JP2024031652A - 熱交換器の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】アルミニウム製の伝熱管のろう付け精度を向上させる熱交換器の製造方法を提供する。【解決手段】厚さ方向に並ぶ複数のフィン(10)と、該複数のフィン(10)を貫通する複数の伝熱管(30)とを備え、伝熱管(30)はアルミニウム製である熱交換器(1)の製造方法であって、製造方法は、フィン(10)から突出する伝熱管(30)の開口端部(31,32)のうち第1開口端部(31)と、アルミニウム製の第1接続管(41)とを接続する接続工程と、第1開口端部(31)と第1接続管(41)との第1接続部(43)の周囲を可動する第1バーナ(61)で加熱することで、第1接続部(43)をろう付けする第1ろう付け工程とを含む。【選択図】図3

Description

本開示は、熱交換器の製造方法に関するものである。
従来、フィンチューブ式の熱交換器において、積層フィンから突出する伝熱管の開口端部とU字状のベントパイプとはろう付けにより接続される。特許文献1では、複数の伝熱管の開口端部とU字状のベントパイプとを同時にろう付けする多頭式のバーナが用いられている。
特開2010-172943号公報
ところで、アルミニウムは加熱により変形しやすいため、伝熱管及びベントパイプがアルミニウム素材である場合、ろう付けの際に加熱温度を比較的厳密に調節する必要がある。そのため、複数の伝熱管とベントパイプとを同時にろう付けする多頭式バーナでは、ろう付けが不十分な伝熱管が生じる場合があり、熱交換器の製造方法には改良の余地がある。
本開示の目的は、アルミニウム製の伝熱管のろう付け精度を向上させる熱交換器の製造方法を提供することにある。
第1の態様は、
厚さ方向に並ぶ複数のフィン(10)と、該複数のフィン(10)を貫通する複数の伝熱管(30)とを備え、前記伝熱管(30)はアルミニウム製である熱交換器の製造方法であって、
前記フィン(10)から突出する前記伝熱管(30)の開口端部(31,32)のうち第1開口端部(31)と、アルミニウム製の第1接続管(41)とを接続する接続工程と、
前記第1開口端部(31)と前記第1接続管(41)との第1接続部(43)の周囲を可動する第1バーナ(61)で加熱することで、前記第1接続部(43)をろう付けする第1ろう付け工程とを含む
熱交換器の製造方法である。
第1の態様では、伝熱管(30)及び第1接続管(41)はアルミニウム製であるため、加熱による第1接続部(43)の温度調節を比較的細かく行う必要がある。しかし、個々の第1接続部(43)が全体的に加熱されるように第1バーナ(61)を動かすことで、第1接続部(43)のろう付けの精度を向上できる。
第2の態様は、第1の態様において、
前記第1ろう付け工程では、前記第1バーナ(61)の温度に基づいて、該第1バーナ(61)から噴射する加熱炎に使用されるガスの流量が制御される。
第1ろう付け工程において第1バーナ(61)自体の温度が上昇すると、熱膨張により第1バーナ(61)の噴射口の内径が大きくなって、ガス流量やガスの流れ方が変化する。また、第1バーナ(61)の温度上昇により、第1バーナ(61)の輻射熱によって第1接続部(43)の温度が上昇する。このように第1バーナ(61)の温度上昇により、加熱による第1接続部(43)の温度が変化するところ、第2の態様では第1バーナ(61)の温度に基づいてガス流量を制御する。このことで、加熱による第1接続部(43)温度を一定にできる。
第3の態様は、第2の態様において、
前記ガスは、燃焼ガスとエアとの混合ガスであり、前記エアの酸素濃度が95%以上である。
第3の態様では、支燃性ガスをエアから高濃度酸素のエアとすることで、火力を強くできる。その結果、第1ろう付け工程におけるろう付け時間を短縮できる。
第4の態様は、第1~第3の態様のいずれか1つにおいて、
前記第1ろう付け工程では、前記第1接続部(43)におけるろう付け状態に基づいて、前記第1バーナ(61)から噴射する加熱炎に使用されるガスの流量が制御される。
第4の態様では、第1接続部(43)のろう付け状態が良好となるようにガス流量を調節できる。
第5の態様は、第1~第4の態様のいずれか1つにおいて、
前記接続工程は、前記フィン(10)から突出する前記伝熱管(30)の開口端部(31,32)のうち第2開口端部(32)と、アルミニウム製であってかつ前記第1接続管(41)よりも低い熱容量を有する第2接続管(42)とを接続する工程を含み、
前記第2開口端部(32)と前記第2接続管(42)との第2接続部(44)を、固定型の第2バーナ(71)で加熱することで、前記第2接続部(44)をろう付けする
第2ろう付け工程をさらに含み、
前記第2ろう付け工程は、前記第1ろう付け工程の後に行われる。
第2接続管(42)は第1接続管(41)よりも熱容量が低いため、ろう付けのために必要な熱量は、第1接続部(43)より第2接続部(44)の方が少ない。そのため、仮に第2ろう付け工程の後に第1ろう付け工程を行うと、第2ろう付け工程で固化したろう材(M)が第1ろう付け工程において溶融してしまう。第5の態様では、第1ろう付け工程の後に第2ろう付け工程を行うことで、第2接続部(44)のろう材の再溶融を抑制できる。
第6の態様は、第1~第5の態様のいずれか1つにおいて、
前記第1ろう付け工程において、前記熱交換器(1)はクランプ機構(50)により固定され、
前記熱交換器(1)の所定の基準位置からのずれの量に基づいて、前記第1バーナ(61)の位置が調節される。
第6の態様では、熱交換器(1)は位置決めされるため、第1バーナ(61)と第1接続部(43)との距離を一定にできる。このことにより、第1接続部(43)によってろう付け状態がばらつくことを抑制できる。
第7の態様は、第6の態様において、
前記熱交換器(1)の種類に基づいて、前記クランプ機構(50)による前記熱交換器(1)へのクランプ位置が調節される。
第7の態様では、機種が異なる熱交換器(1)であっても、第1バーナ(61)と第1接続部(43)との距離を一定にできる。このことで、複数種類の熱交換器(1)を製造できる。
第8の態様は、第1~第7の態様のいずれか1つにおいて、
前記第1ろう付け工程において、複数の前記第1バーナ(61)により複数の第1接続部(43)が同時にろう付けされる。
第8の態様では、複数の第1バーナ(61)により、第1ろう付け工程の時間短縮を図ることができる。
図1は、実施形態における熱交換器の立体斜視図である。 図2は、熱交換器の一部を拡大した立体斜視図である。 図3は、熱交換器の製造方法のフローを示す図である。 図4は、熱交換器がクランプ機構によりクランプされている状態を示す模式図である。(A)は、立体斜視図である。(B)は、熱交換器を上から見た図である。 図5は、接続管と伝熱管とが接続される状態を示す縦断面図である。(A)は、ろう付け前の接続部の状態を示す。(B)は、ろう付け後の接続部の状態を示す。 図6は、第1ろう付け装置の構成を示すブロック図である。 図7は、第1バーナが第1接続部をろう付けしている状態を示す立体斜視図である。 図8は、第1バーナの動作を示す模式図である 図9は、第2ろう付け装置の構成を示すブロック図である。 図10は、第2バーナの動作を示す模式図である。 図11は、ガス流量の制御を示すフローチャートである。 図12は、アルミニウム製の伝熱管と接続管とをろう付けする温度と加熱時間とを示すグラフである。 図13は、変形例の第1ろう付け装置の構成を示すブロック図である。 図14は、変形例におけるガス流量の制御を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。また、以下に説明する各実施形態、変形例、その他の例等の各構成は、本発明を実施可能な範囲において、組み合わせたり、一部を置換したりできる。なお、以下に示す「前」、「後」、「上」、「下」、「右」及び「左」のそれぞれは、図1に示す熱交換器(1)を正面から見た方向を指す。
(1)熱交換器
図1及び図2に示すように、本実施形態の熱交換器(1)は、フィンチューブ式の熱交換器である。熱交換器(1)は、フィン(10)、管板(20a,20b)、伝熱管(30)、第2接続管(42)及び第1接続管(41)を有する。以下の説明では、第1接続管(41)及び第2接続管(42)を接続する前の状態である、フィン(10)と伝熱管(30)とが仮組された組立体も熱交換器と呼ぶ場合がある。
(1-1)フィン
フィン(10)は、アルミニウム製である。各フィン(10)は、概ね長方形の長板状に形成される。複数のフィン(10)が厚さ方向に並ぶことで、熱交換器(1)は概ね直方体状に構成される。各フィン(10)には伝熱管(30)が貫通する孔(図示省略)が複数形成される。
(1-2)管板
管板(20a,20b)は、第1管板(20a)と第2管板(20b)とを有する。各管板(20a,20b)は、概ねフィン(10)の同じ大きさの板状に形成される。第1管板(20a)は、熱交換器(1)の上端に配置される。第2管板(20b)は、熱交換器(1)の下端に配置される。第1管板(20a)及び第2管板(20b)は、複数のフィン(10)を上下方向から挟むように設けられる。各管板(20a,20b)には、伝熱管(30)が貫通する複数の貫通孔(21)が形成されている。貫通孔(21)は、管板(20a,20b)の前側部分及び後側部分のそれぞれにおいて、左右方向に1列に並ぶように形成される。
(1-3)伝熱管
伝熱管(30)は、アルミニウム製である。複数の伝熱管(30)は、2つの管板(20a,20b)と複数のフィン(10)を厚さ方向に貫通する。各伝熱管(30)は、ヘアピン状に形成されており、各伝熱管(30)の両開口端部(31,32)は、第1管板(20a)の貫通孔(21)から上方に突出する。以下の説明において、開口端部(31,32)は、伝熱管(30)のうち第1管板(20a)から上方に突出している部分を指す。
熱交換器(1)を上から見て、複数の伝熱管(30)の開口端部(31,32)は熱交換器(1)の前側部分と後側部分とにおいて、左右方向に一列に並ぶ。第1管板(20a)から突出する複数の伝熱管(30)の開口端部(31,32)は、第1開口端部(31)及び第2開口端部(32)を有する。第1開口端部(31)及び第2開口端部(32)は、フィン(10)から突出する。第1開口端部(31)には、後述の第1接続管(41)に接続される。第2開口端部(32)には、後述の第2接続管(42)に接続される。
(1-4)第2接続管
第2接続管(42)は、第2開口端部(32)に接続される管である。言い換えると、第2開口端部(32)は、第1管板(20a)上に突出する開口端部(31,32)のうち、第2接続管(42)に接続されている開口端部(32)である。
第2接続管(42)に接続される2つの第2開口端部(32)は互いに隣り合っている。このように、第2接続管(42)は、左右方向または前後方向に隣り合う第1開口端部(31)同士を連結する。第2接続管(42)はアルミニウム製である。第2接続管(42)は、U字状に形成される。詳細は後述するが、第2接続管(42)の熱容量は、第1接続管(41)の熱容量よりも小さい。
(1-5)第1接続管
第1接続管(41)は、第1開口端部(31)に接続される管である。本実施形態では、第1開口端部(31)は、第1管板(20a)上に突出する開口端部(31,32)のうち、第2開口端部(32)以外の開口端部(31)である。第1接続管(41)は、互いに隣り合わない開口端部(31)同士を接続したり、分流器(図示省略)と開口端部(31)とを接続したりする。
第1接続管(41)は、アルミニウム製である。第1接続管(41)及び第2接続管(42)は、同一の内径及び外径を有する。第1接続管(41)は、第2接続管(42)よりも管長が長い。そのため、第1接続管(41)の熱容量は、第2接続管(42)の熱容量よりも大きい。
(2)熱交換器の製造方法
本実施形態の熱交換器(1)の製造方法について説明する。本実施形態の製造方法は、複数種類の熱交換器(1)に対応する。複数種類の熱交換器(1)は、例えば、フィン(10)の積み厚、伝熱管(30)の本数、第1接続管(41)または第2接続管(42)の数や配置などが互いに異なっている。
図3に示すように、本実施形態の製造方法は、クランプ工程、接続工程、第1ろう付け工程、及び第2ろう付け工程を含む。フィン(10)と伝熱管(30)とを仮組した状態の熱交換器(1)は、クランプ工程、接続工程、第1ろう付け工程、及び第2ろう付け工程の順に処理される。本実施形態の熱交換器(1)の製造方法では、熱交換器(1)の製造装置が用いられる。熱交換器の製造装置は、クランプ機構(50)、第1ろう付け装置(60)及び第2ろう付け装置(70)を含む。各種の装置の詳細は以下の各工程において説明する。
(2-1)クランプ工程
図4(A)に示すように、クランプ工程では、熱交換器(1)はクランプ機構(50)により固定される。クランプ機構(50)は、熱交換器(1)を位置決めすると共に、熱交換器(1)が水平方向にずれないように固定する。このように熱交換器(1)を固定することで、第1ろう付け工程におけるろう付け精度が、熱交換器(1)間でばらつくことが抑制される(詳細は後述する)。
図4(B)に示すように、本実施形態のクランプ工程では、熱交換器(1)の側面が固定される。具体的に、クランプ機構(50)は、4枚の板部材(51,51,51,51)と各板部材(51)を支持する伸縮可能なアーム(52,52,52,52)を有する。クランプ機構(50)は、各アーム(52)の動作を制御するクランプ制御部(図示省略)を有する。クランプ機構(50)は、2枚の板部材(51,51)が熱交換器(1)を左右方向から挟むように把持すると共に、他の2枚の板部材(51,51)が熱交換器(1)を前後方向から挟むように把持する。熱交換器(1)は、クランプ機構(50)に固定された状態で、次の工程に送られる。
クランプ機構(50)は、熱交換器(1)の上下方向の中間の高さ位置よりも上寄りを把持する。これにより、熱交換器(1)の上端が前後方向に揺動することが抑制されるため、第1ろう付け工程における第1接続部(43)のろう付け状態が安定する(詳細は後述する)。
本実施形態のクランプ機構(50)は、把持する高さ位置を調節できる。例えば、比較的高さの高い(フィン(10)の積み厚が大きい)種類の熱交換器(1)をクランプする場合は、板部材(51,51,51,51)の高さを比較的高く設定する。一方、比較的高さの低い種類の熱交換器(1)をクランプする場合は、板部材(51,51,51,51)の高さを比較的低く設定する。このように、クランプ機構(50)は、複数種類の熱交換器(1)の製造に対応する。
(2-2)接続工程
図5(A)に示すように、接続工程は、伝熱管(30)の第1開口端部(31)と第1接続管(41)とを接続し、かつ、第2開口端部(32)と第2接続管(42)とを接続する工程である。以下の説明において、第1開口端部(31)と第1接続管(41)との接続部分を第1接続部(43)と呼ぶ。第2開口端部(32)と第2接続管(42)との接続部分を第2接続部(44)と呼ぶ。第1接続管(41)及び第2接続管(42)のそれぞれの端部付近の外周面には、リング状のろう材(M)が予め設けられている。
各伝熱管(30)の開口端部(31,32)はフレア加工により予め拡径されている。接続工程では、第1接続管(41)は、第1開口端部(31)に挿入される。同様に、第2接続管(42)は、第2開口端部(32)に挿入される。具体的に、各開口端部(31,32)は、拡径された二次フレアと、該二次フレアの上端においてさらに拡径された三次フレアを有する。各接続管(41,42)は、二次フレア内に挿管され、ろう材(M)は三次フレア(開口端部(31,32))の上に載るように配置される。
図5(B)は、第1ろう付け工程及び第2ろう付け工程によりろう付け後の各接続部(43,44)の状態を示す。加熱により溶融したろう材(M)は、第1接続部(43)の隙間及び第2接続部(44)の隙間に流れ込んで固化する。具体的には、ろう材(M)は、第1接続部(43)及び第2接続部(44)における二次フレアまで流れ込む。このように、第1接続部(43)及び第2接続部(44)には、固化したろう材によりフィレットが形成される。
(2-3)第1ろう付け工程
図6及び図7に示すように、第1ろう付け工程は、第1開口端部(31)と第1接続管(41)との接続部をろう付けする工程である。第1ろう付け工程では、第1ろう付け装置(60)が用いられる。第1ろう付け装置(60)は、第1バーナ(61)、温度センサ(62)、及び第1制御装置(63)を備える。
第1バーナ(61)は、第1開口端部(31)と第1接続管(41)との接続部である第1接続部(43)を加熱する。第1バーナ(61)は、可動型である。第1バーナ(61)は、第1接続部(43)の周囲を可動する。第1バーナ(61)は、2つの可動トーチ(64,64)を有する。
各可動トーチ(64)のそれぞれは、1つの第1接続部(43)に向かって加熱炎を噴射する。具体的に、2つの可動トーチ(64)は二又状に形成され、可動トーチ(64)の各先端に設けられる吹出口から加熱炎を吹き出す。2つの可動トーチ(64)は、基端から先端の吹出口に向かって互いに近づくように形成される。このように第1バーナ(61)は2方向から第1接続部(43)を加熱する。
第1バーナ(61)から噴射する加熱炎に所定のガスが使用される。所定のガスの燃焼により可動トーチ(64)から加熱炎が噴射する。可動トーチ(64)から噴射される加熱炎の大きさは、所定のガスの流量で調節される。所定のガスは、燃焼ガスとエアとの混合ガスである。燃焼ガスは、例えば都市ガスである。エアの酸素濃度は95%以上である。
温度センサ(62)は、第1バーナ(61)の温度を検出する。具体的に、温度センサ(62)は、可動トーチ(64)の温度を検出する。温度センサ(62)は、検出した温度を示す情報またはその信号を第1制御装置(63)に出力する。温度センサ(62)は、放射温度計である。
第1制御装置(63)は、可動トーチ(64)から噴射される加熱炎の大きさや、第1バーナ(61)の動作を制御する。第1制御装置(63)は、マイクロコンピュータと、該マイクロコンピュータを動作させるためのソフトウェアを格納するメモリディバイスとを備える。第1制御装置(63)は、第1バーナ(61)の各種の機器と有線または無線により接続される。第1制御装置(63)は、第1バーナ(61)の各種の機器の運転を制御する。
第1制御装置(63)は、温度センサ(62)から受信した温度情報(第1バーナ(61)の温度)に基づいて、第1バーナ(61)に供給されるガスの流量が制御される。ガス流量の制御については後述する。
第1制御装置(63)は、所定の運転プログラムに基づいて第1バーナ(61)の動作を制御する。第1制御装置(63)は、熱交換器(1)の種類(機種)ごとに運転プログラムを有する。このことにより、第1制御装置(63)は、各機種に対応したろう付けを行う。
図8に示すように、第1制御装置(63)は、第1接続部(43)が加熱されるように可動トーチ(64)を動かす。第1バーナ(61)は、可動トーチ(64)が前後方向及び上下方向に動くように制御される。具体的に、可動トーチ(64)は、ろう材(M)の上端付近を前後方向に往復移動しながら加熱する。その後、可動トーチ(64)は、下降してろう材の下端付近を前後方向に往復移動しながら加熱する。このように、第1バーナ(61)は第1接続部(43)の周囲を可動しながらろう付けを行う。ろう材(M)の上寄りを加熱する時間と下寄りを加熱する時間とは適宜設定される。
可動トーチ(64)の往復する距離は、概ね第1接続部(43)の外径の長さと概ね等しい。すなわち、各可動トーチ(64)から噴射される加熱炎は、熱交換器(1)を上からみて、第1接続部(43)の前端と後端との間を往復する。さらに2つの可動トーチ(64)は、第1接続部(43)の上寄りの左側部分と右側分、及び下寄りの左側部分と右側分を加熱するため、第1接続部(43)の局所的な加熱が抑制され、第1接続部(43)は全体的に温度上昇する。
第1制御装置(63)は、可動トーチ(64)の吹出口と第1接続部(43)との距離を所定の距離に保つように制御する。このことにより、第1接続部(43)のろう付け精度が各熱交換器(1)間でばらつくことが抑制される。
特に、クランプ機構(50)により、熱交換器(1)ごとに生じる水平方向のずれが抑えられるため、各熱交換器(1)ごとにろう付け状態のばらつきが抑えられる。また、クランプ機構(50)により、熱交換器(1)の上端が前後方向に揺動することが抑えられるため、第1バーナ(61)の吹出口と第1接続部(43)との距離を一定に維持できるため、第1接続部(43)に与える熱量は安定する。
(2-4)第2ろう付け工程
図9及び図10に示すように、第2ろう付け工程は、第2開口端部(32)と第2接続管(42)との接続部をろう付けする工程である。第2ろう付け工程では、第2ろう付け装置(70)が用いられる。第2ろう付け装置(70)は、第2バーナ(71)及び第2制御装置(72)を備える。
第2バーナ(71)は、第2開口端部(32)と第2接続管(42)との接続部である第2接続部(44)を加熱する。第2バーナ(71)は、固定型である。第2バーナ(71)は、複数の固定トーチ(73)を備える。
複数の固定トーチ(73)のそれぞれは、加熱炎の吹出口が各接続部(43,44)に向くように配置される。具体的に、複数の固定トーチ(73)は、熱交換器(1)の前方及び後方において左右方向に延びる所定の固定部材(図示省略)に固定される。このように、熱交換器(1)の前方に配置される複数の固定トーチ(73)は、熱交換器(1)の前側部分に設けられる第2接続部(44)を加熱する。熱交換器(1)の後方に配置される複数の固定部材の固定トーチ(73)は、熱交換器(1)の後側部分に設けられる第2接続部(44)を加熱する。
第2バーナ(71)は、左右方向に往復移動する。第2バーナ(71)の動作は、第2制御装置(72)により制御される。
第2制御装置(72)は、第2バーナ(71)を左右方向に往復移動させる。往復する距離は、概ね第2接続部(44)の外径の長さと概ね等しい。すなわち、各固定トーチ(73)は、熱交換器(1)を上からみて、第2接続部(44)の右端と左端との間を往復する。このことで、各固定トーチ(73)の加熱炎により第2接続部(44)は万遍なく加熱される。第2接続部(44)の加熱時間は適宜設定される。
第2接続管(42)の熱容量は、第1接続管(41)の熱容量よりも小さい。そのため、第2バーナ(71)により第2接続管(42)に与えられる熱量は、第1バーナ(61)により第2接続管(42)に与えられる熱量よりも小さい。
(2-5)ガス流量制御
第1バーナ(61)の可動トーチ(64)の温度が上昇することで、その内径は熱膨張により広がってガス流量は変化する。また、可動トーチ(64)の温度が上昇することで、可動トーチ(64)の輻射熱が第1接続部(43)の温度に影響を与える場合がある。このように、可動トーチ(64)の温度変化は、第1接続部(43)への加熱に影響する。
このように、同じ加熱時間であっても可動トーチ(64)の温度変化により、第1接続部(43)のろう付けの精度にばらつきが生じる。そのため、第1接続部(43)が受ける熱量を一定にすることが好ましい。本実施形態では、第1ろう付け工程において、第1バーナ(61)の温度に基づいて第1バーナから噴射されるガス流量を制御する。以下、第1バーナ(61)に供給されるガス流量の制御について図11を用いて説明する。
ステップS11では、第1制御装置(63)は、第1バーナ(61)を稼働させて、予め設定されたガス流量で第1接続部(43)の加熱を開始する。これにより、第1接続部(43)の温度は上昇する。
ステップS12では、第1制御装置(63)は、加熱開始から所定時間(加熱時間)が経過したか判定する。加熱時間が経過したと判定された場合(ステップS12のYES)、ステップS13が実行される。加熱時間が経過していないと判定された場合(ステップS12のNO)、加熱が継続され再度ステップS12が実行される。
ステップS13では、第1制御装置(63)は、可動トーチ(64)の温度が所定の温度範囲内にあるかを判定する。可動トーチ(64)の温度が、所定の温度範囲内であると判定された場合(ステップS13のYES)、この制御はリターンする。リターンされるとステップS11において設定されたガスの流量が採用され、第1ろう付けが行われる。可動トーチ(64)の温度が所定の温度範囲内にないと判定された場合(ステップS13のNO)、ステップS14が実行される。
ステップS14では、第1制御装置(63)は、可動トーチ(64)の温度が所定の範囲を超えているか判定する。可動トーチ(64)の温度が所定の範囲を超えていると判定された場合(ステップS14のYES)、ステップS15が実行される。可動トーチ(64)の温度が所定の範囲を超えていないと判定された場合(ステップS14のNO)、可動トーチ(64)の温度は、所定の温度範囲以下であると判断されてステップS16が実行される。
ステップS15では、第1制御装置(63)は、ステップS11のガス流量よりも低い流量に設定する。次に行われる第1ろう付け工程では、ステップS15で設定されたガス流量でろう付けが行われる。
ステップS16では、第1制御装置(63)は、ステップS11のガス流量よりも高い流量に設定する。次に行われる第1ろう付け工程では、ステップS16で設定されたガス流量でろう付けが行われる。
このように、ガス流量を制御することで、第1接続部(43)が受ける熱量が過剰になることが抑制され、第1接続部(43)が受ける熱量が一定となり、各第1接続部(43)のろう付け精度が安定する。
(3)特徴
(3-1)特徴1
本実施形態の熱交換器(1)の製造方法は、アルミニウム製の伝熱管(30)の第1開口端部(31)と、アルミニウム製の第1接続管(41)とを接続する接続工程と、第1開口端部(31)と第1接続管(41)との第1接続部(43)の周囲を可動する第1バーナ(61)で加熱することで、第1接続部(43)をろう付けする第1ろう付け工程とを含む。
図12に示すように伝熱管(30)及び第1接続管(41)はアルミニウム製であるため、第1接続部(43)を加熱するとき、伝熱管及び接続管が銅製である場合に比べて厳しく温度制御を行う必要がある。具体的に、伝熱管及び接続管が銅製である場合、例え加熱し過ぎても胴の伝熱管および接続管は変形しにくいため、ろう材が完全に溶けるまで第1接続部(43)を加熱すればよい。アルミニウム製の伝熱管及び接続管では、加熱し過ぎると第1接続部(43)が変形または破損してしまう一方、加熱温度が低いとろうの溶け残りが発生し、ろう付けが不十分となる。さらに、アルミニウム製の伝熱管及び接続管では、ろうの溶け残りが発生しない下限の加熱温度と、第1接続部(43)が変形しない上限の加熱温度との温度差は比較的小さい。従って、本実施形態の熱交換器(1)のように、熱容量の異なる接続管を伝熱管にろう付けする場合、接続管の種類によって加熱条件を異ならせることが好ましい。
しかし、従来の複数の伝熱管と接続管との接続部を同時に集中してろう付けする多頭型のろう付け装置では、比較的熱容量の大きい接続管(本実施形態の第1接続管(41)に相当)をろう付けするために、補助バーナを追加して熱量の不足を補う必要がある。
しかし、補助バーナは接続管の熱容量に合わせてトーチの設置する位置や角度を調節する必要がある。接続管は、熱交換器によって形状、数、配置等が異なるため、機種ごとに補助バーナを増やしたり位置を変更したりする必要があり、多機種を生産するには生産効率が良いとは言えない。
また、集中ろう付けは、複数の接続部に対して一様に加熱するだけのろう付け方法であるため、接続部の1つ1つに対して加熱の微調整が困難である。補助バーナを追加する場合、機種に応じてベストな位置や角度を決定するための条件検討に時間を要する。
さらに、多量の熱交換器を製造している間に製造設備自体の温度が上昇すると、ろう付けの出来栄えも異なってくる。ろう付け時間を製造設備の稼働状況に応じて調整することも考えられるが、伝熱管に接続される接続管の形状等によってろう付けの出来栄えが影響されやすさが異なるため、ろう付け精度を一定にすることは困難である。
そこで、本実施形態では、可動式の第1バーナ(61)により第1接続部(43)を個別に加熱する。第1接続部(43)の形状や熱容量に基づいて加熱条件である第1バーナ(61)の動作や加熱時間などを設定することで第1接続部(43)のろう付けの精度を向上できる。
加えて、第1バーナ(61)は、前後方向に往復移動しながら2方向から第1接続部(43)に加熱炎を噴射するため、第1接続部(43)を均一に加熱できる。また、第1バーナ(61)は、第1接続部(43)の上側部分と下側部分とを順に加熱するため、第1接続部(43)を万遍なく加熱できる。このことで、第1接続部(43)の一部分が局所的に温度上昇することを抑制できる。
加えて、本実施形態では、第1バーナ(61)は機種に応じて第1接続部(43)の周囲を可動するため、従来のろう付け装置のように第1接続部(43)の熱量を補う補助バーナの位置や角度を検討する必要がない。そのため、製造する熱交換器の機種が変更されても速やかに変更後の機種に対応したろう付けを行うことができる。このように、本実施形態の製造方法では、複数種類の熱交換器(1)を製造できる。ひいては製造対象の熱交換器(1)が多品種に及んでも製造効率の低下を抑制できる。
加えて、本実施形態では、伝熱管(30)及び第1接続管(41)はアルミニウム製であるため、ろう付けの加熱温度の上限値と下限値との幅は比較的狭い。従って、第1接続部(43)の温度調節が重要であるところ、第1バーナ(61)は可動式であるため、異なる形状の第1接続管(41)であっても第1接続管(41)ごとに加熱条件を設定できるため、加熱不足によるろう材の溶け残りや、過剰な加熱による第1接続部(43)の変形などを抑制できる。
加えて、本実施形態では、第1ろう付け装置(60)は接続管の種類毎に第1バーナ(61)の動作条件を設定可能であるため、その都度補助バーナの調整が必要な従来の方法に比べて製造工数の増大を抑えることができる。
(3-2)特徴2
本実施形態の熱交換器(1)の製造方法では、第1ろう付け工程において、第1バーナ(61)の温度に基づいて、該第1バーナ(61)から噴射される加熱炎に使用されるガスの流量が制御される。
上述したように、可動トーチ(64)の熱膨張により吹出口の内径が変化するとガスの流量が変化して第1接続部(43)に与える熱量も変化する。それに加えて、可動トーチ(64)から発せられる輻射熱が増大すると第1接続部(43)に加わる熱量にも影響する。そこで、第1ろう付け工程では、可動トーチ(64)の温度に応じてガスの流量を調節する。このことで、可動トーチ(64)が熱膨張してもガス流量を一定することができ、第1接続部(43)に与える熱量も一定にできる。
加えて、第1ろう付け装置(60)の稼働により上昇する製造設備自体の温度も第1ろう付け工程に影響を及ぼすところ、このような第1バーナ(61)のガス流量制御によりろう付け状態のばらつきを抑えることができ、熱交換器(1)を安定して生産できる。
(3-3)特徴3
本実施形態の熱交換器(1)の製造方法において、第1バーナ(61)の加熱炎のガスは、燃焼ガスとエアとの混合ガスであり、エアの酸素濃度は95%以上である。加熱炎のガスは、従来では燃焼ガスと支燃性ガスとの混合ガスが使用されるが、この支燃性ガスを高濃度酸素のエアとすることで、高火力を実現できる。第1ろう付け工程では、第1バーナ(61)が第1接続部(43)を個別に加熱するため、比較的ろう付け時間を要する場合がある。本実施形態では、第1バーナ(61)の火力を強くできるため、第1ろう付け時間を短縮できる。
(3-4)特徴4
本実施形態の熱交換器(1)の製造方法は、第2接続部(44)を固定型の第2バーナ(71)で加熱することで、第2接続部(44)をろう付けする第2ろう付け工程をさらに含み、第2ろう付け工程は、第1ろう付け工程の後に行われる。第2接続管(42)はアルミニウム製である。
第1接続管(41)は、第2接続管(42)よりも熱容量が大きいため、第1接続部(43)をろう付けするための熱量は、第2接続部(44)をろう付けするための熱量よりも多くなる。そのため、仮に第2ろう付け工程の後に第1ろう付け工程を行うと、第1ろう付け工程で与えられる熱量により、第2接続部(44)の温度が上昇して、一度形成された第2接続部(44)におけるフィレットが溶融してしまうところ、第1ろう付け工程の後に第2ろう付け工程を行うことで、第2接続部(44)のフィレットの溶融を抑制できる(図5参照)。
(3-5)特徴5
本実施形態の熱交換器(1)の製造方法では、熱交換器(1)の種類に基づいて、クランプ機構(50)による熱交換器(1)へのクランプ位置が調節される。
本実施形態によると、クランプ機構(50)により、各熱交換器(1)を位置決め精度を向上できる。位置決め精度が向上すると、第1ろう付け工程において、可動トーチ(64)の吹出口と第1接続部(43)との距離を一定にできるため、第1接続部(43)に与える熱量も一定にできる。その結果、熱交換器(1)間でのろう付け精度を一定にできる。
加えて、クランプ機構(50)は、熱交換器(1)の上部を固定することで、熱交換器(1)の上端が揺動することを抑制する。クランプ機構(50)は、クランプする高さ位置を変更できるため、熱交換器に応じてその熱交換器(1)の上部を固定することができる。そのため、多品種の熱交換器(1)の製造に対応できる。
(4)変形例
本例の第1制御装置(63)は、第1接続部(43)におけるろう付け状態に基づいて、所定のガスの流量を制御する。所定のガスは、上記実施形態のガスと同じである。図13に示すように、第1ろう付け装置(60)は、カメラ(65)を備える。カメラ(65)は、加熱中の第1接続部(43)を画像データとして検出する。例えば、第1ろう付け装置(60)は、第1接続部(43)のろう付け状態の画像データと、そのろう付け状態の程度を示す評価値との関係を示すデータを有する。
ろう付け状態の程度を示す評価値は、例えば「1」が最もろう付け状態が不十分であり、「2」が最もろう付け状態が良好であり、「3」が第1接続部(43)の温度が過剰に上昇している、というように1~3の3段階で表される数値である。第1制御装置(63)は、カメラ(65)から受信した画像データに基づいてろう付け状態が1~3のどの段階かを評価する。第1制御装置(63)は、推定されたろう付け状態に基づいて、ガス流量を制御する。以下、図14を用いて説明する。
ステップS21では、第1制御装置(63)は、第1バーナ(61)を稼働させて、予め設定されたガス流量で第1接続部(43)の加熱を開始する。これにより、第1接続部(43)の温度は上昇していく。
ステップS22では、第1制御装置(63)は、加熱開始から所定時間(加熱時間)が経過したか判定する。加熱時間が経過したと判定された場合(ステップS22のYES)、ステップS13が実行される。加熱時間が経過していないと判定された場合(ステップS22のNO)、加熱が継続され再度ステップS22が実行される。
ステップS23では、第1制御装置(63)は、カメラ(65)から受信した画像データに基づいて、第1接続部(43)のろう付け状態を評価する。具体的に、第1制御装置(63)は、第1接続部(43)のろう付け状態の評価が「2」であるか判定する。第1接続部(43)のろう付け状態が「2」である場合(ステップS23のYES)、この制御はリターンする。リターンされるとステップS21において設定されたガスの流量が採用され、第1ろう付けが行われる。第1接続部(43)のろう付け状態が「2」と判定されなかった場合(ステップS23のNO)、ステップS24が実行される。
ステップS24では、第1制御装置(63)は、第1接続部(43)のろう付け状態の評価が「3」あるかを判定する。第1接続部(43)のろう付け状態の評価が「3」であると判定された場合(ステップS24のYES)、ステップS25が実行される。第1接続部(43)のろう付け状態の評価が「3」でないと判定された場合(ステップS24のNO)、第1接続部(43)のろう付け状態の評価は「1」であると判断され、ステップS26が実行される。
ステップS25では、第1制御装置(63)は、ステップS21のガス流量よりも低い流量に設定する。次に行われる第1ろう付け工程では、ステップS25で設定されたガス流量でろう付けが行われる。
ステップS26では、第1制御装置(63)は、ステップS21のガス流量よりも高い流量に設定する。次に行われる第1ろう付け工程では、ステップS26で設定されたガス流量でろう付けが行われる。
このように、第1接続部(43)のろう材付け状態をフィードバックすることで、次のろう付け状態が良好となるようにガス流量を調節できる。
(5)その他の実施形態
第1ろう付け装置(60)は、複数の第1バーナ(61)を有していてもよい。第1ろう付け工程において、複数の第1バーナ(61)により複数の第1接続部(43)が同時にろう付けされる。これにより、第1ろう付け工程の時間短縮を図ることができる。
第1ろう付け工程において、熱交換器(1)はクランプ機構(50)により固定され、熱交換器(1)の基準位置からのずれに基づいて、第1バーナ(61)の位置が調節されてもよい。これにより、第1バーナは、一定距離から第1接続部(43)を加熱できる。
第1ろう付け装置(60)は、図示しないレーザー変位計を有してもよい。レーザー変位計は、クランプ機構(50)で位置決めした後の第1接続管(41)の位置を測定する。第1接続管(41)が、基準位置よりもずれていた場合(例えば基準位置よりも±0.5mmずれていた場合)、第1制御装置(63)は、そのずれ量に基づいて第1バーナ(61)の吹出口と第1接続部(43)との距離を調節する。このことで、第1接続管(41)がずれていても該第1接続部(43)と第1バーナ(61)の吹出口との距離を一定にできる。
ガスの流量制御は、燃焼ガスとエアの混合比率を調節するように制御されてもよい。
以上、実施形態および変形例を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。また、以上の実施形態および変形例は、本開示の対象の機能を損なわない限り、適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。以上に述べた「第1」、「第2」、…という記載は、これらの記載が付与された語句を区別するために用いられており、その語句の数や順序までも限定するものではない。
以上説明したように、本開示は、熱交換器の製造方法について有用である。
1 熱交換器
10 フィン
30 伝熱管
31 第1開口端部
31,32 開口端部
32 第2開口端部
41 第1接続管
42 第2接続管
43 第1接続部
44 第2接続部
50 クランプ機構
61 第1バーナ
71 第2バーナ

Claims (8)

  1. 厚さ方向に並ぶ複数のフィン(10)と、該複数のフィン(10)を貫通する複数の伝熱管(30)とを備え、前記伝熱管(30)はアルミニウム製である熱交換器(1)の製造方法であって、
    前記フィン(10)から突出する前記伝熱管(30)の開口端部(31,32)のうち第1開口端部(31)と、アルミニウム製の第1接続管(41)とを接続する接続工程と、
    前記第1開口端部(31)と前記第1接続管(41)との第1接続部(43)の周囲を可動する第1バーナ(61)で加熱することで、前記第1接続部(43)をろう付けする第1ろう付け工程とを含む
    ことを特徴とする熱交換器の製造方法。
  2. 前記第1ろう付け工程では、前記第1バーナ(61)の温度に基づいて、該第1バーナ(61)から噴射する加熱炎に使用されるガス流量が制御される
    ことを特徴とする請求項1に記載の熱交換器の製造方法。
  3. 前記ガスは、燃焼ガスとエアとの混合ガスであり、前記エアの酸素濃度は95%以上である
    ことを特徴とする請求項2に記載の熱交換器の製造方法。
  4. 前記第1ろう付け工程では、前記第1接続部(43)におけるろう付け状態に基づいて、前記第1バーナ(61)から噴射する加熱炎に使用されるガス流量が制御される
    特徴とする請求項1に記載の熱交換器の製造方法。
  5. 前記接続工程は、前記フィン(10)から突出する前記伝熱管(30)の開口端部(31,32)のうち第2開口端部(32)と、アルミニウム製であって、かつ前記第1接続管(41)よりも低い熱容量を有する第2接続管(42)とを接続する工程を含み、
    前記第2開口端部(32)と前記第2接続管(42)との第2接続部(44)を、固定型の第2バーナ(71)で加熱することで、前記第2接続部(44)をろう付けする第2ろう付け工程をさらに含み、
    前記第2ろう付け工程は、前記第1ろう付け工程の後に行われる
    ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1つに記載の熱交換器の製造方法。
  6. 前記第1ろう付け工程において、前記熱交換器(1)はクランプ機構(50)により固定され、
    前記熱交換器(1)の所定の基準位置からのずれの量に基づいて、前記第1バーナ(61)の位置が調節される
    ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1つに記載の熱交換器の製造方法。
  7. 前記熱交換器(1)の種類に基づいて、前記クランプ機構(50)による熱交換器(1)へのクランプ位置が調節される
    ことを特徴とする請求項6に記載の熱交換器の製造方法。
  8. 前記第1ろう付け工程において、複数の前記第1バーナ(61)により複数の第1接続部(43)が同時にろう付けされる
    ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1つに記載の熱交換器の製造方法。
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