JPS5823482Y2 - ろう付用加熱バ−ナ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、複数のＵ字形管をリターンベンドで次々に接
続してつづら折りの管例えばプレートフィン形熱交換器
のような熱交換器類の伝熱管を構成する際の管継目のろ
う付けに用いる加熱バーナに関する。

プレートフイイ形熱交換器は、二枚の側板で挾むように
多数のプレートフィンをＵ字形のヘアピン管に嵌め込ん
で固着した後、ヘアピン管の開口端部にフレア部（拡管
部）を形成してここにリターンベンドと隣るヘアピン管
に跨がるように嵌め込んでろう付けすることによりつづ
ら折りに作られている。

従来のヘアピン管のフレア部とリターンベンドとのろう
付けは、嵌め込めの際にリング状ろう材を嵌めておいて
からバーナ群の中を移動させることにより自動的かつ連
続的に行なわれていた。

これを第１〜５図を参照して説明する。

前工程において両側を側板３で挾まれた多数のプレート
フィン２を貫通する複数本のヘアピン管４を相互にリタ
ーンベンド６で連結して戊る熱交換器１は、コンベアベ
ルト７でバーナ群ａ＝ｈ間を定速で搬送される。

この時、側面を２対の支持ガイドレール９で案内されて
いるコンベアベルト７上の熱交換器１の上方の継目部分
すなわち接合部（ろう行領域）Ｈは未だろう付けされて
おらず、有端のリング状ろう材１４をそのスプリングパ
ック力を利用して嵌め着けたリターンベンド６をヘアピ
ン管４のフレア部５に挿入しただけの状態である。

そこで、バーナ群ａ −ｈ間を通過中にリング状ろう材
１４を溶かしてフレア部５とリターンベンド６との隙間
すなわち接合面に流入させ、ろう付げするのである。

したがって、接合面を充填させるだげのリング状ろう材
を嵌めておけば自動ろう付が可能となるが、実際にはリ
ング状ろ５材１４の一部がフレア部５の外へ洩れ出しろ
う廻り不良を起こしかねないのでリング状ろう材１４は
必要量より太き目につくって使用されている。

しかし、それでもろう付けの手直しが必要であったり、
ガス洩れ量が高かったためその改善が望まれていた。

尚、図中、９はバーナマニホールド部、１０は導管、１
１はノズル、１２は炎、１３はノズル孔、１６はろう廻
り不良部を示す。

本考案者等は、種々研究の結果、リング状ろう材が溶融
する時点における接合面（フレア部とリターンベンドと
の間隙）の温度がろう材を流動させるに必要な温度にま
で到達していないことを突き止めた。

すなわへ従来のバーナ群ａ −ｈは、第４図に示すよう
に、−直線に−に’上に配備され、各ヘアピン管４のフ
レア５先端のレベルＬ−Ｌ’に対して一定の角度θで傾
斜し入側から出側へ向けて低くなるようにされている。

つまり従来のろう行用加熱バーナによれば、まずリター
ンベンド６を予熱してからリング状ろう材１４を溶かし
、その後フレア部５を加熱する。

したがって、ろう付は領域Ｈのフレア部５とリターンベ
ンド６の加温が充分でない状態においてろう材１４が溶
は出し始める。

例えば、第７図に示するう付は領域Ｈ３Ｐ点の熱サイク
ルを例にとると、リング状ろう材１４の溶出し時点ｔｍ
にはＰ点では未だろう何滴正温度域Ｔ１−Ｔ２に到達し
ていないため溶融ろうの流動性と浸透性が低下し、接合
面への流入を阻止するのである。

その結果、接合面へ浸透すべきろう材１４の一部がフレ
ア部５の外へ流出しく第６図において符号１５で示す）
、ろう廻り不良を起こす。

このため著しい場合には冷媒ガス洩れを生じさせること
がある。

又、溢れ出す分だけろう材が無駄となる。

溢れ出しがなげればその分リング状ろう材１４を細くで
きる。

本考案は、バーナの配列を改善することにより、ろう材
の接合部（フレア部とリターンベンドとの間隙）外への
洩れ出しひいてはろう廻り不良を防止しようとするもの
で、その構成は、熱交換器の複数本のヘアピン管のフレ
ア部とこれらを連結するリターンベンドとでつづら折り
に構成された母材の水平移動に伴ってリターンベンドか
らフレア部へと加熱位置が下方へ移動するように複数対
のバーナを設置する一方、前記フレア部を加熱し接合面
を塞ぐリング状ろう材が溶は始める直前に接合面をろう
付適正温度に昇げる補助バーナを設けたことを特徴とす
る。

以下本考案の構成を図面に示す一実施例に基づいて詳細
に説明する。

第８図は本考案の一実施例を示すバーナ配置図である。

試量においてａ −ｈは従来のろう付は用加熱バーナで
、母材の一方であるヘアピン管４のフレア部５の先端レ
ベルＬ−Ｌ’に対して角度θをとって傾斜する一直線に
−に’上に等間隔値きに配置されている。

つまり、母材である熱交換器１がコンベアベルト７によ
って送られるのに伴って加熱位置がリターンベンド６→
リング状ろつ材１４→フレア部５へと移動するように配
置されている。

更に、リング状ろう材１４が溶は始める直前に接合部す
なわちフレア部５とリターンベンド６の先端部とが重な
る領域Ｈをろう行違正温度領域Ｔ１−Ｔ２に加熱しうる
ように、フレア部５を加熱する補助ノズルｘ−ｊｓｋを
フレア部レベルＬ −Ｌ’に平行に設置する。

例えば、バーナｅとｄとの間に１対の補助バーナｉを設
けると共にバーナｆと前のバーナｅとの間およびバーナ
ｆとｇとの間にも夫夫１対の補助バーナｊとｋを設置す
る。

これら３対のバーナｉ、ｊ、ｋによる加熱によって接合
部Ｈの温度はろう材が溶は始める時点ｔｍにはろう行違
正温度領域Ｔ１−Ｔ２に収まっている。

第９図に示すＰ点における熱サイクルからも明らかなよ
うに、補助バーナｌ ＊ ｊ−にの存在がない従来のバ
ーナａ ”−” ｈだげでは鎖線に示すような熱サイク
ルとなり、リング状ろう材溶は始め時点ｔｍはろう付適
正温度の下限Ｔ１にまで達しえないが、本考案によれば
補助バーナｉ、ｊ、ｋによるろう材溶出し前の予熱によ
って実線に示すような熱サイクルとなり、ろう材溶は始
め時点ｔ、ｍはろう何滴正温度領域Ｔｌ−Ｔ２内に収ま
る。

したがって、リターンベンド６とフレア部５の温度がろ
う行違正温度領域Ｔ□−Ｔ２に昇げられた後にリング状
ろう材１４が溶けて接合面へ浸入し始めるので、流動性
と浸透性が適度な溶融ろうはフレア部５の外へ流出する
ことなく接合面を万遍なく満たす。

依って、冷媒ガス等の洩れを低減させることができる。

しかも、従来は接合面の外へろう材が溢れ出していた為
この量を見込んで余分にろう材を使うでいたが、本考案
によるとろう材の溢れ出しを無（すことができるのでろ
う材の節減を図りうる。

【図面の簡単な説明】 第１〜７図は従来のろう付は用加熱バーナに関する図面
で、第１図は同バーナによる自動ろう付作業を示す側面
図、第２図はその平面図、第３図は第２図のＡ−Ａ矢視
新面図、第４図はバ、−すの配置を示す第２図のＢ−Ｂ
矢複断面図、第５図はろう付は前の母材の接合部を示す
部分断面図、第６図はろう付は後の接合部を示す部分断
面図、第７図は接合部のＰ点における熱サイクル線図で
ある。 第８図および第９図は本考案のろう付は用加熱バーナに
関する図面で、第８図はバーナ配置図、第９図は接合部
のＰ点におげろ熱サイクル線図である。 図面中、１は母材である熱交換器、４はヘアピン管、５
はフレア部、６はリターンベンド、１４はリング状ろう
材、ａ”’−ｈはバーナ、ｌｓｊおよびｋは補助バーナ
である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 熱交換器の複数本のヘアピン管のフレア部とこれらを連
   結するリターンベンドとでつづら折りに構成された母材
   をリング状ろう材を嵌めた状態で定速で送っている間に
   自動ろう付げする装置において、前記母材の水平移動に
   伴ってリターンベンドからフレア部へと加熱位置が下方
   へ移動するように複数対のバーナを設置する一方、前記
   フレア部を加熱しリング状ろう材が溶は始める直前に接
   合面をろう何滴正温度に昇げる補助バーナを設けたこと
   を特徴とするろう性用加熱バーナ。