JP2024034787A - 区画貫通処理構造、区画貫通処理材、及び区画貫通処理構造の施工方法 - Google Patents

区画貫通処理構造、区画貫通処理材、及び区画貫通処理構造の施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】耐火性能のバラつきを低減し、かつ耐火性能を向上させることができる区画貫通処理構造、区画貫通処理構造の施工方法、及び区画貫通処理材を提供する。【解決手段】建築物の仕切り部11に形成され、かつ内部に長尺の挿通体21が挿通される区画貫通部15を防火構造とする区画貫通処理構造であって、シート状からスリーブ状に変形可能であり、端部同士が重複するようにスリーブ状に変形した状態で仕切り部11に設けられる区画貫通部15の開口13Aに少なくとも一部が挿入され、開口13Aの内面に沿って配置された熱膨張性シート部材3と、熱膨張性シート部材3に設けられ、端部同士が重複することで生じる隙間を隠す、又は、端部同士が重複する配置となるように導く重複補助部30とを備える、区画貫通処理構造。【選択図】図1

Description

本発明は、建築物などの仕切り部において形成される区画貫通処理構造、区画貫通処理構造を形成するための区画貫通処理材、及び区画貫通処理構造の施工方法に関する。
集合住宅、オフィスビル、学校等の建築物において、壁等の仕切り部には、ケーブル類、配管類などの長尺の挿通体を通すために、区画貫通部が設けられることがある。区画貫通部は、いずれかの区画で火災が発生した際に、他の区画への延焼を防止するために、防火措置を施した構造(耐火構造)にすることが求められている。仕切り部は、2枚の壁部からなり、壁部間が中空部となっている中空壁が一般的である。
区画貫通部を耐火構造とする方法は、例えば、長尺の挿通体と開口との間隙に、耐火パテなどの不定形充填材を充填する方法が知られている。不定形充填材を使用する場合、各壁部の開口内部と、挿通体の間には、耐火材よりなる筒状部材などが合わせて配設されることもある(例えば、特許文献1参照)。筒状部材としては、シート状の部材を筒状に変形させて配設するものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2021-28532号公報 特開2022-64067号公報
しかしながら、区画貫通部の防火処理に不定形充填材を使用した場合、作業者によるバラつきがあり、十分な耐火性能が得られないことがある。また、躯体内に耐火材及びその付属品等を設置する場合、それらがどの程度(量や厚み、長さ等)設置されているか明確でなかったり、規定通りに設置されているか判断できなかったりすることがある。そのため、規定通りに耐火材などが設置されているか否かを確認するためには、区画貫通処理構造を破壊して、内部構造を確認する必要がある。
また、作業者によるバラつきを低減するため、あらかじめ決められた量、及び大きさの部材が一体化されたキットがあったが、部材点数が多い傾向があり、部材紛失や設置し忘れが生じやすく、また、キットごとの梱包のため、発生するゴミが多いという問題もある。
また、内部にケーブル類及び配管類等の長尺の挿通体が挿通される区画貫通構造においては、区画貫通処理構造を施した後に挿通体を動かした場合には、内部に設置された耐火材などが設置されていた適切な位置からずれてしまうことがある。また、地震等の外力によっても、耐火材などが設置されていた適切な位置からずれてしまうことがある。また、耐火材が均一に膨張せずに偏って膨張すると設置されていた適切な位置からずれたり、脱落したりすることがある。また、膨張性を有する耐火材を使用した場合、火災等により加熱されることで膨張し、耐火材などが設置されていた適切な位置からずれてしまうことがある。
また、シート状の部材を筒状に変形させた筒状部材を配設する場合、筒状部材に変形するためにシート状の部材の周方向の端部同士を重複させるが、重複した箇所に隙間が生じてしまい耐火性能が悪化してしまう。
このように、耐火材などが設置されていた適切な位置からずれてしまうことや、筒状部材に変形するためにシート状の部材の周方向の端部同士を重複させることで隙間が生じることによって、区画貫通部の耐火構造として望まれる耐火性能を発揮することが困難となる。
そこで、本発明は、耐火性能のバラつきを低減し、かつ耐火性能を向上させることができる区画貫通処理構造、区画貫通処理構造の施工方法、及び区画貫通処理材を提供することを課題とする。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の要旨は、以下のとおりである。
[1]建築物の仕切り部に形成され、かつ内部に長尺の挿通体が挿通される区画貫通部を防火構造とする区画貫通処理構造であって、シート状からスリーブ状に変形可能であり、端部同士が重複するようにスリーブ状に変形した状態で前記仕切り部に設けられる前記区画貫通部の開口に少なくとも一部が挿入され、前記開口の内面に沿って配置された熱膨張性シート部材と、前記熱膨張性シート部材に設けられ、端部同士が重複することで生じる隙間を隠す、又は、端部同士が重複する配置となるように導く重複補助部とを備える、区画貫通処理構造。
[2]前記重複補助部は、前記熱膨張性シート部材の端部同士が重複する箇所で、前記熱膨張性シート部材の前記挿通体の軸方向に対して平行又は垂直に隣接して配置される、[1]に記載の区画貫通処理構造。
[3]前記区画貫通部の前記開口と前記挿通体との間の間隙の少なくとも一部を塞ぐカバー部材を備える、[1]又は[2]に記載の区画貫通処理構造。
[4]前記カバー部材の少なくとも一部が、前記区画貫通部の内部に配置されている、請求項3に記載の区画貫通処理構造。
[5]前記熱膨張性シート部材は、熱膨張層と、前記熱膨張層を支持する基材とを備える、[1]~[4]のいずれかに記載の区画貫通処理構造。
[6]前記熱膨張性シート部材と前記開口との間、及び、前記熱膨張性シート部材と前記挿通体との間に形成される隙間の少なくともいずれかに耐火材が配置されている、[1]~[5]のいずれかに記載の区画貫通処理構造。
[7]前記熱膨張性シート部材と前記カバー部材との間、及び、前記カバー部材と前記挿通体との間に形成される隙間の少なくともいずれかに耐火材が配置されている、[3]に記載の区画貫通処理構造。
[8]前記耐火材が充填材である、[6]又は[7]に記載の区画貫通処理構造。
[9]前記耐火材がシート材である、[6]又は[7]に記載の区画貫通処理構造。
[10]前記熱膨張性シート部材と前記挿通体との間に空隙がある、[1]~[9]のいずれかに記載の区画貫通処理構造。
[11]前記カバー部材と前記挿通体との間に空隙がある、[3]に記載の区画貫通処理構造。
[12]前記重複補助部は、前記熱膨張性シート部材の一端部において、前記熱膨張性シート部材の一方の面に対して突出して設けられる凸状の部材である、[1]~[11]のいずれかに記載の区画貫通処理構造。
[13]前記凸状の部材は、クッション材である、[12]に記載の区画貫通処理構造。
[14]前記凸状の部材は、スリーブ状に巻かれる方向に沿って幅が狭まるガイド部材である、請求項12に記載の区画貫通処理構造。
[15]前記重複補助部は、前記挿通体との間の空隙の少なくとも一部を塞ぐ前記カバー部材に接続し、かつ前記端部同士が重複することで生じる隙間を隠す、[3]に記載の区画貫通処理構造。
[16]前記重複補助部は、切込み状である、[1]~[15]のいずれかに記載の区画貫通処理構造。
[17]前記熱膨張性シート部材と、前記重複補助部とを備える区画貫通処理材が前記仕切り部の両側に設けられる、[1]~[16]のいずれかに記載の区画貫通処理構造。
[18]前記熱膨張性シート部材の少なくとも一方の表面が金属箔複合体で覆われている、[1]~[17]のいずれかに記載の区画貫通処理構造。
[19]前記カバー部材が少なくとも金属箔複合体を有する、[3]に記載の区画貫通処理構造。
[20]建築物の仕切り部に形成され、かつ内部に長尺の挿通体が挿通される区画貫通部を防火構造とする区画貫通処理材であって、シート状からスリーブ状に変形可能であり、端部同士が重複するようにスリーブ状に変形した状態で前記仕切り部に設けられる前記区画貫通部の開口に少なくとも一部が挿入され、前記開口の内面に沿って配置された熱膨張性シート部材と、前記熱膨張性シート部材に設けられ、端部同士が重複することで生じる隙間を隠す、又は、端部同士が重複する配置となるように導く重複補助部とを備える、区画貫通処理材。
[21]建築物の仕切り部に形成され、かつ内部に長尺の挿通体が挿通される区画貫通部を耐火構造とする区画貫通処理構造の施工方法であって、シート状からスリーブ状に変形可能な熱膨張性シート部材を用意する工程と、前記熱膨張性シート部材を端部同士が重複するようにスリーブ状に変形する工程と、スリーブ状に変形した前記熱膨張性シート部材を前記仕切り部に設けられる前記区画貫通部の開口に少なくとも一部を挿入し、前記開口の内面に沿って前記熱膨張性シート部材を配置する工程を含み、前記熱膨張性シート部材をスリーブ状に変形した際に、前記熱膨張性シート部材に設けられた重複補助部で、端部同士が重複することで生じる隙間を隠す、又は、端部同士が重複する配置となるように導く、区画貫通処理構造の施工方法。
本発明によれば、耐火性能のバラつきを低減し、かつ耐火性能を向上させることができる区画貫通処理構造、区画貫通処理構造の施工方法、及び区画貫通処理材を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る区画貫通処理構造において、区画貫通処理材が設置される前の状態を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る区画貫通処理構造を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る熱膨張性シート部材を示す模式図(その1)である。 本発明の第1の実施形態に係る熱膨張性シート部材を示す模式図(その2)である。 本発明の第1の実施形態の変形例に係る区画貫通処理構造を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る区画貫通処理構造において、区画貫通処理材が設置される前の状態を示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係る区画貫通処理構造を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る熱膨張性シート部材を示す模式図(その1)である。 本発明の第2の実施形態に係る熱膨張性シート部材を示す模式図(その2)である。 本発明の第3の実施形態に係る区画貫通処理構造において、区画貫通処理材が設置される前の状態を示す斜視図である。 本発明の第3の実施形態に係る区画貫通処理構造において、区画貫通処理材が設置された後の状態を示す斜視図である。 本発明の第3の実施形態に係る区画貫通処理構造を示す断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る熱膨張性シート部材を示す模式図である。 本発明の第4の実施形態に係る区画貫通処理構造において、区画貫通処理材が設置される前の状態を示す斜視図である。 本発明の第4の実施形態に係る熱膨張性シート部材を示す模式図(その1)である。 本発明の第4の実施形態に係る熱膨張性シート部材を示す模式図(その2)である。
以下、本発明について実施形態を用いてより詳細に説明する。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態に係る区画貫通処理構造は、図1及び図2に示すように、建築物の仕切り部11に形成され、かつ内部に長尺の挿通体21が挿通される区画貫通部15を耐火構造とする区画貫通処理構造である。
本発明の区画貫通処理構造における仕切り部11は、建築物の壁面において区画間(第1の区画Aと、第2の区画B)を仕切る部材であり、仕切り部11の一方の外面11A側から他方の外面11B側に貫通する区画貫通部15を有する。図1で示す仕切り部11は、中空壁であり、間隔(中空部13)を介して配置される2枚の壁材(仕切り材)12A,12Bから構成される。そのため、区画貫通部15は、一方の壁材12Aに形成された開口13Aと、他方の壁材12Bに形成された開口13Bと、これらの間にある中空部13によって構成される。そして、一方の壁材12Aの外面が仕切り部11の外面11Aを構成し、他方の壁材12Bの外面が仕切り部11の外面11Bを構成する。開口13A,13Bは、例えば、円形、楕円形、又は、これらに近似する形状を有すればよい。
なお、本明細書において、区画貫通部15に施工され、区画貫通処理構造10を形成するための部材(本実施形態では、熱膨張性シート部材3及び重複補助部30など)を纏めて区画貫通処理材ということがある。
また、以下では、仕切り部11の一方の開口13A側における区画貫通処理構造の構成について説明するが、本実施形態では、他方の開口13B側における区画貫通処理構造の構成も同様であるのでその説明は省略する。
第1の実施形態に係る区画貫通処理構造10は、区画貫通処理材として、熱膨張性シート部材3と、重複補助部30とを備える。
〔熱膨張性シート部材〕
熱膨張性シート部材3は、図1に示すように、スリーブ状に変形した状態で仕切り部11に設けられる区画貫通部15の開口13Aに少なくとも一部が挿入され、開口13Aの内面に沿って配置される。
スリーブ状に変形可能な熱膨張性シート部材3は、図1に示すように、区画貫通部15を構成する開口13Aの内周面の形状に適合するようにスリーブ状に変形する。すなわち、熱膨張性シート部材3は、その外周面が、開口13Aの内周面の形状に沿うようにスリーブ状にするとよい。開口13Aの内周面の形状は、一般的に、円、楕円、またはこれらに近似する形状であるので、熱膨張性シート部材3は巻かれてスリーブ状にされるとよく、円、楕円、又はこれらに近似する形状にされるとよい。なお、本実施形態において熱膨張性シート部材3は、後述するとおり重複補助部30に沿って巻かれることでらせん状に巻かれるとよい。
また、熱膨張性シート部材3がスリーブ状にされる際に、端部3A,3B(図3参照)同士は重複するが、この際、端部同士は、接着剤、粘着剤及び粘着テープなどにより接着されてもよい。ここで、接着剤、粘着剤及び粘着テープは、不燃材料、準不燃材料又は難燃材料のいずれかであることが好ましく、接着剤、粘着剤などに難燃剤などを配合するとよい。粘着テープは、基材と、基材の一方の面に設けられた粘着剤層とを備えるが、基材及び粘着剤層それぞれが、不燃材料、準不燃材料又は難燃材料のいずれかで構成されるとよい。ただし、端部3A,3B同士は、接着しないことが好ましい。端部3A,3B同士は、接着しないことで作業性が向上する。また、接着しないことでシート状に復元しようとする復元力により、開口13Aの内周面に沿って配置させやすくなり、また、開口13Aの内周面に押し付けやすくもなる。
熱膨張性シート部材3は、耐火性能を維持するために、開口13Aに沿って配置される状態を維持するとよい。本実施形態においては、熱膨張性シート部材3は、開口13Aに挿入された後に、スリーブ状からシート状への復元力により開口13Aに押し付けられることで、熱膨張性シート部材3が開口13Aに沿って配置される状態を維持することができる。熱膨張性シート部材3が開口13Aに沿って配置される状態を維持することで、熱膨張性シート部材3が設置されていた適切な位置からずれてしまうことを防ぐことができる。
また、スリーブ状の熱膨張性シート部材3は、図2に示す通り一方の開口13Aから他方の開口13Bまで通ってなくてもよいが、中空部13と仕切り部11の外部が連通することを防止するために、区画貫通部15において一方の開口13Aから他方の開口13Bまで通されていてもよい(図示しない)。
スリーブ状で区画貫通部15の開口13Aに挿入された熱膨張性シート部材3は、留付材23によって区画貫通部15の仕切り部11に固定されてもよい。
熱膨張性シート部材3を留める留付材23は、図2に示すように、区画貫通部15の開口13Aに挿入された状態を維持するように仕切り部11へ挿し込むことで、熱膨張性シート部材3を区画貫通部15に固定して留めることが可能である部材であればよい。
留付材23としては、例えば、タッカー、ビス等の固定部材などが挙げられる。留付材23は、熱膨張性シート部材3の固定強度を向上させるために、ワッシャー23Aを熱膨張性シート部材3との間に介在させることが好ましい。
熱膨張性シート部材3は、挿通体21との間に空隙を設けるように配置するとよい。熱膨張性シート部材3と挿通体21との間の空隙は、挿通体21の軸方向と直交する動きに対する裕度を生み、挿通体21が動いた場合であっても、空隙による裕度によって熱膨張性シート部材3が挿通体21の動きによって一緒に動いてしまうことを防ぐことができる。
熱膨張性シート部材3は、シート状からスリーブ状に変形可能であり、開口13Aに挿入される際には、端部3a,3B同士が重複するようにスリーブ状に変形されるとよい。より具体的には、熱膨張性シート部材3は、図3(a)及び(b)に示すようなシート状である熱膨張性シート部材3を、図4(a)及び(b)に示すような端部3Aと端部3Bとを重複するようにスリーブ状に変形して区画貫通部15に挿入できるものである。熱膨張性シート部材3がスリーブ状に変形可能なものであることで、施工現場で開口13A,13Bの大きさに合わせて、熱膨張性シート部材3の大きさを調整してスリーブ状にすることができるので、様々な大きさの区画貫通部15に対応できる。シート状の熱膨張性シート部材3の厚さは特に限定されないが、例えば0.5~10mm、好ましくは1~5mmである。熱膨張性シート部材3は、スリーブ状に変形可能なように、柔軟性を有するとよい。
熱膨張性シート部材3は、熱膨張層と、熱膨張層を支持する基材とを備える。熱膨張性シート部材3は、熱膨張層及び基材が少なくとも2層積層されている構成であることで、区画貫通処理構造10の防火性能を確保できる。熱膨張性シート部材3は、防火性能を向上させるために、複数の熱膨張層を積層する構成とすることもでき、取り扱い性を向上させるために、複数の基材を積層する構成とすることもできる。
なお、熱膨張性シート部材3を構成する多層構造において、その全体において同じ層構成を有していてもよいが、部分的に異なる構造を有してもよい。例えば、基材と熱膨張層との層構成が一部で変更されていてもよい。
熱膨張性シート部材3に使用される熱膨張層は、熱膨張性を有する膨張材により形成することができる。膨張材により形成された熱膨張層は、火災等により膨張することで、設置されていた箇所に有する隙間等を埋めることができ、延焼を防ぐ等の耐火性を発揮することができる。膨張材は、後述するように熱膨張性樹脂組成物により形成されることが好ましい。
熱膨張層の厚みは、特に限定されないが、例えば0.05~6mm、好ましくは0.1~5mmである。熱膨張層がこれら上限値以下の厚みを有することで、熱膨張性シート部材3に柔軟性が付与される。また、下限値以上の厚みを有することで、耐火性能を確保しやすくなる。
熱膨張性シート部材3に使用される基材は、熱膨張層を支持し、熱膨張層に熱を均等に伝達させる。基材としては、例えば、アルミニウム箔、銅箔等の金属箔、ガラスクロス、アルミガラスクロスなどの金属箔とガラスクロスの複合体等の金属箔複合体、不織布、紙、布、樹脂フィルムなどが挙げられる。これらのなかでは、耐火性の観点から、不燃材料で構成されることが好ましく、具体的には、金属箔及び金属箔複合体が挙げられる。不燃材料とは、建築基準法及び建築基準法施行令において定められるものである。熱膨張性シート部材3は、一方の表面又両表面が基材、特に金属箔複合体で覆われていることが好ましい。
基材は、挿通体21とは反対側の位置にある最外層に配置されていることが好ましい。熱膨張性シート部材3の最外層に基材が配置されていることで、内側に配置されている熱膨張層を良好に支持し、熱膨張層に熱を均等に伝達させることができるため、熱膨張層の機能を発揮しやすくさせることができる。また、熱膨張性シート部材3の意匠性を高めることができる。
基材の厚みは、特に限定されないが、例えば0.01~1mm、好ましくは0.05~0.5mmである。基材がこれら上限値以下の厚みを有することで、熱膨張性シート部材3に柔軟性が付与される。また、下限値以上の厚みを有することで、耐火性能を確保しやすくなる。
(熱膨張性樹脂組成物)
以下、熱膨張層などの膨張材に使用される熱膨張性樹脂組成物についてより詳細に説明する。熱膨張性樹脂組成物は、樹脂成分と、熱膨張性材料を含有する。熱膨張性部材が、樹脂成分を含有する熱膨張性樹脂組成物により形成されることで、熱膨張性シート部材3の湾曲や変形が容易となる。
熱膨張性材料としては、加熱することにより発泡する発泡剤、バーミキュライト、熱膨張性黒鉛などの熱膨張性層状無機物が挙げられ、中でも熱膨張性黒鉛が好ましい。熱膨張性黒鉛を使用することで、火災の加熱により適切に膨張され、また、膨張後の膨張残渣の機械強度が優れ、耐火性を良好にしやすくなる。なお、ここでいう熱膨張性材料とは、後述する成形などによって実質的に膨張せず、熱膨張性樹脂組成物は、耐火材において熱膨張性が維持される。
熱膨張性材料の膨張開始温度は、特に限定されないが、例えば、150~350℃であることが好ましく、170~300℃であることがより好ましく、180~280℃であることが更に好ましい。これら下限値以下とすることで、火災以外の加熱により、熱膨張性材料が誤って膨張することを防止する。また、上限値以下とすることで、火災の加熱により確実に熱膨張性材料を膨張させやすくなる。
また、熱膨張性材料の膨張開始温度は、所定量(例えば、100mg)の熱膨張性材料を一定の昇温速度(例えば、10℃/分)で昇温させ、法線方向の力が立ち上がる温度を計測することにより測定可能である。測定装置としては測定温度制御が可能であり、かつ法線方向の応力を測定できるものであればよく、例えばレオメーターを使用すればよい。
熱膨張性部材の膨張倍率は3倍以上であることが好ましく、10倍以上が好ましい。膨張倍率の上限は、特に限定されないが、例えば70倍、好ましくは50倍である。カバー部材に膨張倍率が異なる複数の耐火材層が積層されている場合、膨張倍率は上記範囲内で選択するとよい。また、例えば、仕切り部の外面から最も離れた耐火材層の膨張倍率と、仕切り部の外面から最も近接した耐火材層の膨張倍率との差は、10~80倍であることが好ましく、20~70倍であることがより好ましく、30~60倍であることがさらに好ましい。
なお、膨張倍率は、熱膨張性部材を電気炉に供給し、600℃で30分間加熱した後、試験片の厚さを測定し、(加熱後の試験片の厚さ)/(加熱前の試験片の厚さ)により算出するとよい。
以下、熱膨張性材料が、熱膨張性黒鉛である場合の熱膨張性樹脂組成物について詳細に説明する。熱膨張性樹脂組成物の樹脂成分としては、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、エラストマーが挙げられる。
熱可塑性樹脂の例としては、ポリ塩化ビニル(PVC)、塩素化ポリ塩化ビニル樹脂(CPVC)、フッ素樹脂、ポリフェニレンエーテル、変性ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリカーボネート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアリレート、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリブタジエン、ポリイミド、アクリル樹脂、ポリアセタール、ポリアミド、ポリエチレン(PE)およびポリプロピレン(PP)、エチレン酢酸ビニル(EVA)等のポリオレフィン、エチレン-プロピレン-ジエン共重合体(EPDM)、クロロプレン(CR)、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリカーボネート、ポリスチレン(PS)、ポリフェニレンサルファイド、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(ABS)、アクリロニトリル-スチレン-アクリロニトリル共重合体(ASA)、アクリロニトリル/エチレン-プロピレン-ジエン/スチレン共重合体(AES)等が挙げられる。
硬化性樹脂の例としてはエポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ポリウレタン、熱硬化性ポリイミド等が挙げられる。
エラストマーの例としては、天然ゴム、シリコーンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリル・ブタジエンゴム、ニトリルブタジエンゴム、ブチルゴム、エチレン・プロピレンゴム、エチレン・プロピレン・ジエンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、およびフッ素ゴム等のゴムが挙げられる。また、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)、スチレン系熱可塑性エラストマー(TPS)、エステル系熱可塑性エラストマー、アミド系熱可塑性エラストマー、および塩化ビニル系熱可塑性エラストマー等の熱可塑性エラストマーも挙げられる。
熱膨張性樹脂組成物の樹脂成分は、1種であってもよいし2種以上を組み合わせてもよい。
また、熱膨張性樹脂組成物は、樹脂成分としてエラストマーを使用することで粘着性を有しやすくなる。また、粘着性を発現しやすくする観点から、エラストマーは液状エラストマーを含有することが好ましい。なお、液状エラストマーとは、常温、常圧で液体となるエラストマーである。
熱膨張性樹脂組成物は、可塑剤を含有してもよい。可塑剤は、樹脂成分がポリ塩化ビニル樹脂などの熱可塑性樹脂である場合に好ましく使用される。可塑剤の具体的としては、例えば、ジ-2-エチルヘキシルフタレート(DOP)、ジブチルフタレート(DBP)、ジヘプチルフタレート(DHP)、ジイソデシルフタレート(DIDP)等のフタル酸エステル可塑剤、ジ-2-エチルヘキシルアジペート(DOA)、ジイソブチルアジペート(DIBA)、ジブチルアジペート(DBA)等のアジピン酸エステルや、アジピン酸ポリエステルなどの脂肪酸エステル可塑剤、エポキシ化大豆油等のエポキシ化エステル可塑剤、トリー2-エチルヘキシルトリメリテート(TOTM)、トリイソノニルトリメリテート(TINTM)等のトリメリット酸エステル可塑剤、トリメチルホスフェート(TMP)、トリエチルホスフェート(TEP)等の燐酸エステル可塑剤、鉱油等のプロセスオイルなどが挙げられる。
可塑剤は一種もしくは二種以上を使用することができる。
熱膨張性樹脂組成物が可塑剤を含有する場合、熱膨張性樹脂組成物における可塑剤の含有量は、樹脂成分100質量部に対して、例えば0.3質量部以上150質量部以下の範囲であり、好ましくは10質量部以上100質量部以下の範囲である。可塑剤は、これら下限値以上とすると、成形性が良好になりやすく、上限値以下となると、成形体に適度な強度が付与される。
樹脂成分と可塑剤の合計含有量は、樹脂組成物全量基準で、10質量%以上90質量%以下が好ましく、25質量%以上80質量%以下がより好ましく、40質量%以上70質量%以下がさらに好ましい。これら下限値以上とすることで、熱膨張性部材の成形性などを良好にできる。また、柔軟性を確保して、湾曲や変形が容易となる。また、上限値以下とすることで、熱膨張性黒鉛、無機充填材などの成分を十分な量配合することが可能になる。
なお、樹脂成分と可塑剤の合計含有量とは、樹脂成分と可塑剤の両方が含有される場合には、これらの合計含有量を意味し、可塑剤を含有しない場合には樹脂成分単独の含有量を意味する。
熱膨張性黒鉛は、従来公知の物質であり、天然鱗片状グラファイト、熱分解グラファイト、キッシュグラファイト等の粉末を、濃硫酸、硝酸、セレン酸等の無機酸と、濃硝酸、過塩素酸、過塩素酸塩、過マンガン酸塩、重クロム酸塩、過酸化水素等の強酸化剤とにより処理してグラファイト層間化合物を生成させたものである。生成された熱膨張性黒鉛は炭素の層状構造を維持したままの結晶化合物である。
本発明に使用される熱膨張性黒鉛は、酸処理して得られた熱膨張性黒鉛がアンモニア、脂肪族低級アミン、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物等で中和されたものなども使用することもできる。
脂肪族低級アミンとしては、例えば、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン等が挙げられる。
アルカリ金属化合物およびアルカリ土類金属化合物としては、例えば、カリウム、ナトリウム、カルシウム、バリウム、マグネシウム等の水酸化物、酸化物、炭酸塩、硫酸塩、有機酸塩等が挙げられる。
熱膨張性黒鉛の粒度は、特に限定されないが、20~200メッシュの範囲のものが好ましい。粒度は、下限値以上となると黒鉛の膨張度が大きくなりやすく、発泡性が良好になる。また、上限値以下とすることで、樹脂と混練する際の分散性が良好となり、成形性が向上する。
熱膨張性樹脂組成物における熱膨張性黒鉛の含有量は、樹脂成分100質量部に対して、例えば3質量部以上300質量部以下である。熱膨張性黒鉛の含有量は、3質量部以上となることで、熱膨張性が良好となる。また、300質量部以下となることで、成形性が良好となり、シール部材の表面性、機械的物性、柔軟性なども良好となる。また、熱膨張性黒鉛の含有量を上記範囲内で選択することで、膨張倍率を所望の範囲内に調整しやすくなる。これら観点から、熱膨張性黒鉛の含有量は、好ましくは10質量部以上200質量部以下の範囲であり、より好ましくは15質量部以上100質量部以下の範囲である。
熱膨張性樹脂組成物は、さらに無機充填材を含有してもよい。無機充填材は、一般に熱膨張性樹脂組成物に使用されている無機充填材であれば、特に限定はない。具体的には、例えば、シリカ、珪藻土、アルミナ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化鉄、酸化錫、酸化アンチモン、フェライト類、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、炭酸ストロンチウム、炭酸バリウム、ドーンナイト、ハイドロタルサイト、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、石膏繊維、ケイ酸カルシウム、タルク、カオリナイト、クレー、マイ力、モンモリロナイト、ベントナイト、活性白土、セビオライト、イモゴライト、セリサイト、ガラス繊維、ガラスビーズ、シリカバルン、窒化アルミニウム、亜リン酸アルミニウム、リン酸水素アルミニウム、リン酸アルミニウム、リン酸二水素アンモニウムなどのリン酸塩、ポリリン酸アンモニウム、ポリリン酸アルミニウムなどのポリリン酸塩、窒化ホウ素、窒化ケイ素、カーボンブラック、グラファイト、炭素繊維、炭素バルン、木炭粉末、各種金属粉、チタン酸カリウム、硫酸マグネシウム、チタン酸ジルコニア鉛、アルミニウムボレート、硫化モリブデン、炭化ケイ素、ステンレス繊維、ホウ酸亜鉛、各種磁性粉、スラグ繊維、フライアッシュ、脱水汚泥等が挙げられる。無機充填材は一種もしくは二種以上を使用することができる。
無機充填材を含有する場合、熱膨張性樹脂組成物における無機充填材の含有量は、樹脂成分100質量部に対して、好ましく3質量部以上200質量部以下の範囲であり、より好ましくは10質量部以上150質量部以下の範囲である。
熱膨張性樹脂組成物は、公知の粘着付与剤を含有してもよい。粘着付与剤を含有することで、熱膨張性部材に粘着性を付与しやすくなる。
また本発明に使用する熱膨張性樹脂組成物には、その物性を損なわない範囲で、必要に応じて、熱安定剤、滑剤、加工助剤、酸化防止剤、帯電防止剤、顔料、架橋剤、架橋促進剤等の熱膨張性樹脂組成物に一般的に使用される添加剤が添加されてもよい。これらの中では加工助剤を使用することが好ましい。
熱膨張性部材は、例えば下記のようにして製造することができる。まず、所定量の樹脂成分、熱膨張性材料、及びその他の必要に応じて配合される添加剤を、混練ロールなどの混合機で混合して、熱膨張性樹脂組成物を得る。熱膨張性樹脂組成物は、適宜溶剤が添加されて、希釈されてもよい。
必要に応じて希釈された熱膨張性樹脂組成物は、基材、剥離シートなどの支持体に塗布し、適宜乾燥、硬化などされて、支持体の一方の面上に耐火材層(膨張材)が形成されるとよい。また、押出成形など公知の方法により支持体の一方の面上に耐火材層が形成されてもよい。剥離シート上に形成された耐火材層は、剥離シートから剥離することで、単層の耐火材層を得ることができる。そして、剥離シートから剥離した後に別の層上に積層することで、多層構造の耐火材層を得るとよい。また、剥離シート上、又は他の支持体上に積層された状態のまま、他の層に積層されてもよい。
〔重複補助部〕
本実施形態における重複補助部30は、熱膨張性シート部材3の少なくともいずれかの一端部3Cに設けられる。なお、一端部3Cは、X軸方向における一方の端部である。
なお、本明細書におけるX軸方向は、スリーブ状に変形され、開口部13Aに挿入されたときに挿通体21の軸方向Dに沿う方向である。Y軸方向は、X軸方向に直交し、熱膨張性シート部材3がスリーブ状に巻かれる方向に沿う方向である。Z軸方向は、熱膨張性シート部材3の厚み方向である。
重複補助部30は、熱膨張性シート部材3の一端部において、熱膨張性シート部材3の一方の面に対して突出して設けられる凸状の部材である。重複補助部30は、例えば、図3に示すように、一端部3Cにおいて、熱膨張性シート部材3の端部3BからY軸方向に延伸するように設けられる。重複補助部30は、図4(a)及び(b)に示すように、X軸方向(挿通体21の軸方向)に見た際に、端部3A,3B同士が重複することで生じる隙間を隠すことができる。なお、隙間としては、熱膨張性シート部材3間の隙間40や、熱膨張性シート部材3と開口13Aの内周面との間の隙間(図示しない)が挙げられるが、一般的に熱膨張性シート部材3間の隙間が生じやすいので、重複補助部30は、少なくとも熱膨張性シート部材3間の隙間40を塞ぐとよい。
また、重複補助部30は、端部同士が重複する配置となるように導くガイド部材でもある。重複補助部30は、図3(a)に示すように、Y軸方向に向かってX軸方向の幅が狭まるテーパ形状であることで、重複補助部30が設けられていない側の端部3Aが重複補助部30に沿って配置されることになる。これにより、図4(a)に示すように、端部3Aが端部3Bに対してX軸方向にずれた状態で重複する状態となる。そして、重複補助部30は、図1に示すように、熱膨張性シート部材3の端部3A,3B同士が重複する箇所で、熱膨張性シート部材3の一端部3Cと挿通体21の軸方向Dに対して平行及び垂直に隣接して配置される。
重複補助部30の長さL(図3のY軸方向の長さ)は、スリーブ状に変形した熱膨張性シート部材3の巻かれる方向に沿う方向の長さであり、端部3A,3B同士が重複することで生じる隙間を隠す観点から、端部3A,3B同士が重複する箇所より長いとよい。重複補助部30の長さLの上限は、スリーブ状に変形した熱膨張性シート部材3の外周の長さより短いとよい。
重複補助部30の高さH(図3のZ軸方向の長さ)は、スリーブ状に変形した熱膨張性シート部材3の径方向の長さであり、端部3A,3B同士が重複することで生じる隙間を隠す観点から、熱膨張性シート部材3の厚みより厚いとよい。具体的には、高さHは、特に限定されないが、例えば0.7~15mm、好ましくは1.5~20mmである。なお、高さHは、一定である必要はなく、例えばテーパ形状の先端側が他の部分よりも薄くなってもよい。
重複補助部30は、熱膨張性シート部材3の端部3A,3B同士が重複することを補助可能な材料であれば特に限定されず、例えば、発泡体、樹脂材料及び膨張材等が挙げられ、これら2種以上を複合した複合材料であってもよい。発泡体は、発泡ポリエチレン、発泡ポリプロピレン、発泡ポリスチレン及び発泡ポリウレタン等が挙げられる。発泡体は、難燃剤などを含有させて、難燃性発泡体としてもよい。樹脂材料は、シリコーン系樹脂、アクリル系樹脂及びウレタン系樹脂等の合成樹脂系材料が挙げられ、また、樹脂材料を主成分に充填剤及び難燃剤等を配合してなるものであってもよい。膨張材は、前述したように熱膨張性樹脂組成物により形成されることが好ましい。また、発泡体以外のクッション材であってよい。
〔耐火材〕
区画貫通処理構造10において、区画貫通部の耐火構造として望まれる耐火性能を発揮するために、熱膨張性シート部材3と挿通体21との間の隙間には、隙間を防ぐように耐火材(図示しない)を配置するとよい。なお、熱膨張性シート部材3と開口13Aとの間に隙間がある場合、隙間を塞ぐように、さらに、耐火材を配置してもよい。熱膨張性シート部材3と開口13Aとの間の隙間を耐火材で塞ぐことで、区画貫通部15を適切に塞ぐことができ、区画貫通処理構造10の耐火性を向上させることができる。
耐火材は、耐火性を有するパテ材等の隙間を充填する充填材を採用することができる。充填材を採用した場合は、熱膨張性シート部材3と挿通体21との間の隙間、及び、熱膨張性シート部材3と開口13Aとの間に隙間に充填材を充填するとよい。
また、耐火材は、耐火性を有するパテ材等からなる耐火材層と基材が積層されたシート材を採用することができる。シート材を採用した場合は、熱膨張性シート部材3と挿通体21との間の隙間、及び、熱膨張性シート部材3と開口13Aとの間に隙間にシート材を配置するとよい。
耐火性を有するパテ材として使用されるパテ組成物についてより詳細に説明する。パテ組成物は、バインダー成分と、充填剤とを含有する。
バインダー成分は、熱膨張性樹脂組成物で用いる樹脂成分を適宜使用でき、好ましくはエラストマーを使用することができる。また、バインダー成分としては、液状エラストマーであることがより好ましく、例えば、液状ポリブタジエンゴム、液状スチレン・ブタジエンゴム、液状クロロプレンゴム及び液状イソプレンゴム等が挙げられる。
充填剤としては、熱膨張性樹脂組成物で用いる無機充填剤を適宜使用することができる。無機充填剤としては、中でも、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、タルク及びカオリナイト、水酸化マンガン、水酸化鉄、水酸化亜鉛等の金属水酸化物、リン酸塩、ポリリン酸塩、高分子無機ポリリン酸塩、リン酸塩鉱物等のリン化合物、並びに、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、炭酸ストロンチウム及び炭酸バリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウム、炭酸鉄、炭酸銀等の炭酸塩化合物などが好ましい。これら無機充填剤を使用することで、パテ材に耐火性を付与しやすくなる。
パテ組成物は、必要に応じて、熱膨張性樹脂組成物と同様に、可塑剤、粘着付与樹脂、その他の成分を配合することができる。ただし、パテ組成物は、熱膨張性材料を含有しないとよいが、熱膨張性材料を含有するものであってもよい。熱膨張性材料の詳細は、上記の通りである。
パテ組成物における無機充填剤の含有量は、バインダー成分100質量部に対して、好ましく30質量部以上500質量部以下の範囲であり、より好ましくは50質量部以上400質量部以下の範囲であり、更に好ましくは80質量部以上250質量部以下の範囲である
パテ材は、上記熱膨張性樹脂組成物と同様の方法により形成できる。
なお、以上の説明では、パテ組成物は、上記のとおりバインダー成分として樹脂成分(有機物)を使用する例を説明したが、耐火パテとして使用できる従来公知のものを適宜選択して使用できる。例えば、バインダー成分に樹脂成分を使用する必要はなく、有機物を含有しない耐火パテであってもよく、例えば粘土からなる耐火パテであってもよい。
本実施形態における区画貫通処理構造10の施工方法について説明する。
区画貫通処理構造10の施工方法は、まず、シート状からスリーブ状に変形可能な熱膨張性シート部材3を用意する。そして、用意した熱膨張性シート部材3をスリーブ状に変形し、スリーブ状に変形した熱膨張性シート部材3を仕切り部11に設けられる区画貫通部15の開口13Aに少なくとも一部を挿入し、開口13Aの内面に沿って熱膨張性シート部材3を配置する。ここで、熱膨張性シート部材3をスリーブ状に変形する際、熱膨張性シート部材3の少なくともいずれかの一端部に設けられた重複補助部30は、端部同士が互いにずれて重複する配置となるように導くとともに、端部同士が重複することで生じる隙間を隠すとよい。
その後、本実施形態では、熱膨張性シート部材3と挿通体21との間の隙間に、隙間を塞ぐように耐火材を配置するとよい。また、熱膨張性シート部材3と開口13Aとの間に隙間がある場合も同様に、隙間を塞ぐように耐火材を配置するとよい。
以上の本実施形態の区画貫通処理構造10の構成によれば、重複補助部30を備えることで、熱膨張性シート部材3をスリーブ状に変形した際に端部3A,3B同士が重複することで生じる隙間を隠すことができ、区画貫通部の耐火構造として望まれる耐火性能を発揮することができる。
また、本実施形態では、熱膨張性シート部材3及び重複補助部30の少なくとも一部が露出しており、外部から視認可能である。そのため、区画貫通処理材は、規定通り施工されたことが目視や写真撮影により簡単に点検できる。また、施工忘れなども発生にくくなる。
[第1の実施形態の変形例]
第1の実施形態の変形例における区画貫通処理構造10は、図5に示すように、さらにカバー部材4を備える形態とすることができる。
〔カバー部材〕
カバー部材4は、図5に示すように、区画貫通部15の開口13Aと挿通体21との間の空隙50の少なくとも一部を塞ぐ。カバー部材4は、例えば、接着剤、粘着剤及び粘着テープなどの公知の固定手段によって、熱膨張性シート部材3の外周面に固定されるとよい。ここで、接着剤、粘着剤及び粘着テープは、不燃材料、準不燃材料又は難燃材料のいずれかであることが好ましく、接着剤、粘着剤などに難燃剤などを配合するとよい。
カバー部材4は、図5に示すように、区画貫通部15の開口13Aを覆う部分が、挿通体21を包囲し、かつ外側から巻かれた紐状の留付材22によって挿通体21に固定される。紐状の留付材22は、曲げることができる部材であればよく、ワイヤを含むワイヤ部材であることが好ましい。ワイヤ部材は、金属製のワイヤ単独でもよいし、ねじりっこ(登録商標)などの金属製のワイヤを樹脂で被覆した樹脂被覆ワイヤ、モールなどと呼ばれるワイヤと繊維を絡ませたものなどでもよい。ワイヤ部材を使用すると、ひねったり、ねじったりするだけで、カバー部材4を挿通体21に固定できる。
また、カバー部材4は、タッカー、ビスなどの留付材によって挿通体21に固定されるとよい。もちろん、これらの2以上の留付材の組み合わせにより、カバー部材4は、挿通体21に固定されてもよい。
カバー部材4は、少なくとも一部が区画貫通部15の内部に配置されるとよく、具体的には、カバー部材4は、一部が開口13Aの内部に配置されるとよい。カバー部材4は、開口13Aと、スリーブ状にした熱膨張性シート部材3との間に配置される。
カバー部材4は、さらに留付材23によって区画貫通部15の仕切り部11に固定してもよい。
カバー部材4を留める留付材23は、図5に示すように、カバー部材4が連結された熱膨張性シート部材3の箇所において仕切り部11へ挿し込むことで、カバー部材4を区画貫通部15に固定して留めることが可能である部材であればよい。
留付材23は、熱膨張性シート部材3及びカバー部材4の固定強度を向上させるために、ワッシャー23Aを熱膨張性シート部材3及びカバー部材4との間に介在させることが好ましい。
カバー部材4と挿通体21との間には、空隙50がある。カバー部材4と挿通体21との間の空隙50は、挿通体21の軸方向の動きに対する裕度、及び、挿通体21の開口13A近傍での動きに対する裕度を生む。このように、空隙50によって挿通体21の動きに対する裕度を生むことで、挿通体21が動いた場合であっても、空隙50による裕度によってカバー部材4が挿通体21と一緒に動いてしまうことを緩衝し、カバー部材4が区画貫通部15からずれることを抑制することができる。
カバー部材4は、挿通体21の軸方向の動きに対する裕度を持って固定される。カバー部材4が裕度を持って挿通体21に固定されることで、熱膨張性シート部材3の設置後に、熱膨張性シート部材3の内側に配置された挿通体21を軸方向に動かした場合であっても、カバー部材4の裕度によって熱膨張性シート部材3が挿通体21と一緒に動いてしまうことを緩衝することができる。そして、カバー部材4が裕度を持って挿通体21に固定されることで、熱膨張性シート部材3が挿通体21と一緒に動いてしまうことを緩衝することができるので、熱膨張性シート部材3が区画貫通部15からずれることを抑制することができる。つまり、このような構成とすることで、熱膨張性シート部材3を区画貫通部15における適切な位置に維持して配置し続けることができ、区画貫通部15の耐火性を維持することができる。
カバー部材4が挿通体21の軸方向の動きに対して裕度を持って固定される構成としては、例えば、カバー部材4の少なくとも一部が屈曲ないし湾曲できるような柔軟性や伸縮性を有する材料による構成、及び、カバー部材4の少なくとも一部が挿通体21に対してたるみを有するように固定する構成等が挙げられる。
カバー部材4は、不燃材料で構成されるとよく、アルミニウム箔などの金属箔、ガラスクロス、アルミガラスクロスなどの金属箔とガラスクロスの複合体等の金属箔複合体で構成することができる。カバー部材4は、防火性の観点から、少なくとも一方の表面が金属箔複合体で覆われている構成であるとよい。また、カバー部材4は、本発明の趣旨に反しない範囲で、金属箔複合体などの不燃材料に熱膨張性を有する部材が積層されたものであってもよい。熱膨張性を有する部材は、、熱膨張性樹脂組成物などにより形成されるとよい。カバー部材4は、上記の中でも少なくとも金属箔複合体を有するが好ましい。
カバー部材4の厚みは、例えば0.01~1mm、好ましくは0.05~0.5mmである。カバー部材4の厚みが上記範囲外であると、柔軟性を有し、施工性を向上させることができる。
カバー部材4は、熱膨張性シート部材3の外周面に固定される必要ななく、仕切り部11の外面11Aに固定されてもよい。また、カバー部材4は、熱膨張性シート部材3の内周面に固定されてもよい。カバー部材4を仕切り部11の外面11A及び熱膨張性シート部材3の内周面に固定する固定手段は、例えば、接着剤、粘着剤及び粘着テープなどの公知の固定手段を採用することができる。
カバー部材4が設けられる場合には、上述した耐火材は省略してもよい。しかし、区画貫通部の耐火構造としての耐火性能を向上させるために、カバー部材4と上述した耐火材を併用してもよい。耐火材は、熱膨張性シート部材3とカバー部材4との間、及び、カバー部材4と挿通体21との間に隙間がある場合、隙間を塞ぐように配置することが好ましい。
耐火材として充填材を採用した場合は、熱膨張性シート部材3とカバー部材4との間、及び、カバー部材4と挿通体21との間に形成される隙間に充填材を充填するとよい。
耐火材としてシート材を採用した場合は、熱膨張性シート部材3とカバー部材4との間、及び、カバー部材4と挿通体21との間に形成される隙間にシート材を配置するとよい。
耐火材としては、耐火性を有する材料であれば特に限定されず、上記の熱膨張性材料を含有する熱膨張性樹脂組成物により形成される耐火材であることが好ましい。
本変形例における区画貫通処理構造10の施工方法は、区画貫通部15の開口13Aと挿通体21との間の空隙50の少なくとも一部を塞ぐようにカバー部材4をさらに配置する以外は上記と同様である。カバー部材4は、熱膨張性シート部材3と一体型であってもよく、別部材であってもよい。カバー部材4が一体型である場合は、スリーブ状に変形した熱膨張性シート部材3と一緒に区画貫通部15の開口13Aに配置するとよい。カバー部材4が別部材である場合は、スリーブ状に変形した熱膨張性シート部材3が区画貫通部15の開口13Aに配置された後に、区画貫通部15に配置するとよい。或いは、スリーブ状に変形した熱膨張性シート部材3に取り付けてから熱膨張性シート部材3とともに区画貫通部15に配置してもよい。
第1の実施形態の変形例では、区画貫通部15の開口13Aと挿通体21との間の空隙50の少なくとも一部を塞ぐカバー部材4を配置する例を示したが、カバー部材4や耐火材以外にも、これらの代わりに、又はこれらと併用して、熱膨張性シート部材3と挿通体21との間の空隙50を埋めるロックウールなどの部材を設けてもよい。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について詳細に説明する。第2の実施形態において、第1の実施形態と相違する点は、図6及び図7に示すように、熱膨張性シート部材3をスリーブ状に変形した際に端部3A,3B同士が重複する箇所に、重複補助部31が挟まるように配置される点である。以下、第2の実施形態について、第1の実施形態との相違点を説明する。また、説明を省略する部分は、第1の実施形態と同様である。また、以下の説明では、上記第1の実施形態と同一の構成を有する部材には同一の符号を付す。
第2の実施形態に係る区画貫通処理構造10は、区画貫通処理材として、熱膨張性シート部材3と、重複補助部31とを備える。
重複補助部31は、例えば、図8に示すように、熱膨張性シート部材3の端部3BからY軸方向に延伸するように設けられる。重複補助部31は、図9(a)及び(b)に示すように、X軸方向に見た際に、端部3A,3B同士が重複することで生じる隙間を隠すことができる。ここで、隙間とは、熱膨張性シート部材3間の隙間40である。
重複補助部31は、上面に熱膨張性シート部材3の端部3A側を積層するように配置することで、図6、図7及び図9に示すように、熱膨張性シート部材3の端部3A,3B同士が重複する箇所で、熱膨張性シート部材3のいずれかの一端部と挿通体21の軸方向Dに対して垂直に隣接して配置される。
重複補助部31は、熱膨張性シート部材3の端部3A,3B同士が重複することを補助可能な材料であれば特に限定されず、例えば、発泡体、樹脂材料及び膨張材等が挙げられ、これら2種以上を複合した複合材料であってもよい。発泡体は、発泡ポリエチレン、発泡ポリプロピレン、発泡ポリスチレン及び発泡ポリウレタン等が挙げられる。発泡体は、難燃剤などを含有させて、難燃性発泡体としてもよい。樹脂材料は、シリコーン系樹脂、アクリル系樹脂及びウレタン系樹脂等の合成樹脂系材料が挙げられ、また、樹脂材料を主成分に充填剤及び難燃剤等を配合してなるものであってもよい。膨張材は、前述したように熱膨張性樹脂組成物により形成されることが好ましい。また、発泡体以外のクッション材であってよい。これらの中では、重複補助部31は、熱膨張性シート部材3の端部3A,3B同士が重複する箇所で、圧縮されて追従することで隙間を隠すという観点から、クッション材が好ましく、中でも発泡体がより好ましい。
第2の実施形態でも、第1の実施形態と同様の方法で施工できる。
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態について詳細に説明する。第3の実施形態において、第1の実施形態と相違する点は、図10~図12に示すように、熱膨張性シート部材3をスリーブ状に変形した際に端部3A,3B同士が重複する箇所に、カバー部材32Dに接続された重複補助部32Aが配置される点である。以下、第3の実施形態について、第1の実施形態との相違点を説明する。また、説明を省略する部分は、第1の実施形態と同様である。また、以下の説明では、上記第1の実施形態と同一の構成を有する部材には同一の符号を付す。
第3の実施形態に係る区画貫通処理構造10は、区画貫通処理材として、熱膨張性シート部材3と、カバー部材32Dと、カバー部材32Dと一体となった重複補助部32Aとを備える。重複補助部32Aは、カバー部材32Dとともに熱膨張性シート3に設けられる。また、重複補助部32Aは、熱膨張性シート部材3の一端部3Cの外周面に設けられる。なお、カバー部材32Dと重複補助部32Aが一体となった部材は、複合部材32ということがある。
複合部材32は、カバー部材32Dが、図13に示すように、熱膨張性シート部材3をスリーブ状に変形した際に外周となる面側で、熱膨張性シート部材3と連結される。カバー部材32Dは、挿通体21との間の空隙51の少なくとも一部を塞ぐ部材である。重複補助部32Aは、カバー部材32Dに接続し、端部3A,3B同士が重複することで生じる隙間を隠す部材である。ここで、重複補助部32Aは、スリーブ状に巻かれた熱膨張性シート部材3より外側に向かって突出する部材であり、後述する折れ線32Bと切れ込み32Cとにより囲まれる部位(折り曲げ部)により構成されるとよい。
より詳細に説明すると、複合部材32は、図13(a)に示すように、熱膨張性シート部材3と連結されている後端側から折れ線32Bに向かう切れ込み32Cを有し、折れ線32Bと切れ込み32Cとにより囲まれる重複補助部32Aを形成する。重複補助部32Aは、折れ線32Bで熱膨張性シート部材3に対して直角となるように折り曲げられ折り曲げ部として形成される。重複補助部32Aは、図11及び図12に示すように、仕切り部11の外面11Aに配置されることで、X軸方向に見た際に、端部3A,3B同士が重複することで生じる隙間を隠すことができる。
重複補助部32Aは、図11及び図12に示すように、熱膨張性シート部材3をスリーブ状に変形した際に全周に設けられてもよいし、部分的に設けられてもよいが、少なくとも端部3A,3B同士が重複する箇所に設けられるとよい。
カバー部材32Dは、図12に示すように、区画貫通部15の開口13Aを覆う部分が、挿通体21を包囲し、かつ外側から巻かれた紐状の留付材22によって挿通体21に固定される。紐状の留付材22は、曲げることができる部材であればよく、ワイヤを含むワイヤ部材であることが好ましい。ワイヤ部材は、金属製のワイヤ単独でもよいし、ねじりっこ(登録商標)などの金属製のワイヤを樹脂で被覆した樹脂被覆ワイヤ、モールなどと呼ばれるワイヤと繊維を絡ませたものなどでもよい。ワイヤ部材を使用すると、ひねったり、ねじったりするだけで、重複補助部32を挿通体21に固定できる。
また、カバー部材32Dは、タッカー、ビスなどの留付材によって挿通体21に固定されるとよい。もちろん、これらの2以上の留付材の組み合わせにより、カバー部材32Dは、挿通体21に固定されてもよい。
カバー部材32Dと挿通体21との間には、空隙51がある。カバー部材32Dと挿通体21との間の空隙51は、挿通体21の軸方向の動きに対する裕度、及び、挿通体21の開口13A近傍での動きに対する裕度を生む。このように、空隙51によって挿通体21の動きに対する裕度を生むことで、挿通体21が動いた場合であっても、空隙51による裕度によって複合部材32が挿通体21と一緒に動いてしまうことを緩衝し、カバー部材32Dと重複補助部32Aが区画貫通部15からずれることを抑制することができる。
カバー部材32Dは、挿通体21の軸方向の動きに対する裕度を持って固定される。カバー部材32Dが裕度を持って挿通体21に固定されることで、熱膨張性シート部材3の設置後に、熱膨張性シート部材3の内側に配置された挿通体21を軸方向に動かした場合であっても、カバー部材32Dの裕度によって熱膨張性シート部材3が挿通体21と一緒に動いてしまうことを緩衝することができる。そして、カバー部材32Dが裕度を持って挿通体21に固定されることで、熱膨張性シート部材3が挿通体21と一緒に動いてしまうことを緩衝することができるので、熱膨張性シート部材3が区画貫通部15からずれることを抑制することができる。つまり、このような構成とすることで、熱膨張性シート部材3を区画貫通部15における適切な位置に維持して配置し続けることができ、区画貫通部15の耐火性を維持することができる。
カバー部材32Dが挿通体21の軸方向の動きに対して裕度を持って固定される構成としては、例えば、カバー部材32Dの少なくとも一部が屈曲ないし湾曲できるような柔軟性や伸縮性を有する材料による構成、及び、カバー部材32Dの少なくとも一部が挿通体21に対してたるみを有するように固定する構成等が挙げられる。
複合部材(すなわち、カバー部材32D及び重複補助部32A)は、不燃材料で構成されるとよく、アルミニウム箔などの金属箔、ガラスクロス、アルミガラスクロスなどの金属箔とガラスクロスの複合体等の金属箔複合体で構成することができる。複合部材32は、防火性の観点から、少なくとも一方の表面が金属箔複合体で覆われている構成であるとよい。また、複合部材32は、本発明の趣旨に反しない範囲で、金属箔複合体などの不燃材料に熱膨張性を有する部材が積層されたものであってもよい。熱膨張性を有する部材は、、熱膨張性樹脂組成物などにより形成されるとよい。複合部材32は、上記の中でも少なくとも金属箔複合体を有するが好ましい。
また、複合部材は、金属箔複合体などの不燃材料が多層に積層されてもよいし、不燃材料と不織布、紙、布、樹脂フィルムなどの不燃材料以外の材料とが多層に積層されていてもよい。多層に積層される場合、そのうちの一部(例えば、1層)を熱膨張性シート部材3に固定されたままとし、他の一部(例えば、1層)を熱膨張性シート部材3に固定された層から分離して、上記した重複補助部32Aを構成してもよい。
複合部材32の厚みは、例えば0.01~1mm、好ましくは0.05~0.5mmである。重複補助部32の厚みが上記範囲外であると、柔軟性を有し、施工性を向上させることができる。
第3の実施形態でも、第1の実施形態と同様の方法で施工できる。
[第4の実施形態]
次に、本発明の第4の実施形態について詳細に説明する。第4の実施形態において、第1の実施形態と相違する点は、図14に示すように、熱膨張性シート部材3をスリーブ状に変形した際に端部3A,3B同士が重複する箇所が、切込み状の重複補助部33によって端部3A,3B同士が重複する配置となるように導かれる点である。以下、第4の実施形態について、第1の実施形態との相違点を説明する。また、説明を省略する部分は、第1の実施形態と同様である。また、以下の説明では、上記第1の実施形態と同一の構成を有する部材には同一の符号を付す。
第4の実施形態に係る区画貫通処理構造10は、区画貫通処理材として、切込み状の重複補助部33を有する熱膨張性シート部材3を備える。
重複補助部33は、図15(a)に示すように、熱膨張性シート部材3の端部3Bの近傍に切込み状に形成される。重複補助部33を構成する切り込みは、一端部3Cの端面から延伸するように形成される。重複補助部33を有する熱膨張性シート部材3は、スリーブ状に変形する場合、図15(b)に示すように、他端側の端部3Aがスリーブの内側に入り込むように、外側から巻き込んで重複補助部33にはめ込んで固定される。つまり、重複補助部33は、端部3A,3B同士が重複する配置となるように導くガイド部材である。
熱膨張性シート部材3が図15(b)に示すように、両端部3A,3Bが内側に入り込むように、スリーブ状に変形したことで、スリーブ状からシート状への復元力により、開口13Aに押し付けられることで、熱膨張性シート部材3が開口13Aに沿って配置される状態を維持することができる。、また、熱膨張性シート部材3は、重複補助部33により導かれて巻かれることでらせん状に巻かれとよい。
重複補助部33は、図16(a)に示すように、複数とすることができる。重複補助部33が複数であることで、熱膨張性シート部材3をスリーブ状にする際に、開口13Aの内周面の形状に沿うようにスリーブ状の円周のサイズを調整することができる。
また、図16(b)に示すように、端部3A,3Bのそれぞれに重複補助部33A、33Bを設けることができる。重複補助部33A、33Bを構成する切り込みは、X軸方向における一端部3C、他端部3Dの端面から形成されたものである。端部3A,3Bのそれぞれに重複補助部33A、33Bが設けられると、重複補助部33A、33Bを互いにはめ込んで固定することで、熱膨張性シート部材3をスリーブ状に変形した際の形状保持力を向上させることができる。
第4の実施形態でも、第1の実施形態と同様に、区画貫通部の耐火構造として望まれる耐火性能を発揮するために、必要に応じて隙間及び間隙等に耐火材が設けられるとよい。
第4の実施形態でも、第1の実施形態と同様の方法で施工できる。
[その他の実施形態]
本発明は、以上の第1~第4の実施形態の構成に限定されず、本発明の技術思想を逸脱しない限りいかなる改良、変更を行ってもよい。
例えば、第1~第4の実施形態では、仕切り部11の両方の開口13A,13B(すなわち、仕切り部11の両側)に、いずれも同じ構造の区画貫通処理材が設けられることを前提に説明したが、各開口13A,13Bには、別の構造の区画貫通処理構造が設けられてもよい。例えば、一方の開口13Aに第1の実施形態に係る区画貫通処理構造が設けられ、他方の開口13Bに第2の実施形態に係る区画貫通処理構造が設けられてもよい。また、開口13Bにおける区画貫通処理材が省略されてもよい。
また、第1~第4の実施形態では、仕切り部11の両方の開口13A,13B(すなわち、仕切り部11の両側)にそれぞれ区画貫通処理構造が設けられることを前提に説明したが、一方の開口13Aから開口13Bに渡って設けられた1つの区画貫通処理構造であってもよい。
また、第2及び第4の実施形態でも、第1及び第3の実施形態と同様に、必要に応じて耐火材やカバー部材が設けられてもよい。
また、以上の説明では、仕切り部11は、内部に中空部13がある中空壁であったが、中空壁に限定されず、中空が設けられない壁であってもよく、例えば1枚の壁材からなるものでもよい。なお、仕切り部11が1枚の壁材からなるものである場合、開口は1つになる。
また、仕切り部11は、建築物の壁に限定されず、建築物の天井、床であってもよい。仕切り部は、天井、床の場合でも、2枚の仕切り材の間に中空部を有する構造であってもよいし、中空部がない構造であり、例えば1枚の仕切り材から構成されてもよい。なお、仕切り部11が1枚の仕切り材からなるものである場合、開口は1つになる。
以上の各実施形態において、区画貫通処理構造10における吸音性を向上させる観点から、熱膨張性シート部材3が吸音層(図示せず)を有する構成とすることができる。
吸音層は、グラスウール、ロックウール、軟質ウレタンフォーム、セラミックファイバー、セルロースファイバー、及びニードルパンチマットなどにより構成することができる。
吸音層の厚みは、特に限定されないが、例えば0.1~10mm、好ましくは0.5~5mmである。吸音層がこれら上限値以下の厚みを有することで、テープ状部材4の設置を容易にすることができる。また、吸音層がこれら下限値以上の厚みを有することで、吸音性能を確保しやすくなる。
以上の各実施形態において、区画貫通処理構造10における遮音性を向上させる観点から、熱膨張性シート部材3が遮音層(図示せず)を有する構成とすることができる。
遮音層は、アスファルトシート、オレフィンシート、及び鉄系軟質シートなどにより構成することができる。また、遮音層は、炭酸カルシウムなどの無機フィラーを高充填した樹脂材料によっても構成することができる。具体的には、オレフィン系樹脂100質量部に対して、無機フィラーを300~600質量部含有する樹脂組成物から構成されることが好ましく、350~550質量部含有する樹脂組成物から構成されることがより好ましく、400~500質量部含有する樹脂組成物から構成されることがさらに好ましい。このように、無機フィラーを高充填した樹脂材料は、単位体積当たりの質量が大きくなることによって、遮音効果を効果的に発揮する。
遮音層の厚みは、特に限定されないが、例えば0.1~10mm、好ましくは0.5~5mmである。遮音層がこれら上限値以下の厚みを有することで、テープ状部材4の設置を容易にすることができる。また、遮音層がこれら下限値以上の厚みを有することで、遮音性能を確保しやすくなる。
吸音層又は遮音層が設けられる場合、吸音層又は遮音層は、基材に隣接させることが好ましく、それにより、吸音層又は遮音層は基材に支持させることができる。
なお、熱膨張性シート部材3において、吸音層又は遮音層は、それぞれ2層以上設けられてもよい。
3 熱膨張性シート部材
4 カバー部材
10 区画貫通処理構造
11 仕切り部
12A,12B 壁材
13 中空部
13A,13B 開口
13E 間隙
15 区画貫通部
21 挿通体
22、23 留付材
30、31、32A、33重複補助部
32 複合部材
32B 折れ線
32C 切れ込み
32D カバー部材
40 隙間
50、51 空隙

Claims (21)

  1. 建築物の仕切り部に形成され、かつ内部に長尺の挿通体が挿通される区画貫通部を防火構造とする区画貫通処理構造であって、
    シート状からスリーブ状に変形可能であり、端部同士が重複するようにスリーブ状に変形した状態で前記仕切り部に設けられる前記区画貫通部の開口に少なくとも一部が挿入され、前記開口の内面に沿って配置された熱膨張性シート部材と、
    前記熱膨張性シート部材に設けられ、端部同士が重複することで生じる隙間を隠す、又は、端部同士が重複する配置となるように導く重複補助部とを備える、区画貫通処理構造。
  2. 前記重複補助部は、前記熱膨張性シート部材の端部同士が重複する箇所で、前記熱膨張性シート部材の前記挿通体の軸方向に対して平行又は垂直に隣接して配置される、請求項1に記載の区画貫通処理構造。
  3. 前記区画貫通部の前記開口と前記挿通体との間の間隙の少なくとも一部を塞ぐカバー部材を備える、請求項1に記載の区画貫通処理構造。
  4. 前記カバー部材の少なくとも一部が、前記区画貫通部の内部に配置されている、請求項3に記載の区画貫通処理構造。
  5. 前記熱膨張性シート部材は、熱膨張層と、前記熱膨張層を支持する基材とを備える、請求項1に記載の区画貫通処理構造。
  6. 前記熱膨張性シート部材と前記開口との間、及び、前記熱膨張性シート部材と前記挿通体との間に形成される隙間の少なくともいずれかに耐火材が配置されている、請求項1に記載の区画貫通処理構造。
  7. 前記熱膨張性シート部材と前記カバー部材との間、及び、前記カバー部材と前記挿通体との間に形成される隙間の少なくともいずれかに耐火材が配置されている、請求項3に記載の区画貫通処理構造。
  8. 前記耐火材が充填材である、請求項6又は7に記載の区画貫通処理構造。
  9. 前記耐火材がシート材である、請求項6又は7に記載の区画貫通処理構造。
  10. 前記熱膨張性シート部材と前記挿通体との間に空隙がある、請求項1に記載の区画貫通処理構造。
  11. 前記カバー部材と前記挿通体との間に空隙がある、請求項3に記載の区画貫通処理構造。
  12. 前記重複補助部は、前記熱膨張性シート部材の一端部において、前記熱膨張性シート部材の一方の面に対して突出して設けられる凸状の部材である、請求項1に記載の区画貫通処理構造。
  13. 前記凸状の部材は、クッション材である、請求項12に記載の区画貫通処理構造。
  14. 前記凸状の部材は、スリーブ状に巻かれる方向に沿って幅が狭まるガイド部材である、請求項12に記載の区画貫通処理構造。
  15. 前記重複補助部は、前記挿通体との間の空隙の少なくとも一部を塞ぐ前記カバー部材に接続し、かつ前記端部同士が重複することで生じる隙間を隠す、請求項3に記載の区画貫通処理構造。
  16. 前記重複補助部は、切込み状である、請求項1に記載の区画貫通処理構造。
  17. 前記熱膨張性シート部材と、前記重複補助部とを備える区画貫通処理材が前記仕切り部の両側に設けられる、請求項1に記載の区画貫通処理構造。
  18. 前記熱膨張性シート部材の少なくとも一方の表面が金属箔複合体で覆われている、請求項1に記載の区画貫通処理構造。
  19. 前記カバー部材が少なくとも金属箔複合体を有する、請求項3に記載の区画貫通処理構造。
  20. 建築物の仕切り部に形成され、かつ内部に長尺の挿通体が挿通される区画貫通部を防火構造とする区画貫通処理材であって、
    シート状からスリーブ状に変形可能であり、端部同士が重複するようにスリーブ状に変形した状態で前記仕切り部に設けられる前記区画貫通部の開口に少なくとも一部が挿入され、前記開口の内面に沿って配置された熱膨張性シート部材と、
    前記熱膨張性シート部材に設けられ、端部同士が重複することで生じる隙間を隠す、又は、端部同士が重複する配置となるように導く重複補助部とを備える、区画貫通処理材。
  21. 建築物の仕切り部に形成され、かつ内部に長尺の挿通体が挿通される区画貫通部を耐火構造とする区画貫通処理構造の施工方法であって、
    シート状からスリーブ状に変形可能な熱膨張性シート部材を用意する工程と、
    前記熱膨張性シート部材を端部同士が重複するようにスリーブ状に変形する工程と、
    スリーブ状に変形した前記熱膨張性シート部材を前記仕切り部に設けられる前記区画貫通部の開口に少なくとも一部を挿入し、前記開口の内面に沿って前記熱膨張性シート部材を配置する工程を含み、
    前記熱膨張性シート部材をスリーブ状に変形した際に、前記熱膨張性シート部材に設けられた重複補助部で、端部同士が重複することで生じる隙間を隠す、又は、端部同士が重複する配置となるように導く、区画貫通処理構造の施工方法。
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