JP2024035026A - 冷凍麺食品の製造方法 - Google Patents

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【課題】麺とスープとを一つの容器に収容した冷凍麺食品において、麺とスープとの両方を適切に加熱することを可能にした冷凍麺食品の製造方法を提供する。【解決手段】電子レンジでプラスチック容器ごと麺とスープとを加熱調理することができる冷凍麺食品の製造方法であり、麺を加熱して部分的にα化した状態で加熱を止めて、部分的にα化した麺をプラスチック容器に投入して、プラスチック容器ごと冷凍する第1工程と、50℃以下のスープを、冷凍麺を含むプラスチック容器に投入して、プラスチック容器ごと冷凍する第2工程とを有する冷凍麺食品の製造方法である。また、麺を加熱して部分的にα化した状態で加熱を止めて、部分的にα化した麺を冷凍する第1工程と、前記工程で得られた冷凍麺と50℃以下のスープとをプラスチック容器に投入して、プラスチック容器ごと冷凍する第2工程とを有する冷凍麺食品の製造方法である。【選択図】図6

Description

本発明は、冷凍麺食品の製造方法に関する。
特許文献1のように、麺とスープとを分けた状態で冷凍した冷凍麺食品が知られている。特許文献1冷凍麺食品では、深さの大きい第1容器と、深さの浅い第2容器とを重ねて、上下に2段の空間を形成する。下段の空間にはスープを投入し、上段の空間には麺を投入して、冷凍する。容器ごと電子レンジで加熱することで、麺は茹で立てに近い温度に加熱され、スープは半解凍の状態なるとされている。半解凍されたスープに加熱された麺を投入することにより、涼感を感じる温度にすることができるとされている。
特開2000-342206号公報
特許文献1に記載のような2段式の容器を採用した冷凍麺食品では、電子レンジによる加熱調理後に、上段の容器に収納された麺を、下段の容器に収納された容器に移す必要がある。このときに手が汚れたり、容器の周囲に食品がこぼれたりすることがあるし、手が食品で汚れたりすることがあった。また、手が食品に触れると、衛生上好ましくもない。
上記の問題を解決するには、麺とスープとを一つの容器に投入して、容器ごと冷凍すればよい。しかし、このような方法では、電子レンジで容器ごと食品を加熱した際に、容器内の食品を均一に加熱することが難しく、スープが熱くなるまで加熱すると、麺がのびるという問題が生じることがあった。麺がのびないように加熱時間を短くすると、スープがぬるいという問題が生じることがあった。
本発明は、麺とスープとを一つの容器に収容した冷凍麺食品において、麺とスープとの両方を適切に加熱することを可能にした冷凍麺食品の製造方法を提供することを目的とする。
電子レンジでプラスチック容器ごと麺とスープとを加熱調理することができる冷凍麺食品の製造方法であり、麺を加熱して部分的にα化した状態で加熱を止めて、部分的にα化した麺をプラスチック容器に投入して、プラスチック容器ごと冷凍する第1工程と、50℃以下のスープを、冷凍麺を含むプラスチック容器に投入して、プラスチック容器ごと冷凍する第2工程とを有する冷凍麺食品の製造方法により、上記の課題を解決する。
また、電子レンジでプラスチック容器ごと麺とスープとを加熱調理することができる冷凍麺食品の製造方法であり、麺を加熱して部分的にα化した状態で加熱を止めて、部分的にα化した麺を冷凍する第1工程と、前記工程で得られた冷凍麺と50℃以下のスープとをプラスチック容器に投入して、プラスチック容器ごと冷凍する第2工程とを有する冷凍麺食品の製造方法により、上記の課題を解決する。
上記の方法では、麺が部分的にα化した状態で加熱を止めてあるので、スープが熱くなるまで、電子レンジで加熱しても、加熱調理直後の時点において麺がのびにくくなる。
前記第2工程における冷凍の前に、具材をさらに投入してもよい。これにより、麺、及びスープと共に具材も共に冷凍される。
前記第2工程における冷凍の後に、冷凍された麺及びスープの上に具材を載せてプラスチック容器ごと冷凍する第3工程をさらに行ってもよい。冷凍された麺及びスープの上に具材を載せた状態で、具材を冷凍することにより、具材が麺やスープに埋没することを防いで、美感よく具材を盛り付けることができる。また、これにより、具材のボリューム感を演出することができる。
前記プラスチック容器は、底面の中央部に配される凸部を有するものとすることが好ましい。凸部により、電子レンジ加熱の際に加熱むらが生じにくくなり、麺とスープとの両方をより適切に加熱することが可能になる。
前記プラスチック容器は、底面の縁部に複数の突部を有するものとすることが好ましい。突部により、電子レンジ加熱の際に加熱むらが生じにくくなり、麺とスープとの両方をより適切に加熱することを可能になる。
前記第2工程実施後において、麺は前記プラスチック容器の底面から離れた位置に配置された状態でスープと共に冷凍されている状態であることが好ましい。電子レンジで容器に入った食品を加熱する際には、容器の底から食品が加熱される。麺を容器の底から離れた状態で冷凍することによって、電子レンジで加熱する際に底部に充填された麺が先に加熱されて、麺がのびてしまう事態を防止することができる。また、容器の底部に充填されたスープを先に加熱することにより、加熱されたスープが容器内で流動するので、食品を均一に加熱しやすくなる。
上記の冷凍麺食品の製造方法において、冷凍された麺とスープとを含む冷凍麺食品を、製造時に利用したプラスチック容器から取り外して、取り外した冷凍麺食品を包装する工程をさらに行ってもよい。
上記の冷凍麺食品の製造方法において、前記50℃以下のスープは、スープを凍結させて、砕いた形状としてもよい。
本発明によれば、麺とスープとを一つの容器に収容した冷凍麺食品において、麺とスープとの両方を適切に加熱することを可能にした冷凍麺食品の製造方法を提供することができる。
冷凍麺食品の製造に使用するプラスチック容器の一例を示す平面図である。 図1のAA部における断面図である。 底部が平坦なプラスチック容器に収容された冷凍麺食品を示す断面図である。 図1のプラスチック容器で製造した冷凍麺食品の一例を示す断面図である。 図1のプラスチック容器で製造した冷凍麺食品の一例を示す断面図である。 図1のプラスチック容器で製造した冷凍麺食品の一例を示す断面図である。 プラスチック容器の他の例を示す平面図である。 図7のBB部における断面図である。 プラスチック容器の他の例を示す平面図である。 図7のCC部における断面図である。
以下、本発明の冷凍麺食品の製造方法の実施形態について、説明する。以下に示す各実施形態は、本発明の限られた例に過ぎず、本発明の技術的範囲は例示した実施形態に限定されるものではない。
[第1実施形態]
本実施形態の方法は、電子レンジでプラスチック容器ごと麺とスープとを加熱調理し、プラスチック容器を食器として用いて喫食することができる冷凍麺食品の製造方法であり、麺を加熱して部分的にα化した状態で加熱を止めて、部分的にα化した麺をプラスチック容器に投入して、プラスチック容器ごと冷凍する第1工程と、50℃以下のスープを、冷凍麺を含むプラスチック容器に投入して、プラスチック容器ごと冷凍する第2工程とを有する冷凍麺食品の製造方法である。
上記麺は、粉を練ったものを細長く切ったものである。麺の原料は特に限定されず、例えば、小麦粉又は米粉などの穀物の粉又は蕎麦粉を練って細長く成形したものなどを使用することができる。
上記スープは、液体であればよく、任意の調味料又はだし汁等で味付けした液体を用いることができる。スープは、ホワイトソースや片栗粉などで粘性を有する液体であってもよい。
上記の冷凍食品麺とは、麺とスープとが一体に冷凍された状態の食品のことをさす。冷凍麺食品には、うどん、そば、スープスパゲティー、又は中華麺(ラーメン)等が含まれるものとする。
上記冷凍麺食品の製造方法には、例えば、図1及び図2に示したプラスチック容器11を好適に使用することができる。なお、図2においては、奥に見えるべき突部の描写は省略した。図8及び図9においても同様である。
上記のプラスチック容器11は、横方向に延在する鍔部111と、鍔部111から斜め下方に向けて延びる板状の補強部112と、板状部にリブを設けて構成した持ち手113と、鍔部111から下方に延びる側壁部114と、底部115とを有する。側壁部114と底部115とは連続しており、両者により、食品を内部に収容する容器をなす。側壁部114の上端部は、鍔部111又は持ち手113と連続する形状である。側壁部114の下端部は、底部115と連続する形状である。側壁部114、鍔部111、補強部112、及び持ち手113等の各部は、例えば、厚み0.4~1.2mmのごく薄いプラスチック板で構成される。プラスチック板の厚みは、この範囲に限定されず、用途等により、適宜変更される。
プラスチック容器11の底部115の中央部には、凸部118が配される。凸部118は、円錐台形状の基部116と、基部116から上方に突出する円錐台状の上部117とからなる。基部116の突出する高さは、上部117の突出する高さよりも小さい形状とされる。上方視点において、基部116は、上部よりも面積が大きな形状であり、基部116の平坦部119が視認される形状である。
プラスチック容器11の底部115には、上記凸部118を中心とする円周上に間欠的に配置される複数の突部120が設けられる。突部120は、底部115の縁部に配置される。縁部とは、底部115から側壁へと移行する部分をいう。図1及び図2の例では、突部の数は5個であるが、突部の数は、麺の量などに応じて変更することができる。突部120は、上方視点において、液滴状であり、基端部が尖っており、底部115の中心部に向けて幅が大きくなり、先端部が円弧状となる形状とされている。突部120は、基端部は側壁部114に接合されており、側壁部114と底部115との連結部に凹部121を備える形状である。突部120の先端部は、凹部121に比して突出高さが大きく構成され、円弧状の形状とされる。凸部118、及び突部120により、マイクロ波が乱反射されやすくなり、容器内の冷凍麺食品を電子レンジで加熱する際の加熱むらが生じにくくなる。
上記凸部118、突部120は、共に、プラスチック容器11の底部115を、上方に向けて曲げた形状であり、薄い板状のプラスチック板で成形される。凸部118、突部120は、例えば、後述のように、凸部118、突部120に対応する突出部を備える金型に加熱した熱可塑性樹脂を接触させて、冷却することにより、上記の曲げ形状を形成することができる。
プラスチック容器を構成する素材は、特に限定されないが、熱可塑性樹脂であることが好ましい。熱可塑性樹脂は、加熱により柔軟性が増し、金型を利用して容易に成形することができる。熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン系の素材、ポリプロピレン系の素材などを使用することができる。ポリプロピレンは、耐熱性に優れており、好適に使用することができる。また、ポリプロピレンに炭酸カルシウム等のフィラーを、熱可塑性樹脂に対して、混合してもよい。フィラーの添加量は、特に限定されないが、60質量%以下である。フィラーを添加することにより、耐熱温度を上昇させることができる。
プラスチック容器には、図示しない蓋を被せた状態で、出荷する。蓋の素材は、特に限定されないが、内容物を視認しやすくし、かつ成形のしやすさの点で、透明な熱可塑性樹脂を使用することが好ましい。透明な熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートを好適に使用することができる。
以下、本実施形態の冷凍麺食品の製造方法について、その手順を説明する。
まず、麺を加熱して部分的にα化した状態で加熱を止める。加熱の方法は特に限定されないが、麺に付着した打ち粉を除去し、麺同士が結着することを防止することができるので、麺を加熱した水と接触させて茹でる方法が好ましい。麺が部分的にα化しているかどうかは、例えば、麺を切断した断面を目視することにより確認することができる。麺の切断面を観察したときに、麺の表層付近が水分を多量に含んで透明度が上昇し、麺の芯は加熱前と同様の見た目であるときには部分的にα化が生じていると判断することができる。加熱時間から判断してもよい。
次に、部分的にα化した麺を図1又は図2に示したプラスチック容器11に投入して、プラスチック容器11ごと麺を冷凍する。このとき、麺21は、プラスチック容器の凸部118と複数の突部120によって支えられる。これにより、麺21はプラスチック容器11の底部115から離れた位置に配置された状態となる。麺21の一部は底部115に垂れ下がったような状態となるが、麺21の大半、麺の全体積の1/2以上は底部115から離れた状態となる。プラスチック容器11への麺の投入が終了したならば、麺を公知の冷凍装置を用いて冷凍する(第1工程)。冷凍温度は、特に限定されないが、-20~-80℃程度で冷凍すればよい。2回目以降の冷凍についても同様である。なお、部分的にα化した麺は、加熱後から冷凍するまでの間に余熱により麺がのびるのを防止する目的で、送風、水への浸漬等の適宜の手段により冷却してもよい。
次に、冷凍麺を含むプラスチック容器11に、50℃以下のスープを、冷凍麺を含むプラスチック容器に投入して、プラスチック容器ごと冷凍する(第2工程)。この冷凍により、図4に示したような、冷凍麺食品1が得られる。この冷凍麺食品1では、麺21は前記プラスチック容器11の底部115から離れた位置に配置された状態でスープ22と共に冷凍されている。容器に投入する際のスープの温度は、40℃以下にしてもよいし、30℃以下にしてもよい。スープの温度の下限値は、スープの凝固点以上にすればよい。スープには、塩分、油脂等が含まれることがあり、凝固点が変化する。
冷凍麺を含むプラスチック容器11に、50℃以下のスープを投入する際には、上記の液状のスープに替えて、凍結された固形状のスープを投入してもよい。すなわち、50℃以下のスープは、スープを凝固点以下に冷却することにより、凍結されており、砕いた形状とされていてもよい。凍結され砕かれた形状のスープを容器に投入し冷凍麺と共に冷凍することにより、製品状態とされた冷凍麺食品を電子レンジを用いて加熱する際に、凍結されたスープが溶けやすくなり、スープと麺の加熱のむらをより少なくして、より均一にスープと麺とを加熱することができる。これにより、スープの中に凍結されたスープが残るといった不具合が生じにくくなる。また、液体のスープを投入して凍結させた場合に比して、製品状態とされた冷凍麺食品を電子レンジで解凍するのに要する時間を短縮することができる。
凍結されたスープを砕いた形状にするには、公知の破砕機を使用すればよい。破砕時に、剪断力を利用する装置、回転刃を利用する装置、衝撃を利用する装置、切削を利用する装置などを利用してもよい。回転刃を利用する装置としては、例えば、かき氷機が挙げられる。凍結されたスープを砕いたものの形状は、例えば、フレーク状、雪状、又は粒状などにすることができる。
第2工程において、50℃以下のスープを、冷凍麺を含むプラスチック容器に投入する際には、プラスチック容器に収納されている冷凍麺をプラスチック容器から持ち上げて、砕かれた形状のスープをプラスチック容器の底部に投入し、当該底部に収容された砕かれた形状のスープに麺を収める凹部を形成し、当該凹部に冷凍麺を収容し、冷凍麺の上に砕かれた形状のスープを投入するようにしてもよいし、冷凍麺の上に凍結され砕かれた形状のスープを乗せるようにしてもよいし、冷凍麺の下に凍結され砕かれた形状のスープを入れるようにしてもよい。凍結され砕かれた形状のスープは、嵩を抑えるために、押し固めてもよい。
液状のスープに替えて、凍結された固形状のスープを用いる場合におけるスープの温度は、スープの凝固点以下であればよい。スープの温度は、例えば、0℃以下とすることができる。また、スープの温度は、-80℃以上にすることができる。
上記の製造方法において、第2工程における冷凍の前に、具材をさらに投入してもよい。この場合、冷凍された麺21が、液状のスープの中に存在する。液状のスープ22の中、かつ麺21の上に具材23を載せた状態で2回目の冷凍を行う。冷凍される前に具材がスープに沈むため、得られる冷凍麺食品1においては、図5に示したように、具材23の多くの部分がスープ22に埋設された形状となる。
上記の製造方法において、2工程における冷凍の後に、冷凍された麺及びスープの上に具材を載せて冷凍する第3工程をさらに行ってもよい。この場合、冷凍された麺21とそれを内包するに凝固したスープ22の上に、具材23を載せた状態で3回目の冷凍を行う。このため、得られる冷凍麺食品1においては、図6に示したように、具材23の多くの部分がスープの上に露出した形状となる。これにより、具材が麺やスープに埋没することを防いで、美感よく具材を盛り付けることができる。また、具材のボリューム感を演出することができる。凍結され、砕かれたスープを使用することによっても、同様の効果を得ることができる。
具材としては、麺料理に供される一般的な食材である。具材としては、特に限定されないが、例えば、チャーシュー、若しくは鶏肉などの肉類;メンマ;海苔;玉子;ワカメ;コーン;モヤシ、キャベツ、ほうれん草、ニラ、若しくはネギなどの野菜;ニンニク;かまぼこ;エビ天ぷら、ちくわ天ぷら、若しくはかき揚げなどの天ぷら;ニシンの切り身、鮭、貝などの魚介類;山菜;油揚げ;及び昆布からなる群より選ばれる1種以上の食材が挙げられる。
[第2実施形態]
本実施形態の方法は、電子レンジでプラスチック容器ごと麺とスープとを加熱して調理し、プラスチック容器を食器として用いて喫食することができる冷凍麺食品の製造方法であり、麺を茹でて部分的にα化した状態で加熱を止めて、部分的にα化した麺を冷凍する第1工程と、前記工程で得られた冷凍麺と50℃以下のスープとをプラスチック容器に投入して、プラスチック容器ごと冷凍する第2工程とを有する冷凍麺食品の製造方法である。以下では、第1実施形態の方法とは異なる部分について主に説明し、同様の部分については、説明を省略する。第2実施形態の方法は、プラスチック容器に麺を投入する前に、麺を予め冷凍しておく点で、上記第1実施形態の方法とは異なる。
第2実施形態の方法では、まず、麺を加熱して部分的にα化した状態で加熱を止めて、部分的にα化した麺を冷凍する(第1工程)。α化した麺を冷凍する際には、プラスチック容器11に冷凍した麺21が収まるように、麺を成形して冷凍する。麺の成形方法は特に限定されず、例えば、型枠や任意の容器などに麺を投入して冷凍することにより実現することができる。
次に、前記工程で得られた冷凍麺と、50℃以下のスープとをプラスチック容器11に投入して、プラスチック容器11ごと冷凍する(第2工程)。冷凍麺とスープのいずれを先に投入してもよいが、冷凍麺を先に投入しておけば、スープの飛散による汚染やロスを少なくすることができる。冷凍麺は固体であり、定型性において優れる。このため、プラスチック容器11に冷凍麺21を投入すると、冷凍麺は凸部118と複数の突部120によって支えられて、プラスチック容器11の底部115から離れた位置に配置され、麺がほとんど下に垂れ下がらない状態となる。
冷凍麺を含むプラスチック容器11に、50℃以下のスープを投入する際には、上記の液状のスープに替えて、凍結された固形状のスープを投入してもよい。すなわち、50℃以下のスープは、スープを凝固点以下に冷却することにより、凍結されており、砕いた形状とされていてもよい。凍結され砕かれた形状のスープを使用することにより、製品状態とされた冷凍麺食品を電子レンジを用いて加熱する際に、スープと麺の加熱のむらをより少なくして、より均一にスープと麺とを加熱することができる。これにより、スープの中に凍結されたスープが残るといった不具合が生じにくくなる。また、液体のスープを投入して凍結させた場合に比して、製品状態とされた冷凍麺食品を電子レンジで解凍するのに要する時間を短縮することができる。
液体のスープに替えて、凍結された砕かれた形状のスープを投入する場合には、砕かれた形状のスープをプラスチック容器の底部に投入し、当該底部に収容された砕かれた形状のスープに麺を収める凹部を形成し、当該凹部に冷凍麺を収容し、冷凍麺の上に砕かれた形状のスープを投入するようにしてもよいし、冷凍麺の上に凍結され砕かれた形状のスープを乗せるようにしてもよいし、冷凍麺の下に凍結され砕かれた形状のスープを入れるようにしてもよい。凍結され砕かれた形状のスープは、嵩を抑えるために、押し固めてもよい。
液状のスープに替えて、凍結された固形状のスープを用いる場合におけるスープの温度は、スープの凝固点以下であればよい。スープの温度は、例えば、0℃以下とすることができる。また、スープの温度は、-80℃以上にすることができる。
凍結され砕かれた形状のスープを使用することにより、製品状態とされた冷凍麺食品を電子レンジを用いて加熱する際に、凍結されたスープが溶けやすくなり、加熱のむらをより少なくして、より均一にスープと麺とを加熱することができる。また、液体のスープを投入して凍結させた場合に比して、製品状態とされた冷凍麺食品を電子レンジで解凍するのに要する時間を短縮することができる。
上記第1実施形態、及び第2実施形態の冷凍麺食品の製造方法においては、麺が部分的にα化した状態で冷凍しているため、スープが熱くなるまで加熱しても、加熱調理直後の時点で麺がのびてしまうようなことがない。
電子レンジで容器入りの食品を加熱する場合、図3に示したように、容器11bの底部に近いゾーンBから加熱され、容器の中心部のゾーンAにはマイクロ波が届きにくく、ゾーンAは加熱されにくい。底部が平坦なプラスチック容器11bの底部115bに、麺21を配置して、スープ22と麺21とを冷凍した冷凍麺食品では、底部115に麺21が配置され、底部(ゾーンB)の温度が高くなるため、電子レンジで加熱する際に、麺がのびやすくなる。一方、スープが存在する中心部(ゾーンA)では温度が上昇しにくいため、スープがぬるくなりやすくなる。スープが十分に加熱されるまで加熱時間を長く設定すると、麺がさらにのびやすくなる。
上記の第1実施形態、又は第2実施形態の方法では、突部120と凸部118を備えるプラスチック容器を使用する。これにより、突部120及び凸部118により、マイクロ波が中心部に配された凸部118と側壁部114の下端部に配された突部120により乱反射を生じて、プラスチック容器11に収容されたスープ22と麺21とが均一に加熱されやすくなる。さらに、突部120及び凸部118によって、麺21はプラスチック容器11の底部115から離れた位置に配置されている。これにより、スープ22よりも麺21が先に加熱されることが防止される。むしろ、スープが先に加熱されて、液化し加熱されたスープが対流し、凍結した麺を溶かすため、スープは十分に加熱され、麺は適度な硬さに加熱されやすくなる。
上記の冷凍麺食品の製造方法で得た麺とスープとを含む冷凍麺食品を、製造時に利用したプラスチック容器から取り外して、取り外した冷凍麺食品を包装する工程をさらに行ってもよい。消費者には、別途又は冷凍麺食品とセットで、プラスチック容器を販売しておく。消費者は、包装された冷凍麺食品の包装を剥いで、プラスチック容器に実施で冷凍麺食品をセットし、電子レンジで加熱し、喫食する。この方法では、消費者はプラスチック容器を繰り返し使用することができるので、環境負荷を低減することができる。上記の方法において、消費者に販売するプラスチック容器は、プラスチック容器と同様の凸部と突部とを備える陶器製の器など、より耐久性のある器で代替してもよい。上記包装は、公知の方法によればよいが、プラスチックフィルムを用いた真空包装であれば、嵩張らず、包装資材も最小限ですむので好ましい。
[容器の他の例]
プラスチック容器は、上記の図1及び図2の例に限定されず、例えば、図7及び図8に示したプラスチック容器11cを使用してもよい。上記のプラスチック容器11と同様の構成については、図7及び8において、同一の符号を使用する。図9及び10についても同様とする。プラスチック容器11cは、放射状に配置された4つの突部120を側壁部から底部115にかけて配置した形状である。突部120は、上方視点において幅の大きい先端部と、幅の小さい基端部との間にクビレを有する形状である。中心部に配される凸部118cは、基部116と半球状の上部117cとから構成される。
また、上記のプラスチック容器として、例えば、図9及び図10に示したプラスチック容器11dを使用してもよい。プラスチック容器11dは、放射状に配置された6つの突部120dを側壁部114から底部115にかけて配置した形状である。突部120dは、上方視点において、基端部の幅が小さく、先端部の幅が大きく、先端部が円弧状であり、側辺は傾斜した直線状である。突部120dは、基端部は側壁部114に接合されており、側壁部114と底部115との連結部に凹部121dを備える。中心部に配される凸部118dは、基本形状は上記の凸部118cと同様の形状を有する基部116と、半球状の上部117dとから構成される。半球状の上部117dには、三つの凹溝を一組として構成される溝部122が放射状に設けられている。当該溝部119によって、マイクロ波は凸部118dの周囲で拡散しやすくなり、凸部118dの周辺に存在する冷凍麺食品が加熱されやすくなる。
1 冷凍麺食品
21 麺(冷凍麺)
22 スープ
23 具材
11 プラスチック容器
118 凸部
120 突部
11c プラスチック容器
118c 凸部
120 突部
11d プラスチック容器
118d 凸部
120d 突部


Claims (9)

  1. 電子レンジでプラスチック容器ごと麺とスープとを加熱調理することができる冷凍麺食品の製造方法であり、
    麺を加熱して部分的にα化した状態で加熱を止めて、部分的にα化した麺をプラスチック容器に投入して、プラスチック容器ごと冷凍する第1工程と、
    50℃以下のスープを、冷凍麺を含むプラスチック容器に投入して、プラスチック容器ごと冷凍する第2工程とを有する冷凍麺食品の製造方法。
  2. 電子レンジでプラスチック容器ごと麺とスープとを加熱調理することができる冷凍麺食品の製造方法であり、
    麺を加熱して部分的にα化した状態で加熱を止めて、部分的にα化した麺を冷凍する第1工程と、
    前記工程で得られた冷凍麺と50℃以下のスープとをプラスチック容器に投入して、プラスチック容器ごと冷凍する第2工程とを有する冷凍麺食品の製造方法。
  3. 第2工程における冷凍の前に、具材をさらに投入する請求項1又は2に記載の冷凍麺食品の製造方法。
  4. 第2工程における冷凍の後に、冷凍された麺及びスープの上に具材を載せて、プラスチック容器ごと冷凍する第3工程をさらに行う請求項1又は2に記載の冷凍麺食品の製造方法。
  5. 前記プラスチック容器は、底部の中央部に配される凸部を有する請求項1又は2に記載の冷凍麺食品の製造方法。
  6. 前記プラスチック容器は、底部の縁部に複数の突部を有する請求項1又は2に記載の冷凍麺食品の製造方法。
  7. 前記第2工程実施後において、麺は前記プラスチック容器の底部から離れた位置に配置された状態でスープと共に冷凍されている請求項1又は2に記載の冷凍麺食品の製造方法。
  8. 冷凍された麺とスープとを含む冷凍麺食品を、製造時に利用したプラスチック容器から取り外して、
    取り外した冷凍麺食品を包装する工程をさらに行う冷凍麺食品の製造方法。
  9. 前記50℃以下のスープは、スープを凍結させて、砕いた形状である請求項1又は2に記載の冷凍麺食品の製造方法。
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