JP2024034554A - 立体パズル用ピース - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、立体構造体を組立てるための立体パズル用ピースに関するものである。
従来、紙等のシート状のピースを組み立てて立体構造物を組み立てる、立体図面学習用教材や立体パズルがある(例えば、特許文献1を参照)。
特許文献1の立体図面学習用教材は、1枚の透明プラスチックシートから正多角形ピースが形成されている。ピースには、ピース同士を着脱可能に接続するための連結突起部と連結開口部とが形成されている。
特許文献1の構成では、1枚の透明プラスチックシートから正多角形ピースが形成されており、連結突起部を連結開口部に差し込んで支持しているだけなので、薄く柔軟性を有するシート状のパーツ同士を接続して固定するには、十分な結合強度を確保できないという問題がある。
本発明は、上記のような現状を検討して改善を施した立体用パズルピースを提供することを技術的課題としている。
本発明は、立体パズル用ピースに係るもので、各請求項で特定される様々な構成を含んでいる。
本発明の立体パズル用ピースは、平面視で多角形状のピース本体と、前記ピース本体の縁部から突出した接合片と、前記ピース本体の縁部に形成されて他のピース本体の接合片を差し込み可能な差込み穴と、を有しており、複数のピース本体を連結させるにあたり、一方のピース本体の前記接合片と、他方のピース本体の前記接合片とを上下に重ね合わせて互いの前記差込み穴に差し込み可能に構成している。
本発明の立体パズル用ピースにおいて、前記差込み穴が形成されたフラップ部が基部の各辺に連設されている本体パーツ体と、前記接合片を備えた接合片パーツ体と、を有しており、前記本体パーツ体の差込み穴に前記接合片パーツ体の接合片を内側から差し込み突出させ、前記各パーツ体が重なり合った状態で前記フラップ部を内向きに折り込んで構成しているようにしても構わない。
突出片を備えたカバーパーツ体をさらに有しており、前記本体パーツ体の差込み穴に前記接合片パーツ体の接合片を内側から差し込み突出させ、前記本体パーツ体のフラップ部を内向きに折り込んだ状態で、前記カバーパーツ体の突出片を折り込みながら前記差込み穴に外側から差し込んで、前記カバーパーツ体で前記フラップ部を覆っているようにしても構わない。
本発明の立体パズル用ピースによれば、ピース本体同士を結合した状態で、各パーツ体によって、互いの接合片の全周囲(四方位置)が覆われて支持されることとなり、摩擦力によるピース本体同士の結合強度が高まることとなる。
また、一方のピース本体の接合片と、他方のピース本体の接合片とを上下に重ね合わせて互いの差込み穴に差し込むことが可能であるため、接合片等が外部に露出することがない。
したがって、本発明に係る立体パズル用ピースによるとピース本体同士の結合強度が高まり、全体として、完成した際の立体パズルの剛性を高めることができる。また、ピース本体結合時の外表面の見栄え(意匠性)も向上する。
本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。まずは、図1~図8を参照しながら、第1実施形態としての立体パズル用ピースについて説明する。
<第1実施形態>
1.ピース本体について
本実施形態のピースPのピース本体1は、図2~図3で示すように、本体パーツ体2と、接合片パーツ体3と、カバーパーツ体4が重なり合って構成される。
1.ピース本体について
本実施形態のピースPのピース本体1は、図2~図3で示すように、本体パーツ体2と、接合片パーツ体3と、カバーパーツ体4が重なり合って構成される。
各パーツ体2~4は、1枚のシート等から必要部分を打ち抜いて(切り取って)、図3に示す展開状態で形成されたものである。各パーツ体2~4は、複数枚のシート等から形成されるものであってもよい。
各パーツ体2~4の厚みは、本実施形態においては全て同一であるが、一部パーツ体2~4を他のパーツ体2~4よりも厚いシート等で形成してもよい。この場合、各パーツ体の剛性がより高まり、摩擦力による結合強度を高めることが可能である。
また、一部パーツ体2~4を他のパーツ体2~4よりも薄いシート等で形成してもよい。この場合、各パーツ体2~4を結合させるときの着脱が容易となり、ピースPを組み込む作業性に優れる。
各パーツ体2~4(シート等)の素材は、例えば、厚紙または薄板上のダンボールである。各パーツ体2~4(シート等)は、プラスチック板や金属板、木板、竹板等であっても差し支えない。
2.各パーツ体について
[本体パーツ体]
本体パーツ体2は、図2~図8で示すように、本体パーツ体基部21の各辺210に、各フラップ部22が連設したものである。
[本体パーツ体]
本体パーツ体2は、図2~図8で示すように、本体パーツ体基部21の各辺210に、各フラップ部22が連設したものである。
本体パーツ体基部21の形状は、平面視で三角形や、四角形、五角形、六角形等といった多角形状に形成される。
各フラップ部22の形状は、本実施形態においては平面視で三角形状に形成されているが、平面視で四角形であったり、フラップ部22の先端部220が丸みを帯びた形状等であっても差し支えない。
各フラップ部22の大きさは、各フラップ部22を本体パーツ体基部21の各辺210に沿って本体パーツ体基部21の裏面212側に折り込んだ際、折り込んだ各フラップ部22が本体パーツ体基部21の面積の範囲内に収まればよい。
フラップ部22の数について、各フラップ部22は本体パーツ体基部21の各辺210に連設している。なお、本体パーツ体基部21の各辺210すべてにフラップ部22を備える必要はない。例えば、1つのピース本体1に、1つだけフラップ部22を形成してもよいし、複数のフラップ部22を形成してもよい。
各フラップ部22には、各フラップ部22を本体パーツ体基部21の裏面212側に折り込み容易となるように、本体パーツ体基部21の各辺210に平行に沿って、折り曲げ用の溝(折り目)23を設けることが好ましい。これにより、ピースPを構成する各パーツ体2~4を組み込む作業が容易になると共に、ピースPの外表面の見栄え(意匠性)が向上する。
各フラップ部22には、接合片パーツ体3の接合片32や、カバーパーツ体4の突出片42を差し込み可能な差込み穴24が形成されている。
各差込み穴24の形状は、本実施形態においては角丸長方形状に開口しているが、長方形や楕円形等の他の形状であっても差し支えない。
各差込み穴24の大きさは、本実施形態においては少なくとも接合片32を差し込むことが可能である差込み穴24の横幅X1(本体パーツ体基部21の各辺210に平行な横幅の長さ)であって、少なくとも2枚の接合片32と1枚の突出片42を差し込むことが可能である差込み穴24の縦幅Y1(本体パーツ体基部21の各辺210に垂直な縦幅の長さ)である。
例えば図3に示すように、差込み穴24の大きさを2枚の接合片32と1枚の突出片42を差し込むことが可能な大きさに形成することで、ピースP同士の結合間の隙間を最小限にすることが可能であり、各片32,42の横ずれ等を抑制することができ、各パーツ体2~4同士の結合強度を高めることができる。また、ピースP同士の結合強度も高まるため、組み立てた立体パズル構造体の剛性と見栄え(意匠性)が向上する。
差込み穴24の数について、差込み穴24は各フラップ部22に対して複数あってもよい。なお、必ずしも各フラップ部22すべてに差込み穴24を備える必要はない。例えば、1つのフラップ部22に対して1つの差込み穴24を開口してもよいし、1つのフラップ部22に対して複数の差込み穴24を形成してもよい。
差込み穴24の位置は、接合片32や突出片42が差し込み可能であれば、図3のように各フラップ部22に本体パーツ体基部21の各辺210に並行に沿って開口してもよいし、各フラップ部22の中央部等(各辺210から離れた位置)に開口しても差し支えない。
例えば図3に示すように、差込み穴24を本体パーツ体基部21の各辺210に沿って各フラップ部22に形成することで、各パーツ体2~4の結合時の安定性を高めることができる。また、ピース本体1の表面部11に差込み穴24が露出することがなく、ピースPの見栄え(意匠性)にも優れる。なお、差込み穴24を各フラップ部22に形成する際に、本体パーツ体基部21に差込み穴24の開口が架かっていても差し支えない。
[接合片パーツ体]
接合片パーツ体3は、接合片パーツ体基部31の各辺310に接合片32を外向きに突設したものである。
接合片パーツ体3は、接合片パーツ体基部31の各辺310に接合片32を外向きに突設したものである。
接合片パーツ体基部31の形状は、本実施形態においては平面視で本体パーツ体基部21よりも少し小さい正三角形状に形成されているが、接合片パーツ体基部31が本体パーツ体基部21に収まる範囲内であれば、平面視で多角形や、円形、十字形、星型多角形等の他の形状であっても差し支えない。
各接合片32の形状は、本実施形態においては接合片32の先端部320が丸みを帯びた形状に形成されているが、接合片32の先端部320が角形等の他の形状であっても差し支えない。
各接合片32の大きさは、各接合片32が本体パーツ体2の差込み穴24に差し込み突出可能であればよく、差込み穴24の大きさ等に応じて適宜変更してもよいことは言うまでもない。また、各接合片32の縦幅Y2(接合片パーツ基部31の各辺310に垂直な縦幅の長さ)は、全て同じ長さに設定されていてもよいし、異なる長さに設定されていてもよい。また、各接合片32の横幅X2(接合片パーツ基部31の各辺310に平行な横幅の長さ)は、全て同じ長さに設定されていてもよいし、異なる長さに設定されていてもよい。
例えば図2~図3に示すように、各接合片32が本体パーツ体2の差込み穴24に差し込み突出可能な大きさに形成することで、差込み穴24に接合片32を内側(本体パーツ体基部21の裏面212側の差込み穴24)から差し込み突出させた際、差し込んだ接合片32の横ずれ等を減少することができ、各パーツ体2,3同士の結合強度を高めることができる。また、ピースP同士の結合強度も高まり、結合間の隙間を最小限にすることが可能であり、組み立てた立体パズル構造体の強度と外観の美観性(意匠性)が向上する。
また、図2~図3に示すように、各接合片32の縦幅Y2を、ピースP結合時にピース本体1の差込み穴24に差し込み可能な範囲内で確保することで、ピースP同士を結合した際に接合片32が差込み穴24から抜けにくくなるというメリットがある。また、接合片32の横幅X2を差込み穴24の横幅X1よりもわずかに小さく形成することで、接合片32の差込み穴24内での移動を規制でき、本体パーツ体2と接合片パーツ体3との接続強度を向上できる。
接合片32の数について、接合片32は接合片パーツ体基部31の各辺310に対して複数突出していてもよい。また、必ずしも接合片パーツ体基部31の各辺310すべてに接合片32を備える必要はない。例えば1つのピース本体1に、1つだけ接合片32を形成してもよいし、複数の接合片32を形成してもよい。
各接合片32には、接合片32を本体パーツ体2の差込み穴24に内側から差し込み突出させた際に折り込み可能な本体パーツ体基部21と接合片32の連設部(接合片パーツ体基部31の各辺310の一部に相当する)に、折り曲げ用の溝(折り目)33を設けることが好ましい。
これにより、ピースP同士を結合させて組み立てる際に接合片32を容易に折り曲げることができるため、ピースP同士の差し込み位置や連結角度を自由に変更して接続することが可能となり、組み立て作業性及びピースPの外表面の見栄え(意匠性)が向上する。また、接合片32が可動しやすいように折り目を設けることで、ピースP同士の組み立て時の変形に耐えられる柔軟さを確保しながらピースP同士の結合部分が容易に外れることを防止できる。
[カバーパーツ体]
カバーパーツ体4は、カバーパーツ体基部41の各辺410に突出した各突出片42を形成したものである。
カバーパーツ体4は、カバーパーツ体基部41の各辺410に突出した各突出片42を形成したものである。
カバーパーツ体基部41の形状は、本実施形態においては平面視で本体パーツ体基部21と同一の三角形状に形成されているが、本体パーツ体基部21に収まる範囲内で本体パーツ体基部21の裏面212側に折り込んだ各フラップ部22の先端部220を覆うことが可能であれば、平面視で多角形や円形、十字形、星型多角形等の他の形状であっても差し支えない。
例えば図2~図3で示すように、本体パーツ体基部21の裏面212側に折り込んだ各フラップ部22全体を覆うことが可能である面積を有するカバーパーツ体基部41であれば、折り込んだ各フラップ部22の先端部220を確実に押さえ留めることができるため、ピース本体1の組み立て作業効率が高まる。また、ピース本体1の裏面部12の見栄え(意匠性)がより向上するというメリットもある。
各突出片42の形状は、本実施形態においては突出片42の先端部420が丸みを帯びた形状に形成されているが、突出片42の先端部420が角形等の他の形状であっても差し支えない。
各突出片42の大きさは、各突出片42が本体パーツ体2の差込み穴24に折り込みながら外側(折り込んだ各フラップ部22の表面221側に開口した差込み穴24)から差し込み可能であればよく、差込み穴24の大きさ等に応じて適宜変更してもよいことは言うまでもない。また、各突出片42の縦幅Y3(カバーパーツ体基部41の各辺410に垂直な縦幅の長さ)は、全て同じ長さに設定されていてもよいし、異なる長さに設定されていてもよい。また、各突出片42の横幅X3(カバーパーツ体基部41の各辺410に平行な横幅の長さ)は、全て同じ長さに設定されていてもよいし、異なる長さに設定されていてもよい。
例えば、図2~図3に示すように、突出片42が本体パーツ体2の差込み穴24に差し込み可能な大きさに形成することで、差込み穴24に突出片42を折り込みながら外側から差し込んだ際に各パーツ体2~4同士の結合強度を高めることができる。
また、図2~図3で示すように、各突出片42は接合片パーツ体3の各接合片32の大きさより小さくすることで、本体パーツ体2の各差込み穴24に各突出片42を挿入しやすくなり、カバーパーツ体4の組み込み作業がさらに容易となる。換言すると、各突出片42の縦幅Y3を、各接合片32の縦幅Y2よりも短くすることで、折り込んだ各突出片42を本体パーツ体2の各差込み穴24に挿入しやすくなるというメリットがある。また、各突出片42の横幅X3を差込み穴24の横幅X1よりもわずかに小さく形成することで、差込み穴24内での突出片42の移動を規制でき、本体パーツ体2とカバーパーツ体4との接続強度を向上できる。
突出片42の数について、突出片42はカバーパーツ体基部41の各辺410から複数突出していてもよい。また、必ずしもカバーパーツ体基部41の各辺410すべてに突出片42を備える必要はない。例えば、1つのピース本体1に2つだけの突出片42を形成しても差し支えない。
各突出片42には、突出片42を本体パーツ体2の差込み穴24に折り込みながら外側から差し込んだ際に折り込み可能な折り曲げ用の溝43(カバーパーツ体基部41の各辺410の一部に相当する)を設けることが好ましい。これにより、突出片42を本体パーツ体2の差込み穴24に折り込みながら外側(折り込んだ各フラップ部22の表面221側に開口した差込み穴24)から差し込むことが容易となり、カバーパーツ体4を組み込む作業性が向上する。
各パーツ体2~4の枚数やサイズを、ピース本体1の大きさ等に応じて適宜変更してよいことはいうまでもない。また、各差込み穴24、接合片32、突出片42は、その位置、大きさ、形状、または個数を1つのピース本体1内またはピース本体1ごとに異ならせてもよい。
本実施形態に係るピース本体1と各パーツ体2~4の関係において、ピース本体1の表面部11は本体パーツ体基部21の表面211側に、ピース本体1の裏面部12はカバーパーツ体基部41の表面411側に、ピース本体1の接合片32は接合片パーツ体3の接合片32に、ピース本体1の差込み穴24は本体パーツ体2の差込み穴24に、それぞれ相当する。
3.各パーツ体からピース本体を組み込む手順
図4~図7を参照して、本体パーツ体2と、接合片パーツ体3と、カバーパーツ体4から、ピースPを組み込む手順を説明する。
図4~図7を参照して、本体パーツ体2と、接合片パーツ体3と、カバーパーツ体4から、ピースPを組み込む手順を説明する。
まず、図4~図5で示すように、本体パーツ体2の各差込み穴24にそれぞれ対応する接合片パーツ体3の各接合片32を内側から差し込み突出させる。換言すると、接合片パーツ体3の各接合片32を本体パーツ体基部21の裏面212側から差込み穴24に差し込み、本体パーツ体基部21の表面211側に突出させる。
図5~図6で示すように、接合片パーツ体3の各接合片32が差し込まれた本体パーツ体2の各フラップ部22を本体パーツ体基部21の裏面212側に向かって、各フラップ部22の折り曲げ用の溝23で山折りに折りたたむ。
図6~図7で示すように、折りたたんだ各フラップ部22を覆うように、カバーパーツ体4を重ねて、折りたたんだフラップ部22の差込み穴24にそれぞれ対応するカバーパーツ体4の各突出片42を折り込みながら外側(各フラップ部22の表面221側)から差し込む。換言すると、各フラップ部22の折り目23で、本体パーツ体基部21の裏面212側に向かって山折りにした各フラップ部22の先端部220をカバーパーツ体4で押さえ留めるように、カバーパーツ体4の各突出片42の折り曲げ用の溝43で折り曲げながら各フラップ部22の表面221側から差込み穴24に差し込む。これにより、各パーツ体2~3の組み立てが完了し、ピースPが形成される。
4.ピース本体同士の結合手順
図8を参照して、ピースP同士の結合の手順を説明する。
図8を参照して、ピースP同士の結合の手順を説明する。
一方のピースPの接合片32と、他方のピースPの接合片32とを、上下に重ね合わせて、互いの差込み穴24に差し込んで結合する。換言すると、まず、一方のピースPの接合片32を、他方のピースPのピース本体1の表面部11と接合片32の間にある差込み穴24に挿入する。同時に、他方の接合片32を、一方のピースPのピース本体1の裏面部12と接合片32との間にある差込み穴24に挿入する。つまり、互いの接合片32が重なりあいながら、互いの差込み穴24に結合することとなる。
なお、図2及び図8からわかるように、裏面部12側の差込み穴24の開口部(突出片42の溝43に沿った折り返し部)は、表面部11側の差込み穴24の開口部(ピース本体1の縁部13)よりも、ピース本体1の中央部寄りに位置している。2つのピースPを接合するにあたり、まず、一方のピースPの接合片32を他方のピースPの接合片32の上に重ね合せる。次に、一方のピースPの接合片32の先端部320を他方のピースPの表面部11側の差込み穴24にわずかに差し込む。このとき、他方のピースPの接合片32の先端部320は、一方のピースPの裏面部12側の差込み穴24に到達していない状態にできる。
次に、他方のピースPの接合片32の先端部320を一方のピースPの裏面部12側の差込み穴24に対峙させた状態にする。その上で、両ピースPの対向する縁部13同士を突き合せることで、他方のピースPの接合片32が一方のピースPの裏面部12側の差込み穴24に差し込まれるとともに、一方のピースPの接合片32が他方のピースPの表面部11側の差込み穴24に深く差し込まれる。これにより、2のピースPが摩擦力をもって接合される。
このように、本実施形態では、2つのピースPを接合するにあたり、一方のピースPの接合片32を他方のピースPの差込み穴24に差し込むタイミングと、他方のピースPの接合片32を一方のピースPの差込み穴24に差し込むタイミングとをずらすことができる。一方のピースPの接合片32と他方のピースPの接合片32を互いの差込み穴24に完全に同じタイミングで相互に差し込む操作は、難易度が少し高く、慣れが必要である。これに対して、本実施形態では、上記のようにタイミングをずらすことができるので、2つのピースPの接続容易性が向上し、ユーザーフレンドリーである。
複数のピースPを結合することで、例えば図1に示すように、正三角形状のピースPを8つ結合した八面体の立体構造体を組み立てることができる。
図8(C)に示すように、ピースP同士を結合すると結合部分に隙間Zが形成される。これにより、立体構造物を組み立て時に容易に折り曲げて結合角度を自由に変更することが可能である。
図8で示すように、ピース本体1の先端部(角)14は尖っていてもよいし、丸みを帯びていても差し支えない。ピース本体1の先端部14を尖って形成した場合、複数のピースP同士の接合時により隙間なく組み立てることが可能となり、完成した立体構造物の見栄え(意匠性)が向上する。また、ピース本体1の先端部14が丸みを帯びた形状とした場合、ピースP同士を組み立て時にピース本体1の先端部14で怪我するおそれがなく、組み立て作業時の安全性が向上する。
次に、図9を参照しながら、第2実施形態としての立体パズル用ピースについて説明する。
<第2実施形態>
1.ピース本体について
図9に示すように、本実施形態のピースPは、本体パーツ体2と、接合片パーツ体3を組み込んで形成される。
1.ピース本体について
図9に示すように、本実施形態のピースPは、本体パーツ体2と、接合片パーツ体3を組み込んで形成される。
2.各パーツ体について
[本体パーツ体]
本体パーツ体2は、前述の本体パーツ体2の各フラップ部22の先端部220を、接合パーツ体3の切欠き穴34に差し込み可能な角形状に形成したものである。なお、本実施形態においては各フラップ部22の先端部220が角形状となっているが、切欠き穴34に差し留め可能であれば、各フラップ部22の先端部220が丸みを帯びている形状等であっても差し支えない。
[本体パーツ体]
本体パーツ体2は、前述の本体パーツ体2の各フラップ部22の先端部220を、接合パーツ体3の切欠き穴34に差し込み可能な角形状に形成したものである。なお、本実施形態においては各フラップ部22の先端部220が角形状となっているが、切欠き穴34に差し留め可能であれば、各フラップ部22の先端部220が丸みを帯びている形状等であっても差し支えない。
[接合片パーツ体]
接合片パーツ体3は、前述の接合片パーツ体基部31の中央部に、切欠き穴34を形成したものである。
接合片パーツ体3は、前述の接合片パーツ体基部31の中央部に、切欠き穴34を形成したものである。
各切欠き穴34の形状は、本実施形態においては角丸長方形状に開口しているが、多角形や円形等の他の形状であっても差し支えない。
各切欠き穴34の大きさは、少なくとも各フラップ部22の先端部220を差し留め可能である大きさが必要である。換言すると、少なくとも各フラップ部22の先端部220を切欠き穴34に挿入可能で、各フラップ部22の先端部220を切欠き穴34に差し込んだ状態が維持できる大きさであればよい。
切欠き穴34の数について、本実施形態においては各フラップ部22の先端部220に対応した数の切欠き穴34が接合片パーツ体基部31に開口されているが、切欠き穴34は接合片パーツ体基部31に複数あってもよいし、1つでも差し支えない。つまり、1つの切欠き穴34に複数のフラップ部22の先端部220を差し込んでもよい。
切欠き穴34の位置は、図9で示すように接合片パーツ体基部31の中央部であってもよいし、前述のとおり、折り込んだ各フラップ部22の先端部220が切欠き穴によって差し留め可能であれば、接合片パーツ体基部31の中央部以外であっても差し支えない。
本実施形態に係るピースPと各パーツ体2~3の関係において、図9で示すように、ピース本体1の表面部11は本体パーツ体基部21の表面211に相当する。また、ピース本体1の裏面部12は折り込んだ各フラップ部22の表面221に相当する。
3.各パーツ体からピース本体を組み込む手順
まず、本体パーツ体2の差込み穴24にそれぞれ対応する接合片パーツ体3の各接合片32を内側から差し込み突出させる。接合片パーツ体3の各接合片32が差し込まれた本体パーツ体2の各フラップ部22を、本体パーツ体基部21の裏面212側に向かって山折りに折りたたむとともに、各フラップ部22の先端部220をそれぞれ対応する切欠き穴34に外側から差し込む。
まず、本体パーツ体2の差込み穴24にそれぞれ対応する接合片パーツ体3の各接合片32を内側から差し込み突出させる。接合片パーツ体3の各接合片32が差し込まれた本体パーツ体2の各フラップ部22を、本体パーツ体基部21の裏面212側に向かって山折りに折りたたむとともに、各フラップ部22の先端部220をそれぞれ対応する切欠き穴34に外側から差し込む。
換言すると、接合片パーツ体3の各接合片32を本体パーツ体基部21の裏面212側の差込み穴24から差し込み、本体パーツ体基部21の表面211側へ突出させる。各接合片32が差し込まれた本体パーツ体2の各フラップ部22を、各フラップ部22の折り曲げ用の溝23に沿って、本体パーツ体基部21の裏面212側に向かって山折りにし、各フラップ部22の先端部220を接合片パーツ体基部31の表面311側から切欠き穴34に挿入する。
これにより、前述のカバーパーツ体4がなくとも、折りたたんだ各フラップ部22の先端部220を切欠き穴34によって押さえ留めることが可能となり、少ないパーツ数でコンパクトにピースPを組み込むことができる。また、組み立て作業性及びピース本体1の裏面部12の美観性(意匠性)も維持できる。
<他の実施形態>
図1~図9に示した第1及び第2実施形態はピースPの形状が正三角形であるが、図10~図11で示すように、四角形、五角形、六角形といった他の多角形状であってもよい。
図1~図9に示した第1及び第2実施形態はピースPの形状が正三角形であるが、図10~図11で示すように、四角形、五角形、六角形といった他の多角形状であってもよい。
図10~図11においては、本体パーツ体基部21とカバーパーツ体基部41が同一形状であるが、前述のとおり、接合片パーツ体基部31の形状は本体パーツ体基部21と異なる形状でも差し支えない。例えば、多角形や円形、十字形、星型多角形等の他の形状であってもよい。
また、図2~図11で示すように、接合片パーツ体3の接合片32や、カバーパーツ体4の突出片42の先端部420は、丸みを帯びた形状であってもよいし、角形等の他の形状であっても差し支えない。
図12で示すように、多種の多角形状のピースPを組み合わせて、様々な形状の立体構造体を組み立てることができる。例えば、貯金箱のような箱形状や、サッカーボールのような球体等も組み立て可能である。
ピースPの各パーツ体2~4の素材は、紙製に限らず、プラスチック製、木製、竹製、皮製、金属製であってもよい。
ピースPは、印刷や彫刻等の装飾を施すことも可能であり、見栄え(意匠性)が向上するというメリットもある。
本実施形態は、接着剤等での接着をせずとも、各パーツ体2~4からピースPを組み込めて、ピースP同士を結合することができる。このため、接着作業が不要で組み立てが容易であるとともに、接着剤等で接着が困難である素材であっても利用できるというメリットがある。なお、本発明の立体パズル用ピースは接着剤等で接着せずとも組み込み可能であるが、接着しても差し支えない。
次に、参考例であるカードホルダーについて、図面を参照しながら説明する。
<第1参考例>
図13及び図14に示す第1参考例のカードホルダー500は、縦長の厚紙又はプラスチック板等からなるシートSに切り込みを入れて、ベース部501とその内側に位置するフラップ片502とを形成し、ベース部501とフラップ片502とでカード類Cが挟持されるようにしたものである。カード類Cとしては、例えば高速券や駐車券、名刺等、様々なものが想定される。
図13及び図14に示す第1参考例のカードホルダー500は、縦長の厚紙又はプラスチック板等からなるシートSに切り込みを入れて、ベース部501とその内側に位置するフラップ片502とを形成し、ベース部501とフラップ片502とでカード類Cが挟持されるようにしたものである。カード類Cとしては、例えば高速券や駐車券、名刺等、様々なものが想定される。
ベース部501とフラップ片502とは、フラップ片502の基端側に位置するヒンジ線503を介して局所的に繋がっている。フラップ片502の先端側には、先端側に近づくに連れて横幅が広がる逆台形状の押さえ部504が形成されている。フラップ片502の中途部と押さえ部504との間には山折り部505が設定されている。当該山折り部505において山折りできるように構成されている。
ヒンジ線503は、押さえ部504から離れる方向に湾曲線状(円弧状)に形成されている。フラップ片502は、ヒンジ線503においていわゆる谷折りするようにしてめくりあげられる。なお、ヒンジ線503は、押さえ部504から近づく方向に湾曲線状に形成されていてもよい。要は、直線状のヒンジ線でなければよい。ベース部501の横方向両側には、強度や意匠性確保を目的とした壁部506,506が内向きに折り曲げ形成されている。
上記のようなカードホルダー500によりカード類Cを保持するには、湾曲線状(円弧状)のヒンジ線503を軸にして、フラップ片502をベース部501からめくりあげる。次いで、フラップ片502の中途部と押さえ部504との間にある山折り部505を山折りして、押さえ部504の横方向両側をベース部501に乗り上げさせ、フラップ片502のめくりあげからの反発による戻りを阻止した状態にする。その後、フラップ片502の押さえ部504とベース部501との間に生じた隙間にカード類Cを差し込んで、カード類Cを挟持させる。
上記の構成によると、シートSに切り込みを入れて、ベース部501とその内側に位置するフラップ片502とを形成し、ベース部501とフラップ片502とでカード類Cが挟持されるカードホルダー500において、ヒンジ線503は、押さえ部504から離れる又は近づく方向に湾曲線状に形成されているから、直線状のヒンジ線である場合に比べて、湾曲線状のヒンジ線503には(谷折りの)曲げ応力が集中しにくい(直線状のヒンジ線である場合よりも曲げ応力が分散しやすい)。
このため、湾曲線状のヒンジ線503にかかる負荷を少なくして、ヒンジ線503を介してめくりあげられたフラップ片502の反発力を比較的長期にわたって維持でき、ベース部501とフラップ片502の押さえ部504とによるカード類Cの保持力を長期にわたって維持・確保できる。
また、上記のようなカードホルダー500を採用すると、押さえ部504の横方向両側がベース部501に乗り上げ、フラップ片502がめくりあげられた状態で戻り止めされるので、カード類Cをベース部501とフラップ片502の押さえ部504との間に容易に挟み込みできる。
図15~図17には、第2参考例のカードホルダー510を示している。第2参考例のカードホルダー510は、第1参考例のカードホルダー500の変形例であり、例えば卓上カレンダーの上縁側や、モニタ又はタブレット等の上縁側に引っ掛けて配置されるものである。
<第2参考例>
第2参考例のカードホルダー510では、ベース部501の上下中途部に、横長下向き開放の断面鉤状で横長の係合部511が山折り谷折りを組み合わせて折り曲げ形成されている。当該係合部511が例えば卓上カレンダーの上縁側や、モニタ又はタブレット等の上縁側に上方から引っ掛けられる。
第2参考例のカードホルダー510では、ベース部501の上下中途部に、横長下向き開放の断面鉤状で横長の係合部511が山折り谷折りを組み合わせて折り曲げ形成されている。当該係合部511が例えば卓上カレンダーの上縁側や、モニタ又はタブレット等の上縁側に上方から引っ掛けられる。
ベース部501における横方向両側の上コーナー部分512,512は、係合部511よりも上方に張り出しており、これら両方の上コーナー部分512,512にそれぞれ、第1参考例と同様のフラップ片502が形成されている。フラップ片502において、ヒンジ線503、押さえ部504及び山折り部505の構成は、第1参考例のものと同様である。第2参考例の場合も第1参考例と同様の作用効果を奏することは言うまでもない。
本発明における各部の構成は図示の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更することが可能である。前述の実施形態のもの以外の構造を採用することも可能である。
1 ピース本体
2 本体パーツ体
21 本体パーツ体基部
22 フラップ部
23 フラップ部の折り曲げ用の溝(折り目)
24 差込み穴
3 接合片パーツ体
31 接合片パーツ体基部
32 接合片
33 接合片の折り曲げ用の溝(折り目)
34 切欠き穴
4 カバーパーツ体
41 カバーパーツ体基部
42 突出片
43 突出片の折り曲げ用の溝(折り目)
500 カードホルダー
501 ベース部
502 フラップ片
503 ヒンジ線
504 押さえ部
505 山折り部
506 壁部
510 カードホルダー
P ピース
2 本体パーツ体
21 本体パーツ体基部
22 フラップ部
23 フラップ部の折り曲げ用の溝(折り目)
24 差込み穴
3 接合片パーツ体
31 接合片パーツ体基部
32 接合片
33 接合片の折り曲げ用の溝(折り目)
34 切欠き穴
4 カバーパーツ体
41 カバーパーツ体基部
42 突出片
43 突出片の折り曲げ用の溝(折り目)
500 カードホルダー
501 ベース部
502 フラップ片
503 ヒンジ線
504 押さえ部
505 山折り部
506 壁部
510 カードホルダー
P ピース
Claims (3)
- 平面視で多角形状のピース本体と、前記ピース本体の縁部から突出した接合片と、前記ピース本体の縁部に形成されて他のピース本体の接合片を差し込み可能な差込み穴と、を有しており、
複数のピース本体を連結させるにあたり、一方のピース本体の前記接合片と、他方のピース本体の前記接合片とを上下に重ね合わせて互いの前記差込み穴に差し込み可能に構成している、
立体パズル用ピース。 - 前記差込み穴が形成されたフラップ部が基部の各辺に連設されている本体パーツ体と、
前記接合片を備えた接合片パーツ体と、を有しており、
前記本体パーツ体の差込み穴に前記接合片パーツ体の接合片を内側から差し込み突出させ、前記各パーツ体が重なり合った状態で前記フラップ部を内向きに折り込んで構成している、
立体パズル用ピース。 - 突出片を備えたカバーパーツ体をさらに有しており、
前記本体パーツ体の差込み穴に前記接合片パーツ体の接合片を内側から差し込み突出させ、前記本体パーツ体のフラップ部を内向きに折り込んだ状態で、前記カバーパーツ体の突出片を折り込みながら前記差込み穴に外側から差し込んで、前記カバーパーツ体で前記フラップ部を覆っている、
請求項2に記載の立体パズル用ピース。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022138864A JP2024034554A (ja) | 2022-08-31 | 2022-08-31 | 立体パズル用ピース |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022138864A JP2024034554A (ja) | 2022-08-31 | 2022-08-31 | 立体パズル用ピース |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2024034554A true JP2024034554A (ja) | 2024-03-13 |
Family
ID=90194433
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022138864A Pending JP2024034554A (ja) | 2022-08-31 | 2022-08-31 | 立体パズル用ピース |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2024034554A (ja) |
-
2022
- 2022-08-31 JP JP2022138864A patent/JP2024034554A/ja active Pending
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