JP2024037239A - 錠剤検査装置及び錠剤検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】学習データを容易に生成することを可能にする。【解決手段】実施形態に係る錠剤検査装置50は、錠剤を撮像して得られた画像を第1の学習モデル53bに入力し、錠剤が良品であるか否かを判断する良否判断部54を備え、良否判断部54は、印刷がなされていない錠剤又は正常に印刷がなされた錠剤を撮像して得られた画像に、疑似不良を含む画像を合成するとともに、疑似不良の分類をラベルとして付与して学習データ53aを生成し、学習データ53aを第1の学習モデル53bに学習させる。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、錠剤検査装置及び錠剤検査方法に関する。
錠剤にインクジェット方式で文字やマークを印刷し、その後、文字やマークが印刷された錠剤の良品/不良品(良否)を検査する技術が知られている。これは、印刷された錠剤を撮像し、この撮像画像を予め記憶された基準画像と比較し(パターンマッチング)、この比較結果に基づいて良品/不良品を判断する。不良品と判断された錠剤は良品とは分けて回収され、良品と混在しないようにされる。
このような錠剤検査装置、あるいは、錠剤検査装置を含む錠剤印刷装置においては、予め記憶された基準画像と撮像画像とを比較して検査を行うため、その差異を所定の閾値のみを用いて判断する。このため、人間が一見すると「不良品」であるのに装置は「良品」と判定したり、「良品」としても良い範囲の差異であるのに「不良品」と判定したりすることがある。
そこで、近年人工知能による検査の導入が進んでいる。人工知能による検査は、パターンマッチングに比べ、より人間の判断に近い判断ができるよう、学習モデルに撮像画像を学習させることができる。しかしながら、学習モデルに撮像画像を学習させるための教師データを大量に準備しなければならず、殊に不良品についてはそもそも発生率が少ない上、発生する不良の内容が毎回異なってしまう。このため、データ収集が困難であり、学習データの生成は難しい。
特開2017-200495号公報
本発明が解決しようとする課題は、学習データを容易に生成することができる錠剤検査装置及び錠剤検査方法を提供することである。
本発明の実施形態に係る錠剤検査装置は、錠剤を撮像して得られた画像を第1の学習モデルに入力し、前記錠剤が良品であるか否かを判断する良否判断部を備え、前記良否判断部は、印刷がなされていない錠剤又は正常に印刷がなされた錠剤を撮像して得られた画像に、疑似不良を含む画像を合成するとともに、前記疑似不良の分類をラベルとして付与して学習データを生成し、前記学習データを前記第1の学習モデルに学習させる。
本発明の実施形態に係る錠剤検査方法は、錠剤検査装置が、錠剤を撮像して得られた画像を第1の学習モデルに入力し、前記錠剤が良品であるか否かを判断すること、を含み、印刷がなされていない錠剤又は正常に印刷がなされた錠剤を撮像して得られた画像に、疑似不良を含む画像を合成するとともに、前記疑似不良の分類をラベルとして付与して学習データを生成し、前記学習データを前記第1の学習モデルに学習させる。
本発明の実施形態によれば、学習データを容易に生成することができる。
第1の実施形態に係る錠剤検査装置の構成例を示す図である。 第1の実施形態に係る良品及び不良品を説明するための図である。 第1の実施形態に係る学習データの生成及び学習の流れを説明するための図である。 第2の実施形態に係る錠剤検査装置の構成例を示す図である。 第2の実施形態に係る学習データの生成及び学習の流れを説明するための図である。 第2の実施形態に係る疑似錠剤画像の画質変化を説明するための図である。 第3の実施形態に係る錠剤印刷装置の構成例を示す図である。
<第1の実施形態>
第1の実施形態について図1から図3を参照して説明する。
(錠剤検査装置の構成例)
図1に示すように、第1の実施形態に係る錠剤検査装置50は、通信部51と、制御部52と、記憶部53と、良否判断部54とを備える。この錠剤検査装置50には、入力装置50a及び出力装置50bが接続されている。
通信部51は、他の装置と通信するための通信インタフェースである。この通信部51は、例えば、有線インタフェースや無線インタフェースなどの通信インタフェースにより実現される。例えば、通信部51は、検査対象となる錠剤の画像を取得する撮像装置(例えば、カメラ)との通信を行う。
制御部52は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)などのコンピュータを有し、各部を制御する。例えば、制御部52は、記憶部53に記憶された各種プログラムがコンピュータによりRAM(Random Access Memory)などを作業領域として実行されることで実現される。また、制御部52は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路により実現されてもよい。
記憶部53は、各種情報や各種プログラムなどを記憶する。この記憶部53は、例えば、RAM、フラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置によって実現される。例えば、記憶部53は、制御部52の制御に従って、適宜必要とする各種情報を記憶する。この記憶部53は、例えば、学習データ53aや学習モデル53bなどを含む各種情報を記憶する。
ここで、人工知能の一例である機械学習は、コンピュータに大量のデータを学習させ、分類・予測などの動作を遂行する学習モデル(例えば、モデル、アルゴリズムなど)を自動的に構築する技術である。機械学習としては、例えば、DNN(ディープニューラルネットワーク)などのニューラルネットワークを用いることが可能である。学習モデルには、主に二種類の分類・予測モデルがある。一つは、画像認識などの識別モデルであり、入力されたデータや画像が何であるかコンピュータに判断させるモデルである。もう一つは、生成モデルであり、入力されたデータや画像から新しい擬似データを生成するモデルである。この生成モデルとしては、例えば、敵対的生成ネットワーク(GAN)が存在する。したがって、学習モデル53bは、どちらのモデルであってもよく、両方のモデルを含むものであってもよい。学習モデル53bとしては、例えば、CNN(Convolutional Neural Network)、SVM(Support Vector Machine)などを用いることが可能である。
良否判断部54は、錠剤の撮像画像(例えば、印刷済み画像、未印刷画像)に基づいて錠剤の疑似画像を含む学習データ53aを生成し、その生成した学習データ53aを学習モデル53bに入力して学習させる。錠剤の撮像画像は、例えば、撮像装置から通信部51を介して良否判断部54に入力される。学習データ53aは、錠剤検査に関する学習に必要となる学習データであり、例えば、錠剤の疑似画像として、良品の疑似錠剤画像や、汚れ、ぶれ、ずれ又は欠けを有する不良品の疑似錠剤画像などを含む。良否判断部54は、各疑似錠剤画像のそれぞれに、良品、不良品の汚れ、ぶれ、ずれ又は欠けなどの分類をラベル(正解ラベル)として付与する。このラベルが付与された画像データは教師データとも呼ばれる。なお、学習データ53a及び学習モデル53bは、適宜記憶部53に保存される。このような良否判断部54は、学習データ53aを生成する生成部として機能し、また、学習データ53aを学習モデル53bに学習させ、学習済みの学習モデル53bを生成する生成部としても機能する。なお、良品の疑似錠剤画像や不良品の疑似錠剤画像について詳しくは後述する。
また、良否判断部54は、錠剤の撮像画像を学習済みの学習モデル53bに入力し、その撮像画像が何であるかを判断する。錠剤の撮像画像が学習済みの学習モデル53bに入力され、錠剤の良否判定(例えば、印刷状態検査、汚れの有無検査)が学習済みの学習モデル53bによって実行される。この学習モデル53bは、錠剤の撮像画像が、良品の疑似錠剤画像、汚れ、ぶれ、ずれ又は欠けを有する不良品の疑似錠剤画像のいずれかに該当するかという分類処理を実行する。なお、学習モデル53bは、入力された画像が何であるかを分類するモデルであるが、入力された画像から新しい擬似画像データを生成するモデルを含んでもよい。このような良否判断部54は、撮像画像が何の画像であるかを分類して判断する分類部としても機能する。
入力装置50aは、各種情報を入力する装置である。例えば、入力装置50aは、操作者からの入力操作を受け付け、その入力操作に応じた各種情報を入力する。この入力装置50aは、例えば、スイッチやタッチパネル、キーボード、マウス、マイクなどにより実現される。
出力装置50bは、各種情報を出力する装置である。この出力装置50bは、例えば、ディスプレイやランプ、スピーカなどにより実現される。ディスプレイは、例えば、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどである。
なお、錠剤検査装置50を構成する各部(ブロック)は、ソフトウェアブロックであってもよいし、ハードウェアブロックであってもよい。例えば、各ブロックのそれぞれが、ソフトウェアで実現される1つのソフトウェアモジュールであってもよいし、半導体チップ(ダイ)上の1つの回路ブロックであってもよい。ソフトウェアは、例えば、マイクロプログラムを含む。また、勿論、各ブロックがそれぞれ1つのプロセッサ又は1つの集積回路であってもよい。また、上述の各ブロックとは異なる機能単位で構成されていてもよく、各ブロックの構成方法は任意である。また、各ブロックの一部又は全部の動作を他の装置が行ってもよい。
(学習データの生成例)
図2に示すように、「良品」に関して、「文字画像」及び「未印刷の錠剤画像」が合成されて、良品の疑似錠剤画像が生成される。図2の例では、「文字画像」は「ABC」である。例えば、良否判断部54は、未印刷の錠剤画像に文字画像を重ねて合成し、錠剤の良品疑似画像を作成する。
「汚れ」に関して、「疑似汚れ」あるいは印刷済みの錠剤画像から抽出した「実汚れ」と「良品の錠剤画像」が合成されて、汚れを有する疑似錠剤画像が生成される。「汚れ」とは、錠剤のどこかにインク等の汚れが付着している不良である。例えば、良否判断部54は、印刷済みの良品の錠剤画像を選択し、この印刷済みの良品の錠剤画像に印刷箇所を避けて(印刷のない個所に)汚れ画像を合成し、汚れを有する疑似錠剤画像を作成する。
「ぶれ」に関して、「文字画像(ずれ)」、「文字画像」及び「未印刷の錠剤画像」が合成されて、ぶれを有する疑似錠剤画像が生成される。「ぶれ」とは、錠剤に印刷された文字やマークがぶれて二重以上になる不良である。例えば、良否判断部54は、未印刷の錠剤画像に二つ以上の文字画像をずらして重ねて合成し、ぶれを有する疑似錠剤画像を作成する。
「ずれ」に関して、「文字画像(ずれ)」及び「未印刷の錠剤画像」が合成されて、ずれを有する疑似錠剤画像が生成される。「ずれ」とは、錠剤に印刷された文字の位置が所望位置(例えば、規定位置)からずれている不良である。例えば、良否判断部54は、未印刷の錠剤画像に、予め設定した位置ずれ範囲からランダムに選択された位置に文字画像を合成し、ずれを有する疑似錠剤画像を作成する。
「欠け」に関して、「文字画像」、「マスク」及び「未印刷の錠剤画像」が合成されて、欠けを有する疑似錠剤画像が生成される。「欠け」とは、錠剤に印刷された一部が欠けている不良(例えば、一部がスジ状に欠けている不良)である。例えば、良否判断部54は、未印刷の錠剤画像に文字画像を合成し、その上から直線状(例えば、直線の帯状)のマスクをかけて、欠けを有する疑似錠剤画像を作成する。なお、マスクの形状は直線状に限定されるものではなく、例えば、点線状であってもよく、また、丸又は四角などの点状であってもよい。
ここで、前述の「汚れ」は、例えば、インクジェットヘッドの吐出面にインクが付着し、そのインクが垂れて錠剤の表面に付着したり、インクジェットヘッドの吐出不良が生じ、吐出孔からインクが垂れて錠剤の表面に付着したりすることで生じる。また、「ぶれ」は、例えば、錠剤を搬送する搬送装置の振動により錠剤が揺れたり、搬送装置の搬送ベルトがずれたりすることで生じる。また、「ずれ」は、例えば、ベルトの伸び縮みが生じたり、錠剤が動いたり(傾いたり)することで生じる。また、「欠け」は、例えば、インクジェットヘッドの吐出不良が生じ、吐出孔からインクが吐出されないことで前述のスジ状の欠けが生じる。あるいは、一部の吐出孔から吐出されるインクが何らかの理由により曲がって吐出されることにより、錠剤上の着弾位置がずれることによって直線状でない欠けが生じることがある。
なお、不良としては、前述の「汚れ」、「ぶれ」、「ずれ」及び「欠け」以外の不良も存在し、例えば、「姿勢不良」が存在する。「姿勢不良」とは、錠剤の被印刷面が搬送装置の搬送面(例えば、水平面)に対して傾いている不良である。錠剤の被印刷面が傾いた状態で印刷がなされると、インクジェットヘッドのノズルと被印刷面との距離が正常な姿勢のときと異なることにより、被印刷面における印刷位置が正常な位置からずれた位置となる。この印刷位置は、錠剤の姿勢の傾き角度が大きいほど大きくずれる。例えば、良否判断部54は、印刷位置のずれ量が、人間が見て明らかに判別できる程度のずれとなる不良姿勢の角度範囲を予め解析によって求めておき、この角度範囲に含まれる姿勢不良錠剤を平面から撮像した画像を作成し、これに対して角度を考慮せずに良品文字画像(つまり角度が傾いていない状態の良品文字画像)を合成し、姿勢不良を有する疑似錠剤画像を作成する。姿勢不良を有する疑似錠剤画像は、例えば側面(錠剤の被印刷面とその反対の面をつなぐ帯部分)を有する錠剤の場合に、疑似錠剤画像を作成しておくことが特に有効である。このような側面を有する錠剤は、傾いた状態であっても、平面画像に基づいて外形から傾きを検出できないことがある。例えば外形に基づいてパターンマッチングを行った場合、側面が映り込むことによって姿勢不良を有さない場合と略同一の形状となってしまうことがある。
このような各種の疑似錠剤画像(疑似的に作成した錠剤画像)を含む学習データ53aが良否判断部54により用意され、その学習データ53aが学習モデル53bに入力される。これにより、学習データ53aは学習モデル53bによって学習されることになる。この学習データ53aには、良品のラベル、また、疑似不良の分類(汚れ、ぶれ、ずれ、欠け、姿勢不良)を示すラベル(分類ラベル)が付与されている。このラベルは、例えば、疑似錠剤画像ごとに付与されている。
(学習モデルの構築処理例)
学習モデル53bの構築処理例においては、錠剤の種類ごとに良品や不良品(汚れ、ぶれ、ずれ、欠け又は姿勢不良)の疑似錠剤画像が作成され、それらの疑似錠剤画像を有する学習データ53aが生成される。そして、その学習データ53aが学習モデル53bに入力され、学習モデル53bが構築される。この処理例の流れについて詳しく説明する。
図3に示すように、ステップS1において、良否判断部54がモード(良品モード、汚れモード、ぶれモード、ずれモード、欠けモード及び姿勢不良モードのいずれか)を選択し、選択したモードに従って、錠剤の良品や不良品に関する疑似錠剤画像を生成する。汚れモード、ぶれモード、ずれモード、欠けモード及び姿勢不良モードのそれぞれは、不良品モード(不良品の種類、すなわち疑似不良の種類を示すモード)の例である。各モードは、例えば、入力装置50aに対する操作者の操作に応じて記憶部53に設定されており、その設定に応じて良否判断部54がモードを選択して実行する。なお、複数種のモードが設定されている場合には、その設定されている各モードが選択されて実行される。
「良品モード」では、良否判断部54が、ステップS11において、錠剤画像を選択し、ステップS12において、その錠剤画像が印刷済み(すなわち印刷済錠剤画像)であるか否かを判断する。錠剤画像が印刷済みであると判断した場合には(ステップS12のYes)、その処理をステップS3に進める。ステップS3において、良否判断部54が、良品の印刷済錠剤画像を学習モデル53bに入力し、学習モデル53bに学習させる。一方、錠剤画像が印刷済みでないと判断した場合には(ステップS12のNo)、ステップS13において、文字画像を選択し、選択した文字画像と前述のステップS11で選択した錠剤画像(未印刷の錠剤画像)と合成し(ステップS2)、合成画像に「良品」の分類ラベルを付与する。そして、良否判断部54が、ステップS3において、その合成画像である疑似錠剤画像(良品の疑似錠剤画像)を学習モデル53bに入力し、学習モデル53bに学習させる。なお、錠剤画像及び文字画像は、例えば、記憶部53に保存されている。ここで、前述のステップS11~S13の処理の流れをステップS11Aとする。
なお、良品においては豊富に実際の印刷済錠剤画像が存在する場合であっても、疑似錠剤画像を合成して学習モデル53bに学習させる。実際の印刷済錠剤画像には、撮像する際の照明の反射光が映り込んだり、影の濃淡が出たりしたことにより、疑似画像には表れない特徴が表れることが頻繁にある。このような良否の判定に関わりのない特徴を、良品の特徴であると学習させてしまうことを避けるために、良品においても疑似錠剤画像を学習モデル53bに学習させる。
「汚れモード」では、良否判断部54が、ステップS21において、印刷済錠剤画像を選択する。このステップS21の処理内容は、前述のステップS11Aと同様である。良否判断部54が、ステップS22において、複数種の汚れ画像(例えば、形状、サイズ及び濃淡のいずれか又は全てが異なる汚れ画像)から一つ又は複数の汚れ画像を選択し、ステップS23において、一つ又は複数の汚れ画像の印刷位置を選択し、ステップS24において、その一つ又は複数の汚れ画像の印刷位置が印刷個所であるか否かを判断する。一つ又は複数の汚れ画像の印刷位置が印刷個所であると判断した場合(ステップS24のYes)、ステップS23に処理を戻し、位置選択をやり直す。一方、一つ又は複数の汚れ画像の印刷位置が印刷個所でないと判断した場合(ステップS24のNo)、その処理をステップS2に進める。良否判断部54が、ステップS2において、前述の印刷位置に基づいて一つ又は複数の汚れ画像を、前述のステップS21で選択した印刷済錠剤画像に合成し、合成画像に「汚れ」の分類ラベルを付与する。そして、良否判断部54が、ステップS3において、その合成画像である疑似錠剤画像(汚れを有する疑似錠剤画像)を学習モデル53bに入力し、学習モデル53bに学習させる。なお、一つ又は複数の汚れ画像は、例えば、記憶部53に保存されている。この汚れ画像は、疑似的に作成したものに限らず、前述したとおり実際の汚れ画像(実汚れ)を含んでも良い。
ここで、印刷箇所を避けて汚れ画像を合成する理由は、印刷のある箇所に汚れのすべてが含まれる画像となった場合、良品疑似画像とほぼ同じ画像となってしまい、これを「汚れ」の疑似不良画像とすることを避けるためである。
「ぶれモード」では、良否判断部54が、ステップS31において、未印刷錠剤画像を選択し、ステップS32において、文字画像を選択し、ステップS33において、ぶれ量及びぶれ方向を選択し、ステップS34において、文字画像(例えば、ステップS32で選択した文字画像と同じ文字画像)を選択し、その処理をステップS2に進める。良否判断部54が、ステップS2において、前述のぶれ量及びぶれ方向に基づいて二つの文字画像のうち一方を他方に対してぶれさせ、ぶれさせた各文字画像を、前述のステップS31で選択した未印刷錠剤画像に合成し、合成画像に「ぶれ」の分類ラベルを付与する。より具体的には、ステップS32において選択した文字画像を、ステップ33で選択したぶれ量およびぶれ方向に基づいて、ステップS34で選択した文字画像を未印刷錠剤画像の中心位置に基づいて、未印刷錠剤画像に合成する。そして、良否判断部54が、ステップS3において、その合成画像である疑似錠剤画像(ぶれを有する疑似錠剤画像)を学習モデル53bに入力し、学習モデル53bに学習させる。
なお、「ぶれ」の分類ラベルが付与された合成画像は、印刷済錠剤画像ではなく未印刷錠剤画像を用いて生成することが望ましい。「ぶれ」を表すには、前述のとおり二重に文字やマークが印刷された状態を表す必要がある。この、二重のうちの一方は例えば錠剤の中心に正常に印刷されたものであり(ステップS34で選択)、他方は錠剤の中心からずれた位置に印刷されたもの(ステップS33で選択)である。つまり、「ぶれ」を疑似的に表すには、基準となる位置(例えば錠剤の中心)からのずれ量で範囲を規定し、この範囲内において「ぶれ」が生じた画像を生成する。したがって、使用する印刷済画像中の文字やマークが、基準位置より若干ずれていた場合、想定している「ぶれ」画像が生成できないことになるため、「ぶれ」の分類ラベルが付与された合成画像は、印刷済錠剤画像ではなく未印刷錠剤画像を用いて生成することが望ましい。
また「ぶれ」は、インクジェットヘッドのノズルが錠剤の搬送方向に直交する方向に列をなして形成され、このノズル列が錠剤の搬送方向に沿って複数列並んでいる場合に、錠剤の位置がノズル列間を移動する間にずれてしまったことにより起こることがある。このようにして発生した「ぶれ」の場合には、通常2以上のノズルを使用して印刷するはずであった文字が予定より少ないノズルを用いて印刷されてしまう。これを想定して、合成画像に用いる文字画像の色を薄くしても良い(例えば、黒い印刷である場合にはグレーにするなど)。
「ずれモード」では、良否判断部54が、ステップS41において、未印刷錠剤画像を選択し、ステップS42において、ずれ量及びずれ方向を選択し、ステップS43において、文字画像を選択し、その処理をステップS2に進める。良否判断部54が、ステップS2において、前述のずれ量及びずれ方向に基づいて文字画像を、予め定めた所定位置(例えば、規定位置)からずらして、前述のステップS41で選択した未印刷錠剤画像に合成し、合成画像に「ずれ」の分類ラベルを付与する。そして、良否判断部54が、ステップS3において、その合成画像である疑似錠剤画像(ずれを有する疑似錠剤画像)を学習モデル53bに入力し、学習モデル53bに学習させる。
「欠けモード」では、良否判断部54が、ステップS51において、未印刷錠剤画像を選択し、ステップS52において、文字画像を選択し、ステップS53において、マスク位置及びマスク幅を選択し、ステップS54において、選択したマスク位置が印刷個所であるか否かを判断する。例えば、文字画像のみを二値化してマスク位置決定に用いるための文字画像(位置選択用画像)を作成し、位置選択用画像のどこかをランダムに選択して、この選択した箇所が文字の存在する箇所であるか否か(黒か否か)を確認する。選択したマスク位置が印刷個所でない(黒でなく白である)と判断した場合には(ステップS54のNo)、ステップS53に処理を戻し、位置選択をやり直す。一方、選択したマスク位置が印刷個所である(黒である)と判断した場合には(ステップS54のYes)、ステップS55において、前述で選択したマスク位置及びマスク幅に基づいてマスクを作成し、処理をステップS2に進める。ここで、「マスク幅」とは、印刷文字の例であるABC(図2参照)の並ぶ方向と直交する方向の幅のみならず、ABCの並ぶ方向に沿った長さも含む。良否判断部54が、ステップS2において、文字画像にマスクをかけ、欠けた状態の文字画像を未印刷錠剤画像に合成し、この合成画像に「欠け」の分類ラベルを付与する。そして、良否判断部54が、ステップS3において、そのマスクを含む合成画像である疑似錠剤画像(欠けを有する疑似錠剤画像)を学習モデル53bに入力し、学習モデル53bに学習させる。
なお、「欠け」の合成画像は、印刷済錠剤画像ではなく未印刷錠剤画像を用いて生成することが望ましい。文字の欠け部分はマスクを用いて作成するが、この部分において錠剤の色を正確に再現できない場合、適切な「欠け」合成画像が得られなくなる。したがって、文字画像にマスクをかけ、欠けた状態の文字画像を未印刷錠剤画像に合成することで、合成画像を生成する。
「姿勢不良モード」では、良否判断部54が、ステップS61において、傾きあり未印刷画像(傾きあり未印刷錠剤画像)を選択し、ステップS62において、文字画像を選択し、その処理をステップS2に進める。傾きあり未印刷画像は、姿勢不良により傾いた錠剤が撮像されて得られた画像である。良否判断部54が、ステップS2において、文字画像を、前述のステップS61で選択した傾きあり未印刷画像に合成し、合成画像に「姿勢不良」の分類ラベルを付与する。そして、良否判断部54が、ステップS3において、その合成画像である疑似錠剤画像(姿勢不良を有する疑似錠剤画像)を学習モデル53bに入力し、学習モデル53bに学習させる。
このような処理例によれば、錠剤の複数種類を含む学習データ53aは、良否判断部54により生成されて学習モデル53bに入力され、学習モデル53bによって学習される。つまり、各種の疑似錠剤画像を含む学習データ53aは、良否判断部54によって自動的に作成されるので、実際の各種不良の画像データを収集せず、学習データ53aを生成することが可能になる。これにより、学習データ53aを容易に生成することができる。なお、良否判断部54は、錠剤の複数種類を含む学習データ53aを生成しているが、例えば、錠剤の種類ごとに学習データ53aを生成してもよい。
以上説明したように、第1の実施形態によれば、錠剤検査装置50は、錠剤を撮像して得られた画像を学習モデル53bに入力し、錠剤が良品であるか否かを判断する良否判断部54を備え、良否判断部54は、印刷がなされていない錠剤又は正常に印刷がなされた錠剤を撮像して得られた画像に、疑似不良を含む画像を合成するとともに、疑似不良の分類をラベルとして付与して学習データ53aを生成し、その生成した学習データ53aを学習モデル53bに学習させる。このようにして、実際の各種不良の画像データを収集せずに学習データ53aを生成することが可能になるので、学習データ53aを容易に生成することができる。
<第2の実施形態>
第2の実施形態について図4から図6を参照して説明する。第2の実施形態では、第1の実施形態との相違点について説明する。
ここで、疑似不良を有する画像データを作成する場合、錠剤の種類によってインクの広がり具合が異なる。このため、疑似不良を有する画像データでは、実際の不良品に比べて印刷部分(印刷画像を合成した部分)が鮮明に表されすぎてしまい、これを学習した第1の学習モデル53bによる良否判別において、学習データ53aによる良否判別がうまく反映されないことがある。特に、錠剤が素錠である場合には、インクが錠剤の表面の粒状物の隙間に入り込みやすく吸収され、文字が拡がって滲みが発生しやすい。そこで、第2の実施形態では、第1の学習モデル53bに学習データ53aを学習させる前に、第2の学習モデル53dに学習データ53aを入力し、学習データ53aに含まれる疑似錠剤画像が実際の画像(例えば、素錠の実際の画像)に近くなるように学習データ53aを変換する(実際の画像に近い合成画像を生成する)。
図4に示すように、第2の実施形態では、記憶部53は、第1の実施形態に係る学習データ(第1の学習データ)53a及び第1の学習モデル53bに加え、データセット53cと、第2の学習モデル53dとを有する。データセット53cは、第2の学習データとして機能する。第2の学習モデル53dとしては、例えば、U-Net、GAN(Generative Adversarial Networks)、Autoencoderなどを用いることが可能である。
データセット53cは、図5に示すように、良品印刷済画像G1と、良品印刷合成画像G2とを含む。良品印刷済画像G1は、実際の印刷後の良品の錠剤画像であり、良品印刷合成画像G2は、未印刷画像に文字画像を合成した良品の合成画像(良品の疑似錠剤画像)である。例えば、良品印刷済画像G1は、錠剤の種類ごとに用意されている。つまり、錠剤の複数種類の良品印刷済画像G1がデータセット53cに含まれている。なお、データセット53cは、記憶部53に予め保存されているが、例えば、制御部52又は良否判断部54が有する処理部により生成されて記憶部53に予め保存されていてもよい。あるいは、データセット53cは外部装置が有する処理部によって生成され、その外部装置から送信されたデータセット53cが通信部51によって受信され、記憶部53に予め保存されていてもよい。
良否判断部54は、データセット53cを第2の学習モデル53dに入力し、第2の学習モデル53dに学習させる。また、良否判断部54は、ステップS12のYes及びステップS2により得られた学習データ53aを第2の学習モデル53dに入力し、新たな学習データ53aに変換する。そして、良否判断部54は、変換後の学習データ53aを第1の学習モデル53bに入力する。なお、第2の学習モデル53dは、入力された画像が何であるかを分類するモデルと、入力された画像から新しい擬似画像データを生成するモデルとを含む。この生成モデルとしては、例えば、敵対的生成ネットワーク(GAN)が用いられる。
図5に示すように、ステップS1~S3、S11~S13(S11A)、S21~S24、S31~S33、S41~S43、S51~S55、S61~S62は、第1の実施形態と同様であるが、ステップS2とステップS3との間に第2の学習モデル53dによるステップS71~S72が挿入されている。具体的には、ステップS72がステップS2とステップS3との間に挿入されており、ステップS12のYes及びステップS2から処理がステップS72に進む。
ステップS71において、良否判断部54が、データセット53cを第2の学習モデル53dに入力し、第2の学習モデル53dに認識させる(学習)。データセット53cに含まれる良品印刷済画像G1は、錠剤の複数種類の分用意されている。
ステップS72において、良否判断部54が、ステップS12のYes及びステップS2により得られた学習データ53a、すなわち、良品の印刷済画像、各疑似錠剤画像(例えば、良品の疑似錠剤画像、汚れ、ぶれ、ずれ又は欠けを有する不良品の疑似錠剤画像)を第2の学習モデル53dに入力し、各疑似錠剤画像のそれぞれが実際の画像に近くなるよう各疑似錠剤画像を変換し、変換した各疑似錠剤画像を含む変換後の学習データ53aを生成する。例えば、錠剤が素錠である場合には、図6に示すように、変換後の学習データ53aに含まれる各疑似錠剤画像G4は、変換前の学習データ53aに含まれる各疑似錠剤画像G3に比べ、ぼやけた画像、すなわち実際の画像に近い画像となる。あるいは、糖衣錠などインクが染み込み難い錠剤である場合には、変換後の学習データ53aに含まれる各疑似錠剤画像G4の印刷部分は、変換前の学習データ53aに含まれる各疑似錠剤画像G3に比べ、印刷部分の線が細くなったり薄くなったりした画像となることが考えられる。つまり、変換後の学習データ53aに含まれる各疑似錠剤画像G4は、錠剤の種類に応じて、印刷後のその錠剤の実際の画像に近い画像となる。
その後、ステップS3において、良否判断部54が、変換後の学習データ53aを第1の学習モデル53bに入力し、第1の学習モデル53bに学習させる。これにより、変換後の学習データ53aに基づく学習済みの第1の学習モデル53bが生成される。
このような処理例によれば、データセット53cは、第2の学習モデル53dに入力され、第2の学習モデル53dによって学習される。例えば、データセット53cに含まれる実際の印刷後の錠剤の画像として複数種類の錠剤の画像を用い、このデータセット53cを使用して第2の学習モデル53dに学習させておく。この第2の学習モデル53dを用いて、第1の学習モデル53bによる合成画像を実際の画像に近くなるよう変換して学習データ53aを生成し、その変換後の学習データ53aを第1の学習モデル53bに学習させる。これにより、検査対象の錠剤の種類によって画質が微妙に異なる画像の検査を行うことが可能になる。
なお、印刷文字の画像を合成する場合には、実際に印刷された錠剤の画像から印刷部分を切り出して未印刷錠剤に合成する。ただし、第2の学習モデル53d(例えば、ぼかしフィルタをつける画像変換を自動で行う)を用いる場合には、実際に印刷された錠剤の画像から切り出した文字でなく、コンピュータ上で作成したBMP(ビットマップ)の文字データを用いても良い。これは、第2の学習モデル53dを用いることで、この第2の学習モデル53dによる変換後の合成画像の文字は、自動的に、実際に印刷された錠剤の画像から切り出した文字に近くなるためである。
以上説明したように、第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、良否判断部54は、錠剤の種類ごとの印刷がなされた実際の錠剤の画像と、印刷がなされていない画像に印刷情報(例えば、文字情報又はマーク情報)を合成した疑似画像とをデータセット53cにし、そのデータセット53cを第2の学習モデル53dに学習させ、データセット53cを学習した第2の学習モデル53dに学習データ53aを入力して学習データ53aを変換し、変換した学習データ53aを第1の学習モデル53bに学習させる。これにより、錠剤の種類ごとの印刷がなされた実際の錠剤の画像の画質が考慮されて学習が行われるので、検査対象の錠剤の種類によって画質が微妙に異なる画像の検査を行うことが可能になる。
<第3の実施形態>
第3の実施形態について図7を参照して説明する。第3の実施形態では、前述の第1又は第2の実施形態に係る錠剤検査装置50を錠剤印刷装置1に適用した適用例について説明する。
(錠剤印刷装置の構成例)
図7に示すように、第3の実施形態に係る錠剤印刷装置1は、供給装置10と、印刷装置20と、回収装置30と、制御装置40とを備える。この制御装置40は、前述の第1又は第2の実施形態に係る錠剤検査装置50を有する。錠剤検査装置50は、以下で説明する錠剤検査に関わる検査処理を実行する。
供給装置10は、ホッパ11、整列フィーダ12及び受渡フィーダ13を有する。この供給装置10は、印刷装置20の一端側に位置付けられ、印刷対象物である錠剤Tを印刷装置20に供給することが可能に構成されている。ホッパ11は、多数の錠剤Tを収容し、収容した錠剤Tを整列フィーダ12に順次供給する。整列フィーダ12は、供給された錠剤Tを一列に整列し、受渡フィーダ13に向けて搬送方向A1(時計回り方向)に搬送する。受渡フィーダ13は、整列フィーダ12上に一列に並ぶ各錠剤Tを錠剤Tの上側から順次吸引して保持し、保持した各錠剤Tを印刷装置20まで一列で搬送して印刷装置20に渡す。整列フィーダ12としては、例えばベルト搬送機構や振動フィーダが用いられる。受渡フィーダ13としては、例えばベルト搬送機構が用いられる。この受渡フィーダ13のベルト搬送機構は、搬送方向A2(反時計回り方向)に回転している。供給装置10は制御装置40に電気的に接続されており、その駆動が制御装置40により制御される。
印刷装置20は、搬送部21と、検出部22と、第1の撮像部23と、インクジェットヘッド24と、第2の撮像部25と、乾燥部26とを備える。
搬送部21は、搬送ベルト21a、駆動プーリ21b、複数の従動プーリ21c、モータ21d、位置検出器21e及び吸引チャンバ21fを有する。搬送ベルト21aは、無端状のベルトであり、駆動プーリ21b及び各従動プーリ21cに架け渡されている。駆動プーリ21b及び各従動プーリ21cは装置本体(図示せず)に回転可能に設けられており、駆動プーリ21bはモータ21dに連結されている。モータ21dは制御装置40に電気的に接続されており、その駆動が制御装置40により制御される。位置検出器21eは、エンコーダなどの機器であり、モータ21dに取り付けられている。この位置検出器21eは電気的に制御装置40に接続されており、検出信号を制御装置40に送信する。搬送部21は、モータ21dによる駆動プーリ21bの回転によって各従動プーリ21cと共に搬送ベルト21aを走行させ、搬送ベルト21a上の錠剤Tを搬送方向A1(時計回り方向)に搬送する。
搬送ベルト21aには、円形状の吸引孔(図示せず)が複数形成されている。これらの吸引孔は、それぞれ錠剤Tを吸着する貫通孔であり、一本の搬送路を形成するように搬送方向A1に沿って一列に並べられている。各吸引孔は、吸引チャンバ21fに形成された吸引路(図示せず)を介して吸引チャンバ21f内に接続されており、吸引チャンバ21fにより吸引力を得ることが可能になっている。吸引チャンバ21fには、ブロワが吸引管(いずれも図示せず)を介して接続されており、ブロワの作動により吸引チャンバ21f内が減圧される。吸引管は、吸引チャンバ21fの側面(搬送方向A1と平行な面)の略中央に接続されている。また、ブロワは制御装置40に電気的に接続されており、その駆動が制御装置40により制御される。吸引チャンバ21f内が減圧されると、搬送ベルト21aの各吸引孔上に置かれた錠剤Tは吸引孔により吸引され、搬送ベルト21a上に保持される。
検出部22は、供給装置10が設けられた位置よりも搬送方向A1の下流側に位置付けられ、吸引孔で形成される搬送路の上方に設けられている。この検出部22は、レーザ光の投受光によって検出部22の直下の検出位置に到達した錠剤T(錠剤Tの到来)、すなわち搬送ベルト21a上の錠剤TのX方向(図7参照)の位置を検出する。また、検出部22は、搬送ベルト21a上の錠剤Tの高さを検出する。検出部22としては、例えば、変位センサが用いられる。また、変位センサとしては、反射型レーザセンサなどの各種のレーザセンサが用いられる。検出部22は制御装置40に電気的に接続されており、制御装置40に検出信号を送信する。
第1の撮像部23は、検出部22が設けられた位置よりも搬送方向A1の下流側に位置付けられ、吸引孔で形成される搬送路の上方に設けられている。この第1の撮像部23は、検出部22により検出された錠剤TのX方向の位置情報に基づき、錠剤Tが第1の撮像部23の直下の撮像位置に到達した第1の撮像タイミングで撮像を行い、錠剤Tの上面を含む第1の画像を取得し、取得した第1の画像を制御装置40に送信する。第1の画像は、錠剤TのX方向、Y方向(図7参照)及びθ方向の位置を検出するため、また、錠剤Tの損傷や異物付着(例えば、割れや欠け、汚れなど)の有無を検出するために用いられる。第1の撮像部23としては、CCD(電荷結合素子)やCMOS(相補型金属酸化膜半導体)などの撮像素子を有する各種のカメラが用いられる。第1の撮像部23は制御装置40に電気的に接続されており、その駆動が制御装置40により制御される。なお、必要に応じて撮像用の照明も設けられる。
ここで、錠剤TのX方向及びY方向の位置は、例えば、第1の撮像部23の撮像領域の中心(基準位置)に対するXY座標系の位置である。また、θ方向の位置は、例えば、第1の撮像部23の撮像領域のXY平面に沿った水平面内での錠剤Tの回転度合いを示す位置である。このθ方向の位置は、錠剤Tに割線が設けられている場合や錠剤Tが楕円形や長円形、四角形などに成型されている場合など、錠剤Tが方向性を有する形体である場合に検出される。なお、X方向およびY方向は、水平方向における位置である。
インクジェットヘッド24は、第1の撮像部23が設けられた位置よりも搬送方向A1の下流側に位置付けられ、各吸引孔で形成される搬送路の上方に設けられている。インクジェットヘッド24は、複数(例えば数百個から数千個)のノズル(図示せず)を有し、ノズルが一列に並ぶ方向(ノズル列)が水平面内で搬送方向A1と直交(交差の一例)するように設けられている。インクジェットヘッド24は、ノズルごとの駆動素子の動作によって各ノズルから個別にインクを吐出する。このインクジェットヘッド24としては、圧電素子、発熱素子又は磁歪素子などの駆動素子を有する各種のインクジェット方式の印刷ヘッドが用いられる。インクジェットヘッド24は制御装置40に電気的に接続されており、その駆動が制御装置40により制御される。
第2の撮像部25は、インクジェットヘッド24が設けられた位置よりも搬送方向A1の下流側に位置付けられ、吸引孔で形成される搬送路の上方に設けられている。この第2の撮像部25は、検出部22により検出された錠剤TのX方向の位置情報に基づき、錠剤Tが第2の撮像部25の直下の撮像位置に到達した第2の撮像タイミングで撮像を行い、錠剤Tの上面を含む第2の画像を取得し、取得した第2の画像を制御装置40に送信する。第2の画像は、錠剤Tに印刷された印刷パターンを検査するために用いられる。第2の撮像部25としては、前述の第1の撮像部23と同様、例えば、CCDやCMOSなどの撮像素子を有する各種のカメラが用いられる。第2の撮像部25は制御装置40に電気的に接続されており、その駆動が制御装置40により制御される。必要に応じて撮像用の照明も設けられる。
乾燥部26は、搬送ベルト21aに対向する位置に配置されており、例えば、搬送部21の下方に設けられている。この乾燥部26は、搬送ベルト21a上の各錠剤Tに塗布されたインクを乾燥させる。乾燥部26としては、エアなどの気体により乾燥を行う送風機、放射熱により乾燥を行うヒータ、あるいは、気体及びヒータを併用して温風や熱風により乾燥を行う送風機などの各種の乾燥機が用いられる。乾燥部26は制御装置40に電気的に接続されており、その駆動が制御装置40により制御される。
回収装置30は、乾燥部26が設けられた位置よりも搬送方向A1の下流側に位置付けられ、搬送部21の下方に設けられている。この回収装置30は、再利用品回収部31と、不良品回収部32と、良品回収部33とを有する。回収装置30は、再利用品回収部31により再利用品の錠剤Tを回収し、不良品回収部32により不良品の錠剤Tを回収し、良品回収部33により良品の錠剤Tを回収する。例えば、再利用品は再利用可能な錠剤であり、無損傷及び異物未付着の非印刷錠である。また、不良品は異物付着の非印刷錠や無損傷及び異物未付着の印刷不合格錠(印刷済錠)などであり、良品は無損傷及び異物未付着の印刷合格錠(印刷済錠)である。なお、再利用品回収部31、不良品回収部32及び良品回収部33における搬送方向A1への並び順は、図7に示す並び順に限定されるものではなく、適宜変更されてもよい。回収装置30は制御装置40に電気的に接続されており、その駆動が制御装置40により制御される。
再利用品回収部31は、噴射ノズル31aと、回収ボックス31bとを有する。また、不良品回収部32は、噴射ノズル32aと、回収ボックス32bとを有する。良品回収部33は、噴射ノズル33aと、回収ボックス33bとを有する。これらの噴射ノズル31a、32a、33aは基本的に同じ構造を有し、各回収ボックス31b、32b、33bも基本的に同じ構造を有する。このため、代表として噴射ノズル31a及び回収ボックス31bについて説明する。
噴射ノズル31a及び回収ボックス31bは、搬送ベルト21aの各吸引孔が並ぶ搬送路を挟んで互いに対向する位置に設けられている。噴射ノズル31aは、吸引チャンバ21f内に配置されており、例えば、搬送ベルト21aに向けて気体(例えばエア)を噴射し、搬送ベルト21aから錠剤Tを落下させる。このとき、噴射ノズル31aから噴射された気体は、搬送ベルト21aの吸引孔を通過して錠剤Tに当たる。噴射ノズル31aは制御装置40に電気的に接続されており、その駆動が制御装置40により制御される。回収ボックス31bは、噴射ノズル31aの直下であって搬送部21の下方に設けられている。この回収ボックス31bは、噴射ノズル31aから噴射された気体により搬送ベルト21aから落下した錠剤Tを受け取って収容する。
ここで、再利用品回収部31及び不良品回収部32を通過した錠剤Tは、搬送ベルト21aの移動に伴って搬送され、搬送ベルト21aにおける各従動プーリ21c側の端部付近の位置に到達する。この位置で吸引作用が錠剤Tに働かなくなるが、噴射ノズル33aによって錠剤Tの上方から錠剤Tに気体が吹き付けられ、錠剤Tは搬送ベルト21aから落下する。したがって、噴射ノズル33aを設けることで、搬送ベルト21aから錠剤Tを確実に落下させることができる。回収ボックス33bは、噴射ノズル33aから噴射された気体により搬送ベルト21aから落下した錠剤Tを受け取って収容する。
制御装置40は、各種情報及び各種プログラムに基づいて錠剤印刷装置1の各部、例えば、供給装置10や印刷装置20、回収装置30などを制御する。また、制御装置40は、搬送部21の位置検出器21eや検出部22からそれぞれ送信される検出情報(例えば検出信号)などを受信し、また、第1の撮像部23や第2の撮像部25から送信される画像情報などを受信する。制御装置40は、例えば、集積回路などの電子回路又はコンピュータなどにより実現される。
この制御装置40は、前述の第1又は第2の実施形態に係る錠剤検査装置50を有する。この錠剤検査装置50には、第1の撮像部23や第2の撮像部25から送信される画像情報などが入力される。その画像情報は、錠剤検査装置50の学習済みの第1の学習モデル53bに入力され、錠剤Tの良否判定(例えば、印刷状態検査、汚れの有無検査)が学習済みの第1の学習モデル53bによって実行される。なお、制御装置40が第2の実施形態に係る錠剤検査装置50を有する場合、前述の学習済みの第1の学習モデル53bは、第2の学習モデル53dによって変換された学習データ53aを学習したものである。また、第2の学習モデル53dは、データセット53cを学習したものである。このデータセット53cは、錠剤Tを撮像して得られた画像が制御装置40によって処理されて生成されてもよい。この場合、データセット53cは、制御装置40によって処理された画像を含む画像情報である。制御装置40は、錠剤Tを撮像して得られた画像を処理する処理部を有していても、また、その処理部として機能してもよい。
(印刷工程)
次に、前述の錠剤印刷装置1が行う印刷工程について図7を参照して説明する。この印刷工程は、検査工程も含む。なお、印刷に要するデータなどの各種情報は、制御装置40、例えば、制御装置40が備える記憶部(図示せず)に予め記憶されている。
供給装置10のホッパ11に印刷対象の錠剤Tが多数投入されると、錠剤Tはホッパ11から整列フィーダ12に順次供給され始め、整列フィーダ12により一列に並べられて移動する。この一列で移動する錠剤Tは受渡フィーダ13により印刷装置20の搬送ベルト21aに順次供給される。搬送ベルト21aは、モータ21dによる駆動プーリ21b及び各従動プーリ21cの回転によって搬送方向A1に回転している。ランダムな間隔で搬送ベルト21a上に供給された錠剤Tは搬送ベルト21a上で一列に並んで所定の搬送速度で搬送されていく。
搬送ベルト21a上の錠剤Tは、検出部22によって検出される。詳しくは、搬送ベルト21a上の錠剤Tが、検出部22の直下の検出位置(例えば、レーザ光の照射位置)に到達すると検出部22によって検出され、その錠剤Tが検出されたタイミングに基づき、搬送ベルト21aにおいて錠剤Tの搬送方向A1の位置が制御装置40によって認識される。そして、その錠剤Tの搬送方向A1の位置を示す位置情報が制御装置40により生成され、制御装置40の記憶部に保存される。
次に、搬送ベルト21a上の錠剤Tが第1の撮像部23によって撮像される。詳しくは、搬送ベルト21a上の錠剤Tが、第1の撮像部23の直下の撮像位置に到達した第1の撮像タイミングで第1の撮像部23によって撮像され、その第1の撮像部23による撮像により得られた第1の画像が制御装置40に送信される。この第1の画像は、制御装置40によって処理される。詳しくは、第1の画像が制御装置40により処理され、その第1の画像に基づいて、錠剤Tの損傷や異物付着の有無情報、また、錠剤TのX方向、Y方向及びθ方向の位置情報が生成されて、制御装置40の記憶部に保存される。なお、異物付着の検査に関しては、錠剤検査装置50の学習済みの第1の学習モデル53bが用いられてもよい。
次いで、錠剤Tの損傷や異物付着の有無情報に基づき、対象の錠剤Tへの印刷可否が制御装置40により判断される。対象の錠剤Tへの印刷が可であると判断されると、印刷実行に向けた処理が実行される。例えば、錠剤TのX方向、Y方向及びθ方向の位置情報や印刷パターンなどの情報に基づき、印刷可に設定された錠剤T(印刷可の錠剤T)に対する使用ノズル範囲や印刷開始タイミングなどを含む印刷条件が制御装置40の記憶部に設定される。また、前述の印刷開始タイミング(錠剤Tに対して印刷を開始するタイミング)に基づいて、錠剤Tに対する吐出タイミング(錠剤Tに対してインクを吐出するタイミング)が決定される。一方、対象の錠剤Tへの印刷が否であると判断されると、対象の錠剤Tに対する印刷や検査に関する動作が制限される。なお、錠剤Tの印刷可否情報は、適宜制御装置40の記憶部に保存される。なお、印刷や検査に関する動作の「制限」とは、少なくとも対象となる錠剤Tに対する印刷および検査に関する処理を行わないことを意味する。
その後、上記の印刷条件に基づいて印刷がインクジェットヘッド24により実行される。つまり、インクジェットヘッド24が、搬送ベルト21a上の印刷可の錠剤Tに所定の印刷パターンを印刷するように制御装置40により制御される。詳しくは、第1の撮像部23の下方を通過した搬送ベルト21a上の印刷可の錠剤Tは、インクジェットヘッド24の直下の印刷位置に到達した印刷開始タイミングで、前述の印刷条件に基づいてインクジェットヘッド24によって印刷される。インクジェットヘッド24では、各ノズルからインクが適宜吐出され、錠剤Tの上面である被印刷面に印刷パターン(例えば、番号、アルファベット、片仮名、記号、図形のいずれか)が印刷される。
次に、搬送ベルト21a上の印刷済の錠剤Tが第2の撮像部25によって撮像される。詳しくは、搬送ベルト21a上の印刷済の錠剤Tは、第2の撮像部25の直下の撮像位置に到達した第2の撮像タイミングで第2の撮像部25によって撮像され、その第2の撮像部25による撮像により得られた第2の画像が制御装置40に送信される。この第2の画像は、制御装置40によって処理される。その画像情報は、錠剤検査装置50の学習済みの第1の学習モデル53bに入力され、錠剤Tの良否判定(例えば、印刷状態検査、汚れの有無検査)が学習済みの第1の学習モデル53bによって実行される。学習済みの第1の学習モデル53bでは、画像情報が、良品の疑似錠剤画像、汚れ、ぶれ、ずれ、欠け又は姿勢不良を有する不良品の疑似錠剤画像のいずれかに該当するかの分類処理により、錠剤Tの良否判定が行われる。これにより、印刷パターンが錠剤Tに正常に印刷されたか否か(合格又は不合格)、また、錠剤Tに汚れがあるか否かが判断される。これらの印刷状態検査の結果情報及び汚れの有無検査の結果情報を含む印刷良否情報は、適宜制御装置40の記憶部に保存される。
その後、搬送ベルト21a上の錠剤Tが回収装置30により回収される。詳しくは、再利用品の錠剤Tが搬送ベルト21aの移動に伴って再利用品回収部31に到達すると、噴射ノズル31aによって錠剤Tの上方から錠剤Tに気体が吹き付けられ、錠剤Tは搬送ベルト21aから落下して回収ボックス31bにより収容される。同様に、不良品の錠剤Tが搬送ベルト21aの移動に伴って不良品回収部32に到達すると、噴射ノズル32aによって錠剤Tの上方から錠剤Tに気体が吹き付けられ、錠剤Tは搬送ベルト21aから落下して回収ボックス32bにより収容される。また、良品の錠剤Tが搬送ベルト21aにおける各従動プーリ21c側の端部付近の位置に到達すると、錠剤Tに吸引作用が働かなくなり、噴射ノズル33aによって錠剤Tの上方から錠剤Tに気体が吹き付けられ、錠剤Tは搬送ベルト21aから落下して回収ボックス33bにより収容される。このような気体の吹き付けに関する制御は、例えば、錠剤Tの位置情報、印刷可否情報、印刷良否情報(印刷状態検査の結果情報、汚れの有無検査の結果情報)などの各種の情報に基づいて制御装置40により実行される。
以上説明したように、第3の実施形態によれば、錠剤印刷装置1に前述の第1又は第2の実施形態に係る錠剤検査装置50を適用することで、前述の第1又は第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。
<他の実施形態>
前述の説明においては、実施形態に係る錠剤印刷装置1(錠剤印刷方法)を用いて錠剤Tに印刷を行うが、これは、実施形態に係る錠剤印刷装置1(錠剤印刷方法)を用いて錠剤Tに印刷を行い、印刷済の錠剤Tを製造すると言い換えることも可能である。すなわち、錠剤印刷装置1を錠剤製造装置に、錠剤印刷方法を錠剤製造方法に言い換えることができる。
前述の説明においては、錠剤Tの片面を印刷することを例示したが、これに限るものではなく、例えば、印刷装置20を一つのユニットし、そのユニットを上下に重ねて配置して、上側の印刷装置20で印刷した錠剤Tを下側の印刷装置20に受け渡し、錠剤Tの両面を印刷し、回収装置30で回収するようにしてもよい。
また、前述の説明においては、錠剤Tを一列で搬送することを例示したが、これに限るものではなく、その列数は二列以上の複数列であってもよく、特に限定されるものではなく、搬送ベルト21aの本数も二本以上であってもよく、特に限定されるものではない。また、インクジェットヘッド24の個数も二個以上であってもよく、特に限定されるものではない。
また、前述の説明においては、インクジェットヘッド24として、ノズルが一列に並ぶ印刷ヘッドを例示したが、これに限るものではなく、例えば、ノズルが複数列に並ぶ印刷ヘッドを用いるようにしてもよい。また、水平面内において搬送方向A1と直交する方向にインクジェットヘッド24を複数並べて用いるようにしてもよい。
また、前述の説明においては、インクジェットヘッド24をノズルが一列に並ぶ方向が水平面内において搬送方向A1と直交する方向になるように設けることを例示したが、これに限るものではなく、例えば、ノズルが一列に並ぶ方向が水平面内において搬送方向A1と斜めに交差する方向になるように設けるようにしてもよい。
また、前述の説明においては、錠剤Tが搬送ベルト21a上に一定間隔ではなくランダムに供給されるとしたが、これに限られるものではなく、一定間隔で供給されてもよい。また、前述の説明においては、搬送ベルト21a上に形成された吸引孔によって錠剤Tが吸引保持されるとしたが、これに限るものではなく、ポケットなどに収容保持され搬送されるようにしてもよく、あるいは、搬送ベルト21a上に自重により保持され搬送されるようにしてもよい。
また、前述の説明においては、検出部22により錠剤Tの位置を検出し、これにより得られた位置情報に基づき、撮像や印刷などを行うことを例示したが、これに限られるものではなく、検出部22に代えて第1の撮像部23によって錠剤Tの位置を検出するようにしても良い。
ここで、前述の錠剤Tとしては、医薬用、飲食用、洗浄用、工業用あるいは芳香用として使用される錠剤を含めることができる。また、錠剤Tとしては、裸錠(素錠)や糖衣錠、フィルムコーティング錠、腸溶錠、ゼラチン被包錠、多層錠、有核錠などがあり、硬カプセルや軟カプセルなど各種のカプセル錠も錠剤Tに含めることができる。さらに、錠剤Tの形状としては、円盤形やレンズ形、三角形、楕円形など各種の形状がある。また、印刷対象の錠剤Tが医薬用や飲食用である場合には、使用するインクとして可食性インクが好適である。この可食性インクとしては、合成色素インク、天然色素インク、染料インク、顔料インクのいずれを使用しても良い。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 錠剤印刷装置
10 供給装置
11 ホッパ
12 整列フィーダ
13 受渡フィーダ
20 印刷装置
21 搬送部
21a 搬送ベルト
21b 駆動プーリ
21c 従動プーリ
21d モータ
21e 位置検出器
21f 吸引チャンバ
22 検出部
23 第1の撮像部
24 インクジェットヘッド
25 第2の撮像部
26 乾燥部
30 回収装置
31 再利用品回収部
31a 噴射ノズル
31b 回収ボックス
32 不良品回収部
32a 噴射ノズル
32b 回収ボックス
33 良品回収部
33a 噴射ノズル
33b 回収ボックス
40 制御装置
50 錠剤検査装置
50a 入力装置
50b 出力装置
51 通信部
52 制御部
53 記憶部
53a 学習データ(第1の学習データ)
53b 学習モデル(第1の学習モデル)
53c データセット(第2の学習データ)
53d 第2の学習モデル
A1 搬送方向
A2 搬送方向
G1 良品印刷済画像
G2 良品印刷合成画像
G3 疑似錠剤画像
G4 疑似錠剤画像
T 錠剤

Claims (4)

  1. 錠剤を撮像して得られた画像を第1の学習モデルに入力し、前記錠剤が良品であるか否かを判断する良否判断部を備え、
    前記良否判断部は、
    印刷がなされていない錠剤又は正常に印刷がなされた錠剤を撮像して得られた画像に、疑似不良を含む画像を合成するとともに、前記疑似不良の分類をラベルとして付与して学習データを生成し、前記学習データを前記第1の学習モデルに学習させる、
    錠剤検査装置。
  2. 前記良否判断部は、
    前記錠剤の種類ごとの印刷がなされた実際の錠剤の画像と、印刷がなされていない画像に印刷情報を合成した疑似画像とをデータセットにし、前記データセットを第2の学習モデルに学習させ、前記データセットを学習した前記第2の学習モデルに前記学習データを入力して前記学習データを変換し、変換した前記学習データを第1の学習モデルに学習させる、
    請求項1に記載の錠剤検査装置。
  3. 前記良否判断部は、前記疑似不良の種類を示すモードに応じて、前記モードに対する前記学習データを生成する、
    請求項1に記載の錠剤検査装置。
  4. 錠剤検査装置が、
    錠剤を撮像して得られた画像を第1の学習モデルに入力し、前記錠剤が良品であるか否かを判断すること、
    を含み、
    印刷がなされていない錠剤又は正常に印刷がなされた錠剤を撮像して得られた画像に、疑似不良を含む画像を合成するとともに、前記疑似不良の分類をラベルとして付与して学習データを生成し、前記学習データを前記第1の学習モデルに学習させる、
    錠剤検査方法。
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