JP2024039638A - チューブおよびチューブの製造方法 - Google Patents

チューブおよびチューブの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】チューブの内面から放出されるパーティクル数、および、チューブの内面から溶出する全有機体炭素(TOC)の溶出量がいずれも低減されたチューブを提供すること。【解決手段】テトラフルオロエチレン/フルオロアルキルビニルエーテル共重合体を含有するチューブであって、前記共重合体の官能基数が、炭素数106個あたり、500個以下であり、前記共重合体の融点が、280~315℃であり、前記共重合体のフルオロアルキルビニルエーテル単位の含有量が、全単量体単位に対して、3.0~12.0質量%であり、前記共重合体のメルトフローレートが、1~15g/10分であり、前記チューブの内面から放出されるパーティクルの数が、チューブ内表面積1cm2あたり、3500個以下であり、前記チューブの内面から水中に溶出する全有機体炭素の溶出量が、チューブ内表面積1cm2あたり、50ng以下であるチューブを提供する。【選択図】 なし

Description

本開示は、チューブおよびチューブの製造方法に関する。
特許文献1には、ふっ素樹脂またはふっ素樹脂をベースとする樹脂混和物を溶融押し出してチューブ状に成形するふっ素樹脂チューブの製造方法において、チューブ成形後、または成形中クリーンエアをチューブ中に流し、チューブ内のパーティクルをパージ処理することを特徴とするパーティクル低減ふっ素樹脂チューブの製造方法が記載されている。
特許文献2には、押出成形機に備えられた金型からチューブ状に押し出された溶融加工性フッ素樹脂を、冷却装置に導いて冷却した後、巻取装置を用いて、冷却されたチューブを巻取リールに巻き取るチューブの製造方法であって、前記巻取リールに巻き取られた前記チューブの先端から前記チューブの中空部にガスを供給し、前記金型に設けられたガス導入口から、前記中空部のガスを、前記金型に設けられたガス排出孔を通して、外部に排出することによって、前記中空部にガスを流通させるとともに、前記中空部の内圧を、大気圧よりも高く、0.5kgf/cmよりも低い圧力に保つ製造方法が記載されている。
特開2000-233435号公報 国際公開第2022/059501号
本開示では、チューブの内面から放出されるパーティクル数、および、チューブの内面から溶出する全有機体炭素(TOC)の溶出量がいずれも低減されたチューブを提供することを目的とする。
本開示によれば、テトラフルオロエチレン/フルオロアルキルビニルエーテル共重合体を含有するチューブであって、前記共重合体の官能基数が、炭素数10個あたり、500個以下であり、前記共重合体の融点が、280~315℃であり、前記共重合体のフルオロアルキルビニルエーテル単位の含有量が、全単量体単位に対して、3.0~12.0質量%であり、前記共重合体のメルトフローレートが、1~15g/10分であり、前記チューブの内面から放出されるパーティクルの数が、チューブ内表面積1cmあたり、3500個以下であり、前記チューブの内面から水中に溶出する全有機体炭素の溶出量が、チューブ内表面積1cmあたり、50ng以下であるチューブが提供される。
本開示によれば、チューブの内面から放出されるパーティクル数、および、チューブの内面から溶出する全有機体炭素(TOC)の溶出量がいずれも低減されたチューブを提供することができる。
図1は、両端が溶着されたチューブの実施形態を示す概略断面図である。 図2は、チューブ製造装置の概略側面図である。 図3は、巻取装置の概略正面図である。 チューブの内面から放出されるパーティクルの数を測定するために用いるシステムの系統図である。
以下、本開示の具体的な実施形態について詳細に説明するが、本開示は、以下の実施形態に限定されるものではない。
特許文献1には、送り出されたチューブの先端からチューブ内にクリーンエアを供給してパージ処理を施すことが記載されている。しかしながら、特許文献1に記載の方法では、チューブの内面に付着してしまった汚染物質を除去することが困難である。
そこで、特許文献2では、巻取リールに巻き取られたチューブの先端からチューブの中空部にガスを供給し、金型に設けられたガス導入口から、中空部のガスを、金型に設けられたガス排出孔を通して、外部に排出することによって、中空部にガスを流通させるとともに、中空部の内圧を、大気圧よりも高く、0.5kgf/cmよりも低い圧力に保つようにしてチューブを製造することにより、清浄な内面を有しており、寸法安定性に優れたチューブを、高い生産性で製造できる製造方法が提案されている。
特許文献2に記載の製造方法により得られるチューブは、きわめて高い清浄度を有している。しかしながら、製造方法をさらに検討することによって、チューブの内面から放出されるパーティクル数、および、チューブの内面から溶出する全有機体炭素(TOC)の溶出量の両方が、一層低減されたチューブを製造できることが新たに見いだされた。
すなわち、本開示のチューブは、特定の構成を有するテトラフルオロエチレン/フルオロアルキルビニルエーテル共重合体を含有するチューブであって、チューブから放出されるパーティクルの数が、チューブ内表面積1cmあたり、3500個以下であり、チューブから水中に溶出する全有機体炭素の溶出量が、チューブ内表面積1cmあたり、50ng以下であるチューブである。
本開示のチューブは、チューブの内面から放出されるパーティクル数が極めて少ない。本開示のチューブの内面から放出されるパーティクルの数は、チューブ内表面積1cmあたり、3500個以下であり、好ましくは3200個以下であり、より好ましくは2500個以下であり、さらに好ましくは2000個以下である。パーティクルの数の下限は1個であってよい。本開示において、パーティクル数は、チューブ中を流速110mL/分でイソプロピルアルコール(IPA)を流した場合に、チューブの内面からIPA中に放出される直径30nm以上のパーティクルの数を意味する。
チューブの内面から放出されるパーティクル数は、次の方法により測定する。この測定方法は、新規な測定方法であり、従来の測定方法に比べて高い精度でチューブ内面から放出されるパーティクル数を測定できる。
図4は、本開示において、チューブの内面から放出されるパーティクルの数を測定するために用いるシステムの系統図である。図4に示すように、システム9は、溶媒容器91、フィルター94、パーティクルカウンター97を備えている。
溶媒容器91中には、イソプロピルアルコール(IPA)が収容されており、ポンプ92、バルブ93およびフィルター94を介して継手95に接続されている。継手95および継手96は、測定対象であるチューブ1を接続できるように構成されている。溶媒容器91中のIPAは、ポンプ92により、フィルター94(濾過精度3nm)を通過し、継手95および継手96に接続されたチューブ1に供給される。チューブ1を通過したIPAの一部または全部は、パーティクルカウンター97に導入され、溶媒中のパーティクル数が測定される。
図4に示すシステム9においては、パーティクルカウンター97の下流側に流量計98が設置されており、パーティクルカウンター97に一定量のIPAが導入される。残りのIPAは、流量計99に付属した流量調整バルブにより流量が調整され、流量計99を介して外部に排出される。パーティクルカウンター97として、流量計98を内蔵したパーティクルカウンターを用いてもよい。
チューブの内面から放出されるパーティクルの数は、次の方法により測定できる。
図4に示すシステム9を構築し、システム9を構成する各部材の接液面をIPAにより洗浄した後、パーティクルカウンターの上流側に、測定対象であるチューブ1を設置し、
パーティクルカウンターを用いて、チューブ1の内面の洗浄に用いたIPA中の直径30nm以上のパーティクル数を測定しながら、チューブ1内にIPAを流すことによりチューブ1の内面を洗浄し、
チューブ1の内面の洗浄に用いたIPA中のパーティクル数が10個/mL以下となったことを確認し、
チューブ1内へのIPAの供給を停止し、チューブ1内にIPAを充満させた状態でチューブ1を6時間放置(常温、無加圧)し、
チューブ1内へのIPAの供給を再開し、流速110mL/分でチューブA内にIPAを流し、パーティクルカウンターを用いて、チューブ1内を通過させたIPA中の直径30nm以上のパーティクル数を測定する。
本開示のチューブは、チューブの内面から溶出する全有機体炭素(TOC)の溶出量が極めて少ない。本開示のチューブの内面から水中に溶出する全有機体炭素の溶出量が、チューブ内表面積1cmあたり、50ng以下であり、好ましくは47ng以下である。全有機体炭素の溶出量の下限は1ngであってよい。
チューブの内面から放出される溶出する全有機体炭素(TOC)の溶出量は、チューブ内に超純水を流通させ、TOC計を用いて、チューブ内を通過した超純水中に溶出するTOCの溶出量を測定することによって、特定することができる。
本開示のチューブの一実施形態においては、チューブの内面から硝酸水溶液中に溶出するカリウム、ナトリウムおよび鉄の溶出量が少ない。大気には、カリウム、ナトリウムおよび鉄を含む汚染物質が含まれており、押出成形機を用いてチューブを押出成形する際に形成される中空部に大気が導入されると、チューブの内面に汚染物質が付着することがある。カリウム、ナトリウムおよび鉄の溶出量は、チューブ内面の金属汚染の程度を判定する目安になる。本開示のチューブの内面から硝酸水溶液中に溶出するカリウム、ナトリウムおよび鉄の溶出量は、好ましくは0.50ng以下であり、より好ましくは0.45ng以下である。カリウム、ナトリウムおよび鉄の溶出量の下限は0.01ngであってよい。
チューブの内面から硝酸水溶液中に溶出するカリウム、ナトリウムおよび鉄の溶出量は、チューブ内に、1Nの硝酸水溶液を15mL投入し、3日間放置し、硝酸水溶液を回収し、回収した硝酸水溶液中のカリウム、ナトリウムおよび鉄の含有量を、誘導結合プラズマ質量分析法により測定することによって、特定することができる。
本開示のチューブの一実施形態においては、チューブの灰化法により測定される金属含有量が少ない。本開示のチューブの灰化法により測定される金属含有量は、好ましくは40ng/1g以下であり、より好ましくは30ng/1g以下であり、好ましくは1ng/g以上である。灰化法により測定される金属含有量の下限は1ng/1gであってよい。
本開示における灰化法により測定される金属含有量は、Fe、Cr、Ni、Cu、Al、Na、MgおよびKの合計の金属含有量である。本開示における金属含有量には、チューブの表面に存在する金属成分の量に加えて、チューブの内部に含有される金属成分の量も含まれる。チューブの内部に含有される微量の金属成分であっても、薬液接液表面の深さ数ナノメートルから数ミクロンの近傍では、分子サイズで薬液分子が浸透できる微細な空隙が存在し、短期間の金属溶出量分析法では検出できなかった樹脂内部の含有金属が、長時間かけて溶出される可能性がある。チューブの灰化法により測定される金属含有量を上記の範囲内とすることによって、チューブの内部に含有される微量の金属成分の溶出による悪影響を低減することができる。
チューブの金属含有量は、チューブを長さ5cm程度に切断し、1Nの硝酸水溶液にて、チューブ表面を洗浄した後、切削し、切削物を原子吸光分光光度計の原子化部にあるキュベット内で灰化させ、原子吸光分光光度計を用いて金属含有量を測定する方法、上記と同様にして作製した切削物を白金るつぼに計りとり、ガスバーナまたは電気炉を用いて灰化させ、灰分を酸に溶解させた後、ICP発光分析装置またはフレームレス原子吸光分光光度計を用いて金属含有量を測定する方法などにより測定することができる。
本開示のチューブの一実施形態においては、チューブの内面の表面粗さRaが小さい。本開示のチューブの内面の表面粗さRaは、好ましくは5.0nm以下であり、より好ましくは4.0nm以下であり、さらに好ましくは3.0nm以下であり、尚さらに好ましくは2.9nm以下である。内面の表面粗さRaの下限は0.1nmであってよい。チューブの内面の表面粗さRaを上記範囲内にすることによって、チューブの内面から放出されるパーティクル数、および、チューブの内面から溶出する全有機体炭素(TOC)の溶出量の両方を一層低減することができる。チューブ内面の表面粗度Raは、TFE/FAVE共重合体におけるFAVE単位の種類を適切に選択する方法、FAVE単位の含有量を適切に調整する方法などにより、調整することができる。
チューブの内面の表面粗さRaは、原子間力顕微鏡(AFM)を用いて測定することができる。
次に、本開示のチューブを形成する共重合体について説明する。
本開示のチューブは、テトラフルオロエチレン(TFE)/フルオロアルキルビニルエーテル(FAVE)共重合体を含有する。
FAVEとしては、一般式(1):
CF=CFO(CFCFYO)-(CFCFCFO)-Rf (1)
(式中、YはFまたはCFを表し、Rfは炭素数1~5のパーフルオロアルキル基を表す。pは0~5の整数を表し、qは0~5の整数を表す。)で表される単量体、および、一般式(2):
CFX=CXOCFOR (2)
(式中、Xは、同一または異なり、H、FまたはCFを表し、Rは、直鎖または分岐した、H、Cl、BrおよびIからなる群より選択される少なくとも1種の原子を1~2個含んでいてもよい炭素数が1~6のフルオロアルキル基、若しくは、H、Cl、BrおよびIからなる群より選択される少なくとも1種の原子を1~2個含んでいてもよい炭素数が5または6の環状フルオロアルキル基を表す。)で表される単量体からなる群より選択される少なくとも1種を挙げることができる。
なかでも、FAVEとしては、一般式(1)で表される単量体が好ましく、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)、パーフルオロ(エチルビニルエーテル)(PEVE)およびパーフルオロ(プロピルビニルエーテル)(PPVE)からなる群より選択される少なくとも1種がより好ましく、PEVEおよびPPVEからなる群より選択される少なくとも1種がさらに好ましく、PPVEが特に好ましい。
共重合体は、溶融加工性を有するフッ素樹脂であることが好ましい。本開示において、溶融加工性とは、押出機および射出成形機などの従来の加工機器を用いて、ポリマーを溶融して加工することが可能であることを意味する。従って、溶融加工性のフッ素樹脂は、後述する測定方法により測定されるメルトフローレートが0.01~500g/10分であることが通常である。
共重合体のFAVE単位の含有量は、全単量体単位に対して、3.0~12.0質量%であり、好ましくは3.5質量%以上であり、より好ましくは4.0質量%以上であり、さらに好ましくは4.5質量%以上であり、好ましくは10.0質量%以下であり、より好ましくは8.0質量%以下であり、さらに好ましくは7.0質量%以下であり、尚さらに好ましくは6.5質量%以下であり、特に好ましくは6.0質量%以下である。
共重合体のTFE単位の含有量は、全単量体単位に対して、好ましくは88.0~97.0質量%であり、より好ましくは90.0質量%以上であり、さらに好ましくは92.0質量%以上であり、尚さらに好ましくは93.0質量%以上であり、特に好ましくは93.5質量%以上であり、最も好ましくは94.0質量%以上であり、より好ましくは96.5質量%以下であり、さらに好ましくは96.0質量%以下であり、尚さらに好ましくは95.5質量%以下である。
共重合体は、TFEおよびFAVEと共重合可能な単量体に由来する単量体単位を含有してもよい。
TFEおよびFAVEと共重合可能な単量体としては、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、CZ=CZ(CF(式中、Z、ZおよびZは、同一または異なって、HまたはFを表し、Zは、H、FまたはClを表し、nは2~10の整数を表す。)で表されるビニル単量体、および、CF=CF-OCH-Rf(式中、Rfは炭素数1~5のパーフルオロアルキル基を表す。)で表されるアルキルパーフルオロビニルエーテル誘導体等が挙げられる。なかでも、HFPが好ましい。
TFEおよびFAVEと共重合可能な単量体に由来する単量体単位の含有量は、好ましくは0~9.0質量%であり、より好ましくは7.5質量%以下であり、さらに好ましくは1.0質量%以下である。
共重合体としては、TFE単位およびFAVE単位のみからなる共重合体、および、TFE/HFP/FAVE共重合体からなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、TFE単位およびFAVE単位のみからなる共重合体がより好ましい。
共重合体のメルトフローレート(MFR)は、好ましくは0.5~100g/10分であり、より好ましくは1g/10分以上であり、さらに好ましくは2g/10分以上であり、より好ましくは50g/10分以下であり、さらに好ましくは40g/10分以下であり、尚さらに好ましくは15g/10分以下である。
MFRは、ASTM D-1238に準拠して、直径2.1mmで長さが8mmのダイにて、荷重5kg、372℃で測定する。
共重合体の融点は、280~315℃であり、好ましくは285℃以上であり、より好ましくは290℃以上であり、好ましくは310℃以下である。
融点は、示差走査熱量計〔DSC〕を用いて10℃/分の速度で昇温したときの融解熱曲線における極大値に対応する温度である。
共重合体の官能基数は、炭素原子10個あたり500個以下であり、好ましくは300個以下であり、より好ましくは200個以下であり、さらに好ましくは100個以下であり、尚さらに好ましくは50個以下であり、特に好ましくは10個以下である。
共重合体の官能基数を上記の範囲内にするためには、通常、後述するフッ素化処理をする必要がある。理由は不明であるが、共重合体をフッ素化処理することによって、チューブの内面から放出されるパーティクル数、および、チューブの内面から溶出する全有機体炭素(TOC)の溶出量の両方が、一層低減されたチューブを容易に製造することができる。したがって、チューブの内面から放出されるパーティクル数、および、チューブの内面から溶出する全有機体炭素(TOC)の溶出量を低減する観点から、本開示のチューブに含まれる共重合体の官能数を、上記の範囲内とすることが重要である。
上記官能基は、共重合体の主鎖末端または側鎖末端に存在する官能基、および、主鎖中または側鎖中に存在する官能基である。上記官能基としては、-CF=CF、-CFH、-COF、-COOH、-COOCH、-CONHおよび-CHOHからなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。
上記官能基の種類の同定および官能基数の測定には、赤外分光分析法を用いることができる。
官能基数については、具体的には、以下の方法で測定する。まず、共重合体を340~350℃にて30分間溶融し、圧縮成形して、厚さ0.05~0.25mmのフィルムを作製する。このフィルムをフーリエ変換赤外分光分析により分析して、上記TFE/FAVE共重合体の赤外吸収スペクトルを得、完全にフッ素化されて官能基が存在しないベーススペクトルとの差スペクトルを得る。この差スペクトルに現れる特定の官能基の吸収ピークから、下記式(A)に従って、共重合体における炭素原子1×10個あたりの官能基数Nを算出する。
N=I×K/t (A)
I:吸光度
K:補正係数
t:フィルムの厚さ(mm)
参考までに、本開示における官能基について、吸収周波数、モル吸光係数および補正係数を表1に示す。また、モル吸光係数は低分子モデル化合物のFT-IR測定データから決定したものである。
Figure 2024039638000001
-CHCFH、-CHCOF、-CHCOOH、-CHCOOCH、-CHCONHの吸収周波数は、それぞれ表中に示す、-CFH、-COF、-COOH freeと-COOH bonded、-COOCH、-CONHの吸収周波数から数十カイザー(cm-1)低くなる。
従って、たとえば、-COFの官能基数とは、-CFCOFに起因する吸収周波数1883cm-1の吸収ピークから求めた官能基数と、-CHCOFに起因する吸収周波数1840cm-1の吸収ピークから求めた官能基数との合計である。
上記官能基数は、-CF=CF、-CFH、-COF、-COOH、-COOCH、-CONHおよび-CHOHの合計数であってよい。
本開示のチューブは、TFE/FAVE共重合体以外のフッ素樹脂を含有してもよい。TFE/FAVE共重合体以外のフッ素樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレンが挙げられる。ポリテトラフルオロエチレンの含有量は、TFE/FAVE共重合体に対して、0.001~50質量%であってよく、0.001~1質量%であってよい。
ポリテトラフルオロエチレンとしては、示差走査熱量計(DSC)で測定した結晶化温度が305℃以上であるポリテトラフルオロエチレンが挙げられる。ポリテトラフルオロエチレンの結晶化熱は、50J/g以上であってもよい。本開示のチューブがこのようなポリテトラフルオロエチレンを含むことにより、チューブ内面をより平滑にすることができる。ポリテトラフルオロエチレンの結晶化温度は、より好ましくは310℃以上、さらに好ましくは312℃以上である。
本開示のチューブの一実施形態においては、両末端が溶着されている。両末端を溶着することによって、チューブ内面の清浄度を保つことができる。
図1は、両端が溶着されたチューブ1の実施形態を示す概略断面図である。図1に示すチューブ1では、両末端に露出する切断面3の周辺に溶着部4が設けられており、チューブ1の中空部2が封止されている。
本開示のチューブの一実施形態においては、両末端が溶着されており、中空部にフィルターを通過させたガスが封入されている。チューブ内に清浄度の高いガスを封入することにより、チューブの内面の高い清浄度を長期間保つこができる。
チューブの外径は、特に限定されないが、2~100mmであってよく、3~100mmであってよく、5~50mmであってよい。上記チューブの厚みは、0.1~10mmであってよく、0.3~5mmであってよい。
本開示のチューブは、薬液を流通させるための薬液配管用チューブとして好適に用いることができ、半導体デバイス製造用高純度薬液を移送するために用いる薬液配管用チューブとして特に好適に用いることができる。
半導体工場においては、半導体デバイスを製造するために用いる超純水や高純度薬液を流通させるためのチューブが多く使用されている。チューブの内面は、空気中に存在する微粒子、TFE/FAVE共重合体を溶融成形する際に生じるポリマーヒュームなどの汚染物質により汚染される可能性がある。特に、ナノサイズの汚染物質は、ファンデルワールス力、静電気力などにより、ポリマー内面に付着するので、純水などの洗浄水による除去が困難である。したがって、半導体工場において新しいチューブを用いる場合には、チューブ内を洗浄(フラッシング)するために、多量の超純水や薬液が必要になったり、長時間の洗浄が必要になったりするなどの問題がある。
本開示のチューブは、上記構成を有することから、汚染物質が内面にほとんど付着しておらず、半導体デバイスを製造するために用いる超純水や高純度薬液を汚染させにくい。本開示のチューブは、このような効果を奏することから、薬液を流通させるための薬液配管用チューブであることが好ましい。上記薬液としては、半導体製造に用いる薬液が挙げられ、たとえば、アンモニア水、オゾン水、過酸化水素水、塩酸、硫酸、レジスト液、シンナー液、現像液などの薬液が挙げられる。
本開示のチューブは、たとえば、半導体製造用薬液供給ライン、半導体製造用薬液供給設備、半導体洗浄装置、コーターディベロッパーなどの半導体製造設備または半導体製造装置に用いるチューブとして利用することができる。本開示のチューブを半導体製造設備または半導体製造装置に用いることにより、高純度の薬液を確実にユースポイントに供給することができる。本開示のチューブを用いることにより、線幅が5nm以下の半導体デバイスを製造する場合であっても、半導体デバイスのパーティクルや金属汚染物質による欠陥不良を低減して、半導体デバイスの製造における歩留まりの向上が期待できる。
本開示のチューブは、本開示の製造方法によって、好適に製造することができる。次に、本開示のチューブの製造方法について説明する。
本開示の製造方法においては、上述したTFE/FAVE共重合体をフッ素化処理したのち、フッ素化処理された共重合体を、押出成形機を用いて、押出成形することによって、チューブを製造する。
フッ素化処理は、フッ素化処理されていない共重合体とフッ素含有化合物とを接触させることにより行うことができる。共重合体をフッ素化処理することによって、チューブの内面から放出されるパーティクル数、および、チューブの内面から溶出する全有機体炭素(TOC)の溶出量の両方が低減されたチューブを製造することができる。この理由は明確ではないが、共重合体をフッ素化処理した後、共重合体を押出成形すると、押出成形時の加熱による共重合体からの揮発物の発生が抑制され、チューブ内面に付着し得るパーティクルおよび有機物の発生数が減少するとともに、発生数が減少によって、チューブ内を流通するガスによるパーティクルおよび有機物の排出効率が格段に向上するからであると推測される。
共重合体には、たとえば、共重合体を製造する際に用いた連鎖移動剤や重合開始剤によって、官能基が導入される。たとえば、連鎖移動剤としてアルコールを使用したり、重合開始剤として-CHOHの構造を有する過酸化物を使用したりした場合、共重合体の主鎖末端に-CHOHが導入される。また、官能基を有する単量体を重合することによって、官能基が共重合体の側鎖末端に導入される。
このような官能基を有する共重合体を、フッ素化処理することによって、上述した範囲内の官能基数を有する共重合体を得ることができる。すなわち、TFE/FAVE共重合体は、フッ素化処理されたものであることが好ましい。また、TFE/FAVE共重合体は、-CF末端基を有することも好ましい。
フッ素含有化合物としては特に限定されないが、フッ素化処理条件下にてフッ素ラジカルを発生するフッ素ラジカル源が挙げられる。フッ素ラジカル源としては、Fガス、CoF、AgF、UF、OF、N、CFOF、フッ化ハロゲン(例えばIF、ClF)等が挙げられる。
ガス等のフッ素ラジカル源は、100%濃度のものであってもよいが、安全性の面から不活性ガスと混合し5~50質量%に希釈して使用することが好ましく、15~30質量%に希釈して使用することがより好ましい。上記不活性ガスとしては、窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガス等が挙げられるが、経済的な面より窒素ガスが好ましい。
フッ素化処理の条件は、特に限定されず、溶融させた状態の共重合体とフッ素含有化合物とを接触させてもよいが、通常、共重合体の融点以下、好ましくは20~220℃、より好ましくは100~200℃の温度下で行うことができる。フッ素化処理は、一般に1~30時間、好ましくは5~25時間行う。フッ素化処理は、フッ素化処理されていない共重合体をフッ素ガス(Fガス)と接触させるものが好ましい。
TFE/FAVE共重合体は、例えば、その構成単位となるモノマーや、重合開始剤等の添加剤を適宜混合して、乳化重合、懸濁重合を行う等の従来公知の方法により製造することができる。
重合工程、造粒工程、洗浄工程、乾燥工程、移送工程、貯蔵工程、ペレット化工程、フッ素化工程、製品充填工程などの共重合体を製造するための製造方法における各工程において、製造に用いる材料および共重合体が、各設備および配管の金属表面に可能な限り接しないようにするとともに、製造に用いる材料として、低金属含有量の材料を用い、さらに、得られた共重合体を乾燥させるために用いる空気、および、共重合体の各設備間の移送に用いる空気として、清浄で、かつ、乾燥した空気を用いることによって、TFE/FAVE共重合体を製造することが好ましい。このような製造方法を用いることによって、灰化法により測定される金属含有量が少ない共重合体を製造することができる。そして、このような共重合体を用いることによって、灰化法により測定される金属含有量が少ないチューブを得ることができる。
本開示の製造方法においては、共重合体を押出成形する際に、有機物除去フィルターを通過させた後、微粒子除去フィルターを通過させたガスを、チューブの先端からチューブ内に流通させる。このように、チューブの先端からガスをチューブ内に流通させることによって、チューブの中空部に含まれる汚染物質を、中空部から排出できる。また、チューブ内に供給されるガスからは、有機物および微粒子が除去されていることから、ガスをチューブ内に流通させることによって、チューブの内面に有機物および微粒子が付着することがない。さらに、チューブの先端から供給されたガスは、押出機の金型を通って外部に排出されるから、金型から発生する金属成分がチューブの内面に付着することがない。したがって、本開示の製造方法を用いることによって、チューブの内面から放出されるパーティクル数、および、チューブの内面から溶出する全有機体炭素(TOC)の溶出量の両方が低減されたチューブを製造できる。さらには、本開示の製造方法を用いることによって、カリウム、ナトリウムおよび鉄の溶出量が少ないチューブを製造することができる。また、灰化法により測定される金属含有量が少ないチューブ、および、チューブの内面の表面粗さRaが低いチューブを製造することができる。
有機物濾過フィルターとして、水素結合や酸塩基結合を利用する化学吸着タイプのフィルター、ファンデルワールス力による物理吸着タイプのフィルターなどを用いることができる。有機物濾過フィルターとしては、なかでも、物理吸着タイプのフィルターが好ましい。物理吸着タイプのフィルターを用いることによって、ガス中に存在する可塑剤類、オイルミストなどの有機物を高効率で除去することができる。
有機物濾過フィルターとして、1種または2種以上のフィルターを用いることができる。また、複数個の有機物フィルターを、直列または並列に接続してもよい。
有機物濾過フィルターとして、吸着材をカラムに充填したフィルターを用いることができる。吸着材としては、活性炭、シリカゲル、ゼオライトなどを用いることができる。
吸着材としては、活性炭が好ましい。活性炭は、粒状活性炭であっても、繊維状活性炭であってもよい。活性炭としては、金属成分の含有量が少ない活性炭が好ましい。活性炭としては、ヤシガラ、石炭、木炭などを原料とする活性炭が挙げられ、植物由来の活性炭が好適である。
活性炭のBET法により測定する比表面積は、大きいほど好ましく、好ましくは400m/g以上であり、より好ましくは1000m/g以上である。
本開示の製造方法においては、ガスを、有機物除去フィルターに通過させ、次に微粒子除去フィルターに通過させ、その後にチューブ内に供給する。このような方法によりガスを供給することによって、有機物除去フィルターから発生した微粒子がガス中に混入した場合でも、発生した微粒子は、微粒子除去フィルターにより捕集されるので、微粒子がチューブ内に入ることを抑制することができる。一方、ガスを、微粒子除去フィルターに通過させ、次に有機物除去フィルターに通過させ、その後にチューブ内に供給すると、チューブ内への微粒子の導入を抑制できず、チューブの内面に微粒子が付着してしまうおそれがある。
微粒子除去フィルターの微粒子濾過精度は、好ましくは30nm以下、より好ましくは10nm以下、さらに好ましくは5nm以下、特に好ましく3nm以下であり、好ましくは1nm以上である。
微粒子除去フィルターの捕集効率は特に限定されない。微粒子除去フィルターとしては、30nm以上の粒子を99.99%以上捕集するフィルターが好ましく、10nm以上の粒子を99.99%以上捕集するフィルターがより好ましく、5nm以上の粒子を99.99%以上捕集するフィルターがさらに好ましく、3nm以上の粒子を99.99%以上捕集するフィルターが特に好ましい。
微粒子除去フィルターとして、1種または2種以上のフィルターを用いることができる。また、複数個の微粒子除去フィルターを、直列または並列に接続してもよい。
次に、本開示の製造方法について、図面を参照してより詳細に説明する。
図2はチューブ製造装置の概略側面図であり、図3は巻取装置の概略正面図である。
図2に示すチューブ製造装置100は、共重合体を溶融させてチューブ状に押し出す押出成形機10と、押し出された溶融状態のチューブの外径を規定するサイジングダイ40と、溶融状態のチューブを冷却して固化させる冷却水槽50と、冷却されたチューブを引き取る引取機60と、引取機から送り出されたチューブを巻き取る巻取装置70と、巻取装置70にガスを供給するガス供給装置80と、を備えている。
チューブ製造装置100においては、押出成形機10のホッパー11から投入された共重合体が、押出成形機10のシリンダー内で溶融され、スクリューが回転することにより、溶融された共重合体が、金型20からチューブ状に押し出される。チューブ状に押し出された溶融状態の共重合体は、サイジングダイ40を通過して、その外形が規定される。サイジングダイ40を通過した共重合体は、冷却水槽50において冷却された後、冷却された共重合体のチューブを引き取る引取機60を通過して、巻取装置70により、巻取装置が備える巻取リール75に巻き取られる。この際の引取速度(ラインスピード)は、一般的に30~150cm/分であり、30~120cm/分であってもよい。
本開示の製造方法の一実施形態においては、共重合体を溶融させて押出成形機に備えられた金型からチューブ状に押し出し、押出成形機に備えられた金型からチューブ状に押し出された共重合体を、冷却装置に導いて冷却した後、巻取装置を用いて、冷却されたチューブを巻取リールに巻き取ることにより、チューブを製造する。さらに、巻取リールに巻き取られたチューブの先端からチューブの中空部にガスを供給し、金型に設けられたガス導入口から、中空部のガスを、金型に設けられたガス排出孔を通して、外部に排出する。このように、チューブの先端から押出成形機の金型に向かってガスを供給することによって、チューブの内面から放出されるパーティクル数、および、チューブの内面から溶出する全有機体炭素(TOC)の溶出量の両方が低減されたチューブを製造できる。
本開示の製造方法の一実施形態においては、チューブの変形を抑制しながら、チューブの内面への汚染物質の付着を抑制できる圧力で、チューブ内にガスを供給する。チューブ内の内圧(ゲージ圧)は、大気圧よりも高く、0.5kgf/cmよりも低い圧力が好ましい。チューブ内の内圧(ゲージ圧)は、好ましくは0.4kgf/cm以下であり、より好ましくは0.3kgf/cm以下であり、好ましくは0.1kgf/cm以上であり、より好ましくは0.2kgf/cm以上である。
図2に示す押出成形機は、金型20を備えており、金型20に設けられた押出口から溶融状態の共重合体が押し出される。押出成形機の金型から押し出される共重合体の温度は、好ましくは390℃以下であり、より好ましくは385℃以下であり、さらに好ましくは380℃以下であり、尚さらに好ましくは375℃以下であり、特に好ましくは370℃以下であり、最も好ましくは365℃以下であり、好ましくは共重合体の融点以上であり、より好ましくは330℃以上であり、さらに好ましくは350℃以上である。
押出成形機の金型から押し出される共重合体の温度は、金型の押出口での共重合体の温度を熱電対により測定することによって、特定することができる。金型から押し出される共重合体の温度を低くすることによって、チューブの内面から放出されるパーティクル数、および、チューブの内面から溶出する全有機体炭素(TOC)の溶出量の両方を一層低減することができる。
押出成形機10は、逆流防止装置30をさらに備えており、逆流防止装置30は金型20のガス排出孔に接続され、押出成形機10の外部にガスを排出するとともに、ガスの逆流を防止する。ガスの逆流を防止することによって、押出成形機10から押し出されて得られるチューブ内に、大気が流入してしまうことがないので、チューブの先端からのガスの供給を停止した後でも、チューブの内面に大気中の汚染物質が付着することがなく、清浄な内面が保たれる。
チューブ製造装置100は、巻取装置70を備えている。図3は、巻取装置70の実施形態を示す図である。図3に示す巻取装置70は、チューブ1を巻き取る巻取装置であって、チューブ1の中空部にガスを供給するガス供給口72と、ガス供給口72よりも下流側に設けられており、ガス供給口72から供給されるガス中の汚染物質を除去するフィルター73と、フィルター73よりも下流側に設けられており、チューブ1を接続するチューブ接続口74と、チューブを巻き付ける巻取リール75と、を備えている。
巻取リール75は、支持架台の支柱76に設けられた回転軸77に回転可能に支持(軸支)されており、駆動装置78が駆動されて、回転軸77とともに回転し、チューブ1が巻き取られる。チューブ1の一端は、リードチューブ71を介して、チューブ接続口74に接続されている。チューブ接続口74からは、チューブ1の中空部にガスが供給される。チューブ1は、中空部にガスを流通させながら、巻取リール75に巻き取られる。
ガス供給口72は、ガス供給装置80に接続される。ガス供給装置80は、図2に示すように、高圧のガスが充填されたガスボンベであってもよいし、コンプレッサー、ブロアなどであってもよい。ガス供給装置80にニードルバルブ(図示せず)を設けて、ガスの供給圧力を調整してもよい。
チューブ接続口74は、フィルター73を介して、ガス供給口72に接続されている。フィルター73を通過させたガスを、チューブ1の中空部に供給することにより、清浄な内面を有するチューブを製造することができる。
チューブ1の中空部に供給するガスの種類は、特に限定されず、窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガスなどの不活性ガス、空気、酸素ガス、ハロゲンガスなどであってよい。コストを低減する観点からは、空気が好適である。
図3では、有機物除去フィルター73aおよび微粒子除去フィルター73bが直列に連結されて設けられている。図3では、有機物除去フィルターおよび微粒子除去フィルターがそれぞれ1個ずつ設けられているが、複数個のフィルターを設けてもよい。たとえば、有機物除去フィルターを通過したガスが、微粒子濾過精度の異なる複数の微粒子除去フィルターを通過するように、複数個の微粒子除去フィルターを設けることができる。
巻取装置70は、チューブ接続口74にその一端が接続されており、その他端がチューブ1に接続されているリードチューブ71をさらに備えている。リードチューブ71の中空部には、チューブ接続口74からガスが供給され、リードチューブ71に接続されたチューブ1の中空部にもガスが供給される。
図3に示す巻取装置70では、リードチューブ71の一端がチューブ1に接続されているが、共重合体の押出成形を開始する前には、リードチューブ71の一端はチューブ1に接続されていない。リードチューブ71にガスを供給し、リードチューブ71の先端からガスを流出させながら、リードチューブ71の先端を、金型20から押し出された共重合体の先端と接続して、溶融状態のチューブ1の中空部にガスを供給する。リードチューブ71の先端を、金型20から押し出された共重合体の先端と接続した後、金型20からの共重合体の連続的な押し出し、および、リードチューブ71および冷却されたチューブ1の巻き取りを開始する。このようにして、清浄な内面を保った状態で、チューブで製造することができる。
所望の長さのチューブを製造した時点で、共重合体の押し出しおよびチューブの巻き取りを停止する。共重合体の押し出しを停止した後、チューブの任意の二箇所を溶着し、切断することによって、両末端が封止されており、中空部にフィルターを通過させたガスが封入されているチューブを製造することができる。このような製造方法により得られるチューブの内面は、一度も大気と接触したことがなく、極めて清浄である。
チューブの溶着箇所は特に限定されないが、たとえば、金型20からサイジングダイ40の間でチューブの一か所を溶着し、リードチューブ71に接続されている付近でチューブの一か所を溶着すると、無駄なくチューブを製造することができる。溶着しようとする箇所のチューブが溶融状態にある場合には、ピンセットなどで挟むことにより、溶着させることができる。溶着しようとする箇所のチューブが冷却固化している場合は、ヒートガンなどで加熱して、溶着箇所を部分的に溶融状態にし、ピンセットなどで挟むことにより、溶着させることができる。
以上、実施形態を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
<1> 本開示の第1の観点によれば、
テトラフルオロエチレン/フルオロアルキルビニルエーテル共重合体を含有するチューブであって、
前記共重合体の官能基数が、炭素数10個あたり、500個以下であり、
前記共重合体の融点が、280~315℃であり、
前記共重合体のフルオロアルキルビニルエーテル単位の含有量が、全単量体単位に対して、3.0~12.0質量%であり、
前記共重合体のメルトフローレートが、1~15g/10分であり、
前記チューブの内面から放出されるパーティクルの数が、チューブ内表面積1cmあたり、3500個以下であり、
前記チューブの内面から水中に溶出する全有機体炭素の溶出量が、チューブ内表面積1cmあたり、50ng以下である
チューブが提供される。
<2> 本開示の第2の観点によれば、
前記共重合体のフルオロアルキルビニルエーテル単位の含有量が、全単量体単位に対して、3.5~8.0質量%である第1の観点によるチューブが提供される。
<3> 本開示の第3の観点によれば、
前記共重合体の官能基数が、炭素数10個あたり、100個以下である第1または第2の観点によるチューブが提供される。
<4> 本開示の第4の観点によれば、
前記チューブの内面から硝酸水溶液中に溶出するカリウム、ナトリウムおよび鉄の溶出量が、チューブ内表面積1cmあたり、0.50ng以下である第1~第3のいずれかの観点によるチューブが提供される。
<5> 本開示の第5の観点によれば、
前記チューブの灰化法により測定される金属含有量が、40ng/1g以下である第1~第4のいずれかの観点によるチューブが提供される。
<6> 本開示の第6の観点によれば、
前記チューブの内面の表面粗さRaが、5.0nm以下である第1~第5のいずれかの観点によるチューブが提供される。
<7> 本開示の第7の観点によれば、
両末端が溶着されている第1~第6のいずれかの観点によるチューブが提供される。
<8> 本開示の第8の観点によれば、
共重合体をフッ素化処理した後、フッ素化処理された共重合体を、押出成形機を用いて、押出成形するチューブの製造方法であって、
前記共重合体が、テトラフルオロエチレン/フルオロアルキルビニルエーテル共重合体であり、
前記共重合体の融点が、280~315℃であり、
前記共重合体のフルオロアルキルビニルエーテル単位の含有量が、全単量体単位に対して、3.0~12.0質量%であり、
前記共重合体のメルトフローレートが、1~15g/10分であり、
前記押出成形機の金型から押し出される前記共重合体の温度が、390℃以下であり、
押出成形の際に、有機物除去フィルターを通過させた後、微粒子除去フィルターを通過させたガスを、前記チューブの先端から前記チューブ内に流通させる
製造方法が提供される。
<9> 本開示の第9の観点によれば、
前記有機物除去フィルターとして、BET法により測定する比表面積が400m/g以上である活性炭を充填したカラムを用いる第8の観点による製造方法が提供される。
<10> 本開示の第10の観点によれば、
前記微粒子除去フィルターの微粒子濾過精度が、10nm以下である第8または第9の観点による製造方法が提供される。
つぎに本開示の実施形態について実施例をあげて説明するが、本開示はかかる実施例のみに限定されるものではない。
実施例の各数値は以下の方法により測定した。
(組成)
19F-NMR法により測定した。
(メルトフローレート(MFR))
ASTM D1238に従って、メルトインデクサー(安田精機製作所社製)を用いて、372℃、5kg荷重下で、内径2.1mm、長さ8mmのノズルから10分間あたりに流出する共重合体の質量(g/10分)を測定することにより、求めた。
(融点)
示差走査熱量計〔DSC〕を用いて、10℃/分の速度で昇温したときの融解熱曲線における極大値に対応する温度として求めた。
(官能基数)
共重合体を340~350℃にて30分間溶融し、圧縮成形して、厚さ0.05~0.25mmのフィルムを作製した。このフィルムをフーリエ変換赤外分光分析装置〔FT-IR(Spectrum One、パーキンエルマー社製)〕により40回スキャンし、分析して赤外吸収スペクトルを得、完全にフッ素化されて官能基が存在しないベーススペクトルとの差スペクトルを得た。この差スペクトルに現れる特定の官能基の吸収ピークから、下記式(A)に従って試料における炭素原子1×10個あたりの官能基数Nを算出した。
N=I×K/t (A)
I:吸光度
K:補正係数
t:フィルムの厚さ(mm)
参考までに、本開示における官能基について、吸収周波数、モル吸光係数および補正係数を表2に示す。モル吸光係数は低分子モデル化合物のFT-IR測定データから決定したものである。
Figure 2024039638000002
(パーティクル数)
クラス100のクリーンブース内で、実施例および比較例で作製したチューブを0.5mにカットして、チューブAを作製した。
測定には、図4に示すシステム9、および、市販の高純度イソプロピルアルコール(IPA)を用いた。フィルター94として、キッツマイクロフィルター社製インラインフィルター(NHMシリーズ、濾過精度3nm)を用いた。パーティクルカウンターとして、リオン社製、光散乱式液中粒子検出器KS-19Fを用いた。
測定ラインからIPA中に放出される直径30nm以上のパーティクルの数が、10個/mL以下であることを、パーティクルカウンターを用いて、事前に確認した。
図4に示すシステム9の継手95および96に、チューブAを接続した後、流速10mL/分で10分間、チューブA内にIPAを流して、チューブAの内面を洗浄した。洗浄に用いたIPA中のパーティクル数が10個/mL以下となったことを確認した。
次に、ポンプ92を停止し、IPAがチューブA内に満たされた状態で、チューブAを6時間静置した。
チューブA内へのIPAの供給を再開し、流速110mL/分でチューブA内にIPAを流した。チューブA内を通過したIPAの一部を、流速10mL/分で光散乱式液中粒子検出器(パーティクルカウンター)に導入し、IPA中のパーティクル数を測定した。10分間程度でパーティクル数が、ブランクレベルまで低下したが、16分間測定を続けた。測定毎の間隔を2秒とし、パーティクル数を合計で15回測定した。15回分の各測定値(個/mL)に110を乗じた上で積算し、積算値をチューブA内面の表面積で除することによって、チューブAからIPA中に放出されるパーティクル数(個/cm)を算出した。
(TOCの溶出量)
フィルター(微粒子濾過精度が5nmのキッツマイクロフィルター社製ポリフィックス F50 シリーズ(F50 C50TP-C2))、流量計(サーパス社製差圧式流量コントローラー(Z900M-1/4-09-AN531S))、TOC計(ティ・アンド・シー・テクニカル社製、TAC-ACCURA-R、紫外線酸化分解導電率方式)を、それぞれ、配管で接続し、TOCの溶出量を測定するための測定ラインを作製した。
流量計を流れる超純水の流量を110mL/分に、TOC計のTOC計測セル内を流れる超純水の流量を20mL/分に設定した。TOC計に導入しない残りの超純水を別の配管から排水した。1時間、超純水を通液し続け、TOC値が1ppb以下であることを確認した。
実施例および比較例で作製したチューブを長さ1mにカットし、測定ラインのフィルターと流量計との間に設置した。
TOC値を5秒間隔で連続して計測し、ピークを検出しはじめてから、5分間のピーク面積からTOCの溶出量(ng)を算出した。算出値に、110/20を乗じ、さらに、チューブの内表面積(124cm)で除して、TOCの溶出量(ng/cm)を求めた。
(カリウム、ナトリウムおよび鉄の溶出量)
実施例および比較例で作製したチューブを長さ150cmにカットした後、U字状に折り曲げ、結束バンドで固定した。チューブ内へ、高純度1N硝酸水溶液を15mL投入して、3日間放置した後、誘導結合プラズマ質量分析装置を用いて、硝酸水溶液中の金属量を測定した。測定値(ng/mL)に、硝酸使用量を乗じて溶出金属量(ng)を算出し、算出値をチューブ内面と硝酸との接触面積で除することにより、硝酸水溶液中に溶出するカリウム、ナトリウムおよび鉄の溶出量(ng/cm)を求めた。
(灰化法により測定される金属含有量)
国際公開第94/28394号に記載されている灰化法を用いて行った。実施例および比較例で作製したチューブを、長さ5cm程度に切断し、高純度1N硝酸水溶液を用いて洗浄した後、切削し、切削物を2~6mgの範囲で精秤し、グラファイト製のキュベット内にて、1100℃で180秒間加熱することにより灰化させて、原子吸光分光光度計(偏光ゼーマン原子吸光分光光度計(Z-8100)、日立製作所社製)にて分析した。
(チューブの内面の表面粗さRa)
実施例および比較例で作製したチューブの内面の原子間力顕微鏡(AFM)トポグラフィ像について、傾斜自動補正処理を行うことにより、チューブの内面の表面粗さRaを算出した。
表面粗度Raは、粗さ曲線からその平均線の方向に基準長さLだけを抜き取り、この抜き取り部分の平均線から測定曲線までの偏差の絶対値を合計し、平均した値(算術平均粗さ)である。抜き取り部分の平均線の方向にx軸を、縦倍率の方向にy軸を取り、粗さ曲線をy=f(x)で表したとき、表面粗度Raの計算式は次のとおりである。
Figure 2024039638000003
実施例1
単量体の使用量などを変更した以外は、国際公開第2019/187859号の実施例1と同様にして、TFE/PPVE共重合体(TFE/PPVE=94.5/5.5(質量%)、MFR=2(g/10min)、融点=303(℃))のペレットを作製した。
得られたペレットを、200℃に加熱し、窒素ガスおよびフッ素ガスを含有する混合ガス(フッ素ガス濃度=30体積%)と接触させた。得られたペレット中の共重合体が有する-CF=CF、-CFH、-COF、-COOH、-COOCH、-CONHおよび-CHOHの合計数は、炭素数10個あたり、5個以下であった。
得られたペレットおよび図2に示すチューブ製造装置を用いて、外径6.35mm、内径3.95mmの1/4インチチューブを製造した。押出成形機(シリンダー軸径30mm、L/D=22)を用いて、引き取り速度0.4m/分で押出成形した。押出成形機のスクリュー回転数を4.2rpm、引き取り速度を41cm/分として、チューブの肉厚を調整した。押出成形機のシリンダー(C1,C2,C3)、アダプター(A)、ダイヘッド(D1)およびダイチップ(D2)の温度は、330~360℃に設定した。ダイの先端部(金型出口の共重合体の温度)での共重合体の温度は、360℃であった。
有機物除去フィルター(比表面積が約1200(m/g)の活性炭を充填したインラインフィルター)、および、微粒子除去フィルター(キッツマイクロフィルター社製インラインフィルター(NHMシリーズ、微粒子濾過精度3nm))を、直列に連結した。空気を、有機物除去フィルター、微粒子除去フィルターの順に通過させ、次に、チューブ先端からチューブ内に空気を供給した。
ニードルバルブを用いて、空気の流速を調整し、チューブ内の圧力が大気圧よりも高くなり、かつ、押出成形機のダイから押し出された溶融状態の共重合体が変形しない程度の流速で空気の供給を継続した。栄光電器社製の熱板付ハンドシーラを用いて、得られたチューブの任意の二箇所を溶着し、両末端を密封したチューブを得た。結果を表3に示す。
実施例2
金型出口の共重合体の温度が380℃になるように、押出成形機のシリンダー、アダプター、ダイヘッドおよびダイチップの温度を変更した以外は、実施例1と同様にして、両末端を密封したチューブを得た。結果を表3に示す。
比較例1~6
表3に記載のとおりにチューブの製造条件を変更した以外は、実施例1と同様にして、両末端を密封したチューブを得た。結果を表3に示す。
実施例1において実施したように、チューブの先端から金型に向かって空気を供給する方向を、表3において「逆流」と記載する。金型からチューブの先端に向かって空気を供給する方向(実施例1における供給方向とは逆方向)を、表3において「順流」と記載する。金型からチューブの先端に向かって空気を供給する場合においても、有機物除去フィルターを通過させ、次に微粒子除去フィルターを通過させた空気を、チューブ内に供給した。
Figure 2024039638000004
1 チューブ
2 中空部
100 チューブ製造装置
10 押出成形機
20 金型
30 逆流防止装置
40 サイジングダイ
50 冷却装置(冷却水槽)
60 引取機
70 巻取装置
71 リードチューブ
73a 有機物除去フィルター
73b 微粒子除去フィルター
80 ガス供給装置
9 システム
91 溶媒容器
92 ポンプ
93 バルブ
94 フィルター
95、96 継手
97 パーティクルカウンター
98、99 流量計

Claims (10)

  1. テトラフルオロエチレン/フルオロアルキルビニルエーテル共重合体を含有するチューブであって、
    前記共重合体の官能基数が、炭素数10個あたり、500個以下であり、
    前記共重合体の融点が、280~315℃であり、
    前記共重合体のフルオロアルキルビニルエーテル単位の含有量が、全単量体単位に対して、3.0~12.0質量%であり、
    前記共重合体のメルトフローレートが、1~15g/10分であり、
    前記チューブの内面から放出されるパーティクルの数が、チューブ内表面積1cmあたり、3500個以下であり、
    前記チューブの内面から水中に溶出する全有機体炭素の溶出量が、チューブ内表面積1cmあたり、50ng以下である
    チューブ。
  2. 前記共重合体のフルオロアルキルビニルエーテル単位の含有量が、全単量体単位に対して、3.5~8.0質量%である請求項1に記載のチューブ。
  3. 前記共重合体の官能基数が、炭素数10個あたり、100個以下である請求項1または2に記載のチューブ。
  4. 前記チューブの内面から硝酸水溶液中に溶出するカリウム、ナトリウムおよび鉄の溶出量が、チューブ内表面積1cmあたり、0.50ng以下である請求項1または2に記載のチューブ。
  5. 前記チューブの灰化法により測定される金属含有量が、40ng/1g以下である請求項1または2に記載のチューブ。
  6. 前記チューブの内面の表面粗さRaが、5.0nm以下である請求項1または2に記載のチューブ。
  7. 両末端が溶着されている請求項1または2に記載のチューブ。
  8. 共重合体をフッ素化処理した後、フッ素化処理された共重合体を、押出成形機を用いて、押出成形するチューブの製造方法であって、
    前記共重合体が、テトラフルオロエチレン/フルオロアルキルビニルエーテル共重合体であり、
    前記共重合体の融点が、280~315℃であり、
    前記共重合体のフルオロアルキルビニルエーテル単位の含有量が、全単量体単位に対して、3.0~12.0質量%であり、
    前記共重合体のメルトフローレートが、1~15g/10分であり、
    前記押出成形機の金型から押し出される前記共重合体の温度が、390℃以下であり、
    押出成形の際に、有機物除去フィルターを通過させた後、微粒子除去フィルターを通過させたガスを、前記チューブの先端から前記チューブ内に流通させる
    製造方法。
  9. 前記有機物除去フィルターとして、BET法により測定する比表面積が400m/g以上である活性炭を充填したカラムを用いる請求項8に記載の製造方法。
  10. 前記微粒子除去フィルターの微粒子濾過精度が、10nm以下である請求項8または9に記載の製造方法。
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