JP2024024207A - 機械部品、機械アセンブリ、および機械部品の製造方法 - Google Patents

機械部品、機械アセンブリ、および機械部品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】穴の開口縁部が損傷し難い機械部品を提供する。【解決手段】金属粉末の焼結体によって構成された機械部品であって、第一面と、前記第一面に形成される第一穴と、前記第一穴の内周面と前記第一面とをつなぐ環状の開口縁部とを備え、前記開口縁部は、前記開口縁部の周方向の少なくとも一部を構成する第一縁部を含み、前記第一縁部は、前記内周面に滑らかにつながる曲面を含み、前記曲面から深さ0.6mm以下の領域における所定範囲の第一密度が、前記曲面から深さ1mm超の領域における所定範囲の第二密度よりも高い、機械部品。【選択図】図3

Description

本開示は、機械部品、機械アセンブリ、および機械部品の製造方法に関する。
金属粉末の焼結体によって構成される機械部品が知られている。焼結体は、圧粉成形体を焼結することで作製される。圧粉成形体は、金属粉末を加圧成形することで得られる。例えば特許文献1は、金属粉末の焼結体によって構成された機械部品として歯車を開示する。
機械部品には、他の機械部品と組み合わされて機械アセンブリを構成するものがある。そのような機械アセンブリは例えば、穴を有する機械部品と、その穴に出入りする可動部品と、を備える機械アセンブリである。このような機械アセンブリでは、穴の開口縁部に可動部品が接触し、開口縁部が損傷するおそれがある。
特開2020-82203号公報
圧粉成形体の密度が高くなれば、圧粉成形体を焼結することで得られる機械部品の疲労強度が向上し、穴の開口縁部が損傷し難くなる。しかし、圧粉成形体の密度が高すぎると、圧粉成形体の作製時および焼結時に割れなどの不具合が生じ易い。
本開示の目的の一つは、穴の開口縁部が損傷し難い機械部品、および機械部品の製造方法を提供することにある。本開示の別の目的は、本開示の機械部品を備える機械アセンブリを提供することにある。
本開示の機械部品は、
金属粉末の焼結体によって構成された機械部品であって、
第一面と、
前記第一面に形成される第一穴と、
前記第一穴の内周面と前記第一面とをつなぐ環状の開口縁部とを備え、
前記開口縁部は、前記開口縁部の周方向の少なくとも一部を構成する第一縁部を含み、
前記第一縁部は、前記内周面に滑らかにつながる曲面を含み、
前記曲面から深さ0.6mm以下の領域における所定範囲の第一密度が、前記曲面から深さ1mm超の領域における所定範囲の第二密度よりも高い。
本開示の機械アセンブリは、
本開示の機械部品と、
前記機械部品の前記第一穴の内部に配置された状態と、前記第一穴の外部に配置された状態との間で移動可能に構成されている可動部品と、を備える。
本開示の機械部品の製造方法は、
金属粉末を加圧成形することで、第一面と前記第一面に形成される第一穴とを備える圧粉成形体を作製する工程Aと、
前記圧粉成形体を焼結することで、焼結体を作製する工程Bと、
前記工程Bの後に、前記第一穴の開口を取り囲む環状の縁部領域の少なくとも一部を治具によって加圧することで、前記第一面と前記第一穴の内周面とをつなぐ第一縁部を形成する工程Cと、を備え、
前記第一縁部は、前記内周面に滑らかにつながる曲面を備える。
本開示の機械部品および機械アセンブリは、損傷し難い開口縁部を備える。
本開示の機械部品の製造方法は、損傷し難い開口縁部を備える機械部品を製造できる。
図1は、実施形態1に記載される機械アセンブリの概略構成図である。 図2は、図1に示される機械アセンブリの部分断面図である。 図3は、図1に示される機械部品のIII-III断面図である。 図4は、図1に示される機械部品のIV-IV断面図である。 図5は、図3に対応する箇所の断面写真である。 図6は、実施形態1に記載される機械部品を作製するための圧粉成形体の概略構成図である。 図7は、図6に示される圧粉成形体のVII-VII断面図である。 図8は、図6に示される圧粉成形体のVIII-VIII断面図である。 図9は、実施形態1に記載される機械部品の製造に用いられる治具の概略説明図である。
[本開示の実施形態の説明]
以下、本開示の実施態様を列記して説明する。
<1>実施形態に係る機械部品は、
金属粉末の焼結体によって構成された機械部品であって、
第一面と、
前記第一面に形成される第一穴と、
前記第一穴の内周面と前記第一面とをつなぐ環状の開口縁部とを備え、
前記開口縁部は、前記開口縁部の周方向の少なくとも一部を構成する第一縁部を含み、
前記第一縁部は、前記内周面に滑らかにつながる曲面を含み、
前記曲面から深さ0.6mm以下の領域における所定範囲の第一密度が、前記曲面から深さ1mm超の領域における所定範囲の第二密度よりも高い。
上記機械部品は、後述するように、第一穴に出入りするピンなどの可動部品と組み合わされる。上記機械部品では、第一穴の開口を取り囲む開口縁部が第一縁部を備え、その第一縁部が第一穴の内周面に滑らかにつながる曲面を有する。滑らかにつながる曲面と内周面との間には明確な稜線がないため、可動部品が第一穴に入り込む際、可動部品がスムーズに第一穴に案内される。しかも上記機械部品では、曲面の近傍の密度がその他の箇所の密度よりも高い。従って、第一穴に配置される可動部品が開口縁部の曲面に接触しても、曲面を含む開口縁部が損傷し難い。
上記機械部品において第二密度を測定する位置は、曲面から深さ1mm超の領域内であればどの位置でも良い。即ち、第二密度は、機械部品における曲面の近傍を除く大部分の密度と考えて良い。従って、上記機械部品では、曲面の近傍が他の部分に比べて局所的に高密度になっている。このような構成を備える機械部品では、全体の密度が第一密度と同等である機械部品に比べて、製造時に割れなどの不具合が生じ難い。
<2>上記<1>に記載される機械部品において、
前記焼結体の真密度に対する前記第一密度の割合が94%以上であっても良い。
焼結体の真密度に対する第一密度の割合は、曲面から深さ0.6mm以下の局所領域の相対密度である。94%以上の相対密度を有する局所領域は、面圧に対する疲労強度に優れる。従って、第一穴に可動部品が出入りしても、開口縁部が損傷し難い。
<3>上記<1>または<2>に記載される機械部品において、
前記焼結体の真密度に対する前記第二密度の割合が86%以上92%以下であっても良い。
上述したように、第二密度は、機械部品における曲面の近傍を除く大部分の密度と考えて良い。大部分が86%以上の相対密度を有する機械部品は機械的強度に優れる。このような機械部品は、装置に組み込まれた際、損傷し難い。また、92%以下の相対密度を有する機械部品には、機械部品の密度が高すぎることに起因する割れなどの不具合が生じ難い。
<4>上記<1>から<3>のいずれに記載される機械部品において、
前記焼結体の材質は鉄基合金であっても良い。
鉄基合金は強度と靭性に優れる。鉄基合金は安価であるという利点もある。
<5>上記<4>に記載される機械部品において、
前記鉄基合金は、ニッケル、モリブデン、クロム、銅、および炭素からなる群から選択される少なくとも1種の元素を含んでいても良い。
上記元素を含有する鉄基合金は優れた機械的特性を備える。従って、上記<5>に記載される機械部品は、様々な用途に好適に利用できる。
<6>上記<1>から<5>のいずれに記載される機械部品において、
前記開口縁部は更に、前記開口縁部の周方向の一部を構成する第二縁部を備え、
前記第二縁部は、前記内周面につながる平坦なランド面と、前記ランド面と前記第一面とをつなぐ傾斜面と、を備えていても良い。
第二縁部は、可動部品が接触し難い箇所に配置される。機械部品の第一面は通常、研磨によって滑らかに仕上げられる。その研磨時に、第一面と第一穴の内周面とが直角につながっていると、第一面と内周面とのつなぎ目にバリが生じ易い。一方、上記<6>の構成では、焼結体は金属粉末の成形を経て製造される関係上、通常は第一面と傾斜面とのなす角が鈍角であり、第一面と傾斜面とのつなぎ目にバリが生じ難い。そのため、機械部品から脱落したバリが、機械部品を有する装置の隙間などに入り込むことが抑制される。脱落したバリは、装置の故障の原因となる恐れがある。
<7>実施形態に係る機械アセンブリは、
上記<1>から<6>のいずれに記載される機械部品と、
前記機械部品の前記第一穴の内部に配置された状態と、前記第一穴の外部に配置された状態との間で移動可能に構成されている可動部品と、を備える。
上記機械アセンブリでは、機械部品の第一穴に可動部品が出入りする。機械部品の第一穴の開口縁部は、局所的に強化された第一縁部を備える。従って、可動部品の出入りによって開口縁部が損傷し難い。そのため、上記機械アセンブリは長期にわたって安定して動作する。
<8>上記<7>に記載される機械アセンブリにおいて、
前記可動部品は、特定軌道上を移動可能に構成されており、
前記特定軌道は、前記第一面に沿った方向に延び、かつ前記第一穴に交差しており、
前記第一縁部は、前記特定軌道に重複する位置に設けられていても良い。
上記<8>の構成では、特定軌道に沿って移動する可動部品が第一穴に対応する位置に配置されたときに、可動部品は第一穴に入り込む。その際、可動部品は開口縁部に接触しながら第一穴に入り込む。従って、可動部品が接触する箇所、即ち可動部品の特定軌道に重複する箇所が、局所的に強化された第一縁部であれば、機械部品が損傷し難い。
<9>実施形態に係る機械部品の製造方法は、
金属粉末を加圧成形することで、第一面と前記第一面に形成される第一穴とを備える圧粉成形体を作製する工程Aと、
前記圧粉成形体を焼結することで、焼結体を作製する工程Bと、
前記工程Bの後に、前記第一穴の開口を取り囲む環状の縁部領域の少なくとも一部を治具によって加圧することで、前記第一面と前記第一穴の内周面とをつなぐ第一縁部を形成する工程Cと、を備え、
前記第一縁部は、前記内周面に滑らかにつながる曲面を備える。
本明細書における第一穴の開口は、第一面における第一穴の入口であり、実体がない部分である。本明細書における縁部領域は、上記開口の輪郭を形成する実体部分である。上記機械部品の製造方法によれば、縁部領域の少なくとも一部が局所的に高密度化された機械部品が作製される。従って、圧粉成形体を作製する際に、圧粉成形体全体の密度を必要以上に高くする必要がない。密度が高すぎない圧粉成形体は、成形時および成形後の焼結時に割れ難い。
<10>上記<9>に記載される機械部品の製造方法において、
前記工程Aでは、前記縁部領域に第一面取り部と第二面取り部とを形成し、
前記工程Cでは、前記治具によって前記第一面取り部を加圧し、
前記第一面取り部は、前記第一穴の内周面につながる第一ランド面と、前記第一ランド面と前記第一面とをつなぐ第一傾斜面と、を備え、
前記第二面取り部は、前記内周面につながる第二ランド面と、前記第二ランド面と前記第一面とをつなぐ第二傾斜面と、を備え、
前記第一穴の軸方向に沿った前記第一ランド面の深さは、前記第二ランド面の深さよりも小さくても良い。
第一面取り部は、治具を用いた加圧によって第一縁部となる。第一面取り部の第一ランド面の深さは、第二面取り部の第二ランド面の深さよりも小さい。従って、加圧に伴う第一面取り部の変形量が大きく、第一縁部が高密度化し易い。
第二面取り部は、第一面の研磨後に第二縁部となる。第二面取り部の第二ランド面の深さは、第一面取り部の第一ランド面の深さよりも大きい。従って、第一面の研磨後に、第二傾斜面の一部、および第二ランド面が残存する。第二傾斜面は、第二縁部における傾斜面となり、第二ランド面は、第二縁部における平坦なランド面となる。
[本開示の実施形態の詳細]
以下、本開示の焼結部品、焼結部品の製造方法、および機械アセンブリの実施形態を図面に基づいて説明する。図中の同一符号は同一名称物を示す。なお、本発明は実施形態に示される構成に限定されるわけではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内の全ての変更が含まれることを意図する。
<実施形態1>
≪機械アセンブリ≫
図1,2に示される本例の機械アセンブリ1は、機械部品2と可動部品3とを備える。機械アセンブリ1は例えば、自動車の構成部品である。機械アセンブリ1に備わる機械部品2は、金属粉末の焼結体20によって構成されている。機械部品2は第一穴4を備える。可動部品3は、第一穴4の内部に配置された状態と、第一穴4の外部に配置された状態と、の間で移動可能に構成されている。この機械アセンブリ1の特徴の一つは、第一穴4の開口縁部5の少なくとも一部の密度が、他の部分の密度よりも高いことである。以下、機械アセンブリ1の各構成を詳細に説明する。
≪機械部品≫
本例の機械部品2は、金属粉末の焼結体20によって構成されたブロック状部材である。機械部品2の形状は特に限定されない。例えば機械部品2は板状部材でも良し、円盤状でも良い。
焼結体20の材質、即ち金属粉末の材質は例えば、鉄(Fe)を主成分とする鉄基合金である。鉄基合金は例えば、ニッケル(Ni)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、銅(Cu)および炭素(C)からなる群から選択される少なくとも1種の元素を含む。例えばISO5755:2012に記載されるCuとCを含む鉄基合金は、F-08C2である。Mo、Cu、およびCを含む鉄基合金は例えば、FLA-07C2Mである。Ni、Mo、Cu、およびCを含む鉄基合金は例えば、FD-05N4Cである。MoとCrを含む鉄基合金は例えば、FL-05Cr3Mである。これらのNi、Mo、Cr、Cu、およびCの少なくとも1種の元素を含む鉄基合金は機械的強度に優れる。
機械部品2は第一面21を備える。本例の第一面21は、機械部品2に備わる平面である。本例の第一面21は、後述するように研磨されている。第一面21の算術平均粗さRaは例えば1.0μm以下である。算術平均粗さRaは、JIS B 0601:2001に準拠する方法によって求められる。第一面21の算術平均粗さRaは例えば、0.5μm以下でも良い。本例の機械部品2は、第一面21の反対側の第二面22を備える。
機械部品2は、第一面21に設けられる第一穴4を備える。本例の第一穴4は、底部を有する止まり穴である。本例とは異なり、第一穴4は、第一面21と第二面22とに開口する貫通孔でも良い。
第一穴4は開口4hを有する。開口4hは、第一穴4の内周面41によって囲まれる空間のうち、第一面21に開放する部分である。第一面21側から見た第一穴4の開口4hの輪郭寸法は、可動部品3の輪郭寸法よりも大きければ特に限定されない。本例の開口4hの輪郭形状は、紙面上下方向に長い矩形状の長穴である。
機械部品2は、第一面21と第一穴4の内周面41とをつなぐ環状の開口縁部5を備える。開口縁部5は、第一穴4の開口4hを取り囲む部分であって、第一面21よりも凹んだ部分である。
本例の開口縁部5は、二つの第一縁部51と二つの第二縁部52とを含む。本例の第一縁部51は、可動部品3の特定軌道30に交差する位置に設けられている。特定軌道30は図1に二点鎖線で示すように、第一面21に沿った方向に延びており、可動部品3は特定軌道30に沿って移動する。特定軌道30に沿って移動した可動部品3が第一穴4に対応する位置に配置されたとき、可動部品3は第一穴4にはまり込む。従って、第一縁部51には可動部品3が接触する可能性がある。一方、第二縁部52には、可動部品3が接触しない。本例とは異なり、第一穴4の開口4hの形状が可動部品3の外形にほぼ一致する場合、開口縁部5の全周が第一縁部51によって構成されていても良い。
[第一縁部]
図3は、第一穴4の軸方向に沿った第一縁部51の断面を示す図である。本例の第一縁部51は、曲面51cと傾斜面51sとで構成されている。曲面51cは、第一穴4の内周面41に滑らかにつながっている。従って、曲面51cと内周面41との間には明確な稜線が存在しない。曲面51cは、第一面21を第一穴4に向かって延長した仮想平面と、内周面41を上方に向かって延長した仮想曲面と、をつなぐ角部に向かって凸となるように突出している。図3に示される断面において、曲面51cは所定の曲率半径を有する円弧を形成する。円弧の曲率半径は例えば0.5mm以上3.0mm以下である。上記曲率半径は1.0mm以上3.0mm以下でも良い。
図3に示される断面において傾斜面51sは直線を形成する。傾斜面51sは必須ではない。即ち、第一縁部51は曲面51cのみで構成されていても良い。その場合、曲面51cは、第一面21に滑らかにつながっていても良い。第一面21に滑らかにつながる曲面51cと第一面21との間には明確な稜線が存在しない。一方、傾斜面51sと第一面21との間には明確な稜線が存在する。
本例の機械部品2では、曲面51cから深さ0.6mm以下の局所領域510の第一密度が、曲面51cから深さ1mm超の領域の第二密度よりも高い。第二密度を測定する位置は、曲面51cから深さ1mm超の領域内であればどの位置でも良い。第二密度の測定位置によらず第二密度の数値がほぼ同じであれば、第二密度は、ほぼ機械部品2の全体の密度と考えてよい。
第一密度と第二密度は、機械部品2の断面写真から求められる。図5は、機械部品2における図3に示される部分に対応する部分をSEM(Scanning Electron Microscope)によって撮影した断面写真である。図5の白色の部分は機械部品2の実体部分、灰色の部分は機械部品2の内部に形成される空隙である。黒色の部分は機械部品2の外側の領域である。曲面51cから近い位置にある二点鎖線の円弧は、曲面51cから0.6mmのラインである。曲面51cから遠い位置にある二点鎖線の円弧は、曲面51cから1mmのラインである。
第一密度は次のようにして求められる。まず、図5に示される断面において、曲面51cから深さ0.6mm以下の領域における第一所定範囲の第一空隙率を測定する。本例の第一所定範囲は、二点鎖線で示される円の内側の範囲である。この円は、曲面と0.6mmのラインとの間に収まっている。円は、第一穴4の内周面41に近い位置で選択される。例えば、円の位置は、曲面51cと内周面41との境界を通る第一面21に平行な線に接する位置である。円内の実体部分と空隙部分とを画像処理によって分け、円の面積と空隙部分の面積とを求める。本例では、円の面積に占める空隙部分の面積の割合を、第一所定範囲の第一空隙率とみなす。第一空隙率の単位はパーセントである。第一空隙率が大きいほど第一密度が低い。即ち、第一空隙率が小さいほど第一密度が高い。円の面積に占める実体部分の面積の割合を、第一密度の指標としても良い。
焼結体20の真密度に対する第一密度の割合、即ち局所領域510の第一相対密度は例えば、94%以上である。焼結体20の真密度は、焼結体20を構成する金属粉末の真密度である。金属粉末の真密度は、金属粉末の組成に基づいて計算により求められる。本例では、断面写真の第一所定範囲における実体部分の面積の割合を、第一相対密度をみなす。具体的には、第一相対密度は、『(100-第一空隙率)』である。断面写真において、第一所定範囲に占める実体部分の面積の割合を測定するのであれば、その割合を第一相対密度とみなす。94%以上の第一相対密度を有する局所領域510は、可動部品3の押圧に対して高い疲労強度を発揮する。第一相対密度は95%以上でも良い。第一相対密度の上限は例えば96%である。第一相対密度の範囲は例えば、94%以上96%以下、あるいは95%以上96%以下である。第一密度の具体的な数値は、機械部品2を構成する金属粉末の真密度に第一相対密度をかけることで求められる。例えば、金属粉末の真密度が10g/cm、第一相対密度が95%であれば、第一密度は9.5g/cmである。
第二密度は次のようにして求められる。図5に示される断面において、曲面51cから深さ1mm超の領域における第二所定範囲の第二空隙率を測定する。第二所定範囲の大きさおよび形状は、第一所定範囲と同じである。第二所定範囲の空隙率は、第一所定範囲の空隙率と同じ方法によって求められる。即ち、第二所定範囲の面積に占める空隙部分の面積の割合が、第二所定範囲の第二空隙率である。第二空隙率が大きいほど、第二密度が低い。第二空隙率よりも第一空隙率が小さければ、局所領域510の密度は、機械部品2全体の密度よりも高いと判断できる。
焼結体20の真密度に対する第二密度の割合、即ち曲面51cから深さ1mm以下の領域を除く部分の第二相対密度は例えば、86%以上92%以下である。本例では、断面写真の第二所定範囲における実体部分の面積の割合を、第二相対密度をみなす。86%以上の第二相対密度を有する機械部品2は強度に優れる。92%以下の第二相対密度を有する機械部品2は割れなどをほとんど有さない。第二相対密度は例えば86%以上88%以下でも良い。第二密度の具体的な数値は、機械部品2を構成する金属粉末の真密度に第二相対密度をかけることで求められる。
第一相対密度は例えば、第二相対密度よりも3%以上高い。第一相対密度は第二相対密度よりも5%以上高くても良い。
[第二縁部]
図4は、第一穴4の軸方向に沿った第二縁部52の断面を示す図である。本例の第二縁部52は、ランド面52rと傾斜面52sとを備える。ランド面52rは、内周面41につながる平坦な面である。本例のランド面52rは第一面21に平行である。ランド面52rは、第一面21に対して傾いていても良い。傾斜面52sは、ランド面52rと第一面21とをつなぐ。傾斜面52sと第一面21とのなす角は鈍角である。鈍角でつながる傾斜面52sと第一面21との角にはバリが生じ難い。
≪可動部品≫
可動部品3は、機械部品2に対して相対的に移動可能に構成される部材である。本例の可動部品3はピン状部材である。可動部品3の構成は特に限定されない。例えば可動部品3は、ブロック状部材に設けられる突起でも良い。
本例の可動部品3は、図示しない揺動機構と直動機構とによって、機械部品2に対して移動自在に構成されている。揺動機構は、特定軌道30に沿って白抜き矢印に示される方向に可動部品3を移動させる。本例の特定軌道30は直線である。本例とは異なり、特定軌道30は円弧でも良い。
直動機構は、第一穴4の軸方向に沿って可動部品3を移動させる。特定軌道30に沿って移動した可動部品3は、第一穴4に対応する位置に配置されたときに、直動機構によって第一穴4に押し込まれる。本例とは異なり、可動部品3は手動で機械部品2の第一穴4に出し入れされても良い。
可動部品3は、金属粉末の焼結体でも良いし、鋳造材でも良いし、鋳造材を加工した加工材でも良い。可動部品3の材質は、機械部品2の材質と同じでも良いし、異なっていても良い。
特定軌道30に沿って移動した可動部品3が第一穴4に入り込む際、可動部品3は第一縁部51に接触する。本例の第一縁部51は、第一穴4の内周面41に滑らかにつながる曲面51cを有している。そのため、可動部品3は第一縁部51から第一穴4の内部に向かってスムーズに案内される。可動部品3が第一穴4に入り込む際、曲面51cに強い応力が作用する。曲面51cを含む局所領域510の密度が高いため、曲面51cが損傷することはほとんどない。
≪機械部品の製造方法≫
実施形態に係る機械部品2の製造方法を主に図6から図9に基づいて説明する。本例の製造方法は以下の工程を備える。
・工程A…金属粉末を加圧成形することで、第一面6sと第一面6sに形成される第一穴4とを備える圧粉成形体6を作製する工程。
・工程B…圧粉成形体6を焼結することで、焼結体7を作製する工程。
・工程C…工程Bの後に、第一穴4の開口4hを取り囲む縁部領域4cの少なくとも一部を治具によって加圧することで、第一縁部51を形成する工程。
以下、各工程を詳細に説明する。
[工程A]
工程Aにおける金属粉末は、機械部品2の項目で述べたものである。金属粉末は金型に充填され、加圧成形される。金型内には、金属粉末に加えて潤滑剤が含まれていても良い。潤滑剤は例えば、ステアリン酸リチウムまたはステアリン酸亜鉛である。
加圧成形の圧力は、金属粉末の組成によって適宜選択される。例えば、CuとCとを含有する鉄基合金からなる金属粉末を加圧成形する圧力は500MPa以上800MPa以下である。上記鉄基合金が上記圧力で加圧された場合、86%から92%程度の密度を有する圧粉成形体が得られる。圧力が500MPa以上であれば、十分な密度を有する圧粉成形体6が得られ易い。圧力が800MPa以下であれば、金型に過剰な負荷がかかり難く、また圧粉成形体6の密度が高くなりすぎない。圧粉成形体6の密度が高すぎると、圧粉成形体6に割れなどの不具合が生じ易い。上記圧力は500MPa以上600MPa以下でも良い。この場合、圧粉成形体の密度は86%から88%程度である。
圧粉成形体6は、金型によって形成された第一穴4を備える。本例では、第一穴4の開口4hと取り囲む環状の縁部領域4cにおいて第一面取り部61と第二面取り部62とが形成されている。第一面取り部61と第二面取り部62とは、金型によって形成される。本例とは異なり、縁部領域4cは、第一面6sと第一穴4の内周面41とが直角につながった角部であっても良い。その他、縁部領域4cは、上記直角の角部と第二面取り部62とで構成されていても良い。
第一面取り部61は、図7に示されるように、第一ランド面61rと第一傾斜面61sとを備える。第一ランド面61rは内周面41につながる。本例の第一ランド面61rと内周面41とのなす角は90°である。第一ランド面61rは、第一面6sに平行な平面である。第一ランド面61rは、第一面6sに対して傾斜していても良い。
第一穴4の軸方向に沿った第一ランド面61rの深さd1は例えば、0mm超0.15mm以下である。深さd1は、第一面6sを第一穴4に向かって延長した仮想平面と、第一ランド面61rと、の間の距離である。第一ランド面61rの幅w1は例えば0.1mm以上0.3mm以下である。幅w1は、第一穴4の軸方向に直交する方向における第一ランド面61rの長さである。
第一傾斜面61sは、第一ランド面61rと第一面6sとにつながる。図7の断面図における第一傾斜面61sの輪郭線は直線であるが、右斜め上方に向かって凸となった曲線でも良い。
第一面取り部61は、後述する工程Cにおける加工によって、二点鎖線で示される湾曲形状に圧縮される。圧縮された部分は、機械部品2における第一縁部51を構成する。即ち、機械部品2において、第一面取り部61は存在しない。上記加圧後に、第一面6sは二点鎖線で示される横線の位置まで研磨される。研磨によって露出した新生面が機械部品2における第一面21を構成する。
第二面取り部62は、図8に示されるように、第二ランド面62rと第二傾斜面62sとを備える。第二ランド面62rは内周面41につながる。本例の第二ランド面62rと内周面41とのなす角は90°である。第二ランド面62rは、第一面6sに平行な平面である。第二ランド面62rは、第一面6sに対して傾斜していても良い。
第一穴4の軸方向に沿った第二ランド面62rの深さd2は例えば、0.25mm以上0.4mm以下である。深さd2は、第一面6sと第二ランド面62rの延長面との間の距離である。第二ランド面62rの幅w2は例えば0.1mm以上0.3mm以下である。幅w2は、第一穴4の軸方向に直交する方向における第二ランド面62rの長さである。
第二傾斜面62sは、第二ランド面62rと第一面6sとにつながる。図8の断面図における第二傾斜面62sの輪郭線は直線であるが、右斜め上方に向かって凸となった曲線でも良い。
ここで、圧粉成形体6は、後述する工程Bにおいて焼結され、焼結体7となる。焼結体7の第一面6sは、二点鎖線で示される横線の位置まで研磨される。研磨される厚さは0.2mm程度である。第二ランド面62rの深さd2は、0.2mmより大きいため、研磨後であっても第二ランド面62rは残存する。第一面6sの研磨後に残存した第二傾斜面62sと第二ランド面62rとは、機械部品2における第二縁部52(図4参照)を構成する。
[工程B]
工程Bでは、圧粉成形体6を焼結する。焼結によって、金属粉末に含まれる粒子同士が結合された焼結体が得られる。焼結時に圧粉成形体6は若干縮むが、焼結体の形状とサイズは、圧粉成形体6の形状とサイズとほぼ同じである。焼結は、金属粉末の材質に応じた公知の条件に基づいて実施される。例えば鉄基合金の金属粉末からなる圧粉成形体6の場合、焼結温度は例えば1000℃以上1400℃以下、あるいは1200℃以上1300℃以下である。焼結時間は例えば15分以上150分以下、あるいは20分以上60分以下である。
[工程C]
工程Cでは、図6に示される縁部領域4cの少なくとも一部、本例では第一面取り部61を治具によって加圧する。図9は、工程Cの加工の一例を示す説明図である。図9に示される例では、焼結体7の第一面6sに当て板90が配置される。当て板90は、第一穴4よりも大きな直径を有する貫通孔90hを備える。貫通孔90hには治具9の一部が挿入される。治具9は、柱状部9bと先端部9cとフランジ部9fと加工部9pとを備える。フランジ部9fは柱状部9bの長手方向の中間に設けられている。柱状部9bにおけるフランジ部9fよりも下側の部分は、当て板90の貫通孔90hに挿入される。フランジ部9fは、当て板90の上面に接触し、治具9の移動を規制する。先端部9cは、柱状部9bよりも細い柱状体である。先端部9cは、第一穴4の内部に挿入される。加工部9pは、柱状部9bと先端部9cとをつなぐ部分である。加工部9pは、縁部領域4cに接触し、縁部領域4cを変形させる。フランジ部9fによって治具9の下方への移動が規制されているため、加工部9pが過剰に縁部領域4cを押圧することはない。
治具9による加工によって、縁部領域4cの第一面取り部61が圧縮されることで、機械部品2の第一縁部51が形成される。本例の治具9は角柱状であり、第二面取り部62には接触しない。従って、第二面取り部62は治具9によって加工されず、第二縁部52となる。図7に示されるように、本例の第一面取り部61では、第一ランド面61rの深さd1が非常に小さい。従って、治具9よる塑性変形量が大きいため、第一縁部51の密度が高くなり易い。本例とは異なり、縁部領域4cが、第一面6sと第一穴4の内周面41とが直角につながった角部を有する場合、その角部が治具9によって加圧されることで第一縁部51が形成されても良い。
[その他の工程]
焼結体7の第一面6sは研磨されても良い。研磨厚さは0.2mm程度である。研磨厚さは、第二ランド面62rの深さd2よりも小さい。従って、研磨治具は、第二ランド面62rに達することはない。研磨面と第二傾斜面62sとのなす角は鈍角であるため、研磨面と第二傾斜面62sとの角にバリができ難い。バリは、機械部品2を有する装置の隙間などに入り込んで、装置の故障の原因となる恐れがある。研磨面と第二傾斜面62sとの角にバリができ難いと、バリに起因する不具合が抑制される。
<作製例>
作製例では、試料No.1および試料No.2の機械部品を作製した。そして、作製した各試料の機械部品における第一密度と第二密度とを測定した。
≪試料No.1≫
試料No.1の機械部品は、実施形態1に記載される機械部品の製造方法によって作製した。具体的には、Cuを2.0質量%、Cを0.8質量%含み、残部は鉄及び不可避不純物である鉄基合金からなる金属粉末を用意し、図6に示される圧粉成形体6を作製した。金属粉末の真密度は7.85g/cmである。圧粉成形体6を作製する際の圧力は600MPaであった。図7に示される圧粉成形体6の第一ランド面61rの深さd1は0.1mm、幅w1は0.2mmであった。図8に示される第二ランド面62rの深さd2は0.3mm、幅w2は0.2mmであった。
圧粉成形体6を焼結し、焼結体7を作製した。焼結温度は1130℃、焼結時間は120分であった。その焼結体7の第一面取り部61を図9に示される治具9によって加工し、第一縁部51を形成した。第一縁部51の曲面51cの曲率半径は0.7mmであった。
実施形態1に示される方法によって、焼結体7の第一空隙率および第二空隙率を測定した。第一空隙率は5.3%であった。第一空隙率から求めた第一相対密度は、100-5.3=94.7%である。金属粉末の真密度は7.85g/cmであるので、第一密度は7.43g/cmであった。一方、焼結体7の第二空隙率は11.1%、第二相対密度は88.9%であった。第二相対密度から求めた第二密度は6.98g/cmであった。これらの結果から、第一縁部51の密度が大幅に高くなることが分かった。
≪試料No.2≫
試料No.1と同じ手法によって焼結体7を作製した。本例では、第二面取り部62を治具9によって加工することで第一縁部51を形成した。この試料No.2における第一空隙率と第二空隙率を測定した。第一空隙率は11.6%、第一相対密度は88.4%であった。第一相対密度から求めた第一密度は6.94g/cmであった。第二空隙率は11.5%、第二相対密度は88.5%であった。第二相対密度から求めた第二密度は6.90g/cmであった。第一密度は、第二密度よりも高かったが、両者の差は小さかった。第二面取り部62のように、面取りの深さが大きい箇所を加工しても、縁部領域4cの塑性変形量が小さいからであると推察される。
1 機械アセンブリ
2 機械部品
20 焼結体、21 第一面、22 第二面
3 可動部品
30 特定軌道
4 第一穴
4c 縁部領域、4h 開口
41 内周面
5 開口縁部
51 第一縁部、51c 曲面、51s 傾斜面、510 局所領域
52 第二縁部、52r ランド面、52s 傾斜面
6 圧粉成形体
6s 第一面
61 第一面取り部、61r 第一ランド面、61s 第一傾斜面
62 第二面取り部、62r 第二ランド面、62s 第二傾斜面
7 焼結体
9 治具
9b 柱状部、9c 先端部、9f フランジ部、9p 加工部
90 当て板、90h 貫通孔
d1,d2 深さ
w1,w2 幅

Claims (10)

  1. 金属粉末の焼結体によって構成された機械部品であって、
    第一面と、
    前記第一面に形成される第一穴と、
    前記第一穴の内周面と前記第一面とをつなぐ環状の開口縁部とを備え、
    前記開口縁部は、前記開口縁部の周方向の少なくとも一部を構成する第一縁部を含み、
    前記第一縁部は、前記内周面に滑らかにつながる曲面を含み、
    前記曲面から深さ0.6mm以下の領域における所定範囲の第一密度が、前記曲面から深さ1mm超の領域における所定範囲の第二密度よりも高い、
    機械部品。
  2. 前記焼結体の真密度に対する前記第一密度の割合が94%以上である、請求項1に記載の機械部品。
  3. 前記焼結体の真密度に対する前記第二密度の割合が86%以上92%以下である、請求項1または請求項2に記載の機械部品。
  4. 前記焼結体の材質は鉄基合金である、請求項1または請求項2に記載の機械部品。
  5. 前記鉄基合金は、ニッケル、モリブデン、クロム、銅、および炭素からなる群から選択される少なくとも1種の元素を含む、請求項4に記載の機械部品。
  6. 前記開口縁部は更に、前記開口縁部の周方向の一部を構成する第二縁部を備え、
    前記第二縁部は、前記内周面につながる平坦なランド面と、前記ランド面と前記第一面とをつなぐ傾斜面と、を備える、請求項1または請求項2に記載の機械部品。
  7. 請求項1または請求項2に記載の機械部品と、
    前記機械部品の前記第一穴の内部に配置された状態と、前記第一穴の外部に配置された状態との間で移動可能に構成されている可動部品と、を備える、
    機械アセンブリ。
  8. 前記可動部品は、特定軌道上を移動可能に構成されており、
    前記特定軌道は、前記第一面に沿った方向に延び、かつ前記第一穴に交差しており、
    前記第一縁部は、前記特定軌道に重複する位置に設けられている、請求項7に記載の機械アセンブリ。
  9. 金属粉末を加圧成形することで、第一面と前記第一面に形成される第一穴とを備える圧粉成形体を作製する工程Aと、
    前記圧粉成形体を焼結することで、焼結体を作製する工程Bと、
    前記工程Bの後に、前記第一穴の開口を取り囲む環状の縁部領域の少なくとも一部を治具によって加圧することで、前記第一面と前記第一穴の内周面とをつなぐ第一縁部を形成する工程Cと、を備え、
    前記第一縁部は、前記内周面に滑らかにつながる曲面を備える、
    機械部品の製造方法。
  10. 前記工程Aでは、前記縁部領域に第一面取り部と第二面取り部とを形成し、
    前記工程Cでは、前記治具によって前記第一面取り部を加圧し、
    前記第一面取り部は、前記第一穴の内周面につながる第一ランド面と、前記第一ランド面と前記第一面とをつなぐ第一傾斜面と、を備え、
    前記第二面取り部は、前記内周面につながる第二ランド面と、前記第二ランド面と前記第一面とをつなぐ第二傾斜面と、を備え、
    前記第一穴の軸方向に沿った前記第一ランド面の深さは、前記第二ランド面の深さよりも小さい、請求項9に記載の機械部品の製造方法。
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