処理液又は装置の確認が行われていない期間(未確認時間)が、処理スケジュールによって定まる非供給期間の長さに依存する。これに対して、両方の期間で強度情報を取得する場合には、処理スケジュールで定まる長さに依存せずに、上記未確認時間の長さを調節することが可能となる。
この変形例では、強度情報取得部122は、処理液流路64内に処理液が充填されており、且つワークWに対して処理液が供給されていない状態において得られた信号強度に基づいて強度情報を取得する。この場合、処理液が処理液流路64内を流れることに起因して、背景光に含まれ得る外乱の成分を低減できるので、装置又は処理液の状態をより精度良く確認することができる。
なお、基板処理装置の具体的な構成は、以上に例示した塗布・現像装置2の構成に限られない。基板処理装置は、基板に供給される処理液内の異物を検出する異物検出ユニット50を備えていればどのようなものであってもよい。異物検出ユニット50による監視対象の処理液は、レジスト膜以外の膜(例えば、上述の下層膜又は上層膜)形成用の溶液であってもよく、膜形成以外の基板処理用の溶液であってもよい。異物検出ユニット50の制御部100が有する機能モジュールの全て又は一部が、制御装置18により実行されてもよい。この場合、異物検出ユニット50と制御装置18とによって異物検出装置が構成されてもよい。
1…基板処理システム、2…塗布・現像装置、30…処理液供給部、32A~32L…ノズル、36…供給部、50…異物検出ユニット、53…検出部、60…流路形成部、62A~62L…処理液流路形成部、64…処理液流路、72…光源、74…照射部、76…受光部、100…制御部、122…強度情報取得部、124…状態監視部、U1…液処理ユニット、W…ワーク。

Claims (11)

  1. 基板に供給される処理液が流れる処理液流路を形成する流路形成部と、前記処理液流路に光源からの照射光が照射されることで当該処理液流路から出射される出射光を受光するように構成された測定部とを有する検出部と、
    前記出射光の信号強度に基づいて、前記処理液内に異物が含まれているかどうかを判定する異物判定部と、
    前記信号強度に基づいて、前記出射光に含まれる背景光の強度を示す強度情報を取得する強度情報取得部と、
    前記強度情報に基づいて、前記処理液の種類が適切であるかどうか、前記処理液が劣化していないかどうか、又は、前記処理液に他の溶液が混入されていないかどうかを監視する状態監視部と、
    を備える、異物検出装置。
  2. 基板に供給される処理液が流れる処理液流路を形成する流路形成部と、前記処理液流路に光源からの照射光が照射されることで当該処理液流路から出射される出射光を受光するように構成された測定部とを有する検出部と、
    前記出射光の信号強度に基づいて、前記処理液内に異物が含まれているかどうかを判定する異物判定部と、
    前記信号強度に基づいて、前記出射光に含まれる背景光の強度を示す強度情報を取得する強度情報取得部と、
    前記強度情報に基づいて、前記検出部の光学系ハードウェアの状態を監視する状態監視部と、
    を備える、異物検出装置。
  3. 前記出射光は、前記照射光が前記処理液流路内で散乱した光である、請求項1又は2に記載の異物検出装置。
  4. 前記強度情報取得部は、所定期間に得られる前記信号強度の時間平均を前記強度情報として取得する、請求項1~3のいずれか一項に記載の異物検出装置。
  5. 前記異物判定部は、前記基板に対する前記処理液の供給開始から供給終了までの供給期間において、前記処理液内に異物が含まれているかどうかを判定し、
    前記強度情報取得部は、前記供給期間において得られた前記信号強度に基づいて、前記強度情報を取得する、請求項1~4のいずれか一項に記載の異物検出装置。
  6. 前記強度情報取得部は、前記処理液流路内に前記処理液が充填されており、且つ前記基板に対して前記処理液が供給されていない状態において得られた前記信号強度に基づいて、前記強度情報を取得する、請求項1~4のいずれか一項に記載の異物検出装置。
  7. 基板に向けて処理液を吐出するノズルと、前記ノズルに前記処理液を供給する供給部とを有する処理液供給部と、
    前記処理液が流れる処理液流路を形成する流路形成部と、前記処理液流路に光源からの照射光が照射されることで当該処理液流路から出射される出射光を受光するように構成された測定部とを有する検出部と、
    前記出射光の信号強度に基づいて、前記処理液内に異物が含まれているかどうかを判定する異物判定部と、
    前記信号強度に基づいて、前記出射光に含まれる背景光の強度を示す強度情報を取得する強度情報取得部と、
    前記強度情報に基づいて、前記処理液の種類が適切であるかどうか、前記処理液が劣化していないかどうか、又は、前記処理液に他の溶液が混入されていないかどうかを監視する状態監視部と、
    を備える、基板処理装置。
  8. 基板に向けて処理液を吐出するノズルと、前記ノズルに前記処理液を供給する供給部とを有する処理液供給部と、
    前記処理液が流れる処理液流路を形成する流路形成部と、前記処理液流路に光源からの照射光が照射されることで当該処理液流路から出射される出射光を受光するように構成された測定部とを有する検出部と、
    前記出射光の信号強度に基づいて、前記処理液内に異物が含まれているかどうかを判定する異物判定部と、
    前記信号強度に基づいて、前記出射光に含まれる背景光の強度を示す強度情報を取得する強度情報取得部と、
    前記強度情報に基づいて、前記検出部の光学系ハードウェアの状態を監視する状態監視部と、
    を備える、基板処理装置。
  9. 基板に供給される処理液が流れる処理液流路に光源からの照射光が照射されることで当該処理液流路から出射される出射光の信号強度に基づいて、前記処理液内に異物が含まれているかどうかを判定することと、
    前記信号強度に基づいて、前記出射光に含まれる背景光の強度を示す強度情報を取得することと、
    前記処理液内に異物が含まれているかどうかを判定することに加えて、前記強度情報に基づいて、前記処理液の種類が適切であるかどうか、前記処理液が劣化していないかどうか、又は、前記処理液に他の溶液が混入されていないかどうかを監視することと、を含む異物検出方法。
  10. 基板に供給される処理液が流れる処理液流路に光源からの照射光が照射されることで当該処理液流路から出射される出射光の信号強度に基づいて、前記処理液内に異物が含まれているかどうかを判定することと、
    前記信号強度に基づいて、前記出射光に含まれる背景光の強度を示す強度情報を取得することと、
    前記処理液内に異物が含まれているかどうかを判定することに加えて、前記強度情報に基づいて、前記出射光を受光するように構成された測定部を有する検出部の光学系ハードウェアの状態を監視することと、を含む異物検出方法。
  11. 請求項9又は10に記載の異物検出方法を装置に実行させるためのプログラムを記憶した、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
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