JP2024036979A - キャリアレッカー車及び車両運搬方法 - Google Patents

キャリアレッカー車及び車両運搬方法 Download PDF

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Abstract

【課題】リアバンパを取り付けることができるキャリアレッカー車を提供する。【解決手段】ベース車両10と、被積載車両を積載するための積載用ベッド20と、被牽引車両を下方から持ち上げて牽引するためのアンダーリフト40とを備え、積載用ベッド20は、走行に適した走行用位置と、被積載車両の積み降ろしに適した積降用位置との間を移動することができるキャリアレッカー車100において、リアバンパBを取り付けるためのリアバンパ取付部33を設けた。【選択図】 図1

Description

本発明は、キャリアレッカー車に関する。本発明はまた、このキャリアレッカー車を用いて車両を運搬する車両運搬方法にも関する。
車検前の車両や事故車両等、自車での走行ができない車両を運搬するための車として、図8に例示するキャリアレッカー車9が知られている。このキャリアレッカー車9は、被積載車両を積載するための積載用ベッド9aと、被牽引車両を下方から持ち上げて牽引するためのアンダーリフト9bとを備えており、少なくとも2台の車両を同時に運搬することができる。積載用ベッド9aは、走行に適した走行用位置(図8に示す位置)と、被積載車両の積み降ろしに適した積降用位置(図9に示す位置)との間で移動させることができるようになっている。積載用ベッド9aを走行用位置(図8)から積降用位置(図9)に移動させる際には、図9に示すように、アンダーリフト9bを最も下側の位置に移動させておくことによって、積載用ベッド9aとアンダーリフト9bとが干渉することを防ぐことができるようになっている。
このような従来のキャリアレッカー車9では、図8に示すように、走行用位置の積載用ベッド9aよりも下方かつシャシーフレーム9cよりも後方の空間には、アンダーリフト9b以外の構造物を配さないことが一般的であった。これにより、図9に示すように、シャシーフレーム9cのすぐ後方において、積載用ベッド9aの前端部をシャシーフレーム9cの後端部よりも低い位置まで下げることができた。これにより、積載用ベッド9aの傾斜を小さくすることができ、車高の低い車両であってもスムーズに積載用ベッド9aに積み降ろしを行うことができた。このような構成を採用したことにより、従来のキャリアレッカー車9では、リアバンパを取り付ける部分自体がないため、リアバンパを設けないことが一般的であった。
特開2007-176432号公報
ところが、法改正により、所定の強度を有するリアバンパを所定の位置に取り付けていない車両は、新車登録を行うことができなくなった。このような状況に鑑みてか、特許文献1の図1及び図2には、折り畳み可能なバンパー装置10を備えた車両運搬車1が記載されている。この車両運搬車1は、被積載車両を積載するための可動式の積載用ベッド部6を有する一方、アンダーリフトを有しない「キャリアカー」である。
特許文献1の車両運搬車1では、同文献の図1(a)や図4等に示されるように、走行時にはバンパー装置10の揺動アーム15とバンパーアーム16とが略一直線状となるようにすることにより、バンパー14本体を後方へ突出させた状態とする(法基準に則った位置に配する)ことができる。一方、車両の積み降ろし作業を行う際には、同文献の図1(b)、図2及び図3等に示されるように、揺動アーム15とバンパーアーム16とを折りたたんだ状態とすることにより、傾斜する荷台部6にバンパー装置10が干渉しないようにすることができるようになっている。
しかし、特許文献1に記載のバンパー装置10は、キャリアレッカー車に採用するものとしては好適でなかった。というのも、同文献のバンパー装置10は、同文献の図1(b)、図2及び図3等に示されるように、下側に向かって折りたたまれるものであるため、これをキャリアレッカー車に採用すると、バンパー装置10を折りたたむ際にバンパー装置10がアンダーリフトに干渉するおそれがあるからである。
本発明は、上記課題を解決するために為されたものであり、リアバンパを取り付けることができるキャリアレッカー車を提供するものである。また、このキャリアレッカー車を用いて車両を運搬する車両運搬方法を提供することも本発明の目的である。
上記課題は、
ベース車両と、
被積載車両を積載するための積載用ベッドと、
被牽引車両を下方から持ち上げて牽引するためのアンダーリフトと
を備え、
積載用ベッドは、走行に適した走行用位置と、被積載車両の積み降ろしに適した積降用位置との間を移動することができる
キャリアレッカー車であって、
リアバンパを取り付けるためのリアバンパ取付部が設けられた
キャリアレッカー車
を提供することによって解決される。
これにより、リアバンパ取付部を備えた(すなわち、リアバンパを取り付けることができる)キャリアレッカー車を提供することができる。
図9に示す従来のキャリアレッカー車9では、積載用ベッド9aを積降用位置に配する際に、積載用ベッド9aの前端部を、シャシーフレーム9cのすぐ後方において大きく下げることができた。しかし、本発明に係るキャリアレッカー車において同様の構成を採用すると、リアバンパ取付部を設けるための空間を確保しにくいおそれがある。このため、本発明に係るキャリアレッカー車においては、ベース車両のシャシーフレーム後端部に対して傾動可能な状態で取り付けられたサブフレームをさらに備え、積載用ベッドを、サブフレームによって前後方向にスライド可能な状態で保持して、サブフレームと積載用ベッドとをシャシーフレームに対して傾動させるとともに、積載用ベッドをサブフレームに対して後方側にスライド移動させることにより、積載用ベッドを走行用位置から積降用位置に移動させることができるようにすることが好ましい。これにより、リアバンパ取付部を設けるための空間を確保しやすくなる。
この場合においては、リアバンパ取付部を、サブフレーム後端部に対して固定された状態で設けることが好ましい。サブフレームは、比較的強度の高い部分であるため、これにリアバンパ取付部を設けることにより、リアバンパの強度を確保しやすくなる。また、リアバンパ取付部をサブフレームに固定された状態とする(すなわち、サブフレームに対して動かない状態とする)ことで、リアバンパ取付部の構造をシンプルなものとすることができ、コストを抑えることや、故障が起こりにくくすることもできる。
図9に示す従来のキャリアレッカー車9では、既に述べたように、積載用ベッド9aを積降用位置に配する際に、積載用ベッド9aの前端側をシャシーフレーム9cのすぐ後方において大きく下げることができ、積載用ベッド9aの傾斜を小さくして、乗り上げ角度を小さくすることができた。これにより、被積載車両の車高が低い場合等にも、積載用ベッドへの積み降ろしをスムーズに行いやすくすることができた。しかし、本発明に係るキャリアレッカー車においては、既に述べたように、リアバンパ取付部を設けるための空間を確保する都合上、シャシーフレーム9cのすぐ後方において積載用ベッドの前端部を大きく下げることは難しい。そこで、本発明に係るキャリアレッカー車においては、積載用ベッドを、前側ベッドと後側ベッドとで構成し、前側ベッドと後側ベッドとを、後側ベッドを上向きにのみ揺動させることができるベッド用ヒンジ部を介して接続して、積載用ベッドを走行用位置に配する際には、前側ベッドと後側ベッドとが略フラットな状態となるようにすることができる一方、積載用ベッドを積降用位置に配する際には、後側ベッドを接地させて上向きに揺動させることにより、後側ベッドと地面とが為す角度を、前側ベッドと地面とが為す角度よりも小さくすることができるようにすることが好ましい。これにより、リアバンパ取付部を設けるための空間を確保しつつ、被積載車両の乗り上げ角度を小さくすることができ、例えば、被積載車両の車高が低い場合であっても、被積載車両の積み降ろしをスムーズに行いやすくすることができる。
本発明に係るキャリアレッカー車は、リアバンパ取付部を設ける都合上、従来のキャリアレッカー車に比べて、アンダーリフトの動作空間に制約が多い。このため、本発明に係るキャリアレッカー車においては、アンダーリフトを動作させるための駆動手段として、アンダーリフトの基端側を保持する基端側リフト駆動手段と、アンダーリフトにおける基端側リフト駆動手段が保持する箇所よりも先端側を保持する先端側リフト駆動手段とを設けることが好ましい。これにより、アンダーリフトの動作を細かく制御することができ、動作空間の制約が多い中でも、アンダーリフトに所望の動作を行わせやすくなる。
以上のように、本発明によって、リアバンパを取り付けることができるキャリアレッカー車を提供することが可能になる。また、このキャリアレッカー車を用いて車両を運搬する車両運搬方法を提供することも可能になる。
キャリアレッカー車の側面図である。 キャリアレッカー車の背面図である。 積載用ベッドを走行用位置から積降用位置に移動させる手順を示す図であって、図1に示す走行用位置からサブフレームと積載用ベッドを傾斜させた状態を示す図である。 積載用ベッドを走行用位置から積降用位置に移動させる手順を示す図であって、図3に示す状態から積載用ベッドを後方側にスライド移動させて、積載用ベッドの後端部を接地させた状態を示す図である。 積載用ベッドを走行用位置から積降用位置に移動させる手順を示す図であって、積載用ベッドが前側積降用位置に配された状態を示す図である。 積載用ベッドを走行用位置から積降用位置に移動させる手順を示す図であって、積載用ベッドが後側積降用位置に配された状態を示す図である。 アンダーリフトを動作させる様子を示す図である。 従来のキャリアレッカー車の側面図である。 従来のキャリアレッカー車の側面図であって、積載用ベッドが積降用位置に配された状態を示した図である。
1.概要
本発明の好適な実施形態について、図面を用いてより具体的に説明する。図1は、キャリアレッカー車100の側面図である。図2は、キャリアレッカー車100の背面図である。図2においては、図示の都合上、構造の一部を省略している。図1及び図2と、後掲の図3~7には、x軸、y軸及びz軸を表示しており、これらの軸は図面間で略一致させている。以下においては、説明の便宜上、x軸方向正側を「左」、x軸方向負側を「右」、y軸方向正側を「後」、y軸方向負側を「前」、z軸方向正側を「上」、z軸方向負側を「下」と表現することがあるが、これによってキャリアレッカー車100やその各部を用いる向きが限定されるものではない。
図1に示すキャリアレッカー車100は、ベース車両10と、積載用ベッド20と、サブフレーム30と、アンダーリフト40とを備えている。ベース車両10は、キャリアレッカー車100のベースとなる車両であり、キャビン11とシャシーフレーム12とを備えている。
積載用ベッド20は、被積載車両を積載するための部分である。本実施形態における積載用ベッド20は、前側ベッド21と後側ベッド22とで構成されており、前側ベッド21と後側ベッド22とはベッド用ヒンジ部23を介して接続されている。ベッド用ヒンジ部23は、後で詳しく説明するように、後側ベッド22を上向きにのみ揺動させることができるようになっている。後側ベッド22の下面側には、後側ベッド22の上面に対して傾斜した傾斜部22aが設けられている。これにより、後側ベッド22における傾斜部22aが設けられた箇所は、その厚みが後方に行くほど小さくなるようになっている。
本実施形態における積載用ベッド20は、サブフレーム30を介してシャシーフレーム12に取り付けられている。すなわち、積載用ベッド20は、前後方向にスライド移動可能な状態でサブフレーム30に保持されており、サブフレーム30は、シャシーフレーム12の後端部に設けられたサブフレーム保持部12aに保持されて(取り付けられて)いる。積載用ベッド20及びサブフレーム30は、サブフレーム保持部12aを中心として、シャシーフレーム12に対して傾動させることができるようになっている。サブフレーム保持部12aよりも前方には、サブフレーム30をシャシーフレーム12に対して傾動させるための傾動用駆動手段31が設けられている。傾動用駆動手段31は、その種類を限定されないが、流体シリンダを用いることが好ましい。本実施形態においては、傾動用駆動手段31として、油圧シリンダを採用している。サブフレーム30の後端側には、サブフレーム30を傾斜させた際に地面Gに接地させてサブフレーム30を支持するための支持脚32が設けられている。
アンダーリフト40は、被牽引車両を下方から持ち上げて牽引するための部分である。本実施形態におけるアンダーリフト40は、リフトベース41と、リフトベース41から伸縮自在に設けられた伸縮アーム42(後掲の図7を参照。)と、伸縮アーム42の先端部に設けられたT字状バー43(図2も参照。)とを有している。リフトベース41は、基端側リフト駆動手段44及び先端側リフト駆動手段45を介してサブフレーム30に取り付けられている。
サブフレーム30の後端部には、リアバンパBを取り付けるためのリアバンパ取付部33が設けられている。このリアバンパ取付部33には、図2において破線で示すように、リアバンパBを取り付けることができるようになっている。リアバンパ取付部33にリアバンパBを取り付けることで、法基準を満たすことができ、キャリアレッカー車100の新車登録を受けることができるようになる。
リアバンパ取付部33は、リアバンパBを法基準に沿って取り付けることができるようになっていれば、その具体的な位置を特に限定されない。リアバンパ取付部33は、アンダーリフト40の動作に連動しない箇所に設けることが好ましい。というのも、リアバンパBには、法律により所定の強度が要求されるところ、アンダーリフト40に連動する箇所にリアバンパ取付部33を設けると、リアバンパBの強度を確保しにくくなるおそれがあるからである。本実施形態においては、リアバンパ取付部33を、サブフレーム30の後端部に固定した状態で(サブフレーム30に対して動かない状態で)設けている。これにより、リアバンパBの強度を確保しやすくなる。また、リアバンパ取付部の構造をシンプルなものとすることができ、コストを抑えることができるとともに故障しにくくすることもできる。
リアバンパ取付部33は、リアバンパBを恒久的に取り付けることができるものであってもよいが、本実施形態におけるリアバンパ取付部33は、リアバンパBを再度取り外すことが可能な状態で取り付けることができるものとなっている。これにより、例えば、アンダーリフト40のメンテナンスを行う際等には、リアバンパBを取り外すことができ、リアバンパBがメンテナンスの邪魔にならないようにすることができる。リアバンパ取付部33へのリアバンパBの取付方法も特に限定されないが、本実施形態においては、ボルトを用いてリアバンパBをリアバンパ取付部33に取り付けることができるようにしている。
2.積載用ベッドの動作
図3~6は、積載用ベッド20を走行用位置から積降用位置に移動させる手順を示す図である。図3は、図1に示す走行用位置からサブフレーム30と積載用ベッド20を傾斜させた状態を示しており、図4は、図3に示す状態から積載用ベッド20を後方側にスライド移動させて、積載用ベッド20の後端部を接地させた状態を示しており、図5は、積載用ベッド20が前側積降用位置に配された状態を示しており、図6は、積載用ベッド20が後側積降用位置に配された状態を示している。
積載用ベッド20は、走行に適した走行用位置(図1に示す位置)と、被積載車両の積み降ろしに適した積降用位置(図5や図6に示す位置)との間で移動させることができる。積降用位置は、狭いスペースでの積み降ろしに適した前側積降用位置(図5に示す位置)と、より低い車高の被積載車両の積み降ろしに適した後側積降用位置(図6に示す位置)とから、状況に応じて選択することができるようになっている。
以下、積載用ベッド20を、図1に示す走行用位置から図5に示す前側積降用位置まで移動させる際の手順について説明する。まず、図1に示す走行用位置から、傾動用駆動手段31を駆動させて、図3に示すように、積載用ベッド20とサブフレーム30とを、サブフレーム保持部12aを中心として傾動させる。このとき、サブフレーム30に取り付けられているアンダーリフト40も一緒に傾動するが、基端側リフト駆動手段44及び先端側リフト駆動手段45を縮めた状態にしておくことにより、アンダーリフト40が地面Gにぶつからないようにすることができる。サブフレーム30を所定の位置まで傾動させると、支持脚32が接地し、傾動が終了する。この支持脚32により、サブフレーム30が所定の位置よりも下がってこないようにすることができ、リアバンパ取付部33やアンダーリフト40が収まるための空間を確保することができる。
続いて、積載用ベッド20をサブフレーム30に対してスライド移動させるためのスライド用駆動手段(図示省略。流体シリンダを用いることが好ましく、本実施形態では油圧シリンダを用いている。)を駆動させて、図4に示すように、積載用ベッド20をサブフレーム30に沿って後方側に(図4においては、右下側に)スライド移動させる。積載用ベッド20を所定の位置までスライド移動させると、図4に示すように、積載用ベッド20の後端部が接地する。
積載用ベッド20の後端部には、図示省略のベッド後端部ローラが設けられており、このベッド後端部ローラが接地した状態で、図4に示す位置からさらに積載用ベッド20をスライド移動させると、図5に示すように、積載用ベッド20がベッド用ヒンジ部23で凹状に屈曲する。換言すると、後側ベッド22がベッド用ヒンジ部23を中心として上向きに揺動する。ベッド用ヒンジ部23に設けられたヒンジ用ローラ23aが略接地し、後側ベッド22の下面側に設けられた傾斜部22aが地面Gに沿う位置まで積載用ベッド20が移動すると、走行用位置(図1)から前側積降用位置(図5)への積載用ベッド20の移動が完了する。なお、図3~図5では積載用ベッド20及びサブフレーム30の傾動を先に行い、それに続いて積載用ベッド20のスライド移動を行ったが、傾動とスライド移動とは同時に(時期を重ねて)行ってもよい。
図5に示す前側積降用位置は、特に、あまり大きなスペースが取れない場所において、被積載車両の積み降ろしを行うのに適している。この理由は、以下の通りである。すなわち、前側積降用位置においては、積載用ベッド20がベッド用ヒンジ部23で屈曲しており、前側ベッド21と地面Gとが為す角度θ(鋭角。以下同じ。)よりも、後側ベッド22と地面Gとが為す角度θ(鋭角。以下同じ。)の方が小さくなっている。これにより、積載用ベッド20を大きく後方に移動させなくとも、積載用ベッド20の乗り上げ角度(すなわち、後側ベッド22と地面Gとが為す角度θ)を小さくすることができ、被積載車両の車高が低い場合にも、スムーズに積み降ろしを行うことができるからである。
加えて、本実施形態においては、傾斜部22aを設けているため、積載用ベッド20の後端部(後側ベッド22の後端部)と地面Gとの段差を小さくすることができ、被積載車両の積み降ろしをよりスムーズに行いやすくすることができる。積載用ベッド20の後端部には、さらに、跳ね上げ式の踏板(図示省略)を取り付けてもよい。
続いて、積載用ベッド20を、図5に示す前側積降用位置から図6に示す後側積降用位置まで移動させる際の手順について説明する。まず、サブフレーム30に収容されていた延長用フレーム34を後方に伸長させる。次に、前述したスライド用駆動手段(図示省略)を駆動して、積載用ベッド20を、延長用フレーム34に沿って、図5に示す位置からさらに後方にスライド移動させる。積載用ベッド20には、ヒンジ用ローラ23aとベッド後端部ローラ(図示省略)とが設けられているため、接地した状態でもスムーズにスライド移動することができる。積載用ベッド20は、延長用フレーム34に対して揺動可能な状態で保持されており、図6に示すように、後方にスライド移動しながら延長用フレーム34に対して揺動する。この過程において、前側ベッド21と地面Gとが為す角度θが小さくなっていく。前側ベッド21と後側ベッド22とが略フラットな状態になる位置まで積載用ベッド20が移動すると、前側積降用位置(図5)から後側積降用位置(図6)への積載用ベッド20の移動が完了する。この後側積降用位置は、極めて車高の低い被積載車両を積み降ろしするときや、周囲に充分なスペースがある場合に適している。
以上のように、本実施形態においては、積載用ベッド20を保持するサブフレーム30ごと積載用ベッド20を傾斜させ、サブフレーム30に沿って積載用ベッド20を後方にスライド移動させることにより、積載用ベッド20を積降用位置に移動させるという形式(以下、この形式を「サブフレーム傾斜形式」と呼ぶことがある。)を採用している。サブフレーム傾斜形式を採用した理由は、以下の通りである。
すなわち、図8に示す従来のキャリアレッカー車9においては、既に述べたように、積載用ベッド9aよりも下方かつシャシーフレーム9cよりも後方の空間には、アンダーリフト9b以外の構造物が無かったため、図9に示すように、積載用ベッド9aを積降用位置に配する際に、シャシーフレーム9cのすぐ後方において、積載用ベッド9aの前端部を大きく下げることができた。これは、例えば、回動するアーム(図示省略)等で積載用ベッド9aを保持することによって実現することができた。しかし、本実施形態においては、リアバンパ取付部33を設ける都合上、このような構成を採用することができない。このため、本実施形態においては、シャシーフレーム12の後方の空間を確保しやすいサブフレーム傾斜形式を採用している。
サブフレーム傾斜形式では、リアバンパ取付部33を設ける空間を確保しやすい反面、積載用ベッド20の前端部を低い位置に下げにくいことから、積載用ベッド20の乗り上げ角度が大きくなりがちである。この点、本実施形態においては、ベッド用ヒンジ部23を設けて積載用ベッド20を屈曲可能とすることにより、積載用ベッド20の乗り上げ角度(すなわち、後側ベッド22と地面Gとが為す角度θ)を小さくしている。
ベッド用ヒンジ部23は、図3の拡大図に示すように、上側ストッパ23bと下側ストッパ23cとを備えている。上側ストッパ23bは、積載用ベッド20が所定の角度まで屈曲した際に、それ以上屈曲しないようにする(後側ベッド22が所定の角度まで揺動した際に、それ以上揺動しないようにする)ためのものである。これにより、例えば、前側積降用位置(図5)において積み降ろしを行う際に、積載用ベッド20に被積載車両の荷重がかかったとしても、積載用ベッド20が屈曲しすぎないようにすることができ、被積載車両を安定して積み降ろしすることができる。上側ストッパ23bは、その具体的な態様を特に限定されない。本実施形態における上側ストッパ23bは、図3の拡大図に示すように、前側ベッド21の側面における後端部上部に斜めに切り欠きを設け、当該切り欠きの前側辺を上側ストッパ23bとしている。図5の拡大図に示すように、この上側ストッパ23bに後側ベッド22の前端部上部が当接することによって、積載用ベッド20の屈曲を止めることができる。
上側ストッパ23bによって積載用ベッド20の屈曲が制限を受ける時点の、前側ベッド21に対する後側ベッド22の揺動角度θ(図3の拡大図参照。以下、「限界揺動角度θ」と表現することがある。)は、特に限定されない。ただし、限界揺動角度θが小さすぎると、積載用ベッド20を充分に屈曲させることができず、前側積降用位置(図5)において後側ベッド22と地面Gとが為す角度θを充分小さくすることができないおそれがある。このため、限界揺動角度θは、5°以上とすることが好ましく、10°以上とすることがより好ましい。一方、限界揺動角度θが大きすぎると、前側積降用位置(図5)において積み降ろしを行う際に、被積載車両の荷重によって積載用ベッド20がガタつきやすくなるおそれがある。このため、限界揺動角度θは、20°以下とすることが好ましく、15°以下とすることがより好ましい。本実施形態においては、限界揺動角度θを12~13°程度としている。
一方、下側ストッパ23c(図5の拡大図参照。)は、積載用ベッド20がフラットな状態から凸側には屈曲しないようにする(後側ベッド22が下向きには揺動しないようにする)ためのものである。これにより、例えば、走行用位置(図1)において積載用ベッド20が折れ曲がってしまうことを防ぐことができる。下側ストッパ23cは、その具体的な態様を特に限定されない。本実施形態における下側ストッパ23cは、図3の拡大図に示すように、前側ベッド21の後端面下部に設けられており、この下側ストッパ23cに後側ベッド22の前端面下部が当接することによって、積載用ベッド20が凸側に屈曲しないようにすることができる。
3.アンダーリフトの動作
図7は、アンダーリフト40を動作させる様子を示す図である。図7(a)は、伸縮アーム42を縮めてアンダーリフト40を最も上側に配した状態を示しており、図7(b)は、伸縮アーム42を伸ばしてアンダーリフト40を最も下側に配した状態を示している。
図8に示す従来のキャリアレッカー車9におけるアンダーリフト9bは、その基端側を1つの駆動手段(図示省略)によって保持されていた。この駆動手段を駆動すると、アンダーリフト9bを持ち上げた状態(図8)と、アンダーリフト9bを下ろした状態(図9)との間でアンダーリフト9bを移動させることができた。アンダーリフト9bは、下ろした状態(図9)では略水平となる一方、持ち上げた状態(図8)では、その先端側が基端側よりも高くなるようにやや傾いた状態となる。このアンダーリフト9bの傾斜は、カム機構9dによって実現されており、アンダーリフト9bは毎回同じ軌跡で動作するようになっていた。
これに対し、本実施形態のアンダーリフト40は、2つの駆動手段によってアンダーリフト40を保持している。すなわち、図7に示すように、アンダーリフト40(リフトベース41)の基端側は、基端側リフト駆動手段44によって保持されており、アンダーリフト40(リフトベース41)における基端側リフト駆動手段44が保持する箇所よりも先端側は、先端側リフト駆動手段45によって保持されている。基端側リフト駆動手段44と先端側リフト駆動手段45とは、いずれもリフトベース41に対して揺動可能な状態でリフトベース41を保持しており、互いに独立して駆動することができる。これにより、アンダーリフト40(リフトベース41)の傾きを細かく調節することができる。したがって、リアバンパ取付部33を設けることによる空間制約がある中でも、アンダーリフト40に所望の動きをさせやすくなっている。
基端側リフト駆動手段44や先端側リフト駆動手段45は、その具体的な種類を特に限定されないが、流体シリンダを用いることが好ましい。本実施形態における基端側リフト駆動手段44及び先端側リフト駆動手段45は、いずれも油圧シリンダを採用している。
本実施形態においては、図7に示すように、シャシーフレーム12後端部(サブフレーム保持部12a)を中心として揺動することができる揺動部材46を設けており、この揺動部材46に、アンダーリフト40(リフトベース41)における先端側リフト駆動手段45が保持する箇所を保持させている。揺動部材46は、アンダーリフト40に対しても揺動可能となっている。このような構成を作用することにより、図7(a)に示すように、先端側リフト駆動手段45を収縮させた際に、アンダーリフト40をサブフレーム30側に強く引き付ける(先端側リフト駆動手段45の収縮量よりもアンダーリフト40の移動量を大きくする)ことができ、先端側リフト駆動手段45の動作量を小さくすることができる。
100 キャリアレッカー車
10 ベース車両
11 キャビン
12 シャシーフレーム
12a サブフレーム保持部
20 積載用ベッド
21 前側ベッド
22 後側ベッド
22a 傾斜部
23 ベッド用ヒンジ部
23a ヒンジ用ローラ
23b 上側ストッパ
23c 下側ストッパ
30 サブフレーム
31 傾動用駆動手段
32 支持脚
33 リアバンパ取付部
34 延長用フレーム
40 アンダーリフト
41 リフトベース
42 伸縮アーム
43 T字状バー
44 基端側リフト駆動手段
45 先端側リフト駆動手段
46 揺動部材
9 従来のキャリアレッカー車
9a 積載用ベッド
9b アンダーリフト
9c シャシーフレーム
9d カム機構
B リアバンパ
G 地面
θ 前側ベッドと地面とが為す角度
θ 後側ベッドと地面とが為す角度

Claims (6)

  1. ベース車両と、
    被積載車両を積載するための積載用ベッドと、
    被牽引車両を下方から持ち上げて牽引するためのアンダーリフトと
    を備え、
    積載用ベッドは、走行に適した走行用位置と、被積載車両の積み降ろしに適した積降用位置との間を移動することができる
    キャリアレッカー車であって、
    リアバンパを取り付けるためのリアバンパ取付部が設けられた
    キャリアレッカー車。
  2. ベース車両のシャシーフレーム後端部に対して傾動可能な状態で取り付けられたサブフレームをさらに備え、
    積載用ベッドが、サブフレームによって前後方向にスライド可能な状態で保持されて、
    サブフレームと積載用ベッドとをシャシーフレームに対して傾動させるとともに、積載用ベッドをサブフレームに対して後方側にスライド移動させることにより、積載用ベッドを走行用位置から積降用位置に移動させることができるようにした
    請求項1記載のキャリアレッカー車。
  3. リアバンパ取付部が、サブフレーム後端部に対して固定された状態で設けられた請求項2記載のキャリアレッカー車。
  4. 積載用ベッドが、前側ベッドと後側ベッドとで構成され、
    前側ベッドと後側ベッドとは、後側ベッドを上向きにのみ揺動させることができるベッド用ヒンジ部を介して接続されて、
    積載用ベッドを走行用位置に配する際には、前側ベッドと後側ベッドとが略フラットな状態となるようにすることができる一方、
    積載用ベッドを積降用位置に配する際には、後側ベッドを接地させて上向きに揺動させることにより、後側ベッドと地面とが為す角度を、前側ベッドと地面とが為す角度よりも小さくすることができる
    請求項1記載のキャリアレッカー車。
  5. アンダーリフトを動作させるための駆動手段として、
    アンダーリフトの基端側を保持する基端側リフト駆動手段と、
    アンダーリフトにおける基端側リフト駆動手段が保持する箇所よりも先端側を保持する先端側リフト駆動手段と
    が設けられた請求項1記載のキャリアレッカー車。
  6. 請求項1~5いずれか記載のキャリアレッカー車を用いて車両を運搬する車両運搬方法。
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